JP2004055513A - Connector - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コネクタハウジング内に設けたランスによって端子金具を抜け止めするようにしたものの一例として下記特許文献1に記載されたものが知られている。このコネクタにおけるコネクタハウジング1には、図17に示すように、後方から端子金具2を挿入可能なキャビティ3が設けられ、このキャビティ3の下面側には、挿入される端子金具2に対して弾性的に係止可能なランス4が設けられている。ランス4は、上下に撓み変形可能なアーム4aと、アーム4aの上面から突出するとともに端子金具2の底壁に穿設された係止孔2a内に進入してその孔縁に係止可能な抜け止め突部4bとから構成されている。
【0003】
ところで、上記のようなコネクタの小型化を図ろうとした場合、ランス4の強度が不足し勝ちとなるため、係止状態で過大な引っ張り力が端子金具2に作用した場合には、ランス4が無理に撓まされて係止解除されるおそれがある。その対策として、図18に示すように、端子金具2に対する抜け止め突部4bの係止面5について、抜き取り方向に対して鈍角をなすよう傾斜させることが考えられる。このようにすれば、係止状態から端子金具2を後方へ引っ張るような力が作用した場合でも、係止面5の傾斜によってランス4には撓み方向とは反対方向への分力が作用することになるので、係止状態が解除され難くなり、もって端子金具2の抜け止め力を増加することができる。
【0004】
【特許文献1】特開平4−115475号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記したように係止面5を傾斜させると、端子金具2を取り外すときに以下の問題が生じることになる。すなわち、端子金具2を取り外す作業は、解除治具によってランス4を強制的に撓み変形させつつ端子金具2を引き抜くようにして行うのであるが、係止面5は、上端側(撓み方向後端側)ほど前方へ突き出ており、撓み変形時における係止面5の変位軌跡が図17のものよりも前寄りになるため、ランス4を撓ませるときに係止孔2aの孔縁に対して干渉し易くなり、作業性が芳しくなかった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、端子金具の抜け止め力を確保しつつ端子金具の取り外し作業性を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、コネクタハウジングに設けられたキャビティ内に後方から端子金具を挿入すると、キャビティ内に設けられたランスが前記端子金具の挿抜方向と交差する向きに撓み変形された後に復帰して端子金具に対して弾性的に係止されるものであって、前記ランスにおける前記端子金具に対する係止面のうち、撓み方向前側部分は、端子金具の抜き取り方向に対して鈍角をなすよう傾斜しているのに対し、撓み方向後側部分は、前記抜き取り方向に対してなす角度が前記撓み方向前側部分における角度よりも小さく設定されている構成としたところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
コネクタハウジングのキャビティ内に挿入した端子金具は、ランスが弾性的に係止することで抜け止め状態に保持される。このとき、ランスにおける係止面のうち、撓み方向前側部分は、端子金具の抜き取り方向に対して鈍角をなすよう傾斜しているから、係止状態から端子金具を後方へ引っ張るような力が作用した場合でも、ランスには撓み方向とは反対方向への分力が作用することになるので、係止状態が解除され難くなり、もって端子金具の抜け止め力が増加される。
一方、端子金具をコネクタハウジングから取り外す場合には、ランスを強制的に撓み変形させてその係止状態を解除しつつ端子金具を後方へ引き抜くようにする。このとき、ランスにおける係止面のうち、撓み方向後側部分は、抜き取り方向に対してなす角度が撓み方向前側部分における角度よりも小さく設定されているから、仮に係止面を全長にわたって同じ傾斜角度にした場合と比較すると、ランスが撓み変形するときにおける係止面の変位軌跡を後ろに引っ込めることができる。従って、ランスを撓み変形させる際にランスが端子金具と干渉し難くなり、もって端子金具の取り外し作業性が良好となる。
以上のように本発明によれば、小型化した場合でも端子金具の抜け止め力を高く保つことができるとともに、端子金具の取り外し作業性を向上させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1ないし図16によって説明する。本実施形態では、雌コネクタハウジング40(以下、単に雌ハウジング40という)内に雌端子金具10が挿入されてなる雌コネクタを示す。この雌端子金具10は、雌ハウジング40内に収容された状態で、雌ハウジング40に対して嵌合される相手の雄ハウジング内に収容された雄端子金具(雄ハウジング共々図示せず)と導通接続可能とされている。なお以下では、雌ハウジング40に対する雌端子金具10の挿入方向を前方とし、逆の抜き取り方向を後方とし、また上下方向の記載は図7などを基準として説明する。
【0009】
雌端子金具10は、金属母材を所定形状に打ち抜いたものに叩き加工や曲げ加工などを施すことで所望の形状に成形されている。この雌端子金具10は、図4及び図5に示すように、大まかには前後に開口する略箱型をなす本体部11と、電線Wの端末に圧着接続可能なバレル部12とを前後に繋げた構成となっている。このうち、バレル部12は、前後に一対ずつのかしめ片12a,12bを備え、前側の両かしめ片12aが電線Wの芯線部分Waにかしめ付けられるのに対し、後側の両かしめ片12bが電線Wの被覆部分Wbにかしめ付けられるようになっている。
【0010】
本体部11は、前後に延出する底壁13と、底壁13の両側縁から立ち上がる一対の側壁14,15と、図4の左側の側壁14の突出端から底壁13と対向するよう突出する天井壁16と、図4の右側の側壁15の突出端から突出するとともに天井壁16の外側に重ね合わせられる外壁17とから構成されている。
【0011】
