JP3929825B2 - メダルゲーム機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊戯者がメダルを用いてゲームを行うことができるメダルゲーム機に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、わが国において製作され、テレビゲームやアーケードゲームとして供給されるゲームは、最先端のハードウエア技術及びソフトウエア技術とを結合させ、また、キャラクタ、背景等を表示するための進んだグラフィック表示技術とストーリー展開等の高度の文化的思索方法とを結合させた、いわば技術と文化の総合技術・総合産業として、わが国のみならず世界中で評価されている。なお、テレビゲームとは、家庭用ゲーム機や携帯用ゲーム機において行われるゲームをいい、アーケードゲームとは、遊技場(所謂ゲームセンタ)に設置された業務用ゲーム機おいて行われるゲームをいう。
【0003】
このようなゲームも、今では、多岐に渡っており、これらの具体例としては、例えば、競馬や自動車レースのような各種レースを模擬的に表示するもの、サッカーや野球のような球技等のスポーツを模擬的に表示するもの、キャラクタが所定の領域内を自由に移動しながら、マップ上に配置されたアイテムを取得していくもの、プロレス、ボクシング、相撲、柔道、剣道等のほか、刀や槍等を用いて戦う戦闘ゲーム等が挙げられる。
【0004】
特に、テレビゲームとして供給されるゲームのなかでは、従来から、戦略シミュレーションゲームが強い支持を得ている。
この戦略シミュレーションゲームは、TV等の画面上で展開される仮想環境や仮想空間において、遊戯者が、グループのリーダーを操作し、グループに属するユニットに各種の指示を与え、架空の戦略や戦闘を経験して楽しむことができるゲームである。
このような戦略シミュレーションゲームでは、例えば、遊戯者は、戦国時代において、尾張の国を統治する織田信長(グループのリーダー)を操作し、家来となる武将(グループに属するユニット)を集めたり、徴兵や訓練を行ったりしながら自己の軍団(グループ)を育成させ、他の大名が率いる軍団(グループ)と対戦して自己の領地を広げていき、最終的に、天下を統一するという目的を達成する。
【0005】
このように、戦略シミュレーションゲームにおいて、遊戯者は、仮想の世界の中に存在するグループのリーダーとなって、グループに属するユニットに各種の指示を与えることにより、様々な戦略を駆使して戦闘を行うことができ、また、自分が操作するグループのリーダーや、自分が指示を与えるユニットと様々な経験を共有することができるため、極めて容易に架空の戦略や戦闘を楽しむことができる。
また、戦略シミュレーションゲームは、最終的な目的を達成するまでに、通常、数時間〜数十時間程度を必要とするため、展開される架空の戦略や戦闘にのめり込みながら、長時間にわたってゲームに没頭する遊戯者も多い。
このような点からも、戦略シミュレーションゲームは、例えば、アクションゲーム、シューティングゲーム、パズルゲーム等、他のジャンルのゲームと一線を画するものであるといえる。
【0006】
一方、アーケードゲームとして供給されるゲームは、例えば、リズムに合わせて実際にダンスを踊ったり、楽器を演奏したりする音楽ゲームや、コクピットに乗って模擬的に飛行機の操縦が楽しめるゲーム等、趣向を凝らしたものが多く、ゲームによっては、社会的に流行するまでに至るものもある。これに対して、従来から広く普及しているメダルゲームも、アーケードゲームとして提供されるゲームのなかでは、根強い人気がある。
このようなメダルゲームは、遊戯者が、メダル発行機で複数のメダルを購入し、このメダルをメダルゲーム機に投入することにより開始することができるゲームであり、メダルゲームにおいて、遊戯者がゲームに勝てば、所定の枚数のメダルが払い出されることになる。従って、多数のメダルを獲得することができた遊戯者は、新たにメダルを購入することなく、継続してゲームを楽しむことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したメダルゲームでは、メダルをメダルゲーム機に投入してゲームを行うというメダルゲームの性質上、例えば、カジノゲーム(ルーレットゲームやカードゲーム等)や、競馬ゲーム等のように、提供されるゲームが或る程度定着してしまっており、新たなゲームが登場したとしても、遊戯者に、斬新さや意外性を感じさせることが困難となっており、社会的に流行するまでに至ることは極めて稀である。
【0008】
また、近時、シミュレーションゲームを行うことができるメダルゲーム機として、育成モードと対戦モードとを備えた競馬ゲームを複数の遊技者が同時に行うことが可能なメダルゲーム機が提供されている。このような競馬ゲームでは、例えば、複数の遊技者は、育成モードにおいて、自己が所有する架空の馬の飼育・調教をメダル投入により行い、自己が所有する架空の馬をレースに出走させ、一方、当該レースの馬券をメダル投入により購入し、レース結果に応じた枚数のメダルの払い出しを受けることができる。ところが、上述したような育成モードと対戦モードとを備えた競馬ゲームを提供するメダルゲーム機において、メダルはレースの結果に応じて払い出されるものであって、ゲーム内容と密接な関連を有するものではない。このような点において、育成モードと対戦モードとを備えた競馬ゲームを提供するメダルゲーム機は、結局、従来のメダルゲーム機と大差があるとはいえず、斬新なアイデアを用いたメダルゲーム機として、新たに遊戯者を確保することが困難である。
【0009】
このようなことから、斬新なアイデアを用いたメダルゲーム機が要求されており、そのような要望に応えるため、複数の遊技者が同時に楽しむことが可能な戦略シミュレーションゲームを、メダルゲーム機により提供することが検討され始めている。このような戦略シミュレーションゲームをメダルゲーム機により提供した場合、戦略シミュレーションゲームを遊技場で楽しむことができるとともに、テレビゲームと異なり、遊技者同士が、容易に自分が育成・増強したグループの強さを比較して楽しんだり、それぞれが育成・増強したグループを対戦させたりすることが可能となるため、現在のメダルゲーム機には殆どない遊技者のスキルを重視した新しいメダルゲーム機を提供することができる。
【0010】
また、例えば、メダルゲーム機に用いられるメダルに、戦略シミュレーションゲームにおける価値(例えば、仮想空間や仮想環境で展開される戦闘におけるグループの軍資金としての価値等)を持たせ、さらに、戦略シミュレーションゲームの進行中に、メダルの数を増減させるとともに、メダルゲーム機へのメダルの投入を可能とすることもできる。このようにした場合、遊技者は、例えば、グループを育成・増強するためにメダルが60枚必要であるとき、メダルゲーム機にメダルを60枚投入して、上記グループを育成・増強することにより、戦略シミュレーションゲームを有利に進めることができる。また、他のグループとの戦闘に勝利することによってメダルを50枚得ることができることとしたとき、自分のグループが他のグループとの戦闘に勝利することにより、遊技者は、実際に50枚のメダルの払い出しを受けることができる。
【0011】
このようにすることにより、実際に軍隊を指揮して戦闘を行っているかのように感じながら、戦略シミュレーションゲームを楽しむことができるという、アミューズメント性の高いメダルゲーム機を提供することが可能になる。また、遊技者は、所持するメダルの枚数がゲームの進行に必要な枚数を下回ったときには、新たにメダルを購入しなければ、ゲームを継続することができないため、遊技者にメダルの購入を促すことができ、結果として、遊技場側も所定の収益を確保することが可能になる。
【0012】
しかしながら、複数の遊戯者が同時にゲームを行うため、戦略シミュレーションゲームの進行状況によっては、一の遊技者がメダルを購入するためにメダルゲーム機から離れている間、他の遊技者はゲームを進行させることができないという事態が発生するおそれがある。このような事態が発生した場合、他の遊技者は、一の遊技者がメダルを購入して戻って来るまで、ゲームを中止して待たなければならないため、戦略シミュレーションゲームに集中して、のめり込むことができないという問題が発生するおそれがある。
【0013】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ゲーム自体の面白さに加えて、従来にはない面白さをも兼ね備え、面白みが倍化されたアミューズメント性に溢れる戦略シミュレーションゲームを提供することが可能であり、さらに、遊技者が戦略シミュレーションゲームに集中して、のめり込むことができるメダルゲーム機を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために、本発明は、複数の遊技者のうち、一の遊技者がゲームを中断した時点のグループに関するデータを記憶し、上記一の遊技者の不在時に、当該データに基づいて、戦略シミュレーションゲームを続行させるメダルゲーム機を提供する。
【0015】
より具体的には、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1)複数台のサテライトとメモリとCPUとを備え、上記サテライトは、遊戯者により所定の指示が入力されるコントロール部と、遊戯者が操作するグループに関するデータを含む遊戯者のデータを記憶するICチップ内蔵メダルからのデータの読み取り及びICチップ内蔵メダルへのデータの書き込みを行う情報読取・書込装置と、ゲームに係る画像を表示させる画像表示装置とを有するゲーム機であって、
上記CPUは、
各サテライトに、ICチップ内蔵メダルに記憶されたデータを読み取る旨の命令信号を送信することにより、情報読取・書込装置を駆動させてICチップ内蔵メダルから遊戯者のデータを読み取らせ、読み取らせた遊戯者のデータを上記メモリに記憶した後に、上記メモリに記憶した遊戯者のデータに含まれるグループに関するデータに基づいて、戦闘の結果を決定し、その戦闘の結果に応じて、上記メモリに記憶している遊戯者のデータを変更する一方、
1のサテライトのコントロール部からゲームを中断させる旨の命令信号を受信した場合には、該1のサテライトに、上記ゲームを中断しているときに仕掛けられる戦闘における対戦方法を予め選択するように促す不在対戦選択画像を表示させる旨の命令信号を送信することにより、該1のサテライトの画像表示装置に上記不在対戦選択画像を表示させるとともに、該1のサテライトの遊戯者のデータを中断データとしてメモリに記憶し、該遊戯者のデータをメモリから消去し、その後に他のサテライトのコントロール部から発せられる、対戦グループを選択する旨の信号を受信した場合には、選択された対戦グループに関する中断データが上記メモリに存在するか否かを判断し、選択された対戦グループに関する中断データが上記メモリに存在すると判断した場合には、その中断データに含まれるグループに関するデータと該他のサテライトの遊戯者のグループに関するデータとを用いて戦闘の結果を決定する処理を実行することを特徴とするゲーム機。
【0016】
(1)の発明によれば、一のサテライトが、1又は2以上のICチップ内蔵メダルに記憶されたグループに関するデータの読み取りを行うことができるため、例えば、一枚のICチップ内蔵メダルに、戦国時代を舞台にした戦略シミュレーションゲームに登場する一のキャラクタ(武将)のデータ(織田信長のデータや武田信玄のデータ等)を記憶させることとした場合、遊技者は、そのようなデータが記憶されたICチップ内蔵メダルを収集することにより、或るときは織田信長のデータが記憶された一のICチップ内蔵メダルを用いて戦略シミュレーションゲームを行い、別のときには武田信玄のデータが記憶された他のICチップ内蔵メダルを用いて戦略シミュレーションゲームを行うことが可能となる。
【0017】
このようにした場合、遊技者にとって、織田信長のデータが記憶された一のICチップ内蔵メダルと、武田信玄のデータが記憶された他のICチップ内蔵メダルとは、外観上に差異がなくても、戦略シミュレーションゲームにおいて異なる価値を有していることとなるため、遊技者に対して、自分が好きなキャラクタ(武将)のデータが記憶されたICチップ内蔵メダルに愛着感を抱かせることが可能となり、遊技者のメダル(ICチップ内蔵メダル)に対する収集欲を掻き立て、ゲームにのめり込むようにすることができる。その結果、ゲーム自体の面白さに加えて、従来にはない新たな面白さをも兼ね備え、面白みが倍化されたアミューズメント性に溢れるメダルゲーム機を提供することができる。
【0018】
また、複数の遊戯者が同時に戦略シミュレーションゲームを行っている場合、一の遊技者がサテライトの入力手段を介して、戦略シミュレーションゲームを中断する旨の指示を入力したとき、上記一の遊技者が用いているICチップ内蔵メダルに記憶されたグループに関するデータが記憶され、その後、一の遊技者が不在の間、当該データに基づいて、上記一の遊技者が操作していたグループが登場している状態で、戦略シミュレーションゲームが続行されるため、他の遊技者は、上記一の遊技者が不在の間であっても、違和感を覚えることなく、戦略シミュレーションゲームを継続することができ、戦略シミュレーションゲームに集中して、のめり込むことができる。
なお、以下の説明においては、戦略シミュレーションゲームが中断されるときに記憶されるグループに関するデータであって、ゲームを中断した遊戯者が不在の間に戦略シミュレーションゲームを続行させるために用いられるデータを、ゲーム中断データともいうこととする。
【0019】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(2) 上記(1)に記載のメダルゲーム機であって、
さらに、一の上記サテライトの入力手段を介して、戦略シミュレーションゲームを中断する旨の指示が入力されたことを受けて、上記一のサテライトの画像表示手段に、上記戦略シミュレーションゲームを中断しているときに仕掛けられる戦闘における対戦方法を予め選択するように促す不在対戦選択画像を表示させる不在対戦選択画像表示手段を備えたことを特徴とする。
【0020】
(2)の発明によれば、一の遊戯者がサテライトの入力手段を介して、戦略シミュレーションゲームを中断する旨の指示を入力すると、上記サテライトに設けられた画像表示装置の画面に不在対戦選択画像が表示され、上記一の遊戯者は、戦略シミュレーションゲームを中断しているときに仕掛けられる戦闘における対戦方法を予め選択することが可能になる。
従って、戦略シミュレーションゲームを中断する一の遊戯者は、ゲームを中断するとき、自分が操作するグループが有利に戦闘を行うことが可能な対戦方法を選択することができ、安心してゲームを中断することが可能になる。
【0021】
また、一の遊戯者が不在の間、上記一の遊戯者が操作していたグループが登場している状態で、戦略シミュレーションゲームが続行され、さらに、他の遊戯者が操作するグループから上記一の遊戯者が操作していたグループに対して戦闘を仕掛ける旨の指示が入力されたときには、予め選択された対戦方法に基づいて、戦闘が行われることになる。その結果、他の遊戯者は、上記一の遊戯者が不在であることについて、違和感を覚えたり白けてしまったりすることなく、戦略シミュレーションゲームを継続することができ、戦略シミュレーションゲームにさらに集中して、のめり込むことができる。
【0022】
[用語の定義等]
「メダルゲーム機」とは、メダルが投入されるメダル投入口と、メダルが払い出されるメダル払出口とが備えられたゲーム機であって、遊戯者等により、上記メダル投入口にメダルが投入されて、ゲームが行われるとともに、遊戯者等の入力操作により、上記メダル払出口からメダルが払い出されるゲーム機をいう。上記メダルゲーム機には、ゲームの進行中にメダルを投入することも可能である。
なお、本発明のメダルゲーム機は、複数の遊戯者が同時にゲームを行うことができるものであり、上記メダルゲーム機には、該メダルゲーム機において同時にゲームを行うことができる遊戯者の人数に応じた台数のサテライトが備えられている。
【0023】
「サテライト」とは、遊戯者により所定の指示が入力される複数のコントロールボタン等からなるコントロール部と、当該遊戯者が操作するグループに関するデータを記憶する1又は2以上のICチップ内蔵メダルからのデータの読み取りを行うデータ読取手段と、ゲームに係る画像を表示させる画像表示装置とを有する装置であって、遊戯者が上記画像表示装置に表示される画像を見ながら、上記コントロール部を操作することにより、メダルゲーム機で展開されるゲームを進行させることができる装置をいう。
また、本発明のメダルゲーム機において、サテライトの台数は、特に限定されるものではなく、例えば、メダルゲーム機の大きさや、提供するゲームの内容等により、適宜設定することが可能である。
【0024】
「メダル」とは、上述したメダルゲーム機に投入されることにより、該メダルゲーム機においてゲームが行われるものをいい、一般的に、貨幣を模したものが用いられる。なお、上記メダルは、実際に社会に流通している通貨とは異なるものである。上記メダルは、例えば、遊技場に設置されたメダル発行機等から購入されるが、通常、ゲームを行った結果により得られたメダルは、金品等に交換することができないことになっている。
【0025】
また、本発明のメダルゲーム機に投入されたメダルは、その数が、例えば、該メダルゲーム機に備えられた記憶媒体(例えばRAM、フラッシュメモリ等)や、該メダルゲーム機の所定の箇所に設置されたICチップ内蔵メダル等に、ポイントとして記憶される。一方、遊戯者の操作によって所定の指示が入力されたときには、記憶されたポイントに応じた枚数のメダルが払い出されることになる。
【0026】
本明細書において、「ポイント」とは、上述したメダルゲーム機に入力されることにより、該メダルゲーム機においてゲームが行われる情報であって、上記メダルと等価な情報をいう。例えば、本発明のメダルゲーム機において、10枚のメダルを投入することにより、ゲームを開始することができる場合には、10枚のメダルを投入することに代えて、10点のポイントを入力することにより、ゲームを開始することが可能である。
【0027】
「ICチップ内蔵メダル」とは、上記メダルゲーム機に用いられるメダルであって、ICチップが内蔵され、上記メダルゲーム機から供給されるゲーム初期データとゲーム履歴データとを記憶可能な記憶部を備えたメダルをいう。
本発明のメダルゲーム機では、一の遊戯者がゲームを行う際、1又は2以上のICチップ内蔵メダルを用いることが可能である。
【0028】
上記記憶部は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)、OTPROM(Optical Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ(フラッシュ型EEPROM)等から構成される。また、このようなメモリ以外の集積回路、例えば、マイクロプロセッサ等により構成されるものであってもよい。
【0029】
上記ICチップ内蔵メダルの形状は、特に限定されるものではないが、該ICチップ内蔵メダルをメダルとして違和感なく認識させることができるように、通常のメダルが有する形状、すなわち、円板形状であることが望ましい。また、上記ICチップ内蔵メダルの大きさ及び厚さについても、上述したメダルと略同じであることが望ましい。
【0030】
また、上記ICチップ内蔵メダルの材質としては、特に限定されるものではなく、例えば、樹脂等を挙げることができる。また、その内部に埋設されたICチップや該ICチップのピン同士の絶縁が確保されるように樹脂等を用いてICチップやピン等を被覆することにより、ICチップ内蔵メダルの材質を金属とすることも可能である。
【0031】
「ゲーム初期データ」とは、上記メダルゲーム機においてゲームを開始させるために必要となるデータをいい、例えば、遊戯者を識別するIDコードやチェックコード、遊戯者の個人情報、上述したポイントに関するデータ、ゲーム開始時に行われる初期設定に関するデータ等が含まれる。
「ゲーム履歴データ」とは、上記メダルゲーム機において進行するゲームの途中経過に関するデータをいい、上述した遊戯者の識別するIDコードやチェックコード、遊戯者の個人情報、上述したポイントに関するデータ等も、ゲーム履歴データに含まれる。
【0032】
なお、上記ICチップ内蔵メダルは、立体的な形状を有する像と一体的に構成されていることが望ましい。
立体的な形状を有する像(以下、フィギュアともいう)を、例えば、ゲームに登場するキャラクタの容姿を模した像とすることにより、遊戯者のメダル(ICチップ内蔵メダル)に対する愛着感を高め、メダルへの収集欲を更に掻き立てることができるため、更にゲームにのめり込むようにすることが可能となるからである。ただし、フィギュアと一体的に構成されたICチップ内蔵メダルは、必ずしも、上記フィギュアから取り外すことができないように固定されている必要はなく、上記フィギュアと分離することができるように構成されていてもよい。
なお、フィギュアと一体的に構成されたICチップ内蔵メダルについては、後で図面を用いて詳述することにする。
【0033】
上述したようなICチップ内蔵メダルは、遊技場等に設置されたICチップ内蔵メダルを発行する装置(以下、ICチップ内蔵メダル発行機という)により発行される。
【0034】
本明細書において、「ICチップ内蔵メダル発行機」とは、上述したメダルゲーム機に用いられるICチップ内蔵メダルを発行する装置をいい、所定の枚数のメダルが投入されたことを受けて、ICチップ内蔵メダルを発行する。
上記ICチップ内蔵メダル発行機は、ゲーム初期データの書き込みを行うデータ書込手段を備えていることが望ましい。
ICチップ内蔵メダルにゲーム初期データが書き込まれた状態で該ICチップ内蔵メダルを発行することができるため、ICチップ内蔵メダルを発行するたびに、異なるデータが記憶されたICチップ内蔵メダルを発行することが可能であり、様々な価値を有するICチップ内蔵メダルを発行することができるからである。なお、ICチップ内蔵メダル発行機については、後で図面を用いて詳述することにする。
【0035】
本発明のメダルゲーム機では、上記ICチップ内蔵メダルが、上記メダルに代えて用いられることとしてもよいが、上記ICチップ内蔵メダルが、上記メダルとともに用いられることが望ましい。
ゲームに登場するキャラクタに関するデータ等を記憶するICチップ内蔵メダルと、従来から用いられているメダルとを併用することができるようにすることにより、異なる価値を有するメダルを同時に使用することが可能となるため、例えば、ゲームの進行状況によってメダルを払い出したり、ICチップ内蔵メダルを払い出したりするというように、異なるメダルを払い出すというようにすることが可能であり、非常に面白みのあるゲームを提供することが可能となるからである。
【0036】
また、本発明のメダルゲーム機は、上記ICチップ内蔵メダルを、ゲームの進行中に所定の条件が満たされたことを受けて払い出すことが望ましい。
ゲームの進行中に所定の条件をクリアしたとき、ICチップ内蔵メダルの払い出しを受けることができるため、遊戯者のメダル(ICチップ内蔵メダル)に対する収集欲をさらに掻き立てることができるとともに、より一層ゲームにのめり込むようにすることが可能となるからである。所定の条件としては、特に限定されるものではないが、例えば、他のグループとの戦闘に勝利したという条件等を挙げることができる。
【0037】
「シミュレーションゲーム」とは、社会通念上、定義されたゲームのジャンルの一つであり、遊戯者が、提供される仮想環境及び/又は仮想空間内において、架空の世界を楽しむことが可能なゲームをいう。
また、「戦略シミュレーションゲーム」とは、上述したシミュレーションゲームのうち、遊戯者が、提供される仮想環境や仮想空間(以下、仮想環境等という)内において、特に架空の戦略や戦闘を経験して楽しむことが可能なゲームをいう。
【0038】
本発明のメダルゲーム機は、戦略シミュレーションゲームを提供するメダルゲーム機であり、また、上述した本発明に係るICチップ内蔵メダルは、戦略シミュレーションゲームを提供するメダルゲーム機に用いられる。
戦略シミュレーションゲームは、一般的に、他のジャンルのゲームと比べると、ゲームに登場するキャラクタのうち、遊戯者が操作することができるキャラクタの数が多いため、複数のICチップ内蔵メダルにそれぞれ異なるキャラクタのデータを記憶させるようにすることにより、遊戯者は、異なる価値を有する多くのICチップ内蔵メダルを収集したり、これらの多くのICチップ内蔵メダルを用いてゲームを行ったりすることが可能となる。その結果、遊戯者のメダル(ICチップ内蔵メダル)に対する収集欲を飛躍的に高めることができ、さらにアミューズメント性に溢れるメダルゲーム機を提供することができる。
【0039】
また、本明細書において「グループ」とは、上述した戦略シミュレーションゲームの中で提供される仮想環境等において、遊戯者が操作することが可能な架空の集団(軍団)をいい、後述するリーダー及びユニットを含んで構成される。
例えば、戦略シミュレーションゲームの中で、戦国時代の日本が仮想環境等として提供される場合、上記グループとしては、例えば、織田信長が率いる軍団や、武田信玄が率いる軍団等を挙げることができる。
また、戦略シミュレーションゲームの中で、近代の戦争が仮想環境等として提供される場合、上記グループとしては、例えば、戦車、戦艦及び戦闘機を含む軍隊等を挙げることができる。
【0040】
「ユニット」とは、上述したグループを構成する1つの単位をいい、上述したグループは、1又は2以上のユニットを含んで構成される。
例えば、上記グループが、織田信長が率いる軍団である場合、当該グループを構成するユニットとしては、羽柴秀吉や、羽柴秀吉が率いる軍団等を挙げることができる。また、上記グループが、戦車、戦艦及び戦闘機を含む軍隊である場合、当該グループを構成するユニットとしては、戦車、戦艦、戦闘機等を挙げることができる。
また、「リーダー」とは、上記ユニットのうち、該ユニットが属するグループを率いるユニットをいう。例えば、上記グループが、織田信長が率いる軍団である場合、リーダーとしては、織田信長自身を挙げることができる。
【0041】
上述したグループ、ユニット及びリーダーには、それぞれ複数の項目にわたって能力値が設定されており、これらの能力値は、戦略シミュレーションゲームの進行状況に応じて変化する。グループ、ユニット及びリーダーに関するデータには、これらの能力値に関するデータが含まれ、グループ、ユニット及びリーダーに関するデータは、ICチップ内蔵メダルに、ゲーム初期データ又はゲーム履歴データとして記憶される。
【0042】
また、1枚のICチップ内蔵メダルには、グループ全体に関するデータが記憶されることとしてもよく、グループに属する1又は2以上のユニットに関するデータが記憶されることとしてもよいが、遊戯者のメダルに対する収集欲を高めることができる点から、1枚のICチップ内蔵メダルには、グループに属する1のユニットに関するデータが記憶されるようにすることが望ましい。
【0043】
なお、以下の説明において、「ゲームを開始する」とは、上述したゲーム初期データを用いて、新たにゲームを行うことをいい、上記ゲーム初期データを用いて、現在進行中のゲームに新たに加わることを含むこととする。
