JP3932329B2 - スクラムジェット燃焼器およびその制御法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に超音速飛行体への使用が期待されるエンジンとその燃焼器と燃焼器制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
宇宙往還機など超音速飛行体用のエンジンとしてスクラムジェットエンジン等の研究開発が進められている。スクラムジェットエンジンでは、超音速気流をエンジンに取り込み、燃焼器においても気流を超音速に保ちつつ燃料と混合燃焼させることで、広い飛行マッハ数域において高いエンジン性能を実現することが期待されている。
【0003】
スクラムジェットエンジン等のデュアルモ−ド燃焼器では、燃焼器壁面境界層の耐剥離性能(剥離限界圧)や剥離域の規模と位置を制御することが、燃焼器の超音速燃焼モ−ド、亜音速燃焼モ−ドを効率よく適切に制御するために必須となっているが、従来、そのような燃焼器内の超音速境界層剥離制御は困難であった。
【0004】
デュアルモ−ド燃焼器では、壁面燃料噴射器によるエンジン壁面からの燃料噴射形態あるいは燃料噴射ストラットによるエンジン主流内での燃料噴射形態、および両者を組み合わせた形態が用いられている。一般に、超音速燃焼器の一部に壁面設置型燃料噴射器を用いた場合、燃料は境界層内およびその近傍において燃焼しやすく、この燃焼による圧力上昇は境界層内およびその近傍から生じる。このことと、上述のように適切な境界層制御方法の欠如から、燃焼器境界層は容易に大規模剥離を起こす。その結果、以下の多くの重大な問題があった。1)境界層剥離に伴う強い衝撃波により大きな総圧損失を起こす、2)境界層剥離泡に壁面設置型燃料噴射器が埋没することにより燃料噴射器本来(設計意図どおり)の空力性能(渦生成性能、混合燃焼性能)を引き出せない、3)主燃焼は剥離泡内およびその近傍における亜音速燃焼となる傾向があり、超音速燃焼を得にくい、4)このため、超音速燃焼モ−ドと亜音速燃焼モ−ド作動の選択制御が困難である、5)燃料流量の増加に伴い、境界層剥離域の更なる増大を招きインレット不始動に陥りやすい。
【0005】
スクラムジェットエンジン等の高速域用エンジンでは、マッハ数4から12以上の広い飛行マッハ数範囲での作動が望まれるが、特に高マッハ数域では、燃料を極力主流方向へ噴射(斜め噴射あるいは平行噴射)して、噴射燃料の運動量を推力として利用すると共に、燃料噴射に伴う衝撃波による損失を極力抑制する必要がある。しかし、一般に、平行噴射(斜め噴射を含む)を用いた場合、混合・着火・保炎性能が極めて低いこと(特に低マッハ数において着火・保炎性能が低い)が問題であった。平行噴射の混合・着火・保炎性能の有効な向上策として、これまでに縦渦の利用が提案されており、その具体例として壁面設置型スウェプトランプやAWストラットなどが提案試験され、格段の改善を見ている。(特開平6−249068号参照)しかし、壁面設置型スウェプトランプの場合でも他の壁面設置型の燃料噴射器と同様に大規模境界層剥離を起こし、上記〔0004〕のように、燃焼器がこの大規模剥離泡に埋没するため燃料噴射器設計時本来の空力性能(渦生成性能、混合燃焼性能)が引き出せないという問題が生じる。また、AWストラットの場合には、超音速燃焼モ−ドにおける混合・燃焼効率がまだ不十分であった。したがって、上記〔0004〕に示した問題の解決と共に、縦渦導入型のストラットの燃料平行噴射・斜角噴射形態での比推力(単位燃料流量あたりの燃焼器圧)をさらに増大する技術が必要である。
【0006】
従来、超音速燃焼器においてその主流中にストラットを設置した場合、特に低飛行マッハ数時の低気流総温時や、燃料平行噴射・斜め噴射時に、ストラット燃料への着火・保炎が困難であり、その技術開発が必要であった。
