JP3927153B2

JP3927153B2 - connector

Info

Publication number: JP3927153B2
Application number: JP2003166787A
Authority: JP
Inventors: 幸弘深津; 利一櫻井; 智須田; 喜明木田; 勝新村
Original assignee: Honda Motor Co Ltd; Sumitomo Wiring Systems Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd; Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date: 2003-06-11
Filing date: 2003-06-11
Publication date: 2007-06-06
Anticipated expiration: 2023-06-11
Also published as: JP2005005110A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リテーナを備えたコネクタに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、端子金具の外面にランスが係止可能な係止突部が設けられたものがあり、それをリテーナ付きのコネクタに使用する場合がある。このものでは、端子金具は、箱型の本体部と、本体部の外面に突設された係止突部とを備え、ハウジングのキャビティ内に挿入されると、係止突部に対してキャビティの壁に設けられたランスが係止する。そして、ハウジングには、キャビティの壁を前後に分断するリテーナ装着孔が設けられ、このリテーナ装着孔に装着したリテーナの抜け止め部が本体部の後端部に係止することで、二重の抜け止めが図られるようになっている。
なお、上記のような端子金具の一例が下記特許文献１に記載され、またリテーナ付きのコネクタの一例が下記特許文献２に記載されている。
【０００３】
【特許文献１】
特開平１０−２８９７４６号公報
【特許文献２】
特開平８−１３８７８３号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した端子金具では、係止突部と外面とに段差があるため、それに起因して以下のような問題が生じるおそれがある。
すなわち、リテーナの組付誤差などの事情により、分断されたキャビティの壁の後部と抜け止め部との間に凹みが生じている場合があり、その場合には、キャビティから端子金具を取り外すときに上記凹みに係止突部が落ち込んでしまい、係止突部がキャビティの壁の後部に引っ掛かるおそれがある。
その一方、端子金具を挿入するときに半挿入状態で留められたときは、リテーナの抜け止め部が端子金具に突き当たってリテーナがハウジングから浮くことをもって半挿入を検知しているのであるが、半挿入時に係止突部よりも後側の外面に抜け止め部が突き当たった場合には、係止突部に突き当たったときよりもリテーナの浮き代が小さくなってしまい半挿入が看過されるおそれがあった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、第１には、端子金具の取り外し作業性を向上させることを目的とし、第２には、リテーナによる半挿入検知を確実なものとすることを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項１の発明は、コネクタハウジングには、端子金具を後方から挿入可能なキャビティが設けられるとともに、挿入された端子金具に係止可能なランスがキャビティの周壁のうちの一の壁から設けられ、さらには前記壁を前後に分断しつつ側方へ開口するリテーナ装着孔が設けられており、このリテーナ装着孔に装着されるリテーナは、前記キャビティに対する前記端子金具の挿抜を許容する仮係止位置と、端子金具に係止する本係止位置との間を移動可能とされ、その一方、端子金具の外面からは、前記ランスに係止可能な係止突部が前記壁側へ突出して設けられており、前記端子金具の外面からは、前記壁側へ突出するとともに分断された壁の後部に当接することで端子金具を正規姿勢に支持可能な支持部が設けられ、且つこの支持部は、前記係止突部から前記壁の後部の長さ寸法よりも短い距離だけ後方へ離れた位置に配設されている構成としたところに特徴を有する。
【０００６】
請求項２の発明は、コネクタハウジングには、端子金具を後方から挿入可能なキャビティが設けられるとともに、挿入された端子金具に係止可能なランスが前記キャビティ内に設けられ、さらには側方へ開口するリテーナ装着孔が設けられており、前記リテーナは、前記端子金具に係止可能な抜け止め部を備えるとともに、この抜け止め部がキャビティから退避することでキャビティに対する端子金具の挿抜を許容する仮係止位置と、前記抜け止め部がキャビティ内に進入して端子金具に係止する本係止位置との間を移動可能とされ、その一方、端子金具の外面からは、前記ランスに係止可能な係止突部が突出して設けられており、前記端子金具の外面からは、前記係止突部と同方向へ突出するとともに端子金具がキャビティに対して半挿入状態とされたときに抜け止め部が突き当てられることで前記リテーナの本係止位置側への移動を規制可能な検知部が設けられ、且つこの検知部は、前記係止突部から前記抜け止め部の長さ寸法よりも短い距離だけ後方へ離れた位置に配設されている構成としたところに特徴を有する。
【０００７】
請求項３の発明は、請求項１に記載のものにおいて、前記支持部は、前記キャビティの側縁に設けられたスタビライザ挿通溝内を挿通可能なスタビライザにより構成されているところに特徴を有する。
請求項４の発明は、請求項２に記載のものにおいて、前記検知部は、前記キャビティの側縁に設けられたスタビライザ挿通溝内を挿通可能なスタビライザにより構成されているところに特徴を有する。
【０００８】
【発明の作用及び効果】
＜請求項１の発明＞
キャビティ内に挿入した端子金具を取り外す場合は、リテーナを本係止位置から仮係止位置へ移動させるとともに、係止突部に対するランスの係止状態を解除しつつ、端子金具を後方へ引っ張るようにする。その際、リテーナの組付誤差などの事情により、壁の後部とリテーナとの間に凹みが生じている可能性があるものの、支持部が壁の後部に当接して端子金具を正規姿勢に支持できるので、係止突部が上記凹みに落ち込むのを防ぐことができる。このとき、係止突部と支持部との間隔が壁の後部の長さ寸法よりも小さくなっているので、係止突部と支持部との間に壁の後部が嵌り込んで係止突部が壁の後部に引っ掛かるような事態を確実に回避することができ、もって端子金具の取り外し作業性を向上させることができる。
【０００９】
＜請求項２の発明＞
端子金具を挿入する際に半挿入だった場合には、抜け止め部が検知部に突き当たることで、リテーナを仮係止位置から本係止位置側へ移動させる動作が規制されることをもって端子金具の半挿入が検知される。このとき、係止突部と検知部との間隔が抜け止め部の長さ寸法よりも小さくなっているので、係止突部と検知部との間に抜け止め部が嵌り込むような事態を回避することができる。これにより、リテーナのコネクタハウジングからの浮き代を大きく確保することができ、半挿入をより確実に検知することができる。
【００１０】
＜請求項３の発明＞
支持部がスタビライザを兼用しているので構成を簡素化することができる。
＜請求項４の発明＞
検知部がスタビライザを兼用しているので構成を簡素化することができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図１ないし図１５によって説明する。本実施形態では、雌側のコネクタを例示する。このコネクタは、大まかには、雌コネクタハウジング４０（以下、単に雌ハウジング４０という）と、雌ハウジング４０内に収容される雌端子金具１０と、雌ハウジング４０に装着されるリテーナ６０とから構成されている。なお、以下では、雌ハウジング４０に対する雌端子金具１０の挿入方向を前方とし、逆の抜き取り方向を後方とする。また上下方向については、図２及び図５を除く各図を基準とする。
【００１２】
本実施形態に示す雌ハウジング４０には、圧着タイプと圧接タイプの２種類の雌端子金具１０が共用可能とされている。なお、以下では圧着タイプと圧接タイプとを区別する場合には圧着タイプに添え字Ａを、圧接タイプに添え字Ｂを付し、両者を区別せずに総称する場合には、添え字を付さないものとする。
【００１３】
先に圧着タイプの雌端子金具１０Ａを説明する。雌端子金具１０Ａは、所定の展開形状に打ち抜いた金属板に曲げ加工などを施すことにより形成されており、図２及び図９に示すように、相手の雄端子金具のタブ（図示せず）と導通接続可能な本体部１１と、電線Ｗの端末に圧着接続される圧着部１２とを前後に繋げた構成とされている。圧着部１２は、前後に一対ずつのかしめ片を対向状に備えており、このうち前側の両かしめ片が電線Ｗの芯線Ｗａにかしめ付けられるワイヤバレル１２ａとされるのに対し、後側の両かしめ片が電線Ｗの被覆Ｗｂにかしめ付けられるインシュレーションバレル１２ｂとされている。かしめ付け状態における高さ寸法については、ワイヤバレル１２ａが本体部１１よりも小さいのに対し、インシュレーションバレル１２ｂは、本体部１１よりも大きくて後述する係止突部２３とほぼ同じ高さ位置に達する。
【００１４】
本体部１１は、図１に示すように、前後に開口した略角筒状に成形されている。本体部１１は、前後に延出する底壁１３と、底壁１３の両側縁から立ち上がる一対の側壁１４，１５と、図１の右側の側壁１４の突出端から底壁１３と対向するよう突出する天井壁１６と、図１の左側の側壁１５の突出端から突出するとともに天井壁１６の外側に重ね合わせられる外壁１７とから構成されている。このうち、底壁１３の前端からは、図１１に示すように、後方へ折り返されるとともに略山形をなす片持ち状の弾性接触片１８が設けられ、相手の雄端子金具のタブに対して弾性接触可能とされている。弾性接触片１８に対向する天井壁１６には、タブを弾性接触片１８との間で挟圧状態に保持可能な受け部１９が内側に張り出して設けられている。また底壁１３には、弾性接触片１８が弾性限度を超えて変形する手前の段階で弾性接触片１８に係合することで、弾性接触片１８の過度撓みを規制可能な過度撓み規制部２０が内側に叩き出して設けられている。
【００１５】
外壁１７は、図２及び図１１に示すように、その長さ方向略中央部分に切欠部２１が全幅にわたって形成されることで、前部１７ａと後部１７ｂとに分断されている。この切欠部２１内には、雌端子金具１０がキャビティ４２内に挿入されると、ランス４４が進入可能とされ、切欠部２１の前側の切断端面２１ａに対してランス４４が係止可能とされている。ランス４４が係止される前側の切断端面２１ａは、全域にわたって前方へ向かって上り勾配をなすよう傾斜して（逆テーパ状に）形成されている。この切欠部２１は、外壁１７の半分弱の長さを有するとともに図２の手前側の側壁１５の上端部にまで、すなわち雌端子金具１０の全幅にわたって形成されている。この側壁１５の上端面（切欠部２１における側方の切断端面）には、天井壁１６の突出端から突設された張出片２２が当接されることで、天井壁１６をほぼ水平な姿勢に支持できるようになっている。