一方、「ゲームに参加する」とは、上述したゲーム履歴データを用いて、現在進行中のゲームに新たに加わることをいう。
「ゲームを中断する」とは、ゲームに開始又は参加した後、当該ゲームを一時的に終了させることをいう。なお、複数の遊戯者が同時にゲームを行っているときに、一の遊戯者がゲームを中断した場合、一の遊戯者が行うゲームは一時的に終了するが、他の遊戯者は、継続してゲームを行うことができる。
「ゲームを再開する」とは、中断したゲームを再び進行させることをいう。従って、ゲームに参加する場合と異なり、過去に現在進行中のゲームを行っていた場合に限り、ゲームを再開することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
以下においては、仮想環境である戦国時代の日本において、架空の戦闘や戦略を楽しむことができる戦略シミュレーションゲームを提供するメダルゲーム機について説明することとする。また、1枚のICチップ内蔵メダルには、グループを構成する1のリーダー又はユニットに関するデータが記憶されることとする。
【0045】
図1は、本発明のメダルゲーム機の一例を模式的に示す斜視図である。
メダルゲーム機10は、図1に示すように、手前側に並んだ4台及び奥側に並んだ4台の計8台のサテライト12からなる本体装置11を備えており、最大で8人が同時にこのメダルゲーム機10により、戦略シミュレーションゲームを楽しむことができる。
【0046】
本体装置11の上面であって、手前側に並んだ4台のサテライト12と奥側に並んだ4台のサテライト12との間には、手前側と奥側とにそれぞれ画面13aを有する大表示装置13が垂設されている。この大表示装置13の画面13aには、ゲームに係る画像が大きく表示されるため、各サテライト12で戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者以外の者も、このメダルゲーム機10で行われている戦略シミュレーションゲームを観戦することができる。また、大表示装置13の上側には、戦国時代の城の一部を模した屋根25が設置されている。
【0047】
本体装置11を構成する各サテライト12には、画像表示装置14(図示せず)が設けられ、サテライト12の上面の中央には、画像表示装置14の画面14aが露出しており、この画面14aには、ゲーム進行に係る各種の画像が表示される。また、各サテライト12に設けられた画像表示装置14の画面14aには、常に全て同じ画像が表示されるということはなく、ゲームの進行状況等によっては、それぞれ異なる画像が表示されることもある。
【0048】
サテライト12の画面14aの手前側には、複数のコントロールボタンからなるコントロール部15が設けられており、遊戯者は、画面14aに表示される画像を見ながら、複数のコントロールボタン(コントロール部15)を操作することによってゲームを進行させることができる。
【0049】
画面14aの右側には、メダル投入口16が設けられている。このメダル投入口16の内部には、メダルセンサ120(図示せず)が設けられており、メダル投入口16に投入されたメダルは、メダルセンサ120により検出されることになる。
【0050】
画面14aの左側には、ICチップ内蔵メダルが嵌め込まれる5つの凹部19を有するICチップ内蔵メダル設置台20が設けられている。また、図示しないが、凹部19の底にはコネクタ19aが設けられ、コネクタ19aは、サテライト12の内部に設置された情報読取・書込装置112と接続されている。この情報読取・書込装置112は、コネクタ19aを介して、凹部19aに設置されたICチップ内蔵メダルへのゲーム初期データ及びゲーム履歴データのうちの少なくとも1種の書き込み、並びに、ICチップ内蔵メダルからのゲーム初期データ及びゲーム履歴データのうちの少なくとも1種の読み取りを行うことができる。従って、各遊戯者は、同時にICチップ内蔵メダルを最大で5つまで用いて、戦略シミュレーションゲームを行うことができる。
【0051】
画面14aの奥側には、スピーカ18が設けられており、戦略シミュレーションゲームの進行状況に応じて、適宜、バックグラウンドミュージック(以下、BGMともいう)、音声、効果音等が出力される。
【0052】
サテライト12の前面には、メダル払出口21と、ICチップ内蔵メダル払出口22とが設けられている。
メダル払出口21が設けられたサテライト12の内部には、図示しないが、ホッパー121とメダル検出部122とが設けられている。コントロール部15を介して、メダルを払い出す旨の指示が入力されたときには、ホッパー121からメダルが払い出され、払い出されるメダルはメダル検出部122により検出される。その後、メダル検出部122が所定の枚数のメダルを検出したときには、ホッパー121からのメダルの払い出しが終了することになる。
【0053】
また、ICチップ内蔵メダル払出口22は、ICチップ内蔵メダルが払い出される開口である。ICチップ内蔵メダル払出口22が設けられたサテライト12の内部には、図示しないが、ICチップ内蔵メダルへのデータの書き込みを行うことができる情報書込装置113と、情報書込装置113によりデータが書き込まれたICチップ内蔵メダルをICチップ内蔵メダル払出口22から払い出すICチップ内蔵メダル払出装置114とが設けられている。
【0054】
次に、上述したメダルゲーム機に用いられるICチップ内蔵メダルについて、図2〜図3を用いて説明する。
図2(a)は、上記ICチップ内蔵メダルを模式的に示した平面図であり、(b)は、そのA−A線断面図である。
【0055】
図2(a)に示すように、ICチップ内蔵メダル30は、略円板形状を有しており、ICチップ内蔵メダル30の表側の面には、戦国時代の兜を模した装飾(所謂レリーフ)が施されている。ICチップ内蔵メダル30の周縁部の一部には、位置合わせ用の切欠30aが設けられている。
また、ICチップ内蔵メダル30の内部には、8本のピン31aを有するICチップ31が埋設されている。このICチップ31には、メダルゲーム機10から供給されるゲーム初期データとゲーム履歴データとを記憶することが可能な記憶部(図示せず)が備えられている。
【0056】
図2(b)に示すように、ICチップ内蔵メダル30の裏側の面には、8つの開口30bが設けられており、ICチップ31の8本のピン31aは、開口30b内で露出している。
このICチップ内蔵メダル30を、メダルゲーム機10に設けられたICチップ内蔵メダル設置台20の凹部19に嵌め込むことにより、凹部19の底に設けられたコネクタ19aと、ICチップ内蔵メダル30に埋設されたICチップ31のピン31aとを接触させることができる。
その結果、メダルゲーム機10のサテライト12の内部に設置された情報読取・書込装置112は、コネクタ19aを介して、ICチップ内蔵メダル30へのゲーム初期データ及びゲーム履歴データのうちの少なくとも1種の書き込み、並びに、ICチップ内蔵メダル30からのゲーム初期データ及びゲーム履歴データのうちの少なくとも1種の読み取りを行うことができる。
【0057】
図3(a)は、フィギュアと一体的に構成されたICチップ内蔵メダルを模式的に示した正面図であり、図3(b)は、(a)に示すICチップ内蔵メダルが、本発明のメダルゲーム機に設けられたICチップ内蔵メダル設置台に設置された様子を示す斜視図である。
【0058】
ICチップ内蔵メダル30は、図3(a)に示すように、円板形状の台部32の下面に形成された凹部32aに、その表側の面を含む部分が嵌め込まれ、固定されている。また、台部32の上面には、戦国時代の武将の容姿を模した樹脂製のフィギュア33が固定されており、ICチップ内蔵メダル30は、フィギュア33と一体的に構成されている。なお、このフィギュア33は、メダルゲーム機10において提供される戦略シミュレーションゲームに登場するキャラクタ(ユニット)の容姿を模したものである。
【0059】
また、図3(b)に示すように、メダルゲーム機10に設けられたICチップ内蔵メダル設置台20には、略円形の凹部19が5つ設けられており、凹部19の底面には、8つの金属製の端子を備えたコネクタ19aが設けられている。
このコネクタ19aは、上述したように、サテライト12の内部に設置された情報読取・書込装置112と接続されている。
【0060】
また、凹部19の周縁部の一部には、位置合わせ用の突部19bが設けられている。この突部19bがICチップ内蔵メダル30に設けられた切欠30aに嵌るように、ICチップ内蔵メダル30を、凹部19に設置することにより、ICチップ内蔵メダル30の底面に設けられた8つの開口30bに、コネクタ19aに備えられた8つの金属製の端子を挿入させることができる。
その結果、開口30b内で露出しているICチップ31のピン31aと、コネクタ19aに備えられた金属製の端子とを接触させることができ、メダルゲーム機10のサテライト12の内部に設置された情報読取・書込装置112は、コネクタ19aを介して、ICチップ内蔵メダル30へのゲーム初期データ及びゲーム履歴データのうちの少なくとも1種の書き込み、並びに、ICチップ内蔵メダル30からのゲーム初期データ及びゲーム履歴データのうちの少なくとも1種の読み取りを行うことが可能となる。
【0061】
次に、本発明のメダルゲーム機の内部構造について説明する。
図4(a)は、図1に示したメダルゲーム機10の内部構造を示すブロック図であり、(b)は、メダルゲーム機10を構成するサテライト12の内部構造を示すブロック図である。
図4(a)に示すように、メダルゲーム機10は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103及びフラッシュメモリ104を含む主制御部100と、8台のサテライト12と、大表示装置13とから構成されている。なお、図中では、8台全てのサテライトは示していない。
【0062】
CPU101は、各サテライト12から供給される入力信号等、並びに、ROM102、RAM103及びフラッシュメモリ104に記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を行い、その結果に基づいてサテライト12に命令信号を送信することにより、各サテライト12を主導的に制御し、戦略シミュレーションゲームを進行させる。
また、CPU101は、その内部にDSP(Digital Signal Processor)を備え、各サテライト12から受信する入力信号、及び、ROM102とRAM103とフラッシュメモリ104とに記憶されたデータやプログラムに基づく処理を、高速に実行することができるように構成されている。
【0063】
ROM102は、例えば、半導体メモリ等により構成され、メダルゲーム機の基本的な機能を実現させるためのプログラムや、戦略シミュレーションゲームを進行させるプログラムや、各サテライト12を主導的に制御するためのプログラム等を記憶し、さらに、大表示装置13の画面13aに表示させる各種の画像データや、グループを構成するユニットの能力値に関するデータ等を記憶する。
【0064】
RAM103は、各サテライト12から供給されるゲーム初期データ及びゲーム履歴データや、CPU101により実行された処理の結果に関するデータ等を一時的に記憶する。上記ゲーム初期データ及びゲーム履歴データには、グループに関するデータや、グループを構成するリーダーとユニットとに関するデータ等が含まれる。フラッシュメモリ104には、各サテライト11においてゲームを行う遊戯者に関するデータ(例えば、ゲーム中断データ等)が記憶される。
なお、RAM103が記憶するデータを、フラッシュメモリ104が記憶することとしてもよく、フラッシュメモリ104が記憶するデータを、RAM103が記憶することとしてもよい。また、フラッシュメモリ104は、必ずしもメダルゲーム機10に設けられている必要はない。
【0065】
また、CPU101には、VDP(Video Digital Processor)105と、フレームバッファ106とが接続されており、さらに、主制御部100(CPU101)には、大表示装置13とが接続されている。
VDP105は、CPU101からの描画命令等に従い、ROM102から必要な画像データを読み出し、該画像データに基づいて、フレームバッファ106に合成画像データを生成する。また、VDP105には、3Dグラフックスアクセラレータが搭載されていてもよい。3Dグラフックスアクセラレータにより、合成画像データを生成する処理を高速化することが可能になる。
【0066】
フレームバッファ106は、VDP105によって合成画像データが生成されるメモリであり、上記合成画像データは、VDP105により、大表示装置13に出力される。通常、フレームバッファ107は、VDP106からの画像データの入力と、大表示装置13への合成画像データの出力とを同時に行うことが可能なデュアルポートRAMによって構成される。
【0067】
大表示装置13は、VDP105によりフレームバッファ106に生成された合成画像データを、画面13aに表示する。
この大表示装置13には、戦略シミュレーションゲームの進行状況等に応じて、各サテライト12の画面14aに表示される画像と同じ画像や、画面14aに表示される画像と異なる画像が表示される。
【0068】
次に、主制御部100のCPU101に接続されたサテライト12について説明する。
各サテライト12は、図4(b)に示すように、制御部130及びその周辺機器により構成されている。
制御部130は、CPU131と、ROM132と、RAM133と、フラッシュメモリ138とからなり、さらに、SPU(Sound Processing Unit)134及びサウンドバッファ135と、VDP136及びフレームバッファ137とを含む。
【0069】
CPU131は、遊戯者の操作が入力されたことを受けてコントロール部15から供給される入力信号、並びに、ROM132、RAM133及びフラッシュメモリ138に記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を実行し、その結果を上述した主制御部100のCPU101に送信する。
一方、CPU131は、CPU101からの命令信号を受信し、サテライト12を構成する周辺機器を制御し、サテライト12において戦略シミュレーションゲームを進行させる。
また、CPU131は、処理の内容によっては、遊戯者の操作が入力されたことを受けてコントロール部15から供給される入力信号、及び、ROM132とRAM133とに記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を実行し、その結果に基づいて、サテライト12を構成する周辺機器を制御し、サテライト12において戦略シミュレーションゲームを進行させる。なお、どちらの方法で処理を行うかについては、その処理の内容に応じて、処理ごとに設定される。
【0070】
さらに、CPU131は、コプロセッサとして、画像データ生成に関する行列やベクトル等の演算処理を行うプロセッサを備えている。そして、その演算処理の結果等を、描画命令として、後述するVDP136に送信する。
【0071】
ROM132は、サテライトの基本的な機能を実現させるプログラムや、戦略シミュレーションゲームを行うために必要なプログラムや、画像データや、例えば、PCM(Pulse Code Modulation)データ等のBGMや、音声や、効果音等となる音データを記憶する。
【0072】
RAM133は、例えば、ICチップ内蔵メダル30から読み取ったゲーム初期データ及びゲーム履歴データを記憶し、さらに、CPU101から供給されたデータや、CPU131により実行された処理に関するデータ等を一時的に記憶する。フラッシュメモリ138は、サテライト12においてゲームを行う遊戯者に関するデータ(例えば、ゲーム履歴データ等)を記憶する。
【0073】
SPU134は、例えば、PCM音源装置等を内蔵するサブプロセッサであり、CPU131により制御される。
CPU131は、ROM132に記憶された音データのうち、必要な音データを選択して読み出し、サウンドバッファ135に転送する。SPU134は、サウンドバッファ135に記憶された上記音データに基づいて、例えば、BGM、音声、効果音等を発生させる音信号を生成し、スピーカ18に該音信号を送信する。その結果、スピーカ18から上記音データに基づく音が出力されることになる。
【0074】
VDP136は、CPU131からの描画命令に従い、ROM132から必要な画像データを読み出し、該画像データに基づいて、フレームバッファ137に合成画像データを生成する。また、VDP136には、3Dグラフックスアクセラレータが搭載されていてもよい。3Dグラフックスアクセラレータにより、合成画像データを生成する処理を高速化することが可能である。
【0075】
フレームバッファ137は、VDP136によって合成画像データが生成されるメモリであり、上記合成画像データは、VDP136により、画像表示装置14に出力される。通常、フレームバッファ137は、VDP136からの画像データの入力と、画像表示装置14への合成画像データの出力とを同時に行うことが可能なデュアルポートRAMによって構成される。
【0076】
上述した制御部130(CPU131)には、遊戯者による操作が入力されるコントロール部15、メダル投入口16に投入されたメダルを検出するメダルセンサ120、メダルの払い出しを行うホッパー121、及び、ホッパーにより払い出されるメダルを検出するメダル検出部122が接続されている。
【0077】
コントロール部15は複数のコントロールボタンを備えており、遊戯者によってコントロールボタンが操作されることにより、所定の指示が入力されたときには、その指示に応じた命令信号がCPU131に供給される。CPU131は、この命令信号、並びに、ROM132、RAM133及びフラッシュメモリ138に記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を実行する。
このコントロール部15は、メダルゲーム機10に備えられたサテライト12において、遊戯者により所定の指示が入力される入力手段として機能する。
【0078】
メダルセンサ120は、メダル投入口16に投入されたメダルを検出すると、検出信号をCPU131に送信する。上記検出信号を受信したCPU131は、RAM133に記憶されたポイント数を更新(増加)して記憶する。
例えば、RAM133に、ポイントとして10点が記憶されているとき、メダル投入口16にメダルが3枚投入された場合、メダルセンサ120は、メダルを3回検出して、CPU131に3回検出信号を送信する。CPU131は、検出信号を受信するごとに、RAM133に記憶されたポイントに1点加えて累積記憶する。その結果、RAM133には、ポイントとして13点が記憶されることになる。
【0079】
ホッパー121は、コントロール部15から、ポイントをメダルとして払い出す旨の操作が入力されたことを受けて発せられるCPU131からの命令信号により駆動し、メダルを払い出す処理を行う。
メダル検出部122は、ホッパー121から払い出されるメダルを検出すると、検出信号をCPU131に送信する。CPU131は、検出信号を受信するごとに、検出信号を受信した旨をRAM133に記憶し、検出信号を受信した回数が所定の回数に達したと判断したときには、ホッパー121に対して、メダルの払い出しを停止する旨の命令信号を送信する。その結果、ホッパー121によるメダルの払い出しが終了することになる。
【0080】
また、上述した制御部130(CPU131)には、情報読取・書込装置112が接続されている。この情報読取・書込装置112は、ICチップ内蔵メダル設置台20の凹部19に設置されたICチップ内蔵メダル30から、コネクタ19aを介して、ICチップ内蔵メダル30へのゲーム初期データ及びゲーム履歴データのうちの少なくとも1種の書き込み、並びに、ICチップ内蔵メダル30からのゲーム初期データ及びゲーム履歴データのうちの少なくとも1種の読み取りを行う。
【0081】
すなわち、情報読取・書込装置112は、CPU131からの命令信号を受信したことを受けて、凹部19に設置されたICチップ内蔵メダル30を認識する処理を行い、ICチップ内蔵メダル30が設置されていることを認識した場合には、ICチップ内蔵メダル30にゲーム初期データ及びゲーム履歴データのうちの少なくとも1種の書き込みを行う。なお、ICチップ内蔵メダル30に書き込まれるデータは、ROM132、RAM133又はフラッシュメモリ138に記憶されたデータである。
また、情報読取・書込装置112は、CPU131からの命令信号を受信したことを受けて、凹部19に設置されたICチップ内蔵メダル30を認識する処理を行い、ICチップ内蔵メダル30が設置されていることを認識した場合には、ICチップ内蔵メダル30からゲーム初期データ及びゲーム履歴データのうちの少なくとも1種の読み取りを行う。読み取られたデータは、CPU131によって、RAM133又はフラッシュメモリ138に記憶される。
この情報読取・書込装置112は、メダルゲーム機10に備えられたサテライト12において、遊戯者が操作するグループに関するデータを記憶する1又は2以上のICチップ内蔵メダルからのデータの読み取りを行うデータ読取手段として機能する。
【0082】
また、制御部130(CPU131)には、情報書込装置113と、ICチップ内蔵メダル払出装置114とが接続されている。
この情報書込装置113は、戦略シミュレーションゲームの進行中に所定の条件が満たされたことを受けてCPU131から発せられる命令信号を受信したとき、サテライト12内の所定の箇所に格納されたICチップ内蔵メダル30に、ユニットに関するデータ等を書き込む処理を行う。
また、ICチップ内蔵メダル払出装置114は、CPU131からの命令信号を受信したことを受けて、ユニットに関するデータ等が書き込まれたICチップ内蔵メダル30を、ICチップ内蔵メダル払出口22から払い出す処理を行うものである。
【0083】
さらに、制御部130(CPU131)には、画像表示装置14と、スピーカ18とが接続されている。
画像表示装置14は、VDP136によりフレームバッファ137に生成された合成画像データを、画面14aに表示し、スピーカ18は、SPU134により生成された音信号を受信して、該音信号に基づく音を出力する。この画面14aに表示される画像や、スピーカ18から出力される音によって、戦略シミュレーションゲームが進行することになる。
遊戯者は、この画面14aに表示される画像や、スピーカ18から出力される音を認識しながら、コントロール部15を操作して、戦略シミュレーションゲームを進行させる。
この画像表示装置14は、メダルゲーム機10に備えられたサテライト12において、ゲームに係る画像を表示させる画像表示手段として機能する。
【0084】
上述したメダルゲーム機において用いられるICチップ内蔵メダルは、遊技場に設置されたICチップ内蔵メダル発行機により発行される。
次に、本発明に係るICチップ内蔵メダルを発行するICチップ内蔵メダル発行機について説明する。
図5は、本発明に係るICチップ内蔵メダル発行機の一例を模式的に示す斜視図である。
【0085】
ICチップ内蔵メダル発行機40は、コントロール部45や画像表示装置47が設けられた本体装置40と、本体装置40の上側に設けられた屋根49とを含んで構成されている。
本体装置40の上面の手前側には、複数のコントロールボタンからなるコントロール部45とメダル投入口48とが設けられている。遊戯者は、メダル投入口48にメダルを投入したり、コントロール部45を操作したりすることにより、ICチップ内蔵メダル発行機40から、ICチップ内蔵メダル30の発行を受けることができる。
メダル投入口48の内部には、メダルセンサ320(図示せず)が設けられており、メダル投入口48に投入されたメダルは、メダルセンサ320により検出される。
【0086】
本体装置40の前面には、ICチップ内蔵メダル払出口46が設けられている。このICチップ内蔵メダル払出口46から、ゲーム初期データ等が記憶されたICチップ内蔵メダルが払い出されることになる。
また、図示しないが、本体装置40の内部には、複数のICチップ内蔵メダルが格納されるとともに、該ICチップ内蔵メダルへのゲーム初期データの書き込み等を行うための情報読取・書込装置312と、ゲーム初期データが書き込まれたICチップ内蔵メダルの払い出しを行うためのICチップ内蔵メダル払出装置315とが設けられている。
【0087】
本体装置41の上面の略中央部分には、画面47aを有する画像表示装置47が設けられている。画面47aには、コントロール部45が操作されたり、メダル投入口48にメダルが投入されたりすることによって、例えば、ICチップ内蔵メダルの発行に必要な指示の入力を促す画像等が表示される。また、画面47aの奥側には、2つのスピーカ43が設けられており、例えば、ICチップ内蔵メダルの発行に必要な指示の入力を促すための音声や、BGMや、効果音等が出力される。
【0088】
図6は、図5に示したICチップ内蔵メダル発行機40の内部構造を示すブロック図である。
本発明に係るICチップ内蔵メダル発行機40は、制御部300及びその周辺機器により構成されている。
制御部300は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、フラッシュメモリ308とからなり、さらに、SPU304及びサウンドバッファ305と、VDP306及びフレームバッファ307とを含む。
【0089】
CPU301は、遊戯者の指示が入力されたことを受けてコントロール部45から供給される命令信号、並びに、ROM302、RAM303及びフラッシュメモリ308に記憶されたデータやプログラムに基づいて、ICチップ内蔵メダル発行機40を構成する周辺機器を制御し、ICチップ内蔵メダルの発行等の処理を行う。
また、CPU301は、コプロセッサとして、画像データ生成に関する行列やベクトル等の演算処理を行うプロセッサを備えている。そして、その演算処理の結果等を、描画命令として、後述するVDP306に送信する。
【0090】
ROM302は、例えば、半導体メモリ等により構成され、ICチップ内蔵メダル発行機の基本的な機能を実現させるためのプログラムや、ICチップ内蔵メダルの発行等の処理を行うために必要なプログラムや、画像データや、例えば、PCMデータ等のBGMや音声や効果音等となる音データを記憶する。
RAM303は、例えば、半導体メモリ等により構成され、進行中のICチップ内蔵メダル発行等の処理に必要なデータやプログラムを一時的に記憶する。
フラッシュメモリ308は、ICチップ内蔵メダルの発行を受けた各遊戯者に関するデータ(識別情報)等を記憶する。
なお、フラッシュメモリに代えて、例えば、バッテリバックアップRAM等が設けられていてもよい。
SPU304は、例えば、PCM音源装置等を内蔵するサブプロセッサであり、CPU301により制御される。
【0091】
また、VDP306は、CPU301からの描画命令に従い、ROM302から必要な画像データを読み出し、該画像データを読み出し、該画像データに基づいて、フレームバッファ307に合成画像データを生成する。
