JP3931702B2

JP3931702B2 - Water-based coating composition and method for producing the water-based coating composition

Info

Publication number: JP3931702B2
Application number: JP2002073463A
Authority: JP
Inventors: 淳二岡本
Original assignee: Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Current assignee: Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority date: 2002-03-18
Filing date: 2002-03-18
Publication date: 2007-06-20
Anticipated expiration: 2022-03-18
Also published as: JP2003268301A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼き付け硬化型の水性塗料組成物に関し、詳しくは金属缶の内面コーティング等に適する水性塗料組成物であって、塗膜中に泡が残らず、泡に由来する欠陥がなく耐食性に優れた塗膜を形成し得る水性塗料組成物及び該組成物の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
塗料分野において、溶剤の使用による問題点を回避するために様々な用途において水性塗料への移行が検討されており、金属表面の防食用、特に食品、飲料用の金属缶の内面コーティングに用いられられる塗料は、省資源、省エネルギー、及び安全性の点から水性塗料への移行が進んでいる。水性塗料用の樹脂としては、溶剤系の塗料と同様に、塗膜の性能の観点からエポキシ樹脂が主として検討されてきた。
【０００３】
エポキシ樹脂を主とする内面被覆用の水性塗料組成物としては、エポキシ樹脂とアクリル系樹脂とが部分的に結合している状態にある、いわゆる自己乳化性エポキシ樹脂を水性媒体中に溶解ないし分散せしめたものが知られている。自己乳化性エポキシ樹脂を含有する水性塗料組成物は、例えば下記（１）〜（３）等に示す方法によって得ることができる。
（１）エステル化法
エポキシ樹脂を、カルボキシル基を含有するアクリル系樹脂にてエステル化し、塩基で中和して水性媒体中に分散等させる（特公昭５９−３７０２６号公報)。
（２）直説法（変形エステル化法）
エポキシ樹脂のエポキシ基の一部にアクリル酸やメタクリル酸を反応せしめ、（メタ）アクロイル基を有すエポキシ樹脂を得、次いで該エポキシ樹脂と、アクリル酸やメタクリル酸を含有するアクリル系モノマーとを共重合し、得られた共重合体を上記同様の方法で水中に分散等させる（特公昭６２−７２１３号公報 )。
（３）グラフト法
アクリル酸やメタクリル酸等のカルボキシル基含有重合性モノマーを必須成分とするアクリル系モノマー混合物を、フリーラジカル発生剤を用いてエポキシ樹脂にグラフトさせ、上記同様の方法で水性媒体中に分散等させる（特公昭６３−１７８９６号公報)。
【０００４】
さらに、塗膜の加工性、耐食性の向上を目的に、自己乳化性エポキシ樹脂を一種の乳化剤として用い、未変性のエポキシ樹脂を被乳化成分とする塗料組成物が提案された（特開平０７−１３８５２３号、特開平０８−２５３５５２号）。
【０００５】
しかし、自己乳化性エポキシ樹脂を含有する従来の水性塗料組成物は、ロールコーター等の塗装機を用いて長時間循環塗装すると、ロール間の撹拌や塗料タンク内の撹拌により細かい泡が多数塗料組成物に生じ、この泡が塗料と一緒に塗装される。塗料と一緒に塗装された泡のうち塗膜表面近傍にあるものは比較的消失しやすいが、塗膜内部に存在する泡が消失するためには塗膜の表面まで移動する必要があり、そのための時間も要する。
近年は、生産性向上の観点から高速塗工が益々強く要求されつつあり、塗装から塗膜の硬化完了するまでに要する時間が短くなったために、塗料と一緒に塗装された泡のうち特に塗膜内部に存在した泡が消失する前に塗膜が硬化してしまい、硬化後の塗膜中に細かい泡が残るようになってしまった。
【０００６】
自己乳化性エポキシ樹脂を一種の乳化剤として用い、未変性のエポキシ樹脂を被乳化成分として水性媒体中に分散等せしめた場合でも、未変性のエポキシ樹脂のエポキシ当量が小さいと、焼き付け硬化時に、フェノール樹脂やアミノ樹脂等に代表される硬化剤との反応速度が速くなり、その結果泡が消失する前に塗膜が硬化してしまう。
ところで、硬化する際には加熱により一旦樹脂が軟化もしくは溶融したりするが、未変性のエポキシ樹脂の分子量が大きいと、軟化もしくは溶融した際の粘度が高いために、塗料と一緒に塗装された泡がより消失し難く、硬化後の塗膜中に細かい泡がより残りやすかった。この泡の部分は、塗膜の厚みが薄く、塗膜が弱くなり、塗膜欠陥を生じたり、耐食性不良等の原因となっていた。
【０００７】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、加工性、耐食性に優れる塗膜を形成し得る塗料組成物であって、塗工後硬化前の塗膜中に泡が存在しても、硬化時の脱泡が良好で、硬化後の塗膜中に泡が残らず、塗膜欠陥が発生しない水性塗料組成物及び該水性塗料組成物の製造方法を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のエポキシ樹脂を用いてなる自己乳化性エポキシ樹脂を一種の乳化剤として用い、被乳化成分たる特定のエポキシ樹脂を水性媒体中に分散せしめることが、有効であることを見出し、本発明を完成した。
【０００９】
すなわち、第１の発明は、下記（１）及び（３）の関係を満足するエポキシ樹脂（ａ２）のエポキシ基の一部とカルボキシル基を含有するアクリル樹脂（ａ３）のカルボキシル基の一部とを反応せしめてなるアクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）と、
下記（１）を満足し、エポキシ当量が２０，０００（ｇ／ｅｑ）以上のエポキシ樹脂（Ｂ）と、水性媒体とを含有し、
前記アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）の形成に使用されたエポキシ樹脂（ａ２）とエポキシ樹脂（Ｂ）との重量比が（ａ２）／（Ｂ）＝１０／９０〜９０／１０であることを特徴とする水性塗料組成物である。
（１）２５００≦Ｘ≦８０００
（３）１．１Ｘ≦Ｙ≦１５０００
［式中、Ｘは数平均分子量、Ｙはエポキシ当量（ｇ／ｅｑ）である。］
【００１０】
第２〜４の発明は、乳化剤成分たるアクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）の形成に使用されたエポキシ樹脂（ａ２）が、種々の反応によって得られる反応生成物であることを特徴とする第１に記載の水性塗料組成物である。
【００１１】
第５〜７の発明は、被乳化成分たるエポキシ樹脂（Ｂ）が、種々の反応によって得られる反応生成物（Ｂ１）〜（Ｂ３）であることを特徴とする第１ないし第４の発明のいずれかに記載の水性塗料組成物である。
【００１２】
第８の発明は、レゾール型フェノール樹脂を含有することを特徴とする第１ないし第７の発明いずれかに記載の水性塗料組成物である。
【００１３】
第９の発明は、下記（１）及び（３）の関係を満足するエポキシ樹脂（ａ２）と、下記（１）を満足し、エポキシ当量が２０，０００（ｇ／ｅｑ）以上のエポキシ樹脂（Ｂ）と、カルボキシル基を含有するアクリル樹脂（ａ３）とを、（ａ２）／（Ｂ）＝１０／９０〜９０／１０（重量比）となるように混合し、次いで前記エポキシ樹脂（ａ２）のエポキシ基の一部と前記アクリル樹脂（ａ３）のカルボキシル基の一部とを反応せしめてなるアクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）とエポキシ樹脂（Ｂ）とを含有してなる組成物を得、
該組成物に塩基性化合物を加え、前記アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）中のカルボキシル基の一部もしくは全部を塩基性化合物で中和し、該中和物でエポキシ樹脂（Ｂ）を水性媒体中に分散せしめることを特徴とする水性塗料組成物の製造方法である。
（１）２５００≦Ｘ≦８０００
（３）１．１Ｘ≦Ｙ≦１５０００
［式中、Ｘは数平均分子量、Ｙはエポキシ当量（ｇ／ｅｑ）である。］
【００１４】
第１０の発明は、エポキシ樹脂（ａ２）及びエポキシ樹脂（Ｂ）と、カルボキシル基を含有するアクリル樹脂（ａ３）とを、［（ａ２）＋（Ｂ）］／（ａ３）＝９２／８〜５０／５０（重量比）となるように混合することを特徴とする第９の発明に記載の水性塗料組成物の製造方法である。
【００１５】
第１１〜１３の発明は、乳化剤成分たるアクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）の形成に使用されたエポキシ樹脂（ａ２）が、種々の反応によって得られる反応生成物であることを特徴とする第９又は第１０の発明に記載の水性塗料組成物の製造方法である。
【００１６】
第１４〜１６の発明は、被乳化成分たるエポキシ樹脂（Ｂ）が、種々の反応によって得られる反応生成物（Ｂ１）〜（Ｂ３）であることを特徴とする第９ないし第１３の発明のいずれかに記載の水性塗料組成物の製造方法である。
【００１７】
【発明の実施形態】
次に本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の塗料組成物は、上記したように特定のエポキシ樹脂（ａ２）を用いてなるいわゆる自己乳化性エポキシ樹脂であるアクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）を一種の乳化剤として用い、被乳化成分たる特定のエポキシ樹脂（Ｂ）を水性媒体中に分散せしめたものである。
【００１８】
まず、自己乳化性エポキシ樹脂（Ａ）の原料であるエポキシ樹脂（ａ２）について説明する。
本発明で使用するエポキシ樹脂（ａ２）は、下記（１）及び（３）の関係を満足するものであり、
（１）２５００≦Ｘ≦８０００
（３）１．１Ｘ≦Ｙ≦１５０００
［式中、Ｘは数平均分子量、Ｙはエポキシ当量（ｇ／ｅｑ）である。］
数平均分子量は、２８００≦Ｘ≦７０００であることが好ましい。自己乳化性エポキシ樹脂の原料たるエポキシ樹脂（ａ２）の数平均分子量Ｘが２５００より小さい場合、この自己乳化性エポキシ樹脂を用いてなる水性塗料組成物から形成される塗膜の加工性が悪くなる。自己乳化性エポキシ樹脂の原料たるエポキシ樹脂（ａ２）の数平均分子量Ｘが８０００より大きいと、この自己乳化性エポキシ樹脂の軟化もしくは溶融粘度が高くなり、硬化時の泡抜けが悪くなる。
また、エポキシ当量Ｙは、１．２Ｘ≦Ｙ≦１３０００（ｇ／ｅｑ）であることが好ましい。エポキシ当量Ｙが、数平均分子量の１．１倍（＝１．１Ｘ（ｇ／ｅｑ））より小さいと焼き付け時の硬化速度が早くなり過ぎ、硬化時の泡抜けが悪くなる。一方、エポキシ当量Ｙが、１５０００（ｇ／ｅｑ）より大きいと水性化が困難になる。
尚、本発明にいう数平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー測定におけるポリスチレン換算によるものである。後述するエポキシ樹脂（Ｂ）等の場合も同様である。
【００１９】
このようなエポキシ樹脂（ａ２）としては、ビスフェノールＡ型エポキシ樹脂、ビスフェノールＦ型エポキシ樹脂、フェノールノボラック樹脂とエピクロヒドリンを反応させて得られるフェノールノボラック型エポキシ樹脂、脂環族系エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのうち、塗料物性、衛生性の点からビスフェノールＡ型エポキシ樹脂、ビスフェノールＦ型エポキシ樹脂をそれぞれ単独または併用することが、あるいはビスフェノールＡ及びビスフェノールＦを共重合したエポキシ樹脂を使用することが好ましい。
【００２０】
このようなエポキシ樹脂（ａ２）は、種々の方法で得ることができる。例えば、以下に示す（ア）〜（ウ）のような方法が挙げられる。
（ア）下記（１）及び（２）の関係を満足するエポキシ樹脂（ａ１）と一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）とを反応生せしめる。
（１）２５００≦Ｘ≦８０００
（２）０．５Ｘ≦Ｙ≦Ｘ
［式中、Ｘは数平均分子量、Ｙはエポキシ当量（ｇ／ｅｑ）である。］
（イ）下記式（４）で表されるビスフェノールＡ型エポキシモノマー（ｂ２）と、ビスフェノール類（ｂ４）と、一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）とを反応生せしめる。
【化５】

