JP3943334B2 - リピッドa類縁体含有注射剤の評価方法 - Google Patents

リピッドa類縁体含有注射剤の評価方法 Download PDF

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Description

発明の属する技術分野
本発明は、リピッドA類縁体含有注射剤の体内動態の予測方法と評価方法、更には、一定の体内動態を示すことを保証する注射剤の品質評価方法及び製造方法に関する。
従来の技術
リピッドAは、リポポリサッカライド(以下LPSと称する)の活性発現中心であり、マクロファージ刺激作用、抗腫瘍作用、発熱作用などさまざまな生物活性を有することが知られている(高田春比古、小谷尚三;蛋白質・核酸・酵素、31(4)、361(1986))。
さらに、近年は、リピッドA類縁体が種々合成され、その生物活性が調べられているが(小川祐示他;代謝、26(5)、415(1989))、糖脂質構造を有するリピッドA類縁体の多くは、水難溶性であり注射剤化が困難であった。
注射剤化の為に、透明性の高い水溶液を得るための可溶化剤としては、トリエチルアミン、牛血清アルブミン、脂質などの添加(Y.B.Kim,et al,Eur.J.Biochem.31,230(1972)及びR.B.Ramsey,et al,Blood,56,307(1980)、及びJ.Dijkstra,et al.,J.Immunol.,138,2663(1987))、塩基性アミノ酸やポリアミンの利用(特開平4−198192号公報)などが報告されている。
また、レシチンなどの脂質を水に分散させ、リポソーム等の会合体を形成させる為に、中性領域の緩衝液に脂質を入れて加熱し、超音波照射する方法が知られている。
我々は、特開平5−194470号公報、WO96/39411号公報によって開示される方法で製造されたリピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩を、アルカリ性水溶液に溶解し、次いで緩衝液を添加することにより、直径30nm以下の会合体を含有する透明性の高い注射用製剤を調製した。
しかし、この注射用製剤をラットやビーグル犬等の生体に投与した際には、原薬や製剤ロットの違いによりリピッドA類縁体の血中薬物濃度が大きくばらつく問題があった。これは、この注射用製剤の溶液中における薬物(脂質)の会合状態が、一定でないためである。
一般に、溶液中における脂質の会合状態を評価する手段としては、電子顕微鏡による外観評価、レーザー回折式粒度分布測定装置による粒度分布の評価、臨界ミセル濃度や表面張力測定等の物性値からの考察などの方法が、実施されている。
しかし、本願発明に係る評価法として使用した円偏光二色性分光法及び/又は膜流動性評価法に関しては、報告例は少ない。
即ち、円偏光二色性分光法(以下CD法と称する)は、左右円偏光に対する光学活性物質の屈折率および吸光度の差を反映して測定されるものであり、一般的には、ペプチド、蛋白質のコンフォメーション解析や低分子化合物の光学活性分析に繁用されているが、脂質関連物質のCD法での解析はほとんど行われていなかった。報告では、リポゾーム膜内での脂質の動的な温度依存性の変化をCDスペクトル変化の解析により検討した例(特開昭62−252795)、CD法は水中の脂質粒子の特徴の評価の為に有用な手法であり、操作上極めて簡便な評価法であると同時に、希薄濃度で膜内の動的な状態変化を測定することが可能であるとした報告例(N.Nakashima et Al,CHEM.LET.,1503,10(1985))、プロスタグランジンElの種々リポソーム処方による会合体特性と溶出特性の相関を検討し、その評価法の一つにCD法を用いた例(Sharon M.K.et al,Biochim.Biophys.Acta,1327,97(1997))などがあるにすぎない。
一方、膜流動性(膜の堅牢さ)の評価法には、蛍光プローブ法、電子スピン共鳴(ESR)法、核磁気共鳴(NMR)法などが知られている(ロバートB ゲニス;生体膜 p146、(1992)シュプリンガーフェアラーク東京)。この中で、蛍光プローブ法は、リン脂質の2分子膜構造の膜流動性を評価する方法として、脂質の膜内にジフェニールヘキサトリエン(以下DPHと称する)などの蛍光プローブを混入し、偏向している入射光を照射した時に発する蛍光の偏向度を測定することにより、蛍光物質の近傍の膜の状態を観察する方法であり、リピッドA類縁体に適用した報告例がある(Braudenburg K et al;Biochim.Biophys.Acta,225,775(1984))。蛍光プローブ法では、脂質試料から発する蛍光の鉛直偏向成分と水平偏向成分を別個に測定することにより、蛍光偏向度(P:範囲0〜0.5)及び/又は蛍光異方性(r:範囲0〜0.4)及び/又はオーダーパラメーター(S:範囲0〜1.0)を算出できる(寺田弘、吉村哲郎;ライフサイエンスにおけるリポゾーム(1992)、シュプリンガーフェアラーク東京)。ここで、オーダーパラメーター(S)は、0に近いほど膜流動性が大きく、1.0に近いほど膜流動性は小さいことを意味している。
しかし、リピッドA類縁体において、薬物の溶液中における会合状態を測定・評価することにより、体内動態との相関性の観点からリピッドA類縁体の体内動態を明確に予測または評価した例はない。また、溶液中における薬物(脂質)の会合状態の観点から、リピッドA類縁体の体内動態が制御された注射用製剤の製造法または一定の体内動態を保証する品質保証法の報告例もない。
リピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩を、アルカリ性水溶液に溶解し、次いで緩衝液を添加することにより、直径30nm以下の会合体を含有する注射用製剤を調製することは可能である。この注射用製剤においては、リピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩は、脂質二分子膜小胞体またはミセル構造を有している。即ち、水溶液とした時に澄明性が高く、pHが注射剤として好ましい範囲であり、安定性も良好であるリピッドA類縁体の注射剤が製造できる。
