JP3945229B2 - ガゼット付袋体 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チャックの取り付けを改良すると共に部品数を低減したガゼット付袋体に関する。
【0002】
【従来の技術】
食料品などの収納袋として、両サイドにガゼットを形成し、開口部周辺をチャックで閉じる構成のガゼット付袋体が用いられている。このようなガゼット付袋体は、軽量で防湿、防水の機能があり機械的強度も大きな合成樹脂性フィルムで形成されている。図12は、特開平10−59387号公報に記載されている従来例のガゼット付袋体の正面図である。
【0003】
図12において、ガゼット付袋体51は、正面側の外面フィルム52、背面側の外面フィルム53(正面側の外面フィルム52と重なっているので図示されていない)、両側のサイドガゼット54、55、チャックテ−プ57に取り付けられているチャック56を有している。なお、便宜上サイドガゼット54、55が寄せられている側を正面側の外面フィルム52とする。
【0004】
58、59は、ガゼット付袋体51の両側に施されるサイドシ−ル、60はガゼット付袋体51の底部に施されるシ−ル、61a、61bは、ガゼット付袋体51の上部両側で、チャックテ−プ57の周辺に施される三角シ−ルである。これらのサイドシ−ル、底部のシ−ル、三角シ−ルを施すことにより、内容物を収納したときでもガゼット付袋体の形態が安定化される。これらのシ−ルは、加熱しながら加圧処理することにより、フィルム原料である合成樹脂の必要個所を溶融して接着するものである。
【0005】
図13、図14は、図12のガゼット付袋体51を製造する例の説明図である。図13において、正面側の外面フィルム52上に偏平円筒状のフィルム片54a、54bを仮止めする。次に、チャック56を取り付けたチャックテ−プ57を供給する。その後、背面側の外面フィルム53を正面側の外面フィルム52と位置合わせをして、偏平円筒状のフィルム片54a、54b、チャックテ−プ57上に被着する。
【0006】
このような一連の処理を行なってから、両サイドや底部のシ−ル、三角シ−ルを施し、図14に示されているように帯状に連続した半製品を形成する。次に、偏平円筒状のフィルム片54a、54bの中央線51x、51yで切断することにより、ガゼット付袋体51a、51b、51cが得られる。チャックテ−プ57、したがってチャック56は、ガゼット付袋体51a、51b、51cの横方向全幅に亘り取り付けられている。
【0007】
図15は、このようにして形成されたガゼット付袋体の一方側面をみた側面図である。図15に示されているように、正面側の外面フィルム52上にはチャック56が突出しており、このチャック56の上に、背面側の外面フィルム53が被着される。その後、前記のように両サイドでシ−ル処理を行なうが、シ−ルはチャックを跨いで施されることになる。
【0008】
図16は、ガゼット付袋体51のチャックを開いた状態を示す概略の説明図である。サイドガゼット54、55は、正面側の外面フィルム52の内側に寄せて、雌雄一方のチャックが取り付けられているチャックテ−プ57aを、ガゼット付袋体51の横方向の全幅に亘り溶着する。また、背面側の外面フィルム53に、他方のチャックテ−プ57bをガゼット付袋体51の横方向の全幅に亘り溶着する。
【0009】
この際に、ガゼット付袋体51の両側の上端部には、サイドガゼットの外面間に空間部56a、56bが形成される。この空間部56a、56bは、図17の概略の説明図に示されるように、ガゼット付袋体51に内容物を収納しチャックを閉じた状態でも存在している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来のガゼット付袋体においては、チャックが袋体の横方向の全幅に亘って取り付けられいる。このため、外面フィルムの両サイドをシ−ルする際に、シ−ルがチャックを跨いで施されるのでチャック位置で空隙が生じ、シ−ルの際には空気漏れが発生してシ−ル不良となる恐れがある、という問題があった。
