JP3944415B2 - ELECTRONIC SOURCE DEVICE, ITS MANUFACTURING METHOD, AND DISPLAY DEVICE - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子源装置と電子源装置の製造方法、および表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、平面型の画像表示装置として、フィールドエミッションディスプレイ(以下、FEDと示す。)の開発が進められている。このFEDは、所定の隙間をおいて対向配置されたフェースプレートとリアプレートとを有し、フェースプレートの内面には3色の蛍光体層が形成され、リアプレートの内面には、これらの蛍光体を励起する電子を放出する電子放出源が設けられている。
【0003】
従来、FEDの電子放出源として、スピンドル型と称する構造が提案されている。この電子放出源は、Moから形成された電子放出部の先鋭部に電界を集中させ、蛍光体層との間にかけた電圧により電子放出部から電子を放出させて蛍光体を発光させる構造を有している。この方式により、薄型の平面表示装置が実現される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した電子放出源は非常に精細な構造を有し、均一にかつ簡便に多数形成することが極めて難しかった。したがって、このような電子放出源を用いて大型の平面表示装置を作ることが困難であるとともに、小型画面の平面表示装置であっても製造コストが高くなってしまうという問題があった。また、電子放出源の僅かな形状の相違により電子放出能力に違いが生じるため、安定した画像を得ることが難しかった。
【0005】
最近、アルミニウム(Al)の陽極酸化により得られる、直径が数nm〜数100nmの極めて微細な細孔(ナノホール)に、カーボンナノチューブ(CN)を形成して電子放出源とした構造が提案されている(Displays21(2000)P99-104参照)。
【0006】
しかしながら、このような構造の電子放出源においては、CNが高価格であるばかりでなく、管内の真空度が低いと管内ガスがCNを汚染するため寿命が短くなるなど、実用化面で多くの問題があった。
【0007】
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、電子放出能力が高く低真空度でも長寿命の電子源装置と、そのような電子源装置を極めて安価かつ簡便に製造する方法、および発光効率が高く安価で信頼性の高い表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子源装置は、絶縁基板上に形成された第1の導電体層と、前記第1の導電体層の上に形成された層であり、アルミニウムの陽極酸化により得られた多数の微細孔を有する多孔質アルミナと、フリットガラス、シリカ、アルミナから選ばれる少なくとも1種の結着性の無機材料を含み、さらにアルミニウム残留部を有するアルミナ結着層と、前記多孔質アルミナの前記微細孔内に形成された導体または半導体から成る導通層と、前記アルミナ結着層の上に前記導通層と電気的に接触して形成された第2の導電体層を備え、前記アルミナ結着層中で、前記微細孔の底端部と前記アルミニウム残留部とがアルミナから成るバリア層により隔てられ、かつ前記第1の導電体層と前記第2の導電体層との間に印加される電圧により、電子が放出されることを特徴とする。
【0009】
この電子源装置において、結着性の無機材料がフリットガラスであることができる。また、アルミナ結着層が所定のパターンを有し、かつ第2の導電体層が前記アルミナ結着層のパターンと異なるパターンを有することができる。さらに、アルミナ結着層のパターンの間に絶縁体層が形成された構造とすることができる。
【0010】
本発明に係る電子源装置の製造方法は、絶縁基板上に第1の導電体層を形成する工程と、前記第1の導電体層の上に、アルミニウム粉体を主成分としフリットガラス、シリカ、アルミナから選ばれる少なくとも1種の結着性の無機材料を含む導電性ペーストの層を形成する工程と、前記導電性ペースト層を加熱・焼成し、アルミニウム結着層を形成する工程と、前記アルミニウム結着層を陽極酸化し、多数の微細孔を有する多孔質アルミナと前記結着性の無機材料を含むアルミナ結着層を形成する陽極酸化工程と、前記多孔質アルミナの微細孔内に導体または半導体から成る導通層を形成する工程と、前記アルミナ結着層の上に、前記導通層と電気的に接触する第2の導電体層を形成する工程を備え、前記アルミニウム結着層を陽極酸化する工程において、アルミニウムの一部を酸化することなく残し、かつこのアルミニウム残留部と多孔質アルミナの微細孔の底端部との間に、アルミナから成るバリア層を形成することを特徴とする。
【0011】
この電子源装置の製造方法においては、結着性の無機材料がフリットガラスであることができる。また、導電性ペースト層を所定のパターンで形成することができる。さらに、導電性ペースト層を所定のパターンで形成し、かつ第2の導電体層を前記導電性ペースト層のパターンと異なるパターンで形成することができる。
【0012】
またさらに、導電性ペースト層を所定のパターンで形成する工程と、第2の導電体層を形成する工程との間に、前記導電性ペースト層のパターンを離隔する絶縁体層を形成する工程を有することができる。
【0013】
本発明に係る表示装置は、互いに対向して配置された第1の基板および第2の基板と、前記第1の基板の内面に設けられた蛍光体層と、前記第2の基板の内面側に設けられ、前記蛍光体層を励起する電子を放出する電子源とを備えた表示装置であり、前記電子源が前述の電子源装置であることを特徴とする。
【0014】
この表示装置においては、第2の導電体層を間に挟んでアルミナ結着層と反対側に、第3の電極が設けることができる。
【0015】
本発明の電子源装置において、アルミニウムの陽極酸化により得られた多孔質アルミナ(酸化アルミニウム)層の有する微細孔の内部に、導通層が形成されるとともに、この微細孔の底端部と、陽極酸化されることなく残留したアルミニウム素地部との間に、アルミナによるバリア層が設けられており、このバリア層が電子のトンネル障壁層となる。
【0016】