フレームバッファ307は、VDP306によって合成画像データが生成されるメモリであり、上記合成画像データは、VDP306により、画像表示装置47に出力される。通常、フレームバッファ307は、VDP306からの画像データの入力と、画像表示装置47への合成画像データの出力とを同時に行うことが可能なデュアルポートRAMによって構成される。
【0092】
上述した制御部300(CPU301)には、遊戯者による指示が入力されるコントロール部45、及び、メダル投入口48に投入されたメダルを検出するメダルセンサ320が接続されている。
コントロール部45を構成するボタンにより遊戯者からの指示が入力されたときには、その入力操作に応じた命令信号がCPU301に供給される。CPU301は、この命令信号に基づいて、ICチップ内蔵メダルの発行等の処理を進行させる。
【0093】
メダルセンサ320は、メダル投入口48に投入されたメダルを検出すると、検出信号をCPU301に送信する。上記検出信号を受信したCPU301は、RAM303又はフラッシュメモリ308に記憶されたポイントに、1点を加えて累積記憶する。
【0094】
また、上述した制御部300(CPU301)には、本体装置41内の所定の箇所に格納されたICチップ内蔵メダルへのゲーム初期データの書き込み等を行うための情報読取・書込装置312と、ゲーム初期データが書き込まれたICチップ内蔵メダルの払い出しを行うためのICチップ内蔵メダル払出装置315とが設けられている。
情報読取・書込装置312は、CPU301からの命令信号により、ROM302やRAM303やフラッシュメモリ308に記憶されたゲーム初期データをICチップ内蔵メダルに書き込む処理を行う。
【0095】
ICチップ内蔵メダル払出装置315は、CPU301からの命令信号により、ゲーム初期データが書き込まれたICチップ内蔵メダルを、ICチップ内蔵メダル払出口46から払い出す処理を行う。
さらに、上述した制御部300(CPU301)には、画像表示装置47と、スピーカ43とが接続されている。
【0096】
画像表示装置47は、VDP306によりフレームバッファ307に生成された合成画像データを、画面47aに表示し、スピーカ43は、SPU304により生成された音信号を受信して、該音信号に基づく音を出力する。この画面47aに表示される画像や、スピーカ43から出力される音によって、ICチップ内蔵メダルの発行に必要な指示の入力が促されることになる。
遊戯者は、この画面47aに表示される画像や、スピーカ43から出力される音によって指示される手順に従って、コントロール部45を操作して、ICチップ内蔵メダルの発行等の処理を進行させることができる。
【0097】
次に、上述したメダルゲーム機により、遊戯者が遊技場において戦略シミュレーションゲームを行う方法について説明する。
上記メダルゲーム機により、遊戯者が遊技場において戦略シミュレーションゲームを行う方法としては、例えば、下記[1]〜[6]の段階を含む方法を挙げることができる。
【0098】
[1]メダルを用いてICチップ内蔵メダル発行機によりICチップ内蔵メダルの発行を受ける段階、
[2]発行されたICチップ内蔵メダルを用いてメダルゲーム機により戦略シミュレーションゲームを開始させる段階、
[3]戦略シミュレーションゲームを進行させる段階、
[4]進行中の戦略シミュレーションゲームを中断させる段階、
[5]中断した戦略シミュレーションゲームを再開させる段階、及び、
[6]進行中の戦略シミュレーションゲームに新たに参加する段階。
【0099】
以下、上記[1]〜[6]の各段階について、図面を用いて詳述することにする。
なお、以下に示すフローチャートでは、特に示す場合を除いて説明を省略するが、メダルゲーム機において、各フローチャートに示すサブルーチンが実行されているとき、大表示装置13の画面13a、及び、各サテライト12に設けられた画像表示装置14の画面14aには、戦略シミュレーションゲームの進行状況に応じた画像が表示され、サテライト12に設けられたスピーカ18からは適宜、BGM、音声、効果音等が出力される。
ICチップ内蔵メダル発行機についても、同様であり、フローチャートに示すサブルーチンが実行されているとき、画像表示装置47の画面47aには、処理の進行状況に応じた画像が表示され、スピーカ43からは適宜、BGM、音声、効果音等が出力される。
【0100】
[1]メダルを用いてICチップ内蔵メダル発行機によりICチップ内蔵メダルの発行を受ける段階
まず、本発明のメダルゲーム機により戦略シミュレーションゲームを行うために遊技場に来店した遊戯者は、メダル発行機で複数枚のメダルを購入した後、このメダルを用いてICチップ内蔵メダル発行機によりICチップ内蔵メダルの発行を受ける必要がある。
【0101】
図7は、ICチップ内蔵メダル発行機40において、ICチップ内蔵メダルを発行するために実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、ICチップ内蔵メダル発行機40において実行されるメインルーチンから所定のタイミングで呼び出されて実行されるものである。
まず、CPU301は、メダルが投入されたか否かを判断する(ステップS101)。すなわち、CPU301は、メダル投入口48に投入されたメダルを検出することにより、メダルセンサ320から発せられる検出信号を受信したか否かを判断する。
メダルが投入されたと判断した場合、CPU301は、RAM303に投入されたメダルの数をポイントとして記憶させる(ステップS102)。
【0102】
ステップS101においてメダルが投入されていないと判断した場合、又は、ステップS102の処理を実行した場合、次に、CPU301は、所定の枚数のメダルが投入されたか否かを判断する(ステップS103)。すなわち、CPU301は、RAM303に記憶されたポイントの数と、予め設定されたポイントの数(例えば、10点)とを比較し、RAM303に記憶されたポイントの数が、予め設定されたポイントの数に達したとき、所定の枚数のメダルが投入されたと判断する。
所定の枚数のメダルが投入されていないと判断した場合、処理をステップS101に戻す。
【0103】
一方、所内の枚数のメダルが投入されたと判断した場合、CPU301は、IDコード等割当処理を行う(ステップS104)。このIDコード等割当処理は、遊戯者に対して、IDコードやチェックコードを割り当てるための処理である。IDコードは、1人の遊戯者に1つ割り当てられる符号であり、他の遊戯者のIDコードと重複しないように設定される。また、チェックコードは、例えば、上記IDコードや、現在の日付等から作成される誤り検知符号(所謂チェックディジットと同様の機能を有するもの)であり、ICチップ内蔵メダル30に記憶されたデータに対して不正な改竄等が行われているか否かを判断するために用いられる。
【0104】
次に、個人情報入力処理を行う(ステップS105)。この個人情報入力処理は、例えば、画像表示装置47の画面47aに特定の画像を表示させたり、スピーカ43から特定の音声を出力させたりすることにより、遊戯者に対して、該遊戯者の個人情報(例えば、氏名等)を入力するように促し、該遊戯者の個人情報が入力されたときには、該遊戯者の個人情報をRAM303やフラッシュメモリ308に記憶させる。
【0105】
上述したステップS104において割り当てられたIDコード等、及び、ステップS108において入力された個人情報は、メダルゲーム機10において戦略シミュレーションゲームを開始させるためのゲーム初期データとなる。
次に、CPU301は、情報読取・書込装置312に命令信号を送信し、RAM303やフラッシュメモリ308に記憶された識別情報及びポイントに関する情報、すなわち、ゲーム初期データをICチップ内蔵メダルに書き込む処理を行う(ステップS106)。
【0106】
その後、CPU301は、ICチップ内蔵メダル払出装置315に命令信号を送信することにより、ICチップ内蔵メダル払出装置315を駆動させ、ICチップ内蔵メダルをICチップ内蔵メダル払出口46から発行し(ステップS107)、本サブルーチンを終了する。
【0107】
図8(a)〜(c)は、図7に示すサブルーチンが実行されるとき、ICチップ内蔵メダル発行機40に設けられた画像表示装置47の画面47aに表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【0108】
図8(a)に示す画像は、遊戯者に対してメダルの投入を促す画像である。なお、この画像は、図7に示すサブルーチンのステップS101〜S103の処理が実行されているときに表示される画像である。
画面47aの上側には、ICチップ内蔵メダル発行機40の名称である「メダルメモリロボ」を示す画像が表示されており、その画像の下側には、「メダルを10枚入れてください。」という操作手順を示す画像が表示されており、その下側には、「あと5枚」というように、あと何枚のメダルを投入すればよいかを示す画像が表示されている。
図8(a)に示すような画像が表示されているとき、遊戯者は、画像により示された操作手順に従って、メダル投入口48に10枚を投入することにより、ICチップ内蔵メダルの発行に係る処理を進行させることができる。
【0109】
メダル投入口48に10枚メダルが投入され、その後、ステップS105の処理が行われるときには、画面47aに、図8(d)に示す画像が表示される。
図8(b)に示す画像は、遊戯者に対して個人情報(遊戯者の氏名)の入力を促す画像である。
画面47aの上側には、「なまえを8文字以内で入力してください。」という操作手順を示す画像が表示されており、その下側には、「なまえ(遊戯者の氏名)」を入力する欄が設けられている。さらに、「なまえ」を入力する欄の左下側には、「なまえ」の入力に用いられるひらがなの一覧表が表示されており、ひらがなの一覧表の右側には、メニューとして「ひらがな」、「カタカナ」、「英文字」、「漢字」というように、名前の入力に用いる文字の種類を選択するための選択肢を示す画像と、「決定」というように、入力した遊戯者の氏名を確定させるための選択肢を示す画像が表示されている。
図8(b)に示す画像が表示されているとき、遊戯者は、画像により示された操作手順に従い、コントロール部45を操作することにより、個人情報を入力することができる。
【0110】
その後、ステップS106及びS107の処理が行われ、ICチップ内蔵メダルが発行されるときには、画面37aに、図8(c)に示す画像が表示される。
図8(c)に示す画像は、遊戯者に対してICチップ内蔵メダルの発行が完了するまで待機するように促す画像である。
画面47aの上側には、図8(a)と同様に、「メダルメモリロボ」を示す画像が表示されている。また、「メダルメモリロボ」という画像の下側には、「メダルメモリを発行しています。」というように、現在の処理の状況を示す画像が表示され、さらに、「しばらくお待ちください。」というように、ICチップ内蔵メダルの発行が完了するまで待機するように促す画像が表示される。
なお、図8(c)に示す画像が表示されてから、所定の時間が経過した後、ゲーム初期データが記憶されたICチップ内蔵メダルが発行されることになる。
【0111】
[2]発行されたICチップ内蔵メダルを用いてメダルゲーム機により戦略シミュレーションゲームを開始させる段階
上記[1]の段階において、ゲーム初期データが記憶されたICチップ内蔵メダルの発行を受けた遊戯者は、該ICチップ内蔵メダルを用いて、メダルゲーム機において戦略シミュレーションゲームを開始させる。
また、過去にゲームを行ったことがあり、ゲーム履歴データが記憶されたICチップ内蔵メダルを所持している遊戯者は、該ICチップ内蔵メダルを用いて、メダルゲーム機において戦略シミュレーションゲームに参加することができる。
【0112】
図9は、メダルゲーム機10の主制御部100において、戦略シミュレーションゲームを開始させるために実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。なお、このサブルーチンは、予め実行されているメダルゲーム機10の戦略シミュレーションゲームを制御する制御プログラムから、所定のタイミングで呼び出されて実行されるものである。
【0113】
まず、CPU101は、ICチップ内蔵メダル30が設置されたか否かを判断する(ステップS111)。すなわち、CPU101は、一のサテライト12に備えられた制御部130のCPU131から、ICチップ内蔵メダル30が設置された旨の認識信号を受信したか否かを判断する。
この認識信号は、上記一のサテライト12に設けられたICチップ内蔵メダル設置台20の凹部19に、ICチップ内蔵メダル30が設置されたことを受けて、情報読取・書込装置112から発せられる信号である。
一のサテライト12に設けられたICチップ内蔵メダル設置台20の凹部19に、ICチップ内蔵メダルが設置されていないと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0114】
ステップS111において、一のサテライト12に設けられたICチップ内蔵メダル設置台20の凹部19に、ICチップ内蔵メダルが設置されたと判断した場合、CPU101は、ICチップ内蔵メダルに記憶されたデータを読み取るためのデータ読取処理を行う(ステップS112)。
このデータ読取処理において、CPU101は、上記一のサテライト12に備えられた制御部130のCPU131に対して、ICチップ内蔵メダルに記憶されたデータを読み取る旨の命令信号を送信する。一方、上記一のサテライトに備えられた制御部130のCPU131は、上記命令信号を受信すると、情報読取・書込装置112を駆動させ、ICチップ内蔵メダルに記憶されたデータを読み取る処理を行い、読み取ったデータをRAM133又はフラッシュメモリ138に記憶させる。
さらに、CPU101は、上記一のサテライト12に備えられた制御部130のRAM133又はフラッシュメモリ138に記憶されたデータを取得し、RAM103又はフラッシュメモリ104に記憶させる処理を行う。
【0115】
次に、CPU101は、読み取ったデータに含まれるIDコード、チェックコード及び個人情報(以下、IDコード等ともいう)が適正であるか否かの判断を行う(ステップS113)。この判断は、チェックコード等の機能によって行われる。IDコード等が適正でないと判断した場合、読み取られたデータは不正なデータであるため、不正なデータが入力された旨の報知を行い(ステップS114)、ステップS112において読み取ったデータを消去して本サブルーチンを終了する。なお、不正なデータが入力された旨の報知は、例えば、画像表示装置14の画面14aに警告文(例えば、「不正なデータが入力されました。」等)を示す特定の画像を表示させることにより行うことができる。
【0116】
ステップS113において、読み取ったデータに含まれるIDコード等が適正であると判断した場合、CPU101は、読み取ったデータに含まれるIDコード等と、ステップS112の処理を行う以前にRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたIDコード等とを比較する処理を行い(ステップS115)、読み取ったデータに含まれるIDコード等が、ステップS112の処理を行う以前にRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたIDコード等と合致するか否かを判断する(ステップS116)。
なお、ステップS112の処理を行う以前にRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたIDコード等は、ゲーム初期データや、ケーム中断データを含むゲーム履歴データ等に含まれるデータである。
【0117】
また、ステップS112の処理を行う以前にRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたIDコード等が全く存在しない場合、ステップS115の処理を行わず、ステップS116において、読み取ったデータに含まれるIDコード等が、ステップS112の処理を行う以前に記憶されたIDコード等と合致しないと判断することになる。
【0118】
ステップS116において、読み取ったデータに含まれるIDコード等が、ステップS112の処理を行う以前にRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたIDコード等と合致すると判断した場合、次に、読み取ったデータに含まれるIDコード等がゲーム中断データに含まれているか否かを判断する(ステップS123)。なお、ゲーム中断データとは、戦略シミュレーションゲームを中断する際にRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されるデータである。
【0119】
ステップS116において、読み取ったデータに含まれるIDコード等が、記憶されたIDコード等と合致すると判断し、さらに、ステップS123において、読み取ったIDコード等がゲーム中断データに含まれていると判断した場合、現在進行中の戦略シミュレーションゲームが存在するとともに、現在進行中の戦略シミュレーションゲームを過去に行っていたことがあり、そのときのゲーム履歴データがICチップ内蔵メダルに記憶されていたことになるため、CPU101は、後述するゲーム再開処理を行い(ステップS117)、その後、本サブルーチンを終了する。その結果、遊戯者は、中断していた戦略シミュレーションゲームを再開してゲームを行うことが可能となる。
なお、ゲーム再開処理については、後で図面を用いて詳述することにする。
【0120】
また、ステップS116において、読み取ったデータに含まれるIDコード等が、記憶されたIDコード等と合致すると判断し、さらに、ステップS123において、読み取ったIDコード等がゲーム中断データに含まれていないと判断した場合、ICチップ内蔵メダルには、ゲーム中断データとしてユニットに関するデータが記憶されており、該ユニットに関するデータは現在進行中の戦略シミュレーションゲームに登場しているグループに属するユニットに関するデータであるということになるため、CPU101は、RAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたグループに関するデータに、該ユニットに関するデータを加える処理を行う(ステップS124)。その後、CPU101は、上記グループを構成するユニットに新たなユニットを加えて、戦略シミュレーションゲームを進行させる。
【0121】
一方、ステップS116において、読み取ったIDコード等が、記憶されたIDコード等と合致しないと判断した場合、次に、ステップS115において読み取ったデータがゲーム初期データであるか否かを判断する(ステップS118)。読み取ったデータがゲーム初期データではないと判断した場合、読み取ったデータはゲーム履歴データであるので、CPU101は、後述するゲーム参加処理を行い(ステップS119)、その後、本サブルーチンを終了する。
その結果、遊戯者は、ゲーム履歴データを用いて、現在進行中の戦略シミュレーションゲームに新規に参加することができる。また、現在進行中の戦略シミュレーションゲームが存在しない場合、遊戯者は、ゲーム履歴データを用いて、新たに戦略シミュレーションゲームを行うことができる。
なお、ゲーム参加処理については、後で図面を用いて詳述することにする。
【0122】
ステップS118において、読み取ったデータがゲーム初期データであると判断した場合、CPU101は、上記一のサテライト12に備えられた制御部130のCPU131に、遊戯者にグループ等の選択を促すグループ等選択画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS120)。
一方、CPU131は、上記命令信号を受信すると、画像表示装置14の画面14aにグループ等選択画像を表示させる処理を行う。すなわち、VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、グループ等選択画像が画面14aに表示されることになる。
このグループ等選択画像は、遊戯者が操作するグループ(グループのリーダー)を選択するように促す画像であり、このグループ等選択画像には、例えば、選択することができるグループに関するデータ等が含まれることになる。従って、現在進行中の戦略シミュレーションゲームが存在する場合には、上記戦略シミュレーションゲームに登場しているグループは、上記グループ等選択画像には含まれないことになる。RAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたゲーム中断データに含まれるグループについても同様である。
なお、グループ等選択画像については、後で図面を用いて説明することとする。
【0123】
次に、CPU101は、グループ等が選択されたか否かを判断する(ステップS121)。グループ等が選択されていないと判断した場合、処理をステップS120に戻す。
一方、グループ等が選択されたと判断した場合、CPU101は、選択されたグループ等により戦略シミュレーションゲームを開始させるように、初期設定処理を行い(ステップS122)、本サブルーチンを終了する。
その結果、遊戯者は、ゲーム初期データを用いて、新たに戦略シミュレーションゲームを開始することができる。また、現在進行中の戦略シミュレーションゲームが存在する場合、遊戯者は、ゲーム初期データを用いて、現在進行中の戦略シミュレーションゲームに新たに加わることができる。
【0124】
図10(a)〜(c)は、図9に示すサブルーチンが実行されるとき、一のサテライト12に設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画像の一例を模式的に示す図である。
図10(a)に示す画像は、所謂タイトル画面であり、遊戯者に対してICチップ内蔵メダルの設置を促す画像であり、上記一のサテライトで戦略シミュレーションゲームが行われていないときに表示される画像である。
画面14aの中央部分には、メダルゲーム機10において行われる戦略シミュレーションゲームの名称である「戦国時代」を示す画像が表示されており、その画像の下側には、「メダルメモリをセットしてください」という操作手順を示す画像が表示されている。
このとき、遊戯者は画像により示された操作手順に従って、ICチップ内蔵メダルを、サテライト12に設けられたICチップ内蔵メダル設置台20の凹部19に設置することにより、戦略シミュレーションゲームを行うことができる。
【0125】
図10(a)に示す画像が表示されてから所定の期間にわたって、サテライト12に設けられたICチップ内蔵メダル設置台20の凹部19に、ICチップ内蔵メダルが設置されなかったときには、上述した戦略シミュレーションゲームの名称を示す画像に代えて、図10(b)に示すような画像も表示される。
図10(b)に示す画像は、戦略シミュレーションゲームの内容を紹介するデモ画面となる画像を模式的に示す図である。
画面14aには、一のグループ「織田軍」に属するユニット「羽柴秀吉」と、他のグループ「斎藤軍」に属するユニット「竹中半兵衛」とが戦闘している様子を示す画像が表示されている。また、画面14aの中央部分には、図10(b)に示す画像が、デモ画面であることを示す「DEMO」という画像が表示されている。
【0126】
図10(a)及び(b)に示す画像は、ステップS111において、一のサテライト12に設けられたICチップ内蔵メダル設置台20の凹部19にICチップ内蔵メダルが設置されたと判断されるまで、上記一のサテライト12に設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される。他のサテライト12においても同様である。
また、一のサテライト12に設けられたICチップ内蔵メダル設置台20の凹部19にICチップ内蔵メダルが設置されると、上記一のサテライト12に設けられた画像表示装置14の画面14aには、上述したようなタイトル画面やデモ画面は表示されなくなり、図10(c)に示すようなグループ等選択画像等が表示されることになる。このとき、タイトル画面やデモ画面が表示されている他のサテライト12に設けられた画像表示装置14の画面14aには、継続してタイトル画面やデモ画面が表示されることになる。
【0127】
図10(c)に示す画像は、図9に示すサブルーチンのステップS120が実行されたとき、一のサテライト12に設けられた画像表示装置14の画面14aに表示されるグループ等選択画像の一例を模式的に示す図である。
画面14aの上側には、「武将を選択してください」という操作手順を示す画像が表示されており、その画像の下側には、遊戯者が選択し得る複数のグループのリーダーの名称や能力値(例えば、「政治」「教養」「戦闘」「魅力」等を数値化したもの)等を示す画像が表示されている。なお、図10(c)に示す画像では、「織田信長」が選択された状態となっている。
【0128】
また、画面14aの下側には、「織田信長でよろしいですか?」という遊戯者に対して確認を促す画像が表示され、さらに「(Y/N)」という選択肢を示す画像が表示されている。このとき、「Y」を選択すると、「織田信長」をリーダーとするグループが選択されて、ステップS122における初期設定が行われ、戦略シミュレーションゲームが開始されることになる。
【0129】
[3]戦略シミュレーションゲームを進行させる段階
図10(c)に示す画像が表示されているとき、グループを選択する旨を指示が入力されると、図9に示すサブルーチンのステップS122において初期設定処理が実行され、その後、戦略シミュレーションゲームが進行することになる。
【0130】
本発明のメダルゲーム機により提供される戦略シミュレーションゲームは、特に限定されるものではないが、遊戯者が、自分が操作するグループの育成・増強を行う育成モードと、遊戯者同士が育成・増強したグループを戦わせることによりゲームが進行する対戦モードとを備えたゲームであることが望ましい。
例えば、育成モードでは、ユニットに関するデータが記憶されたICチップ内蔵メダルを収集して、グループに属するユニットの数を増加させたり、各ユニットの能力値を高めたりすることができるようにし、さらに、対戦モードでは、遊戯者同士が、それらのユニットを戦わせることできるようにすることにより、遊戯者にメダル(ICチップ内蔵メダル)への愛着感を抱かせることができるとともに、メダル(ICチップ内蔵メダル)に対する収集欲をより一層掻き立てることができ、さらに、遊戯者同士の競争心を高めることができるため、さらにゲームにのめり込むようにすることが可能になるからである。
以下においては、本発明のメダルゲーム機により提供される戦略シミュレーションゲームが、育成モードと対戦モードとを備えている場合について説明することとする。
【0131】
図11は、一のサテライト12(以下、サテライトAという)の制御部130において、ポイント数の変化させるために実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、サテライトAで進行中の戦略シミュレーションゲームが育成モードであるとき、又は、対戦モードであるとき、所定のタイミングで繰り返し実行されるものである。
【0132】