【0011】
また、1個のガゼット付袋体は、正面側の外面フィルム、背面側の外面フィルム、両側の偏平円筒状フィルム片、チャックを取り付けたチャックシ−ルの各部品により構成されている。このため、部品点数が多くなり製造コストが高くなると共に、生産効率が良好ではないという問題があった。更に、2枚の外面フィルムと2枚の偏平円筒状フィルム片との位置合わせを行なう必要があり、いずれかの部品の位置ずれがあるとガゼット付袋体の仕上がり品質が悪くなる恐れがある、という問題があった。
【0012】
ところで、この種のガゼット付袋体は用途が拡大されてきており、また大型化されてきている。例えば、園芸用土やドッグフ−ドの収納袋としても使用されている。このような大形で重量も重いガゼット付袋体を持ち上げたり運搬する必要が生じた際に、袋体には持ち手がなく、取り扱いがしにくいという問題があった。
【0013】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、チャックの取り付けを改良すると共に部品数を低減し、持ち上げたり運搬する際に取り扱いやすい構成としたガゼット付袋体の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明は、表面側および背面側の外面フィルムと、前記両面の外面フィルム間において両サイドで折り込まれるサイドガゼットと、袋体を開閉するチャックとを備え、前記両面の外面フィルムの両サイドにサイドシ−ルを施したガゼット付袋体において、前記両面の外面フィルムと両サイドのサイドガゼットとを1枚のフィルムで形成し、前記両サイドガゼットは前記両面の外面フィルムの上下端部に延び、上部開口部付近にポイントシ−ル用の穴を形成し、各ポイントシ−ル用の穴を通して表面側および背面側の外面フィルムを溶着閉鎖し、前記チャックは前記上部ポイントシ−ル用の穴の下部位置で前記サイドシ−ル幅の中間部から内側間に取り付けてなるとともに、下部開口部付近にポイントシ−ル用の穴を形成し、その各ポイントシ−ル用の穴を通して表面側および背面側の外面フィルムを溶着閉鎖してなることを特徴とする。
【0015】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る本発明において、前記外面フィルムの一面の両側の上下部に開口幅を狭くした三角シ−ルを施したことを特徴とする。
【0016】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の本発明において、チャックの嵌合部として融点が高い第1のポリオレフィンを使用し、チャックを接着するチャックテ−プとして融点が低い第2のポリオレフィンを使用し、両者の温度差が10℃〜50℃程度となるように第1のポリオレフィンと第2のポリオレフィンを選定したことを特徴とする。
【0017】
請求項4に係る本発明は、請求項1に記載の本発明において、ガゼット付袋体のフィルム原料として、加熱、加圧して袋体にシ−ルを施す際のシ−ル強度が、融点温度以上の温度において、10℃の温度上昇によって20〜100(N/15mm)である、シ−ラント材質を用いたことを特徴とする両面の外面フィルムと両側のサイドガゼットを1枚のフィルムで形成したことを特徴とする。
【0027】
本発明によれば、両サイドガゼットは両面の外面フィルムの上下端部に延び、上部開口部付近にポイントシ−ル用の穴を形成し、各ポイントシ−ル用の穴を通して表面側および背面側の外面フィルムを溶着した閉鎖部を形成している。このため、ガゼット付袋体に内容物を収納したときの体積が大きく重量が重い場合でも、閉鎖部に指を入れてガゼット付袋体を持ち上げたり、運搬することができるので、ガゼット付袋体が取り扱いやすくなるという利点があるとともに、チャックの開方向にかかる力を軽減することができる。また、チャックをサイドシ−ル幅の中間部から内側間に取り付けた構成としている。このため、シ−ル処理の際に空気漏れが発生せず、シ−ルを良好に行なうことができる。