しかし、その注射用製剤をラットやビーグル犬に投与した際には、原薬や製剤間のロットの差異により、血中濃度が大きくばらつく問題があった。これは、原薬や製剤間のロットの差により、リピッドA類縁体の溶液中での存在状態、即ち、直径30nm以下の脂質二分子膜小胞体またはミセルの会合体構造が一様でなかった為である。従って、リピッドA類縁体の実用に供しうる注射剤、即ち、原薬や製剤のロットに依存することなく、血中濃度に代表される体内動態の変動の少ない注射剤及びその体内動態を予測する評価方法が渇望されている。
発明の開示
以上のような状況に鑑み、本発明者らは、リピッドA類縁体を含有する澄明性が高く、安定性も良好である上に、体内動態が原薬や製剤のロットに依存することなく変動の少ない注射剤並びにそれらの体内動態の予測評価法を探索すべく鋭意研究を行った。その結果、以下に示す構成により所期の目的を達成できることを見いだし、本発明を完成した。
本発明は、リピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩を含有する注射用製剤において、溶液中での膜流動性及び/又は円偏光性を測定することを特徴とするリピッドA類縁体の体内動態の予測方法である。
本発明は、また、リピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩を含有する注射用製剤において、溶液中での膜流動性及び/又は円偏光性を測定することを特徴とするリピッドA類縁体の体内動態の評価方法である。
また、本発明は、リピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩を含有する注射用製剤において、溶液中での膜流動性及び/又は円偏光性を測定し評価することにより、生体内でリピッドA類縁体が一定の体内動態を示すことを保証するリピッドA類縁体含有注射剤の品質評価法である。
さらに本発明は、リピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩を含有する注射用製剤の製造工程において、溶液中での膜流動性及び/又は円偏光性の測定を必須とする注射用製剤の製造方法である。
本発明の体内動態の予測方法は、注射用製剤の評価、一定の体内動態を示す注射用製剤を得るための品質評価および注射用製剤の製造工程において用いることができる。
本発明によると、リピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩(以下、単に、リピッドA類縁体と称する)を透明で安定な体内動態が保証された注射用製剤とすることができるが、これが本発明の目的である。また、本発明においては、リピッドA類縁体を含有する注射用製剤において、膜流動性及び/又は円偏光性を測定することによる体内動態の予測方法、評価方法を提供することができるとともに、リピッドA類縁体が一定の体内動態を示すことを保証するリピッドA類縁体含有注射剤の品質評価方法を提供することができるが、これもまた、本発明の目的のひとつである。
本発明によるリピッドA類縁体は次の化学構造式を有し、例えば特開平5−194470号公報またはWO96/39411号公報によって開示される方法で製造することができる。
Figure 0003943334
式中、R,R,R又はRの少なくとも一つは、
Figure 0003943334
Figure 0003943334
(式中、各LはO,N又はCであり;各MはO又はNであり;各Eは、独立して0から14までの整数であり;各Gは、独立してN,O,S,SO又はSOであり;各mは、独立して0から14までの整数であり;各nは、独立して、0から14までの整数であり;各pは独立して0から10までの整数であり;各qは、独立して0から10までの整数である)であり;
残りのR,R,R及びRの各々は、独立して、
Figure 0003943334
(式中、各LはO,N又はCであり;各MはO又はNであり;各xは、独立して、0から14までの整数であり;各yは、独立して、0から14までの整数であり;各zは、独立して0から10までの整数であり;各Gは、独立して、N,O,S,SO又はSOである)であり;
各AとAは、独立して、H,OH,OCH
Figure 0003943334
(式中、各dは、独立して、0から5までの整数であり;各fは、独立して、0から5までの整数であり;各gは、独立して、0から5までの整数であり;各Aは、独立して、
Figure 0003943334
(式中、各jは、独立して、0から14までの整数である)である)であり;Xは、H,(CH,CH,(CHOH,(CHO(CHCH,(CHOPO(OH),(CH−CH=CH−(CHCH,(CH)t−O−R
Figure 0003943334
(式中、各tとvは、それぞれ独立して、0から14までの整数であり;RはR〜Rに対する上記定義のいずれかである)であり;
Yは、H,OH,O(CHCH,ハロゲン原子、
Figure 0003943334
(式中、wは0から14までの整数である)である。
【化6】
Figure 0003943334
式中R
Figure 0003943334
(式中、J,K及びQは、それぞれ直鎖又は分枝の炭素数1〜15のアルキル基であり、LはO,NH又はCHであり、MはO又はNHであり、GはNH,O,S,SO又はSOである)から成る群から選ばれる基であり;
は直鎖又は分枝状の炭素数5〜15のアルキル基であり;
は、
Figure 0003943334
(式中、Eは、N,O,S,SO又はSOであり、A,B及びDは、それぞれ直鎖又は分枝の炭素数1〜15のアルキル基である)からなる群から選ばれる基であり;
は直鎖又は分枝の炭素数4〜20のアルキル基、及び
Figure 0003943334
(式中、U及びVは、それぞれ直鎖又は分枝の炭素数2〜15のアルキル基であり、Wは水素原子、あるいは直鎖又は分枝の炭素数1〜5のアルキル基である)からなる群から選ばれる基であり;
は水素原子、J’、−J’−OH、−J’−O−K’、−J’−O−K’−OH及び−J’−O−PO(OH)(式中J’及びK’は、それぞれ直鎖又は分枝の炭素数1〜5のアルキル基である)から選ばれる基であり;
は水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシ基及び炭素数1〜5のアシルオキシ基からなる群から選ばれる基であり;
及びAは、それぞれ独立して、
Figure 0003943334
