JP3937310B2 - Filter using foam and manufacturing method thereof - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フィルタに関し、更に詳細には、抽出法により得られ、インク噴射式プリンタのインクストレーナ等に好適に使用され、熱可塑性樹脂から形成される骨格強度を向上させることで、インク透過圧等による該骨格の崩壊を回避すると共に、フィルタを作製する際に使用する気泡形成材等の粒子寸法を所定の範囲に制御することで、該フィルタを得た際の収縮等を抑制し得るフィルタと、該フィルタを好適に製造し得る方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インク液滴を紙等の印刷媒体に噴射して印刷する、所謂インク噴射式プリンタが急速に普及している。前記インク噴射式プリンタは、極細の内径を有する噴射管から制御された量のインクを印刷媒体に微小な液滴として噴射し、該液滴により印刷を行なうプリンタである。
【0003】
前述の印刷、すなわち前記噴射管からのインクの噴射が好適に実施されるために、前記インク噴射式プリンタには予め噴射すべきインクを濾過するためのインクストレーナとしてのフィルタが備えられている。前記フィルタには、前記噴射管が詰まるような大きさの異物を捕集する捕集機能と、好適なインク供給のために該インク等の流体の流れを阻害しない低い圧力損失とが必要とされる。
【0004】
前記捕集機能および圧力損失は、何れも基本的にフィルタの開口の割合および大きさ、といった開口度合い(以下、フィルタ有効径と云う)に依存している。このフィルタ有効径が小さい場合には、捕集機能が良好となる一方で圧力損失が大きくなる不具合が生じ、反対に該フィルタ有効径が大きい場合には、圧力損失は小さくなる一方で捕集機能が低下してしまい、何れの場合であっても、フィルタとしての役割が充分に果たせなくなってしまう。
【0005】
前記圧力損失は、前記フィルタ有効径の影響を大きく受ける物性値であるが、該フィルタ有効径以外にフィルタの内部構造によっても大きく影響を受ける。具体的には、前記フィルタの内部構造が好適な連通状態であれば、前記フィルタ有効径が小さくても圧力損失を小さく設定し得る。
【0006】
すなわち前記フィルタの用途を考えた場合、フィルタ有効径および内部構造を好適に制御し得る必要がある。これらの点を考えるに、フィルタ有効径を任意に制御し得ると共に、該フィルタ有効径以外の物性によって圧力損失を大きくすることのない構造を有する物質および方法を使用してフィルタを作製することが望ましい。
【0007】
このような物質の一つとして、所謂3次元に連通した状態の気泡を有する発泡体が挙げられ、この場合、該発泡体の内部に形成される気泡の径が前記フィルタ有効径となる。一般に前記発泡体を製造する方法としては、主材料中に発泡材を混入し、該発泡材がら発生した窒素等のガスにより気泡を形成させる発泡法や、主材料中に予め気泡形成材を混入・分散させた後に、該気泡形成材を取り除いて気泡を形成する抽出法が知られている。
【0008】
前記発泡法の場合、様々な主材料を利用し得る利点がある一方で、発生する気泡径を均一にする制御が難しく、また数十μmといった微小径の気泡形成が困難である。これに対して前記抽出法の場合では、形成される気泡径等は使用する気泡形成材の種類に依存するので、前述の均一性および大きさを任意に制御し得る長所がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前記抽出法によって発泡体を得る場合、一般に混合される気泡形成材については混合度合いおよび混合後の該気泡形成材の抽出容易性、すなわち3次元連通気泡構造が得られることが重要視されており、該気泡形成材の大きさの分布等には注意が払われていなかった。
【0010】
また前記抽出法においては、使用される気泡形成材の大きさが一定の範囲内にない場合には、抽出不可能となってしまうことが考えられ、このような状況下においては、該気泡形成材が発泡体を形成する主材料中から充分に抽出除去できずに残留して、その結果、骨格の形成等に多大な影響を与えてしまうことが考えられる。具体的には、均質な骨格が形成されず強度が低下する、残留した気泡形成材が得られる発泡体の物性等に影響を与え、連泡率が低下する、収縮率が大きくなる等の問題が指摘される。
【0011】
更に前述のように大きさを制御された気泡形成材を使用することによって、充分な捕集効率および小さい圧力損失を達成する場合であっても、前記フィルタを通過するインクの透過圧によって該フィルタを構成する骨格が崩壊してしまうことが考えられる。その結果、前記フィルタによるインク中の微細な被捕集物が捕集される一方で、該インク透過により生じた骨格の崩壊片が前記噴射管の詰まりの原因となってしまう畏れがある。
【0012】
前記骨格の強度は、前述の気泡形成材の粒径が小さくなることで改善されるものであるが、抽出法で得られ、充分な捕集効率および小さい圧力損失を達成し得る3次元連通気泡構造を有するフィルタの強度を過度に向上させる、すなわち該気泡形成材粒径を過度に小さく設定した場合には、該捕集効率が良好になる一方で圧力損失が大きくなり、更に該フィルタ自体の硬度の上昇に伴う柔軟性の低下によりプリンタに対する取付性の悪化等も招いてしまう。
【0013】
また前記骨格を形成する主材料中に様々なフィラーを混合することで、該骨格に対して強度を付与して補強する方法も考えられるが、以下の点で問題が指摘される。
▲1▼前記フィラーが金属の場合、該金属のイオン化により、フィルタを透過するインクに変色等の悪影響を与えることが考えられる。
▲2▼前記フィラーが金属以外の無機物または有機物の場合、前述のイオン化による悪影響は考えなくてよいが、前記骨格の部分崩壊を防止するためにはその太さ等ができる限り細い方がよく、そのような極細フィラーはコストが高くまた主材料に対する均一な混合が困難である。
【0014】
具体的にインク濾過用途のフィルタ気泡径としては、50μmより大きくならない程度が好適と考えられ、この場合、該フィルタを形成する骨格の太さは30μm以下となるのが一般的であるが、このような骨格に充分な補強をなしえるフィラーとしては、数μm、好適にはサブミクロン単位のものが必要とされる。前記フィラーが太すぎると、該フィラーが補強すべき骨格内で単なる異物として作用し、逆に該骨格崩壊の開始点となり強度を低下させてしまう。
【0015】
【発明の目的】
この発明は、発泡体によりフィルタを得る場合に顕在化する前記問題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、抽出法により得られる発泡体を用いてフィルタを作製する際に、最終製品たるフィルタの内部構造をなす骨格を形成する熱可塑性樹脂に対して、該骨格内部で繊維化して該骨格の強度向上を達成させるフィブリル化物質を混合すると共に、使用する気泡形成材の粒子寸法を、最終的に得られるフィルタが達成し得る、被捕集物の大きさ等により決定することで、充分な捕集効率、小さい圧力損失および該骨格からの崩壊片の発生を防止し得るフィルタと、該フィルタの製造方法とを提供することを目的とする。また前記気泡形成材の粒子寸法の範囲を所定の範囲内とすることで該気泡形成材の抽出除去を容易化し、フィルタを得た際の不純物量および収縮率を低減すると共に、強度を向上させ得るフィルタと、該フィルタの製造方法とを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため本願の発明に係るフィルタは、少なくとも1種類の熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂の熱溶融温度で熱的に安定であって、自己形状を維持し得る水溶性気泡形成材と、該熱可塑性樹脂が熱溶融する温度において熱分解しない安定な物質であって、加熱混合下において不定形となり流動状態となることで滑材として作用する水溶性高分子化合物と、最終製品たるフィルタの内部構造をなす骨格の内部で繊維化するフィブリル化物質との加熱混合体から、前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物が水により抽出除去されていて、前記骨格の内部で前記フィブリル化物質繊維化されていることを特徴とする。
【0017】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため本願の別の発明に係るフィルタの製造方法は、少なくとも1種類の熱可塑性樹脂とフィブリル化物質とを予混合し、これにより該フィブリル化物質を繊維化させた予混合物を準備し、
前記予混合物と、前記熱可塑性樹脂が熱溶融する温度で熱的に安定であって、自己形状を維持し得る水溶性気泡形成材と、該熱可塑性樹脂が熱溶融する温度において熱分解しない安定な物質であって、加熱混合下において不定形となり流動状態となることで滑材として作用する水溶性高分子化合物とを加熱状態下で混合し、
得られた混合物を所定形状に成形した後、
この成形体から前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を水で抽出除去して3次元連通気泡構造にすると共に、該3次元連通気泡構造をなす骨格の内部で前記フィブリル化物質を繊維化させたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るフィルタにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。本願の発明者は、抽出法により発泡体を製造する際に、骨格を形成する主材料中に混合・混錬によりフィブリル化(繊維配向化)するフィブリル化物質を混合すると共に、気泡を形成する気泡形成材の粒子寸法の範囲を制御することによって、得られるフィルタの骨格強度を向上させつつ、かつ被捕集物を効率的に捕集し、圧力損失をできる限り抑制し得ると共に、抽出時における該気泡形成材の抽出除去の割合を向上させることで、連通および強度を向上させたフィルタが得られることを知見したものである。
