JP3948669B2 - アンカーケーシング用パッカー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば地中壁を立設する場合に使用するアンカーを地中に挿入するためのアンカーケーシング用パッカー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の通り、例えば地中壁を立設する場合には、図8に示すように、土圧により地中壁Wが倒れないようにするため、地中Gにテンドンと称せられるアンカー1を挿入し、グラウト例えばコンクリートCでアンカー1の先端を地中に固定し、そのアンカー1を地中壁Wに固着している。
この地中への削孔作業に際してパイプ状のケーシングを用いることは知られている。この場合、ケーシングの挿入作業に際して、土中の水圧により地下水がケーシングを逆流するのを防止するためにパッカーを用いることも知られている(非特許文献1参照)。
【0003】
そのパッカーの具体例としては、(1)ケーシングパッカー、(2)グラウティングパッカー、(3)マウスパッカーが知られている。
【0004】
ケーシングパッカーは、図9に概要を示すように、長さ1.5m〜2.0m程度のパイプ(1本目のケーシング)P1と、その1本目のケーシングP1の先端側にねじにより接続された2本目のケーシングP2と、その2本目のケーシングP2内に挿入された直径10.5cm程度の複数のゴムを20cm程度積層して構成されたケーシングパッカー10Bと、そのケーシングパッカー10Bに端部が接続されて1本目及び2本目のケーシング内に挿入された内管Piとで構成されている。
そして、前記内管Piの地上側端部Peのスクリューを回転し、先端部を押圧することでケーシングパッカー10Bのゴムが縮んで半径方向へ膨らみ、ケーシングP2内部の被圧水の噴出を阻止出来る。
【0005】
しかし、上述のケーシングパッカー10Bはアンカー(テンドン)1に固定されていないので、図示しないボーリングマシンでケーシングP1、P2、・・・を引っ張ることが出来ない。したがって、ケーシングP1、P2、・・・を地上側に引抜くには、先ず1本目のケーシングP1を図示しないジャッキで徐々に引っ張り、地上に引っ張り出した後、2本目のケーシングP2内にパッカー10Bで確実にシールをする、即ち新たな端となるケーシングに対して、確実に蓋をする。
そこで初めて地上に引き出されたケーシング(例えば1本目のパイプP1)を新たな端部となるケーシング(2本目のパイプP2)と切り離すことが出来る。
このケーシングパッカー10Bによれば、確実にシールが出来る反面、ケーシングの引抜きに手間がかかってしまい非効率的である。
【0006】
又、グラウティングパッカーは、図10に概要を示すように、アンカー1と、アンカー1の端部を支持するアンカー支持部材50と、一端がアンカー1に接続され両端間が伸縮することにより中央2箇所の変形部分(ラバーブーツ)60が拡径又は縮径するグラウティングパッカー10Cと、アンカー支持部材50とグラウティングパッカー10Cとの間に介装されグラウティングパッカー10Cを軸方向に付勢するコイルスプリング30とによって構成されている。
即ち、グラウティングパッカー10Cは、図10のようにグラウト(セメントミルク)を地盤Gに注入する(Y矢印)際には、パッカー10C全体が伸びた状態であり、中央2箇所の変形箇所(ラバーブーツ)60は半径方向には縮んでおり、グラウトはパッカー10Cの外周とケーシング2との間の空間によって容易に地盤G側に注入される。
一方、図11に示すように地中からの被水圧(破線の矢印)が作用すると、パッカー10C全体が縮み、中央2箇所のラバーブーツ60は半径方向に膨張してラバーブーツ60の最大直径部分がケーシング2の内壁に当接する。そしてケーシング2内をシールし、地下からの圧水の漏洩を防止することが出来る。
【0007】
この場合の施工には、まずアンカー1の端部にパッカー10Cを取り付けて縮径状態でケーシング2内に挿入する(図10の状態)。そして、パッカー10C頭部から加圧注入し、パッカー10Cを作動させてケーシング2を引き抜き、1本分引き抜いたら、ケーシング2を切り離し(図11の状態)、スプリングと被圧水によって、ラバーブーツ60がふくらみ、止水作用を行う。
【0008】
