JP3947798B2 - Electrolyzed water generator - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水を電解してアルカリ水と酸性水とに電解する電解水の発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
水道水を電気分解して、アルカリ水と酸性水とに電解する装置はすでに使用されている。この装置は、正極の近傍に酸性水を、負極の近傍にアルカリ水を集めることができる。このため、電極の近傍から排水することで、アルカリ水と酸性水とを排水できる。この種の装置は、アルカリ水を飲料水に使用し、酸性水を殺菌効果のある水として使用する。アルカリ水と酸性水のpHは、プラス、マイナスの電極間に流れる電流と、電離槽を通過する水の流量とに影響を受ける。流量が一定で、電極間の電流が増加すると、アルカリ水のpHが高くなる。電流が一定で、流量が少なくなるとアルカリ水のpHが高くなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、電解水の発生装置は、電離槽に流す流量と電流を制御して、排出されるアルカリ水のpHを調整できる。たとえば、pHの高いアルカリ水を排出させるには、電離槽を通過する水の流量を少なくすればよい。また、電離槽の電流を大きくしても、アルカリ水のpHは高くなる。
【0004】
ところで、アルカリ水のpHを変更できる装置は、排出されるアルカリ水のpHを表示して便利に使用できる。pHが調整できる装置は、実際に排出されるアルカリ水のpHを表示できないと、使用者は安心して便利に使えない。
【0005】
アルカリ水のpHは、水のpHを測定するpHメーターを内蔵させることで正確に表示できる。しかしながら、pHメーターは、高価であるばかりでなく、メンテナンスに手間がかかるので、メンテナンスフリーな状態では、長期間にわたって、正確にpHを表示させることができない。
【0006】
電離槽から排出されるアルカリ水のpHは、以下の計算式で演算できるので、この計算式のパラメーターを測定してpHを演算できる。
pH=−log(10-7−I(W×F))
ただし、この式において、Iは電離槽に流れる電解電流、Wは電離槽の流量、Fはファラデー定数である。
【0007】
アルカリ水のpHは、理論的にはこの計算式で演算できる。しかしながら、実際に排出されるアルカリ水のpHは、電離槽の電流や水の流量のみでなく、他の種々の外的な環境で変動する。たとえば、電離槽に流入する水の水質、電離槽の電極構造、さらに、電離槽の正極と負極の近傍で電解されたアルカリ水と酸性水をどのような状態で混合しないようにして排出できるかなどの構造的な違いが、計算されたpH値に誤差を与える。したがって、前記の計算式ではpHを正確に表示できない。さらに、前記の計算は、対数の計算であるために、簡単にできない欠点もある。
【0008】
この欠点は、たとえば、特開平10−118652号公報に記載されるように、あらかじめ、水道水の地域別に、電解強度−電解水pHデーターを、複数に登録する方式で解消できる。この装置は、実際に使用する消費者の水道水にあわせて、登録している電解強度−電解水pHデーターを選択して、pHを表示できる。ただ、この構造の電解水の発生装置は、登録している電解強度−電解水pHデーターに近い水質においては、pHを正確に表示できるが、近似する水質でない水道水で使用されると、正確にpHを表示できなくなる欠点がある。この弊害は、登録している電解強度−電解水pHデーターを多くして少なくできるが、多くの電解強度−電解水pHデーターを登録するには、大容量の記憶手段を使用し、さらに、多数の電解強度−電解水pHデーターを登録する必要があって、コストが高くなる欠点がある。
【0009】
本発明は、さらにこのような欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の第一の重要な目的は、簡単な構造でpHをより正確に表示できる電解水の発生装置を提供することにある。
【0010】
さらに、本発明の第二の大切な目的は、簡単な構造で、設定されたpHのアルカリ水を排出できる電解水の発生装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の電解水の発生装置は、正極1と負極2とを内蔵する電離槽3と、正極1と負極2とに直流を印加する電源4と、電離槽3を通過する水の流量を検出する流量センサー5と、電離槽3に設けた負極2の近傍を通過して排出されるアルカリ水のpHを演算して表示する演算表示器6とを備える。
