JP3938357B2 - 回り継ぎ手 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大腿部を収容するソケットに対して義足下肢部分を回転させるための回り継ぎ手に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の義足において、膝の関節以下の義足下腿部分をソケットの軸方向を中心に回転できるようにする回り継ぎ手を設けたものがある。
この回り継ぎ手は、義足使用者に靴の着脱を簡便化させるための装置である。即ち、義足使用者が靴を脱ぐ場合及び履く場合は、椅子等に腰掛け、膝の関節をほぼ直角に折った状態で、回り継ぎ手のボタンを押して該回り継ぎ手のロックを解除し、ソケットの軸方向を中心に回り継ぎ手を90°〜180°回転させることにより、足部モジュールを自分の両手による操作範囲内に位置させる。これにより義足使用者は、足部モジュールから靴を容易に着脱できる。また、この回り継ぎ手は、義足使用者が足を投げ出すことなく畳等に座った状態において足を組む、所謂あぐら(胡座)座りを行うことを可能にする。係る回り継ぎ手としては、例えば、特許文献1のような装置が実用化されている。
【0003】
【特許文献1】
特公平7-4396号公報
【特許文献2】
実開昭56-130718号公報
【特許文献3】
実開昭59-64113号公報
【特許文献4】
実開昭48-12899号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の回り継ぎ手は、義足使用者の大腿部の先端と、義足の関節との間が所定の長さ(例えば50mm)以上なければ義足に組み込むことができなかった。このため手術において膝関節のすぐ上から足を切断したような場合には大腿部が長くなるため(長断端)、この回り継ぎ手の使用を断念せざる得ず、日本式生活様式において不便を強いられた。
【0005】
従来義足は、労働災害、交通災害等の事故によって足を失った人により多く用いられていたが、現在は、主として動脈硬化症に起因する下肢の末端部の血行障害により、下肢の切断手術を行った高齢者によって多く用いられるようになってきている。かかる手術においては、現在は大腿部を可能な限り長く残す手術が主流になっている。このため、大腿部の切断端と義足の膝関節部との距離が短くなり、義足に回り継ぎ手を組み込むことができない事態が数多く生じている。回り継ぎ手を備えない義足を使う高齢者は、例えば靴の着脱を身を屈めて足部モジュールまで手を伸ばして行わなければならず、義足を装着したままでは不可能か、あるいは可能であっても大変な苦痛を味わうことになっていた。
【0006】
また、上記の回り継ぎ手は通常の歩行において何ら機能しない部品ではあるが、歩行時に人体の荷重に耐えるよう設計する必要があり所定の重量を有していた。このため、義足を使用する上述の高齢者にはこの回り継ぎ手の重さが歩行時の負担となり軽量化が切望されていた。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するために成されたもので、その目的とするところは、大腿長断端用の義足の膝継手以下の部分を回転可能にする回り継ぎ手を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段、および発明の作用・効果】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、大腿部を収容するソケットに対して義足下肢部分を回転させるための回り継ぎ手であって、
ソケット側に接続される略円筒形状のインナーカプラであって、外周の上端側にソケットの下端の内周に形成されたネジ部と螺合するネジ部が形成され、内周に内側へ絞り込まれた上側及び下側のテーパー面を備える絞り込み部が形成され、下端に平坦面が形成されたインナーカプラと、
義足下肢部分側に接続されるアウターカプラであって、円筒部と前記インナーカプラを受ける内周側のテーパー面と外周側の平坦面とからなる皿部とを備えるアウターカプラと、
