JP3927053B2 - 射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型および樹脂成形方法 - Google Patents

射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型および樹脂成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は金型を用いた樹脂成形に関し、特に複数の成形方法および成形機に対応可能な、射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型および樹脂成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂成形においては、それぞれの樹脂成形品ごとに専用の樹脂成形金型を用いて成形が行われている。例えば射出成形に適した樹脂成形品については、キャビティ内へ溶融樹脂を射出充填する位置が最適の位置に形成された専用の射出成形用樹脂成形金型が用いられている。また圧縮成形に適した樹脂成形品については、樹脂材料をキャビティ内に供給後、可動金型により前記樹脂材料を圧縮可能な専用の圧縮成形用樹脂成形金型が用いられている。しかし上記したこれらの樹脂成形金型は、いずれも一つの成形方法のみに専用に用いられるものであって、一つの樹脂成形金型により、複数の成形方法を実施できるものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが成形方法の確立していない樹脂成形品を製造しようとする場合、どのような成形方法が最適であるかは、実際に金型を製造し、成形をしてみないと解らない場合が多い。また新規な特殊形状の樹脂成形品を射出成形により成形する場合は、どの位置からキャビティ内に樹脂を射出充填することが最適であるかは、実際に金型を製造し、成形してみないと解らない場合がある。よって従来では成形方法が確立していない樹脂成形品や新規な特殊形状の樹脂成形品を製造しようとする場合は、複数の金型を製造し、実際に成形してみて最適な成形方法を選択決定することが行われていた。そのため複数の金型を製造するための費用が余分に発生していた。そこで本発明においては、成形方法の確立していない樹脂成形品や新規な特殊形状の樹脂成形品を製造しようとする場合に、一つの樹脂成形金型により、複数の成形方法を実施可能とし、そのうちの最適な成形方法を選択することにより、樹脂成形金型を複数製造する費用を抑制することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本願請求項1に記載の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型は、型締装置により型締された第一の金型と第二の金型との間にキャビティが形成される射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型において、金型外部からキャビティに向けて複数の連通孔が形成され、該連通孔には、射出装置のノズルがノズル当接部に当接され前記射出装置から射出される溶融樹脂をキャビティに供給するスプルブッシュおよびキャビティ形成面の一部を構成する蓋の両方からいずれか一方が選択的に固着可能とされ、前記蓋がなされる場合は少なくとも一成形サイクルに亘って固着されることを特徴とする。
【0005】
本願請求項2に記載の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型は、型締装置により型締された第一の金型と第二の金型との間にキャビティが形成される射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型において、金型外部からキャビティに向けて複数の連通孔が形成され、該連通孔には、キャビティに溶融樹脂を供給するノズルの嵌挿、射出装置のノズルがノズル当接部に当接され前記射出装置から射出される溶融樹脂をキャビティに供給するスプルブッシュの固着、およびキャビティ形成面の一部を構成する蓋の固着のうち、前記ノズルの嵌挿と前記蓋の固着が少なくとも選択可能であって、前記蓋がなされる場合は少なくとも一成形サイクルに亘って固着されることを特徴とする。
【0006】
本願請求項3に記載の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型は、請求項1または請求項2において、周囲に外壁部を有し前記外壁部の内側に側壁部が形成される第一の金型と、前記外壁部の側壁部に嵌合される側壁部と前面にキャビティ形成面が形成されるコア部を有する第二の金型とが設けられ、前記外壁部の外壁面からキャビティに向けて貫通形成される第一の連通孔と、前記コア部の内部に金型取付面からキャビティに向けて貫通形成される第二の連通孔と、前記第一の金型と前記第二の金型とのパーティング面に形成される第三の連通孔のうち、少なくとも二の連通孔が形成されたことを特徴とする。