（ウ）エピクロルヒドリン（ｂ５）と、ビスフェノール類（ｂ４）と、一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）とを反応せしめる。
【００２１】
（ア）の方法について説明する。（ア）の方法は、数平均分子量Ｘが２５００≦Ｘ≦８０００、エポキシ当量Ｙが０．５Ｘ≦Ｙ≦Ｘの範囲にあるエポキシ樹脂（ａ１）を、一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）とを反応せしめ、数平均分子量Ｘはほとんど変えずにエポキシ当量を所定の大きさまで増大させてエポキシ樹脂（ａ２）を得る方法である。
エポキシ樹脂（ａ１）の数平均分子量Ｘは、上記エポキシ樹脂（ａ２）の場合と同様の理由により、２５００≦Ｘ≦８０００であることが重要であり、２８００≦Ｘ≦７０００であることが好ましい。また、エポキシ樹脂（ａ１）のエポキシ当量Ｙが０．５Ｘ（ｇ／ｅｑ）より小さいとエポキシ樹脂（ａ２）を得るための合成時間が長くなり実用的でない。一方、エポキシ樹脂（ａ１）のエポキシ当量ＹがＸ（ｇ／ｅｑ）より大きいとエポキシ樹脂（ａ２）を得るための合成時間が短くなりすぎ制御が難しく実用的でない。
エポキシ樹脂（ａ１）として使用できる市販品としては、例えば、ジャパンエポキシレジン（株）のエピコート１００７（数平均分子量＝２９００、エポキシ当量＝２０００、以下同様）、エピコート１００９（３７５０、２８００）、エピコート１０１０（５５００、４０００）等がある。
【００２２】
（ア）の方法で用いられる一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）としては、フェノール、オルソクレゾール、メタクレゾール、パラクレゾール、２，３−キシレノール、２，４−キシレノール、２，５−キシレノール、２，６−キシレノール、３，４−キシレノール、３，５−キシレノール、２−プロピルフェノール、４−プロピルフェノール、２−イソプロピルフェノール、３−イソプロピルフェノール、４−イソプロピルフェノール、２，３，５−トリメチルフェノール、２，３，６−トリメチルフェノール、２，４，６−トリメチルフェノール、３，４，５−トリメチルフェノール、２−ｓｅｃ−ブチルフェノール、２−ｔｅｒｔ−ブチルフェノール、３−ｔｅｒｔ−ブチルフェノール、４−ｓｅｃ−ブチルフェノール、４−ｔｅｒｔ−ブチルフェノール、４−イソプロピル−３−メチルフェノール、５−イソプロピル−３−メチルフェノール、ｐ−ノニルフェノール等種々のものが挙げられるが、アルキルフェノールが好ましく、アルキル基の炭素数が４以下のアルキルフェノールがより好ましい。
【００２３】
次に（イ）の方法について説明する。（イ）の方法は、いわゆるアドバンス法といわれる方法の一種である。即ち、上記式（４）で表されるビスフェノールＡ型エポキシモノマー（ｂ２）と、ビスフェノール類（ｂ４）と、一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）とを反応せしめて、所定の数平均分子量、エポキシ当量のエポキシ樹脂（ａ２）を得る方法である。
ここで用いられる一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）としては、上記（ア）の方法において例示したものが同様に例示できる。
ここで用いられるビスフェノール類（ｂ４）としては、ビスフェノールＡ、ビスフェノールＦ、ビスフェノールＡＤ、ビスフェノールＳ、テトラメチルビスフェノールＡ、テトラメチルビスフェノールＦ、テトラメチルビスフェノールＡＤ、テトラメチルビスフェノールＳ、テトラクロロビスフェノールＡ、テトラブロモビスフェノールＡ等があり、このうち特にビスフェノールＡ、ビスフェノールＦをそれぞれ単独または併用して使用することが好ましい。
【００２４】
次に（ウ）の方法について説明する。（ウ）の方法は、いわゆるタフィー法といわれる方法の一種である。即ち、エピクロヒドリン（ｂ５）とビスフェノール類（ｂ４）と一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）とを反応せしめ、所定の数平均分子量、エポキシ当量のエポキシ樹脂（ａ２）を得る方法である。
ここで用いられるビスフェノール類（ｂ４）としては、上記（イ）の方法において例示されたものが同様に例示できる。また、一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）としても、上記（ア）、（イ）の方法において例示されたものが同様に例示できる。
【００２５】
上記（ア）の方法におけるエポキシ樹脂（ａ１）と一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）との反応、上記（イ）の方法における式（４）で表されるビスフェノールＡ型エポキシモノマー（ｂ２）とビスフェノール類（ｂ４）と一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）との反応、上記（ウ）の方法におけるエピクロヒドリン（ｂ５）とビスフェノール類（ｂ４）と一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）との反応は、いずれも触媒の存在下、通常８０乃至２２０℃の温度において３０分乃至２０時間の条件下に行うことができる。
【００２６】
ここで使用される触媒の例としては、苛性ソーダ、苛性カリ等のアルカリ金属水酸化物類、トリエチルアミン、トリ−ｎ−ブチルアミン等の３級アミン類、２−メチルイミダゾール、２−エチル−４メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド等の４級アンモニウム塩類、ｎ−ブチルトリフェニルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩類等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらの触媒は１種または必要に応じて２種以上組み合わせても良く、その使用量は使用する触媒によっても異なるが、
【００２７】
上記（ア）の方法の場合、エポキシ樹脂（ａ１）と一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）との合計１００重量部重量部当たり、０．００５乃至３重量部程度、
上記（イ）の方法の場合、ビスフェノールＡ型エポキシモノマー（ｂ２）、ビスフェノール類（ｂ４）、及び一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）の合計１００重量部重量部当たり、０．００５乃至３重量部程度、上記（ウ）の方法の場合、エピクロヒドリン（ｂ５）、ビスフェノール類（ｂ４）、及び一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）の合計１００重量部当たり、０．００５乃至３重量部程度である。
【００２８】
また、エポキシ樹脂（ａ２）を得る際には溶媒を使用することができる。使用できる溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ソルベントナフサ等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、ｎ−ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のエステル系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶剤等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。これらの溶媒は１種または必要に応じて２種以上を混合して用いてもよい。
【００２９】
次にいわゆる自己乳化性エポキシ樹脂であるアクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）のもう１つの原料であるカルボキシル基を含有するアクリル樹脂（ａ３）について説明する。
本発明で使用するカルボキシル基を含有するアクリル樹脂（ａ３）は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のようなカルボキシル基含有ビニルモノマーの１種もしくは２種以上と、このカルボキシル基含有ビニルモノマーと共重合可能なビニルモノマー、例えば、スチレン、ビニルトルエン、２−メチルスチレン、ｔ−ブチルスチレン、クロルスチレン等のスチレン系モノマー；アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ｎ−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ｎ−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ｎ−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸ｎ−ヘキシル、アクリル酸ｎ−２エチルヘキシル、アクリル酸ｎ−オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル等のアクリル酸エステル系モノマー；メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ｎ−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ｎ−アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸ｎ−ヘキシル、メタクリル酸ｎ−２エチルヘキシル、メタクリル酸ｎ−オクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル系モノマー；アクリル酸２−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシメチル、メタクリル酸２−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等のヒドロキシル基含有モノマー；Ｎ−メチロール（メタ）アクリルアミド、Ｎ−ブトキシメチル（メタ）アクリルアミド等のＮ−置換（メタ）アクリル系モノマー等の１種もしくは２種以上とを共重合せしめて得られるものである。
【００３０】
カルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）の調整は、例えば上記モノマーを重合開始剤の存在下、有機溶剤中で溶液重合することにより行うことができる。このとき共重合比率、種類は特に制限されるものではないが、カルボキシル基含有ビニルモノマーは５重量％以上、特に２０〜８０重量％共重合することが好ましく、メタクリル酸が好ましい。また、カルボキシル基含有ビニルモノマーと共重合可能な他のビニルモノマーは、９５重量％以下、特に２０〜８０％共重合することが好ましく、スチレン及びアクリル酸エチルを使用することが好ましい。また、カルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）の数平均分子量は、３０００〜２０００００であることが好ましい。
【００３１】
上記、重合開始剤としては有機過酸化物、過硫酸塩、アゾビス化合物等があり、具体的には、ベンゾイルパーオキサイド、パーブチルオクテート、ｔ−ブチルハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリル、２，２−アゾビス（２−アミノプロパン）ハイドロクロライド等が挙げられる。
【００３２】
カルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）の調整の際に使用できる有機溶剤は特に制限されるものではないが、アルコール系、グリコール系、ジグリコール系、アセテート系溶剤等があり、具体的にはｎ−プロパノール、イソプロパール、ｎ−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ｎ−アミルアルコール、アミルアルコール、メチルアミルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、１，３−ブチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、メチルプロピレングリコール、メチルプロピレンジグリコール、プロピルプロピレングリコール、プロピルプロピレンジグリコール、ブチルプロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、３−メトキブチルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、３−メチル−３−メトキシブチルアセテート等を挙げることができる。
【００３３】
次に本発明で用いる自己乳化性エポキシ樹脂であるアクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）について説明する。
アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）は、上記したエポキシ樹脂（ａ２）中のエポキシ基の一部と、上記カルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）中のカルボキシル基の一部とを、常法に従い、エステル化反応せしめることによって得られるものであり、アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）とエポキシ樹脂（ａ２）とが部分的に結合してなるものである。
【００３４】
次に本発明で使用するエポキシ樹脂（Ｂ）について説明する。
エポキシ樹脂（Ｂ）は、数平均分子量Ｘが２５００≦Ｘ≦８０００であり、エポキシ当量が２００００（ｇ／ｅｑ）以上の樹脂である。
エポキシ樹脂（Ｂ）は、硬化する際、塗膜形成成分が軟化もしくは溶融している状態を長く保つ機能を担うと共に、硬化時の溶融粘度を低下させ、塗膜中に巻き込まれた泡を消失し易くする機能を担う。
即ち、エポキシ当量が２００００（ｇ／ｅｑ）以上、好ましくは２１０００ｇ／ｅｑ）以上の実質的にエポキシ基をほとんど有しない程エポキシ当量の大きいものを用いることによって、硬化速度を抑制し得る。このようなエポキシ樹脂（Ｂ）の代わりに、アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）の構成原料として用いるエポキシ樹脂（ａ２）や、そのエポキシ樹脂（ａ２）の原料のエポキシ樹脂（ａ１）のように比較的エポキシ当量が小さく、エポキシ基を多く有するエポキシ樹脂を、被乳化成分として用いてた場合、エポキシ基の多さ故に硬化速度を十分に抑制し切れない。
また、数平均分子量Ｘが２５００≦Ｘ≦８０００、好ましくは２８００≦Ｘ≦７０００のエポキシ樹脂を用いることによって、硬化時の樹脂の溶融粘度を低下できるので、塗膜中に巻き込まれた泡が消失しやすくなる。このようなエポキシ樹脂（Ｂ）の代わりに、いわゆるフェノキシ樹脂のように数平均分子量の大きい樹脂を被乳化成分として用いても、その分子量の大きさ故に硬化する際粘度が十分に低下しないので、塗膜中に巻き込まれた泡が消失し難い。尚、数平均分子量Ｘが２５００より小さい樹脂を用いると、得られる塗膜の加工性が悪くなる。
【００３５】
本発明で用い得るエポキシ樹脂（Ｂ）としては、ビスフェノールＡエポキシ樹脂、ビスフェノールＦエポキシ樹脂、フェノールノボラック樹脂とエピクロヒドリンを反応させて得られるフェノールノボラック型エポキシ樹脂、脂環族系エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのうち、塗料物性、衛生性の点からビスフェノールＡ型エポキシ樹脂、ビスフェノールＦ型エポキシ樹脂をそれぞれ単独または併用することが、あるいはビスフェノールＡ及びビスフェノールＦを共重合したエポキシ樹脂を使用することが好ましい。
【００３６】
このようなエポキシ樹脂（Ｂ）は、アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）の原料たるエポキシ樹脂（ａ２）の場合と同様に種々の方法で得ることができる。例えば、以下に示す（ア’）〜（ウ’）のような方法で得ることができる。
（ア’）下記（１）及び（２）の関係を満足するエポキシ樹脂（ａ１）と一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）とを反応生せしめる。（１）２５００≦Ｘ≦８０００
（２）０．５Ｘ≦Ｙ≦Ｘ
［式中、Ｘは数平均分子量、Ｙはエポキシ当量（ｇ／ｅｑ）である。］
（イ’）下記式（４）で表されるビスフェノールＡ型エポキシモノマー（ｂ２）と、ビスフェノール類（ｂ４）と、一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）とを反応生せしめる。
【化６】

