JP3947937B2 - ブラシシールを製造する方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、一般には気体又は液体シールに関し、更に詳細には、ブラシシールに関する。
【0002】
【発明の背景】
一対のバッキング板間に挟持された複数の剛毛から成るブラシシールは、固定要素と回転要素との間をシールする既知の装置である。このようなブラシシールにおいて、バッキング板は固定又は回転要素の一方に取付けられていると共に、剛毛は固定又は回転要素の他方に向って外方に延びている。剛毛は、典型的に平行な列に配置され、各剛毛の一方端がバッキング板間に捕えられていると共に他方端が外方に延びている。しかしながら、他の事例においては、バッキング板が剛毛の中央部に設けられ、剛毛の両端が対向する両方向へ外方に延びている。そして、2つの要素間に延びている剛毛は、これら2つの要素間の流体(気体又は液体)流れを防止する。
【0003】
以上述べたブラシシールにおいて、2つの要素間に詰める剛毛の配置及びそれらの方位は、シールのシール特性を決定する。例えば、こわさが異なる複数の剛毛を同一のシールに用い、シールを通しての漏洩率を減少することができる。また、例えば、大径の剛毛を小径の剛毛の中に分散して配置することができる。この場合には、大径の剛毛が全体の剛毛こわさを増大せしめ、また大径の剛毛と入り交じっている小径の剛毛が大径の剛毛間の区域を埋めて、漏洩を最小又は防止する。剛毛は、また、2つの表面間の異なる膨張に適合するように一方の表面から曲がることができる。しかし、この剛毛の曲がりは、時々、一方の表面が他方の表面に近づくと、剛毛が塑性的に変形するというよりはむしろ弾性的に屈折することを生じさせる。
【0004】
更に、ガスタービンエンジンに用いられるブラシシールは、たいていの場合、金属剛毛とバッキング板とから製造される。金属剛毛は魅力のあるものである。なぜなら、金属剛毛はそれほど高くない温度環境ではコスト的に有利な方法で比較的有効なシールを提供するように用いることができるからである。しかしながら、物理的制限から金属剛毛を有するブラシシールを選択する魅力を少なくする場合がある。すなわち、その第1の場合は重量に関してであり、金属シールを用いることが不利益となることである。第2の場合は摩耗に関してであり、金属剛毛は過剰に摩耗されやすいことである。第3の場合は温度環境に関してであり、温度環境が金属剛毛の許容温度以上になることがあることである。これらの場合においては、セラミック又はセラミック様の剛毛を有するブラシシールを用いることが利益あることである。
【0005】
しかしながら、多くの金属ブラシシールを製造するのに用いられる方法は、一般に、セラミックブラシシールを製造するのに用いることはできない。すなわち、金属ブラシシールの剛毛とバッキング板とは一般に溶接ビードをバッキング板間に流し込むことによって結合される。これに対し、セラミックタイプの剛毛は溶接手段によっては結合することができない。以上のことから、セラミック又はセラミック様の剛毛を有するブラシシールを実用的にかつコスト的に有利に製造することができる方法が要望されている。
【0006】
【発明の開示】
本発明は、このような要望に応じてなされたものである。したがって、本発明の目的は、高温環境において使用することができるブラシシールを製造する方法を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、セラミック又はセラミック様のファイバから成る剛毛を有するブラシシールを製造する方法を提供することにある。
【0008】
以上述べた目的を達成するために、本発明の一態様によれば、
ブラシシールを製造する方法であって、
複数のセラミックファイバを用意する段階と、
パッキング材料を用意する段階と、
一対のバッキング板を用意する段階と、
前記セラミックファイバを特定の位置に配置する段階と、
前記パッキング材料をこの配置したセラミックファイバの選定区域に添加し、該パッキング材料が該配置したセラミックファイバを互いに結合する段階と、
この結合したセラミックファイバを、各々が複数の剛毛と前記添加したパッキング材料を含むひとつの前記選定区域とを包含する複数の剛毛片に切断する段階と、
これらの剛毛片を積み重ねて、各剛毛片の添加したパッキング材料の前記選定区域を前記一対のバッキング板間で挟持して組立体を形成する段階と、
前記バッキング板と、前記剛毛片と、前記パッキング材料とを互いに結合する段階と、
を包含する方法において、
前記パッキング材料がスラリーの形で用意されて、加熱することにより除去することができる有機結合剤を含有し、前記結合する段階の前に前記有機結合剤が前記セラミックファイバを互いに結合し、その後の前記結合する段階中に前記組立体を加熱して前記有機結合剤を除去し、それから前記組立体を真空ホットプレスして前記組立体を固結したことを特徴とする方法が提供される。