【0007】
本願請求項4に記載の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、上下方向に可動盤と固定盤が設けられた竪型射出成形機または竪型射出圧縮成形機と、水平方向に可動盤と固定盤が設けられた横型射出成形機または横型射出圧縮成形機とのいずれにでも取付け可能なことを特徴とする。
【0008】
本願請求項5に記載の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形方法は、型締装置により型締された第一の金型と第二の金型との間にキャビティが形成され該キャビティに樹脂材料を供給して成形する射出成形機の樹脂成形方法において、金型外部からキャビティに向けて複数の連通孔が形成され、前記連通孔の一以外をキャビティ形成面の一部を構成する蓋を少なくとも一成形サイクルの間に亘って固着して閉鎖するとともに、前記連通孔の一に射出装置のノズルがノズル当接部に当接され射出装置からキャビティに溶融樹脂を供給するスプルブッシュを設け、前記スプルブッシュを介してキャビティに溶融樹脂を射出することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明について図1ないし図5を参照して説明する。図1は、本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型を、射出装置が水平に配設された竪型射出圧縮成形機に取付けた図である。図2は、本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型を、射出装置が垂直に配設された竪型射出成形機に取付けた図である。図3は、本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型を、射出装置が水平に配設された横型射出成形機に取付けた図である。図4は、本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型を、射出装置が水平に配設された射出圧縮成形機に取付けた図である。図5は、本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型を、図1に示される射出圧縮成形機に取付け、金型のパーティング面から射出を行う図である。図6は、樹脂成形金型を、竪型圧縮成形機に取付けた図である。図7は、樹脂成形金型を、スタンピング成形機に取付けた図である。
【0010】
図1ないし図5に示されるように、本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型は、第一の金型1と第二の金型2とからなり、前記金型を嵌合した際には金型の間にはキャビティCが形成可能となっている。本発明の第一の金型1と第二の金型2は取付けられる成形機によって、固定金型、可動金型のいずれとしても取付けられる。
【0011】
第一の金型1は周囲に外壁部3を有するとともに、内側に凹部4が形成されている。前記凹部4には凹状の中子の一種であるキャビティ形成部5が着脱可能に取付けられている。キャビティ形成部5の側壁部5aは外壁部3の一部を構成しており、内側にはキャビティ形成面6が形成されている。そして第一の金型1の一側の外壁部3には外壁面3aからキャビティCに向けて略直角方向に第一の連通孔7が貫通形成されている。図1R>1に示されるように第一の連通孔7は、外壁面3a側に大径部7aが設けられ、キャビティC側には小径部7bが形成され、その境には段部7cが形成されている。一方、射出装置8のノズル9にも大径部9aと小径部9bとが形成され、その境には段部9cが形成され、ノズル先端には垂直方向に平坦で中央に射出孔を有するノズル先端面9dが形成されている。そして前記第一の連通孔7にはノズル9が直接嵌挿可能に設けられ、ノズル9を第一の連通孔7に嵌挿した際、ノズル先端面9dがキャビティCに直接接続され、第一の連通孔7の段部7cとノズル9の段部9cとが直接当接されるとともに、第一の連通孔7の小径部7bに対してノズル9の小径部9bは溶融樹脂が通過しない僅かな間隔を隔てて嵌挿されるように設けられている。
【0012】