そして、導通層と電気的に接するように形成された第2の導電体層と、前記したアルミニウム素地部と電気的に接続される第1の導電体層との間に電圧を印加することにより、バリア層に電界が集中して電子が放出されるので、均一で電子の放出能力が高い電子源が得られる。また、電子放出部と雰囲気ガスとの直接接触が回避されているので、電子放出部の汚染による劣化がほとんど生じず、長寿命の表示装置が実現される。
【0017】
さらに、アルミニウム粉体と結着性の無機材料を含む導電性ペーストを、印刷するなどの方法で塗布し、次いで塗布層を加熱・焼成した後陽極酸化を行うことにより、多孔質アルミナを含む結着層を所定のパターンで形成することができるので、極めて安価かつ簡便に電子源装置を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0019】
本発明の第1の実施形態である電子源装置は、図1に示すように、リアプレートのガラス基板のような絶縁基板1の上に所定のパターンで形成された第1の導電体層2を有し、この導電体層2の上に、それと同じパターンを有するアルミナ結着層3が形成されている。アルミナ結着層3は、結着性の無機材料からなる結着部4と、アルミニウムの陽極酸化により得られた陽極酸化部5とが均一に混在した構造を有している。また、アルミナ結着層3の上には、第2の導電体層6のパターンが形成されている。
【0020】
なお、第1の導電体層2をパターン化することなく、絶縁基板1の全面に形成することもできる。また、アルミナ結着層3を下層の第1の導電体層2と異なるパターンで形成することも可能である。さらに、アルミナ結着層3のパターン各部を確実に絶縁・離隔するために、図2に示すように、絶縁基板1上のアルミナ結着層3のパターンの間に、絶縁基板のパターンを形成することができる。このような絶縁層7を構成する絶縁材料としては、例えばシリカ(SiO2)のような絶縁性の酸化物を使用することができる。なお、図2においては、第1の導電体層2の図示を省略している。
【0021】
第1の導電体層2を形成する材料としては、Al、Au、Agなどの導電性の金属が挙げられる。
【0022】
そして、これらの金属のパターンを形成するには、▲1▼所望のパターンの開孔を有するマスクを介して、これらの金属を蒸着する方法、あるいは▲2▼絶縁基板の全面に金属層を蒸着、スパッタリング、めっきなどの方法で形成した後、この金属層の上に所望のパターンのレジスト層をフォトリソグラフィにより形成し、しかる後酸などにより金属層をエッチングし除去する方法などを採ることができる。
【0023】
また、ITOやSnO2などの導電性金属酸化物を使用することもできる。これらの金属酸化物のパターン形成は、基板の全面にCVDなどの方法で金属酸化物層を形成した後、この層をフォトリソグラフィによりパターン化する方法などを採ることができる。
【0024】
結着部4を構成する無機材料としては、フリットガラス、シリカ、アルミナ等を挙げることができる。特に、フリットガラスの使用が好ましい。
【0025】
このような結着性の無機材料は、後述する蛍光体スクリーンとの間に印加される高電圧に起因する静電引力に対抗し、Alの陽極酸化部5をアルミナ結着層3中に保持するに充分な付着力を有する。すなわち、これら結着性の無機材料が介在することで、陽極酸化部5がアルミナ結着層3内に結着一体化され、層外への脱落が防止される。
【0026】
アルミナ結着層3中での結着性の無機材料の割合は、5〜50重量%とすることが望ましい。結着性の無機材料の割合が5重量%未満では、Alの陽極酸化部5の脱落が生じ、耐電圧特性が劣化しやすい。50重量%を超える場合には、電子放出(エミッション)特性が悪化し好ましくない。
【0027】
Alの陽極酸化部5は、図3に拡大して示すように、ほぼ垂直方向に延びた直径が数nm〜数100nmの多数の微細孔(ナノホール)8aを有する多孔質アルミナ層8を含み、多孔質アルミナ層8の下部には、陽極酸化されないで残ったアルミニウム残留部9を有している。そして、アルミニウム残留部9とナノホール8aの底端部との間には、アルミナ(酸化アルミニウム)から成るバリア層10が形成されている。
【0028】
また、ナノホール8aの内部には、Al、Au、Ag、Cu、Co、Fe、Cr、Niなどの導体あるいは半導体から成る導通層11が形成されている。これらの導通層11は、ナノホール8a内部に隙間なく充填されている必要がなく、導通が確保できれば良い。導通層11の形成は、例えば電気化学的方法やCVD法あるいは蒸着法などにより行うことができる。
【0029】
第2の導電体層6は、この導通層11と電気的に接触するように、所定のパターンで形成されている。第2の導電体層6のパターンは、前記した第1の導電体層2およびアルミナ結着層3と異なるパターンとすることが好ましく、より好ましくは両者のパターンが直交(クロス)するように形成する。例えば、第1の導電体層2のパターンおよび第2の導電体層6のパターンを、それぞれ直交する2本の軸(例えばX軸およびY軸)方向に平行にストライプ状に形成することが望ましい。
【0030】
第2の導電体層6を構成する導電性材料としては、Au、Al、Agなどの導電性金属が挙げられる。パターンの形成は、例えば、所定の開孔を有するマスクを使用し蒸着、スパッタリングなどの方法で行うことができる。また、めっき法により行うこともできる。さらに、蒸着、スパッタリングなどの方法を使用し、第2の導電体層6の形成と同時に、ナノホール8a内部への導通層11の形成を行うこともできる。
【0031】
この電子源装置によれば、第1の導電体層2を基準電極とし、第2の導電体層6との間に数10Vの電圧(正電圧)を印加することにより、アルミナ結着層3において多孔質アルミナ層8中のバリア層10に電界が集中される結果電子が発生し、発生した電子が、第2の導電体層6を突きぬけて外部に放出される。そして、第1の導電体層2および第2の導電体層6を、いずれもストライプ状でかつ互いに直交するように形成することにより、電子発生部位の調整ならびに電子発生量の制御を良好に行うことができる。
【0032】
このような構造を有する電子源装置において、多孔質アルミナ層8中のバリア層10の厚さの最適値は、バリア層10に加えられる電界強度に依存すると考えられる。そして、電界強度は、ナノホール8a内に形成される導通層11の抵抗値やナノホール8aの深さなど、種々の要因の影響を受けるものと考えられる。バリア層10の厚さは、2nm〜50nmとすることが望ましい。バリア層10の厚さが2nm未満では、電子放出(エミッション)が生じにくい。また、バリア層10の厚さが50nmを超えても、安定した良好なエミッションが生じにくくなる。
【0033】