【0007】
また、マッハ数4から12以上の広い飛行マッハ数範囲での作動においてエンジン流入空気を十分に圧縮するには、飛行マッハ数に応じてエンジンインレット(分離部を含む)の収縮比を広い範囲で制御する必要がある。一般にインレットでの圧縮(収縮比)をエンジン壁面形状(形状による衝撃波および圧縮波)により制御する場合、エンジン形状の可変機構を用いるが、可変機構のみで対処する場合、可変装置の大型化(スケ−ル、重量の増大)が問題になる。また、エンジン壁面での圧縮によることから、その壁面による圧力抗力の増大が問題である。また、一般に、エンジン壁面形状による圧縮ではエンジン壁面の角度を不連続に段階的に変化させて圧縮を行うが(連続的に壁面角度を変化させる場合には製作費用が高くなる等の問題があるため)、その際には比較的強い衝撃波が発生するから、圧力波により連続的に圧縮する場合に比べて総圧損失が大きくなるとともに境界層剥離を誘発しやすいことが問題であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにスクラムジェットエンジン等の高速域用エンジンの燃焼器では、飛行状態に応じて燃焼モ−ド(超音速燃焼モ−ドおよび亜音速燃焼モ−ド)を適切に制御する必要がある。しかし、これらのエンジン燃焼器壁面境界層剥離の適切な制御技術の欠如から、容易に大規模境界層剥離を起こしやすい。その結果、壁面燃料噴射器がこの境界層剥離域に埋没して本来の空力性能(渦生成性能、混合燃焼性能)を出せないだけでなく、高マッハ数域においても亜音速燃焼モ−ドに陥る傾向があり、このためインレット不始動にも陥りやすいなどの問題がある。
【0009】
また、特に高飛行マッハ数域においては燃料の平行噴射あるいは斜め噴射により、燃料の運動量を直接エンジン推力に利用する必要があるが、平行(斜め)噴射の場合には、縦渦導入型燃料噴射器を用いた場合でさえもまだ混合、着火、保炎、燃焼性能は十分でない点が問題であった。一般に、大規模境界層剥離の発生によりその剥離域内で燃料の混合燃焼が促進されるが、大規模剥離の発生については上記の問題が存在するから、大規模剥離を抑制した状態で平行(斜め)噴射による混合燃焼性能を向上する手段が必要である。
【0010】
また、一般に燃焼器の主流中に設置されたストラットから噴射される燃料に対する着火、保炎は、特に低飛行マッハ数時等の低い気流総温下において困難であり、着火保炎技術の開発が必要である。
【0011】
また、エンジンを広いマッハ数域で使用する場合、エンジン流入気流の圧縮比を広い範囲で制御する必要がある。そのような圧縮比の制御をエンジン壁面形状のみで行う場合には、壁面の可変機構の大型化・重量化を伴うと共に、エンジン壁面抗力の増加、強い衝撃波の発生による総圧損失と境界層剥離を誘発しやすい等の問題がある。
【0012】
本発明は、上記課題を解決すべく広い飛行マッハ数域において、飛行状態に応じた適切な混合燃焼と境界層剥離抑制制御の実施により、壁面燃料噴射器の正常作動化と超音速燃焼モ−ドの実現と超音速燃焼モ−ド・亜音速燃焼モ−ドの選択制御性の向上、インレット不始動の回避、大規模境界層剥離の発生を抑えつつ平行噴射および噴射形態での混合燃焼性能の改善、エンジン流入空気圧縮比制御に必要な可変形状装置の小型化・軽量化、圧縮過程の高効率化を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明が採用した技術解決手段は、
縦渦または斜め渦を導入するタイプの燃料噴射ストラットを用いたスクラムジェットエンジンにおいて、前記エンジン内の超音速主流中に縦渦導入型燃料噴射ストラットを配置し、さらに、前記縦渦導入型燃料噴射ストラットの下流には壁面燃料噴射器を配置し、前記燃料噴射ストラットによって渦導入と燃料噴射を行いストラット下流において燃料噴射制御と混合燃焼制御とによる境界層制御を行なうべく構成したことを特徴とするスクラムジェット燃焼器である。
