JP3952293B2 - 指紋照合装置および方法、記録媒体、並びに、プログラム - Google Patents

指紋照合装置および方法、記録媒体、並びに、プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、指紋照合装置および方法、記録媒体、並びに、プログラムに関し、特に、記憶するデータ量を少なくする指紋照合装置および方法、記録媒体、並びに、プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
使用者の指の指紋を読み取り、指紋を照合し、使用者であることを認証する指紋照合装置が各種の装置に応用されている。
【0003】
指の指紋を読み取り、指紋を登録する技術には、例えば、マニューシャ法やパターンマッチング法と呼ばれているものがある。
【0004】
マニューシャ法における読み取りの対象となる指紋の登録では、例えば、最初に、指紋画像を2値化して細線化が行なわれ、細線化像から端点や分岐点のような特徴点が抽出される。そして、特徴点から細線に沿って一定数の画素だけ遡り、この部分が部分細線として抽出され、この部分細線が近似する線分列に変換される。この操作が所定数の特徴点について繰り返されて、複数個の線分の繋がりからなる線分列が抽出される。このようにして、指紋画像が線分列化され、その線分の両端の点の座標、線分が変わる位置の座標が登録される。また、特徴点が分岐点の時は、3本に枝分かれした細線について同様の作業が繰り返される。さらに、部分細線、細線化像、特徴点の種類および座標から、異なる部分細線の両端の点同士を結んだ線と交差する隆線の数が算出され、登録される(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、マニューシャ法における指紋の照合では、最初に、指紋画像が2値化、細線化された後、特徴量が抽出される。そして、求めた細線化像の中で、登録された部分細線の1つと位置の近いものが選択され、両者のパターンが比較され、不一致度がある閾値以下であれば、両者は同じものであるとされる。また、この位置合わせが照合画像中の特徴点について順次実行され、一致するものが検出されたら両者の位置合わせが行なわれ、このときの移動量だけ、他の部分細線が移動され、それぞれの部分細線について同様の比較が行なわれる。さらに、照合対象細線画像から交差隆線数が算出され、これと登録されている交差隆線数とが比較され、一致率が所定値以上であれば合格とみなされる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、パターンマッチング法においては、指紋画像の全て、または、その一部が登録テンプレートとされる。
【0007】
【特許文献1】
特開平1−50175号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パターンマッチング法は、指紋画像の全て、または、その一部を登録テンプレートとしているために、登録するテンプレートのサイズが大きなものとなり、その分、メモリの容量が必要となり、処理速度が遅くなるという課題があった。
【0009】
また、取得した指紋画像が回転していた場合(例えば、上下が逆となっていた場合)、照合が容易ではなく、精度が十分でないという課題があった。
【0010】
さらに、マニューシャ法(例えば、特許文献1参照)は、各特徴点の位置、方向、および種類(例えば、分岐点および端点)の情報に加えて、特徴点間の隆線数の情報を利用しており、特徴点間の隆線数の数により認証精度をあげている。すなわち、この方法においても、認証精度を上げるためには、ある程度の大きさのテンプレートサイズが必要になる。このように、処理速度がまだ遅い、データ量がまだ大きい、および、精度が充分ではないという課題があった。
【0011】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、処理速度を速く、データ量を少なく、かつ、精度をあげることができるようにするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の指紋照合装置は、照合対象の指紋画像から指紋の分岐点と端点のうち一方である第1の特徴点を検出する第1の検出手段と、複数の第1の特徴点のうち、近接する任意の3個を結ぶ3角形を作成する第1の作成手段と、第1の作成手段により作成された3角形の面積と辺の長さを計算する第1の計算手段と、第1の計算手段により計算された照合対象の指紋画像の3角形の面積と辺の長さを、予め記憶されている指紋画像の3角形の面積と辺の長さと比較する比較手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
指紋画像の中心である中心点を検出する第2の検出手段と、第2の検出手段により検出された中心点と複数の第1の特徴点の間の距離に基づいて、第2の特徴点をソートするソート手段とをさらに備え、第2の計算手段は、ソートされた第2の特徴点を利用して、第1の点乃至第3の点に対応する第4の点乃至第6の点の距離と方向の少なくともいずれか一方を計算するようにすることができる。
第1の検出手段は、分岐点と端点のうちの他方である第2の特徴点をさらに検出し、1つの3角形を構成する3つの第1の特徴点をそれぞれ第1の点、第2の点、および第3の点とするとき、第1の点と第1の点に最も近い第2の特徴点である第4の点、第2の点と第2の点に最も近い第2の特徴点である第5の点、および、第3の点と第3の点に最も近い第2の特徴点である第6の点のそれぞれの距離と方向の少なくともいずれか一方を計算する第2の計算手段をさらに備え、比較手段は、第1の計算手段と第2の計算手段により計算された照合対象の指紋画像の3角形の面積と辺の長さ、並びに第1の点に対する第4の点、第2の点に対する第5の点、および第3の点に対する第6の点のそれぞれの距離と方向の少なくともいずれか一方と、記憶されている指紋画像の3角形の面積と辺の長さ、並びに照合対象の指紋画像の第1の点に対する第4の点、第2の点に対する第5の点、および第3の点に対する第6の点のそれぞれの距離と方向の少なくともいずれか一方を比較するようにすることができる。
指紋画像の中心である中心点を検出する第2の検出手段と、第2の検出手段により検出された中心点と複数の第2の特徴点の間の距離に基づいて、第2の特徴点をソートするソート手段とをさらに備え、第2の計算手段は、ソートされた第2の特徴点を利用して、第1の点乃至第3の点に対応する第4の点乃至第6の点の距離と方向の少なくともいずれか一方を計算するようにすることができる。
前記比較手段によって、第1の計算手段により計算された登録対象の指紋画像の3角形の面積と辺の長さと比較される指紋画像の3角形の面積と辺の長さを記憶する記憶手段をさらに備えることを特徴とする。
【0022】
本発明の指紋照合方法は、照合対象の指紋画像から指紋の分岐点と端点のうち一方である第1の特徴点を検出する第1の検出ステップと、複数の第1の特徴点のうち、近接する任意の3個を結ぶ3角形を作成する第1の作成ステップと、第1の作成ステップの処理により作成された3角形の面積と辺の長さを計算する第1の計算ステップと、第1の計算ステップの処理により計算された照合対象の指紋画像の3角形の面積と辺の長さを、予め記憶されている指紋画像の3角形の面積と辺の長さと比較する比較ステップとを含むことを特徴とする。
【0023】
本発明の記録媒体に記録されているプログラムは、照合対象の指紋画像から指紋の分岐点と端点のうち一方である第1の特徴点を検出する第1の検出ステップと、複数の第1の特徴点のうち、近接する任意の3個を結ぶ3角形を作成する第1の作成ステップと、第1の作成ステップの処理により作成された3角形の面積と辺の長さを計算する第1の計算ステップと、第1の計算ステップの処理により計算された照合対象の指紋画像の3角形の面積と辺の長さを、予め記憶されている指紋画像の3角形の面積と辺の長さと比較する比較ステップとを含むことを特徴とする。
【0024】
本発明のプログラムは、照合対象の指紋画像から指紋の分岐点と端点のうち一方である第1の特徴点を検出する第1の検出ステップと、複数の第1の特徴点のうち、近接する任意の3個を結ぶ3角形を作成する第1の作成ステップと、第1の作成ステップの処理により作成された3角形の面積と辺の長さを計算する第1の計算ステップと、第1の計算ステップの処理により計算された照合対象の指紋画像の3角形の面積と辺の長さを、予め記憶されている指紋画像の3角形の面積と辺の長さと比較する比較ステップとを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0026】
本願発明においては、照合対象の指紋画像から指紋の分岐点と端点のうち一方である第1の特徴点が検出され、複数の第1の特徴点のうち、近接する任意の3個を結ぶ3角形が作成され、作成された3角形の面積と辺の長さが計算され、計算された照合対象の指紋画像の3角形の面積と辺の長さが、予め記憶されている指紋画像の3角形の面積と辺の長さと比較される。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用した指紋照合装置の一実施の形態の外観の構成を示す図である。
【0028】