【0028】
また、本発明によれば、両サイドのサイドガゼットの底部付近にもポイントシ−ル用の穴を形成し、各ポイントシ−ル用の穴を通して表面側および背面側の外面フィルムを溶着している。このため、内容物の充填後に筐体形状になりやすく、縦積み時に崩れにくい上に横からみたときの美麗さに優れる。さらにまた、両面の外面フィルムと両側のサイドガゼットを1枚のフィルムで形成している。このため、部品点数が削減できるので製造コストを低減すると共に生産効率を向上させることができる。また、外面フィルムとサイドガゼットとを異なる部材で形成した場合に比較して、両部材の位置合わせが不要となるので、ガゼット付袋体のガゼット形成部の仕上がりを良好にすることができる。
【0036】
請求項2に係る本発明によれば、外面フィルムの一面の両側の上下部に開口幅を狭くした三角シ−ルを施している。このため、ガゼット付袋体に大量の内容物が収納された場合でも、ガゼット付袋体は矩形状の形態を維持し、積み重ねて保管、運搬する場合でも荷崩れを起こしにくい利点がある。
【0038】
請求項に係る本発明によれば、ガゼット付袋体の必要な個所は熱溶着され、不要な個所には熱溶着がされないようにすることができる。
【0039】
請求項に係る本発明によれば、チャックテ−プを外面フィルムに溶着する際に、雌雄のチャック同士は溶着しないものとすることが出来る。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図4は、本発明の実施形態に係るガゼット付袋体の製造手順の一例を示す概略の説明図である。
(a)〜(c)は、作業台での処理を上からみた平面図、(d)〜(i)は、作業台での処理を正面からみた正面図として説明する。
【0041】
(a)では、縦の長さを所定の寸法に切断した矩形状のフィルムFを供給する。(b)では、フィルムFの所定の位置に、雌雄のチャックが取り付けられた上下2枚からなる所定の長さのチャックテ−プ7を溶着する。(c)では、フィルムFを折り込みチャックテ−プ7に重ねる。チャックテ−プ7が溶着された側を外面フィルム3、折り込み側を外面フィルム2とする。
【0042】
(d)は、(c)の正面図である。ただし、縮尺は(c)と(d)では相違している。(e)では、外面フィルム2と外面フィルム3との開放側の端部2x、3xを重ね、耳片として両者をシ−ルする。このシ−ルの幅Saは、例えば10mmとする。なお、フィルムFの折り込み部をYa、耳片の内側接続部をYbとする。
【0043】
(f)では、外面フィルム2と外面フィルム3との両側の接続部、すなわち、前記フィルムFの折り込み部Ya、耳片の内側接続部Ybを内側に折り込んでサイドガゼット4、5を形成する。(g)では、外面フィルム3と両側のサイドガゼット4、5の接続部において、両サイドのシ−ルを行なう。このシ−ルの幅Sb、Scは、例えば10mmとする。
【0044】
(h)は、(f)でシ−ル処理した後のチャックテ−プ7とシ−ル8、9との関係を示している。両サイドのシ−ル8、9は、(h)に示されているようにチャックテ−プ、すなわち、チャックを跨ぐことなく平面でなされる。このため、空気漏れが発生せず、良好にシ−ルが施される。
【0045】
続いて、外面フィルム2と両側のサイドガゼット4、5の接続部において、両サイドのシ−ルを行なう。また、三角シ−ルやポイントシ−ルを所定の位置で行なう。また、上下それぞれのチャックテ−プの溶着を行なう。これらの処理後に、(i)では前記耳片を切断する。
【0046】
本発明のガゼット付袋体は、このように正面側と背面側の両面の外面フィルムと、両側のサイドガゼットを1枚のフィルムで形成している。このため、部品点数が削減できるので製造コストを低減することができる。また、外面フィルムとサイドガゼットとを異なる部材で形成した場合に比較して、両部材の位置合わせが不要となるので、ガゼット付袋体のサイドガゼット形成部の仕上がりを良好にすることができる。
