JP2011185133A - パルスデトネーション燃焼器ベースのハイブリッド式エンジンにおけるパルスデトネーション燃焼器の部分的充填 - Google Patents

パルスデトネーション燃焼器ベースのハイブリッド式エンジンにおけるパルスデトネーション燃焼器の部分的充填 Download PDF

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Narendra Digamber Joshi
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Abstract

【課題】パルスデトネーションエンジンの燃焼温度、圧力のピークを低下させつつ、作動効率を向上させる。
【解決手段】燃焼室106と該燃焼室106に結合された出口ノズル107とを有する少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器103を含む。少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器103の作動時に、デトネーションが、燃焼室106内で発生し、かつ該少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器103の燃料充填画分及びパージ画分の少なくとも1つは、デトネーションの圧力ピークから該デトネーションの温度ピークをオフセットさせるように利用される。燃料充填画分は、1−パージ画分として定められ、またパージ画分は、少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器103のパージ時間及び該少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器の燃料充填時間の和に対する該少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器のパージ時間の比率である。
【選択図】図1

Description

本発明は、パルスデトネーションシステムに関し、より具体的には、パルスデトネーション燃焼器ベースのハイブリッド式エンジンにおけるパルスデトネーション燃焼器の部分的充填に関する。
パルスデトネーション燃焼器(PDC)及びパルスデトネーションエンジン(PDE)の最近の発達に伴って、航空機エンジンのための燃焼器及び/又はポストタービン段において付加的な推力/推進力を発生するために手段のような実用的用途においてPDC/PDEを使用するための様々な努力が為されてきている。さらに、PDC/PDE装置を使用して「ハイブリッド」式エンジンにする数々の努力も為されており、これらのハイブリッド式エンジンは、作動効率を最大にするために従来型のガスタービンエンジン技術及びPDC/PDE技術の両方の組合せを使用している。以下の説明が対象とするのは、これらの用途のいずれかについてのものである。以下の説明は、「パルスデトネーション燃焼器」(つまり、PDC)を対象とするものであることに注目されたい。しかしながら、その用語の使用は、パルスデトネーションエンジン及びそれに類したものも含むことを意図している。
PDCの最近の発達によりまたこれらの装置の実用的応用及び用途を見出そうとする関心の高まりにより、それらの作動及び性能効率を増大させることに対する関心が増大してきている。
加えて、PDCの作動は、該PDC内及び下流の構成要素内の両方において極めて高い圧力及び温度ピークを発生することが知られている。PDC作動時におけるそれらの高い温度及び圧力ピークの故に、それらの反復する高温度及び圧力ピークに対する長期間の曝露に耐えることができる作動システムを開発することは困難である。
従って、作動効率の向上を可能にしかつ伝統的なPDC作動に関連する温度及び圧力ピークを低下させる改善したPDC及び該PDCを作動させる方法に対する必要性が存在する。
本発明の実施形態では、エンジンは、燃焼室と該燃焼室に対してかつ該燃焼室の下流で結合された出口ノズルとを有する少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器を含む。少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器の作動時に、デトネーションが、燃焼室内で発生し、かつ該少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器の燃料充填画分及びパージ画分の少なくとも1つは、デトネーションの圧力ピークから該デトネーションの温度ピークをオフセットさせるように利用される。燃料充填画分は、1−パージ画分として定められ、またパージ画分は、少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器のパージ時間及び該少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器の燃料充填時間の和に対する該少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器のパージ時間の比率である。
