JP3946148B2 - 情報記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、CD−ROMディスク,CD−Rディスク,CD−RWディスク,DVD−ROMディスク,DVD−Rディスク,DVD−RWディスク,DVD−RAMディスク,DVD+Rディスク,DVD+RWディスク等の光ディスク、MO,MD等の光磁気ディスク、ハードディスク(HD),フレキシブルディスク(FD)等の磁気ディスク、不揮発RAM,フラッシュ(Flash)ROM)等のメモリカード等の情報記録媒体にデータを記録するコンピュータシステムで使用される情報記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、レーザを照射して情報(データ)を記録することができる光学的情報記録媒体(以下「光ディスク」と称する)に対して、レーザを照射して光ディスクにデータを記録・再生するレーザを照射する装置を有する光学的情報記録再生装置がある(以下、これらの光ディスク及び装置を総称して「光ディスクシステム」と称する)
これらの光ディスクシステムには、その記録領域に対してデータが正しく記録再生できない欠陥が存在した場合、光ディスク内に予め予約されて設けられた交替領域を用いてその欠陥領域への代替処理を行い、その欠陥領域を管理する欠陥管理情報を備えることにより、欠陥によるデータの喪失を防ぐ欠陥管理システムが導入されているものがある。
【0003】
その欠陥管理システムの元では、光ディスクの記録領域内のデータを再生する場合、まず欠陥管理情報を参照して記録領域内のデータが交替されているか否かを確認し、交替されているデータが存在する場合には、記録領域内のデータを再生すると共に、交替領域内のデータをも再生し、それらをホストコンピュータ等へ正しく転送する必要がある。
欠陥管理システムが導入されているものとしてMOやDVD−RAMディスクが知られている。また、CD−RWディスクやDVD+RWディスクに対しては、欠陥管理システムとしてマウントレイニア(Mt.Rainier)規格がある。
【0004】
マウントレイニア規格の特徴は、欠陥管理領域,交替領域を従来フォーマットにおけるユーザデータ領域に配置したことにある。
したがって、マウントレイニア規格のフォーマットで記録された光ディスクをマウントレイニア規格をサポートしていない情報再生装置(以下「従来ドライブ」と称する)に挿入した場合であっても、従来ドライブがアクセス可能なユーザデータ領域に欠陥管理領域や交替領域が存在するため、特定のドライバを用いることで交替領域(交替セクタ)のデータを正常に読み出すことが可能である。
【0005】
次に、マウントレイニア規格のDVD+RWディスクであるDVD+MRWディスクについて説明する。
CD−RWディスクのマウントレイニア規格では、CDの記録単位である32ブロック(Block)単位での固定長パケット書き換えを実現する。ここでいう固定長パケットとは32ブロックと前後のリンクブロック(Link Block)で構成されているCD−RWディスク書き換えの為に定められた基本単位である。これに対して、DVD+MRWディスクでは、DVDディスクでの基本単位であるECCブロック(=16ブロック)単位で記録及び再生されて交替される。
【0006】
そのため、あるブロックに欠陥がありそれを交替する場合には、記録が16ブロックのECCブロック単位で実行されるため、交替先のECCブロックを読み出し、次に交替するブロックのデータを交替先パケット内のブロックに対して置き換え、その後ECCブロック単位で記録しなければならない。
その動作をリードモディファイライト(Read−Modify−Write)と呼ぶ。この動作により、DVD+MRWディスクにおいてブロック単位のランダムライト(Random Write)を実現している。
【0007】
また、CD−RWディスクのマウントレイニア規格ではリードイン領域(Lead−In Area)とリードアウト領域(Lead−Out Area)に挟まれたプログラム領域(Program Area)内に、複数のデータ領域(Data Area:通常の「ユーザデータ記録領域」に相当する)とスペア領域(Spare Area:「交替領域」と称する)を交互に配置しているのに対し、DVD+MRWディスクでは、データ領域を挟んで交替領域を2箇所配置している。そして、交替処理したときのデータ元のアドレスと交替先のデータのアドレスといった欠陥管理情報は、リードイン領域内のメインテーブル領域(Main Table Area)とプログラム領域の最後の位置にある第2テーブル領域(Secondary Table Area)に記録される。
【0008】
このようなシステムにおいては、記録されたユーザデータを再生する際に、欠陥管理情報を読み込み、再生先のユーザデータが交替されているか否かを確認し、再生先の交替されていないユーザデータと、交替されている場合は該当する交替先のユーザデータを再生し、それらのデータをホストコンピュータに転送する必要がある。しかし、再生するユーザデータの範囲内に複数の交替データが存在する場合、交替元と交替先のアクセスが頻繁に発生し、読み取ったデータの管理(交替元データと交替先データの区別)が煩雑になる。
