JP3947343B2 - Magnetic ferrite material - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は磁性フェライト材料に係り、特にインダクタ素子として用いられる磁性フェライト材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ニッケル系の磁性フェライト材料(例えば、NiCuZn系フェライト、NiCu系フェライト、Ni系フェライト)は、インダクタ素子として広く用いられている。一方、近年の情報通信分野や高周波分野の急速な展開の中で、インダクタ素子に対する性能向上の要請が高まっている。
【0003】
インダクタ素子の性能向上においては、透磁率の温度変化が緩やかなこと、品質係数であるQ値が使用周波数帯域で大きいことが望まれる。さらに、品質補償上の問題から、機械的強度(例えば、曲げ強度等)も十分であることが望まれる。
【0004】
また、樹脂モールドタイプのインダクタ素子では、磁性フェライト材料を樹脂にモールドするが、樹脂硬化時に磁性フェライト材料に圧縮応力が生じる。磁性フェライト材料は圧縮応力の大きさに応じてインダクタンス値が変化するため、樹脂モールドタイプのインダクタ素子では、圧縮応力に対してインダクタンス変化の少ない磁性フェライト材料が望まれている。
【0005】
このような要求に応じるために、特開平8−325056号、特開平9−295862号、特開平5−326243号等には、酸化コバルトを添加することにより、透磁率の温度変化が緩やかになること、Q値が向上すること等が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の磁性フェライト材料における酸化コバルトの添加量は、主成分の1重量%以上と比較的多いものである。しかし、酸化コバルトは非常に高価な材料であり、インダクタ素子の製造コスト低減に支障を来たしていた。このため、酸化コバルトを含有しない、もしくは、酸化コバルト含有が少なくても、透磁率の温度変化が緩やかで、Q値が大きく、機械的強度が高く、インダクタンス変化の少ない磁性フェライト材料が望まれている。
【0007】
また、透磁率の温度変化を緩やかにすること、機械的強度を高くすることを目的として、酸化ビスマスを添加する場合もあるが、酸化ビスマス添加により粒成長が進むことにより、品質係数であるQ値が減少するという問題があった。この問題を解消するために、高融点の副成分を含有させることにより粒成長を抑制することが行なわれたが、この副成分の添加によりQ値が減少するという問題が生じた。
【0008】
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、透磁率の温度変化が緩やかなものであり、Q値が大きく、機械的強度が高く、圧縮応力に対してインダクタンス変化が少なく、かつ、安価な磁性フェライト材料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を解決するために、本発明の磁性フェライト材料は、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニッケルおよび酸化銅を主成分とする磁性フェライト材料であって、酸化鉄の含有量がFe23換算で40〜46モル%の範囲、酸化亜鉛の含有量がZnO換算で25.1〜30モル%の範囲、酸化ニッケルの含有量がNiO換算で10〜25モル%の範囲、および、残部酸化銅を含有し、主成分に対して副成分として酸化ビスマスをBi23換算で0.05重量%以上2重量%未満の範囲、酸化コバルトをCo34換算で0.01〜0.1重量%の範囲で含有し、酸化ケイ素と酸化マグネシウムをタルク換算で1〜2重量%の範囲で含有し、20〜60℃における初透磁率の相対温度係数の絶対値が5(ppm/℃)以下であるような構成とした。
【0010】
また、本発明の磁性フェライト材料は、周波数1MHzにおけるQ値が100以上であるような構成とした。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明する。
本発明は、NiCuZn系の磁性フェライト材料の主成分である酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化銅の含有量、および、副成分として添加する酸化ビスマスと酸化コバルトの含有量を検討した結果、含有量の所定の範囲において透磁率の温度変化が緩やかで、品質係数であるQ値が大きく、機械的強度が高く、応力に対するインダクタンス変化の少ない磁性フェライト材料を得ることができた。
【0013】