前記インナーカプラを前記アウターカプラへ固定する略円筒形状のキャップであって、前記アウターカプラの円筒部へ挿通される通孔と、外周の下端側に設けられたテーパー面とを有するキャップと、
前記インナーカプラの絞り込み部の上側のテーパー面と、前記キャップのテーパー面との間に介在する上部アンギュラ滑り軸受と、
前記インナーカプラの絞り込み部の下側のテーパー面と、前記アウターカプラの皿部のテーパー面との間に介在する下部アンギュラ滑り軸受と、
前記インナーカプラの下端の平坦面と、前記アウターカプラの皿部の平坦面との間に介在するスラスト滑り軸受とを備えることを技術的特徴とする。
【0009】
請求項1では、インナーカプラの絞り込み部の上側のテーパー面とキャップのテーパー面との間に介在する上部アンギュラ滑り軸受と、インナーカプラの絞り込み部の下側のテーパー面とアウターカプラの皿部のテーパー面との間に介在する下部アンギュラ滑り軸受と、インナーカプラの下端の平坦面とアウターカプラの皿部の平坦面との間に介在するスラスト滑り軸受とにより、即ち、3つの滑り軸受を用いることで、狭い領域に軸受部分を配置することができ、また、軸受部分に傾斜(テーパー)をつけることで、小径で、義足全体に掛かる高いモーメントに耐えることができる。また、キャップを外すことで、上部アンギュラ滑り軸受を分割し調整することができるため、回り継ぎ手全体のがたつきを容易に調整できる。更に、インナーカプラの内側へ突出する絞り込み部の上下のテーパー面を、上部アンギュラ滑り軸受と下部アンギュラ滑り軸受とで挟み込んで固定する構成を取るため、インナーカプラとアウターカプラとの間でがたつきが生じない。また、歩行時に掛かる加重に対しては、インナーカプラの下端の平坦面とアウターカプラの皿部の平坦面との間に介在するスラスト滑り軸受により受けるので、歩行時にがたつきが生じることがない。
【0010】
更に、軸受機構部を構成するインナーカプラの外周の上端側にネジ部を形成し、ソケットの下端の内周に形成されたネジ部と螺合することで、ソケットとの固定が行える。このため、既存の製品と比べて、回り継ぎ手全体の高さを低くすることができ、従来不可能であった、大腿部が長い(長断端)障害者用の義足への組み込みが可能となり、長断端障害者の靴の脱着、あぐら座り、自動車への乗り降り等を容易にすることができる。更に、部品点数の少なさから軽量化が可能となり、義足使用者への身体的負担を低減することができると共に、廉価に製造することが可能となる。
【0011】
また、請求項2の発明は、大腿部を収容するソケットに対して義足下肢部分を回転させるための回り継ぎ手であって、
ソケット側に接続される略円筒形状のインナーカプラであって、外周の上端側にソケットの下端の内周に形成されたネジ部と螺合するネジ部が形成され、内周に内側へ絞り込まれた上側及び下側のテーパー面を備える絞り込み部が形成され、下端に平坦面が形成されたインナーカプラと、
義足下肢部分側に接続されるアウターカプラであって、円筒部と前記インナーカプラを受ける内周側のテーパー面と外周側の平坦面とからなる皿部とを備えるアウターカプラと、
前記インナーカプラを前記アウターカプラへ固定する略円筒形状のキャップであって、前記アウターカプラの円筒部へ挿通される通孔と、外周の下端側に設けられたテーパー面とを有するキャップと、
前記インナーカプラの絞り込み部の上側のテーパー面と、前記キャップのテーパー面との間に介在するローラ滑り軸受機構と、
前記インナーカプラの絞り込み部の下側のテーパー面と、前記アウターカプラの皿部のテーパー面との間に介在するアンギュラ滑り軸受と、
前記インナーカプラの下端の平坦面と、前記アウターカプラの皿部の平坦面との間に介在するスラスト滑り軸受とを備えることを技術的特徴とする。
【0012】
