JP3927873B2 - 眼屈折力測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検眼の瞳孔内における屈折力分布を測定する眼屈折力測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から被検眼の眼底に指標を投影し、その眼底反射像から被検眼の球面屈折力、乱視屈折力、乱視軸角度を測定するオートレフラクトメータが知られている。
【0003】
近年では、被検眼の角膜組織にレーザー光を照射することにより角膜組織を蒸散させ、角膜形状を所望の曲率とすることによって眼の屈折力を矯正する眼屈折矯正手術が一般化しつつある。この眼屈折矯正手術は幾つかのスポット径のレーザー光を走査しながら、角膜組織に投影することによって、被検眼が有している不正乱視成分を補正することが可能となり、より高精度の屈折矯正が可能になってきている。
【0004】
そのためには、被検眼の眼屈折力を球面屈折力、乱視屈折力、乱視軸角度だけでなく、不正乱視成分をも含んだ屈折力分布を精密に測定することが望まれている。特開平8−103413号公報には、被検眼の眼底の軸上に指標を投影し、この指標像からの反射散乱光を被検眼角膜と略共役位置に設けられた光束分割手段により、光軸に垂直な面内で二次元的に複数の光束に分割し、CCDカメラ等の二次元センサで分割された複数の指標像を撮像し、それぞれの指標像を検出、演算し、不正乱視成分を定量化することができる眼科装置を開示されている。また、同様の発明が特開平10−305013号公報等においても開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述の従来例においては、眼屈折矯正手術のための屈折力分布をより正確に求めるには、可視光域での被検眼光学系の不正乱視成分をも含んだ屈折力分布を測定する必要があり、可視光の指標像を被検眼眼底に投影し、この指標像からの反射散乱光束を角膜共役位置近傍で、複数に分割、検出、演算することにより屈折力分布を求めている。可視光を被検眼の眼底に投影すると、被検者は眩しく感じて被検眼の調節力を緩める雲霧も十分に行えず、かつ瞳孔は縮瞳してしまうため、屈折矯正手術に必要とされる十分な広さの瞳孔領域の屈折力分布を測定することが困難である。
【0006】
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、被検眼の雲霧を十分に促し、屈折矯正手術に必要とされる十分な広さの瞳孔領域の可視光における屈折力分布を求めることができる眼屈折力測定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る眼屈折力測定装置は、被検眼が固視するための固視標を呈示する固視標呈示手段と、被検眼の眼底に赤外指標光を投影する赤外光投影手段と、該赤外光投影手段によって投影された前記赤外指標光の眼底からの反射光に基づいて、前記固視標呈示手段によって固視標が第1の距離に提示された場合及び前記第1の距離より遠視方向である第2の距離に提示された場合のそれぞれの被検眼の屈折力を測定する赤外光屈折力測定手段と、該赤外光屈折力測定手段による前記2つの屈折力及び前記固視標の第2の距離に関する情報に基づいて、被検眼の雲霧が促されているか否かを判断する判断手段と、該判断手段によって被検眼の雲霧が促されていることが判断された場合に前記被検眼の眼底に可視光の測定指標光を投影する測定指標投影手段と、該測定指標投影手段により投影された前記測定指標光の眼底からの反射光に基づいて被検眼の屈折力分布を算出する演算手段とを有することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は第1の実施の形態における眼屈折力測定装置の検眼部の構成図を示しており、被検眼Eの前方の光軸O1上には、ハーフミラー1、対物レンズ2、ハーフミラー等から成るビームスプリッタ3、投影絞り4、光軸O1に沿って移動可能な測定光投影レンズ5、赤外光を透過し可視光を反射する特性を有するダイクロイックミラー6、ピンホール状の指標を有する指標板7、近赤外光を発するLED等の指標投影光源8が順次に配置されている。また、ダイクロイックミラー6の反射方向には、ピンホール状の指標を有する指標板9、d線又はe線近傍の緑色の可視光を発するLED等の測定指標投影光源10が配置されている。