このグラウティングパッカーでは、パッカー10Cがアンカー1を保持しているのでボーリングマシン(図示なし)でケーシング2を引抜くことが出来る。しかし、テンドン(アンカー)に接続するため、被圧が高く、テンドンが軽い場合には共上がりしたり、テンドンから外れてしまったり、あるいはラバーが柔らかいので高水圧に耐えられなかったりと云うような欠点を有している。
【0009】
次に、マウスパッカーでは、図12に示すように、中心部にアンカー1を貫通させた風船状の中空体(マウスパッカー)10Dがアンカー1の地上側端部1aの近傍に係止されている。
マウスパッカーの内圧は、「被圧水圧力<パッカー内圧力<注入圧力」となるように設定してある。
従って、通常時は、「被圧水圧力<パッカー内圧力」なので、被圧水圧力よりも内部圧力の方が高く、パッカー10Dは膨張している(図13の状態)。
一方、グラウト注入時には、「パッカー内圧力<注入圧力」なので、パッカー10Dは収縮して、その外側より、注入材(グラウト)が地中側へ注入される(図12の状態)。
従って、グラウトを加圧注入しながらケーシング2を引抜く際には、図12のようにマウスパッカー10Dは収縮してケーシング2の内径よりも小さくなっているため、ケーシング2を引抜くことが出来る。
一方、図13に示すように、ケーシング2の撤去時には、最終ケーシングの上端部2Tを開放するとマウスパッカー10Dは大気圧に曝され、瞬時に膨張して、グラウトや地下水及び土砂の流出を防ぐように構成されている。図13中、矢印は被圧水の作用方向を示している。
【0010】
マウスパッカーでは、グラウティングパッカー同様、パッカー10Dがアンカー1を保持しているので図示しないボーリングマシンでケーシング2を引抜くことが出来る。しかし、パッカー10Dの内部圧力の管理が困難である。
緩い地盤の場合は、注入圧が保持できないので注入時にパッカー10Dが収縮できず、ケーシング引抜き時にパッカー10Dが共上がりしてしまう。
更に、緩い地盤の場合は、注入材が無制限に浸透してしまうので、ケーシング2の先端から注入圧が抜けてしまう。そのため、注入後、瞬時にパッカー10Dの内圧が低下してパッカー10Dは収縮しない。即ち、注入圧力が保持出来る程度の強度を有する地盤でないとマウスパッカー10Dは使用できないという不都合があった。
【0011】
上述した三つの技術の他に、口元パッカーの止水性を向上すると共に、アンカーを整列配置する技術がある(特許文献1参照)。
【特許文献1】
実開平5−96132号公報
【非特許文献1】
グラウンドアンカー標準施工マニュアル;(社)日本アンカー協会
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、ボーリングマシンでケーシングの回収が可能であり、圧力管理を不要とし、グラウト材注入時であっても加圧水の漏水防止が可能で、且つ数回の使い回しに耐えられるアンカーケーシング用パッカー装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、アンカーを地中に挿入するために連結部に内径が小さくなっている小径部を有するアンカーケーシング用パッカー装置において、その小径部(2c)を通過できる逆止弁装置(11)を設け、その逆止弁装置(11)は地上側に軸方向の開口を有している通路(12c)を有し内部に弁体(14)およびリターンスプリング(15)を有するホルダ(12)と、そのホルダ(12)の地中側に設けられ前記通路(12c)と連通する貫通孔(13c)を有するソケット(13)とから成り、そのソケット(13)にはメインシャフト(16)が固定され、そのメインシャフト(16)の外側にはケーシング(2)の前記小径部(2c)を除く大径部(2b)の内径と係合できるリップ(17a)を有する弾性ブッシュ(17)を備え、その弾性ブッシュ(17)はリップ(17a)の地中側にテーパー部(17c)を有し、そして弾性ブッシュ(17)の地中側にパッカー装置全体を容易にケーシング(2)内に挿通させるための安定体(19)を設け、以ってケーシング(2)内を加圧により移動可能となっている。
【0014】
また本発明によれば、前記安定体(19)はメインシャフト(16)の地中側端部に設けられ、地上側に向って半径方向寸法が大きくなる部分(19a)を有している。