底壁13は、図7に示すように、他の壁14,15,16,17と比較して前端が後方へ引っ込んだ位置に配されており、この前端から弾性接触片18が突設されている。弾性接触片18は、底壁13の前端から前方へ突出する舌片を後方へ向けて折り返すことで、略山形をなす片持ち状に形成されている。この弾性接触片18は、本体部11内に前方から挿入される相手の雄端子金具のタブに対して弾性接触可能とされている。また弾性接触片18に対向する天井壁16には、タブを弾性接触片18との間で挟圧状態に保持可能な受け部19が内側に張り出して設けられている。また底壁13には、弾性接触片18が弾性限度を超えて変形する手前の段階で弾性接触片18に係合することで、弾性接触片18の過度撓みを規制可能な過度撓み規制突部20が内側に叩き出して設けられている。
【0012】
外壁17は、図5及び図7に示すように、その長さ方向略中央部分に切欠部21が全幅にわたって形成されることで、前部17aと後部17bとに分断されている。この切欠部21内には、雌端子金具10がキャビティ41内に挿入されると、ランス43が進入可能とされ、切欠部21の前側の切断端面21aに対してランス43が係止可能とされている。ランス43に対する係止面である切欠部21における前側の切断端面21aは、全域にわたって内側に傾斜するテーパ状に形成されている。この切欠部21は、外壁17の半分弱の長さを有するとともに図5の奥側の側壁15の上端部にまで形成されている。この側壁15の上端面(切欠部21における側方の切断端面)には、天井壁16の突出端から突設された張出片22が当接されることで、天井壁16をほぼ水平な姿勢に支持できるようになっている。天井壁16のうち、受け部19を有する前半部分には、後半部分よりも僅かに低くなるよう凹部23が張出片22における側壁15との当接部分を除いて形成されており、その分だけランス43の係止深さを稼ぐことができるようになっている。また外壁17の前部17aは、前後長さが後部17bよりも少し短く設定されている。
【0013】
外壁17の後部17bにおける突出端からは、図6に示すように、底壁13側へ屈曲される後部保持片24と、その反対側(外方)へ屈曲されるスタビライザ25とが前後に設けられている。後部保持片24は、図6の紙面手前側の側壁14に切欠形成された後部保持溝26内に嵌合されることで、後部17bが前後に遊動するのを規制した状態に保持できるようになっている。スタビライザ25は、キャビティ41内のスタビライザ挿通溝48内に挿通されることで、雌端子金具10の挿入動作を案内可能となっている。また後部保持片24の前端が後部17bの前端と、スタビライザ25の後端が後部17bの後端と、それぞれ揃えられている。後部17bのうち後端部の幅方向中央には、スタビライザ25とほぼ同じ長さを有する突部27が外方へ突出するよう叩き出して形成されている。この突部27は、雌端子金具10がキャビティ41内に挿入されると、キャビティ41の下面(突部挿通溝47の上面)に当接可能とされている。この突部27を含めた本体部11の後端下側の段差部分28(天井壁16及び外壁17の後部17bの後端面)には、雌ハウジング40に装着されるリテーナ52が係止可能となっている。
【0014】
外壁17の前部17aにおける幅方向に沿った後端縁部(切欠部21の前側の切断端部)の略中央(正確には中央よりも僅かに図4の左側にずれた位置)には、ランス43が係止可能とされる係止突部29が外側へ突出するよう叩き出して形成されている。係止突部29は、図5及び図6に示すように、全体としては前端を頂点とする略角錐状をなすとともに後方へ開口している。この係止突部29は、前端側にかけて幅寸法及び高さ寸法が減少する先細り状をなすとともに3つの斜面により構成される角錐部29aと、幅寸法及び高さ寸法が一定とされるとともに3つの側面により構成される角筒部29bとを前後に繋げた構成となっている。係止突部29の角錐部29aは、先細り状とされ、且つその前端部がやや丸みを帯びた形状に形成されることで、キャビティ41内に雌端子金具10が挿入される過程において突部挿通溝47内での挿通動作を円滑にできるようになっている。係止突部29の角筒部29bは、切欠部21の前側の切断端面21aの傾斜に沿って後方へオーバーハング状に突出して形成され、外壁17の前部17aよりも後方に突出している。
【0015】
この係止突部29は、上記突部27とほぼ同じ高さ位置まで突出するよう設定され、突部27と同様にキャビティ41の突部挿通溝47内に挿通可能とされている。係止突部29のうちランス43に対して係止される後縁は、切欠部21の前側の切断端面21aにより構成されており、内側に傾斜したテーパ状に形成されている。外壁17の前部17aのうち係止突部29に対する両側方部分の後端面についても、内側に傾斜したテーパ状をなす切欠部21の前側の切断端面21aにより構成され、ここにランス43が係止可能とされている(図8及び図12)。
【0016】
外壁17の前部17aにおける突出端(側壁14との突き合わせ端)からは、図6に示すように、底壁13側へ屈曲される前部保持片30が設けられている。前部保持片30は、図6の紙面手前側の側壁14に切欠形成された前部保持溝31内に嵌合されることで、前部17aが前後に遊動するのを規制した状態に保持できるようになっている。この前部保持片30は、外壁17の前部17aよりも後方へ突出して形成されている。そして、前部保持片30の根元部分には、上記切欠部21が拡張して形成され、その切断端面21aが既述したように内側に傾斜したテーパ状に形成されており、ここにランス43の側端部が係止可能とされている。
【0017】
雌ハウジング40は、合成樹脂製とされ、図1、図2及び図7に示すように、後方から雌端子金具10を挿入可能なキャビティ41が上下2段、幅方向に複数室並んで配設されている。キャビティ41内に挿入される雌端子金具10は、キャビティ41の下壁42側に設けられたランス43(詳細は後述する)により弾性的に抜け止め可能とされるとともに、雌ハウジング40の前壁44によって前止まり状態に支持されるようになっている。この雌ハウジング40の前壁44には、相手の雄端子金具のタブがキャビティ41内に前方から進入するのを許容するタブ挿通孔45が穿設されており、その前側の孔縁には、全周にわたって略擂鉢状をなす誘導面46が形成されることで、タブの進入動作が円滑に誘導されるようになっている。
【0018】
キャビティ41の下壁42には、雌端子金具10における係止突部29及び突部27を挿通可能な突部挿通溝47と、スタビライザ25を挿通可能なスタビライザ挿通溝48とがそれぞれ後方へ開放する形態で形成されている。突部挿通溝47は、キャビティ41における幅方向略中央に配されるのに対し、スタビライザ挿通溝48は、突部挿通溝47に対して図2の右側に配されている。突部挿通溝47は、後述するようにランス43側に連続して形成されているのに対し、スタビライザ挿通溝48は、その前端位置がランス43よりも少し後方に設定されている。