多孔質アルミナ層8において、ナノホール8aの深さは、50nm〜30μmとする。また、孔径は1nm〜5000nmとすることが望ましく、より好ましくは5〜1000nmとする。ナノホール8aの深さは、浅いほうがエミッション発生は良くなるが、耐電圧性がかえって悪化する傾向にある。また、孔径は、大きすぎると電界集中が少なくなるため、エミッション発生効率が悪くなり、小さすぎると、孔の形成および内部での導通層11の形成が難しくなり好ましくない。ナノホール8aの深さ、孔径ともに、バリア層10にかかる電界強度に影響を及ぼす。
【0034】
導通層11の厚さは、50nm〜30μmとすることが望ましい。導通層11の厚さが50nm未満では、エミッション発生は良好であるが、耐電圧性が低下し好ましくない。反対に、導通層11の厚さが30μmを超えると、安定した良好なエミッションを得ることが難しい。
【0035】
第2の導電体層6の厚さは、5nm〜300nmとすることが望ましい。第2の導電体層6の厚さが5nm未満では、ナノホール8a内の導通層11との間に安定した良好な導通を確保することが難しい。反対に、300nmを超えると、電子が突きぬけて放出されることが難しくなる。
【0036】
本発明の第1の実施形態の電子源装置は、例えば以下に示す方法で製造することができる。
【0037】
すなわち、まずガラス基板のような絶縁基板1の上に、Al等の第1の導電体層2のパターンを形成する。パターンの形成方法としては、例えば所望のパターンの開孔を有するマスクを介して、Al等の金属を蒸着する方法を採ることができる。
【0038】
次いで、この第1の導電体層2のパターンの上に、Al粉体を主体としフリットガラスのような結着性の無機材料を含む導電性ペーストを印刷し、所定のパターンを形成した後、導電性ペースト層を加熱して焼成する。こうして、Al粉体が結着性の無機材料により一体に結着されたアルミニウム結着層が得られる。
【0039】
次いで、得られたアルミニウム結着層に対して陽極酸化を行う。アルミニウム結着層中のAlが陽極酸化され、多数のナノホール8aを有する多孔質アルミナ層8が形成される。なお、Alの一部は酸化されないで残留するように、陽極酸化の時間をコントロールする。こうして、結着性の無機材料からなる結着部4と、Alの陽極酸化により得られた陽極酸化部5とが均一に混在するアルミナ結着層3のパターンが形成される。
【0040】
次に、多孔質アルミナ層8のナノホール8aの内部に、Au、Alなどの金属から成る導通層11を、蒸着などの方法で形成する。Ni等から成る導通層11を形成するには、電解析出法を用いてNiをナノホール8a内に充填することもできる。
【0041】
その後、アルミナ結着層3のパターンの上に、Au等から成る第2の導電体層6のパターンを、例えば所望のパターンの開孔を有するマスクを介して蒸着あるいはスパッタリングするなどの方法で形成する。同じ導電性金属を蒸着することにより、導通層11の形成と第2の導電体層6の形成を同時に行うことも可能である。
【0042】
このように、本発明の第1の実施の形態によれば、電子放出能力が高く長寿命で信頼性の高い電子源を、簡便でかつ安価に得ることができる。
【0043】
次に、このような第1の実施形態の電子源装置を備えたFEDを、図面に基づいて説明する。
【0044】
このFEDは、図4に示すように、それぞれ矩形のガラス基板からなるリアプレート12とフェースプレート13を備え、これらのプレートは所定の間隔をおいて対向配置されている。そして、リアプレート12とフェースプレート13は、それぞれ周端部がガラスからなる矩形枠状の側壁14を介して接合され、真空外囲器15を形成している。
【0045】
フェースプレート13の内面には、蛍光体スクリーン16が形成されている。蛍光体スクリーン16は、ストライプ状あるいはドット状に形成された赤(R)、青(B)、緑(G)の3色の蛍光体層と黒色顔料から成る光吸収層が、並べられて構成されている。また、蛍光体スクリーン16の上には、第3の電極(アノード電極)としてAlから成るメタルバック層17が形成されている。なお、蛍光体スクリーン16とフェースプレート13との間に、第3の電極として対向電極(図示を省略。)を形成し、これをアノード電極とすることができる。対向電極としては、例えばITOからなる透明電極が用いられる。
【0046】
ここで、光吸収層はフォトリソグラフィなどにより形成することができる。また、赤(R)、青(B)、緑(G)の3色の蛍光体層の形成は、ZnS系、Y2O3系、Y2O2S系などの蛍光体液を用いたスラリー法で行うことができる。なお、各色の蛍光体層の形成は、スプレー法や印刷法で行うこともでき、これらの方法においても、必要に応じてフォトリソグラフィによるパターニングを併用することができる。
【0047】
リアプレート12の内面には、第1の実施形態の電子源装置18が設けられている。この電子源装置18は、電子ビーム(矢印で示す。)を放出する第2の導電体層6を内側(蛍光体スクリーン16側)に向けて配設されている。
【0048】
側壁14は、例えばフリットガラスにより、リアプレート12の周縁部とフェースプレート13の周縁部に封着され、これらリアプレート12とフェースプレート13および側壁14から構成された真空外囲器15の内部は、ほぼ真空に保持されている。さらに、リアプレート12とフェースプレート13の間には、これらのプレート間の間隙を維持するため、多数のスペーサ(図示を省略。)が所定の間隔をおいて配置されている。スペーサはそれぞれ板状あるいは柱状に形成されている。
【0049】
このようなFEDによれば、電子源装置18において、例えばX軸に平行にストライプ状に形成された第1の導電体層2のパターンを基準電極群とし、Y軸に平行に形成された第2の電極群である第2の導電体層6のパターンとの間に電圧が印加される。すなわち、クロスしているそれぞれのパターンが電極として選択され、それらの電極の交点に電圧が印加されることにより、第2の導電体層6を突きぬけて電子が放出される。そして、放出された電子が、蛍光体スクリーン16側に設けられた第3の電極(メタルバック層17)に印加された電圧(アノード電圧)により加速され、蛍光体層に衝突する。電子の衝突の結果、蛍光体が励起されて発光し、所望の画像が表示される。
【0050】
以上のように構成される本発明の実施形態によれば、電子放出能力が高く長寿命で信頼性の高い電子源を備えており、発光効率が高く安価で長寿命の表示装置を得ることができる。
【0051】