請求項2では、インナーカプラの絞り込み部の下側のテーパー面とアウターカプラの皿部のテーパー面との間に介在するアンギュラ滑り軸受と、インナーカプラの下端の平坦面とアウターカプラの皿部の平坦面との間に介在するスラスト滑り軸受とにより、即ち、2つの滑り軸受を用いることで、狭い領域に軸受部分を配置することができ、また、軸受部分に傾斜(テーパー)をつけることで、小径で、義足全体に掛かる高いモーメントに耐えることができる。また、キャップを外すことで、ローラ滑り軸受機構を分割し調整することができるため、回り継ぎ手全体のがたつきを容易に調整できる。更に、インナーカプラの内側へ突出する絞り込み部の上下のテーパー面を、ローラ滑り軸受機構とアンギュラ滑り軸受とで挟み込んで固定する構成を取るため、インナーカプラとアウターカプラとの間でがたつきが生じない。また、歩行時に掛かる加重に対しては、インナーカプラの下端の平坦面とアウターカプラの皿部の平坦面との間に介在するスラスト滑り軸受により受けるので、歩行時にがたつきが生じることがない。
【0013】
更に、軸受機構部を構成するインナーカプラの外周の上端側にネジ部を形成し、ソケットの下端の内周に形成されたネジ部と螺合することで、ソケットとの固定が行える。このため、既存の製品と比べて、回り継ぎ手全体の高さを低くすることができ、従来不可能であった、大腿部が長い(長断端)障害者用の義足への組み込みが可能となり、長断端障害者の靴の脱着、あぐら座り、自動車への乗り降り等を容易にすることができる。更に、部品点数の少なさから軽量化が可能となり、義足使用者への身体的負担を低減することができると共に、廉価に製造することが可能となる。
【0014】
請求項3で、請求項2のローラ滑り軸受機構は、円錐ローラと、該円錐ローラとインナーカプラの絞り込み部の上側のテーパー面との間に介在する内周側にテーパー面の設けられた裁頭円錐形状のガイドとからなる。このため、インナーカプラの内側へ突出する絞り込み部の上側のテーパー面の加工精度を高めなくとも、ガイドを用いることで、ローラ滑り軸受機構でがたつきが生じないようにできる。
【0015】
請求項4では、アウターカプラとキャップとが、アウターカプラの円筒部の外周に設けられたネジ部と、キャップの通孔の内周に形成されたネジ部とにより螺合される。このため、キャップのねじ込み量により、滑り軸受に掛かる荷重を容易に調整することができる。
【0016】
請求項5では、アウターカプラの円筒部のネジ部に、頭部にテーパーの形成されたボルトが取り付けられ、該ボルトのテーパーにより、スリットの形成された円筒部の上端が押し広げられ、アウターカプラに対してキャップが固定される。このため、ねじ込み量が調整されたキャップを、確実に固定することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の回り継ぎ手の実施形態について図を参照して説明する。
図1(A)に第1実施形態の回り継ぎ手10を備える義足の全体の構成を示し、図1(B)に回り継ぎ手10の背面の構成を示す。断端部を収容するソケット80の下側には、回り継ぎ手10が取り付けられ、ソケット80と回り継ぎ手10との接続部の外周には、ソケットアダプタ82が配置されている。そして、回り継ぎ手10の下側には、膝折を可能にする膝継ぎ手84が取り付けられ、膝継ぎ手84の下側にはピラミッドジャック86を介して下腿パイプ88が取り付けられている。下腿パイプ88の下側には、ピラミッドジャック90を介して足部モジュール92が取り付けられている。
【0018】
義足使用者が靴を脱ぐ場合及び履く場合は、椅子等に腰掛け、膝継ぎ手84をほぼ直角に折った状態で、回り継ぎ手10のボタン43を押して該回り継ぎ手10のロックを解除し、ソケット80の軸方向を中心に回り継ぎ手10を90°〜180°回転させることにより、足部モジュール92を自分の両手による操作範囲内に位置させる。これにより義足使用者は、足部モジュール92から靴を容易に着脱できる。また、この回り継ぎ手10は、義足使用者が足を投げ出すことなく畳等に座った状態において足を組む、所謂あぐら(胡座)座りを行うことを可能にする。
【0019】
後述するように第1実施形態では、回り継ぎ手10の高さを低くしたため、ソケット80と膝継ぎ手84との間隔が短く従来回り継ぎ手が用いれなかった大腿部の長い者に、下肢部分を回転可能にした義足を使用できるようにする。
【0020】
第1実施形態に係る回り継ぎ手10の構成についてこの図2〜図5を参照して更に詳細に説明する。
図2(A)は第1実施形態の回り継ぎ手10の斜視図であり、図2(B)は正面図であり、図3は断面図である。