【００１６】
外壁１７の前部１７ａにおける後端部（切欠部２１の前側の切断端部）の幅方向略中央には、ランス４４が係止可能とされる係止突部２３が図示下方へ突出するよう叩き出して形成されている。係止突部２３は、前端側にかけて幅寸法及び高さ寸法が減少する先細り状をなす角錐部２３ａと、幅寸法及び高さ寸法がほぼ一定とされる角筒部２３ｂとを前後に繋げた構成とされている。角錐部２３ａの前端部は、やや丸みを帯びた形状となっている。角筒部２３ｂの後端面は、切欠部２１の前側の切断端面２１ａにより構成され、既述した通り逆テーパ状をなしており、ここにランス４４が係止可能とされる。また外壁１７の前部１７ａにおける突出端（側壁１４との突き合わせ端）からは、図９に示すように、底壁１３側へ屈曲される前部保持片２４が設けられている。前部保持片２４は、側壁１４に切欠形成された前部保持溝２５内に嵌合されることで、前部１７ａを保持できるようになっている。
【００１７】
本体部１１の後端部に形成された段差部分には、リテーナ６０の抜け止め部６５が係止可能とされ、ここが係止段部２６とされている。この係止段部２６を構成する後部１７ｂの後端部の幅方向略中央には、抜け止め部６５に係止可能な突部２７が上記係止突部２３とほぼ同じ高さまで突出するよう叩き出して形成され、これにより抜け止め部６５の係止深さが増加されている。また外壁１７の後部１７ｂにおける突出端（側壁１４との突き合わせ端）からは、前記した前部保持片２４と同様に底壁１３側へ屈曲される後部保持片２８が設けられている。後部保持片２８は、側壁１４に切欠形成された後部保持溝２９内に嵌合されることで、後部１７ｂを保持できるようになっている。
【００１８】
一方、側壁１５の突出端（図１における下端）からは、スタビライザ３０が突部２７や係止突部２３と同方向へ突出して設けられており、外壁１７の後部１７ｂにはスタビライザ３０を成形する都合上、切り欠き３１が形成されている。このスタビライザ３０は、前後方向について切欠部２１と外壁１７の後部１７ｂとに跨るような位置に配設され、その高さ寸法が係止突部２３や突部２７よりも高く設定されている。スタビライザ３０は、キャビティ４２内に設けられたスタビライザ挿通溝４６内に挿通されることで挿入動作を案内可能とされる一方、雌端子金具１０が不正な挿入姿勢だった場合にはスタビライザ挿通溝４６と不整合となってキャビティ４２の後端部周縁に突き当たって挿入動作を規制可能とされている。またスタビライザ３０は、前面が上下方向に沿ってほぼ真っ直ぐな面として形成されるのに対し、後面が略弧状に湾曲した案内面３０ａとして形成されている。
【００１９】
続いて、圧接タイプの雌端子金具１０Ｂについて説明する。なお以下では、上記圧着タイプのものと同様の構造については、同一符号を付すとともに重複する説明は省略するものとする。
圧接タイプの雌端子金具１０Ｂは、図１５に示すように、前側から順に、圧着タイプのものと同一構造の本体部１１と、電線Ｗを圧接する圧接部３２と、電線Ｗの被覆Ｗｂをかしめ付けるインシュレーションバレル３３とを繋げた構成とされている。圧接部３２は、高さ寸法が本体部１１よりは大きいものの、係止突部２３には達しない程度の大きさに設定されている。圧接部３２は、底壁の両側縁から立ち上げられる一対の側壁３２ａを備え、両側壁３２ａには内方へ打ち出されるとともに互いに対向する圧接刃３２ｂが前後に一対ずつ設けられている。各圧接刃３２ｂは、平面視略Ｖ字型をなしており、その上縁が内側へかけて下り勾配となる傾斜状に形成されるとともにその内縁が上下方向に沿うよう真っ直ぐに形成されている。そして、両圧接刃３２ｂ間に電線Ｗを図示下方から押し込むと、圧接刃３２ｂの上縁によって被覆Ｗｂが切開され、この切開部分に圧接刃３２ｂの内縁が食い込んで芯線Ｗａに対して圧接されるようになっている。また、インシュレーションバレル３３は、一対のかしめ片が前後に位置ずれして配された構成となっている。
【００２０】
次に、雌ハウジング４０について説明する。雌ハウジング４０は、合成樹脂製とされ、図４及び図９に示すように、全体が略ブロック状に形成されるとともに、その上面には、相手の雄ハウジングと弾性的に係止することで、両ハウジングを嵌合状態にロック可能なロックアーム４１が突設されている。この雌ハウジング４０には、後方から雌端子金具１０が挿入可能なキャビティ４２が設けられ、このキャビティ４２は、雌ハウジング４０を前後方向に沿って貫通して形成されるとともに、上下２段、幅方向に複数室ずつ整列して配設されている。
【００２１】
各キャビティ４２の周壁のうち下壁４３の前端部には、雌端子金具１０に対して弾性的に係止可能なランス４４が設けられている。ランス４４は、前方へ片持ち状に延出して形成されるとともに、上下（雌端子金具１０の挿抜方向と交差する方向）に撓み変形可能とされている。またキャビティ４２の下壁４３のうち幅方向略中央には、係止突部２３及び突部２７を挿通可能な突部挿通溝４５が全長にわたって凹み形成され、図４の右側縁（片方のコーナ部）には、スタビライザ３０を挿通可能なスタビライザ挿通溝４６が凹み形成されている。突部挿通溝４５は、上記したランス４４の全長にわたって形成され、これにより雌端子金具１０の挿入時におけるランス４４の撓み量が少なくなっている。またスタビライザ挿通溝４６は、ランス４４の基端部の少し後方位置まで達し、後方へのみ開放している。なお上段側では、突部挿通溝４５よりもスタビライザ挿通溝４６の方が深く形成されるのに対し、下段側では、突部挿通溝４５がスタビライザ挿通溝４６とほぼ同じ深さに設定されている。
【００２２】
雌ハウジング４０におけるロックアーム４１が設けられているのと反対側の面には、リテーナ６０を装着するためのリテーナ装着孔４７が開設されている。リテーナ装着孔４７は、雌ハウジング４０における下面（リテーナ６０の押し込み方向に対面する面）及び両側面（リテーナ６０の押し込み方向に沿った面）にかけて三面領域にわたって形成され、したがってリテーナ装着孔４７は三方へ開口した形態となっている。このリテーナ装着孔４７は、全てのキャビティ４２を外部に開口するよう形成されており、上段のキャビティ４２における側壁（幅方向のキャビティ４２の仕切り壁）を半分程度切り欠くような深さ（挿入される雌端子金具１０が側方外部に露出しない程度の深さ）に形成されている。このリテーナ装着孔４７によって上段のキャビティ４２の下壁４３（下段のキャビティ４２の上壁、別言すると上下のキャビティ４２の仕切り壁）、下段のキャビティ４２の両側壁及び下壁４３（雌ハウジング４０の外壁）が前後に分断されている。このリテーナ装着孔４７の前側の孔縁は、上下方向に沿ってほぼ真っ直ぐに切り立つようにして形成されているが、後側の孔縁は、後方へ向かって下り勾配をなす（端子金具の挿抜方向に対して斜めとなる）傾斜をもって形成され、その傾斜角度は雌端子金具１０の挿入方向に対して約３５度に（４５度よりも小さく）設定されている。従って、リテーナ装着孔４７によって分断された下壁４３の後部４３ａの長さ寸法は、上下段で異なっており、下段側が上段側の半分弱となっている。
【００２３】
雌ハウジング４０における両側面において、リテーナ装着孔４７の側面開口部の上方及び後方にかけての領域は、図３に示すように、段差面４８となっており、前方の領域よりも一段凹ませてある。この段差面４８において、リテーナ装着孔４７の側面開口部のうち傾斜側にはその傾斜に沿ったリブ状の係止突起４９が設けられている。この係止突起４９の主たる役割としては、リテーナ６０を雌ハウジング４０に対し押し込んで装着する際に、押し込み姿勢を安定させるところにある。また、係止突起４９の外面は、その長さ方向の中心線を境にして片側（下側、リテーナ装着孔４７寄りの側）は、全面に面取り４９ａが施されており、リテーナ６０の誘導溝７２に対する嵌め入れ動作を円滑に行うことができるようにしている。さらに、係止突起４９の上下両端面はそれぞれ水平面が形成され、かつ上側の端面は水平面に連続する鉛直面も形成されている。
【００２４】
また係止突起４９の下方の延長線上には、押し込み規制突起５０が突出形成されている。この押し込み規制突起５０は、係止突起４９から所定距離離間して配されており、リテーナ６０が仮係止位置（図９及び図１０に示す位置）にあるとき、リテーナ６０の誘導溝７２の下端に係止することで、所定以上の操作力が付与されない限りはリテーナ６０が誤って本係止位置まで押し込まれないよう押し込み規制を行うものである。
【００２５】
段差面４８において上記した係止突起４９の上方には、リテーナ６０が本係止位置（図１１及び図１２に示す位置）にあるときのがたつきを抑えるためのがたつき規制部５１が突設されている。がたつき規制部５１は、前後方向に沿ってほぼ水平に延出する形態となっている。一方、がたつき規制部５１の下面側には、全長にわたって上方へ向かって上り勾配をなすテーパ面５１ａが形成されている。また、がたつき規制部５１の前方には、引掛け片５２が突出形成されている。引掛け片５２は、その上縁ががたつき規制部５１の上縁と連続するよう形成され、リテーナ６０が本係止位置となったときにリテーナ６０の係止爪７５と係止してリテーナ６０を本係止位置に保持できるようになっている。但し、引掛け片５２の下面側には、上方へ向かって上り勾配をなすテーパ面５２ａが形成され、係止爪７５の乗り上げ動作が円滑になされるようになっている。またリテーナ装着孔４７における後側の孔縁のうち、幅方向両端の下端部には、リテーナ６０のロック部６６が係止することでリテーナ６０が本係止位置から後方へ変位するのを規制した状態に保持可能なロック凹部５３が設けられている。ロック凹部５３のうちロック部６６が係止する後面は、上下方向に沿って真っ直ぐに切り立った面とされている。
【００２６】
続いて、リテーナ６０について説明する。リテーナ６０は、雌ハウジング４０と同様に合成樹脂材にて形成され、図６及び図７に示すように、リテーナ装着孔４７へ適合して嵌合されるリテーナ本体部６１と、このリテーナ本体部６１の幅方向両端部に張り出して形成された一対の側板６２とから構成されている。このリテーナ６０は、後述する仮係止位置と本係止位置との間を雌端子金具１０の挿抜方向に対して斜めに移動可能とされる。なお、リテーナ６０の後部には、ほぼ全周にわたって厚肉となった操作部６３が設けられている。
【００２７】
リテーナ本体部６１は、雌ハウジング４０の各段におけるキャビティ４２と同数個の窓枠６４が前後に開口して形成されている。各窓枠６４は、下段側の各キャビティ４２と整合可能に形成されるとともに、各窓枠６４の前面側の開口縁は、リテーナ装着孔４７の前側の孔縁と適合するように、上下方向に沿って真っ直ぐに（鉛直に）切り立って形成されているが、各窓枠６４の後面側の開口縁は、リテーナ装着孔４７の後側の孔縁と適合するような傾斜をもって形成されている。このように各窓枠６４の後面側の開口縁が傾斜しているため、各窓枠６４の下部６４ａがリテーナ本体部６１の上部６１ａの２倍強の長さ寸法に設定されている。そして、各窓枠６４の下部６４ａの前半部分及びリテーナ本体部６１の上部６１ａは、リテーナ６０が仮係止位置にあるときはキャビティ４２の下壁４３に概ね整合するとともにキャビティ４２から退避して配されることで雌端子金具１０の挿抜を許容しているものの（図９）、リテーナ６０が本係止位置にあるときにはキャビティ４２内に進出するとともに雌端子金具１０の係止段部２６や突部２７に対して係止可能とされ（図１１）、ここが雌端子金具１０に対する抜け止め部６５を構成している。また幅方向両端位置に配された一対の窓枠６４における後面下端部には、リテーナ６０が本係止位置に達したときにロック凹部５３に係止する断面略三角形状のロック部６６が一対、上方へ突出して設けられている。
