JP3948517B2 - 煙感知器の保護装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力施設などの放射線が発生する建物に設置される煙感知器の保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子力施設などの高放射線区域には、防災機器として例えば火災感知器が設置されているが、放射線が発生する環境下に長期間火災感知器を設置しておくと、内部の電子部品がγ線などの放射線にさらされることにより、火災が発生しないのに動作したり(誤動作)、火災が発生したにもかかわらず動作しなかったり(不動作)するというような影響を受けてしまうことがある。
このような問題を解決するために、上記のような環境下に設置される火災感知器や監視カメラなどの防災機器を鉛板で保護してγ線を遮蔽するような保護装置が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高速加速器を使用したエネルギー研究施設においては、γ線より高エネルギーの中性子線が放射されるため、上記のように鉛板だけで遮蔽しても火災感知器などを保護することはできなかった。
【0004】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、高放射線区域に設置される煙感知器を遮蔽部材で二重に遮蔽することにより、γ線や中性子線などの放射線の影響を受けることなく、確実に動作することのできる煙感知器の保護装置を提供することを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、高放射線区域に設置される煙感知器の近くに設けられてγ線を遮蔽する第1の遮蔽部材と、該第1の遮蔽部材の近くに設けられ、中性子線を遮蔽する第2の遮蔽部材とを備えた煙感知器の保護装置であって、前記第1の遮蔽部材の各側壁に設けられ、煙を流入させる複数の開口部である第1の煙流入穴と、前記第2の遮蔽部材の各側壁に設けられ、煙を流入させる複数の開口部である第2の煙流入穴とを設け、前記第1の煙流入穴と第2の煙流入穴は、放射線の前記煙感知器への直進を妨げるように、高さ方向においてそれぞれ別の位置に配置したものである。
【0006】
上記の煙感知器の保護装置において、前記第1の遮蔽部材と第2の遮蔽部材との間に空間部を形成し、前記第2の煙流入穴から流入した煙が前記第1の煙流入穴に流入しうるように、前記空間部に中性子吸収剤を設けた。
【0007】
また、上記の中性子吸収剤を、袋に入れて前記空間部に配設した。
【0010】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は本発明の一実施の形態に係る高放射線区域に設置される防災機器の保護装置の縦断面図、図2は図1のA−A断面図である。
図において、1は防災機器である煙感知型の火災感知器5が取付けられる天井又は側壁(以下、両者を合せて天井という)である。なお、防災機器としては、熱や炎を検知する火災感知器を使用してもよい。10は火災感知器5の近傍に設けられ、例えば鉛の如くγ線を遮蔽する材料からなる第1の遮蔽部材で、周壁12と底板13からなり、上部が開口された升状の本体11と、この本体11より大きく、本体11の上部開口部を閉塞する四角形の基板14とからなり、これらは火災感知器5を覆ってねじ、接着剤等により一体に結合される。
【0011】
15は本体11の周壁12を形成する各側壁にそれぞれ1個又は複数個設けられ、火災発生時に本体11内に煙を流入させるための開口部である煙流入穴で、その構造については後述する。
火災感知器5は、本体11内において基板14のほぼ中央部にベースを介してねじ等により取付けられており、火災感知器5のベースに設けられて外部配線に接続されるリード線6は、基板14に設けた配線取出し穴16から引き出される。
【0012】
20は第1の遮蔽部材10の近くに設けられ、例えばポリエチレンの如く中性子線を減速させる材料からなる第2の遮蔽部材で、周壁21と底板22とからなり、上部が開されて第1の遮蔽部材10の基板14とほぼ等しい平面形状で升状に形成されており、第1の遮蔽部材10を覆ってねじ等により基板14に固定され、両者の間には空間部25が形成される。