また、電子源装置18において、基準電極である第1の導電層体層2と第2の電極である第2の導電体層6が、それぞれストライプ状でかつ互いに直交するように形成されているので、電子発生部位の調整ならびによび電子発生量の制御が可能である。
【0052】
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
【0053】
実施例1
絶縁性基板として、縦10cm×横10cmのガラス板を使用し、その片面を界面活性剤とアセトンを用いて十分に洗浄した後、その上に、幅150μmのスリット状の多数の開孔を有するマスクを介してアルミニウムを蒸着した。こうしてガラス板上に、幅150μm、厚さ0.2μmのストライプ状のアルミニウム層を、X軸方向に沿って50μmの間隔で形成した。
【0054】
次に、以下の組成を有するアルミニウム(Al)ペーストを調製した。
フリットガラス(PbO/SiO2/B2O3/SnO2) 10wt%
Al粉末 70wt%
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 17wt%
エチルセルロース 3wt%
【0055】
次いで、このAlペーストを、前記したアルミニウム層のパターンの上にスクリーン印刷機を用いて印刷し、X軸方向に平行なストライプ状のパターン(幅150μm、厚さ20μm、ストライプの間隔50μm)を形成した。
【0056】
次に、このAlペースト層のパターンを500℃の温度で1時間加熱し、焼成を行った後、硫酸を電解液として電圧20Vで陽極酸化を行った。陽極酸化の時間は、得られるアルミニウム陽極酸化層(多孔質アルミナ層)に導電性が認められる範囲で、すなわちアルミニウムが完全に酸化されることがなく、アルミニウム素地部の一部が残る範囲でコントロールした。こうして、X軸方向にストライプ状のアルミナ結着層を形成した。
【0057】
次いで、このアルミナ結着層のパターンの上から、幅150μmのスリット状の多数の開孔を有するマスクを介して金(Au)をスパッタリングし、幅150μmのストライプ状のAu層(厚さ50nm)を50μmの間隔で形成するとともに、多孔質アルミナ層のナノホール内にAu層を形成し、ナノホール内の導通を確保した。なお、このAu層のパターンは、Al層のパターン(アルミナ結着層のパターン)と直交するY軸方向に形成した。こうして、Al層を基準電極(カソード電極)、Au層を第2の電極(ゲート電極)とし、多孔質アルミナ層のナノホールの下側に形成されたアルミナから成るバリア層を電子放出部とする電子源が得られた。
【0058】
次いで、蛍光体スクリーンを有するフェースプレートを以下の手順で作製した。まず、縦10cm×横10cmのガラス基板上に、フォトリソグラフィによりグラフファイトを主成分とする格子マトリックス状の遮光層を形成した後、この遮光層の間隙部に、規則正しく配列された赤(Y2O2S:Eu)、緑(ZnS:Cu,Al)、青(ZnS:Ag,Al)の蛍光体層をフォトリソグラフィにより形成した。次いで、こうして形成された蛍光体スクリーンの上にニトロセルロースからなるフィルムを形成し、その上にメタルバック層としてアルミニウム層を蒸着により形成し、蛍光面を完成した。このアルミニウム層は、第3の電極であるアノード電極となる。
【0059】
こうして得られたフェースプレートと、前記した電子源を備えた基板(リアプレート)とを、以下の手順で組み立てた。まず、リアプレートの画像有効面外の所望位置に穴をあけ、排気管をフリットガラスにより接合した。次いで、リアプレートにギャップ制御のためのガラス枠を配置し、その上に電子源の第2の電極(ゲート電極)と蛍光面の第3の電極(メタルバック層)とが対向するように、フェースプレートを配置した。そして、電子源の個々の電子放出部位が蛍光体スクリーンの画素と対応するように位置合せを行った後、フリットガラスにより接合した。このとき、電子源のゲート電極と蛍光面の第3の電極とのギャップが全面で2mmとなるように、ガラス枠を制御した。次いで、300℃で加熱しながら排気管により排気を行い、1×10−3〜5×10−3Paとなったところで排気管の封止を行った。以上の手順により、10cm×10cmの表示装置を製作した。
【0060】
こうして得られた表示装置を、図5に模式的に示す。この図において、符号19はフェースプレート、20は蛍光体スクリーン、21は第3の電極であるメタルバック層、22はリアプレート、23は電子源の基準電極であるAl層、24は第2の電極(ゲート電極)であるAu層をそれぞれ示す。
【0061】
このような表示装置において、第3の電極の電圧(Va)を8kvとし、第1の電極(基準電極)群と第2の電極(ゲート電極)群との間に信号に応じた0〜50Vの電圧(Vd)を印加し、蛍光体層の発光状態を観察することにより、電子放出(エミッション)開始電圧および絶縁破壊電圧を測定した。
【0062】
実施例1の表示装置では、4Vと低い電圧(Vd)で電子の放出が開始し、良好な発光状態が得られた。また、絶縁破壊電圧が高く、耐電圧性も満足のゆくものであった。そして、アルミニウム粉末並びにアルミナの脱落に起因する放電は認められなかった。
【0063】
実施例2
以下の組成を有するAlペーストを調製した。
フリットガラス(PbO/SiO2/B2O3/SnO2) 15wt%
アルミニウム(Al)粉末 65wt%
ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート 17wt%
エチルセルロース 3wt%
【0064】
こうして得られたAlペーストを使用し、実施例1と同様にして電子源を作製し、その電子源を用い実施例1と同様にして表示装置を完成した。
【0065】
次いで、得られた表示装置の電子放出開始電圧および絶縁破壊電圧を測定した。実施例2の表示装置では、十分に低い電圧で電子放出が開始し、良好な発光状態が得られた。また、耐電圧が15kVと実施例1の表示装置に比べて高くなり、結着材による多孔質アルミナの付着力が向上し、アルミナおよびアルミニウム粉末の脱落が防止されていることがわかった。
【0066】
なお、本発明は前記した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、使用する材料は前記した実施の形態に限定されることなく、必要に応じて種々選択可能である。また、本発明は、FEDに限らず、他の平面表示装置にも適用可能である。
【0067】
【発明の効果】