図3に示すように回り継ぎ手10は、ソケット80側に接続される略円筒形状のインナーカプラ30と、膝継ぎ手84側に接続されるアウターカプラ20と、インナーカプラ30をアウターカプラ20に固定するための略円筒形状のキャップ40とから主としてなる。
【0021】
図4(A)はアウターカプラ20の断面図であり、図4(B)は斜視図である。
膝継ぎ手84側に接続されるアウターカプラ20は、上方へ突出する円筒部22とインナーカプラ30を受ける内周側のテーパー面24aと外周側の平坦面24bとからなる皿部24と、皿部24の外周の立壁25と、膝継ぎ手84を接続するための接続部26と、ロック機構を構成するためのロック部28とから成る。円筒部22の外周の上部側には、キャップ40の通孔40aの内周に形成されたネジ部40bと螺合するためのネジ部22aが形成されている。また、円筒部22の上端側にスリット22bが形成され、該円筒部2の中央に開口22cが形成され、該開口22cの下部にボルトが固定されるネジ部22dが形成されている。ロック部28には、図1を参照して上述したボタン43を構成するノックピン42(図3参照)を支持するための通孔28a、ノックピン42の抜け防止用のスプリングピン44(図3参照)を支持するための通孔28bが穿設されている。
【0022】
図5(A)はインナーカプラ30の側面図であり、図5(B)は斜視図である。
ソケット80側に接続され、アウターカプラ20内を自在に回動するインナーカプラ30は、外周の上端側にソケット80の下端の内周に形成されたネジ部と螺合するネジ部30aが形成され、内周に内側へ絞り込まれた上側テーパー面32a及び下側テーパー面32bを備える絞り込み部32が形成され、下端に平坦面30bが形成されている。絞り込み部32には、周縁方向への通孔34が形成されている。
【0023】
図6(A)はキャップ40の平面図であり、図6(B)は断面図である。
インナーカプラ30をアウターカプラ20に固定するための略円筒形状のキャップ40には、アウターカプラ20の円筒部22へ挿通される通孔40aと、外周の下端側に設けられたテーパー面40cと、上端に設けられた開口40dとが形成されている。通孔40aの内周には、アウターカプラ20の円筒部22外周のネジ部22と螺合するネジ部40bが形成されている。
【0024】
図3に示すように、インナーカプラ30の絞り込み部32の上側テーパー面32aと、キャップ40のテーパー面40cとの間には、上部アンギュラ滑り軸受64が介挿されている。そして、絞り込み部32の下側テーパー面32bと、アウターカプラ20の皿部24のテーパー面24aとの間には、下部アンギュラ滑り軸受62が介挿されている。インナーカプラ30の下端平坦面30bと、アウターカプラ20の皿部24の平坦面24bとの間には、スラスト滑り軸受60が介挿されている。
【0025】
アウターカプラ20の外周には、プロテクトカバー56が取り付けられている。アウターカプラ20の円筒部22の開口22cには、頭部にテーパーの付けられたボルト52が、開口22c下部のネジ部22dに螺合することで取り付けられている。キャップ40の下方には、スペーサー用のO−リング54が配置されている。インナーカプラ30の通孔34には、円筒のブッシュ48を介して、ストッパーピン46及び該ストッパーピン46を外周方向へ付勢するスプリング50が収容されている。該インナーカプラ30の通孔34と連通するアウターカプラ20のロック部28の通孔28aには、ボタン43を構成するノックピン42が取り付けられている。ロック部28の通孔28bには、スプリングピン44が取り付けられている。
【0026】
ここで、インナーカプラ30側のストッパーピン46が、アウターカプラ20のロック部28の通孔28a内へ突出することで、回り継ぎ手のロックがなされている。ここで、ボタン43が押されると、ノックピン42を介して、ストッパーピン46が、インナーカプラ30側のブッシュ48内へ押し込まれることで、回り継ぎ手10のロック解除がなされる。
【0027】