23は周壁21を形成する各側壁にそれぞれ1個又は複数個設けられ、火災発生時に空間部25を介して第1の遮蔽部材10に煙を流入させるための間口部である煙流入穴で、その構造について後述する。
【0013】
30は第1、第2の遮蔽部材10,20の間に形成された空間部25内に配設された、メタホウ酸粉末の如き中性子吸収材で、実施例では、火災発生時に、第2の遮蔽部材20の煙流入穴23から流入した煙が、空間部25を経て煙流入穴15から第1の遮蔽部材10内に円滑かつ確実に流入しうるように、メタホウ酸粉末の如き中性子吸収材30を入れた多数の袋を配設し、袋の間から煙が流入しうるようにした。なお、以下の説明では、第2の遮蔽部材20と中性子吸収材30とを合わせて第2の遮蔽部材と云うことがある。
【0014】
ところで、煙感知型の火災感知器5は第1の遮蔽部材10で覆われているため、火災発生時に第1の遮蔽部材10内に煙を流入させて火災感知器5が火災の発生を検知できるように、第1、第2の遮蔽部材10,20には前述のように煙流入穴15,23が設けられている。
この煙流入穴15,23(本実施の形態においては、煙流入穴15,23は同じ構成なので、以下煙流入穴15について説明する)は、図3に示すように、第1の遮蔽部材10の周壁12に、外面側を上に、内面側を下にして傾斜し、かつ上部内壁の下端部15aが、下部内壁の上端部15bより下方に位置するように設けられている。このように煙流入穴15の外面側を上にして傾斜させたのは、斜め下方から火災感知器5に向って直進する放射線を遮蔽するためである。
【0015】
次に、本実施の形態に係る防災機器の保護装置の組立手順の一例について説明する。
先ず、第1の遮蔽部材10の基板14の中央部に火災感知器5のベースをねじ止めして取付けて、リード線6を配線取出し穴16から外部に引き出しておくと共に、ベースに火災感知器5を取付ける。ついで、本体11の開口部から火災感知器5に本体11を被せ、基板14により開口部を塞いでねじ等により固定する。
【0016】
次に、底板22を取付ける前の第2の遮蔽部材20の四角筒状の周壁21内に、第1の遮蔽部材10を挿入して基板14を周壁21にねじ等で固定する。このとき、基板14の外周面と周壁21の外周面とはほぼ同一平面上に位置する。
ついで、第1の遮蔽部材10と第2の遮蔽部材20との間に形成された空間部25及び第1の遮蔽部材10の底板13上に、メタホウ酸粉末の如き中性子吸収材30が入れられた多数の袋を配置し、第2の遮蔽部材20の開口部にねじ等により底板22を取付け、閉塞する。これにより、火災感知器(防災機器)の保護装置の組立が終る。なお、上記の組立手順はその一例を示すもので、適宜変更することができる。
【0017】
このようにして組立てられた第1の遮蔽部材10、中性子吸収材30を含む第2の遮蔽部材20からなる保護装置によって保護された火災感知器5は、第1の遮蔽部材10の基板14を天井1に当接し、リード線を天井1に設けた配線穴2から天井裏に引き出して、基板14をねじ等で天井1に固定することにより設置される。
ところで、この保護装置では、天井1側には鉛からなる第1の遮蔽部材10としての基板14のみが設けられている。これは、天井1に当ったγ線が反射して保護装置内に入ってくるのを防止するためであり、中性子線はこのように反射することがほとんどないので、基板14に第2の遮蔽部材20としての機能を持たせる必要がないためである。
【0018】
次に、図4により本実施の形態の作用を説明する。
定常状態(火災感知器5の監視時)においては、γ線(細実線で示す)は第2の遮蔽部材20及び中性子吸収材30を透過して空間部25に達するが、第1の遮蔽部材10に遮蔽されて第1の遮蔽部材10内には侵入しない。このとき、一部のγ線が煙流入穴15内に侵入するが、このγ線も煙流入穴15の内壁によって遮蔽され、第1の遮蔽部材10内には侵入しない。
【0019】
