JP3948370B2 - Electron beam analyzer - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走査電子顕微鏡(SEM)、電子線マイクロアナライザー(EPMA)等の電子線のビームを試料に照射し、試料から発生する特性X線、反射電子、二次電子等を検出して元素分析や形態観察を行う電子線分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子線分析装置では、観察視野全体を走査領域として走査する他、観察視野内において走査領域を指定し、この指定した走査領域内を走査することも求められる。
【0003】
このような要求に対して、例えば基準発振クロックをカウントするバイナリーカウンタと走査終了点を設定するためのレジスタとを電子線分析装置に設け、これにより走査領域を指定する構成のものが知られている。この構成において指定した走査領域を走査するには、レジスタに指定する走査領域に対応するデータ点数を予め定めておき、走査開始位置から走査を開始すると共に、バイナリーカウンタにより基準発振クロックを順次計数し、計数値がレジスタに定めたデータ点数に達した時点で走査を終了する。この構成によれば、データ点数により走査領域を定めることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のレジスタとバイナリーカウンタを用いて走査領域を指定する構成では、走査領域の形状が電子線の走査手順に依存するため、自由度がなく走査領域を任意の形状とすることができないという問題がある。
【0005】
電子線の走査手順は、一般にx方向のライン走査をy方向に位置を順次ずらしながら行うことで行われる。この走査手順による電子線走査において、レジスタとバイナリーカウンタを用いて走査領域を指定すると、指定走査領域の形状は四角形となり、走査領域を任意の形状に定めることはできない。例えば、観察視野内において曲線状に走査領域を指定し、走査観察像を得るという要求に対応することができない。
【0006】
走査領域の指定は、観察者が光学像を観察して定める他、試料の構造上の特徴から電子線の照射領域あるいは非照射領域が定められ場合がある。例えば、試料中に絶縁物が存在する場合、絶縁物が存在する領域と観察領域とを同じビーム設定条件で照射することはできない。絶縁物の領域に対して、観察領域と同じ高加速電圧、大電流のビーム設定条件で電子線を照射すると、チャージアップが生じて検出が困難となり、十分な分析結果を得ることができない。
【0007】
従来の電子線分析装置において、異なるビーム設定条件で分析を行って複数の二次元画像を求めておき、これらの二次元画像データをデータ処理することにより、結果的に走査領域を任意に指定することが考えられる。しかし、この場合には、複数回の走査と、画像データのデータ処理が必要となるため、処理時間が長くなり、リアルタイムでの観察ができないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は前記した従来の問題点を解決し、電子線の走査領域を任意に指定することができることを目的とし、さらに、任意に指定した電子線走査領域の二次元画像をリアルタイムで観察できることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電子線の二次元走査により試料分析を行う電子線分析装置において、領域指定データを記憶する記憶手段と、電子線照射を制御する電子線制御手段とを備えた構成とし、領域指定データに基づいて電子線照射を制御することにより、任意に指定する走査領域の走査を可能とする。
【0010】
領域指定データは、分析対象領域において、その領域内の位置を定める位置データと、この位置における電子線の動作を定める動作パラメータとを含む。電子線制御手段は、記憶手段から位置データ及び動作パラメータを順次読み出し、位置データが定める位置に対して動作パラメータに基づいて電子線を照射又は非照射する。これにより、任意に指定した電子線走査領域を二次元走査し、取得した二次元画像をリアルタイムで観察する。
【0011】
動作パラメータは、電子線を照射位置から外して非照射状態とする待機動作を定める待機パラメータ、及び、待機動作によって試料上から外れた電子線を試料上に戻して照射状態とする復帰動作を定める復帰パラメータを含む。制御手段は、待機パラメータにより待機動作を開始し、復帰パラメータにより待機動作を終了する。
【0012】
また、待機パラメータは、電子線の走査線に対する待機方向を定め、制御手段は、待機パラメータが定める待避方向に基づいて電子線の偏向方向を制御することができ、これにより、電子線の待避動作時において、試料上で照射させたくない領域を避けて電子線を移動させることができる。
【0013】
さらに、本発明の電子線分析装置は、分析対象領域に対して電子線の走査領域を設定する設定手段と、設定手段で設定した走査領域に基づいて、走査領域で行う所定動作の動作位置を定める位置データ、及び動作内容を定める動作パラメータを生成する領域指定データ生成手段とを備える。記憶手段は、領域指定データ生成手段で生成した位置データ及び動作パラメータを領域指定データとして記憶する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の電子線分析装置により指定する指令領域例であり、図2は、指定領域に対して電子線の走査、待避、及び復帰の各動作を説明するための図である。
【0015】
図1において、分析対象領域Aは電子線分析装置が二次元走査することができる全領域を示し、この分析対象領域A中の斜線で示す部分は、電子線を照射して走査する走査領域Bを示し、走査領域B内の部分は電子線を照射しない非走査領域Cを示している。本発明では、この走査領域Bの形状は任意に定めることができる。分析対象領域Aは、例えば、x方向に640点、y方向に480点とし、合計307200点の画素で表すことができる。なお、この画素数は一例であり、任意の数とすることができる。また、図1では、走査領域B内に非走査領域Cを定める例を示しているが、逆に非走査領域C内に走査領域Bを定めることもできる。
【0016】
この走査領域及び非走査領域の領域指定は、例えば、ホストコンピュータ上で分析対象領域Aを画像表示し、この画像上で描画することで行うことができる。描画による領域指定は、例えば、マウスドラッグによる曲線描画で行うことができる。
【0017】
非走査領域Cは、例えば試料上の絶縁物の領域に設定することができる。絶縁物が存在する部分とその他の部分とは電子線のビーム設定条件が異なる。絶縁物が存在する部分に対して、走査領域と同様のビーム設定条件(高加速電圧、大電流)の電子線を照射すると、試料がチャージアップして検出が困難となるため、絶縁物が存在する部分に照射する電子線のビーム設定条件は低加速電圧、小電流とする必要がある。
【0018】
そこで、本発明の電子線分析装置において、走査領域の走査時に、この絶縁物が存在する部分を非走査領域Cとして指定し、この指定に基づいて電子線の照射を制御することにより、所定の電子線のビーム設定条件でチャージアップすることなく分析する。
【0019】
図2は、本発明の電子線分析装置による、電子線の走査、待避及び復帰の各動作を示している。図2は、図1と同様の走査領域B及び非走査領域Cを設定し、走査領域B上では電子線をx方向及びy方向に二次元走査させ、非走査領域Cでは電子線の照射方向を試料の分析対象領域A以外とすることで、非照射状態としている。この非照射状態とするために、走査領域Bと非走査領域Cとの境界において、電子線の待避及び復帰を行う。電子線が走査領域Bをx方向に走査する途中(図2中の▲1▼、▲1▼′)において非走査領域Cの境界に達すると(図2中のXA,XC)、待避動作により電子線の照射方向を変更し、走査線上から外す(図2中の▲2▼、▲2▼′)。
【0020】
