JP3942523B2 - ディジタル信号符号化方法、復号化方法、符号器、復号器及びこれらのプログラム - Google Patents

ディジタル信号符号化方法、復号化方法、符号器、復号器及びこれらのプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は音声、音楽などの音響信号や画像信号などディジタル信号を、要求品質、伝送速度、蓄積容量などに応じて、スケーラブルに符号化し、または復号化する方法、その符号器、復号器、およびこれらのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のディジタル信号符号化、復号化方法として、圧縮率の高い非可逆の符号化を行い、その再生信号と原信号との誤差信号を可逆に圧縮することを組み合わせることで圧縮率の高い非可逆符号化と可逆の圧縮との両方を柔軟に使い分ける方法が提案されている(例えば特許文献1)。これを改良し、圧縮のスケーラビリティを更に柔軟に変更可能とした方法が、例えば非特許文献1に提案されている。この従来法を図1を参照して説明する。
【0003】
符号器10では、ディジタル入力信号の時系列(以下「ディジタル入力信号系列」と称する)が、入力端子100から入力され、フレーム分割部110で、ディジタル入力信号系列が、例えば1024個のディジタル入力信号(即ち、1024点のサンプル)からなるフレーム単位に、順次分割される。
非可逆圧縮部120で、フレーム分割部110の出力が非可逆圧縮符号化される。この符号化は、復号化時に元のディジタル入力信号をある程度再現できる方法であれば、入力信号に適した如何なる方法でもよい。例えば、上記ディジタル入力信号が音声であればITU−Tの音声符号化などが利用でき、音楽であればMPEGまたはTwin VQなどが利用でき、映像であればMPEGなどが利用できる。その他、前記特許文献1で示す各種非可逆量子化法を用いることもできる。なお、非可逆圧縮部120の出力を「非可逆圧縮符号I(n)」と称する。
【0004】
非可逆圧縮部120に対応する復号部(即ち、非可逆伸張部230)と同様構成の局部復号化部130で、非可逆圧縮符号I(n)から局部再生信号が生成される。局部再生信号と元のディジタル入力信号との誤差信号が減算部140で求められる。通常、この誤差信号の振幅は、元のディジタル入力信号の振幅よりもかなり小さい。よって、ディジタル入力信号を可逆圧縮符号化するよりも、誤差信号を可逆圧縮符号化する方が情報量を小さくできる。
この可逆圧縮符号化の効率を上げるために、ならびかえ部162で、誤差信号(即ち、ビット列)のビットをならびかえるが、誤差信号を2の補数表現(各サンプルが正負の整数で表現)によるビット列から、極性符号と絶対値の2進数表現に極性絶対値変換部161で変換し、その後、ならびかえ部162で、各サンプルの同一桁位置のビットをサンプルを跨いでフレーム内のビットからなるビット列として伝送記録単位分割部310に供給され、このビット列は伝送単位あるいは記録単位のデータに分割される。これら各分割された伝送記録単位データは、可逆圧縮部150により可逆圧縮され、パケット化部320により、分割された伝送記録単位データを、復号時に1つのフレームとして再構成可能なようにヘッダが取付けられ、パケットとして出力端子170に出力される。例えば図2Aに示すように、誤差信号の1フレームの1024サンプルS1,…,S1024はそれぞれ16ビットのPCM信号、つまり最上位ビット(MSB)で極性符号が、他の15ビットで振幅の絶対値の2進数が表わされ、この2進数はMSB側が上位桁とされている。この各サンプルS1,…,S1024の同一桁位置のビットの1フレーム分、つまり1024ビットでビット列が構成され、つまりこの例では16個のビット列B1,…,B16が作られる。これらビット列B1,…,B16が伝送記録単位で分割され、例えば各ビット列に分割され、それぞれ1つのパケットP1,…,P16とされる。
【0005】
パケット化部320で、例えば図2Bに示すようにヘッダ31がその伝送記録単位データ(ペイロード)32に付けられる。ヘッダ31は例えばフレーム番号とフレーム内の伝送記録単位データの番号よりなるパケット番号33と、パケットの優先順位34及びデータ長35が設けられ、復号側で各フレームごとにディジタル信号列を再構成できるようにされる。
データ長35は伝送記録単位データ32のデータ長が固定であれば必要ないが、可逆圧縮部150で圧縮された場合などはデータ長がパケットにより異なる。
【0006】
更に一般にはパケット全体に誤りが生じているか否かを検出するためのCRC符号などの誤り検出符号36が最後に付加されて1つのパケット30が構成され、このパケット30が出力端子170に出力される。
可逆圧縮部150は、例えば、連続する系列がある場合や頻繁に出現する系列がある場合を利用した、ハフマン符号化や算術符号化などのエントロピィ符号化などによりビット列(分割データ)を可逆圧縮符号化する。テキスト等を可逆に圧縮するユニバーサル符号化を適用してもよい。