次に、アウターカプラ20へのインナーカプラ30の組み付けについて説明する。アウターカプラ20の皿部24のテーパー面24aにアンギュラ滑り軸受62と、平坦面24bにスラスト滑り軸受60を配置した状態で、インナーカプラ30を組み込む。インナーカプラ30の絞り込み部32の上側テーパー面32a上にアンギュラ滑り軸受64を配置した状態で、キャップ40をアウターカプラ20の円筒部22に取り付ける。即ち、キャップ40の上部に形成された開口40dに、専用工具を挿入してキャップ40を回転させ、アウターカプラ20の円筒部22の外周に設けられたネジ部22aにねじ込む。キャップ40のねじ込み量により、滑り軸受64、62、60に掛かる荷重を容易に調整することができる。また、キャップ40を外すことで、上部アンギュラ滑り軸受64を分割し調整することができるため、回り継ぎ手全体のがたつきを容易に調整できる。
【0028】
その後、アウターカプラ20の円筒部22内周のネジ部22dに、頭部にテーパーの形成されたボルト52をねじ込む。ボルト52頭部のテーパーにより、スリット22b(図4(B)参照)の形成された円筒部22の上端が押し広げられ、アウターカプラ20に対してキャップ40が固定される。このため、ねじ込み量が調整されたキャップ40を、確実に固定することができる。
【0029】
第1実施形態の回り継ぎ手10では、インナーカプラ30の絞り込み部32の上側テーパー面32aとキャップ40のテーパー面40cとの間に介在する上部アンギュラ滑り軸受64と、インナーカプラ30の絞り込み部32の下側テーパー面32bとアウターカプラ20の皿部24のテーパー面24aとの間に介在する下部アンギュラ滑り軸受62と、インナーカプラ30の下端の平坦面30bとアウターカプラ20の皿部24の平坦面24bとの間に介在するスラスト滑り軸受60とにより、即ち、3つの滑り軸受64、62、60を用いることで、狭い領域に軸受部分を配置することができ、また、軸受部分に傾斜(テーパー)をつけることで、小径で、義足全体に掛かる高いモーメントに耐えることができる。
【0030】
更に、インナーカプラ30の内側へ突出する絞り込み部32の上側テーパー面32a及び下側テーパー面32bを、上部アンギュラ滑り軸受64と下部アンギュラ滑り軸受62とで挟み込んで固定する構成を取るため、インナーカプラ30とアウターカプラ20との間でがたつきが生じない。また、歩行時に掛かる加重に対しては、インナーカプラ30の下端の平坦面30bとアウターカプラ20の皿部24の平坦面24bとの間に介在するスラスト滑り軸受60により受けるので、歩行時にがたつきが生じることがない。
【0031】
更に、軸受機構部を構成するインナーカプラ30の外周の上端側にネジ部30aを形成し、ソケット80の下端の内周に形成されたネジ部と螺合することで、ソケット80との固定が行える。このため、既存の製品と比べて、回り継ぎ手全体の高さを低くすることができ、従来不可能であった、大腿部が長い(長断端)障害者用の義足への組み込みが可能となり、長断端障害者の靴の脱着、あぐら座り、自動車への乗り降り等を容易にすることができる。更に、部品点数の少なさから軽量化が可能となり、義足使用者への身体的負担を低減することができると共に、廉価に製造することが可能となる。
【0032】
引き続き、本発明の第2実施形態に係る回り継ぎ手10について図7〜図9を参照して説明する。
図7(A)は第2実施形態の回り継ぎ手の斜視図であり、図7(B)は正面図であり、図8は断面図である。
この第2実施形態の回り継ぎ手10は、図3を参照して上述した第1実施形態の回り継ぎ手10とほぼ同様の構成を有している。即ち、図8に示すように回り継ぎ手10は、ソケット80側に接続される略円筒形状のインナーカプラ30と、膝継ぎ手84側に接続されるアウターカプラ20と、インナーカプラ30をアウターカプラ20に固定するための略円筒形状のキャップ40とから主としてなる。
【0033】
但し、第1実施形態では、インナーカプラ30の絞り込み部32の上側テーパー面32aと、キャップ40の下部のテーパー面40cとの間に、アンギュラ滑り軸受64が介挿された。これに対して、第2実施形態では、インナーカプラ30の絞り込み部32の上側テーパー面32aと、キャップ40の下部のテーパー面40cとの間に、円錐ローラ66とガイド70とから成るローラ滑り軸受機構が介挿されている。