【0009】
また、これらの交替動作の前提には、交替領域や交替テーブルを用意しなければならない。その為には、初期化操作が必要である。マウントレイニア規格では、CD−RWディスク,DVD+RWディスクのどちらもバックグラウンドフォーマットという必要最小限の領域の初期化が終わったら、ユーザ書き込みを可能にするシステムが搭載されており、ユーザ記録が可能になった後も自動的に未記録部に対してフォーマットが進行してゆく。
そして、初期化が全て終わっていない状態であっても光ディスクを取り出すことができる。光ディスクを取り出すときにテンポラリリードアウトという標識を付加すると読取専用装置でも読み出せる可能性が高い。読取専用装置では未初期化部分を越えて読み出すことができないことが多いため、読取専用装置の互換性を重視するなら、あらゆる情報が一連の記録領域に収める必要がある。
【0010】
従来の情報記録装置では初期化時に交替テーブルの内容を確認し、連続する複数個の欠陥セクタがあり、その欠陥セクタの順序関係と各欠陥セクタに対応する交替セクタの順序関係が一致しない箇所は、交替セクタの順序関係を欠陥セクタの順序関係と一致させるように並び替えるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平9−35418号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような情報記録装置では、初期化が終わって完全にフォーマットした後は所定の交替動作を行うが、情報記録媒体を初期化している時に交替処理が発生した場合、単純に交替するだけであり、交替領域が一杯になったときの動作について考慮されていないという問題があった。また、そのような初期化途中の情報記録媒体を取り出すときに互換性を考慮した取り出し方が考慮されていないという問題もあった。
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、情報記録媒体の初期化中の交替処理で交替領域が不足しても初期化を継続できるようにし、初期化途中で取り出しが発生してもそれまでの交替処理が有効になるようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、次の(1)〜(4)の情報記録装置を提供する。
(1)正しく記録又は再生ができない記録領域のデータを交替する予め予約された複数個の交替領域を備える情報記録媒体の初期化処理中に第1の交替領域が一杯になったら第1の交替領域から離れた場所にある第2以降の交替領域を自動的に利用し、上記情報記録媒体の取り出し命令を受けたとき、第2以降の交替領域を利用していて初期化が終わった領域と連続しない場合、第2以降の交替領域を初期化が終わった領域内に複製する手段を設けた情報記録装置。
【0014】
(2)正しく記録又は再生ができない記録領域のデータを交替する予め予約された複数個の交替領域を備える情報記録媒体の初期化処理中に第1の交替領域が一杯になったら第1の交替領域から離れた場所にある第2以降の交替領域を自動的に利用し、上記情報記録媒体の取り出し命令を受けたとき、第2以降の交替領域を利用していて初期化が終わった領域と連続しない場合、第2以降の交替領域を初期化が終わった領域と連続する領域に複製する手段を設けた情報記録装置。
【0015】
(3)(1)又は(2)の情報記録装置において、連続または初期化済み領域内に複製された交替領域を持つ情報記録媒体がセットされたとき、その複製された交替領域を上書きしつつ再び初期化を継続する手段を設けた情報記録装置。
(4)(1)又は(2)の情報記録装置において、上記交替領域の複製を行う際に更に欠陥が発生したり複製にエラーが生じた場合、その旨を知らせる連絡手段を設けた情報記録装置。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態である情報記録再生装置の構成を示すブロック図である。
この情報記録再生装置は、DVD+MRWドライブ等の光ディスク記録装置(光ディスクドライブ)であり、正しく記録又は再生ができない記録領域のデータを交替する予め予約された複数個の交替領域を備えたDVD+MRWディスク等の光ディスク13を回転させるモータ1と、光ピックアップ3を光ディスク13の半径方向に移動させる粗動モータ2と、光ピックアップ3とその各制御を行う回転制御系4,粗動モータ制御系5,ピックアップ制御系6及び信号処理系7を備えている。なお、これらの1〜7の各部の機能及び処理は公知技術なので、その詳細な説明は省略する。
【0017】