以上の記載から明らかなように、本発明によれば、電子放出能力が高く長寿命の電子源を有し、明るく信頼性の高い表示装置を簡便かつ安価に得ることができる。
【0068】
また、超微細単位を有し均一性に優れた電子源を備え、1つの絵素に対して数千以上もの単位電子源が対応するので、高効率で信頼性の高い表示を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である電子源装置の構造を示す断面図。
【図2】電子源装置の別の実施形態を示す断面図。
【図3】第1の実施形態において、Alの陽極酸化部を拡大して示す断面図。
【図4】本発明の実施形態であるFEDの構造を概略的に示す断面図。
【図5】本発明の実施例で得られた表示装置を模式的に示す図。
【符号の説明】
1………絶縁基板、2………第1の導電体層、3………アルミナ結着層、4………結着性の無機材料からなる結着部、5………陽極酸化部、6………第2の導電体層、7………絶縁体層、8a………ナノホール、8………多孔質アルミナ層、9………アルミニウム残留部、10………バリア層、11………導通層、12………リアプレート、13………フェースプレート、14………側壁、16………蛍光体スクリーン、17………メタルバック層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an electron source device, a method for manufacturing the electron source device, and a display device.
[0002]
[Prior art]
In recent years, a field emission display (hereinafter referred to as FED) has been developed as a flat image display device. This FED has a face plate and a rear plate which are arranged to face each other with a predetermined gap, and three color phosphor layers are formed on the inner surface of the face plate, and these fluorescent materials are formed on the inner surface of the rear plate. An electron emission source that emits electrons that excite the body is provided.
[0003]
Conventionally, a structure called a spindle type has been proposed as an electron emission source of an FED. This electron emission source has a structure in which an electric field is concentrated on a sharp portion of an electron emission portion formed of Mo, and electrons are emitted from the electron emission portion by a voltage applied to the phosphor layer to cause the phosphor to emit light. is doing. By this method, a thin flat display device is realized.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above-described electron emission source has a very fine structure, and it has been extremely difficult to form a large number uniformly and simply. Therefore, it is difficult to make a large flat display device using such an electron emission source, and there is a problem that a manufacturing cost increases even if the flat display device has a small screen. In addition, since a difference in electron emission capability occurs due to a slight difference in shape of the electron emission source, it is difficult to obtain a stable image.
[0005]
Recently, a structure has been proposed in which carbon nanotubes (CN) are formed in very fine pores (nanoholes) with a diameter of several nanometers to several hundreds of nanometers, which are obtained by anodic oxidation of aluminum (Al), and used as an electron emission source. (See Displays 21 (2000) P99-104).
[0006]
However, in the electron emission source having such a structure, not only is CN expensive, but if the degree of vacuum in the tube is low, the gas in the tube contaminates the CN and the life is shortened. There was a problem.