まず、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131は、メダル投入口16にメダルが投入されたか否かを判断する(ステップS130)。すなわち、CPU131は、メダルセンサ120からの検出信号を受信したか否かを判断する。
メダルが投入されたと判断した場合、ポイントを更新(増加)させる処理を行う(ステップS131)。例えば、RAM133にポイントとして10点が記憶されているときには、ポイントに1点を加えて、11点として累積記憶するのである。
また、主制御部100のRAM103又はフラッシュメモリ104に、ポイント数を記憶させることとしている場合には、CPU131は、ステップS131の処理を実行したとき、主制御部100のCPU101に、ポイントを更新(増加)させる旨の命令信号を送信する。主制御部100のCPU101は、この命令信号を受信すると、RAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたポイント数を更新(増加)させる処理を行う。
【0133】
ステップS130において、メダルが投入されていないと判断した場合、又は、ステップS131の処理を実行した場合、次に、メダルを払い出す旨の指示が入力されたか否かを判断する(ステップS132)。すなわち、CPU131は、コントロール部15から、メダルを払い出す旨の命令信号を受信したか否かを判断するのである。
メダルを払い出す旨の指示が入力されたと判断した場合、メダルを払い出す処理を行う(ステップS133)。このメダル払出処理において、CPU131は、ホッパー121に対して命令信号を送信することにより、ホッパー121を駆動させ、メダルを払い出させる。メダル検出部122は、ホッパー121から払い出されるメダルを検出すると、検出信号をCPU131に送信する。CPU131は、検出信号を受信するごとに、検出信号を受信した回数をRAM133に記憶し、検出信号を受信した回数が所定の回数に達したと判断したときには、ホッパー121に対して、メダルの払い出しを停止する旨の命令信号を送信する。その結果、ホッパー121によるメダルの払い出しが終了することになる。
【0134】
その後、CPU131は、払い出したメダルの枚数に応じて、RAM133に記憶されたポイント数を更新(減少)させる処理を行う(ステップS134)。
また、主制御部100のRAM103又はフラッシュメモリ104に、ポイント数を記憶させることとしている場合、CPU131は、ステップS134の処理を実行したとき、主制御部100のCPU101に、ポイントを更新(減少)させる旨の命令信号を送信する。主制御部100のCPU101は、この命令信号を受信すると、RAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたポイント数を更新(減少)させる処理を行う。
【0135】
ステップS132において、メダルを払い出す旨の指示が入力されていないと判断した場合、又は、ステップS134の処理を実行した場合、次に、ポイント数を変化させるための条件が満たされたか否かについての判断を行う(ステップS135)。
この判断は、CPU131が、戦略シミュレーションゲームを進行させている主制御部100のCPU101から、ポイント数を変化させる旨の命令信号を受信したか否かを判断することにより行う。なお、この命令信号は、戦略シミュレーションゲームを進行させている主制御部100のCPU101が、該戦略シミュレーションゲームにおいてポイント数を変化させる条件が満たされたと判断したとき、CPU131に対して送信する信号である。
ポイント数を変化させるという条件が満たされたと判断した場合、ポイントを更新(増加又は減少)させる処理を行う(ステップS136)。
【0136】
上記ポイント数を変化させる条件は、特に限定されるものではないが、上記ポイント数の変化させる条件のうち、ポイントを増加させる条件としては、例えば、他のグループとの戦闘に勝利するという条件や、戦略シミュレーションゲームにおいて与えられた目的を達成するという条件等を挙げることができる。
また、ポイントを減少させる条件としては、例えば、グループやグループに属するユニット等を成長させるための指示が入力されたという条件や、他のグループに戦闘を仕掛けるための指示が入力されたという条件等を挙げることができる。ステップS135において、ポイント数を変化させるための所定の条件が満たされていないと判断した場合、又は、ステップS136の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
【0137】
図12(a)〜(c)、及び、図13(a)〜(b)は、サテライトAにおいて進行中の戦略シミュレーションゲームが育成モードであるとき、サテライトAの画面14aに表示される画面画像の一例を示す図である。
【0138】
まず、図12(a)に示す画面画像について説明する。
画面左上に表示された画像「1555年 春 尾張」は、戦略シミュレーションゲームにおける架空の年号、季節及びグループの所在地を示している。
この架空の年号と季節(以下、年号等ともいう)とは、戦略シミュレーションゲームの進行に伴って変化するものであり、同時に戦略シミュレーションゲームが行われているサテライトの画面にも同じ年号等が表示される。
例えば、「1555年 春」と表示されているときに、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者は、自分が操作するグループ(以下、グループAともいう)に対して、後述するような指示を1回入力することができる。また、他のサテライトで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者も、それぞれ自分が操作するグループに対して指示を1回入力することができる。
なお、各サテライトにおいて、指示が入力されたことを受けてグループが行動すると、「1555年 春」が終了し、画面左上には「1555年 夏」が表示されることになる。
【0139】
その下側に表示された画像「武将:織田信長」は、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAのリーダーが、織田信長であることを示す画像である。また、各サテライトの画面には、該サテライトで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループのリーダーの名称を示す画像が表示される。
【0140】
さらに、その下側に表示された画像は、グループAの能力値を示す画像であり、具体的には、「兵力」についての能力値(兵の数や士気等を数値化したもの)や、「城」についての能力値(城の大きさや城壁の強さ等を数値化したもの)や、「武将」についての能力値(主人公である織田信長や織田信長の家来の能力等を数値化したもの)が示されている。
【0141】
画面下側には、グループAのリーダーである「織田信長」の顔を示す画像が表示されるとともに、「織田信長」のセリフとして、「さて、何をしようか・・・」という、操作手順を示す画像が表示されており、この操作手順に対応して、画面中央部分に「徴兵」「商人」「人材」「訓練」という、グループに対する指示を示す画像が表示されている。このとき、遊戯者は、サテライトAのコントロール部15を操作し、所望する指示を示す画像を選択することにより、グループAに対して指示を与えることができる。
【0142】
また、上述した指示は、いずれもグループを育成・増強するための指示であり、遊戯者によっていずれかの指示が選択され、さらに所定の指示が入力されたときには、制御部130のCPU131は、指示に応じて、例えば、RAM133又はフラッシュメモリ138に記憶されたグループの能力値のうち、変更の対象となる能力値を変更(増加)させる処理を行ったり、グループに関するデータに、新たなユニットに関するデータを追加する処理を行ったりする。
【0143】
画面右側に表示された画像「WIN」と、その下側に表示された画像「0」とは、戦略シミュレーションゲームにおいて遊戯者が獲得したメダルの累積枚数(ポイントの合計数)を示す画像であり、図12(a)に示す画像が表示されている時点では、戦略シミュレーションゲームにおいて遊戯者が獲得したメダルの累積枚数は0枚である。
【0144】
同じく画面右側に表示された画像「CREDIT」と、その下側に表示された画像「320」とは、サテライト12のRAM133に記憶されているポイント数を示す画像であり、図12(a)に示す画像が表示されている時点では、サテライト12のRAM133に記憶されているポイント数は320点である。
【0145】
さらにその下側に表示された画像「BET」と、その下側に表示された画像「0」とは、他のグループに戦闘を仕掛けた際に支払った挑戦費を示す画像であり、この挑戦費は、サテライト12のRAM133に、ポイントとして記憶されている。なお、図12(a)に示す画像が表示されている時点では、サテライト12のRAM133に記憶されている挑戦費は0点である。
【0146】
図12(a)に示す画像が表示されているとき、遊戯者が「徴兵」という選択肢を選択し、さらに、水軍を編成する旨の指示を入力すると、図12(b)に示すような画像が表示される。
画面中央には、水軍を示す画像が表示されるとともに、「水軍の編成には金100が必要です。水軍を編成しますか?」という、操作手順を示す画像が表示され、その操作手順に対応して「(Y/N)」という選択肢を示す画像が表示される。また、画面下側には、グループに属する一のユニット「羽柴秀吉」のセリフとして、「水軍はいつか必要になるでしょう。」という画像が表示されている。
この画像は、該グループのリーダーである「織田信長」に対して「羽柴秀吉」が行う助言を示す画像である。
図12(a)に示す画像が表示されているとき、「Y」を選択すると、水軍を編成することになり、「N」を選択すると、水軍を編成しないことになる。
【0147】
また、「Y」が選択された場合、図11に示すサブルーチンのステップS135において、CPU131は、ポイント数を変化させるための条件が満たされたと判断し、ステップS136において、RAM133に記憶されたポイント数(320点)から100点を減少させ、220点とする処理を行う。
さらに、CPU131は、RAM133又はフラッシュメモリ138に記憶されたグループAの能力値のうち、変更の対象となる能力値(例えば、兵力等に関する能力値)を増加させる処理を行う。
【0148】
また、図12(a)に示す画像が表示されているとき、遊戯者が「商人」という選択肢を選択し、さらに、50丁の鉄砲を購入する旨の指示を入力すると、図12(c)に示すような画像が表示される。
画面中央には、商人と交渉している様子を示す画像が表示されるとともに、「鉄砲50の購入には金200が必要です。購入しますか?」という、操作手順を示す画像が表示され、その操作手順に対応して「(Y/N)」という選択肢を示す画像が表示される。
また、画面下側には、グループに属する一のユニット「羽柴秀吉」がリーダー「織田信長」に対して行う「鉄砲は戦に欠かせないものでしょう。」という助言を示す画像が表示される。
このとき、「Y」を選択すると、50丁の鉄砲を購入することになり、「N」を選択すると、鉄砲を購入しないことになる。
【0149】
また、「Y」が選択された場合には、図11に示すサブルーチンのステップS135において、CPU131は、ポイント数を変化させるための条件が満たされたと判断し、ステップS136において、RAM133に記憶されたポイント数(320点)から200点を減少させ、120点とする処理を行う。
さらに、CPU131は、RAM133又はフラッシュメモリ138に記憶されたグループAの能力値のうち、変更の対象となる能力値(例えば、武器等に関する能力値)を増加させる処理を行う。
【0150】
また、図12(c)に示す画像が表示されているとき、遊戯者が「人材」という選択肢を選択すると、例えば、図13(a)に示すような画像が表示される。
画面中央には、一のユニットである「羽柴秀吉」についてのデータが表示されるととともに、「羽柴秀吉」のセリフとして、「家来に加えて下され!」という画像が表示され、さらに、「家来に加えますか?」という操作手順を示す画像が表示され、この操作手順に対応して「(Y/N)」という選択肢を示す画像が表示される。
また、画面下側には、「いかがしたものか・・・」という「織田信長」のセリフを示す画像が表示されている。
このとき、「Y」が選択された場合、CPU131は、RAM133又はフラッシュメモリ138に記憶されたグループAに関するデータに、ユニットである「羽柴秀吉」に関するデータを加えることができる。
【0151】
さらに、図12(d)に示す画像が表示されているとき、遊戯者が「訓練」という選択肢を選択し、さらに、学問を行う旨の指示を入力すると、図13(b)に示すような画像が表示される。
画面中央には、武将同士が話し合う様子を示す画像が表示されるとともに、「学問を行うには金50が必要です。学問を行いますか?」という、操作手順を示す画像が表示され、その操作手順に対応して「(Y/N)」という選択肢を示す画像が表示される。
また、画面下側には、グループに属する一のユニット「羽柴秀吉」がリーダー「織田信長」に対して行う「政治力や教養がなくては、天下統一は難しいでしょう。」という助言を示す画像が表示される。
【0152】
このとき、「Y」を選択すると、学問を行うことになり、「N」を選択すると、学問を行わないことになる。
また、「Y」が選択された場合には、図11に示すサブルーチンのステップS135において、CPU131は、ポイント数を変化させるための条件が満たされたと判断し、ステップS136において、RAM133に記憶されたポイント数(320点)から50点を減少させ、270点とする処理を行う。
さらに、CPU131は、RAM133又はフラッシュメモリ138に記憶されたグループAのリーダー「織田信長」の能力値のうち、変更の対象となる能力値(例えば、政治、教養等の能力値)を増加させる処理を行う。
【0153】
[3−1]他のグループに対して戦闘を仕掛ける段階
上述した戦略シミュレーションゲームの育成モードにおいて、所定の目的、例えば、グループの所在地である国(図12及び図13に示す例では、「尾張」)を統一するという目的等を達成すると、育成モードが終了し、対戦モードが開始される。この対戦モードでは、複数の遊戯者が、育成モードで育成・増強したグループを戦わせることにより、互いに、それぞれのグループが統治する領地の奪い合いを行い、最終的に、天下統一という目的を達成するというゲームが行われる。
【0154】
図14は、メダルゲーム機10の主制御部100において、戦略シミュレーションゲームのなかで一のグループと他のグループとの戦闘を開始させるために実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。なお、図14についての説明においては、グループAに戦闘を仕掛けられる他のグループを、グループBということとし、また、グループBを操作する遊戯者が戦略シミュレーションゲームを行う他のサテライトを、サテライトBということとする。
図14に示すサブルーチンは、グループAから戦闘を仕掛ける旨の指示が入力されたことを受けて、予め実行されているメダルゲーム機10の戦略シミュレーションゲームを制御する制御プログラムから呼び出されて実行されるサブルーチンである。
【0155】
サテライトAのコントロール部15を介して、グループAから戦闘を仕掛ける旨の指示が入力されると、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131は、主制御部100のCPU101に対して、グループAから戦闘を仕掛ける旨の指示が入力されたことを示す信号を送信する。
主制御部100のCPU101は、この信号を受信すると、まず、主制御部100のRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたデータ、すなわち、グループA以外のグループに関するデータ(ゲーム中断データとして記憶されているデータを含む)等に基づいて、グループAから戦闘を仕掛けることが可能なグループの検索を行う(ステップS140)。
【0156】
この検索は、グループA以外のグループに関するデータ等が、所定の条件を満たすか否かを判断することによって行う。
例えば、戦略シミュレーションゲームにおいて、一のグループが、該一のグループが統治する領地に隣接する領地を統治するグループにのみ戦闘を仕掛けることができる場合、上記検索は、グループA以外のグループに関するデータに基づいて、グループA以外のグループ(例えば、グループB、グループC等)が、グループAが統治する領地に隣接する領地を統治しているという条件を満たすか否かを判断することによって行う。
【0157】
次に、主制御部100のCPU101は、ステップS140において検索した結果に基づいて、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131に、対戦グループ選択画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS141)。この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aに対戦グループ選択画像が表示されることになる。
【0158】
この対戦グループ選択画像は、ステップS140において検索した結果に基づいて生成される画像であり、例えば、ステップS140における検索結果が、グループB〜Dであった場合には、上記対戦グループ選択画像には、グループB〜Dのグループの名称を示す画像が、それぞれ選択肢として表示されることになる。このとき、遊戯者は、表示されたグループのなかから、戦闘を仕掛けるグループを選択することにより、選択したグループとの戦闘を開始させることができる。
【0159】
次に、主制御部100のCPU101は、対戦グループを選択する旨の命令信号を受信したか否かを判断する(ステップS142)。
この命令信号は、上記対戦グループ選択画像が表示されているとき、遊戯者によってサテライトAに設けられたコントロール部15が操作されることによって、上記対戦グループ選択画像に表示されたグループのなかから、一のグループが選択されたことを受けて、コントロール部15からCPU131に発せられる信号であり、この命令信号を受信したCPU131から、主制御部100のCPU101は該命令信号を受信することになる。
【0160】
主制御部100の制御部101は、上記命令信号を受信していないと判断した場合、処理をステップS142に戻す。
一方、ステップS142において、対戦グループを選択する旨の命令信号を受信した場合、CPU101は、RAM103又はフラッシュメモリ104に、選択された対戦グループに関するゲーム中断データが存在するか否かについて判断する(ステップS143)。
【0161】
RAM103又はフラッシュメモリ104に、選択された対戦グループに関するゲーム中断データが存在すると判断した場合、選択された対戦グループを操作する遊戯者は、戦略シミュレーションゲームを中断しており、現時点で戦略シミュレーションゲームを行っていないことになる。従って、CPU101は、不在戦闘開始処理を実行し(ステップS144)、グループAと、遊戯者が操作していないグループBとの対戦を開始させる。
なお、不在戦闘開始処理については、後で図面を用いて詳述することにする。
【0162】
一方、ステップS143において、RAM103又はフラッシュメモリ104に、選択された対戦グループに関するゲーム中断データが存在しないと判断した場合、選択された対戦グループを操作する遊戯者は、現時点で戦略シミュレーションゲームを行っていることになるので、次に、サテライトAに備えられた制御部100のCPU101に、グループ編成画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS145)。
この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aにグループ編成画像が表示されることになる。
【0163】
なお、グループ編成画像とは、グループに属する1又は2以上のユニットのうち、戦闘に参加するユニットを決定することを促す画像である。
例えば、遊戯者が、5枚のICチップ内蔵メダル(M1〜M5)を用いて、戦略シミュレーションゲームを行っており、各ICチップ内蔵メダル(M1〜M5)に、それぞれグループAを構成する一のユニット(U1〜U5)に関するデータが記憶されている場合、グループ編成画像には、選択肢として、各ユニット(U1〜U5)の名称を示す画像が含まれることになる。
そして、遊戯者によりコントロール部15が操作され、例えば、ユニット(U1〜U3)を戦闘に参加させる旨の指示が入力された場合、主制御部100のCPU101は、ICチップ内蔵メダル(M1〜M3)に記憶されたユニット(U1〜U3)に関するデータに基づいて、後述する戦闘実行処理を行うのである。
【0164】
このようにすることにより、サテライトAの情報読取・書込装置112により読み取られた複数のICチップ内蔵メダルに記憶されたデータのうち、1又は2以上のICチップ内蔵メダルに記憶されたデータに基づいて、戦闘を開始させることが可能になる。
【0165】
次に、CPU101は、グループ編成に係る情報信号を受信したか否かを判断する(ステップS146)。
このグループ編成に係る情報信号は、上述した例によれば、遊戯者によりコントロール部15が操作され、ユニット(U1〜U3)を戦闘に参加させる旨の指示が入力されたことを受けて、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131から、主制御部100のCPU101に送信される信号である。
ステップS146において、グループ編成に係る信号を受信していないと判断した場合、主制御部100のCPU101は、処理をステップS146に戻す。
【0166】
一方、ステップS146において、グループ編成に係る情報信号を受信したと判断した場合、主制御部100のCPU101は、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131に、挑戦費要求画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS147)。
この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aに挑戦費要求画像が表示されることになる。
【0167】
また、この挑戦費要求画像は、グループAがグループBに対して戦闘を仕掛ける際に必要となる挑戦費を支払うように促す画像である。上記挑戦費要求画像が表示されているとき、遊戯者によりコントロール部15が操作され、挑戦費を支払う旨の指示が入力された場合、上述したように、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131は、ステップS135において、ポイント数を変化させるための条件が満たされたと判断し、ステップS136において、RAM133又はフラッシュメモリ138に記憶されたポイントを更新(減少)させる処理を行い、さらに、挑戦費が支払われた旨の情報信号を、主制御部100のCPU101に送信する。
【0168】
次に、主制御部100のCPU101は、挑戦費が支払われた旨の情報信号を受信したか否かを判断する(ステップS148)。挑戦費が支払われた旨の情報信号を受信していないと判断した場合、処理をステップS148に戻す。
一方、ステップS148において、挑戦費が支払われた旨の情報信号を受信したと判断した場合、CPU101は、挑戦費として支払われたメダルの数(ポイント数)をRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶させる(ステップS149)。
【0169】
次に、主制御部100のCPU101は、戦闘が仕掛けられたサテライトBに備えられた制御部130のCPU131に、対戦選択画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS150)。
この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aに対戦選択画像が表示されることになる。
【0170】
上記対戦選択画像は、グループAとグループBとの戦闘における対戦方法の選択を促す画像であり、この対戦選択画像には、選択肢として、1又は2以上の対戦方法を示す画像が含まれることになる。
そして、遊戯者によりコントロール部15が操作され、対戦方法を選択する旨の指示が入力された場合、主制御部100のCPU101は、選択された対戦方法に基づいて、後述する戦闘実行処理を行うのである。
【0171】
次に、主制御部100のCPU101は、対戦方法を選択する旨の命令信号を受信したか否かを判断する(ステップS151)。
対戦方法を選択する旨の情報信号を受信していないと判断した場合、主制御部100のCPU101は、処理をステップS151に戻す。
一方、ステップS151において、対戦方法を選択する旨の命令信号を受信したと判断した場合、サテライトAに、選択された対戦方法に係る画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS152)。
この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aに選択された対戦方法を示す画像が表示されることになる。
その後、後述する戦闘実行処理を実行し(ステップS153)、グループAとグループBとの戦闘を行い、本サブルーチンを終了する。
【0172】
図15(a)〜(c)及び図16(a)〜(c)は、図14に示すサブルーチンが実行されているとき、サテライトA及び/又はBに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像の一例を模式的に示す図である。
【0173】
図15(a)に示す画面画像は、図14に示すサブルーチンのステップS145及びS146における処理が実行されているとき、サテライトAの画像表示装置14の画面14aに表示されるグループ編成画像である。
画面左上に表示された画像「1567年 冬 尾張」は、戦略シミュレーションゲームにおける架空の年号、季節及びグループAの所在地を示す画像であり、その下側に表示された画像「大名:織田信長」は、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAのリーダーが、織田信長であることを示す画像である。さらに、その下側には、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAの能力値を示す画像が表示されている。
【0174】
また、画面右側には、上側から順に、「WIN」、「120」、「CREDIT」、「200」、「BET」、「0」という画像が表示されており、これらの画像は、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が獲得したメダルの累積枚数が120枚であり、サテライトAのRAM133に記憶されているポイント数が200点であり、サテライトAのRAM133に記憶されている挑戦費が0点であることを示している。