（ウ’）エピクロルヒドリン（ｂ５）と、ビスフェノール類（ｂ４）と、一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）とを反応せしめる。
【００３７】
即ち、（ア’）〜（ウ’）の方法は、方法としては上記（ア）〜（イ）の方法とそれぞれ同様であるが、原料比や触媒量、温度条件等を制御することによって、得られるエポキシ樹脂のエポキシ当量を制御することができる。一般にはエポキシ基に比して一分子中にフェノール性の水酸基を１個有する化合物（ｂ１）を多く使用すると、エポキシ当量の大きいエポキシ樹脂を得ることができる。
【００３８】
次に本発明の水性塗料組成物について説明する。
本発明の水性塗料組成物は、上記アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）と上記エポキシ樹脂（Ｂ）と水性媒体とを含有するものであって、アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）の形成に供されたエポキシ樹脂（ａ２）とエポキシ樹脂（Ｂ）との重量比が（ａ２）／（Ｂ）＝１０／９０〜９０／１０であるものであり、（ａ２）／（Ｂ）＝２０／８０〜８０／２０であることが好ましい。
本発明の水性塗料組成物を詳しく説明すると、アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）とエポキシ樹脂（Ｂ）とを、揮発性塩基化合物の存在下に水性媒体中に分散せしめてなるものである。即ち、アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）中のカルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）に由来するカルボキシル基を揮発性塩基化合物で中和し、この中和物を一種の乳化剤として用い、被乳化成分たるエポキシ樹脂（Ｂ）を水性媒体中に分散せしめてなるものである。被乳化成分たるエポキシ樹脂（Ｂ）の割合が１０重量％未満になると、塗膜の硬化速度が早く、塗膜中の泡が完全に抜けきる前に硬化が完了し、泡残りが発生する。一方、被乳化成分たるエポキシ樹脂（Ｂ）の割合が９０重量％を越えると、アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）を乳化剤として用いても水性化が困難になる。
【００３９】
本発明の水性塗料組成物は、例えば、
▲１▼ アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）とエポキシ樹脂（Ｂ）とを混合してから、揮発性塩基化合物及び水性媒体を加えて、水性化する、
▲２▼ アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）に揮発性塩基化合物を加え、次いでエポキシ樹脂（Ｂ）を加え、これに水性媒体を加える、
▲３▼ アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）に揮発性塩基化合物及び水を加え、最後にエポキシ樹脂（Ｂ）を加える、
▲４▼ エポキシ樹脂（ａ２）とエポキシ樹脂（Ｂ）とカルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）との混合物を得、エポキシ樹脂（ａ２）中のエポキシ基の一部とカルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）中のカルボキシル基の一部とを反応せしめ、アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）とエポキシ樹脂（Ｂ）とを含有してなる組成物を得、次いで塩基性化合物によってアクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）中のカルボキシル基を中和し、該中和物でエポキシ樹脂（Ｂ）を水性媒体中に分散する、
等の種々の方法で得ることができ、▲４▼の方法で得ることが好ましい。
【００４０】
▲４▼の方法についてさらに詳細に説明する。
まず、エポキシ樹脂（ａ２）とエポキシ樹脂（Ｂ）とカルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）を、（ａ２）／（Ｂ）＝１０／９０〜９０／１０（重量比）となるように有機溶媒に溶解する。また、このときエポキシ樹脂（Ｂ）とエポキシ樹脂（ａ２）の合計量とカルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）との比率は、９２／８〜５０／５０（重量比）の範囲が好ましく、特に９０／１０〜７０／３０（重量比）の範囲が好ましい。エポキシ樹脂（Ｂ）とエポキシ樹脂（ａ２）の合計量が５０重量％未満、即ちカルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）の割合が相対的に５０重量％を越えると塗膜の耐水性が悪くなる傾向にある。一方、エポキシ樹脂（Ｂ）とエポキシ樹脂（ａ２）の合計量が９２重量％を越えると水性化が困難になる。
【００４１】
エポキシ樹脂（ａ２）とエポキシ樹脂（Ｂ）とカルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）とを溶解後、触媒の存在下に５０℃〜１３０℃で１０分〜８時間加熱することによって、エポキシ樹脂（ａ２）中のエポキシ基の一部とカルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）中のカルボキシル基の一部とを反応させ、アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）とエポキシ樹脂（Ｂ）とを含有する組成物を得ることができる。エポキシ樹脂（ａ２）とカルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）との反応は、エポキシ樹脂（Ｂ）の存在下に行われることとなるが、エポキシ樹脂（Ｂ）はエポキシ当量が２００００（ｇ／ｅｑ）以上と極めて大きく、エポキシ樹脂（ａ２）に比して反応点となるべきエポキシ基がほとんど存在しないに等しいので、カルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）は専らエポキシ樹脂（ａ２）と反応する。
アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）とエポキシ樹脂（Ｂ）とを含有する組成物を得た後、これを水性化することによって本発明の水性塗料組成物を得ることができる。水性化した後、不要な溶剤を取り除くため、脱溶剤を行ってもよい。
【００４２】
エポキシ樹脂（ａ２）及び（Ｂ）、並びにカルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）を溶解するための有機溶剤は特に制限されるものではないが、ｎ−プロパノール、イソプロパール、ｎ−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ｎ−アミルアルコール、アミルアルコール、メチルアミルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、１，３−ブチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、メチルプロピレングリコール、メチルプロピレンジグリコール、プロピルプロピレングリコール、プロピルプロピレンジグリコール、ブチルプロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、３−メトキブチルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、３−メチル−３−メトキシブチルアセテート等を挙げることができる。
【００４３】
エポキシ樹脂（ａ２）とカルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）との反応に用いられる触媒としてはアミン系触媒が挙げられ、より具体的には例えば、ジメチルエタノールアミン、ジメチルベンジルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、モルホリン等が挙げられる。アミン系触媒の使用量はカルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）中のカルボキシル基１当量に対して、通常０．０５〜２当量の範囲で使用するのがよい。
【００４４】
アクリル変性エポキシ樹脂（Ａ）とエポキシ樹脂（Ｂ）とを含有する組成物を水性媒体中に中和・分散するには、常法によればよい。例えば、中和剤である塩基性化合物、好ましくは揮発性塩基化合物を含有する水性媒体中に撹拌下にアクリル樹脂変性エポキシ樹脂（Ａ）とエポキシ樹脂（Ｂ）の混合物を徐々に添加する方法、アクリル樹脂変性エポキシ樹脂（Ａ）とエポキシ樹脂（Ｂ）の混合物を塩基性化合物によって中和した後、撹拌下にて、この中和物に水性媒体を添加するか又はこの中和物を水性媒体中に添加する方法などを挙げることができる。
【００４５】
上記、塩基性化合物としてはアンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン類、ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、アミノメチルプロパノール等のアルコールアミン類、モルホリン等がある。
【００４６】
本発明の水性塗料組成物は、必要に応じて、レゾール型フェノール樹脂又はメラミン樹脂もしくはベンゾグアナミン樹脂などのアミノ樹脂などの硬化剤、界面活性剤、消泡剤、ワックス、顔料などを含有していてもよい。
【００４７】
本発明の水性塗料組成物は、種々の基材に適用することができ、例えばアルミニウム板、鋼板、ブリキ板等の無処理の又は表面処理した金属板、これらの金属板にプライマーを塗装した金属板、及びこれらの金属板にポリエステルフィルム（ＰＥＴ）をラミネートしたＰＥＴ被覆金属板など、ならびにこれらの金属板を缶などに加工したものなどを挙げることができる。
【００４８】
本発明の水性塗料組成物を基材に塗装する方法としては、公知の各種の方法、例えばロールコータ塗装、スプレー塗装、浸漬塗装や電着塗装等が適用できる。塗膜厚は用途によって適宜選定すればよいが、通常３〜２０μｍ程度が好ましい。塗装した塗膜の乾燥条件としては、通常、素材到達最高温度が１２０〜３００℃となる条件で１０秒〜２０分間が好ましい。
【００４９】
【実施例】
次に本発明を実施例により具体的に説明する。なお、例中の「部」及び「％」はそれぞれ「重量部」及び「重量％」である。
【００５０】
製造例１エポキシ樹脂（ａ２−１）の製造
４つ口フラスコにエピコート１００９（ジャパンエポキシレジン社製、数平均分子量約３７５０、エポキシ当量約２８００ｇ／ｅｑ）を５００部、ｐ−ｔｅｒｔ−ブチルフェノール２０部、ブチルセロソルブ８０部、２５％水酸化ナトリウム水溶液１部を加え、撹拌しながら１６０℃に昇温。同温度で８時間保持し、エポキシ樹脂（ａ２−１）を得た。得られたエポキシ樹脂は数平均分子量４１００、エポキシ当量９３００ｇ／ｅｑであった。
【００５１】
製造例２エポキシ樹脂（ａ２−２）の製造
４つ口フラスコにエピクロヒドリン２２４部、ビスフェノールＡ５５２部、２０％テトラメチルアンモニウムクロライド水溶液を１部加え、撹拌しながら１６０℃に昇温。同温度で５時間保持し、エポキシ樹脂（ａ２−２）を得た。得られたエポキシ樹脂は数平均分子量５８００、エポキシ当量８９００ｇ／ｅｑであった。
【００５２】
製造例３エポキシ樹脂（ａ２−３）の製造
４つ口フラスコにエピコート８２８ＥＬ（ジャパンエポキシレジン社製、数平均分子量約３５０、エポキシ当量約１９０ｇ／ｅｑ）を５００部、ビスフェノールＡ２７６部、ｐ−ｔｅｒｔ−ブチルフェノール１０部、２０％テトラメチルアンモニウムクロライド水溶液を１部加え、撹拌しながら１６０℃に昇温。同温度で５時間保持し、エポキシ樹脂（ａ２−３）を得た。得られたエポキシ樹脂は数平均分子量５５００、エポキシ当量６７００ｇ／ｅｑであった。
【００５３】
製造例４〜１９エポキシ樹脂の製造
製造例３と同様の方法にて表１，表２に示す配合でエピコート８２８ＥＬ、ビスフェノールＡ、ｐ−ｔｅｒｔ−ブチルフェノール、２０％テトラメチルアンモニウムクロライド水溶液を仕込み、エポキシ樹脂（ａ２−４）〜（ａ２−６）、エポキシ樹脂（Ｂ−１）〜（Ｂ−４）（以上、実施例用エポキシ樹脂）、並びにエポキシ樹脂（ａ２’−１）〜（ａ２’−５）、エポキシ樹脂（Ｂ’−１）〜（Ｂ’−５）（以上、比較例用エポキシ樹脂）を得た。
【００５４】
【表１】

