JP3939492B2 - 石炭ガス化直接還元製鉄法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石炭ガス化直接還元製鉄法に関する技術分野に属し、詳細には、石炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成し、前記還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元して還元鉄を製造する石炭ガス化直接還元製鉄法に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
還元鉄の生産は、プラントが安価であると共に運転が容易であり、更に小規模でも立地が可能であるという特徴を背景に拡大を続けてきたが、現在のところは燃料(還元剤を兼ねる)を天然ガスとするものが主流をなしている。即ち、天然ガスをH2O またはCO2 で改質して合成ガスを製造し、この合成ガスを用いて鉄鉱石を還元する方法が主流をなしている。
【0003】
上記合成ガスと同種の合成ガスは、石炭ガス化炉での石炭のガス化によっても製造可能である。この石炭のガス化により製造される合成ガス(以下、石炭ガス化炉ガスともいう)は、CO及びH2からなる還元性ガスを主成分とし、CO2, H2O, H2S 等を副成分とするものである。
【0004】
還元鉄の生産は燃料多消費型産業の一種であることから、燃料の産地(ガス田近隣)においてプラントが立地されることが多いが、安価なガスが入手できないものの石炭が豊富である地域においても、石炭を燃料(還元剤を兼ねる)とする還元鉄製造への潜在的なニーズは高いものがある。中でも、石炭ガス化直接還元製鉄は、要素技術の完成度が高く、最も実用化に近いとされている。実際、還元鉄プラントメーカ等は、机上で石炭ガス化直接還元製鉄プロセスを構築し検討した結果を発表し、公開したりしており、関心の高さが伺われる(T.A.Lepinski, M.R.Jones, Iron and Steel Engineer, Oct.1982, p.23-28 、P.E.Duarte, E.O.Gerstbrein, H.Smegal, Proceedings, AIC Conferences 3rd Annual Asian Ste-el Summit, 1997 )。
【0005】
しかしながら、現実には石炭ガス化直接還元製鉄の商業プラントが立地した例は無い。これは、石炭ガス化直接還元製鉄は石炭ガス化炉やその周辺設備の建設費が高いため、固定費が高く、経済性に難があるからである。石炭ガス化直接還元製鉄はそのプロセスの性格上、プラントコストの圧縮には限界があり、商業化を可能ならしめるためには、熱効率の向上による燃費の削減(イ) あるいは従来使用できなかった安価な石炭資源の活用(ロ) により、変動費を抑制するプロセスが必要である。
【0006】
石炭ガス化直接還元製鉄における熱効率の向上(イ) について考えるとき、石炭ガス化炉ガス(A) 及びおよび鉄鉱石還元炉からの排ガス(以下、還元炉炉頂ガスともいう)(B) の余熱の運用法が最も重要となる。石炭ガス化炉ガス(A) 及び還元炉炉頂ガス(B) の余熱は、それぞれ200 〜400 kcal/kg- 還元鉄(即ち、還元鉄製造時の還元鉄1Kg当たりの熱量で200 〜400kcal =200 ×4.18605 〜400 ×4.18605kJ =836 〜1672kJ)にもおよび、両方を合わせると全体熱量の20%程度を占めるからである。
【0007】
石炭ガス化炉ガス(A) の余熱を最も有効に利用するためには、石炭ガス化炉ガスの熱間供給(石炭ガス化炉ガスを大気温度まで冷却することなく、できるだけ冷やさずに温度の高い状態で鉄鉱石還元炉等の個所に供給すること)が最適であり、一方、石炭ガス化炉ガスに含まれるH2S 等の硫黄化合物の還元鉄品質に与える影響を考えると、石炭ガス化炉ガスの脱硫をすることが望ましく、これらを勘案すると、石炭ガス化炉ガスは熱間脱硫(石炭ガス化炉ガスを大気温度まで冷却することなく、脱硫に適した温度の高い状態で脱硫すること)を行うことが望ましい。一方、還元炉炉頂ガス(B) の余熱の利用については、このガスの圧力と温度レベルが低いことを充分に勘案した熱回収システムとすることが望まれる。
【0008】
石炭ガス化炉ガス(A) の熱間供給と熱間脱硫を行うプロセスについて、次のような提案がなされている。即ち、米国特許P4260412号公報においては、石炭ガス化炉ガスを炉内脱硫機能付の流動層ガス化炉で得て、これを再熱炉を経て鉄鉱石還元炉に熱間供給するプロセスが提案されている。また、米国特許P4173465号公報においては、石炭ガス化炉の型式には言及せずに、石灰石の移動床で石炭ガス化炉ガスを熱間脱硫(炉外脱硫)するプロセスが紹介されている。いずれの場合も、石炭ガス化炉ガスを、洗浄冷却された還元炉炉頂ガスすなわち還元炉炉頂ガス(B) を洗浄冷却したもの(以下、循環ガスともいう)と混合することにより、熱間脱硫プロセスに適正な温度を維持しているが、熱収支的にみれば、石炭ガス化炉ガスの顕熱を直接プロセスに取り込んでおり、石炭ガス化炉ガスの余熱の利用法として安価で有効な手法の一つであろう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記米国特許P4260412号公報、P4173465号公報のいずれの場合も、還元炉炉頂ガス(B) の熱の利用については、言及されていない。
【0010】
還元炉炉頂ガス(B) は流量が1.5 〜3Nm3/kg- 還元鉄(即ち、製品還元鉄1Kg当たりの流量で1.5 〜3Nm3)と大きいが、その温度,圧力は400 ℃,2bar 程度と低い。つまり、熱源としては容量は大きいものの、その温度レベルが低いため、熱回収が容易ではない。プロセス熱収支上は、還元炉炉頂ガスを循環ガスと熱交換して熱回収するのが最もよいが、これはガス・ガス熱交換であるために伝熱係数が低く、このため、伝熱面積が大きくて高価な熱交換器が必要となる。実際、現在主流である天然ガスベースの直接還元製鉄の場合でも、多くの場合、還元炉炉頂ガスの熱回収は断念されている。しかし、変動費圧縮がより重要な石炭ガス化直接還元製鉄においては、有効な熱回収法を見出す必要がある。