【0007】
非可逆圧縮部120よりの非可逆圧縮符号I(n)もパケット化部320でパケットP0とされ、このパケットP0に第1優先順位が与えられ符号列(MSBのビット列)の可逆圧縮符号I(e)のパケットP1に第2優先順位が与えられ、以下、下位桁位置のビット列の可逆圧縮符号I(e)のパケットになるに従って、順次優先順位が低くされる。
これらパケットP0,…,P16は出力部330により伝送又は蓄積される。
復号器20では入力部400によりパケットが受信され、又は蓄積部から読み取られて入力端子200より非パケット化部440に入力される。非パケット化部440ではパケットが誤りがないか、誤りがあった場合に利用可能か否か判定され、また優先順位と、パケット番号が判定され、非可逆圧縮符号I(n)と可逆圧縮符号I(e)とに分離され、かつフレームの再構成が可能なように、順に各所要のデータが取出される。
【0008】
可逆圧縮符号I(e)は可逆伸張部210で可逆復号され、各伝送記録単位データは伝送記録単位統合部410でそのパケット番号に基づき、複数のパケットより1フレーム分を各ビット列B1,…,B16が区別できるように統合し、この統合されたデータはならびかえ部221で、各ビット列B1,…,B16から順番に各1ビットずつを取り出して、サンプル列として順次変換され、符号器で図2Aに示した変換と逆の変換が行われ、つまりサンプル列S1,…,S1024が得られ、これらは2の補数変換部222で2の補数表現に変換されて誤差信号が再生される。
【0009】
一方非パケット化部440からの非可逆圧縮符号I(n)は非可逆伸張部230で非可逆復号化されて伸張され、この非可逆伸張信号と2の補数変換部222よりのフレーム単位の再生誤差信号とが加算部240で加算される。パケット番号からパケット欠落が生じている場合は欠落検出部420でこれが検出され、欠落情報補正部430へ供給され、欠落情報に対する補正が行われて、加算部240へ供給される。パケット欠落が生じていない場合は誤差信号は加算部240へ直ちに供給される。フレーム合成部250では入力された信号を順次連結して再生されたディジタル信号系列として出力端子260に出力する。
【0010】
伝送路の特性、蓄積する場合の蓄積容量、あるいは利用者の要求などに応じて、優先順位の低いパケットだけを出力しない、又は入力しない。例えば図24A中のパケットP15とP16を出力せず又は入力せず、復号器20では図2Cに示すように再生された符号絶対値表現のサンプル列の下位に“0”を2ビット付加して誤差信号を再生する。このようにして要求される品質が低い程、優先順位の低い方から順に多くのパケットを省略することにより、スケーラブル機能をもたせることができる。
【0011】
なお上述では誤差信号に対し、スケーラブルにしたが、図1中において符号器10では非可逆圧縮部120、非可逆伸張部130、加算部を省略してフレーム分割部110の出力を極性絶対値変換部161へ直接供給し、復号器20では非可逆伸張部230、加算部240を省略して2の補数変換部222の出力をフレーム合成部250又は欠落情報補正部430へ直接、切り替え供給するようにして、入力ディジタル信号時系列を直接スケーラブルな符号化をすることもできる。
【0012】
前記非特許文献1にはパケット欠落に対する対策として次のことも記載されている。補助情報生成部350中のスペクトル包絡算出部351でフレームごとの誤差信号のスペクトル包絡を表現するパラメータLPCが、例えば線形予測分析により線形予測係数として求められ、またパワー算出部352でフレームごとの誤差信号の平均パワーが算出される。これら線形予測係数LPC及び平均パワーは補助情報符号化部353により、例えば30〜50ビット程度の低ビットで符号化されて補助情報符号とされる。この補助情報符号はパケット化部320で優先順位の高いパケット、例えば極性符号を含む伝送記録単位データが格納されたパケット内に付加され、あるいは独立したパケットとして出力される。なお復号器20においては非パケット化部440において、補助情報符号は分離されて補助情報復号部450へ供給され、補助情報復号部450は当該フレームの誤差信号のスペクトル包絡を表すパラメータ及び平均パワーを復号し、スペクトル包絡パラメータ及び平均パワーを欠落補正部430へ供給する。
【0013】
欠落情報補正部430の処理について以下に説明する。
図3にその処理手順を示す。まず2の補数変換部222から入力された確定しているビットのみを使ってフレーム内の暫定波形(暫定的なサンプル列)を再生する(S1)。この暫定波形の再生は欠落しているビットは例えば0に固定するか、欠落ビットが取り得る値の中間値とする。例えば下位4ビットが欠落しているとすると、0〜15までのレベルのどれかが正しい値であるが、仮に8または7に設定する。
【0014】