すなわち、本発明の磁性フェライト材料は、酸化鉄の含有量がFe23換算で40〜46モル%の範囲、酸化亜鉛の含有量がZnO換算で25.1〜30モル%の範囲、酸化ニッケルの含有量がNiO換算で10〜25モル%の範囲であり、残部は酸化銅を含有(好ましくはCuO 換算で0.5〜15モル%の範囲)し、この主成分に対して副成分として酸化ビスマスをBi23換算で2重量%未満(好ましくは0.05重量%以上2重量%未満)の範囲、酸化コバルトをCo34換算で0.1重量%以下(好ましくは0.01〜0.1重量%)の範囲で含有するものである。
【0014】
このような本発明の磁性フェライト材料は、初透磁率μiの相対温度係数αμirの絶対値が小さいものであり、また、周波数1MHzにおけるQ値が100以上である。
【0015】
上記の相対温度係数αμirは、2点の温度間での初透磁率の変化率を表す値であり、例えば、温度T1のときの初透磁率μi1とし、温度T2のときの初透磁率μi2としたとき、温度範囲T1〜T2における相対温度係数αμirは、下記式で表される。
αμir=[(μi2−μi1)/μi1 2]×[1/(T2−T1)]
【0016】
本発明の磁性フェライト材料は、20〜60℃における初透磁率μiの相対温度係数αμirの絶対値を5(ppm/℃)以下することができる。このように相対温度係数αμirが小さいと、初透磁率が温度による影響を受けにくくなり、インダクタ素子に使用した場合、信頼性が向上する。
【0017】
本発明の磁性フェライト材料の主成分である酸化鉄の含有量が上記の範囲(40〜46モル%)から外れると、品質係数であるQ値の最大値が1MHz付近に存在しないこととなり、1MHz付近におけるQ値が低下することになり好ましくない。そして、このQ値を改善するために、酸化コバルトの必要含有量が増大することになり、製造コストの面からも好ましくない。
【0018】
また、主成分である酸化亜鉛の含有量が上記の範囲(25.1〜30モル%)から外れると、品質係数であるQ値の最大値が1MHz付近に存在しないこととなり、1MHz付近におけるQ値が低下することになり好ましくない。そして、このQ値を改善するために酸化コバルトの必要含有量が増大することになり、製造コストの面からも好ましくない。さらに、透磁率の温度変化が激しくなり、これを抑制するために酸化コバルトの必要含有量が増大し好ましくない。
【0019】
さらに、主成分である酸化ニッケルの含有量が上記の範囲(10〜25モル%)から外れると、キュリー温度の低下、もしくは、透磁率の温度変化が激しくなり好ましくない。また、品質係数であるQ値の最大値が1MHz付近に存在しないこととなり、1MHz付近におけるQ値が低下することになり好ましくない。
【0020】
また、副成分である酸化ビスマスの主成分に対する含有量が2重量%以上であると、1MHz付近におけるQ値が低下するとともに、透磁率の温度変化が激しくなり好ましくない。一方、酸化ビスマスが含有されない場合、機械的強度が著しく低下することになり好ましくない。
【0021】
さらに、副成分である酸化コバルトの主成分に対する含有量が0.1重量%を超える場合、1MHz付近におけるQ値は大きいものとなるが、透磁率の温度係数が増大してしまい好ましくない。一方、酸化コバルトが含有されない場合、1MHz付近におけるQ値が低下するとともに、透磁率の温度係数低下への顕著な効果が得られない。
【0022】
尚、本発明の磁性フェライト材料は、酸化ビスマスおよび酸化コバルトの他に、機械的強度を向上させ、外部応力に対する透磁率の変化を緩和することを目的として、酸化ケイ素、酸化マグネシウムを添加してもよい。また、酸化ケイ素と酸化マグネシウムの添加形態として、タルクの形態で添加してもよい。この場合、タルクの添加量は主成分に対して2重量%以下であり、2重量%を超えると、1MHz付近におけるQ値が低下してしまい、このQ値を改善するために酸化コバルトの必要含有量が増大することになり好ましくない。
【0023】
上述のような本発明の磁性フェライト材料は、焼成後の組成が上記の範囲となるように酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化銅、酸化ビスマス、酸化コバルト、必要に応じてタルク、を含有した原材料を仮焼成し、この仮焼成粉を所望の形状に形成して焼成(900〜1100℃)することにより製造することができる。
【0024】
【実施例】
次に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
磁性フェライト材料の作製
まず、主成分としてFe23 、ZnO、NiOおよびCuOを下記の表1および表2に示される量比(モル%)となるように秤量し、この主成分組成に対して、Bi23、Co34、タルクを表1および表2に示す量比(重量%)となるように秤量した。次に、これらの原料を鋼鉄製のボールミルで16時間湿式混合した。その後、得られた混合粉を900℃で2時間仮焼し、この仮焼成粉を鋼鉄製のボールミルにて16時間混合粉砕した。