【0019】
キャビティ41の上面(ランス43との対向面)における前端部には、全幅にわたって内方(ランス43側)へテーパ状に張り出す張出部49が設けられており、この張出部49によってキャビティ41内に挿入される雌端子金具10の前端部をランス43側へ押し出すことで、ランス43の係止深さが増加できるようになっている。キャビティ41の後端周縁は、一部を除いてほぼ全周にわたり雌端子金具10を誘い込むことができるようテーパ状に形成されている。キャビティ41の後端周縁のうち、図2の左上位置には、雌端子金具10の挿抜方向と直交する切り立った端面をなす規制部50が設けられており、この規制部50には、雌端子金具10がキャビティ41に対して正規の挿入姿勢とは上下反転した不正な姿勢とされたときに、スタビライザ25が突き当たることで挿入動作を規制可能とされている。またキャビティ41は、図9に示すように、前半部分が後半部分よりも幅狭に形成されている。
【0020】
雌ハウジング40の下面には、図7に示すように、雌端子金具10を二次係止するためのリテーナ52を下方から装着可能なリテーナ取付孔51が開口して設けられている。このリテーナ取付孔51は、各キャビティ41の長さ方向中央部分(ランス43よりも少し後側部分)を下方外部に開放するような位置に形成されている。リテーナ52は、各キャビティ41に対応して上下2段の抜け止め部53を有しており、雌ハウジング40に対して各抜け止め部53が各キャビティ41から下方に退避して配されることで各キャビティ41への雌端子金具10の挿抜を許容する仮係止位置(図7)と、各抜け止め部53が各キャビティ41内に進出して雌端子金具10に対して係止可能とされる本係止位置(図14)との2位置間を上下方向に沿って移動可能とされている。このリテーナ52は、図示しない保持手段によって上記仮係止位置と本係止位置とに選択的に保持可能とされている。なお図9及び図13においてはリテーナ52の図示を省略する。
【0021】
ここで、ランス43の構造を詳細に説明する。ランス43は、図3及び図7に示すように、キャビティ41の下壁42における前部側(リテーナ取付孔51よりも前方部分)に設けられており、前後両端が支持された両持ち状のアーム54を備えている。このアーム54の上面には、雌端子金具10の切欠部21内に進入してその前側の切断端面21aに対して係止可能な抜け止め突部55がキャビティ41内に突出する形態で設けられている。ランス43は、全体として正面から見てほぼ左右対称形状をなしている。
【0022】
アーム54は、正面から見て横長の長方形のうち両下側角部をテーパ状に切除したような形状をなし(図1)、キャビティ41の幅寸法にほぼ匹敵する(正確にはキャビティ41の幅寸法よりも僅かに小さい)幅寸法を有している(図9)。アーム54は、前後の支持部分を支点として上下方向(雌端子金具10の挿抜方向と交差する方向)に沿って撓み変形可能とされ、変形時には、長さ方向中央部分を最下端とした略弓形となる(図10)。アーム54の下方には、その撓み変形を許容する撓み空間が所定高さ分確保されている。アーム54の両側部(下面がテーパ状となる部分)に対して撓み空間を空けた下方位置には、断面形状が略三角形となる一対の過度撓み規制レール部56がランス43の長さ方向に沿って設けられている。この過度撓み規制レール部56は、ランス43が弾性限度を超えて撓み変形する手前の段階でランス43に係合することでその過度撓みを規制可能となっている。アーム54のうち、後部54bは、下壁42に対して全幅にわたって連結されるとともに前方へ向かって上り勾配をなす傾斜状に形成されるのに対し、前部54aは、雌ハウジング40の前壁44に対して部分的に連結されるとともに略水平に形成されている。アーム54の後部54bには、下壁42に形成された突部挿通溝47が引き続いて設けられており、突部挿通溝47の両側方に残された部分が雌端子金具10を下支え可能な後側支持部57となっている。
【0023】
抜け止め突部55は、アーム54の全幅にわたる幅寸法を有するとともに(図9)、アーム54の後部54bと前端位置を揃えるように設けられており、その後面がアーム54の後部54bの傾斜に連続するテーパ状に形成されている。この抜け止め突部55には、アーム54の後部54bに形成された突部挿通溝47が引き続いて設けられており、これにより抜け止め突部55は、正面から見て幅方向中央部分が凹んだ形状となっている(図1)。抜け止め突部55の前面は、雌端子金具10の切欠部21の前側の切断端面21aのうち係止突部29の両側方部分に対して主に係止可能な上側係止面58となっており(図12)、前後方向(雌端子金具10の挿抜方向)と略直交する切り立った面として形成されている。
【0024】
アーム54の前部54aの上面幅方向中央には、前方へ開口するとともに前方外部からランス43を強制的に撓み変形させるための解除治具J(図15)を挿入可能な操作用溝部59が全長にわたって形成されており、この操作用溝部59の両側方に残された部分が雌端子金具10を下支え可能な前側支持部60となっている。言い換えると、アーム54の前部54aは、操作用溝部59によって後部54bよりも薄肉状に形成されている。操作用溝部59は、アーム54の前部54aの厚み寸法の約半分強の深さに形成されており、その両側面がアーム54の外形に概ね沿うように、側方へ向かって上り勾配をなす曲面形状となっている(図1)。この操作用溝部59内には、キャビティ41内に挿入される雌端子金具10の係止突部29が進入可能とされており、その後端側には、上記した上側係止面58と繋げられるとともに雌端子金具10の切欠部21の前側の切断端面21aのうち係止突部29の後縁に対して係止可能な下側係止面61が形成されている。この下側係止面61は、下端側ほど上側係止面58よりも後方へ引っ込むような傾斜(雌端子金具10における切欠部21の前側の切断端面21aに沿うような傾斜)を有するよう形成されている。
【0025】
アーム54の前部54aにおける前半部分には、解除治具Jの挿通を許容する治具挿通溝部62が操作用溝部59に連通して形成されている。この治具挿通溝部62は、アーム54の前部54aの前半部分を二股状に分岐するようにして形成されている。治具挿通溝部62の後端側には、後方へ向かって上り勾配をなす傾斜を有することで、解除治具Jを操作用溝部59へと案内可能な案内面63が形成されている。
【0026】