【0009】
本発明の他の態様によれば、前記セラミックファイバがホウ素、炭化ケイ素、酸化アルミニウム又はそれらの化合物から成ると共に、前記パッキング材料が加熱することにより除去することができる有機結合剤と金属粉末とから成り、かつ前記バッキング板が金属から成り、前記結合する段階の前に前記有機結合剤が前記セラミックファイバを互いに結合し、その後の前記結合する段階中に前記組立体を加熱して前記有機結合剤を除去し、それから前記組立体を真空ホットプレスして前記組立体を固結したことを特徴とする、ブラシシールを製造する方法が提供される。
【0010】
本発明の更に他の態様によれば、前記セラミックファイバが炭化ケイ素、酸化アルミニウム又はそれらの化合物から成ると共に、前記パッキング材料が加熱することにより除去することができる有機結合剤とセラミック又はセラミックマトリックスの粉末とから成り、かつ前記パッキング材料がセラミック又はセラミックマトリックスから成り、前記結合する段階の前に前記有機結合剤が前記セラミックファイバを互いに結合し、その後の前記結合する段階中に前記組立体を加熱して前記有機結合剤を除去し、それから前記組立体を真空ホットプレスして前記組立体を固結したことを特徴とする、ブラシシールを製造する方法が提供される。
【0011】
以上述べた本発明のひとつの利益は、高温に耐えることができるセラミックの剛毛を有するブラシシールを製造する方法を提供できることである。したがって、例えばガスタービンエンジンを通過する中心ガス流れの温度を上昇させて、エンジンの性能及び効率を向上させることができる。また、上昇する温度に適合することができるシールを提供できることも、他の利益である。
【0012】
本発明の更に他の利益は、前述したように、セラミックタイプの剛毛を有するブラシシールは金属ブラシシールに要求される製造方法とは異なる製造方法を要求するものであるので、本発明によれば、セラミックタイプの剛毛を有するブラシシールを簡単にかつコスト的に有利な方法で組立てることができる方法を提供できることである。
【0013】
本発明の更に他の利益は、増大した耐摩耗性を有する剛毛シールを製造する方法を提供できることである。すなわち、本発明によるセラミックのファイバは多くの金属ブラシシールよりも耐摩耗性が大きいものである。
【0014】
本発明の以上述べた目的、特徴及び利益は添付図面を参照して詳述する下記の最良の実施の形態についての説明から一層明らかになるであろう。
【0015】
【発明を実施するための最良の形態】
図1を参照するに、この図1にはセラミック又はセラミック様のファイバを有するブラシシール10を製造する、本発明の好適な実施例による方法が示されている。ブラシシール10は、セラミックファイバから形成した複数の剛毛12と、上流側のバッキング板14と、下流側のバッキング板16と、パッキング材料18とを包含する。完成した形において、剛毛12の一端とパッキング材料18とは、実質的に互いに平行である上流側バッキング板14と下流側バッキング板16との間に位置される。そして、パッキング材料18と、剛毛12と、バッキング板14,16とは互いに結合されて、ブラシシール10を形成する。このブラシシール10は、それから、第1の要素20に取付けられて、第2の要素22に向って外向きに延び、第1の要素20と第2の要素22との間の隙間24をシールする。
【0016】
以上述べたブラシシールを製造するには、まず、剛毛が、セラミック又はセラミック様のひとつのファイバを円筒形のドラムのまわりに巻付けることによって形成される。選択的に、複数のファイバをアーチ状に曲げてドラム上に巻付け、全体でドラムのまわりに巻付けたひとつのファイバと似るようにすることができる。これらの両ケースにおいて、ファイバの相対的分配は作ろうとする特定のシール特性に基づいて選択され、これにより、詰められるファイバをより密着させ、またシールを通して漏れる流体をより少なくし、更にシールのこわさをより大きくするようにする。
【0017】