【００２８】
上記各窓枠６４の下部６４ａ及びリテーナ本体部６１の上部６１ａには、キャビティ４２内に挿入される雌端子金具１０の突出部位などを逃がすための凹部６７〜７２が、以下のように複数形成されている。すなわち、抜け止め部６５である各窓枠６４の下部６４ａにおける前半部分及びリテーナ本体部６１の上部６１ａにおける後部には、圧着タイプの雌端子金具１０Ａにおけるワイヤバレル１２ａ及び電線Ｗの芯線Ｗａを逃がすための逃がし凹部６７が僅かに凹み形成されている（図１１参照）。また抜け止め部６５である各窓枠６４の下部６４ａにおける前半部分及びリテーナ本体部６１の上部６１ａの一側縁には、上記逃がし凹部６７に連通するとともに、リテーナ６０が仮係止位置のときにスタビライザ挿通溝４６に整合してスタビライザ３０の通過を許容するスタビライザ通過凹部６８が前後方向に沿って凹み形成されている（図９参照）。逃がし凹部６７とスタビライザ通過凹部６８は、凹み深さがほぼ同じに設定されている。
【００２９】
一方、各窓枠６４の下部６４ａにおける後半部分には、圧接タイプの雌端子金具１０Ｂにおける電線Ｗを逃がすための電線逃がし凹部６９が幅方向略中央位置にて上記逃がし凹部６７よりもさらに凹んで形成されるとともに（図１５）、さらにその後側には、圧着タイプの雌端子金具１０Ａにおけるインシュレーションバレル１２ｂ及び電線Ｗを逃がすための逃がし凹部７０が電線逃がし凹部６９よりもさらに凹んで形成されている（図１１）。また電線逃がし凹部６９の両側方位置には、圧接タイプの雌端子金具１０Ｂにおける圧接部３２の両側壁３２ａを逃がすための側壁逃がし凹部７１が電線逃がし凹部６９よりもさらに凹んで一対形成されている（図１５）。上記した各凹部６７〜７２の各境界部分は、後方へ向かって下り勾配をなす傾斜状に形成されている。このように各窓枠６４の下部６４ａ及びリテーナ本体部６１の上部６１ａは、後方へ行くに従って下る略階段状に形成されており、リテーナ６０が仮係止位置とされた状態では、雌端子金具１０の挿通経路の途中に凹みを形成することになる。
【００３０】
リテーナ６０の両側板６２は、雌ハウジング４０の両側面間を跨いで挟み込むことができる間隔をもって配され、且つ拡開変形可能である。また両側板６２は、リテーナ６０が本係止位置になったときにはリテーナ装着孔４７の側面開口部を塞ぐとともに、段差面４８の所定範囲と対面可能な大きさに形成されている。さらに両側板６２は、段差面４８の深さとほぼ同じ厚みをもって形成され、リテーナ６０が本係止位置にあるときには、雌ハウジング４０の外側面とほぼ面一をなす。かくして、リテーナ６０の両側板６２は、雌ハウジング４０における側面部の外壁を兼ねることとなる。
【００３１】
両側板６２のうちリテーナ本体部６１の後側位置には、図６に示すように、誘導溝７２が貫通して形成されている。誘導溝７２は、リテーナ６０における各窓枠６４の後縁の傾斜に沿った勾配、つまりリテーナ装着孔４７の後側の孔縁の傾斜（リテーナ６０の移動方向）とほぼ同一勾配をもって形成されている。また誘導溝７２は、係止突起４９の短尺側の幅寸法とほぼ同じ溝幅をもって形成され、その両端部は、係止突起４９の両端部の形状に適合するように形成されている。さらに誘導溝７２は、その前後両端に係止突起４９及び押し込み規制突起５０を共に係止可能であり、このようにすることでリテーナ６０を仮係止位置に保持している（図１０）。また、リテーナ６０を仮係止位置から本係止位置へ移動させる際には、押し込み規制突起５０を誘導溝７２から退出させるべくここを乗り上げてゆくことになり、この間に両側板６２は拡開変形するが、押し込み規制突起５０に比較して係止突起４９は突出量が大きく、側板６２の拡開変形によっても誘導溝７２との係止状態が継続するように十分な高さの係止代が設定されている。かくして、係止突起４９が誘導溝７２の下端側に移動することによってリテーナ６０は本係止状態となる（図１２）。また両側板６２のうち誘導溝７２の下方位置には、誘導溝７２とほぼ同じ傾斜をもった肉抜き部７３が貫通して形成されている。この肉抜き部７３は、誘導溝７２よりも溝幅が小さく設定されており、両側板６２の剛性を適切に低減することで両側板６２が拡開変形し易くなっている。
【００３２】
また、両側板６２の内面において誘導溝７２の上方には、前記したがたつき規制部５１を嵌め入れ可能な規制凹部７４が凹み形成され、その上下両縁にはテーパ面７４ａが形成されている。規制凹部７４は、長さ方向に関しては両側板６２のほぼ中央部から後端に至るまでの範囲にわたって形成され、後方へ開放している。規制凹部７４は、高さ方向に関しては上方へ開放するとともに、その下縁が誘導溝７２の上縁の形状に沿って形成されており、詳しくは前部が前後方向に沿ってほぼ水平に形成されるのに対し、後部が後方へ向かって下り勾配をなす傾斜状に形成されている。そして、リテーナ６０が仮係止位置にあるときには、がたつき規制部５１の上縁が規制凹部７４の上縁とほぼ揃う高さ位置に保持され、規制凹部７４の下縁とは所定の隙間が保有されるようになっている（図１０）。また、リテーナ６０が本係止位置にあるときには、がたつき規制部５１の下縁のテーパ面５１ａが規制凹部７４の下縁に形成されたテーパ面７４ａと適合して当たり合い、上方へのがたつきを規制できるようになっている（図１２）。
【００３３】
さらに規制凹部７４は、さらに前方へ延長されてその凹み領域が拡大されているが、上縁部については係止爪７５が形成されるようにしている。この係止爪７５は、リテーナ６０が仮係止位置にあるときには雌ハウジング４０側の引掛け片５２とほぼ同じ高さ位置をもって対面する関係にあるが、リテーナ６０が本係止状態へ移行したときには、引掛け片５２のテーパ面５２ａを乗り越えて引掛け片５２の上縁に係止し、もってリテーナ６０を本係止位置で保持できるようになっている。
【００３４】
なお、リテーナ６０が仮係止位置にあるときには、リテーナ６０の前縁とリテーナ装着孔４７の前側の孔縁との間に所定の隙間７６が保有され、雌ハウジング４０の外部からこの隙間７６を通して雌端子金具１０の挿通状態（挿通の有無など）を確認することができる。
【００３５】
さて、既述した雌端子金具１０における係止突部２３、スタビライザ３０及び突部２７は、以下に詳細に説明する２つの機能を併せ持っている。第１には、雌端子金具１０をキャビティ４２に挿抜する際、係止突部２３や突部２７が抜け止め部６５に当接可能とされるとともにスタビライザ３０が抜け止め部６５やキャビティ４２の下壁４３に当接可能とされており（図１４参照）、つまり係止突部２３、スタビライザ３０及び突部２７は、雌端子金具１０の支持機能を有している。第２には、雌端子金具１０をキャビティ４２内に挿入する過程において雌端子金具１０が半挿入状態に留められた場合には、リテーナ６０の抜け止め部６５が係止突部２３やスタビライザ３０や突部２７に対して突き当て可能とされており（図１３参照）、つまり係止突部２３、スタビライザ３０及び突部２７は、雌端子金具１０の半挿入検知機能を有している。
【００３６】
そして、係止突部２３の後端とスタビライザ３０の前端との間の距離は、図９に示すように、Ａとなるよう設定されている。この距離Ａは、下壁４３の後部４３ａの長さ寸法Ｂよりも小さく、且つ各抜け止め部６５の長さ寸法Ｃよりも小さくなるよう設定されている。別言すると、スタビライザ３０は、係止突部２３から下壁４３の後部４３ａの長さ寸法Ｂや抜け止め部６５の長さ寸法Ｃよりも短い距離Ａだけ後方へ離れた位置に配されている。さらには係止突部２３の前端とスタビライザ３０の後端との間の距離は、Ｄとなるよう設定されている。この距離Ｄは、仮係止位置とされたリテーナ６０の前縁とリテーナ装着孔４７の前側の孔縁との間の距離Ｅよりも大きく、且つ下段側において抜け止め部６５の後端とリテーナ装着孔４７の後側の孔縁（下壁４３の後部４３ａの前縁）との間の距離Ｆ（Ｅより大きい）よりも大きく設定されている。またスタビライザ３０の前端と突部２７の後端との間の距離Ｇは、距離Ａ，Ｆよりは小さいものの、距離Ｅより大きく設定されている。これにより、雌端子金具１０を挿抜する過程では、殆ど常に係止突部２３、スタビライザ３０または突部２７により雌端子金具１０が正規の姿勢から上下にほぼずれなく支持されるので、係止突部２３がリテーナ装着孔４７とリテーナ６０との間の隙間７６や電線逃がし凹部６９や後ろの逃がし凹部７０、つまり雌端子金具１０の挿通経路に形成される凹みに落ち込む事態などが有効に防がれる。その上、雌端子金具１０を挿入する過程では、係止突部２３が抜け止め部６５の後端よりも前方に進入してから正規深さに達するまでの間、殆ど常に係止突部２３、スタビライザ３０または突部２７に対して抜け止め部６５が突き当たるようになっているので、雌端子金具１０の半挿入を有効に検知することができるようになっている。
【００３７】
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用について説明する。なお以下では、圧着タイプの雌端子金具１０Ａのみを図示して説明をし、圧接タイプの雌端子金具１０Ｂの図示は省略するものの、圧接タイプにおいても以下と同様の作用・効果が得られる。
【００３８】
図９に示すように、リテーナ６０を雌ハウジング４０に対して仮係止位置に装着した状態で、各キャビティ４２内に後方から雌端子金具１０を挿入する。すると、係止突部２３、スタビライザ３０及び突部２７が順次に対応する突部挿通溝４５、スタビライザ挿通溝４６及びスタビライザ通過溝へと挿通されることで、雌端子金具１０の挿入動作が円滑に案内される。雌端子金具１０が所定深さまで挿入されると、係止突部２３によってランス４４が押圧されて下方へ一旦撓み変形される。そして、雌端子金具１０が正規深さに達すると、係止突部２３がランス４４を乗り越えるとともに、ランス４４は、弾性復帰して切欠部２１内に進入しつつ雌端子金具１０に対して弾性的に係止される（図１１）。このとき、ランス４４は、係止突部２３の後端面を含めた切欠部２１の前側の切断端面２１ａの全域、すなわち雌端子金具１０の全幅領域にわたって係止しているので、強固な抜け止め力が発揮される。
【００３９】
全ての雌端子金具１０を挿入し終えたら、リテーナ６０を仮係止位置（図１０）から本係止位置（図１２）へ移動させる作業を行う。リテーナ６０を斜め上前方へ向けて押し込むと、誘導溝７２の下端部周辺が押し込み規制突起５０を乗り上げるべく変形し、誘導溝７２から退出するとともに、リテーナ６０は係止突起４９と誘導溝７２との嵌め合いによる案内作用を受け、斜め上方へと押し込まれる。そして、リテーナ６０が本係止位置に至ると、図１１に示すように、各抜け止め部６５が各キャビティ４２内に進出して、対応する雌端子金具１０の係止段部２６及び突部２７の後端面に係止することで、雌端子金具１０が二重に抜け止めされる。
【００４０】