【００５５】
【表２】

【００５６】
製造例２０カルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）溶液の製造
４つ口フラスコにｎ−ブタノール９００部を加え１００℃に昇温した。この中にスチレン１８０部、アクリル酸エチル１５０部、メタクリル酸２７０部、ベンゾイルパーオキサイド１２部を３時間かけて滴下した。滴下終了後１００℃で３時間保持し、数平均分子量８０００のカルボキシル基含有アクリル重合体（ａ３）溶液（固形分４０％）を得た。
【００５７】
製造例２１レゾール型フェノール樹脂(Ｄ)溶液の製造
４つ口フラスコにｐ−クレゾール４１７．７部、ホマリン４０％ｎ-ブタノール溶液５８０．１部、水酸化マグネシウム２．２部を仕込み、窒素気流下で１００℃にて２．５時間反応させた後、リン酸にて中和し、キシレン／ｎ−ブタノール／シクロヘキサノン＝１／１／１と多量の水を加えて５時間放置し、生成塩を含む水層を分離除去し、更に共沸脱水して固形分３５％のレゾール型フェノール樹脂(Ｄ)溶液を得た。
【００５８】
実施例１
エポキシ樹脂（ａ２−１）７２６部、エポキシ樹脂（Ｂ−１）７２６部、カルボキシル基含有アクリル樹脂（ａ３）溶液４９５部、ブチルセロソルブ６００部を４つ口フラスコに仕込み撹拌しながら１２０℃に昇温した。１２０℃で３時間保持した後、８０℃まで冷却しジメチルエタノールアミン７２．６部を加えた後、レゾール型フェノール樹脂（Ｄ）溶液を９４．５部加え、１時間撹拌し、固形分３０％の水性塗料組成物を得た。
【００５９】
実施例２〜１４、比較例１、３〜１１、１４
実施例１と同様の方法で、表３、表４に示した樹脂配合（固形分）に基づき、エポキシ樹脂の種類、添加量以外は全て実施例１と同様の操作を行いそれぞれ固形分３０％の水性塗料組成物を得た。
尚、比較例２、１２、１３も同様にして水性塗料組成物を得ようとしたが、比較例２及び１２は、水性化する際にゲル化した。また、比較例１３は、塗料中にゲル状物が生じた。
【００６０】
【表３】

【００６１】
【表４】

【００６２】
［評価］
試験片及び泡の数：実施例１〜１４及び比較例１〜１４の水性塗料組成物５ｋｇをロールコーターで１時間循環し、塗料タンクの撹拌等により塗料中に泡を含ませる。次いで、各水性塗料組成物を循環しながら、焼き付け後の塗膜厚が７μｍになるように厚さ０．１９ｍｍのチンフリースチールに塗装後、ただちにオーブンに入れ１００℃−１分予備乾燥し塗膜中に泡を固定し、５０倍の光学顕微鏡を用い、１平方センチメートルの塗膜中の泡の数を数えた。その後、更に２００℃−１０分焼き付け塗膜を硬化させ、同様に５０倍の光学顕微鏡を用い、１平方センチメートルの塗膜中の泡の数を数えた。泡の数を数えた後、この塗装板を用いて塗膜性能試験を行った。結果を表５に示す。
【００６３】
耐食性：開口部面積100cm²の円柱状プラスチック容器に、１％食塩水を表面張力で表面が凸状になるまで満たす。容器内側底部には、リード線付きマイナス電極が取り付けられ、前記リード線は容器外部に取り出し可能である。
塗膜面と食塩水間に隙間、気泡が生じないように、15cm×15cmの塗装板の塗膜面が、上記食塩水に接触するように置く。塗装板の裏面（非塗装面）にリード線付きプラス電極を取り付ける。マイナス電極に取り付けられたリード線とプラス電極に取り付けられたリード線間に、６Ｖの電圧を印加し、印加１０秒後の電流値を測定した。
【００６４】
加工性：塗装板を大きさ４０ｍｍ×５０ｍｍに切断し、塗膜を外側にして、試験部位が４０ｍｍになるようにＵ字状に２つ折りにし、この２つ折りにした試験片の間に、厚さ０．１９ｍｍのチンフリースチールを２枚挟み、３Ｋｇの荷重を４５ｃｍの高さより折り曲げ部に落下させた。電極金属板上に乗っている食塩水をしみ込ませたスポンジを、折り曲げた上記の試験片の折り曲げ部の外側に押し当て、Ｕ字状試験片の先端部と上記電極金属間に６Ｖの電圧を印加し、印加６秒後の電流値を測定した。
【００６５】
耐水性：１２５℃で４０分間レトルト処理し、塗膜の表面状態を下記基準で目視判定した。
○：異常が認められない
△：白化が少し認められる
×：著しく白化が認められる
【００６６】
密着性：塗膜面にナイフで約１．５ｍｍ間隔で縦、横それぞれ１１本の切り目をゴバン目に入れる。２４ｍｍ巾のセロハン粘着テープを密着させ、強く剥離した時のゴバン目部の未剥離数を表す。
【００６７】
【表５】

