JP3927031B2 - 電極アレイから高品質の筋電信号を形成するための方法およびシステム - Google Patents

電極アレイから高品質の筋電信号を形成するための方法およびシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極アレイを使用して得られた信号から高品質の筋電信号を形成するための方法およびシステムに関するものであり、本発明においては、電極によって検出された信号が、重みづけ関数を使用することによって修正される。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
筋肉が収縮する際に筋電的活性を生成するという生理学的機構は、長い間にわたって公知であり、理解されている。特に、電極アレイを使用することによって筋肉からの筋電信号を記録する方法は、生理学におけるテーマとして理論的に周知である。
【0003】
理論的理解が顕著なものであるにしても、この理論の生理学的応用は、実用的には未だ部分的には不十分なものである。今日では、筋肉の電気活性領域の中心からの電極アレイの位置ズレに基づき例えば電極フィルタリングといったような要因を考慮した標準化自動処理システムしか知られていない。この技術の応用は、電極どうしの間の間隔の変化に適合することができず、解剖学的間隔や電極間間隔の変化に対して、電極アレイから利用可能な信号を、最適化することができない。
【0004】
また、従来技術においては、筋肉の電気的活性領域の中心に対して非対称に配置された電極アレイから得られる信号を、完全に修正することができない。
【0005】
したがって、本発明の目的は、電極によって検出された信号を、筋肉の電気的活性領域から電極までの離間距離に関して電極検出信号を修正することを目的とした重みづけ関数を使用して処理することによって、従来技術における上記欠点を克服することである。
【0006】
本発明の他の目的は、電極アレイによっては測定できないような信号を予測することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
より詳細には、本発明においては、被験者の筋肉の電気的活性領域の筋電活性を表す高品質の筋電信号を形成するための方法であって、複数の電極からなるアレイを使用することによって、被験者の筋肉の電気的活性領域の筋電活性を代理する複数のEMG(筋電)信号を検出し、検出された複数のEMG信号に対して、電気的活性領域と複数の電極との間の相対的位置関係に関する修正機能を含んだ重みづけ関数を適用することにより、重みづけされた信号を形成し、重みづけされた信号どうしを組み合わせることにより、高品質の筋電信号を形成するという方法が提供される。
【0008】
本発明は、また、被験者の筋肉の電気的活性領域の筋電活性を表す高品質の筋電信号を形成するためのシステムであって、被験者の筋肉の電気的活性領域の筋電活性を代理する複数のEMG信号を検出するための、複数の電極からなるアレイと;検出された複数のEMG信号に対して適用することにより重みづけされた信号を形成するための重みづけフィルタであるとともに、電気的活性領域と複数の電極との間の相対的位置関係に関する修正機能を含んだ重みづけフィルタと;重みづけされた信号どうしを組み合わせることにより高品質の筋電信号を有した組合せ重みづけ信号を形成するための組合せ手段と;を具備するシステムに関するものである。
【0009】
本発明の好ましい実施形態においては、
−被験者の筋肉の電気的活性領域が、中心を有し、複数の電極が、それぞれの離間距離でもって、電気的活性領域の中心から離間されており、電極どうしが、電極間間隔でもって互いに離間されている、という場合において、重みづけ関数を、
−電気的活性領域の中心と、複数の電極と、の間の相対的位置関係と、
−電気的活性領域の中心と、複数の電極と、の間の離間距離と、
−電気的活性領域のサイズと、
−電極間間隔と、
に関する修正機能を含んだものとしたり;
−重みづけ関数を、相殺効果と距離による減衰効果との双方に関する修正機能を含んだものとしたり;
−被験者の筋肉の電気的活性領域が、中心を有し、さらに、複数の電極からなるアレイが、所定の電極間間隔でもって配置された一連の電極を有する場合において、各EMG信号を、アレイの中の少なくとも2つの電極を使用して検出するとともに、重みづけ関数の適用に際しては、
電極アレイに対しての電気的活性領域中心の位置を検出し、
