JP3933636B2 - 表示装置 - Google Patents

Description

この発明は、主に数字及び英文字を鮮明に表示するのに適した表示装置に関する。

従来、表示装置として７セグメント表示器を用いる場合がある。この７セグメント表示器は、０〜９の数字を表示することができるが、英文字（大文字）ではＡ，Ｃ，Ｆ，Ｅ，Ｕ，Ｐ，Ｈ，Ｌしか表示できない。

そこで、数字と英文字を表示するために５×７ドットのドットマトリックス表示器があるが、３５素子が必要である上に、丸型か角型のいずれかの表示形態になってしまう。

また、数字と英文字を表示するアルファニューメリック表示と称する表示器も従来からあるが、表示された英文字は正確とはいい難く、視認性が良くなく、余り使用されていないのが現状である。

一方、表示可能な情報量が多く且つ低コストの表示装置として、例えば、複数個の表示セグメントに対応する複数のセグメント電極と、これらのセグメント電極に対してＴＮ型液晶を介して対向配置されたコモン電極とを備え、これらの各セグメント電極と対向するコモン電極の部分での文字や数字等を表現するための１つの表示桁を構成した表示装置がある（例えば、特許文献１参照）。

この表示装置では、セグメント電極は４群に区分けされ、コモン電極はそれらの各群に対応して４組設けられ、この区分けによって、コモン駆動信号とセグメント駆動信号の数、及び配線パターン数の大幅低減を可能にし、表示可能な情報量が多いにもかかわらず低コスト化を実現している。
特開２０００−４７６０３号公報

上記特許文献１記載の表示装置は、基本的に従来の７セグメント表示器の改良であり、基本構成としては、通常の７個の表示セグメントを２桁分横方向に並べるのに加えて、桁間部分や７個の表示セグメントで囲まれた部分に１個の斜めの表示セグメントを設けたり、４個の小さい表示セグメントを「ｘ」字のように設けたりすることで、表示可能な情報量を増やしている。基本構成で数字と英文字の他に、清音のカタカナ文字や特殊記号を表示し、更に表示桁を多くすることで、濁音と半濁音のカタカナ文字も表示可能としている。

しかしながら、上記特許文献１記載の技術では、数字と英文字（清音のカタカナ文字と特殊記号を含む）を表示する基本構成でも、表示セグメント数が２９個必要であるだけでなく、長短大小の形状や大きさが異なる少なくとも５種類の表示セグメントが必要であり、それだけコストも掛かる上に、それらの表示セグメントを特定の複雑なパターンに配置しなければならず、配線や各表示セグメントの点灯・消灯制御も複雑になる。また、長短大小の形状や大きさが異なった表示セグメントでは、表示セグメントが発光ダイオード素子である場合、発光ダイオード素子の明るさ（輝度）にバラツキが生じる。

この発明は、そのような問題点に着目してなされたもので、主に数字と英文字を表示するのに最少限の表示セグメントで済ませるとともに、鮮明な表示が可能で、明るさにバラツキが無く、しかも視認性が良好な表示装置を提供することを目的とする。

前記目的を達成するために、本発明の表示装置は、表示面が三角形状の２４個の表示セグメントを備え、４個の表示セグメントで１つの四角形状の表示領域を形成するとともに、この４個の表示セグメントで形成される四角形状の表示領域を縦方向に２つ並べ、この２つの四角形状の表示領域全体を包囲するように、残り１６個の表示セグメントで長方形環状の表示領域を形成してなることを特徴とする。

この表示装置では、表示面が三角形状の２４個の表示セグメントを用い、それらの表示セグメントを上記のように特定様態に配置することにより、数字と英文字を鮮明に表示することができるだけでなく、表示された数字や英文字の視認性も良好である。しかも、表示セグメント数は２４個でよい上に、サイズが幾分異なる２種類の表示セグメントを用意すればよく、コストも削減でき、表示セグメントの明るさにバラツキが生じない。

この表示装置において、２つの四角形状の表示領域及び長方形環状の表示領域で形成される全体の表示領域は、長方形状であることが好ましい。これにより、数字と英文字の表示をより見やすくなり、視認性もより向上する。

また、長方形環状の表示領域は、２つの四角形状の表示領域で形成される長方形状の表示領域の上下辺に沿ってそれぞれ３個の表示セグメントが直線状に配置された領域と、同長方形状の表示領域の左右辺に沿ってそれぞれ５個の表示セグメントが直線状に配置された領域とからなることが好ましい。これにより、数字や英文字を表示するのに２４個の表示セグメントを効率良く配置することができる。