【００６８】
【発明の効果】
本発明の水性塗料組成物は、塗膜中に泡が巻き込まれたまま塗装されても硬化時の塗膜からの泡抜けがよく、塗膜欠陥のない耐食性の優れた塗膜を得ることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a bake curable aqueous coating composition, and more particularly, an aqueous coating composition suitable for coating an inner surface of a metal can and the like. The present invention relates to an aqueous coating composition capable of forming an excellent coating film and a method for producing the composition.
[0002]
[Prior art]
In the paint field, the shift to water-based paints has been studied in various applications in order to avoid the problems caused by the use of solvents, and it is used for anticorrosion of metal surfaces, especially for the inner coating of metal cans for foods and beverages. From the viewpoint of resource saving, energy saving, and safety, the paints to be used are being shifted to water-based paints. As a resin for water-based paint, an epoxy resin has been mainly studied from the viewpoint of the performance of a coating film, like a solvent-based paint.
[0003]
As an aqueous coating composition for inner surface coating mainly composed of an epoxy resin, a so-called self-emulsifiable epoxy resin in which an epoxy resin and an acrylic resin are partially bonded is dissolved or dispersed in an aqueous medium. What has been shown is known. An aqueous coating composition containing a self-emulsifying epoxy resin can be obtained by the method shown in the following (1) to (3), for example.
(1) Esterification method
The epoxy resin is esterified with an acrylic resin containing a carboxyl group, neutralized with a base, and dispersed in an aqueous medium (Japanese Patent Publication No. 59-37026).
(2) Direct method (modified esterification method)
A part of the epoxy group of the epoxy resin is reacted with acrylic acid or methacrylic acid to obtain an epoxy resin having a (meth) acryloyl group, and then the epoxy resin and an acrylic monomer containing acrylic acid or methacrylic acid The copolymer is copolymerized, and the obtained copolymer is dispersed in water by the same method as described above (Japanese Patent Publication No. 62-7213).
(3) Graft method
An acrylic monomer mixture having a carboxyl group-containing polymerizable monomer such as acrylic acid or methacrylic acid as an essential component is grafted onto an epoxy resin using a free radical generator, and dispersed in an aqueous medium in the same manner as described above ( (Japanese Patent Publication No. 63-17896).
[0004]
Furthermore, for the purpose of improving the processability and corrosion resistance of the coating film, a coating composition using a self-emulsifying epoxy resin as a kind of emulsifier and using an unmodified epoxy resin as an emulsified component has been proposed (Japanese Patent Laid-Open No. 07-2007). 138523, Japanese Patent Laid-Open No. 08-253552).
[0005]
However, conventional water-based paint compositions containing self-emulsifiable epoxy resins have many fine bubbles due to stirring between rolls or stirring in the paint tank when applied repeatedly for a long time using a coating machine such as a roll coater. The foam is applied together with the paint. Of the foams that are applied together with the paint, those near the surface of the paint film are relatively easy to disappear, but in order for the foam that exists inside the paint film to disappear, it is necessary to move to the surface of the paint film. It takes time.
In recent years, high-speed coating has been increasingly demanded from the viewpoint of productivity improvement, and since the time required from coating to completion of the coating film has been shortened, it is particularly important to apply foams that have been painted with the paint. The coating film hardened before the bubbles existing inside the film disappeared, and fine bubbles remained in the cured coating film.
[0006]
Even when a self-emulsifying epoxy resin is used as a kind of emulsifier and an unmodified epoxy resin is dispersed in an aqueous medium as an emulsified component, if the epoxy equivalent of the unmodified epoxy resin is small, The reaction rate with a curing agent typified by a resin or amino resin is increased, and as a result, the coating is cured before the bubbles disappear.
By the way, when curing, the resin is once softened or melted by heating, but if the molecular weight of the unmodified epoxy resin is large, the viscosity when softened or melted is high, so it was applied together with the paint. Bubbles were less likely to disappear, and fine bubbles were more likely to remain in the cured film. The foam portion has a thin coating film, a weak coating film, and a coating film defect or a corrosion resistance failure.
[0007]
[Problems to be solved by the present invention]
The present invention is a coating composition that can form a coating film excellent in processability and corrosion resistance, and even if bubbles are present in the coating film after curing before coating, defoaming during curing is good and curing It is an object of the present invention to provide an aqueous coating composition in which bubbles do not remain in the subsequent coating film and no coating film defect occurs, and a method for producing the aqueous coating composition.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present invention uses a self-emulsifiable epoxy resin using a specific epoxy resin as a kind of emulsifier, and disperses a specific epoxy resin as an emulsified component in an aqueous medium. The present invention has been completed by finding that the caulking is effective.
[0009]
That is, according to the first invention, a part of the epoxy group of the epoxy resin (a2) satisfying the following relationships (1) and (3) and a part of the carboxyl group of the acrylic resin (a3) containing the carboxyl group: An acrylic-modified epoxy resin (A) obtained by reacting
Satisfying the following (1), containing an epoxy resin (B) having an epoxy equivalent of 20,000 (g / eq) or more, and an aqueous medium,
The weight ratio of the epoxy resin (a2) and the epoxy resin (B) used for forming the acrylic-modified epoxy resin (A) is (a2) / (B) = 10/90 to 90/10. A water-based coating composition.
(1) 2500 ≦ X ≦ 8000
(3) 1.1X ≦ Y ≦ 15000
[Wherein, X is a number average molecular weight, and Y is an epoxy equivalent (g / eq). ]
[0010]
The second to fourth inventions are characterized in that the epoxy resin (a2) used for forming the acrylic-modified epoxy resin (A) as an emulsifier component is a reaction product obtained by various reactions. It is a water-based coating composition as described.
[0011]
The fifth to seventh inventions are characterized in that the epoxy resin (B) as an emulsified component is reaction products (B1) to (B3) obtained by various reactions. The water-based paint composition according to any one of the above.
[0012]
An eighth invention is the water-based coating composition according to any one of the first to seventh inventions, which contains a resol type phenol resin.
[0013]
The ninth invention relates to an epoxy resin (a2) that satisfies the following relationships (1) and (3) and an epoxy resin that satisfies the following (1) and has an epoxy equivalent of 20,000 (g / eq) or more ( B) and an acrylic resin (a3) containing a carboxyl group are mixed so that (a2) / (B) = 10/90 to 90/10 (weight ratio), and then the epoxy resin (a2) A composition comprising an acrylic-modified epoxy resin (A) and an epoxy resin (B) obtained by reacting a part of the epoxy group with a part of the carboxyl group of the acrylic resin (a3),
A basic compound is added to the composition, part or all of the carboxyl groups in the acrylic-modified epoxy resin (A) are neutralized with the basic compound, and the epoxy resin (B) is added to the aqueous medium with the neutralized product. It is a manufacturing method of the aqueous coating composition characterized by making it disperse | distribute to.
(1) 2500 ≦ X ≦ 8000
(3) 1.1X ≦ Y ≦ 15000
[Wherein, X is a number average molecular weight, and Y is an epoxy equivalent (g / eq). ]
[0014]
In a tenth aspect of the invention, an epoxy resin (a2) and an epoxy resin (B) and an acrylic resin (a3) containing a carboxyl group are represented by [(a2) + (B)] / (a3) = 92/8 to It is mixed so that it may become 50/50 (weight ratio), It is a manufacturing method of the water-based coating composition as described in 9th invention characterized by the above-mentioned.
[0015]
The eleventh to thirteenth inventions are characterized in that the epoxy resin (a2) used for forming the acrylic-modified epoxy resin (A) as an emulsifier component is a reaction product obtained by various reactions. It is a manufacturing method of the water-based coating composition as described in 10th invention.
[0016]
In the fourteenth to sixteenth inventions, the epoxy resin (B) as an emulsified component is reaction products (B1) to (B3) obtained by various reactions. It is a manufacturing method of the water-based coating composition in any one.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, the present invention will be described in more detail.
The coating composition of the present invention uses an acrylic-modified epoxy resin (A), which is a so-called self-emulsifying epoxy resin using a specific epoxy resin (a2) as described above, as a kind of emulsifier, and is a specified emulsified component. The epoxy resin (B) is dispersed in an aqueous medium.
[0018]
First, the epoxy resin (a2) that is a raw material of the self-emulsifiable epoxy resin (A) will be described.
The epoxy resin (a2) used in the present invention satisfies the following relationships (1) and (3):
(1) 2500 ≦ X ≦ 8000
(3) 1.1X ≦ Y ≦ 15000
[Wherein, X is a number average molecular weight, and Y is an epoxy equivalent (g / eq). ]
The number average molecular weight is preferably 2800 ≦ X ≦ 7000. When the number average molecular weight X of the epoxy resin (a2) which is a raw material of the self-emulsifying epoxy resin is smaller than 2500, the processability of the coating film formed from the aqueous coating composition using the self-emulsifying epoxy resin is deteriorated. . When the number average molecular weight X of the epoxy resin (a2), which is a raw material of the self-emulsifying epoxy resin, is larger than 8000, the self-emulsifying epoxy resin is softened or melt-viscosity is increased, and bubble removal at the time of curing is deteriorated.
The epoxy equivalent Y is preferably 1.2X ≦ Y ≦ 13000 (g / eq). When the epoxy equivalent Y is smaller than 1.1 times the number average molecular weight (= 1.1X (g / eq)), the curing speed at the time of baking becomes too fast, and the bubble removal at the time of curing becomes worse. On the other hand, when the epoxy equivalent Y is larger than 15000 (g / eq), it becomes difficult to make it water-based.
The number average molecular weight referred to in the present invention is based on polystyrene in gel permeation chromatography measurement. The same applies to the case of an epoxy resin (B) described later.
[0019]
Examples of such an epoxy resin (a2) include a bisphenol A type epoxy resin, a bisphenol F type epoxy resin, a phenol novolak type epoxy resin obtained by reacting a phenol novolak resin and epichlorohydrin, an alicyclic epoxy resin, and the like. . Among these, it is preferable to use a bisphenol A type epoxy resin and a bisphenol F type epoxy resin alone or in combination, or an epoxy resin obtained by copolymerizing bisphenol A and bisphenol F, from the viewpoint of physical properties and hygiene of the paint. .
[0020]
Such an epoxy resin (a2) can be obtained by various methods. For example, the following methods (a) to (c) are exemplified.
(A) An epoxy resin (a1) satisfying the following relationships (1) and (2) is reacted with a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule.
(1) 2500 ≦ X ≦ 8000
(2) 0.5X ≦ Y ≦ X
[Wherein, X is a number average molecular weight, and Y is an epoxy equivalent (g / eq). ]
(I) A bisphenol A type epoxy monomer (b2) represented by the following formula (4), a bisphenol (b4), and a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule are caused to react.
[Chemical formula 5]