【0011】
石炭ガス化炉ガス(A) の余熱の有効利用の点に関しては、前記米国特許P4260412号公報、P4173465号公報のいずれの場合も、石炭ガス化炉ガスを熱間脱硫に必要な温度(400 〜900 ℃)にするために該ガスの循環ガスとの混合による直接冷却をしており、これは前述の如く安価で有効な余熱利用法である。しかし、前記米国特許P4260412号公報、P4173465号公報のいずれの場合も、石炭ガス化炉の圧力が鉄鉱石還元炉の圧力よりも高い場合についての有効な手段を示していない。
【0012】
現在、還元鉄プラントの商業規模は最低でも50万t/年程度が1単位であり、その場合の石炭ガス化炉は石炭ガス化炉ガス規模で5万Nm3/h 級に及ぶ。経済性を考えると、このような大型の石炭ガス化炉の設計圧は、鉄鉱石還元炉の圧力(2bar 程度)よりも高い10〜30bar になることが予想される。このように石炭ガス化炉の圧力が高い場合は、以下のような問題点がある。
【0013】
米国特許P4260412号公報の場合の如く炉内脱硫を行う流動層ガス化炉の場合、脱硫に適した温度800 ℃前後に保つためには、蒸気あるいは循環ガスの一部を流動層ガス化炉に注入する必要がある。この中、蒸気を注入した場合には、蒸気注入後のガスは鉄鉱石還元炉での必要なガス比〔(CO+H2)/(CO2 +H2O )〕よりもガス比が低くなり、還元力が不足するので、このようなガスを鉄鉱石還元炉に直接供給することはできなくなる。一方、循環ガスを注入する場合には、石炭ガス化炉の圧力が高いと、循環ガスの圧力を高めて注入する必要があり、循環ガスの圧縮動力が大きくなる。なお、メークアップ用石炭ガス化炉ガスのガス比は、循環ガスとの混合による上昇を考慮しても、単独で2以上であることが望ましい。
【0014】
米国特許P4173465号公報の場合の如く炉外脱硫を行う場合においても、石炭ガス化炉ガスを脱硫に適した温度にするために循環ガスと混合するに際し、石炭ガス化炉の圧力が高い場合、石炭ガス化炉ガスの圧力が高いので、循環ガスを昇圧して(圧力を高めて)混合する必要があり、循環ガスの圧縮動力が大きくなる。このような圧縮をすることなく、循環ガスを石炭ガス化炉ガスに混合するためには、混合前に石炭ガス化炉ガスを脱圧しておく必要がある。しかし、石炭ガス化炉ガスの如き高温ガスの脱圧は容易ではなく、このため、むしろ脱圧の前に石炭ガス化炉ガスを脱硫に必要な温度に予備冷却しておく必要がある。そして、かかる予備冷却が調温操作全体に占める割合が相当な量になると思われるものの、その割合を減少させるような解決法については米国特許P4173465号公報において言及されていない。尚、かかる予備冷却のために、一般的には廃熱ボイラーの設置が考えられるが、これは経済的ではなく、また、熱効率上も得策ではない。
【0015】
前記米国特許P4260412号公報、P4173465号公報のいずれの場合も、石炭の前処理については、言及されていないが、例えば炭化度が低くて含水率が高い石炭の場合、得られる石炭ガス化炉ガスはガス比が低く、たとえ熱間脱硫が良好にできても、還元力が不充分であるので、このようなガスを鉄鉱石還元炉に直接熱間供給することは困難であり、従って、このような石炭をそのまま用いることはできない。しかし、前述の如く従来使用できなかった安価な石炭資源の活用(ロ) により変動費を抑制するため、上記の如き炭化度が低くて含水率が高い石炭のように安価に入手できる石炭(低品位炭)を利用できるようにすることは重要な課題の一つである。尚、低品位炭とは、炭化度が低いが故に含水率が高い亜れき青炭や褐炭、泥炭等の石炭のことである。
【0016】
本発明は、このような事情に着目してなされたものであって、その目的は、熱効率の向上がはかれ、ひいては経済性の向上がはかれる石炭ガス化直接還元製鉄法をしようとするものである。より具体的には、還元炉炉頂ガス(B) の余熱の有効利用が可能であると共に炭化度が低くて含水率が高い石炭の利用が可能である石炭ガス化直接還元製鉄法、石炭ガス化炉の圧力が鉄鉱石還元炉の圧力よりも高い場合においても石炭ガス化炉ガス(A) の余熱の有効利用が可能である石炭ガス化直接還元製鉄法を提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る石炭ガス化直接還元製鉄法は、請求項1〜8記載の石炭ガス化直接還元製鉄法としており、それは次のような構成としたものである。
【0018】
即ち、請求項1記載の石炭ガス化直接還元製鉄法は、石炭ガス化炉にて低品位炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成する石炭ガス化工程と、鉄鉱石還元炉にて前記還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元する鉄鉱石還元工程とを有する石炭ガス化直接還元製鉄法において、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスを熱源として利用し、これにより低品位炭を調湿する石炭調湿工程を有することを特徴とする石炭ガス化直接還元製鉄法である(第1発明)。
【0019】
請求項2記載の石炭ガス化直接還元製鉄法は、石炭ガス化炉にて石炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成する石炭ガス化工程と、鉄鉱石還元炉にて前記還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元する鉄鉱石還元工程とを有する石炭ガス化直接還元製鉄法において、前記石炭ガス化炉にて生成された合成ガスを動力回収装置により減圧する工程を有し、前記動力回収装置により減圧された合成ガスを脱硫処理した後、前記鉄鉱石還元炉に供給することを特徴とする石炭ガス化直接還元製鉄法である(第2発明)。
