JP3943947B2 - Antistatic polyester resin expanded particles and molded articles thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、帯電防止性、生分解性を有し実用性に優れた発泡粒子及びその成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、軽量性、緩衝性、断熱性、成形性等の点に特徴を有するプラスチック発泡体は便利な物であり、主に包装容器、緩衝材等に多量に用いられている。一方、環境問題から自然境環中で分解処理される生分解性プラスチックが研究され、これまでに脂肪族ポリエステルの発泡粒子成形体についての特許出願も数多くなされている。
【0003】
例えば、脂肪族ポリエステル粒子にプロパンとペンタンを発泡剤として含浸させ発泡性樹脂粒子とした後、該粒子を水蒸気により加熱して予備発泡粒子とした後、これを金型内で加熱成形し、成形体を得る方法が特開平6−248106号公報(特許第2609795号)に記載されている。また、少なくとも5重量%のゲル分率を有する脂肪族ポリエステル発泡粒子成形体が特開平10−324766号公報に記載されている。
しかしながら、前者においては発泡粒子を金型内で成形したときに、発泡成形体は得られるものの、その成形収縮率が大きいという課題を残し、後者においては収縮の課題は解決されたたものの、帯電防止性の点で課題を残すものであった。
すなわち、該発泡粒子から成形された成形体は摩擦等により帯電しやすく放電しにくいため、該成形体を包装材料とした場合、帯電した静電気の放電により電気・電子機器、部品、精密機器、部品等に障害を与えることもあり、また、ほこりが付着しやすいといった問題があった。又、発泡粒子を輸送する際にも帯電しやすいため、トラブルの原因となる可能性があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、帯電防止性が良好なポリエステル系樹脂発泡粒子を提供するとともに、該発泡粒子を成形して得られる帯電防止性に優れたポリエステル系樹脂発泡粒子成形体を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、以下に示す帯電防止ポリエステル系樹脂発泡粒子及びポリエステル系樹脂発泡粒子成形体が提供される。
(1)主鎖に少なくとも35モル%の脂肪族エステル成分を含むポリエステル系樹脂を主成分とする基材樹脂中に、(i)炭素数が6〜26の高級アルコールと、(ii)下記一般式(1)で表される含窒素化合物及びグリセリンとアルキル基の炭素数が8〜26の脂肪酸とのエステルの中から選択される1種又は2種以上の長鎖化合物との混合物を0.5〜5重量%含有することを特徴とする帯電防止ポリエステル系樹脂発泡粒子。
【化2】
式中、R1はCH2CH2OHまたはCH2CH2OCO−R4(R4は炭素数が8〜26のアルキル基)、R2はCH2CH2OHまたはH、R3は炭素数が8〜26のアルキル基、アシル基、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシアシル基を示す)
(2)該ポリエステル系樹脂が、1,4−ブタンジオールと、コハク酸及び/又はアジピン酸からなることを特徴とする上記(1)に記載の帯電防止ポリエステル系樹脂発泡粒子。
(3)該混合物が、炭素数が8〜26の高級アルコールと、ヒドロキシアシル基の炭素数が8〜26であるヒドロキシアルキルジエタノールアミドと、グリセリンとアルキル基の炭素数が8〜26の脂肪酸とのエステルとからなることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の帯電防止ポリエステル系樹脂発泡粒子。
(4)該発泡粒子の見掛け密度が、0.015〜0.09g/cm3であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の帯電防止ポリエステル系樹脂発泡粒子。
(5)該発泡粒子の平均気泡数が、5〜2000個/mm2であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の帯電防止ポリエステル系樹脂発泡粒子。
(6)該発泡粒子の平均気泡膜厚が、0.2〜5μmであることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の帯電防止ポリエステル系樹脂発泡粒子。
(7)該発泡粒子のゲル分率が、少なくとも5重量%であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の帯電防止ポリエステル系樹脂発泡粒子。
(8)該ゲル分率が、40〜100重量%であることを特徴とする上記(7)に記載の帯電防止ポリエステル系樹脂発泡粒子。
(9)上記(7)又は(8)に記載の帯電防止ポリエステル系樹脂発泡粒子を型内に充填し加熱成形してなることを特徴とする帯電防止ポリエステル系樹脂発泡粒子成形体。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のポリエステル系樹脂発泡粒子(以下、単に発泡粒子とも言う)は、生分解性を有するポリエステル系樹脂を主成分とするものを基材樹脂として作製された樹脂粒子を発泡させることにより製造される。
本発明で発泡粒子製造用の基材樹脂の主成分として用いるポリエステル系樹脂には、生分解性を有するポリエステル系樹脂を主成分とするものであれば良く、例えば、脂肪族ポリオール成分と脂肪族多価カルボン酸成分との重縮合体である、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート等の脂肪族ポリエステル、ポリ(ブチレンサクシネート/テレフタレート)、ポリ(ブチレンアジペート/テレフタレート)、特表平10−505620号公報に示されるような芳香族多価カルボン酸と脂肪族多価カルボン酸と脂肪族ポリオールとの重縮合等により得られる脂肪族芳香族ポリエステル、ポリカプロラクトン等のラクトンの開環重合物、乳酸やヒドロキシ酪酸の重縮合物等のヒドロキシ酸重縮合物等が挙げられる。
【0007】
本発明で用いるポリエステル系樹脂は、その主鎖中に生分解性を有することが確認されている脂肪族エステル成分を含むもので、その脂肪族エステル成分の主鎖中の含有割合は、少なくとも35モル%、好ましくは45〜100モル%、より好ましくは60〜100モル%の割合である。
【0008】
また、本発明で用いる基材樹脂の主成分として用いるポリエステル系樹脂には、該樹脂を連結剤を介して高分子量化したものや、複数のポリマーをブレンドしたもの、炭酸ジエステル共重合物等も包含される。
前記連結剤としては、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート等のアリールカーボネート等が挙げられる。
本発明では、特に、炭素数が4以下の1種又は2種以上の脂肪族ポリオール成分と炭素数が4以下の1種又は2種以上の脂肪族多価カルボン酸成分との重縮合物からなるポリエステル系樹脂を主成分とする基材樹脂を用いるのが好ましい。
尚、本発明の目的、効果を阻害しない範囲でその他の樹脂又はゴム成分を基材樹脂の全重量に対して50重量%以下、好ましくは30重量%以下、更に好ましくは20重量%以下の割合で混合することができ、本明細書における基材樹脂の主成分であるポリエステル系樹脂は、本発明の目的、効果が達成できることを前提として、基材樹脂中に50重量%以上、好ましくは70重量%以上、更に好ましくは80重量%以上含まれている。
【0009】
本発明の発泡粒子を製造するには、先ず、樹脂粒子を作製する。この粒子自体は、従来公知の方法で作ることができ、例えば、基材樹脂を押出機で溶融混練した後ストランド状に押出し、冷却後適宜の長さに切断するか又は適宜長さに切断後冷却することによって得ることができる。樹脂粒子の1個当りの平均重量は、0.5〜6mg、更に1〜4mgにするのが好ましい。該重量が重すぎると加熱成形時の発泡粒子の膨張性の加熱媒体温度による制御が行い難くなる虞があり、又、発泡粒子の加熱成形後の冷却に時間を要する、得られる発泡粒子成形体の表面平滑性が損なわれる等の虞もある。特に発泡粒子の見掛け密度が低密度になった場合に発泡粒子の粒子径が大きくなり、金型への充填性が低下する。一方、該重量が軽すぎると樹脂粒子の安定した製造が困難となる虞がある。
本明細書において樹脂粒子1個当りの平均重量は、樹脂粒子群(少なくとも樹脂粒子1000個以上を80℃のオーブン中で30〜40トールの減圧条件下にて8時間放置したもの)の重量を測定し、次に該粒子群を構成している樹脂粒子の個数を数え、該重量を該個数にて割り算することにより求まる値とする。
【0010】
尚、基材樹脂を押出機で溶融混練しストランド状に押出す工程において、基材樹脂が吸湿性を有するものの場合、基材樹脂を予め乾燥させておくことや二軸押出機を使用し該押出機の真空ベントから樹脂中の水分を吸引することが好ましく、押出機に投入前の基材樹脂を予め乾燥させておく場合には含水量が1000ppm以下となるように調整することが好ましい。前記真空ベント等による乾燥操作を行わずに含水量が多すぎる状態の基材樹脂から発泡用の樹脂粒子を作製すると、発泡用の樹脂粒子に発泡粒子の気泡の均一性に悪影響を及ぼす気泡が混入したり、押出機で溶融混練する場合に基材樹脂の物性低下が起こりメルトフローレイト(MFR)が極端に大きくなってしまう虞がある。また、押出温度条件についても基材樹脂のMFRが極端に大きくならないように条件を設定する。
【0011】
本発明において帯電防止性に優れた発泡粒子、成形体を作製するために、前記基材樹脂に帯電防止効果が発現される下記に特定される帯電防止効果のある混合物を添加する。該混合物としては、(i)炭素数が6〜26の高級アルコールと、(ii)下記一般式(1)で表される含窒素化合物及びグリセリンとアルキル基の炭素数が8〜26の脂肪酸とのエステルの中から選択される1種又は2種以上の長鎖化合物との混合物である。
【化3】
前記式中、R1はCH2CH2OHまたはCH2CH2OCO−R4(R4は炭素数が8〜26のアルキル基)、R2はCH2CH2OHまたはH、R3は炭素数が8〜26のアルキル基、アシル基、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシアシル基を示す。
なお、本発明書において高級アルコールとは炭素数が6〜26の一価の脂肪族アルコールを意味する。
【0012】
上記高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミスチリルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコシルアルコール、セリルアルコール等の脂肪族飽和アルコール、その他の脂肪族不飽和アルコールが挙げられる。
本発明で使用する高級アルコールの炭素数としては、8〜26、更に8〜23、特に8〜18であることが、基材樹脂との混練性、帯電防止効果の発現性の点から好ましい。
【0013】
また、前記一般式(1)で表される含窒素化合物において、式中のR3は炭素数8〜26、好ましくは8〜20のアルキル基、アシル基、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシアシル基を示す。
前記一般式(1)中のR3の具体例としては、例えば、R−、RCO−、RCH(OH)CH2−、RCH(OH)CH2COで示されるもの(但し、Rはオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、へプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、炭素数21の直鎖のアルキル基のごとき直鎖のアルキル基等)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0014】
更に、前記一般式(1)で表される含窒素化合物の具体例としては、ラウリルモノエタノールアミド、ラウリルジエタノールアミド、ステアリルモノエタノールアミド、ステアリルジエタノールアミド、ヒドロキシラウリルモノエタノールアミド、ヒドロキシラウリルジエタノールアミド、ヒドロキシステアリルモノエタノールアミド、ヒドロキシステアリルジエタノールアミド、ラウリルモノエタノールアミン、ラウリルジエタノールアミン、ステアリルモノエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、ヒドロキシラウリルモノエタノールアミン、ヒドロキシラウリルジエタノールアミン、ヒドロキシステアリルモノエタノールアミン、ヒドロキシステアリルジエタノールアミンが好ましく挙げられる。
【0015】
前記一般式(1)中のR3で表される基の炭素数が8〜26の範囲のものは、良好な帯電防止効果を発現することができる。また該炭素数が小さい場合は、得られる発泡粒子の加熱成形時の融着性が不十分となる虞れがあり、該炭素数が大きすぎる場合は、帯電防止効果の発現が遅くなる虞がある。