重みづけ関数を、一連の電極に対しての電気的活性領域中心の位置に対して、関係づけ、
一連の電極に対しての電気的活性領域中心の位置に対して関係づけられた重みづけ関数を使用して、各EMG信号を重みづけしたり;
−一連の電極が、中心を有し、さらに、電気的活性領域の中心が、一連の電極の中心から位置ズレしている場合に、
電極を使用することにより、電気的活性領域中心の一方サイドにおいて、電気的活性領域中心の他方サイドよりも多数のEMG信号を検出し、この場合、他方サイドにおけるEMG信号が欠落することとなり、
複数のEMG信号の重みづけに際して、他方サイドにおける欠落EMG信号を一方サイドにおける対応EMG信号によって代替した後に、代替したものも含めて複数のEMG信号を重みづけしたり;
−重みづけされた信号どうしの組み合わせに際して、重みづけされた複数の信号の特性どうしを互いに加算したり、あるいは、重みづけされた信号どうしの組み合わせに際して、重みづけされた複数の信号の特性どうしの平均値を計算したり;
−本発明による方法およびシステムにおいては、さらに、重みづけされた信号どうしの組み合わせを行う前に、重みづけされた複数の信号の筋電品質を評価したり;
−筋電品質の評価に際しては、
−信号ノイズ比と、
−パワー密度における最大から最小への降下と、
−パワースペクトル変形と、
−心電図/食道蠕動に関連した電気的活性度と、
からなる少なくとも1つのパラメータの検出のための重みづけ信号品質インデックスを適用したり;
−筋電品質の評価に際しては、
電気活性領域中心の両サイドに位置した各電極によって検出した2つの重みづけ信号を加算することにより、加算信号を形成し、さらに、2つの重みづけ信号を減算することにより、減算信号を形成し、そして、加算信号と減算信号とを比較することにより、重みづけ信号の筋電品質を評価したり;
−本発明による方法およびシステムにおいては、さらに、重みづけされた信号どうしの組み合わせを行う前に、信号品質が不十分であると評価された重みづけ信号の代替操作を行ったり;
−本発明による方法およびシステムにおいては、信号品質が不十分であると評価された重みづけ信号の代替操作を、予測値によって、あるいは、筋電情報を含有しているものとして見なされた重みづけ信号の最後の値によって、代替したり;
−本発明による方法およびシステムにおいては、信号品質が不十分であると評価された重みづけ信号を、より高品質の筋電信号によって代替したり;
する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の目的や利点や他の特徴点は、添付図面を参照しつつ、本発明を限定するものではなく単なる例示としての本発明の好ましい実施形態に関する以下の説明を読むことにより、明瞭となるであろう。
【0011】
筋肉によって形成された筋電信号は、筋肉の電気的活性領域の中心を通過する電極アレイによって検出することができる。電極によって検出されたEMG信号は、筋電成分とノイズ成分とを有している。筋肉の電気的活性領域の中心位置は、複数の電極対の極性が電極アレイの一端から他端にわたって一定である場合には、電極によって検出されたEMG信号の筋電成分の極性の反転に基づいて検出することができる。
【0012】
被験者の横隔膜によって生成された筋電信号に関連した好ましい実施形態について説明するけれども、本発明の範囲内においては、横隔膜以外の筋肉の電気的活性を代理する信号を処理できることに注意されたい。
【0013】
本発明の好ましい実施形態においては、ヒト被験者(14)の横隔膜(11)の筋電的活性度が、食道用カテーテル(13)の自由端部分(15)上に取り付けられた例えば符号(12)で示すような複数の電極からなるアレイ(図1および図2)を使用して、測定される。図2に明瞭に示されているように、電極どうしは、電極間間隔(d)という距離だけ互いに離間されている。図1には、カテーテル(13)が、外鼻孔または口を通して被験者の食道内へと導入されている様子が示されている。これにより、複数の電極(12)からなるアレイは、胃と食道との接合部分をなす高さ位置に配置される。
【0014】