【0020】
請求項3記載の石炭ガス化直接還元製鉄法は、石炭ガス化炉にて低品位炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成する石炭ガス化工程と、鉄鉱石還元炉にて前記還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元する鉄鉱石還元工程とを有する石炭ガス化直接還元製鉄法において、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスを熱源として利用し、これにより低品位炭を調湿する石炭調湿工程を有すると共に、前記石炭ガス化炉にて生成された合成ガスを動力回収装置により減圧する工程を有し、前記動力回収装置により減圧された合成ガスを前記鉄鉱石還元炉に供給することを特徴とする石炭ガス化直接還元製鉄法である(第3発明)。
【0021】
請求項4記載の石炭ガス化直接還元製鉄法は、前記動力回収装置で減圧された合成ガスを前記鉄鉱石還元炉に供給する前に、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスから非還元性ガスを除去するガス精製工程から得られる精製ガスの一部又は全部と混合する請求項2又は3記載の石炭ガス化直接還元製鉄法である(第4発明)。請求項5記載の石炭ガス化直接還元製鉄法は、前記動力回収装置で減圧された合成ガスを前記鉄鉱石還元炉に供給する前に、脱硫処理する請求項3又は4記載の石炭ガス化直接還元製鉄法である(第5発明)。請求項6記載の石炭ガス化直接還元製鉄法は、前記石炭ガス化炉にて生成された合成ガスを動力回収装置により減圧する前に、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスから非還元性ガスを除去するガス精製工程から得られる精製ガスの一部と混合する請求項2、3、4又は5記載の石炭ガス化直接還元製鉄法である(第6発明)。請求項7記載の石炭ガス化直接還元製鉄法は、前記動力回収装置が膨張タービンである請求項2、3、4、5又は6記載の石炭ガス化直接還元製鉄法である(第7発明)。
【0022】
請求項8記載の石炭ガス化直接還元製鉄法は、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスによって低品位炭を直接加熱することによって前記石炭調湿工程での低品位炭の調湿をする請求項1又は3記載の石炭ガス化直接還元製鉄法である(第8発明)。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明は、例えば次のような形態で実施する。
先ず、調湿した石炭を石炭ガス化炉に入れ、この石炭ガス化炉にて石炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成する(初期石炭ガス化工程の遂行)。
【0024】
次に、前記合成ガスを動力回収装置により減圧してから、鉄鉱石還元炉に送給し、この鉄鉱石還元炉にて前記合成ガス中の還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元する(鉄鉱石還元工程の遂行)。これと共に、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスを石炭の入った石炭調湿用容器に送給し、この石炭調湿容器にて前記排ガスを熱源として利用し、これにより石炭調湿用容器内の石炭を調湿する(石炭調湿工程の遂行)。
【0025】
次に、この調湿された石炭を前記石炭ガス化炉に送給し、この石炭ガス化炉にて石炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成する(石炭ガス化工程の遂行)。そして、上記と同様の鉄鉱石還元工程、石炭調湿工程を遂行する。以降、上記と同様の石炭ガス化工程、鉄鉱石還元工程、石炭調湿工程を遂行する。
【0026】
以下、本発明について主にその作用効果を説明する。
【0027】
第1発明(請求項1記載の石炭ガス化直接還元製鉄法)は、前述の如く、石炭ガス化炉にて低品位炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成する石炭ガス化工程と、鉄鉱石還元炉にて前記還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元する鉄鉱石還元工程とを有する石炭ガス化直接還元製鉄法において、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスを熱源として利用し、これにより低品位炭を調湿する石炭調湿工程を有することを特徴とするものである。即ち、還元炉炉頂ガス(鉄鉱石還元炉からの排ガス)の余熱を熱源として利用して低品位炭を調湿するようにしている。従って、還元炉炉頂ガス(B) の余熱を低品位炭の調湿に有効に利用でき、また、低品位炭の調湿によって炭化度が低くて含水率が高い低品位炭も水分含有量が減少するため、利用し得るようになる。この詳細を以下説明する。
【0028】
石炭の調湿に必要なエネルギーは、水の蒸発潜熱によるものが主であるので、量は多いが温度レベルが低い還元炉炉頂ガス(鉄鉱石還元炉からの排ガス)の余熱の利用に向いている。また、従来、還元炉炉頂ガスの余熱の回収が経済的でなかったのは、余熱をガスに移そうとするガス・ガス熱交換の伝熱係数が低いために伝熱面積が大きくて高価な熱交換器が必要であったことによるが、余熱を石炭の調湿で熱回収する場合は、石炭に還元炉炉頂ガスを直接接触させる直接熱交換が可能であり、この方式を用いることにより更に経済性を上げることができる。それだけでなく、還元炉炉頂ガスの余熱による石炭調湿を行うと、回収した以上の大幅な省エネ効果が得られ、熱回収コストを相対的に下げることができるのである(この詳細は後述される)。