指紋照合装置1は、装置の筐体をなす本体部11、および閉じた状態において本体部11の上面を物理的に保護する、本体部11に対して開閉自在に設けられている保護カバー12からなる。図1においては、指紋照合装置1の保護カバー12は、本体部11に対して開かれた状態とされている。
【0029】
本体部11の上面には、指紋読み取りセンサ21、並びに指紋の照合の結果を表示するランプ22およびランプ23が設けられている。
【0030】
指紋読み取りセンサ21は、指紋読み取りセンサ21に押圧され、接触された指の指紋を画像として読み取る。
【0031】
図1に示す状態において、図2に示すように、指紋読み取りセンサ21を、指紋が読み取られる指41で軽く押圧することにより、指41の指紋が画像として読み取られる。
【0032】
ランプ22およびランプ23は、排他的に点灯し、即ち、これにより、指紋照合の可否を表示する。ランプ22およびランプ23は、いずれも消灯することにより、指紋読み取りセンサ21に指41が接触されていない状態であることを表示する。
【0033】
指紋照合装置1は、図2に示すように、指紋の照合の結果を示すデータを、端子42に接続されているケーブル43を介して、図示せぬ他の機器に供給する。ケーブル43は、例えば、USB(Universal Serial Bus)の規格に基づいたケーブルとすることができる。ケーブル43の規格は、例えば、RS232Cなど、他の規格であってもよいことは勿論である。
【0034】
この指紋照合装置1を持ち運びするとき、保護カバー12は閉じられる。これにより、本体部11、表示用のランプ22、およびランプ23、特に、指紋読み取りセンサ21が、外部からの異常な圧力から保護されるとともに、静電気から保護される。その結果、指紋照合装置1の破損または破壊が抑制される。
【0035】
図3は、指紋照合装置1の内部の構成を示すブロック図である。
【0036】
指紋読み取り用LSI(Large Scale Integrated circuit)51は、指紋読み取りセンサ21から供給された信号から、指紋の画像を生成して、生成した指紋の画像をCPU52に供給する。
【0037】
CPU52は、指紋照合装置1全体の動作を制御する。また、CPU52は、指紋読み取り用LSI51から供給された指紋の画像を登録したり、既に登録されている指紋と照合する。
【0038】
プログラム用RAM(Random Access Memory)/ROM(Read Only Memory)53は、RAMおよびROMからなり、CPU52が実行するコントロールファームウェアである、指紋照合プログラムを記憶する。プログラム用RAM/ROM53のROM部分には、基本的に固定のプログラムおよびパラメータが記憶される。プログラム用RAM/ROM53のRAM部分には、指紋照合プログラムの実行に伴って変化するパラメータまたはデータが記憶される。
【0039】
フラッシュメモリ54は、使用者の指紋を登録するとき、使用者の指紋の画像から抽出された特徴量を表わすデータを登録テンプレートとして記憶する。すなわち、CPU52は、指紋を登録するとき、指紋読み取り用LSI51から供給された、指紋の画像から抽出された登録テンプレートをフラッシュメモリ54に記憶させる。また、CPU52は、指紋を照合するとき、フラッシュメモリ54に記憶されている登録テンプレートと、指紋読み取り用LSI51から供給された指紋の画像とを照合する。
【0040】
USBコントローラ55は、USBの規格に基づいて、端子42を介して接続されている、図示せぬ外部の機器に、CPU52から供給された、指紋照合の結果を出力すると共に、外部の機器から供給された、指紋を読み取っている使用者のID(Identifier)を取得する。USBコントローラ55は、取得した使用者のIDをCPU52に供給する。ユーザIDは、フラッシュメモリ54に、登録テンプレートとして記憶される。
【0041】
指紋読み取り用LSI51、フラッシュメモリ54,プログラム用RAM/ROM53、CPU52、およびUSBコントローラ55は、バス56により相互に接続されている。
【0042】
バス56には、必要に応じてドライブ57が接続される。ドライブ57は、必要に応じて装着される磁気ディスク71、光ディスク72、光磁気ディスク73、または半導体メモリ74に記録されているデータまたはプログラムを読み出して、そのデータまたはプログラムを、バス56を介してプログラム用RAM/ROM53に供給する。
【0043】
次に、指紋読み取りセンサ21について説明する。指紋読み取りセンサ21は、上述したように、指41をセンサ面に直接触れさせることで指紋画像を読み取るものであり、例えば、ソニー社製CXA3271GEを用いることができる。
【0044】
指紋読み取りセンサ21においては、金属電極をアレイ状に並べた上面に絶縁膜を設けてセンサ面が構成される。指紋読み取りセンサ21のセンサ面に指を置いたとき、金属電極、絶縁膜、および指41の3つでコンデンサが形成される。この場合、指41は、電極として機能する。
【0045】
指41の指紋の隆起部(電極)から指紋読み取りセンサ21の金属電極までの距離は、指41の指紋の谷部(電極)から指紋読み取りセンサ21の金属電極までの距離より短い。また、指41の指紋の隆起部が絶縁膜に接するので、指41の指紋の隆起部で形成されるコンデンサの容量値は、ほぼ、絶縁膜の誘電率で決まる。
【0046】
これに対して、指41の指紋の谷部においては、電極である指41と絶縁膜との間に空気層が入るので、指41の指紋の谷部で形成されるコンデンサの容量値は、指41の指紋の隆起部で形成されるコンデンサの容量値と大きく異なる。
【0047】
そこで、指紋読み取りセンサ21は、金属電極、絶縁膜、および指41の指紋の隆起部、並びに、金属電極、絶縁膜、および指41の指紋の谷部でそれぞれ形成されるコンデンサに蓄積される電荷を電圧に変換することで、指紋の凹凸を電気信号として出力する。
【0048】
図4は、指紋読み取りセンサ21の原理的な構成を示す図である。
【0049】
図4に示すように、指紋読み取りセンサ21は、シリコン(Si)基板101上に層間膜102を介して金属電極103(サンプリング点)を80μmのピッチでアレイ状に配置し、その上面を絶縁膜(Over Coat)104で覆った構成を有する。指紋読み取りセンサ21は、絶縁膜104の上面に直接置かれた指41の指紋の凹凸を検出する。
【0050】
すなわち、指41は導体なので、指41が絶縁膜104の上面に置かれたとき、金属電極103、絶縁膜104、および指41でコンデンサ106が形成される。そして、指紋の隆起部41Aおよび谷部41Bの凹凸により、電極である指41から金属電極103までの距離の異なるコンデンサ106が形成されることになり、指紋の隆起部41Aおよび谷部41Bの凹凸は、コンデンサ106の容量値の違いとなって現れる。
【0051】
また、指紋の隆起部41Aは、絶縁膜104に接触しているので、隆起部41Aにより形成されるコンデンサ106の容量値は、絶縁膜104の誘電率および絶縁膜104の厚さで決まる。これに対して、指紋の谷部41Bにおいては、電極である指41と金属電極103との間に、絶縁膜104に加えて空気層が入るので、谷部41Bにより形成されるコンデンサ106の容量値は、絶縁膜104の誘電率および絶縁膜104の厚さ、並びに空気の誘電率およびその厚さで決まる。
【0052】
すなわち、指41の指紋の谷部41Bで形成されるコンデンサ106の容量値と、指41の指紋の隆起部41Aで形成されるコンデンサ106の容量値とは、大きく異なる。
【0053】
従って、指41が指紋読み取りセンサ21の上面(センサ面)に接触しているとき、金属電極103に一定電圧を印加すれば、指41の指紋の隆起部41Aのコンデンサ106に蓄積される電荷の量と、谷部41Bのコンデンサ106に蓄積される電荷の量は異なる。指紋読み取りセンサ21は、コンデンサ106に蓄積された電荷を電圧に変換して、指紋の凹凸を電気信号として出力する。
【0054】
次に、指紋読み取りセンサ21の、指紋の凹凸を電気信号に変換する動作について説明する。図5は、指紋読み取りセンサ21の内部回路を示す回路図である。
【0055】
指紋読み取りセンサ21は、指紋の凹凸による容量値を電荷として検出するセンサ部21A、センサ部21Aから出力された電荷を電圧信号に変換するセンスアンプ部21B、およびセンスアンプ部21Bから出力された電圧信号を増幅し、出力する出力部21Cから構成される。
【0056】
指紋読み取りセンサ21は、センスアンプ部21Bに、電荷を電圧信号に変換するための差動アンプ121を有し、出力部21Cに、電圧信号を増幅するための差動アンプ122、および出力インピーダンスを調整するための差動アンプ123を有する。
【0057】
なお、図5において、コンデンサCsは、指41と金属電極103との間で形成されるコンデンサ106を示す。以下、コンデンサCsの容量は、単に、Csと記述する。
【0058】
センサ部21AのコンデンサCpは、金属電極103とシリコン基板101との間で形成される寄生容量に等価なコンデンサである。以下、コンデンサCpの容量は、単に、Cpと記述する。センサ部21AのコンデンサCsおよびコンデンサCpは、直列に接続される。コンデンサCsおよびコンデンサCpの接続点の電圧を、Vcelと記述する。
【0059】