本明細書内で使用する場合に、「パルスデトネーション燃焼器(PDC)」(PDEも含む)というのは、装置内における一連の反復デトネーション又は擬似デトネーションによる圧力上昇及び速度増大の両方を発生させるあらゆる装置又はシステムを意味すると理解されたい。「擬似デトネーション」は、デフラグレーション波によって発生する圧力上昇及び速度増大よりも高い圧力上昇及び速度増大を発生させる超音速乱流燃焼プロセスである。PDC(及びPDE)の実施形態は、例えば燃料/空気混合気のような燃料/酸化剤混合物に点火する手段と、その中で点火プロセスによって開始した圧力波面が合体してデトネーション波を形成するデトネーション室とを含む。各デトネーション又は擬似デトネーションは、火花放電又はレーザパルスのような外部点火によって、或いは衝撃集束、自動点火のようなガスダイナミックプロセスによって、或いは別のデトネーション(つまり、クロスファイヤ)によって開始される。
本明細書で使用する場合に、「エンジン」というのは、推力及び/又は動力を発生させるために使用するあらゆる装置を意味する。
本発明の利点、性質及び様々な付加的特徴は、幾つかの図において概略的に示す本発明の例示的な実施形態を考察することにより一層完全に明らかになるであろう。
本発明の実施形態による発電装置の概略図。 従来のパルスデトネーション燃焼器における温度、圧力及び質量流量のグラフ図。 本発明の実施形態によるパルスデトネーション燃焼器における温度、圧力及び質量流量のグラフ図。 本発明の別の実施形態による発電装置の概略図。 本発明の実施形態による作動流れ図。 本発明の実施形態で使用する収束−発散ノズルの概略図。
添付図面を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明するが、これら添付図面は、本発明の技術的範囲を何ら限定するものではない。
図1は、空気流入口101、少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器103及びタービン部分109を有するエンジン100を示している。パルスデトネーション燃焼器103は、入口部分105、燃焼室106及び出口ノズル107を有する。本発明の実施形態では、シャフト111がタービン部分109に結合されて、エンジン100の作動時に仕事を抽出する。
本発明の実施形態では、エンジン100は、航空機エンジンであるが、本発明の別の実施形態では、エンジン100は、様々な発電用途で使用するような地上設置型エンジンである。本発明は、この点において限定されるものではない。本発明のさらに別の実施形態では、エンジンは、PDCハイブリッド式エンジンである。
空気流入口101は、空気流の取入れを可能にし、かつ空気流の少なくとも一部分をPDC103の入口部分105に導く。本発明の実施形態では、空気流入口101は、空気流を単に入口部分内に導く流れ方向付け装置である。本発明のさらに別の実施形態では、空気流入口101は、エンジン100に流入する空気流を加圧する圧縮機である。圧縮機及びその他の空気流入口の作動及び構造は当業者にはよく知られているので、空気流入口101に関する詳細な説明は、本明細書では行なわない。
空気流入口101は、マニフォルド構造体113を介してPDC103の入口部分105に結合される。マニフォルド構造体113は、空気流入口101から入口部分105に空気流を導く。マニフォルド構造体113は、あらゆる公知の構造体のものとすることができ、ディフューザ、流れ方向付けベーン及びそれらに類したものを含むことができる。本発明は、この点において限定されるものではない。
上述したように、PDC103は、入口部分105、燃焼室106及び出口ノズル107を含む。当業者は、PDCの一般的構造及び作動に十分精通しているので、本明細書では、本発明に関係した部分を除いて一般的な細部については説明しない。入口部分105は、あらゆる公知の構造及び構成のものである。入口部分105の下流には燃焼室106が設けられ、燃焼室106内において、PDC103の作動時にデトネーション又はデフラグレーションが発生する。デトネーション/デフラグレーションの後に、燃焼室106からの排気は、出口ノズル107を通って流れる。