また、前記燃料噴射ストラットを、エンジンインレットまたは燃焼器内またはインレットと燃焼器との接続部に設置したことを特徴とするスクラムジェット燃焼器である。
また、前記燃料噴射ストラットを、境界層剥離制御対象の壁面近傍に設置したことを特徴とするスクラムジェット燃焼器である。
また、前記燃料噴射ストラットによる燃料噴射と主流中での混合燃焼を制御することにより、この燃焼域と燃焼器壁面間の流れを徐々に圧縮してその流れのマッハ数を制御し、燃焼器壁面境界層の耐剥離性能と燃焼器壁面境界層の剥離規模および位置を制御することを特徴とするスクラムジェット燃焼器である。
また、前記に記載のスクラムジェットエンジンを用いて燃焼を制御する方法において、前記燃料噴射ストラットによって縦渦あるいは斜め渦を生成させ、前記燃料噴射ストラット燃料の混合燃焼域と燃焼器壁面との間に挟まれた流れを徐々に圧縮してその流れのマッハ数を制御することを特徴とするスクラムジェット燃焼器の燃焼方法である。
また、前記燃料噴射ストラットによる燃料噴射と主流中での混合燃焼を制御することにより、この燃焼域と燃焼器壁面間の流れを徐々に圧縮して流れのマッハ数を制御し、これによって境界層制御と、燃料噴射ストラットおよび壁面燃料噴射器による混合燃焼量の制御を行ない、インレット不始動を抑制しつつ燃焼器圧力を制御することを特徴とするスクラムジェット燃焼器の燃焼方法である。
また、壁面燃料噴射器による燃焼により、壁面燃料噴射器より上流に位置する燃料噴射ストラットからの噴射燃料への着火保炎を行なうことを特徴とするスクラムジェット燃焼器の燃焼方法である。
【0014】
〔作用1〕上記手段1では、境界層剥離制御対象となる壁面近傍の超音速気流中に縦渦導入型の燃焼噴射ストラットを設置して燃料噴射と混合燃焼を行なうことで、ストラット後流にはこの混合燃焼ガス領域が形成されて、制御対象となる境界層は、壁面と混合燃焼ガス領域の間に挟まれた状態になる。この状態で下流方向に行くにしたがって混合と燃焼が進行していくが、これにともない混合燃焼ガス領域が膨張拡大するから、この混合燃焼ガス領域と壁面に挟まれている領域の流れ(超音速流および境界層)の流路断面積が減少して徐々に圧縮されてマッハ数が低下する。このマッハ数の制御は縦渦導入型のストラットから燃料噴射流量およびストラットにより生成する渦の制御により燃料の混合燃焼量分布を制御して実現するものである。境界層の剥離限界圧は境界層外縁部気流のマッハ数によりほぼ支配されているから、上記のマッハ数制御により、境界層の耐剥離性能の制御が可能となる。
【0015】
〔作用2〕上記手段2では、エンジン内の超音速流中に縦渦導入型の燃料噴射ストラットを設置し、さらにその下流側に壁面燃料噴射器を配置する燃焼器であって、このストラット燃料の混合燃焼制御により上記手段1の作用によって燃焼器壁面境界層の耐剥離性能を制御する。その上で、下流において壁面燃料噴射器を設けてこれによる燃料噴射と混合燃焼を行なう。ストラットによる手段1の作用で境界層の剥離限界圧力を十分に高めた場合には、従来問題であった壁面噴射器の燃料燃焼による大規模境界層剥離の発生と壁面噴射器の大規模剥離域への埋没を回避し、壁面噴射器本来の空力性能(渦生成性能、混合燃焼性能)を引き出すことが出来る(たとえば、超音速気流中で渦を生成するタイプの壁面噴射器の場合、大規模剥離泡に埋没すると、設計で意図した渦生成、混合燃焼性能の実現が困難となるが、これは大規模剥離の抑制により回避出来る。)更に、燃焼器内の気流をほぼ超音速に保ちそこでの主燃焼をおこなうことで、超音速燃焼モ−ドでの作動を実現できる。また、境界層が剥離する場合にも、手段1は主流中での燃焼により主流側から境界層を圧縮する利点により、その剥離域の成長、特に剥離泡の高さの成長を極力抑制できる。