【0175】
画面中央上側には、「軍を編成して下さい。」という操作手順を示す画像が表示されており、その下側には、グループAに属する5つのユニットの能力値等を示す一覧表が表示されている。
【0176】
一覧表の左側から2番目の項目「名」はユニットの名称を示す項目であり、上から順に、グループAのリーダーである「織田信長」と、グループAに属するユニットである「羽柴秀吉」、「柴田勝家」、「前田利家」及び「滝川一益」とが表示されている。また、一覧表の左側から3番目の項目「兵」は、それぞれのユニットが率いる足軽隊の兵士数を示す項目であり、左側から4番目の項目「騎」は、それぞれのユニットが率いる騎馬隊の兵士数を示す項目であり、左側から5番目の項目「鉄」は、それぞれのユニットが率いる鉄砲隊の兵士数を示す項目である。従って、グループAのリーダーである「織田信長」が率いる軍隊は、足軽隊が100、騎馬隊が30、鉄砲隊が50である。
また、これらのユニットに関するデータは、それぞれ一のユニットに関するデータごとに、ICチップ内蔵メダルに記憶されている。
【0177】
一覧表の最も左側の項目「出」は、その右側に表示されたユニットを出陣させるか否かを選択する項目であり、遊戯者が指示を入力することにより、「○」又は「×」を表示させることができる。
なお、図15(a)に示す画面画像では、グループAのリーダーである「織田信長」と、グループAに属するユニットである「羽柴秀吉」及び「柴田勝家」とについて、「出」の項目に「○」が表示されており、残りのユニットである「前田利家」及び「滝川一益」については、「出」の項目に「×」が表示されている。
【0178】
また、上記一覧表の下側には、「この編成でよろしいですか?」という確認を促す画像が表示されており、さらに、「(Y/N)」という選択肢を示す画像が表示されている。
さらに、画面下側には、グループAに属する一のユニット「羽柴秀吉」がリーダー「織田信長」に対して行う「この好機を逃す手はありません。」という助言を示す画像が表示されている。
【0179】
図15(a)に示す画像が表示されているとき、「Y」を選択すると、「出」の項目に「○」が表示されたユニット、すなわち、グループAのリーダーである「織田信長」と、グループAに属するユニットである「羽柴秀吉」及び「柴田勝家」とが戦闘に参加することになる。
このようにすることにより、サテライトAに設けられた情報読取・書込装置112により読み取られた5枚のICチップ内蔵メダルに記憶されたデータのうち、3枚ICチップ内蔵メダルに記憶されたデータに基づいて、戦闘を開始させることが可能になる。
【0180】
図15(a)に示す画面画像が表示されているときに、グループの編成が終了すると、次に、図14に示すサブルーチンのステップS147及びS148の処理が実行されることになる。
【0181】
図15(b)に示す画面画像は、図14に示すサブルーチンのステップS147及びS148の処理が実行されているとき、サテライトAの画像表示装置14の画面14aに表示される挑戦費要求画像である。
画面左側に表示される各画像については、図15(a)に示す画像と同様であるので、ここでの説明は省略する。
画面中央部分には、出陣する準備が完了した様子を示す画像が表示されるとともに、「美濃への出陣には金100が必要です。出陣しますか?」という操作手順を示す画像が表示されており、この操作手順に対応して、「(Y/N)」という選択肢を示す画像が表示されている。
また、画面下側には、グループに属する一のユニット「羽柴秀吉」がリーダー「織田信長」に対して行う「一気に攻め滅ぼしてしまいましょう。」という助言を示す画像が表示される。
【0182】
図15(b)に示す画面画像が表示されているとき、「Y」が選択された場合には、図11に示すサブルーチンのステップS135において、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131は、ポイント数を変化させるための条件が満たされたと判断し、ステップS136において、RAM133に記憶されたポイント数(200点)から100点を減少させ、100点とする処理を行い、さらに、主制御部100のCPU101に対して、挑戦費が支払われた旨の情報信号を送信する。
また、図14に示すサブルーチンのステップS148において、主制御部100のCPU101は、挑戦費が支払われた旨の情報信号を受信したと判断し、ステップS149において、CPU101は、挑戦費として支払われたメダルの数(ポイント数)をRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶させる処理を行う。
【0183】
その後、図14に示すサブルーチンのステップS149の処理が行われるとき、サテライトAに設けられた画像表示装置14の画面14aには、図15(c)に示す画像が表示される。
画面中央部分には、グループAのリーダーである「織田信長」が出陣の号令をかける様子を示す画像が表示されるとともに、「出陣します。」という画像が表示されている。また、画面下側には、「出陣じゃ!!」という、グループAのリーダーである「織田信長」のセリフを示す画像が表示されている。
また、図15(b)に示す画像が表示されているとき、挑戦費として100点が支払われたので、図15(b)示す画面画像では、「CREDIT」、「200」、「BET」、「0」というように表示されていた画像が、「CREDIT」、「100」、「BET」、「100」というように変化している。
【0184】
図16(a)に示す画面画像は、図14に示すサブルーチンのステップS150及びS151とが実行されているとき、サテライトBの画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像である。
画面左上に表示された画像「1567年 冬 美濃」は、戦略シミュレーションゲームにおける架空の年号、季節及びグループBの所在地を示す画像であり、その下側に表示された画像「大名:斎藤道三」は、サテライトBで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループBのリーダーが、斎藤道三であることを示す画像である。さらに、その下側には、サテライトBで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループBの能力値を示す画像が表示されている。
【0185】
画面右側には、上側から順に、「WIN」、「60」、「CREDIT」、「150」、「BET」、「0」という画像が表示されており、これらの画像は、サテライトBで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が獲得したメダルの累積枚数が60枚であり、サテライトAのRAM133に記憶されているポイント数が150点であり、サテライトAのRAM133に記憶されている挑戦費が0点であることを示している。
【0186】
画面中央部分には、上側から順に、「一騎打ち」、「総当たり」、「籠城」という、対戦方法を示す画像が表示されており、その下側には、「戦略を選択してください。」という操作手順を示す画像が表示されている。
また、画面下側には、「どの方法で迎え撃とうか・・・」という、グループBのリーダーである「斎藤道三」のセリフを示す画像が表示されている。
このとき、遊戯者は、サテライトBのコントロール部15を操作し、所望する対戦方法を示す画像を選択することにより、選択した対戦方法でグループAとの戦闘を行うことができる。
【0187】
上記対戦方法のうち、「一騎打ち」という対戦方法は、グループAに属する1のユニットと、グループBに属する1のユニットとが戦闘を行う対戦方法である。この対戦方法によって戦闘が行われる場合、サテライトに設けられた情報読取・書込装置112により読み取られたデータのうち、1のICチップ内蔵メダルに記憶されたデータに基づいて、戦闘が開始されることになる。
【0188】
また、「総当たり」という対戦方法は、グループAに属する2以上のユニットと、グループBに属する2以上のユニットとが戦闘を行う対戦方法である。
この対戦方法によって戦闘が行われる場合、サテライトに設けられた情報読取・書込装置112により読み取られたデータのうち、2以上のICチップ内蔵メダルに記憶されたデータに基づいて、戦闘が開始されることになる。
【0189】
また、「籠城」という対戦方法は、グループAに属する1又は2以上のユニットと、グループBに属する1又は2以上のユニットとが、グループA及びBの能力値等に基づいて、戦闘を行う対戦方法である。
【0190】
本発明のメダルゲーム機により提供される戦略シミュレーションゲームにおいて、戦闘を開始させる際に選択することができる対戦方法としては、特に限定されるものではないが、戦略シミュレーションゲームを提供する本発明のメダルゲーム機は、上述した「一騎打ち」という対戦方法、すなわち、戦闘を行う遊戯者同士が、それぞれ複数のICチップ内蔵メダルに記憶されたデータのうち、1のICチップ内蔵メダルに記憶されたデータを用いて戦闘を行うという対戦方法を選択することができるように構成されていることが望ましい。
遊戯者が、自分の気に入っているユニットに関するデータが記憶されたICチップ内蔵メダルや、能力値の高いユニットに関するデータが記憶されたICチップ内蔵メダルを用いて戦略シミュレーションゲームを行うことができるため、メダル(ICチップ内蔵メダル)への愛着感を強く抱かせることができるとともに、メダル(ICチップ内蔵メダル)に対する収集欲を高めることができ、さらにゲームにのめり込ませることが可能になるからである。
【0191】
また、戦略シミュレーションゲームを提供する本発明のメダルゲーム機では、上述した「総当たり」という対戦方法、すなわち、戦闘を行う遊戯者同士が、それぞれ複数のICチップ内蔵メダルに記憶されたデータのうち、2以上のICチップ内蔵メダルに記憶されたデータを用いて戦闘を行うという対戦方法を選択することができるように構成されていることも望ましい。
能力値の高いユニットに関するデータが記憶されたICチップ内蔵メダルをより多く所持している遊戯者が戦闘を有利に進めることができることになるため、メダル(ICチップ内蔵メダル)に対する収集欲を飛躍的に高めることができるからである。
【0192】
サテライトBに設けられた画像表示装置14の画面14aに、図16(a)に示す画像が表示されているとき、例えば、対戦方法として「籠城」が選択された場合、サテライトAに設けられた画像表示装置14の画面14aには、図16(b)に示すように、選択された対戦方法に係る画像が表示される。
図16(b)に示す画面画像は、図14に示すサブルーチンのステップS152の処理が実行されているとき、サテライトAに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像の一例である。
画面左側に表示される各画像については、図15(c)に示す画像と同様であるので、ここでの説明は省略する。
画面中央部分には、グループBである「斎藤道三」が籠城している城を示す画像が表示されるとともに、「戦闘を開始します。」という画像が表示されている。また、画面下側には、「信長様、敵は籠城致しました。」という、グループAに属する一のユニット「羽柴秀吉」のセリフを示す画像が表示されている。
【0193】
図16(c)に示す画面画像は、図14に示すサブルーチンのステップS153の処理が実行されているときに、サテライトA及びBに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される戦闘の様子を示す画像の一例である。
画面左上には、グループAに属する一のユニット「羽柴秀吉」に関するデータを示す画像が表示されており、画面右側には、グループBに属する一のユニット「竹中半兵衛」に関するデータが表示されている。また、画面中央部分には、戦闘が行われている様子を示す画像が表示されている。
また、画面下側には、グループAとグループBとの戦闘の経過を示す画像が表示されている。
【0194】
[3−2]他のグループとの戦闘を行う段階
図17は、メダルゲーム機10の主制御部100において、戦略シミュレーションゲームのなかで一のグループと他のグループとの戦闘を行うために実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
このサブルーチンは、図14に示すサブルーチンのステップS153において、呼び出されて実行されるサブルーチンである。
なお、図17についての説明においては、グループAとグループBとの戦闘で、グループAが勝利する場合について説明する。
【0195】
まず、戦闘結果決定処理が実行される(ステップS160)。
この戦闘結果決定処理は、主制御部100のCPU101が、グループAに関するデータ、グループBに関するデータ、及び、図14に示すフローチャートのステップS151において選択された対戦方法に関するデータに基づいて、グループAとグループBとの戦闘の結果を決定する処理である。
例えば、上述した対戦方法のうち、「一騎打ち」という対戦方法が選択された場合、主制御部100のCPU101は、グループAに属する1のユニットに関するデータと、グループBに属する1のユニットに関するデータとに基づいて、例えば、各ユニットの能力値を比較する処理等を行い、グループAとグループBとの戦闘の結果を決定する。
また、「総当たり」という対戦方法が選択された場合には、主制御部100のCPU101は、グループAに属する2以上のユニットに関するデータと、グループBに属する2以上のユニットに関するデータとに基づいて、例えば、各ユニットの能力値を比較する処理等を行い、グループAとグループBとの戦闘の結果を決定する。
【0196】
また、上記戦闘結果決定処理において、主制御部100のCPU101は、単に、勝利したグループを決定するだけではなく、例えば、戦闘によって減少した各グループの兵士数や、戦闘によって増減する各ユニットの能力値等、グループA及びBに設定されている各種の能力値の変化についても、戦闘の結果として決定する処理を行う。
【0197】
また、ステップS160における戦闘結果決定処理では、決定した勝敗の結果に基づいて、敗北するグループ(グループB)に属するユニットに関するデータを、勝利したグループ(グループA)に属するユニットに関するデータとして変更させるか否かについて決定する。このとき、どのユニットに関するデータを変更するのかについても決定する。
さらに、主制御部のCPU101は、ステップS160において決定された戦闘の結果に関するデータを、主制御部100のRAM103に記憶させる処理を行い、また、戦闘の結果に応じて、グループA及びBの能力値を変更する処理を行う。
【0198】
次に、主制御部100のCPU101は、サテライトA及びBに備えられた制御部130のCPU131に、ステップS160において決定した戦闘の結果に基づいて、戦闘の様子を示す画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS161)。
この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aに、図16(c)に示すような戦闘の様子を示す画像が表示されることになる。
【0199】
次に、主制御部100のCPU101は、戦闘を終了させるタイミングであるか否かを判断し(ステップS162)、戦闘を終了させるタイミングでないと判断した場合、CPU101は、処理をステップS161に戻し、サテライトA及びBに設けられた画像表示装置14の画面14aに、戦闘の様子を示す画像を表示させる処理を行う。
このステップS161〜S162の処理を繰り返し実行することにより、グループAとグループBとの戦闘の様子を示す画像を、経時的に変化させながら表示することができ、臨場感のある戦闘場面を演出することができる。
【0200】
ステップS162において、戦闘を終了させるタイミングであると判断した場合、サテライトA及びBに備えられた制御部130のCPU131に、ステップS160において決定した戦闘の結果に基づいて、戦闘結果画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS163)。
この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aに戦闘結果画像が表示されることになる。
【0201】
なお、ステップS161〜S163の処理は、戦闘に関係しているサテライトA及びBのみに対して行うのではなく、戦略シミュレーションゲームが行われている他のサテライトに対しても行うこととしてもよい。このようにすることにより、グループAを操作する遊戯者及びグループBを操作する遊戯者以外の遊戯者も、グループAとグループBとの戦闘の様子を観戦することが可能になる。
また、上述した戦闘の様子を示す画像及び戦闘結果画像は、大表示装置13の画面13aに表示されることとしてもよく、このようにした場合、戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者以外の者も、グループAとグループBとの戦闘の様子を観戦することが可能になる。
【0202】
次に、主制御部100のRAM103に記憶させた戦闘の結果に関するデータのなかに、変更すべきユニットに関するデータが存在するか否かについての判断を行う(ステップS164)。
【0203】
変更すべきユニットに関するデータが存在すると判断した場合、次に、主制御部100のCPU101は、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131に、変更すべきユニットに関するデータを示す画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS165)。
この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aに変更すべきユニットに関するデータを示す画像が表示されることになる。
この変更すべきユニットに関するデータを示す画像には、上記ユニットをグループAに属するユニットとするか否かを選択するように促す画像が含まれる。
【0204】
ステップS165の処理を実行した場合、次に、ユニットに関するデータを変更する旨の命令信号を受信したか否かを判断する(ステップS166)。
ユニットに関するデータを変更する旨の命令信号を受信していないと判断した場合、すなわち、ユニットに関するデータを変更しない旨の命令信号を受信したと判断した場合、主制御部100のCPU101は、変更すべきユニットに関するデータを、グループAに属するユニットに関するデータに変更せず、処理をステップS169に進める。
このとき、主制御部100のCPU101は、RAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたデータのうち、変更すべきユニットに関するデータとなった、グループBを構成するユニットに関するデータを消去するか、又は、そのまま維持する処理を行う。
【0205】
ユニットに関するデータを変更する旨の命令信号を受信したと判断した場合、次に、変更すべきユニットに関するデータを、グループAに属するユニットに関するデータに変更し、サテライトA内の所定の箇所に格納されたICチップ内蔵メダルへ書き込む処理を行う(ステップS167)。
すなわち、主制御部100のCPU101は、変更すべきユニットに関するデータに含まれるIDコード等を、グループAに属するユニットに関するデータに含まれるIDコード等に変更することにより、変更すべきユニットに関するデータを、グループAに属するユニットに関するデータに変更し、サテライトAに備えられた制御部130のRAM133又はフラッシュメモリ138に記憶させる処理を行う。また、CPU101は、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131に、サテライトAに設けられた情報書込装置113を駆動させる命令信号を送信する。CPU131は、上記命令信号を受信すると、情報書込装置113を駆動させ、新たにグループAに属することとなったユニットに関するデータを、サテライトAの所定の箇所に格納されたICチップ内蔵メダルへ書き込む処理を行う。
さらに、主制御部100のCPU101は、RAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたデータのうち、変更すべきユニットに関するデータとなった、グループBを構成するユニットに関するデータを消去する処理を行う。
【0206】
その後、主制御部100のCPU101は、ICチップ内蔵メダル払出処理を行う(ステップS168)。すなわち、CPU101は、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131に、ICチップ内蔵メダル払出装置114を駆動させる命令信号を送信する。CPU131は、上記命令信号を受信すると、新たにグループAに属することになったユニットに関するデータが書き込まれたICチップ内蔵メダルを、サテライト12に設けられたICチップ内蔵メダル払出口から払い出す。
その結果、グループAを操作する遊戯者は、新たにグループAに属することとなったユニットに関するデータが記憶されたICチップ内蔵メダルを獲得することができる。
【0207】
なお、上述したステップS164〜S168の処理は、変更すべきユニットに関するデータが複数存在する場合、存在するデータの数に応じて、繰り返し行われることとしてもよい。
【0208】
ステップS164において変更すべきユニットに関するデータが存在しないと判断した場合、ステップS166においてユニットに関するデータを変更する旨の命令信号を受信していないと判断した場合、又は、ステップS168の処理を実行した場合、次に、CPU101は、ステップS160において得られた戦闘の結果に基づいて、戦闘を仕掛けられたグループ(上述した例では、グループB)が勝利したか否かを判断する(ステップS169)。
【0209】
戦闘を仕掛けられたグループ(グループB)が勝利したと判断した場合、ステップS149において挑戦費として支払われたメダルの一部又は全部を払い出す処理を行う(ステップS170)。
すなわち、CPU101は、挑戦費として支払われたメダルのうち、何枚のメダルを払い出すかについての決定を行った後、サテライトBに備えられた制御部130のCPU131に、メダルを払い出す旨の命令信号を送信する。
【0210】
CPU131は、命令信号を受信すると、ホッパー121に対して命令信号を送信することにより、ホッパー121を駆動させ、メダルを払い出させる。メダル検出部122は、ホッパー121から払い出されるメダルを検出すると、検出信号をCPU131に送信する。
CPU131は、検出信号を受信するごとに、検出信号を受信した回数をRAM133に記憶し、検出信号を受信した回数が所定の回数に達したと判断したときには、ホッパー121に対して、メダルの払い出しを停止する旨の命令信号を送信する。その結果、ホッパー121によるメダルの払い出しが終了することになる。戦闘を仕掛けられたグループが勝利していないと判断した場合、又は、ステップS170の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
【0211】
図18(a)〜(c)は、図17に示すサブルーチンが実行されているときに、サテライトA及び/又はBに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像の一例を模式的に示す図である。
【0212】
上述したように、図17に示すサブルーチンのステップS161〜S162の処理が実行されているとき、サテライトA及びBに設けられた画像表示装置14の画面14aには、図16(c)に示すような画像が表示され、グループAとグループBとの戦闘の経過が示されるが、その後、グループAとグループBとの戦闘が終了し、ステップS163が実行されると、例えば、図18(a)に示すような画像が表示されることになる。
図18(a)に示す画面画像は、図17に示すサブルーチンのステップS163が実行されたとき、サテライトA及びBの画像表示装置14の画面14aに表示される戦闘結果画像である。
【0213】
画面左上には、グループA全体の能力値(兵力、所持金、米を数値化したもの)を示す画像が表示されており、画面右側には、グループB全体の能力値(兵力、所持金、米を数値化したもの)を示す画像が表示されている。また、画面中央部分には、グループAとグループBとの籠城戦が行われている様子を示す画像が表示されている。また、画面下側には、グループAとグループBとの戦闘の結果を示す画像として、「1567年 冬 美濃 織田軍 対 斎藤軍の戦い」、「織田軍が勝利しました。」という画像が表示されている。
【0214】
図18(b)に示す画面画像は、図17に示すサブルーチンのステップS165が実行されたとき、サテライトBの画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像である。
画面左上に表示された画像「1567年 冬 美濃」は、戦略シミュレーションゲームにおける架空の年号、季節及びグループAの所在地を示す画像であり、その下側に表示された画像「大名:織田信長」は、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAのリーダーが、織田信長であることを示す画像である。さらに、その下側には、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAの能力値を示す画像が表示されている。
【0215】
画面右側には、「WIN」、「220」、「CREDIT」、「200」、「BET」、「0」という画像が表示されており、これらの画像は、サテライトBで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が獲得したメダルの累積枚数が220枚であり、サテライトAのRAM133に記憶されているポイント数が200点であり、サテライトAのRAM133に記憶されている挑戦費が0点であることを示している。
【0216】
画面中央部分には、グループBに属していた一のユニットである「竹中半兵衛」についてのデータが表示されるとともに、「竹中半兵衛」のセリフとして、「何とぞ殿の家臣にお取り立ていただきたい。」という画像が表示され、さらに、「家臣に取り立てますか?」という操作手順を示す画像が表示され、この操作手順に対応して「(Y/N)」という選択肢を示す画像が表示される。
また、画面下側には、グループAに属する一のユニット「羽柴秀吉」がリーダー「織田信長」に対して行う「信長様、竹中殿は必ず我々の力となるでしょう。」という助言を示す画像が表示される。
このとき、「Y」を選択すると、「竹中半兵衛」を、グループAに属する一のユニットとして加えることができる。
【0217】