また図2に示されるように、第一の連通孔7は、キャビティ形成面の一部であり前記第一の連通孔7を閉鎖する蓋10が固着可能に設けられている。前記蓋10は第一の連通孔7の形状に合せて、大径部と小径部とが形成され、先端側にキャビティ形成面10aが形成されている。そして蓋10は連通孔7への固着時に連通孔7との間を、樹脂の通過する隙間なく密封することにより、キャビティC内のキャビティ形成面6および後述するキャビティ形成面17と連続したキャビティ形成面10aを形成することが可能である。よって第一の連通孔7は、前記ノズル9を嵌挿するか、または前記蓋10を固着するかのいずれか一方を選択可能に形成されている。
【0013】
そしてこの実施の形態では、キャビティ形成部5は、樹脂成形品の形状に応じて異なるキャビティ形成面6を有するキャビティ形成部5と交換可能となっている。また第一の金型1の金型取付面11には調節板12が取付け可能に設けられている。なおこの実施の形態においては、第一の連通孔7は、ノズル9の嵌挿、および蓋10の固着のいずれか一方を選択可能である例について記載したが、第一の連通孔7にスプルブッシュ13を固着可能とし、スプルブッシュ13のノズル当接部13aにノズル9を当接させ、スプルブッシュ13を介してキャビティCに溶融樹脂M1を供給するようにしてもよい。その場合は、第一の連通孔7は、ノズル9の嵌挿、蓋10の固着、およびスプルブッシュ13の固着、のうちの少なくとも二が選択可能に設けられる。また、第一の連通孔7の数については必ずしも一に限定されるものではない。
【0014】
第二の金型2の前方側には凹部14が形成されており、前記凹部14には中子の一種であり、第二の金型2のコア部を形成するキャビティ形成部15が着脱可能に取付けられている。キャビティ形成部15の側壁部15aは前記した第一の金型1のキャビティ形成部5の側壁部5aにカジリを生じない程度の間隔を隔てて嵌合可能に形成されており、前方側にはキャビティ形成面17が形成されている。そして第二の金型2におけるコア部の内部には、金型取付面18からキャビティCに向けて略直角方向に向けて第二の連通孔19が貫通形成されている。
【0015】
そして図1と図2に示されるように、第二の連通孔19には溶融樹脂M1をキャビティCに供給するスプルブッシュ13およびキャビティ形成面の一部であり前記第二の連通孔19を閉鎖する蓋20のいずれか一方が選択的に固着可能に設けられている。第二の連通孔19には大径部と小径部とが形成されており、第二の連通孔19に固着されるスプルブッシュ13も大径部と小径部が形成されている。また蓋20についても大径部と小径部が形成され、その先端側にはキャビティ形成面20aが形成されている。そして蓋20は連通孔19への固着時に連通孔19との間を、樹脂の通過する隙間なく密封することにより、キャビティC内のキャビティ形成面17と連続したキャビティ形成面20aを形成することが可能である。そして第二の金型2の金型取付面18側から、スプルブッシュ13または蓋20を挿入し、図1と図5に示されるように、第二の金型2を盤に直接取付けるか、または調節板12を介して盤に取付けることにより、スプルブッシュ13または蓋20は第二の金型2に選択的に固着される。図2に示されるように、スプルブッシュ13が固着される場合は、スプルブッシュ13のノズル当接部13aが射出装置8側に露出するように設けられている。そしてスプルブッシュ13が第二の連通孔19または上記の第一の連通孔7に固着され、ノズル当接部13aにノズル9が当接される場合は、ノズル9は段部9cが形成されない公知のものが使用される。
【0016】
この実施の形態では、キャビティ形成部15は、樹脂成形品の形状に応じて異なるキャビティ形成面17を有するキャビティ形成部15と交換可能となっている。また第二の金型2の金型取付面18には調節板12が取付け可能に設けられている。なお、第二の連通孔19の数については一に限定されるものではない。

【0017】
また図1において、第一の金型1の他側の、第一の金型1の外壁部3と第二の金型2との間のパーティング面PLには第三の連通孔21がキャビティCへ向けて形成され、第一の金型1と第二の金型2には溶融樹脂通路部21a,21bがそれぞれ形成されている。第三の連通孔21は第一の金型1と第二の金型2とが当接された際に、両金型の間にノズル9が当接され、パーティング射出を行う際に用いられ、図1に示される状態では第一の金型1のキャビティ形成部5と第二の金型2のキャビティ形成部15とによって閉鎖されている。つまり図1の状態ではキャビティ形成部5,15が第一の金型1および第二の金型2に固着された蓋の役割を果たしており、図5に示されるように、キャビティ形成部5,15を、キャビティ形成部22,23に交換することにより、パーティング面PLに金型外部からキャビティCに向けて第三の連通孔21が連通形成される。
【0018】