また、表示セグメントの表示面は、斜辺よりも底辺が長い略二等辺三角形状であることが好ましい。これにより、各数字や各英文字の表示がより明瞭になり、視認性もより一層向上する。

なお、本発明における表示セグメントは、例えば発光ダイオード素子であることが好ましいが、これに限定されることはなく、液晶表示素子でもよい。液晶表示素子の場合は、発光ダイオードに比べて、各表示素子自体が発光するわけではないので別にバックライト用の光源を用いる。本発明においては、表示面が三角形状であればよいのであって、表示素子自体は発光ダイオード素子でも液晶表示素子でもよく、特定されない。

本発明によれば、数字と英文字を鮮明に表示することができるだけでなく、表示された数字や英文字の視認性も良好である。しかも、表示セグメント数は２４個でよい上に、サイズが幾分異なる２種類の表示セグメントを用意すればよく、コストも削減でき、表示セグメントの明るさにバラツキが生じない。

請求項２の構成とすれば、数字と英文字の表示をより見やすくなり、視認性もより向上する。

請求項３の構成とすれば、数字や英文字を表示するのに２４個の表示セグメントを効率良く配置することができる。

請求項４の構成とすれば、各数字や各英文字の表示がより明瞭になり、視認性もより一層向上する。

以下、実施の形態により、この発明を更に詳細に説明する。

実施形態に係る表示装置の要部（表示セグメントの配置パターン）の平面図を図１に示す。この表示装置１は、表示面が三角形状の２４個の表示セグメントａ〜ｘを備え、これら２４個の表示セグメントａ〜ｘが図示のようなパターンに配置されている。すなわち、中央の２つの四角形状の表示領域１１，１２において、それぞれ４個の表示セグメントａ〜ｄ，ｅ〜ｈが四角形状の表示領域１１，１２を形成するように配置されている。この２つの四角形状の表示領域１１，１２が縦方向に２つ並べられ、表示領域１１，１２で長方形状の表示領域が形成される。

また、２つの四角形状の表示領域１１，１２（表示領域１１，１２で形成される長方形状の表示領域）全体を包囲するように、残り１６個の表示セグメントｉ〜ｘで長方形環状の表示領域１３〜１６が形成されている。この長方形環状の表示領域１３〜１６のうち、表示領域１３は、表示領域１１，１２で形成される長方形状の表示領域の上辺に沿って位置し、３個の表示セグメントｉ〜ｋが直線状に配置されてなる。表示領域１４は、同長方形状の表示領域の右辺に沿って位置し、５個の表示セグメントｌ〜ｐが直線状に配置されてなる。表示領域１５は、同長方形状の表示領域の下辺に沿って位置し、３個の表示セグメントｑ〜ｓが直線状に配置されてなる。表示領域１６は、同長方形状の表示領域の左辺に沿って位置し、５個の表示セグメントｔ〜ｘが直線状に配置されてなる。２つの四角形状の表示領域１１，１２及び長方形環状の表示領域１３〜１６で形成される全体の表示領域は、長方形状である。

図１から明らかなように、各表示セグメントａ〜ｘの表示面は、斜辺よりも底辺が長い略二等辺三角形状であり、全て同形状であるが、表示領域１１，１２の８個の表示セグメントａ〜ｈと、表示領域１３〜１６の１６個の表示セグメントｉ〜ｘとのサイズが幾分異なる２種類の表示セグメントが使用される。これらの表示セグメントａ〜ｘのうち、表示領域１１，１２においては、それぞれ４個の表示セグメントａ〜ｄ，ｅ〜ｈが、その頂点を内側向きに揃えて配置され、表示領域１３，１５においては、それぞれ３個の表示セグメントｉ〜ｋ，ｑ〜ｓが、その頂点を上向きと下向きに交互に揃えて配置され、表示領域１４，１６においては、それぞれ５個の表示セグメントｌ〜ｐ，ｔ〜ｘが、その頂点を右向きと左向きに交互に揃えて配置されている。ここでは、表示セグメントａ〜ｘは発光ダイオード素子を想定しているが、前記したようにこれに限定されることはない。