【0012】
電源4は、電離槽3に水を流入させる状態で、正極1と負極2との間に定電流の電解電流を流す定電流回路4Aを内蔵している。演算表示器6は、電離槽3に定電流を流す状態として、電離槽3の水の流量に対するアルカリ水のpHを演算する、流量−pH関数y=f(x)を記憶している記憶手段6Aと、記憶手段6Aの流量−pH関数y=f(x)から演算されるpH値を、電離槽3に流入される水のpHによって補正する演算手段6Bとを備えている。流量−pH関数y=f(x)から演算されたpH値は、演算手段6Bで補正されるので、記憶手段6Aは複数の流量−pH関数y=f(x)を記憶する必要はない。記憶手段6Aは、単一の流量−pH関数y=f(x)を記憶している。
【0013】
電離槽3に水を流入させる状態で、電源4は、電離槽3の正極1と負極2に、定電流で電解電流を流す。このとき、電離槽3を通過する水の流量は流量センサー5で検出される。検出された流量から、流量−pH関数y=f(x)の関数にしたがって、アルカリ水のpHが演算される。この関数において、xは流量を、yはpHを示している。さらに、演算されたpH値は、演算手段6Bでもって、電離槽3に流入する水の補正pHが加算して補正され、補正されたpHが表示される。
【0014】
本発明の請求項2の電解水の発生装置は、流量−pH関数y=f(x)を、
y=a1x+b1(ただし、a1、b1は定数である。)で表される一次関数として記憶している。
【0015】
本発明の請求項3の電解水の発生装置は、正極1と負極2とを内蔵する電離槽3と、正極1と負極2とに直流を印加する電源4と、電離槽3を通過する水の流量を検出する流量センサー5と、電離槽3の負極2の近傍を通過して排出されるアルカリ水のpHを表示する演算表示器6とを備える。
【0016】
電源4は、正極1と負極2との間に流れる電解電流を制御する電流制御回路4Bを内蔵している。演算表示器6は、電離槽3から排出されるアルカリ水のpHを設定する設定手段6Cと、設定手段6Cで設定されたpH値における、流量に対する電流値である流量−電流関数I=f(x)を記憶している記憶手段6Aとを備えている。この関数において、xは流量を、Iは電流を示している。
【0017】
設定手段6Cで、電離槽3から排出されるアルカリ水のpHを設定する。この状態で、電離槽3に水を流入させると、電離槽3を通過する水の流量が流量センサー5で検出される。検出された流量から、流量−電流関数I=f(x)に基づいて、電離槽3に流す電解電流が演算される。電源4の電流制御回路4Bは、演算された電解電流になるように、電離槽3の正極1と負極2間の電流を制御する。
【0018】
本発明の請求項4の電解水の発生装置は、流量−電流関数I=f(x)を
I=a2x+b2(ただしa2、b2は定数である。)で表される一次関数として記憶している。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電解水の発生装置を例示するものであって、本発明は電解水の発生装置を下記のものに特定しない。
【0020】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0021】
図1に示す洗浄手段を有する電解水の発生装置は、フィルター9と、電離槽3と、電源4と、流量センサー5と、演算表示器6とを備えている。
【0022】
フィルター9は、供給された水道水を濾過材で濾過して、水に含まれている塩素等の悪臭成分や、異物を除去する。フィルター9は、カートリッジケースに濾過材を充填している。濾過材には、水を清澄に濾過すると共に、臭い成分を除去できる全てのもの、例えば、活性炭、多孔性の天然石、多孔性天然石を粉砕して粒状に焼結したもの等、吸着能力に優れた粒体を使用することができる。濾過材である粒体には、例えば平均粒子径が1〜10mmφのものが使用される。
【0023】
電離槽3は、フィルター9を通過した水を電解して、プラスのイオンを含むアルカリ水と、マイナスのイオンを含む酸性水とに分離する。電離槽3で電離された電解水は、アルカリ水排水路と酸性水排水路から排水される。電離槽3は、流入する水から酸性水を得る正極1と、アルカリ水を得る負極2とを備えている。
【0024】
正極1と負極2は、互いに対向して配設される。電極のプラス側に設定される正極1は、水を電解するときに、塩素イオン等のマイナスイオンが集まり、負極2はカルシウム等のプラスイオンが集まる。正極1は、塩素イオンに対して充分な耐腐食性の材質が使用される。正極1には、例えば、チタンの表面を、二酸化イリジウムでコーティングしたものを使用する。
【0025】