【0025】
次いで、得られた各仮焼成粉に、バインダーとしてポリビニルアルコール8%水溶液を10重量%添加して造粒した。こうして得られた顆粒から、1ton/cm2の圧力で、電磁気特性評価用のサンプルであるトロイダル形状(外径20mm、内径10mm、高さ5mm)、および、機械的強度評価用のサンプルである角柱(幅5mm、厚さ4mm、長さ50mm)にプレス成形した。次に、この成形体を空気雰囲気下で900〜1100℃で2時間焼成して磁性フェライト材料(試料1〜22)を得た。尚、最終組成を蛍光X線分光法により測定したところ、配合組成に対応するものであった。
【0026】
磁性フェライト材料の評価
(初透磁率の相対温度係数の測定)
得られたトロイダル形状の各磁性フェライト材料にワイヤを20回巻線した後、LCRメータ(ヒューレットパッカード社製HP4192)にて100kHzにおける透磁率を測定し、下記の式にて20〜60℃における相対温度係数αμirを算出し、下記の表1および表2に示した。
αμir=[(μi2−μi1)/μi1 2]×[1/(T2−T1)]
(μi1=温度T1のときの初透磁率)
(μi2=温度T2のときの初透磁率)
【0027】
(品質係数であるQ値の測定)
得られたトロイダル形状の各磁性フェライト材料にワイヤを3回巻線した後、LCRメータ(ヒューレットパッカード社製HP4194A)にて1MHzにおけるQ値を測定し、下記の表1および表2に示した。
【0028】
【表1】

Figure 0003947343
【0029】
【表2】
Figure 0003947343
【0030】
表1に示されるように、本発明の磁性フェライト材料である試料1〜5、試料7〜10は、主成分としてFe23を40〜46モル%の範囲で含有し、ZnOを25.1〜30モル%の範囲で含有し、NiOを10〜25モル%の範囲で含有し、残部としてCuOをそれぞれ含有し、副成分としてBi230.05重量%以上2重量%未満の範囲で含有し、Co340.01〜0.1重量%の範囲で含有し、酸化ケイ素と酸化マグネシウムをタルク換算で1〜2重量%の範囲で含有するものであり、初透磁率の相対温度係数αμirの絶対値が5(ppm/℃)以下であり、1MHzにおけるQ値が100以上であることが確認された。
【0031】
一方、表2に示されるように、試料12〜20は、初透磁率の相対温度係数αμirの絶対値が5(ppm/℃)以下であること、1MHzにおけるQ値が100以上であること、の少なくとも一方が達成されないものであることが確認された。
【0032】
また、試料21、22は、初透磁率の相対温度係数αμirの絶対値が5(ppm/℃)以下であり、1MHzにおけるQ値が100以上であるが、下記に示すように、機械的強度が不十分なものであった。
【0033】
(機械的強度の測定)
試料5、21、22について、角柱形状サンプルを用い、アイコーエンジニアリング(株)製MODEL−1311DおよびMODEL−100を用いて3点曲げ強度を測定した。製造工程上、および、耐衝撃性の点から強度は10kgf/mm2(98N/mm2)以上であることが望ましく、測定の結果、本発明の磁性フェライト材料である試料5は、十分な強度[14kgf/mm2(137N/mm2)]を有するものであるが、比較例である試料21の強度は8.9kgf/mm2(87N/mm2)であり、試料22の強度は9.9kgf/mm2(97N/mm2)であり、共に強度が低いものであった。
【0034】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、主成分である酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニッケルおよび酸化銅の含有量、ならびに、副成分である酸化ビスマスと酸化コバルトの含有量を所定の範囲とすることにより、透磁率の温度変化が緩やかであり、かつ、1MHzの周波数帯域におけるQ値が大きく、さらに、機械的強度が高く、応力に対するインダクタンス変化の少ない磁性フェライト材料が得られ、また、透磁率の温度変化を緩やかにし、Q値を向上させる目的で酸化コバルトを含有する従来の磁性フェライト材料に比べて、酸化コバルトの含有量が格段に少ないため、安価な磁性フェライト材料が可能となる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a magnetic ferrite material, and more particularly to a magnetic ferrite material used as an inductor element.