【0012】
一方、ビームスプリッタ3の反射方向の光軸O2上には、レンズ11、レンズ12、光軸O2に垂直な面内に配置された複数のレンズから成るマイクロレンズアレイ13、CCDカメラ等の一次元撮像素子14が順次に配置されている。
【0013】
また、ハーフミラー1の反射方向の光軸O3上には、被検眼前眼部観察用対物レンズ15、可視光を透過し赤外光を反射する特性を有するダイクロイックミラー16、レンズ17、ミラー18が順次に配置されている。ダイクロイックミラー16の反射方向の光軸O4上には結像レンズ19、CCDカメラ等の二次元撮像素子20が配置されている。更に、ミラー18の反射方向の光軸O5上には光軸O5に沿って移動可能な移動レンズ21、固視標22、白色LED等の固視標照明光源23が配置されている。
【0014】
また、ビームスプリッタ3及びマイクロレンズアレイ13は被検眼Eの角膜Ecと光学的に共役な位置関係にある。そして、被検眼Eの球面屈折力に応じ、指標板7及び指標板9が被検眼Eの眼底Erと光学的に略共役関係になるように測定光投影レンズ5は光軸方向に移動するようになっている。また、被検眼Eの球面屈折力に応じ、レンズ12の物側焦点面が被検眼眼底Erと光学的に共役な位置関係になるように、レンズ12とマイクロレンズアレイ13と撮像素子14が一体となって光軸O2方向に沿って移動するようにされ、この移動量はポテンショメータにより検出できるようにされている。更に、レンズ12とマイクロレンズアレイ13と二次元撮像素子14が一体となっての移動とレンズ5の移動は連動している。
【0015】
図2は電気系のブロック回路図を示し、眼屈折力測定装置全体を制御するシステム制御部30には、図1に示す検眼部31、モニタ32、演算処理部33、メモリ34、操作スイッチ35が接続されている。検眼部31の電気系としては、前述したように指標投影光源8、測定指標投影光源10、固視標照明光源23の3つの光源、受光用の撮像素子14、前眼部観察用の撮像素子20、測定光投影用レンズ移動用モータ36、受光部移動用モータ37、固視標系移動レンズ用モータ38の3つのモータがあり、これらはシステム制御部30に接続されている。
【0016】
以下に、図3のフローチャート図を参照しながら、動作を説明する。先ず、ステップS1で操作者は図示しない架台操作桿を操作し、モニタ32に映し出された被検眼Eの前眼部像を観察しながら、被検眼Eと検査部31との位置合わせを行う。
【0017】
位置合わせが完了すると、操作者は操作スイッチ35に設けられている測定開始スイッチを押す。ステップS2で、システム制御部30は操作スイッチ35からの測定開始の信号を受信すると、近赤外光を発する指標投影光源8を点灯する。この指標投影光源8から発せられた近赤外光は指標板7のピンホールを照明し、ピンホールを通過した赤外指標光束はダイクロイックミラー6を透過し、測定指標投影レンズ5、投影絞り4を介してビームスプリッタ3を透過し、対物レンズ2、ハーフミラー1を介して被検眼Eの眼底Erに投影され、指標板7のピンホール像が眼底Er上に形成される。
【0018】
眼底Erに投影されたこの赤外指標光束は、眼底Erで反射散乱された後に、ハーフミラー1を透過し対物レンズ2により集光された後に、ビームスプリッタ3で反射され、レンズ11、レンズ12を介しマイクロレンズアレイ13に達し、マイクロレンズアレイ13により複数の光束に分割された後に撮像素子14により撮像され、メモリ34に画像データとして記憶される。
【0019】