このとき、図１２に示すように、係止突起４９は誘導溝７２の下端に係止するが、押し込み規制突起５０は操作部６３の後方に外れて位置する。またこのときには、係止爪７５が引掛け片５２のテーパ面５２ａを乗り越えて引掛け片５２の上縁に係止するのに加えて、ロック部６６がロック凹部５３内に進入してその後面がロック凹部５３の前面に係止することで、リテーナ６０が本係止位置にて二重に保持される。さらに、がたつき規制部５１の下縁が規制凹部７４の下縁に係止することで、リテーナ６０の上方へのがたつきも併せて規制される。なお本係止位置では、リテーナ装着孔４７の前側の孔縁にリテーナ本体部６１の前縁がほぼ当たり合い、両者間がほぼ隙間無く閉止されるので、ごみ等がキャビティ４２内に侵入するのを防止することができる。
【００４１】
ところで、上記挿入作業時に雌端子金具１０の挿入深さが不足している場合がある。その場合、少なくとも係止突部２３が抜け止め部６５の後端位置よりも前方に至る深さまで雌端子金具１０が挿入されていれば、抜け止め部６５が係止突部２３に下方から突き当たることで、リテーナ６０の移動動作が規制される（図１３の下段側を参照）。そして、係止突部２３とスタビライザ３０との間の距離Ａが抜け止め部６５の長さ寸法Ｃよりも小さくなっているので、図１３の上段側に示す深さにて雌端子金具が留められた場合でも、抜け止め部６５が係止突部２３とスタビライザ３０との間に嵌り込むことが確実に防がれる。また係止突部２３またはスタビライザ３０が抜け止め部６５の前方の隙間７６に至った状態でも、スタビライザ３０または突部２７に対して抜け止め部６５が突き当たることで、リテーナ６０の移動動作が規制される。なお、係止突部２３が抜け止め部６５の後端よりも後方に配された状態では、雌端子金具１０の大半がキャビティ４２外に出ているため、目視により半挿入であることが容易に分かる。
【００４２】
このように雌端子金具１０が半挿入状態であれば、リテーナ６０の本係止位置への押し込みが規制されて、リテーナ６０が雌ハウジング４０から浮いた状態に留められる。このとき、係止突部２３、スタビライザ３０及び突部２７が雌端子金具１０の外面から突出している分だけ、リテーナ６０の浮き代が大きくなっており、半挿入を容易に検知することができる。しかも、抜け止め部６５が係止突部２３とスタビライザ３０との間に嵌り込むような事態が回避されるので、リテーナ６０の浮き代を確実に大きく確保することができる。なお、雌端子金具１０が正規深さに達する直前であって、突部２７の後面が抜け止め部６５の前面の移動軌跡上に配された状態であれば、リテーナ６０を本係止位置へ押し込むのに伴って、抜け止め部６５の前面により突部２７の後面が押されることで、雌端子金具１０を正規深さまで自動的に位置矯正することができる。
【００４３】
一方、メンテナンスなどの事情により雌端子金具１０をキャビティ４２から抜き取る場合がある。その場合には、リテーナ６０を仮係止位置に戻してから、ランス４４を治具などを用いて強制的に下方（係止解除方向）へ弾性変形させて雌端子金具１０の抜け止め状態を解除しつつ電線Ｗを後方へ引っ張るようにする。抜き取り過程では、突部２７が抜け止め部６５に当接している間にスタビライザ３０がリテーナ６０とリテーナ装着孔４７との間の隙間７６を通過し、またスタビライザ３０が抜け止め部６５に当接している間に係止突部２３が上記隙間７６を通過するので、係止突部２３やスタビライザ３０が抜け止め部６５の前縁に引っ掛かることが防がれる（図１４の上段側を参照）。
【００４４】
その後の抜き取り過程を下段側の雌端子金具１０について詳細に説明すると、スタビライザ３０が下壁４３の後部４３ａに当接した後に、係止突部２３が比較的段差の小さな前の逃がし凹部６７から比較的段差の大きな電線逃がし凹部６９に進入するから、雌端子金具１０を上下に殆ど変位させることなく正規の姿勢に支持することができる。しかも、スタビライザ３０は、案内面３０ａによって下壁４３の後部４３ａの前縁に乗り上げ易くなっているので、引っ掛かりが起き難くてスムーズな抜き取りを期することができる。そして、係止突部２３とスタビライザ３０との間の距離Ａが下壁４３の後部４３ａの長さ寸法Ｂよりも小さくなっているので、図１４の下段側に示すように、スタビライザ３０が下壁４３の後部４３ａに当接している間に係止突部２３が下壁４３の後部４３ａに当接される。これにより、雌端子金具１０が下方へ略水平移動して下壁４３の後部４３ａが係止突部２３とスタビライザ３０との間の凹み部分に嵌り込むような事態を確実に回避することができる。このように、雌端子金具１０を抜き取る過程では、殆ど常に雌端子金具１０を正規の姿勢に保持することができるから、係止突部２３が抜け止め部６５の前面や下壁４３の後部４３ａの前面に引っ掛かるのが防がれ、もって抜き取り作業性を良好なものとすることができる。
【００４５】
以上説明したように本実施形態によれば、下壁４３の後部４３ａとリテーナ６０との間に凹みが生じていても、スタビライザ３０が下壁４３の後部４３ａに当接して雌端子金具１０を正規姿勢に支持できるので、係止突部２３が上記凹みに落ち込むのを防ぐことができる。このとき、係止突部２３とスタビライザ３０との間の距離Ａが下壁４３の後部４３ａの長さ寸法Ｂよりも小さくなっているので、係止突部２３とスタビライザ３０との間に下壁４３の後部４３ａが嵌り込んで係止突部２３が下壁４３の後部４３ａに引っ掛かるような事態を確実に回避することができ、もって雌端子金具１０の取り外し作業性を向上させることができる。
【００４６】
一方、雌端子金具１０を挿入する際に半挿入だった場合には、抜け止め部６５がスタビライザ３０に突き当たることで、リテーナ６０を仮係止位置から本係止位置側へ移動させる動作が規制されることをもって雌端子金具１０の半挿入が検知される。このとき、係止突部２３とスタビライザ３０との間隔が抜け止め部６５の長さ寸法よりも小さくなっているので、係止突部２３とスタビライザ３０との間に抜け止め部６５が嵌り込むような事態を回避することができる。これにより、リテーナ６０の雌ハウジング４０からの浮き代を大きく確保することができ、半挿入をより確実に検知することができる。
【００４７】
また、スタビライザ３０は、従前の挿入案内機能や逆挿入規制機能に加えて、雌端子金具１０を支持する機能と、雌端子金具１０の半挿入を検知する機能とを併せ持っているから、例えば各機能毎に専用部位を設けた場合と比較して、構成を簡素化することができる。
【００４８】
＜他の実施形態＞
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
（１）上記した実施形態では、係止突部よりもスタビライザの方を高くしたものを示したが、両者が同じ高さであっても、またスタビライザの方が低い設定としたものも本発明に含まれる。また突部を省略したものも本発明に含まれる。
【００４９】
（２）上記した実施形態では、スタビライザが雌端子金具の支持機能と、雌端子金具の半挿入検知機能とを備えたものを示したが、各機能毎に専用部位を設けるようにしたものも本発明に含まれる。
（３）上記した実施形態では、リテーナに雌端子金具の突出部位を逃がすための凹部を形成したものを示したが、このような凹部が形成されないものでも、リテーナの組付誤差などの影響により端子金具の挿通経路に凹みが生じる場合があるので、そのようなものにも本発明は適用可能である。
（４）上記した実施形態では、上下２段のコネクタを例示したが、１段や上下３段以上のコネクタにも本発明は適用可能である。
【００５０】
（５）上記した実施形態では、圧接・圧着の両タイプの雌端子金具を共用できるコネクタを例示したが、いずれか一方のタイプのみを使用するコネクタにも本発明は適用可能である。
（６）上記した実施形態では、リテーナが雌端子金具の挿抜方向に対して斜めに移動するものを示したが、リテーナが雌端子金具の挿抜方向に対して直交する方向に移動するものにも本発明は適用可能である。
（７）上記した実施形態では、雌側のコネクタを例示したが、雄端子金具を収容する雄側のコネクタにも本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る雌端子金具の正面図
【図２】雌端子金具の底面図
【図３】雌ハウジングの側面図
【図４】雌ハウジングの背面図
【図５】雌ハウジングの底面図
【図６】リテーナの側断面図
【図７】リテーナの背面図
【図８】係止突起及び誘導溝のそれぞれ周辺部分を示す斜視図
【図９】雌端子金具とリテーナを仮係止位置に装着した雌ハウジングの側断面図
【図１０】リテーナを仮係止位置に装着した雌ハウジングの一部切欠側面図
【図１１】雌端子金具を挿入してリテーナを本係止位置に配した状態を示す側断面図
【図１２】リテーナを本係止位置に配した状態を示す一部切欠側面図
【図１３】雌端子金具が半挿入とされた状態を示す側断面図
【図１４】雌端子金具を抜き取る過程を示す側断面図
【図１５】圧接タイプの雌端子金具を挿入した状態を示す側断面図
【符号の説明】
１０…雌端子金具（端子金具）
２３…係止突部
３０…スタビライザ（支持部、検知部）
４０…雌ハウジング（コネクタハウジング）
４２…キャビティ
４３…下壁（壁）
４３ａ…後部
４４…ランス
４６…スタビライザ挿通溝
４７…リテーナ装着孔
６０…リテーナ
６５…抜け止め部
Ｂ…下壁の後部の長さ寸法
Ｃ…抜け止め部の長さ寸法[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a connector provided with a retainer.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, there is a case in which a locking projection that can lock a lance is provided on the outer surface of a terminal fitting, and this may be used for a connector with a retainer. In this case, the terminal fitting includes a box-shaped main body portion and a locking protrusion protruding from the outer surface of the main body portion, and when inserted into the cavity of the housing, the terminal fitting has a cavity with respect to the locking protrusion. A lance provided on the wall of the door is locked. The housing is provided with a retainer mounting hole that divides the cavity wall back and forth, and the retainer retaining portion mounted in the retainer mounting hole is engaged with the rear end portion of the main body portion, so that a double It is designed to prevent it from coming off.