[0002]
[Prior art]
Nickel-based magnetic ferrite materials (for example, NiCuZn-based ferrite, NiCu-based ferrite, and Ni-based ferrite) are widely used as inductor elements. On the other hand, in the recent rapid development of the information communication field and the high frequency field, demands for improving the performance of inductor elements are increasing.
[0003]
In order to improve the performance of the inductor element, it is desired that the temperature change of the magnetic permeability is gentle and that the quality factor Q value is large in the operating frequency band. Furthermore, it is desired that the mechanical strength (for example, bending strength, etc.) is sufficient from the viewpoint of quality compensation.
[0004]
In a resin mold type inductor element, a magnetic ferrite material is molded into a resin, but compressive stress is generated in the magnetic ferrite material when the resin is cured. Since the magnetic ferrite material has an inductance value that changes depending on the magnitude of the compressive stress, a resin-mold type inductor element is desired to have a magnetic ferrite material that has a small inductance change with respect to the compressive stress.
[0005]
In order to meet such a requirement, the temperature change of the magnetic permeability is moderated by adding cobalt oxide to JP-A-8-325056, JP-A-9-295862, JP-A-5-326243, and the like. That the Q value is improved.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The amount of cobalt oxide added to the above magnetic ferrite material is relatively high at 1% by weight or more of the main component. However, cobalt oxide is a very expensive material, which has hindered the manufacturing cost reduction of inductor elements. Therefore, there is a demand for a magnetic ferrite material that does not contain cobalt oxide or has a low temperature change in magnetic permeability, a large Q value, a high mechanical strength, and a small inductance change even if the cobalt oxide content is small. Yes.
[0007]
In addition, bismuth oxide may be added for the purpose of gradual change in permeability temperature and mechanical strength. However, as grain growth proceeds by addition of bismuth oxide, Q is a quality factor. There was a problem that the value decreased. In order to solve this problem, grain growth was suppressed by containing a high melting point subcomponent, but there was a problem that the Q value was reduced by the addition of this subcomponent.
[0008]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and the temperature change of the permeability is gentle, the Q value is large, the mechanical strength is high, and the inductance change is small with respect to the compressive stress. And it aims at providing an inexpensive magnetic ferrite material.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve such an object, the magnetic ferrite material of the present invention is a magnetic ferrite material mainly composed of iron oxide, zinc oxide, nickel oxide and copper oxide, and the content of iron oxide is Fe 2 O. 3 in terms of 40 to 46 mol%, zinc oxide content in the range of 25.1 to 30 mol% in terms of ZnO, nickel oxide content in the range of 10 to 25 mol% in terms of NiO, and the balance containing copper oxide, a bismuth oxide as a secondary component with respect to the main component Bi 2 O 3 range of less than 0.05 wt% or more 2% by weight in terms of the cobalt oxide in Co 3 O 4 conversion from 0.01 to 0 .1% by weight , silicon oxide and magnesium oxide in the range of 1 to 2% by weight in terms of talc, and the absolute value of the relative temperature coefficient of initial permeability at 20 to 60 ° C. is 5 (ppm / ° C.) such that the following configuration and It was.