電離槽3で電解される、アルカリ水と酸性水のイオン濃度、すなわち、pHは、電極間の電解電流と流量をパラメターとする。電解電流を一定として、電離槽3の流量を少なくすると、アルカリ水のpHは高くなり、反対に流量を多くすると、アルカリ水のpHは低下する。アルカリ水と酸性水のpHは、電離槽3の電解電流によっても変化し、電解電流は、電極間の電圧にほぼ比例して大きくなる。
【0026】
正極1と負極2の間には、絶縁材である多孔板7を配設している。多孔板7は、正極1と負極2の近傍で分離された、アルカリ水と酸性水とが混合するのを防止し、また、正極1と負極2とが接触してショートするのを防止する。
【0027】
電離槽3から流出されるアルカリ水と酸性水とは、両方を別々に排出する。一方の電解水のみを排水すると、他方の電解水濃度が次第に高くなる。従って、アルカリ水と酸性水の何れか片方のみを排出するのは好ましくない。
【0028】
電源4は、電離槽3に水を流入させる状態で、正極1と負極2との間に定電流の電解電流を流す定電流回路4Aを内蔵している。定電流回路4Aは、正極1と負極2との間に設定された電解電流を流す。たとえば、定電流回路4Aは、強電解モードにおいて、正極1と負極2とに4〜8Aの決められた電解電流を流す。定電流回路4Aが正極1と負極2に流す電解電流は、大きくするとアルカリ水のpHは高くなり、反対に小さくするとアルカリ水のpHは低くなる。たとえば、定電流回路4Aは4.5Aの電解電流を正極1と負極2との間に流すように設定する。定電流回路4Aは、電離槽3に流入する水の流量や水のpHによっても、電解電流が変動しないように、正極1と負極2とに印加する電圧を制御する。
【0029】
演算表示器6は、電離槽3の流量に対するアルカリ水のpHを演算する、流量−pH関数であるy=f(x)を記憶している記憶手段6Aと、記憶手段6Aの流量−pH関数y=f(x)から演算されるpH値を、電離槽3に流入される水の補正pHを加算して正する演算手段6Bとを備えている。
【0030】
記憶手段6Aは、流量−pH関数であるy=f(x)を、y=a1x+b1で表される一次関数として記憶している。ただし、この式において、a1とb1は定数、xは流量、yはpH値である。記憶手段6Aは、複数の流量−pH関数y=f(x)を記憶しない。記憶される流量−pH関数y=f(x)は、ひとつである。定電流回路4Aの設定電流を4.5Aに設定する装置は、図2に示すように、流量−pH関数におけるa1とb1の値を、a1=−1/11、b1=111.5/11に設定する。流量−pH関数におけるa1とb1の値は、定電流回路4Aの流量値で最適な値に設定される。
【0031】
演算手段6Bは、記憶手段6Aに記憶される、流量−pH関数であるy=f(x)から演算される演算pH値に、補正pHを加算して補正し、補正されたpH値を表示する。補正pHは、電離槽3に流入する水の水質で決定する。補正pHは、−0.5〜+0.5の範囲で特定された値とする。簡単な装置は、補正pHを、電離槽3の流量に関係なく一定の数値とする。ただ、補正pHを流量によって変化させることもできる。
【0032】
補正pHは、電解水の発生装置を最初に設置したときに、特定の流量でアルカリ水を排出して決定する。補正pHは、流量−pH関数y=f(x)から計算されるpHと、実際に排出されるアルカリ水のpHとの差とする。たとえば、前述の流量−pH関数y=f(x)において、毎分1.5リットルのアルカリ水が排出されると、演算pH値は10となる。この状態で、電解水の発生装置から排水されるアルカリ水のpHを実際に測定して、測定したpH値が10.2であると、補正pHは0.2とする。補正pHは、変更しない定数であるので、演算手段6Bは、流量−pH関数y=f(x)から演算された演算pH値に、常に補正pHである0.2を加算して表示する。
【0033】
ただ、補正pHは、電解水の発生装置を最初に設置したときに、電離槽3に流入される水のpHを測定して決定することもできる。この装置は、補正pHを、流入する水のpHと、中性水のpH値である”7”との差とする。たとえば、流入する水のpH値が”7.5”の場合には、補正pHを、+0.5とする。補正pHは、変更しない定数であるので、演算手段6Bは、流量−pH関数y=f(x)から演算された演算pH値に、常に補正pHである0.5を加算して表示する。
【0034】
補正pHは、流量で変化させる定数とすることもできる。この装置は、流量を変化させて排出されるアルカリ水のpHを実測し、実測されたpH値と、演算pH値とを比較して、各流量における補正pHを決定する。この場合、必ずしも、全ての流量でアルカリ水のpHを実測する必要はない。最大流量と最低流量において、アルカリ水のpHを実測し、また、流量−pH関数y=f(x)から演算pH値を演算し、その差から最大流量における補正pHと、最小流量における補正pHを決定し、その中間の流量における補正pHは、一次関数で演算する。