この待避動作状態において、電子線の走査位置が非走査領域Cの他方の境界に達すると(図2中のXB,XD)、復帰動作により電子線の照射方向を元の走査線上に戻す(図2中の▲3▼、▲3▼′)。復帰動作により走査線上に戻った電子線は、走査領域Bの走査を再開する(図2中の▲4▼、▲4▼′)。
【0021】
上記の動作を非走査領域Cの境界線上で繰り返すことにより、任意の形状に設定された非走査領域Cであっても、この非走査領域Cを除いて走査領域Bのみを二次元走査することができる。この二次元走査で取得した検出信号を画像信号として表示することで、任意に指定した電子線走査領域の二次元画像をリアルタイムで観察することができる。
【0022】
図3は本発明の電子線分析装置の概略を説明するためのブロック図である。電子線分析装置1は、分析試料Sに電子線を走査させる構成として、走査信号としてカウンタ出力を生成するスキャンジェネレータ2と、カウンタ出力をD/A変換し、ビームの走査位置を制御するアナログ信号を生成するD/A変換器3と、ビーム走査コイルに供給する駆動電流を形成する制御アンプ/パワーアンプ4と、電子線の照射方向を制御するビーム走査コイル5とを備える。
【0023】
また、電子線分析装置1は、二次元画像を取得する構成として、電子線の走査によって分析試料Sから発生する特性X線、反射電子、二次電子等を検出する検出器6と、検出器6からの検出信号を信号増幅し、デジタルの画像信号に変換するアンプ及びA/D変換器7と、取得した画像デジタルデータを記憶し、ビデオ信号に変換する画像メモリ及びビデオD/A変換器8と、ビデオ信号を取り込むビデオキャプチャー9と、取り込んだ画像信号を画像表示する画像表示手段/ユーザーインターフェース13とを備える。
【0024】
さらに、本発明の電子線分析装置1は、任意に指定した走査領域に電子線を走査させる構成として、領域を指定するユーザインターフェース13と、ユーザインターフェース13で指定した領域指定データに基づいて電子線の走査の開始、停止、及び待避及び復帰の各動作を制御する制御CPU/メモリ10と、走査の開始点及び停止点を記憶するプリセットバッファ11と、待避や復帰を指示する制御コマンドに従って電子線のビーム待避及び復帰の各動作を制御アンプ/パワーアンプ4に指示するビーム待避回路12を備える。
【0025】
本発明の電子線分析装置1は、任意に指定した走査領域を二次元走査し、取得した二次元画像を表示するために、はじめに走査領域の指定を行う。
【0026】
走査領域の指定は、例えば、光学顕微鏡等(図示していない)により試料の画像データを取得して画像表示手段13に表示し、この表示画像を観察して試料の分析対象領域A中に走査領域B及び非走査領域Cを設定する。この領域の指定は、例えば、コンピュータが備えるマウス等のユーザインターフェース13によりビデオキャプチャ機能を利用して行うことができる。
【0027】
また、ユーザインターフェース13は、分析対象領域A中の走査の開始点及び終了点を設定することができる。なお、走査領域Bは、走査の開始点及び終了点で定められる領域内に設定されるものとする。
【0028】
図4は領域指定のデータフォーマットを示す図である。図4(a)領域指定のデータフォーマットの一例であり、メモリアドレス及びメモリデータを備え、領域指定データは、分析対象領域中の各画素に対して設定される。
【0029】
メモリアドレスは、スキャンジェネレータ2が生成するカウンタ出力に対応しており、メモリデータの読み出しをカウンタ出力に応じて行う。メモリアドレスのビット数は指定する領域の大きさに依存するが、図4(a)では例えばA23〜A0の24ビット(X=12ビット,Y=12ビット)で表している。また、メモリデータは位置データと動作パラメータを含み、メモリアドレスとリンクしている。位置データは分析対象領域中の位置を表し、動作パラメータが指定する動作(例えば、開始、終了、待避、復帰)を行う位置を示している。位置データのビット数は分析対象領域の大きさ及び位置決め精度に依存するが、図4(a)では例えばD3〜D14の12ビットで表している。
【0030】
また、動作パラメータは、待避動作あるいは復帰動作を指定するデータ領域、待避あるいは復帰において電子線を移動する方向を指定するデータ領域、及び走査の実行/非実行(ビームがその場で停止)を指定するデータ領域を備える。
【0031】
待避/復帰を指定するデータ領域中において、「待避」の指定はビームを照射位置から外す待避動作を表し、「復帰」の指定は待避動作により照射位置から外されたビームを照射位置に戻す復帰動作を表している。
【0032】
ビームの移動方向を指定するデータ領域中において、「上」、「下」の指定は待避あるいは復帰動作においてビームを何れの方向に振るかを表している。図2において、yの負の方向を上方向、yの正の方向を下方向としたとき、「上」の指定はビームをyの負の方向に振る動作を表し、「下」の指定はビームをyの正の方向に振る動作を表している。
【0033】
これにより、例えば「上」の指定によれば、待避▲2▼では非走査領域Cに対して上方向にビームを振ることで待避を行い、復帰▲3▼′では非走査領域Cに対して上方向にビームを振ることで待避したビームを戻す。また、「下」の指定によれば、待避▲2▼′では非走査領域Cに対して下方向にビームを振ることで待避を行い、復帰▲3▼では非走査領域Cに対して下方向にビームを振ることで待避したビームを戻す。
【0034】
走査の実行/非実行を指定するデータ領域中において、「ON」、「OFF」の指定は走査するかあるいは走査しないかを指定し、図4(c)の開始点において「ON」とすることにより走査を開始し、図4(f)の終了点において「OFF」とすることにより走査を終了する。この開始点と終了点との間の分析対象領域において二次元走査を行い、この二次元走査中において、領域内に待避が指定されている場合には走査するビームを待避させて試料への照射を避け、復帰が指定されている場合には待避しておいたビームを復帰させて試料への照射を再開する。図4(d)は走査開始と走査終了の間における走査時を示しており、待避/復帰がない場合には、動作パラメータ中に待避/復帰、及び上/下のデータ領域に動作指定を行わない。
【0035】
なお、図4(c)の開始点を表す領域指定データフォーマットにおいて、メモリアドレスは開始点に対応するアドレスデータが設定され、メモリデータには走査を開始する位置データ(Xs,Ys)が設定される。また、図4(f)の終了点を表す領域指定データフォーマットにおいて、メモリアドレスには終了点に対応するアドレスデータが設定され、メモリデータには終了する位置データ(Xe,Ye)が設定され、動作パラメータの「ON/OFF」には「OFF」が設定される。
【0036】
また、図4(e)の待避/復帰を表す領域指定データフォーマットにおいて、メモリアドレスに各動作を行う位置に対応するアドレスデータが設定され、メモリデータには各動作の位置データ(XA,YA),(XB,YB)が設定される。
【0037】
また、図4(b)の開始前及び図4(g)の終了後を表す領域指定データフォーマットにおいては、動作パラメータの「ON/OFF」には「OFF」が設定され、走査を行わない。この開始点と終了点の設定を変更することにより、任意の領域走査が可能とする。
【0038】
画像表示手段13の機能は、走査開始、走査終了、待避、復帰の設定に基づいて位置データ及び動作パラメータを生成し、制御CPU/メモリ10の記憶手段に記憶する。
【0039】
電子線分析装置1による走査は以下のようにして行われる。スキャンジェネレータ2は、ある定められた周波数のパルス列をカウントするバイナリカウンタであり、カウンタ出力を生成する。カウンタ出力は、制御CPU/メモリ10及びD/A変換器3に出力される。
【0040】