よって第三の連通孔21は、キャビティCに溶融樹脂M1を供給するノズル9の当接、およびキャビティ形成面24,25の一部を構成する蓋の固着のいずれか一方を選択可能である。なお、第三の連通孔21の数については一に限定されるものではなく、例えばパーティング面PLに径の異なる複数の第三の連通孔21を設けてもよい。この第三の連通孔21のノズル当接部21cにノズル9が当接される場合も、ノズル9は段部9cが形成されない公知のものが使用される。
【0019】
なお本発明においては、樹脂成形金型に対して、第一の連通孔7,第二の連通孔19,第三の連通孔21のうちのいずれか一が形成されていれば、発明を実施することができる。例えばスプルブッシュ13と蓋20を選択的に固着する連通孔19の一が、キャビティCに向けて形成されていれば、射出成形または射出圧縮成形と、圧縮成形を兼用して実施することが可能である。しかし本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型は、第一の連通孔7,第二の連通孔19,第三の連通孔21のうちの少なくとも二を組合わせて使用してもよい。なお、連通孔の種類の組合わせについては適宜選択可能であり、ある特定の種類の連通孔が二以上でもよい。またキャビティ形成部5,15,22,23は、本発明にとって必須のものでなく、キャビティ形成部を用いずに凹部とコア部を形成し、連通孔7等と、蓋10等、スプルブッシュ13、またはノズル9によって発明を構成することが可能である。更にキャビティ形成部5,15はそれぞれ複数に分割可能であってもよく、一部を取外しすることにより別のキャビティCを形成するものであってもよい。そしてキャビティ形成部5,15には図示しない温調装置を設けてもよく、キャビティ形成部15には図示しない成形品突き出し装置が取付けられたものであってもよい。
【0020】
次に各図を参照して本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型である第一の金型1と第二の金型2による複数の成形方法について説明する。図1に示される竪型射出圧縮成形機26においては、第一の金型1が下部固定金型として調節板12を介して下部固定盤27に取付けられ、第二の金型2が上部可動金型として上部可動盤28に取付けられ、射出装置8が水平方向に設けられている。そして第二の金型2の第二の連通孔19にはキャビティ形成面17の一部を構成する蓋20が、少なくとも一成形サイクルの間に亘って固着され、第二の連通孔19を閉鎖しているとともに、第一の金型1の外壁部3に形成された第一の連通孔7には溶融樹脂M1の供給時に、射出装置8のノズル9が直接嵌挿可能に設けられている。また第一の金型1のキャビティ形成部5と第二の金型2のキャビティ形成部15は、第三の連通孔21を閉鎖する蓋の役割を果たしている。
【0021】
そして図示しない型締装置により第一の金型1と第二の金型2とが型締され、ノズル9からキャビティC内に直接溶融樹脂M1の供給が行われた後、第二の金型2を第一の金型1と平行を保ちつつ下降させ、キャビティC内の溶融樹脂M1の圧縮を行うことにより、いわゆる射出圧縮成形が行われる。そして第二の金型2の下降とともに第二の金型2のキャビティ形成部15の側壁部15aにより、第一の連通孔7が閉鎖されゲートカットが行われる。そして射出装置8の計量が終了すると、ノズル9は後退し、次の成形に備える。
【0022】
図2に示される竪型射出成形機29においては、第一の金型1が下部可動金型として調節板12を介して下部可動盤30に取付けられ、第二の金型2が上部固定金型として上部固定盤31に取付けられ、射出装置8が垂直方向に設けられている。そして第一の金型1の外壁部3に形成された第一の連通孔7には、キャビティ形成面6の一部を構成する蓋10が固着されて閉鎖されるとともに、第二の金型2のコア部の内部に金型取付面18から貫通形成された第二の連通孔19にはスプルブッシュ13が固着されている。また第一の金型1のキャビティ形成部5と第二の金型2のキャビティ形成部15は、第三の連通孔21を閉鎖する蓋の役割を果たしている。そして図示しない型締装置により第一の金型1と第二の金型2とが型締され、スプルブッシュ13のノズル当接部13aに、垂直方向に設けられた射出装置8のノズル9が当接され、スプルブッシュ13を介してキャビティC内に溶融樹脂M1の供給が行われる。
【0023】
図3に示される横型射出成形機32においては、第一の金型1が可動金型として調節板12を介して可動盤33に取付けられ、第二の金型2が固定金型として前記可動盤33と水平方向に向かい合って設けられた固定盤34に取付けられ、射出装置8が水平方向に設けられている。そして第一の金型1の第一の連通孔7には蓋10が固着され閉鎖されるとともに、第二の金型2の第二の連通孔19にはスプルブッシュ13が固着されている。また第一の金型1のキャビティ形成部5と第二の金型2のキャビティ形成部15は、第三の連通孔21を閉鎖する蓋の役割を果たしている。そして図示しない型締装置により第一の金型1と第二の金型2とが型締され、スプルブッシュ13のノズル当接部13aに、ノズル9が当接され、スプルブッシュ13を介してキャビティC内に溶融樹脂M1の供給が行われる。