[0010]
Further, the magnetic ferrite material of the present invention was configured such that the Q value at a frequency of 1 MHz was 100 or more.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below.
The present invention, as a result of examining the content of iron oxide, zinc oxide, nickel oxide, copper oxide, which are the main components of a NiCuZn-based magnetic ferrite material, and the contents of bismuth oxide and cobalt oxide added as subcomponents, In a predetermined range of the content, a magnetic ferrite material in which the temperature change of the magnetic permeability was gradual, the quality factor Q value was large, the mechanical strength was high, and the inductance change with respect to the stress was small was obtained.
[0013]
That is, the magnetic ferrite material of the present invention, the scope content of 40 to 46 mol% calculated as Fe 2 O 3 of iron oxide, ranges the content of zinc oxide is 25.1 to 30 mol% calculated as ZnO, oxide The nickel content is in the range of 10 to 25 mol% in terms of NiO, and the balance contains copper oxide (preferably in the range of 0.5 to 15 mol% in terms of CuO 2). Bismuth oxide in the range of less than 2% by weight (preferably 0.05% to less than 2% by weight) in terms of Bi 2 O 3 and cobalt oxide in the range of 0.1% by weight or less in terms of Co 3 O 4 (preferably 0) 0.01 to 0.1% by weight).
[0014]
Such a magnetic ferrite material of the present invention has a small absolute value of the relative temperature coefficient αμir of the initial permeability μi and a Q value of 100 or more at a frequency of 1 MHz.
[0015]
The above relative temperature coefficient αμir is a value representing the rate of change of the initial permeability between two points temperature, for example, the initial permeability .mu.i 1 at the temperature T 1, the initial at a temperature T 2 When the magnetic susceptibility μi 2 is used, the relative temperature coefficient αμir in the temperature range T 1 to T 2 is expressed by the following equation.
αμir = [(μi 2 −μi 1 ) / μi 1 2 ] × [1 / (T 2 −T 1 )]
[0016]
The magnetic ferrite material of the present invention can reduce the absolute value of the relative temperature coefficient αμir of the initial permeability μi at 20 to 60 ° C. to 5 (ppm / ° C.) or less. As described above, when the relative temperature coefficient αμir is small, the initial permeability is not easily affected by temperature, and the reliability is improved when the inductor is used for an inductor element.
[0017]
When the content of iron oxide, which is the main component of the magnetic ferrite material of the present invention, is out of the above range (40 to 46 mol%), the maximum Q value as a quality factor does not exist in the vicinity of 1 MHz. The Q value in the vicinity is lowered, which is not preferable. And in order to improve this Q value, the required content of cobalt oxide will increase, and it is not preferable also from the surface of manufacturing cost.
[0018]
Further, if the content of zinc oxide as the main component deviates from the above range (25.1 to 30 mol%), the maximum Q value as the quality factor does not exist in the vicinity of 1 MHz, and the Q in the vicinity of 1 MHz. The value is lowered, which is not preferable. And in order to improve this Q value, the required content of cobalt oxide will increase, and it is not preferable also from the surface of manufacturing cost. Furthermore, the temperature change of the magnetic permeability becomes intense, and the necessary content of cobalt oxide is increased to suppress this, which is not preferable.
[0019]
Furthermore, when the content of nickel oxide as a main component is out of the above range (10 to 25 mol%), the Curie temperature is lowered or the temperature change of the magnetic permeability becomes severe, which is not preferable. Further, the maximum value of the quality factor Q is not present near 1 MHz, which is not preferable because the Q value near 1 MHz is lowered.
[0020]
Further, if the content of the subcomponent bismuth oxide with respect to the main component is 2% by weight or more, the Q value in the vicinity of 1 MHz is lowered, and the temperature change of the magnetic permeability becomes severe. On the other hand, when bismuth oxide is not contained, the mechanical strength is remarkably lowered.
[0021]
Furthermore, when the content of cobalt oxide as a subcomponent with respect to the main component exceeds 0.1% by weight, the Q value in the vicinity of 1 MHz becomes large, but the temperature coefficient of permeability increases, which is not preferable. On the other hand, when cobalt oxide is not contained, the Q value in the vicinity of 1 MHz decreases, and a remarkable effect on the decrease in the temperature coefficient of permeability cannot be obtained.