D/A変換器3に入力されたカウンタ出力はアナログ信号に変換され、のぎり波の走査信号が形成される。図5(b)はD/A変換器で形成されるのこぎり波の一例であり、x方向の一走査分を示している。形成されたのこぎり波は、制御アンプ/パワーアンプ4に送られてビーム走査コイル5を駆動する駆動電流が形成される。ビーム走査コイル5は、この駆動電流により電子線源から放出された電子線を偏向し、ビームを分析試料S上で走査させる。
【0041】
一方、制御CPU/メモリ10に入力したカウンタ出力は、領域指定データフォーマットに設定されたメモリアドレスと一致した時点で、メモリデータに設定されたデータを出力する。制御CPU/メモリ10は、開始、終了のデータ、及び待避、復帰の制御コマンドをカウンタ出力に応じた所定のタイミングで出力する。
【0042】
開始及び終了のデータは、プリセットバッファ11に設定され、走査の開始点及び終了点を定める。このプリセットバッファ11は、設定された開始点及び終了点のアドレスデータをD/A変換器3に送る。D/A変換器3は、スキャンジェネレータ2からのカウンタ出力をモニタし、開始点のアドレスデータと一致した時点でのこぎり波の形成を開始し、終了点のアドレスデータと一致した時点でのこぎり波の形成を終了する。
【0043】
これにより、のこぎり波は開始点と終了点の間で形成され、開始点の前及び終了点の後では形成されない。走査はのこぎり波によるビーム偏向で行われるため、のこぎり波が形成される開始点と終了点の間でのみ走査が行われる。従って、この開始点と終了点を変更することにより走査領域の範囲を任意に設定することができる。
【0044】
一方、制御CPU/メモリ10から出力される待避及び復帰の制御コマンドはビーム待避回路12に送られる。ビーム待避回路12は、待避の制御コマンドを受けて制御アンプ/パワーアンプ4に対して待避動作の制御を行い、また、復帰の制御コマンドを受けて制御アンプ/パワーアンプ4に対して復帰動作の制御を行う。
【0045】
図5は走査、待避及び復帰を説明するための信号の一例である。図5(a)は、カウンタ出力の一例を示し、また、図5(b)はのこぎり波の一例を示し、図5(c)は待避及び復帰の制御コマンドで形成される待避信号の一例を示し、図(d),(e)は、ビーム走査コイル5に供給される駆動電流の一例を示している。なお、図5に示す例は、x方向の一走査中に走査の開始、待避、復帰、及び走査の終了を行う場合を示している。
【0046】
図5(a)に示すカウンタ出力において、Xsを開始点のカウンタ値とし、XAを待避動作のカウンタ値とし、XBを復帰動作のカウンタ値とし、Xeを終了点のカウンタ値とする。
【0047】
カウンタ値がXsとなった時点でプリセットバッファ11に開始点のアドレスが設定され、D/A変換器3はこのアドレス値に対応した大きさからのこぎり波の形成を開始する(図5(b)中のa)。また、カウンタ値がXeとなった時点でプリセットバッファに終了点のアドレスが設定され、D/A変換器3はのこぎり波の形成を終了する(図5(b)中のb)。
【0048】
こののこぎり波が形成されている間に、例えばカウンタ値がXAからXB-1の間で待避の制御コマンドが出力されると、ビーム待避回路12から待避信号(図5(c))が出力される。制御アンプ/パワーアンプ4は、のこぎり波(図5(b))と待避信号((図5(c))とを合成して、駆動電流(図5(d)あるいは図5(e))を出力する。
【0049】
電子線のビームはこの駆動電流により走査が行われる。待避信号は、ビームの偏向量を大きくすることによりビームを分析領域から外すことができる。また、、図5(c)の実線で示す待避信号と破線で示す待避信号は、ビームの偏向方向を異にするものであり、ビームの偏向中にビームが非照射領域を通過しない方向となるように設定する。駆動電流は、図5(c)の待避信号の方向により、図5(d)あるは図5(e)に示す波形となる。
【0050】
図3において、検出器6は、ビームを分析試料S上で走査することにより放出される特性X線、二次電子、反射電子を検出して検出信号を出力する。検出信号は、アンプで信号増幅されると共に、スキャンジェネレータ2からのHD(垂直信号),VD(水平信号),ドットクロックの信号と同期して、画像デジタルデータを形成し、画像メモリ/ビデオD/A8に記録する。画像メモリ/ビデオD/A8は、記録した画像デジタルデータをアナログ信号に変換して形成したビデオ信号をインターフェース9のビデオキャプチャに送り、画像表示手段13に表示する。この画像データの表示は、ビーム照射による画像取得と同時に行うことができるため、リアルタイムで行うことができる。
【0051】
図6は、駆動電流を形成する一構成例を示す回路図であり、図7,図8はこのビーム待避回路による動作を説明するための走査状態図、及び領域指定データの一例である。なお、図6は、図3中に示すスキャンジェネレータ2,D/A変換器3,制御アンプ/パワーアンプ4,プリセットバッファ11,ビーム待避回路12を含み、制御CPU/メモリ10(図6には示していない)から制御信号を受け、形成した駆動電流をビーム走査コイル5(図6には示していない)に出力する。
【0052】
図6において、図3中のスキャンジェネレータ2,D/A変換器3,制御アンプ/パワーアンプ4,プリセットバッファ11は、それぞれ基準クロック22及び12ビットカウンタ(Xカウンタ24,Yカウンタ25),12ビットD/A変換器(26,27),アンプ(28,29),プリセットバッファ23に対応する。
【0053】
また、ビーム待避回路12は、領域指定データを記憶する記憶手段21、記憶手段21の出力をデコードしてビーム待避の極性を切り換えるデコーダ30、デコーダ30の出力に基づいてY走査用のアンプ29に待避用の信号を印加する待避スイッチ31を備える。待避スイッチ31は、走査信号となるのこぎり波に過剰電圧を印加することでビームを偏向させ、非走査領域へのビームの照射を避ける待避スイッチ31は、印加する過剰電圧の正負の電圧極性を切り換えることでビームの偏向方向を切り換えることができる。なお、SW1は読み込み/書き込み信号のスイッチであり、SW2はチップセレクトのスイッチであり、SW3は走査スイッチである。
【0054】
記憶手段21への走査領域指定データの書き込みは、アドレスA0〜A23、データD0〜D14を、SW1,SW2を閉じ、SW3を開くことで行う。書き込みが終了した後、SW1,SW2を開き、SW3を閉じて接地電圧とする。
【0055】
x方向の走査は、Xカウンタ24,12ビットD/A26、及びアンプ28により形成されるのこぎり波の駆動信号によって行われ、y方向の走査は、Yカウンタ25,12ビットD/A27、及びアンプ29により形成されるのこぎり波の駆動信号によって行われる。また、待避及び復帰の動作は、y走査ののこぎり波に対して待避スイッチ31により過剰電圧を印加することで行われる。
【0056】
次に、図7,図8を用いて本発明の電子線分析装置における走査、待避動作及び復帰動作について説明する。
【0057】
図7に示す例では、走査対象領域(図中に矩形状の全領域A)において、(Xs,Ys)で表される開始点の位置から(Xe,Ye)で表される終了点の位置までの領域を走査領域とし、この走査領域内の斜線で示す非走査領域Cについてはビームを試料に照射しない走査動作を行う。この非走査領域Cは、領域指定データ中の待避及び復帰の動作パラメータで設定される。なお、開始点及び終了点の組は、走査対象領域内において任意の位置及び任意の組数を設定することができる。また、待避及び復帰の組についても、任意の位置及び任意の組数を設定することができる。
【0058】
制御CPU/メモリで定められる位置(例えば、Xs,Ys)から走査が開始され、y方向で同一の位置において、x方向の最終位置まで走査することにより一ライン分の走査が完了する(図7中のa)。図8中のaで示す領域指定データは、この一ライン分のデータ例を示している。
【0059】
前記一ラインの走査が完了した後、次の図8中のbで示すアドレス部分のデータはy方向でYs+1とすることにより次の一ライン分の走査が行われる(図7中のb)。