[0007]
The present invention has been made to solve these problems, and has a high electron emission capability and a long lifetime even at a low vacuum, and a method for manufacturing such an electron source device extremely inexpensively and simply. Another object of the present invention is to provide a display device with high luminous efficiency, low cost, and high reliability.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
An electron source device according to the present invention includes a first conductor layer formed on an insulating substrate and a layer formed on the first conductor layer, and is obtained by anodization of aluminum. Porous alumina having fine pores of At least one selected from frit glass, silica and alumina An alumina binding layer containing a binding inorganic material and further having an aluminum residual portion, a conductive layer made of a conductor or a semiconductor formed in the micropores of the porous alumina, and an upper surface of the alumina binding layer A second conductive layer formed in electrical contact with the conductive layer, and a barrier layer in which the bottom end portion of the fine hole and the aluminum residual portion are made of alumina in the alumina binding layer. And electrons are emitted by a voltage applied between the first conductor layer and the second conductor layer.
[0009]
In this electron source device, the binding inorganic material can be frit glass. The alumina binder layer may have a predetermined pattern, and the second conductor layer may have a pattern different from the pattern of the alumina binder layer. Furthermore, it can be set as the structure where the insulator layer was formed between the patterns of the alumina binder layer.
[0010]
The method of manufacturing an electron source device according to the present invention includes a step of forming a first conductor layer on an insulating substrate, and an aluminum powder as a main component on the first conductor layer. At least one selected from frit glass, silica and alumina A step of forming a conductive paste layer containing a binding inorganic material, a step of heating and baking the conductive paste layer to form an aluminum binding layer, an anodizing of the aluminum binding layer, Porous alumina with a large number of micropores; Said An anodic oxidation step of forming an alumina binding layer containing a binding inorganic material, a step of forming a conductive layer made of a conductor or a semiconductor in the micropores of the porous alumina, and on the alumina binding layer And a step of forming a second conductor layer in electrical contact with the conductive layer, wherein in the step of anodizing the aluminum binder layer, a part of aluminum is left without being oxidized, and the aluminum residue A barrier layer made of alumina is formed between the portion and the bottom end of the fine pores of the porous alumina.
[0011]
In this method of manufacturing an electron source device, the binding inorganic material can be frit glass. Further, the conductive paste layer can be formed in a predetermined pattern. Furthermore, the conductive paste layer can be formed in a predetermined pattern, and the second conductor layer can be formed in a pattern different from the pattern of the conductive paste layer.
[0012]
Furthermore, a step of forming an insulator layer separating the pattern of the conductive paste layer between the step of forming the conductive paste layer in a predetermined pattern and the step of forming the second conductor layer. Can have.
[0013]
A display device according to the present invention includes a first substrate and a second substrate disposed to face each other, a phosphor layer provided on an inner surface of the first substrate, and an inner surface side of the second substrate. Provided with an electron source that emits electrons that excite the phosphor layer, and the electron source is the above-described electron source device.
[0014]
In this display device, the third electrode can be provided on the opposite side of the alumina binder layer with the second conductor layer interposed therebetween.
[0015]
In the electron source device of the present invention, a conductive layer is formed inside the micropores of the porous alumina (aluminum oxide) layer obtained by anodizing aluminum, and the bottom end of the micropores and the anode A barrier layer made of alumina is provided between the aluminum base portion remaining without being oxidized, and this barrier layer becomes an electron tunnel barrier layer.
[0016]
Then, by applying a voltage between the second conductor layer formed so as to be in electrical contact with the conductive layer and the first conductor layer electrically connected to the aluminum base portion described above, Since the electric field concentrates on the barrier layer and electrons are emitted, a uniform electron source with high electron emission capability can be obtained. In addition, since direct contact between the electron emission portion and the atmospheric gas is avoided, the deterioration due to contamination of the electron emission portion hardly occurs and a long-life display device is realized.
[0017]
Furthermore, a conductive paste containing an aluminum powder and a binding inorganic material is applied by a method such as printing, and then the coating layer is heated and baked, and then anodized to perform a binding process including porous alumina. Since the deposition layer can be formed in a predetermined pattern, an electron source device can be obtained very easily and inexpensively.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0019]
As shown in FIG. 1, an electron source device according to a first embodiment of the present invention includes a
[0020]
The
[0021]
Examples of the material for forming the
[0022]
In order to form these metal patterns, (1) a method of vapor-depositing these metals through a mask having a hole having a desired pattern, or (2) a metal layer is vapor-deposited on the entire surface of the insulating substrate. After forming by a method such as sputtering or plating, a resist layer having a desired pattern can be formed on the metal layer by photolithography, and then the metal layer can be etched and removed with an acid or the like. .
[0023]
ITO and SnO 2 Conductive metal oxides such as can also be used. These metal oxide patterns can be formed by forming a metal oxide layer on the entire surface of the substrate by a method such as CVD and then patterning the layer by photolithography.
[0024]
Examples of the inorganic material constituting the binding
[0025]
Such a binding inorganic material holds the anodized
[0026]
The proportion of the binding inorganic material in the
[0027]
As shown in an enlarged view in FIG. 3, the
[0028]
In addition, a
[0029]
The
[0030]
Examples of the conductive material constituting the
[0031]
According to this electron source device, the
[0032]
In the electron source device having such a structure, the optimum value of the thickness of the
[0033]
In the
[0034]
The thickness of the
[0035]
The thickness of the
[0036]
The electron source device according to the first embodiment of the present invention can be manufactured, for example, by the following method.