ファイバがドラム上に巻付けられた後に、これらのファイバに添加しようとするパッキング材料の“区域”が、パッキング材料を添加する前に限定される。明確にする目的のために、ドラム上に巻付けられた、換言すれば配置されたファイバにパッキング材料を添加する区域を“添加区域”と言う。また、パッキング材料を添加してはいけない区域、すなわち配置されたファイバの残りの区域を“自由区域”と言う。そして、容易に封じ込められかつ結合の段階中移動しないパッキング材料を使用する場合には、添加区域の境界を示すだけで十分である。しかし、容易に封じ込められるが結合の段階中移動するパッキング材料を使用する他の場合には、自由区域と添加区域との間の境界部にマスキング剤を添えることによって、添加区域が限定される。また、パッキング材料の添加(例えば、噴霧添加)中又はその後の結合段階中に容易に封じ込めることができないパッキング材料を使用する更に他の場合においては、自由区域がマスキングされて、パッキング材料と自由区域内の剛毛とが結合段階中に結合するのが防止される。すなわち、例えば、もしパッキング材料が噴霧によって添加される場合には、自由区域をマスキングすることによって、過剰の噴霧により逆効果を生じさせることなしに添加区域にパッキング材料を噴霧することができる。このような方法をいかにうまく行うかは、パッキング材料それ自体及びどんな手段でパッキング材料が目的とする区域、すなわち添加区域に添加されるかに依存する。
【0018】
添加区域が限定され、また必要に応じてマスキングがなされると、パッキング材料が添加され、乾燥するようになる。これにより、後で詳細に説明するように、パッキング材料が複数の巻付けファイバを互いに結合し、これらをドラムから取り外すことができるようになる。パッキング材料が乾燥した後、ファイバは複数の剛毛片に切断される。各剛毛片は、添加したパッキング材料とこのパッキング材料から外方に延びる切断ファイバ(すなわち、“剛毛”)とを有するセグメントから成る。複数の剛毛片はその後互いに積み重ねられ、その結果剛毛の部分が特定のパターンに整列すると共にパッキング材料の部分が互いに整列する。選択される特定のパターンは、製造されるブラシシールのシール特性に依存する。
【0019】
製造方法の次の段階は、上流側及び下流側の両バッキング板を剛毛片に組合せ、その組合体を単一のピースとなるように結合する結合段階である。特定のシールのための結合方法は、次に述べるように、剛毛、パッキング材料及びバッキング板の構成物質に依存する。
【0020】
すなわち、セラミックタイプの剛毛を有するブラシシールを製造する前述した方法は、剛毛、パッキング材料及びバッキング板の構成物質に依存して細部で変形できるものである。次に述べる例は前述した方法に従う厳密な方法のすべてではないが、幾つかの例を示す。
【0021】
第1の例によれば、限定されるものではないが、ホウ素、炭化ケイ素又は酸化アルミニウムから成るファイバが、スラリーの形のパッキング材料と、金属のバッキング板とともに用いられる。スラリーは、加熱することにより除去することができる有機結合剤と、溶剤又は水と、金属の細粉(325メッシュ)とから成る。加熱することにより除去することができる有機結合剤の適当な例として、例えば、the Rohm and Haas Companyにより販売されているRHOPLEX(登録商標)がある。また、バッキング板のために選択される金属の種類は、処理及び製造温度でファイバの種類と適合するものでなければならない。例えば、ホウ素(又はSiC被覆ホウ素)及び炭化ケイ素のファイバは、アルミニウム及びチタン合金とともに使用でき、また酸化アルミニウムのファイバはアルミニウム及び多くの超合金とともに使用することができる。しかし、処理及び製造温度で有害に反応する金属とファイバとの組合せ(例えば、炭化ケイ素のファイバとニッケル基材合金)は、避けなければならない。そして、剛毛片を形成するために、スラリーを添加しようとする巻付けファイバの区域が限定されて、マスキングされる。この例においては、窒化ホウ素を含有するはく離剤がマスキングする目的のために用いることができる。スラリーが乾燥した後、巻付けファイバは複数の剛毛片に切断され、それからこれらの剛毛片が所望する幾何学的形状及び厚さに積み重ねられる。その後、各剛毛片の添加したパッキング材料の前記選定区域が一対のバッキング板間に挟持されて組立体を形成する。そして、この組立体がまず加熱されて有機結合剤が除去され、次に上記組立体が真空ホットプレスされて上記組立体が固結される。SAPHIKON(登録商標)から作られたファイバの剛毛片と、HAYNES 230(登録商標)から作られたバッキング板と、RHOPLEX(登録商標)を含有するスラリーとを有するシールを固結するための典型的な条件は、1時間にわたって1140℃(2100°F)でかつ約7000psiでプレスすることである。なお、HAYNES 230(登録商標)とは、Haynes International,Inc.により販売されているニッケル基材超合金である。また、SAPHIKON(登録商標)とは、Saphikon Incorporatedにより販売されている酸化アルミニウムセラミックファイバである。
【0022】