眼底Erとレンズ12の物側焦点面が光学的に共役関係になっている場合には、マイクロレンズアレイ13により複数に分割された各光束は、撮像素子14の受光面のそれぞれのマイクロレンズの光軸位置付近に結像する。
【0020】
眼底Erとレンズ12の物側焦点面が光学的に共役関係になっていない場合には、マイクロレンズアレイ13により複数に分割された各光束の撮像素子14で撮像されたそれぞれの像は、各マイクロレンズへの入射角に応じて、撮像素子14の受光面に各マイクロレンズの光軸位置から離れた位置に達し、それぞれの像にはぼけが生じてしまう。その場合には、ステップS3で演算処理部33はメモリ34に記憶された画像データから、それぞれの像の重心位置を求め、各マイクロレンズの光軸位置とそれぞれの重心位置との距離から被検眼Eの赤外光による球面度数を算出し、この際の球面度数をSPH1とする。
【0021】
システム制御部30は受光部移動用モータ37を制御し、算出された球面度数SPH1に応じて、眼底Erとレンズ12の物側焦点面が光学的に共役関係になるように、レンズ12、マイクロレンズアレイ13、撮像素子14を一体として光軸O2に沿って移動させる。更に、眼底Erと指標板が光学的に共役関係になるようにモータ36を制御することにより、測定指標投影レンズ5を移動させる。
【0022】
次にステップS4で、システム制御部30は固視標系モータ38を制御し、移動レンズ21を移動し、球面度数SPH1よりも+1ディオプタ遠視寄りの位置に固視標22を呈示する。そして、再度、指標投影光源8を点灯することにより、眼底Erに指標板7のピンホール像を投影し、マイクロレンズアレイ13により複数の光束に分割された赤外指標光束を撮像素子14で撮像し、メモリ34に画像データとして記憶する。
【0023】
ステップS5で、演算処理部33はその画像データからそれぞれの像の重心位置を求め、各マイクロレンズの光軸位置とそれぞれの重心位置との距離と、受光部の光軸上の位置とから被検眼Eの赤外光による球面度数を算出し、その際の球面度数をSPH2とする。
【0024】
システム制御部30は球面度数SPH1を求めた際と同様に、受光部移動用モータ37を制御し、算出された球面度数SPH2に応じて、眼底Erとレンズ12の物側焦点面が光学的に共役関係になるように、レンズ12、マイクロレンズアレイ13、撮像素子14を一体として光軸O2に沿って移動させ、更に眼底Erと指標板とが光学的に共役関係になるようにモータ36を制御して測定指標投影レンズ5を移動させる。
【0025】
ステップS6で、システム制御部30はSPH2とSPH1或いは固視標位置とを比較することにより、被検眼Eの雲霧が十分に促されているか否かを判断する。具体的には、例えば固視標位置をディオプタ換算してSPH2と比較する。その差が0.5ディオプタ以内ならば被検眼Eの調節範囲にあり、雲霧は十分でないと判断し、固視標系モータ38を再制御することにより移動レンズ21を移動し、求めた球面度数SPH2よりも+1ディオプタ遠視寄りの位置に固視標22を呈示する。同様にして球面度数SPH3を算出し、SPH3とSPH2或いは固視標位置とを比較して被検眼Eの雲霧が十分に促されているか判断をする。
【0026】
固視標位置とSPH2の差が0.5ディオプタ以上あり、かつSPH2とSPH1との差が0.5ディオプタ以上の場合も、求めた球面度数SPH2よりも+1ディオプタ遠視寄りの位置に固視標22を呈示する。同様にして球面度数SPH3を算出し、SPH3とSPH2或いは固視標位置とを比較して、被検眼Eの雲霧が十分に促されているか判断をする。
【0027】
固視標位置とSPH2の差が0.5ディオプタ以上あり、かつSPH2とSPH1との差が0.5ディオプタ以内の場合には、十分に雲霧が促されていると判断する。雲霧が十分でない場合には、ステップS4に戻り雲霧を繰り返す。
【0028】
このように、近赤外光によって被検眼Eの調節力を緩める雲霧を促すときの屈折力の測定をしているので、被検者は眩しさを感じることがないので、十分に調節力を緩めることができ、瞳孔も縮瞳することもない。