【0034】
図9(A)はガイドの平面図であり、図9(B)は断面図である。図8に示すようにインナーカプラ30の絞り込み部32の上側テーパー面32aは、ガイドを収容可能なように凹部の底面として形成されている。裁頭円錐形状のガイド70は、内周側にテーパー面72が設けられ、該テーパー面上を円錐ローラ66が転動するように構成されている。
【0035】
ローラ滑り軸受機構は、円錐ローラ66と、内周側にテーパー面72の設けられた裁頭円錐形状のガイド70とからなる。このため、インナーカプラ30の内側へ突出する絞り込み部32の上側テーパー面32aの加工精度を高めなくとも、ガイド70を用いることで、ローラ滑り軸受機構でがたつきが生じないようにできる。
【0036】
第2実施形態の回り継ぎ手10では、インナーカプラ30の絞り込み部32の下側テーパー面32bとアウターカプラ20の皿部24のテーパー面24aとの間に介在するアンギュラ滑り軸受62と、インナーカプラ30の下端平坦面30bとアウターカプラ20の皿部24の平坦面24bとの間に介在するスラスト滑り軸受60とにより、即ち、2つの滑り軸受62、60を用いることで、狭い領域に軸受部分を配置することができ、また、軸受部分に傾斜(テーパー)をつけることで、小径で、義足全体に掛かる高いモーメントに耐えることができる。また、キャップを外すことで、ローラ滑り軸受機構を構成する円錐ローラ66、ガイド70を分割し調整することができるため、回り継ぎ手全体のがたつきを容易に調整できる。更に、インナーカプラ30の内側へ突出する絞り込み部32の上側テーパー面32aを、ローラ滑り軸受機構66、70で、下側テーパー面32bをアンギュラ滑り軸受62で挟み込んで固定する構成を取るため、インナーカプラ30とアウターカプラ20との間でがたつきが生じない。また、歩行時に掛かる加重に対しては、インナーカプラ30の下端平坦面30bとアウターカプラ20の皿部24の平坦面24bとの間に介在するスラスト滑り軸受60により受けるので、歩行時にがたつきが生じることがない。
【0037】
更に、軸受機構部を構成するインナーカプラ30の外周の上端側にネジ部30aを形成し、ソケット80の下端の内周に形成されたネジ部と螺合することで、ソケット80との固定が行える。このため、既存の製品と比べて、回り継ぎ手全体の高さを低くすることができ、従来不可能であった、大腿部が長い(長断端)障害者用の義足への組み込みが可能となり、長断端障害者の靴の脱着、あぐら座り、自動車への乗り降り等を容易にすることができる。更に、部品点数の少なさから軽量化が可能となり、義足使用者への身体的負担を低減することができると共に、廉価に製造することが可能となる。
【0038】
なお、上述した実施形態で、皿部24の平坦面を平坦に構成する代わりに、僅かな傾斜を持たせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の第1実施形態の回り継ぎ手を備える義足の全体の構成を示す外観図であり、(B)は、回り継ぎ手を背面側から見た図である。
【図2】(A)は第1実施形態の回り継ぎ手の斜視図であり、(B)は正面図である。
【図3】第1実施形態の回り継ぎ手の断面図である。
【図4】(A)は、第1実施形態に係る回り継ぎ手のアウターカプラの断面図であり、(B)は斜視図である。
【図5】(A)は、第1実施形態に係る回り継ぎ手のインナーカプラの側面図であり、(B)は斜視図である。
【図6】(A)は、第1実施形態に係る回り継ぎ手のキャップの平面図であり、(B)は断面図である。
【図7】(A)は第2実施形態の回り継ぎ手の斜視図であり、(B)は正面図である。
【図8】第2実施形態の回り継ぎ手の断面図である。
【図9】(A)は、第2実施形態に係る回り継ぎ手のガイドの平面図であり、(B)は断面図である。
【符号の説明】
10 回り継ぎ手
20 アウターカプラ
22 円筒部
22a ネジ部
22b スリット
22c 開口
22d ネジ部
24 皿部
24a テーパー面
24b 平坦面
30 インナーカプラ
30a ネジ部
30b 平坦面
32 絞り込み部
32a 上側テーパー面