また、センスアンプ部21BのコンデンサCp'は、寄生容量によるコンデンサCpの容量をキャンセルする目的のコンデンサである。コンデンサCp'の一方の端子は接地され、コンデンサCp’の他方の端子は、スイッチSw3を介して、差動アンプ121の反転入力端子に接続されている。以下、コンデンサCp’の容量は、単に、CP’と記述する。コンデンサCP’の容量は、コンデンサCpの容量にほぼ等しい。
【0060】
センスアンプ部21BのコンデンサCh1の一方の端子は接地され、コンデンサCh1の他方の端子は、スイッチSw5を介して差動アンプ121の出力端子に接続されると共に、スイッチSweを介して差動アンプ122の反転入力端子に接続されている。出力部21CのコンデンサCh2の一方の端子は接地され、コンデンサCh2の他方の端子は、スイッチSw7を介して、差動アンプ122の出力端子に接続されると共に、差動アンプ123の非反転入力端子に接続されている。センスアンプ部21BのコンデンサCh1および出力部21CのコンデンサCh2は、電圧を保持するための、いわゆるホールド容量である。
【0061】
以下、コンデンサCh1の容量は、単に、Ch1と記述する。コンデンサCh2の容量は、単に、Ch2と記述する。
【0062】
また、センスアンプ部21BのコンデンサCf1の一方の端子は、差動アンプ121の反転入力端子に接続され、コンデンサCf1の他方の端子は、差動アンプ121の出力端子に接続されている。コンデンサCf1の容量は、差動アンプ121のゲインを決める帰還容量である。
【0063】
以下、コンデンサCf1の容量は、単に、Cf1と記述する。
【0064】
出力部21CのコンデンサCf2の一方の端子は、差動アンプ122の反転入力端子に接続され、コンデンサCf2の他方の端子は、差動アンプ122の出力端子に接続されている。コンデンサCf2の容量は、差動アンプ122のゲインを決める帰還容量である。以下、コンデンサCf2の容量は、単に、Cf2と記述する。
【0065】
センスアンプ部21BのスイッチSwrは、コンデンサCsおよびコンデンサCpの接続点と、差動アンプ121の反転入力端子とを接続するか、または切断する。センスアンプ部21BのスイッチSweは、コンデンサCh1の接地されていない端子と、差動アンプ122の反転入力端子とを接続するか、または切断する。
【0066】
センスアンプ部21Bにおいて、スイッチSw1の一方の端子には、電圧VHが印加され、他方の端子は、差動アンプ121の非反転入力端子に接続される。スイッチSw2の一方の端子には、電圧VMが印加され、他方の端子は、差動アンプ121の非反転入力端子に接続される。スイッチSw11の一方の端子には、電圧VLが印加され、他方の端子は、差動アンプ121の非反転入力端子に接続される。
【0067】
電圧VHは、電圧VMより高く、電圧VMは、電圧VLより高い。また電圧VHと電圧VMとの差は、電圧VMと電圧VLとの差にほぼ等しい。
【0068】
スイッチSw3の一方の端子は、コンデンサCp’の接地されていない端子に接続され、スイッチSw3の他方の端子は、差動アンプ121の反転入力端子に接続されている。
【0069】
スイッチSw4の一方の端子は、コンデンサCf1の一方の端子に接続され、スイッチSw4の他方の端子は、コンデンサCf1の他方の端子に接続されている。すなわち、スイッチSw4は、コンデンサCf1に並列に接続されている。
【0070】
スイッチSw5の一方の端子は、差動アンプ121の出力端子に接続され、スイッチSw5の他方の端子は、コンデンサCh1の接地されていない端子に接続されるとともに、スイッチSweを介して差動アンプ122の反転入力端子に接続されている。
【0071】
出力部21CのスイッチSw6の一方の端子は、コンデンサCf2の一方の端子に接続され、スイッチSw6の他方の端子は、コンデンサCf2の他方の端子に接続されている。すなわち、スイッチSw6は、コンデンサCf2に並列に接続されている。
【0072】
出力部21CのスイッチSw7の一方の端子は、差動アンプ122の出力端子に接続され、スイッチSw7の他方の端子は、コンデンサCh2の接地されていない端子に接続されると共に、差動アンプ123の非反転入力端子に接続されている。
【0073】
差動アンプ122の非反転入力端子には、電圧VOSが印加されている。
【0074】
次に、指紋読み取りセンサ21の内部回路の動作について説明する。
【0075】
なお、スイッチSwr、スイッチSwe、スイッチSw1乃至スイッチSw7、並びにスイッチSw11が、切断している状態、すなわちオフしている状態から、指紋読み取りセンサ21の動作が開始される。
【0076】
(1)初期状態、すなわち、スイッチSwr、スイッチSwe、スイッチSw1乃至スイッチSw7、並びにスイッチSw11が、オフしている状態から、まず、スイッチSw1、スイッチSw4、およびスイッチSwrが、接続、すなわちオンされる。従って、コンデンサCsとコンデンサCpとの接続点の電圧Vcelは、VHとされる。このとき、コンデンサCsおよびコンデンサCpに蓄積される電荷は、(Cs+Cp)VHとなる。
(2)その後、スイッチSw1、およびスイッチSwrがオフされる。
(3)次に、スイッチSw11、およびスイッチSw3がオンされ、コンデンサCp'とスイッチSw3の接続点の電圧VdmyをVLとする。ここで、コンデンサCp’に蓄積される電荷は、Cp’VLとなる。
(4)その後、スイッチSw3、およびスイッチSw11がオフされる。
(5)次に、スイッチSw2がオンされ、差動アンプ121の反転入力端子に印加される電圧VslをVMとする。
(6)その後、スイッチSw4がオフされる。
(7)次に、スイッチSwr、スイッチSw3、およびスイッチSw5がオンされる。このとき、電圧VcelはVHであり、電圧VdmyはVLであり、差動アンプ121の反転入力端子に印加される電圧VslはVMなので、コンデンサCs、コンデンサCp、およびコンデンサCp’間で、式(1)で示される電荷が移動する。
【0077】
Figure 0003952293
【0078】
従って、差動アンプ121の出力電圧Vsnsは、式(2)で示される。
【0079】
Vsns=VM−Cs(VH−VM)/Cf1 (2)
【0080】
このように、センスアンプ部21Bのゲインは、金属電極103とシリコン基板101との間で形成される寄生容量Cpに依存することなく決まるので、ダイナミックレンジを大きくすることができる。
【0081】
そして、コンデンサCh1には、式(2)で求められる電圧Vsnsが印加される。
【0082】
(8)その後、スイッチSw5がオフされる。
(9)次に、スイッチSw6がオンされ、コンデンサCf2の入力側(差動アンプ122の反転入力端子側)の電圧VoiがVOSとされる。
(10)その後、スイッチSw6がオフされる。
(11)次に、スイッチSweおよびスイッチSw7がオンされる。このとき、コンデンサCh1からコンデンサCf2に移動する電荷は、(VOS−Vsns)Ch1である。これにより、コンデンサCf2の出力側(差動アンプ122の出力端子側)の電圧Vooが決定し、コンデンサCh2に電荷が蓄積される。
【0083】
そして、この電圧Vooがバッファアンプである差動アンプ123を介して、出力端子Aoutに出力される。
【0084】
次に、図6と図7のフローチャートを参照して、図2の指紋照合装置1における指紋登録処理を説明する。なお、この処理は、ユーザにより、指紋登録処理を開始する指令が行なわれ、かつ、指紋読み取りセンサ21に、ユーザの指が押圧されたとき開始される。
【0085】
ステップS1において、指紋読み取りセンサ21は、指紋読み取りセンサ21に押圧され、接触された指の指紋の画像を読み取る。そして、読み取った指紋に対応する信号が、指紋読み取り用LSI51に供給される。
【0086】
ステップS2において、指紋読み取り用LSI51は、指紋読み取りセンサ21から供給された指紋に対応する信号から、指紋の画像データを生成する。
【0087】
ステップS3において、指紋読み取り用LSI51は、生成した指紋の画像データを、256階調のグレー画像データに変換し、変換した256階調のグレー画像データをCPU52に供給する。具体的には、図8に示されるような、128画素×128画素のグレー画像200のデータが取得される。画像201は、画像200の中の96画素×96画素の画像である。
【0088】
ステップS4において、CPU52は、変換されたグレー画像データに対して、ノイズ除去や指紋隆線内の微少な傷を埋めるなどの前処理を実行する。前処理が行なわれた画像は、図9に示されるように、ノイズが除去された画像となる。
【0089】
ステップS5において、CPU52は、前処理されたグレー画像データを、所定の閾値で2値化し、2値化画像データに変換する。図10は、2値化画像を表わしている。
【0090】
ステップS6において、CPU52は、細線化処理を行なう。具体的には、ステップS5の処理により得られた2値化画像のデータのうち、値が1である部分から線幅が1画素分の幅になるような中心線を抽出する処理が行なわれる。これにより、線幅が1画素分の幅となり、かつ、連結性が保持されるため、この後の指紋隆線の分岐点や端点を検出するのが容易になる。ステップS6の処理により細線化処理が行なわれた画像は、図11に示されるようになる。
【0091】