次にこの暫定波形のスペクトル包絡を計算する(S2)。例えば音声分析で使われている全極型の線形予測分析を暫定波形に対し行えばスペクトル包絡を推定できる。この推定したスペクトル包絡と補助情報として送られた誤差信号のスペクトル包絡、つまり補助情報復号部450で復号されたスペクトル包絡とを、比較して誤差が許容範囲内であれば暫定波形を出力波形(補正された誤差信号波形)信号として加算部240へ出力する(S3)。
ステップS3において、推定スペクトル包絡形状が復号スペクトル包絡形状と大きく異なるときにはまず推定したスペクトル包絡の逆特性を暫定波形に与える(S4)。具体的にはステップS2で求めたスペクトル包絡を表すパラメータを用いて、例えば全極型の線形予測の逆フィルタ(全零型)に暫定波形を通過させることでスペクトルを平坦化して平坦化信号とする。この平坦化信号の平均パワーを計算し、この平均パワーと、補助情報復号部450からの復号された平均パワーとから補正量を計算し、例えば両者の比又は差をとり、その補正量により、前記平坦化信号に対し振幅補正を行う、つまり、平坦化信号に対し補正量を乗算又は加算して、復号パワーに合せる(S5)。
【0015】
次にこの振幅補正された平坦化信号に対して補助情報のスペクトル包絡の特性を与えてスペクトル包絡を補正する(S6)。すなわち補助情報の復号スペクトル包絡を表わすパラメータLPCを用いた全極型の合成フィルタにパワー補正された平坦化信号を通してスペクトル補正波形を作る。この結果の波形のスペクトル包絡は原音に近いものになる。
ただしこのスペクトル補正波形はすでにわかっている振幅のビットと矛盾する可能性があるので、その場合は正しい値に修正する(S7)。例えば16ビット精度の振幅の値のうち、下位4ビットが不明である場合、各サンプルのとりうる値には16の範囲の不確定があるが、スペクトル補正波形と最も近い値に修正する。つまり各サンプルにおいて補正したサンプル値がとり得る範囲から外れた場合はとり得る範囲の限界値に修正する。この修正で振幅値の確定しているビットはすべて一致して同時にスペクトル包絡も原音に近い波形が再生できる。
この修正波形をステップS1の暫定波形としてステップS2以後の処理を繰り返すことができる。
【0016】
【特許文献1】
特開2001−44847公報(第1図)
【非特許文献1】
T.Moriya 外4名著“Lossless scalable audiocoder and quality enhancement”ICASPP 2002,#2440,2002
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来法における課題は、音響信号の伝送時または蓄積時にスケーラブルに情報ビット列を複数個のパケットに分割した場合、再生する際にパケット全部を再生すれば最高品質で音が聞こえて良いが、一部分のパケットだけからそれなりの品質の音を再生しようとすれば、劣化する音の品質が、対象とする原信号の性質に応じてばらつきがあり、場合によっては非常に聞き苦しい大きなノイズを発生することである。
【0018】
例えば入力原信号の波形の一部が16ビットPCM信号で図4Aに示す場合に、下位6ビット分の各パケットを復号器20に入力しない場合は再生信号は図4Bに示すように各サンプルの下位6ビットが“0”とされたものとなり、そのサンプルS4〜S7の包絡波形は図4Cに示すようになだらかな山状となるが、下位7ビット分の各パケットを復号器20に入力しない場合は再生信号は図4Dに示すように各サンプルの下位7ビットが“0”とされたものとなり、そのサンプルS4〜S7の包絡波形は図4Eに示すようにパルス状となり、大きな雑音の原因となる。
【0019】
【課題を解決するための手段】
(1)この発明の符号化方法によれば入力ディジタル信号をフレームごとに分割し、各フレームごとにディジタル信号の符号絶対値表現における各符号のサンプルを跨ぐ符号列をパケットとし、上記ディジタル信号の絶対値における各桁番号及び/又は連続する複数の桁番号ごとに、そのビットのサンプルを跨いだビット列をそれぞれパケットとし、上記符号列のパケットに高い優先順位を与え、上記ビット列のパケットには上記符号列のパケットより低く、かつ桁番号が大きくなる程、低い優先順位を与えて出力する。
(2)前記(1)項において好ましくは出力すべき必要桁数を決定し、上記各サンプルの絶対値において、下位より上記必要桁数部分の上位桁にビット1があれば、その必要桁数部分のビットを全て1とし、その後、上記必要桁数部分についてのみ上記ビット列のパケットを生成する。
【0020】
(3)前記(1)又は(2)項において好ましくは符号列、上記各ビット列をそれぞれ可逆圧縮符号化した後それぞれパケットとする。
(4)前記(1)〜(3)項の何れかにおいて好ましくは原信号を非可逆圧縮符号化して、非可逆圧縮符号を生成し、この非可逆圧縮符号を上記符号列のパケットより優先順位が高いパケットとし、上記非可逆圧縮符号を局部復号し、得られた局部復号信号と上記原信号との誤差信号を上記ディジタル信号とする。