【0019】
前記フィルタ10は、図1に示す如く、主材料である熱可塑性樹脂内にフィブリル化物質14がフィブリル化している骨格12から基本的に構成されている。前記骨格12は、後述する成形体から水溶性物質である気泡形成材および高分子化合物を抽出除去することで形成され、抽出除去後である微細な気泡16は3次元的に連通する、所謂3次元連通気泡構造となっている。
【0020】
前記熱可塑性樹脂としては、TPE(ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリエーテルポリエステル系、スチレン系およびポリアミド系他)、オレフィン樹脂(PE(LD-PE,HD-PE,LL-PE、αオレフィン化PE)、PPおよびTPO)、TPU、ポリアミド、ポリイミドまたはポリアセタールその他加熱することで溶融する樹脂であれば、如何なる樹脂であっても使用可能である。また溶融点の近似する熱可塑性樹脂複数の使用も物性等を考慮すれば使用可能である。
【0021】
殊に後述([0025])するフィブリル化物質14との間に多少の相溶性がある物質が好適に採用され、該フィブリル化物質14がポリテトラフルオロエチレンの場合、ポリプロピレンまたはポリエチレンが好適である。前記相溶性を表す指標としては一般的に溶解度パラメータが使用され、前記熱可塑性樹脂とフィブリル化物質14との間の該溶解度パラメータの差が0.5以上、好適には0.5〜1の範囲となることが望まれる。
【0022】
前記溶解度パラメータの差が0.5未満の場合には、該熱可塑性樹脂およびフィブリル化物質14が相溶して、該フィブリル化物質14がその形状を維持し得ず、その結果、該フィブリル化物質14のフィブリル化による構造的な強化、すなわち強度向上がなされなくなってしまう。前記溶解度パラメータの差が0.5〜1の範囲の場合には、前記熱可塑性樹脂およびフィブリル化物質14は互いに部分的に相溶する程度であり、該フィブリル化物質14による構造的な強化が阻害されることもなく、また該熱可塑性樹脂およびフィブリル化物質14が、所謂馴染んだ状態となっているので外力によって発生する構造的な分離による強度劣化を起こすこともない。
【0023】
また溶解度パラメータの差が1を越える場合には、前記熱可塑性樹脂およびフィブリル化物質14は殆ど相溶することはないので、該フィブリル化物質14の熱可塑性樹脂との一体化による前述の問題は起きない。しかし余りに前記溶解度パラメータの差が大きな場合には、前記熱可塑性樹脂とフィブリル化物質14との構造的な分離により、かえって強度劣化が問題となるので注意が必要である。
【0024】
なお、ここで用いられている溶解度パラメータ(δ値)は、化合置換基の分子引力定数により、化合物の分子構造と密度とから算出することができる(黄 慶雲著「接着の化学と実際」21〜26頁、1962年発行 高分子刊行会)。また分子引力定数については、ピー.エス.スモール(P.S.Small)により応用化学ジャーナル(Journal Applied Chemistry、第3巻71〜80頁、1953年発行)に記載がなされている。
【0025】
前記フィブリル化物質14としては、前述のポリテトラフルオロエチレンの如き繊維軸方向に繊維が裂けることで繊維配向化、所謂フィブリル化を起こす物質が使用される。また本物質14が好適にフィブリル化を起こすには、充分な剪断力等が加えられる必要があり、本発明においては、強度を向上させるべき前記熱可塑性樹脂との充分な混錬・混合により達成される。そして前記熱可塑性樹脂とフィブリル化物質14との充分な混錬・混合に際しては、充分な混錬・混合力と、該混錬・混合力を生かして充分な物理的混合を行なうための粘度が必要とされ、該粘度としては10,000Pa・s以上が好適であることが経験的に分かっている。前記粘度が10,000Pa・s未満の場合、主材料である熱可塑性樹脂だけが容易に攪拌されていまい、前記フィブリル化物質14に対して充分な剪断力がかからなくなってフィブリル化がなされなくなってしまう。
【0026】
前記フィブリル化物質14の添加量は、例えばインク噴射式プリンタのインクストレーナ用途に使用されるフィルタの場合、骨格12を形成する主材料である熱可塑性樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲が好適であり、この範囲の添加により最終的に得られるフィルタ10の引張強度は、インク透過による該フィルタ骨格12の崩壊片発生を抑制するための引張強度は0.4MPa以上となる(実験例[0048]参照)。前記フィブリル化物質14の添加量が0.1重量部未満の場合、フィブリル化が充分とならず骨格12全体の強度向上を充分になしえない。一方、前記フィブリル化物質14の添加量が10重量部を越える場合には、フィルタ10自体の強度向上に伴う硬度上昇により柔軟性が低下し、その結果プリンタ等の筐体に対する取付性の悪化等を招いたり、過剰な該フィブリル化物質14が該骨格12外に存在してしまうことにより、圧力損失が増大してしまう問題が生ずる。
【0027】
また前述のインク噴射式プリンタのインクストレーナ用途以外の用途であっても、フィルタが達成すべき引張強度となるように前記フィブリル化物質14を混合し、かつ充分に混錬等を施せば、様々な強度に対応したフィルタを製造し得る。
【0028】
なお、前述([0025])した如く前記フィブリル化物質14は、混錬等に掛けた力の大きさおよび時間、すなわち混錬・混合の度合いに比例してそのフィブリル化が進行し、フィルタ10の骨格の強度向上によい影響を与える。従って、その添加量が少なくとも混合度合いを充分なものとすれば、強度向上がなされる。また実際のインク等の流体浸透圧による骨格の崩壊は、フィルタ10が該流体の流下方向に引っ張られることで生じると考えられるため、該骨格崩壊を評価する指標として引張強度を使用した。
【0029】
前記水溶性気泡形成材としては、水溶性であって、かつ前記熱可塑性樹脂が熱溶融する温度において熱的に安定であって、形状を維持し得る物質であれば何れも使い得る。例えば無機物としては、NaCl、KCl、CaCl2、NH4Cl、NaNO3、NaNO2等が挙げられる。有機物としては、TME(トリメチロールエタン)、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、しょ糖、可溶性でんぷん、ソルビトール、グリシンまたは各有機酸(リンゴ酸、クエン酸、グルタミン酸またはコハク酸)のナトリウム塩等が挙げられる。なお使用に際しては、所定の分級が可能な多数の粒状物が使用される。
【0030】
前記水溶性高分子化合物としては、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジオレエート、ポリエチレングリコールジアセテート等のポリエチレングリコール誘導体その他、水に溶解し、前記熱可塑性樹脂が熱溶融する温度において熱分解等しない安な物質であって、かつ滑材として作用するものであり、加熱混合体を得る加熱混合下において不定形となり流動状態となる物質であれば如何なるものであっても使用可能であり、同時に該熱可塑性樹脂の粘度を低下させる働きをする化合物であればより好適に使用し得る。殊にポリエチレングリコールは、メルトフローが高く、かつ水溶性が高いので好適に使用し得る。また気泡形成材として有機系物質を選択した場合は、該気泡形成材の抽出・除去を促進する作用も確認されている。更に成形を押出成形方法で行なう場合、前記ポリエチレングリコールの分子量は2,000〜30,000、好ましくは5,000〜25,000、更に好ましくは15,000〜25,000の範囲が好適であるとの知見が得られている。なお使用に際しては、必要に応じて前記気泡形成材と同様に、多数の粒状物が使用される。
【0032】
前記水溶性気泡形成材の粒子寸法については、前記フィルタ10内に形成される気泡16の大きさとなり、該気泡16の大きさは捕集すべき被捕集物の大きさおよび圧力損失等により決定されるものである。具体的には前記気泡16の上限、すなわち前記粒子寸法の上限は、捕集すべき被捕集物の大きさによって決定され、前記圧力損失は前記気泡16の下限、すなわち前記粒子寸法の下限を決定するものであり、この数値が小さ過ぎると、前記圧力損失が過大となりフィルタ用途に適さなくなってしまうため注意が必要である。
【0033】
前記熱可塑性樹脂と、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物(水溶性物質)との混合割合は、体積百分率で10:90〜40:60の範囲内が好適である。前記熱可塑性樹脂の割合が10%未満の場合には、水溶性物質の抽出・除去時にフィルタが形状を維持できず崩壊してしまう。一方、前記熱可塑性樹脂の割合が40%を越える場合、すなわち水溶性物質が60%未満の場合には、充分な数の気泡が形成されなくなってしまい、その結果充分な3次元連通気泡構造が形成されず連通も低下してしまうことで圧力損失が悪化する。殊に前記熱可塑性樹脂の混合割合は、12〜35%の範囲内が好適である。
【0034】
前記水溶性気泡形成材と水溶性高分子化合物との混合割合は、体積百分率でで45:55〜95:5の範囲内に設定される。前記水溶性気泡形成材が45%未満の場合には、3次元的に連通した発泡構造が得られなくなり、95%を越える場合には、水溶性物質の抽出割合が低下して充分な気泡率、すなわち連通が得られなくなる。殊に前記水溶性気泡形成材と水溶性高分子化合物との混合割合は、体積百分率で65:35〜88:12の範囲内が好適である。
【0035】