[0037]
That is, first, a pattern of a
[0038]
Next, on the pattern of the
[0039]
Next, anodization is performed on the obtained aluminum binder layer. Al in the aluminum binder layer is anodized to form a
[0040]
Next, a
[0041]
Thereafter, a pattern of the
[0042]
As described above, according to the first embodiment of the present invention, an electron source having a high electron emission capability, a long lifetime, and high reliability can be obtained simply and inexpensively.
[0043]
Next, an FED equipped with such an electron source device according to the first embodiment will be described with reference to the drawings.
[0044]
As shown in FIG. 4, the FED includes a
[0045]
A
[0046]
Here, the light absorption layer can be formed by photolithography or the like. In addition, the formation of phosphor layers of three colors of red (R), blue (B), and green (G) is based on ZnS, Y 2 O 3 Series, Y 2 O 2 It can be performed by a slurry method using a phosphor liquid such as S-based. In addition, formation of the phosphor layer of each color can also be performed by a spray method or a printing method, and also in these methods, patterning by photolithography can be used together as necessary.
[0047]
The
[0048]
The
[0049]
According to such an FED, in the
[0050]
According to the embodiment of the present invention configured as described above, an electron source having a high electron emission capability, a long lifetime, and a high reliability can be provided, and a display device having a high luminous efficiency, a low cost, and a long lifetime can be obtained. it can.
[0051]
Further, in the
[0052]
Next, specific examples of the present invention will be described.
[0053]
Example 1
As an insulating substrate, a glass plate measuring 10 cm in length and 10 cm in width is used, and after thoroughly cleaning one side with a surfactant and acetone, a number of slit-shaped openings having a width of 150 μm are formed on the glass plate. Aluminum was deposited through a mask. Thus, striped aluminum layers having a width of 150 μm and a thickness of 0.2 μm were formed on the glass plate at intervals of 50 μm along the X-axis direction.
[0054]
Next, an aluminum (Al) paste having the following composition was prepared.
Frit glass (PbO / SiO 2 / B 2 O 3 / SnO 2 ) 10wt%
Al powder 70wt%
Diethylene glycol monobutyl ether acetate 17wt%
Ethylcellulose 3wt%
[0055]
Next, this Al paste is printed on the aluminum layer pattern using a screen printer to form a stripe pattern (width 150 μm,
[0056]
Next, this Al paste layer pattern was heated at a temperature of 500 ° C. for 1 hour and baked, and then anodization was performed at a voltage of 20 V using sulfuric acid as an electrolyte. The anodic oxidation time is controlled within the range where conductivity is recognized in the obtained aluminum anodic oxidation layer (porous alumina layer), that is, the aluminum is not completely oxidized and a part of the aluminum base part remains. did. Thus, a striped alumina binder layer was formed in the X-axis direction.
[0057]
Next, gold (Au) is sputtered from above the alumina binder layer pattern through a mask having a large number of slit-shaped openings having a width of 150 μm, and a stripe-shaped Au layer having a width of 150 μm (thickness 50 nm). Were formed at intervals of 50 μm, and an Au layer was formed in the nanoholes of the porous alumina layer to ensure conduction in the nanoholes. The Au layer pattern was formed in the Y-axis direction orthogonal to the Al layer pattern (alumina binder layer pattern). Thus, the Al layer is used as the reference electrode (cathode electrode), the Au layer is used as the second electrode (gate electrode), and the barrier layer made of alumina formed below the nanoholes in the porous alumina layer is used as the electron emission portion. The source was obtained.
[0058]
Next, a face plate having a phosphor screen was produced by the following procedure. First, a lattice matrix-shaped light shielding layer mainly composed of graphite is formed by photolithography on a glass substrate having a length of 10 cm and a width of 10 cm, and then red (Y) regularly arranged in a gap portion of the light shielding layer. 2 O 2 Phosphor layers of S: Eu), green (ZnS: Cu, Al), and blue (ZnS: Ag, Al) were formed by photolithography. Next, a film made of nitrocellulose was formed on the phosphor screen thus formed, and an aluminum layer was formed thereon as a metal back layer by vapor deposition, thereby completing a phosphor screen. This aluminum layer becomes an anode electrode which is a third electrode.
[0059]
The face plate thus obtained and the substrate (rear plate) provided with the electron source described above were assembled in the following procedure. First, a hole was made at a desired position outside the image effective surface of the rear plate, and the exhaust pipe was joined with frit glass. Next, a glass frame for gap control is arranged on the rear plate, and the second electrode (gate electrode) of the electron source and the third electrode (metal back layer) of the phosphor screen face each other. A face plate was placed. And after aligning so that each electron emission site | part of an electron source might correspond to the pixel of a phosphor screen, it joined by frit glass. At this time, the glass frame was controlled so that the gap between the gate electrode of the electron source and the third electrode of the phosphor screen was 2 mm over the entire surface. Next, exhaust is performed through the exhaust pipe while heating at 300 ° C., and 1 × 10 -3 ~ 5x10 -3 When the pressure reached Pa, the exhaust pipe was sealed. A 10 cm × 10 cm display device was manufactured by the above procedure.
[0060]
The display device thus obtained is schematically shown in FIG. In this figure,
[0061]
In such a display device, the voltage (Va) of the third electrode is 8 kv, and 0 to 50 V corresponding to the signal between the first electrode (reference electrode) group and the second electrode (gate electrode) group. The voltage (Vd) was applied and the emission state of the phosphor layer was observed to measure the electron emission (emission) start voltage and the dielectric breakdown voltage.