An example of the terminal fitting as described above is described in Patent Document 1 below, and an example of a connector with a retainer is described in Patent Document 2 below.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-10-289746
[Patent Document 2]
JP-A-8-138783
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-described terminal fitting, there is a step between the locking projection and the outer surface, which may cause the following problems.
In other words, due to circumstances such as assembly errors of the retainer, there may be a dent between the rear part of the divided cavity wall and the retaining part, and in that case, when removing the terminal fitting from the cavity There is a possibility that the locking projection will drop into the dent and the locking projection will be caught on the rear of the cavity wall.
On the other hand, when the terminal fitting is inserted in the half-inserted state, the retainer comes into contact with the terminal fitting and the retainer floats off the housing, and the half-insertion is detected. If the retaining part hits the outer surface on the rear side of the locking projection during insertion, the float of the retainer may be smaller than when it hits the locking projection, and half-insertion may be overlooked. there were.
The present invention has been completed based on the above-mentioned circumstances, and firstly, it is aimed at improving the workability of removing the terminal fitting, and secondly, it is ensured that the half insertion is detected by the retainer. The purpose is to be.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a means for achieving the above object, the invention according to claim 1 is characterized in that the connector housing is provided with a cavity into which the terminal fitting can be inserted from the rear, and a lance capable of being locked to the inserted terminal fitting is provided with the cavity. A retainer mounting hole that is provided from one of the peripheral walls and that opens to the side while dividing the wall forward and backward is provided, and the retainer that is mounted to the retainer mounting hole is provided with respect to the cavity. It is possible to move between a temporary locking position allowing insertion / extraction of the terminal fitting and a final locking position locking to the terminal fitting, and on the other hand, it can be locked to the lance from the outer surface of the terminal fitting. A locking projection is provided to project to the wall side, and from the outer surface of the terminal fitting, the terminal fitting is supported in a normal posture by projecting to the wall side and contacting the rear part of the divided wall. The support portion is provided, and the support portion is disposed at a position away from the locking projection by a distance shorter than the length of the rear portion of the wall. Have
[0006]
According to a second aspect of the present invention, the connector housing is provided with a cavity in which the terminal fitting can be inserted from the rear, and a lance that can be locked to the inserted terminal fitting is provided in the cavity, and further to the side. An open retainer mounting hole is provided, and the retainer includes a retaining portion that can be locked to the terminal fitting, and allows the terminal fitting to be inserted into and removed from the cavity by retracting the retaining portion from the cavity. It is possible to move between the temporary locking position and the final locking position where the retaining portion enters the cavity and locks to the terminal fitting, while the outer surface of the terminal fitting engages with the lance. A locking projection that can be stopped is provided so as to protrude from the outer surface of the terminal fitting in the same direction as the locking projection and the terminal fitting is half inserted into the cavity. A detecting portion capable of restricting the movement of the retainer to the main locking position side by being abutted against the retaining portion when the state is set, and the detecting portion is disengaged from the locking protrusion. It is characterized in that it is arranged at a position separated backward by a distance shorter than the length of the stopper.
[0007]
The invention of claim 3 is characterized in that, in the invention described in claim 1, the support portion is constituted by a stabilizer that can be inserted through a stabilizer insertion groove provided at a side edge of the cavity.
The invention of claim 4 is characterized in that, in the invention described in claim 2, the detection section is constituted by a stabilizer that can be inserted through a stabilizer insertion groove provided at a side edge of the cavity.
[0008]
Operation and effect of the invention
<Invention of Claim 1>
When removing the terminal fitting inserted into the cavity, move the retainer from the final locking position to the temporary locking position, and pull the terminal fitting backward while releasing the locking state of the lance with respect to the locking projection. To. At that time, although there may be a dent between the rear part of the wall and the retainer due to reasons such as assembly errors of the retainer, the support part contacts the rear part of the wall and supports the terminal fitting in a normal posture. Since it can do, it can prevent that a latching protrusion falls in the said dent. At this time, since the distance between the locking projection and the support portion is smaller than the length of the rear portion of the wall, the rear portion of the wall is fitted between the locking projection and the support portion. It is possible to reliably avoid such a situation that the portion is caught on the rear portion of the wall, thereby improving the workability of removing the terminal fitting.
[0009]
<Invention of Claim 2>
If it is half-inserted when the terminal fitting is inserted, the terminal fitting will be controlled by the movement of the retainer from the temporary locking position to the final locking position side by the stopper being abutted against the detection section. Half-insertion is detected. At this time, since the interval between the locking projection and the detection portion is smaller than the length dimension of the retaining portion, there is a situation where the retaining portion is fitted between the locking projection and the detection portion. It can be avoided. Thereby, a large floating allowance from the connector housing of the retainer can be secured, and half-insertion can be detected more reliably.
[0010]
<Invention of Claim 3>
Since the support portion also serves as a stabilizer, the configuration can be simplified.
<Invention of Claim 4>
Since the detection unit also serves as a stabilizer, the configuration can be simplified.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. In this embodiment, a female connector is illustrated. This connector is roughly composed of a female connector housing 40 (hereinafter simply referred to as a female housing 40), a female terminal fitting 10 accommodated in the female housing 40, and a retainer 60 attached to the female housing 40. ing. In the following, the insertion direction of the female terminal fitting 10 with respect to the female housing 40 is the front, and the reverse extraction direction is the rear. Further, the vertical direction is based on each figure except for FIGS. 2 and 5.
[0012]
In the female housing 40 shown in the present embodiment, two types of female terminal fittings 10 of a crimp type and a pressure contact type can be shared. In the following, when the crimping type and the pressure contact type are distinguished from each other, the suffix A is attached to the crimping type, and the suffix B is attached to the pressure welding type. Shall not.
[0013]
First, the crimp type female terminal fitting 10A will be described. The female terminal fitting 10A is formed by bending a metal plate punched into a predetermined developed shape, and as shown in FIGS. 2 and 9, a tab (not shown) of the mating male terminal fitting. The main body part 11 that can be conductively connected, and the crimping part 12 that is crimped and connected to the end of the electric wire W are connected in the front-rear direction. The crimping portion 12 is provided with a pair of caulking pieces in front and rear, and the front caulking pieces are wire barrels 12a that are caulked to the core wire Wa of the electric wire W, whereas the rear caulking pieces are arranged on the rear side. Both the caulking pieces are insulation barrels 12b that are caulked to the covering Wb of the electric wire W. Regarding the height dimension in the caulking state, the wire barrel 12a is smaller than the main body portion 11, whereas the insulation barrel 12b is larger than the main body portion 11 and is substantially the same height position as a locking projection 23 described later. To reach.
[0014]
As shown in FIG. 1, the main body 11 is formed in a substantially rectangular tube shape that opens in the front-rear direction. The main body 11 protrudes so as to face the bottom wall 13 from the protruding end of the right side wall 14 in FIG. 1 and the bottom wall 13 extending forward and backward, the pair of side walls 14 and 15 rising from both side edges of the bottom wall 13. And an outer wall 17 protruding from the protruding end of the left side wall 15 in FIG. 1 and superposed on the outside of the ceiling wall 16. Among these, from the front end of the bottom wall 13, as shown in FIG. 11, a cantilevered elastic contact piece 18 that is folded back and has a substantially chevron shape is provided, and elastic to the tab of the mating male terminal fitting. It is possible to contact. The ceiling wall 16 that faces the elastic contact piece 18 is provided with a receiving portion 19 that protrudes inward so that the tab can be held between the elastic contact piece 18 in a compressed state. In addition, the bottom wall 13 is engaged with the elastic contact piece 18 at a stage before the elastic contact piece 18 is deformed beyond the elastic limit, so that the over-deflection restricting portion 20 capable of restricting the over-deflection of the elastic contact piece 18. Struck out on the inside.
[0015]
As shown in FIGS. 2 and 11, the outer wall 17 is divided into a front portion 17 a and a rear portion 17 b by forming a notch portion 21 over the entire width in a substantially central portion in the length direction. When the female terminal fitting 10 is inserted into the cavity 42, the lance 44 can enter the notch 21, and the lance 44 can be locked to the front cut end surface 21 a of the notch 21. ing. The front-side cut end surface 21a to which the lance 44 is locked is formed so as to be inclined upward (in a reverse taper shape) toward the front over the entire region. The notch 21 has a length slightly less than half of the outer wall 17 and is formed up to the upper end of the side wall 15 on the near side in FIG. 2, that is, over the entire width of the female terminal fitting 10. A protruding piece 22 protruding from the protruding end of the ceiling wall 16 is brought into contact with the upper end surface of the side wall 15 (the cut end surface on the side of the notch 21), so that the ceiling wall 16 is substantially horizontal. The posture can be supported.
[0016]
A locking projection 23, which can lock the lance 44, protrudes downward in the figure at the substantially center in the width direction of the rear end (the cut end on the front side of the notch 21) in the front portion 17 a of the outer wall 17. It is formed by knocking out. The locking projection 23 is connected to the front and rear by a tapered pyramid portion 23a having a width dimension and a height dimension that decrease toward the front end side, and a rectangular tube portion 23b in which the width dimension and the height dimension are substantially constant. It is configured. The front end portion of the pyramid portion 23a has a slightly rounded shape. The rear end surface of the rectangular tube portion 23b is constituted by the cut end surface 21a on the front side of the notch portion 21 and has a reverse taper shape as described above, and the lance 44 can be locked therein. Further, as shown in FIG. 9, a front holding piece 24 that is bent toward the bottom wall 13 is provided from a protruding end (abutting end with the side wall 14) in the front portion 17 a of the outer wall 17. The front holding piece 24 is configured to be able to hold the front portion 17a by being fitted into a front holding groove 25 formed in the side wall 14.
[0017]
A retaining portion 65 of the retainer 60 can be locked to a step portion formed at the rear end portion of the main body 11, and this is a locking step portion 26. At a substantially central portion in the width direction of the rear end portion of the rear portion 17b constituting the locking step portion 26, a protrusion 27 that can be locked to the retaining portion 65 protrudes to substantially the same height as the locking protrusion 23. This is formed by knocking out, whereby the locking depth of the retaining portion 65 is increased. Further, a rear holding piece 28 bent toward the bottom wall 13 is provided from the protruding end (abutting end with the side wall 14) of the rear portion 17b of the outer wall 17 in the same manner as the front holding piece 24 described above. The rear holding piece 28 is configured to be able to hold the rear portion 17b by being fitted into a rear holding groove 29 formed in the side wall 14.