前記熱可塑性樹脂、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物の混合割合を、前述の範囲に設定した場合、これら混合物を成形した成形体を水に浸漬させることで、該水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物は容易かつ充分に抽出・除去可能である。すなわち、前記熱可塑性樹脂を主材料とし、被捕集物を効率的に捕集し得ると共に、均質性および強度を備えて3次元連通気泡構造を有するフィルタが得られる。
【0036】
【製造方法】
本発明に係るフィルタを製造するには、図2に示す如く、先ず主材料である前記熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂から形成される骨格12内で混錬・混合により繊維化されるフィブリル化物質14とを予め混合させた予混合物を準備すると共に、気泡16を形成する水溶性気泡形成材に分級を実施して所要範囲の粒子寸法とし、該水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物と、該予混合物とを所定の機器を使用し混合・混練して加熱混合とし、または押出成形や射出成形等を施して、所定のフィルタ形状とされた成形体を水または所定温度の温水に浸漬することで、前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を抽出・除去して、微細な気泡が3次元連通気泡構造を有すると共に、該フィブリル化物質14のフィブリル化により強度の向上が図られた骨格12からなるフィルタ10を得るものである。場合によっては、前記押出成形や射出成形等を施さずに、そのままの形状でフィルタとして採用することも可能である。
【0037】
前記フィブリル化物質14については、予め骨格12を形成する主材料である熱可塑性樹脂に混錬・混合させておく必要がある。この予混合を行なわず、必要な4種類の材質、すなわち熱可塑性樹脂、フィブリル化物質14、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を一度に混錬・混合すると、該フィブリル化物質14の全てが熱可塑性樹脂中に取り込まれず充分な強度向上が望めなくなるばかりか、前述の[0026]と同様の現象、すなわち該フィブリル化物質14が該骨格12外に存在してしまうことにより、圧力損失が増大してしまう等の問題が生じてしまうことが考えられる。
【0038】
前記水溶性気泡形成材の分級については、その分級すべき粒子寸法にもよるが、一般的に必要とされる粒子寸法の上限を設定した篩いにより篩い分級を実施し、次いで必要とされる粒子寸法の下限を設定したエアー分級を実施して、設定された範囲の粒子寸法の粒状体を得るものである。基本的に篩い分級はエアー分級より時間当りの分級効率が高い一方で、細かい粒子寸法では目詰まりが心配される方法であるので、粒子寸法の下限の該エアー分級に先立って粒子寸法の上限を篩いで分級すれば、短時間にかつ目詰まりのない効率的な分級を実施し得る。
【0039】
前記熱可塑性樹脂およびフィブリル化物質14の混合・混錬には、2軸式押出機、ニーダ、コニーダ、バンバリーミキサ、ヘンシェル型ミキサ或いはロータ型ミキサその他の混練機等の充分な混錬・剪断力を有するものが好適に使用される。
【0040】
また熱可塑性樹脂およびフィブリル化物質14の混合・混錬により得られた予混合物、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物の混練・混合には、1軸式または2軸式押出機、ニーダ、コニーダ、バンバリーミキサ、ヘンシェル型ミキサ或いはロータ型ミキサその他の混練機等の該予混合物、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を充分に混練・混合させ得るものが好適に使用される。
【0041】
なお前述の何れの混練についても特殊な装置は必要なく、混練速度等も限定されない。混練時の温度は使用する熱可塑性樹脂等の熱溶融点によって適宜設定されるが、本発明においては、この熱可塑性樹脂の熱溶融点で前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物が溶融または昇華することがないので、如何なる温度であっても設定可能となっている。また前記熱可塑性樹脂、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物の混合・混練の混練時間は各種混合物の物性により左右されるが、該混合物が充分に混合・混練されればよく、通常では30〜40分程度で充分である。
【0042】
また前記混練については、充分な時間や剪断力をかけることで前記フィブリル化物質14のフィブリル化が促進されることが知られている。これにより、前記フィブリル化物質14が前述の添加量以下であっても充分な強度向上が期待できる。
【0043】
各原料を混練することで得られる混合物は、物性的に押出、射出、プレスまたはローラー等により所要のフィルタ形状に成形が可能であるが、殊に量産性が高い押出または複雑形状を形成し得る射出による成形が好適である。
【0044】
各成分を混合して所要形状に成形されたフィルタは、前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を、溶媒である水に所定時間(例えば12〜24時間、成形体の形状・厚さ等にもよる)浸漬させることで抽出・除去される。この浸漬時間については、抽出すべき前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物の粒子寸法が制御されていることにより、制御されていないフィルタに較べて短縮がなされている(理由は[0046]に記載)。
【0045】
この際の浸漬は、どのような方法であってもよいが、前記成形体全体を水に接触させる水中浸漬による抽出・除去が好適である。このとき使用される水の温度についても、殊に限定がなく室温程度のものであってもよいが、前記各水溶性物質の効率的な除去のために、15〜60℃の温水を利用してもよい。
【0046】
また前記抽出による水溶性気泡形成材等の抽出除去については、前記熱可塑性樹脂および水溶性気泡形成材等を混合した際に、その構造が六方最密充填となることから、該水溶性気泡形成材等の粒子寸法の数値範囲が、0.16×n〜6.45×n(ここでnは自然数)に収まるようにすることで、図3に示す如く、結晶構造的(図3(a)参照)に抽出不可能な、すなわち浮島構造的な該水溶性気泡形成材等が熱可塑性樹脂中に存在する(図3(b)参照)ことがなくなると考えられる。従って、前記フィルタの気泡径を設定する場合には、該気泡径の範囲が前述の数値の範囲内に収まるようにすることが望ましく、このような範囲内とすることで前記水溶性気泡形成材等の量的および時間的に効率のよい抽出が可能となる。
【0047】
本発明に係るフィルタが利用される用途として、通常の被捕集物を効率よく捕集する必要がある、例えばインク噴射式プリンタにおける異物捕集フィルタ、所謂インクストレーナが挙げられる。また前記フィルタを流通する流体としては各種気体および各種液体の何れにも対応が可能であり、例えば常温下で使用されるクリーンルーム用フィルタ等の殊に微細な被捕集物を捕集する用途に好適に使用される。
【0048】
【実験例】
以下に、本発明に係るフィルタの実験例を示す。このフィルタは、後述する熱可塑性樹脂およびフィブリル化物質を30分予混合して得られる予混合物と、水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物とを混合し、得られた加熱混合を汎用の熱プレス装置を使用して、温度150℃、時間60secの条件で、幅100mm、長さ100mm、厚さ3.5mmの試験片とした後、水による24時間の抽出処理および熱風乾燥機による乾燥処理を施して得られるものである。そして実施例1および2として、前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物の粒子寸法を100〜250μmにエアー分級により制御して試験用のフィルタ試験片を作製した。また比較例1としてフィブリル化物質を加えないものを、比較例2として粒子寸法の制御を行なわなかったものを前記実施例と同様に作製した(使用した各成分は[0051]に、混合割合は表1に夫々示す)。そして得られた4つの試験片について、目視または各種測定機器を使用して発泡体に必要とされる各物性、表1に示す抽出率(%)、収縮率(%)、引張強度(MPa)、被捕集物捕集前の圧力損失に対応する物性値として透液液速度(sec/10cc(詳細は後述[0049]))、所定条件での流体透過によるフィルタの骨格崩壊片(10μm)の発生数(個(詳細は後述[0050]、実施例および比較例2に実施))および10μmの被捕集物(カーボンビーズ)の捕集率(%)を夫々観察・測定した。
【0049】
前記圧力損失については、図4に示す試験装置50を使用して透液液速度(sec/10cc)を測定した。前記試験装置50は、基本的に内径5mmの円筒管52と、該円筒管52内部に固定的に載置し得るφ5×3mmの円柱形状物に加工されたフィルタ54とからなり、これに上方から10ccのエタノールを通過させ、通過に要した時間を測定するものである。この場合、圧力損失が大きい方が通過時間は長くなる。
【0050】
前記崩壊片の発生数については、インク噴射式プリンタのインクストレーナとしての評価を実施すべく、図4に示す試験装置50と同様の装置を使用し、円筒管として内径7mmのものを、該円筒管内部に固定的に配置し得るフィルタとしてφ7×3.5mmの円柱形状物を使用すると共に、該フィルタの直下に10μm間隔の格子状メッシュを配して使用した。そしてこれに上方から1cc/secの条件で計50ccの流体としてのエタノールを透過させ、透過後、前記メッシュ上に残った崩壊片の数を光学顕微鏡を使用して計測した。この場合、前記崩壊片が多く計測された方がフィルタを形成する骨格強度が弱いことになる。