【0024】
図4に示される横型射出圧縮成形機35においては、第一の金型1が可動金型として調節板12を介して可動盤36に取付けられ、第二の金型2が固定金型として前記可動盤36と水平方向に向かい合って設けられた固定盤37に取付けられ、射出装置8が水平方向に設けられている。そして第一の金型1の第一の連通孔7には蓋10が固着され閉鎖されるとともに、第二の金型2の第二の連通孔19にはスプルブッシュ13が固着されている。また第一の金型1のキャビティ形成部5と第二の金型2のキャビティ形成部15は、第三の連通孔21を閉鎖する蓋の役割を果たしている。そして図示しない型締装置により第一の金型1と第二の金型2とが型締され、スプルブッシュ13のノズル当接部13aに、ノズル9が当接され、スプルブッシュ13を介してキャビティC内に溶融樹脂M1の供給がされると、第一の金型1が第二の金型2との平行を保ちつつ型開方向へ移動される。そして溶融樹脂M1の供給が完了した後、第一の金型1を第二の金型2との平行度を保ちつつ型締方向へ移動させ、キャビティC内の溶融樹脂M1の圧縮を行う。また、予め第一の金型1と第二の金型2との間隔を保った位置に停止させ、キャビティC内に溶融樹脂M1が供給された後に第一の金型1を第二の金型2に向けて移動させ、キャビティC内の溶融樹脂M1の圧縮を行うようにしてもよい。
【0025】
図5に示されるのは、図1に示される竪型射出圧縮成形機26を用いて、異なる成形方法を実施するものである。図5に示される例では、第一の金型1と第二の金型2との間のパーティング面PLに設けられた第三の連通孔21からパーティング射出を行う。まず、図1において第一の金型1と下部固定盤27との間に取付けてあった調節板12を取外して、第二の金型2と上部可動盤28との間に取付けるとともに、第一の金型1を下部固定盤27に直接取付ける。これは竪型射出圧縮成形機26の高さが一定である射出装置8のノズル9の位置に対して、第三の連通孔21のノズル当接部21cの高さを調節するために行う作業である。またこのとき、第一の金型1と第二の金型2の向きは、他側にあった第三の連通孔21が一側の射出装置8の側に向くように、図1の第一の金型1と第二の金型2の取付け状態から、金型を180度回転させて取付けられる。
【0026】
そして第一の金型1と第二の金型2の内部においても第一の金型1のキャビティ形成部5と、第二の金型2のキャビティ形成部15は、図5に示されるように異なるキャビティ形成部22,23に変更される。前記キャビティ形成部22,23には第一の金型1の溶融樹脂通路部21a、第二の金型2の溶融樹脂通路部21bに連通して溶融樹脂通路部22a,23aが形成されており、上記により第三の連通孔21は金型外部からキャビティCに連通形成される。また同時に、第一の金型1の第一の連通孔7と、第二の金型2の第二の連通孔19は新しいキャビティ形成部22,23により閉鎖される。つまり、この場合はキャビティ形成部22,23が第一の連通孔7,第二の連通孔19の蓋10,20の役割をすることになる。そして図示しない型締装置により第一の金型1と第二の金型2とが型締され、第一の金型1と第二の金型2とのパーティング面PLに形成された、第三の連通孔21のノズル当接部21cにノズル9を当接させ、前記ノズル9から第三の連通孔21の溶融樹脂通路部21a,21bの間と、溶融樹脂通路部22a,23aの間を介して溶融樹脂M1をキャビティC内に供給する。この図5に示される成形方法においては、キャビティCに溶融樹脂M1を供給後の圧縮は行われない。なお、図5に示される例では、竪型射出圧縮成形機26を用いたが、別の射出装置が水平に配設された竪型射出成形機を用いてもよい。
【0027】
図6に示される圧縮成形機38においては、第一の金型1が下部固定金型として下部固定盤39に取付けられ、第二の金型2が上部可動金型として上部可動盤40に取付けられている。そして第一の金型1の第一の連通孔7と、第二の金型2の第二の連通孔19はそれぞれ、蓋10,20が固着され閉鎖されている。また第一の金型1のキャビティ形成部41と第二の金型2のキャビティ形成部42は、第三の連通孔21を閉鎖する蓋の役割を果たしている。よって第一の金型1に対して第二の金型2を下降させ第一の金型1と嵌合させることによりキャビティCは密封可能に設けられている。
【0028】