【0047】
図1は、図4のようにして製造されたサイドガゼット付袋体を示す概略図であり、(a)はサイドガゼット付袋体を立てて正面からみた正面図である。図8の従来例と対比させるために図1(a)も正面図として説明する。図1(a)において、ガゼット付袋体1は、正面側の外面フィルム2、背面側の外面フィルム3(正面側の外面フィルム2と重なっているので図示されていない)、両側のサイドガゼット4、5、チャックテ−プ7に接着されて取り付けられているチャック6を有している。両側のサイドガゼット4、5の上縁部4x、5xは、ガゼット付袋体1の開口部まで延長されている。
【0048】
8、9は、ガゼット付袋体1の両側に施されるサイドシ−ル、10はガゼット付袋体1の底部に施されるシ−ル、11a、11bは、ガゼット付袋体1の上部両側で、チャックテ−プ7の周辺に施される三角シ−ルである。なお、ガゼット付袋体1の背面側では上部に三角シ−ルは施されていない。12a、12bは、ガゼット付袋体1の下部両側で施される三角シ−ルであり、ガゼット付袋体1の背面側でも、図2に示すように下部には三角シ−ル12c、12dが施されている。
【0049】
図1の例では、ガゼット付袋体1の底部にシ−ルを施している。このため、ガゼット付袋体の底部の強度が増大し、重量のある内容物を収納した場合でも、ガゼット付袋体の破損を防止できる。本発明のガゼット付袋体は、底部にシ−ルを施さない構成とすることもできる。この場合には、ガゼット付袋体の底部側からも内容物を収納させることができ、このようなユ−ザの要請に対応できることになる。
【0050】
チャックテ−プ7に取り付けられているチャック6は、前記のようにガゼット付袋体1の全幅に取り付けられていない。このため、サイドシ−ル8、9は、チャック6に妨害されることなく平面でなされる。したがって、シ−ル処理の際に空気漏れが発生せず、シ−ルを良好に行なうことができる。
【0051】
また、三角シ−ルは、ガゼット付袋体1の上部に2個所、下部に4個所形成されている。このため、ガゼット付袋体1に大量の内容物が収納された場合でも、ガゼット付袋体1は矩形状の形態を維持し、積み重ねて保管、運搬する場合でも荷崩れを起こしにくい利点がある。
【0052】
13a、13bは、ガゼット付袋体1の上部両側2個所でポイントシ−ルを行なうためにサイドガゼット4、5に形成された穴である。この穴の例を、図1(b)の該略斜視図で説明する。例えば、サイドガゼット5側においては、サイドガゼット5の折り込み外側面の上端付近にポイントシ−ル用の穴13ba、13bbを形成する。このポイントシ−ル用の穴13ba、13bbを重ね合わせて、外面フィルム2と外面フィルム3を溶着する。
【0053】
サイドガゼット4側においても同様に、サイドガゼット4の折り込み外側面の上端付近にポイントシ−ル用の穴を2個所形成し、このポイントシ−ル用の穴を重ね合わせて、外面フィルム2と外面フィルム3をポイントシ−ル用の穴を通して溶着する。
【0054】
13x、13yは、この際にポイントシ−ル用の穴の周辺に形成される溶着部で、外面フィルム2と外面フィルム3のそれぞれに形成される。すなわち、外面フィルム2と外面フィルム3は、その上端部において、両側で溶着部13x、13yで閉鎖されることになる(図2参照)。
【0055】
14a、14bは、ガゼット付袋体1の下部両側2個所でポイントシ−ルを行なうためにサイドガゼット4、5の折り込み外側面の下端付近に形成された穴である。下部においては、ポイントシ−ル用の穴14a、14bを通して、三角シ−ル12a〜12dにより正面側の外面フィルム2と背面側の外面フィルム3とを溶着する。
【0056】
このように、本発明においてはガゼット付袋体の上下左右の四隅の位置で、正面側の外面フィルム2と背面側の外面フィルム3とをポイントシ−ルにより溶着している。このため、ガゼット付袋体は四隅の位置で溶着強度が増強されることになり、ガゼット付袋体に荷重や応力が加えられた際の破損を防止することができる。