次に、第2の例によれば、限定されるものではないが、酸化アルミニウム又は炭化ケイ素から成るファイバが、セラミック又はセラミックマトリックス複合体のバッキング板とともに用いられる。このバッキング板のために用いることができる典型的なセラミックマトリックスは、ガラス又はガラスマトリックス複合体と、酸化アルミニウム又は炭化ケイ素と、炭化ケイ素複合体とを包含する。そして、前述した第2の例で示したと同様な方法により、加熱することにより除去することができる有機結合剤及びガラス又はセラミックの粉末を含有するスラリーが巻付けファイバの添加区域に添加される。このスラリーが乾燥した後、巻付けファイバが複数の剛毛片に切断され、これらの剛毛片がドラムから取り外しされ、それから2枚のセラミック又はセラミック複合体のバッキング板間に位置される。その後、この組立体すなわちシールは適当な時間の間高温及び高圧にさらされることにより、ソリッドな組立体に固結される。例えば、バリウム・マグネシウム・アルミニウム・ケイ酸塩(BMAS)ガラスから成るバッキング板と、酸化アルミニウムのファイバから成る剛毛片とを有するシールを固結するための典型的な条件は、5秒間にわたって1430℃でかつ約500psiでプレスすることである。
す。
【0023】
最後に、参考として、パッキング材料が加熱することにより除去することができる有機結合剤を含有していない例についても述べておく。この例によれば、ガラス、ホウ素、炭素、炭化ケイ素又は酸化アルミニウムから成るファイバが、ポリマーマトリックス(又はポリマーマトリックス複合体)のパッキング材料と、複数のファイバを互いに結合するために用いられているポリマーマトリックスと同じであるが、こわさを与えるために炭素繊維で補強されているポリマーマトリックスから成るバッキング板とともに用いられる。ポリマーマトリックスは、低い最高使用温度(170〜260℃(350〜500°F))及び非常に低い密度(<0.05lbs/in3)を有する熱硬化性物質(高温エポキシ)又は高温熱可塑性物質(ポリアミド)である。このような熱硬化性物質の適当な例として、例えば、Minnesota Mining and Manufacturingにより販売されているSCOTCHPLY PR500(登録商標)がある。また、熱可塑性物質の適当な例としては、例えば、E.I.Du Pont de Nemours & Co.により販売されているAVIMID N(登録商標)がある。
【0024】
そして、パッキング材料が乾燥した後、巻付けファイバは適当な寸法の複数の剛毛片に切断され、ドラムから取り外しされる。それから、これらの剛毛片はバッキング板間に積み重ねられる。剛毛片とバッキング板とが互いに結合する硬化又は高密度化段階は、選択されるポリマーマトリックス又はマトリックス複合体に依存して変わる。例えば、ファイバが炭化ケイ素モノフィラメントから作られ、またパッキング材料がAVIMID(登録商標)の熱可塑性物質から成り、更にバッキング板が炭素繊維で補強されているAVIMID(登録商標)の熱可塑性物質から成っている場合には、これらの要素は約3000psiの圧力で2時間にわたり約135℃(約275°F)にまでシールを加熱し、その後同じ圧力で1時間にわたり約400℃(約750°F)にまでシールを加熱することにより、ソリッドな部品に形成される。
【0025】
以上本発明をその実施例に関して図示し詳述してきたけれども、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、その形態及び詳部においてさまざま変更ができることは当業者にとって理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法により製造されて第1の要素に取付けられ、他の第2の要素に対して作用するブラシシールの一例を示す要部の断面図である。
【符号の説明】
10 ブラシシール
12 剛毛
14 上流側バッキング板
16 下流側バッキング板
18 パッキング材料
20 第1の要素
22 第2の要素
24 隙間

Claims (7)

  1. ブラシシールを製造する方法であって、
    複数のセラミックファイバを用意する段階と、
    パッキング材料を用意する段階と、
    一対のバッキング板を用意する段階と、
    前記セラミックファイバを特定の位置に配置する段階と、
    前記パッキング材料をこの配置したセラミックファイバの選定区域に添加し、該パッキング材料が該配置したセラミックファイバを互いに結合する段階と、
    この結合したセラミックファイバを、各々が複数の剛毛と前記添加したパッキング材料を含むひとつの前記選定区域とを包含する複数の剛毛片に切断する段階と、
    これらの剛毛片を積み重ねて、各剛毛片の添加したパッキング材料の前記選定区域を前記一対のバッキング板間で挟持して組立体を形成する段階と、
    前記バッキング板と、前記剛毛片と、前記パッキング材料とを互いに結合する段階と、