【0029】
一般に、石炭ガス化炉においては、灰の溶融や石炭ガス化反応推進のため、通常1000℃以上の高温が必要である。余分な水分は、鉄鉱石還元反応に不必要なガス(CO2 やH2O )の発生の要因となり、これらが石炭ガス化炉ガスの余熱を増やし、あるいは、余剰な水蒸気改質反応を引き起こすといった顕熱、潜熱の両面から、石炭消費量を引き上げてしまう。逆に、従来捨てられていた熱を用いて、石炭を調湿して石炭中の水分量を最適量に調整すれば、これらの無駄を省くことができるのである。そして、原料石炭の調湿と石炭ガス化炉ガス組成の関係及び熱収支の検討により、後述の如く、石炭調湿のために回収した熱量の2倍弱以上のエネルギー節減効果が得られることがわかった。
【0030】
更に、石炭中の水分量がある一定量(例えば20〜30質量%)以上になると、石炭ガス化炉ガスのH2O 分圧が過剰となる〔ガス比:(CO+H2)/(CO2 +H2O )が不充分となる〕ことから、石炭ガス化炉ガスからの水の分離が必要になってしまう。この場合、石炭ガス化炉ガスの冷却が必要であるため、エネルギー効率改善のための熱間供給そのものが不可能となる。即ち、水分の多い低品位炭の利用が不可能となる。これに対して、還元炉炉頂ガスの余熱により石炭を調湿すると、必要なガス比を充たし且つ熱間供給し得る石炭ガス化炉ガスが得られるので、含水率が高くて利用できなかった低品位炭も利用することができる。
【0031】
以上のように、還元炉炉頂ガスの余熱を石炭の調湿に用いると、石炭の調湿により回収した熱量以上の石炭原単位削減が可能となり、効率的な熱利用が可能になると共に、石炭の調湿により含水率が高い石炭も利用し得るようになる。更には、還元炉炉頂ガスは酸化性ガスが殆ど含まれていないので、石炭の調湿の際に石炭の酸化の問題もないという利点がある。
【0032】
第2発明(請求項2記載の石炭ガス化直接還元製鉄法)は、前述の如く、石炭ガス化炉にて石炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成する石炭ガス化工程と、鉄鉱石還元炉にて前記還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元する鉄鉱石還元工程とを有する石炭ガス化直接還元製鉄法において、前記石炭ガス化炉にて生成された合成ガスを動力回収装置により減圧する工程を有し、前記動力回収装置により減圧された合成ガスを脱硫処理した後、前記鉄鉱石還元炉に供給することを特徴とするものである。即ち、石炭ガス化炉ガス(石炭ガス化炉にて生成された合成ガス即ち石炭のガス化により製造される合成ガス)を動力回収装置により減圧(脱圧)し、脱硫処理した後、鉄鉱石還元炉に供給するようにしている。従って、この石炭ガス化炉ガスの動力回収装置による減圧の際に石炭ガス化炉ガスの有するエネルギーの一部が動力として回収され、ひいては電力(電気エネルギー)として回収される。また、石炭ガス化炉の圧力が鉄鉱石還元炉の圧力よりも高い場合においても、石炭ガス化炉ガスが減圧されるため、石炭ガス化炉ガスに循環ガスを圧縮することなく混合し得、この混合ガスを調温し得る。即ち、石炭ガス化炉ガスの余熱(顕熱)を直接プロセスに取り込むことができる。このように、石炭ガス化炉の圧力が鉄鉱石還元炉の圧力よりも高い場合においても石炭ガス化炉ガス(A) の余熱を有効に利用できる。この詳細を、石炭ガス化炉ガスの脱硫をするプロセスを有する場合について、以下説明する。
【0033】
石炭ガス化炉ガス(石炭のガス化により製造される合成ガス)は、石炭中の硫黄に由来し、H2S 等の硫黄化合物を含んでおり、その程度によっては鉄鉱石還元炉にて得られる還元鉄の品質を低下させるので、石炭ガス化炉ガスを鉄鉱石還元炉に供給する前に熱間脱硫をする場合が多い。この場合、石炭ガス化炉ガスの温度が1000℃以上であるのに対し、熱間脱硫は脱硫法又は脱硫材(剤)にもよるが一般に400 〜900 ℃が適温であるので、石炭ガス化炉ガスをある程度冷却して熱間脱硫の適温に調温する必要がある。この冷却を廃熱ボイラー等による熱交換により行うと、経済的でないだけでなく、熱交換によるエネルギーロスを避けられない。この点に関連して、前述の米国特許公報の場合のように石炭ガス化炉ガスを冷却洗浄済みの循環ガスと混合して調温するのが最も熱効率が良いが、石炭ガス化炉ガスは高圧であるため、循環ガスを混合するには圧力を高める(即ち、圧縮昇圧する)必要がある。そこで、このような無駄を省くために、石炭ガス化炉ガスを動力回収装置により減圧(脱圧)することを発案した。そして、これを第2発明の構成要件として採用した。
【0034】
上記の如く石炭ガス化炉ガスを動力回収装置により減圧(脱圧)すると、石炭ガス化炉ガスを循環ガスと混合して調温するに際して、予め循環ガスを圧縮する必要がない。即ち、循環ガスを圧縮することなく石炭ガス化炉ガスに混合し得、その温度を適温に調整し得る。また、石炭ガス化炉ガスの動力回収装置による減圧の際に石炭ガス化炉ガスの有するエネルギーの一部が動力として回収され、それが電力に転換されて回収される。
【0035】
尚、石炭ガス化炉ガスのような高温ガスの単純な減圧(エネルギー回収を伴わない減圧)はエネルギーの無駄であるばかりでなく、減圧弁の材質等に技術的困難があるが、膨張タービン等の動力回収装置の適用により、これらの問題点は解決される。
【0036】