【0029】
上述の雲霧動作を繰り返し、被検眼Eの雲霧が十分に促されていると判断すると、ステップS7でシステム制御部30はd線又はe線近傍の波長の可視光を発する測定指標投影光源10を点灯する。
【0030】
ステップS8で、指標投影光源10から発した光は指標板9のピンホールを照明し、このピンホールを通過した測定指標光束はダイクロイックミラー6で反射され、測定指標投影レンズ5、投影絞り4を介してビームスプリッタ3を透過し、対物レンズ2により被検眼Eの眼底Erに投影され、指標板7のピンホール像を眼底Er上に形成する。眼底Erに投影された測定指標光束は眼底Erで反射散乱され、対物レンズ2により集光され、ビームスプリッタ3で反射され、レンズ11、レンズ12を介してマイクロレンズアレイ13に達し、マイクロレンズアレイ13により複数の光束に分割された後に、撮像素子14に撮像され、メモリ34に画像データとして記憶される。
【0031】
前述の雲霧動作により、眼底Erとレンズ12の物側焦点面がほぼ光学的に共役関係になっているので、マイクロレンズアレイにより複数に分割された各光束は、撮像素子14の受光面にそれぞれのマクロレンズ13の光軸位置近くに結像する。
【0032】
ここで、被検眼Eに乱視や不正乱視がない場合、複数に分割された各光束は、撮像素子14の受光面にそれぞれのマイクロレンズの光軸上に結像する。また、被検眼Eに乱視や不正乱視がある場合には、これらの光束は各マイクロレンズへの入射角に応じて各マイクロレンズの光軸と異なる位置に結像する。ステップS9で、演算処理部33は各マイクロレンズの光軸と結像位置との差から、分割された被検眼の各領域の屈折力を求めて屈折力分布を算出し、乱視屈折力、乱視軸角度に加えて不正乱視屈折力を定量化し、ステップS10でその結果をモニタ32に表示する。
【0033】
このように、赤外光により被検眼Eの屈折力を測定することにより被検眼の雲霧を十分に促した後に、可視光により屈折力分布の本測定を行うことによって、屈折矯正手術に必要とされる十分な広さの瞳孔領域の可視光における屈折力分布を求めることができる。
【0034】
図4は第2の実施の形態の検眼部の構成図である。なお、図1と同じ符号は同じ光学部材を示している。視標投影光源8、測定指標投影光源10を兼ね、近赤外光と波長560nm近傍の緑色の光を選択的に発することができる2色発光LEDから成る測定指標投影光源41が配置されている。
【0035】
また、ビームスプリッタ3の反射方向の光軸O6上には、図5に示す同心円状の3重のリング開口を有し光束を3つに分割するリング絞り板42、図6に示す部分的に角度の異なる円錐状のプリズム面を有する円錐分割プリズム43、結像レンズ44、CCDカメラ等の撮像素子45が順次に配置されている。ここで、リング絞り板42の最も小さいリング開口は被検眼Eの瞳径2mmに、最も大きいリング開口は瞳径6mmに、中間のリング開口は瞳径4mmに相当している。
【0036】
第1の実施の形態と同様に、操作者は架台操作桿を操作し、モニタ32に映し出された被検眼Eの前眼部像を観察しながら、被検眼Eと装置検査部との位置合わせを行う。位置合わせが完了すると、操作者は操作スイッチ35に設けられた測定開始スイッチを押す。システム制御部30は光近赤外光を発するように測定指標投影光源41を点灯し、測定指標投影光源41から発せられた近赤外光は測定指標板9のピンホールを照明し、ピンホールを通過した赤外指標光束は測定指標投影レンズ5、投影絞り4を介し、ビームスプリッタ3を透過し、対物レンズ2により被検眼Eの眼底Erに投影され測定指標板9のピンホール像を眼底Er上に形成する。
【0037】
眼底Erに投影された赤外指標光束は、眼底Erで反射散乱され、対物レンズ2により集光されビームスプリッタ3で反射されて、リング絞り板42、円錐分割プリズム43により3つのリング状の光束に分割された後に、結像レンズ34を介して撮像素子45で撮像され、メモリ34に画像データとして記憶される。