ステップS7において、CPU52は、細線化処理された画像から、分岐点と端点をそれぞれ最大10個まで検出する。ステップS7の処理により検出された分岐点と端点は、図12に示されるようになる。検出される分岐点と端点は、実際には、図12の128画素×128画素の画像200のうち、96画素×96画素で示される画像201が対象となる。これにより抽出する分岐点と端点を減らすことができる。図12において、分岐点は、P1乃至P8(8個)とされ、分岐点P1乃至P8における座標は、それぞれ、P1(xp1,yp1),P2(xp2,yp2),P3(xp3,yp3),P4(xp4,yp4),P5(xp5,yp5),P6(xp6,yp6),P7(xp7,yp7),およびP8(xp8,yp8)とされる。また、端点は、Q1乃至Q10(10個)とされ、端点Q1乃至Q10における座標は、それぞれ、Q1(xq1,yq1),Q2(xq2,yq2),Q3(xq3,yq3),Q4(xq4,yq4),Q5(xq5,yq5),Q6(xq6,yq6),Q7(xq7,yq7),Q8(xq8,yq8),Q9(xq9,yq9)およびQ8(xq10,yq10)とされる。
【0092】
なお、いまの例の場合、CPU52は、検出する分岐点と端点を最大10個としたが、これに限らず、例えば、前もって決められた最大数のリミットとしてもよいし、10個以上と設定してもよい。また、CPU52は、検出する分岐点と端点の対象を、96画素×96画素で示される画像201としたが、これに限らず、例えば、112画素×112画素で構成される画像とすることもできる。
【0093】
ステップS8において、CPU52は、プログラム用RAM/ROM53のRAM部分に、検出した分岐点と端点の座標(x,y)(すなわち、Pi(xpi,ypi)(ただし、i=1,2,・・・,,8)、およびQi(xqi,yqi)(ただし、i=1,2,・・・,,10))を記憶させる。なお、この記憶は一時的なものであるので、(フラッシュメモリ54ではなく)プログラム用RAM/ROM53のRAM部分に記憶される。
【0094】
ステップS9において、CPU52は、登録画像の中心である中心点C(in,jn)を検出する。具体的には、図12に示されるように、画像201の縦軸の中心線と横軸の中心線が交差する点が登録画像の中心点とされる。ここで求める中心は、登録画像の中心であって、指紋の中心ではないので、迅速かつ簡単に求めることができる。なお、いまの例の場合、画像200は128画素×128画素とされているので、CPU52は、あらかじめ設定されている点(64,64)(または、(63,63))を中心点Cとして検出する。
【0095】
ステップS10において、CPU52は、ステップS9の処理により求めた登録画像の中心である中心点C(in,jn)と、ステップS7の処理により検出した複数の分岐点の距離をそれぞれ演算する。いまの例の場合、中心点Cと分岐点P1乃至P8の間の距離がそれぞれ演算される。中心点Cと分岐点P1の間の距離をLp1とすると、中心点Cと分岐点P2の間の距離はLp2とされ、中心点Cと分岐点P3の間の距離はLp3とされる。以下、順次、中心点CとP4,P5,・・・,P8間の距離が、Lp4,Lp5,・・・,Lp8とされる。
【0096】
ステップS11において、CPU52は、ステップS10の処理により演算した距離(中心点Cと分岐点P1乃至P8の間の距離)を短いものの順にソートする。いまの例の場合、中心からの距離は、Lp1<Lp2<Lp3<Lp4<Lp5<Lp6<Lp7<Lp8とされる。
【0097】
ステップS12において、CPU52は、中心点C(in,jn)と、ステップS7の処理により検出した複数の端点の距離をそれぞれ演算する。いまの例の場合、中心点Cと端点Q1乃至Q10の間の距離がそれぞれ演算される。中心点Cと端点Q1間の距離をLq1とすると、中心点Cと端点Q2の間の距離はLq2とされ、中心点Cと端点Q3の間の距離はLq3とされる。以下、順次、中心点CとQ4,Q5,・・・,Q10間の距離がLq4,Lq5,・・・,Lq10とされる。
【0098】
ステップS13において、CPU52は、ステップS12の処理により演算した距離(中心点Cと端点Q1乃至Q10の間の距離)を短いものの順にソートする。いまの例の場合、中心からの距離は、Lq1<Lq2<Lq3<Lq4<Lq5<Lq6<Lq7<Lq8<Lq9<Lq10とされる。
【0099】
ステップS14において、CPU52は、指紋の中心点C(in,jn)(ステップS9の処理により求めた中心点)に近い(いまの例の場合、最大10個までの)分岐点において、互いに最も近い3点を結ぶ3角形を全て作成する。なお、上述したように、いまの例の場合、CPU52は、指紋の中心点に近い最大10個までの分岐点において、互いに最も近い3点を結ぶ3角形を全て作成するとしているが、これに限らず、ステップS7の処理により検出された分岐点の個数と対応して、変更させることもできる。
【0100】
具体的には、CPU52は、中心点C(in,jn)に最も近い分岐点P1(xp1,yp1)(中心点Cからの距離Lp1が最も小さいため、分岐点P1が選択される)と、分岐点P1に最も近い2つの分岐点P2(xp2,yp2)およびP3(xp3,yp3)を結んで、図13に示されるような3角形W1を作成する。
【0101】
その後、CPU52は、中心点Cに2番目に近い分岐点P2(xp2,yp2)(中心点Cからの距離Lp2が2番目に小さいため、分岐点P2が選択される)と、分岐点P2に最も近い2つの分岐点P1(xp1,yp1)および分岐点P3(xp3,yp3)を結んで、3角形を作成する。いまの場合、上述した3角形W1と全く同じである。以下、全く同じ3角形が作成される場合、その記載は省略する。
【0102】
これを順次繰り返すことにより、中心点Cに3番目に近い分岐点P3と、分岐点P3に最も近い2つの分岐点P2,P4を結んだ3角形W2、中心点Cに4番目に近い分岐点P4と、分岐点P4に最も近い2つの分岐点P3,P7を結んだ3角形W3、および、中心点Cに5番目に近い分岐点P5と、分岐点P5に最も近い2つの分岐点P6,P8を結んだ3角形W4の4個の3角形が作成される(中心点Cに6番目に近い分岐点P6、中心点Cに7番目に近い分岐点P7、および中心点Cに8番目に近い分岐点P8に基づいて作成される3角形は、それぞれ、上述した3角形W1,W2,W3,またはW4のいずれかと重複するため、省略している)。
【0103】
このように、中心から近い順番に、各分岐点と、それに最も近い2つの分岐点により3角形を作成すると、例えば、1つ目の3角形と2つ目の3角形、または3つ目の3角形が全く同じ分岐点により構成される場合も生じる。このことは、中心に近い分岐点から順番に、漏れることなく、各分岐点とそれに最も近い2つの分岐点において3角形を作成していることを示している。具体的には、中心点C(in,jn)に最も近い分岐点P1(xp1,yp1)と、分岐点P1に最も近い2つの分岐点P2(xp2,yp2)およびP3(xp3,yp3)を結んで作成された3角形W1と、中心点Cに2番目に近い分岐点P2(xp2,yp2)と、分岐点P2に最も近い2つの分岐点P1(xp1,yp1)および分岐点P3(xp3,yp3)を結んで作成された3角形は、3角形W1と全く同じであるが、このような3角形も、漏れることなく作成される。
【0104】
ステップS15において、CPU52は、作成した複数の3角形の面積と辺の長さを計算する。いまの例の場合、作成された3角形は4個(3角形W1,W2,W3,およびW4)である(実際には、重複する3角形が作成されているため、4個以上の3角形が作成されているが、いまの例の場合では、異なる3角形は4個とされる)ので、4個のそれぞれについて、面積と各辺の長さが計算される。これにより、3角形W1については、3角形W1の面積S1、分岐点P1と分岐点P2(以下、このような場合、P1P2のように記載する)間の距離、P2P3間の距離、およびP3P1間の距離が計算され、3角形W2については、3角形W2の面積S2、P2P3,P3P4,およびP4P2間の距離が計算され、3角形W3については、3角形W3の面積S3、P3P4間の距離、P4P7間の距離、およびP7P3間の距離が計算され、3角形W4については、3角形W4の面積S4、P5P6間の距離、P6P8間の距離、およびP8P5間の距離(辺の長さ)が求められる。
【0105】
ステップS16において、CPU52は、フラッシュメモリ54に、それぞれの3角形の面積と各辺の長さを登録テンプレートに記憶させる。このように面積と辺の長さの集合に過ぎないので、そのデータ量は少ない。
【0106】
ステップS17において、CPU52は、それぞれの3角形の3点に最も近い端点の位置を計算する。具体的には、図13の例の場合、3角形W1を構成する分岐点は、分岐点P1,P2およびP3とされるので、CPU52は、分岐点P1に最も近い端点Q2(xq2,yq2)、分岐点P2に最も近い端点Q1(xq1,yq1)、および分岐点P3に最も近い端点Q1(xq1,yq1)を検出し、それぞれの方向と距離(P1Q2間の方向と距離、P2Q1間の方向と距離、P3Q1間の方向と距離)を計算する。なお、いまの例の場合、位置として、方向と距離を求めるようにしたが、少なくともいずれか1つとしてもよい。この処理が繰り返され、3角形W2についてP3Q1間、P2Q1間、P4Q7間の方向と距離(以下、これを、位置とも称する)が求められ、3角形W3についてP3Q1間、P4Q7間、および、P7Q7間の位置が求められ、3角形W4についてP5Q6間、P6Q6間、およびP8Q6間の位置が求められる。