図18(c)に示す画面画像は、図18(b)に示す画面画像が表示されているときに、2つの選択肢のうちの「Y」が選択されたことを受けて、サテライトAの画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像である。
画面左上と画面右上とに表示された画像は、図18(b)に示す画像と同様であり、既に説明済であるので、ここでの説明は省略する。
【0218】
画面中央部分には、グループAのリーダーである「織田信長」と、新たにグループAに属するユニットとなった「竹中半兵衛」とが会話をする画像が表示されるとともに、「竹中半兵衛が家臣に加わりました。」という画像が表示される。
また、画面下側には、「竹中半兵衛」のセリフとして、「殿のお役に立てるよう、尽力致します。」という画像が表示される。
【0219】
図19は、メダルゲーム機10の主制御部100において、グループに属するユニットの行動を決定するために実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
このサブルーチンは、戦略シミュレーションゲームにおいて、グループに属するユニットに対する指示が入力されたことを受けて、予め実行されているメダルゲーム機10の戦略シミュレーションゲームを制御する制御プログラムから呼び出されて実行されるサブルーチンである。
【0220】
サテライトAのコントロール部15を介して、グループAに属する一のユニットに対する指示が入力されると、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131は、主制御部100のCPU101に、グループAに属する一のユニットに対する指示が入力されたことを示す信号を送信する。
主制御部100のCPU101は、この信号を受信すると、まず、主制御部100のRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたデータのうち、グループAのリーダーの能力値と、入力された指示の対象となっているグループAのユニットの能力値とに基づいて能力値比較処理を行う(ステップS180)。
【0221】
この能力値比較処理を行う方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、グループのリーダーについての能力値の一つとして、ユニットを服従させる能力「魅力」が設定されており、グループに属するユニットについての能力値の一つとして、リーダーに服従する能力「忠誠」が設定されている場合、リーダーの能力値「魅力」と、ユニットの能力値「忠誠」とを加算するとともに、所定の範囲(例えば、1〜100)内の数値を得ることができる乱数のサンプリング等を行い、加算した数値と乱数のサンプリング等により得られた数値との合計値を、基準値(例えば、200)と比較し、この基準値を超えたか否かを決定することにより、ユニットを指示に従って行動させるか否かを決定する。
上述した例において、グループAのリーダーの能力値「魅力」が80、グループAに属するユニットの能力値「忠誠」が90であり、乱数のサンプリング等により得られた数値が50である場合、合計値は230となるため、グループAに属するユニットを指示に従って行動させることを決定する。一方、乱数のサンプリング等により得られた数値が20である場合、合計値は190になるため、グループAに属するユニットを指示に従って行動させないことを決定する。
【0222】
次に、主制御部100のCPU101は、上記能力値比較処理の結果に基づいて、ユニットを指示に従って行動させるか否かを判断する(ステップS181)。ユニットを指示に従って行動させると判断した場合、CPU101は、入力された指示に従ってユニットを行動させる(ステップS182)。
例えば、サテライトAのコントロール部15を介して、グループAに属する一のユニットを戦闘に参加させる旨の指示が入力された場合、ステップS181において、ユニットを指示に従って行動させると判断すると、CPU101は、ステップS182において、グループAに属する一のユニットを戦闘に参加させて、戦略シミュレーションゲームを進行させるのである。
【0223】
一方、ステップS182において、ユニットを指示に従って行動させないと判断した場合、CPU101は、行動選択抽選処理を行う(ステップS183)。
この行動選択抽選処理は、例えば、主制御部100のROM102等に、予め、乱数に対応して、ユニットの行動について定めた複数の確率テーブルを記憶しておき、主制御部100のRAM103等に、入力された指示に応じた確率テーブルを設定し、その後、主制御部100により、乱数のサンプリングを行うことにより行うことができる。
例えば、入力された指示が、グループAに属する一のユニットを戦闘に参加させる旨の指示であった場合、乱数に対応して、「戦闘に参加させない」や「戦闘時に対戦相手のグループに寝返る」等のユニットの行動について定めた確率テーブルを設定し、その後、CPU100により、乱数のサンプリングを行うことにより、グループAに属するユニットの行動を決定することができる。
【0224】
次に、CPU101は、行動選択抽選の結果に基づいて、ユニットを行動させる(ステップS184)。
例えば、サテライトAのコントロール部15を介して、グループAに属する一のユニットを戦闘に参加させる旨の指示が入力された場合、ステップS181において、ユニットを指示に従って行動させないと判断すると、CPU101は、ステップS183において、行動選択抽選を行う。その行動選択抽選の結果、グループAに属する一のユニットを「戦闘に参加させない」と決定すると、ステップS184において、CPU101は、グループAに属する一のユニットを戦闘に参加させないで、戦略シミュレーションゲームを進行させるのである。
ステップS182の処理を実行した場合、又は、ステップS184の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
【0225】
図20は、図16(b)に示す画面画像が表示され、グループAとグループBとの戦闘が開始された後、図19に示すサブルーチンが実行されたとき、グループA及びBに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像の一例を模式的に示した図である。
【0226】
図20(a)に示す画面画像は、グループAに属するユニット「羽柴秀吉」と「柴田勝家」とを戦闘に参加させる旨の指示が入力され、図19に示すサブルーチンのステップS181において、入力された指示に従ってユニット「羽柴秀吉」を行動させると決定された後、リーダー「織田信長」が率いるグループAと、リーダー「斎藤道三」が率いるグループBとの戦闘が開始された場合に表示される画面画像の一例である。
【0227】
画面左上には、グループAに属する一のユニット「羽柴秀吉」に関するデータを示す画像が表示されており、画面右側には、グループBに属する一のユニット「竹中半兵衛」に関するデータが表示されている。
また、画面中央部分には、グループAに属する一のユニット「羽柴秀吉」のセリフとして、「殿、必ずや敵を全滅させてみせますぞ。」という画像が表示され、一のユニット「羽柴秀吉」が入力された指示に従って行動する様子が示されている。
また、画面下側には、グループAに属する一のユニット「羽柴秀吉」と、グループBに属する一のユニット「竹中半兵衛」との戦闘の経過を示す画像が表示されている。
【0228】
図20(b)に示す画面画像は、グループAに属するユニット「羽柴秀吉」と「柴田勝家」とを戦闘に参加させる旨の指示が入力され、図19に示すサブルーチンのステップS181において、入力された指示に従ってユニット「柴田勝家」を行動させないと決定された後、リーダー「織田信長」が率いるグループAと、リーダー「斎藤道三」が率いるグループBとの戦闘が開始された場合に表示される画面画像の一例である。
【0229】
画面左上には、グループAに属する他のユニット「柴田勝家」に関するデータを示す画像が表示されており、画面右側には、グループBのリーダー「斎藤道三」に関するデータを示す画像が表示されている。
画面下側には、グループAに属する他のユニット「柴田勝家」と、グループBのリーダー「斎藤道三」との戦闘の経過を示す画像が表示されており、その最も下側には「織田軍 柴田勝家が退却しました。」という画像が表示され、他のユニット「柴田勝家」が入力された指示に従わずに行動する様子が示されている。
また、画面中央部分には、グループAのリーダー「織田信長」のセリフとして、「退却など命じておらんぞ。」という画像が表示されている。
【0230】
図20(c)に示す画面画像は、グループAに属するユニット「羽柴秀吉」と「柴田勝家」とを戦闘に参加させる旨の指示が入力され、図19に示すサブルーチンのステップS181において、入力された指示に従ってユニット「柴田勝家」を行動させないと決定された後、リーダー「織田信長」が率いるグループAと、リーダー「斎藤道三」が率いるグループBとの戦闘が開始された場合に表示される画面画像の他の一例である。
【0231】
画面左上には、グループAに属する他のユニット「柴田勝家」に関するデータを示す画像が表示されており、画面右側には、グループBのリーダー「斎藤道三」に関するデータを示す画像が表示されている。
画面下側には、グループAに属する他のユニット「柴田勝家」と、グループBのリーダー「斎藤道三」との戦闘の経過を示す画像が表示されており、その最も下側には「織田軍 柴田勝家が敵に寝返りました。」という画像が表示され、他のユニット「柴田勝家」が入力された指示に従わずに行動する様子が示されている。また、画面中央部分には、グループAのリーダー「織田信長」のセリフとして、「おのれ、裏切ったな!!」という画像が表示されている。
【0232】
[4]進行中の戦略シミュレーションゲームを中断させる段階
図21は、メダルゲーム機10の主制御部100において、進行中の戦略シミュレーションゲームを中断させるために実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
このサブルーチンは、一のサテライト(サテライトA)に設けられたコントロール部15を介して、戦略シミュレーションゲームを中断させる旨の命令信号を受信したことを受けて、予め実行されているメダルゲーム機10の戦略シミュレーションゲームを制御する制御プログラムから呼び出されて実行されるものである。
【0233】
まず、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131に、不在対戦選択画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS190)。
この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aに不在対戦選択画像が表示されることになる。
【0234】
上記不在対戦選択画像は、グループAの遊戯者がゲームを中断した後に行われるグループAと他のグループとの戦闘について、その戦闘における対戦方法の選択を促す画像であり、この不在対戦選択画像には、選択肢として、1又は2以上の対戦方法を示す画像が含まれることになる。なお、不在対戦選択画像により選択することが可能な対戦方法としては、例えば、上述した対戦選択画像により選択することが可能な対戦方法と同じ方法等を挙げることができる。
そして、遊戯者によりコントロール部15が操作され、不在時の対戦方法を選択する旨の指示が入力された場合、主制御部100のCPU101は、選択された不在時の対戦方法に関するデータを、ゲーム中断データとして、主制御部100のRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶するのである。
このとき、主制御部100、並びに、サテライトAに備えられた制御部130及び画像表示装置14は、戦略シミュレーションゲームを中断しているときに仕掛けられる戦闘における対戦方法を予め選択するように促す不在対戦選択画像を表示させる不在対戦選択画像表示手段として機能する。
【0235】
次に、対戦方法を選択する旨の命令信号を受信したか否かを判断する(ステップS191)。対戦方法を選択する旨の命令信号を受信していないと判断した場合、主制御部100のCPU101は、処理をステップS191に戻す。
【0236】
一方、ステップS191において、対戦方法を選択する旨の命令信号を受信したと判断した場合、グループAを操作する遊戯者のゲーム履歴データ(グループAに関するデータ)を、ゲーム中断データとして記憶する(ステップS192)。すなわち、主制御部100のCPU101は、RAM103又はフラッシュメモリ104に記憶された、グループAを操作する遊戯者のゲーム履歴データ(グループAに関するデータ)を、ゲーム中断データとして、フラッシュメモリ104に記憶する。なお、グループAを操作する遊戯者のゲーム履歴データは、サテライトAの情報読取・書込装置112を介してICチップ内蔵メダルから読み取られたデータ、及び、当該データからゲームの進行に応じて変更が加えられたデータである。
【0237】
このとき、主制御部100及びサテライトAに備えられた制御部130は、戦略シミュレーションゲームを中断する旨の指示が入力されたことを受けて、サテライトAの情報読取・書込装置112を介してICチップ内蔵メダルから読み取られたグループに関するデータをゲーム中断データとして記憶する中断データ記憶手段として機能する。
【0238】
次に、CPU101は、ICチップ内蔵メダル30が設置されているか否かを判断する(ステップS193)。
すなわち、CPU101は、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131に対して、ICチップ内蔵メダル30を認識するための命令信号を送信し、CPU131は、この命令信号を受信すると、情報読取・書込装置112に対して、ICチップ内蔵メダル30を認識するための命令信号を送信する。
この命令信号を受信した情報読取・書込装置112は、ICチップ内蔵メダル30を認識する処理を行い、ICチップ内蔵メダル30を認識したときには、CPU131に対して、応答信号を送信する。さらに、この応答信号を受信したCPU131は、主制御部100のCPU101に対して、応答信号を送信する。
主制御部100のCPU101は、この応答信号を受信したか否かによって、サテライトAに設けられたICチップ内蔵メダル設置台20の凹部19に、ICチップ内蔵メダルが設置されているか否かを判断する。
なお、ゲーム中断データとして記憶したゲーム履歴データ(グループAに関するデータ)に、複数のユニットに関するデータが含まれている場合、ユニットの数に応じた数のICチップ内蔵メダルにより戦略シミュレーションゲームが行われていたことになるので、CPU193において、CPU101は、ユニットの数に応じた数のICチップ内蔵メダルが設置されているか否かを判断する。
【0239】
ステップS193において、ICチップ内蔵メダルが設置されていないと判断した場合、ICチップ内蔵メダルが設置されていない旨の報知を行い(ステップS194)、処理をステップS193に戻す。なお、ICチップ内蔵メダルが設置されていない旨の報知は、例えば、画像表示装置14の画面14aに警告文(例えば、「メダルメモリがセットされていません。」等)を示す特定の画像を表示させることにより行うことができる。
【0240】
一方、ステップS193において、サテライトAのICチップ内蔵メダル設置台20の凹部19に、ICチップ内蔵メダルが設置されていると判断した場合、データ読取処理を行う(ステップS195)。
このデータ読取処理において、CPU101は、サテライトAのCPU131に対して、ICチップ内蔵メダルに記憶されたデータを読み取る旨の命令信号を送信する。一方、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131は、情報読取・書込装置112を駆動させ、ICチップ内蔵メダルに記憶されたデータを読み取る処理を行い、読み取ったデータをRAM133に記憶させる。
【0241】
次に、主制御部100のCPU101は、読み取ったデータに含まれるIDコード等と、ゲーム中断データに含まれるIDコード等とが合致するか否かを判断する(ステップS196)。すなわち、CPU101は、ステップS195において、RAM133に記憶させたデータと、ステップS192において記憶させたゲーム履歴データとから、IDコード等を抽出し、両者が合致するか否かを判断するのである。
両者が合致しないと判断した場合、戦略シミュレーションゲームが開始等される際に設置されていたICチップ内蔵メダルとは、異なるICチップ内蔵メダルがICチップ内蔵メダル設置台20に設置されていることになるため、CPU101は、異なるICチップ内蔵メダルが設置された旨の報知を行い、処理をステップS193に戻す。なお、異なるICチップ内蔵メダルが設置された旨の報知は、例えば、画像表示装置14の画面14aに警告文(例えば、「異なるメダルメモリがセットされています。」等)を示す特定の画像を表示させることにより行うことができる。
【0242】
一方、ステップS196において、読み取ったデータに含まれるIDコード等と、ゲーム中断データに含まれるIDコード等とが合致すると判断した場合、戦略シミュレーションゲームが開始等される際に設置されていたICチップ内蔵メダルと同じICチップ内蔵メダルが、ICチップ内蔵メダル設置台20に設置されていることになるため、CPU101は、データ書込処理を行う(ステップS198)。
このデータ書込処理において、CPU101は、サテライトAのCPU131に対して、ゲーム中断データをICチップ内蔵メダルに書き込む旨の命令信号を送信するとともに、ゲーム中断データをサテライトAのRAM133に記憶させる。一方、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131は、上記命令信号を受信すると、情報読取・書込装置112を駆動させ、RAM133に記憶させたゲーム中断データをICチップ内蔵メダルに書き込む。
【0243】
次に、CPU101は、主制御部のRAM103若しくはフラッシュメモリ104に記憶されたデータ、及び、サテライトAに備えられた制御部130のRAM133若しくはフラッシュメモリ138に記憶されたデータのうち、ゲーム中断データとして記憶されたデータを除いて、グループAを操作する遊戯者のゲーム履歴データ(グループAに関するデータ)を削除する処理を行い(ステップS199)、本サブルーチンを終了する。
【0244】
図22(a)〜(c)は、進行中の戦略シミュレーションゲームを中断するとき、サテライトAに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像の一例を模式的に示す図である。
【0245】
図22(a)に示す画面画像は、図21に示すサブルーチンが実行される前に、サテライトAに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像である。
画面左上に表示された画像「1568年 夏 美濃」は、戦略シミュレーションゲームにおける架空の年号、季節及びグループAの所在地を示す画像であり、その下側に表示された画像「大名:織田信長」は、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAのリーダーが、織田信長であることを示す画像である。さらに、その下側には、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAの能力値を示す画像が表示されている。
また、画面右上には、「WIN」、「220」、「CREDIT」、「400」、「BET」、「0」という画像が表示されており、これらの画像は、サテライトBで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が獲得したメダルの累積枚数が220枚であり、サテライトAのRAM133に記憶されているポイント数が200点であり、サテライトAのRAM133に記憶されている挑戦費が0点であることを示している。
【0246】
画面中央部分には、グループAのリーダー「織田信長」と、グループAに属するユニット「羽柴秀吉」とが会話をする様子を示す画像が表示されるとともに、「ゲームを中断しますか?」という操作手順を示す画像が表示され、その操作手順に対応して「(Y/N)」という選択肢を示す画像が表示される。
また、画面下側には、グループAに属する一のユニット「羽柴秀吉」がリーダー「織田信長」に対して行う「時には休息も必要です。」という助言を示す画像が表示される。
このとき、サテライトAに設けられたコントロール部15を介して、遊戯者が、「Y」を選択する旨の指示を入力すると、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131は、主制御部100のCPU101に対して、戦略シミュレーションゲームを中断する旨の指示が入力されたことを示す命令信号を送信する。主制御部100のCPU101は、この命令信号を受信したとき、図21に示すサブルーチンを実行する。
【0247】
図22(b)に示す画面画像は、図21に示すサブルーチンのステップS190の処理が実行されているとき、サテライトAに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される不在対戦選択画像である。
【0248】
画面右上及び左上に表示された画像は、図22(a)に示す画像と同様であり、既に説明済であるので、ここでの説明は省略する。
画面下側には、グループAに属する一のユニット「羽柴秀吉」のセリフとして、「信長様、殿が休息中に敵から攻められた時、どの方法で迎え撃ちましょうか?」という画像が表示され、また、画面中央部分には、上側から順に、「一騎打ち」、「総当たり」、「籠城」という、対戦方法を示す画像が表示されており、その下側には、「戦略を選択してください。」という操作手順を示す画像が表示されている。
このような画像が画面14aに表示されているとき、遊戯者は、サテライトAのコントロール部15を操作し、所望する対戦方法を示す画像を選択することにより、選択した対戦方法で、不在時の戦闘を行うことができる。
このとき、主制御部100、並びに、サテライトAに備えられた制御部130及び画像表示装置14は、戦略シミュレーションゲームを中断しているときに仕掛けられる戦闘における対戦方法を予め選択するように促す不在対戦選択画像を表示させる不在対戦選択画像表示手段として機能していることになる。
【0249】
図22(c)に示す画面画像は、図21に示すサブルーチンのステップS198の処理が実行されているとき、サテライトAに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像である。
【0250】
画面右上及び左上に表示された画像は、図22(a)に示す画像と同様であり、既に説明済であるので、ここでの説明は省略する。
画面中央部分には、「メダルメモリへのデータの書き込みが終了しました。」という、処理の進捗状況を示す画像が表示されるとともに、「お疲れ様でした。メダルメモリを抜き取って下さい。」という操作手順を示す画像が表示される。
また、画面下側には、グループAに属するユニット「羽柴秀吉」のセリフとして、「信長様、極力早く休息からお戻り下さい。」という画像が表示される。
【0251】
なお、図21に示すサブルーチンが実行され、図22(c)に示すような画面画像が表示されると、サテライトAでは戦略シミュレーションゲームが中断されるが、メダルゲーム機10では、グループAが存在した状態で、継続して戦略シミュレーションゲームが実行される。
そして、他のサテライトでゲームを行う遊戯者によって、遊戯者が不在中のグループAに対して戦闘を仕掛ける旨の指示が入力されたときには、ステップS190〜S191において、予め選択された対戦方法によって、戦闘が行われることになるのである。
【0252】
図23は、戦略シミュレーションゲームが進行しているときに実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
なお、図23についての説明では、戦略シミュレーションゲームを中断した遊戯者が操作するグループがグループAであるとし、グループAに戦闘を仕掛けるグループをグループCといい、グループCを操作する遊戯者が戦略シミュレーションゲームを行うサテライトをサテライトCということとする。
【0253】
図23に示すサブルーチンは、サテライトCでゲームを行う遊戯者よって、コントロール部15が操作され、遊戯者が不在中のグループAに対して戦闘を仕掛ける旨の指示が入力されたことを受けて、主制御部100において実行されるサブルーチン、すなわち、図14に示すフローチャートのステップS144において呼び出されて実行されるサブルーチンである。
図23に示したフローチャートにおいて、図14に示したフローチャートと同様の処理をするステップには同一の符号を付した。
【0254】
不在戦闘開始処理ルーチンが開始されると、主制御部100のCPU101は、サテライトCに備えられた制御部130のCPU131に、グループ編成画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS145)。なお、ステップS145において実行される処理は、図14に示すサブルーチンのステップS145において実行される処理と同様の処理であり、既に説明済であるので、ここでの説明は省略する。
【0255】
次に、CPU101は、グループ編成に係る情報信号を受信したか否かを判断する(ステップS146)。グループ編成に係る信号を受信していないと判断した場合、処理をステップS146に戻す。
一方、ステップS146において、グループ編成に係る情報を受信したと判断した場合、主制御部100のCPU101には、サテライトCに備えられた制御部130のCPU131に、挑戦費要求画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS147)。
【0256】
次に、CPU101は、挑戦費が支払われた旨の情報信号を受信したか否かを判断する(ステップS148)。
挑戦費が支払われた旨の情報信号を受信していないと判断した場合、処理のステップS148に戻す。
一方、ステップS148において、挑戦費が支払われた旨の情報信号を受信したと判断した場合、CPU101は、挑戦費として支払われたメダルの数(ポイント数)をRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶させる(ステップS149)。
なお、上述したステップS145〜S149の処理は、図14に示すサブルーチンのステップS145〜S149の処理と同様であり、既に説明済であるので、ここでの説明は省略する。
【0257】
次に、主制御部100のCPU101は、予め選択された対戦方法に係る画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS158)。
この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aに予め選択された対戦方法を示す画像が表示されることになる。