    を包含する方法において、
    前記パッキング材料がスラリーの形で用意されて、加熱することにより除去することができる有機結合剤を含有し、前記結合する段階の前に前記有機結合剤が前記セラミックファイバを互いに結合し、その後の前記結合する段階中に前記組立体を加熱して前記有機結合剤を除去し、それから前記組立体を真空ホットプレスして前記組立体を固結したことを特徴とする方法。
  2. ブラシシールを製造する方法であって、
    複数のセラミックファイバを用意する段階と、
    パッキング材料を用意する段階と、
    一対のバッキング板を用意する段階と、
    前記セラミックファイバを特定の位置に配置する段階と、
    前記パッキング材料をこの配置したセラミックファイバの選定区域に添加し、該パッキング材料が該配置したセラミックファイバを互いに結合する段階と、
    この結合したセラミックファイバを、各々が複数の剛毛と前記添加したパッキング材料を含むひとつの前記選定区域とを包含する複数の剛毛片に切断する段階と、
    これらの剛毛片を積み重ねて、各剛毛片の添加したパッキング材料の前記選定区域を前記一対のバッキング板間で挟持して組立体を形成する段階と、
    前記バッキング板と、前記剛毛片と、前記パッキング材料とを互いに結合する段階と、
    を包含する方法において、
    前記セラミックファイバがホウ素、炭化ケイ素、酸化アルミニウム又はそれらの化合物から成ると共に、前記パッキング材料が加熱することにより除去することができる有機結合剤と金属粉末とから成り、かつ前記バッキング板が金属から成り、前記結合する段階の前に前記有機結合剤が前記セラミックファイバを互いに結合し、その後の前記結合する段階中に前記組立体を加熱して前記有機結合剤を除去し、それから前記組立体を真空ホットプレスして前記組立体を固結したことを特徴とする方法。
  3. ブラシシールを製造する方法であって、
    複数のセラミックファイバを用意する段階と、
    パッキング材料を用意する段階と、
    一対のバッキング板を用意する段階と、
    前記セラミックファイバを特定の位置に配置する段階と、
    前記パッキング材料をこの配置したセラミックファイバの選定区域に添加し、該パッキング材料が該配置したセラミックファイバを互いに結合する段階と、
    この結合したセラミックファイバを、各々が複数の剛毛と前記添加したパッキング材料を含むひとつの前記選定区域とを包含する複数の剛毛片に切断する段階と、
    これらの剛毛片を積み重ねて、各剛毛片の添加したパッキング材料の前記選定区域を前記一対のバッキング板間で挟持して組立体を形成する段階と、
    前記バッキング板と、前記剛毛片と、前記パッキング材料とを互いに結合する段階と、
    を包含する方法において、
    前記セラミックファイバが炭化ケイ素、酸化アルミニウム又はそれらの化合物から成ると共に、前記パッキング材料が加熱することにより除去することができる有機結合剤とセラミック又はセラミックマトリックスの粉末とから成り、かつ前記バッキング板がセラミック又はセラミックマトリックスから成り、前記結合する段階の前に前記有機結合剤が前記セラミックファイバを互いに結合し、その後の前記結合する段階中に前記組立体を加熱して前記有機結合剤を除去し、それから前記組立体を真空ホットプレスして前記組立体を固結したことを特徴とする方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のブラシシールを製造する方法において、前記セラミックファイバを特定の位置に配置する段階が、前記セラミックファイバをドラムのまわりに巻付けることから成ることを特徴とする方法。
  5. 請求項4記載のブラシシールを製造する方法において、更に、前記パッキング材料を添加する前に、巻付けた前記ファイバの選定区域以外の他の区域をマスキングする段階を包含し、前記パッキング材料が前記他の区域に結合するのを防止するようにしたことを特徴とする方法。
  6. 請求項5記載のブラシシールを製造する方法において、前記マスキングする段階が、前記選定区域と前記他の区域との間の前記剛毛片にマスキング剤を添加することから成り、
    前記パッキング材料が前記他の区域に移動するのを防止するようにしたことを特徴とする方法。
  7. 請求項5記載のブラシシールを製造する方法において、前記マスキングする段階が、前記剛毛片の前記他の区域にマスキング剤を添加することから成り、前記結合する段階中に前記パッキング材料が前記他の区域の剛毛に結合するのを防止するようにしたことを特徴とする方法。
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