【0057】
図2は、図1(a)のガゼット付袋体1に内容物を収納し、チャック6を閉じた状態を示す概略の斜視図である。また、図3はガゼット付袋体1のチャックを開いた状態を示す説明図である。図2において、ガゼット付袋体1の両側上端部では、外面フィルム2と外面フィルム3がポイントシ−ルの溶着部13x、13yで閉鎖部16a、16bが形成されている。
【0058】
ガゼット付袋体1の両側には、サイドガゼット4、5の折り込みによる凹所が形成されている。このサイドガゼット4、5の折り込みによる凹所は、上端部では閉鎖部16a、16bにより閉ざされている。したがって、前記凹所に指を入れるとこの閉鎖部16a、16bに指が引っ掛かり、凹所上端と閉鎖部16a、16bとの接続点は指掛け部17a、17bが形成される。
【0059】
このように、本発明においてはガゼット付袋体1の両側上部を閉鎖して、指掛け部17a、17bが設けられている。このため、ガゼット付袋体1に内容物を収納したときの体積が大きく重量が重い場合でも、指掛け部17a、17bに指を入れてガゼット付袋体1の持ち上げ、運搬ができるので、ガゼット付袋体1が取り扱いやすくなるという利点がある。
【0060】
本発明においては、両サイドのサイドガゼットの上部開口部付近に形成されるポイントシ−ル用の穴13a、13bを通して、表面側および背面側の外面フィルム2、3の溶着を行なわず、袋体の両側上部を開放状態とすることもできる。
この場合には、ガゼット付袋体1に内容物を収納した後に、ユ−ザが表面側および背面側の外面フィルム2、3をポイントシ−ルにより溶着するものである。このため、ユ−ザが内容物に応じて適宜の大きさでポイントシ−ルによる溶着を行なうことができ、ユ−ザの使い勝手が良くなりがガゼット付袋体1を扱う際の利便性が向上する。
【0061】
図5は、本発明の別の実施形態を部分的に示す正面図である。この例においては、チャックテ−プ7、チャック6をサイドシ−ル8、9の幅の中間部まで延長させている。すなわち、チャックテ−プ7の両端7x、7yは、サイドシ−ル8、9の幅Wa、Wbの中間の位置に配置される。このため、チャックテ−プ7、チャック6の全長Zaは、サイドシ−ル8、9の内側間の長さZbよりも長くなっている。
【0062】
このような場合でも、チャックテ−プ7、チャック6は、従来のようにサイドシ−ル8、9の端縁まで、すなわち、ガゼット付袋体の全幅に亘って形成されていない。したがって、サイドシ−ル8、9を施す際に、チャックテ−プ7の両端7x、7yから外側の部分は、外面フィルムとガゼットがチャックテ−プ7、チャック6に妨害されることなく直接に溶着されることになり、良好なシ−ルが得られる。図5のように、チャックを両側のサイドシ−ル幅の中間部から内側間に取り付けた場合でも、従来のようなシ−ル不良となる事態を回避できる。
【0063】
図6は、ガゼット付袋体1に用いるフィルムの例を示す概略の断面図である。このフィルムは、基材1(ON、ナイロン)、基材2(Al−PET、表面にアルミニュ−ムを蒸着したポリエステル)、シ−ラント材(LLDPE、鎖状低密度ポリエチレン)の三層構造となっており、各層間は接着材で接着されている。
【0064】
本発明のガゼット付袋体1は、図1に示されるように、サイドシ−ル8、9、三角シ−ル11a、11b、12a〜12dが施されている。これらのシ−ルは、折り込まれたサイドガゼット内側の表面と外面フィルムの内側の表面との間でなされる。この際に、不要部では熱溶着しないようにガゼット外面間に断熱材を介在させることがあるが、製造工程上断熱材を介在できない場合がある。
【0065】
このため、断熱材を介在しない場合でも不要な個所には熱溶着がされないようにフィルム材料を選定する必要がある。図7は、図1を部分的に拡大して示す斜視図である。図7に示すように、図6のフィルムの基材1、ON(ナイロン)層が外側に、シ−ラント材、LLDPE(鎖状低密度ポリエチレン)層が内側となるようにしてサイドガゼット4を折り込む。