その後、後述する不在戦闘実行処理を行い(ステップS159)、本サブルーチンを終了する。
【0258】
図24は、図23に示すサブルーチンのステップS159において、呼び出されて実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、主制御部100のCPU101は、不在戦闘結果決定処理を行う(ステップS200)。
この不在戦闘結果決定処理は、主制御部100のCPU101が、グループCに関するデータ、遊戯者が不在中のグループAに関するデータ、及び、図21に示すサブルーチンのステップS190〜S191において予め選択された対戦方法に関するデータに基づいて、グループCとグループAとの戦闘の結果を決定する処理である。また、遊戯者が不在中のグループAに関するデータは、上述したステップS192においてフラッシュメモリ104に記憶されたゲーム中断データに含まれている。なお、この不在戦闘結果決定処理は、上述した戦闘結果決定処理と略同様の処理であり、既に説明済であるので、ここでの説明は省略する。
【0259】
次に、CPU101は、サテライトCに備えられた制御部130のCPU131に、戦闘の様子を示す画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS201)。その結果、サテライトCに設けられた画像表示装置14の画面14aには、例えば、図16(c)に示す画像と同じような画像が表示されることになる。
【0260】
次に、CPU101は、戦闘を終了させるタイミングであるか否かを判断する(ステップS202)。戦闘を終了させるタイミングでないと判断した場合、CPU101は、処理をステップS202に戻し、サテライトCに設けられた画像表示装置14の画面14aに、戦闘の様子を示す画像を表示させる処理を行う。
【0261】
一方、戦闘を終了させるタイミングであると判断した場合、CPU101は、サテライトCに備えられた制御部130のCPU131に、戦闘結果画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS203)。
なお、ステップS203における処理は、図17に示すサブルーチンのステップS163における処理と同様の処理であり、既に説明済であるのでここでの説明は省略する。
【0262】
次に、主制御部100のRAM103に記憶させた戦闘の結果に関するデータののなかに、変更すべきユニットに関するデータが存在するか否かを判断する(ステップS204)。
ステップS204において、変更すべきユニットに関するデータが存在すると判断した場合、次に、主制御部100のCPU101は、変更すべきユニットに関するデータが、戦闘を仕掛けられたグループ(グループA)に属するユニットに関するデータであるか否かを判断する(ステップS205)。
【0263】
ステップS205において、変更すべきユニットに関するデータが、戦闘を仕掛けられたグループ(グループA)に属するユニットに関するデータであると判断した場合、主制御部100のCPU101は、サテライトCに備えられた制御部130のCPU131に、変更すべきユニットに関するデータを示す画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS206)。
この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aに変更すべきユニットに関するデータを示す画像が表示されることになる。
この変更すべきユニットに関するデータを示す画像には、上記ユニットをグループAに属するユニットとするか否かを選択するように促す画像が含まれる。
【0264】
その後、CPU131は、ユニットに関するデータを変更する旨の命令信号を受信したか否かを判断する(ステップS207)。
ユニットに関するデータを変更する旨の命令信号を受信していないと判断した場合、すなわち、ユニットに関するデータを変更しない旨の命令信号を受信したと判断した場合、主制御部100のCPU101は、変更すべきユニットに関するデータを、グループCに属するユニットに関するデータに変更せず、処理をステップS169に進める。
このとき、主制御部100のCPU101は、RAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたデータのうち、変更すべきユニットに関するデータとなった、グループAを構成するユニットに関するデータを消去するか、又は、そのまま維持する処理を行う。
【0265】
ユニットに関するデータを変更する旨の命令信号を受信したと判断した場合、次に、変更すべきユニットに関するデータを、グループCに属するユニットに関するデータに変更し、サテライトC内の所定の箇所に格納されたICチップ内蔵メダルへ書き込む処理を行う(ステップS208)。
すなわち、主制御部100のCPU101は、変更すべきユニットに関するデータに含まれるIDコード等を、グループCに属するユニットに関するデータに含まれるIDコード等に変更することにより、変更すべきユニットに関するデータを、グループCに属するユニットに関するデータに変更し、サテライトCに備えられた制御部130のRAM133又はフラッシュメモリ138に記憶させる処理を行う。また、CPU101は、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131に、サテライトCに設けられた情報書込装置113を駆動させる命令信号を送信する。CPU131は、上記命令信号を受信すると、情報書込装置113を駆動させ、新たにグループCに属することとなったユニットに関するデータを、サテライトAの所定の箇所に格納されたICチップ内蔵メダルへ書き込む処理を行う。
さらに、主制御部100のCPU101は、RAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたデータのうち、変更すべきユニットに関するデータとなった、グループAを構成するユニットに関するデータを消去する処理を行う。
【0266】
その後、主制御部100のCPU101は、ICチップ内蔵メダル払出処理を行う(ステップS209)。すなわち、CPU101は、サテライトCに備えられた制御部130のCPU131に、ICチップ内蔵メダル払出装置114を駆動させる命令信号を送信する。CPU131は、上記命令信号を受信すると、新たにグループCに属することになったユニットに関するデータが書き込まれたICチップ内蔵メダルを、サテライト12に設けられたICチップ内蔵メダル払出口から払い出す。
その結果、グループCを操作する遊戯者は、新たにグループCに属することとなったユニットに関するデータが記憶されたICチップ内蔵メダルを獲得することができる。
【0267】
一方、ステップS205において、変更すべきユニットに関するデータが、戦闘を仕掛けられたグループ(グループA)に属するユニットに関するデータではない、すなわち、戦闘を仕掛けたグループ(グループC)に属するユニットに関するデータであると判断した場合、主制御部100のCPU101は、変更すべきユニットに関するデータを、フラッシュメモリ104に記憶されたゲーム中断データ(グループAに関するデータ)に追加して記憶させる(ステップS210)。
【0268】
ステップS204において、変更すべきユニットに関するデータが存在しないと判断した場合、ステップS207において、ユニットに関するデータを変更する旨の命令信号を受信していないと判断した場合、又は、ステップS209若しくはS210の処理を実行した場合、主制御部100のCPU101は、戦闘が仕掛けられたグループが勝利したか否かを判断する(ステップS211)。
戦闘を仕掛けられたグループ(グループA)が勝利したと判断した場合、挑戦費として支払われたメダルの枚数の一部又は全部を、ポイント数として、フラッシュメモリ104に記憶されたゲーム中断データ(グループAに関するデータ)に追加して記憶させる(ステップS212)。
ステップS211において、戦闘を仕掛けられたグループが勝利したと判断した場合、又は、ステップS212の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
【0269】
グループAを操作する遊戯者が戦略シミュレーションゲームを中断した後、例えば、図23及び図24に示すサブルーチンが実行されているとき等には、主制御部100及び各サテライトに備えられた制御部130は、ゲーム中断データに基づいて、戦略シミュレーションゲームを続行させるゲーム続行手段として機能する。
【0270】
[5]中断していた戦略シミュレーションゲームを再開する段階
上述[4]の段階で、一の戦略シミュレーションゲームを中断した遊戯者(グループAを操作する遊戯者)は、ゲーム中断データが記憶されたICチップ内蔵メダルを用いて、上記一の戦略シミュレーションゲームを再開させることができる。
【0271】
図25は、メダルゲーム機10の主制御部100において、中断していた戦略シミュレーションゲームを再開させるために実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、図9に示すサブルーチンのステップS117において読み出されて実行されるサブルーチンである。
なお、図25についての説明においては、図21に示すサブルーチンが実行されることにより、ゲームを中断したグループAを操作していた遊戯者が、戦略シミュレーションゲームを再開する場合について説明することとする。
【0272】
まず、主制御部100のCPU101は、初期設定処理を実行する(ステップS220)。
この初期設定処理は、図9に示すサブルーチンのステップS112において読み取られたゲーム中断データ(グループAに関するデータ)、及び、図21に示すサブルーチンのステップS192においてフラッシュメモリ104に記憶されたゲーム中断データ(グループAに関するデータ)に基づいて、中断した戦略シミュレーションゲームを再開させる処理である。
【0273】
次に、主制御部100のCPU101は、変更すべきユニットに関するデータを記憶しているか否かを判断する(ステップS221)。
この変更すべきユニットに関するデータは、上述したステップS210において、フラッシュメモリ104に記憶されたゲーム中断データ(グループAに関するデータ)に追加して記憶されたデータである。
すなわち、ステップS221において、主制御部100のCPU101は、ステップS210において、フラッシュメモリ104に記憶されたゲーム中断データに、変更すべきユニットに関するデータを追加して記憶したか否かを判断するのである。
【0274】
フラッシュメモリ104に記憶されたゲーム中断データに、変更すべきユニットに関するデータを記憶していると判断した場合、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131に、変更すべきユニットに関するデータを示す画像を表示させる旨の命令信号を送信する(ステップS222)。
この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aに変更すべきユニットに関するデータを示す画像が表示されることになる。
この変更すべきユニットに関するデータを示す画像には、上記ユニットをグループAに属するユニットとするか否かを選択するように促す画像が含まれる。
【0275】
ステップS222の処理を実行した場合、次に、ユニットに関するデータを変更する旨の命令信号を受信したか否かを判断する(ステップS223)。
ユニットに関するデータを変更する旨の命令信号を受信していないと判断した場合、すなわち、ユニットに関するデータを変更しない旨の命令信号を受信したと判断した場合、主制御部100のCPU101は、変更すべきユニットに関するデータを、グループAに属するユニットに関するデータを変更せず、処理をステップS226に進める。
このとき、主制御部100のCPU101は、RAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたデータのうち、変更すべきユニットに関するデータとなった、グループBを構成するユニットに関するデータを消去するか、又は、そのまま維持する処理を行う。
【0276】
ユニットに関するデータを変更する旨の命令信号を受信したと判断した場合、次に、変更すべきユニットに関するデータを、グループAに属するユニットに関するデータに変更し、サテライトA内の所定の箇所に格納されたICチップ内蔵メダルへ書き込む処理を行う(ステップS224)。
すなわち、主制御部100のCPU101は、変更すべきユニットに関するデータに含まれるIDコード等を、グループAに属するユニットに関するデータに含まれるIDコード等に変更することにより、変更すべきユニットに関するデータを、グループAに属するユニットに関するデータに変更し、サテライトAに備えられた制御部130のRAM133又はフラッシュメモリ138に記憶させる処理を行う。また、CPU101は、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131に、サテライトAに設けられた情報書込装置113を駆動させる命令信号を送信する。CPU131は、上記命令信号を受信すると、情報書込装置113を駆動させ、新たにグループAに属することとなったユニットに関するデータを、サテライトAの所定の箇所に格納されたICチップ内蔵メダルへ書き込む処理を行う。
さらに、主制御部100のCPU101は、RAM103又はフラッシュメモリ104に記憶されたデータのうち、変更すべきユニットに関するデータとなった、グループBを構成するユニットに関するデータを消去する処理を行う。
【0277】
その後、主制御部100のCPU101は、ICチップ内蔵メダル払出処理を行う(ステップS225)。すなわち、CPU101は、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131に、ICチップ内蔵メダル払出装置114を駆動させる命令信号を送信する。CPU131は、上記命令信号を受信すると、新たにグループAに属することになったユニットに関するデータが書き込まれたICチップ内蔵メダルを、サテライト12に設けられたICチップ内蔵メダル払出口から払い出す。
その結果、グループAを操作する遊戯者は、新たにグループAに属することとなったユニットに関するデータが記憶されたICチップ内蔵メダルを獲得することができる。
【0278】
なお、上述したステップS221〜S225の処理は、変更すべきユニットに関するデータが複数存在する場合、存在するデータの数に応じて、繰り返し行われることとしてもよい。
【0279】
ステップS221において、変更すべきユニットに関するデータを記憶していると判断した場合、ステップS223において、ユニットに関するデータを変更する旨の命令信号を受信していないと判断した場合、又は、ステップS225の処理を実行したと判断した場合、次に、CPU101は、フラッシュメモリ104に記憶されたゲーム中断データ(グループAに関するデータ)に、挑戦費として支払われたメダルの枚数の一部又は全部が、ポイント数として、記憶されているか否かを判断する(ステップS226)。この挑戦費として支払われたメダルの枚数に関するデータは、ステップS212において、フラッシュメモリ104に記憶されたゲーム中断データ(グループAに関するデータ)に追加して記憶されたデータである。
ステップS226において、フラッシュメモリ104に記憶されたゲーム中断データ(グループAに関するデータ)に、挑戦費として支払われたメダルの枚数の一部又は全部が、ポイント数として、記憶されていると判断した場合、主制御部100のCPU101は、ゲーム中断データ(グループAに関するデータ)に追加して記憶されたデータ(挑戦費として支払われたメダルの枚数に関するデータ)のうち、何枚のメダルを払い出すかについての決定を行った後、サテライトAに備えられた制御部130のCPU131に、メダルを払い出す旨の命令信号を送信する。
【0280】
CPU131は、命令信号を受信すると、ホッパー121に対して命令信号を送信することにより、ホッパー121を駆動させ、メダルを払い出される。メダル検出部122は、ホッパー121から払い出されるメダルを検出すると、検出信号をCPU131に送信する。
CPU131は、検出信号を受信するごとに、検出信号を受信した回数をRAM133に記憶し、検出信号を受信した回数が所定の回数に達したと判断したときには、ホッパー121によるメダルの払い出しが終了することになる。戦闘を仕掛けられたグループが勝利していないと判断した場合、又は、ステップS227の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
【0281】
図26(a)〜(c)は、図23〜図25に示すサブルーチンが実行されているとき、サテライトA及び/又はCに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像の一例を模式的に示す図である。
【0282】
図26(a)に示す画面画像は、図23に示すサブルーチンのステップS158における処理が実行されているとき、サテライトCに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像の一例を模式的に示す図である。
この画面画像は、予めグループAを操作する遊戯者によって選択された対戦方法を示す画像である。
【0283】
画面左上に表示された画像「1568年 秋 近江」は、戦略シミュレーションゲームにおける架空の年号、季節及びグループCの所在地を示す画像であり、その下側に表示された画像「大名:浅井長政」は、サテライトCで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループCのリーダーが、浅井長政であることを示す画像である。さらに、その下側には、サテライトCで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループCの能力値を示す画像が表示されている。
【0284】
また、画面右側には、上側から順に、「WIN」、「120」、「CREDIT」、「300」、「BET」、「100」という画像が表示されており、これらの画像は、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が獲得したメダルの累積枚数が120枚であり、サテライトAのRAM133に記憶されているポイント数が300点であり、サテライトAのRAM133に記憶されている挑戦費が100点であることを示している。
【0285】
画面中央部分には、グループA「織田軍」とグループC「浅井軍」とが戦闘を開始する様子を示す画像が表示されるとともに、「織田軍は総当たり戦で迎え撃ってきました。」という画像が表示されている。
また、画面下側には、グループCのリーダーである「浅井長政」のセリフとして、「総攻撃じゃ!!」という画像が表示されている。
【0286】
図26(b)に示す画面画像は、図24に示すサブルーチンのステップS203における処理が実行されているとき、サテライトCに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像である。
画面左上には、グループC全体の能力値(兵力、所持金、米を数値化したもの)を示す画像が表示されており、画面左側には、グループA全体の能力値(兵力、所持金、米を数値化したもの)を示す画像が表示されている。また、画面中央部分には、グループCとグループAとが戦闘を行う様子を示す画像が表示されている。また、画面下側には、グループCとグループAとの戦闘の経過を示す画像として、「1568年 秋 美濃 浅井軍 対 織田軍の戦い」、「織田軍が勝利しました。」という画像が表示されている。
【0287】
図26(c)に示す画面画像は、図25に示すサブルーチンのステップS217における処理が実行されているとき、サテライトAに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像である。
画面左上に表示された「1569年 春 美濃」は、戦略シミュレーションゲームにおける架空の年号、季節及びグループAの所在地を示す画像であり、その下側に表示された画像「大名:織田信長」は、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAのリーダーが、織田信長であることを示す画像である。さらに、その下側には、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAの能力値を示す画像が表示されている。
【0288】
画面中央部分には、グループAのリーダー「織田信長」と、グループAに属するユニット「羽柴秀吉」とが会話をする様子を示す画像が表示されるとともに、「ゲームを再開します。」という画像が表示されている。
また、画面下側には、グループAに属する一のユニット「羽柴秀吉」のセリフとして、「信長様、殿が不在の時の戦闘において勝利し、金100を獲得しました。」という画像が表示されている。
【0289】
画面右側には、「WIN」、「320」、「CREDIT」、「500」、「BET」、「0」という画像が表示されており、これらの画像は、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が獲得したメダルの累積枚数が320枚であり、サテライトAのRAM133に記憶されているポイント数が500点であり、サテライトAのRAM133に記憶されている挑戦費が0点であることを示している。
【0290】
なお、グループAを操作する遊戯者が戦略シミュレーションゲームを中断したときには、サテライトAに設けられた画像表示装置14の画面14aには、「WIN」、「220」、「CREDIT」、「400」、「BET」、「0」という画像が表示されており(図22(c)参照)、グループAを操作する遊戯者は、戦略シミュレーションゲームを中断する際、獲得したメダルの累積枚数が220枚であり、サテライトAのRAM133に記憶されているポイント数が400点であったのであるが、グループAを操作する遊戯者がゲームを中断している間に、グループAがグループCとの戦闘に勝利し、グループAを操作する遊戯者がゲームを再開したとき、グループCを操作する遊戯者が戦闘を仕掛けるときに支払った挑戦費(100点)を獲得したということになる。
【0291】
[6]中断したゲームと異なる戦略シミュレーションゲームに参加する段階
上記[5]の段階では、一の戦略シミュレーションゲームを中断した遊戯者(グループAを操作する遊戯者)が、ゲーム中断データが記憶されたICチップ内蔵メダルを用いて、上記一の戦略シミュレーションゲームを再開させる場合について説明したが、本発明では、メダルゲーム機において一の戦略シミュレーションゲームが実行されているとき、他の戦略シミュレーションゲームを中断した遊戯者が、該他の戦略シミュレーションゲームにおけるゲーム中断データが記憶されたICチップ内蔵メダルを用いて、上記一の戦略シミュレーションゲームを行うことも可能である。
【0292】
例えば、本発明のメダルゲーム機において、グループA〜Cを操作する各遊戯者が、それぞれサテライトA〜Cで、戦略シミュレーションゲームG1を行っているとき、新たに、戦略シミュレーションゲームG2におけるゲーム中断データ(グループDに関するデータ)が記憶されたICチップ内蔵メダルを所持した遊戯者が、上記ICチップ内蔵メダルを用いて、戦略シミュレーションゲームG1に参加することができるのである。
【0293】
図27は、一の戦略シミュレーションゲームが実行されているとき、他の戦略シミュレーションゲームを中断した遊戯者が、該他の戦略シミュレーションゲームにおけるゲーム中断データが記憶されたICチップ内蔵メダルを用いて、上記一の戦略シミュレーションゲームに参加するとき、主制御部100において実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、上述した図9に示すサブルーチンのステップS119において呼び出されて実行されるサブルーチンである。
【0294】
なお、図27についての説明においては、グループA〜Cを操作する各遊戯者が、それぞれサテライトA〜Cで戦略シミュレーションゲームを行っているとき、新たに、ゲーム履歴データ(グループDに関するデータ)が記憶されたICチップ内蔵メダルを所持した遊戯者が、上記ICチップ内蔵メダルを用いて、戦略シミュレーションゲームに参加する場合について説明することとし、グループDを操作する遊戯者が戦略シミュレーションゲームを行うサテライトを、サテライトDともいうこととする。
【0295】
まず、主制御部100のCPU101は、図9に示すサブルーチンのステップS118で読み取られたデータ(グループDに関するデータ)と、先に戦略シミュレーションゲームに参加しているグループに関するデータ(グループA〜Cに関するデータ)とを比較する処理を行う(ステップS230)。
このデータ比較処理は、例えば、グループDのリーダーの名称や、グループDに属するユニットの名称等が、グループA〜Cのリーダーの名称や、グループA〜Cに属するユニットの名称等と合致するか否かを比較したり、グループDが統治する領地と、グループA〜Cが統治する領地とが合致するか否かを比較したり処理である。
【0296】
ステップS230の処理を実行した場合、次に、主制御部100のCPU101は、図9に示すサブルーチンのステップS118で読み取られたデータ(グループDに関するデータ)と、先に戦略シミュレーションゲームに参加しているグループに関するデータ(グループA〜Cに関するデータ)とに、重複するデータが存在するか否かについて判断する(ステップS231)。
【0297】
ステップS231において重複するデータが存在すると判断した場合、主制御部100のCPU101は、図9に示すサブルーチンのステップS118で読み取られたデータ(グループDに関するデータ)のうち、先に戦略シミュレーションゲームに参加しているグループに関するデータ(グループA〜Cに関するデータ)と重複するデータを、他のデータに変更する処理を行う(ステップS232)。
【0298】
例えば、グループDのリーダーが「織田信長」であり、グループAのリーダーが「織田信長」である場合、そのままグループDを戦略シミュレーションゲームに参加させると、グループDのリーダーとグループAのリーダーとが同一の名称となるため、ゲームを進行させる上で支障が生じる。また、グループDが統治する領地が「尾張」であり、グループAが統治する領地が「尾張」である場合、そのままではグループDを戦略シミュレーションゲームに参加させることが困難である。そのような事態が生じることがないように、ステップS232において、グループDに関するデータのうち、グループA〜Cに関するデータと重複するデータを、他のデータに変更する処理を行うのである。
【0299】
グループDに関するデータのうち、グループA〜Cに関するデータと重複するデータを、他のデータに変更する際、該他のデータを選択する方法としては、例えば、以下に示す方法等を用いることができる。