【0038】
演算処理部33はメモリ34に記憶された画像データから3つのリング像を抽出し楕円に近似する。ここで、近似した楕円の長径、短径、長径の軸角度が被検眼Eの球面度数、乱視度数、乱視軸角度に対応しているので、各瞳径毎に容易に球面度数、乱視度数、乱視軸角度を算出することができる。このときの瞳径2mmの球面度数をSPH4とする。
【0039】
システム制御部30は算出された球面度数SPH4に応じて、眼底Erと測定指標板9が光学的に共役関係になるようにモータ36を制御して、測定指標投影レンズ5を移動させる。
【0040】
次に、システム制御部30は固視標系モータ38を制御し、移動レンズ21を移動し、求めた球面度数SPH4よりも+1ディオプタ遠視寄りの位置に固視標を呈示する。そして再び、近赤外光を発するように測定指標投影光源41を点灯し、眼底Erに測定指標板9のピンホール像を投影し、リング絞り板42、及び円錐分割プリズム43により3つのリング状の光束に分割された赤外の指標光束を撮像素子45で撮像し、メモリ34に画像データとして記憶する。
【0041】
演算処理部33はその画像データから3つのリング像を抽出し楕円に近似し、楕円の長径、短径、長径の軸角度から球面度数、乱視度数、乱視軸角度を算出する。このときの瞳径2mmの球面度数をSPH5とする。
【0042】
更に、システム制御部30は球面度数SPH4を求めたときと同様に、算出された球面度数SPH5に応じて、眼底Erと測定指標板9が光学的に共役関係になるようにモータ36を制御して、測定指標投影レンズ5を移動させる。
【0043】
そして、システム制御部30はSPH5とSPH4或いは固視標位置とを比較して、被検眼Eの雲霧が十分に促されているか判断をする。具体的には、例えば固視標位置をディオプタ換算してSPH5と比較し、その差が0.5ディオプタ以内ならば、被検眼Eの調節範囲にあり雲霧は十分でないと判断し、再び移動レンズ21を移動し、求めた球面度数SPH5よりも+1ディオプタ遠視寄りの位置に固視標を呈示する。同様にして球面度数SPH6を算出し、SPH6とSPH5或いは固視標位置とを比較して、被検眼Eの雲霧が十分に促されているかを判断する。
【0044】
固視標位置とSPH5の差が0.5ディオプタ以上あり、かつSPH5とSPH4との差が0.5ディオプタ以上の場合も、求めた球面度数SPH5よりも+1ディオプタ遠視寄りの位置に固視標を呈示する。同様にして球面度数SPH6を算出し、SPH6とSPH5或いは固視標位置とを比較して、被検眼Eの雲霧が十分に促されているか判断をする。固視標位置とSPH5の差が0.5ディオプタ以上あり、かつSPH5とSPH4との差が0.5ディオプタ以内の場合は、十分に雲霧が促されていると判断する。
【0045】
このように、測定指標投影光源41の近赤外光によって被検眼Eの調節力を緩める雲霧を促すときの屈折力の測定をしているので、被検者は眩しさを感じることがなく、十分に調節力を緩めることができ、瞳孔も縮瞳することもない。
【0046】
上述の雲霧動作を繰り返し、被検眼Eの雲霧が十分に促されていると判断すると、システム制御部30は波長560nm近傍の緑色の光を発するように測定指標投影光源41を点灯する。測定指標投影光源41から発せられた緑色の光は測定指標板9のピンホールを照明し、ピンホールを通過した緑色の指標光束は測定指標投影レンズ5、投影絞り4を介してビームスプリッタ3を透過し、対物レンズ2により眼底Erに投影され、測定指標板9のピンホール像を眼底Er上に形成する。
【0047】
眼底Erに投影された緑色の指標光束は眼底Erで反射散乱され、対物レンズ2により集光されビームスプリッタ3で反射され、リング絞り板42、及び円錐分割プリズム43により3つのリング状の光束に分割された後に、結像レンズ44を介して撮像素子45により撮像され、メモリ34に画像データとして記憶される。演算処理部33はメモリ34に記憶された画像データから3つのリング像を抽出する。