(5)この発明の復号化方法によれば入力された符号列のパケットから符号列を求め、入力されたビット列の複数のパケットからそれぞれビット列を求め、上記ビット列の各ビットを用い、そのパケットの優先順位が最も高いもので最下位桁位置を再生し、優先順位の順に下位より2桁目以後の各位置を再生して各サンプルの絶対値を再生し、これら各サンプルの最上位桁位置を上記符号列の対応する符号で再生し、上記各サンプルの再生された符号と絶対値との間に再生されていない桁位置があれば、これら各桁位置の全てをビット0で再生して符号絶対値表現のディジタル信号を再生する。
【0021】
(6)前記(5)項において好ましくは符号絶対値表現のディジタル信号における絶対値の再生桁数を決定し、上記各ビット列からサンプルの絶対値の再生を、最下位桁位置から上記決定された再生桁数だけ行う。
(7)前記(5)項において好ましくは符号絶対値表現のディジタル信号における絶対値の再生桁数を決定し、上記再生されたサンプルの絶対値中に最下位桁から上記決定された再生桁数位置より上位桁にビット1があれば、その再生サンプルの絶対値中の全てのビット0をビット1に変更し、その後上記再生されたサンプルの最下位桁から上記決定された再生桁数位置と上記最上位桁の符号ビットとのすべての桁位置をビット0に再生する。
【0022】
(8)前記(5)乃至(7)項の何れかにおいて好ましくは上記符号列、上記各ビット列は対応パケット中の非可逆圧縮符号を可逆復号してそれぞれ生成する。
(9)前記(5)乃至(8)項の何れかにおいて好ましくは入力パケットから非可逆圧縮符号を非可逆復号して復号信号を生成し、上記再生された符号絶対値表現ディジタル信号を2の補数表現のディジタル信号に変換して誤差信号とし、その誤差信号と上記復号信号を加算してディジタル信号を再生する。
【0023】
(10)この発明の符号器によれば入力ディジタル信号をフレームごとに分割するフレーム分割部と、出力すべき有効桁数を決定する有効桁決定部と、上記ディジタル信号の符号絶対値表現における各サンプルの絶対値中に、最下位桁から上記決定された有効桁数の桁位置より上位でビット1があれば、そのサンプルのその最下位桁から有効桁数位置までのビット0をビット1に変換する最大値変換部と、上記ディジタル信号を上記フレームごとに、符号ビットをサンプルを跨いだ符号列とし、最下位桁から上記有効桁数の桁位置までビットを桁番号又は連続する複数の桁番号ごとにサンプルを跨いだビット列に変換するならびかえ部と、上記符号列を含み高い優先順位としたパケットを生成し、上記ビット列をそれぞれ含み、上記符号列のパケットより低く、かつ、最下位桁程高い優先順位とした各パケットを生成するパケット化部とを備える。
(11)この発明の復号器によれば複数の入力パケットから符号列、複数のビット列を求める手段と、上記符号列の各符号ビットで各サンプルの最上位桁位置を再生し、上記各ビット列の各ビットで、そのビット列の対応パケット優先順位が高い程各サンプルの下位桁位置を再生して絶対値を再生するならびかえ部と、各サンプルの上記再生された符号ビットと上記再生された絶対値との間の各桁位置をビットで再生して符号絶対値表現のディジタル信号を再生するゼロ詰部とを具備する。
【0024】
【発明の実施の形態】
図5にこの発明による符号器及び復号器の各実施形態を示す。この実施形態は非可逆圧縮符号と可逆圧縮符号とを用いた場合であり、図1と対応する部分には同一参照番号を付けてある。
符号化
符号器10においてディジタル信号はフレーム分割され、非可逆圧縮符号化され、その局部復号信号と入力ディジタル信号との誤差信号が作られ符号絶対値表現の誤差信号に変換され、更にならびかえ部162で符号ビットの符号列と、各桁位置ごとのビット列とに変換され、伝送記録単位で分割され、それぞれ可逆圧縮部150で可逆圧縮されてそれぞれパケット化部320でパケットとされる。
【0025】
この場合そのパケットに対する優先順位の付け方が、図1に示した従来の符号器と異なる。図6Aに示すように非可逆圧縮符号I(n)を含むパケットは最も高い第0番優先順位のパケットP0とし、符号列の可逆圧縮符号I(C)を含むパケットは次に高い第1番優先順位のパケットP1とするまでは従来と同一であるが、次に高い第2番優先順位のパケットP2は最下位桁位置のビット(LSB)の列B1の可逆圧縮符号I(B1)を含むパケットとし、次の第3番優先順位のパケットP3は下位から2番目のビット列B2の可逆圧縮符号I(B2)を含むパケットとする。以下、上位桁位置のビット列の可逆圧縮符号のパケット程、優先順位を低くする。なお図6Aはサンプルのビット数を16とし、フレームのサンプル数は本来は例えば1024のように大きいが、図示する関係上12としてある。
【0026】
全てのパケットを例えば優先順位が高いものから順に出力し、この全てのパケットを用いて復号すれば原ディジタル信号を再生できる。伝送路の容量や蓄積部の容量、その他利用者の要求などに応じて、出力するパケットを減らす場合は、優先順位の低いものから順に出力しないようにする。このようにパケットの一部を出力しない場合は好ましくは次のようにするとよい。