(式中、Zは直鎖又は分枝の炭素数1〜10のアルキル基である)からなる群から選ばれる基である。
本発明において、好ましいリピッドA類縁体として、6−O−{2−デオキシ−6−O−メチル−4−O−フォスフォノ−3−O−[(R)−3−Z−ドデク−5−エノイルオキシデシル]−2−[3−オキソ−テトラデカノイルアミド]−β−O−フォスフォノ−α−D−グルコピラノース]四ナトリウム、α−D−グルコピラノース,3−O−デシル−2−デオキシ−6−O−[2−デオキシ−3−O−(3−メトキシデシル)−6−O−メチル−2−[(1−オキソ−11−オクタデセニル)アミノ]−4−O−フォスフォノ−β−D−グルコピラノシル]−2−[(1,3−ジオキソテトラデシル)アミノ]−,1−(ディハイドロジェンフォスフェイト),ジナトリウム[6(2Z,3R)]及びα−D−グルコピラノース,3−O−デシル−2−デオキシ−6−O−[2−デオキシ−3−O−(3−メトキシデシル)−6−O−メチル−2−[(1−オキソ−11−オクタデセニル)アミノ]−4−O−フォスフォノ−β−D−グルコピラノシル]−2−[(1,3−ジオキソテトラデシル)アミノ]−,1−(ディハイドロジェンフォスフェイト),テトラナトリウム[6(2Z,3R)]を挙げることができる。これらの化学構造式は次の式(III)及び(IV)で表わされる。
Figure 0003943334
一般に、リン脂質のリポゾームは、スカベンジャーレセプターを介して肝臓などの網内系に取り込まれることにより、その血中濃度変動に大きな影響を受けることが知られている。また、リポゾームなどのアニオン性高分子を認識し取り込むスカベンジャーレセプターのメカニズムについての研究では、膜流動性(膜の堅牢さ)、表面荷電及び粒径が、スカベンジャーレセプターの認識の上で重要な役割を果たすことも知られている(寺田弘、吉村哲郎;ライフサイエンスにおけるリポゾームp.326(1992)シュプリンガーフェアラーク東京)。
しかし、リピッドA類縁体含有製剤において、体内動態制御の観点から、膜の物理化学的性質を評価した例は、従来は、なかった。
本発明では、リピッドA類縁体をアルカリ性水溶液に溶解し、次いで緩衝液を添加して製する直径30nm以下の会合体を含有する注射用製剤を調製する製造工程において、その膜流動性と円偏光二色性の測定・評価により、リピッドA類縁体含有注射剤の体内動態プロファイルを制御できることを明らかにした。
即ち、DPHを使用した注射用製剤中の粒子の膜流動性は、血中濃度プロファイルに密接に関係があり、製剤を投与した際には、膜流動性の大きい製剤(膜が柔らかい製剤)ほど血中からの消失は遅く(AUCは大きく)、膜流動性の小さい製剤(膜が硬い製剤)ほど血中からの消失は速く(AUCは小さく)なる。これは、膜流動性は、リピッドA含有注射剤を投与後の薬剤の生体内動態に影響を及ぼし、膜流動性が大きいほど、スカベンジャーレセプターにトラップされにくく肝臓などの食細胞に取り込まれにくくなり、循環血液中からのリピッドAの消失が遅くなるからである。また、CDスペクトルの変化と体内動態の変動に相関があることも明らかにした。
本発明は、リピッドA類縁体を含有する注射用製剤において、血中からの消失の速い処方と遅い処方間では、溶液中での膜流動性及び円偏光二色性が明確に異なることを用いて、膜流動性及び/又は円偏光性を測定することにより、良好な体内動態の保証された注射用製剤の製造を可能とするものである。また、リピッドA類縁体を含有する注射用製剤において、膜流動性及び/又は円偏光性を測定することによる体内動態の予測方法、評価方法または一定の体内動態を示すことを保証する品質評価法の提供も可能とするものである。
本発明においては、リピッドA類縁体をアルカリ性水溶液に溶解し、次いで緩衝液を添加すると共に、溶液中での膜流動性及び/又は円偏光性を測定することにより、体内動態の制御された直径30nm以下の会合体を含有する透明性の高い注射用製剤を調製することができる。この発明において用いる注射用製剤の膜流動性測定は、蛍光プローブ法によるものであり、リン脂質の2分子膜構造の膜流動性を評価する方法である。即ち、脂質の膜内に蛍光プローブを混入し、偏向している入射光を照射した時に発する蛍光の偏光度を測定することにより、蛍光物質の近傍の膜の状態を観察する方法である。本発明における膜流動性評価のパラメーターとしては、蛍光偏向度(P:範囲0〜0.5)及び蛍光異方性(r:範囲0〜0.4)及びオーダーパラメーター(S:範囲0〜1.0)から選ばれる1種類以上のいずれを用いても良い。また、使用する蛍光プローブは、安定な蛍光を発するものであればいずれでも良く、例えばジフェニールヘキサトリエン(DPH)、カルボキシフルオレセイン、カルセイン、ナイルレッド、ピレン、ペリレンなどが挙げられる。
ここで、例えば、オーダーパラメーター(S)は、0に近いほど膜流動性が大きく、1.0に近いほど膜流動性は小さいことを意味している。尚、式(III)及び(IV)で表わされるリピッドA類縁体のオーダーパラメーター(S)は、通常0.05〜0.7であり、好ましくは0.1〜0.6であり、更に好ましくは0.1〜0.5である。
また、本発明において用いる注射用製剤の円偏光性評価(CD法)は、リピッドA類縁体の体内動態制御及び予測法として有用な方法であり、多数の注射用製剤のCDスペクトルを評価して、CD強度の差が大きい波長を選択することが望ましい。尚、式(III)及び(IV)で表わされるリピッドA類縁体のCD法における測定波長は、通常260〜320nmであり、好ましくは270〜310nmであり、更に好ましくは280〜300nmである。
本発明におけるアルカリ性水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物を使用できるが、好ましくは、水酸化ナトリウムである。その濃度は通常、0.0001M〜0.1Mであり、好ましくは0.0005M〜0.01Mであり、より好ましくは0.001M〜0.01Mである。