さらに、図は、一定の断面を備えた円筒形状を有するものとしてPDC103及び燃焼室106を示しているが、これは単に例示であることを意図したものであって、本発明は、この構成に限定されるものではない。すなわち、PDC103及び燃焼室106の断面形状は、楕円形、八角形、等々のような非円形とすることができることを意図している。加えて、PDC103及び/又は燃焼室106は、例えば円錐形状のような可変断面を有することができることも意図している。
本発明の実施形態では、出口ノズル107は、PDC103内に一体型にされる。本発明の別の例示的な実施形態では、ノズル107は、下流タービン段のロータ部分(図示せず)に直接結合される。それは、PDC103の作動時に温度及び圧力ピーク間のシフト(ずれ)を制御するのを助ける(これに関しては、下記に一層十分に説明する)。本発明の例示的な実施形態では、ノズル107は、図1及び図5に示すように、収束−発散ノズルである。収束−発散ノズルの基本的構造は、当業者には公知であるので、本明細書では詳細には説明しない。以下において、簡単な説明をさらに行なう。
次に、本発明の実施形態によるPDC103の作動について説明する。
PDC103の作動は、5つの基本的な作動ステップを含む。それらは、(1)パージプロセス、(2)燃料充填プロセス、(3)デトネーション開始プロセス、(4)デトネーション伝播及び(5)チューブブローダウンである。パージプロセスの間に、高温の排気生成物(その前のデトネーションにより発生した)は、空気の流れ又はそれに類したものにより燃焼室106から外にパージ又は掃気される。一般的には、PDC103の入口部分105は、パージプロセスの間に開放されて空気又はその他のパージガスの流入を可能にする1つ又は複数の弁構造体(図示せず)を含む。燃料充填プロセスの間に、1つ又は複数の弁構造体(図示せず)は、開放した状態を維持し、従って空気が燃焼室106内に継続的に流入するのを可能にすると同時に、燃焼室106内に移動している空気内に燃料が噴射され、従ってPDC103の燃焼室106内に燃料−空気混合気を送り込む。実施形態では、燃料充填プロセスの間における燃焼室106内への空気流は、特定の速度に制御される。さらに、本発明の実施形態では、燃料は、入口部分105の上流で、入口部分105内で、又は入口部分105の後方でのいずれかで、或いはそれらの組合せで空気流内に噴射される。燃料充填プロセスが完了すると、1つ又は複数の弁構造体(図示せず)が閉鎖され、デトネーション開始プロセスにより、燃焼室106内で燃料空気混合気のデトネーションが発生し始める。デトネーションを発生させる様々な発生源は、公知であり、本明細書では説明しない。
燃焼室106内での燃料空気混合気のデトネーションの後に、デトネーションはデトネーション発端点から伝播し、また1つ又は複数の弁構造体により入口部分105が閉鎖されているので、デトネーションの伝播は、燃焼室106内で出口ノズル107に向かって下流に導かれる。最終段階つまりブローダウン段階において、燃料空気混合気からのデトネーション物質は、燃焼室106内で出口ノズル107に向かって移動し、次にPDC103から流出する。ブローダウン段階プロセスが完了した後に、1つ又は複数の弁構造体(図示せず)は開放されて新たな作動サイクルが始まる(時間は、t=0ms)。
パルスデトネーションサイクルのための実時間t(ms)は、PDC103の設計及び作動パラメータの関数である。本出願の目的のために、パージ時間は、tpurgeであり、また燃料充填時間は、tfuelfillである。従って、上述したように、入口部分105内の1つ又は複数の弁構造体は、t=tpurge+tfuelfillにて閉鎖される。従って、PDC103のパージ画分は、tpurge+tfuelfillに対するtpurgeの比率、つまりtpurge/(tpurge+tfuelfill)である。本発明の目的のために、PDC103の充填画分は、1−パージ画分である。
本発明の例示的な実施形態では、PDC103は、部分的燃料充填を有するように作動させる。つまり、充填画分は、0.9と0.1との間である。別の例示的な実施形態では、充填画分は、0.5と0.1との間である。本発明の例示的な実施形態では、デトネーションによる衝撃波は、PDC内の流体を加圧するために利用され、従って目標は、PDC内での充填画分を可能な限り小さくしながら依然としてデトネーションを持続させることである。従って、本発明の例示的な実施形態では、最小パージは、10%であり、従って0.1の充填画分となる。これは、最小限の燃料を使用しながら依然としてデトネーションを維持するので、望ましい充填画分である。しかしながら、充填画分が減少すると、デトネーションの維持が一層困難になる。従って、低い充填画分を維持するためには、当業者の能力範囲内ではあるが、一般的にシステムの一層の調整及び最適化が必要となる。本発明の別の例示的な実施形態では、充填画分は、0.5〜0.9の範囲内にある。この実施形態では、デトネーションの維持は、充填画分が0.1に近づく場合よりも容易である。