さて、既述した通りランス43における雌端子金具10に対する係止面64は、図7に示すように、抜け止め突部55の前面がなす上側係止面58と、操作用溝部59の奥面がなす下側係止面61とにより構成されている。言い換えると、上側係止面58は、係止面64における上側部分、すなわちランス43の撓み方向後側部分を構成しているのに対し、下側係止面61は、係止面64における下側部分、すなわちランス43の撓み方向前側部分を構成している。上側係止面58と下側係止面61とは、互いに雌端子金具10の抜き取り方向に対する角度が異なる不連続な面となっている。すなわち、下側係止面61は、雌端子金具10の抜き取り方向に対する角度αが90°以上、つまり鈍角をなすよう傾斜しているのに対し、上側係止面58は、抜き取り方向に対する角度βがほぼ90°となっている。従って、上側係止面58が抜き取り方向に対してなす角度βは、下側係止面61における角度αよりも小さくなっている。なお、下側係止面61が雌端子金具10の抜き取り方向に対してなす角度αは、雌端子金具10における切欠部21の前側の切断端面21aが雌端子金具10の抜き取り方向に対してなす角度とほぼ同じとなっている。
【0027】
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用について説明する。雌ハウジング40に対してリテーナ52を仮係止位置に装着した後に、図7ないし図9に示すように、電線Wを圧着接続した状態の雌端子金具10をキャビティ41内に挿入する。このとき、スタビライザ25を下方へ向けた正規の挿入姿勢とは上下反転した不正な姿勢で雌端子金具10を挿入しようとした場合には、上方を向いたスタビライザ25の前端面がキャビティ41の後端周縁に形成された規制部50に突き当たることで挿入動作が規制される。これにより、雌端子金具10の逆挿入が確実に防止される。
【0028】
正規の挿入姿勢としつつ雌端子金具10をキャビティ41内に挿入すると、先に係止突部29が突部挿通溝47内に挿通され、その後、突部27が突部挿通溝47内に、スタビライザ25がスタビライザ挿通溝48内にそれぞれ挿通されることで、雌端子金具10が上下左右にがたつくのを抑制されつつ円滑に挿入される。そして、雌端子金具10が所定深さまで挿入されると、図10に示すように、係止突部29によってランス43が押圧されてそのアーム54が下方へ撓み変形される。このとき、アーム54は、全体が側方から見て浅いV字型になるよう変形し、前部54aが後傾するのに対して後部54bが前傾した姿勢となる。この過程では、係止突部29が前端を頂点とする略角錐状に形成されていることで、突部挿通溝47内での挿通動作が円滑になり、且つランス43をスムーズに押圧できるようになっている。
【0029】
このように雌端子金具10が半挿入の状態であるにも拘わらず、作業者が正規深さに達したと勘違いしてリテーナ52を本係止位置へ移動させる場合がある。その場合には、リテーナ52の抜け止め部53が雌端子金具10の本体部11の下面側に突き当たることで、本係止位置への移動動作が規制される。これをもって、雌端子金具10が半挿入であることが検知される。
【0030】
雌端子金具10がキャビティ41内に正規深さまで挿入されると、図11ないし図13に示すように、係止突部29がランス43の抜け止め突部55を乗り越えてその前方の操作用溝部59内に進入し、それに伴ってランス43が弾性復帰する。すると、ランス43における抜け止め突部55が切欠部21内に進入するとともに、下側係止面61が切欠部21の前側の切断端面21aのうち係止突部29の後縁に対して係止され(図11)、上側係止面58が切欠部21の前側の切断端面21aのうち係止突部29の両側方部分に対して係止される(図12)。これにより、雌端子金具10がランス43によって抜け止め保持される。正規挿入される過程では、本体部11の前端部がキャビティ41の上面の張出部49により押し下げられてランス43側に接近するように変位するから、ランス43の雌端子金具10に対する係止深さが大きくなっている。
【0031】
ランス43における上側係止面58は、ランス43の全幅、すなわちキャビティ41の幅寸法に匹敵する幅領域に形成されるとともに、雌端子金具10における切欠部21の前側の切断端面21aは、係止突部29を含めた外壁17の前部17a及び前部保持片30に至るまで、すなわち雌端子金具10のほぼ全幅にわたる幅領域に形成されているから、雌端子金具10は、強固な抜け止め力でもってキャビティ41内から抜け止め状態に保持される。しかも、切欠部21の前側の切断端面21aと下側係止面61とが、共に雌端子金具10の抜き取り方向に対して鈍角をなすよう傾斜しているから、係止状態から電線Wを介して雌端子金具10を後方へ引っ張る力が作用した場合でも、ランス43には、斜め上後方、つまり撓み方向である下方とは反対方向への分力が作用することになるので、係止状態が解除され難くなっており、もって雌端子金具10の抜け止め力がより強固なものとなっている。
【0032】
全ての雌端子金具10を対応するキャビティ41内に挿入した後、図14に示すように、リテーナ52を本係止位置へと移動させると、各抜け止め部53が各キャビティ41内に進出して突部27を含めた段差部分28に対して係止される。このように雌端子金具10は、キャビティ41内においてランス43とリテーナ52とによって二重に係止された状態で抜け止め保持される。
【0033】
一方、メンテナンスなどの事情により、雌ハウジング40内から雌端子金具10を取り外す場合がある。その場合は、まずリテーナ52を本係止位置から、図11に示すよう仮係止位置に戻した後、解除治具Jによってランス43を強制的に撓み変形させる作業を行う。ランス43を撓ませるには、雌ハウジング40の前方から解除治具Jを治具挿通溝部62や操作用溝部59内に挿入する。このとき治具挿通溝部62によって解除治具Jに対する入り口が広く確保されているから、挿入初期動作を容易に行うことができる。しかも、治具挿通溝部62の奥面が操作用溝部59側へと傾斜した案内面63となっているから、解除治具Jを操作用溝部59へと円滑に案内することができる。
【0034】
解除治具Jを操作用溝部59の奥方へと挿入し、図15の矢線に示すように、係止突部29の外面の傾斜に沿ってその軸線を傾けつつさらに奥方へと突っ込む。すると、解除治具Jの先端部によって操作用溝部59の壁面が下方へ押圧されることで、図16に示すように、ランス43が強制的に下方へ撓み変形させられる。雌端子金具10との係止状態が解除されるまでランス43を撓ませたところで、電線Wを持って後方へ引っ張ると、雌端子金具10をキャビティ41から引き抜くことができる。