本発明においては、リピッドA類縁体にアルカリ性水溶液を添加後、加温することができるが、加温温度はリピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩の相転移温度以上であればよく、通常30℃〜60℃であり、より好ましくは45℃〜55℃である。撹拌時間は通常10分〜3時間である。撹拌は、通常用いられる装置により行うことができる。加温アルカリ性水溶液に溶解する場合は、あらかじめ加温したアルカリ性水溶液にリピッドA類縁体を添加してもよいし、またはアルカリ性水溶液にリピッドAを添加後,加温してもよい。本発明において、加温する目的は、リピッドA類縁体の相転移温度以上にすることにより、リピッドA類縁体の水和を促進して分散性を向上させ、よって短時間の撹拌により澄明な溶液を得るためである。
ただし、式(IV)で表わされるリピッドA類縁体においては、加温しても良いし、室温で10分〜1.5時間の撹拌をしても良い。
また、本発明に用いる緩衝液の成分は、リン酸塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、クエン酸塩またはグリシンなどを用いることができる。緩衝液の濃度は、通常、1mM〜20mMである。最終のリピッドA類縁体水溶液のpHは、好ましくは4〜9、より好ましくは6〜8、さらに好ましくは6.8〜8である。最終のpHは緩衝液を加えた後、さらに水酸化ナトリウム溶液や塩酸溶液等を添加することによって調製することができる。
緩衝液には、必要に応じて、糖類及び/又はアミノ酸を添加すると、より好ましい結果を得ることができる。この場合、添加する糖類及び/またはアミノ酸は1種類でもよく、2種類以上添加してもさしつかえない。使用できる糖類としては、乳糖(ラクトース)、ソルビトール、グルコース、トレハロース、マンニトール、デキストラン等を挙げることができ、また、アミノ酸の例としては、グリシン等の中性アミノ酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸、アルギニン等の塩基性アミノ酸を挙げることができる。
本発明においては、更に、得られたリピッドA類縁体水溶液を通常用いられる手段により凍結乾燥製剤とすることができる。すなわち、リピッドA類縁体を、アルカリ性水溶液に溶解し、必要に応じてさらに加温撹拌し、次いで緩衝液を添加してpHを調製し、滅菌濾過後、バイアル瓶等に充填し凍結・乾燥して凍結乾燥製剤とすることができる。
本発明にかかる注射用製剤を水溶液として供した場合の浸透圧比は、ヒトに投与するに適した値とすることが望ましく、通常は1前後である。
次に、注射用製剤の膜流動性、円偏光性(CD法)の測定法及び製剤投与後のラット体内動態評価法の一例を以下に示す。
注射用製剤の膜流動性の測定法
蛍光プローブ法を用いて、蛍光偏向度(P)及び/又は蛍光異方性(r)及び/又はオーダーパラメーター(S)により評価を行う。
最初に、リピッドA類縁体を含有する注射用製剤として、濃度0.5〜0.6mg/mlの溶解液を調製する(1.5〜1.6mg/バイアルの凍結乾燥製剤の場合は、蒸留水3mlを添加して調製する)。次に、DPH1.5mgをTHF10mlに溶解させた蛍光プローブ溶液4μlを添加し、十分に混合後、50℃で1時間の放置をする。次に、室温まで冷却後に、P及び/又はrを蛍光分光光度計で測定する。尚、蛍光分光光度計F−450型(日立製作所)の測定条件は、励起波長=360nm、発光波長=428nm、加電圧=700V、測定温度=25℃、スリット幅=5nmとした。またオーダーパラメーター(S)は、S=(r/0.398)1/2で算出した。
尚、Sは、0に近いほど膜流動性は大きく(膜は柔らかく)、1に近いほど膜流動性は小さい(膜は硬い)と判断できる。
製剤の円偏光性(CD法)の測定法
リピッドA類縁体を含有する注射用製剤として、濃度0.5〜0.6mg/mlの溶解液を調製する(1.5〜1.6mg/バイアルの凍結乾燥製剤の場合は、蒸留水3mlを添加して調製する)。これを、スペクトロポーラロメーターJ720WI型(日本分光)でCD強度を評価する。測定条件は、波長=200〜500nm(固定波長使用時は280nm)、測定温度=室温、セルの長さ=1cm、スキャンスピード=20nm/分、積算回数=5回とした。
製剤投与後のラット体内動態の評価法
製剤の体内動態プロファイルは、血中薬物濃度一時間曲線から得られる曲線下面積(以下AUCと称する)を指標として判断される。
最初に、リピッドA類縁体を含有する注射用製剤として、注射用蒸留水を加えて濃度0.6mg/mlの溶液を調製する。この溶液を、1ml/Kgの用量で雄性SDラットに大腿部静脈より投与(0.6mg/Kg)し、投与前および投与後2,5,15,30,60,120分後に、各々0.25mlの採血を行った。得られた血液を遠心分離し血漿を得た後に、この血漿中に含まれるリピッドA類縁体を液一液抽出し、ADAM試薬(フナコシ薬品)による蛍光ラベルを行った。さらに、固層抽出を行った後に、高速液体クロマトグラフィーで蛍光検出法により、血漿中リピッドA類縁体の濃度を測定した。尚、AUCは、0〜120分の血中濃度推移から算出した。
本発明によると、リピッドA類縁体を透明で安定な体内動態が制御された注射用製剤とすることが可能であり、また、注射用製剤の体内動態の予測法、評価方法又は、一定の体内動態を示すことを保証するリピッドA類縁体含有注射剤の品質評価法を提供することができる。その効果例を以下に示す。
実験例1
本願発明に係る体内動態プロファイル(AUC)の異なる製剤の膜流動性と円偏光二色性評価
1)クリアランスの小さい注射用製剤を以下の方法で調製した。50mLガラス製ビーカーに、式(IV)で示されるリピッドA類縁体32.47mgを秤量し、これに7.5mLの0.01M−NaOHを加えた後、室温で60分間スターラーバー(長さ=2cm)で攪拌した。次に、25mLの乳糖・リン酸緩衝液(精製水25mL中に乳糖1水和物を500mg、NaHPO・7HOを2.25mg、NaHPO・HOを1.75mg溶解させた水溶液)を加え、スターラーバーにて5分間攪拌後、50mLメスフラスコに全量を移し、注射用蒸留水を加えて50mLにメスアップした。
2)クリアランスの大きい注射用製剤を以下の方法で調製した。50mLガラス製ビーカーに、式(IV)で示されるリピッドA類縁体を32.97mg秤量し、これに0.25mLの0.01M−NaOHと7.25mLの注射用蒸留水を加えて混和後、室温で60分間スターラーバー(長さ=2cm)で攪拌した。次に、25mLの乳糖・リン酸緩衝液(精製水25mL中に乳糖1水和物を500mg、NaHPO・7HOを2.25mg、NaHPO・HOを1.75mg溶解させた水溶液)を加え、スターラーバーにて5分間攪拌後、50mLメスフラスコに全量を移した。次に、7.45mLの0.01M−NaOHを加えて混和し、更に0.01M−NaOHを加えてpHを7.4に調整した後、注射用蒸留水を加えて50mLにメスアップした。