【0107】
ステップS18において、CPU52は、ステップS17の処理により求めた端点の位置をそれぞれの3角形の面積と各辺の長さ(ステップS16の処理により記憶した3角形の面積と各辺の長さ)に関連付し、登録テンプレートとして記憶させる。いまの例の場合、3角形W1,W2,W3およびW4の面積S1,S2,S3,S4、各辺(3辺)の長さ(例えば、W1の場合、P1P2間の長さ、P2P3間の長さ、P3P1間の長さ)、端点の位置(3角形W1の場合、P1Q2間の位置、P2Q1間の位置、P3Q1間の位置)がそれぞれ記憶される。なお、いまの例の場合、3角形W1においてP3Q1の位置が求められ、3角形W2においてもP3Q1の位置が求められる(同じ分岐点に対応する同じ端点との間の位置が求められる)ようになっているが、同じ点の位置については、計算を省略するようにしてもよい。
【0108】
ステップS19において、CPU52は、USBコントローラ55を介して、図示せぬ外部の機器から供給された、指紋を読み取っている使用者のIDを取得し、フラッシュメモリ54に記憶されている登録テンプレート(ステップS16とステップS18の処理によりフラッシュメモリ54に記憶された登録テンプレート)に関連付けして記憶させる。
【0109】
図6と図7の処理により、使用者のIDとともに、指紋画像から抽出した複数の3角形の面積、各辺の長さ、特定の分岐点(3角形を構成する分岐点)に対応する(に最も近接する)端点の位置(方向または距離)をその指紋の特徴として記憶させることができる。
【0110】
なお、ステップS19の使用者のIDを記憶させる処理は、認証登録処理を開始するとき、予め(ステップS1の前に)行なわれていてもよい。
【0111】
次に、図14乃至図17のフローチャートを参照して、図2の指紋照合装置1における指紋照合処理を説明する。なお、この処理は、図6と図7の指紋登録処理が行なわれた後に実行される処理であり、指紋読み取りセンサ21に、ユーザの指が押圧されたとき開始される。なお、ステップS101乃至ステップS113の処理は、上述した図6のステップS1乃至ステップS13と殆ど同様であるので、簡単に説明する。
【0112】
ステップS101において、指読み取りセンサ21は、指紋読み取りセンサ21に押圧され、接触された指の指紋の画像を読み取り、読み取った指紋の画像に対応する信号を、指紋読み取り用LSI51に供給する。
【0113】
ステップS102において、指紋読み取り用LSI51は、指紋読み取りセンサ21から供給された指紋に対応する信号から、指紋の画像データを生成する。
【0114】
ステップS103において、指紋読み取り用LSI51は、生成した指紋の画像データを、256階調のグレー画像データに変換し、変換した256階調のグレー画像データをCPU52に供給する。
【0115】
ステップS104において、CPU52は、変換されたグレー画像データに対して、ノイズ除去や指紋隆線内の微少な傷を埋めるなどの前処理を実行する。具体的には、図18に示されるような、128画素×128画素のグレー画像300のデータが生成される。画像301は、96画素×96画素の画像である。図18に示されるグレー画像と、図9のグレー画像200を比較すると、図9の画像に比べて指紋の位置が右上にずれている。
【0116】
ステップS105において、CPU52は、前処理されたグレー画像データを、所定の閾値で2値化し、2値化画像データに変換する。図19は、2値化画像を表わしている。
【0117】
ステップS106において、CPU52は、細線化処理を行なう。これにより、図20に示されるような画像に変換される。
【0118】
ステップS107において、CPU52は、細線化処理された画像から、分岐点と端点をそれぞれ最大10個まで検出する。この処理により検出された分岐点と端点は、図21に示されるようになる。このとき、検出される分岐点と端点は、実際には、図21の128画素×128画素の画像300のうち、96画素×96の画素で示される画像301が対象となる。図21において、分岐点は、Pb1乃至Pb7(7個)とされ、端点は、Qb1乃至Qb10(10個)とされる。
【0119】
なお、いまの例の場合、CPU52は、検出する分岐点と端点を最大10個としたが、上述した図6および図7の処理と同様に、これに限らず、例えば、前もって決められた最大数のリミットとしてもよいし、10個以上と設定してもよい。また、CPU52は、検出する分岐点と端点の対象を、96画素×96画素で示される画像301としたが、これに限らず、例えば、112画素×112画素で示される画像とすることもできる。
【0120】
図13と図21を比較するに、図13の分岐点P1は図21の分岐点Pb1に対応しており、分岐点P2は分岐点Pb2に対応しており、分岐点P3は分岐点Pb5に対応しており、分岐点P4は分岐点Pb7に対応しており、分岐点P5は分岐点Pb3に対応しており、分岐点P6は分岐点Pb4に対応しており、分岐点P8は分岐点Pb6に対応している。すなわち、図13と図21では、取り込まれた画像の位置が異なるため(ユーザが指を置く位置は、その都度変化するため)、図13において検出された分岐点P7は、図21では検出されていない。また、分岐点Pbiの座標は、分岐点Pbi(xpbi,ypbi)(ただし、i=1,2,・・・,7)とされ、端点Qbiの座標は端点Qbi(xqbi,yqbi)(ただし、i=1,2,・・・,10)とされる。
【0121】
ステップS108において、CPU52は、プログラム用RAM/ROM53のRAM部分に、検出した分岐点と端点の座標(x,y)(すなわち、Pbi(xpbi,ypbi)(ただし、i=1,2,・・・,7)、およびQbi(xqbi,yqbi)(ただし、i=1,2,・・・,10))を記憶させる。なお、この記憶は一時的なものであるので、(フラッシュメモリ54ではなく)プログラム用RAM/ROM53のRAM部分に記憶される。
【0122】
ステップS109において、CPU52は、指紋画像の中心点Cb(in,jn)を検出する。なお、画像300は128画素×128画素とされているので、上述した図6のステップS9における場合と同様に、CPU52は、あらかじめ設定されている点(64,64)(または、(63,63))を、中心点として検出するようにしてもよい。
【0123】
ステップS110において、CPU52は、ステップS109の処理により求めた指紋画像の中心点Cb(in,jn)とステップS107の処理により検出した複数の分岐点の距離をそれぞれ演算する。いまの例の場合、中心点Cbと分岐点Pb1乃至Pb7の間の距離がそれぞれ演算される。中心点Cbと分岐点Pb1の間の距離をLpb1とすると、中心点Cbと分岐点Pb2の間の距離はLp2とされ、中心点Cbと分岐点Pb3の間の距離はLpb3とされる。以下、順次、中心点CbとPb4,Pb5,・・・,Pb7間の距離が、Lpb4,Lpb5,・・・,Lpb7とされる。
【0124】
ステップS111において、CPU52は、ステップS110の処理により演算した距離(中心点Cbと分岐点Pb1乃至Pb7の間の距離)を短いものの順にソートする。いまの例の場合、中心からの距離は、Lpb1<Lpb2<Lpb3<Lpb4<Lpb5<Lpb6<Lpb7とされる。
【0125】
ステップS112において、CPU52は、中心点Cb(in,jn)と、ステップS107の処理により検出した複数の端点の距離をそれぞれ演算する。いまの例の場合、中心点Cbと端点Qb1乃至Qb10の間の距離がそれぞれ演算される。中心点Cbと端点Qb1間の距離をLqb1とすると、中心点Cbと端点Qb2の間の距離はLqb2とされ、中心点Cbと端点Qb3の間の距離はLqb3とされる。以下、順次、中心点CbとQb4,Qb5,・・・,Qb10間の距離がLqb4,Lqb5,・・・,Lqb10とされる。
【0126】
ステップS113において、CPU52は、ステップS12の処理により演算した距離(中心点Cと端点Q1乃至Q8の間の距離)を短いものの順にソートする。いまの例の場合、中心からの距離は、Lqb1<Lqb2<Lqb3<Lqb4<Lqb5<Lqb6<Lqb7<Lqb8<Lqb9<Lqb10とされる。
【0127】
ステップS114において、CPU52は、指紋の中心点Cb(in,jn)(ステップS109の処理により求めた中心点)に最も近い分岐点と、その分岐点から最も近い分岐点を2点検出し、その3点を結ぶ3角形を作成する。具体的には、図21の例の場合、CPU52は、中心点Cbに最も近い分岐点Pb1と、分岐点Pb1から最も近い分岐点Pb2,および分岐点Pb5を結ぶ3角形Wb1を作成する。すなわち、CPU52は、中心点Cb(in,jn)に最も近い分岐点Pb1(xpb1,ypb1)(中心点Cbからの距離Lpb1が最も小さいため、分岐点Pb1が選択される)と、分岐点Pb1に最も近い2つの分岐点Pb2(xpb2,ypb2)および分岐点Pb5(xpb5,ypb5)の3点を結んで、3角形Wb1を作成する。
【0128】
なお、図21の例の場合、3角形W1は3角形Wb1に対応しており、3角形W2は3角形Wb3(このフローチャートでは作成されないが、3角形を全て作成した場合、3角形Wb3が作成される)に対応しており、3角形W4は後述する3角形Wb2に対応している。すなわち、図13の3角形W3は図21では作成されない。