前記一般式(1)にて表される含窒素化合物の中で、特に、ヒドロキシアルキルジエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミン、ヒドロキシアルキルジエタノールアミンが好ましい。
【0016】
上記ヒドロキシアシル基の炭素数8〜26のヒドロキシアルキルジエタノールアミドは、下記一般式(2)で表される化合物である。
R5CH(OH)CH2CON(CH2CH2OH)2 (2)
前記式中、R5は炭素数5〜23、好ましくは5〜17のアルキル基を示す。
前記一般式(2)中のR5基の具体例としては、例えばヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、へプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、炭素数21の直鎖のアルキル基のごとき直鎖のアルキル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0017】
前記一般式(2)で表される化合物の具体例としては、ヒドロキシラウリルジエタノールアミド、ヒドロキシステアリルジエタノールアミドが挙げられる。
【0018】
前記一般式(2)で表される化合物のヒドロキシアシル基の炭素数が8〜26の範囲のものは良好な帯電防止効果をうることができる。また該炭素数が小さい場合は、得られる発泡粒子の加熱成形時の融着性が不十分となる虞れがあり、該炭素数が大きすぎる場合は、帯電防止効果の発現が遅くなる虞がある。
【0019】
上記アルキル基の炭素数8〜26の脂肪酸ジエタノールアミンは、下記一般式(3)で表される化合物である。
R6N(CH2CH2OH)2 (3)
前記式中、R6は炭素数8〜26、好ましくは8〜20のアルキル基を示す。
前記一般式(3)中のR6基の具体例としては、例えばオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、へプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、炭素数21の直鎖のアルキル基のごとき直鎖のアルキル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
前記一般式(3)で表される化合物の具体例としては、ラウリルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミンが挙げられる。
【0021】
前記一般式(3)で表される化合物のアルキル基の炭素数が8〜26の範囲のものは良好な帯電防止効果をうることができる。また該炭素数が小さい場合は、得られる発泡粒子の加熱成形時の融着性が不十分となる虞れがあり、該炭素数が大きすぎる場合は、帯電防止効果の発現が遅くなる虞がある。
【0022】
上記ヒドロキシアルキル基の炭素数8〜26のヒドロキシアルキルジエタノールアミンは、下記一般式(4)で表される化合物である。
R7CH(OH)CH2N(CH2CH2OH)2 (4)
前記式中、R7は炭素数6〜24、好ましくは6〜18のアルキル基を示す。
一般式(4)中のR7基の具体例としては、例えばヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、へプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、炭素数21の直鎖のアルキル基のごとき直鎖のアルキル基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
前記一般式(4)で表される化合物の具体例としては、ヒドロキシラウリルジエタノールアミン、ヒドロキシステアリルジエタノールアミンが挙げられる。
【0024】
前記一般式(4)で表される化合物のヒドロキシアルキル基の炭素数が8〜26の範囲のものは充分な帯電防止効果をうることができる。また該炭素数が小さい場合は、得られる発泡粒子の加熱成形時の融着性が不十分となる虞れがあり、該炭素数が大きすぎる場合は、帯電防止効果の発現が遅くなる虞がある。
【0025】
また、上記グリセリンとアルキル基の炭素数が8〜26の脂肪酸とのエステルとしては、脂肪酸のモノ、ジ、トリグリセリンエステル等が挙げられ、更に具体的には、ステアリン酸モノグリセライドが好ましく挙げられる。
【0026】
尚、前記帯電防止効果のある混合物の中で、特に、炭素数が8以上の高級アルコールと、ヒドロキシアシル基の炭素数が8〜26であるヒドロキシアルキルジエタノールアミドと、グリセリンとアルキル基の炭素数が8〜26の脂肪酸とのエステルとからなるものが、添加量削減の点で好ましい。
【0027】
基材樹脂中に、前記(i)高級アルコールと、前記(ii)長鎖化合物との混合物(以下、添加剤とも言う)の合計重量が0.5〜5重量%、好ましくは1〜3重量%となるように配合することにより、樹脂粒子の帯電防止性が向上し、得られる発泡粒子の帯電防止性が向上する効果、更に該発泡粒子を加熱成形して得られる発泡粒子成形体の帯電防止性が向上する効果が得られる。
【0028】
該添加剤の配合量が少なすぎる場合は実質的な帯電防止性向上効果が認められず、多すぎると得られる成形体の発泡粒子同士の融着性が不十分なものとなる虞があり、また、該成形体の表面がべたつきが発生し製品価値が低下してしまう。
また、前記(i)高級アルコールと、前記(ii)長鎖化合物との混合比は重量比で5:95〜70:30であることが好ましい。
本発明における帯電防止ポリエステル系樹脂発泡粒子は、その成形体において表面固有抵抗が1×108〜5×1013Ω/□、好ましくは1×108〜1×1012Ω/□の値を示すものである。
【0029】
基材樹脂と前記帯電防止効果のある添加剤との混合順序、混合方法などにはとくに限定はないが、該混合物含有率の高いマスターバッチ、たとえば該混合物の含有率が5〜20重量%のマスターバッチを調節し、これと基材樹脂とを混合する方法が該混合物を均一に分散させやすいという点から好ましい。また、混合方法については、混練性等の観点から二軸押出機を使用することが好ましい。
【0030】
本明細書における表面固有抵抗の測定は、JIS−K6911(1979)に準拠して行なうものとする。
具体的には、得られた発泡粒子成形体から、縦100mm×横100mmの面に表皮を有する試験片(縦100mm×横100mm×厚み5mm)を3個切り出し、該試験片を23℃、湿度50%の雰囲気下に24時間放置した後、表皮面の表面固有抵抗を測定し、得られた測定値の平均値を表面固有抵抗とする。
【0031】
また、基材樹脂は、例えば、黒、灰色、茶色、青色、緑色等の着色顔料又は染料を添加して着色したものであってもよい。着色した基材樹脂より得られた着色樹脂粒子を用いれば、着色された発泡粒子及び成形体を得ることができる。着色剤としては、有機系、無機系の顔料、染料などが挙げられる。このような、顔料及び染料としては、従来公知の各種のものを用いることができる。
また、基材樹脂には、気泡調整剤として、例えばタルク、炭酸カルシウム、ホウ砂、ほう酸亜鉛、水酸化アルミニウム等の無機物をあらかじめ添加することができる。無機物を基材樹脂に添加することにより、発泡倍率の向上効果を得ることができる。
【0032】
基材樹脂に上記添加剤を添加する場合は、添加剤をそのまま基材樹脂に練り込むこともできるが、通常は分散性等を考慮して添加剤のマスターバッチを作り、それと基材樹脂とを混練することが好ましい。着色顔料又は染料の添加量は着色の色によっても異なるが、基材樹脂100重量部に対して0.001〜5重量部とするのが好ましい。また、該無機物の添加量は基材樹脂100重量部に対して0.001〜5重量部とするのが好ましい。
また、得られた樹脂粒子は加水分解が進行しないような環境下で保存することが好ましい。
【0033】
本発明では、次に、前記樹脂粒子においては加熱クロロホルム不溶分として現れるゲルを発現させる(以下、ゲル化という)処理を行うことができる。この場合の樹脂粒子のゲル化処理は、密閉容器内で樹脂粒子を分散媒とともに分散させ、架橋剤、必要に応じて架橋助剤を添加して加熱することにより実施することができる。分散媒としては、樹脂粒子を溶解させず、樹脂粒子や分散媒に添加される添加剤の作用に悪影響を及ぼさないものであればどのようなものでもよい。このようなものとしては、例えば、水、エチレングリコール、メタノール、エタノール等が挙げられるが、通常は水が使用される。
【0034】
樹脂粒子を分散媒に分散せしめて加熱するに際し、その樹脂粒子相互の融着を防止するために融着防止剤を用いることが好ましい。この融着防止剤としては、分散媒に溶解せず、分散媒中での加熱によっても溶融しないものであれば無機系、有機系を問わずに使用可能であるが、一般には無機系のものが好ましい。無機系の融着防止剤としては、リン酸三カルシウム、カオリン、タルク、マイカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、等の粉体が好適である。また、分散助剤として、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤を好適に使用することができる。上記融着防止剤としては、平均粒径0.001〜100μm、特に0.001〜30μmのものが好ましい。融着防止剤の分散媒中への添加量は樹脂粒子100重量部に対し、通常は0.01〜10重量部が好ましい。また、分散助剤は樹脂粒子100重量部に対し、通常0.001〜5重量部を分散媒中に添加することが好ましい。
【0035】
本発明で用いる架橋剤としては、従来公知の有機過酸化物を用いることができる。その炭素数は好ましくは2〜50、さらに好ましくは4〜30である。このようなものとしては、例えば、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等のパーオキシエステル等のいずれのものも使用できる。本発明の場合、特に、ベンゾイルパーオキサイドなど1時間の半減期を与える温度が基材樹脂のビカット軟化温度を基準として〔該ビカット軟化温度−25℃〕〜〔該ビカット軟化温度+10℃〕のものの使用が好ましい。分解温度が余りにも高い有機過酸化物を用いると、水中で樹脂粒子を加熱する場合に、その加熱温度が高くなり、また加熱時間も長くなるため、基材樹脂が加水分解する虞があるので好ましくない。尚、有機過酸化物として水希釈のベンゾイルパーオキサイドを使用することにより、後述する含浸工程を省略しても十分にゲル化されたものを得ることができる。
本明細書において基材樹脂のビカット軟化温度は、JIS K7206(1999)に基づいて、そのA 50法にて伝熱媒体としてシリコーン油を用いて加熱浴槽を使用して測定する。
また、本明細書において有機過酸化物のN時間の半減期を与える温度とは、一定温度で有機化酸化物を分解させた際、理論活性酸素量がN時間で当初の半分になるときのその一定温度のことである。尚、有機過酸化物の上記半減期温度は、ラジカルに対して比較的不活性な溶液(例えばベンゼンやミネラルスピリット等)を使用して、0.1mol/L濃度の有機過酸化物溶液を調整し、窒素置換を行なったガラス管内に密封し、所定温度にセットした恒温槽に浸し、熱分解させて測定される。
【0036】
本発明では、前記有機過酸化物の使用と関連して、架橋助剤として、分子内に少なくとも1個の不飽和結合を有する化合物を用いるのが好ましい。この場合の不飽和結合には、2重結合の他、3重結合も包含される。その炭素数は好ましくは2〜500、さらに好ましくは3〜50である。このような架橋助剤としては、アクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル;スチレン等の不飽和結合を1個有するもの、ジビニルベンゼン等のジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレート等のアクリレート系又はメタクリレート系の化合物;トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等のシアヌール酸又はイソシアヌール酸のアリルエステル;トリメリット酸トリアリルエステル、トリメシン酸トリアリルエステル、ピロメリット酸トリアリルエステル、ベンゾフェノンテトラカルボン酸トリアリルエステル、シュウ酸ジアリル、コハク酸ジアリル、アジピン酸ジアリル等のカルボン酸のアリルエステル;N−フェニルマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド等のマレイミド系化合物;1,2−ポリブタジエン等の2重結合を有するポリマー;フタル酸ジプロバギル、イソフタル酸ジプロバギル、トリメシン酸トリプロバギル、イタコン酸ジプロバギル、マレイン酸ジプロバギル等の2個以上の3重結合を有する化合物等が挙げられる。
本発明においては、有機過酸化物と、ジビニル化合物、アクリル酸、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルとの組合わせ、殊にベンゾイルパーオキサイドと、ジビニルベンゼンまたはメタクリル酸メチルとの組合わせが好ましい。