複数の電極(12)は、ステンレススチールワイヤ(図示せず)をカテーテル(13)の周囲に巻回することにより、カテーテル(13)の自由端部分(15)上に設置することができる。巻回されたステンレススチールワイヤは、半田によって円滑化された粗表面をもたらす。粗表面には、ニッケルや銅や金や銀といったようなものが電気メッキされる。当然のことながら、他の電極構造を使用することも、本発明の範囲内である。また、複数の電極(12)は、可能であれば、集中治療室(ICU)内の患者に通常的に使用されるような経鼻胃供給チューブ(図示せず)に対して適用することができる。
【0015】
電気ワイヤ(図示せず)が、例えば符号(1〜7)で示すような各電極対を、一群をなす複数の差動アンプ(16)の中のそれぞれ対応する1つの差動アンプに対して、接続する。明らかなように、これら電気ワイヤは、各電極(12)から各アンプ(16)へとカテーテル(13)に追従しており、好ましくは、カテーテル(13)に対して一体化されている。好ましくは、複数の電極(12)がなす様々な電極対(1〜7)によって収集されたEMGdi信号(横隔膜からのEMG信号)を伝達する電気ワイヤは、外部ノイズを低減するために特に電源による50Hzや60Hzの電流および電圧からの擾乱を低減するために、シールドされている。
【0016】
一群をなす複数の差動アンプ(16)は、各EMGdi信号の増幅とバンドパスフィルタリングとを行う。この減算ステップは、アンプ(16)が単一目的のものである場合にはあるいは同等に構成されたアンプ(単一極性読取)である場合には、パーソナルコンピュータ(19)において行うこともできる。
【0017】
図1および図2に示す例においては、カテーテル(13)の自由端部分(15)には、8個の電極(12)からなるアレイが設けられている。8個の電極は、互いに隣接する電極(12)からなる7個の電極対(1,2,3,4,5,6,7)を形成し、7個の電極対は、互いに異なる7個のEMGdi信号を収集する。横隔膜の筋電活性を、8個の電極(12)からなるアレイを自由端部分(15)上に有した食道用カテーテル(13)によって、正確に測定できることがわかっているけれども、複数の電極(12)からなる複数の電極対の数および/または構成は、被験者の解剖学的形態や横隔膜の移動状況に応じて、様々に変更することができる。また、各電極対(1〜7)は、隣接する電極からなる対である必要はなく、電極対は、互いにオーバーラップする電極対とすることができる。あるいは、他の任意の構成とすることができる。
【0018】
EMGdi信号の記録における主要な課題は、ノイズレベルをできる限り小さく維持することと、ノイズレベルをできる限り一定に維持することと、である。電極(12)から差動アンプ(16)へとEMGdi信号を伝達する電気ワイヤが、アンテナとして動作することにより、上述したように、これら電気ワイヤをシールドすることによって付加的な外部ノイズからEMGdi信号を保護することは、非常に重要である。また、差動アンプ(16)を収容している容器は、好ましくは、できる限り小さなものとされ(小型化され)、また、電極(12)とアンプ(16)との間の距離を極力低減し得るよう、被験者の鼻のごく近傍に配置される。
【0019】
増幅されたEMGdi信号は、ユニット(18)の中の各アイソレーションアンプを通してパーソナルコンピュータ(19)によってサンプリングされ、これにより、一定の持続時間を有した複数の信号セグメントが形成される。ユニット(18)は、差動アンプやアイソレーションアンプといったような様々な電子部品に対して電力を供給するとともに、被験者とこのような電力とを適切にかつ確実に絶縁する。ユニット(18)は、さらに、エイリアシング効果を除去し得るよう、各EMGdi信号チャネル内に、それぞれバンドパスフィルタを備えている。それぞれのEMGdi信号セグメントは、その後、アナログからデジタルへと変換された後に、パーソナルコンピュータ(19)内においてデジタル的に処理される。アナログデジタル変換は、便宜的には、パーソナルコンピュータ(19)内に設置されたアナログデジタルコンバータによって、行われる。パーソナルコンピュータ(19)は、モニタ(40)とキーボード(31)とを備えている。
【0020】
当業者であれば、差動アンプ(16)と、アイソレーションアンプおよび電源からなるユニット(18)と、を適切に構成することができる。したがって、アンプ(16)およびユニット(18)については、ここでは、これ以上の説明はしないこととする。
【0021】
隣接する各電極(12)からなる電極対(1〜7)(図1および図2)によって収集されるとともにコンピュータ(19)に対して供給される7個のEMGdi信号の例が、図3に示されている。