【0035】
流量センサー5は、電離槽3を通過する水の流量を測定する。流量センサー5は、水の流量を測定して電気信号を出力する全てのセンサーが使用できる。たとえば、流量センサー5は、水が流れると通過する水の流量に比例してローターを回転させ、ローターの回転を電気信号に変換して出力するセンサーが使用できる。この流量センサー5は、1分間に回転するローターの回転数で、電離槽3を通過する水の流量を検出できる。
【0036】
図1に示す発生装置は、流入側に開閉弁8を設けている。開閉弁8の開度を調整すると、電離槽3に流入する水の流量が変化する。開閉弁8を完全に開くと、電離槽3を通過する水の流量は多くなってアルカリ水のpHは低下し、絞ると水の流量が少なくなってアルカリ水のpHは高くなる。
【0037】
流量センサー5は、電離槽3に水が流れないときに、電極に電圧を印加しない安全回路にも併用される。この装置は、流量センサー5で、電源4のオンオフを制御する。流量センサー5は、電離槽3に水が流入されることを検出するときにかぎって、正極1と負極2に電圧を印加する。電離槽3に水が流入されないことを検出すると、電源4の出力をオフ状態として、出力電圧を0Vとする。
【0038】
この図の装置は、開閉弁8が開かれて、電離槽3に水が流入される状態になると、このことが流量センサー5に検出されて、電源4が電離槽3の正極1と負極2に、定電流で電解電流を流す。この状態で、電離槽3を通過する水の流量が流量センサー5で検出される。流量センサー5で検出された流量から、演算手段6Bは、記憶手段6Aに記憶している流量−pH関数であるy=f(x)にもとづいて、アルカリ水のpHを演算する。さらに、演算手段6Bは、演算された演算pH値に、補正pHを加算して、アルカリ水の正確なpHを表示する。
【0039】
使用者は、排出されるアルカリ水のpHを変化させるときに、開閉弁8の開度を調整する。開閉弁8を絞って流量を少なくすると、電離槽3から排出されるアルカリ水のpHは高くなる。演算手段6Bは、少なくなった流量から演算pH値を演算し、演算pH値を補正してアルカリ水のpHとして表示する。以上の電解水の発生装置は、開閉弁8の開度を調整して、排出されるアルカリ水のpHを変化させる。
【0040】
図3は、設定したpHのアルカリ水を排出できる電解水の発生装置を示す。この装置は、電離槽3を通過する水の流量が変化しても、排出されるアルカリ水のpHを一定に制御する。
【0041】
この図に示す電解水の発生装置は、図1の装置と同じように、フィルター9と、電離槽3と、電源4と、流量センサー5と、演算表示器6とを備えている。フィルター9と電離槽3と、開閉弁8は、図1の装置と同じである。
【0042】
電源4は、電離槽3に水を流入させる状態で、正極1と負極2との間に、流量によって電流を変化させる電流制御回路4Bを内蔵している。電流制御回路4Bは、演算手段6Bに制御されて、排出されるアルカリ水のpHが一定になるように、電解電流を変化させる。たとえば、電流制御回路4Bは、アルカリ水のpHを9.5に設定する強飲用モードにおいて、2〜3Aに制御された電解電流を流す。アルカリ水のpHを9.0に設定する弱飲用モードにおいては、1〜1.2Aに制御された電解電流を流す。
【0043】
電流制御回路4Bは、正極1と負極2に流す電解電流を、電離槽3の水の流量によって変化させる。排出されるアルカリ水のpHを同じに調整するためである。電流制御回路4Bは、電離槽3の水の流量が多いときに電解電流を大きく、反対に流量が少ないときに電解電流を小さく制御する。好ましくは、電流制御回路4Bは、電離槽3の水の流量を6リットル/分とするときには、電解電流を3Aとし、流量を1.5リットル/分とするときに、電解電流を2Aとする。
【0044】
演算表示器6は、電離槽3から排出されるアルカリ水のpHを設定する設定手段6Cと、設定手段6Cで設定されたpH値にするために、流量に対する電流値の関数として、流量−電流関数I=f(x)を記憶している記憶手段6Aとを備えている。
【0045】
設定手段6Cは、強飲用モードと、弱飲用モードに制御するスイッチを備えている。強飲用モードは、アルカリ水のpHを9.5とし、弱飲用モードはアルカリ水のpHを9.0に設定する。設定されたアルカリ水のpHは、演算手段6Bでデジタル表示される。
【0046】