【0037】
架橋剤として用いる有機過酸化物の使用割合は、樹脂粒子100重量部当り、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合である。また、架橋助剤として用いる不飽和化合物の使用割合は、樹脂粒子100重量部当り、0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜2重量部の割合である。
分散媒中で架橋剤の存在下で樹脂粒子を加熱しゲル化させる場合、その加熱温度は、樹脂粒子の基材樹脂の種類により異なり一義的に決めることは困難であるが、一般的には、その基材樹脂のビカット軟化温度よりも60℃程度低い温度以上、その基材樹脂のビカット軟化温度よりも30℃程度高い温度以下の温度である。例えば、基材樹脂が1,4−ブタンジオール成分とコハク酸成分とからなるポリエステル樹脂(ビカット軟化温度:109℃)の場合、その加熱温度は、50〜140℃、好ましくは90〜120℃である。
前記樹脂粒子は、前記分散媒中における架橋剤の存在下での加熱により、ゲル化される。但し、加熱条件下での長時間保持は基材樹脂の加水分解を進行させ、またゲルの発現性、樹脂物性を悪くすることから、ゲル化処理時間としては3時間未満にすることが好ましい。
【0038】
また、本発明においては、樹脂粒子をゲル化させるために基材樹脂のビカット軟化温度を基準として(該ビカット軟化温度−60℃)〜(該ビカット軟化温度−15℃)の温度にて有機過酸化物等の含浸工程を採用することが好ましい。その含浸温度は、基材樹脂の種類により異なり一義的に決めることは困難であるが、有機過酸化物の20時間の半減期を与える温度から5時間の半減期を与える温度の範囲から選択されることが好ましい。含浸時間は、樹脂粒子の粒子重量によっても異なってくるが、10〜120分、好ましくは10〜60分である。含浸工程においても、長時間保持は含浸性が向上する反面、基材樹脂の加水分解が進行する虞があるため好ましくない。また、含浸時間が短い場合、得られる発泡粒子内部のゲル分率が低くなってしまう虞がある。尚、過酸化物の種類によっては含浸時間を特に設けずとも十分にゲル化されたものを得ることができる。
ゲル化樹脂粒子は、例えば、樹脂粒子の基材樹脂が1,4−ブタンジオール成分とコハク酸成分とからなるポリエステル樹脂(ビカット軟化温度:109℃)、有機過酸化物が過酸化ベンゾイルの場合、その含浸温度は65〜85℃、好ましくは70〜80℃、また含浸時間は10〜120分、好ましくは10〜60分とすることにより得ることができる。
また、樹脂粒子を密閉容器内で、架橋剤、必要に応じて架橋助剤と反応させる場合、密閉容器内の酸素濃度を低くすることが好ましい。好ましい酸素濃度としては密閉容器内の気相部の容積に対して5体積%以下、さらに好ましくは1体積%以下である。酸素濃度を低くする方法としては、無機ガス、例えば窒素ガス、アルゴンガス、水蒸気等でパージする方法等が挙げられるが、その他どのような方法でも採用できる。また、使用する分散媒として、溶存酸素濃度が9.5mg/l以下、更に8.5mg/l以下のものとすることが好ましい。
【0039】
前記においては、樹脂粒子を有機過酸化物を用いてゲル化する方法について示したが、このゲル化処理は、有機過酸化物を用いるものに限らず、他の公知の方法、例えば、電子線架橋法、シラン架橋法、ポリイソシアネートによる架橋法等を用いて樹脂粒子製造後又は発泡粒子製造後等、適当なタイミングでゲル化処理を組み込み行うことにより最終的にゲル化発泡粒子とすることができる。
【0040】
本発明においては、次に、ゲル化樹脂粒子又はゲル化されていない樹脂粒子を発泡させる。この場合の樹脂粒子の発泡方法としては、その樹脂粒子を密閉容器内において発泡剤の存在下で前記したものと同様の分散媒に分散させるとともに、その内容物を加熱して樹脂粒子を軟化させてその粒子内に発泡剤を含浸させ、次いで容器の一端を開放し、容器内圧力を発泡剤の蒸気圧以上の圧力に保持しながら粒子と分散媒とを同時に容器内よりも低圧の雰囲気(通常は大気圧)に放出して発泡させる発泡方法を好ましく採用することができる。また、他の方法として、樹脂粒子に密閉容器内で発泡剤を含浸させて発泡性粒子を得た後、これを密閉容器から取出し、その樹脂粒子を加熱軟化させて発泡させる方法、あらかじめ分解型発泡剤を樹脂粒子中に練り込んでおきその樹脂粒子を発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させる方法等を用いることもできるが、目標とする発泡粒子の見掛け密度が小さなものになるに従って、独立気泡率の高い発泡粒子を得ることが難しくなる。
本発明において、樹脂粒子の上記過酸化物によるゲル化処理工程を採用する場合、ゲル化と発泡を連続的に一連の工程で行うことが好ましい。製造サイクルが短縮されることにより生産性が向上するとともに、基材樹脂の加水分解が抑制されるといった効果がある。この場合、架橋剤、必要に応じて前記架橋助剤を添加し、前記ゲル化処理を終了させた後、発泡剤を添加して発泡剤を樹脂粒子に含浸させて発泡させる方法、又は、架橋剤等を添加すると同時に発泡剤も添加し、それらを樹脂粒子に含浸させてゲル化処理を終了させた後に発泡させる方法等の方法が採用できる。
【0041】
上記発泡粒子を得るに際して用いられる発泡剤としては、従来公知のもの、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサン、トリクロロフロロメタン、ジクロロジフロロメタン、クロロフロロメタン、トリフロロメタン、1,1,1,2−テトラフロロエタン、1−クロロ−1,1−ジフロロエタン、1,1−ジフロロエタン、1−クロロ−1,2,2,2−テトラフロロエタン等の有機系の物理発泡剤や、窒素、二酸化炭素、アルゴン、空気等の無機系の物理発泡剤が用いられるが、なかでもオゾン層の破壊がなく且つ安価な無機系の物理発泡剤が好ましく、特に窒素、二酸化炭素、空気が好ましい。
【0042】
前記発泡方法において、その発泡剤の使用量は密閉容器内が5〜100kgf/cm2Gの圧力範囲になるように密閉容器内に圧入すればよい。これらの発泡剤の使用量は、所望する発泡粒子の見掛け密度と発泡温度との関係から適宜選定される。また、その際の樹脂粒子の加熱温度は、発泡剤をその粒子内に含浸させるのに適した温度であればよく、その樹脂粒子の基材樹脂のビカット軟化温度を基準として〔該ビカット軟化温度−25℃〕〜〔該ビカット軟化温度+30℃〕の温度が採用される。
発泡剤が含浸している樹脂粒子を密閉容器から低圧域に放出する際の温度、すなわち発泡温度は、通常、基材樹脂のビカット軟化温度±30℃、好ましくは〔該ビカット軟化温度−30℃〕〜〔該ビカット軟化温度+20℃〕である。特に発泡温度を基材樹脂の〔ビカット軟化温度−10℃〕以下とすることにより、発泡粒子のブロッキング防止、独立気泡率の低下防止等の効果を得ることができる。
【0043】
本発明における発泡粒子は、見掛け密度が好ましくは0.015〜0.09g/cm3である。該密度が大きすぎる場合は、発泡粒子の密度のばらつきが大きくなり易く、型内にて加熱成形する際の発泡粒子の膨張性、融着性、ばらつきに繋がり得られる発泡粒子成形体の物性低下の虞がある。一方、該密度が小さすぎる場合、発泡倍率が比較的高いために、加熱膨張時に十分な膜強度が維持できなくなる虞れがある。
本明細書において発泡粒子の見掛け密度は、23℃のエタノールの入ったメスシリンダーを用意し、該メスシリンダーに相対湿度50%、23℃、1atmの条件にて2日放置した500個以上の発泡粒子(発泡粒子群の重量W1)を金網などを使用して沈めて、エタノール水位上昇分より読みとられる発泡粒子群の容積V1(cm3)にてメスシリンダーに入れた発泡粒子群の重量W1(g)を割り算することにより求める(W1/V1)。
【0044】
また、本発明の発泡粒子の嵩密度は、0.014〜0.042g/cm3であることが好ましい。
本明細書において発泡粒子の嵩密度は、空のメスシリンダーを用意し、該メスシリンダーに相対湿度50%、23℃、1atmの条件にて2日放置した500個以上の発泡粒子(発泡粒子群の重量W2)を入れたときメスシリンダーの目盛りが示す容積V2(cm3)にてメスシリンダーに入れた発泡粒子群の重量W2(g)を割り算することにより求める(W2/V2)。
【0045】
本明細書において発泡粒子の1個当りの平均重量は、発泡粒子群(少なくとも発泡粒子1000個以上を80℃のオーブン中で30〜40トールの減圧条件下にて8時間放置したもの)の重量を測定し、次に該発泡粒子群を構成している発泡粒子の個数を数え、該重量を該個数にて割り算することにより求まる値とする。なお、発泡粒子1個当りの平均重量は、発泡粒子を得るために使用する樹脂粒子1個当りの平均重量と同じである。
【0046】
更に、本発明における発泡粒子の平均気泡膜厚は、好ましくは0.2〜5μmであり、更に好ましくは0.3〜3.5μmである。該気泡膜厚が薄すぎると、加熱成形時において膜強度が弱すぎるために破泡等が生じ、養生回復性の悪い成形体となる。また、該気泡膜厚が厚すぎると多段発泡を行なう場合の加熱発泡時や金型成形時において膜強度が強すぎるために、十分な膨張が生じず、特に金型成形時においては表面平滑性の劣った成形体となってしまう。
本明細書において発泡粒子の平均気泡膜厚の測定は、以下のように行う。即ち、一般に発泡体の気泡の形状は、厳密には球ではないため、発泡粒子の気泡形状を球とみなした場合の気泡の直径を後述する平均気泡径とし、気泡形状を球とみなせば、該平均気泡径d(cm)と平均気泡膜厚t(cm)との関係は下記(1)式で示される。
【数1】
但し、Vsは樹脂の容積分率、nfは発泡粒子の見掛け密度(g/cm3)、nsは発泡粒子の基材樹脂の密度(g/cm3)を示す。
従って、該気泡膜厚t(cm)は、
【数2】
t=d〔(X/(X−1))1 / 3−1〕 (2)
〔Xは発泡倍率(=1/Vs)を示す〕
にて求められる値である(尚、本明細書にて発泡粒子の平均気泡膜厚の単位をμmにて表す場合は、上式により求められた平均気泡膜厚t(cm)を10000倍に単位換算する)。
また、上記平均気泡径(d)の測定方法は以下の通りとする。無作為に10個の発泡粒子を選ぶ。次いで各々の発泡粒子において発泡粒子を2等分してその一方の気泡断面を顕微鏡等により拡大する。得られた拡大図に発泡粒子の略中心を通り対向する発泡粒子表面に亘る線分(L)を引く。次に該線分と交差する気泡数(N)をカウントし、下記式により各々の発泡粒子の気泡径を算出する。
【数3】
但し、線分(L)の長さは、拡大図における線分の長さではなく拡大前の実際の発泡粒子切断面上の長さに相当する線分の長さである。
このようにして得られた10個の発泡粒子の気泡径の算術平均値を発泡粒子の平均気泡径d(cm)とする。
【0047】
発泡粒子の平均気泡膜厚の調整は、気泡調整剤の添加、発泡時の雰囲気温度、発泡時の密閉容器からの放出速度などを調整することによりできる。例えば、平均気泡膜厚を小さく調整する場合は、発泡時の雰囲気温度を常温よりも高めに設定する、発泡時の密閉容器からの放出速度を速くすること等によりコントロールする。
【0048】
また、本発明における発泡粒子は、平均気泡数が、5〜2000個/mm2、更に5〜1500個/mm2、特に5〜1000個/mm2であることが好ましい。該気泡数がこれらの範囲ならば、得られる発泡粒子成形体の表面平滑性、寸法安定性においてより優れたものとなる。
本明細書において発泡粒子の平均気泡数の測定は、以下のようにして行う。即ち、発泡粒子を2分割し、その一方の気泡断面を顕微鏡等により拡大して観察することにより、全気泡数を数え、全気泡数を気泡数を数えた該発泡粒子の断面の面積(但し、拡大された面積ではなく拡大前の実際の面積)にて割る(全気泡数/発泡粒子断面積)ことにより単位面積当りの気泡数を算出し、同様の操作を任意に選んだ30個の発泡粒子について行いその算術平均値を発泡粒子の平均気泡数とする。
発泡粒子の平均気泡数の調整方法としては、上記の平均気泡膜厚の調整方法と同様の方法にて調整可能であるが、特に、気泡調整剤の添加、更にその種類、量により的確に調整することができる。
【0049】
また、本発明では、発泡粒子のゲル分率が5重量%以上のもの、更に、ゲル分率が10〜100重量%のもの、特に、ゲル分率が40〜100重量%であることが優れた成形性、耐加水分解性、耐熱性を有するものとなる点で好ましい。