(U) Epichlorohydrin (b5), bisphenols (b4), and a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule are reacted.
[0021]
The method (a) will be described. In the method (a), an epoxy resin (a1) having a number average molecular weight X in the range of 2500 ≦ X ≦ 8000 and an epoxy equivalent Y in the range of 0.5X ≦ Y ≦ X is obtained by adding 1 phenolic hydroxyl group in one molecule. This is a method in which an epoxy resin (a2) is obtained by reacting the compound (b1) having one and increasing the epoxy equivalent to a predetermined size with almost no change in the number average molecular weight X.
The number average molecular weight X of the epoxy resin (a1) is important to satisfy 2500 ≦ X ≦ 8000, and preferably 2800 ≦ X ≦ 7000, for the same reason as in the case of the epoxy resin (a2). On the other hand, if the epoxy equivalent Y of the epoxy resin (a1) is smaller than 0.5X (g / eq), the synthesis time for obtaining the epoxy resin (a2) becomes long, which is not practical. On the other hand, if the epoxy equivalent Y of the epoxy resin (a1) is larger than X (g / eq), the synthesis time for obtaining the epoxy resin (a2) becomes too short and is difficult to control and is not practical.
Commercially available products that can be used as the epoxy resin (a1) include, for example, Epicoat 1007 (number average molecular weight = 2900, epoxy equivalent = 2000, the same applies hereinafter), Epicoat 1009 (3750, 2800), Epicoat 1010 of Japan Epoxy Resin Co. (5500, 4000).
[0022]
As the compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule used in the method (a), phenol, orthocresol, metacresol, paracresol, 2,3-xylenol, 2,4-xylenol, 2,5-xylenol, 2,6-xylenol, 3,4-xylenol, 3,5-xylenol, 2-propylphenol, 4-propylphenol, 2-isopropylphenol, 3-isopropylphenol, 4-isopropylphenol, 2 , 3,5-trimethylphenol, 2,3,6-trimethylphenol, 2,4,6-trimethylphenol, 3,4,5-trimethylphenol, 2-sec-butylphenol, 2-tert-butylphenol, 3-tert -Butylphenol, 4-sec-butylphenol Examples include various compounds such as diol, 4-tert-butylphenol, 4-isopropyl-3-methylphenol, 5-isopropyl-3-methylphenol, and p-nonylphenol, but alkylphenol is preferable and the alkyl group has 4 or less carbon atoms. The alkylphenol is more preferable.
[0023]
Next, the method (A) will be described. The method (a) is a kind of so-called advance method. That is, the bisphenol A type epoxy monomer (b2) represented by the above formula (4), the bisphenols (b4), and the compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule are reacted, This is a method for obtaining an epoxy resin (a2) having a predetermined number average molecular weight and epoxy equivalent.
Examples of the compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule used here are the same as those exemplified in the method (a).
The bisphenols (b4) used here include bisphenol A, bisphenol F, bisphenol AD, bisphenol S, tetramethyl bisphenol A, tetramethyl bisphenol F, tetramethyl bisphenol AD, tetramethyl bisphenol S, tetrachlorobisphenol A, tetra There are bromobisphenol A and the like, and among these, bisphenol A and bisphenol F are particularly preferably used alone or in combination.
[0024]
Next, the method (c) will be described. The method (c) is a kind of so-called toffee method. That is, epichlorohydrin (b5), bisphenols (b4), and a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule are reacted to obtain an epoxy resin (a2) having a predetermined number average molecular weight and epoxy equivalent. Is the method.
Examples of the bisphenols (b4) used here include those exemplified in the method (a) above. Further, as the compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule, those exemplified in the methods (a) and (b) can be exemplified.
[0025]
Reaction of epoxy resin (a1) in method (a) with compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule, bisphenol A represented by formula (4) in method (a) Reaction of type epoxy monomer (b2), bisphenols (b4) and compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule, epichlorohydrin (b5) and bisphenols (b4) in the above method (c) And the compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule can be carried out in the presence of a catalyst at a temperature of usually 80 to 220 ° C. for 30 minutes to 20 hours. .
[0026]
Examples of the catalyst used here include alkali metal hydroxides such as caustic soda and caustic potash, tertiary amines such as triethylamine and tri-n-butylamine, 2-methylimidazole, 2-ethyl-4methylimidazole and the like. Phosphines such as triphenylphosphine, quaternary ammonium salts such as tetramethylammonium chloride, tetraethylammonium bromide and benzyltrimethylammonium chloride, and phosphonium salts such as n-butyltriphenylphosphonium bromide. It is not limited. These catalysts may be used alone or in combination of two or more as required, and the amount used varies depending on the catalyst used,
[0027]
In the case of the method (a), about 0.005 to 3 parts by weight per 100 parts by weight in total of the epoxy resin (a1) and the compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule,
In the case of the above method (a), per 100 parts by weight of the total of the bisphenol A type epoxy monomer (b2), the bisphenols (b4), and the compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule, About 0.005 to 3 parts by weight In the case of the method (c), the total of 100 weights of epichlorohydrin (b5), bisphenols (b4), and compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule The amount is about 0.005 to 3 parts by weight per part.
[0028]
Moreover, when obtaining an epoxy resin (a2), a solvent can be used. Solvents that can be used include aromatic hydrocarbon solvents such as benzene, toluene, xylene, ethylbenzene, and solvent naphtha, alcohol solvents such as methanol, ethanol, propanol, n-butanol, isobutanol, pentanol, hexanol, and heptanol, Ketone solvents such as acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone, diethyl ketone, diisobutyl ketone, cyclohexanone, ester solvents such as ethyl acetate, butyl acetate, methyl cellosolve acetate, ethyl cellosolve acetate, butyl cellosolve acetate, methyl cellosolve, ethyl cellosolve, butyl cellosolve Examples thereof include, but are not limited to, cellosolve solvents. These solvents may be used alone or in combination of two or more as required.
[0029]
Next, the acrylic resin (a3) containing a carboxyl group, which is another raw material for the acrylic-modified epoxy resin (A), which is a so-called self-emulsifying epoxy resin, will be described.
The acrylic resin (a3) containing a carboxyl group used in the present invention is one or more of carboxyl group-containing vinyl monomers such as acrylic acid, methacrylic acid, crotonic acid, itaconic acid, maleic acid, fumaric acid and the like. And a vinyl monomer copolymerizable with this carboxyl group-containing vinyl monomer, for example, styrene monomers such as styrene, vinyl toluene, 2-methyl styrene, t-butyl styrene, chlorostyrene; methyl acrylate, ethyl acrylate, acrylic N-propyl acid, isopropyl acrylate, n-butyl acrylate, isobutyl acrylate, n-amyl acrylate, isoamyl acrylate, n-hexyl acrylate, n-2 ethylhexyl acrylate, n-octyl acrylate, acrylic acid Decyl, dodecyl acrylate Acrylic ester monomers such as methyl methacrylate, ethyl methacrylate, isopropyl methacrylate, n-butyl methacrylate, isobutyl methacrylate, n-amyl methacrylate, isoamyl methacrylate, n-hexyl methacrylate, n-methacrylate Methacrylate monomers such as 2-ethylhexyl, n-octyl methacrylate, decyl methacrylate, dodecyl methacrylate, lauryl methacrylate; 2-hydroxyethyl acrylate, hydroxypropyl acrylate, hydroxymethyl methacrylate, 2-hydroxy methacrylate Hydroxyl group-containing monomers such as ethyl and hydroxypropyl methacrylate; N-substituted (meta) such as N-methylol (meth) acrylamide and N-butoxymethyl (meth) acrylamide It is obtained by by copolymerizing a one or more of such acrylic monomers.
[0030]
The carboxyl group-containing acrylic resin (a3) can be adjusted, for example, by solution polymerization of the above monomers in an organic solvent in the presence of a polymerization initiator. At this time, the copolymerization ratio and type are not particularly limited, but the carboxyl group-containing vinyl monomer is preferably 5% by weight or more, particularly preferably 20 to 80% by weight, and methacrylic acid is preferred. Further, the other vinyl monomer copolymerizable with the carboxyl group-containing vinyl monomer is preferably 95% by weight or less, particularly preferably 20 to 80%, and styrene and ethyl acrylate are preferably used. Moreover, it is preferable that the number average molecular weights of a carboxyl group-containing acrylic resin (a3) are 3000-200000.
[0031]
Examples of the polymerization initiator include organic peroxides, persulfates, azobis compounds, and the like. Specifically, benzoyl peroxide, perbutyl octate, t-butyl hydroperoxide, azobisisobutyronitrile, Examples thereof include azobisvaleronitrile and 2,2-azobis (2-aminopropane) hydrochloride.
[0032]
The organic solvent that can be used in the preparation of the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) is not particularly limited, but there are alcohol-based, glycol-based, diglycol-based, and acetate-based solvents, and specifically n- Propanol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, isobutyl alcohol, n-amyl alcohol, amyl alcohol, methyl amyl alcohol, ethylene glycol, diethylene glycol, 1,3-butylene glycol, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monobutyl ether, diethylene glycol mono Ethyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, methyl propylene glycol, methyl propylene diglycol, propyl propylene glycol, propyl propylene diglycol Examples include butyl propylene glycol, ethylene glycol monomethyl ether acetate, ethylene glycol monoethyl ether acetate, propylene glycol monomethyl ether acetate, 3-methoxybutyl acetate, ethylene glycol monobutyl ether acetate, and 3-methyl-3-methoxybutyl acetate. .
[0033]
Next, the acrylic-modified epoxy resin (A) that is a self-emulsifying epoxy resin used in the present invention will be described.
The acrylic-modified epoxy resin (A) is obtained by esterifying a part of the epoxy group in the epoxy resin (a2) and a part of the carboxyl group in the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) according to a conventional method. It is obtained by reacting, and is obtained by partially bonding the acrylic-modified epoxy resin (A) and the epoxy resin (a2).
[0034]
Next, the epoxy resin (B) used in the present invention will be described.
The epoxy resin (B) is a resin having a number average molecular weight X of 2500 ≦ X ≦ 8000 and an epoxy equivalent of 20000 (g / eq) or more.
The epoxy resin (B) has a function of keeping the coating film forming component softened or melted for a long time when it is cured, and lowers the melt viscosity at the time of curing to eliminate bubbles entrained in the coating film. The function that makes it easy to do.
That is, the curing rate can be suppressed by using an epoxy equivalent having an epoxy equivalent of 20000 (g / eq) or higher, preferably 21000 g / eq) or higher and having substantially no epoxy group. Instead of such an epoxy resin (B), an epoxy resin (a2) used as a constituent raw material of the acrylic-modified epoxy resin (A) and an epoxy resin (a1) as a raw material of the epoxy resin (a2) When an epoxy resin having a small epoxy equivalent and a large number of epoxy groups is used as an emulsified component, the curing rate cannot be sufficiently suppressed due to the large number of epoxy groups.
In addition, by using an epoxy resin having a number average molecular weight X of 2500 ≦ X ≦ 8000, preferably 2800 ≦ X ≦ 7000, the melt viscosity of the resin at the time of curing can be reduced, so that bubbles entrained in the coating film disappear. It becomes easy to do. Instead of such an epoxy resin (B), even if a resin having a large number average molecular weight such as a so-called phenoxy resin is used as an emulsified component, the viscosity does not sufficiently decrease when cured due to the large molecular weight. It is difficult for bubbles entrained in the coating to disappear. In addition, when number average molecular weight X uses resin smaller than 2500, the workability of the coating film obtained will worsen.
[0035]
Examples of the epoxy resin (B) that can be used in the present invention include bisphenol A epoxy resin, bisphenol F epoxy resin, phenol novolac type epoxy resin obtained by reacting phenol novolac resin and epichlorohydrin, alicyclic epoxy resin, and the like. . Of these, it is preferable to use a bisphenol A type epoxy resin and a bisphenol F type epoxy resin alone or in combination, or an epoxy resin obtained by copolymerizing bisphenol A and bisphenol F, from the viewpoint of coating properties and hygiene. .
[0036]
Such an epoxy resin (B) can be obtained by various methods as in the case of the epoxy resin (a2) which is a raw material of the acrylic-modified epoxy resin (A). For example, it can be obtained by the following methods (a ′) to (c ′).
(A ') An epoxy resin (a1) satisfying the following relationships (1) and (2) is reacted with a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule. (1) 2500 ≦ X ≦ 8000
(2) 0.5X ≦ Y ≦ X
[Wherein, X is a number average molecular weight, and Y is an epoxy equivalent (g / eq). ]
(I') A bisphenol A type epoxy monomer (b2) represented by the following formula (4), a bisphenol (b4), and a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule are caused to react.
[Chemical 6]