【0035】
ここで、係止面64のうち上側係止面58は、雌端子金具10の抜き取り方向に対してなす角度βが下側係止面61の角度αよりも小さく設定されているから、図15及び図16の想像線に示すように係止面を全長にわたって同じ傾斜角度としたものと比較すると、ランス43が撓み変形する過程における係止面64の変位軌跡を後ろに引っ込めることができる。従って、ランス43を撓み変形させる過程で係止面64が係止突部29と干渉し難くなる。仮に係止面64が係止突部29に干渉しても、その引っ掛かりが想像線のものよりも浅くなるので、電線Wを介して雌端子金具10を僅かに前方へ押し込むことで容易に干渉を解消しつつランス43を撓ませることができる。
【0036】
また上記したようにランス43が撓み変形する過程における係止面64の変位軌跡が後ろに引っ込むということは、雌端子金具10をキャビティ41内に正規深さまで挿入したとき(図11)におけるランス43の係止面64と、雌端子金具10の切欠部21の前側の切断端面21aとの間のクリアランスが小さくなることを意味する。従って、正規挿入状態において雌端子金具10がキャビティ41内で前後にがたつく範囲が小さくなるから、雌端子金具10が相手の雄端子金具と導通接続した状態で接続が不安定になるのを抑制することができる。
【0037】
以上説明したように本実施形態によれば、係止面64のうちランス43の撓み方向前側部分である下側係止面61は、雌端子金具10の抜き取り方向に対して鈍角をなすよう傾斜しているから、係止状態から雌端子金具10を後方へ引っ張るような力が作用した場合でも、ランス43には撓み方向とは反対方向への分力が作用することになるので、係止状態が解除され難くなり、もって雌端子金具10の抜け止め力が増加される。一方、係止面64のうちランス43の撓み方向後側部分である上側係止面58は、雌端子金具10の抜き取り方向に対してなす角度βが下側係止面61における角度αよりも小さく設定されているから、従来のように係止面を全長にわたって同じ傾斜角度としたものと比較すると、ランス43が撓み変形するときにおける係止面64の変位軌跡を後ろに引っ込めることができる。従って、雌端子金具10の取り外し作業時にランス43を撓み変形させるときにランス43が雌端子金具10と干渉し難くなり、もって雌端子金具10の取り外し作業性が良好となる。このように、本実施形態によれば、小型化に伴ってランス43の強度が低下しても雌端子金具10の抜け止め力を高く保つことができるとともに、雌端子金具10の取り外し作業性を向上させることができる。
【0038】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記した実施形態では、上側係止面が雌端子金具の抜き取り方向に対してなす角度がほぼ90°とした場合を示したが、下側係止面の角度よりも小さいのであれば、90°以上であっても、90°以下であっても構わない。
(2)上記した実施形態では、上側係止面が抜け止め突部に設けられ、下側係止面がアームに設けられた場合を示したが、例えば上側係止面と下側係止面とを共に抜け止め突部に設けるようにしたものも本発明に含まれる。
【0039】
(3)上記した実施形態では、両持ち状のランスを例示したが、片持ち状のランスについても本発明は適用可能である。
(4)上記した実施形態では、雌端子金具が係止突部を備えるものを示したが、係止突部を省略した雌端子金具を収容するものも本発明に含まれる。
(5)上記した実施形態では、雌ハウジング内に雌端子金具を収容する雌コネクタについて例示したが、雄ハウジング内に雄端子金具を収容する雄コネクタについても本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る雌ハウジングの正面図
【図2】雌ハウジングの背面図
【図3】雌ハウジングの部分切欠斜視図
【図4】雌端子金具の正面図
【図5】雌端子金具の底面図
【図6】雌端子金具の左側面図
【図7】リテーナを仮係止位置に装着した雌ハウジング内に雌端子金具を挿入する前の状態を示す側断面図(雌ハウジングが図1のA−A線断面図、雌端子金具が図4のD−D線断面図)
【図8】リテーナを仮係止位置に装着した雌ハウジング内に雌端子金具を挿入する前の状態を示す側断面図(雌ハウジングが図1のB−B線断面図、雌端子金具が図4のE−E線断面図)
【図9】リテーナを仮係止位置に装着した雌ハウジング内に雌端子金具を挿入する前の状態を示す平断面図(雌ハウジングが図1のC−C線断面図、雌端子金具が平面図)
【図10】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入する途中の状態を示す側断面図(雌ハウジングが図1のA−A線断面図、雌端子金具が図4のD−D線断面図)
【図11】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入した状態を示す側断面図(雌ハウジングが図1のA−A線断面図、雌端子金具が図4のD−D線断面図)
【図12】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入した状態を示す側断面図(雌ハウジングが図1のB−B線断面図、雌端子金具が図4のE−E線断面図)
【図13】雌ハウジング内に雌端子金具を挿入した状態を示す平断面図(雌ハウジングが図1のC−C線断面図、雌端子金具が平面図)
【図14】リテーナを本係止位置に移動させた状態を示す側断面図(雌ハウジングが図1のA−A線断面図、雌端子金具が図4のD−D線断面図)
【図15】解除治具を操作用溝部内に挿入した状態を示す側断面図(雌ハウジングが図1のA−A線断面図、雌端子金具が図4のD−D線断面図)
【図16】解除治具によってランスを撓み変形させた状態を示す側断面図(雌ハウジングが図1のA−A線断面図、雌端子金具が図4のD−D線断面図)
【図17】従来例の断面図
【図18】従来例を改良したものを示す部分断面図
【符号の説明】
10…雌端子金具(端子金具)
40…雌ハウジング(コネクタハウジング)
41…キャビティ
43…ランス
58…上側係止面(撓み方向後側部分)
61…下側係止面(撓み方向前側部分)