本明細書において発泡粒子のゲル分率は、以下のようにして測定する。即ち、試料として約1gの発泡粒子(樹脂粒子を測定する場合は樹脂粒子を、発泡粒子成形体を測定する場合は発泡粒子成形体を発泡粒子程度の大きさに切断したものを試料とする)を精秤して重量(W3)を求める。次に、150mlのフラスコに精秤した重量(W3)の試料と100mlのクロロホルムを入れ、大気圧下で5時間、62℃で加熱還流した後、得られた加熱処理物を充分に熱い状態のうちに(50℃以上の状態)クロロホルム溶媒を捨てる。尚、その際、膨潤した試料がフラスコから排出されてしまう場合に備えて100メッシュの金網をろ材として、該ろ材を通してクロロホルム溶媒を捨てる。慎重にクロロホルム溶媒を捨てる操作を行なえばフラスコの中に膨潤した試料が残存するが、膨潤した試料がフラスコから排出されてしまい100メッシュの金網上に存在する場合はその膨潤した試料をフラスコ中に戻す。次に膨潤した試料が残存するフラスコ中に新たな100mlのクロロホルムを加えて、再度、大気圧下で5時間、62℃で加熱還流した後、得られた加熱処理物を充分に熱い状態のうちに(50℃以上の状態)100メッシュの金網をろ材として吸引濾過する。最終的に得られた金網上のろ過処理物を80℃のオーブン中で30〜40トールの減圧条件下にて8時間放置することにより完全に乾燥させる。得られた乾燥物の重量W4を測定する。そして、この重量W4の重量W3に対する重量百分率((W4/W3)×100)重量%をゲル分率とする。
【0050】
本発明の発泡粒子は、前述の通り見掛け密度が0.015〜0.09g/cm3のものであることが好ましい。該発泡粒子において、見掛け密度が0.058g/cm3以下の発泡粒子を製造する場合、前述の方法により、まず見掛け密度0.067〜0.134g/cm3、好ましくは0.067〜0.1g/cm3の発泡粒子を得た後、二段発泡等の多段発泡を行う方法が独立気泡率が高い発泡粒子が得られる観点から好ましい。
【0051】
本発明の発泡粒子は多段発泡方法により、好ましく製造される。この多段発泡方法においては、見掛け密度が0.067〜0.134g/cm3、好ましくは0.067〜0.1g/cm3の発泡粒子をひとまず製造し、該発泡粒子の内部に空気、窒素、二酸化炭素等の無機ガスあるいはブタン、プロパン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、ハロゲン化炭化水素等の物理発泡剤として使用されるガスを圧入し、発泡粒子の気泡内に内圧を高め(発泡粒子の内圧は0.2〜7kgf/cm2とすることが好ましい。)、次に容器内で水蒸気等の加熱媒体によりさらに該発泡粒子を膨張発泡させる。この多段発泡において、中でも安価な空気、二酸化炭素等の無機ガスが内圧付与用ガスとして好適に用いられる。この方法により発泡粒子は見掛け密度0.015〜0.068g/cm3、好ましくは0.022〜0.068g/cm3に発泡される。
【0052】
内圧を付与せしめた発泡粒子を加熱するに際して用いる加熱媒体としては、通常水蒸気が使用されるが、圧縮空気と水蒸気を混合し温度を調整した加熱媒体により加熱することもできる。このような混合媒体を使用することにより、発泡粒子の気泡膜の溶融を防ぐことができ、多段発泡による独立気泡率の低下を防止できるといった効果がある。
また、上記多段発泡方法において内圧を付与せしめた発泡粒子を密閉容器内に導入した後、加熱媒体を導入することにより、発泡粒子の発泡倍率は向上するが、特に密閉容器内を減圧した後、次いで加熱媒体を導入することにより、より優れた倍率向上効果が得られる。
多段発泡を行う場合の加熱媒体の温度は、発泡粒子の基材樹脂のビカット軟化温度を基準として〔該ビカット軟化温度−30℃〕〜〔該ビカット軟化温度−5℃〕、好ましくは〔該ビカット軟化温度−25℃〕〜〔該ビカット軟化温度−10℃〕である。この値よりも高い温度では、発泡粒子の独立気泡率が低下する虞がある。上記温度の加熱媒体を得るためには、水蒸気と空気との混合加熱媒体を用いて両者の混合比を調節することが最も有利な方法である。
【0053】
本発明の発泡粒子を用いて発泡粒子成形体を製造するには、ゲル化処理されている発泡粒子を金型に入れ加熱する方法や該発泡粒子を上下の無端ベルトにより形成される型内に充填して加熱する方法などが挙げられる。この加熱により発泡粒子は相互に融着し一体となった発泡粒子成形体を与える。また、発泡粒子成形時の加熱手段としては、通常、スチーム加熱が用いられ、その加熱温度は、発泡粒子表面が溶融する温度であればよい。また、型内に充填する発泡粒子に多段発泡を行う際の発泡粒子の前処理と同様にして予め空気等の無機ガス等により、内圧を付与しておくと発泡粒子の成形性、回復性が向上する。該内圧は通常0.2〜2.5kgf/cm2の範囲内で付与する。
尚、発泡粒子の内圧は下記(4)式により求めた。
【数4】
【0054】
前記数式(4)中の増加気体量(g)は次のように求める。
内圧を付与した発泡粒子を500個以上取り出して60秒以内に相対湿度50%、23℃の大気圧下の恒温室に移動し、その恒温室内の秤に乗せ、該発泡粒子を取り出して120秒後の重量を読み取る。このときの重量をQ(g)とする。
次に、該発泡粒子を相対湿度50%、23℃の大気圧下の同恒温室内にて240時間放置する。発泡粒子内の高い圧力の気体は時間の経過とともに気泡膜を透過して外部に抜け出すため発泡粒子の重量はそれに伴って減少し、240時間後では平衡に達しているため実質的にその重量は安定している。上記240時間後の該発泡粒子の重量を同恒温室内にて測定し、このときの重量をS(g)とする。
上記のいずれの重量も0.0001gの位まで読み取るものとする。この測定で得られたQ(g)とS(g)の差を(4)式中の増加気体量(g)とする。
【0055】
また前記数式(4)において、Tは絶対温度を意味し、23℃の雰囲気が採用されいているので、ここでは296(°K)の定数である。Rは気体定数であり、ここでは0.082(atm・L/(°K・モル))の定数である。Yは、圧力をatm単位からkgf/cm2単位に換算するための係数であり、ここでは1.0332(kgf/(cm2・atm))が採用される。発泡粒子の内圧付与に使用した気体の分子量は、気体として空気を用いた場合、ここでは空気の分子量28.9(g/モル)が採用される。尚、発泡粒子内の気体体積は下記数式(5)より求めた値である。
【数5】
尚、前記数式(5)式中の発泡粒子の重量(g)は上記したS(g)であり、また発泡粒子の見掛け密度は、前記発泡粒子の見掛け密度が採用される。
【0056】
本発明による発泡粒子成形体の形状は特に制約されず、その形状は、例えば、容器状、板状、筒体状、柱状、シート状、ブロック状等の各種の形状であることができる。また、該発泡粒子成形体の密度は、好ましくは0.012〜0.06g/cm3のものであり、寸法安定性、表面平滑性において優れたものである。
本明細書において発泡粒子成形体の密度(g/cm3)は、23℃、1atm、相対湿度50%の条件にて2日間放置した成形体の外形寸法から求められる体積VM(cm3)にて成形体重量WM(g)を割り算する(WM/VM)ことにより求められる値である。
【0057】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0058】
実施例1〜5
1,4−ブタンジオールとコハク酸を主成分とする脂肪族ポリエステル樹脂(ビオノーレ#1001)(昭和高分子(株)製、融点112℃、ビカット軟化温度109℃、MFR(190℃、荷重21.18N)1.2g/10min)と、表1に示した帯電防止効果のある混合物と、気泡調整剤としてのタルク(松村産業(株)製、ハイフィラー#12)、フタロシアニングリーン系顔料とを二軸押出機にて溶融混練しつつ真空ベントにて水分を除去した後、ストランド状に押出し、次いでこのストランドを切断して、直径約1.0mm、長さ約3.5mm、1個当り約3mgの樹脂粒子を得た。帯電防止効果のある混合物の添加量を表1に示したようになるように、マスターバッチとして添加した。なお、タルク、フタロシアニングリーン系顔料は、マスターバッチとして添加し、それぞれ添加量1000ppm、20ppmとなるように添加した。
【0059】
次に、この樹脂粒子100重量部、分散媒として水300重量部、分散剤として酸化アルミニウム0.5重量部、分散助剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.006重量部、架橋剤としてナイパーFF(フタル酸ジシクロヘキシル希釈過酸化ベンゾイル、過酸化ベンゾイル純度50%品:日本油脂(株)製)1.5重量部、架橋助剤としてメタクリル酸メチルモノマー試薬(MMA:純度99%以上:関東化学(株)製)0.1重量部を5リットルのオートクレーブに仕込み、窒素ガスを5分間導入しオートクレーブ内の酸素を除去した。そして、撹拌しながら75℃まで昇温し同温度で20分間保持した後、次いで105℃まで加熱し、炭酸ガスをオートクレーブ圧力が40kgf/cm2Gとなるまで注入し、同温度で45分間保持した後、その後、表1に示す温度まで内容物を冷却し、オートクレーブの一端を開放して、オートクレーブに窒素ガスを導入してオートクレーブ内圧力を維持しながら内容物を大気圧下に放出してゲル化樹脂粒子を発泡させた。得られた発泡粒子の見掛け密度等を表1に示す。
【0060】
次いで、得られた発泡粒子に、密閉容器内で空気により加圧し、表2に示すような内圧を付与した。その後、他の容器内に発泡粒子を充填した後、容器内を表2に示すような圧力まで減圧した後、注入圧力0.05MPaの水蒸気と注入圧力0.05MPaの圧縮空気とを混合した媒体により該容器内を表2に示す雰囲気温度にして発泡粒子を10秒間加熱し、さらに膨張発泡した二段発泡粒子を得た。このゲル化処理されている発泡粒子の見掛け密度等を表2に示す。
【0061】
実施例6
添加剤を気泡調整剤タルク1000ppmの変わりにステアリン酸マグネシウム5000ppmとし、架橋助剤を表1の様にした以外は実施例1と同様の方法で発泡粒子を得た。
【0062】
次いで、得られた発泡粒子に、密閉容器内で空気により加圧し、表2に示すような内圧を付与した。その後、他の容器内に発泡粒子を充填した後、容器内を表2に示すような圧力まで減圧した後、実施例1と同様の混合加熱媒体により該容器内を表2に示す雰囲気温度にて発泡粒子を10秒間加熱し、さらに膨張発泡した発泡粒子を得た。この発泡粒子の見掛け密度等を表2に示す。
【0063】
比較例1、2
添加剤を表1のようにした以外は実施例1と同様にして発泡粒子を得た。次いで、表2に示すような条件以外は実施例1と同様にしてさらに膨張発泡した二段発泡粒子を得た。この発泡粒子の見掛け密度等を表2に示す。
【0064】
実施例及び比較例にて得られたゲル化処理されている発泡粒子を、密閉容器内に充填し、空気により加圧し0.6kg/cm2の内圧を付与した後、250×300×60mmの金型に充填し、表2に示す成形温度のスチームで加熱し成形した。得られた成形体は大気圧下40℃で24時間養生した。得られた発泡粒子成形体の密度及び表面固有抵抗を評価し、その結果を表2に示す。尚、実施例において発泡粒子と二段発泡後の発泡粒子、更に、その成形体のゲル分率(尚、成形体のゲル分率は発泡粒子に代えて成形体カットサンプルを試料として発泡粒子のゲル分率測定と同様の方法にて測定した。)はほとんど同じであった。
【0065】
【表1】
【0066】
表1において符号で示した帯電防止剤の具体的内容は以下の通りである。
尚、帯電防止剤イ、ロ及びハは、本発明の実施例として使用される(ヒドロキシアルキル基、アルキル基の炭素数が8〜26の範囲内)ものである。
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、生分解性を有するに帯電防止性に優れたポリエステル系樹脂発泡粒子が提供され、帯電防止性の良好な低密度の発泡粒子成形体が容易に製造可能となる。
本発明の発泡粒子を使用して得られる発泡粒子成形体は、このような特性から、OA機器などの電子機器や部品、精密機器及び部品などの緩衝包装材として好適に使用されると共に、生分解性を有しているためその後の廃棄処分が容易となるなどその産業的意義は多大である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to foamed particles having antistatic properties, biodegradability and excellent practicality, and molded articles thereof.
[0002]
[Prior art]
In recent years, plastic foams characterized by lightness, cushioning properties, heat insulation properties, moldability, and the like have been convenient, and are used in large quantities mainly for packaging containers and cushioning materials. On the other hand, biodegradable plastics that are decomposed in a natural environment due to environmental problems have been studied, and many patent applications have been filed for foamed molded articles of aliphatic polyesters.