【0060】
分析対象領域A中に、ビーム照射を行わない非走査領域Cがある場合には、この非走査領域Cの境界に沿って待避及び復帰の動作パラメータが設定される。図8中のc2,d2は待避を行う動作パラメータの一例であり、図8中のc3,d3は復帰を行う動作パラメータの一例である。なお、待避動作は非走査領域Cの境界上の画素位置を設定位置として行い、復帰動作は非走査領域Cの境界上の画素位置に走査方向で次の画素位置を設定位置として行う例を示している。
【0061】
図7及び図8のcで表される走査ラインにおいて、待避が設定された位置までは走査を続け(c1)、待避が設定された位置(XA,YA)において図7の図面上で上方向にビームを振ることで待避動作を行う(c2)。ここで上方向は、ビームが非走査領域C上を照射しないように振る方向を意味しており、非走査領域C上を照射しない方向であれば任意の方向とすることができる。その後、復帰の動作パラメータが現れるまで同様に待避動作を行い、これによって非走査領域C上にビームが照射されるのを回避する。なお、待避動作におけるビームの振り方向を上に設定するか、あるいは下に設定するかは、非走査領域Cの形状によって定めることができる。
【0062】
復帰が設定された位置(XB,YA)に達すると、図7の図面上で下方向にビームを振ることで元の走査位置に戻す(c3)。ここで下方向は、前回の待避動作において上方向に振ったビームを元に戻して、ビームが走査ライン上を照射するように振る方向を意味しており、前記待避の方向が下方向であれば、このときの復帰方向は上方向となる。図7及び図8のdで示す走査ラインにおいても、cで示す走査ラインと同様に待避及び復帰の動作が行われる。
【0063】
分析対象領域中に走査を終了する終点位置(Xe,Ye)を設定した場合、この位置に設定される「OFF」の動作パラメータに基づいて走査を停止することができる。走査の停止は、例えば「OFF」の信号を12ビットD/Aコンバータ26、27のインプットイネーブルに入力することによりカウンタ値の出力を停止せず、ビーム走査を停止させることができる。図8(e)はこの終了位置を設定する領域指定データ例である。
【0064】
本発明の電子線分析装置の形態によれば、電子線のビーム照射によりダメージを受ける構造を有する試料を観察する場合、この構造に沿ってビーム照射及び非照射を選択的に設定しビーム照射することにより、精度良い分析結果を得ることができる。
【0065】
また、本発明の電子線分析装置の形態によれば、電子線のビーム照射でチャージアップが起きる試料の近傍の観察、分析において、高加速電圧、大電流の条件で分析することができるため、分析精度が向上する。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電子線分析装置によれば、電子線の走査領域を任意に指定することができる。また、任意に指定した電子線走査領域の二次元画像をリアルタイムで観察できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子線分析装置により指定する指令領域例を示す図である。
【図2】指定領域に対して電子線の走査、待避、及び復帰の各動作を説明するための図である。
【図3】本発明の電子線分析装置の概略を説明するためのブロック図である。
【図4】本発明の領域指定のデータフォーマットを示す図である。
【図5】本発明の走査、待避及び復帰を説明するための信号の一例である。
【図6】本発明の駆動電流を形成する一構成例を示す回路図である。
【図7】本発明のビーム待避回路による動作を説明するための走査状態図である。
【図8】本発明のビーム待避回路による動作を説明するための走査状態図、及び領域指定データの一例である。
【符号の説明】
1…電子線分析装置、2…スキャンジェネレータ、3…D/A変換器、4…制御アンプ/パワーアンプ、5…ビーム走査コイル、6…検出器、7…アンプ/A/D変換器、8…画像メモリ/ビデオD/A変換器、9…ユーザインタフェース、10…制御CPU/メモリ、11…プリセットバッファ、12…ビーム待避回路、21…記憶手段、22…基準クロック、23…プリセットバッファ、24…Xカウンタ、25…Yカウンタ、26,27…12ビットD/A変換器、28,29…制御アンプ/パワーアンプ、30…デコーダ、A…分析対象領域、B…走査領域、C…非走査領域、S…試料。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention irradiates a sample with a beam of an electron beam such as a scanning electron microscope (SEM), an electron beam microanalyzer (EPMA), etc., and detects characteristic X-rays, reflected electrons, secondary electrons, etc. generated from the sample. The present invention relates to an electron beam analyzer that performs analysis and morphology observation.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in an electron beam analyzer, in addition to scanning the entire observation visual field as a scanning region, it is also required to designate a scanning region within the observation visual field and scan within the designated scanning region.
[0003]
In response to such a request, for example, a binary counter that counts a reference oscillation clock and a register for setting a scanning end point are provided in an electron beam analyzer, and a configuration that designates a scanning area by this is known. Yes. In order to scan the designated scanning area in this configuration, the number of data points corresponding to the scanning area designated in the register is determined in advance, scanning is started from the scanning start position, and the reference oscillation clock is sequentially counted by the binary counter. When the count value reaches the number of data points set in the register, the scanning is terminated. According to this configuration, the scanning area can be determined by the number of data points.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional configuration in which the scanning area is specified using the register and the binary counter, the shape of the scanning area depends on the scanning procedure of the electron beam, and thus there is a problem that the scanning area cannot be formed into an arbitrary shape without flexibility. is there.