記憶手段6Aは、流量−電流関数であるI=f(x)を、I=a2x+b2とする一次関数として記憶している。ただし、この式において、a2とb2は定数、xは流量、Iは電流値である。記憶手段6Aは、強飲用モードと弱飲用モードに対応する流量−電流関数I=f(x)を記憶している。強飲用モードに対応する流量−電流関数を図4に、弱飲用モードに対応する流量−電流関数I=f(x)を図5に示す。
【0047】
図4に示す強飲用モードの流量−電流関数I=a2x+b2は、a2を1/4.5として、b2を7.5/4.5としている。図5に示す弱飲用モードの流量−電流関数I=a2x+b2は、a2を0.2/4.5として、b2を4.2/4.5としている。
【0048】
演算手段6Bは、流量センサー5から入力される流量xをパラメターとして、記憶手段6Aに記憶される、流量−pH関数I=a2x+b2から電解電流を演算し、この電解電流となるように、電流制御回路4Bを制御する。演算手段6Bは、飲用モードによって、流量−pH関数I=a2x+b2を選択し、選択された流量−電流関数で電解電流を演算する。したがって、設定手段6Cが強飲用モードに設定されると、図4に示す流量−電流関数I=f(x)から電解電流を演算し、弱飲用モードが設定されると、図5に示す流量−電流関数I=f(x)から電解電流を演算する。
【0049】
図3に示す発生装置は、流入側に設けた開閉弁8で電離槽3に流入する水の流量を変化させても、排出されるアルカリ水のpHは変化しない。それは、電離槽3の水の流量が変化すると、流量が流量センサー5で検出され、検出された流量から電解電流を演算し、演算された電解電流となるように、電流制御回路4Bが正極1と負極2間の電解電流を制御するからである。
【0050】
たとえば、設定手段6Cを強飲用モードに設定する状態で、電離槽3を通過する水の流量が変化すると、演算手段6Bは、記憶手段6Aに記憶される図4の流量−電流関数I=f(x)から電解電流を演算する。演算された電解電流となるように、電流制御回路4Bが正極1と負極2間の電圧を制御する。このため、電離槽3の流量が変化しても、排出されるアルカリ水のpHが一定に保持される。設定手段6Cが弱飲用モードに設定されるときには、図5に示す流量−電流関数I=f(x)にもとづいて、演算手段6Bが電解電流を演算し、この電解電流となるように電流制御回路4Bで電離槽3の電解電流を制御するので、排出されるアルカリ水のpHは、弱飲用モードで設定されたpHとなる。
【0051】
【発明の効果】
本発明の請求項1の電解水の発生装置は、簡単な構造で、排出されるアルカリ水のpHを正確に表示できる特長がある。とくに、pHが異なる水を電解して、アルカリ水のpHを正確に表示できる特長がある。それは、本発明の電解水の発生装置が、pHメーターを使用してアルカリ水のpHを測定して表示するのではなく、また、多数の電解強度−電解水pHデーターを記憶させてpHを演算して表示するのでもなく、水質に関係なく、単一の流量−pH関数y=f(x)でpHを演算し、演算したpHを補正して表示するからである。
【0052】
さらに、本発明の請求項3の電解水の発生装置は、簡単な構造で、設定されたpHのアルカリ水を排出できる特長がある。それは、電解水の発生装置が、設定手段でアルカリ水のpHを設定し、電離槽に水を流入される水の流量を流量センサーで検出し、検出された流量から、記憶手段に記憶している流量−電流関数I=f(x)に基づいて電解電流を演算し、この電流値になるように、電離槽の電解電流を電源の電流制御回路で制御するように構成しているからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の電解水の発生装置を示す概略ブロック図
【図2】図1の発生装置の記憶手段に記憶される流量−pH関数y=f(x)を示すグラフ
【図3】本発明の他の実施例の電解水の発生装置を示す概略ブロック図
【図4】図3に示す発生装置の記憶手段に記憶される強飲用モードに対応する流量−電流関数I=f(x)を示すグラフ
【図5】図3に示す発生装置の記憶手段に記憶される弱飲用モードに対応する流量−電流関数I=f(x)を示すグラフ
【符号の説明】
1…正極
2…負極
3…電離槽
4…電源 4A…定電流回路 4B…電流制御回路
5…流量センサー
6…演算表示器 6A…記憶手段 6B…演算手段
6C…設定手段
7…多孔板
8…開閉弁
9…フィルター[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an electrolyzed water generator that electrolyzes water to electrolyze alkaline water and acidic water.