[0022]
In addition to bismuth oxide and cobalt oxide, the magnetic ferrite material of the present invention includes silicon oxide and magnesium oxide added for the purpose of improving mechanical strength and alleviating changes in permeability with respect to external stress. Also good. Moreover, you may add with the form of talc as an addition form of a silicon oxide and magnesium oxide. In this case, the amount of talc added is 2% by weight or less with respect to the main component, and if it exceeds 2% by weight, the Q value in the vicinity of 1 MHz decreases, and cobalt oxide is necessary to improve this Q value. It is not preferable because the content is increased.
[0023]
The magnetic ferrite material of the present invention as described above contains iron oxide, zinc oxide, nickel oxide, copper oxide, bismuth oxide, cobalt oxide and, if necessary, talc so that the composition after firing is in the above range. It can manufacture by pre-baking the raw material which was made, forming this temporary baking powder in a desired shape, and baking (900-1100 degreeC).
[0024]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with specific examples.
Preparation <br/> first magnetic ferrite material, Fe 2 O 3, ZnO, weighed NiO and CuO such that the ratio shown in Table 1 and Table 2 below (mol%) as the main component, the main Bi 2 O 3 , Co 3 O 4 , and talc were weighed so as to have the quantitative ratios (% by weight) shown in Tables 1 and 2 with respect to the component composition. Next, these raw materials were wet mixed in a steel ball mill for 16 hours. Thereafter, the obtained mixed powder was calcined at 900 ° C. for 2 hours, and this calcined powder was mixed and ground in a steel ball mill for 16 hours.
[0025]
Next, 10% by weight of an 8% aqueous solution of polyvinyl alcohol was added as a binder to each obtained calcined powder and granulated. From the granules thus obtained, at a pressure of 1 ton / cm 2 , a toroidal shape (outer diameter 20 mm, inner diameter 10 mm, height 5 mm), which is a sample for electromagnetic property evaluation, and a prism, which is a sample for mechanical strength evaluation Press molding was performed (width 5 mm, thickness 4 mm, length 50 mm). Next, this molded body was fired at 900 to 1100 ° C. for 2 hours in an air atmosphere to obtain a magnetic ferrite material (samples 1 to 22). When the final composition was measured by fluorescent X-ray spectroscopy, it corresponded to the blended composition.
[0026]
Evaluation of magnetic ferrite materials (measurement of relative temperature coefficient of initial permeability)
After winding the wire to each toroidal-shaped magnetic ferrite material obtained 20 times, the permeability at 100 kHz was measured with an LCR meter (HP 4192 manufactured by Hewlett Packard), and the relative value at 20 to 60 ° C. was measured according to the following formula. The temperature coefficient αμir was calculated and shown in Tables 1 and 2 below.
αμir = [(μi 2 −μi 1 ) / μi 1 2 ] × [1 / (T 2 −T 1 )]
(Μi 1 = initial permeability at temperature T 1 )
(Μi 2 = initial permeability at temperature T 2 )
[0027]
(Measurement of quality factor Q value)
The obtained toroidal magnetic ferrite material was wound three times with a wire, and then the Q value at 1 MHz was measured with an LCR meter (HP4194A manufactured by Hewlett-Packard). The results are shown in Tables 1 and 2 below.
[0028]
[Table 1]
Figure 0003947343
[0029]
[Table 2]
Figure 0003947343
[0030]
As shown in Table 1, Samples 1 to 5 and Samples 7 to 10 which are magnetic ferrite materials of the present invention contain Fe 2 O 3 as a main component in a range of 40 to 46 mol%, and ZnO 25. contained in the range of 1 to 30 mol%, the NiO were contained in the range of 10 to 25 mol%, and each containing CuO as the remainder, the Bi 2 O 3 as an auxiliary component less than 2 wt% 0.05 wt% or more In the range of 0.01 to 0.1% by weight of Co 3 O 4 and silicon oxide and magnesium oxide in the range of 1 to 2% by weight in terms of talc , It was confirmed that the absolute value of the relative temperature coefficient αμir of the permeability was 5 (ppm / ° C.) or less and the Q value at 1 MHz was 100 or more.