このクリアランスの小さな処方1)と大きな処方2)の2種類の注射用製剤処方について、そのAUCと膜流動性及び円偏光二色性との相関について評価した。
図1に示されるように、リピッドA類縁体含有の注射用製剤のラット血中濃度推移は、クリアランスの小さな注射用製剤と大きな注射用製剤では、大きく異なった。また、その膜流動性を示すオーダーパラメーター(S)は、クリアランスの小さな注射用製剤では0.499、クリアランスの大きな注射用製剤では0.624であり、有意な差が認められた。
さらに、円偏光二色性(CD法)によるCD強度は、図2に示されるように、波長280nmにおいてCD強度の明確な差異が認められた。以上から、本願発明に係るリピッドA類縁体を含有する注射用製剤において、その体内動態の変動を評価する上で、膜流動性及び/又は円偏光二色性評価が有用であることは、明らかである。
実験例2
本願発明に係る注射用製剤の膜流動性及び/又は円偏光二色性の測定・評価とAUCとの相関性
式(IV)で示されるリピッドA類縁体を含有する注射用製剤を10ロット調製し、そのCD強度(波長=280nm)及び/又はオーダーパラメーター(S)とラット静脈内投与時のAUCの相関性を評価した。その結果、図3に示すように、ラットのAUCとCD強度の間には良好な正の相関があり、CD強度が大きいほど製剤ほどAUCの上昇が認められた。また、図4に示すように、ラットのAUCとオーダーパラメーター(S)の間には良好な負の相関があり、オーダーパラメーター(S)が小さい(0に近い)製剤ほどAUCの上昇が認められた。更に、図5に示すように、注射用製剤のCD強度(波長=280nm)とオーダーパラメーター(S)との間には良好な負の相関があり、CD強度が大きくなるにつれてオーダーパラメーター(S)が小さく(0に近く)なった。
一方、式(III)で示されるリピッドA類縁体を含有する注射用製剤についても数10ロットを調製し評価した結果、図6に示すようにラットのAUCとオーダーパラメーター(S)の間には同様に負の相関が認められ、その相関係数は0.873であった。また、ラットのAUCと注射用製剤の平均粒径との関係に於いては、平均粒径10〜20nmの範囲でAUCの変動が大きく、明確な相関性は認められず(図7)、体内動態の予測評価法としては不十分であった。
以上から、本願発明に係る注射用製剤の膜流動性及び/又は円偏光二色性評価に対する薬物速度論的プロファイル(AUC)の良好な相関性が証明された。即ち、膜流動性(オーダーパラメーター(S))と円偏光性(CD)は、リピッドA類縁体含有注射用製剤の体内動態の予測評価法として、十分に有効であることは明らかである。また、膜流動性及び/又は円偏光性による溶液中での会合状態の評価を特徴とする体内動態が保証された注射用製剤の調製が可能となる。即ち、リピッドA類縁体を含有する注射用製剤について、オーダーパラメーター(S)及び/又は円偏光性(CD)の値を測定することにより、AUCが推測可能となるのである。従って、本発明は産業上、利用することができる有用な発明である。
実施例
以下に実施例を挙げ本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
下記に示す実施例1〜10は、式(IV)で示されるリピッドA類縁体を含有する注射用製剤を調製する際の溶解工程において、使用する水酸化ナトリウム(NaOH)濃度を変化させて調製した水性注射剤である。表1に、各実施例製剤のCD強度、オーダーパラメーター(S)とラット投与時のAUC値を示した。また、図8に、各実施例製剤での上記溶解工程に使用した水酸化ナトリウム(NaOH)濃度とAUCの相関性を示した。水酸化ナトリウム(NaOH)濃度が増加するにつれてAUC及びオーダーパラメーター(S)が増大したが、0.001〜0.01MでAUC及びオーダーパラメーター(S)値はプラトーとなった。即ち、体内動態の保証された及び/又は予測された式(IV)で示されるリピッドA類縁体注射剤の溶解工程に使用した最適水酸化ナトリウム(NaOH)濃度は0.001〜0.01Mであった。
実施例1
50mLのガラス製ビーカーに式(IV)で示されるリピッドA類縁体32.47mgを秤量し、これに0.01M−NaOHを7.5mL加えた。これに長さ2cmのスターラーバーを入れ、室温にて60分間攪拌した(溶解工程に使用した水酸化ナトリウム(NaOH)濃度=0.01M)。この溶液に、25mLの乳糖・燐酸緩衝液(25mL中に乳糖1水和物が500mg、NaHPO・7HOが2.25mg、NaHPO・HOが1.75mgが溶解した水溶液)を加えた。スターラーにて5分間攪拌後、50mLのメスフラスコに全量を移し、注射用蒸留水を加えて50mLにメスアップした。この時の溶液のpHは7.39であった。
実施例2
50mLのガラス製ビーカーに式(IV)で示されるリピッドA類縁体2.23mg秤量し、これに0.01M−NaOHを0.75mL、注射用蒸留水6.75mLを加えた。これに長さ2cmのスターラーバーを入れ、室温にて60分間攪拌した(溶解工程に使用した水酸化ナトリウム(NaOH)濃度=0.01M×1/10)。この溶液に、25mLの乳糖・燐酸緩衝液(25mL中に乳糖1水和物が500mg、NaHPO・7HOが2.25mg、NaHPO・HOが1.75mgが溶解した水溶液)を加えた。スターラーにて5分間攪拌後、50mLのメスフラスコに全量を移した。更にメスフラスコに6.75mLの0.01M−NaOHを加え混和した後、注射用蒸留水を加えて50mLにメスアップした。この時の溶液のpHは7.41であった。
実施例3
50mLのガラス製ビーカーに式(IV)で示されるリピッドA類縁体32.13mg秤量し、これに0.01N−NaOHを0.25mL、注射用蒸留水7.25mLを加えた。これに長さ2cmのスターラーバーを入れ、室温にて60分間攪拌した(溶解工程に使用した水酸化ナトリウム(NaOH)濃度=0.01M×1/30)。この溶液に、25mLの乳糖・燐酸緩衝液(25mL中に乳糖1水和物が500mg、NaHPO・7HOが2.25mg、NaHPO・HOが1.75mgが溶解した水溶液)を加えた。スターラーにて5分間攪拌後、50mLのメスフラスコに全量を移した。更にメスフラスコに7.25mLの0.01M−NaOHを加え混和した後、注射用蒸留水を加えて50mLにメスアップした。この時の溶液のpHは7.42であった。