【0015】
ここで、前記弾性ブッシュ(17)は、チェラスト材、即ち復元性の極めて高いウレタンで構成してあることが好ましい。
又、当該パッカー装置(10)全体を地中側に押し込む際には、前記逆止弁(11)側の端面に蓋をすることにより、地上側からケーシング(2)内部にグラウトを注入すれば、その注入圧によってパッカー装置(10)は好適に地中側に押し込まれる。
但し、単にロッド等でパッカー装置(10)を地中側に押し込んでも良い。
【0016】
【発明の実施の形態】
添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
【0017】
図1〜図3を参照して実施形態を説明する。
図1において、ケーシング2の地上側端部である図示の左端の連結部2aは小径部(外径は雄ねじが削成され次のケーシングが螺着される)2cと、大径部2bと、小径部2cと大径部2bとを結ぶ段部2dとによって形成されている。
尚、図中、二点差線はアンカー(テンドン)の後端部を示す。
【0018】
小径部2cの内径d2は大径部2bの内径d1よりも小さく、小径部2cの内径d2は大径部分2bの内径d1に内接する円弧部2eと接続されており、その円弧部2eによって大径部分2bの内径d1に滑らかに接続されている。
【0019】
パッカー装置10は、図2に詳細を示すように、逆止弁装置11と、その逆止弁装置11の地中側端部の後述する雄ねじに螺合・固定されたメインシャフト16と、メインシャフト16が挿通される弾性ブッシュ17と、メインシャフト16が挿通され前記弾性ブッシュ17を前記逆止弁装置11側へ押圧しつつ保持する保持用金具18と、メインシャフト16の保持用金具18の先端側(図示の右端)に設けられパッカー装置10全体を容易にケーシング2内に挿通させるための安定体19とによって構成されている。
【0020】
前記逆止弁11の地上側先端部12cの外径(図示の例では、逆止弁装置11中で最大径を有している)は、図1で示すようにケーシング2の小径部2cの内径d2よりも小さく形成されている。
【0021】
そして、図2に示すように、逆止弁装置11は、軸中心に部分的にテーパー状の弁孔12aが形成されたホルダ12と、そのホルダ12の地中側端部(図示の右端)の細径部12bに例えば圧入等によって嵌着されたソケット13と、そのソケット13の内側底部13aとホルダ12の弁孔12aで形成される空間に介装された球状の弁体14とその球状の弁体14に付勢するリターンスプリング15とによって構成されている。
【0022】
前記ソケット13の地中側(図示の右側)には外周に雄ねじが形成された突出部13bが突設されている。又、ソケット13の中心軸にはグラウトを地中に注入するための貫通孔13cが形成されている。
【0023】
前記雄ねじが形成された突出部13bは、図示では明確ではないが、中空のメインシャフト16の内径16d側に形成された雌ねじにねじ込まれることでメインシャフト16を逆止弁装置11に固着している。
【0024】
メインシャフト16は大・中・小の3種の外径を有し、大径側に前述した雌ねじが形成された段付筒状体である。全長の大部分を占める大径部16aが前述の弾性ブッシュ(ウレタン係チェラスト材)17に挿通される。そして、その弾性ブッシュ17の地中側端部の後述する小径部17dは保持用金具18の孔部18aに保持されるように挿入される。
【0025】
弾性ブッシュ17は地上側端部(図示の右端)に小径の突出部17bが形成され、その突出部17bに最大径であるリップ17aが続く。リップ17aには一旦縮径した後、径が次第に減ずるようにテーパー部17cが形成され、そのテーパー部17cの後端に前述の小径部17dが連なる。
【0026】
メインシャフト16の中径部16bは前記安定体19に挿通され、メインシャフト16に直交して貫通するボルトBによって安定体19がメインシャフト16に固定されている。
尚、メインシャフト16の中径部16bの長さは安定体19の軸方向の長さに略等しく構成されている。
【0027】
しかし、保持用金具18を装着し固定具18の軸方向の長さを含む弾性ブッシュ17の軸方向の長さは、メインシャフト16の大径部16aの長さより幾分長く構成されており、従って、前記安定体19をメインシャフト16の中径部16bに固定することによって弾性ブッシュ17は圧縮されて撓み、逆止弁装置11側に堅固に圧着される。