一方、中性子線(破線nで示す)は、第2の遮蔽部材20を透過するが、この間大幅に減速されて空間部25に至り、中性子吸収材30に吸収されて第1の遮蔽部材10内には侵入しない。このとき、一部の中性子線nが煙流入穴23に侵入するが、煙流入穴23の内壁から周壁21内を透過する間に減速され、中性子吸収材30に吸収される。
第2の遮蔽部材20を構成するポリエチレンは、中性子線の減速材として作用する。つまり、中性子線がポリエチレンに当ると、中性子線はポリエチレンの水素原子によって運動エネルギーが奪われ、速度が減速する。これにより、メタホウ酸内のホウ素により中性子線を捕らえることができる。
このようにして、γ線は第1の遮蔽部材10で遮蔽され、中性子線nは第2の遮蔽部材20で減速され中性子吸収材30に吸収されるので、第1の遮蔽部材10内に侵入することはなく、火災感知器50は放射線の影響を受けることはない。
【0020】
火災が発生すると、これによって生じた煙が天井1の近傍に上昇し、太実線Sで示すように、第2の遮蔽部材20の煙流入穴23から流入する。この煙は空間部25の中性子吸収材30の間を通り、第1の遮蔽部材10の煙流入穴15から第1の遮蔽部材10内に流入し、火災感知器5はこの煙を検知して火災信号を発信する。
【0021】
図5は第1、第2の遮蔽部材10,20の煙流入穴15,23の他の例を示すもので、本例においては煙流入穴15,23を断面ほぼS字状に形成したものである。
本例においても、第2の遮蔽部材20を透過したγ線は第1の遮蔽部材10で阻止され、中性子線nは第2の遮蔽部材20を透過して減速され、中性子吸収材30に吸収されるので、第1の遮蔽部材10内に侵入することはない。また、火災の発生による煙Sは、第2の遮蔽部材20の煙流入穴23、中性子吸収材30が配置された空間部25、及び第1の遮蔽部材10の煙流入穴15を経て、第1の遮蔽部材10内に流入する。なお、この煙流入穴15,23は、逆向きにしてZ字状に形成してもよい。
【0022】
図6は煙流入穴15,23のさらに他の例を示すもので、外面側を上に、内面側を下にして断面円弧状に形成し、上部内壁の下端部15aが、下部内壁の上端部15bより下方に位置するようにしたものである。なお、図示してないが、図6の煙流入穴15,23と反対に、外面側を上に、内面側を上にして断面円弧状に形成してもよい。
【0023】
以上煙流入穴15,23の例について説明したが、これに限定するものではなく、第1の遮蔽部材10内へのγ線の侵入を阻止し、中性子線を減速しうるもの、言いかえれば、放射線の火災感知器5への直進を遮るものであって、火災発生時の煙が第1の遮蔽部材10内に流入できるものであれば、他の形状であってもよく、例えば、第1、第2の遮蔽材10,20を通気性を有する多孔体で形成してもよい。
また、第1、第2の遮蔽部材10,20に同じ形状の煙流入穴15,23を設けた場合を示したが、異なる形状の煙流入穴15,23を設けてもよい。さらに、第1の遮蔽部材10の煙流入穴15と第2の遮蔽部材20の煙流入穴23を同じ位置でなく、それぞれ別の位置に設けて放射線の直進を妨げるようにしてもよい。
【0024】
[実施の形態2]
図7は本発明の実施の形態2に係る防災機器の保護装置の模式図である。図において、40は後述の高速加速器が設置されるトンネル状の細長い建造物で、その床面には長さ数十kmに達する高速加速器41が設置されている。
5は建造物40の一方の内壁の下部近傍に、長手方向に所定の間隔で設けたケース42内に設置された煙感知型の火災感知器、43はケース42内に設けられた吸込みファンで、後述の吸引管からケース42内に高放射線区域としての建造物40内の空気や煙を吸引する。
【0025】
44はフィルタ45を有し、建造物40の内壁の上部に設置された煙吸込部である。46は例えば鉄管又耐放射線プラスチックのような耐放射線材料からなる吸引管(サンプリング管)で、建造物40の内壁に沿って設置され、一端が煙吸込部44に接続され、他端はケース42内に開口している。なお、フィルタ45は必要に応じて設けられ、また、ケース42内に設けてもよい。
【0026】