【0051】
なお実験例および比較例で使用される各成分および機器等は以下の通りである。
熱可塑性樹脂:汎用のポリオレフィン樹脂
水溶性気泡形成材 :汎用の食塩
水溶性高分子化合物:汎用のポリエチレングリコール
フィブリル化物質:商品名 メタブレン(三菱レイヨン製)
・使用機器
熱可塑性樹脂およびフィブリル化物質の混錬・混合
:ニーダ 商品名 ラボミキサー(東洋機械製)
熱可塑性樹脂およびフィブリル化物質の予混合物と、その他物質との混錬・混合
:押出機 商品名 ラボプラストミル(東洋精機製)
【0052】
【表1】

Figure 0003937310
【0053】
(結果)
表1に示す如く、得られるフィルタの収縮率は、比較例2で体積比で7%程度だったものが、実施例1および2並びに比較例1では3%と改善され、引張強度について比較例1および比較例2が何れも0.3MPa未満であった数値が、実施例1および2においては夫々0.42MPaおよび0.4MPaと何れも0.4MPa以上の数値となり、該強度向上が確認された。また抽出率については比較例1の95%が比較例2並びに実施例1および2では、99%と大きな向上が確認された。更に被捕集物の捕集率は、比較例1が50%に対して比較例2並びに実施例1および2では70%に向上し、液液速度については、比較例1が6secに対して、比較例2並びに実施例1および2では3.5secに短縮した。
【0054】
そして骨格崩壊片の発生数については、比較例1および2が100個以上だったのに対して、実施例1および2では30個以下しか計測されず、このフィルタはインク噴射式プリンタのインクストレーナとして好適に使用し得ることが確認された。
【0055】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係るフィルタおよびその製造方法によれば、骨格をフィブリル化物質によって強化すると共に、最終的に得られるフィルタが達成すべき圧力損失および被捕集物の大きさ等により決定される気泡径を水溶性気泡形成材に分級を施し制御することで、良好な流通性および被捕集物の捕集率等を達成し得ると共に、フィルタを形成する骨格崩壊片の発生を抑制し得るフィルタを得ることができる。また前記水溶性気泡形成材が浮島構造をとらず抽出可能な状態となるよう制御することで、得られたフィルタに不純物として残留する該水溶性気泡形成材等の量を低減することで、該発泡体の収縮を抑制すると共に、連通および強度を向上させたフィルタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係るフィルタを構成する骨格の一部の内部状態を模式的に表すと共に、拡大して示す断面図である。
【図2】実施例に係るフィルタの製造方法を示す工程図である。
【図3】フィルタをなす発泡体の結晶構造的な内部構造(図3(a))および実際の内部構造(図3(b))を示す概略図である。
【図4】実験例に係る透液液速度を測定する試験装置の概略図である。
【符号の説明】
12 骨格
14 フィブリル化物質[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a filter, and more specifically, is obtained by an extraction method and is preferably used for an ink strainer of an ink jet printer, and improves the strength of a skeleton formed from a thermoplastic resin, thereby improving the ink permeation pressure. A filter capable of avoiding the collapse of the skeleton due to, for example, and controlling the particle size of a bubble-forming material used when producing the filter within a predetermined range, thereby suppressing shrinkage and the like when the filter is obtained And a method for suitably manufacturing the filter.
[0002]
[Prior art]
In recent years, so-called ink jet printers that perform printing by ejecting ink droplets onto a print medium such as paper have rapidly become widespread. The ink ejecting printer is a printer that ejects a controlled amount of ink from an ejecting tube having an extremely small inner diameter as fine droplets onto a printing medium, and performs printing using the droplets.
[0003]
In order to suitably perform the above-described printing, that is, the ejection of ink from the ejection tube, the ink ejection printer is provided with a filter as an ink strainer for filtering ink to be ejected in advance. The filter is required to have a collecting function for collecting foreign substances having such a size as to clog the ejection pipe, and a low pressure loss that does not hinder the flow of fluid such as the ink for suitable ink supply. The
[0004]
Both the collection function and the pressure loss basically depend on the degree of opening (hereinafter referred to as the effective filter diameter) such as the ratio and size of the opening of the filter. When this filter effective diameter is small, the trapping function is good, but there is a problem that the pressure loss is large. On the contrary, when the filter effective diameter is large, the pressure loss is small while the trapping function is large. In any case, the function as a filter cannot be fully achieved.
[0005]
The pressure loss is a physical property value that is greatly affected by the effective diameter of the filter, but is also greatly affected by the internal structure of the filter in addition to the effective diameter of the filter. Specifically, if the internal structure of the filter is in a suitable communication state, the pressure loss can be set small even if the filter effective diameter is small.
[0006]
That is, when considering the use of the filter, it is necessary to suitably control the filter effective diameter and the internal structure. In consideration of these points, it is possible to manufacture a filter using a substance and a method having a structure in which the filter effective diameter can be arbitrarily controlled and the physical properties other than the filter effective diameter do not increase the pressure loss. desirable.