有効桁決定部340を設け、パケットを出力する伝送路の回線容量、パケットを蓄積する蓄積部の蓄積容量、利用者の要求品質などを有効桁決定部340に入力すると、予め求められているこれら要求パラメータと出力してもよい有効桁数との関係に基づいて有効桁数Mが決定される。最下位桁を含む上位のその有効桁数M分の各桁位置の各ビット列と対応するパケットまで、例えばM=8の場合図6Aに示すようにパケットP2〜P9をパケットP0及びP1の外に出力するようにパケット化部320が制御される。
【0027】
更に好ましくは、極性絶対値変換部161とならびかえ部162との間に最大値変換部360が設けられ最大値変換部360において、各サンプルの絶対値部分に、最下位桁からこれを含む有効桁数M分の上位桁位置より上位桁12ビット“1”が存在するかを調べ、存在する場合はそのサンプルの最下位桁を含むM桁内のビット0をビット1に変更する。例えば図6Aに示したPCMディジタル信号の場合、下位からM=8桁位置より上位の桁の絶対値部分でビット1が存在しないサンプルはS4とS9のみであり、他のサンプルはM+1桁位置以上の絶対値にビット1が存在するから、サンプルS1〜S3、S5〜S8、S10〜S12中のM桁位置以下の桁位置のビット0を、図6Bに示すようにビット1に変更する。
【0028】
このように変更された符号絶対値表現誤差信号がならびかえ部162へ供給され、前と同様の処理が行われるが、符号ビットの符号列と、下位1〜8桁位置のビット列B1〜B8のみが生成され、これらの可逆圧縮符号I(C),I(B1)〜I(B8)の各パケットP1,P2〜P9とP0とが出力される。パケットの優先順位はP0,P1,P2,…,P9の順である。
このように誤差信号の最下位より有効桁数Mまでしか出力されないが、前記ビット0をビット1に変更することにより、その変更しない場合のM=8ビットよりはそのサンプルの実際の絶対値に近い値となり、それだけ、再生信号は品質がよいものとなる。
【0029】
復号化
復号器20において、入力されたパケットは非パケット化部440で各パケットは非パケット化され、パケットP0の非可逆符号I(n)は非可逆伸張部230へ供給され、パケットP1,P2,…中の可逆圧縮符号I(C),I(B1),I(B2),…は可逆伸張部210で可逆伸張され、伝送記録単位統合部410で符号列、各ビット列B1,B2,…に統合され、ならびかえ部221では符号列の各符号ビットで各サンプルの最上位桁位置が再生され、ビット列B1の各ビットで各サンプルの最下位桁位置が再生され、ビット列B2の各ビットで各サンプルの最下位から2桁目が再生され、以下同様に各サンプルの下位桁から順次上位桁位置がそれぞれ再生される。なお可逆伸張された各ビット列は何れの桁位置に対するものかの情報がそのパケットに予め付加され、又はパケット番号優先順位番号とから順次知ることができるようにされている。
【0030】
ならびかえ部221でこのように各サンプルが再生されるが、全パケットが入力されなかった場合は、各サンプルの絶対値部分に再生されない桁位置が存在する。このような場合はゼロ詰部460によりその再生されていない全ての桁位置はビット0に再生される。例えば図6Bに示したように符号器10における有効桁数M=8の場合でかつ最大値変換が行われた場合は、その復号器40にはパケットP1〜P9が入力され、図7Aに示すようにこれらパケットP1〜P9により最上位桁に符号ビットがパケットP0により再生され、最下位桁から8桁目まで各桁位置がパケットP2〜P9により再生され、下位から9桁目から15桁目までの7桁の各位置はゼロ詰部460により全てビット0に再生される。なお符号器10で最大値変換部360による変換が行われなく、かつM=8の場合は、図6A中の符号ビットと、最下位桁位置から第8桁目までの状態がならびかえ部221で再生され、第9桁目から第15桁目の各桁位置がゼロ詰部460で図7Aと同様に全てビット0に再生される。
【0031】
ゼロ詰部460で再生されたサンプルは2の補数変換部222で2の補数ディジタル信号に変換され誤差信号が再生され、これと非可逆伸張部230よりの非可逆復号信号と加算部240が加算され、フレーム合成部250で再生フレームディジタル信号が順次接続される。
復号器20に希望桁決定部470を設け、これに利用者が希望する品質を希望桁決定部470に指定入力すると、予め決められた品質と希望桁数との関係に従ってその入力に対応する希望桁数Lが出力され、これが非パケット化部440に入力され、非パケット化部440は各サンプル中の最下位桁よりこれを含む上位L(希望桁数)桁までの各桁位置が再生できるように、入力されたパケット中からパケットを選択し、そのデータを可逆伸張部210へ供給するようにすることもできる。なお入力されるパケットがもともと符号器10で有効桁数Mにより制限されている場合は、L≦Mとされる。