47は火災感知器5を放射線から保護する保護装置としての遮蔽壁で、図8に示すように、γ線を遮蔽する鉛からなるコ字状の第1の遮蔽部材48と、中性子線を減速する例えばポリエチレンからなり、第1の遮蔽部材48の外側に配置されたコ字状の第2の遮蔽部材49とによって構成され、前面開口部を建造物40の内壁に当接し、ケース42(火災感知器5)を包囲して設置される。この場合、第2の遮蔽部材49を酸化ホウ酸(B23)入りのポリエチレンで形成して、中性子減速材と中性子吸収材としての作用をあわせもたせてもよい(実施の形態1の第2の遮蔽部材20の場合も同様である)。
【0027】
上記のように構成した本実施の形態において、監視状態では、高速加速器41からの放射線は、遮蔽壁47で遮蔽されてケース42内、したがって、火災感知器5の近傍には侵入しない。一方、吸込みファン43は常時駆動されており、煙吸込部44から建造物40内の空気が吸引され、吸引管46を経てケース42内に放出され、遮蔽壁47の上部開口部から建造物40内に排出される。
【0028】
建造物40内で火災が発生すると、これによって生じた煙が上昇し、この煙は吸込みファン43の吸引力により煙吸込部44から吸引されて吸引管46内を通り、ケース42内に放出される。火災感知器5はこの煙を検知して火災信号を発信する。
ところで、図示しない警報盤で火災信号を受信したときは、建造物40内に設置された図示しない監視カメラを動かして火災現場を確認できるようにする。これは、火災信号が出力されても、放射線レベルの高い区域内にはすぐに立入ることができないためである。
【0029】
図9は遮蔽壁47の他の例を示すもので、第2の遮蔽部材49を中空にしてポリエチレンタンクを構成し、この中空部内に水あるいはメタホウ酸ナトリウム水溶液50を充填したものである。これにより、中性子線を減速させ吸収することができる。このように、中性子吸収材、中性子減速材には液体を使用してもよい。液体を使用することでタンク内を空にすることができ、第2の遮蔽部材49の設置場所を容易に移動することができる。
【0030】
上記の説明では、断面コ字状で上下及び前面が開口された遮蔽壁47によって火災感知器5を放射線から保護する場合を示したが、実施の形態1の場合と同様に、火災感知器5の外周全体を遮蔽壁47で覆うようにしてもよい。ただし、この場合は、吸込みファン43で吸引した空気や煙を遮蔽壁47から外部に放出するために、遮蔽壁47の一部(例えば、天井又は建造物40の壁)に換気孔を設けることが必要である。
【0031】
このように、火災感知器5をサンプリング式とする利点は、遮蔽壁47を床面に設置できる点にある。すなわち、床面上であれば、遮蔽壁47が重くなっても問題が生じない。このため、高速加速器41の近くのより高エネルギーの放射線が出る所では、遮蔽壁47の厚みを1m程度にできる。
【0032】
[実施の形態3]
図10は本発明の実施の形態3に係る防災機器の保護装置の断面図である。この保護装置も実施の形態1の場合と同様に箱状(直方体状)に形成され、火災感知器5を覆っている。この保護装置は、例えばホウ素系の化合物が入ったポリエチレンなどからなる第2の遮蔽部材70と、第2の遮蔽部材70内に設けられ、複数枚の鉛板からなる第1の遮蔽部材60とから構成されている。
【0033】
第2の遮蔽部材70の4つの側壁には、それぞれ煙流入穴75が設けられており、火災感知器5の感知部5aにつながる流路76が形成されている。この流路76は実施の形態1の場合と同様に、外側が高く内側に傾斜する流路となっている。
また、第1の遮蔽部材60は、火災感知器5の側壁を囲う4枚の鉛板と、第2の遮蔽部材70の内部に形成された凹部71内に設けられた底板用の鉛板とからなっている。この4枚の側板用の鉛板と底板用の鉛板との間に煙の流路76が設けられることから、第1の遮蔽部材60自体には煙流入穴を設ける必要がない。
【0034】
このように、本実施の形態においては、火災感知器5の感知部5aを煙の流路76に臨むように配設した点に特徴がある。本実施の形態においては、火災感知器5の感知部5aのみが煙の流路76に出ているので、煙を捕えやすく、また、保護装置自体を小型化できる。
また、本実施の形態は、実施の形態2のように吸引式としてもよい。この場合は、1つの煙流入穴75に吸引ファンなどの吸引装置を取付けて、他の3つの煙流入穴75から煙を吸い込ませればよい。