[0062]
In the display device of Example 1, emission of electrons started at a voltage (Vd) as low as 4 V, and a good light emission state was obtained. Further, the dielectric breakdown voltage was high, and the voltage resistance was satisfactory. And the discharge resulting from dropping of aluminum powder and alumina was not recognized.
[0063]
Example 2
An Al paste having the following composition was prepared.
Frit glass (PbO / SiO 2 / B 2 O 3 / SnO 2 ) 15wt%
Aluminum (Al) powder 65wt%
Diethylene glycol monobutyl ether acetate 17wt%
Ethylcellulose 3wt%
[0064]
Using the Al paste thus obtained, an electron source was produced in the same manner as in Example 1, and a display device was completed in the same manner as in Example 1 using the electron source.
[0065]
Subsequently, the electron emission start voltage and the dielectric breakdown voltage of the obtained display device were measured. In the display device of Example 2, electron emission started at a sufficiently low voltage, and a good light emission state was obtained. In addition, it was found that the withstand voltage was 15 kV, which was higher than that of the display device of Example 1, the adhesion of porous alumina by the binder was improved, and the alumina and aluminum powder were prevented from falling off.
[0066]
The present invention is not limited to the above-described embodiment, and various modifications can be made within the scope of the present invention. For example, the material to be used is not limited to the above-described embodiment, and can be variously selected as necessary. Further, the present invention is not limited to the FED but can be applied to other flat display devices.
[0067]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, according to the present invention, a bright and reliable display device having an electron emission capability and a long-life electron source can be obtained simply and inexpensively.
[0068]
In addition, an electron source with ultra-fine units and excellent uniformity is provided, and thousands or more unit electron sources correspond to one picture element, so that highly efficient and reliable display can be realized. it can.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing the structure of an electron source device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing another embodiment of the electron source device.
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view showing an anodized portion of Al in the first embodiment.
FIG. 4 is a cross-sectional view schematically showing the structure of an FED according to an embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a diagram schematically showing a display device obtained in an example of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (11)
前記第1の導電体層の上に形成された層であり、アルミニウムの陽極酸化により得られた多数の微細孔を有する多孔質アルミナと、フリットガラス、シリカ、アルミナから選ばれる少なくとも1種の結着性の無機材料を含み、さらにアルミニウム残留部を有するアルミナ結着層と、
前記多孔質アルミナの前記微細孔内に形成された導体または半導体から成る導通層と、
前記アルミナ結着層の上に前記導通層と電気的に接触して形成された第2の導電体層を備え、
前記アルミナ結着層中で、前記微細孔の底端部と前記アルミニウム残留部とがアルミナから成るバリア層により隔てられ、かつ前記第1の導電体層と前記第2の導電体層との間に印加される電圧により、電子が放出されることを特徴とする電子源装置。A first conductor layer formed on an insulating substrate;
It is a layer formed on the first conductor layer, and is formed of porous alumina having a large number of micropores obtained by anodization of aluminum, and at least one kind selected from frit glass, silica, and alumina. An alumina binder layer containing an adhesive inorganic material and further having an aluminum residual portion;
A conductive layer made of a conductor or a semiconductor formed in the micropores of the porous alumina;
A second conductor layer formed on the alumina binder layer in electrical contact with the conductive layer;
In the alumina binder layer, the bottom end portion of the fine hole and the aluminum residual portion are separated by a barrier layer made of alumina, and between the first conductor layer and the second conductor layer. Electrons are emitted by a voltage applied to the electron source device.
前記第1の導電体層の上に、アルミニウム粉体を主成分としフリットガラス、シリカ、アルミナから選ばれる少なくとも1種の結着性の無機材料を含む導電性ペーストの層を形成する工程と、
前記導電性ペースト層を加熱・焼成し、アルミニウム結着層を形成する工程と、
前記アルミニウム結着層を陽極酸化し、多数の微細孔を有する多孔質アルミナと前記結着性の無機材料を含むアルミナ結着層を形成する陽極酸化工程と、
前記多孔質アルミナの微細孔内に導体または半導体から成る導通層を形成する工程と、
前記アルミナ結着層の上に、前記導通層と電気的に接触する第2の導電体層を形成する工程を備え、
前記アルミニウム結着層を陽極酸化する工程において、アルミニウムの一部を酸化することなく残し、かつこのアルミニウム残留部と多孔質アルミナの微細孔の底端部との間に、アルミナから成るバリア層を形成することを特徴とする電子源装置の製造方法。Forming a first conductor layer on an insulating substrate;
Forming a conductive paste layer on the first conductor layer, the main component of which is an aluminum powder and containing at least one binder inorganic material selected from frit glass, silica, and alumina ;
Heating and baking the conductive paste layer to form an aluminum binder layer;
The aluminum binder layer by anodizing, the anodizing process for forming an alumina binder layer comprising a porous alumina the binder of the inorganic material having a plurality of micropores,
Forming a conductive layer made of a conductor or semiconductor in the micropores of the porous alumina;
Forming a second conductor layer in electrical contact with the conductive layer on the alumina binder layer;
In the step of anodizing the aluminum binder layer, a part of the aluminum is left without being oxidized, and a barrier layer made of alumina is provided between the aluminum residue and the bottom end of the fine pores of the porous alumina. A method of manufacturing an electron source device, comprising: forming an electron source device.
前記電子源は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の電子源装置であることを特徴とする表示装置。A first substrate and a second substrate disposed opposite to each other; a phosphor layer provided on an inner surface of the first substrate; and an inner surface side of the second substrate, the phosphor layer An electron source that emits electrons that excite
The display device according to claim 1, wherein the electron source is the electron source device according to claim 1.
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