実施例4
50mLのガラス製ビーカーに式(IV)で示されるリピッドA類縁体32.16mg秤量し、これに0.01M−NaOHを0.125mL、注射用蒸留水7.375mLを加えた。これに長さ2cmのスターラーバーを入れ、室温にて60分間攪拌した(溶解工程に使用した水酸化ナトリウム(NaOH)濃度=0.01M×1/60)。この溶液に、25mLの乳糖・燐酸緩衝液(25mL中に乳糖1水和物が500mg、NaHPO・7HOが2.25mg、NaHPO・HOが1.75mgが溶解した水溶液)を加えた。スターラーにて5分間攪拌後、50mLのメスフラスコに全量を移した。更にメスフラスコに7.375mLの0.01M−NaOHを加え混和した後、注射用蒸留水を加えて50mLにメスアップした。この時の溶液のpHは7.30であった。
実施例5
50mLのガラス製ビーカーに式(IV)で示されるリピッドA類縁体32.63mgを秤量し、これに0.01M−NaOHを0.125mL、注射用蒸留水7.375mLを加えた溶液を5.0mL加え更に注射用蒸留水2.5mLを加えた。これに長さ2cmのスターラーバーを入れ、室温にて60分間攪拌した(溶解工程に使用した水酸化ナトリウム(NaOH)濃度=0.01M×1/90)。この溶液に、25mLの乳糖・燐酸緩衝液(25mL中に乳糖1水和物が500mg、NaHPO・7HOが2.25mg、NaHPO・HOが1.75mgが溶解した水溶液)を加えた。スターラーにて5分間攪拌後、50mLのメスフラスコに全量を移した。更にメスフラスコに7.4mLの0.01M−NaOHを加え混和し、更に0.01M−NaOHを加えてpHを7.4に調整した後、注射用蒸留水を加えて50mLにメスアップした。この時の溶液のpHは7.42であった。
実施例6
50mLのガラス製ビーカーに式(IV)で示されるリピッドA類縁体32.07mgを秤量し、これに0.01M−NaOHを0.125mL、注射用蒸留水7.375mLを加えた溶液を3.75mL加え更に注射用蒸留水3.75mLを加えた。これに長さ2cmのスターラーバーを入れ、室温にて60分間攪拌した(溶解工程に使用した水酸化ナトリウム(NaOH)濃度=0.01M×1/120)。この溶液に、25mLの乳糖・燐酸緩衝液(25mL中に乳糖1水和物が500mg、NaHPO・7HOが2.25mg、NaHPO・HOが1.75mgが溶解した水溶液)を加えた。スターラーにて5分間攪拌後、50mLのメスフラスコに全量を移した。更にメスフラスコに7.4mLの0.01N−NaOHを加え混和し、更に0.01M−NaOHを加えてpHを7.4に調整した後、注射用蒸留水を加えて50mLにメスアップした。この時の溶液のpHは7.48であった。
実施例7
50mLのガラス製ビーカーに式(IV)で示されるリピッドA類縁体32.43mgを秤量した。これに0.01M−NaOHを0.125mL、注射用蒸留水14.875mLを加えて混和した溶液を5.0mL加え更に注射用蒸留水2.5mLを加えた。これに長さ2cmのスターラーバーを入れ、室温にて60分間攪拌した(溶解工程に使用した水酸化ナトリウム(NaOH)濃度=0.01M×1/180)。この溶液に、25mLの乳糖・燐酸緩衝液(25mL中に乳糖1水和物が500mg、NaHPO・7HOが2.25mg、NaHPO・HOが1.75mgが溶解した水溶液)を加えた。スターラーにて5分間攪拌後、50mLのメスフラスコに全量を移した。更にメスフラスコに7.45mLの0.01M−NaOHを加え混和し、更に0.01M−NaOHを加えてpHを7.4に調整した後、注射用蒸留水を加えて50mLにメスアップした。この時の溶液のpHは7.41であった。
実施例8
50mLのガラス製ビーカーに式(IV)で示されるリピッドA類縁体32.84mgを秤量した。これに0.01M−NaOHを0.125mL、注射用蒸留水14.875mLを加えて混和した溶液を3.75mL加え更に注射用蒸留水3.75mLを加えた。これに長さ2cmのスターラーバーを入れ、室温にて60分間攪拌した(溶解工程に使用した水酸化ナトリウム(NaOH)濃度=0.01M×1/240)。この溶液に、25mLの乳糖・燐酸緩衝液(25mL中に乳糖1水和物が500mg、NaHPO・7HOが2.25mg、NaHPO・HOが1.75mgが溶解した水溶液)を加えた。スターラーにて5分間攪拌後、50mLのメスフラスコに全量を移した。更にメスフラスコに7.45mLの0.01M−NaOHを加え混和し、更に0.01M−NaOHを加えてpHを7.4に調整した後、注射用蒸留水を加えて50mLにメスアップした。この時の溶液のpHは7.41であった。
実施例9
50mLのガラス製ビーカーに式(IV)で示されるリピッドA類縁体32.35mgを秤量した。これに0.01M−NaOHを0.25mL、注射用蒸留水7.25mLを加えて混和した溶液を0.75mL加え更に注射用蒸留水6.75mLを加えた。これに長さ2cmのスターラーバーを入れ、室温にて60分間攪拌した(溶解工程に使用した水酸化ナトリウム(NaOH)濃度=0.01M×1/350)。この溶液に、25mLのの乳糖・燐酸緩衝液(25mL中に乳糖1水和物が500mg、NaHPO・7HOが2.25mg、NaHPO・HOが1.75mgが溶解した水溶液)を加えた。スターラーにて5分間攪拌後、50mLのメスフラスコに全量を移した。更にメスフラスコに7.45mLの0.01M−NaOHを加え混和し、更に0.01M−NaOHを加えてpHを7.4に調整した後、注射用蒸留水を加えて50mLにメスアップした。この時の溶液のpHは7.41であった。
実施例10
50mLのガラス製ビーカーに式(IV)で示されるリピッドA類縁体32.97mgを秤量した。これに0.01M−NaOHを0.25mL、注射用蒸留水7.25mLを加えて混和した溶液を0.5mL加え更に注射用蒸留水7.0mLを加えた。これに長さ2cmのスターラーバーを入れ、室温にて60分間攪拌した(溶解工程に使用した水酸化ナトリウム(NaOH)濃度=0.01M×1/450)。この溶液に、25mLの乳糖・燐酸緩衝液(25mL中に乳糖1水和物が500mg、NaHPO・7HOが2.25mg、NaHPO・HOが1.75mgが溶解した水溶液)を加えた。スターラーにて5分間攪拌後、50mLのメスフラスコに全量を移した。更にメスフラスコに7.45mLの0.01M−NaOHを加え混和し、更に0.01M−NaOHを加えてpHを7.4に調整した後、注射用蒸留水を加えて50mLにメスアップした。この時の溶液のpHは7.43であった。