また、CPU,ROM及びRAMからなるマイクロコンピュータによって実現され、この装置全体の制御を司ると共にこの発明に係わる各種の制御処理を実行するコントローラ12と、コントローラ12が各種の処理を実行する際の作業領域として使用すると共に各種の設定情報等を格納する不揮発性メモリ8と、光ディスク13に記録するデータ及び光ディスク13から読み出したデータ等の情報を格納するバッファメモリ9と、コントローラ12によって点灯,点滅,消灯などが制御され、ユーザに対して装置やセットされている情報記録媒体の状態を知らせるLED10と、外部のホストコンピュータとのデータのやり取りを司る外部インタフェース11を備えている。
【0018】
すなわち、上記コントローラ12等が、正しく記録又は再生ができない記録領域のデータを交替する予め予約された複数個の交替領域を備える情報記録媒体の初期化処理中に第1の交替領域が一杯になったら第1の交替領域から離れた場所にある第2以降の交替領域を自動的に利用し、上記情報記録媒体の取り出し命令を受けたとき、第2以降の交替領域を利用していて初期化が終わった領域と連続しない場合、第2以降の交替領域を初期化が終わった領域内に複製する手段の機能を果たす。
【0019】
また、正しく記録又は再生ができない記録領域のデータを交替する予め予約された複数個の交替領域を備える情報記録媒体の初期化処理中に第1の交替領域が一杯になったら第1の交替領域から離れた場所にある第2以降の交替領域を自動的に利用し、上記情報記録媒体の取り出し命令を受けたとき、第2以降の交替領域を利用していて初期化が終わった領域と連続しない場合、第2以降の交替領域を初期化が終わった領域と連続する領域に複製する手段の機能を果たす。
【0020】
さらに、連続または初期化済み領域内に複製された交替領域を持つ情報記録媒体がセットされたとき、その複製された交替領域を上書きしつつ再び初期化を継続する手段の機能も果たす。
さらにまた、上記コントローラ12,LED10が、上記交替領域の複製を行う際に更に欠陥が発生したり複製にエラーが生じた場合、その旨を知らせる連絡手段の機能を果たす。
【0021】
図2は、DVD+RWディスクとDVD+MRWディスクのデータフォーマットの違いを示す説明図である。
DVD+RWディスクは、同図の(a)に示すように、記録領域がリードインゾーン(Lead in Zone),データゾーン(Data Zone),リードアウトゾーン(Lead Out Zone)に分割されており、データゾーンはユーザデータ領域(User Data Area)のみ存在する。
リードインゾーンにはフォーマット等の情報を記録するFDCBが存在する。
【0022】
一方、DVD+MRWディスクは、同図の(b)に示すように、DVD+RWディスクと同様に、リードインゾーン,データゾーン,リードアウトゾーンに分割されているが、データゾーンはGAA,第1の交替領域(SA1),ユーザデータ領域,第2の交替領域(SA2),STAに分割される。
リードインゾーンにはFDCBの他にMTAが存在する。ここで、DVD+MRWディスクではフォーマット状態や欠陥管理情報等がMTA,STAに記録されている。STAはMTAの内容をコピーしたものであり、データゾーンに配置されている。
【0023】
DVD+MRWディスクでは第1の交替領域(SA1),第2の交替領域(SA2)という2つの交替領域があり、同様にデータゾーン内に配置される。また、GAAエリアはDVD+MRWディスクが従来ドライブに挿入された場合に、MRWドライバがDVD+MRWディスクであることを識別するための情報などが記録される領域である。
このように、DVD+MRWディスクは欠陥管理領域,交替領域を従来ドライブがアクセス可能なデータゾーン内に配置することにより、従来ドライブでの交替領域を含んだ読み出しを可能にしている。
【0024】
図3は、DVD+MRWディスクにおける初期化中に離れた場所にある交替領域にデータが交替される様子の説明図である。
同図の(a)は、DVD+MRWディスクにおいて最低限必要な記録領域の初期化が終わってユーザ記録が可能になったときの状態を示すものであり、リードインゾーン(Lead in Zone)とGAA,第1の交替領域(SA1)が初期化され、ユーザデータ領域は殆ど初期化されていない状態を示している。また、同図の(b)は、ユーザデータ領域の利用が進行したが、交替処理が多く発生し、第1の交替領域(SA1)が利用され尽くされた場合の様子を示している。さらに、同図の(c)は、一杯になった第1の交替領域(SA1)を避けて、離れた場所にある第2の交替領域(SA2)を利用しはじめた所の様子を示している。
【0025】
図4は、図1に示したホストコンピュータから光ディスク13の取り出し命令を受けた時の動作と、その後に光ディスクをセットした後の動作の説明に供する図である。
このコントローラ12におけるこの発明の請求項1に係る動作処理と請求項2に係る動作処理とでは若干動作内容が異なる。