[0003]
For example, after impregnating aliphatic polyester particles with propane and pentane as foaming agents to form expandable resin particles, the particles are heated with water vapor to form pre-expanded particles, which are then heat molded in a mold and molded A method for obtaining a body is described in JP-A-6-248106 (Patent No. 2609795). Moreover, an aliphatic polyester expanded particle molded body having a gel fraction of at least 5% by weight is described in JP-A-10-324766.
However, in the former case, when the foamed particles are molded in a mold, a foamed molded product can be obtained, but the problem that the molding shrinkage rate is large and the problem of shrinkage in the latter has been solved. The problem was left in terms of prevention.
That is, since the molded body formed from the foamed particles is easily charged due to friction or the like and is difficult to discharge, when the molded body is used as a packaging material, electric / electronic equipment, parts, precision equipment, parts due to charged static electricity discharge. In addition, there is a problem that dust easily adheres. Moreover, since it is easy to be charged when the foamed particles are transported, it may cause trouble.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
It is an object of the present invention to provide a polyester resin foamed particle having excellent antistatic properties and to provide a polyester resin foamed particle molded product having excellent antistatic properties obtained by molding the foamed particles. To do.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have completed the present invention.
That is, according to the present invention, the following antistatic polyester resin foam particles and polyester resin foam particle molded bodies are provided.
(1) In a base resin whose main component is a polyester resin containing at least 35 mol% of an aliphatic ester component in the main chain, (i) a higher alcohol having 6 to 26 carbon atoms, and (ii) the following general A mixture of the nitrogen-containing compound represented by the formula (1) and one or two or more long-chain compounds selected from esters of glycerin and fatty acid having 8 to 26 carbon atoms in the alkyl group is used as a mixture. 5 to 5% by weight of antistatic polyester-based resin expanded particles, characterized by containing.
[Chemical 2]
Where R1Is CH2CH2OH or CH2CH2OCO-RFour(RFourIs an alkyl group having 8 to 26 carbon atoms), R2Is CH2CH2OH or H, RThreeRepresents an alkyl group having 8 to 26 carbon atoms, an acyl group, a hydroxyalkyl group or a hydroxyacyl group)
(2) The antistatic polyester resin foamed particles as described in (1) above, wherein the polyester resin comprises 1,4-butanediol and succinic acid and / or adipic acid.
(3) The mixture includes a higher alcohol having 8 to 26 carbon atoms, a hydroxyalkyl diethanolamide having 8 to 26 carbon atoms in a hydroxyacyl group, a fatty acid having 8 to 26 carbon atoms in glycerol and an alkyl group, and The antistatic polyester resin foamed particles according to the above (1) or (2), characterized by comprising:
(4) The apparent density of the expanded particles is 0.015 to 0.09 g / cmThreeThe antistatic polyester-based resin expanded particles according to any one of (1) to (3) above, wherein
(5) The average cell count of the expanded particles is 5 to 2000 / mm.2The antistatic polyester resin foamed particles according to any one of the above (1) to (4), wherein
(6) The antistatic polyester resin foamed particles according to any one of (1) to (5), wherein the foamed particles have an average cell thickness of 0.2 to 5 μm.
(7) The antistatic polyester resin foamed particles according to any one of (1) to (6) above, wherein the gel fraction of the foamed particles is at least 5% by weight.
(8) The antistatic polyester resin expanded particles according to (7) above, wherein the gel fraction is 40 to 100% by weight.
(9) An antistatic polyester-based resin foamed particle molded body obtained by filling the mold with the antistatic polyester-based resin foamed particle according to the above (7) or (8) and heat-molding it.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The polyester resin foamed particles of the present invention (hereinafter also simply referred to as foamed particles) are produced by foaming resin particles produced using a base resin mainly composed of biodegradable polyester resin. The
The polyester resin used as the main component of the base resin for producing expanded particles in the present invention may be any polyester resin that has biodegradable polyester resin as a main component, for example, an aliphatic polyol component and an aliphatic resin. Polycondensates with polyvalent carboxylic acid components, aliphatic polyesters such as polybutylene succinate and polybutylene adipate, poly (butylene succinate / terephthalate), poly (butylene adipate / terephthalate), JP 10-505620 A Ring-opening polymerization products of lactones such as aliphatic aromatic polyesters and polycaprolactones obtained by polycondensation of aromatic polycarboxylic acids, aliphatic polycarboxylic acids and aliphatic polyols, etc. And hydroxy acid polycondensates such as hydroxybutyric acid polycondensate.
[0007]
The polyester resin used in the present invention contains an aliphatic ester component that has been confirmed to have biodegradability in its main chain, and the content of the aliphatic ester component in the main chain is at least 35. The ratio is mol%, preferably 45 to 100 mol%, more preferably 60 to 100 mol%.
[0008]
In addition, polyester resins used as the main component of the base resin used in the present invention include those obtained by increasing the molecular weight of the resin through a linking agent, blends of a plurality of polymers, and carbonic acid diester copolymers. Is included.
Examples of the linking agent include 2,4-tolylene diisocyanate, diphenylmethane diisocyanate, 1,5-naphthylene diisocyanate, xylylene diisocyanate, hydrogenated xylylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, isophorone diisocyanate, and the like; dimethyl carbonate, diethyl carbonate , Aryl carbonates such as diphenyl carbonate, ditolyl carbonate, bis (chlorophenyl) carbonate, m-cresyl carbonate, and the like.
In the present invention, in particular, from a polycondensate of one or two or more aliphatic polyol components having 4 or less carbon atoms and one or two or more aliphatic polycarboxylic acid components having 4 or less carbon atoms. It is preferable to use a base resin mainly composed of a polyester resin.
It should be noted that the ratio of the other resin or rubber component to 50% by weight or less, preferably 30% by weight or less, more preferably 20% by weight or less with respect to the total weight of the base resin within a range not impairing the objects and effects of the present invention. The polyester-based resin that is the main component of the base resin in the present specification is 50% by weight or more, preferably 70% in the base resin on the premise that the object and effect of the present invention can be achieved. It is contained by weight% or more, more preferably 80 weight% or more.
[0009]
In order to produce the expanded particles of the present invention, first, resin particles are prepared. The particles themselves can be made by a conventionally known method. For example, the base resin is melt-kneaded with an extruder and then extruded into a strand shape, cooled and then cut to an appropriate length or after being cut to an appropriate length. It can be obtained by cooling. The average weight per resin particle is preferably 0.5 to 6 mg, more preferably 1 to 4 mg. If the weight is too heavy, it may be difficult to control the expandability of the expanded particles at the time of heat molding by the temperature of the heating medium, and it takes time to cool the foamed particles after the heat molding. There is also a risk that the surface smoothness of the glass is impaired. In particular, when the apparent density of the expanded particles becomes low, the particle diameter of the expanded particles increases, and the filling property into the mold decreases. On the other hand, if the weight is too light, stable production of resin particles may be difficult.
In this specification, the average weight per resin particle is the weight of the resin particle group (at least 1000 resin particles left in an oven at 80 ° C. under a reduced pressure of 30 to 40 Torr for 8 hours). Next, the number of resin particles constituting the particle group is counted, and the weight is divided by the number to obtain a value obtained.
[0010]
In the step of melt-kneading the base resin with an extruder and extruding it into a strand shape, if the base resin has hygroscopicity, the base resin may be dried in advance or a biaxial extruder may be used. It is preferable to suck moisture in the resin from the vacuum vent of the extruder, and when the base resin before being charged into the extruder is dried in advance, it is preferable to adjust the water content to 1000 ppm or less. When foaming resin particles are produced from a base resin having too much water content without performing a drying operation such as by a vacuum vent, bubbles that adversely affect the foam uniformity of the foamed particles are present in the foaming resin particles. When mixed or melt kneaded by an extruder, the physical properties of the base resin may be lowered, and the melt flow rate (MFR) may become extremely large. The extrusion temperature conditions are also set so that the MFR of the base resin does not become extremely large.
[0011]
In order to produce foamed particles and molded articles having excellent antistatic properties in the present invention, a mixture having the antistatic effect specified below, which exhibits the antistatic effect, is added to the base resin. The mixture includes (i) a higher alcohol having 6 to 26 carbon atoms, (ii) a nitrogen-containing compound represented by the following general formula (1), glycerin, and a fatty acid having 8 to 26 carbon atoms in the alkyl group. It is a mixture with 1 type, or 2 or more types of long chain compounds selected from ester of these.
[Chemical 3]
In the above formula, R1Is CH2CH2OH or CH2CH2OCO-RFour(RFourIs an alkyl group having 8 to 26 carbon atoms), R2Is CH2CH2OH or H, RThreeRepresents an alkyl group having 8 to 26 carbon atoms, an acyl group, a hydroxyalkyl group or a hydroxyacyl group.
In the present invention, the higher alcohol means a monovalent aliphatic alcohol having 6 to 26 carbon atoms.
[0012]
Examples of the higher alcohol include aliphatic saturated alcohols such as lauryl alcohol, tridecyl alcohol, mystyryl alcohol, pentadecyl alcohol, cetyl alcohol, heptadecyl alcohol, stearyl alcohol, nonadecyl alcohol, eicosyl alcohol, and ceryl alcohol. Examples include aliphatic unsaturated alcohols.
The carbon number of the higher alcohol used in the present invention is preferably 8 to 26, more preferably 8 to 23, and particularly preferably 8 to 18 from the viewpoints of kneadability with the base resin and expression of the antistatic effect.
[0013]
In the nitrogen-containing compound represented by the general formula (1), R in the formulaThreeRepresents an alkyl group, acyl group, hydroxyalkyl group or hydroxyacyl group having 8 to 26 carbon atoms, preferably 8 to 20 carbon atoms.
R in the general formula (1)ThreeAs specific examples of, for example, R-, RCO-, RCH (OH) CH2-, RCH (OH) CH2Represented by CO (wherein R represents octyl, nonyl, decyl, undecyl, dodecyl, tridecyl, tetradecyl, pentadecyl, hexadecyl, heptadecyl, octadecyl, nonadecyl, eicosyl, Straight chain alkyl groups such as a straight chain alkyl group having 21 carbon atoms), but is not limited thereto.
[0014]
Furthermore, specific examples of the nitrogen-containing compound represented by the general formula (1) include lauryl monoethanolamide, lauryl diethanolamide, stearyl monoethanolamide, stearyl diethanolamide, hydroxylauryl monoethanolamide, hydroxylauryl diethanolamide, Preferred examples include hydroxystearyl monoethanolamide, hydroxystearyl diethanolamide, lauryl monoethanolamine, lauryl diethanolamine, stearyl monoethanolamine, stearyl diethanolamine, hydroxylauryl monoethanolamine, hydroxylauryl diethanolamine, hydroxystearyl monoethanolamine, and hydroxystearyl diethanolamine. .
[0015]
R in the general formula (1)ThreeWhen the number of carbon atoms of the group represented by is in the range of 8 to 26, a good antistatic effect can be exhibited. Further, when the carbon number is small, there is a possibility that the fusion property at the time of heat molding of the obtained expanded particles may be insufficient, and when the carbon number is too large, the expression of the antistatic effect may be delayed. is there.
Among the nitrogen-containing compounds represented by the general formula (1), hydroxyalkyldiethanolamide, fatty acid diethanolamine, and hydroxyalkyldiethanolamine are particularly preferable.
[0016]
The hydroxyalkyl diethanolamide having 8 to 26 carbon atoms of the hydroxyacyl group is a compound represented by the following general formula (2).
RFiveCH (OH) CH2CON (CH2CH2OH)2 (2)
In the above formula, RFiveRepresents an alkyl group having 5 to 23 carbon atoms, preferably 5 to 17 carbon atoms.
R in the general formula (2)FiveSpecific examples of the group include, for example, heptyl group, octyl group, nonyl group, decyl group, undecyl group, dodecyl group, tridecyl group, tetradecyl group, pentadecyl group, hexadecyl group, heptadecyl group, octadecyl group, nonadecyl group, eicosyl group And a straight-chain alkyl group such as a straight-chain alkyl group having 21 carbon atoms, but is not limited thereto.
[0017]
Specific examples of the compound represented by the general formula (2) include hydroxylauryl diethanolamide and hydroxystearyl diethanolamide.