[0031]
On the other hand, as shown in Table 2, samples 12 to 20 have an absolute value of relative temperature coefficient αμir of initial permeability of 5 (ppm / ° C.) or less, a Q value at 1 MHz of 100 or more, It was confirmed that at least one of the above was not achieved.
[0032]
Samples 21 and 22 had an absolute value of relative temperature coefficient αμir of initial permeability of 5 (ppm / ° C.) or less and a Q value at 1 MHz of 100 or more. Was insufficient.
[0033]
(Measuring mechanical strength)
For Samples 5, 21, and 22, three-point bending strength was measured using a prismatic sample and using MODEL-1311D and MODEL-100 manufactured by Aiko Engineering Co., Ltd. It is desirable that the strength is 10 kgf / mm 2 (98 N / mm 2 ) or more in terms of the manufacturing process and impact resistance. As a result of the measurement, the sample 5 which is the magnetic ferrite material of the present invention has a sufficient strength. [14 kgf / mm 2 (137 N / mm 2 )], but the strength of the sample 21 as a comparative example is 8.9 kgf / mm 2 (87 N / mm 2 ), and the strength of the sample 22 is 9. The strength was 9 kgf / mm 2 (97 N / mm 2 ), both of which had low strength.
[0034]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, the content of iron oxide, zinc oxide, nickel oxide and copper oxide as main components, and the contents of bismuth oxide and cobalt oxide as subcomponents are within a predetermined range. Thus, a magnetic ferrite material in which the temperature change of the magnetic permeability is gradual, the Q value in the frequency band of 1 MHz is large, the mechanical strength is high, and the inductance change with respect to the stress is small is obtained. Compared to conventional magnetic ferrite materials containing cobalt oxide for the purpose of gradual change in magnetic permeability and improving the Q value, the content of cobalt oxide is remarkably low, so that an inexpensive magnetic ferrite material can be obtained. .

Claims (2)

酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ニッケルおよび酸化銅を主成分とする磁性フェライト材料であって、酸化鉄の含有量がFe23換算で40〜46モル%の範囲、酸化亜鉛の含有量がZnO換算で25.1〜30モル%の範囲、酸化ニッケルの含有量がNiO換算で10〜25モル%の範囲、および、残部酸化銅を含有し、主成分に対して副成分として酸化ビスマスをBi23換算で0.05重量%以上2重量%未満の範囲、酸化コバルトをCo34換算で0.01〜0.1重量%の範囲で含有し、酸化ケイ素と酸化マグネシウムをタルク換算で1〜2重量%の範囲で含有し、20〜60℃における初透磁率の相対温度係数の絶対値が5(ppm/℃)以下であることを特徴とする磁性フェライト材料。A magnetic ferrite material mainly composed of iron oxide, zinc oxide, nickel oxide and copper oxide, wherein the content of iron oxide is in the range of 40 to 46 mol% in terms of Fe 2 O 3 , and the content of zinc oxide is ZnO The range of 25.1-30 mol% in terms of conversion, the content of nickel oxide in the range of 10-25 mol% in terms of NiO, and the balance copper oxide, and bismuth oxide as a subcomponent with respect to the main component Bi It contains 0.05 to 2% by weight in terms of 2 O 3 , cobalt oxide in the range of 0.01 to 0.1% by weight in terms of Co 3 O 4 , and silicon oxide and magnesium oxide in terms of talc. 1 to 2% by weight, and the absolute value of the relative temperature coefficient of initial permeability at 20 to 60 ° C. is 5 (ppm / ° C.) or less . 周波数1MHzにおけるQ値が100以上であることを特徴とする請求項1に記載の磁性フェライト材料。The magnetic ferrite material according to claim 1, wherein a Q value at a frequency of 1 MHz is 100 or more.
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