ここで、剥離域の高さ方向への成長は、容易に起こりえるから、上記の剥離域の成長抑制制御の追加により剥離域の規模の制御が容易となる。したがって、飛行条件、必要なエンジン作動状態および壁面噴射器燃料の燃焼を含む燃焼器圧力上昇に応じて、ストラット燃料の混合燃焼制御とこれによる境界層制御および壁面噴射器による燃料の混合燃焼制御とを適切におこなうことで、超音速燃焼モ−ド、亜音速燃焼モ−ドの選択制御が容易になるとともに、これら各モ−ドで作動特性を効率よく制御できるようになる。さらにまた、ストラットと壁面噴射器の両方から燃料噴射、燃焼させている場合には、燃料の平行噴射(斜め噴射)形態であっても、ストラットのみあるいは壁面噴射器のみから燃料噴射を行なう場合に比べて高い比推力を得るものである。上記の特性から、広い飛行マッハ数範囲における燃焼器作動が可能となる。
【0016】
〔作用3〕上記手段3では、燃焼器の上流側に縦渦導入型燃料噴射ストラットを設置し、その下流側に壁面燃料噴射器を設置した燃焼器形態において、壁面燃焼噴射から噴射された燃料の着火燃焼を行い、この燃焼により、上流側のストラットから噴射される燃料に着火する。これにより、ストラットに特別な着火装置を設置せずとも、低飛行マッハ数時等の低い気流総温下で主流中での燃料の自発着火が不可能な場合であっても、ストラットおよび壁面噴射器相互の燃料噴射のタイミングに関係なく、壁面噴射器から上流のストラットへの着火と保炎が可能となる。また、一旦、ストラット燃料に着火した後は、壁面燃料噴射器の燃焼を停止してもストラット燃料の保炎の維持を可能とする。
【0017】
〔作用4〕エンジンへ流入する超音速気流の圧縮に際し、その超音速流中に縦渦導入タイプの燃料噴射ストラットを設置し、このストラット燃料の混合燃焼制御によって上記手段1の壁面境界層の剥離制御を行なうとともに、燃焼ガスエンジン壁面とに挟まれた領域の気流(超音速気流と境界層)の圧縮制御を行なうものであるが、燃焼による圧力波を利用して連続的に圧縮することで、境界層の耐剥離性能を向上するとともに、強い衝撃波の発生を抑制できる。その結果、衝撃波による総圧損失および衝撃波と境界層干渉による境界層剥離を抑制できる。また、エンジン壁面による圧縮でなく燃焼ガスの膨張による主流に対する排除厚を利用した圧縮であるから、従来の壁面での圧縮に伴う圧力抗力(エンジン抗力)の一部は、本方法の場合には燃焼ガスへの圧力増分(燃焼ガスに対する推力)として働くことになるので、エンジン圧力抗力を低下させることが可能となる。また、エンジン流路収縮比を制御するために必要な壁面の可変装置の小型化を可能にする。
【0018】
すなわち、本発明は、縦渦または斜め渦を導入するタイプの燃料噴射ストラットを用いたエンジンで、前記燃料噴射ストラットによる燃料噴射と主流中での混合燃焼を適切に制御することでこの燃焼域と燃焼器壁面間の流れを徐々に圧縮してマッハ数を制御し、これにより燃焼器壁面境界層の耐剥離性能制御と燃焼器壁面境界層の剥離規模と位置の制御とする燃焼器としたことである。
また、前記燃料噴射ストラットを、境界層剥離制御対象の壁面近傍に設置した燃焼器としたことである。
また、縦渦または斜め渦を導入するタイプの燃料噴射ストラットと壁面設置型燃料噴射器を有するエンジンにおいて、前記燃料噴射ストラットによる燃料噴射と主流中での混合燃焼を適切に制御することでこの燃焼域と燃焼器壁面間の流れを徐々に圧縮してマッハ数を制御し、燃焼器壁面境界層の耐剥離性と燃焼器壁面境界層の剥離規模および位置を制御する燃焼器としたことである。