64…係止面[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a connector.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, as an example in which a terminal fitting is prevented from coming off by a lance provided in a connector housing, one described in Patent Document 1 below is known. As shown in FIG. 17, the connector housing 1 of this connector is provided with a
[0003]
By the way, when trying to reduce the size of the connector as described above, the strength of the
[0004]
[Patent Document 1] Japanese Patent Application Laid-Open No. 4-115475
[Problems to be solved by the invention]
However, if the
The present invention has been completed based on the above circumstances, and has as its object to improve the workability of removing terminal fittings while securing the retaining force of the terminal fittings.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As means for achieving the above object, the invention according to claim 1 is characterized in that when a terminal fitting is inserted from the rear into a cavity provided in a connector housing, a lance provided in the cavity is moved in a direction in which the terminal fitting is inserted and withdrawn. It returns after being bent and deformed in the crossing direction, and is elastically locked to the terminal fitting. Of the locking surface of the lance with respect to the terminal fitting, a front portion in the bending direction is a terminal fitting. While the slanting portion is inclined so as to form an obtuse angle with respect to the extracting direction, the bending direction rear portion is configured such that the angle formed with respect to the extracting direction is set smaller than the angle in the bending direction front portion. It is characterized by
[0007]
Function and effect of the present invention
<Invention of claim 1>
The terminal fitting inserted into the cavity of the connector housing is retained in a retaining state by the elastic locking of the lance. At this time, of the locking surface of the lance, the front portion in the bending direction is inclined so as to form an obtuse angle with respect to the direction in which the terminal fitting is pulled out, so that a force acts to pull the terminal fitting backward from the locked state. Even in this case, since a component force acts on the lance in a direction opposite to the bending direction, the locked state is hard to be released, and the force for preventing the terminal fitting from coming off is increased.
On the other hand, when removing the terminal fitting from the connector housing, the lance is forcibly bent and deformed to release the locked state, and the terminal fitting is pulled backward. At this time, of the locking surface of the lance, the rear portion in the bending direction of the lance is formed at a smaller angle with respect to the extraction direction than the angle in the front portion of the bending direction. Compared with the case where the angle is set, the displacement trajectory of the locking surface when the lance is flexibly deformed can be retracted backward. Therefore, when the lance is flexed and deformed, the lance hardly interferes with the terminal fitting, thereby improving the workability of removing the terminal fitting.