本発明のさらに別の例示的な実施形態では、PDC103は、パージ画分を制御して温度及び圧力ピークをオフセットさせるように作動させる。上述したのと同様に、パージ画分は、所望のピークオフセットを得るように燃料充填画分と共に調整することができる。
先行技術による装置では、燃料充填段階(PDC作動の)の間に充填が完了して、PDC作動時に高い圧力及び温度ピークの公知の同時発生が生じる。様々な用途及び環境におけるPDCの適用及び使用における制限因子となりがちなのは、これらのピーク及びそれらが作動時に同時に発生する傾向である。
本発明の実施形態では、部分的燃料充填及び/又はパージ画分の調整のみが行なわれる。部分的燃料充填を使用する場合には、この実施形態の充填画分は、1未満である。1未満の燃料充填画分を有することにより、本発明の実施形態が全体的により低い温度ピーク及び圧力ピークを有することが可能になりかつ圧力及び温度ピークの発生をオフセットさせることが可能になる。これはまた、パージ画分の調整(つまり、パージのための時間+燃料充填時間に対するパージ段階のための時間量の比率)と組合せて達成することもできる。本発明のさらに別の実施形態では、この利点は、部分的燃料充填の使用を図1に示すような収束−発散出口ノズル107のような一体型のノズルと組合せることによって強化される。本発明の実施形態では、充填画分は、0.1〜0.9の範囲内にあり、また別の例示的な実施形態では、充填画分は、0.1〜0.5である。さらに別の例示的な実施形態では、充填画分は、0.5〜0.9の範囲内にある。
収束−発散ノズル107のような一体型のノズルの使用によって達成される流れ膨張と共に部分的燃料充填により、作動時に生じる温度及び圧力ピークの低下並びに作動圧力ピーク及び質量流量ピークからの作動温度ピークのオフセットが得られる。圧力ピークは、圧力分布を時間の関数として広げることによって、つまり圧力ピークをより長い作動時間にわたって拡散させることによって低下させる。この圧力ピークの低下は次に、温度ピークを低下させる。PDC作動における温度及び圧力のピークの両方を低下させることによって、タービン段109の1つ又は複数の構成要素が受けるピークが低下する。
例示的な実施形態では、タービン段のような下流の構成要素における温度及び圧力ピークのオフセットは、少なくとも1msとすることができる。別の例示的な実施形態では、これらピーク間のオフセットは、少なくとも2msである。本発明のさらに別の例示的な実施形態では、このオフセットは、1〜30msの範囲内にある。それらピークをオフセットさせると同時にそれらピークのレベルを低下させることにより、下流構成要素の作動耐久性及び寿命における利点が得られる。下流構成要素上の応力は、それらピークの大きさがより小さくなりかつそれらピークが同時には生じないので、低下する。
タービン109における温度及び圧力負荷の減少により、より容易なタービン作動が可能になり、従ってまたPDCの商業的適用の実行可能性が拡大する。
図2A及び図2Bは、典型的なPDC(図2A)及び本発明の実施形態による装置(図2B)の圧力、温度及び質量流量の例示的なグラフ図である。図示するように、公知の装置では、PDCが燃料充填段階において十分に充填されておりかつ一体型のノズルを使用していない場合には、温度ピーク、圧力ピーク及び質量流量ピークは、本質的の同時に発生する。本出願の目的のために、温度ピークは、PDCの作動サイクル時に到達する最高温度であり、また圧力ピークは、PDCの作動サイクル時に到達する最高圧力である。これらのピークが同時に発生することによって、高いレベルの応力及び作動困難性がいずれかの下流タービン段又は装置上で発生している。しかしながら、本発明の実施形態では(図2B)、部分的燃料充填を収束−発散ノズルのような一体型の出口ノズル107と組合せることにより、温度、圧力及び質量流量の各々のピークレベルを低下させると共に、温度ピークを圧力ピーク及び質量流量ピークからオフセットさせることが可能になる。本発明の例示的な実施形態では、温度ピークは、該温度ピークが圧力ピークから遅延するようにオフセットされる。これもまた分かるように、圧力及び質量流量ピークは、該圧力及び質量流量分布を時間の関数として広げることによって、少なくとも部分的に低下させる。これらの変化により、タービン段109を含むあらゆる下流装置に加わる温度、圧力及び質量流量負荷を減少させることによって、様々な作動における装置の全体性能の向上並びにPDCの使用の商業的実行可能性の増大が得られる。
上述した低下(温度及び質量流量ピークの低下)の結果として、PDCの全体当量比が減少し、従って燃料混合気が恰も希薄であるかのように有効に作用する。その結果、低い当量比で作動することの利点が達成される。