同図の(a)はこの発明の請求項1に係る動作処理を説明するためのものであり、それまでに既に初期化を終えたデータゾーンの領域に対して第2の交替領域(SA2)の交替データを複製する(図中斜線を示す部分)。その交替データを複製した領域は交替処理が有効であるので比較的信頼性がより高い状態にある。その後、TLOを付加してから取り出す。
【0026】
同図の(b)はこの発明の請求項2に係る動作処理を説明するためのものであり、それまでに初期化を終えた場所の後に、第2の交替領域(SA2)の交替データを複製する(図中斜線を示す部分)。その交替データを複製した領域は交替処理がまだ有効でないが連続した記録が可能であり、同図の(a)の場合に比べると信頼性では劣るが高速な処理を期待できる。
次に、同図の(c)と(d)は、この発明の請求項3に係る取り出しが終わって再び光ディスク13がセットされたときの動作処理を説明するためのものであり、連続する領域に複製された交替データは、既に第2の交替領域(SA2)にも同じもの(図中斜線を示す部分)があるため(同図の(c)参照)、ここを上書きしつつ再び初期化動作を継続する(同図の(d)参照)。そしてまた取り出し命令が来たら、この発明の請求項1に係る動作処理又はこの発明の請求項2に係る動作処理を行う。
【0027】
図5は、図1に示したコントローラ12におけるこの発明の請求項1に係る動作処理を示すフローチャート図である。
コントローラ12は、まず、ステップ(図中「S」で示す)1で取り出し命令(あるいは記録停止命令)を受け取ると、ステップ2へ進んで第2の交替領域(SA2)が利用されているかどうかを調べ、SA2が使用中か否かを判断し、SA2が使用中でなかったり、またはもう殆ど初期化が終了しているような場合は終了を待った方が効率が良いため、そのまま通常の処理を行って終了し、ステップ9で光ディスクの取り出し動作に入る。
【0028】
また、ステップ2の判断でSA2が使用中の場合、ステップ3へ進んでその使用容量Uを調べ、ステップ4でユーザ記録の最大アドレス以降から現在までDeIceした空き容量(最後の記録個所から今までのユーザデータが未記録であることが確実な領域の大きさD)を調べる。ここがSA2を複製するための領域になる。
ステップ5でU>Dを判断し、U>Dでなければ(すなわちUがDに記録可能であれば)、ステップ7へ進んで第2の交替領域(SA2)の使用領域をデータエリア(データ領域,データゾーン)内に複製し、ステップ8でその領域の直後にTLOを記録して、ステップ9で実際に光ディスクの取り出し動作に入る。
【0029】
一方、ステップ5の判断でU>Dであれば(Dが小さく、Uが記録不可能であれば)ステップ6へ進んで必要な容量が確保されるまで処理を待ってから(暫く初期化を続けさせてUが入るまで待ってから)、ステップ7へ進んで第2の交替領域の使用領域をデータエリア(データ領域,データゾーン)内に複製し、ステップ8でその領域の直後にTLOを記録して、ステップ9で実際に光ディスクの取り出し動作に入る。こうして連続した領域に交替情報が揃うため、情報記録媒体が取り出された後も交替処理が有効になり、通常の読取専用装置でも交替情報を利用できる。
【0030】
図6は、図1に示したコントローラ12におけるこの発明の請求項2に係る動作処理を示すフローチャート図である。
コントローラ12は、まず、ステップ(図中「S」で示す)11で取り出し命令(あるいは記録停止命令)を受け取ると、ステップ12へ進んで第2の交替領域(SA2)が利用されているかどうかを調べ、SA2が使用中か否かを判断し、SA2が使用中でなかったり、またはもう殆ど初期化が終了しているような場合は終了を待った方が効率が良いため、そのまま通常の処理を行って終了し、ステップ18で光ディスクの取り出し動作に入る。
【0031】
また、ステップ12の判断でSA2が使用中の場合、ステップ13へ進んでその使用容量Uを調べ、ステップ14で未初期化領域のうちユーザデータ領域の空き領域の容量(空き容量)Nの大きさを調べる。ここがSA2を複製するための領域になる。
ステップ15でU<Nを判断し、U<Nであれば(UがNに記録可能であれば)、ステップ16へ進んで第2の交替領域(SA2)の使用領域をデータエリア内(データ領域,データゾーン)に複製し、ステップ17でその領域の直後にTLOを記録して、ステップ18で実際にスピンドルモータ停止・トレイアウトなどの光ディスクの取り出し動作に入る。
【0032】
一方、ステップ15の判断でU<Nでなければ(Nが小さく、Uが記録不可能であれば)、ステップ19へ進んで初期化を続けさせて初期化が完了するまで待ち、初期化を完了させ、ステップ18で実際にスピンドルモータ停止・トレイアウトなどの光ディスクの取り出し動作に入る。
このようにして、連続した領域に交替情報が揃うため、情報記録媒体が取り出された後も交替処理が有効になり、通常の読取専用装置でも交替情報を利用できる。また、未初期化領域への交替データの複製であるため、そこに欠陥が生じた場合は救えない(交替領域の交替は無い)が、ベリファイ動作を省略したり単純な容量判定にできる為、高速な動作が期待できる。
【0033】