Figure 0003943334
下記に示す実施例11〜21は、式(III)で示されるリピッドA類縁体を含有する注射用製剤を調製する際の溶解工程において、実施例11〜16では室温攪拌を、実施例17〜21では超音波分散(10℃以下)を行ったものである。式(III)で示されるリピッドA類縁体法の相転移温度は約30℃であるため、実施例11〜21では十分な溶解分散が得られず、表2に示すように、ラット投与時のAUCおよびオーダーパラメーター(S)を初めとする物理化学的パラメーターのばらつきが大きく認められた。
実施例11〜16
ガラス製ビーカーに、式(III)で示されるリピッドA類縁体100mgを秤量した。これに0.01M−NaOHを50mL添加し、室温(約25℃)でスターラー攪拌した。この溶液に、600mLの乳糖・燐酸緩衝液(注射用蒸留水600mL中に乳糖1水和物100g,NaHPO・7HO0.45g,NaHPO・HO0.35gを溶解した水溶液)を加えスターラー攪拌後に、注射用蒸留水を適量加えて1Lにメスアップした。この薬液を0.22μmフィルターでろ過した後に、そのろ液5.3mlずつをバイアルに充填し、凍結乾燥を行なった。この注射用凍結乾燥製剤バイアルに、注射用蒸留水5mLを加えて復水し、ラット体内動態(AUC)、粒子径、膜流動性(オーダーパラメーター(S)、蛍光異方性r、蛍光偏光度P)を評価した結果を、表2に示した。
実施例17〜21
ガラス製ビーカーに、式(III)で示されるリピッドA類縁体100mgを秤量した。これに0.01M−NaOHを150mL添加し、室温でスターラー攪拌した。式(III)で示されるリピッドA類縁体によるゲルがなくなったことを目視で確認後に、ガラス製ビーカーをバスタイプソニケーター中で10℃以下を維持しながら超音波照射を行った。この溶液に、600mLの乳糖・燐酸緩衝液(注射用蒸留水600mL中に乳糖1水和物100g,NaHPO・7HO0.45g,NaHPO・HO0.35gを溶解した水溶液)を加えスターラー攪拌後に、注射用蒸留水を適量加えて1Lにメスアップした。この薬液を0.22μmフィルターでろ過した後に、そのろ液5.3mlずつをバイアルに充填し、凍結乾燥を行なった。この注射用凍結乾燥製剤バイアルに、注射用蒸留水5mLを加えて復水し、ラット体内動態(AUC)、粒子径、膜流動性(オーダーパラメーター(S)、蛍光異方性r、蛍光偏向度P)を評価した結果を、表2に示した。
Figure 0003943334
実施例22〜26
ガラス製ビーカーに式(III)で示されるリピッドA類縁体100mgを秤量した。これに0.003M−NaOHを50mL添加し、50±5℃でスターラー攪拌した。尚、スターラー攪拌時間は、3,8,15,30,90分間と変化させた。攪拌後の溶液に、600mLの乳糖・燐酸緩衝液(注射用蒸留水600mL中に乳糖1水和物100g,NaHPO・7HO0.45g,NaHPO・HO0.35gを溶解した水溶液)を加えスターラー攪拌後に、注射用蒸留水を適量加えて1Lにメスアップした。この薬液を0.22μmフィルターでろ過した後に、そのろ液5.3mLずつをバイアルに充填し、凍結乾燥を行なった。この注射用凍結乾燥製剤バイアルに、注射用蒸留水5mLを加えて復水し、ラット体内動態(AUC)、粒子径、膜流動性(オーダーパラメーター(S))、表面荷電を評価した結果を、表3に示した。式(III)で示されるリピッドA類縁体の相転移温度(約30℃)以上の温度(50±5℃)の水酸化ナトリウム溶液中での攪拌を行ったため、AUCは攪拌時間に依存し、攪拌時間が長くなるほどAUCの増加が認められた。また、AUCが大きくなるほどオーダーパラメーター(S)が小さくなった。更に、粒子径や表面荷電に関しては、AUCとの明確な相関は認められなかった。
Figure 0003943334
実施例27
ガラス製ビーカーに式(III)で示されるリピッドA類縁体100mgを秤量した。これに0.003M−NaOHを50mL添加し、50±5℃で30分間のスターラー攪拌を行った。攪拌後の溶液に、600mLの乳糖・燐酸緩衝液(注射用蒸留水600mL中に乳糖1水和物100g,NaHPO・7HO0.45g,NaHPO・HO0.35gを溶解した水溶液)を加えスターラー攪拌後に、注射用蒸留水を適量加えて1Lにメスアップした。この薬液を0.22μmフィルターでろ過した後に、そのろ液5.3mlずつをバイアルに充填し、凍結乾燥を行なった。この製造初期品と40℃−75%相対湿度下での安定性試験品(1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月の保存後の注射用凍結乾燥製剤)について、例数n=3で各々注射用蒸留水5mLを加えて復水し、膜流動性(オーダーパラメーター(S))を評価した。その結果を表4に示した。オーダーパラメーター(S)の測定時の変動は小さく、十分な再現性が確認された。また、初期〜3ヶ月安定性試験品の間では、オーダーパラメーター(S)及び体内動態の変化は認められず、安定な注射用製剤であることが明らかになった。
Figure 0003943334

【図面の簡単な説明】
図1は、式(IV)で示されるリピッドA類縁体含有注射剤のラット投与(0.6mg/kg)時の血中濃度推移を示すグラフである。
図2は、式(IV)で示されるリピッドA類縁体含有注射剤のCDスペクトル(円偏光二色性分光法評価によるスペクトル)を示すグラフである。
図3は、式(IV)で示されるリピッドA類縁体含有注射剤のCD強度とAUC(ラット投与時)の相関性を示すグラフである。
図4は、式(IV)で示されるリピッドA類縁体含有注射剤のオーダーパラメーター(S)とAUC(ラット投与時)の相関性を示すグラフである。
図5は、式(IV)で示されるリピッドA類縁体含有注射剤のCD強度とオーダーパラメーター(S)の相関性を示すグラフである。
図6は、式(III)で示されるリピッドA類縁体含有注射剤のオーダーパラメーター(S)とAUC(ラット投与時)の相関性を示すグラフである。