また、縦渦または斜め渦を導入するタイプの燃料噴射ストラットと、該燃料噴射ストラットより下流に設置された壁面設置型燃料噴射器を有する燃焼器としたことである。
また、前記燃料噴射ストラットによる燃料噴射と主流中での混合燃焼を適切に制御することでこの燃焼域と燃焼器壁面間の流れを徐々に圧縮してマッハ数を制御し、そして、燃焼器壁面境界層の耐剥離性能を十分に高めた上で、これら燃料噴射ストラットおよび壁面噴射器による混合燃焼量を適切に制御することで壁面設置型燃料噴射器が燃焼器壁面境界層の大規模剥離泡内へ埋没することを抑制する制御法としたことである。
また、飛行マッハ数の変化等に起因して必要となるエンジン作動性能に応じて、前記燃料噴射ストラットによる燃料噴射と主流中での混合燃焼を適切に制御することでこの燃焼域と燃焼器壁面間の流れを徐々に圧縮してマッハ数を制御し、これによる境界層制御と、燃料噴射ストラットおよび壁面燃料噴射器による混合燃焼量の制御を適切に行なうことで、インレット不始動を抑制しつつ燃焼器圧を制御することで燃焼器の最適作動を得る制御法としたことである。
また、壁面設置型燃料噴射器による燃焼によって、これより上流に位置する燃料噴射ストラットからの噴射燃料への着火保炎を行なう制御法としたことである。
また、縦渦または斜め渦を導入するタイプの燃料噴射ストラットを燃焼器より上流に設けたエンジンとしたことである また、縦渦または斜め渦を導入するタイプの燃料噴射ストラットを燃焼器より上流の空気取入口等に設けたエンジンとしたことである。
また、エンジン流入気流空気圧縮過程において、エンジンよる壁面形状による圧縮と、このストラット燃料の燃焼による圧力波を利用した圧縮を併用し、これにより壁面境界層の耐剥離性能を向上して境界層剥離抑制制御と強い衝撃波の発生の抑制を行なうとともに、圧縮過程に伴うエンジン壁面抗力を低下させるエンジン制御法としたことである。
【0019】
【発明の実施形態】
図1は、手段1に示した縦渦導入型燃料噴射ストラットによる、超音速境界層の耐剥離性能制御の実施例である。境界層制御をおこなおうとする壁面付近の超音速中に縦渦導入型燃料噴射ストラット1を設置し、この縦渦導入型燃料噴射ストラット1により渦導入と燃料噴射をおこない、ストラット後流において混合燃焼を行なう。このときストラット後流の混合燃焼ガス領域は燃焼のため下流方向へ膨張して厚みを増していく。これにともない、ストラット燃料と壁面に挟まれた領域の流れ(超音速主流および境界層)は、下流方向へ圧縮されてマッハ数が低下していく。そして、本発明では、このマッハ数制御を、ストラットにより導入される縦渦による混合燃焼制御と燃料流量制御により、柔軟に制御することを可能している。超音速境界層の剥離限界圧力はマッハ数と密接な関係があるが、このマッハ数制御により、剥離限界圧力の制御を行なうものである。また、本方法では、境界層に対し、境界層の外側の主流に於ける燃焼を利用して、境界層の外側から圧縮波を入射する方法であるから、境界層が剥離したとしてもその剥離域の高さの成長を極力抑制することができる。このため、本方法による剥離制御能力は、制御対象の境界層が剥離することによる影響を受けにくいという利点もある。
【0020】
図2は手段1を燃焼器へ応用した場合の手段2の実施例であり、その実験結果を以下に示す。本燃焼器は、一定断面の燃焼器平行部と、その下流に続く燃焼器拡大部からなる。上流側の燃焼器平行部の超音速主流中に縦渦導入型燃料噴射ストラット1を設置する。また、その下流の燃焼器拡大部壁面上(上壁および下壁)に壁面燃料噴射器2を設けている。縦渦導入型燃料噴射ストラット1からの燃料は主流と平行に噴射され、噴射燃料の運動量を推力として確保している。縦渦導入型燃料噴射ストラット1により導入された縦渦によって超音速主流中での混合燃焼が制御される。この縦渦導入型燃料噴射ストラット1による混合燃焼により燃焼器壁面境界層の剥離制御を行なう。