【0129】
ステップS115において、CPU52は、ステップS114の処理により作成した3角形Wb1(分岐点Pb1,Pb2およびPb5からなる3角形Wb1)の面積Sb1を計算する。
【0130】
ステップS116において、CPU52は、フラッシュメモリ54に記憶されている登録テンプレートを読み出す。
【0131】
ステップS117において、CPU52は、登録テンプレート(指紋登録処理(図6と図7の処理)によりフラッシュメモリ54に記憶された登録テンプレート)に、いま計算した3角形Wb1の面積Sb1と一致する面積を有する登録テンプレートがあるか否かを判定する。指紋は、周辺環境、または体調などによりある程度変形するため、CPU52は、許容範囲を設け、完全に一致しない場合においても、許容範囲内の(すなわち、照合閾値より小さい)値であれば、一致するように判定する。いまの例の場合、図21の3角形Wb1は、図7のステップS15の処理において求められた図13の3角形W1と対応しているので、その面積Sb1とS1は一致すると判定される。
【0132】
ステップS117において、3角形Wb1の面積Sb1と一致する(面積が一致する3角形が、登録テンプレートにある)と判定された場合、ステップS118において、CPU52は、3角形Wb1の辺の長さを計算する。具体的には、Pb1Pb2間の長さ、Pb2Pb5間の長さ、Pb5Pb1間の長さが計算される。なお、この長さは、ステップS114において、面積と同時に計算するようにしてもよい。
【0133】
ステップS119において、CPU52は、ステップS117の処理により一致すると判定された、登録テンプレートに登録されている3角形(いまの例の場合、3角形W1)を構成する3辺の長さと、ステップS118の処理により計算した3辺の長さ(いまの例の場合、3角形Wb1の3辺の長さ)が一致するか否かを判定する。いまの例の場合、3角形W1に対応するP1P2間の長さ,P2P3間の長さ,およびP3P1間の長さ(図7のステップS16の処理により記憶された辺の長さ)と、ステップS118の処理により計算した3辺の長さPb1Pb2間、Pb2Pb5間、およびPb5Pb1間の長さが一致するか否かが判定される。勿論、CPU52は、許容範囲を設け、完全に一致しない場合においても、許容範囲内の(すなわち、照合閾値より小さい)値であれば、一致するように判定する。3角形W1と3角形Wb1を構成するそれぞれの分岐点P1と分岐点Pb1、分岐点P2と分岐点Pb2、および分岐点P3と分岐点Pb5は対応しているので、勿論、一致すると判定される。
【0134】
ステップS119において、3辺の長さが一致すると判定された場合、ステップS120において、CPU52は、その3角形(いまの場合、ステップS114の処理により作成した3角形Wb1)を構成する3個の分岐点(分岐点Pb1,分岐点Pb2,および分岐点Pb5)のそれぞれに最も近い端点を検索する。いまの例の場合、分岐点Pb1に最も近い端点Qb3(xqb3,yqb3)、分岐点Pb2に最も近い端点Qb7(xqb7,yqb7)、および分岐点Pb5に最も近い端点Qb7(xqb7,yqb7)が検索される。
【0135】
ステップS121において、CPU52は、ステップS120の処理により検索した端点の位置を計算する。具体的には、Pb1Qb3間の位置、Pb2Qb7間の位置、Pb5Qb7間の位置が計算される。
【0136】
ステップS118の辺の長さの計算とステップS120,S121の端点の検索と位置の計算は、ステップS115において、面積の計算時にまとめて行なうこともできる。ただし、面積が一致しなければ、後の2つの計算は不要となり、辺の長さが一致しなければ、端点の検索と位置の計算は不要となるので、前の条件の判定後、順次計算した方が、計算量が少なくて済み、結果的に迅速な判定が可能になる。
【0137】
ステップS122において、CPU52は、ステップS117の処理により一致すると判定された3角形を構成する3点の分岐点と、それぞれの分岐点に最も近い端点との位置と、ステップS121の処理により計算したPb1Qb3間の位置、Pb2Qb7間の位置、および、Pb5Qb7間の位置を比較する。いまの例の場合、3角形W1を構成する3点の分岐点P1,P2およびP3と、それぞれの分岐点に最も近い端点との位置、すなわち、図7のステップS18の処理により記憶されたP1Q2間の位置、P2Q1間の位置、および、P3Q1間の位置)と、ステップS121の処理により計算したPb1Qb3間の位置、Pb2Qb7間の位置、および、Pb5Qb7間の位置が比較される。
【0138】
ステップS123において、CPU52は、ステップS122の処理により比較した、3角形を構成する3個の分岐点と、3個の分岐点にそれぞれ最も近い端点との位置が一致するか否かを判定する。いまの例の場合、P1Q2間、P2Q1間、およびP3Q1間の位置と、Pb1Qb3間の位置、Pb2Qb7間の位置、および、Pb5Qb7間の位置が一致するか否かが判定される。3角形Wb1により求められるPb1Qb3、Pb2Qb7、およびPb5Qb7は、それぞれ、3角形W1により求められるP1Q2、P2Q1、およびP3Q1に対応しているので、一致すると判定される。なお、勿論、所定の範囲内の(すなわち、照合閾値より小さい)誤差は、一致すると判定される。一致すると判定された場合、処理はステップS124に進み、CPU52は、カウンタに1を加える(1だけインクリメントされる)。いまの例の場合、カウンタの値(初期値は0とされている)は1とされる。
【0139】
ステップS125において、CPU52は、カウンタの値が2であるか否かを判定する。カウンタの値は、作成された1つの3角形の面積、辺の長さ、それぞれの分岐点と端点との間の位置が全て一致した場合に加えられる。いまの例の場合、カウンタの値は1とされる(1つの3角形について認証ができたとされる)ので、ステップS126において、CPU52は、次の3角形が作成できるか否かを判定する。すなわち、次に中心点Cbに近い分岐点と、その分岐点に最も近い2つの分岐点を結んで、いままでに作成した3角形と異なる3角形が作成できるか否かが判定される。いまの例の場合、2番目(分岐点P1の次)に中心点Cbに近い分岐点はP2であり、分岐点P2により作成される3角形は、3角形Wb1と同じであるため新しい3角形は作成できないが、3番目に中心点Cbに近い分岐点P3を用いて作成する3角形Wb2が作成できるため、次の3角形は作成できると判定される。
【0140】
ステップS126において、次の3角形が作成できると判定された場合、ステップS127に進み、CPU52は、次の3角形を作成する。すなわち、ステップS107の処理により、図21から分岐点Pb1乃至Pb7と端点Qb1乃至Qb10が検出されているので、CPU52は、図6のステップS14の処理と同様にして、3番目に中心点Cbに距離が近い分岐点Pb3と、分岐点Pb3に最も近い2個の分岐点Pb4,および分岐点Pb6を結ぶ3角形Wb2を作成する。上述したように、ステップS126の処理では、2番目に中心点Cbに距離が近い分岐点Pb2により構成される3角形も作成されるが、分岐点Pb2と、分岐点Pb2に最も近い2点の分岐点は、分岐点Pb1とPb5とされ、3角形Wb1と同じとなるので、その後、3番目に中心点Cbに近い分岐点Pb3により構成される3角形が作成される。
【0141】
その後、処理はステップS115に戻り、CPU52は、ステップS127の処理により作成した3角形(いまの例の場合、Wb2)の面積を計算する。以下、同様の処理が繰り返され、いまの例の場合、3角形Wb2と登録テンプレートに登録されている図13の3角形W4が対応しているので、ステップS117、ステップS119、およびステップS123の処理は、全て、YES(一致する)と判定される。
【0142】
その結果、ステップS124において、カウンタに1が加えられる。いまの例の場合、カウンタの値は2とされる。
【0143】
ステップS125において、CPU52は、カウンタの値が2であるか否かを判定する。いまの例の場合、カウンタの値は2である(3角形Wb1が3角形W1と一致し、3角形Wb2と3角形W4が一致するため)と判定される。カウンタの値が2ということは、指紋画像の分岐点により作成される異なる2つの3角形において、3角形の面積、辺の長さ、それぞれの分岐点と端点との間の位置が登録テンプレートと全て一致していることを示している。カウンタの値が2であると判定された場合、ステップS129に進み、CPU52は、認証できた(すなわち、登録した使用者といま照合している使用者が一致する)ことを表わす信号を出力し、処理を終了する。照合の結果は、本体部11のランプ22とランプ23により点灯される。
【0144】