そして第二の金型2を上昇させ、第一の金型1と第二の金型2との間を開放し、開放した空間から樹脂材料M2を第一の金型1のキャビティ形成面43上に供給し、第二の金型2を第一の金型1に向けて下降させ嵌合させることにより、キャビティCを形成するとともに、供給された樹脂材料M2を図示しない圧縮装置によって圧縮して成形を行う。圧縮成形においては投入される樹脂材料M2は、粉体または一次成形された樹脂板が用いられる。また、上記の圧縮成形機38においては、下方に下部固定盤39が形成され、第一の金型1が下部固定金型として取付けられる例について説明したが、上部に固定盤が形成され、第二の金型2が上部固定金型として取付けられ、第一の金型1が下部可動金型として取付けられる例であってもよい。
【0029】
図7に示されるスタンピング成形機44においては、第一の金型1が下部固定金型として下部固定盤45に取付けられ、第二の金型2が上部可動金型として上部可動盤46に取付けられている。そして連通孔7,19,21については先の圧縮成形機38の場合と同様にすべてに蓋10,20等が固着され閉鎖されている。スタンピング成形機44の成形においては、図示しない型開閉装置により上部可動盤46と第二の金型2を上方に移動させ、第一の金型1と第二の金型2との間を開放した上で、射出装置47のノズル48を第一の金型1のキャビティ形成面49の上部に臨ませ、ノズル48の位置を二次元方向に移動させながら、ノズル48から溶融樹脂M3を供給する。そして所定量の溶融樹脂M3が第一の金型1のキャビティ形成面49上に供給されると、ノズル48が後退し、第二の金型2が下降して嵌合され、溶融樹脂M3の圧縮が行われる。
【0030】
なお本発明に用いられる成形機および成形方法については、図1ないし図5のものに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しないものであれば、他の成形機および他の成形方法を用いるものであってもよい。また成形される成形品については、燃料電池のセパレータや導光板の成形に用いられるが、その用途を限定されるものではない。
【0031】
【発明の効果】
本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型においては、金型外部からキャビティに向けて複数の連通孔が形成され、該連通孔には、射出装置のノズルがノズル当接部に当接され前記射出装置から射出される溶融樹脂をキャビティに供給するスプルブッシュおよびキャビティ形成面の一部を構成する蓋の両方からいずれか一方が選択的に固着 可能とされ、前記蓋がなされる場合は少なくとも一成形サイクルに亘って固着されているので、一の樹脂成形金型によって複数の成形方法を実施可能である。更には複数の連通孔にノズルを直接嵌挿、またはキャビティに溶融樹脂を供給するスプルブッシュおよびキャビティ形成面の一部を構成する蓋を選択的に取付けることにより、一の樹脂成形金型により、射出成形における射出位置および射出方法が変更可能であり、横形射出成形機、竪型射出成形機が使用可能であり、射出圧縮成形やパーティング射出成形を実施することも可能である。そして特に本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型においては、連通孔を蓋により樹脂の通過する隙間なく密封することにより、キャビティ内の他のキャビティ形成面と連続したキャビティ形成面を形成することが可能であり、連通孔の貫通形成および閉鎖も自在である。よって成形方法の確立していない樹脂成形品を製造しようとする場合、一の樹脂成形金型によって、前記した複数の成形方法を実施することができるので、成形方法に応じて別個に金型を製造する必要がなく、金型製造に関するコストを削減することができる。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型を、射出装置が水平に配設された竪型射出圧縮成形機に取付けた図である。
【図2】 本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型を、射出装置が垂直に配設された竪型射出成形機に取付けた図である。
【図3】 本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型を、射出装置が水平に配設された横型射出成形機に取付けた図である。
【図4】 本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型を、射出装置が水平に配設された射出圧縮成形機に取付けた図である。
【図5】 本発明の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型を、図1に示される射出圧縮成形機に取付け、金型のパーティング面から射出を行う図である。
【図6】 樹脂成形金型を、竪型圧縮成形機に取付けた図である。
【図7】 樹脂成形金型を、スタンピング成形機に取付けた図である。