このように、この発明の請求項1又は2に係る機能によれば、複数箇所の交替領域が予約されている場合、初期化中であっても先行して予約されている交替領域を使用することにより、交替領域不足に対処することができる。また、そのような初期化途中の情報記録媒体を取り出すとき、初期化済みの領域またはそれに連続した領域に離れた場所にある交替領域を複製することにより、取り出した後でも交替可能性を持たせることができる。
【0034】
次に、図1に示したコントローラ12におけるこの発明の請求項4に係る動作処理を説明する。
コントローラ12は、LED10をプログラム制御によって任意に発光を制御することができ、ユーザへの各種の通知手段とすることができる。
上述したステップ7と16の交替領域の複製処理において記録再生エラーが発生したとき、LED10を点滅させながら取り出したりすることにより、ユーザに対して記録再生エラーが発生した旨を通知することができる。したがって、不完全な交替による信頼性の低下をユーザに知らせることができる。
【0035】
このようにして、この情報記録再生装置は、初期化中の交替で領域が不足しても初期化を継続でき、初期化途中で取り出しが発生してもそれまでの交替を有効にできる信頼性と互換性を優れたものにすることができる。また、取り出した光ディスクを再びセットしてもそのまま初期化を継続できるため、使い勝手を優れたものにすることができる。さらに、交替がうまくいかなかった場合でもユーザに対して通知することにより、光ディスクの信頼性を認知させることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の情報記録装置によれば、情報記録媒体の初期化中の交替処理で交替領域が不足しても初期化を継続することができ、初期化途中で取り出しが発生してもそれまでの交替処理を有効にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態である情報記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】DVD+RWディスクとDVD+MRWディスクのデータフォーマットの違いを示す説明図である。
【図3】DVD+MRWディスクにおける初期化中に離れた場所にある交替領域にデータが交替される様子の説明図である。
【図4】図1に示したホストコンピュータから光ディスク13の取り出し命令を受けた時の動作とその後に光ディスクをセットした後の動作の説明に供する図である。
【図5】図1に示したコントローラ12におけるこの発明の請求項1に係る動作処理を示すフローチャート図である。
【図6】図1に示したコントローラ12におけるこの発明の請求項2に係る動作処理を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1:モータ 2:粗動モータ
3:光ピックアップ 4:回転制御系
5:粗動モータ制御系 6:ピックアップ制御系
7:信号処理系 8:不揮発性メモリ
9:バッファメモリ 10:LED
11:外部インタフェース
12:コントローラ 13:光ディスク

Claims (4)

  1. 正しく記録又は再生ができない記録領域のデータを交替する予め予約された複数個の交替領域を備える情報記録媒体の初期化処理中に第1の交替領域が一杯になったら第1の交替領域から離れた場所にある第2以降の交替領域を自動的に利用し、前記情報記録媒体の取り出し命令を受けたとき、第2以降の交替領域を利用していて初期化が終わった領域と連続しない場合、第2以降の交替領域を初期化が終わった領域内に複製する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
  2. 正しく記録又は再生ができない記録領域のデータを交替する予め予約された複数個の交替領域を備える情報記録媒体の初期化処理中に第1の交替領域が一杯になったら第1の交替領域から離れた場所にある第2以降の交替領域を自動的に利用し、前記情報記録媒体の取り出し命令を受けたとき、第2以降の交替領域を利用していて初期化が終わった領域と連続しない場合、第2以降の交替領域を初期化が終わった領域と連続する領域に複製する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
  3. 請求項1又は2記載の情報記録装置において、
    連続または初期化済み領域内に複製された交替領域を持つ情報記録媒体がセットされたとき、その複製された交替領域を上書きしつつ再び初期化を継続する手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
  4. 請求項1又は2記載の情報記録装置において、
    前記交替領域の複製を行う際に更に欠陥が発生したり複製にエラーが生じた場合、その旨を知らせる連絡手段を設けたことを特徴とする情報記録装置。
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