【0022】
[ステップ401]
コンピュータ(19)によって行うべき最初の操作(図4におけるステップ401)は、フィルタリング操作である。これにより、図3のすべてのEMGdi信号から、電極移動による擾乱や心臓鼓動による擾乱や食道の蠕動による擾乱や電源系からの50Hzや60Hzの干渉や高周波ノイズが、除去される。このようなフィルタリングの実施は、当業者には通常的な技術範囲であると思われる。よって、これ以上の説明を省略する。
【0023】
[ステップ402,403]
横隔膜が、一般に、複数の電極(12)からなるアレイを有した食道用カテーテル(13)の長さ方向軸に対して垂直であることにより、複数の電極(12)のうちの一部だけが、横隔膜の近傍に位置することとなる。したがって、電極アレイに対しての横隔膜の位置を決定することが重要である。また、横隔膜は、呼吸時に移動する。本発明による方法およびシステムにおいては、横隔膜のこのような移動を考慮する。
【0024】
横隔膜(11)の中の、食道用カテーテル(13)が挿通することとなる筋肉トンネルを形成するクルーラル(crural)部分は、『横隔膜の電気的活性領域』(EARdi)と称される。このEARdiの厚さは、20〜30mmである。活性筋肉繊維の分布が、このEARdi内に、中心を有していると考えることができる。この中心は、すなわち、『横隔膜の電気的活性領域中心』(EARdi中心)であって、この中心から、EARdi信号の大部分が発生する。したがって、記録の極性が、電極アレイの一端から他端にわたって一定である場合には、EARdi中心の両サイドにおいて測定された各EARdi信号は、位相シフトを起こすことなく極性が反転することとなる。言い換えれば、電極アレイに沿って得られた複数のEMGdi信号は、EARdi中心に関して、極性が反転することとなる。
【0025】
EARdiの境界から中心に向けて移動すると、EMGdi信号のパワースペクトルは、次第に減衰するとともに、周波数が大きくなる。最も減衰したパワースペクトルを有した電極対(4)の両サイドにおいて信号極性が反転していることにより、EMGdi信号の生成点をなすEARdi中心を確認することができる。
【0026】
図4に示すように、コンピュータ(19)の他の機能は、複数の電極(12)からなるアレイに沿った、EARdi中心の位置を決定することである。EARdi中心は、定期的に更新される。すなわち、所定の時間インターバルでもって再決定される。
【0027】
この目的のために、ステップ402において、複数のEMGdi信号が対をなして相互に関係づけられ、ステップ403において、相関係数(r)が計算される。当業者には周知なように、相関は、2つの信号間の位相関係の統計的決定であり、これにより、本質的に、2つの信号間の類似性が、相関係数(r)という観点から計算される。負の相関係数(r)は、相互に関連づけられた信号どうしが互いに逆の極性を有していることを意味している。
【0028】
図5は、相関係数(r)の値と、EMGdi信号の相関に使用した2つの電極対に関する中点と、の関係を示している。この例においては、電極間間隔は、10mmである。曲線は、5mm(曲線20)、10mm(曲線21)、15mm(曲線22)、および、20mm(曲線23)という離間間隔をなす相関電極対に関して描かれている。図5から、電極対(4)の両サイドに位置した2つの電極対を相関させた場合に、負の相関係数(r)が得られることを、理解することができる。したがって、極性の反転が、電極対(4)の領域内において起こっていると考えられ、これは、図3の曲線によって確認される。したがって、EARdi中心が、電極対(4)を形成している2つの電極(12)の間の実質的に中点に位置していると考えることができる。
【0029】
[ステップ404]
ステップ404においては、相関係数が体系的に(あるいは、系統立てて)比較され、EARdi中心が決定される。例えば、EARdi中心は、各電極対に基づくEMGdi信号セグメントとその電極対の2つ隣りに位置する電極対に基づくEMGdi信号セグメントとを順次的に相互に関連づけることによって得られた曲線(21)における3つの最も負値の大きな相関係数の二乗法ベースの適合を使用した補間によって、正確に決定することができる。EARdi中心は、ある1つの電極対に対応づけられ、これにより、『参照位置』がもたらされる。この例においては、EARdi中心は、電極対(4)に対応づけられる。