【符号の説明】
1 ……… 第一の金型
2 ……… 第二の金型
3 ……… 外壁部
4,14 …… 凹部
5,15,22,23,41,42 …… キャビティ形成部
6,10a,17,20a,24,25,43,49 …… キャビティ形成面
5a,15a …… 側壁部
7 ……… 第一の連通孔
7a,9a, …… 大径部
7b,9b, …… 小径部
7c,9c …… 段部
9d …… ノズル先端面
8,47 …… 射出装置
9,48 …… ノズル
10,20 …… 蓋
11,18 …… 金型取付面
12 …… 調節板
13 …… スプルブッシュ
13a,21c … ノズル当接部
19 …… 第二の連通孔
21 …… 第三の連通孔
21a,21b,22a,23a … 溶融樹脂通路部
26 …… 竪型射出圧縮成形機
27,39,45 …… 下部固定盤
28,40,46 …… 上部可動盤
29 …… 竪型射出成形機
30 …… 下部可動盤
31 …… 上部固定盤
32 …… 横形射出成形機
33,36 …… 可動盤
34,37 …… 固定盤
35 …… 横形射出圧縮成形機
38 …… 圧縮成形機
44 …… スタンピング成形機
C ……… キャビティ
PL …… パーティング面
M1 …… 溶融樹脂
M2 …… 樹脂材料
M3 …… 溶融樹脂

Claims (5)

  1. 型締装置により型締された第一の金型と第二の金型との間にキャビティが形成される射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型において、
    金型外部からキャビティに向けて複数の連通孔が形成され、該連通孔には、射出装置のノズルがノズル当接部に当接され前記射出装置から射出される溶融樹脂をキャビティに供給するスプルブッシュおよびキャビティ形成面の一部を構成する蓋の両方からいずれか一方選択的に固着可能とされ、前記蓋がなされる場合は少なくとも一成形サイクルに亘って固着されることを特徴とする射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型。
  2. 型締装置により型締された第一の金型と第二の金型との間にキャビティが形成される射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型において、
    金型外部からキャビティに向けて複数の連通孔が形成され、該連通孔には、キャビティに溶融樹脂を供給するノズルの嵌挿、射出装置のノズルがノズル当接部に当接され前記射出装置から射出される溶融樹脂をキャビティに供給するスプルブッシュの固着、およびキャビティ形成面の一部を構成する蓋の固着のうち、前記ノズルの嵌挿と前記蓋の固着が少なくとも選択可能であって、前記蓋がなされる場合は少なくとも一成形サイクルに亘って固着されることを特徴とする射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型。
  3. 周囲に外壁部を有し前記外壁部の内側に側壁部が形成される第一の金型と、前記外壁部の側壁部に嵌合される側壁部と前面にキャビティ形成面が形成されるコア部を有する第二の金型とが設けられ、前記外壁部の外壁面からキャビティに向けて貫通形成される第一の連通孔と、前記コア部の内部に金型取付面からキャビティに向けて貫通形成される第二の連通孔と、前記第一の金型と前記第二の金型とのパーティング面に形成される第三の連通孔のうち、少なくとも二の連通孔が形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型。
  4. 上下方向に可動盤と固定盤が設けられた竪型射出成形機または竪型射出圧縮成形機と、水平方向に可動盤と固定盤が設けられた横型射出成形機または横型射出圧縮成形機とのいずれにでも取付け可能なことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形金型。
  5. 型締装置により型締された第一の金型と第二の金型との間にキャビティが形成され該キャビティに樹脂材料を供給して成形する射出成形機の樹脂成形方法において、金型外部からキャビティに向けて複数の連通孔が形成され、前記連通孔の一以外をキャビティ形成面の一部を構成する蓋を少なくとも一成形サイクルの間に亘って固着して閉鎖するとともに、前記連通孔の一に射出装置のノズルがノズル当接部に当接され射出装置からキャビティに溶融樹脂を供給するスプルブッシュを設け、前記スプルブッシュを介してキャビティに溶融樹脂を射出することを特徴とする射出成形機または射出圧縮成形機の樹脂成形方法。
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