【0032】
希望桁数により再生桁数を制限する場合は、ならびかえ部221とゼロ詰部460との間に最大値変換部480を設けるとよい。この場合は入力されたパケットは全て復号され、ならびかえ部221で生成された各サンプルの全ビット又は符号ビットと、最下位桁位置〜第M番目(この場合はL<Mとする)の桁位置のビットとが最大値変換部480で下位からL桁目より上位の桁位置(最上位の符号ビット位置は除く)にビット1があるかを調べ、ビット1が存在すれば、そのサンプルの最下位桁位置〜第L桁位置間におけるビット0を全てビット1に変更し、各サンプルについて符号ビットと、最下位桁位置〜第L桁位置までのビットをゼロ詰部460へ出力する。
【0033】
例えば図6Bに示したように符号器10で有効桁数M=8により制限され、かつ、最大値変換がされたパケットが入力された場合、ならびかえ部221では図7A中の下位から第9桁目〜第15桁目の各ビットが再生されない状態であり、希望桁数L=7とすると、最下位より第L=7桁目より上位桁位置でビット1が存在しないサンプルはS4のみでありサンプルS1〜S3、S5〜S8、S10〜S12は最下位桁位置から第M=8桁位置まで全てビット1であり、サンプルS9のみがその最下位桁位置から第L桁位置までのビット中の0が1に変更され、各サンプルの符号ビットと最下位位置〜第L=7桁位置の各ビットとがゼロ詰部460で供給されて、第8桁位置〜第15桁位置の各ビットは0に再生され図7Bに示すようになる。
【0034】
このように誤差信号は下位桁程、優先順位が高いパケットとされているため、伝送路の回線容量、蓄積部の蓄積容量、利用者の要求品質に応じて優先順位の低いパケットが復号されなくても、再生誤差信号に大きな雑音は生じることなくある程度の品質が保持される。特に最大値変換部360や480を設ける場合は、パケット省略による再生信号の変動を小さくすることができ、一層雑音の発生を押えることができる。
この発明においても、符号器10において、図5中で非可逆圧縮部120、局部復号化部130、減算部140を省略し、破線11で示すようにフレーム分割部110の出力を極性絶対値変換部161へ直接供給するようにしてもよい。その場合は復号器20において、非可逆伸張部230、加算部240を省略して、破線21で示すように、2の補数変換部222の出力をフレーム合成部250へ直接供給してもよい。
また図5の符号器10中に破線12で示すように可逆圧縮部150を省略し、復号器20中に破線22で示すように可逆伸張部210を省略してもよい。
【0035】
応用例及び変形例
この発明は以上述べたようにスケーラビリティがあるから、例えば、パケットを送信側から受信側へ配信する場合、パケットP0は必ず伝送するが、パケットPC,PM,P2,…は伝送路の回線容量に応じて、ビットレートを逐次、変動させながら配信することができる。その際、優先順位の高いパケットを優先して送り、伝送レートが足りなければ、優先順位の低いパケットは廃棄してしまい伝送しないか、または、遅延時間の許容範囲内であれば優先順位を下げて後から伝送する。なお図5中の符号器10側に破線で示すように有効桁決定部340にその時の伝送路の伝送可能なビットレートを入力すると、優先順位の何番目のパケットまで送信してよいかが決定され、パケットP0から、その決定された順位のパケットまでが出力部330から出力されるようにすることができる。
【0036】
受信側では、ほぼリアルタイムでパケットを受信し、送信側の符号化の際に作成した全てのパケットが送られてきたならば、これらを全て使って可逆符号化による復号化と不可逆符号化による復号化の出力PCM信号とを足し合わせれば、完全に無歪な音を出力として再生することができる。また、一部分のパケットのみを受信した場合には、それなりの品質での再生が可能となる。受信側では、目的に応じて、受信パケットの中から実際の再生に使用するパケット量を調整し、優先順位の高いものから優先して一部分のパケットのみを使って再生することによって、再生音の品質を下げたり上げたりすることもできる。例えば、受信側でわざと品質を落とすことによって試聴に使用したり無料サービスを実施できるし、品質を上げれば本サービスや有料サービスができる。例えば復号器20側にも希望桁決定部470を設けて、これに利用者が指示入力すると、その指示に応じた優先順位の何番目のパケットまで復号するか決定され、入力部400に受信したパケット中からP0よりその決定されたパケットまでが非パケット化部440へ供給される。
【0037】
また送信側で優先順位の高いパケットからなるべく早く受信側へ配信されるようにし、受信側では、たとえ回線の伝送容量が小さくてもリアルタイムで、またはあまり待たずに音を再生すると共に蓄積部500(図5)に蓄積し、時間をかけて多くのパケットが到着後に再び先に到着済みのパケットと併せて再生して品質の高い音を聴くこともできる。