第3発明(請求項3記載の石炭ガス化直接還元製鉄法)は、前述の如く、石炭ガス化炉にて低品位炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成する石炭ガス化工程と、鉄鉱石還元炉にて前記還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元する鉄鉱石還元工程とを有する石炭ガス化直接還元製鉄法において、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスを熱源として利用し、これにより低品位炭を調湿する石炭調湿工程を有すると共に、前記石炭ガス化炉にて生成された合成ガス(即ち、石炭ガス化炉ガス)を動力回収装置により減圧する工程を有し、前記動力回収装置により減圧された合成ガス(石炭ガス化炉ガス)を前記鉄鉱石還元炉に供給することを特徴とするものである。従って、還元炉炉頂ガス(B) の余熱を低品位炭の調湿に有効に利用でき、また、低品位炭の調湿によって含水率が高い低品位炭も水分含有量が減少して利用し得るようになり、更に、石炭ガス化炉の圧力が鉄鉱石還元炉の圧力よりも高い場合においても石炭ガス化炉ガス(A) の余熱を有効に利用できるようになる。
【0037】
前記動力回収装置で減圧された合成ガス(即ち、石炭ガス化炉ガス)を鉄鉱石還元炉に供給する前に、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスから非還元性ガスを除去するガス精製工程から得られる精製ガス(即ち、循環ガス)の一部又は全部と混合すると、循環ガスを鉄鉱石の還元に有効利用でき、また、石炭ガス化炉ガスの温度を下げる調温をすることができる(第4発明)。
【0038】
多くの場合、前記動力回収装置で減圧された合成ガス(石炭ガス化炉ガス)はこれを鉄鉱石還元炉に供給する前に、脱硫処理する(第5発明)。このように石炭ガス化炉ガスを脱硫処理すると、このガス中の硫黄化合物が減少し、ひいては高品質の還元鉄を得ることができる(第5発明)。
【0039】
前記動力回収装置の構成材料等の点から、前記動力回収装置に石炭ガス化炉ガスを直接供給することが難しい場合や好ましくない場合、石炭ガス化炉ガスを前記動力回収装置により減圧する前に、鉄鉱石還元炉からの排ガスから非還元性ガスを除去するガス精製工程から得られる精製ガス(循環ガス)の一部と混合し、これにより石炭ガス化炉ガスを冷却して温度を下げてから、前記動力回収装置に供給するとよい(第6発明)。このとき、循環ガスの混合前に循環ガスを圧縮する必要があり、この圧縮の方法は限定されるものではないが、前記動力回収装置と同軸の圧縮装置を設けておき、この圧縮装置により循環ガスを圧縮して石炭ガス化炉ガスに混合するようにすると、動力回収装置により石炭ガス化炉ガスを減圧する際に生じるエネルギーが利用でき、無駄がなくてよい。
【0040】
前記動力回収装置としては種々のものを用いることができ、例えば膨張タービンを用いることができる(第7発明)。膨張タービンを用いた場合、高圧の石炭ガス化炉ガスの持つ圧力エネルギーを回収すると同時に、温度エネルギー(顕熱)の一部も動力として回収することができる利点を有する。膨張タービンを用いる場合、石炭ガス化炉ガス中に高濃度のダストが含まれるとタービン翼の磨耗等を引き起こす可能性があり、これを防止するためにはサイクロン等の脱塵装置を用いて特にタービン翼を磨耗させる可能性の高い粒径の大きなダストをあらかじめ除去することが望ましい。
【0041】
前記石炭調湿工程において鉄鉱石還元炉からの排ガスを熱源として利用し、これにより低品位炭を調湿するに際し、前記排ガスによる低品位炭の加熱は直接的な方法によってもよいし、間接的な方法によってもよい。即ち、前記排ガスによって低品位炭を直接加熱することによって調湿してもよいし(第8発明)、前記排ガスを一旦循環ガス等の他のガスと熱交換し、この熱交換により加熱された他のガスによって低品位炭を加熱して調湿してもよい。
【0042】
本発明において、石炭を調湿することとは、石炭中の水分の量を調整して減少させることである。ガスを調温することとは、ガスの温度を調整して下げることである。ガスを減圧することとは、ガスの圧力を下げることである。圧力(bar) は、絶対圧(bar) である。鉄鉱石還元炉の圧力については通常は2bar 程度であるが、これには限定されず、10bar 以下の圧力とすることができる。
【0043】
本発明に係る石炭ガス化直接還元製鉄法は、より具体的には、例えば図1に示プロセスにより行われる。この図1に示すプロセスについて、以下説明する。
【0044】
鉄鉱石Aは還元炉(鉄鉱石還元炉)1に供給され、900 ℃程度のCO及びH2(還元性ガス)を主成分とする石炭ガス化炉ガスCと接触し、還元されて還元鉄Bとなる(Fe2O3 +3CO→2Fe+3CO2, Fe2O3+3H2→2Fe+3H2O )。還元炉炉頂ガスDは温度が300 ℃以上であり、また、CO, H2が残存している。この顕熱を有効に活用するために、これを原料石炭Gと間接または直接的に熱交換して調湿した石炭Hを得る。還元炉炉頂ガスDの余熱がさらに余剰となる場合は、洗浄冷却した循環ガスJと熱交換した後の還元炉炉頂ガスEをこの目的に使うこともできる。こうして熱回収された還元炉炉頂ガスFはH2O, CO2を含み、還元ポテンシャルが下がっているので、冷却洗浄操作4を行い、不要物I(CO2, H2O, H2S )を除去し、ガス比の高い循環ガスJを得る。これに対し、メークアップ用の石炭ガス化炉ガスMは、調湿した石炭Hと酸素Lを石炭ガス化炉6に供給することで得る。石炭ガス化炉ガスMは、熱を有効に使うため、熱間で循環ガスK又はJと混合されるが、製品還元鉄の品質を劣化させるH2S 等の硫黄化合物を含んでいるので、熱間脱硫7を行う。通常、熱間脱硫7の操作温度は石炭ガス化炉ガスMの温度より低いので、循環ガスの一部Nと直接混合することで調温される。但し、熱間脱硫7が石炭ガス化炉ガスMの温度と同様の温度で操作可能な場合は、循環ガスNを熱間脱硫後の石炭ガス化炉ガスPと混合調温することも可能である(図1の点線部)。調温後熱間脱硫された石炭ガス化炉ガスPは、循環ガスと合流後、再熱炉5で再熱され、900 ℃程度の高温の石炭ガス化炉ガスCとなる。再熱炉5の熱源には循環ガスK又は石炭ガス化炉ガスPの一部が用いられる。