【0066】
サイドシ−ル8、三角シ−ル11aは、外面フィルム2の内側の表面とサイドガゼット4の内側の表面間、すなわち、LLDPE層間が熱溶着されることにより形成される。この際に、サイドガゼット4を畳み込んで外面フィルム2の表面側から加熱、加圧処理がなされるが、サイドガゼット4の外側の表面はON層同士で重なり、熱溶着はされない構成となっている。
【0067】
また、サイドガゼット4を畳み込んで加熱、加圧処理する際に、上側となる外面フィルムの内面と、ガゼットの内面は溶着される。しかしながら、下側となる外面フィルムの内面と、ガゼットの内面は溶着されない構成としている。このように、必要な個所は熱溶着され、不要な個所には熱溶着がされないようにするためには、シ−ラント材の温度−シ−ル強度の特性を最適な特性に選定する必要がある。図9は、シ−ラント材の温度−シ−ル強度の特性例を示す特性図である。
【0068】
図9において、縦軸にフィルム幅15mmあたりのシ−ル強度(N、ニュ−トン)を、横軸に温度(℃)をとっている。また、シ−ルする際の試験条件は、圧力が9.8N、時間1秒である。試料1は、シ−ラント材質がEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)である。また、試料2、試料3は、シ−ラント材質がLLDPEである。試料1、試料2の厚さは60μm、試料3の厚さは100μmである。
【0069】
試料1は、融点が約100℃、立上りの特性が緩やかで、例えば110℃から120℃までの10℃の温度上昇によって、シ−ル強度は約12(N/15mm)増加している。すなわち、少しの温度差では不要部まで溶着する恐れがある。
次に、試料2は、融点が約100℃、立上りの特性が試料1よりも急峻である。
試料2の110℃から120℃までの10℃の温度上昇によって、シ−ル強度は約30(N/15mm)増加している。
【0070】
このように、同じ厚さであれば、シ−ラント材質がメタロセンLLDPEの方がEVAよりも温度−シ−ル強度特性が良好であることが判明した。次に、試料3は融点が約110℃で、立上りの特性が急峻となっている。試料3の110℃から120℃までの10℃の温度上昇によって、シ−ル強度は約80(N/15mm)増加している。このように、試料3は試料2よりも温度−シ−ル強度特性が良好であり、シ−ラント材質が同じであれば膜厚が大きい方がシ−ル強度が大きくなることがわかった。
【0071】
シ−ル強度は、ガゼット付袋体の大きさや内容物の重量等を考慮して適宜定められる。上限値も大きい程内容物を安全に収納できるがガゼット付袋体の厚さが増大して扱いにくくなるという問題がある。種々実験の結果、シ−ル強度は融点温度以上の温度において、10℃の温度上昇によって20〜100(N/15mm)のものであれば好適であることが判明した。
【0072】
図7で説明したように、サイドガゼット4は外面フィルム2の内側の表面とサイドガゼット4の内側の表面間(サイドガゼット4を折り込んで外面フィルム2と外面フィルム3との間に重ねたときに、加熱面からみて上部側)で熱溶着され、サイドガゼット4の外側の表面間(加熱面からみて下部側)は熱溶着されないことが要請されている。
【0073】
このために、上部側はシ−ルのため加熱し、下部側は基準温度を30℃または40℃として冷却して、熱溶着してはならない前記サイドガゼットの表面間や、下部側の外面フィルムの内面間で疑似接着が発生しないかどうかを検討した。この結果、前記試料1では疑似接着が発生しているが、試料2、試料3では疑似接着は発生していないことが判明した。したがって、シ−ラント材質として試料2、試料3の方が試料1よりも優れていることがこの点からも明らかとなった。
【0074】