[0018]
On the other hand, a stabilizer 30 projects from the projecting end of the side wall 15 (the lower end in FIG. 1) in the same direction as the projection 27 and the locking projection 23, and the stabilizer 30 is formed on the rear portion 17 b of the outer wall 17. Therefore, a notch 31 is formed. The stabilizer 30 is disposed at a position straddling the notch portion 21 and the rear portion 17b of the outer wall 17 in the front-rear direction, and the height dimension thereof is set to be higher than that of the locking protrusion 23 and the protrusion 27. The stabilizer 30 can be guided in the insertion operation by being inserted into the stabilizer insertion groove 46 provided in the cavity 42, while the stabilizer insertion groove 46 when the female terminal fitting 10 is in an incorrect insertion posture. And the insertion operation can be restricted by abutting against the peripheral edge of the rear end of the cavity 42. The stabilizer 30 is formed as a guide surface 30a whose front surface is formed as a substantially straight surface along the vertical direction, whereas the rear surface is curved in a substantially arc shape.
[0019]
Next, the press contact type female terminal fitting 10B will be described. In addition, below, about the structure similar to the said crimping type thing, the same code | symbol is attached | subjected and the overlapping description shall be abbreviate | omitted.
As shown in FIG. 15, the press-contact type female terminal fitting 10 </ b> B is composed of the main body 11 having the same structure as that of the crimp type, the press-contact part 32 that presses the electric wire W, and the covering Wb of the electric wire W in order from the front side. It is set as the structure which connected the insulation barrel 33 to attach. The pressure contact portion 32 is set to a size that does not reach the locking projection 23, although the height dimension is larger than that of the main body portion 11. The pressure contact portion 32 includes a pair of side walls 32a raised from both side edges of the bottom wall, and a pair of pressure contact blades 32b which are driven inward and opposed to each other are provided on the front and rear sides. Each press-contacting blade 32b has a substantially V shape in plan view, and its upper edge is formed in an inclined shape with a downward slope toward the inside, and its inner edge is formed straight along the vertical direction. . Then, when the electric wire W is pushed in between the press contact blades 32b from the lower side in the drawing, the covering Wb is cut by the upper edge of the press contact blade 32b, and the inner edge of the press contact blade 32b bites into the cut portion and is pressed against the core wire Wa. It is like that. Further, the insulation barrel 33 has a configuration in which a pair of caulking pieces are arranged so as to be displaced forward and backward.
[0020]
Next, the female housing 40 will be described. The female housing 40 is made of synthetic resin, and as shown in FIGS. 4 and 9, the entire female housing 40 is formed in a substantially block shape, and the upper surface of the female housing 40 is elastically locked to the mating male housing. A lock arm 41 that can lock both housings in a fitted state is provided. The female housing 40 is provided with a cavity 42 into which the female terminal fitting 10 can be inserted from the rear. The cavity 42 is formed so as to penetrate the female housing 40 along the front-rear direction, and has a two-step upper and lower width. A plurality of chambers are arranged in the direction.
[0021]
A lance 44 that can be elastically locked to the female terminal fitting 10 is provided at the front end of the lower wall 43 among the peripheral walls of the cavities 42. The lance 44 is formed so as to extend forward in a cantilever manner, and can be bent and deformed vertically (in a direction intersecting with the insertion / extraction direction of the female terminal fitting 10). In addition, a protrusion insertion groove 45 through which the locking protrusion 23 and the protrusion 27 can be inserted is formed in the lower wall 43 of the cavity 42 substantially at the center in the width direction, and the right side edge (one corner) of FIG. Part), a stabilizer insertion groove 46 into which the stabilizer 30 can be inserted is formed in a recess. The protrusion insertion groove 45 is formed over the entire length of the lance 44 described above, whereby the amount of bending of the lance 44 when the female terminal fitting 10 is inserted is reduced. Further, the stabilizer insertion groove 46 reaches a little rear position of the base end portion of the lance 44 and is opened only rearward. On the upper stage side, the stabilizer insertion groove 46 is formed deeper than the protrusion insertion groove 45, whereas on the lower stage side, the protrusion insertion groove 45 is set to substantially the same depth as the stabilizer insertion groove 46. Yes.
[0022]
A retainer mounting hole 47 for mounting the retainer 60 is formed on the surface of the female housing 40 opposite to the side where the lock arm 41 is provided. The retainer mounting hole 47 is formed over a three-surface region on the lower surface (surface facing the pushing direction of the retainer 60) and both side surfaces (surface along the pushing direction of the retainer 60) of the female housing 40. Therefore, the retainer mounting hole 47 has three sides. It has an open shape. The retainer mounting hole 47 is formed so as to open all the cavities 42 to the outside, and has a depth (inserted) so as to cut out about half of the side wall (partition wall of the cavity 42 in the width direction) of the upper cavity 42. The female terminal fitting 10 is formed in such a depth that it is not exposed to the outside of the side). By this retainer mounting hole 47, the lower wall 43 of the upper cavity 42 (the upper wall of the lower cavity 42, in other words, the partition wall of the upper and lower cavities 42), the both side walls of the lower cavity 42, and the lower wall 43 (the female housing 40). The outer wall is divided into front and rear. The front hole edge of the retainer mounting hole 47 is formed so as to stand substantially straight along the vertical direction, but the rear hole edge has a downward slope toward the rear (insertion and removal of the terminal fitting). The inclination angle is set to about 35 degrees (less than 45 degrees) with respect to the insertion direction of the female terminal fitting 10. Therefore, the length dimension of the rear portion 43a of the lower wall 43 divided by the retainer mounting hole 47 is different in the upper and lower stages, and the lower stage side is slightly less than half of the upper stage side.
[0023]
On both side surfaces of the female housing 40, the region extending upward and rearward of the side opening of the retainer mounting hole 47 is a stepped surface 48 as shown in FIG. 3, which is recessed by one step from the front region. . In the stepped surface 48, a rib-like locking projection 49 is provided on the inclined side of the side opening of the retainer mounting hole 47 along the inclination. The main role of the locking protrusion 49 is to stabilize the pushing posture when the retainer 60 is pushed into the female housing 40 and mounted. Further, the outer surface of the locking projection 49 is chamfered 49a on one side (lower side, the side closer to the retainer mounting hole 47) with the center line in the length direction as a boundary. The fitting operation to the groove 72 can be performed smoothly. Further, the upper and lower end faces of the locking projection 49 are respectively formed with a horizontal plane, and the upper end face is also formed with a vertical plane continuous with the horizontal plane.
[0024]
A push-in restricting protrusion 50 is formed on the extended line below the locking protrusion 49. The push-in restricting protrusion 50 is arranged at a predetermined distance from the engaging protrusion 49, and when the retainer 60 is in the temporary engaging position (the position shown in FIGS. 9 and 10), the guide groove 72 of the retainer 60 has a guide groove 72. By locking at the lower end, the push-in restriction is performed so that the retainer 60 is not accidentally pushed to the full lock position unless an operating force of a predetermined level or more is applied.
[0025]
On the stepped surface 48, a rattling restricting portion 51 for suppressing rattling when the retainer 60 is in the final locking position (position shown in FIGS. 11 and 12) is provided above the locking protrusion 49. Projected. The rattling restricting portion 51 is configured to extend substantially horizontally along the front-rear direction. On the other hand, a taper surface 51a is formed on the lower surface side of the backlash restricting portion 51. The taper surface 51a forms an upward slope over the entire length. Further, a hooking piece 52 is formed to protrude in front of the backlash restricting portion 51. The hook piece 52 is formed so that the upper edge thereof is continuous with the upper edge of the rattling restricting portion 51, and is engaged with the engaging claw 75 of the retainer 60 when the retainer 60 is in the final engaging position. The retainer 60 can be held in the final locking position. However, on the lower surface side of the hooking piece 52, a taper surface 52a that forms an upward slope upward is formed so that the engaging claw 75 can be smoothly run. Further, of the rear edge of the retainer mounting hole 47, the lock portion 66 of the retainer 60 is locked to the lower end portions at both ends in the width direction, thereby restricting the retainer 60 from being displaced rearward from the main locking position. There is provided a lock recess 53 that can be held in this state. The rear surface of the lock recess 53 to which the lock portion 66 is engaged is a surface that stands straight along the vertical direction.
[0026]
Next, the retainer 60 will be described. The retainer 60 is formed of a synthetic resin material in the same manner as the female housing 40, and as shown in FIGS. 6 and 7, the retainer main body 61 fitted into the retainer mounting hole 47 and fitted therein, and the retainer main body. 61, and a pair of side plates 62 formed to project from both ends in the width direction. This retainer 60 can be moved obliquely with respect to the insertion / extraction direction of the female terminal fitting 10 between a temporary locking position and a final locking position described later. In addition, the operation part 63 which became thick over the perimeter is provided in the rear part of the retainer 60. FIG.
[0027]
The retainer body 61 is formed by opening the same number of window frames 64 as the cavities 42 in each stage of the female housing 40 in the front-rear direction. Each window frame 64 is formed to be able to align with each cavity 42 on the lower stage side, and the opening edge on the front side of each window frame 64 is vertically aligned so as to match the hole edge on the front side of the retainer mounting hole 47. The opening edge on the rear surface side of each window frame 64 is formed with an inclination so as to match the hole edge on the rear side of the retainer mounting hole 47. . As described above, since the opening edge on the rear surface side of each window frame 64 is inclined, the lower portion 64a of each window frame 64 is set to have a length slightly more than twice that of the upper portion 61a of the retainer main body 61. The front half of the lower portion 64a of each window frame 64 and the upper portion 61a of the retainer body 61 are generally aligned with the lower wall 43 of the cavity 42 and retracted from the cavity 42 when the retainer 60 is in the temporary locking position. Although the insertion of the female terminal fitting 10 is permitted by being arranged (FIG. 9), when the retainer 60 is in the full locking position, the retainer 60 advances into the cavity 42 and the locking step portion 26 of the female terminal fitting 10 The protrusion 27 can be locked (FIG. 11), and this constitutes a retaining portion 65 for the female terminal fitting 10. In addition, a pair of lock portions 66 having a substantially triangular cross section that is locked to the lock recess 53 when the retainer 60 reaches the full lock position are provided at the rear lower end portions of the pair of window frames 64 disposed at both ends in the width direction. , Projecting upward.
[0028]
In the lower part 64a of each window frame 64 and the upper part 61a of the retainer main body 61, a plurality of recesses 67 to 72 are formed as follows to escape the protruding portion of the female terminal fitting 10 inserted into the cavity 42. Has been. That is, the wire barrel 12a of the crimp type female terminal fitting 10A and the core wire Wa of the electric wire W are released to the front half portion of the lower portion 64a of each window frame 64 that is the retaining portion 65 and the rear portion of the upper portion 61a of the retainer main body portion 61. For this purpose, a relief recess 67 is formed to be slightly recessed (see FIG. 11). In addition, the front half portion of the lower portion 64a of each window frame 64, which is the retaining portion 65, and one side edge of the upper portion 61a of the retainer main body portion 61 communicate with the relief recess 67 and when the retainer 60 is in the temporary locking position. Further, a stabilizer passage recess 68 that is aligned with the stabilizer insertion groove 46 and allows the stabilizer 30 to pass therethrough is formed to be recessed along the front-rear direction (see FIG. 9). The relief recess 67 and the stabilizer passage recess 68 are set to have substantially the same recess depth.