【0045】
【実施例】
本発明の実施例に係る石炭ガス化直接還元製鉄法(プロセス)を図2に示す。このプロセスについて、以下説明する。
【0046】
石炭の調湿3には還元炉炉頂ガスE(還元炉炉頂ガスDを循環ガスと熱交換して調温したもの)と石炭の直接接触型のものを用いた。石炭調湿後の還元炉炉頂ガスFはガス洗浄器4でCO2, H2S, H2O を除去するが、ガス洗浄器4に導入する前に冷却器とノックアウトポットを設けて、H2O 分離と酸性ガス分離とを別々に設計して酸性ガス吸収液が希釈されるのを防ぐような設計としてもよい。また、生の石炭ガス化炉ガスM(石炭ガス化炉にて生成されたガス)の温度と熱間脱硫操作温度には温度差があるので、石炭ガス化炉ガスMの調温が必要である。この調温には循環ガスの混合による部分冷却が効果的であるが、圧力差があるために混合し難い。そこで、膨張タービン8を用いて石炭ガス化炉ガスMを減圧(脱圧)した後、循環ガスN1を混合して、調温する。膨張タービン8は、循環ガスN1の混合を容易にするだけでなく、石炭ガス化炉ガスMの事前冷却及び熱間脱硫の設計圧軽減にも効果がある。石炭ガス化炉ガスMの温度は通常、灰分付着の危険性が少ない1000℃程度に石炭ガス化炉側で調整されるが、膨張タービンの温度仕様により更に温度を下げる必要があるときには、膨張タービン8から動力回収しながら循環ガスN2を昇圧して石炭ガス化炉ガスMに混入して調温することも可能である。このようなプロセスにおいては、還元炉炉頂ガスの余熱の有効利用が可能であると共に、石炭ガス化炉ガスの余熱の有効利用が可能であり、プロセスの熱効率に優れている。
【0047】
以下、上記プロセスでの熱利用の効果について具体的に述べる。尚、操作圧力は、石炭ガス化炉の場合は30bar 、鉄鉱石還元炉の場合は3bar とした。
【0048】
(1)還元炉炉頂ガスの余熱の有効利用(利用の効果)について
インドネシアのB炭の生炭(水分:43質量%)、これを脱湿し水分:20質量%としたもの、水分:10質量%としたものを、各々別々に、石炭ガス化炉にてガス化したときの石炭ガス化炉での組成、即ち、石炭ガス化炉ガスの組成を、表1に示す。表1からわかるように、生炭(水分:43質量%)の場合、石炭ガス化炉ガスのガス比〔(CO+H2)/(CO2 +H2O )〕が低すぎ、鉄鉱石還元炉での必要なガス比(循環ガスによるガス比調整を考慮しても石炭ガス化炉ガス単独で2以上であることが必要)よりも極めて小さいので、このガス比の調整のために水の分離が必要となり、このため、冷却はさけられず、熱間供給は困難となる。即ち、水分:43質量%の生炭は、ガスの熱間利用を目指す限り、調湿なしでは使用することができない。次に、表1に示す還元性ガス(CO+H2)と炭素含有ガス(CO+CO2)の比〔(CO+H2)/(CO+CO2)〕に着目する。これは利用した還元ガス製造あたりの石炭原単位の比を表しており、調湿によって還元ガスの石炭原単位の改善が顕著であることがわかる。例えば、石炭の水分が20質量%である場合と10質量%である場合について、調湿の効果を以下に評価する。なお、熱の評価にあたっては、製品還元鉄1kgあたりの量で評価し、比較を容易にするために石炭換算値を付記する(乾炭1kg=6500kcal=6500×4.18605kJ =27200kJ )。
【0049】
先ず調湿に用いた必要な熱量は、下記に示すように、49kcal(205kJ) /kg- 還元鉄と算出された。熱源には、還元炉炉頂ガスの余熱を回収して用いるものとする。この中、石炭顕熱は石炭ガス化炉に持ち込まれるので、熱の有効利用に寄与する。
【0050】
調湿に必要な熱量=石炭顕熱+石炭の水分の顕熱及び潜熱
=0.4kg ×(0.25kcal/kg.deg ×132deg)+0.4kg ×(0.2/0.8 −0.1/0.9 )×650kcal/kg=13+36=49kcal/kg- 還元鉄=0.0075kg-coal/kg- 還元鉄
【0051】
一方、石炭の水分が20質量%である場合と10質量%である場合で還元ガスの石炭原単位比は、表1より前者が82.3%、後者が78.8%であり、後者が43%(=1−78.8/82.3)優れている。事前調湿により、上述の熱交換操作による石炭顕熱に加えて、この調湿によるガス化効率改善に由来する石炭利用量節減が期待できる。本プロセスの大略の石炭原単位は乾炭ベースで約0.4kg /kg- 還元鉄であるから、有効利用できる熱量はその3%相当と上記の顕熱持ち込み分であり、従って、下記計算により125 kcal(523kJ)/kg-還元鉄と計算され、石炭換算で0.019 kg-coal/kg- 還元鉄である。
0.4kg ×0.043 ×6500+13=125kcal/kg- 還元鉄
0.4kg ×0.043 +13/6500=0.019kg-coal/kg-還元鉄
【0052】
これは調湿により、49kcal(205kJ)/kg- 還元鉄の熱回収を行うと、プロセス全体では熱エネルギー節減効果が125kcal(523kJ)/kg-還元鉄と1.85倍に増幅されていることを示しているのであり、これにより経済的でないとされていた還元炉炉頂ガスの余熱の回収を経済的にすることが期待できる。同時に、上記のことは石炭ガス化炉の容量を4.3 %小さくできることを示しており、これによる経済性向上も大きいものがある。
【0053】
従って、本発明に係るプロセスにおいては、含水率が高いために通常では使えなかった低品位炭の利用が可能となり、また、経済的に成り立つ熱エネルギーの節減が可能となる。
【0054】
また、表1からわかる如く、酸素消費量についても石炭の水分が43質量%である場合に対して10質量%である場合は25%以上の節減が可能であり、この点においても本発明に係るプロセスは経済性向上に効果がある。
【0055】
(2)石炭ガス化炉ガスの余熱の有効利用(利用の効果)について