[0007]
One example of such a substance is a foam having bubbles in a so-called three-dimensional communication state. In this case, the diameter of the bubbles formed inside the foam is the effective filter diameter. In general, as a method for producing the foam, a foaming material is mixed in the main material, and bubbles are formed by a gas such as nitrogen generated from the foaming material, or a bubble forming material is mixed in the main material in advance. An extraction method is known in which, after being dispersed, the bubble forming material is removed to form bubbles.
[0008]
In the case of the foaming method, there is an advantage that various main materials can be used. On the other hand, it is difficult to control the generated bubble diameter to be uniform, and it is difficult to form a bubble having a small diameter of several tens of μm. On the other hand, in the case of the extraction method, since the bubble diameter to be formed depends on the type of bubble forming material used, there is an advantage that the above-described uniformity and size can be arbitrarily controlled.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, when obtaining a foam by the above extraction method, it is important to obtain a degree of mixing and ease of extraction of the bubble forming material after mixing, that is, a three-dimensional open cell structure, in general for the bubble forming material to be mixed. Therefore, attention was not paid to the size distribution of the bubble forming material.
[0010]
In the extraction method, if the size of the bubble forming material to be used is not within a certain range, it is considered that extraction cannot be performed. It is conceivable that the material remains without being sufficiently extracted and removed from the main material forming the foam, resulting in a great influence on the formation of the skeleton and the like. Specifically, there is a problem in that a homogeneous skeleton is not formed and the strength is lowered, which affects the physical properties of the foam from which the remaining foam-forming material is obtained, the open cell ratio is reduced, and the shrinkage ratio is increased. Is pointed out.
[0011]
Furthermore, even when sufficient trapping efficiency and a small pressure loss are achieved by using the bubble forming material whose size is controlled as described above, the filter is controlled by the permeation pressure of the ink passing through the filter. It is conceivable that the skeleton constituting the structure collapses. As a result, fine trapped matter in the ink is collected by the filter, while a skeleton collapsed piece caused by the permeation of the ink may cause clogging of the ejection pipe.
[0012]
The strength of the skeleton is improved by reducing the particle size of the above-mentioned bubble forming material, but is obtained by an extraction method and can achieve sufficient collection efficiency and small pressure loss. When the strength of the filter having a structure is excessively improved, that is, when the bubble forming material particle size is set to be excessively small, the trapping efficiency is improved while the pressure loss is increased. Due to the decrease in flexibility accompanying the increase in hardness, the attachment to the printer is also deteriorated.
[0013]
Further, a method of reinforcing the skeleton by adding various fillers to the main material forming the skeleton can be considered, but the following points are pointed out.
(1) When the filler is a metal, ionization of the metal may cause an adverse effect such as discoloration on the ink that passes through the filter.
(2) When the filler is an inorganic or organic material other than a metal, it is not necessary to consider the adverse effects due to the above-mentioned ionization, but in order to prevent partial collapse of the skeleton, the thickness should be as thin as possible, Such ultrafine fillers are expensive and difficult to mix uniformly with the main material.
[0014]
Specifically, the filter bubble diameter for ink filtration is considered to be preferably not larger than 50 μm. In this case, the thickness of the skeleton forming the filter is generally 30 μm or less. As a filler capable of sufficiently reinforcing such a skeleton, a filler of several μm, preferably a submicron unit is required. When the filler is too thick, the filler acts as a mere foreign substance in the skeleton to be reinforced, and conversely becomes the starting point of the skeleton collapse, reducing the strength.
[0015]
OBJECT OF THE INVENTION
The present invention has been proposed in order to suitably solve the above-mentioned problem that is manifested when a filter is obtained from a foam, and is used to produce a filter using a foam obtained by an extraction method. In The most The thermoplastic resin that forms the skeleton that forms the internal structure of the filter, which is the final product, is mixed with a fibrillated substance that is fiberized inside the skeleton to achieve an increase in the strength of the skeleton, and the formation of bubbles to be used. Material By determining the particle size based on the size of the collected material that can be achieved by the final filter, it is possible to prevent sufficient collection efficiency, small pressure loss and generation of collapsing fragments from the skeleton. It is an object to provide a filter to be obtained and a method for producing the filter. The bubble formation Material A filter capable of facilitating extraction and removal of the bubble forming material by setting the particle size range within a predetermined range, reducing the amount of impurities and shrinkage when obtaining the filter, and improving the strength, and the filter It is an object of the present invention to provide a manufacturing method.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
In order to overcome the above-mentioned problems and achieve the intended purpose, a filter according to the present invention comprises at least one thermoplastic resin, and is thermally stable at the heat melting temperature of the thermoplastic resin, and is self-shaped. A water-soluble foam forming material capable of maintaining It is a stable substance that does not thermally decompose at the temperature at which the thermoplastic resin is hot melted. From the heated mixture of a water-soluble polymer compound that acts as a lubricant and a fibrillated material that is fiberized inside the skeleton that forms the internal structure of the filter that is the final product, the water-soluble foam-forming material and the water-soluble polymer compound Is extracted and removed by water, Inside the skeleton The fibrillated substance But Fiberization Is It is characterized by.
[0017]
In order to overcome the above-mentioned problems and achieve the intended object, a method for manufacturing a filter according to another invention of the present application is to premix at least one thermoplastic resin and a fibrillated material, thereby the fibrillated material. Prepare a premixed mixture of
The premix, and a water-soluble cell forming material that is thermally stable at a temperature at which the thermoplastic resin melts and can maintain its own shape; It is a stable substance that does not thermally decompose at the temperature at which the thermoplastic resin is hot melted. Mix with water-soluble polymer compound acting as a lubricant under heating condition,
After molding the resulting mixture into a predetermined shape,
The water-soluble bubble forming material and the water-soluble polymer compound are extracted and removed from the molded body with water to form a three-dimensional open cell structure, and the fibrillated substance is made into a fiber within the skeleton forming the three-dimensional open cell structure. Turned into It is characterized by that.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, the filter according to the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings by way of preferred embodiments. When producing the foam by the extraction method, the inventor of the present application mixes a fibrillated substance (fiber orientation) by mixing and kneading into the main material forming the skeleton and forms bubbles. Bubble formation Material By controlling the particle size range, it is possible to improve the skeletal strength of the filter obtained and to efficiently collect the collected material and to suppress pressure loss as much as possible, and to form the bubbles during extraction. Communicating by improving the rate of material extraction and removal rate It has been found that a filter with improved strength can be obtained.
[0019]
As shown in FIG. 1, the filter 10 basically includes a skeleton 12 in which a fibrillated substance 14 is fibrillated in a thermoplastic resin as a main material. The skeleton 12 is formed by extracting and removing a bubble forming material and a polymer compound, which are water-soluble substances, from a molded body, which will be described later, and the fine bubbles 16 after the extraction and removal communicate in a three-dimensional manner, so-called 3 Dimensional communication bubble structure.
[0020]
Examples of the thermoplastic resin include TPE (polyester, polyether, polyether polyester, styrene, polyamide, etc.), olefin resin (PE (LD-PE, HD-PE, LL-PE, α-olefinated PE). ), PP and TPO), TPU, polyamide, polyimide, polyacetal or any other resin that melts when heated. The use of a plurality of thermoplastic resins having similar melting points can be used in consideration of physical properties and the like.
[0021]
In particular, a material having some compatibility with the fibrillated material 14 described later ([0025]) is preferably used. When the fibrillated material 14 is polytetrafluoroethylene, polypropylene or polyethylene is preferable. . A solubility parameter is generally used as an indicator of the compatibility, and the difference in solubility parameter between the thermoplastic resin and the fibrillated material 14 is 0.5 or more, preferably 0.5 to 1. It is desirable to be in range.