図5は、本発明の例示的な実施形態による収束−発散ノズル107の例示的な実施形態を示している。図5(これは1つの例示的な実施形態である)に示すように、収束−発散ノズル107は、収束セクション501、スロートセクション503及び発散セクション505を有する。使用されるノズル107の全体寸法及び構成は、PDC及び全体システムの作動及び設計パラメータの関数である。しかしながら、収束−発散ノズルの物理的特性は、そのノズルが収束−発散ノズルの性能パラメータに従って作用するように維持されることになる。それらの特性には、(1)0.1〜1.0の範囲内のスロート−チューブ直径比、(2)収束角が10°〜90°未満の範囲内にあること、(3)収束セクションの長さ、(4)発散角が5°〜45°の範囲内にあること、及び(5)発散セクションの長さが含まれる。言うまでもなく、それらの物理的パラメータの各々は、PDC103及びエンジン100の作動及び性能基準に基づいて最適化されることになる。
図3は、複数のPDC103を使用していることを除いて、図1に示すエンジンと構造が同様なエンジン300の概略図を示している。この実施形態では、PDC103の作動は、それらの作動サイクルが同時に発生するように、或いはそれに代えてそれらの作動サイクルが互い違いになるように、同期させることができる。例えば、1つのPDCが、そのブローダウン段階にある間に、別のPDCは、その燃料充填段階にある。PDCの作動タイミングは、エンジン300の設計及び性能基準の関数である。
次に図4に移ると、本発明の実施形態の作動の流れを示すフロー図を示している。t=0の時に(新しいPDCサイクルの開始時に)、PDC燃焼室106がパージされる(S100)。パージプロセスS100の間に、高温の排気生成物(その前のデトネーションにより発生した)は、空気の流れ又はそれに類したものにより燃焼室106から外にパージ又は掃気される。一般的には、PDC103の入口部分105は、パージプロセスS100の間に開放されて空気又はその他のパージガスの流入を可能にする1つ又は複数の弁構造体(図示せず)を含む。次のステップS200は、部分的燃料充填プロセスである。このステップS200において、1つ又は複数の弁構造体(図示せず)は、開放した状態を維持し、従って空気が燃焼室106内に継続的に流入するのを可能にすると同時に、燃焼室106内に移動している空気内に燃料が噴射される。実施形態では、部分的燃料充填プロセスS200の間における燃焼室106内への空気流は、特定の速度に制御される。さらに、本発明の実施形態では、燃料は、入口部分105の上流で、入口部分105内で、又は入口部分105の後方でのいずれかで、或いはそれらの組合せで空気流内に噴射される。本発明の実施形態では、部分的燃料充填プロセスS200は、充填画分が1未満となるように行われる。本発明の別の実施形態では、充填画分は、0.1〜0.5の範囲内にあり、またさらに別の例示的な実施形態では、充填画分は、0.1〜0.9の範囲内にある。
部分的燃料充填プロセスS200が完了すると、1つ又は複数の弁構造体(図示せず)が閉鎖され、デトネーション開始ステップS300により、燃焼室106内で燃料空気混合気のデトネーションが発生し始める。デトネーションを発生させる様々な発生源は、公知であり、本明細書では説明しない。
燃焼室106内での燃料空気混合気のデトネーションの後に、デトネーションはデトネーション発端点から伝播し(デトネーション伝播ステップS400)、また1つ又は複数の弁構造体により入口部分105が閉鎖されているので、デトネーションの伝播は、燃焼室106内で出口ノズル107に向かって下流に導かれる。最終ステップつまりブローダウンステップS500において、燃料空気混合気からのデトネーション物質は、燃焼室106内で出口ノズル107に向かって移動する。デトネーション物質は次に、収束−発散ノズルである出口ノズル107を通って流れる(S600)。このプロセスの結果により、前述した温度、圧力及び質量流量ピークの低下が得られ、それは、PDCの全体当量比を低下させることに相当する。
以上、特に航空機用途に関して本発明を説明してきたが、本発明は、それに限定されるものではなく、またその中で本発明の利点が望ましいものとなるあらゆる同様なデトネーション/デフラグレーション装置におけるものとすることができることに注目されたい。
様々な特定の実施形態に関して本発明を説明してきたが、本発明が、特許請求の範囲の技術思想及び技術的範囲内の修正で実施することができることは、当業者には分かるであろう。
100 エンジン
101 空気流入口
103 デトネーション燃焼器
105 入口部分
106 燃焼室
107 出口ノズル
109 タービン部分
111 シャフト