[0005]
The electron beam scanning procedure is generally performed by performing line scanning in the x direction while sequentially shifting the position in the y direction. In the electron beam scanning according to this scanning procedure, when a scanning area is designated using a register and a binary counter, the shape of the designated scanning area is a quadrangle, and the scanning area cannot be determined to an arbitrary shape. For example, it is not possible to meet the requirement to specify a scanning region in a curved line within the observation field and obtain a scanning observation image.
[0006]
Designation of the scanning region may be determined by an observer by observing an optical image, or an electron beam irradiation region or a non-irradiation region may be determined based on structural features of the sample. For example, when an insulator is present in the sample, the region where the insulator is present and the observation region cannot be irradiated under the same beam setting conditions. If an insulator region is irradiated with an electron beam under the same high acceleration voltage and high current beam setting conditions as those in the observation region, charge-up occurs and detection becomes difficult, and sufficient analysis results cannot be obtained.
[0007]
In a conventional electron beam analyzer, analysis is performed under different beam setting conditions to obtain a plurality of two-dimensional images, and data processing of these two-dimensional image data results in arbitrarily specifying a scanning region. It is possible. However, in this case, a plurality of scans and data processing of image data are required, so that there is a problem that processing time becomes long and observation in real time is impossible.
[0008]
Therefore, the present invention aims to solve the above-mentioned conventional problems and to specify an electron beam scanning region arbitrarily, and to observe a two-dimensional image of the arbitrarily designated electron beam scanning region in real time. The purpose is to be able to.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides an electron beam analyzer that performs sample analysis by two-dimensional scanning of an electron beam, and includes a storage unit that stores region designation data and an electron beam control unit that controls electron beam irradiation. By controlling the electron beam irradiation based on the data, it is possible to scan an arbitrarily designated scanning region.
[0010]
The area designation data includes position data for determining the position in the analysis target area and operation parameters for determining the operation of the electron beam at this position. The electron beam control means sequentially reads the position data and the operation parameter from the storage means, and irradiates or non-irradiates the electron beam to the position determined by the position data based on the operation parameter. Thereby, the arbitrarily designated electron beam scanning region is two-dimensionally scanned, and the acquired two-dimensional image is observed in real time.