(U ') Epichlorohydrin (b5), bisphenols (b4), and a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule are reacted.
[0037]
That is, the methods (a ′) to (c ′) are the same as the methods (a) to (b) above, respectively, but by controlling the raw material ratio, the catalyst amount, the temperature condition, etc. The epoxy equivalent of the resulting epoxy resin can be controlled. In general, when a larger amount of the compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule than an epoxy group is used, an epoxy resin having a large epoxy equivalent can be obtained.
[0038]
Next, the aqueous coating composition of the present invention will be described.
The aqueous coating composition of the present invention contains the acrylic modified epoxy resin (A), the epoxy resin (B), and an aqueous medium, and is an epoxy provided for the formation of the acrylic modified epoxy resin (A). The weight ratio of the resin (a2) to the epoxy resin (B) is (a2) / (B) = 10/90 to 90/10, and (a2) / (B) = 20/80 to 80 / 20 is preferable.
The aqueous coating composition of the present invention will be described in detail. The acrylic-modified epoxy resin (A) and the epoxy resin (B) are dispersed in an aqueous medium in the presence of a volatile base compound. That is, the carboxyl group derived from the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) in the acrylic-modified epoxy resin (A) is neutralized with a volatile base compound, and this neutralized product is used as a kind of emulsifier to form an epoxy as an emulsified component. The resin (B) is dispersed in an aqueous medium. When the ratio of the epoxy resin (B) which is an emulsified component is less than 10% by weight, the coating film has a high curing rate, the curing is completed before the bubbles in the coating film are completely removed, and a foam residue is generated. On the other hand, when the proportion of the epoxy resin (B) as an emulsified component exceeds 90% by weight, it becomes difficult to make the aqueous solution even if the acrylic-modified epoxy resin (A) is used as an emulsifier.
[0039]
The aqueous coating composition of the present invention is, for example,
(1) After mixing the acrylic-modified epoxy resin (A) and the epoxy resin (B), a volatile base compound and an aqueous medium are added to make it aqueous.
(2) Add a volatile base compound to the acrylic-modified epoxy resin (A), then add an epoxy resin (B), and add an aqueous medium thereto.
(3) Add the volatile base compound and water to the acrylic-modified epoxy resin (A), and finally add the epoxy resin (B).
(4) A mixture of the epoxy resin (a2), the epoxy resin (B), and the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) is obtained, and a part of the epoxy groups in the epoxy resin (a2) and the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) are obtained. A part of the carboxyl group therein is reacted to obtain a composition comprising the acrylic modified epoxy resin (A) and the epoxy resin (B), and then the basic compound contains the acrylic modified epoxy resin (A). Neutralizing carboxyl groups, and dispersing the epoxy resin (B) in an aqueous medium with the neutralized product,
It is preferable to obtain by the method (4).
[0040]
The method (4) will be described in more detail.
First, the epoxy resin (a2), the epoxy resin (B), and the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) are made into an organic solvent so that (a2) / (B) = 10/90 to 90/10 (weight ratio). Dissolve. At this time, the ratio of the total amount of the epoxy resin (B) and the epoxy resin (a2) to the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) is preferably in the range of 92/8 to 50/50 (weight ratio), particularly 90. A range of / 10 to 70/30 (weight ratio) is preferable. If the total amount of the epoxy resin (B) and the epoxy resin (a2) is less than 50% by weight, that is, the proportion of the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) is relatively more than 50% by weight, the water resistance of the coating film tends to deteriorate. It is in. On the other hand, when the total amount of the epoxy resin (B) and the epoxy resin (a2) exceeds 92% by weight, it becomes difficult to make it water-based.
[0041]
After the epoxy resin (a2), the epoxy resin (B), and the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) are dissolved, the epoxy resin (a2) is heated in the presence of a catalyst at 50 ° C. to 130 ° C. for 10 minutes to 8 hours. ) And a part of the carboxyl group in the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) are reacted to obtain a composition containing the acrylic-modified epoxy resin (A) and the epoxy resin (B). be able to. The reaction between the epoxy resin (a2) and the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) is performed in the presence of the epoxy resin (B). The epoxy resin (B) has an epoxy equivalent of 20000 (g / eq). Since it is extremely large as described above, and it is equivalent to the fact that there are almost no epoxy groups to be reactive points compared to the epoxy resin (a2), the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) reacts exclusively with the epoxy resin (a2).
After obtaining the composition containing the acrylic modified epoxy resin (A) and the epoxy resin (B), the aqueous coating composition of the present invention can be obtained by making the composition aqueous. In order to remove an unnecessary solvent after making it aqueous, the solvent may be removed.
[0042]
The organic solvent for dissolving the epoxy resins (a2) and (B) and the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) is not particularly limited, but n-propanol, isopropal, n-butyl alcohol, isobutyl alcohol , N-amyl alcohol, amyl alcohol, methyl amyl alcohol, ethylene glycol, diethylene glycol, 1,3-butylene glycol, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monobutyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, methylpropylene glycol, methyl Propylene diglycol, propylpropylene glycol, propylpropylene diglycol, butylpropylene glycol, ethylene glycol Roh ether acetate, ethylene glycol monoethyl ether acetate, propylene glycol monomethyl ether acetate, 3-methoxide-butyl acetate, ethylene glycol monobutyl ether acetate, can be mentioned 3-methyl-3-methoxybutyl acetate and the like.
[0043]
Examples of the catalyst used for the reaction of the epoxy resin (a2) and the carboxyl group-containing acrylic resin (a3) include amine-based catalysts, and more specifically, for example, dimethylethanolamine, dimethylbenzylamine, ethanolamine, diethanolamine, And morpholine. The amount of the amine catalyst used is usually in the range of 0.05 to 2 equivalents relative to 1 equivalent of the carboxyl group in the carboxyl group-containing acrylic resin (a3).
[0044]
In order to neutralize and disperse the composition containing the acrylic-modified epoxy resin (A) and the epoxy resin (B) in an aqueous medium, a conventional method may be used. For example, a method of gradually adding a mixture of an acrylic resin-modified epoxy resin (A) and an epoxy resin (B) to an aqueous medium containing a neutral compound, preferably a volatile basic compound, with stirring, After neutralizing the mixture of the acrylic resin-modified epoxy resin (A) and the epoxy resin (B) with a basic compound, an aqueous medium is added to the neutralized product with stirring, or the neutralized product is added to the aqueous medium. The method of adding in can be mentioned.
[0045]
Examples of the basic compound include alkylamines such as ammonia, trimethylamine, triethylamine, and butylamine, alcohol amines such as dimethylaminoethanol, diethanolamine, and aminomethylpropanol, and morpholine.
[0046]
The water-based coating composition of the present invention contains a curing agent such as a resol type phenol resin or an amino resin such as a melamine resin or a benzoguanamine resin, a surfactant, an antifoaming agent, a wax, a pigment, and the like as necessary. Also good.
[0047]
The water-based paint composition of the present invention can be applied to various substrates, for example, an untreated or surface-treated metal plate such as an aluminum plate, a steel plate, and a tin plate, or a metal obtained by applying a primer to these metal plates. Examples thereof include a plate, a PET-coated metal plate obtained by laminating a polyester film (PET) on these metal plates, and those obtained by processing these metal plates into cans.
[0048]
Various known methods such as roll coater coating, spray coating, dip coating, and electrodeposition coating can be applied as a method of coating the aqueous coating composition of the present invention on the substrate. The coating thickness may be appropriately selected depending on the use, but is usually preferably about 3 to 20 μm. As drying conditions for the coated film, it is usually preferably 10 seconds to 20 minutes under the condition that the maximum material arrival temperature is 120 to 300 ° C.
[0049]
【Example】
Next, the present invention will be specifically described with reference to examples. In the examples, “parts” and “%” are “parts by weight” and “% by weight”, respectively.
[0050]
Production Example 1 Production of epoxy resin (a2-1)
Epicoat 1009 (manufactured by Japan Epoxy Resin, number average molecular weight of about 3750, epoxy equivalent of about 2800 g / eq) in a four-necked flask is 500 parts, p-tert-butylphenol 20 parts, butyl cellosolve 80 parts, 25% aqueous sodium hydroxide solution 1 The temperature was raised to 160 ° C. while stirring. Holding at the same temperature for 8 hours, an epoxy resin (a2-1) was obtained. The resulting epoxy resin had a number average molecular weight of 4100 and an epoxy equivalent of 9300 g / eq.
[0051]
Production Example 2 Production of epoxy resin (a2-2)
224 parts of epichlorohydrin, 552 parts of bisphenol A, and 1 part of a 20% tetramethylammonium chloride aqueous solution are added to a four-necked flask, and the temperature is raised to 160 ° C. while stirring. Holding at the same temperature for 5 hours, an epoxy resin (a2-2) was obtained. The obtained epoxy resin had a number average molecular weight of 5800 and an epoxy equivalent of 8900 g / eq.
[0052]
Production Example 3 Production of epoxy resin (a2-3)
Epicoat 828EL (manufactured by Japan Epoxy Resin, number average molecular weight of about 350, epoxy equivalent of about 190 g / eq) in a four-necked flask is 500 parts, bisphenol A 276 parts, p-tert-butylphenol 10 parts, 20% tetramethylammonium chloride aqueous solution. 1 part was added, and it heated up at 160 degreeC, stirring. Holding at the same temperature for 5 hours, an epoxy resin (a2-3) was obtained. The obtained epoxy resin had a number average molecular weight of 5500 and an epoxy equivalent of 6700 g / eq.
[0053]
Production Examples 4 to 19 Production of epoxy resin
Epicoat 828EL, bisphenol A, p-tert-butylphenol, and 20% tetramethylammonium chloride aqueous solution were charged in the same manner as in Production Example 3 with the formulations shown in Tables 1 and 2, and epoxy resins (a2-4) to (a2 -6), epoxy resins (B-1) to (B-4) (the above-mentioned epoxy resins for examples), epoxy resins (a2′-1) to (a2′-5), epoxy resins (B′−) 1) to (B′-5) (an epoxy resin for a comparative example) was obtained.
[0054]
[Table 1]