遠隔地の利用者が、放送番組や図書館に所蔵されているデータなど、データセンターの蓄積された音のデータを素早く検索したい場合には、同じデータベースから優先度の高いパケット部分のみを検索して目的の音を探し出し、その後は、時間をかけて優先度の低いパケットも受信することによって、品質の高い音を再生できる。また、送信側で、配信パケットを優先度の順位で制限することにより、利用者の利用できる品質を制約することもできる。
【0038】
マルチキャスト・ルータを使えば、各利用者の要求レベルに応じて、それぞれ優先度の高い順に要求に応じたビットレートに見合うだけのパケットを各利用者に配信することが可能となる。
またハードディスク、半導体メモリなどの記憶装置(蓄積部)に、符号化したスケーラブル符号ビット列の各パケットを記憶し、パケット優先順位に従って、この一部分を瞬時に取り出して試聴、検索、無料サービスなどを実施したり、多くのパケットを取り出して本使用や有料サービスを実施したり、全てのパケットを時間をかけて取り出し、放送や教育などの高品位サービス、高価格サービスに利用したりすることもできる。
【0039】
上述では非可逆圧縮符号と可逆圧縮符号を用いたが、可逆圧縮符号のみを用いる場合にもこれら応用例を適用することができる。その場合は優先順位が最も高いパケットはPCになる。上述の説明から理解されるように、有効桁決定部340,希望桁決定部470の入力はビットレート、利用者の要求品質、利用者の目的(検索、試聴、有料など)などであり、これらに応じて、優先順位を何番目にするか予め決められる。
図5中に破線で示すように、補助情報生成部350を設け、スペクトルLPCやパワーなどの補助情報符号を優先順位の高いパケットPC又はPM内に付加し、又は独立のパケットとして出力し、復号器では欠落情報補正部430、補助情報復号部450を設けて、例えば図3を参照して説明したように欠落パケットに対し、復号した補助情報による補正を行うこともできる。
【0040】
図5に示した符号器10、復号器20はそれぞれコンピュータにより符号化プログラム、復号化プログラムを実行させて機能させることもできる。これらの場合は、そのコンピュータのプログラムメモリに、符号化プログラム、復号化プログラムを、CD−ROM、可撓性磁気ディスクなどから、又は通信回線を通じてダウンロードして利用することになる。
この発明は音響信号の符号化、復号化のみならず画像信号にも適用できる。なおこの明細書においては情報量を調整するために意図的に1フレーム中のパケットを除去したために、復号器において1フレーム中のパケットが全て入力されない場合、あるいは通信網のトラフィック輻輳による交換局などで一部パケットを送出しないために基づく、又は伝送路障害、記録再生装置の異常などに基づくパケット欠落の場合、更に入力されたパケット中に誤りがあり、その伝送記録単位データを解読できず、使用することができない場合などを総称でパケット欠落と記す。
【0041】
【発明の効果】
この発明によれば原信号と同一品質の信号から各種程度の品質の信号まで再生を可能とするスケーラブルな符号化ができ、しかも、サンプルの絶対値を下位桁程高い優先順位としているため、一部の符号化ビット列から再生しても大きな雑音が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のディジタル信号符号器及び復号器の機能構成を示す図。
【図2】Aは符号器10のならびかえ部162の処理を説明するための図、Bはパケットのフォーマット例を示す図、Cは復号器20のならびかえ部221の処理を説明するための図である。
【図3】復号器20の欠落情報補正部430の処理例を示す流れ図。
【図4】Aは原PCM信号の例を示す図、Bはその下位6ビットを全て“0”とした再生PCM信号を示す図、Cはその一部の波形包絡を示す図、Dは図4Aの下位7ビットを全て“0”とした再生PCM信号を示す図、Eはその一部の波形包絡を示す図である。
【図5】この発明による符号器及び復号器の各実施形態の機能構成例を示す図。
【図6】Aはこの発明におけるパケット化とその優先順位を説明するための図、Bは図5の符号器中の最大値変換部360の処理を説明するための図である。
【図7】Aは図5の復号器20中のならびかえ部221とゼロ詰部460の処理を説明するための図、Bは復号器中の最大値変換部360の処理を説明するための図である。

Claims (13)

  1. 入力ディジタル信号をフレームごとに分割し、
    各フレームごとにディジタル信号の符号絶対値表現における各符号のサンプルを跨ぐ符号列をパケットとし、
    上記ディジタル信号の絶対値における各桁番号及び/又は連続する複数の桁番号ごとに、そのビットのサンプルを跨いだビット列をそれぞれパケットとし、
    上記符号列のパケットに高い優先順位を与え、上記ビット列のパケットには上記符号列のパケットより低く、かつ桁番号が大きくなる程、低い優先順位を与えて出力することを特徴とするディジタル信号符号化方法。