[0011]
The operation parameter defines a standby parameter for determining a standby operation in which the electron beam is removed from the irradiation position and in a non-irradiation state, and a return operation for returning the electron beam that has been removed from the sample by the standby operation to the irradiation state. Contains return parameters. The control means starts the standby operation with the standby parameter and ends the standby operation with the return parameter.
[0012]
The standby parameter determines the standby direction of the electron beam with respect to the scanning line, and the control means can control the deflection direction of the electron beam based on the standby direction determined by the standby parameter. In some cases, the electron beam can be moved while avoiding regions that are not desired to be irradiated on the sample.
[0013]
Furthermore, the electron beam analyzer of the present invention includes a setting unit that sets an electron beam scanning region with respect to the analysis target region, and an operation position of a predetermined operation performed in the scanning region based on the scanning region set by the setting unit. Region specifying data generating means for generating position data to be determined and operation parameters for determining the operation content. The storage means stores the position data and operation parameters generated by the area designation data generation means as area designation data.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is an example of a command area designated by the electron beam analyzer of the present invention, and FIG. 2 is a diagram for explaining each operation of scanning, retracting, and returning an electron beam with respect to the designated area.
[0015]
In FIG. 1, an analysis target area A indicates an entire area that can be scanned two-dimensionally by the electron beam analyzer, and a hatched portion in the analysis target area A indicates a scanning area B that is scanned by irradiation with an electron beam. A portion in the scanning region B indicates a non-scanning region C where no electron beam is irradiated. In the present invention, the shape of the scanning region B can be arbitrarily determined. The analysis target area A can be represented by a total of 307200 pixels, for example, with 640 points in the x direction and 480 points in the y direction. This number of pixels is an example and can be an arbitrary number. Further, FIG. 1 shows an example in which the non-scanning area C is defined in the scanning area B, but conversely, the scanning area B can be defined in the non-scanning area C.
[0016]
The area designation of the scanning area and the non-scanning area can be performed, for example, by displaying the analysis target area A on the host computer and drawing it on the image. The area designation by drawing can be performed, for example, by curve drawing by mouse dragging.
[0017]
The non-scanning region C can be set, for example, as an insulating region on the sample. The beam setting conditions of the electron beam are different between the portion where the insulator exists and the other portion. If an electron beam with the same beam setting conditions (high acceleration voltage, large current) as that in the scanning area is irradiated to the portion where the insulator exists, the sample will be charged up and detection will be difficult. The beam setting conditions for the electron beam applied to the portion to be irradiated must be a low acceleration voltage and a small current.
[0018]
Therefore, in the electron beam analyzer of the present invention, when the scanning region is scanned, a portion where the insulator exists is designated as the non-scanning region C, and the irradiation of the electron beam is controlled based on this designation, whereby a predetermined region is obtained. Analyze without charging up with electron beam beam setting conditions.
[0019]
FIG. 2 shows electron beam scanning, evacuation, and return operations by the electron beam analyzer of the present invention. 2 sets the same scanning region B and non-scanning region C as in FIG. 1, and two-dimensionally scans the electron beam in the x and y directions on the scanning region B, and the electron beam irradiation direction in the non-scanning region C. Is set to be a non-irradiated state by making the region other than the analysis target region A of the sample. In order to achieve this non-irradiation state, the electron beam is saved and restored at the boundary between the scanning region B and the non-scanning region C. When the electron beam reaches the boundary of the non-scanning region C (XA, XC in FIG. 2) during the scanning of the scanning region B in the x direction ((1), (1) 'in FIG. 2) The electron beam irradiation direction is changed and removed from the scanning line ((2), (2) 'in FIG. 2).
[0020]
In this retracting operation state, when the scanning position of the electron beam reaches the other boundary of the non-scanning region C (XB, XD in FIG. 2), the irradiation direction of the electron beam is returned to the original scanning line by the return operation (FIG. (3), (3) 'in 2). The electron beam returned to the scanning line by the returning operation restarts scanning of the scanning region B ((4), (4) 'in FIG. 2).
[0021]
By repeating the above operation on the boundary line of the non-scanning region C, only the scanning region B except for the non-scanning region C is two-dimensionally scanned even in the non-scanning region C set in an arbitrary shape. Can do. By displaying the detection signal acquired by the two-dimensional scanning as an image signal, a two-dimensional image of the arbitrarily designated electron beam scanning region can be observed in real time.
[0022]
FIG. 3 is a block diagram for explaining the outline of the electron beam analyzer of the present invention. The
[0023]
In addition, the
[0024]
Further, the
[0025]
The
[0026]
For specifying the scanning area, for example, the image data of the sample is acquired by an optical microscope or the like (not shown) and displayed on the image display means 13, and this display image is observed and scanned into the analysis target area A of the sample. Region B and non-scanning region C are set. This area can be specified by using a video capture function by the
[0027]
Further, the
[0028]
FIG. 4 is a diagram showing an area designation data format. FIG. 4A shows an example of a data format for area designation, which includes a memory address and memory data, and the area designation data is set for each pixel in the analysis target area.
[0029]
The memory address corresponds to the counter output generated by the
[0030]
In addition, the operation parameters specify the data area that specifies the save or return operation, the data area that specifies the direction in which the electron beam is moved during the save or return, and the execution / non-execution of the scan (the beam stops on the spot). Data area to be provided.
[0031]
In the data area for specifying saving / returning, “saving” indicates a saving operation that removes the beam from the irradiation position, and “returning” specifies that the beam removed from the irradiation position by the saving operation is returned to the irradiation position. Represents the action.
[0032]
In the data area for designating the moving direction of the beam, designation of “upper” and “lower” represents in which direction the beam is swung in the save or return operation. In FIG. 2, when the negative direction of y is the upward direction and the positive direction of y is the downward direction, designation of “up” represents an operation of shaking the beam in the negative direction of y, and designation of “down” is This represents an operation of swinging the beam in the positive direction of y.