図8は、チャックテ−プとチャックとの関係を示す図であり、図8(a)は平面図、図8(b)は正面図である。図8(a)、(b)において、チャックテ−プ7bには、雄側のチャック嵌合部が取り付けられている。6xは、チャックの嵌合部の山部である。
【0075】
チャック6は、チャックテ−プ7に堅固に固定されることが必要である。すなわち、チャック6の開閉を頻繁に繰り返しても、チャック6とチャックテ−プ7との接着面が剥離しないことが要請される。このため、チャック6をチャックテ−プ7に熱溶着する際に、チャック6が十分に熱を吸収して接着効果を高めるような材質を用いることが望ましい。
【0076】
図10は、チャック部分の断面図である。雌雄のチャックの嵌合部6x、6yは、チャックテ−プ7a、7bに接着されている。また、チャックテ−プ7a、7bは、それぞれシ−ラント材に溶着される。チャックテ−プ7a、7bを加圧、加熱して、シ−ラント材に溶着する際に雌雄のチャックの嵌合部6x、6y同士は溶着しない特性であることが必要となる。
【0077】
このように、チャックの嵌合部6x、6yと、チャックテ−プ7a、7bに使用する第1ポリオレフィンと第2ポリオレフィンの融点は10℃以上の差、好適には10〜50℃の温度差をつけることが要請されている。その理由は、温度差が10℃に満たないと、チャックの嵌合部6x、6yが溶着する恐れがある。また、温度差が50℃を超えるとシ−ルの際にチャックの嵌合部6x、6yがつぶれにくくなり、ガゼット付袋体の仕上がりが良好にならないからである。
【0078】
両者の融点の関係は、第1ポリオレフィン>第2ポリオレフィン、とする。図11は、一般的なポリオレフィン類の融点列を示す説明図である。チャックテ−プ7a、7bには融点の低いEVA、LLDPE(低密度品)を、チヤックの嵌合部6x、6yには第1ポリオレフィンとして融点の高いLLDPE(高密度品)、HDPE(高密度ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)を使用することが望ましい。
【0079】
チャックテ−プ7a、7bには、第2ポリオレフィンとしてEVA以外に、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メチルメタアクリレ−ト共重合体及びエチレンとその他のモノマ−共重合体が好適に使用できる。また、チヤックの嵌合部6x、6yには、上記以外にMDPE、PP−エチレン共重合体、PP−αオレフェン共重合体や、それらの三元共重合体が好適に使用できる。
【0080】
このように、ポリオレフィンとして、融点が高いPP(ポリプロピレン)などの材質と、融点が低いEVAなどの材質が含まれている。したがって、チャックテ−プとして融点が低いポリオレフィンを使用し、チャックの嵌合部として融点が高いポリオレフィンを使用することにより、前記のようにチャックテ−プを外面フィルムに溶着する際に、雌雄のチャック同士は溶着しないものとすることが出来る。
【0081】
以上、本発明のガゼット付袋体の実施形態について説明した。本発明においては、(1)「チャックが両側のサイドシ−ル幅の中間部から内側間に取り付けること」、(2)「正面側の外面フィルムと背面側の外面フィルム、および両側のサイドガゼットを1枚のフィルムで形成すること」、(3)「両面の外面フィルムの両側上部を閉鎖して指掛け部を形成すること」の各要件は、すべて具備されなければならないものではない。
【0082】
前記(1)〜(3)の要件は、それぞれ独立に設定されても良い。また、前記(1)〜(3)の要件を少なくとも2個、組み合わせて設定することもできる。したがって、例えば外面フィルムとサイドガゼットとを別部材で形成した場合に、チャックを両サイドシ−ル間に取り付ける構成とすることもできる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、チャックの取り付けが改良されているので、シ−ル面の仕上がり品質を向上させることができる。また、部品点数が低減されるので製造コストを減少させ生産効率を向上させることができる。さらに、指掛け部を形成しているので、移動のために持ち上げたり運搬する際に取り扱いやすいガゼット付袋体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るガゼット付袋体を示す概略図で、(a)は正面図、(b)は部分的な斜視図である。