▲1▼ ボイラーによる熱回収の場合、即ち、石炭ガス化炉ガスの調温(冷却)をボイラーによる熱交換により行い、熱回収をする場合(比較例)の熱収支を図3に示し、これを評価する。図3は、還元鉄1kgあたりの石炭ガス化炉ガス原単位が約0.85Nm3 であることから、この量をベースに熱収支を計算したものである。石炭ガス化炉ガスの温度を1000℃、熱間脱硫操作温度を450 ℃とした。
【0056】
上記1000℃の石炭ガス化炉ガスを廃熱ボイラーで450 ℃まで冷却し調温したとすると、ガス比熱を0.31kcal/Nm3deg (=7kcal/kg-mol・deg )として、このとき回収される熱量は還元鉄1kgあたりで145kcal(607kJ)であり、ボイラーに接続されたスチームタービンの発電効率を35%として、0.059kwhの電力が回収される(下記式により計算される)。
0.85Nm3 ×0.31×(1000−450 )/(860/0.35)=145/2450=0.059kWh
【0057】
また、蒸気回収後の顕熱(冷却調温後の石炭ガス化炉ガスの顕熱)は有効利用できる。熱間脱硫装置での熱の出入りが無視できるとすると、その顕熱の熱量は循環ガスの温度45℃を基準温度として、0.85×0.31×(450−45)=106kcal(443kJ )に相当する。
【0058】
両者(前記電力0.059kwh及び熱量106kcal )の合計を石炭換算(6500kcal/kg-乾炭)すると、発電効率を35%として、(0.059×860/0.35+106)/6500 =0.039kg 乾炭/kg-還元鉄、即ち、還元鉄1kgあたり0.039kg に相当する。
【0059】
▲2▼ 本発明に係るプロセスにより、石炭ガス化炉ガスを膨張タービンにより減圧した後、循環ガスを混合して調温(冷却)を行い、熱回収をする場合(本発明例1)の熱収支を図4に示す。前記比較例の場合と同様、石炭ガス化炉ガス流量は0.85Nm3 、石炭ガス化炉ガスの温度は1000℃、熱間脱硫操作温度は450 ℃とした。動力計算及び温度計算には下記式を用いた。即ち、圧縮の所要動力の式として下記式1、吸い込み及び吐出温度圧力関係式として下記式2を用いた。
【0060】
Figure 0003939492
ここで、Hは圧縮の所要動力(kW)、T は温度(K)、P は圧力(bar)、Q は流量(m3/sec)を示すものである。r=k/(k−1)であり、k は比熱比である。ηは断熱効率(−)であり、η=0.65とした。引数(添数字)1は吸い込み、2は吐出を示す。k は、圧縮の場合で1.3 〜1.35、膨張の場合で1.2 程度である。
【0061】
膨張タービンにより減圧すると共に動力回収した後の石炭ガス化炉ガス(MG2)の温度は、(1000+273)×(3/30)(1.20-1)/1.20 =867 K=594 ℃である。
【0062】
これより、この石炭ガス化炉ガス(MG2)を450 ℃に調温するのに必要な循環ガス RG1(温度45℃)の流量は石炭ガス化炉ガス(MG2)の35%となる。石炭ガス化炉ガス(MG2)の量は0.85Nm3 であるから、ガス比熱を0.31kcal/Nm3deg 、膨張タービンの発電効率を90%として、回収電力は、0.85×0.31×(1000 −594)/(860/0.9) =0.111kwhである。
【0063】
また、石炭ガス化炉ガス(MG2)の有効利用可能な顕熱は、循環ガスの温度45℃を基準温度として、0.85×0.31×(594−45)=145kcal(607kJ )である。
【0064】
両者(前記電力0.111kwh及び熱量145kcal )の有効利用エネルギーの合計を石炭換算すると、(0.111 ×860/0.35+145)/6500=0.064kg 乾炭/kg-還元鉄、即ち、還元鉄1kgあたり0.064kg に相当する。尚、電力は一般石炭火力(発電効率35%)に換算して評価した。
【0065】
▲3▼ 本発明に係るプロセスにより、石炭ガス化炉ガスに循環ガスを混合し、これを900 ℃に調温した後、膨張タービンにより減圧し、この後、循環ガスを混合して調温を行い、熱回収をする場合(本発明例2)の熱収支を図5に示す。
【0066】
循環ガス(RG1) は石炭ガス化炉ガスに混合する前に圧縮(昇圧)する必要があり、昇圧後の温度は、(273 +45)×(30/3) (0.25-1)/1.20 =577 K=304 ℃となる。
【0067】
これより、石炭ガス化炉ガス(MG1)の温度を1000℃から900 ℃に下げるのに必要な循環ガスRG1(304 ℃)の流量は石炭ガス化炉ガス(MG1)の17%となり、結果としてRG1 とMG1 との混合ガス即ちRG1 含有石炭ガス化炉ガス(MG2)の流量は、0.85×1.17=0.99Nm3 となる。そして、膨張タービンにより減圧し動力回収した後のRG1 含有石炭ガス化炉ガス(MG3)の温度は、
(900+273)×(3/30)(1.20-1)/1.20 =799 K=526 ℃である。
【0068】
これより、見かけの回収電力は、0.99×0.31×(900−526)/(860/0.9) =0.120kwhとなる。一方、循環ガスRG1 の量は、0.85×0.17=0.15Nm3 であり、これを図5中の圧縮機の吸引側温度圧力状態に換算すると、0.15/3×318/273 =0.058Am3であるから、循環ガスRG1 の圧縮に必要な動力は、98/0.65 ×[1.41/(1.41 −1)] ×3・0.058/3600・[(30/3) (1.41-1)/1.41 −1] =98/0.65 ×3.43×30・0.058/3600・0.953 =0.024kwhである。故に、正味の回収電力は、0.120 −0.024 =0.096kwhである。
【0069】
また、石炭ガス化炉ガス(MG3)の有効利用可能な顕熱は、循環ガスの温度45℃を基準温度として、0.99×0.31×(526−45)=147kcal(615kJ )である。
【0070】