[0033]
Thus, for example, according to the designation of “up”, in the save {circle over (2)}, the save is performed by swinging the beam upward with respect to the non-scanning region C, and in the return {circle around (3)}, the non-scanning region C is set. Return the saved beam by shaking the beam upward. Further, according to the designation of “down”, in the save {circle over (2)}, the save is performed by swinging the beam downward with respect to the non-scanning region C, and in the return {circle over (3)}, the downward direction with respect to the non-scanning region C. Return the saved beam by shaking the beam.
[0034]
In the data area for specifying execution / non-execution of scanning, “ON” and “OFF” specify whether scanning is performed or not, and “ON” is set at the start point of FIG. Then, the scanning is started, and the scanning is ended by turning OFF at the end point of FIG. A two-dimensional scan is performed in the analysis target region between the start point and the end point, and during the two-dimensional scan, if the evacuation is designated in the region, the beam to be scanned is evacuated to irradiate the sample If the return is specified, the saved beam is returned to resume irradiation of the sample. FIG. 4D shows the time of scanning between the start of scanning and the end of scanning. When there is no saving / returning, the saving / returning and operation designation are performed in the upper / lower data area in the operation parameters. Absent.
[0035]
In the area designation data format representing the start point in FIG. 4C, address data corresponding to the start point is set as the memory address, and position data (Xs, Ys) at which scanning is started is set as the memory data. The In the area designating data format representing the end point in FIG. 4F, address data corresponding to the end point is set for the memory address, and end position data (Xe, Ye) is set for the memory data. The operation parameter “ON / OFF” is set to “OFF”.
[0036]
Also, in the area designation data format representing saving / returning in FIG. 4E, address data corresponding to the position where each operation is performed is set in the memory address, and the position data (XA, YA) of each operation is set in the memory data. , (XB, YB) are set.
[0037]
Further, in the area designation data format representing before the start of FIG. 4B and after the end of FIG. 4G, the operation parameter “ON / OFF” is set to “OFF” and scanning is not performed. By changing the setting of the start point and end point, arbitrary area scanning can be performed.
[0038]
The function of the image display means 13 is to generate position data and operation parameters based on the settings of scan start, scan end, save and return, and store them in the storage means of the control CPU / memory 10.
[0039]
Scanning by the
[0040]
The counter output input to the D /
[0041]
On the other hand, when the counter output input to the control CPU / memory 10 coincides with the memory address set in the area designation data format, the data set in the memory data is output. The control CPU / memory 10 outputs start and end data, and save and return control commands at a predetermined timing corresponding to the counter output.
[0042]
The start and end data are set in the
[0043]
Thereby, the sawtooth wave is formed between the start point and the end point, and is not formed before the start point and after the end point. Since scanning is performed by beam deflection using a sawtooth wave, scanning is performed only between the start point and the end point at which the sawtooth wave is formed. Therefore, the range of the scanning region can be arbitrarily set by changing the start point and the end point.
[0044]
On the other hand, the save and return control commands output from the control CPU / memory 10 are sent to the beam save
[0045]
FIG. 5 is an example of signals for explaining scanning, saving and returning. 5A shows an example of the counter output, FIG. 5B shows an example of the sawtooth wave, and FIG. 5C shows an example of the save signal formed by the save and return control commands. FIGS. 2D and 2E show an example of the drive current supplied to the
[0046]
In the counter output shown in FIG. 5A, Xs is a counter value at the start point, XA is a counter value for the saving operation, XB is a counter value for the return operation, and Xe is a counter value at the end point.
[0047]
When the counter value reaches Xs, the start point address is set in the
[0048]
While the sawtooth wave is being formed, for example, if a control command for saving is output between the counter value XA and XB-1, a save signal (FIG. 5C) is output from the beam save
[0049]
The electron beam is scanned by this drive current. The save signal can remove the beam from the analysis region by increasing the deflection amount of the beam. Further, the save signal indicated by the solid line and the save signal indicated by the broken line in FIG. 5C have different beam deflection directions, and the beam does not pass through the non-irradiated region during the deflection of the beam. Set as follows. The drive current has a waveform shown in FIG. 5D or FIG. 5E, depending on the direction of the save signal in FIG.
[0050]
In FIG. 3, a
[0051]
FIG. 6 is a circuit diagram showing an example of a configuration for forming a drive current, and FIGS. 7 and 8 are an example of a scanning state diagram and an example of region designation data for explaining the operation of this beam evacuation circuit. 6 includes the
[0052]
6, the
[0053]
Further, the beam save
[0054]
The scanning area designation data is written into the storage means 21 by closing the addresses A0 to A23 and the data D0 to D14, SW1 and SW2, and opening SW3. After the writing is completed, SW1 and SW2 are opened, and SW3 is closed to set the ground voltage.
[0055]
Scanning in the x direction is performed by a sawtooth wave drive signal formed by the
[0056]
Next, scanning, retraction operation, and return operation in the electron beam analyzer of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0057]
In the example shown in FIG. 7, the position of the end point represented by (Xe, Ye) from the position of the start point represented by (Xs, Ys) in the scanning target area (the entire rectangular area A in the figure). The scanning area is defined as a scanning area, and a scanning operation in which the sample is not irradiated with the beam is performed in the non-scanning area C indicated by the oblique lines in the scanning area. This non-scanning area C is set by the save and return operation parameters in the area designation data. Note that the start point and the end point can be set at an arbitrary position and an arbitrary number of sets in the scanning target region. In addition, an arbitrary position and an arbitrary number of sets can be set for the set of saving and returning.
[0058]
Scanning starts from a position (for example, Xs, Ys) determined by the control CPU / memory, and scanning for one line is completed by scanning to the final position in the x direction at the same position in the y direction (FIG. 7). A) inside. The area designation data indicated by a in FIG. 8 shows an example of data for one line.
[0059]
After the scanning of the one line is completed, the data of the address portion indicated by b in the next FIG. 8 is set to Ys + 1 in the y direction, thereby scanning the next one line (b in FIG. 7).