【0048】
ここで、被検眼Eに不正乱視がない場合には、抽出した3つのリング像はそれぞれ相関係数の高い楕円に近似することができ、3つの楕円の軸方向も一致する。被検眼Eに不正乱視がある場合には、抽出した3つのリング像を楕円に近似すると相関係数が低く、部分的に楕円と異なる形状となる。また、3つの楕円の軸方向も一致しない場合がある。
【0049】
従って、演算処理部33は被検眼Eの瞳径2、4、6mmのそれぞれに対応した3つの楕円から、それぞれの楕円からのずれや、軸角度の相違から屈折力分布を算出し、乱視屈折力、乱視軸角度に加え、不正乱視屈折力を定量化し、その結果をモニタ32に表示する。
【0050】
このように、赤外光により被検眼Eの屈折力を測定することにより被検眼の雲霧を十分に促した後に、可視光により屈折力分布の本測定を行うことにより、屈折矯正手術に必要とされる十分な広さの瞳孔領域の可視光における屈折力分布を求めることができる。
【0051】
また本実施の形態のように、赤外光で被検眼の屈折力を測定するための指標投影光源と、可視光で被検眼の屈折力を測定するための指標投影光源を2色発光LEDで兼用することで、装置を簡略化することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る眼屈折力測定装置は、被検眼の雲霧を十分に促し、屈折矯正手術に必要とされる十分な広さの瞳孔領域の可視光における屈折力分布を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の検眼部の構成図である。
【図2】電気系のブロック回路構成図である。
【図3】フローチャート図である。
【図4】第2の実施の形態の検眼部の構成図である。
【図5】リング絞り板の正面図である。
【図6】リング絞り板、円錐分割プリズムの側面図である。
【符号の説明】
5 測定指標投影レンズ
6 ダイクロイックミラー
7 指標板
8 指標投影光源
9 測定指標板
10、41 測定指標投影光源
13 マイクロレンズアレイ
14 一次元撮像素子
20 二次元撮像素子
21 移動レンズ
22 固視標
23 固視標照明光源
30 システム制御部
31 検眼部
32 モニタ
33 演算処理部
34 メモリ
35 操作スイッチ
42 リング絞り板
43 円錐分割プリズム

Claims (3)

  1. 被検眼が固視するための固視標を呈示する固視標呈示手段と、被検眼の眼底に赤外指標光を投影する赤外光投影手段と、該赤外光投影手段によって投影された前記赤外指標光の眼底からの反射光に基づいて、前記固視標呈示手段によって固視標が第1の距離に提示された場合及び前記第1の距離より遠視方向である第2の距離に提示された場合のそれぞれの被検眼の屈折力を測定する赤外光屈折力測定手段と、該赤外光屈折力測定手段による前記2つの屈折力及び前記固視標の第2の距離に関する情報に基づいて、被検眼の雲霧が促されているか否かを判断する判断手段と、該判断手段によって被検眼の雲霧が促されていることが判断された場合に前記被検眼の眼底に可視光の測定指標光を投影する測定指標投影手段と、該測定指標投影手段により投影された前記測定指標光の眼底からの反射光に基づいて被検眼の屈折力分布を算出する演算手段とを有することを特徴とする眼屈折力測定装置。
  2. 前記赤外光投影手段は、前記測定指標投影手段と少なくとも光学系の一部を共有していることを特徴とする請求項1に記載の眼屈折力測定装置。
  3. 前記赤外光投影手段により投影した前記赤外指標光の眼底からの反射光を受光する赤外受光手段と、前記測定指標投影手段によって投影された前記測定指標光の眼底からの反射光を受光する受光手段とは少なくとも光学系の一部を共有していることを特徴とする眼屈折力測定装置。
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