As described above, according to the present invention, even when the size is reduced, the retaining force of the terminal fitting can be kept high, and the workability of removing the terminal fitting can be improved.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
One embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. In this embodiment, a female connector in which the female terminal fitting 10 is inserted into a female connector housing 40 (hereinafter simply referred to as a female housing 40) is shown. When the female terminal fitting 10 is housed in the
[0009]
The
[0010]
The
[0011]
As shown in FIG. 7, the
[0012]
As shown in FIGS. 5 and 7, the
[0013]
As shown in FIG. 6, a
[0014]
At the approximate center (accurately, the position slightly shifted to the left in FIG. 4 from the center) of the rear end edge (the cut end on the front side of the cutout 21) along the width direction in the
[0015]
The locking
[0016]
As shown in FIG. 6, a
[0017]
The
[0018]
In the
[0019]
At the front end of the upper surface of the cavity 41 (the surface facing the lance 43), there is provided an
[0020]
As shown in FIG. 7, a
[0021]
Here, the structure of the
[0022]
The
[0023]
The retaining
[0024]
At the center in the width direction of the upper surface of the
[0025]
A
[0026]
As described above, the locking
[0027]
The present embodiment has the above structure, and its operation will be described below. After attaching the
[0028]
When the female terminal fitting 10 is inserted into the
[0029]
As described above, even though the female terminal fitting 10 is in the half-inserted state, the operator may mistakenly think that the depth has reached the normal depth and move the
[0030]
When the female terminal fitting 10 is inserted into the
[0031]
The
[0032]
After all the female
[0033]
On the other hand, the female terminal fitting 10 may be removed from the
[0034]
The release jig J is inserted into the depth of the
[0035]
Here, as for the
[0036]
As described above, the fact that the displacement trajectory of the locking
[0037]
As described above, according to the present embodiment, the
[0038]
<Other embodiments>
The present invention is not limited to the embodiments described with reference to the above description and drawings. For example, the following embodiments are also included in the technical scope of the present invention, and furthermore, besides the following, within the scope not departing from the gist. Can be implemented with various modifications.