下流側の壁面燃料噴射器2からは主流に対し約15度で斜め噴射される。ストラットと壁面噴射器の燃料はガス水素を用いている。本実験例における燃焼器の流入気流はマッハ数2.5の超音速気流であり、気流総温は約900〜2250Kである。図3(a)、(b)は燃焼時の可視化写真である。図4は気流総温は2250K時の壁面圧力分布である。ここで壁面圧力は主流総圧で無次元化された値である。
【0021】
図3(a)、(b)は気流総温は約950K(飛行マッハ数4相当)および2250K(飛行マッハ数8相当)において、縦渦導入型燃料噴射ストラット1と壁面燃料噴射器2から燃料噴射・燃焼をおこなっている時の火炎の直接撮影写真である。いずれの場合も、ストラット燃料の混合燃焼ガス(明るい部分)は燃焼による膨張のため、流下するにつれてその厚さを増していく。これにより、その燃焼ガス領域の外縁と燃焼器壁面に挟まれた流れの領域の幅(高さ)は、縦渦導入型燃料噴射ストラット1下流から壁面燃料噴射器2壁面噴射器までの区間で、下流に行くに連れて次第に狭められていく。図3の可視化写真および図4の屁気圧分布からわかるように、この区間において壁面境界層の大規模剥離は起きておらず、上記の燃焼ガス領域と壁面に挟まれた領域の流れは超音速を維持している。このように、ストラット燃料の燃焼ガスの膨張により、燃焼器壁面に沿う超音速流れを徐々に圧縮してマッハ数を徐々に低下させることで、壁面境界層の耐剥離性能(剥離限界圧)を徐々に高めていく。その際の下流方向圧力勾配、マッハ数および境界層耐剥離性能の制御は、ストラットにより導入される燃料流量と縦渦の制御によりストラット後流での混合燃焼量分布を制御することで実現される。したがって、本制御を効率よくおこなうには、ストラットが燃料の混合燃焼量分布の十分な制御能力を有することが必須であり、縦渦や斜め渦を導入できるいわゆる縦渦導入型ストラットを用いる必要がある。このような制御により、例えば、超音速燃焼モ−ドを得るには、下流の壁面噴射器からの燃料噴射・燃焼による大規模境界層剥離を抑制するのに必要な剥離限界圧を得るようなマッハ数まで低下させる。(超音速燃焼モ−ドを得る場合には、上記マッハ数の低下過程で、境界層大規模剥離を誘発しない程度の圧力勾配を保つように燃焼量分布を制御するのは当然である。)
【0022】
このように、ストラット後流における混合燃焼制御により燃焼器境界層の耐剥離性能を十分に制御した上で、その下流において壁面噴射器からの燃料供給を燃焼をおこさせる。その際、図3に見られるように、壁面噴射器上流の境界層では大規模剥離が抑制されて、壁面噴射器の大規模剥離泡への埋没が抑制される。上記のストラットによる境界層制御手法が実際に境界層剥離抑制に働く様子を図4で確認する。図4において、#200は燃料噴射無しの状態、#207はストラットだけから噴射、当量比0.5の場合、#208はストラットだけから噴射、当量比1.0の場合、#231はストラット(当量比0.3)と壁面噴射器(当量比0.2)の組合せの場合、#255はストラット(当量比0.5)と壁面噴射器(当量比0.5)の組合せの場合を示す。噴射燃料当量比が同じ場合、ストラットのみからの噴射に比べ、ストラットと壁面噴射器を組み合わせた場合に格段に高い燃焼圧力を得ていることがわかる。(#207と#231を比較、#208と#255を比較)また、ストラットおよび壁面燃焼噴射器から燃料供給を行なわず燃焼がない場合には、壁面噴射器のすぐ上流のx=550mm位置での主流マッハ数は約2.7となる。この時、壁面境界層の剥離限界圧力はおおよそPs/PO=0.1である。