[0002]
[Prior art]
Devices that electrolyze tap water and electrolyze it into alkaline water and acidic water have already been used. This apparatus can collect acidic water in the vicinity of the positive electrode and alkaline water in the vicinity of the negative electrode. For this reason, alkaline water and acidic water can be drained by draining from the vicinity of the electrode. This type of device uses alkaline water as drinking water and acid water as water having a bactericidal effect. The pH of alkaline water and acidic water is affected by the current flowing between the positive and negative electrodes and the flow rate of water passing through the ionization tank. When the flow rate is constant and the current between the electrodes increases, the pH of the alkaline water increases. When the current is constant and the flow rate decreases, the pH of the alkaline water increases.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the electrolyzed water generator can adjust the pH of discharged alkaline water by controlling the flow rate and current flowing in the ionization tank. For example, in order to discharge alkaline water having a high pH, the flow rate of water passing through the ionization tank may be reduced. Moreover, even if the electric current of an ionization tank is enlarged, pH of alkaline water becomes high.
[0004]
By the way, the apparatus which can change the pH of alkaline water can be conveniently used by displaying the pH of discharged alkaline water. A device that can adjust pH cannot be used conveniently and with peace of mind unless the pH of the alkaline water that is actually discharged can be displayed.
[0005]
The pH of the alkaline water can be accurately displayed by incorporating a pH meter that measures the pH of the water. However, the pH meter is not only expensive, but also requires a lot of maintenance, so that the pH cannot be accurately displayed over a long period of time in a maintenance-free state.
[0006]
Since the pH of the alkaline water discharged from the ionization tank can be calculated by the following calculation formula, the pH can be calculated by measuring parameters of this calculation formula.
pH = −log (10 −7 −I (W × F))
In this equation, I is the electrolytic current flowing in the ionization tank, W is the flow rate of the ionization tank, and F is the Faraday constant.
[0007]
The pH of the alkaline water can theoretically be calculated using this formula. However, the pH of the alkaline water that is actually discharged varies not only in the ionization tank current and water flow rate, but also in various other external environments. For example, the quality of the water flowing into the ionization tank, the electrode structure of the ionization tank, and how the alkaline water and acidic water electrolyzed in the vicinity of the positive and negative electrodes of the ionization tank can be discharged without being mixed. Structural differences introduce errors in the calculated pH value. Therefore, pH cannot be accurately displayed by the above formula. Further, since the above calculation is a logarithmic calculation, there is a drawback that it cannot be simplified.
[0008]
For example, as described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-118652, this drawback can be solved by a method of registering a plurality of electrolytic strength-electrolyzed water pH data for each region of tap water in advance. This device can display the pH by selecting the registered electrolytic strength-electrolyzed water pH data according to the tap water of the consumer actually used. However, the electrolyzed water generator of this structure can accurately display the pH in the water quality close to the registered electrolysis strength-electrolyzed water pH data, but when used in tap water that is not close to the water quality, Has a drawback that the pH cannot be displayed. This adverse effect can be reduced by increasing the registered electrolytic strength-electrolyzed water pH data, but in order to register a large amount of electrolytic strength-electrolyzed water pH data, a large-capacity storage means is used. It is necessary to register the electrolytic strength-electrolyzed water pH data, and there is a disadvantage that the cost becomes high.
[0009]
The present invention has been developed for the purpose of solving such drawbacks. The first important object of the present invention is to provide an electrolyzed water generator capable of displaying pH more accurately with a simple structure.
[0010]
Furthermore, the second important object of the present invention is to provide an electrolyzed water generator capable of discharging alkaline water having a set pH with a simple structure.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The electrolyzed water generator according to
[0012]
The
[0013]
In a state where water is allowed to flow into the
[0014]
The electrolyzed water generator according to
It is stored as a linear function represented by y = a 1 x + b 1 (where a 1 and b 1 are constants).
[0015]
The apparatus for generating electrolyzed water according to
[0016]
The
[0017]
The pH of the alkaline water discharged from the
[0018]
In the electrolyzed water generator according to
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. However, the Example shown below illustrates the electrolyzed water generator for materializing the technical idea of this invention, and this invention does not specify the electrolyzed water generator to the following.
[0020]
Further, in this specification, in order to facilitate understanding of the scope of claims, the numbers corresponding to the members shown in the embodiments are referred to as “claims” and “means for solving the problems”. It is added to the member shown by. However, the members shown in the claims are not limited to the members in the embodiments.