ステップS117において面積が一致しないと判定された場合、ステップS119において長さが一致しないと判定された場合、ステップS123において端点の位置が一致しないと判定された場合、または、ステップS125においてカウンタの値が2ではないと判定された場合(すなわち、1つの3角形について、3角形の面積、辺の長さ、およびそれぞれの分岐点と端点との間の位置のうち、少なくともいずれか1つが一致しないと判定された場合)、ステップS126に進み、次の3角形が作成できるか否かが判定される。次の3角形が作成できないことは、ステップS107の処理により検出された分岐点Pb1乃至Pb7を全て使用して、過去に作成した3角形と重複しない3角形を作成し終えたことを意味する。次の3角形が作成できないと判定された場合、ステップS128に進み、CPU52は、認証できなかった(すなわち、登録した使用者といま照合している使用者が一致しない)ことを表わす信号を出力し、処理を終了する。照合の結果は、本体部11のランプ22とランプ23により点灯される。
【0145】
図14乃至図17の処理により、分岐点により求められる3角形の面積、3辺の長さ、3個の分岐点に最も近接するそれぞれの端点の位置により、指紋の照合を行なうことができる。また、取得した指紋画像の中心を求めて、中心に近い分岐点から3角形を順次生成することにより、一致する登録テンプレートを早く検索することができる。
【0146】
ユーザは、指を指紋読み取りセンサ21上に置くとき、指の中心を指紋読み取り用センサ21の中心に合わせようとする。そして、指の向きはその都度異なるので、中心から遠い位置の画像程、登録画像と異なる画像となる可能性が高くなる。従って、一致する画像であれば、中心から判定を進めていくことにより、一致するとの判定結果を早く得ることができる。
【0147】
また、異なる3角形の場合、辺の長さと端点の位置に較べて、面積が一致する可能性の方が低い。従って、面積を先に判定した方が、無駄な判定の回数が減り、迅速な判断ができる。
【0148】
2つの3角形において全て一致する場合(ステップS125においてYESと判定される場合)に、認証できたことにするのは(全ての3角形において一致する場合に、認証できたことにしないのは)、指紋読み取り用センサ21に押圧され、取得される指紋画像に、最大約3ミリのずれが生じるためである(指を置く毎に変化し易いためである)。すなわち、指紋画像にずれが生じることにより、作成される3角形が一部異なるためである(例えば、図21の例の場合、図13の3角形W3に対応する3角形は作成されない)。
【0149】
例えば、図14のステップS104の処理により得られた、前処理されたグレー画像が、図22に示されるような画像である場合(勿論、同一の指から取得された指紋画像データとされる)、図9の登録画像(図6のステップS4の処理により取得された前処理されたグレー画像)と比較して、大幅に左下にずれている。
【0150】
図22に示されるグレー画像は、2値化処理(ステップS105の処理)により、図23に示されるように変換され、さらに、細線化処理(ステップS106の処理)により、図24に示されるように変換される。そして、分岐点と端点の検出(ステップS107の処理)により、図25に示されるようになる。図25においては、図21の場合と同様に分岐点をそれぞれPb1乃至Pb7(図25の例の場合は、分岐点は7個しか検出されない)、端点がそれぞれQb1乃至Qb10、中心点がCbとそれぞれ設定される。
【0151】
図13と図25を比較するに、図13の分岐点P1は図25の分岐点Pb3に対応しており、分岐点P2は分岐点Pb2に対応しており、分岐点P3は分岐点Pb1に対応しており、分岐点P4は分岐点Pb6に対応しており、分岐点P7は分岐点Pb5に対応している。すなわち、図13と図25では、取り込まれた画像の位置が異なるため、図13において検出された分岐点P5,分岐点P6および分岐点P8は、図25において検出されない。その代わり、図25においては、図13において検出されなかった分岐点である分岐点Pb4および分岐点Pb7が検出される。
【0152】
CPU52は、指紋画像の中心点Cbを求めた後(ステップS109の処理の後)、または、予め設定されている中心点Cbを読み出した後、中心点Cbと分岐点Pb1乃至Pb7の距離を短いものの順にソートし(ステップS111)、さらに、中心点Cbと端点Qb1乃至Qb10の距離を短いものの順にソートし(ステップS113)、3角形を作成する(ステップS114の処理)。図25の例の場合、ステップS114またはステップS127により、2個の3角形(3角形Wb1と3角形Wb2)が順次作成される。もし、順次、作成可能な全ての3角形が作成されるとしたら、図25の例の場合、作成される3角形は、順番に、分岐点Pb1,分岐点Pb2、および分岐点Pb6の3個を結ぶ3角形Wb1、分岐点Pb2,分岐点Pb1、および分岐点Pb3の3個を結ぶ3角形Wb2、分岐点Pb4,分岐点Pb5、および分岐点Pb7の3個を結ぶ3角形Wb3、分岐点Pb6,分岐点Pb1、および分岐点Pb5の3個を結ぶWb4、並びに、分岐点pb7,分岐点Pb5、および分岐点Pb6の3個を結ぶWb5の5個の3角形が作成される(勿論、この5個の3角形と重複する3角形も作成されている)。すなわち、図21の3角形Wb3と3角形Wb5に対応する3角形は、図13に示される指紋画像では作成されない(すなわち、登録テンプレートにも登録されていないため、3角形Wb3とWb5においては、一致しないと判定される)。
【0153】
そこで、図14乃至20に示されるように、全てではなく、そのうちの複数個としての2個の3角形が一致する場合に、認証できたと判定するような処理にすることにより、正確に照合することができる。逆に、その数を1個としてしまうと、第3者の指が誤認証される恐れが高くなる。
【0154】
登録された指紋画像が本人のものであるにもかかわらず、正しく照合されない確率をFRR(False Rejection Rate:本人拒否率)といい、登録された指紋画像が任意の他人のものであっても、照合されてしまう確率をFAR(False Acceptance Rate;他人受け入れ率)という。FARが高い指紋照合装置は、他人が本人に成りすますことが容易となり、セキュリティの質が低い指紋照合装置である。
【0155】
照合閾値を高くする(一致するとみなす誤差の範囲を大きくしたり、一致する3角形の数の基準値(2個)をもっと大きくする)ことにより、FARを下げることが可能となる。しかしながら、その場合、照合の可否は、照合時の環境(例えば、取得した指紋画像に混入されてしまうノイズなど)の変化の影響などを強く受けてしまい、本人であるのにもかかわらず照合されない場合が増えてしまう(すなわち、FRRが高くなる)ため、ユーザの利便性が失われてしまう。そこで、照合閾値は、FRRとFARの両方のバランスを図る値に設定する必要がある。
【0156】
以上の処理により、指紋画像の分岐点と端点を検出し、指紋画像の中心点からの距離に基づいて、分岐点(または端点)から近接する3個を結ぶ3角形を作成し、作成した3角形の面積、3辺の長さ、および3つの分岐点にそれぞれ最も近い端点との位置(距離または方向)を登録することにより指紋の照合を行なうようにしたので、保存する情報量(登録テンプレートサイズ)を従来より大幅に小さくすることができ、もって、メモリの容量を減らすことが可能となる。
【0157】
また、簡単な登録データ(3角形の面積、3辺の長さ、および3つの分岐点にそれぞれ最も近い端点との位置)を用いるため、照合画像の位置や回転補正をする必要もなく、簡単な処理により、容易に照合を行なうことができ、もって処理速度を速くすることができる。
【0158】
さらに、指紋照合の精度を向上させることができる。
【0159】
また、中心点との距離に基づいて、分岐点と端点をソートし、そのソートした結果から順番に、分岐点または端点を検索するようにしたので、最も近い他の分岐点や端点を迅速に特定することができる。
【0160】
なお、以上の例においては、3個の分岐点の最も近いそれぞれの端点の距離と方向を位置として登録し、指紋の照合をするようにしたが、距離と方向の少なくとも一方でよい。
【0161】
なお、指紋画像の分岐点および端点の位置は、取得された指紋画像の左上からソートするようにしてもよいが、指紋読み取り用センサ21に押圧され、取得される指紋画像は、最大約3ミリのずれが生じる(指を置く毎に変化し易い)。このため、指紋画像の中心点を求め、中心点に対する分岐点と端点の位置を求めることにより一致する登録テンプレートを検索し易くすることが可能となる。
【0162】
なお、以上の例においては、3つの分岐点により3角形を作成するようにしたが、端点により3角形を作成するようにしてもよい。この場合、端点により3角形が作成され、3角形を構成する辺の距離、および3角形を構成する3つの端点にそれぞれ最も近い分岐点との間の位置が求められる。
【0163】
なお、以上の例においては、3つの分岐点により3角形を作成し、記憶するようにしたが、これに限らず、4角形以上の多角形とすることも可能である。ただし、3角形にする場合の方が、FARとFRRを低くすることができ、最も正確、かつ迅速な判定が可能となる。
【0164】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0165】
この記録媒体は、図3に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク71(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク72(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク73(MD(Mini-Disc)(商標)を含む)、若しくは半導体メモリ74などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているプログラム用RAM/ROM53や、ハードディスクなどで構成される。