[0055]
[Table 2]

[0056]
Production Example 20 Production of carboxyl group-containing acrylic resin (a3) solution
900 parts of n-butanol was added to a 4-neck flask and the temperature was raised to 100 ° C. In this, 180 parts of styrene, 150 parts of ethyl acrylate, 270 parts of methacrylic acid, and 12 parts of benzoyl peroxide were dropped over 3 hours. After completion of dropping, the mixture was kept at 100 ° C. for 3 hours to obtain a carboxyl group-containing acrylic polymer (a3) solution (solid content 40%) having a number average molecular weight of 8,000.
[0057]
Production Example 21 Production of resol type phenolic resin (D) solution
A four-necked flask was charged with 417.7 parts of p-cresol, 580.1 parts of a homarine 40% n-butanol solution, and 2.2 parts of magnesium hydroxide, and reacted at 100 ° C. for 2.5 hours under a nitrogen stream. Then, neutralize with phosphoric acid, add a large amount of water with xylene / n-butanol / cyclohexanone = 1/1/1 and let stand for 5 hours, separate and remove the aqueous layer containing the generated salt, and further azeotropic dehydration Thus, a resol type phenol resin (D) solution having a solid content of 35% was obtained.
[0058]
Example 1
726 parts of epoxy resin (a2-1), 726 parts of epoxy resin (B-1), 495 parts of carboxyl group-containing acrylic resin (a3) solution and 600 parts of butyl cellosolve are charged into a four-necked flask and heated to 120 ° C. while stirring. did. After maintaining at 120 ° C. for 3 hours, cooling to 80 ° C. and adding 72.6 parts of dimethylethanolamine, 94.5 parts of resole type phenol resin (D) solution was added and stirred for 1 hour, solid content 30% An aqueous coating composition was obtained.
[0059]
Examples 2-14, Comparative Examples 1, 3-11, 14
In the same manner as in Example 1, based on the resin composition (solid content) shown in Tables 3 and 4, all operations except for the type and addition amount of the epoxy resin were performed in the same manner as in Example 1, and the solid content was 30%. An aqueous coating composition was obtained.
In addition, comparative examples 2, 12, and 13 tried to obtain water-based coating compositions in the same manner, but comparative examples 2 and 12 gelled when water-based. Moreover, the comparative example 13 produced the gel-like thing in the coating material.
[0060]
[Table 3]

[0061]
[Table 4]

[0062]
[Evaluation]
Number of test pieces and bubbles: 5 kg of the aqueous coating compositions of Examples 1 to 14 and Comparative Examples 1 to 14 are circulated for 1 hour with a roll coater, and bubbles are included in the coating by stirring the coating tank or the like. Next, while circulating each water-based paint composition, it is applied to a 0.19 mm thick chin-free steel so that the coating thickness after baking is 7 μm, and then immediately placed in an oven and pre-dried at 100 ° C. for 1 minute. Bubbles were fixed in the film, and the number of bubbles in one square centimeter was counted using a 50 × optical microscope. Thereafter, the baked coating film was further cured at 200 ° C. for 10 minutes, and the number of bubbles in one square centimeter was counted using a 50 × optical microscope. After counting the number of bubbles, a coating film performance test was conducted using this coated plate. The results are shown in Table 5.
[0063]
Corrosion resistance: Opening area 100cm ² The cylindrical plastic container is filled with 1% saline until the surface becomes convex with surface tension. A negative electrode with a lead wire is attached to the inner bottom portion of the container, and the lead wire can be taken out of the container.
In order to prevent gaps and air bubbles from forming between the coating surface and the saline solution, the coating surface of the 15 cm × 15 cm coating plate is placed in contact with the saline solution. Attach a positive electrode with lead wire to the back (non-painted) side of the painted plate A voltage of 6 V was applied between the lead wire attached to the negative electrode and the lead wire attached to the positive electrode, and the current value 10 seconds after the application was measured.
[0064]
Processability: The coated plate is cut into a size of 40 mm x 50 mm, the coating film is on the outside, and it is folded in two in a U shape so that the test site is 40 mm, and the thickness is between the two folded test pieces. Two pieces of 0.19 mm chin-free steel were sandwiched and a 3 kg load was dropped from the height of 45 cm onto the bent part. A sponge impregnated with saline solution on the electrode metal plate is pressed against the bent portion of the bent test piece, and a voltage of 6 V is applied between the tip of the U-shaped test piece and the electrode metal. The current value 6 seconds after application was measured.
[0065]
Water resistance: Retort treatment was performed at 125 ° C. for 40 minutes, and the surface state of the coating film was visually determined according to the following criteria.
○: No abnormality is observed
Δ: Some whitening is observed
×: Remarkably whitening is observed
[0066]
Adhesiveness: Eleven incisions are made on the coating surface with a knife at intervals of about 1.5 mm in both vertical and horizontal directions. This represents the number of unpeeled portions when the cellophane adhesive tape having a width of 24 mm is adhered and peeled strongly.
[0067]
[Table 5]

[0068]
【The invention's effect】
The water-based coating composition of the present invention can provide a coating film having excellent corrosion resistance without coating film defects and having good bubble removal from the coating film when cured even if it is applied while foam is involved in the coating film. it can.

Claims

An acrylic-modified epoxy obtained by reacting a part of the epoxy group of the epoxy resin (a2) satisfying the following relationship (1) and (3) with a part of the carboxyl group of the acrylic resin (a3) containing a carboxyl group Resin (A);
Satisfying the following (1), containing an epoxy resin (B) having an epoxy equivalent of 20,000 (g / eq) or more, and an aqueous medium,
The weight ratio of the epoxy resin (a2) and the epoxy resin (B) used for forming the acrylic-modified epoxy resin (A) is (a2) / (B) = 10/90 to 90/10. A water-based coating composition.
(1) 2500 ≦ X ≦ 8000
(3) 1.1X ≦ Y ≦ 15000
[Wherein, X is a number average molecular weight, and Y is an epoxy equivalent (g / eq). ]

The epoxy resin (a2) is a reaction product of the epoxy resin (a1) satisfying the following relationships (1) and (2) and the compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule. The water-based paint composition according to claim 1.
(1) 2500 ≦ X ≦ 8000
(2) 0.5X ≦ Y ≦ X

The epoxy resin (a2) is a bisphenol A type epoxy monomer (b2) represented by the following formula (4), bisphenols (b4), a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule, The aqueous coating composition according to claim 1, which is a reaction product of

The epoxy resin (a2) is a reaction product of epichlorohydrin (b5), bisphenols (b4), and a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule. The water-based coating composition according to 1.

Reaction product (B1) of an epoxy resin (B) satisfying the following relationships (1) and (2) and a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule: The water-based paint composition according to any one of claims 1 to 4, wherein
(1) 2500 ≦ X ≦ 8000
(2) 0.5X ≦ Y ≦ X
[Wherein, X is a number average molecular weight, and Y is an epoxy equivalent (g / eq). ]

The epoxy resin (B) is a bisphenol A type epoxy monomer (b2) represented by the following formula (4), a bisphenol (b4), a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule, The aqueous coating composition according to any one of claims 1 to 4, wherein the reaction product (B2) is obtained.

The epoxy resin (B) is a reaction product (B3) of epichlorohydrin (b5), bisphenols (b4), and a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule. The water-based coating composition according to any one of claims 1 to 4.

The water-based coating composition according to any one of claims 1 to 7, comprising a resol type phenolic resin.

An epoxy resin (a2) that satisfies the following relationship (1) and (3), an epoxy resin (B) that satisfies the following (1) and has an epoxy equivalent of 20,000 (g / eq) or more, and a carboxyl group Acrylic resin containing (a3) is mixed so that (a2) / (B) = 10/90 to 90/10 (weight ratio), and then a part of the epoxy group of the epoxy resin (a2) And an acrylic modified epoxy resin (A) obtained by reacting a part of the carboxyl group of the acrylic resin (a3) and an epoxy resin (B),
A basic compound is added to the composition, part or all of the carboxyl groups in the acrylic-modified epoxy resin (A) are neutralized with the basic compound, and the epoxy resin (B) is added to the aqueous medium with the neutralized product. A method for producing a water-based coating composition characterized by being dispersed in a water-based coating composition.
(1) 2500 ≦ X ≦ 8000
(3) 1.1X ≦ Y ≦ 15000
[Wherein, X is a number average molecular weight, and Y is an epoxy equivalent (g / eq). ]

The epoxy resin (a2) and the epoxy resin (B), and the acrylic resin (a3) containing a carboxyl group, [(a2) + (B)] / (a3) = 92/8 to 50/50 (weight ratio) The method for producing an aqueous coating composition according to claim 9, wherein mixing is performed so that

The epoxy resin (a2) is a reaction product of the epoxy resin (a1) satisfying the following relationships (1) and (2) and the compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule. The method for producing an aqueous coating composition according to claim 9 or 10.
(1) 2500 ≦ X ≦ 8000
(2) 0.5X ≦ Y ≦ X

The epoxy resin (a2) is a bisphenol A type epoxy monomer (b2) represented by the following formula (4), bisphenols (b4), a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule, The method for producing an aqueous coating composition according to claim 9 or 10, wherein the product is a reaction product of

The epoxy resin (a2) is a reaction product of epichlorohydrin (b5), bisphenols (b4), and a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule. A method for producing an aqueous coating composition according to 9 or 10.

Reaction product (B1) of an epoxy resin (B) satisfying the following relationships (1) and (2) and a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule: The method for producing a water-based coating composition according to any one of claims 9 to 13, wherein:
(1) 2500 ≦ X ≦ 8000
(2) 0.5X ≦ Y ≦ X
[Wherein, X is a number average molecular weight, and Y is an epoxy equivalent (g / eq). ]

The epoxy resin (B) is a bisphenol A type epoxy monomer (b2) represented by the following formula (4), a bisphenol (b4), a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule, The method for producing an aqueous coating composition according to claim 9, wherein the reaction product (B2) is obtained.

The epoxy resin (B) is a reaction product (B3) of epichlorohydrin (b5), bisphenols (b4), and a compound (b1) having one phenolic hydroxyl group in one molecule. A method for producing an aqueous coating composition according to any one of claims 9 to 13.