[0021]
The electrolyzed water generator having the cleaning means shown in FIG. 1 includes a
[0022]
The
[0023]
The
[0024]
The
[0025]
The ion concentration of alkaline water and acidic water electrolyzed in the
[0026]
Between the
[0027]
Both alkaline water and acidic water flowing out from the
[0028]
The
[0029]
The
[0030]
The
[0031]
The calculation means 6B corrects the calculated pH value calculated from y = f (x), which is the flow rate-pH function, stored in the storage means 6A by adding the corrected pH, and displays the corrected pH value. To do. The corrected pH is determined by the quality of the water flowing into the
[0032]
The corrected pH is determined by discharging alkaline water at a specific flow rate when the electrolyzed water generator is first installed. The corrected pH is the difference between the pH calculated from the flow rate-pH function y = f (x) and the pH of the alkaline water that is actually discharged. For example, in the aforementioned flow rate-pH function y = f (x), when 1.5 liters of alkaline water is discharged per minute, the calculated pH value becomes 10. In this state, the pH of the alkaline water drained from the electrolyzed water generator is actually measured, and if the measured pH value is 10.2, the corrected pH is 0.2. Since the corrected pH is a constant that does not change, the calculation means 6B always displays the calculated pH value calculated from the flow rate-pH function y = f (x) by adding 0.2 as the corrected pH.
[0033]
However, the corrected pH can also be determined by measuring the pH of the water flowing into the
[0034]
The correction pH may be a constant that changes with the flow rate. This apparatus measures the pH of the alkaline water discharged by changing the flow rate, compares the measured pH value with the calculated pH value, and determines the corrected pH at each flow rate. In this case, it is not always necessary to actually measure the pH of the alkaline water at all flow rates. The pH of the alkaline water is measured at the maximum flow rate and the minimum flow rate, and the calculated pH value is calculated from the flow rate-pH function y = f (x), and the corrected pH at the maximum flow rate and the corrected pH at the minimum flow rate are calculated from the difference. And the corrected pH at an intermediate flow rate is calculated by a linear function.
[0035]
The
[0036]
The generator shown in FIG. 1 is provided with an on-off valve 8 on the inflow side. When the opening degree of the on-off valve 8 is adjusted, the flow rate of water flowing into the
[0037]
The
[0038]
In the apparatus of this figure, when the on-off valve 8 is opened and water enters the
[0039]
The user adjusts the opening degree of the on-off valve 8 when changing the pH of the discharged alkaline water. If the flow rate is reduced by narrowing the on-off valve 8, the pH of the alkaline water discharged from the
[0040]
FIG. 3 shows an electrolyzed water generator capable of discharging alkaline water having a set pH. This device controls the pH of discharged alkaline water to be constant even if the flow rate of water passing through the
[0041]
The electrolyzed water generator shown in this figure includes a
[0042]
The
[0043]
The
[0044]
The
[0045]
The setting means 6C includes a switch for controlling the strong drinking mode and the weak drinking mode. In the strong drinking mode, the pH of the alkaline water is set to 9.5, and in the weak drinking mode, the pH of the alkaline water is set to 9.0. The set pH of the alkaline water is digitally displayed by the calculation means 6B.
[0046]
The
[0047]
In the flow-current function I = a 2 x + b 2 in the strong drinking mode shown in FIG. 4, a 2 is set to 1 / 4.5, and b 2 is set to 7.5 / 4.5. The flow rate-current function I = a 2 x + b 2 in the weak drinking mode shown in FIG. 5 sets a 2 to 0.2 / 4.5 and b 2 to 4.2 / 4.5.
[0048]
The calculating means 6B calculates the electrolysis current from the flow rate-pH function I = a 2 x + b 2 stored in the storage means 6A using the flow rate x input from the
[0049]
The generator shown in FIG. 3 does not change the pH of the discharged alkaline water even when the flow rate of the water flowing into the
[0050]
For example, when the flow rate of the water passing through the
[0051]
【The invention's effect】
The apparatus for generating electrolyzed water according to
[0052]
Furthermore, the electrolyzed water generator according to
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic block diagram showing an electrolyzed water generator according to an embodiment of the present invention. FIG. 2 is a graph showing a flow rate-pH function y = f (x) stored in storage means of the generator of FIG. FIG. 3 is a schematic block diagram showing an electrolyzed water generator according to another embodiment of the present invention. FIG. 4 is a flow-current function I = corresponding to a strong drinking mode stored in the storage means of the generator shown in FIG. Graph showing f (x) FIG. 5 is a graph showing a flow rate-current function I = f (x) corresponding to the weak drinking mode stored in the storage means of the generator shown in FIG.