【0166】
なお、上述した一連の処理を実行させるプログラムは、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースを介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を介してコンピュータにインストールされるようにしてもよい。
【0167】
また、本明細書において、記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0168】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、指紋照合を行なうことができる。特に、小さい情報量で指紋照合することができる。また、指紋照合の処理速度を速くすることができる。さらに、指紋照合の精度を向上させることができる。また、指紋照合に使用される情報量を小さくすることができる。記憶装置を小型化し、低コスト化することができる。従って、小型の装置への適用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した指紋照合装置の一実施の形態の外観の構成を示す斜視図である。
【図2】指紋読み取りセンサが、指紋が読み取られる指で押圧されている状態を説明する平面図である。
【図3】指紋照合装置の構成を示すブロック図である。
【図4】指紋読み取りセンサの原理的な構成を示す断面図である。
【図5】指紋読み取りセンサの内部回路の構成を示す回路図である。
【図6】図3の指紋照合装置における指紋登録処理を説明するフローチャートである。
【図7】図3の指紋照合装置における指紋登録処理を説明するフローチャートである。
【図8】図6のステップS3における画像例を示す図である。
【図9】図6のステップS4における画像例を示す図である。
【図10】図6のステップS5における画像例を示す図である。
【図11】図6のステップS6における画像例を示す図である。
【図12】図6のステップS7における画像例を示す図である。
【図13】図7のステップS14における画像例を示す図である。
【図14】図3の指紋照合装置における指紋照合処理を説明するフローチャートである。
【図15】図3の指紋照合装置における指紋照合処理を説明するフローチャートである。
【図16】図3の指紋照合装置における指紋照合処理を説明するフローチャートである。
【図17】図3の指紋照合装置における指紋照合処理を説明するフローチャートである。
【図18】図14のステップS104における画像例を示す図である。
【図19】図14のステップS105における画像例を示す図である。
【図20】図14のステップS106における画像例を示す図である。
【図21】図14のステップS107における画像例を示す図である。
【図22】図14のステップS104における他の画像例を示す図である。
【図23】図14のステップS105における他の画像例を示す図である。
【図24】図14のステップS106における他の画像例を示す図である。
【図25】図14のステップS107における他の画像例を示す図である。
【符号の説明】
1 指紋照合装置, 11 本体部, 21 指紋読み取りセンサ, 51 指紋読み取り用LSI, 52 CPU, 53 プログラム用RAM/ROM, 54 フラッシュメモリ, 71 磁気ディスク, 72 光ディスク, 73 光磁気ディスク, 74 半導体メモリ

Claims (8)

  1. 指紋画像を処理する指紋照合装置において、
    照合対象の前記指紋画像から指紋の分岐点と端点のうち一方である第1の特徴点を検出する第1の検出手段と、
    複数の前記第1の特徴点のうち、近接する任意の3個を結ぶ3角形を作成する第1の作成手段と、
    前記第1の作成手段により作成された前記3角形の面積と辺の長さを計算する第1の計算手段と、
    前記第1の計算手段により計算された照合対象の前記指紋画像の前記3角形の面積と辺の長さを、予め記憶されている前記指紋画像の3角形の面積と辺の長さと比較する比較手段と
    を備えることを特徴とする指紋照合装置
  2. 前記指紋画像の中心である中心点を検出する第2の検出手段と、
    前記第2の検出手段により検出された前記中心点と複数の前記第1の特徴点の間の距離に基づいて、前記第1の特徴点をソートするソート手段と
    をさらに備え、
    前記第1の作成手段は、ソートされた前記第1の特徴点を利用して、近接する任意の3個を結ぶ3角形を作成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の指紋照合装置
  3. 前記第1の検出手段は、前記分岐点と前記端点のうちの他方である第2の特徴点をさらに検出し、
    1つの前記3角形を構成する3つの前記第1の特徴点をそれぞれ第1の点、第2の点、および第3の点とするとき、前記第1の点と前記第1の点に最も近い第2の特徴点である第4の点、前記第2の点と前記第2の点に最も近い第2の特徴点である第5の点、および、前記第3の点と前記第3の点に最も近い第2の特徴点である第6の点のそれぞれの距離と方向の少なくともいずれか一方を計算する第2の計算手段をさらに備え、
    前記比較手段は、前記第1の計算手段と前記第2の計算手段により計算された照合対象の前記指紋画像の前記3角形の面積と辺の長さ、並びに前記第1の点に対する前記第4の点、前記第2の点に対する前記第5の点、および前記第3の点に対する前記第6の点のそれぞれの距離と方向の少なくともいずれか一方と、記憶されている前記指紋画像の3角形の面積と辺の長さ、並びに照合対象の指紋画像の前記第1の点に対する前記第4の点、前記第2の点に対する前記第5の点、および前記第3の点に対する前記第6の点のそれぞれの距離と方向の少なくともいずれか一方を比較する
    ことを特徴とする請求項1に記載の指紋照合装置
  4. 前記指紋画像の中心である中心点を検出する第2の検出手段と、
    前記第2の検出手段により検出された前記中心点と複数の前記第2の特徴点の間の距離に基づいて、前記第2の特徴点をソートするソート手段と
    をさらに備え、
    前記第2の計算手段は、ソートされた前記第2の特徴点を利用して、前記第1の点乃至前記第3の点に対応する前記第4の点乃至前記第6の点の距離と方向の少なくともいずれか一方を計算する
    ことを特徴とする請求項3に記載の指紋照合装置
  5. 前記比較手段によって、前記第1の計算手段により計算された登録対象の前記指紋画像の前記3角形の面積と辺の長さと比較される前記指紋画像の前記3角形の面積と辺の長さを記憶する記憶手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の指紋照合装置。
  6. 指紋画像を処理する指紋照合方法において、
    照合対象の前記指紋画像から指紋の分岐点と端点のうち一方である第1の特徴点を検出する第1の検出ステップと、
    複数の前記第1の特徴点のうち、近接する任意の3個を結ぶ3角形を作成する第1の作成ステップと、
    前記第1の作成ステップの処理により作成された前記3角形の面積と辺の長さを計算する第1の計算ステップと、
    前記第1の計算ステップの処理により計算された照合対象の前記指紋画像の前記3角形の面積と辺の長さを、予め記憶されている前記指紋画像の3角形の面積と辺の長さと比較する比較ステップと
    を含むことを特徴とする指紋照合方法。
  7. 指紋画像を処理するプログラムであって、
    照合対象の前記指紋画像から指紋の分岐点と端点のうち一方である第1の特徴点を検出する第1の検出ステップと、
    複数の前記第1の特徴点のうち、近接する任意の3個を結ぶ3角形を作成する第1の作成ステップと、
    前記第1の作成ステップの処理により作成された前記3角形の面積と辺の長さを計算する第1の計算ステップと、
    前記第1の計算ステップの処理により計算された照合対象の前記指紋画像の前記3角形の面積と辺の長さを、予め記憶されている前記指紋画像の3角形の面積と辺の長さと比較する比較ステップと
    を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  8. 指紋画像を処理するプログラムであって、
    照合対象の前記指紋画像から指紋の分岐点と端点のうち一方である第1の特徴点を検出する第1の検出ステップと、
    複数の前記第1の特徴点のうち、近接する任意の3個を結ぶ3角形を作成する第1の作成ステップと、
    前記第1の作成ステップの処理により作成された前記3角形の面積と辺の長さを計算する第1の計算ステップと、
    前記第1の計算ステップの処理により計算された照合対象の前記指紋画像の前記3角形の面積と辺の長さを、予め記憶されている前記指紋画像の3角形の面積と辺の長さと比較する比較ステップと
    を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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