【0030】
上述したように、複数の電極(12)からなるアレイに沿ったEARdi中心は、連続的に更新される。すなわち、互いにオーバーラップするかどうかは別として、所定の時間インターバルでもって再計算される。
【0031】
[ステップ405]
EARdi中心の両サイドにおいて得られた各EMGdi信号が、処理される。より詳細には、重みづけ関数による掛算/割算/加算/減算という処理が行われる。より詳細には、EMGdi信号の所定パラメータが、重みづけ関数によって掛算/割算/加算/減算される。この所定パラメータは、例えば矩形化された信号における強度やパワーや面積等といったような特性とすることができる。
【0032】
重みづけ関数は、電極アレイ中におけるEARdi中心に対しての相対位置に関して各EMGdi信号を調整し得るような数学的モデルによって決定することができる。また、重みづけ関数は、例えばEARdi中心の位置が既知である状況で電極アレイに沿って複数のEMGdi信号を測定するといったようにして、被験者の生体に関して測定された、重みづけ関数を記述するデータから得ることもできる。最後に、重みづけ関数は、数学的モデルと、被験者の生体において測定された、重みづけ関数を記述するデータと、の双方から決定することもできる。さらに、処理は、時間領域で行うこともまた周波数領域で行うことも、できる。
【0033】
重みづけ関数は、
−EARdi中心と、EMGdi信号を得た電極対と、の間の相対的位置関係と;
−EARdi中心と電極との離間距離と;
−横隔膜の電気的活性領域(EARdi)のサイズと;
−電極間間隔と;
に対する修正機能を含んでいる。
【0034】
電極アレイに関しての横隔膜の電気的活性領域(EARdi)の中心位置を知ることにより、数学的モデルによって、相殺効果と距離による減衰効果との双方を修正し得る重みづけ関数を得ることができる。
【0035】
この概念を例示する目的のために、所望信号源(601)からの所望信号(S)と、擾乱(602)からの擾乱信号(D)とが、複数の電極(603)からなるアレイによって検出されている図6の場合について説明する。電極アレイは、記号(n)によって識別されたN個の電極を有している。ここで、n=1,2,3,4,…,Nである。電極アレイは、直線状に配列されている必要はない。任意の構成が可能である。
【0036】
所定の電極(n)によって検出された信号は、1)ソース(601,602)の特性(点状のソース、あるいは、特定の方向性を有したライン状のソース、あるいは、湾曲したライン状のソース)と、2)ソース(601)と電極(n)との間の距離rs(n)およびソース(602)と電極(n)との間の距離rd(n)と、に依存する。ライン状のソースによる信号は、周波数と距離との双方に依存した、本質的に変形ベッセル関数によって記述される減衰を示し、点状のソースによる信号は、周波数には無関係に、距離に比例して減衰度合いが大きくなるような減衰を示す。
【0037】
各電極からの信号は、重みづけ関数W(n)によって処理される。この場合の重みづけ関数は、正とすることも負とすることもまたゼロとさえすることもできる重みづけフィルタである。その後、(n=1〜Nに関しての)すべての処理済み信号の総和が求められ、出力信号が得られる。
【0038】
以下の関係式は、スペクトル領域における信号調整を記述している。すなわち、所定電極(n)における信号u(n)は、次式で表される。
【数1】
Figure 0003927031
出力信号Out(604)は、次式で表される。
【数2】
Figure 0003927031
これら2つの式を組み合わせて項別に整理することにより、次式が得られる。
【数3】
Figure 0003927031
ここで、記号(fs)は、距離(rs)の関数として信号に対してもたらされる減衰および/または他のもの(例えば干渉)を記述する関数であり、記号(fd) は、距離(rd) の関数として信号に対してもたらされる減衰および/または他のもの(例えば干渉)を記述する関数である。
【0039】
図7は、重みづけ関数W(n)の一例を示すグラフである。図からわかるように、図7のグラフは、図3のEMGdi信号が得られるような電極対の配置およびステップ402〜404における相関係数(r)によって決定されたEARdi中心に関しての、重みづけ関数W(n)に関するものである。
【0040】