[0018]
When the compound represented by the general formula (2) has a hydroxyacyl group having 8 to 26 carbon atoms, a good antistatic effect can be obtained. Further, when the carbon number is small, there is a possibility that the fusion property at the time of heat molding of the obtained expanded particles may be insufficient, and when the carbon number is too large, the expression of the antistatic effect may be delayed. is there.
[0019]
The fatty acid diethanolamine having 8 to 26 carbon atoms of the alkyl group is a compound represented by the following general formula (3).
R6N (CH2CH2OH)2 (3)
In the above formula, R6Represents an alkyl group having 8 to 26 carbon atoms, preferably 8 to 20 carbon atoms.
R in the general formula (3)6Specific examples of the group include, for example, octyl group, nonyl group, decyl group, undecyl group, dodecyl group, tridecyl group, tetradecyl group, pentadecyl group, hexadecyl group, heptadecyl group, octadecyl group, nonadecyl group, eicosyl group, carbon number Examples include, but are not limited to, linear alkyl groups such as 21 linear alkyl groups.
[0020]
Specific examples of the compound represented by the general formula (3) include lauryl diethanolamine and stearyl diethanolamine.
[0021]
When the alkyl group of the compound represented by the general formula (3) has a carbon number in the range of 8 to 26, a good antistatic effect can be obtained. Further, when the carbon number is small, there is a possibility that the fusion property at the time of heat molding of the obtained expanded particles may be insufficient, and when the carbon number is too large, the expression of the antistatic effect may be delayed. is there.
[0022]
The hydroxyalkyl diethanolamine having 8 to 26 carbon atoms of the hydroxyalkyl group is a compound represented by the following general formula (4).
R7CH (OH) CH2N (CH2CH2OH)2 (4)
In the above formula, R7Represents an alkyl group having 6 to 24 carbon atoms, preferably 6 to 18 carbon atoms.
R in the general formula (4)7Specific examples of the group include, for example, heptyl group, octyl group, nonyl group, decyl group, undecyl group, dodecyl group, tridecyl group, tetradecyl group, pentadecyl group, hexadecyl group, heptadecyl group, octadecyl group, nonadecyl group, eicosyl group And a straight-chain alkyl group such as a straight-chain alkyl group having 21 carbon atoms, but is not limited thereto.
[0023]
Specific examples of the compound represented by the general formula (4) include hydroxylauryl diethanolamine and hydroxystearyl diethanolamine.
[0024]
When the hydroxyalkyl group of the compound represented by the general formula (4) is in the range of 8 to 26 carbon atoms, a sufficient antistatic effect can be obtained. Further, when the carbon number is small, there is a possibility that the fusion property at the time of heat molding of the obtained expanded particles may be insufficient, and when the carbon number is too large, the expression of the antistatic effect may be delayed. is there.
[0025]
Examples of the ester of glycerin and a fatty acid having 8 to 26 carbon atoms in the alkyl group include mono-, di-, and triglycerin esters of fatty acids, and more specifically, stearic acid monoglyceride is preferable.
[0026]
Among the mixture having an antistatic effect, in particular, a higher alcohol having 8 or more carbon atoms, a hydroxyalkyldiethanolamide having a hydroxyacyl group having 8 to 26 carbon atoms, and a carbon number of glycerin and an alkyl group. Is preferably an ester of 8 to 26 fatty acids from the viewpoint of reducing the amount of addition.
[0027]
In the base resin, the total weight of the mixture of the above (i) higher alcohol and the above (ii) long chain compound (hereinafter also referred to as additive) is 0.5 to 5% by weight, preferably 1 to 3% by weight. %, The antistatic properties of the resin particles are improved, the antistatic properties of the resulting foamed particles are improved, and the foamed particle molded product obtained by thermoforming the foamed particles is charged. The effect of improving the prevention is obtained.
[0028]
If the amount of the additive is too small, a substantial antistatic property improving effect is not recognized, and if it is too much, there is a possibility that the fusion property between the foamed particles of the obtained molded article may be insufficient. In addition, the surface of the molded body is sticky and the product value is lowered.
The mixing ratio of the (i) higher alcohol and the (ii) long chain compound is preferably 5:95 to 70:30 by weight.
The antistatic polyester resin foamed particles in the present invention have a surface resistivity of 1 × 10 in the molded product.8~ 5x1013Ω / □, preferably 1 × 108~ 1x1012It shows the value of Ω / □.
[0029]
There is no particular limitation on the mixing order and mixing method of the base resin and the additive having antistatic effect, but the master batch having a high content of the mixture, for example, the content of the mixture is 5 to 20% by weight. A method of adjusting the master batch and mixing it with the base resin is preferable from the viewpoint that the mixture is easily dispersed uniformly. Moreover, about a mixing method, it is preferable to use a twin-screw extruder from viewpoints, such as kneadability.
[0030]
In this specification, the surface resistivity is measured according to JIS-K6911 (1979).
Specifically, three test pieces (100 mm long × 100 mm wide × 5 mm thick) having a skin on a surface of 100 mm long × 100 mm wide were cut out from the obtained foamed particle molded body, and the test piece was cut at 23 ° C. and humidity. After being left in a 50% atmosphere for 24 hours, the surface resistivity of the skin surface is measured, and the average value of the obtained measured values is defined as the surface resistivity.
[0031]
In addition, the base resin may be colored by adding a coloring pigment or dye such as black, gray, brown, blue, or green. If colored resin particles obtained from a colored base resin are used, colored foamed particles and molded bodies can be obtained. Examples of the colorant include organic and inorganic pigments and dyes. As such pigments and dyes, various conventionally known pigments can be used.
Moreover, inorganic substances, such as a talc, a calcium carbonate, a borax, zinc borate, aluminum hydroxide, can be previously added to base resin as a bubble regulator, for example. By adding an inorganic substance to the base resin, an effect of improving the expansion ratio can be obtained.
[0032]
When the additive is added to the base resin, the additive can be kneaded into the base resin as it is, but usually a masterbatch of the additive is made in consideration of dispersibility, etc. It is preferable to knead. Although the addition amount of a color pigment or dye changes also with coloring colors, it is preferable to set it as 0.001-5 weight part with respect to 100 weight part of base resin. Moreover, it is preferable that the addition amount of this inorganic substance shall be 0.001-5 weight part with respect to 100 weight part of base resin.
The obtained resin particles are preferably stored in an environment where hydrolysis does not proceed.
[0033]
In the present invention, next, the resin particles can be subjected to a treatment for expressing a gel that appears as a heated chloroform-insoluble component (hereinafter referred to as gelation). The gelation treatment of the resin particles in this case can be carried out by dispersing the resin particles together with a dispersion medium in an airtight container, adding a crosslinking agent and, if necessary, a crosslinking aid, and heating. Any dispersion medium may be used as long as it does not dissolve the resin particles and does not adversely affect the action of the additives added to the resin particles and the dispersion medium. Examples of such a material include water, ethylene glycol, methanol, ethanol and the like, but usually water is used.
[0034]
When the resin particles are dispersed in a dispersion medium and heated, it is preferable to use an anti-fusing agent in order to prevent fusion between the resin particles. This anti-fusing agent can be used regardless of whether it is inorganic or organic as long as it does not dissolve in the dispersion medium and does not melt even when heated in the dispersion medium. Is preferred. As the inorganic anti-fusing agent, powders such as tricalcium phosphate, kaolin, talc, mica, aluminum oxide, titanium oxide, and aluminum hydroxide are suitable. Moreover, anionic surfactants such as sodium dodecylbenzenesulfonate and sodium oleate can be suitably used as the dispersion aid. As the anti-fusing agent, those having an average particle diameter of 0.001 to 100 μm, particularly 0.001 to 30 μm are preferable. The addition amount of the anti-fusing agent in the dispersion medium is usually preferably 0.01 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the resin particles. Moreover, it is preferable to add 0.001-5 weight part normally to a dispersion medium with respect to 100 weight part of resin particles.
[0035]
As the crosslinking agent used in the present invention, conventionally known organic peroxides can be used. The carbon number is preferably 2 to 50, more preferably 4 to 30. Examples of such compounds include diacyl peroxides such as lauroyl peroxide, stearoyl peroxide, and benzoyl peroxide, and peroxydicarbonates such as bis (4-t-butylcyclohexyl) peroxydicarbonate and diisopropylperoxydicarbonate. Any of peroxyesters such as carbonate and t-butylperoxyisobutyrate can be used. In the case of the present invention, in particular, a temperature such as benzoyl peroxide that gives a half-life of 1 hour is based on the Vicat softening temperature of the base resin [the Vicat softening temperature −25 ° C.] to [the Vicat softening temperature + 10 ° C.]. Use is preferred. If an organic peroxide having a too high decomposition temperature is used, when the resin particles are heated in water, the heating temperature becomes high and the heating time becomes long, so that the base resin may be hydrolyzed. It is not preferable. By using water-diluted benzoyl peroxide as the organic peroxide, a sufficiently gelled product can be obtained even if the impregnation step described later is omitted.
In this specification, the Vicat softening temperature of the base resin is measured based on JIS K7206 (1999) using the heating bath using silicone oil as a heat transfer medium by the A50 method.
Further, in this specification, the temperature giving the N-hour half-life of the organic peroxide means that when the organic oxide is decomposed at a constant temperature, the theoretical active oxygen amount becomes half of the initial value in N hours. That constant temperature. The above-mentioned half-life temperature of the organic peroxide is adjusted to a 0.1 mol / L concentration organic peroxide solution using a solution that is relatively inert to radicals (for example, benzene and mineral spirits). Then, it is sealed in a glass tube subjected to nitrogen substitution, immersed in a thermostatic bath set at a predetermined temperature, and pyrolyzed for measurement.
[0036]
In the present invention, it is preferable to use a compound having at least one unsaturated bond in the molecule as a crosslinking aid in connection with the use of the organic peroxide. In this case, the unsaturated bond includes a triple bond as well as a double bond. The carbon number is preferably 2 to 500, more preferably 3 to 50. Examples of such crosslinking aids include acrylic acid; acrylic acid esters such as methyl acrylate and ethyl acrylate; methacrylic acid esters such as methyl methacrylate and ethyl methacrylate; those having one unsaturated bond such as styrene; Divinyl compounds such as divinylbenzene; ethylene glycol diacrylate, polyethylene glycol diacrylate, trimethylolpropane triacrylate, tetramethylol methane triacrylate, tetramethylol methane tetraacrylate, ethylene glycol dimethacrylate, trimethylolpropane trimethacrylate, allyl methacrylate, etc. Acrylate or methacrylate compounds; cyanuric acid or isocyanuric acid such as triallyl cyanurate and triallyl isocyanurate Allyl esters of carboxylic acids such as trimellitic acid triallyl ester, trimesic acid triallyl ester, pyromellitic acid triallyl ester, benzophenonetetracarboxylic acid triallyl ester, diallyl oxalate, diallyl succinate, diallyl adipate; N -Maleimide compounds such as phenylmaleimide and N, N'-m-phenylenebismaleimide; polymers having a double bond such as 1,2-polybutadiene; diprovagyl phthalate, diprobagyl isophthalate, triprovagin trimesate, diprobagil itaconate, Examples thereof include compounds having two or more triple bonds such as diprobagil maleate.
In the present invention, a combination of an organic peroxide and a divinyl compound, acrylic acid, acrylic acid ester or methacrylic acid ester, particularly a combination of benzoyl peroxide and divinylbenzene or methyl methacrylate is preferred.
[0037]
The ratio of the organic peroxide used as the crosslinking agent is 0.01 to 10 parts by weight, preferably 0.1 to 5 parts by weight, per 100 parts by weight of the resin particles. Moreover, the usage-amount of the unsaturated compound used as a crosslinking adjuvant is 0.001-10 weight part per 100 weight part of resin particles, Preferably it is a ratio of 0.01-2 weight part.
When resin particles are heated and gelled in the presence of a cross-linking agent in a dispersion medium, the heating temperature varies depending on the type of base resin of the resin particles and is difficult to determine uniquely. The temperature is not less than about 60 ° C. lower than the Vicat softening temperature of the base resin and not higher than about 30 ° C. higher than the Vicat softening temperature of the base resin. For example, when the base resin is a polyester resin composed of a 1,4-butanediol component and a succinic acid component (Vicat softening temperature: 109 ° C.), the heating temperature is 50 to 140 ° C., preferably 90 to 120 ° C. is there.