図7は、式(III)で示されるリピッドA類縁体含有注射剤の平均粒径とAUC(ラット投与時)の相関性を示すグラフである。
図8は、式(IV)で示されるリピッドA類縁体含有注射剤の溶解工程における水酸化ナトリウム濃度とAUC(ラット投与時)の相関性を示すグラフである。

Claims (12)

  1. リピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩を含有する注射用製剤において、膜流動性及び/又は円偏光性を測定することを特徴とするリピッドA類縁体の体内動態の予測方法。
  2. 注射用製剤を評価するために行う請求項1に記載した予測方法。
  3. 一定の体内動態を示す注射用製剤を得るための品質評価に用いる請求項1に記載した予測方法。
  4. 注射用製剤の製造工程において行う請求項1に記載した予測方法。
  5. 膜流動性の測定法が、オーダーパラメーター(S)及び/又は蛍光偏光度(P)及び/又は蛍光異方性(r)をパラメーターとする蛍光プローブ法である請求項1に記載した予測方法。
  6. 注射用製剤は、リピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩をアルカリ性水溶液に溶解し、次いで緩衝液を添加して製造され、直径30nm以下の会合体を含有する請求項1に記載した予測方法。
  7. 注射用製剤が、水性注射剤又は凍結乾燥製剤である請求項1に記載した予測方法。
  8. リピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩が、次式(I)で表される化合物またはその薬理学的に許容できる塩である請求項1に記載した予測方法。
    Figure 0003943334
    式中、R,R,R又はRの少なくとも一つは、
    Figure 0003943334
    Figure 0003943334
    (式中、各LはO,N又はCであり;各MはO又はNであり;各Eは、独立して0から14までの整数であり;各Gは、独立してN,O,S,SO又はSOであり;各mは、独立して0から14までの整数であり;各nは、独立して、0から14までの整数であり;各pは独立して0から10までの整数であり;各qは、独立して0から10までの整数である)であり;
    残りのR,R,R及びRの各々は、独立して、
    Figure 0003943334
    Figure 0003943334
    (式中、各LはO,N又はCであり;各MはO又はNであり;各xは、独立して、0から14までの整数であり;各yは、独立して、0から14までの整数であり;各zは、独立して0から10までの整数であり;各Gは、独立して、N,O,S,SO又はSOである)であり;
    各AとAは、独立して、H,OH,OCH
    Figure 0003943334
    Figure 0003943334
    (式中、各dは、独立して、0から5までの整数であり;各fは、独立して、0から5までの整数であり;各gは、独立して、0から5までの整数であり;各Aは、独立して、
    Figure 0003943334
    (式中、各jは、独立して、0から14までの整数である)である)であり;XはH,(CH,CH,(CHOH,(CHO(CHCH(CHOPO(OH),(CH,−CH=CH−(CHCH,(CH−O−R
    Figure 0003943334
    (式中、各tとvは、それぞれ独立して、0から14までの整数であり;RはR〜Rに対する上記定義のいずれかである)であり;
    Yは、H,OH,O(CHCH,ハロゲン原子、
    Figure 0003943334
    (式中、wは0から14までの整数である)である。
  9. リピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩が、次式(II)で表される化合物またはその薬理学的に許容できる塩である請求項1に記載した予測方法。
    Figure 0003943334
    式中R1
    Figure 0003943334
    (式中、J,K及びQは、それぞれ直鎖又は分枝の炭素数1〜15のアルキル基であり、LはO,NH2又はCH2であり、MはO又はNHであり、GはNH, O, S, SO又はSO2である)から成る群から選ばれる基であり;
    2は直鎖又は分枝状の炭素数5〜15のアルキル基であり;
    3は、
    Figure 0003943334
    (式中、Eは、N,O,S,SO又はSO2であり、A,B及びDは、それぞれ直鎖又は分枝の炭素数1〜15のアルキル基である)からなる群から選ばれる基であり;
    4は直鎖又は分枝の炭素数4〜20のアルキル基、及び
    Figure 0003943334
    (式中、U及びVは、それぞれ直鎖又は分枝の炭素数2〜15のアルキル基であり、Wは水素原子、あるいは直鎖又は分枝の炭素数1〜5のアルキル基である)からなる群から選ばれる基であり;
    5は水素原子、J’、−J’−OH、−J’−O−K’、−J’−O−K’−OH及び−J’−O−PO(OH)2(式中J’及びK’は、それぞれ直鎖又は分枝の炭素数1〜5のアルキル基である)から選ばれる基であり;
    6は水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシ基及び炭素数1〜5のアシルオキシ基からなる群から選ばれる基であり;
    1及びA2は、それぞれ独立して、
    Figure 0003943334
    (式中、Zは直鎖又は分枝の炭素数1〜10のアルキル基である)からなる群から選ばれる基である。
  10. リピッドA類縁体が次式(III)で表される化合物である請求項1に記載した予測方法。
    Figure 0003943334
  11. リピッドA類縁体が次式(IV)で表される化合物である請求項1に記載した予測方法。
    Figure 0003943334
  12. リピッドA類縁体またはその薬理学的に許容できる塩が、脂質二分子膜小胞体またはミセルの会合体構造を有している請求項1に記載した予測方法。
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