[0022]
If the difference in solubility parameter is less than 0.5, the thermoplastic resin and fibrillated material 14 are compatible and the fibrillated material 14 cannot maintain its shape, resulting in the fibrillation. Structural strengthening by the fibrillation of the substance 14, that is, strength improvement will not be made. When the difference in solubility parameter is in the range of 0.5 to 1, the thermoplastic resin and the fibrillated material 14 are only partially compatible with each other, and structural strengthening by the fibrillated material 14 is not caused. The thermoplastic resin and the fibrillated material 14 are in a so-called familiar state without being hindered, and thus strength deterioration due to structural separation caused by external force is not caused.
[0023]
When the difference in solubility parameter exceeds 1, the thermoplastic resin and the fibrillated material 14 are hardly compatible with each other. Therefore, the above-mentioned problem due to the integration of the fibrillated material 14 with the thermoplastic resin is I don't get up. However, when the difference in solubility parameter is too large, it should be noted that strength degradation becomes a problem due to structural separation between the thermoplastic resin and the fibrillated material 14.
[0024]
The solubility parameter (δ value) used here can be calculated from the molecular structure and density of the compound based on the molecular attraction constant of the compound substituent (“Adhesion Chemistry and Actuality” by Hyun Keiun) 21-26 pages, published in 1962. The molecular attractive constant is described in Journal of Applied Chemistry (Vol. 3, pages 71 to 80, issued in 1953) by PS Small.
[0025]
As the fibrillated material 14, a material that causes fiber orientation, that is, so-called fibrillation, is used by breaking the fiber in the fiber axis direction, such as polytetrafluoroethylene. Moreover, in order for this substance 14 to fibrillate suitably, it is necessary to apply sufficient shearing force, etc. In the present invention, it is achieved by sufficient kneading and mixing with the thermoplastic resin whose strength should be improved. Is done. When the kneading / mixing of the thermoplastic resin and the fibrillated material 14 is sufficient, the kneading / mixing force and the viscosity for performing sufficient physical mixing utilizing the kneading / mixing force are sufficient. It is empirically found that the viscosity is preferably 10,000 Pa · s or more. When the viscosity is less than 10,000 Pa · s, only the thermoplastic resin, which is the main material, is not easily stirred, and sufficient shearing force is not applied to the fibrillated substance 14 and fibrillation is not performed. End up.
[0026]
For example, in the case of a filter used for an ink strainer of an ink jet printer, the amount of the fibrillated substance 14 added is 0.1 to 100 parts by weight of the thermoplastic resin that is the main material forming the skeleton 12. The range of 10 parts by weight is preferable, and the tensile strength of the filter 10 finally obtained by addition of this range is 0.4 MPa or more for suppressing the generation of disintegrated pieces of the filter skeleton 12 due to ink permeation. (See Experimental Example [0048]). When the amount of the fibrillated substance 14 added is less than 0.1 part by weight, the fibrillation is not sufficient and the strength of the entire skeleton 12 cannot be sufficiently improved. On the other hand, when the added amount of the fibrillated substance 14 exceeds 10 parts by weight, the flexibility is lowered due to the increase in hardness accompanying the improvement in the strength of the filter 10 itself, and as a result, the attachment property to a housing such as a printer is deteriorated. Or excessive excess of the fibrillated substance 14 is present outside the skeleton 12, thereby causing a problem of increased pressure loss.
[0027]
Even if the ink jet printer is used other than the ink strainer, the fibrillated material 14 is mixed and sufficiently kneaded to achieve the tensile strength that the filter should achieve. A filter corresponding to a high strength can be manufactured.
[0028]
As described above ([0025]), the fibrillation substance 14 progresses in fibrillation in proportion to the magnitude and time of the force applied to kneading or the like, that is, the degree of kneading / mixing. It has a positive effect on improving the strength of the skeleton. Accordingly, the strength can be improved if the added amount is at least sufficient for mixing. Further, since the collapse of the skeleton due to the fluid osmotic pressure of an actual ink or the like is considered to be caused by the filter 10 being pulled in the flow direction of the fluid, the tensile strength was used as an index for evaluating the skeleton collapse.
[0029]
As the water-soluble foam forming material, any substance that is water-soluble and thermally stable at a temperature at which the thermoplastic resin is melted and can maintain its shape can be used. For example, as an inorganic substance, NaCl, KCl, CaCl 2 , NH Four Cl, NaNO Three , NaNO 2 Etc. Examples of organic substances include TME (trimethylolethane), trimethylolpropane, trimethylolbutane, sucrose, soluble starch, sorbitol, glycine, or sodium salt of each organic acid (malic acid, citric acid, glutamic acid, or succinic acid). . In use, a large number of granular materials capable of predetermined classification are used.
[0030]
Examples of the water-soluble polymer compound include polyethylene glycol derivatives such as polyethylene glycol, polyethylene glycol diacrylate, polyethylene glycol dioleate, and polyethylene glycol diacetate, as well as heat at a temperature at which the thermoplastic resin is melted by heat. Cheap material that does not decompose It acts as a lubricant and is a substance that becomes indefinite and fluidized under heating and mixing to obtain a heated mixture. Any compound can be used as long as it is a compound that functions to lower the viscosity of the thermoplastic resin at the same time. In particular, polyethylene glycol can be preferably used because of its high melt flow and high water solubility. In addition, when an organic material is selected as the bubble forming material, the action of promoting the extraction / removal of the bubble forming material has also been confirmed. Further, when the molding is performed by an extrusion molding method, the polyethylene glycol has a molecular weight of 2,000 to 30,000, preferably 5,000 to 25,000, more preferably 15,000 to 25,000. The knowledge is obtained. In use, if necessary, the same as the bubble forming material Many A number of granules are used.
[0032]
Formation of water-soluble bubbles Material The particle size is the size of the bubbles 16 formed in the filter 10, and the size of the bubbles 16 is determined by the size of the object to be collected and the pressure loss. Specifically, the upper limit of the bubbles 16, that is, the upper limit of the particle size is determined by the size of the collected matter to be collected, and the pressure loss is the lower limit of the bubbles 16, that is, the lower limit of the particle size. Note that if this value is too small, the pressure loss becomes excessive and the filter is not suitable for use as a filter.
[0033]
The mixing ratio of the thermoplastic resin, the water-soluble bubble forming material, and the water-soluble polymer compound (water-soluble substance) is preferably in the range of 10:90 to 40:60 by volume percentage. When the ratio of the thermoplastic resin is less than 10%, the filter cannot maintain its shape during the extraction / removal of the water-soluble substance and collapses. On the other hand, when the ratio of the thermoplastic resin exceeds 40%, that is, when the water-soluble substance is less than 60%, a sufficient number of bubbles are not formed, and as a result, a sufficient three-dimensional open cell structure is formed. Not formed rate The pressure loss worsens due to the decrease. In particular, the mixing ratio of the thermoplastic resin is preferably in the range of 12 to 35%.
[0034]
The mixing ratio of the water-soluble bubble forming material and the water-soluble polymer compound is set in the range of 45:55 to 95: 5 in terms of volume percentage. When the water-soluble foam forming material is less than 45%, a three-dimensionally communicated foam structure cannot be obtained. When the water-soluble foam forming material exceeds 95%, the extraction ratio of the water-soluble substance is reduced and a sufficient bubble ratio is obtained. That is, communication rate Cannot be obtained. In particular, the mixing ratio of the water-soluble foam-forming material and the water-soluble polymer compound is preferably in the range of 65:35 to 88:12 by volume percentage.
[0035]
When the mixing ratio of the thermoplastic resin, the water-soluble cell forming material, and the water-soluble polymer compound is set in the above-described range, the water-soluble cell forming material is obtained by immersing a molded body obtained by molding these mixtures in water. In addition, the water-soluble polymer compound can be easily and sufficiently extracted and removed. That is, a filter having a three-dimensional open cell structure with homogeneity and strength can be obtained by using the thermoplastic resin as a main material and collecting the collected material efficiently.