一方、ストラットおよび壁面噴射器から噴射する燃料の当量比をそれぞれ0.5とした場合(図4)、壁面噴射器直前の壁圧Pw/PO=0.225であるから、ストラットによる燃料の燃焼が無い場合には、壁面噴射器の上流側の壁面境界層は明らかに大規模な剥離を起こすことになる。しかし、ストラット燃料の燃焼を行なった場合には、図3および図4のように壁面噴射器上流の壁面近傍の流れは超音速を維持しており、ストラットの燃焼による剥離抑制効果が実現されている。以上により、ストラットによる燃焼により燃焼器壁面境界層の耐剥離性能を制御することで、壁面噴射器からの燃料噴射・燃焼による大規模境界層剥離域の形成・成長と上流伝播を抑制制御できるとともに、壁面噴射器を大規模境界層剥離泡内に埋没させることなく作動させることができる。したがって、壁面燃料噴射器も、設計意図に近い空力性能(渦生成性能、混合燃焼性能)で作動させることが可能となる。また、本手法により、燃焼器壁面境界層の大規模剥離を抑えて超音速主流中を含めた燃焼器ほぼ全域での超音速燃焼を実現している。一方、亜音速燃焼モ−ドは、ストラットによる燃料燃焼を減少させ、壁面境界層の耐剥離性能を低下させることで容易に実現できる。このように、本手法により燃焼器の超音速燃焼モ−ドおよび亜音速燃焼モ−ドの選択制御が容易となる。
【0023】
飛行マッハ数に応じて壁面境界層の剥離特性(剥離限界圧)が変化するが、本燃焼器ではストラットと壁面噴射器の燃料配分を制御することで境界層剥離制御と燃焼器圧の制御をおこない、燃料器の最適作動をえる。ストラット・壁面噴射器の併用によりストラット単独、あるいは壁面噴射器単独の場合に比べ比推力(単位流量当たりの燃焼器拡大部壁面圧力)は約1.5倍に増加している。(図4)
【0024】
ストラットの燃料への着火方法であるが、総温が950Kと低く主流中での燃料の自発着火が不可能な場合においても、本手法では、ストラットと壁面噴射器相互の燃料噴射のタイミングに関係なく、壁面噴射器の燃料の燃焼により上流のストラットの燃料への着火と保炎が可能であることを確認している。また、本手法によりストラットの燃料に着火後、壁面噴射器の燃料供給を止めても、ストラットによる主流中での燃焼は維持される(保炎される)ことを確認している。
この様に、本発明の燃焼器では、燃料の平行噴射および斜め噴射形態でも、総温950K〜2250Kの範囲において、良好な着火・保炎性能を有し、境界層耐剥離性能の制御により境界層剥離を制御することで超音速燃焼モ−ドと亜音速燃焼モ−ドを効率的に制御可能とするとともに高い推力を生むことを実証しており、広い飛行マッハ数範囲で良好な作動をえることができる。
【発明の効果】
本発明の燃焼器によって、マッハ数4程度の低速から8以上のマッハ数範囲において良好に作動できるものである。すなわち、エンジン内の超音速主流中に縦渦導入型のスラット(平行噴射および斜噴射)を設置し、その下流に壁面燃料噴射器(平行噴射および斜噴射)を設け、このスラットからの燃料噴射と混合燃焼制御により燃焼ガスの膨張を制御し、燃焼ガスと燃焼器壁面の流れを圧縮してマッハ数を制御することにより、壁面境界層の耐剥離性能(剥離限界圧力)制御する。その上で、その下流に壁面燃料噴射器を設ける。これにより、壁面噴射器からの燃料燃焼による背圧上昇に対して燃焼器境界層の大規模剥離を抑制できる。このような燃焼ガスを利用した境界層制御により、従来困難であった燃焼器のほぼ全域での超音速燃焼を実現できる。しかも、従来、平行噴射あるい斜噴射形態は、燃料空気の混合・着火・保炎性能が極めて低いことが問題であったが、本発明の燃焼器の燃焼試験結果によると、飛行マッハ数4および8相当の総温(900K、2250K)のいずれの場合も、良好な混合・着火・保炎性能を有することが示されている。