【図2】チャックを閉じた状態を示すガゼット付袋体の斜視図である。
【図3】チャックを開いた状態を示すガゼット付袋体の説明図である。
【図4】ガゼット付袋体の製造工程を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係るガゼット付袋体を部分的に示す正面図である。
【図6】ガゼット付袋体のフィルム材質を示す断面図である。
【図7】ガゼット付袋体の部分的な斜視図である。
【図8】チャックとチャックシ−ルとの関係を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図9】フィルム原料のシ−ル強度−温度の特性を示す特性図である。
【図10】チャック部分の断面図である。
【図11】ポリオレフィンの融点特性の説明図である。
【図12】従来のガゼット付袋体を示す正面図である。
【図13】従来のガゼット付袋体の製造工程を示す説明図である。
【図14】従来のガゼット付袋体の製造工程を示す説明図である。
【図15】従来のガゼット付袋体におけるチャックとシ−ルとの関係を説明する側面図である。
【図16】従来のガゼット付袋体のチャックを開いた状態を示す説明図である。
【図17】従来のガゼット付袋体のチャックを閉じた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ガゼット付袋体
2、3 外面フィルム
4、5 サイドガゼット
6 チャック
7 チャックテ−プ
8、9 サイドシ−ル
10 底部のシ−ル
11a、11b 三角シ−ル
12a〜12d 三角シ−ル
13a、13b ポイントシ−ルの穴
13x、13y 閉鎖部
14a、14b ポイントシ−ルの穴

Claims (4)

  1. 表面側および背面側の外面フィルムと、前記両面の外面フィルム間において両サイドで折り込まれるサイドガゼットと、袋体を開閉するチャックとを備え、前記両面の外面フィルムの両サイドにサイドシ−ルを施したガゼット付袋体において、前記両面の外面フィルムと両サイドのサイドガゼットとを1枚のフィルムで形成し、前記両サイドガゼットは前記両面の外面フィルムの上下端部に延び、上部開口部付近にポイントシ−ル用の穴を形成し、各ポイントシ−ル用の穴を通して表面側および背面側の外面フィルムを溶着閉鎖し、前記チャックは前記上部ポイントシ−ル用の穴の下部位置で前記サイドシ−ル幅の中間部から内側間に取り付けてなるとともに、下部開口部付近にポイントシ−ル用の穴を形成し、その各ポイントシ−ル用の穴を通して表面側および背面側の外面フィルムを溶着閉鎖してなることを特徴とするガゼット付袋体。
  2. 前記外面フィルムの一面の両側の上下部に開口幅を狭くした三角シ−ルを施したことを特徴とする請求項1に記載のガゼット付袋体。
  3. 前記チャックの嵌合部として融点が高い第1のポリオレフィンを使用し、チャックを接着するチャックテ−プとして融点が低い第2のポリオレフィンを使用し、両者の温度差が10℃〜50℃程度となるように第1のポリオレフィンと第2のポリオレフィンを選定したことを特徴とする請求項1に記載のガゼット付袋体。
  4. 前記ガゼット付袋体のフィルム原料として、加熱、加圧して袋体にシ−ルを施す際のシ−ル強度が、融点温度以上の温度において、10℃の温度上昇によって20〜100(N/15mm)である、シ−ラント材質を用いたことを特徴とする請求項1に記載のガゼット付袋体。
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