[0036]
【Production method】
In order to manufacture the filter according to the present invention, as shown in FIG. 2, first, the thermoplastic resin as the main material and the fibrils that are fiberized by kneading and mixing in the skeleton 12 formed from the thermoplastic resin. Preparation of water-soluble bubbles that form bubbles 16 while preparing a premixed mixture of the chemical substance 14 in advance Material Perform classification to obtain the required particle size and form the water-soluble bubbles. Wood The water-soluble polymer compound and the premix are mixed and kneaded using a predetermined device and mixed by heating. body Or by performing extrusion molding, injection molding, or the like, and immersing the molded body having a predetermined filter shape in water or warm water at a predetermined temperature, thereby extracting the water-soluble bubble forming material and the water-soluble polymer compound. The filter 10 is made of the skeleton 12 in which the fine bubbles have a three-dimensional open cell structure and the strength of the fibrillated substance 14 is improved by fibrillation. Depending on the case, it is possible to adopt the filter as it is without performing the extrusion molding or injection molding.
[0037]
The fibrillated substance 14 needs to be kneaded and mixed in advance with a thermoplastic resin which is a main material for forming the skeleton 12. If this premixing is not performed, the necessary four types of materials, that is, the thermoplastic resin, the fibrillated material 14, the water-soluble cell forming material, and the water-soluble polymer compound are kneaded and mixed at once. Not all are taken into the thermoplastic resin and sufficient strength improvement cannot be expected, and the same phenomenon as the above [0026], that is, the presence of the fibrillated substance 14 outside the skeleton 12 causes pressure loss. It is conceivable that a problem such as an increase in the number of times will occur.
[0038]
Formation of water-soluble bubbles Material For classification, although it depends on the particle size to be classified, it is generally classified by a sieve that sets the upper limit of the required particle size, and then the lower limit of the required particle size is set. Classification is performed to obtain a granular material having a particle size within a set range. Basically, sieving classification has a higher classification efficiency per hour than air classification, but clogging is a concern for fine particle sizes, so the upper limit of the particle size is set prior to the air classification at the lower limit of the particle size. If classification is performed with a sieve, efficient classification can be performed in a short time without clogging.
[0039]
Sufficient kneading / shearing force of a twin-screw extruder, kneader, kneader, Banbury mixer, Henschel type mixer, rotor type mixer or other kneader for mixing and kneading the thermoplastic resin and the fibrillated substance 14 Those having the following are preferably used.
[0040]
A kneading / mixing of the premix obtained by mixing and kneading the thermoplastic resin and the fibrillated substance 14, the water-soluble foam forming material and the water-soluble polymer compound is carried out by using a single-screw or twin-screw extruder, kneader. A kneader, Banbury mixer, Henschel type mixer, rotor type mixer or other kneader that can sufficiently knead and mix the premix, the water-soluble foam-forming material and the water-soluble polymer compound is preferably used.
[0041]
Note that no special apparatus is required for any of the above-mentioned kneading, and the kneading speed is not limited. The temperature at the time of kneading is appropriately set depending on the heat melting point of the thermoplastic resin used, etc., but in the present invention, the water-soluble bubble forming material and the water-soluble polymer compound are melted at the heat melting point of the thermoplastic resin. Or, since it does not sublime, it can be set at any temperature. The kneading time for mixing and kneading the thermoplastic resin, water-soluble cell forming material and water-soluble polymer compound depends on the physical properties of the various mixtures, but it is sufficient that the mixture is sufficiently mixed and kneaded. About 30 to 40 minutes is sufficient.
[0042]
As for the kneading, it is known that fibrillation of the fibrillated substance 14 is promoted by applying a sufficient time and shearing force. Thereby, sufficient strength improvement can be expected even if the fibrillated substance 14 is less than or equal to the above-mentioned addition amount.
[0043]
The mixture obtained by kneading each raw material can be physically molded into the required filter shape by extrusion, injection, press or roller, etc., but it can form an extruded or complex shape with particularly high mass productivity. Molding by injection is preferred.
[0044]
A filter formed by mixing each component into a required shape is obtained by mixing the water-soluble foam-forming material and the water-soluble polymer compound with water as a solvent for a predetermined time (for example, 12 to 24 hours, the shape and thickness of the molded body). It is extracted and removed by soaking. This immersion time is shortened compared to the uncontrolled filter because the particle size of the water-soluble foam forming material and the water-soluble polymer compound to be extracted is controlled (the reason is [0046 ]).
[0045]
The immersion at this time may be any method, but extraction / removal by immersion in water in which the entire compact is brought into contact with water is suitable. The temperature of the water used at this time is not particularly limited and may be about room temperature. For efficient removal of the water-soluble substances, warm water of 15 to 60 ° C. is used. May be.
[0046]
The extraction and removal of the water-soluble bubble forming material by the extraction is performed when the thermoplastic resin and the water-soluble bubble forming material are mixed. By making the numerical range of the particle size of the material or the like fall within the range of 0.16 × n to 6.45 × n (where n is a natural number), as shown in FIG. It is considered that the water-soluble bubble forming material or the like that cannot be extracted, that is, floating island structure, is not present in the thermoplastic resin (see FIG. 3B). Therefore, when setting the bubble diameter of the filter, it is desirable that the range of the bubble diameter be within the range of the above-mentioned numerical values, and by setting the range to such a range, the water-soluble bubble forming material Thus, efficient and quantitative extraction such as the above becomes possible.
[0047]
As an application in which the filter according to the present invention is used, for example, a foreign matter collecting filter, that is, a so-called ink strainer in an ink jet printer, which needs to collect a normal object to be collected efficiently can be cited. In addition, the fluid flowing through the filter can be any of various gases and liquids. For example, it can be used for collecting a particularly fine collection object such as a clean room filter used at room temperature. Preferably used.
[0048]
[Experimental example]
Examples of the filter according to the present invention will be shown below. This filter was obtained by mixing a premix obtained by premixing a thermoplastic resin and a fibrillated material, which will be described later, for 30 minutes, a water-soluble foam-forming material, and a water-soluble polymer compound. heating mixture body Is a test piece having a width of 100 mm, a length of 100 mm, and a thickness of 3.5 mm under the conditions of a temperature of 150 ° C. and a time of 60 seconds using a general-purpose hot press apparatus, followed by extraction treatment with water and hot air drying for 24 hours It is obtained by performing a drying process by a machine. In Examples 1 and 2, filter test pieces for testing were prepared by controlling the particle size of the water-soluble bubble forming material and the water-soluble polymer compound to 100 to 250 μm by air classification. Further, as Comparative Example 1, a fibrillated substance was not added, and as Comparative Example 2, a particle size was not controlled in the same manner as in the above Example (each component used was [0051], and the mixing ratio was Each is shown in Table 1). And about the obtained four test pieces, each physical property required for a foam using visual or various measuring instruments, the extraction rate (%) shown in Table 1, shrinkage rate (%), and tensile strength (MPa) As a physical property value corresponding to the pressure loss before collection of the collected material, the liquid permeation rate (sec / 10cc (details will be described later [0049])), the skeletal disintegration piece of the filter due to fluid permeation under a predetermined condition (10 μm) The number of occurrences (number (details will be described later in [0050], implemented in Examples and Comparative Examples 2)) and the collection rate (%) of 10 μm collected material (carbon beads) were observed and measured.
[0049]
About the said pressure loss, the liquid permeation | transmission liquid speed (sec / 10cc) was measured using the test apparatus 50 shown in FIG. The test apparatus 50 basically includes a cylindrical tube 52 having an inner diameter of 5 mm and a filter 54 processed into a cylindrical shape of φ5 × 3 mm that can be fixedly placed inside the cylindrical tube 52. 10 cc of ethanol is passed through and the time required for the passage is measured. In this case, the passage time becomes longer when the pressure loss is larger.