32b 下側テーパー面
40 キャップ
40a 通孔
40b ネジ部
40c テーパー面
42 ノックピン
43 ボタン
60 スラスト滑り軸受
62 下側アンギュラ滑り軸受
64 上側アンギュラ滑り軸受
66 円錐ローラ
70 ガイド
72 テーパー面
80 ソケット
84 膝継ぎ手
88 下腿パイプ
92 足部モジュール

Claims (5)

  1. 大腿部を収容するソケットに対して義足下肢部分を回転させるための回り継ぎ手であって、
    ソケット側に接続される略円筒形状のインナーカプラであって、外周の上端側にソケットの下端の内周に形成されたネジ部と螺合するネジ部が形成され、内周に内側へ絞り込まれた上側及び下側のテーパー面を備える絞り込み部が形成され、下端に平坦面が形成されたインナーカプラと、
    義足下肢部分側に接続されるアウターカプラであって、円筒部と前記インナーカプラを受ける内周側のテーパー面と外周側の平坦面とからなる皿部とを備えるアウターカプラと、
    前記インナーカプラを前記アウターカプラへ固定する略円筒形状のキャップであって、前記アウターカプラの円筒部へ挿通される通孔と、外周の下端側に設けられたテーパー面とを有するキャップと、
    前記インナーカプラの絞り込み部の上側のテーパー面と、前記キャップのテーパー面との間に介在する上部アンギュラ滑り軸受と、
    前記インナーカプラの絞り込み部の下側のテーパー面と、前記アウターカプラの皿部のテーパー面との間に介在する下部アンギュラ滑り軸受と、
    前記インナーカプラの下端の平坦面と、前記アウターカプラの皿部の平坦面との間に介在するスラスト滑り軸受とを備えることを特徴とする回り継ぎ手。
  2. 大腿部を収容するソケットに対して義足下肢部分を回転させるための回り継ぎ手であって、
    ソケット側に接続される略円筒形状のインナーカプラであって、外周の上端側にソケットの下端の内周に形成されたネジ部と螺合するネジ部が形成され、内周に内側へ絞り込まれた上側及び下側のテーパー面を備える絞り込み部が形成され、下端に平坦面が形成されたインナーカプラと、
    義足下肢部分側に接続されるアウターカプラであって、円筒部と前記インナーカプラを受ける内周側のテーパー面と外周側の平坦面とからなる皿部とを備えるアウターカプラと、
    前記インナーカプラを前記アウターカプラへ固定する略円筒形状のキャップであって、前記アウターカプラの円筒部へ挿通される通孔と、外周の下端側に設けられたテーパー面とを有するキャップと、
    前記インナーカプラの絞り込み部の上側のテーパー面と、前記キャップのテーパー面との間に介在するローラ滑り軸受機構と、
    前記インナーカプラの絞り込み部の下側のテーパー面と、前記アウターカプラの皿部のテーパー面との間に介在するアンギュラ滑り軸受と、
    前記インナーカプラの下端の平坦面と、前記アウターカプラの皿部の平坦面との間に介在するスラスト滑り軸受とを備えることを特徴とする回り継ぎ手。
  3. 前記ローラ滑り軸受機構は、円錐ローラと、該円錐ローラと前記インナーカプラの絞り込み部の上側のテーパー面との間に介在する内周側にテーパー面の設けられた裁頭円錐形状のガイドとからなることを特徴とする請求項2の回り継ぎ手。
  4. 前記アウターカプラと前記キャップとが、アウターカプラの円筒部の外周に設けられたネジ部と、前記キャップの通孔の内周に形成されたネジ部とにより螺合されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1に記載の回り継ぎ手。
  5. 前記アウターカプラの円筒部の上端側にスリットが形成され、該円筒部の中央に開口が形成され、該開口の下部にボルトが固定されるネジ部が形成され、
    当該ネジ部に、頭部にテーパーの形成されたボルトが取り付けられ、該ボルトのテーパーにより、スリットの形成された円筒部の上端が押し広げられ、アウターカプラに対してキャップが固定されることを特徴とする請求項4に記載の回り継ぎ手。
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