[0029]
On the other hand, in the latter half portion of the lower portion 64a of each window frame 64, a wire escape recess 69 for releasing the wire W in the press contact type female terminal fitting 10B is further recessed than the escape recess 67 at a substantially central position in the width direction. 15 (FIG. 15), and further on the rear side, an insulation barrel 12b in the crimp-type female terminal fitting 10A and an escape recess 70 for releasing the electric wire W are formed to be further recessed than the electric wire escape recess 69. (FIG. 11). A pair of side wall escape recesses 71 for releasing both side walls 32 a of the press contact portion 32 in the press contact type female terminal fitting 10 </ b> B are further formed in the positions on both sides of the wire escape recess 69 so as to be further recessed than the wire escape recess 69. (FIG. 15). Each boundary part of each above-mentioned recessed part 67-72 is formed in the inclined form which makes a downward slope toward back. Thus, the lower part 64a of each window frame 64 and the upper part 61a of the retainer main body 61 are formed in a substantially stepped shape that goes downward as it goes rearward, and in the state where the retainer 60 is in the temporary locking position, the female terminal fitting A recess is formed in the middle of the ten insertion paths.
[0030]
Both side plates 62 of the retainer 60 are arranged with a space that can be sandwiched between both side surfaces of the female housing 40 and can be expanded and deformed. Further, the both side plates 62 are formed to have a size capable of closing the side opening of the retainer mounting hole 47 and facing a predetermined range of the stepped surface 48 when the retainer 60 is in the final locking position. Further, the both side plates 62 are formed with substantially the same thickness as the depth of the stepped surface 48, and are substantially flush with the outer surface of the female housing 40 when the retainer 60 is in the final locking position. Thus, the both side plates 62 of the retainer 60 also serve as the outer wall of the side surface portion of the female housing 40.
[0031]
As shown in FIG. 6, a guide groove 72 is formed through the rear side position of the retainer body 61 in the both side plates 62. The guide groove 72 is formed with substantially the same gradient as the gradient along the inclination of the rear edge of each window frame 64 in the retainer 60, that is, the inclination of the hole edge on the rear side of the retainer mounting hole 47 (movement direction of the retainer 60). Yes. In addition, the guide groove 72 is formed with a groove width substantially the same as the width dimension on the short side of the locking projection 49, and both end portions thereof are formed so as to match the shape of both end portions of the locking projection 49. Furthermore, the guide groove 72 can lock both the locking protrusion 49 and the push-in restricting protrusion 50 at both front and rear ends thereof, and thus, the retainer 60 is held in the temporary locking position (FIG. 10). Further, when the retainer 60 is moved from the temporary locking position to the final locking position, the push-in restricting protrusion 50 is ridden here so as to be retracted from the guide groove 72, during which the both side plates 62 are expanded. Although the deformation is deformed, the engagement protrusion 49 has a larger protrusion than the push-in restriction protrusion 50, and the engagement protrusion 49 has a sufficient height so that the engagement with the guide groove 72 continues even when the side plate 62 is expanded and deformed. A bill is set. Thus, the retainer 60 is brought into a fully locked state by the locking protrusion 49 moving to the lower end side of the guide groove 72 (FIG. 12). Further, a hollow portion 73 having substantially the same inclination as that of the guide groove 72 is formed through the side plate 62 below the guide groove 72. The hollow portion 73 is set to have a groove width smaller than that of the guide groove 72, and the both side plates 62 are easily expanded and deformed by appropriately reducing the rigidity of the both side plates 62.
[0032]
Further, on the inner surface of the both side plates 62, a regulating recess 74 into which the rattling regulating portion 51 can be fitted is formed above the guide groove 72, and tapered surfaces 74a are formed on both upper and lower edges. Yes. The restriction recess 74 is formed over a range from the substantially central portion to the rear end of the side plates 62 in the length direction, and is open to the rear. The restriction recess 74 opens upward in the height direction, and its lower edge is formed along the shape of the upper edge of the guide groove 72. Specifically, the front portion is formed substantially horizontally along the front-rear direction. On the other hand, the rear part is formed in an inclined shape with a downward slope toward the rear. When the retainer 60 is in the temporary locking position, the upper edge of the rattling restricting portion 51 is held at a height position that is substantially aligned with the upper edge of the restricting recessed portion 74, and a predetermined gap from the lower edge of the restricting recessed portion 74. Is now held (FIG. 10). Further, when the retainer 60 is in the final locking position, the tapered surface 51a of the lower edge of the rattling restricting portion 51 is matched with the tapered surface 74a formed at the lower edge of the restricting recessed portion 74, and the upward movement The rattling can be regulated (FIG. 12).
[0033]
Further, the restriction recess 74 is further extended forward to enlarge the recess area, but a locking claw 75 is formed at the upper edge. When the retainer 60 is in the temporary locking position, the locking claws 75 face each other at the same height position as the hooking piece 52 on the female housing 40 side, but the retainer 60 has shifted to the fully locked state. In some cases, the retainer 60 can be held at the main locking position by overcoming the tapered surface 52a of the hooking piece 52 and locking it to the upper edge of the hooking piece 52.
[0034]
When the retainer 60 is in the temporary locking position, a predetermined gap 76 is held between the front edge of the retainer 60 and the hole edge on the front side of the retainer mounting hole 47, and this gap 76 is passed from the outside of the female housing 40. The insertion state of the female terminal fitting 10 (presence / absence of insertion) can be confirmed.
[0035]
Now, the locking projection 23, the stabilizer 30 and the projection 27 in the female terminal fitting 10 described above have two functions described in detail below. First, when the female terminal fitting 10 is inserted into and removed from the cavity 42, the locking projection 23 and the projection 27 can be brought into contact with the retaining portion 65 and the stabilizer 30 can be attached to the retaining portion 65 and the cavity 42. The locking projection 23, the stabilizer 30, and the projection 27 have a function of supporting the female terminal fitting 10. Secondly, in the process of inserting the female terminal fitting 10 into the cavity 42, when the female terminal fitting 10 is held in the half-inserted state, the retaining portion 65 of the retainer 60 is locked to the locking projection 23 or the stabilizer 30. Or the protrusion 27 (see FIG. 13), that is, the locking protrusion 23, the stabilizer 30, and the protrusion 27 have a half-insertion detection function of the female terminal fitting 10.
[0036]
The distance between the rear end of the locking projection 23 and the front end of the stabilizer 30 is set to be A as shown in FIG. This distance A is set to be smaller than the length dimension B of the rear portion 43 a of the lower wall 43 and smaller than the length dimension C of each retaining portion 65. In other words, the stabilizer 30 is disposed at a position away from the locking protrusion 23 by a distance A shorter than the length dimension B of the rear portion 43a of the lower wall 43 and the length dimension C of the retaining portion 65. Yes. Furthermore, the distance between the front end of the locking projection 23 and the rear end of the stabilizer 30 is set to be D. This distance D is larger than the distance E between the front edge of the retainer 60 and the hole edge on the front side of the retainer mounting hole 47 at the temporarily locked position, and the rear end of the retaining portion 65 and the retainer on the lower side. It is set to be larger than the distance F (larger than E) between the rear edge of the mounting hole 47 (the front edge of the rear portion 43a of the lower wall 43). The distance G between the front end of the stabilizer 30 and the rear end of the protrusion 27 is set to be larger than the distance E, although it is smaller than the distances A and F. Thereby, in the process of inserting and removing the female terminal fitting 10, the female terminal fitting 10 is almost always supported by the locking projection 23, the stabilizer 30 or the projection 27 almost vertically without being displaced from the normal posture. It is possible to effectively prevent the portion 23 from falling into the gap 76 between the retainer mounting hole 47 and the retainer 60, the wire escape recess 69, the rear escape recess 70, that is, the recess formed in the insertion path of the female terminal fitting 10. It is. In addition, in the process of inserting the female terminal fitting 10, the locking projection 23 almost always remains until the locking projection 23 reaches the normal depth after entering the front side of the rear end of the retaining portion 65. Since the retaining portion 65 comes into contact with the stabilizer 30 or the projecting portion 27, the half insertion of the female terminal fitting 10 can be detected effectively.
[0037]
The present embodiment has the above-described structure, and the operation thereof will be described subsequently. In the following description, only the crimp type female terminal fitting 10A is illustrated and described, and the illustration of the pressure contact type female terminal fitting 10B is omitted.
[0038]
As shown in FIG. 9, the female terminal fitting 10 is inserted into the respective cavities 42 from the rear in a state where the retainer 60 is attached to the female housing 40 at the temporary locking position. Then, the locking projection 23, the stabilizer 30 and the projection 27 are sequentially inserted into the corresponding projection insertion groove 45, stabilizer insertion groove 46 and stabilizer passage groove, thereby smoothly inserting the female terminal fitting 10. Be guided to. When the female terminal fitting 10 is inserted to a predetermined depth, the lance 44 is pressed by the locking projection 23 and is once bent and deformed. When the female terminal fitting 10 reaches the normal depth, the locking projection 23 gets over the lance 44, and the lance 44 is elastically restored and enters the cutout portion 21 while being elastic with respect to the female terminal fitting 10. (Fig. 11). At this time, since the lance 44 is locked over the entire area of the cut end surface 21a on the front side of the cutout portion 21 including the rear end surface of the locking projection 23, that is, over the entire width region of the female terminal fitting 10, Power is demonstrated.
[0039]
When all the female terminal fittings 10 have been inserted, the work of moving the retainer 60 from the temporary locking position (FIG. 10) to the final locking position (FIG. 12) is performed. When the retainer 60 is pushed obliquely upward and forward, the periphery of the lower end portion of the guide groove 72 is deformed so as to ride on the push-in restricting projection 50, and is retracted from the guide groove 72. It is pushed in diagonally upward by receiving the guiding action due to the fitting. Then, when the retainer 60 reaches the final locking position, as shown in FIG. 11, the retaining portions 65 advance into the cavities 42, and the locking step portions 26 and protrusions of the corresponding female terminal fittings 10. By engaging with the rear end surface of the female terminal 27, the female terminal fitting 10 is prevented from coming off twice.
[0040]
At this time, as shown in FIG. 12, the locking protrusion 49 is locked to the lower end of the guide groove 72, but the push-in restricting protrusion 50 is positioned behind the operation portion 63. Further, at this time, in addition to the locking claw 75 getting over the tapered surface 52a of the hooking piece 52 and locking to the upper edge of the hooking piece 52, the lock portion 66 enters the lock recess 53 and the rear surface thereof. The retainer 60 is double-held at the final locking position by being locked to the front surface of the lock recess 53. Furthermore, when the lower edge of the rattling regulating portion 51 is locked to the lower edge of the regulating recess 74, the upward rattling of the retainer 60 is also regulated. In this locking position, the front edge of the retainer body 61 substantially contacts the hole edge on the front side of the retainer mounting hole 47, and the two are closed with almost no gap, so that dust or the like enters the cavity 42. Can be prevented.