The resin particles are gelled by heating in the presence of a crosslinking agent in the dispersion medium. However, it is preferable to set the gelation treatment time to less than 3 hours, because long-time holding under heating conditions causes the hydrolysis of the base resin to progress and deteriorates the gel expression and resin physical properties.
[0038]
In the present invention, in order to gel the resin particles, the organic resin is heated at a temperature of (the Vicat softening temperature −60 ° C.) to (the Vicat softening temperature −15 ° C.) based on the Vicat softening temperature of the base resin. It is preferable to employ an impregnation step of oxide or the like. The impregnation temperature differs depending on the type of the base resin and is difficult to determine uniquely, but is selected from a temperature range giving a half-life of 20 hours to a half-life of 5 hours of the organic peroxide. It is preferable. The impregnation time varies depending on the weight of the resin particles, but is 10 to 120 minutes, preferably 10 to 60 minutes. Even in the impregnation step, holding for a long time is not preferable because the impregnation property is improved, but hydrolysis of the base resin may proceed. Moreover, when impregnation time is short, there exists a possibility that the gel fraction inside the foamed particle obtained may become low. Depending on the type of peroxide, a sufficiently gelled one can be obtained without providing an impregnation time.
The gelled resin particles are, for example, when the base resin of the resin particles is a polyester resin (Vicat softening temperature: 109 ° C.) composed of a 1,4-butanediol component and a succinic acid component, and the organic peroxide is benzoyl peroxide. The impregnation temperature is 65 to 85 ° C, preferably 70 to 80 ° C, and the impregnation time is 10 to 120 minutes, preferably 10 to 60 minutes.
Moreover, when making resin particle react with a crosslinking agent and the crosslinking adjuvant as needed in a sealed container, it is preferable to make oxygen concentration in a sealed container low. A preferable oxygen concentration is 5% by volume or less, more preferably 1% by volume or less with respect to the volume of the gas phase portion in the sealed container. Examples of the method for reducing the oxygen concentration include a method of purging with an inorganic gas such as nitrogen gas, argon gas, water vapor, etc., but any other method can be adopted. The dispersion medium to be used is preferably one having a dissolved oxygen concentration of 9.5 mg / l or less, more preferably 8.5 mg / l or less.
[0039]
In the above, the method of gelling resin particles using an organic peroxide has been described. However, this gelation treatment is not limited to using an organic peroxide, and other known methods such as electron beam After the resin particles are produced or the foamed particles are produced using a crosslinking method, a silane crosslinking method, a crosslinking method using polyisocyanate, etc., the gelled foamed particles can be finally obtained by incorporating a gelation treatment at an appropriate timing. it can.
[0040]
In the present invention, next, gelled resin particles or non-gelled resin particles are foamed. As a foaming method of the resin particles in this case, the resin particles are dispersed in the same dispersion medium as described above in the presence of a foaming agent in a closed container, and the contents are heated to soften the resin particles. Then, the particles are impregnated with the foaming agent, then one end of the container is opened, and the particles and the dispersion medium are simultaneously held in an atmosphere at a lower pressure than in the container while maintaining the pressure in the container at a pressure equal to or higher than the vapor pressure of the foaming agent ( Usually, a foaming method for releasing and foaming to atmospheric pressure can be preferably employed. In addition, as another method, after impregnating resin particles with a foaming agent in a sealed container to obtain expandable particles, the resin particles are taken out from the sealed container, and the resin particles are heated and softened to be foamed. It is possible to use a method in which the foaming agent is kneaded into the resin particles and the resin particles are heated to a temperature higher than the decomposition temperature of the foaming agent to foam, but as the apparent density of the targeted foamed particles becomes smaller It becomes difficult to obtain expanded particles having a high closed cell ratio.
In the present invention, when the gelation treatment step using the peroxide of the resin particles is employed, it is preferable to continuously perform the gelation and foaming in a series of steps. By shortening the manufacturing cycle, productivity is improved and hydrolysis of the base resin is suppressed. In this case, a crosslinking agent, a method of adding the above-mentioned crosslinking aid as necessary and terminating the gelation treatment, and then adding a foaming agent and impregnating the foaming agent with resin particles to foam, or crosslinking A method such as a method of adding a foaming agent at the same time as adding an agent and the like, impregnating them with resin particles to finish the gelation treatment, and then foaming can be employed.
[0041]
As the foaming agent used for obtaining the foamed particles, conventionally known ones such as propane, butane, pentane, hexane, cyclopentane, cyclohexane, trichlorofluoromethane, dichlorodifluoromethane, chlorofluoromethane, trifluoromethane, Organic physical foaming such as 1,1,1,2-tetrafluoroethane, 1-chloro-1,1-difluoroethane, 1,1-difluoroethane, 1-chloro-1,2,2,2-tetrafluoroethane And inorganic physical foaming agents such as nitrogen, carbon dioxide, argon, air, etc. are used, and among them, an inorganic physical foaming agent that does not destroy the ozone layer and is inexpensive is preferable, particularly nitrogen, carbon dioxide, Air is preferred.
[0042]
In the foaming method, the amount of foaming agent used is 5 to 100 kgf / cm in a sealed container.2What is necessary is just to press-fit in an airtight container so that it may become the pressure range of G. The amount of these foaming agents to be used is appropriately selected from the relationship between the desired density of the foamed particles and the foaming temperature. In addition, the heating temperature of the resin particles at that time may be any temperature that is suitable for impregnating the foaming agent into the particles, and the Vicat softening temperature of the base resin of the resin particles [the Vicat softening temperature] −25 ° C.] to [the Vicat softening temperature + 30 ° C.].
The temperature at which the resin particles impregnated with the foaming agent are discharged from the sealed container to the low pressure region, that is, the foaming temperature is usually the Vicat softening temperature of the base resin ± 30 ° C., preferably [the Vicat softening temperature−30 ° C. ] To [the Vicat softening temperature + 20 ° C]. In particular, by setting the foaming temperature to [Vicat softening temperature −10 ° C.] or less of the base resin, effects such as blocking of foamed particles and prevention of lowering of the closed cell ratio can be obtained.
[0043]
The expanded particles in the present invention preferably have an apparent density of 0.015 to 0.09 g / cm.ThreeIt is. If the density is too large, the variation in the density of the expanded particles tends to be large, and the expansion of the expanded particles, the fusing property, and the physical properties of the expanded expanded molded article that can lead to variations in the heat molding in the mold. There is a risk. On the other hand, if the density is too small, the foaming ratio is relatively high, and thus there is a possibility that sufficient film strength cannot be maintained during heating expansion.
In this specification, the apparent density of the expanded particles is a graduated cylinder containing ethanol at 23 ° C., and more than 500 expanded particles left in the graduated cylinder for 2 days under the conditions of relative humidity 50%, 23 ° C. and 1 atm. Particles (weight W1 of the expanded particle group) are sunk using a wire mesh or the like, and the volume V1 (cmThree) By dividing the weight W1 (g) of the expanded particle group placed in the graduated cylinder (W1 / V1).
[0044]
The bulk density of the expanded particles of the present invention is 0.014 to 0.042 g / cm.ThreeIt is preferable that
In the present specification, the bulk density of the foamed particles is determined by preparing an empty graduated cylinder and leaving it in the graduated cylinder at a relative humidity of 50%, 23 ° C., and 1 atm for 2 days. Volume V2 (cm)Three) By dividing the weight W2 (g) of the expanded particle group placed in the graduated cylinder (W2 / V2).
[0045]
In this specification, the average weight per expanded particle is the weight of the expanded particle group (at least 1000 expanded particles left in an oven at 80 ° C. under a reduced pressure of 30 to 40 Torr for 8 hours). Then, the number of the expanded particles constituting the expanded particle group is counted, and the weight is divided by the number to obtain a value obtained. The average weight per foamed particle is the same as the average weight per resin particle used to obtain the foamed particles.
[0046]
Furthermore, the average cell thickness of the expanded particles in the present invention is preferably 0.2 to 5 μm, more preferably 0.3 to 3.5 μm. When the bubble film thickness is too thin, the film strength is too weak at the time of heat forming, and thus bubble breakage or the like occurs, resulting in a molded article with poor curing recovery. In addition, if the bubble film thickness is too thick, the film strength is too strong at the time of heat foaming or mold molding when performing multistage foaming, so that sufficient expansion does not occur, and surface smoothness particularly at the time of mold molding It becomes a inferior molded product.
In the present specification, the average cell thickness of the foamed particles is measured as follows. That is, in general, the shape of bubbles in the foam is not strictly a sphere, so if the bubble shape of the expanded particles is regarded as a sphere, the diameter of the bubbles is the average bubble diameter described later, and if the bubble shape is regarded as a sphere, The relationship between the average bubble diameter d (cm) and the average bubble film thickness t (cm) is expressed by the following equation (1).
[Expression 1]
Where Vs is the volume fraction of the resin, and nf is the apparent density of the expanded particles (g / cmThree), Ns is the density of the base resin of the expanded particles (g / cmThree).
Therefore, the bubble film thickness t (cm) is
[Expression 2]
t = d [(X / (X-1))1 / Three-1] (2)
[X indicates expansion ratio (= 1 / Vs)]
(In this specification, when the unit of the average bubble film thickness of the expanded particles is expressed in μm, the average bubble film thickness t (cm) obtained by the above formula is multiplied by 10,000 times. Unit conversion).
The method for measuring the average bubble diameter (d) is as follows. Choose 10 foam particles at random. Next, in each foamed particle, the foamed particle is divided into two equal parts, and one cell cross section is enlarged by a microscope or the like. A line segment (L) across the surface of the foamed particle that passes through the approximate center of the foamed particle and faces the enlarged view is drawn. Next, the number of bubbles (N) intersecting the line segment is counted, and the bubble diameter of each expanded particle is calculated by the following formula.
[Equation 3]
However, the length of the line segment (L) is not the length of the line segment in the enlarged view but the length of the line segment corresponding to the actual length on the expanded particle cut surface before the expansion.
The arithmetic average value of the cell diameters of the 10 expanded particles thus obtained is defined as the average cell diameter d (cm) of the expanded particles.
[0047]
The average cell thickness of the foam particles can be adjusted by adjusting the addition of a cell regulator, the atmospheric temperature during foaming, the release rate from the closed container during foaming, and the like. For example, when the average bubble film thickness is adjusted to be small, the control is performed by setting the atmospheric temperature at the time of foaming higher than the normal temperature, or by increasing the discharge rate from the sealed container at the time of foaming.
[0048]
The expanded particles in the present invention have an average cell number of 5 to 2000 / mm.2Furthermore, 5 to 1500 pieces / mm2, Especially 5-1000 pieces / mm2It is preferable that When the number of bubbles is within these ranges, the resulting foamed particle molded body is more excellent in surface smoothness and dimensional stability.
In the present specification, the average number of bubbles of the expanded particles is measured as follows. That is, the expanded particle is divided into two, and the cross section of one of the bubbles is magnified and observed with a microscope or the like, so that the total number of bubbles is counted, and the total number of bubbles is the area of the cross section of the expanded particle (however, Calculate the number of bubbles per unit area by dividing by (total number of bubbles / cross-sectional area of the expanded particles) by the actual area before expansion instead of the expanded area. The arithmetic average value of foamed particles is taken as the average number of bubbles in the foamed particles.
As the method for adjusting the average number of bubbles of the foamed particles, it can be adjusted by the same method as the method for adjusting the average cell thickness described above. can do.
[0049]
In the present invention, the foamed particles have a gel fraction of 5% by weight or more, more preferably a gel fraction of 10 to 100% by weight, and particularly preferably a gel fraction of 40 to 100% by weight. It is preferable in that it has moldability, hydrolysis resistance, and heat resistance.