【0028】
尚、保持用金具18を廃止して、弾性ブッシュ17の端部と安定体19とを当接させて用いても良い。その場合は、弾性ブッシュ17の軸方向の長さは、メインシャフトの大径部の長さよりも幾分長く形成される。
【0029】
メインシャフト16の小径部16cは、安定体19をメインシャフト16から取り外す際にシャフト16の端部を地面に打ち付けて取り出すが、その際、多少の変形が生じても、次回に使い回す場合には、安定体19が支障なくメインシャフト16に組み込めるように中径部16bよりも径を小さく形成している。
【0030】
図3は、グラウトを地中側へ注入するとともに、地中側からは被圧水圧力の作用を受けるが、弾性ブッシュ17のリップ17aによって地上側への漏洩が阻止されている様子を示している。
【0031】
即ち、地上側からグラウトが注入される(矢印Y1)と、弁体14はリターンスプリング15を撓ませ、図示の右方に移動して弁孔12aと弁体14の間に空隙を作り、その空隙をグラウトはすり抜け(矢印Y2)、メインシャフト16の内径16d側を経由して(矢印Y3)ケーシング2内の地中側に注入される。
【0032】
一方、地中側からの圧水(図示において破線の矢印)は、一旦はパッカー装置10全体を左行させるが、やがてケーシング2の円弧部2eで拘束され、それ以上は左行が阻まれる。すると、リップ17aによってケーシング2の内壁が塞がれ、地下水や土砂の地上側への漏洩は防止される。
【0033】
上述した実施形態によれば、ケーシング2を地上側に抜き取る際は、そのままボーリングマシンによってケーシング2を抜き取ってもパッカー装置10は小径部2cと係合してしまう方向ではないのでそのままの位置を維持出来る。
即ち、ボーリングマシンを使用して効率的にケーシング2を地中から撤去出来る。
【0034】
以下、図4〜図7を参照してケーシング引き抜き作業について説明する。
先ず、図4に示すようにケーシング2内のパッカー装置10を、加圧挿入または押し棒Bによりアンカー1方向に押し込む。そしてケーシング2を1本分引き抜いたら(図5参照)、ケーシング2端部に蓋Cを被せて加圧し、パッカー装置10を次のケーシング2Aに押し込む。そして、ケーシング2を外し(図6参照)、更に、次のケーシング2Cにパッカー装置10を押し込み、これを繰り返して順次ケーシングを抜き取る。
なお、この際、図7に示すように、地中側から被圧水圧力Pを受けた場合には、パッカー装置10は、ケーシング端部の小径部2cに係止されて抜け出しは阻止され、漏水も防止される。
【0035】
以上説明したように、当該パッカー装置10は逆止弁装置11を備えており、グラウトの注入圧力が指定されるので、逆止弁装置11の開弁圧を容易に調節出来る。
一方、考えられる最大の被圧水圧力が作用しても、弾性ブッシュ17のリップ17aによって、地上側に漏水しないように構成されているので、従来のマウスパッカーのようにパッカーの内圧の調整は不要である。
【0036】
又、摩擦を受ける部分である弾性ブッシュ17のリップ17aは構造及び形状が単純で、分解性に優れ、且つ耐磨耗性に富んでおり、数回の施工に亙って使い回しが可能である。
加えて、グラウト材注入圧と地下水圧の逆止機能は、夫々逆止弁装置11と弾性ブッシュ17のリップ17aとに独立しているため、グラウト材注入時であっても加圧水の漏水防止は可能である。
【0037】
更に、緩い地盤の場合で、注入材が無制限に浸透してしまっても、地下水圧の逆止機能は、弾性ブッシュ17のリップ17aにより確保出来るので、地盤の緩い場所の施工にも十分適応出来る。換言すれば、本実施形態のアンカーケーシング用パッカー装置は、施工場所を選ばない。
【発明の効果】
【0038】
本発明のアンカーケーシング用パッカー装置(10)によれば、ケーシング(2)を地上側に抜き取る際は、そのままボーリングマシンによってケーシング(2)を抜き取っても、パッカー装置(10)は自由に移動でき、小径部(2c)と係合し係止するので、作業が容易である。即ち、ボーリングマシンを使用して効率的にケーシング(2)を地中から撤去出来る。
【0039】
又、当該パッカー装置(10)は逆止弁装置(11)を備えており、グラウトの注入圧力が指定されるので、逆止弁装置(11)の開弁圧を容易に調節出来る。