113 マニフォルド構造体
501 収束セクション
503 スロートセクション
505 発散セクション

Claims (10)

  1. 燃焼室(106)と前記燃焼室に対してかつ該燃焼室の下流で結合された出口ノズル(107)とを有する少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器(103)、を含み、
    前記少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器の作動時に、デトネーションが、前記燃焼室内で発生し、かつ該少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器の燃料充填画分及びパージ画分の少なくとも1つが、前記デトネーションの圧力ピークから該デトネーションの温度ピークをオフセットさせるように利用され、
    前記燃料充填画分が、1−パージ画分として定められ、また
    前記パージ画分が、前記少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器のパージ時間及び該少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器の燃料充填時間の和に対する該少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器のパージ時間の比率である、
    エンジン(100)。
  2. 前記燃料充填画分が、0.1〜0.9の範囲内にある、請求項1記載のエンジン(100)。
  3. 前記燃料充填画分が、0.5〜0.9の範囲内にある、請求項1に記載のエンジン(100)。
  4. 前記燃焼室(106)が、その作動の燃料充填段階の間に部分的にのみ充填される、請求項1乃至3のいずれか1項記載のエンジン(100)。
  5. 前記温度ピークと前記圧力ピークとの間の時間のオフセットが、1〜30msの範囲内にある、請求項1乃至4のいずれか1項記載のエンジン(100)。
  6. 前記出口ノズル(107)が、0.1〜1.0の範囲内のスロート−チューブ直径比を有する収束−発散ノズル(107)である、請求項1乃至5のいずれか1項記載のエンジン(100)。
  7. 前記出口ノズル(107)が、10°〜90°未満の範囲内の収束角を備えた収束セクション(501)及び5°〜45°の範囲内の発散角を備えた発散セクション(505)を有する収束−発散ノズル(107)である、請求項1乃至6のいずれか1項記載のエンジン(100)。
  8. 発電する方法であって、
    少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器(103)を燃料−空気混合気で部分的に充填するステップと、
    前記少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器内で前記混合気をデトネーションさせるステップと、
    出口ノズル(107)を通して前記デトネーションさせた混合気を流出させるステップと、を含み、
    前記デトネーションさせるステップが、温度ピーク及び圧力ピークを発生し、かつ前記デトネーションさせた混合気が前記出口ノズルから流出した後に前記温度ピークと前記圧力ピークとの間に少なくとも1msのオフセットが存在するようにする、
    方法。
  9. 前記少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器(103)を部分的に充填ステップが、該少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器に対して0.1〜0.9の範囲内の燃料充填画分を供給し、
    前記充填画分が、1−パージ画分として定められ、
    前記パージ画分が、前記少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器のパージ時間及び該少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器の燃料充填時間の和に対する該少なくとも1つのパルスデトネーション燃焼器のパージ時間の比率である、
    請求項8記載の方法。
  10. 前記燃料充填画分が、0.5〜0.9の範囲内にあり、
    前記温度ピークと前記圧力ピークとの間のオフセットが、1〜30msの範囲内にあり、
    前記出口ノズル(107)が、0.1〜1.0の範囲内のスロート−チューブ直径比を有する収束−発散ノズル(107)である、
    請求項9記載の方法。
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