In the present specification, the gel fraction of the expanded particles is measured as follows. That is, about 1 g of expanded particles as a sample (in the case of measuring resin particles, the resin particles are used, and in the case of measuring the expanded particle molded products, the expanded particles are cut into the size of the expanded particles as a sample) Is precisely weighed to determine the weight (W3). Next, a accurately weighed weight (W3) sample and 100 ml of chloroform were placed in a 150 ml flask, heated under reflux at 62 ° C. for 5 hours under atmospheric pressure, and the heat-treated product thus obtained was in a sufficiently hot state. Dispose of the chloroform solvent inside (at a temperature of 50 ° C. or higher). At that time, in preparation for the case where the swollen sample is discharged from the flask, a 100-mesh wire mesh is used as a filter medium, and the chloroform solvent is discarded through the filter medium. If the chloroform solvent is carefully discarded, the swollen sample remains in the flask. If the swollen sample is discharged from the flask and is present on a 100-mesh wire mesh, the swollen sample is placed in the flask. return. Next, 100 ml of fresh chloroform is added to the flask in which the swollen sample remains, and the mixture is again heated and refluxed at 62 ° C. for 5 hours under atmospheric pressure. (A state of 50 ° C. or higher) Using a 100-mesh wire mesh as a filter medium, suction filtration is performed. The finally obtained filtered product on the wire mesh is completely dried by leaving it in an oven at 80 ° C. under a reduced pressure of 30 to 40 Torr for 8 hours. The weight W4 of the obtained dried product is measured. The weight percentage ((W4 / W3) × 100) wt% of the weight W4 with respect to the weight W3 is defined as the gel fraction.
[0050]
As described above, the expanded particle of the present invention has an apparent density of 0.015 to 0.09 g / cm.ThreeIt is preferable that. In the expanded particles, the apparent density is 0.058 g / cm.ThreeIn the case of producing the following expanded particles, the apparent density of 0.067 to 0.134 g / cm is first obtained by the above-described method.Three, Preferably 0.067-0.1 g / cmThreeA method of performing multistage foaming such as two-stage foaming after obtaining the foamed particles is preferable from the viewpoint of obtaining foamed particles having a high closed cell ratio.
[0051]
The expanded particles of the present invention are preferably produced by a multistage expansion method. In this multistage foaming method, the apparent density is 0.067 to 0.134 g / cm.Three, Preferably 0.067-0.1 g / cmThreeThe foamed particles are produced for the first time, and used inside the foamed particles as an inorganic gas such as air, nitrogen or carbon dioxide, or as a physical foaming agent such as an aliphatic hydrocarbon such as butane, propane or pentane, or a halogenated hydrocarbon. Gas is injected to increase the internal pressure in the foamed bubbles (the internal pressure of the foamed particles is 0.2 to 7 kgf / cm2It is preferable that Next, the expanded particles are further expanded and foamed with a heating medium such as water vapor in a container. In this multi-stage foaming, an inexpensive inorganic gas such as air or carbon dioxide is preferably used as the internal pressure applying gas. By this method, the expanded particles have an apparent density of 0.015 to 0.068 g / cm.Three, Preferably 0.022 to 0.068 g / cmThreeIs foamed.
[0052]
As the heating medium used for heating the foamed particles to which the internal pressure is applied, water vapor is usually used, but it can also be heated with a heating medium whose temperature is adjusted by mixing compressed air and water vapor. By using such a mixed medium, it is possible to prevent the foam film of the foamed particles from being melted and to prevent a decrease in the closed cell ratio due to multistage foaming.
In addition, after introducing foamed particles that have been given an internal pressure in the multistage foaming method into a sealed container and then introducing a heating medium, the foaming ratio of the foamed particles is improved. Subsequently, by introducing a heating medium, a more excellent magnification improvement effect can be obtained.
The temperature of the heating medium when performing multi-stage foaming is based on the Vicat softening temperature of the base resin of the foamed particles [the Vicat softening temperature −30 ° C.] to [the Vicat softening temperature −5 ° C.], preferably [the Vicat softening temperature] Softening temperature −25 ° C.] to [the Vicat softening temperature −10 ° C.]. If the temperature is higher than this value, the closed cell ratio of the expanded particles may decrease. In order to obtain a heating medium having the above temperature, it is the most advantageous method to adjust the mixing ratio of both using a mixed heating medium of water vapor and air.
[0053]
In order to produce a foamed particle molded body using the foamed particles of the present invention, a method of heating the foamed particles that have been gelled into a mold and heating the foamed particles in a mold formed by upper and lower endless belts. The method of filling and heating is mentioned. By this heating, the expanded particles are fused together to give an expanded expanded particle molded body. Moreover, as a heating means at the time of foamed particle shaping | molding, steam heating is normally used and the heating temperature should just be a temperature which the foamed particle surface fuse | melts. In addition, if the internal pressure is previously applied by an inorganic gas such as air in the same manner as the pretreatment of the foamed particles when performing the multistage foaming on the foamed particles filled in the mold, the moldability and recoverability of the foamed particles are improved. improves. The internal pressure is usually 0.2 to 2.5 kgf / cm.2Within the range of.
The internal pressure of the expanded particles was determined by the following formula (4).
[Expression 4]
[0054]
The increased gas amount (g) in the mathematical formula (4) is determined as follows.
Take out 500 or more foamed particles to which internal pressure is applied, move to a temperature-controlled room at a relative humidity of 50% and an atmospheric pressure of 23 ° C. within 60 seconds, place on a balance in the temperature-controlled room, take out the foamed particles for 120 seconds Read the weight after. The weight at this time is defined as Q (g).
Next, the foamed particles are left for 240 hours in the same constant temperature room at a relative humidity of 50% and an atmospheric pressure of 23 ° C. Since the high-pressure gas in the expanded particles permeates the bubble membrane and escapes to the outside as time passes, the weight of the expanded particles decreases accordingly, and after 240 hours, the weight has reached equilibrium. stable. The weight of the expanded particles after 240 hours is measured in the same constant temperature room, and the weight at this time is defined as S (g).
Any of the above weights shall be read to the order of 0.0001 g. The difference between Q (g) and S (g) obtained by this measurement is defined as an increased gas amount (g) in the equation (4).
[0055]
Further, in the mathematical formula (4), T means an absolute temperature, and an atmosphere of 23 ° C. is adopted, so here it is a constant of 296 (° K). R is a gas constant, and here is a constant of 0.082 (atm · L / (° K · mol)). Y is the pressure from atm to kgf / cm2This is a coefficient for conversion to a unit. Here, 1.0332 (kgf / (cm2• atm)) is adopted. When air is used as the gas, the molecular weight of the air used to apply the internal pressure of the expanded particles is 28.9 (g / mol). In addition, the gas volume in foamed particle is the value calculated | required from following Numerical formula (5).
[Equation 5]
The weight (g) of the expanded particles in the formula (5) is S (g) described above, and the apparent density of the expanded particles is adopted as the apparent density of the expanded particles.
[0056]
The shape of the foamed particle molded body according to the present invention is not particularly limited, and the shape may be various shapes such as a container shape, a plate shape, a cylindrical shape, a column shape, a sheet shape, and a block shape. Further, the density of the foamed particle molded body is preferably 0.012 to 0.06 g / cm.ThreeIt is excellent in dimensional stability and surface smoothness.
In the present specification, the density (g / cm of the expanded particle molded body)Three) Is a volume VM (cm) determined from the outer dimensions of the molded body left to stand at 23 ° C., 1 atm, and relative humidity 50% for 2 days.Three) Is a value obtained by dividing the compact weight WM (g) by (WM / VM).
[0057]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
[0058]
Examples 1-5
Aliphatic polyester resin (Bionor # 1001) based on 1,4-butanediol and succinic acid (manufactured by Showa Polymer Co., Ltd., melting point 112 ° C., Vicat softening temperature 109 ° C., MFR (190 ° C., load 21. 18N) 1.2 g / 10 min), a mixture having an antistatic effect shown in Table 1, talc (manufactured by Matsumura Sangyo Co., Ltd., high filler # 12), and phthalocyanine green pigment After removing moisture with a vacuum vent while melting and kneading with a shaft extruder, it is extruded into a strand shape, and then this strand is cut to a diameter of about 1.0 mm, a length of about 3.5 mm, and about 3 mg per piece. Resin particles were obtained. The addition amount of the mixture having an antistatic effect was added as a master batch so as to be as shown in Table 1. The talc and phthalocyanine green pigments were added as master batches so that the addition amounts were 1000 ppm and 20 ppm, respectively.
[0059]
Next, 100 parts by weight of the resin particles, 300 parts by weight of water as a dispersion medium, 0.5 parts by weight of aluminum oxide as a dispersant, 0.006 parts by weight of sodium dodecylbenzenesulfonate as a dispersion aid, Nyper FF ( Dicyclohexyl phthalate diluted benzoyl peroxide, benzoyl peroxide purity 50% product: manufactured by Nippon Oil & Fats Co., Ltd. 1.5 parts by weight, methyl methacrylate monomer reagent (MMA: purity 99% or more: Kanto Chemical Co., Ltd.) as a crosslinking aid 1) 0.1 part by weight was charged into a 5 liter autoclave and nitrogen gas was introduced for 5 minutes to remove oxygen in the autoclave. Then, the temperature was raised to 75 ° C. with stirring and held at the same temperature for 20 minutes, then heated to 105 ° C., and the carbon dioxide gas was heated to an autoclave pressure of 40 kgf / cm.2After injecting until it reaches G and holding at that temperature for 45 minutes, the contents are then cooled to the temperature shown in Table 1, one end of the autoclave is opened, nitrogen gas is introduced into the autoclave, and the pressure inside the autoclave is adjusted. While maintaining, the contents were released under atmospheric pressure to foam the gelled resin particles. Table 1 shows the apparent density and the like of the obtained expanded particles.
[0060]
Next, the obtained expanded particles were pressurized with air in a sealed container, and an internal pressure as shown in Table 2 was applied. Thereafter, after filling the expanded particles in another container, the inside of the container is depressurized to a pressure as shown in Table 2, and then mixed with water vapor having an injection pressure of 0.05 MPa and compressed air having an injection pressure of 0.05 MPa. Thus, the inside of the container was brought to the atmospheric temperature shown in Table 2 and the foamed particles were heated for 10 seconds to obtain expanded and expanded two-stage foamed particles. Table 2 shows the apparent density and the like of the foamed particles subjected to the gelation treatment.
[0061]
Example 6
Expanded particles were obtained in the same manner as in Example 1 except that the additive was changed to 5000 ppm of magnesium stearate instead of 1000 ppm of the bubble adjusting agent talc, and the crosslinking aid was changed as shown in Table 1.
[0062]
Next, the obtained expanded particles were pressurized with air in a sealed container, and an internal pressure as shown in Table 2 was applied. Then, after filling the other containers with foamed particles, the inside of the container was depressurized to a pressure as shown in Table 2, and then the inside of the container was brought to the ambient temperature shown in Table 2 with the same mixed heating medium as in Example 1. Then, the expanded particles were heated for 10 seconds to obtain expanded expanded foam particles. Table 2 shows the apparent density and the like of the expanded particles.
[0063]
Comparative Examples 1 and 2
Expanded particles were obtained in the same manner as in Example 1 except that the additives were as shown in Table 1. Subsequently, two-stage expanded particles further expanded and foamed were obtained in the same manner as in Example 1 except for the conditions shown in Table 2. Table 2 shows the apparent density and the like of the expanded particles.
[0064]
The foamed particles subjected to gelation treatment obtained in Examples and Comparative Examples are filled in a sealed container and pressurized with air to 0.6 kg / cm.2Then, the mold was filled in a 250 × 300 × 60 mm mold and heated and molded with steam at the molding temperature shown in Table 2. The obtained molded body was cured at 40 ° C. under atmospheric pressure for 24 hours. The density and surface resistivity of the obtained foamed particle molded body were evaluated, and the results are shown in Table 2. In the examples, the foamed particles and the foamed particles after the two-stage foaming, and the gel fraction of the molded product (the gel fraction of the molded product is replaced with the foamed particles by using a molded product cut sample as a sample). Measured by the same method as the gel fraction measurement.) Was almost the same.
[0065]
[Table 1]
[0066]
Specific contents of the antistatic agent indicated by reference numerals in Table 1 are as follows.
The antistatic agents i, b and c are those used as examples of the present invention (hydroxyalkyl group, alkyl group having carbon number in the range of 8 to 26).
[0067]
[Table 2]
[0068]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the polyester-type resin expanded particle which is excellent in antistatic property while having biodegradability is provided, and it becomes easy to manufacture the low density expanded particle molded object with favorable antistatic property.
The foamed particle molded body obtained by using the foamed particles of the present invention is suitably used as a shock-absorbing packaging material for electronic devices such as OA equipment, parts, precision equipment, and parts because of these characteristics. Its industrial significance is enormous, since it has degradability and facilitates subsequent disposal.
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