[0050]
As for the number of collapsing pieces, an apparatus similar to the test apparatus 50 shown in FIG. 4 is used to evaluate the ink jet printer as an ink strainer. As a filter that can be fixedly arranged inside the tube, a cylindrical shape of φ7 × 3.5 mm was used, and a grid mesh with an interval of 10 μm was disposed immediately below the filter. Then, ethanol as a total of 50 cc of fluid was permeated from above at a rate of 1 cc / sec, and after permeation, the number of disintegration pieces remaining on the mesh was measured using an optical microscope. In this case, the skeleton strength that forms the filter is weaker when more collapsed pieces are measured.
[0051]
In addition, each component, apparatus, etc. which are used by an experiment example and a comparative example are as follows.
Thermoplastic resin: General-purpose polyolefin resin
Water-soluble foam forming material: General-purpose salt
Water-soluble polymer compound: General-purpose polyethylene glycol
Fibrilized material: Product name Metablen (Mitsubishi Rayon)
·Used equipment
Kneading and mixing of thermoplastic resins and fibrillated materials
: Nida Product name Lab mixer (manufactured by Toyo Machine)
Kneading / mixing premixture of thermoplastic resin and fibrillated material with other materials
: Extruder name Labo Plast Mill (Toyo Seiki)
[0052]
[Table 1]
Figure 0003937310
[0053]
(result)
As shown in Table 1, the shrinkage ratio of the filter obtained was about 7% by volume in Comparative Example 2, but improved to 3% in Examples 1 and 2 and Comparative Example 1, and the tensile strength was Comparative Example. 1 and Comparative Example 2 were both less than 0.3 MPa, but in Examples 1 and 2, 0.42 MPa and 0.4 MPa were both 0.4 MPa or more, confirming the improvement in strength. It was. As for the extraction rate, 95% of Comparative Example 1 was confirmed to be significantly improved to 99% in Comparative Example 2 and Examples 1 and 2. Furthermore, the collection rate of the collected material is improved to 70% in Comparative Example 2 and Examples 1 and 2, compared to 50% in Comparative Example 1. Transparency The liquid-liquid speed was shortened to 3.5 sec in Comparative Example 2 and Examples 1 and 2 compared to 6 sec in Comparative Example 1.
[0054]
The number of skeletal disintegration pieces was 100 or more in Comparative Examples 1 and 2, whereas only 30 or less were measured in Examples 1 and 2. This filter is an ink strainer for an ink jet printer. As a result, it was confirmed that it can be suitably used.
[0055]
【The invention's effect】
As described above, according to the filter and the manufacturing method thereof according to the present invention, the skeleton is strengthened by the fibrillated substance, the pressure loss to be achieved by the finally obtained filter, the size of the collected matter, and the like. The bubble size determined by the water-soluble bubble formation Material By performing the classification and controlling, it is possible to obtain a filter that can achieve good flowability, a collection rate of collected materials, and the like, and can suppress the generation of skeleton collapse pieces that form the filter. The water-soluble bubble formation Material By controlling so that it can be extracted without taking a floating island structure, the amount of the water-soluble foam forming material remaining as impurities in the obtained filter is reduced, and the shrinkage of the foam is suppressed. , Communication rate In addition, a filter with improved strength can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an enlarged sectional view schematically showing an internal state of a part of a skeleton constituting a filter according to a preferred embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a process diagram illustrating a method for manufacturing a filter according to an embodiment.
FIG. 3 is a schematic view showing a crystal structural internal structure (FIG. 3A) and an actual internal structure (FIG. 3B) of a foam constituting a filter.
FIG. 4 is a schematic view of a test apparatus for measuring a liquid permeation velocity according to an experimental example.
[Explanation of symbols]
12 skeleton
14 Fibrilized substances

Claims (5)

少なくとも1種類の熱可塑性樹脂と、該熱可塑性樹脂の熱溶融温度で熱的に安定であって、自己形状を維持し得る水溶性気泡形成材と、該熱可塑性樹脂が熱溶融する温度において熱分解しない安定な物質であって、加熱混合下において不定形となり流動状態となることで滑材として作用する水溶性高分子化合物と、最終製品たるフィルタの内部構造をなす骨格(12)の内部で繊維化するフィブリル化物質(14)との加熱混合体から、前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物が水により抽出除去されていて、前記骨格(12)の内部で前記フィブリル化物質(14)が繊維化されている
ことを特徴とするフィルタ。
At least one thermoplastic resin, a water-soluble cell forming material that is thermally stable at the heat melting temperature of the thermoplastic resin and capable of maintaining a self-shape, and heat at a temperature at which the thermoplastic resin is hot melted It is a stable substance that does not decompose, and becomes water-soluble polymer compound that acts as a lubricant by becoming indefinite and flowing under heat mixing, and inside the skeleton (12) that forms the internal structure of the filter that is the final product. from the heating mixture of fibrillated material (14) for fiberizing, the water-soluble foaming material and water-soluble polymer compound have been extracted and removed by water, inside the fibrillation material of the skeleton (12) ( 14) is fiberized
A filter characterized by that.
前記フィブリル化物質(14)が繊維化されたフィルタの引張強度は、0.4MPa以上に設定される請求項1記載のフィルタ。 The filter according to claim 1 , wherein a tensile strength of the filter in which the fibrillated substance (14) is fiberized is set to 0.4 MPa or more. 少なくとも1種類の熱可塑性樹脂とフィブリル化物質(14)とを予混合し、これにより該フィブリル化物質(14)を繊維化させた予混合物を準備し、
前記予混合物と、前記熱可塑性樹脂が熱溶融する温度で熱的に安定であって、自己形状を維持し得る水溶性気泡形成材と、該熱可塑性樹脂が熱溶融する温度において熱分解しない安定な物質であって、加熱混合下において不定形となり流動状態となることで滑材として作用する水溶性高分子化合物とを加熱状態下で混合し、
得られた混合物を所定形状に成形した後、
この成形体から前記水溶性気泡形成材および水溶性高分子化合物を水で抽出除去して3次元連通気泡構造にすると共に、該3次元連通気泡構造をなす骨格(12)の内部で前記フィブリル化物質(14)を繊維化させた
ことを特徴とするフィルタの製造方法。
At least one thermoplastic resin and a fibrillated material (14) are premixed, thereby preparing a premixture in which the fibrillated material (14) is fiberized;
The premix, the water-soluble foam-forming material that is thermally stable at a temperature at which the thermoplastic resin is thermally melted , and capable of maintaining a self-shape, and the stable at which the thermoplastic resin is not thermally decomposed at the temperature at which the thermoplastic resin is thermally melted A water-soluble polymer compound that acts as a lubricant by mixing with a water-soluble polymer compound that is indefinite and heated under heat mixing .
After molding the resulting mixture into a predetermined shape,
The water-soluble bubble forming material and the water-soluble polymer compound are extracted and removed from the molded body with water to form a three-dimensional open cell structure, and the fibrillation is performed inside the skeleton (12) forming the three-dimensional open cell structure. A method for producing a filter, wherein the substance (14) is made into a fiber.
前記フィブリル化物質(14)の添加量は、前記熱可塑性樹脂に対し重量百分率で0.1〜10%の範囲内に設定することで、該フィルタの引張強度を0.4MPa以上とした請求項記載のフィルタの製造方法。Amount of the fibrillated material (14) is pre Kinetsu By setting the range to plastic resin 0.1% to 10% in weight percentage, claims that the tensile strength of said filter and 0.4MPa or more Item 4. A method for producing a filter according to Item 3 . 前記水溶性気泡形成材として、粒子寸法が分級により所定範囲に設定された粒状体使用することで、水溶性気泡形成材の抽出除去率および得られるフィルタの連通率の向上が図られたフィルタを製造するようにした請求項または記載のフィルタの製造方法。Wherein as the water-soluble foam-forming material, by using a granulate having a particle size which is set to a predetermined range by classification, the improvement of communication of the filter to be removed by extraction of the water-soluble foaming material and obtained is achieved The method for manufacturing a filter according to claim 3 or 4 , wherein the filter is manufactured.
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