[0060]
When there is a non-scanning region C in which beam irradiation is not performed in the analysis target region A, operation parameters for saving and returning are set along the boundary of the non-scanning region C. C2 and d2 in FIG. 8 are examples of operating parameters for saving, and c3 and d3 in FIG. 8 are examples of operating parameters for returning. The save operation is an example in which the pixel position on the boundary of the non-scanning region C is set as the set position, and the return operation is performed on the pixel position on the boundary of the non-scanning region C in the scanning direction. ing.
[0061]
In the scanning line represented by c in FIG. 7 and FIG. 8, the scanning is continued to the position where the evacuation is set (c1), and the upward direction on the drawing shown in FIG. 7 at the position (XA, YA) where the evacuation is set. A retracting operation is performed by swaying the beam (c2). Here, the upward direction means a direction in which the beam is shaken so as not to irradiate the non-scanning region C, and any direction can be used as long as it does not irradiate the non-scanning region C. Thereafter, a retracting operation is performed in the same manner until a return operation parameter appears, thereby avoiding irradiation of the beam onto the non-scanning region C. Note that whether the beam swing direction in the retracting operation is set to the upper side or the lower side can be determined by the shape of the non-scanning region C.
[0062]
When reaching the position (XB, YA) where the return is set, the beam is moved downward on the drawing of FIG. 7 to return to the original scanning position (c3). Here, the downward direction means a direction in which the beam swung upward in the previous retreat operation is returned to the original, and the beam is swung so as to irradiate the scanning line. In this case, the return direction at this time is upward. In the scanning line indicated by d in FIG. 7 and FIG.
[0063]
When the end point position (Xe, Ye) for ending the scan is set in the analysis target region, the scan can be stopped based on the “OFF” operation parameter set at this position. Scanning can be stopped by, for example, inputting an “OFF” signal to the input enable of the 12-bit D /
[0064]
According to the configuration of the electron beam analyzer of the present invention, when observing a sample having a structure that is damaged by electron beam beam irradiation, beam irradiation and non-irradiation are selectively set along the structure and beam irradiation is performed. As a result, an accurate analysis result can be obtained.
[0065]
In addition, according to the form of the electron beam analyzer of the present invention, in the observation and analysis of the vicinity of the sample where charge-up occurs due to electron beam irradiation, analysis can be performed under conditions of high acceleration voltage and large current. Analysis accuracy is improved.
[0066]
【The invention's effect】
As described above, according to the electron beam analyzer of the present invention, the scanning region of the electron beam can be arbitrarily designated. In addition, a two-dimensional image of an arbitrarily designated electron beam scanning region can be observed in real time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an example of a command area designated by an electron beam analyzer of the present invention.
FIG. 2 is a diagram for explaining each operation of scanning, retracting, and returning an electron beam with respect to a designated area.
FIG. 3 is a block diagram for explaining the outline of the electron beam analyzer of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing a data format for area designation according to the present invention.
FIG. 5 is an example of signals for explaining scanning, evacuation and return according to the present invention.
FIG. 6 is a circuit diagram showing a configuration example for forming a drive current according to the present invention.
FIG. 7 is a scanning state diagram for explaining the operation of the beam withdrawal circuit of the present invention.
FIG. 8 is a scanning state diagram and an example of region designation data for explaining the operation of the beam save circuit of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (4)
複数の画素で表された分析対象領域に対して、当該領域内の各画素の位置を定める位置データと当該画素位置における電子線の動作を定める動作パラメータとを含む領域指定データを記憶する記憶手段と、
電子線照射を制御する電子線制御手段とを備え、
前記電子線制御手段は、前記記憶手段から位置データ及び動作パラメータを順次読み出し、位置データが定める位置に対して動作パラメータに基づいて電子線を照射又は非照射することにより、試料上において電子線を二次元走査することを特徴とする、電子線分析装置。In an electron beam analyzer that performs sample analysis by two-dimensional scanning of an electron beam,
Storage means for storing, for an analysis target area represented by a plurality of pixels, area designation data including position data for determining the position of each pixel in the area and operation parameters for determining an operation of an electron beam at the pixel position When,
An electron beam control means for controlling electron beam irradiation,
The electron beam control means sequentially reads position data and operation parameters from the storage means, and irradiates or non-irradiates an electron beam on the sample based on the operation parameters with respect to the position determined by the position data. An electron beam analyzer characterized by two-dimensional scanning.
前記制御手段は、待機パラメータにより待機動作を開始し、復帰パラメータにより待機動作を終了することを特徴とする、請求項1に記載の電子線分析装置。The operation parameter includes a standby parameter for determining a standby operation in which the electron beam is removed from the irradiation position to be in a non-irradiation state, and an electron beam that has been removed from the sample by the standby operation is returned to the sample to be in an irradiation state. Includes return parameters that define the action,
The electron beam analyzer according to claim 1, wherein the control unit starts a standby operation by a standby parameter and ends the standby operation by a return parameter.
前記制御手段は、待機パラメータが定める待避方向に基づいて電子線の偏向方向を制御することを特徴とする請求項2に記載の電子線分析装置。The standby parameter defines a standby direction of the electron beam with respect to the scanning line,
The electron beam analyzer according to claim 2, wherein the control unit controls the deflection direction of the electron beam based on a saving direction defined by a waiting parameter.
前記設定した走査領域に基づいて、当該走査領域で行う所定動作の動作位置を定める位置データ、及び動作内容を定める動作パラメータを生成する領域指定データ生成手段とを備え、
前記記憶手段は、当該位置データ及び動作パラメータを領域指定データとして記憶することを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一つに記載の電子線分析装置。Setting means for setting the scanning region of the electron beam with respect to the analysis target region;
Based on the set scanning area, the position specifying data generating means for generating position data for determining an operation position of a predetermined operation performed in the scanning area, and an operation parameter for determining the operation content,
The electron beam analyzer according to claim 1, wherein the storage unit stores the position data and operation parameters as region designation data.
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