例えば、スラットと壁面噴射器両方による燃焼をおこなう場合はストラットあるいは壁面噴射器を単独で用いた場合に対して、壁面圧力に基づく比推力は50%以上増加するとともに、壁面からの垂直噴射の比推力を上げ回る性能を実現している。壁面燃料噴射器を用いた場合は、燃焼器壁面境界層の大規模剥離の形成とその剥離域での燃焼により亜音速燃焼モ−ドを実現することは容易であるから、超音速燃焼モ−ドを実現できる本燃焼器では、ストラット燃料と壁面噴射器燃料の混合燃焼制御により、境界層の剥離位置と規模を制御することで、飛行マッハ数および必要とされるエンジン作動形態に合わせて、エンジンの超音速燃焼モ−ドおよび亜音速燃焼モ−ドをより効率的に制御できる。また、これにより、従来問題であったインレット不始動遷移の抑制にも効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、縦渦導入型燃料噴射ストラットによる超音速境界層の耐剥離性能制御の実施例である。
【図2】(a)本発明の、燃焼器の概略図である。
(b)本発明の、燃焼器の概略図拡大図である。
【図3】(a)気流総温950K(飛行マッハ数4相当)において、縦渦導入型ストラットと壁面噴射器から燃料噴射・燃焼を行なっている時の直接撮影写真である。
(b)気流総温2250K(飛行マッハ数8相当)において、縦渦導入型ストラットと壁面噴射器から燃料噴射・燃焼を行なっている時の直接撮影写真である。
【図4】燃焼器壁面圧力分布図である。
【符号の説明】
1 縦渦導入型燃料噴射ストラット
2 壁面燃料噴射器
Claims (7)
- 縦渦または斜め渦を導入するタイプの燃料噴射ストラットを用いたスクラムジェットエンジンにおいて、前記エンジン内の超音速主流中に縦渦導入型燃料噴射ストラットを配置し、さらに、前記縦渦導入型燃料噴射ストラットの下流には壁面燃料噴射器を配置し、前記燃料噴射ストラットによって渦導入と燃料噴射を行いストラット下流において燃料噴射制御と混合燃焼制御とによる境界層制御を行なうべく構成したことを特徴とするスクラムジェット燃焼器。
- 前記燃料噴射ストラットを、エンジンインレットまたは燃焼器内またはインレットと燃焼器との接続部に設置したことを特徴とする請求項1記載のスクラムジェット燃焼器。
- 前記燃料噴射ストラットを、境界層剥離制御対象の壁面近傍に設置したことを特徴とする請求項1記載のスクラムジェット燃焼器。
- 前記燃料噴射ストラットによる燃料噴射と主流中での混合燃焼を制御することにより、この燃焼域と燃焼器壁面間の流れを徐々に圧縮してその流れのマッハ数を制御し、燃焼器壁面境界層の耐剥離性能と燃焼器壁面境界層の剥離規模および位置を制御することを特徴とする請求項2または3に記載のスクラムジェット燃焼器。
- 請求項1〜4に記載のスクラムジェットエンジンを用いて燃焼を制御する方法において、前記燃料噴射ストラットによって縦渦あるいは斜め渦を生成させ、前記燃料噴射ストラット燃料の混合燃焼域と燃焼器壁面との間に挟まれた流れを徐々に圧縮してその流れのマッハ数を制御することを特徴とするスクラムジェット燃焼器の燃焼方法。
- 前記燃料噴射ストラットによる燃料噴射と主流中での混合燃焼を制御することにより、この燃焼域と燃焼器壁面間の流れを徐々に圧縮して流れのマッハ数を制御し、これによって境界層制御と、燃料噴射ストラットおよび壁面燃料噴射器による混合燃焼量の制御を行ない、インレット不始動を抑制しつつ燃焼器圧力を制御することを特徴とする請求項5に記載のスクラムジェット燃焼器の燃焼方法。
- 壁面燃料噴射器による燃焼により、壁面燃料噴射器より上流に位置する燃料噴射ストラットからの噴射燃料への着火保炎を行なうことを特徴とする請求項5または6に記載のスクラムジェット燃焼器の燃焼方法。
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