すなわち、主制御部100のROM102等に、予め、乱数に対応して、戦略シミュレーションゲームに登場するリーダーやユニットの名称について定めた確率テーブルを設定し、その後、CPU101により、乱数のサンプリングを行うことにより、他のデータを選択する方法を用いることができる。また、上記抽選の結果、重複するデータを選択した場合には、再度、抽選を行うことにより、重複しないデータを選択することが可能である。グループが統治する領地等に関するデータについても、同様の方法により、他のデータに変更することができる。
なお、ステップS232の処理において変更するデータは、上述したように、例えば、グループのリーダーやユニットの名称や、グループが統治する領地等に関するデータであり、ステップS232においては、グループの能力値(例えば、グループのリーダーやユニットの能力値等)の変更は行わない。
【0300】
ステップS232において、上述した名称等変更処理を実行した場合、次に、サテライトDに備えられた制御部100のCPU101に、グループDに関するデータ(例えば、グループDのリーダーやユニットの名称に関するデータ、グループDが統治する領地に関するデータ等)を変更したことを示す画像を表示させるための命令信号を送信する(ステップS233)。
一方、CPU131は、上記命令信号を受信すると、画像表示装置14の画面14aに、グループDに関するデータを変更したことを示す画像を表示させる処理を行う。すなわち、VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、グループDに関するデータを変更したことを示す画像が画面14aに表示されることになる。
【0301】
なお、グループDに関するデータを変更したことを示す画像には、変更したデータに基づいてゲームに参加するか否かを選択するように促す画像を含むこととし、遊戯者によって、変更したデータに基づいてゲームに参加しない旨の指示が入力された場合、再度、上述した名称等変更処理を行うようにすることが望ましい。例えば、グループのリーダーやユニットの名称等を変更した場合、遊戯者のグループに対する愛着感が薄れてしまい、ゲームへの興味を失わせてしまうおそれがあるが、遊戯者に、どのようなデータに変更するかについて選択の機会を与えることにより、ゲームへの興味が失われてしまうことを防止することができるからである。
【0302】
ステップS231において、重複するデータが存在しないと判断した場合、又は、ステップS233の処理を実行した場合、主制御部100のCPU101は、初期設定処理を行う。この初期設定処理は、図9に示すサブルーチンのステップS112において読み取られたゲーム中断データ(グループDに関するデータ)、又は、上述したステップS232においてデータが変更された場合には、変更された後のグループDに関するデータに基づいて、グループDを進行中の戦略シミュレーションゲームに参加させる処理である。
【0303】
次に、主制御部100のCPU101は、戦略シミュレーションゲームが行われている全てのサテライト(サテライトA〜C)に備えられた制御部130のCPU131に対して、新たな遊戯者が参加したことを示す画像を表示させる旨の命令信号を送信し(ステップS235)、その後、本サブルーチンを終了する。
この命令信号を受信したCPU131は、VDP136に描画命令等を送信する。VDP136は、CPU131からの描画命令等により、ROM132に記憶された画像データのうち、必要な画像データを読み出し、合成画像データを生成し、フレームバッファ137に書き込む。その後、フレームバッファ137に書き込まれた合成画像データが画像表示装置14に送信され、画面14aに新たな遊戯者が参加したことを示す画像が表示されることになる。
【0304】
図28(a)〜(c)は、図27に示すサブルーチンが実行されるとき、サテライトA又はDの画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像の一例を模式的に示す図である。
【0305】
図28(a)に示す画面画像は、メダルゲーム機10で戦略シミュレーションゲームが進行しているとき、ゲームが行われていないサテライトの画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像である。
画面上側には、メダルゲーム機10において進行している戦略シミュレーションゲームの架空の年号及び季節「1582年 冬」を示す画像と、該戦略シミュレーションゲームに参加している遊戯者の数「参加者 3人」を示す画像とが表示されている。
画面中央には、日本地図を示す画像が表示されており、上記日本地図には、どのグループがどの領地を統治しているかが示されている。
また、画面下側には、「メダルメモリをセットして下さい。」という、操作手順を示す画像が表示されている。
【0306】
図28(b)に示す画面画像は、図27に示すサブルーチンのステップS233の処理が実行されたとき、サテライトDに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像である。
画面左上に表示された画像「1582年 冬 越後」は、戦略シミュレーションゲームにおける架空の年号、季節及びグループDの所在地を示す画像であり、その下側に表示された画像「大名:上杉謙信」は、サテライトDで戦略シミュレーションゲームを開始しようとする遊戯者が操作するグループDのリーダーが、上杉謙信であることを示す画像である。さらに、その下側には、サテライトDで戦略シミュレーションゲームを開始しようとする遊戯者が操作するグループDの能力値を示す画像が表示されている。
【0307】
画面右側には、「WIN」、「1120」、「CREDIT」、「600」、「BET」、「0」という画像が表示されており、これらの画像は、サテライトDで戦略シミュレーションゲームを開始しようとする遊戯者が獲得したメダルの累積枚数が1120枚であり、サテライトDのRAM133に記憶されているポイント数が600点であり、サテライトDのRAM133に記憶されている挑戦費が0点であることを示している。
【0308】
画面中央部分には、グループDのリーダーである「上杉謙信」についてのデータが表示されるとともに、「このデータでよろしいですか?」という、操作手順を示す画像が表示され、この操作手順に対応して、「(Y/N)」という、選択肢を示す画像が表示されている。また、画面下側には、「複数のメダルメモリを使用する場合には、他のメダルメモリもセットして下さい。」という、他の操作手順を示す画像が表示されている。
このとき、「N」が選択されると、再び、ステップS232において名称等変更処理が行われることになる。
【0309】
図28(c)に示す画面画像は、図27に示すサブルーチンのステップS235の処理が実行されているときに、サテライトAに設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像である。
画面左上に表示された画像「1582年 冬 近江」は、戦略シミュレーションゲームにおける架空の年号、季節及びグループAの所在地を示す画像であり、その下側に表示された画像「大名:織田信長」は、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAのリーダーが、織田信長であることを示す画像である。さらに、その下側には、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAの能力値を示す画像が表示されている。
【0310】
画面右側には、「WIN」、「3000」、「CREDIT」、「800」、「BET」、「0」という画像が表示されており、これらの画像は、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が獲得したメダルの累積枚数が3000枚であり、サテライトAのRAM133に記憶されているポイント数が800点であり、サテライトAのRAM133に記憶されている挑戦費が0点であることを示している。
【0311】
画面中央部分には、どのグループがどの領地を統治しているかを示す日本地図が表示されるとともに、「新たなプレーヤが参加しました。」、「越後 上杉謙信」という画像が表示される。また、画面下側には、グループAに属するユニット「羽柴秀吉」のセリフとして、「敵は強大ですぞ。」という画像が表示される。
【0312】
なお、戦略シミュレーションゲームが提供される本発明のメダルゲーム機では、遊戯者がゲームにおいて与えられる所定の目的を達成したとき、遊戯者に対して所定の枚数のメダルが賞与されることが望ましい。
所定の目的を達成しようという意欲を喚起して、遊戯者がよりゲームにのめり込むようにすることが可能であり、所定の目的を達成し、所定の枚数のメダルが賞与されたときには、達成感や満足感を高揚させることができるからである。
【0313】
図29は、戦略シミュレーションゲームの進行中に実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、一のサテライトで進行中の戦略シミュレーションゲームが育成モードであるとき、上記一のサテライトに備えられた制御部130において実行されるサブルーチンである。
このサブルーチンは、制御部130において実行されるメインルーチンから所定のタイミングで呼び出されて実行されるものである。
【0314】
まず、ポイント数が減少したか否かについての判断を行う(ステップ241)。この判断は、上述した図11に示すサブルーチンのステップS136における処理に対応するものである。
ポイント数が減少したと判断した場合、サテライト12に設けられた制御部130のCPU131は、減少させたポイント数の一部又は全部をRAM133又はフラッシュメモリ138に記憶させる(ステップS241)。
【0315】
次に、サテライト12に備えられた制御部130のCPU131は、育成モードにおける所定の目的が達成されたか否かを判断する(ステップS242)。育成モードにおける所定の目的としては、例えば、上述したように、グループの所在地である国(例えば、「尾張」)を統一するという目的等を挙げることができる。
【0316】
ステップS242において、所定の目的が達成されたと判断した場合、ステップS241において記憶されたポイント数に相当する枚数のメダルを賞与として払い出す処理を行い(ステップS243)、本サブルーチンを終了する。
すなわち、CPU131は、ホッパー121に対して命令信号を送信することにより、ホッパー121を駆動させ、メダルを払い出させる。メダル検出部122は、ホッパー121から払い出されるメダルを検出すると、検出信号をCPU131に送信する。CPU131は、検出信号を受信するごとに、検出信号を受信した回数をRAM133に記憶し、検出信号を受信した回数が所定の回数に達したと判断したときには、ホッパー121に対して、メダルの払い出しを停止する旨の命令信号を送信する。その結果、ホッパー121によるメダルの払い出しが終了することになる。なお、ステップS243における処理では、メダルの払い出しに代えて、RAM133又はフラッシュメモリ138に記憶されたポイント数を増加させることとしてもよい。
【0317】
図30は、戦略シミュレーションゲームの進行中に実行されるサブルーチンに示すフローチャートである。このサブルーチンは、いずれかのサテライトが進行中の戦略シミュレーションゲームが対戦モードであるとき、主制御部100において実行されるサブルーチンである。
このサブルーチンは、主制御部100において実行されているメインルーチンから所定のタイミングで呼び出されて実行されるものである。
【0318】
まず、ポイント数を減少させた旨の情報信号を受信したか否かの判断を行う(ステップS251)。すなわち、主制御部100のCPU101は、対戦モードで戦略シミュレーションゲームが行われているサテライト12の制御部130のCPU131から、ポイント数を減少させた旨の情報信号を受信したか否かを判断するのである。なお、このステップS251における判断は、上述した図11に示すサブルーチンのステップS136における処理に対応するものである。
【0319】
対戦モードで戦略シミュレーションゲームが行われているサテライト12の制御部130のCPU131から、ポイント数を減少させた旨の情報信号を受信したと判断した場合、主制御部100のCPU101は、減少させたポイント数の一部又は全部をRAM103又はフラッシュメモリ104に記憶させる(ステップS251)。
【0320】
次に、主制御部100のCPU101は、対戦モードにおける所定の目的が達成されたか否かを判断する(ステップS252)。対戦モードにおける所定の目的としては、例えば、上述したように、天下統一(全ての領地を統治すること)という目的等を挙げることができる。
【0321】
ステップS252において、所定の目的が達成されたと判断した場合、ステップS251において記憶されたポイント数に相当する枚数のメダルを賞与として払い出す処理を行い(ステップS253)、本サブルーチンを終了する。
すなわち、CPU100は、所定の目的を達成した遊戯者がゲームを行うサテライト12の制御部130のCPU131に対してメダルを払い出す旨の命令信号を送信する。このサテライト12の制御部130のCPU131は、ホッパー121に対して命令信号を送信することにより、ホッパー121を駆動させ、メダルを払い出させる。メダル検出部122は、ホッパー121から払い出されるメダルを検出すると、検出信号をCPU131に送信する。CPU131は、検出信号を受信するごとに、検出信号を受信した回数をRAM133に記憶し、検出信号を受信した回数が所定の回数に達したと判断したときには、ホッパー121に対して、メダルの払い出しを停止する旨の命令信号を送信する。その結果、ホッパー121によるメダルの払い出しが終了することになる。なお、ステップS243における処理では、メダルの払い出しに代えて、サテライト12に備えられた制御部130のRAM133又はフラッシュメモリ138に記憶されたポイント数を増加させることとしてもよい。
【0322】
図31(a)〜(b)は、図29又は図30に示すサブルーチンが実行されているとき、サテライト12に設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像の一例を示す図である。
【0323】
図30(a)に示す画面画像は、育成モードにおける所定の目的が達成されたとき、サテライト12に設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像である。
画面左上に表示された画像「1560年 冬 尾張」は、戦略シミュレーションゲームにおける架空の年号、季節及びグループAの所在地を示す画像であり、その下側に表示された画像「大名:織田信長」は、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAのリーダーが、織田信長であることを示す画像である。さらに、その下側には、サテライトAで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が操作するグループAの能力値を示す画像で表示されている。
【0324】
画面右側には、「WIN」、「0」、「CREDIT」、「720」、「BET」、「0」という画像が表示されており、これらの画像は、サテライトBで戦略シミュレーションゲームを行う遊戯者が獲得したメダルの累積枚数が0枚であり、サテライトAのRAM133に記憶されているポイント数が720点であり、サテライトAのRAM133に記憶されている挑戦費が0点であることを示している。
【0325】
画面中央部分には、グループAの居城を示す画像が表示されるとともに、「尾張を統一しました。」、「金500を獲得しました。」、「天下統一モードに参加します。」という画像が表示されている。また、画面下側には、グループAのリーダー「織田信長」のセリフとして、「次は天下統一じゃ!!」という画像が表示されている。
【0326】
このとき、図29に示すサブルーチンのステップS242において、CPU131は、所定の目的が達成されたと判断し、ステップS243において、RAM133に記憶されたポイント数(220点)から500点を増加させ、720点とする処理を行う。
【0327】
図30(b)に示す画像は、対戦モードにおける所定の目的が達成されたとき、サテライト12に設けられた画像表示装置14の画面14aに表示される画面画像である。
画面中央部分には、日本地図を示す画像が表示されるとともに、「天下統一」という画像が表示されている。また、それらの画像の下側には、「見事、天下統一を果たしました。」、「金3000が支払われます。」、「お疲れ様でした。」という画像が表示される。このとき、図30におけるサブルーチンのステップS252において、CPU101は、所定の目的が達成されたと判断し、ステップS253において、RAM133に記憶されたポイント数から3000点を増加させる処理を行う。
【0328】
【発明の効果】
本発明によれば、一のサテライトが、1又は2以上のICチップ内蔵メダルに記憶されたグループに関するデータの読み取りを行うことができるため、一枚のICチップ内蔵メダルに戦略シミュレーションゲームに登場する一のユニットのデータを記憶させることとした場合、遊技者は、そのようなデータが記憶されたICチップ内蔵メダルを収集することにより、或るときは一のICチップ内蔵メダルを用いて戦略シミュレーションゲームを行い、別のときには他のICチップ内蔵メダルを用いて戦略シミュレーションゲームを行うことが可能となる。
【0329】
このようにした場合、遊技者にとって、一のICチップ内蔵メダルと他のICチップ内蔵メダルとは、外観上に差異がなくても、戦略シミュレーションゲームにおいて異なる価値を有していることとなるため、遊技者に対して、自分が好きなユニットのデータが記憶されたICチップ内蔵メダルに愛着感を抱かせることが可能となり、遊技者のメダル(ICチップ内蔵メダル)に対する収集欲を掻き立て、ゲームにのめり込むようにすることができる。その結果、ゲーム自体の面白さに加えて、従来にはない新たな面白さをも兼ね備え、面白みが倍化されたアミューズメント性に溢れるメダルゲーム機を提供することができる。
【0330】
また、複数の遊戯者が同時に戦略シミュレーションゲームを行っている場合、一の遊技者がサテライトの入力手段を介して、戦略シミュレーションゲームを中断する旨の指示を入力したとき、上記一の遊技者が用いているICチップ内蔵メダルに記憶されたグループに関するデータが記憶され、その後、一の遊技者が不在の間、当該データに基づいて、上記一の遊技者が操作していたグループが登場している状態で、戦略シミュレーションゲームが続行されるため、他の遊技者は、上記一の遊技者が不在の間であっても、違和感を覚えることなく、戦略シミュレーションゲームを継続することができ、戦略シミュレーションゲームに集中して、のめり込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のメダルゲーム機の一例を模式的に示す斜視図である。
【図2】 (a)は、本発明に係るICチップ内蔵メダルの一例を模式的に示す平面図であり、(b)は、そのA−A線断面図である。
【図3】 (a)は、立体的な形状を有する像と一体的に構成された本発明に係るICチップ内蔵メダルの一例を模式的に示す正面図であり、(b)は、(a)に示すICチップ内蔵メダルが、本発明のメダルゲーム機に設けられたICチップ内蔵メダル設置台に設置された様子を模式的に示す斜視図である。
【図4】 (a)は、図1に示したメダルゲーム機の内部構造を示すブロック図であり、(b)は、上記メダルゲーム機を構成するサテライトの内部構造を示すブロック図である。
【図5】 本発明に係るICチップ内蔵メダル発行機の一例を模式的に示す斜視図である。
【図6】 図5に示したICチップ内蔵メダル発行機の内部構造を示すブロック図である。
【図7】 ICチップ内蔵メダル発行機において、ICチップ内蔵メダルを発行するために実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】 ICチップ内蔵メダル発行機に設けられた画像表示装置の画面に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図9】 メダルゲーム機において、新たに戦略シミュレーションゲームを開始させる際に実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】 メダルゲーム機のサテライトに設けられた画像表示装置の画面に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図11】 メダルゲーム機において、戦略シミュレーションゲームが進行しているときに実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】 メダルゲーム機のサテライトに設けられた画像表示装置の画面に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図13】 メダルゲーム機のサテライトに設けられた画像表示装置の画面に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図14】 メダルゲーム機において、戦略シミュレーションゲームのなかで一のグループと他のグループとの戦闘を開始させるために実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図15】 メダルゲーム機のサテライトに設けられた画像表示装置の画面に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図16】 メダルゲーム機のサテライトに設けられた画像表示装置の画面に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図17】 メダルゲーム機において、戦略シミュレーションゲームのなかで一のグループと他のグループとの戦闘を実行させるためのサブルーチンを示すフローチャートである。
【図18】 メダルゲーム機のサテライトに設けられた画像表示装置の画面に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図19】 メダルゲーム機において、戦略シミュレーションゲームが進行しているときに実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図20】 メダルゲーム機のサテライトに設けられた画像表示装置の画面に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図21】 メダルゲーム機において、戦略シミュレーションゲームを中断させるためのサブルーチンを示すフローチャートである。
【図22】 メダルゲーム機のサテライトに設けられた画像表示装置の画面に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図23】 メダルゲーム機において、戦略シミュレーションゲームが進行しているときに実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図24】 メダルゲーム機において、戦略シミュレーションゲームが進行しているときに実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図25】 メダルゲーム機において、戦略シミュレーションゲームを再開させるためのサブルーチンを示すフローチャートである。
【図26】 メダルゲーム機のサテライトに設けられた画像表示装置の画面に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図27】 メダルゲーム機において、進行中の戦略シミュレーションゲームに新たなグループを参加させるために実行されるサブルーチンを示すフローチャートである。
【図28】 メダルゲーム機のサテライトに設けられた画像表示装置の画面に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図29】 メダルゲーム機において実行されるフローチャートを示すサブルーチンである。
【図30】 メダルゲーム機において実行されるフローチャートを示すサブルーチンである。
【図31】 メダルゲーム機のサテライトに設けられた画像表示装置の画面に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
10 メダルゲーム機
11 本体装置
12 サテライト
13 大表示装置
13a 画面
14 画像表示装置
14a 画面
15 コントロール部
16 メダル投入口
18 スピーカ
19 凹部
19a コネクタ
20 ICチップ内蔵メダル設置台
21 メダル払出口
22 ICチップ内蔵メダル払出口
30 ICチップ内蔵メダル
31 立体的な形状を有する像(フィギュア)
40 ICチップ内蔵メダル発行機
112 情報読取・書込装置
113 情報書込装置
114 ICチップ内蔵メダル払出装置
120 メダルセンサ
121 ホッパー
122 メダル検出部
Claims (1)
- 複数台のサテライトとメモリとCPUとを備え、前記サテライトは、遊戯者により所定の指示が入力されるコントロール部と、遊戯者が操作するグループに関するデータを含む遊戯者のデータを記憶するICチップ内蔵メダルからのデータの読み取り及びICチップ内蔵メダルへのデータの書き込みを行う情報読取・書込装置と、ゲームに係る画像を表示させる画像表示装置とを有するゲーム機であって、
前記CPUは、
各サテライトに、ICチップ内蔵メダルに記憶されたデータを読み取る旨の命令信号を送信することにより、情報読取・書込装置を駆動させてICチップ内蔵メダルから遊戯者のデータを読み取らせ、読み取らせた遊戯者のデータを前記メモリに記憶した後に、前記メモリに記憶した遊戯者のデータに含まれるグループに関するデータに基づいて、戦闘の結果を決定し、その戦闘の結果に応じて、前記メモリに記憶している遊戯者のデータを変更する一方、
1のサテライトのコントロール部からゲームを中断させる旨の命令信号を受信した場合には、該1のサテライトに、前記ゲームを中断しているときに仕掛けられる戦闘における対戦方法を予め選択するように促す不在対戦選択画像を表示させる旨の命令信号を送信することにより、該1のサテライトの画像表示装置に前記不在対戦選択画像を表示させるとともに、該1のサテライトの遊戯者のデータを中断データとしてメモリに記憶し、該遊戯者のデータをメモリから消去し、その後に他のサテライトのコントロール部から発せられる、対戦グループを選択する旨の信号を受信した場合には、選択された対戦グループに関する中断データが前記メモリに存在するか否かを判断し、選択された対戦グループに関する中断データが前記メモリに存在すると判断した場合には、その中断データに含まれるグループに関するデータと該他のサテライトの遊戯者のグループに関するデータとを用いて戦闘の結果を決定する処理を実行することを特徴とするゲーム機。
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