また、２４個の表示セグメントａ〜ｘで構成される全体の長方形状の表示領域１１〜１６は、字体を綺麗に見せるなどのために角度θ（例えば約６°）傾いている。この他、表示装置１の全体の寸法例を示すと、表示装置１の横Ｗ１は３０ｍｍ、縦Ｈ１は４０ｍｍ、全体の長方形状の表示領域１１〜１６の横Ｗ２は１９．９ｍｍ、縦Ｈ２は３０ｍｍである。

なお、図面には示していないが、２４個の表示セグメントａ〜ｘは、それぞれ各文字や各英文字の表示パターンに応じて点灯・消灯制御されるように配線パターンにより接続されている。

このように構成した表示装置１による数字及び英文字（大文字）の表示例（表示パターン）を図２〜図５に示す。但し、図２〜図５において、黒塗りの部分が点灯している表示セグメントを表している。図２は数字の表示パターンを示し、例えば「１」は表示セグメントｌ〜ｐが点灯することにより表示され、「２」は表示セグメントｂ，ｃ，ｅ，ｈ，ｉ〜ｍ，ｑ〜ｕが点灯することにより表示される。「３」「４」「５」「６」「７」「８」「９」「０」も、それぞれ必要な表示セグメントが点灯することにより表示される。

図３〜図５は英文字（大文字）の表示パターンを示し、例えば「Ａ」は表示セグメントｅ，ｉ〜ｐ，ｔ〜ｘが点灯することにより表示され、「Ｂ」は表示セグメントｂ，ｃ，ｅ，ｆ，ｉ〜ｍ，ｏ〜ｘが点灯することにより表示される。「Ｃ」「Ｄ」「Ｅ」「Ｆ」「Ｇ」「Ｈ」「Ｉ」「Ｊ」「Ｋ」「Ｌ」「Ｍ」「Ｎ」「Ｏ」「Ｐ」「Ｑ」「Ｒ」「Ｓ」「Ｔ」「Ｕ」「Ｖ」「Ｗ」「Ｘ」「Ｙ」「Ｚ」も、それぞれ必要な表示セグメントが点灯することにより表示される。

図２〜図５に示す各文字及び各英文字から分かるように、この表示装置１によれば、数字と英文字を鮮明に表示することができるだけでなく、表示された数字や英文字の視認性も良好である。しかも、表示セグメント数は２４個でよい上に、サイズが幾分異なる２種類の表示セグメントａ〜ｘを用意すればよく、コストも削減でき、表示セグメントａ〜ｘの明るさにバラツキが生じない。

なお、図には示していないが、数字及び英文字（大文字）の他に、幾つかの特殊記号も表示可能である。

また、上記実施形態では、全体の長方形状の表示領域１１〜１６は角度θだけ傾いているが、傾斜の無い真っ直ぐな配置形態であってもよい。

実施形態に係る表示装置の要部（表示セグメントの配置パターン）の平面図である。 同表示装置による数字の表示例（表示パターン）を示す図である。 同表示装置による英文字（大文字）の表示例（表示パターン）を示す図である。 同表示装置による英文字（大文字）の表示例（表示パターン）を示す図である。 同表示装置による英文字（大文字）の表示例（表示パターン）を示す図である。

符号の説明

１ 表示装置
１１，１２ 四角形状の表示領域
１３〜１６ 長方形環状の表示領域
ａ〜ｘ 表示セグメント

Claims (5)

1. 表示面が三角形状の２４個の表示セグメントを備え、４個の表示セグメントで１つの四角形状の表示領域を形成するとともに、この４個の表示セグメントで形成される四角形状の表示領域を縦方向に２つ並べ、この２つの四角形状の表示領域全体を包囲するように、残り１６個の表示セグメントで長方形環状の表示領域を形成してなることを特徴とする表示装置。
2. 前記２つの四角形状の表示領域及び長方形環状の表示領域で形成される全体の表示領域は、長方形状であることを特徴とする請求項１記載の表示装置。
3. 前記長方形環状の表示領域は、前記２つの四角形状の表示領域で形成される長方形状の表示領域の上下辺に沿ってそれぞれ３個の表示セグメントが直線状に配置された領域と、同長方形状の表示領域の左右辺に沿ってそれぞれ５個の表示セグメントが直線状に配置された領域とからなることを特徴とする請求項１又は請求項２記載の表示装置。
4. 前記表示セグメントの表示面は、斜辺よりも底辺が長い略二等辺三角形状であることを特徴とする請求項１、請求項２又は請求項３記載の表示装置。
5. 前記表示セグメントは、発光ダイオード素子であることを特徴とする請求項１、請求項２、請求項３又は請求項４記載の表示装置。

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