なお、遮蔽部材自体に煙流入穴を設けてもよいが、本実施の形態の第1の遮蔽部材60のように、複数の板状の鉛板を組み合わせてそれらの間に隙間を設け、その隙間を煙流入用の開口部としてもよい。
【0035】
上記の各実施の形態においては、第1の遮蔽部材の外側に第2の遮蔽部材を設けた場合を示したが、第2の遮蔽部材を内側に、第1の遮蔽部材を外側に設けてもよい。このとき、中性子吸収材は、第2の遮蔽部材と第1の遮蔽部材の間に設けるよりは、第2遮蔽部材の内側に固着させることが望ましい。
【0036】
上記の各実施の形態では、γ線の遮蔽材に鉛を、中性子の減速材にポリエチレンを、また中性子の吸収材にメタホウ酸を使用した場合を示したが、次のような物質もこれらに使用することができ、γ線遮蔽材としては、鉛以外にも次のものが使用される。
鉛合金、鉛含有溶融塩、4塩化鉛、W,WO3 、Ni,Ta(タンタル)、ビスマス、バリウム、ランタン、錫、銅、アクリル酸鉛、アクリル酸鉄、アクリル酸タリウム、酸化鉛、硫酸バリウム、ギ酸タリウム、Pb(CH3COO)2、黒鉛、ボロン化黒鉛。
【0037】
中性子減速材としては、主として水素原子を有する化合物が使用されるが、それ以外にも次のものが使用される。
金属水素化物、酸化ガドリニウム(Gd23)、水素化ジルコニウム、ポリブテン、炭酸リチウム、リチウム、水素化チタン(TiH2)、グラファイト、黒鉛、ベリリウム、水素含有物、LiH,ZrH2
中性子吸収材としては、主としてホウ素原子を有する化合物が使用されるが、それ以外にも次のものが使用される。
ウラン、ボロン3、酸化ホウ素、炭化ホウ素、無水ホウ酸、アクリル酸ホウ素、カドミウム、B23、B4C、Eu23
【0038】
【発明の効果】
本発明は、煙感知器の近くに設けられた第1の遮蔽部材と、この第1の遮蔽部材の近くに設けられた第2の遮蔽部材とを備え、第1の遮蔽部材でγ線を遮蔽し、第2の遮蔽部材で中性子線を遮蔽するようにしたので、放射線が第1の遮蔽材内に侵入して煙感知器に影響を与えることがなく、常に正常な機能を維持することができる。
また、第1、第2の遮蔽部材に放射線の煙感知器への直進を遮る形状の煙流入用の開口部を設けたので、火災発生時に煙が開口部から第1の遮蔽部材内に円滑に流入し、煙感知器により火災の発生を確実に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る煙感知器の保護装置の縦断面図である。
【図2】 図1のA−A断面図である。
【図3】 図1の煙流入穴の説明図である。
【図4】 本発明の作用説明図である。
【図5】 煙流入穴の他の例の作用説明図である。
【図6】 煙流入穴のさらに他の例の説明図である。
【図7】 本発明の実施の形態2に係る煙感知器の保護装置の模式図である。
【図8】 図7の遮蔽壁の斜視図である。
【図9】 遮蔽壁の他の例の断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態3に係る煙感知器の保護装置の断面図である。

Claims (3)

  1. 高放射線区域に設置される煙感知器の近くに設けられてγ線を遮蔽する第1の遮蔽部材と、該第1の遮蔽部材の近くに設けられ、中性子線を遮蔽する第2の遮蔽部材とを備えた煙感知器の保護装置であって、
    前記第1の遮蔽部材の各側壁に設けられ、煙を流入させる複数の開口部である第1の煙流入穴と、前記第2の遮蔽部材の各側壁に設けられ、煙を流入させる複数の開口部である第2の煙流入穴とを設け、
    前記第1の煙流入穴と第2の煙流入穴は、放射線の前記煙感知器への直進を妨げるように、高さ方向においてそれぞれ別の位置に配置されることを特徴とする煙感知器の保護装置。
  2. 前記第1の遮蔽部材と第2の遮蔽部材との間に空間部を形成し、前記第2の煙流入穴から流入した煙が前記第1の煙流入穴に流入しうるように、前記空間部に中性子吸収剤を設けたことを特徴とする請求項1記載の煙感知器の保護装置。
  3. 前記中性子吸収剤は、袋に入れて前記空間部に配設されることを特徴とする請求項2記載の煙感知器の保護装置。
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