DESCRIPTION OF
Claims (4)
電源(4)が、電離槽(3)に水を流入させる状態で、正極(1)と負極(2)との間に定電流の電解電流を流す定電流回路(4A)を内蔵しており、
演算表示器(6)は、電離槽(3)に定電流を流す状態として、電離槽(3)の水の流量に対するアルカリ水のpHを演算する、単一の流量−pH関数y=f(x)(ただし、xは流量、yはpH)を記憶している記憶手段(6A)と、
記憶手段(6A)の流量−pH関数y=f(x)から演算されるpH値を、電離槽(3)に流入される水のpHによって補正する演算手段(6B)とを備えており、
電離槽(3)に水が流入される状態で、電源(4)が電離槽(3)の正極(1)と負極(2)に、定電流で電解電流を流し、この状態で電離槽(3)を通過する水の流量を流量センサー(5)で検出して、流量から流量−pH関数y=f(x)でアルカリ水のpHを演算し、演算されたpH値に、演算手段(6B)でもって、電離槽(3)に流入する水の補正pHを加算して表示するように構成してなることを特徴とする電解水の発生装置。An ionization tank (3) containing a positive electrode (1) and a negative electrode (2), a power supply (4) for applying a direct current to the positive electrode (1) and the negative electrode (2), and water passing through the ionization tank (3) A flow rate sensor (5) for detecting the flow rate of water, and a calculation indicator (6) for calculating and displaying the pH of alkaline water discharged through the vicinity of the negative electrode (2) provided in the ionization tank (3), In the electrolyzed water generator comprising:
The power supply (4) has a built-in constant current circuit (4A) that flows a constant current electrolytic current between the positive electrode (1) and the negative electrode (2) with water flowing into the ionization tank (3). ,
The calculation display (6) calculates a pH of alkaline water relative to the flow rate of the water in the ionization tank (3) in a state where a constant current flows in the ionization tank (3), and a single flow rate-pH function y = f ( x) (where x is the flow rate and y is the pH) storage means (6A) for storing,
Computation means (6B) for correcting the pH value calculated from the flow rate of the storage means (6A) -pH function y = f (x) by the pH of the water flowing into the ionization tank (3),
With water flowing into the ionization tank (3), the power source (4) sends an electrolysis current at a constant current to the positive electrode (1) and the negative electrode (2) of the ionization tank (3). 3) The flow rate of water passing through 3) is detected by the flow rate sensor (5), the pH of the alkaline water is calculated from the flow rate by the flow rate-pH function y = f (x), and the calculated pH value is calculated by the calculation means ( 6B) An apparatus for generating electrolyzed water, characterized in that the corrected pH of water flowing into the ionization tank (3) is added and displayed.
演算表示器(6)は、電離槽(3)から排出されるアルカリ水のpHを設定する設定手段(6C)と、設定手段(6C)で設定されたpH値とする、流量に対する電流の関数、流量−電流関数I=f(x)(ただし、xは流量、Iは電流)を記憶している記憶手段(6A)とを備えており、
設定手段(6C)でもって、電離槽(3)から排出されるアルカリ水のpHが設定されて、電離槽(3)に水が流入されると、電離槽(3)を通過する水の流量が流量センサー(5)で検出され、検出された流量から流量−電流関数I=f(x)で電離槽(3)に流す電解電流を演算し、電源(4)の電流制御回路(4B)が、この電流値になるように、電離槽(3)の電解電流を制御するように構成されてなることを特徴とする電解水の発生装置。An ionization tank (3) containing a positive electrode (1) and a negative electrode (2), a power supply (4) for applying a direct current to the positive electrode (1) and the negative electrode (2), and water passing through the ionization tank (3) Electrolysis provided with a flow sensor (5) for detecting the flow rate of water and a calculation indicator (6) for displaying the pH of alkaline water discharged through the vicinity of the negative electrode (2) provided in the ionization tank (3) In the water generator, the power supply (4) has a built-in current control circuit (4B) that controls the electrolytic current flowing between the positive electrode (1) and the negative electrode (2),
The calculation display (6) is a function of the current with respect to the flow rate, which is the setting means (6C) for setting the pH of the alkaline water discharged from the ionization tank (3) and the pH value set by the setting means (6C). Storage means (6A) for storing a flow rate-current function I = f (x) (where x is a flow rate and I is a current),
When the pH of the alkaline water discharged from the ionization tank (3) is set by the setting means (6C) and water flows into the ionization tank (3), the flow rate of water passing through the ionization tank (3) Is detected by the flow rate sensor (5), and the electrolytic current flowing through the ionization tank (3) is calculated from the detected flow rate by the flow rate-current function I = f (x), and the current control circuit (4B) of the power source (4) However, the electrolyzed water generator is configured to control the electrolysis current of the ionization tank (3) so that the current value becomes the same.
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