  2. 出力すべき必要桁数を決定し、
    上記各サンプルの絶対値において、下位より上記必要桁数部分の上位桁にビット1があれば、その必要桁数部分のビットを全て1とし、
    その後、上記必要桁数部分についてのみ上記ビット列のパケットを生成することを特徴とする請求項1記載のディジタル信号符号化方法。
  3. 上記符号列、上記各ビット列をそれぞれ可逆圧縮符号化した後それぞれパケットとすることを特徴とする請求項1又は2記載のディジタル信号符号化方法。
  4. 原信号を非可逆圧縮符号化して、非可逆圧縮符号を生成し、この非可逆圧縮符号を上記符号列のパケットより優先順位が高いパケットとし、
    上記非可逆圧縮符号を局部復号し、得られた局部復号信号と上記原信号との誤差信号を上記ディジタル信号とすることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のディジタル信号符号化方法。
  5. 入力された符号列のパケットから符号列を求め、
    入力されたビット列の複数のパケットからそれぞれビット列を求め、
    上記ビット列の各ビットを用い、そのパケットの優先順位が最も高いもので最下位桁位置を再生し、優先順位の順に下位より2桁目以後の各位置を再生して各サンプルの絶対値を再生し、これら各サンプルの最上位桁位置を上記符号列の対応する符号で再生し、
    上記各サンプルの再生された符号と絶対値との間に再生されていない桁位置があれば、これら各桁位置の全てをビット0で再生して符号絶対値表現のディジタル信号を再生することを特徴とするディジタル信号復号化方法。
  6. 符号絶対値表現のディジタル信号における絶対値の再生桁数を決定し、
    上記各ビット列からサンプルの絶対値の再生を、最下位桁位置から上記決定された再生桁数だけ行うことを特徴とする請求項5記載のディジタル信号復号化方法。
  7. 符号絶対値表現のディジタル信号における絶対値の再生桁数を決定し、
    上記再生されたサンプルの絶対値中に最下位桁から上記決定された再生桁数位置より上位桁にビット1があれば、その再生サンプルの絶対値中の最下位桁から再生桁数位置との間の全てのビット0をビット1に変更し、
    その後、最下位桁から上記再生桁数位置と上記最上位桁の符号ビットとの間のすべての桁位置をビット0に再生することを特徴とする請求項5記載のディジタル信号復号化方法。
  8. 上記符号列、上記各ビット列は対応パケット中の可逆圧縮符号を可逆復号してそれぞれ生成することを特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載のディジタル信号復号化方法。
  9. 入力パケットから非可逆圧縮符号を非可逆復号して復号信号を生成し、
    上記再生された符号絶対値表現ディジタル信号を2の補数表現のディジタル信号に変換して誤差信号とし、
    その誤差信号と上記復号信号を加算してディジタル信号を再生することを特徴とする請求項5乃至8の何れかに記載のディジタル信号復号化方法。
  10. 入力ディジタル信号をフレームごとに分割するフレーム分割部と、
    出力すべき有効桁数を決定する有効桁決定部と、
    上記ディジタル信号の符号絶対値表現における各サンプルの絶対値中に、最下位桁から上記決定された有効桁数の桁位置より上位でビット1があれば、そのサンプルのその最下位桁から有効桁数位置までのビット0をビット1に変換する最大値変換部と、
    上記ディジタル信号を上記フレームごとに、符号ビットをサンプルを跨いだ符号列とし、最下位桁から上記有効桁数の桁位置までビットを桁番号又は連続する複数の桁番号ごとにサンプルを跨いだビット列に変換するならびかえ部と、
    上記符号列を含み高い優先順位としたパケットを生成し、上記ビット列をそれぞれ含み、上記符号列のパケットより低く、かつ、最下位桁程高い優先順位とした各パケットを生成するパケット化部と、
    を備えるディジタル信号符号器。
  11. 複数の入力パケットから符号列、複数のビット列を求める手段と、
    上記符号列の各符号ビットで各サンプルの最上位桁位置を再生し、上記各ビット列の各ビットで、そのビット列の対応パケット優先順位が高い程、各サンプルの下位桁位置を再生して絶対値を再生するならびかえ部と、
    各サンプルの上記再生された符号ビットと上記再生された絶対値との間の各桁位置をビットで再生して符号絶対値表現のディジタル信号を再生するゼロ詰部とを具備するディジタル信号復号器。
  12. 請求項1乃至4の何れかに記載したディジタル信号符号化方法の各処理をコンピュータに実行させるための符号化プログラム。
  13. 請求項5乃至9の何れかに記載したディジタル信号復号化方法の各処理をコンピュータに実行させるための復号化プログラム。
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