[0041]
By the way, the insertion depth of the female terminal fitting 10 may be insufficient at the time of the insertion operation. In that case, if the female terminal fitting 10 is inserted at least to the depth where the locking projection 23 reaches the front of the rear end position of the retaining portion 65, the retaining portion 65 strikes the retaining projection 23 from below. Thus, the movement operation of the retainer 60 is regulated (see the lower side of FIG. 13). Since the distance A between the locking projection 23 and the stabilizer 30 is smaller than the length C of the retaining portion 65, the female terminal fitting is fastened to the depth shown in the upper side of FIG. Even in such a case, the retaining portion 65 is reliably prevented from being fitted between the locking projection 23 and the stabilizer 30. Even when the locking projection 23 or the stabilizer 30 reaches the gap 76 in front of the retaining portion 65, the retaining portion 65 abuts against the stabilizer 30 or the projecting portion 27, thereby restricting the movement operation of the retainer 60. Is done. In the state where the locking projection 23 is arranged behind the rear end of the retaining portion 65, most of the female terminal fitting 10 is out of the cavity 42, so that it can be easily half-inserted visually. I understand.
[0042]
When the female terminal fitting 10 is in the half-inserted state in this way, the push of the retainer 60 to the main locking position is restricted, and the retainer 60 is kept floating from the female housing 40. At this time, the floating allowance of the retainer 60 is increased by the amount that the locking protrusion 23, the stabilizer 30 and the protrusion 27 protrude from the outer surface of the female terminal fitting 10, and half-insertion can be easily detected. . In addition, since the situation in which the retaining portion 65 fits between the locking projection 23 and the stabilizer 30 is avoided, the floating allowance of the retainer 60 can be reliably ensured to be large. If the female terminal fitting 10 is just before reaching the normal depth and the rear surface of the protrusion 27 is arranged on the movement locus of the front surface of the retaining portion 65, the retainer 60 is moved to the main locking position. As the push-in is performed, the rear surface of the protrusion 27 is pushed by the front surface of the retaining portion 65, so that the female terminal fitting 10 can be automatically corrected to the normal depth.
[0043]
On the other hand, the female terminal fitting 10 may be removed from the cavity 42 due to maintenance or other circumstances. In that case, after the retainer 60 is returned to the temporary locking position, the lance 44 is forcibly elastically deformed downward (in the unlocking direction) using a jig or the like to prevent the female terminal fitting 10 from coming off. The electric wire W is pulled backward while releasing. In the extraction process, the stabilizer 30 passes through the gap 76 between the retainer 60 and the retainer mounting hole 47 while the protrusion 27 is in contact with the retaining portion 65, and the stabilizer 30 is in contact with the retaining portion 65. During this time, the locking projection 23 passes through the gap 76, so that the locking projection 23 and the stabilizer 30 are prevented from being caught by the front edge of the retaining portion 65 (see the upper side of FIG. 14). .
[0044]
The subsequent extraction process will be described in detail with respect to the lower female terminal fitting 10. After the stabilizer 30 comes into contact with the rear portion 43 a of the lower wall 43, the locking projection 23 is removed from the front relief recess 67 with a relatively small step. Since the wire escape recess 69 enters a relatively large step, the female terminal fitting 10 can be supported in a normal posture with almost no vertical displacement. In addition, since the stabilizer 30 is easy to ride on the front edge of the rear portion 43a of the lower wall 43 by the guide surface 30a, it is difficult to get caught and smooth extraction can be expected. Since the distance A between the locking projection 23 and the stabilizer 30 is smaller than the length dimension B of the rear portion 43a of the lower wall 43, the stabilizer 30 is lowered as shown in the lower side of FIG. While being in contact with the rear portion 43 a of the wall 43, the locking projection 23 is in contact with the rear portion 43 a of the lower wall 43. As a result, it is possible to reliably avoid a situation in which the female terminal fitting 10 moves substantially horizontally downward and the rear portion 43a of the lower wall 43 fits into the recessed portion between the locking projection 23 and the stabilizer 30. . In this way, in the process of extracting the female terminal fitting 10, the female terminal fitting 10 can be almost always held in a normal posture, so that the locking projection 23 is located on the front surface of the retaining portion 65 or the rear portion 43a of the lower wall 43. It can be prevented from being caught on the front surface of the sheet, and the workability of extraction can be improved.
[0045]
As described above, according to the present embodiment, even if a recess is formed between the rear portion 43 a of the lower wall 43 and the retainer 60, the stabilizer 30 abuts on the rear portion 43 a of the lower wall 43 to attach the female terminal fitting 10. Since it can support in a regular attitude | position, it can prevent that the latching protrusion 23 falls in the said dent. At this time, since the distance A between the locking projection 23 and the stabilizer 30 is smaller than the length dimension B of the rear portion 43 a of the lower wall 43, the distance between the locking projection 23 and the stabilizer 30 is lower. A situation in which the rear portion 43a of the wall 43 is fitted and the locking projection 23 is caught on the rear portion 43a of the lower wall 43 can be reliably avoided, and the workability of removing the female terminal fitting 10 can be improved. .
[0046]
On the other hand, when the female terminal fitting 10 is inserted halfway, the retaining portion 65 abuts against the stabilizer 30 to restrict the movement of the retainer 60 from the temporary locking position to the main locking position. As a result, half insertion of the female terminal fitting 10 is detected. At this time, since the distance between the locking projection 23 and the stabilizer 30 is smaller than the length of the locking portion 65, the locking portion 65 fits between the locking projection 23 and the stabilizer 30. Such a situation can be avoided. Thereby, a large floating allowance of the retainer 60 from the female housing 40 can be ensured, and half-insertion can be detected more reliably.
[0047]
Further, the stabilizer 30 has both a function of supporting the female terminal fitting 10 and a function of detecting half insertion of the female terminal fitting 10 in addition to the conventional insertion guide function and reverse insertion restriction function. Compared with the case where a dedicated part is provided for each function, the configuration can be simplified.
[0048]
<Other embodiments>
The present invention is not limited to the embodiments described with reference to the above description and drawings. For example, the following embodiments are also included in the technical scope of the present invention, and further, within the scope not departing from the gist of the invention other than the following. Various modifications can be made.
(1) In the above-described embodiment, the stabilizer is higher than the locking protrusion. However, even if both are the same height, the stabilizer is set to be lower. include. Moreover, what abbreviate | omitted the protrusion is also contained in this invention.
[0049]
(2) In the above-described embodiment, the stabilizer is provided with the support function of the female terminal fitting and the half-insertion detection function of the female terminal fitting. However, the stabilizer may be provided with a dedicated portion for each function. It is included in the present invention.
(3) In the above-described embodiment, the retainer is formed with a recess for allowing the protruding portion of the female terminal fitting to escape. However, even if such a recess is not formed, the retainer is affected by an assembly error or the like. Since a recess may occur in the insertion path of the terminal fitting, the present invention is applicable to such a case.
(4) In the above-described embodiment, the upper and lower two-stage connectors are exemplified, but the present invention can also be applied to one-stage and upper and lower three-stage or more connectors.
[0050]
(5) In the above-described embodiment, a connector that can share both types of female terminal fittings for pressure contact and pressure bonding has been illustrated. However, the present invention is also applicable to a connector that uses only one of the types.
(6) In the above-described embodiment, the retainer moves obliquely with respect to the insertion / removal direction of the female terminal fitting. However, the retainer moves in a direction orthogonal to the insertion / removal direction of the female terminal fitting. The present invention is applicable.
(7) In the above-described embodiment, the female connector is illustrated, but the present invention can also be applied to a male connector that accommodates a male terminal fitting.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a female terminal fitting according to an embodiment of the present invention.
[Figure 2] Bottom view of female terminal fitting
FIG. 3 is a side view of a female housing.
FIG. 4 is a rear view of the female housing.
FIG. 5 is a bottom view of the female housing.
FIG. 6 is a side sectional view of the retainer.
FIG. 7 is a rear view of the retainer.
FIG. 8 is a perspective view showing respective peripheral portions of the locking protrusion and the guide groove.
FIG. 9 is a side sectional view of a female housing in which a female terminal fitting and a retainer are mounted in a temporary locking position.
FIG. 10 is a partially cutaway side view of a female housing with a retainer mounted in a temporary locking position.
FIG. 11 is a side sectional view showing a state in which the female terminal fitting is inserted and the retainer is disposed at the main locking position.
FIG. 12 is a partially cutaway side view showing a state in which the retainer is disposed at the main locking position.
FIG. 13 is a side sectional view showing a state in which the female terminal fitting is half inserted.
FIG. 14 is a side sectional view showing a process of extracting a female terminal fitting.
FIG. 15 is a side sectional view showing a state in which a pressure contact type female terminal fitting is inserted.
[Explanation of symbols]
10 ... Female terminal fitting (terminal fitting)
23 ... Locking protrusion
30 ... Stabilizer (support part, detection part)
40. Female housing (connector housing)
42 ... cavity
43 ... Lower wall (wall)
43a ... rear
44 ... Lance
46 ... Stabilizer insertion groove
47 ... Retainer mounting hole
60 ... Retainer
65. Retaining part
B: Length dimension of the rear part of the lower wall
C: Length dimension of retaining part

Claims

The connector housing is provided with a cavity into which the terminal fitting can be inserted from the rear, and a lance that can be locked to the inserted terminal fitting is provided from one of the peripheral walls of the cavity. A retainer mounting hole that opens to the side while being divided into two is provided,
The retainer mounted in the retainer mounting hole is movable between a temporary locking position that allows insertion / extraction of the terminal fitting with respect to the cavity and a final locking position that is locked to the terminal fitting, From the outer surface of the terminal fitting, a locking projection that can be locked to the lance is provided protruding to the wall side,
From the outer surface of the terminal fitting, a support portion that protrudes toward the wall side and abuts on the rear portion of the divided wall to support the terminal fitting in a normal posture is provided, and the support portion is provided with the locking portion. A connector, characterized in that it is arranged at a position away from the protrusion by a distance shorter than the length of the rear part of the wall.

The connector housing is provided with a cavity in which the terminal fitting can be inserted from the rear, a lance that can be locked to the inserted terminal fitting is provided in the cavity, and a retainer mounting hole that opens to the side is provided. And
The retainer includes a retaining portion that can be locked to the terminal fitting, and the retaining portion allows the terminal fitting to be inserted into and removed from the cavity by retracting the retaining portion from the cavity. A locking projection that can be locked to the lance protrudes from the outer surface of the terminal fitting while being movable between the main locking position where it enters the cavity and is locked to the terminal fitting. And
From the outer surface of the terminal fitting, it protrudes in the same direction as the locking projection, and when the terminal fitting is in a half-inserted state with respect to the cavity, the retainer is abutted so that the main locking of the retainer A detection unit capable of restricting the movement to the position side is provided, and the detection unit is disposed at a position separated from the locking protrusion by a distance shorter than the length of the retaining portion. A connector characterized by having

The connector according to claim 1, wherein the support portion is configured by a stabilizer that can be inserted through a stabilizer insertion groove provided at a side edge of the cavity.

The connector according to claim 2, wherein the detection unit is constituted by a stabilizer that can be inserted through a stabilizer insertion groove provided at a side edge of the cavity.