両者(前記電力0.024kwh及び熱量147kcal )の有効利用エネルギーの合計を石炭換算すると、(0.096 ×860/0.35+147)/6500=0.059kg 乾炭/kg-還元鉄、即ち、還元鉄1kgあたり0.059kg となる。
【0071】
▲4▼ 前記▲1▼〜▲3▼の結果(図3〜5の結果)を表2に比較して示す。本発明に係るプロセスにおいては、石炭ガス化炉ガスの余熱の有効利用エネルギーが極めて大きい。
【0072】
【表1】
Figure 0003939492
【0073】
【表2】
Figure 0003939492
【0074】
【発明の効果】
本発明に係る石炭ガス化直接還元製鉄法によれば、熱効率の向上がはかれ、ひいては経済性の向上がはかれる。より具体的には、還元炉炉頂ガス(鉄鉱石還元炉からの排ガス)及び/又は石炭ガス化炉ガス(石炭ガス化炉にて生成された合成ガス即ち石炭のガス化により製造される合成ガス)の余熱の有効利用が可能であり、それにより熱効率の向上がはかれる。なお、還元炉炉頂ガスの余熱については石炭の調湿に利用され、この場合は効率的な熱利用ができると共に炭化度が低くて含水率が高い石炭もその調湿により利用し得るようになる。また、石炭ガス化炉ガスの余熱については石炭ガス化炉の圧力が高い場合においても有効利用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る石炭ガス化直接還元製鉄法の例をプロセスフローとして示す図である。
【図2】 本発明の実施例に係る石炭ガス化直接還元製鉄法をプロセスフローとして示す図である。
【図3】 比較例に係る石炭ガス化炉ガスの余熱の利用法をプロセスフローとして示す図である。
【図4】 本発明に係る石炭ガス化炉ガスの余熱の利用法の一例をプロセスフローとして示す図である。
【図5】 本発明に係る石炭ガス化炉ガスの余熱の利用法の一例をプロセスフローとして示す図である。
【符号の説明】
1--鉄鉱石還元炉、2--予熱器、3--石炭の調湿、4--ガス洗浄器(冷却洗浄操作)、5--再熱炉、6--石炭ガス化炉、7--熱間脱硫装置(熱間脱硫操作)、8--膨張タービン、A--鉄鉱石、B--還元鉄、C--石炭ガス化炉ガス、D--還元炉炉頂ガス、E--還元炉炉頂ガス、F--還元炉炉頂ガス、G--原料石炭、H--調湿した石炭、I--不要物(CO2, H2O, H2S 等)、J--循環ガス、K--循環ガス、L--酸素、M--石炭ガス化炉ガス、N--循環ガス、O--石炭ガス化炉ガス、P--石炭ガス化炉ガス、Q--再熱用熱源、R--還元ガス、N1--循環ガス、N2--循環ガス。

Claims (8)

  1. 石炭ガス化炉にて低品位炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成する石炭ガス化工程と、鉄鉱石還元炉にて前記還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元する鉄鉱石還元工程とを有する石炭ガス化直接還元製鉄法において、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスを熱源として利用し、これにより低品位炭を調湿する石炭調湿工程を有することを特徴とする石炭ガス化直接還元製鉄法。
  2. 石炭ガス化炉にて石炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成する石炭ガス化工程と、鉄鉱石還元炉にて前記還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元する鉄鉱石還元工程とを有する石炭ガス化直接還元製鉄法において、前記石炭ガス化炉にて生成された合成ガスを動力回収装置により減圧する工程を有し、前記動力回収装置により減圧された合成ガスを脱硫処理した後、前記鉄鉱石還元炉に供給することを特徴とする石炭ガス化直接還元製鉄法。
  3. 石炭ガス化炉にて低品位炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成する石炭ガス化工程と、鉄鉱石還元炉にて前記還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元する鉄鉱石還元工程とを有する石炭ガス化直接還元製鉄法において、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスを熱源として利用し、これにより低品位炭を調湿する石炭調湿工程を有すると共に、前記石炭ガス化炉にて生成された合成ガスを動力回収装置により減圧する工程を有し、前記動力回収装置により減圧された合成ガスを前記鉄鉱石還元炉に供給することを特徴とする石炭ガス化直接還元製鉄法。
  4. 前記動力回収装置で減圧された合成ガスを前記鉄鉱石還元炉に供給する前に、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスから非還元性ガスを除去するガス精製工程から得られる精製ガスの一部又は全部と混合する請求項2又は3記載の石炭ガス化直接還元製鉄法。
  5. 前記動力回収装置で減圧された合成ガスを前記鉄鉱石還元炉に供給する前に、脱硫処理する請求項3又は4記載の石炭ガス化直接還元製鉄法。
  6. 前記石炭ガス化炉にて生成された合成ガスを動力回収装置により減圧する前に、前記鉄鉱石還元炉からの排ガスから非還元性ガスを除去するガス精製工程から得られる精製ガスの一部と混合する請求項2、3、4又は5記載の石炭ガス化直接還元製鉄法。
  7. 前記動力回収装置が膨張タービンである請求項2、3、4、5又は6記載の石炭ガス化直接還元製鉄法。
  8. 前記鉄鉱石還元炉からの排ガスによって低品位炭を直接加熱することによって前記石炭調湿工程での低品位炭の調湿をする請求項1又は3記載の石炭ガス化直接還元製鉄法。
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