(1) In the above-described embodiment, the case where the angle formed by the upper locking surface with respect to the extracting direction of the female terminal fitting is set to approximately 90 °, but if the angle is smaller than the angle of the lower locking surface. , 90 ° or more, or 90 ° or less.
(2) In the above-described embodiment, the case where the upper locking surface is provided on the retaining projection and the lower locking surface is provided on the arm is shown, for example, the upper locking surface and the lower locking surface. Both of which are provided on the retaining projection are also included in the present invention.
[0039]
(3) In the embodiment described above, a double-sided lance is illustrated, but the present invention is also applicable to a cantilevered lance.
(4) In the above-described embodiment, the female terminal fitting is provided with the locking projection. However, the present invention includes a female terminal fitting that stores the female terminal fitting without the locking projection.
(5) In the above-described embodiment, the female connector accommodating the female terminal fitting in the female housing is illustrated, but the present invention is also applicable to a male connector accommodating the male terminal fitting in the male housing.
[Brief description of the drawings]
1 is a front view of a female housing according to an embodiment of the present invention; FIG. 2 is a rear view of the female housing; FIG. 3 is a partially cutaway perspective view of the female housing; FIG. 4 is a front view of a female terminal fitting; FIG. 6 is a left side view of the female terminal fitting. FIG. 7 is a side sectional view showing a state before the female terminal fitting is inserted into the female housing in which the retainer is mounted in the temporary locking position. (The female housing is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG. 1, and the female terminal fitting is a cross-sectional view taken along the line DD in FIG. 4.)
FIG. 8 is a side sectional view showing a state before the female terminal fitting is inserted into the female housing in which the retainer is mounted in the temporary locking position (the female housing is a sectional view taken along line BB of FIG. 1; 4 is a cross-sectional view taken along line EE).
FIG. 9 is a plan cross-sectional view showing a state before the female terminal fitting is inserted into the female housing in which the retainer is mounted at the temporary locking position (the female housing is a cross-sectional view taken along line CC in FIG. 1, and the female terminal fitting is flat; (Fig.)
10 is a sectional side view showing a state in which the female terminal fitting is being inserted into the female housing (the female housing is a sectional view taken along line AA in FIG. 1, and the female terminal fitting is a sectional view taken along line DD in FIG. 4);
11 is a side sectional view showing a state in which the female terminal fitting is inserted into the female housing (the female housing is a sectional view taken along line AA in FIG. 1, and the female terminal fitting is a sectional view taken along line DD in FIG. 4).
12 is a side sectional view showing a state where the female terminal fitting is inserted into the female housing (the female housing is a sectional view taken along line BB of FIG. 1; the female terminal fitting is a sectional view taken along line EE of FIG. 4);
FIG. 13 is a plan cross-sectional view showing a state where the female terminal fitting is inserted into the female housing (the female housing is a cross-sectional view taken along the line CC of FIG. 1, and the female terminal fitting is a plan view).
14 is a sectional side view showing a state where the retainer has been moved to the full locking position (the female housing is a sectional view taken along line AA in FIG. 1, and the female terminal fitting is a sectional view taken along line DD in FIG. 4);
FIG. 15 is a sectional side view showing a state in which the release jig is inserted into the operation groove (the female housing is a sectional view taken along line AA in FIG. 1, and the female terminal fitting is a sectional view taken along line DD in FIG. 4);
16 is a sectional side view showing a state in which the lance is flexed and deformed by the release jig (the female housing is a sectional view taken along line AA in FIG. 1, and the female terminal fitting is a sectional view taken along line DD in FIG. 4);
FIG. 17 is a cross-sectional view of a conventional example. FIG. 18 is a partial cross-sectional view showing a modification of the conventional example.
10 Female terminal fittings (terminal fittings)
40 ... female housing (connector housing)
41: cavity 43: lance 58: upper locking surface (rear part in the bending direction)
61: Lower locking surface (the front part in the bending direction)
64 ... locking surface
Claims (1)
前記ランスにおける前記端子金具に対する係止面のうち、撓み方向前側部分は、端子金具の抜き取り方向に対して鈍角をなすよう傾斜しているのに対し、撓み方向後側部分は、前記抜き取り方向に対してなす角度が前記撓み方向前側部分における角度よりも小さく設定されていることを特徴とするコネクタ。When the terminal fitting is inserted into the cavity provided in the connector housing from the rear, the lance provided in the cavity is bent and deformed in a direction intersecting with the insertion / removal direction of the terminal fitting and then returns and is elastic with respect to the terminal fitting. Is locked in place,
Of the locking surface of the lance with respect to the terminal fitting, the front part in the bending direction is inclined so as to form an obtuse angle with respect to the drawing direction of the terminal fitting, whereas the rear part in the bending direction is in the drawing direction. The connector is characterized in that an angle to the connector is set smaller than an angle of the front portion in the bending direction.
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