一方、考えられる地下水等の最大の被圧水圧力が作用しても、弾性ブッシュ(17)のリップ(17a)によって、地上側に漏水しないように構成されている。従って、従来のマウスパッカーのようにパッカーの内圧の調整は不要である。
【0040】
又、摩擦を受ける部分である弾性ブッシュ(17)のリップ(17a)は構造及び形状が単純で、分解性に優れ、且つ耐磨耗性に富んでおり、数回の施工に亙って使い回しが可能である。
【0041】
加えて、グラウト材注入圧と被圧水圧力の逆止機能は、夫々逆止弁装置(11)と弾性ブッシュ(17)のリップ(17a)とに独立しているため、グラウト材注入時であっても加圧水の漏水防止は可能である。
【0042】
更に、緩い地盤の場合で、注入材が無制限に浸透してしまっても、被圧水圧力の逆止機能は、弾性ブッシュ(17)のリップ(17a)により確保出来るので、地盤の緩い場所の施工にも十分適応出来る。換言すれば、本実施形態のアンカーケーシング用パッカー装置は、施工場所を選ばない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるパッカー装置の概略構成とケーシングとの配置を示した断面図。
【図2】本発明の実施形態におけるパッカー装置の構成を示した断面図。
【図3】本発明の実施形態において逆止弁が開弁し、グラウトが地中に注入される際の断面図。
【図4】本発明のパッカー装置を使用したケーシング引き抜き作業の開始状態を説明する図。
【図5】本発明のパッカー装置を使用したケーシング引き抜き作業でのパッカー押し込み状態を説明する図。
【図6】本発明のパッカー装置を使用したケーシング引き抜き作業でのケーシング切り離し作業の状態を説明する図。
【図7】本発明のパッカー装置を使用したケーシング引き抜き作業で次のケーシングの引き抜き状態を説明する図。
【図8】地中壁に施工したアンカーの例を示した断面図。
【図9】従来例であるケーシングパッカーの概略構成を示した断面図。
【図10】従来例であるグラウティングパッカーにおいて、グラウトを注入している状態を示した断面図。
【図11】従来例であるグラウティングパッカーにおいて、ケーシング引抜き時であって地下圧水圧がパッカーに作用している状態を示した断面図。
【図12】従来例であるマウスパッカーにおいて、グラウトを注入しつつケーシングを引抜いている状態を示した断面図。
【図13】従来例であるマウスパッカーにおいて、地下水圧がパッカーに作用している状態を示した断面図。
【符号の説明】
2・・・ケーシング
2e・・・円弧部
10・・・パッカー装置
11・・・逆止弁装置
12・・・ホルダ
13・・・ソケット
14・・・弁体
15・・・リターンスプリング
16・・・メインシャフト
17・・・弾性ブッシュ
17a・・・リップ
18・・・固定具
19・・・安定体
Claims (2)
- アンカーを地中に挿入するために連結部に内径が小さくなっている小径部を有するアンカーケーシング用パッカー装置において、その小径部(2c)を通過できる逆止弁装置(11)を設け、その逆止弁装置(11)は地上側に軸方向の開口を有している通路(12c)を有し内部に弁体(14)およびリターンスプリング(15)を有するホルダ(12)と、そのホルダ(12)の地中側に設けられ前記通路(12c)と連通する貫通孔(13c)を有するソケット(13)とから成り、そのソケット(13)にはメインシャフト(16)が固定され、そのメインシャフト(16)の外側にはケーシング(2)の前記小径部(2c)を除く大径部(2b)の内径と係合できるリップ(17a)を有する弾性ブッシュ(17)を備え、その弾性ブッシュ(17)はリップ(17a)の地中側にテーパー部(17c)を有し、そして弾性ブッシュ(17)の地中側にパッカー装置全体を容易にケーシング(2)内に挿通させるための安定体(19)を設け、以ってケーシング(2)内を加圧により移動可能としたことを特徴とするアンカーケーシング用パッカー装置。
- 前記安定体(19)はメインシャフト(16)の地中側端部に設けられ、地上側に向って半径方向寸法が大きくなる部分(19a)を有している請求項1記載のアンカーケーシング用パッカー装置。
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