図7において、重みづけ関数W(n)を表す曲線(701)は、電極対(1,2,3,4,5,6,7)からの信号が、重みづけ関数W(n)のそれぞれの局所的ゲイン値によって表されていることを示している。すべての電極対に対しての局所的ゲイン値は、電極アレイに沿ったEARdi中心の位置によって決定される。より詳細には、電極対(4)の局所的ゲイン値は、電極対(4)の間に中心を置いた(実線(702)を参照されたい)EARdi中心自身の位置によって決定される曲線(701)のゲイン値である。電極対(1,2,3,5,6,7)の局所的ゲイン値は、EARdi中心から、電極間間隔の対応倍数だけ位置ズレした位置における(実線(703〜708)を参照されたい)曲線(701)のゲイン値である。図示の例においては、電極対(1)からの信号は、ゲイン値0.05(実線(703))によって表されており、電極対(2)からの信号は、ゲイン値0.3(実線(704))によって表されており、電極対(3)からの信号は、ゲイン値0.9(実線(705))によって表されており、電極対(4)からの信号は、ゲイン値0.3(実線(702))によって表されており、電極対(5)からの信号は、ゲイン値0.9(実線(706))によって表されており、電極対(6)からの信号は、ゲイン値0.3(実線(707))によって表されており、電極対(7)からの信号は、ゲイン値0.05(実線(708))によって表されている。
【0041】
一般的に言えば、式(3)における第1項が最大化され、第2項が最小化されるべきである。あるいは、興味のある応用に応じて、公知のフィルタリング手法を使用して、所望信号および擾乱信号のスペクトル分布を最適化すべきである。この最適化は、重みづけ関数W(n)の符号や強度やスペクトル(複素)成分を変更することにより、行われる。この処理は、信号源のタイプ(ライン状、点状、等)を予め知っておくことにより、また、信号スペクトル成分の対応する減衰特性(変形ベッセル関数、距離に比例する減衰、等)を知っておくおよび/または実験的蓄積を行っておくことにより、行うことができる。
【0042】
図8,9,10は、EARdi中心が一対の電極どうしの間の中心上に位置した状態からEARdi中心が電極にオーバーラップする状態へと、EARdi中心が電極アレイに沿って移動する際の影響を示している。これらのグラフは、電極対(4)に対してのEARdi中心位置の変化によって、電極アレイに沿っての信号強度がどのような影響を受けるかを、明瞭に示している。
【0043】
図8のグラフは、電極アレイの中心がEARdi中心を対称に覆っておりかつEARdi中心が電極対(4)の中央に位置している場合における、アレイをなす様々な電極対に関しての重みづけ関数W(n)のゲイン値を示している。EARdi中心の位置は、図7の場合と同じである。図8においては、電極によるフィルタリングは、対称的であり、電極対(4)において相殺効果が存在している。
【0044】
図9のグラフは、電極アレイの中心がEARdi中心に対して電極間間隔の0.5倍よりも小さい距離だけズレている場合における、アレイをなす様々な電極対に関しての重みづけ関数W(n)のゲイン値を示している。より詳細には、図9においては、EARdi中心は、電極間間隔の25%だけ移動している(図においては上方に移動している)。この例においては、重みづけ関数は、非対称ではあるものの、電極対(4)においてなおもいくらかの相殺効果が存在している。
【0045】
図10は、電極アレイの中心がEARdi中心に対して電極間間隔の0.5倍と同じ距離だけズレておりかつEARdi中心が電極上に位置している場合における、アレイをなす様々な電極対に関しての重みづけ関数W(n)のゲイン値を示す第3グラフである。得られた重みづけ関数は、対称ではあるものの、電極対(4)において相殺効果を有していない。
【0046】
図8,9,10は、電極アレイの中央に位置した電極対に対しての、EARdi中心の3つの可能な配置を示している。第4のグラフをなす図11は、EARdi中心が移動を続け、隣接する電極対にまで進入した場合の、信号の振舞いを例示している。この場合、ゲイン値は、図9と同様であるものの、反転している。
【0047】
図12,13,14は、図8,9,10の場合と同様の位置ズレを示している。しかしながら、この場合には、EARdi中心は、中央の電極対(4)のところに位置しているのではなく、電極対(6)のところに位置している。この場合には、重みづけ関数のゲイン値W(n+2),W(n+3)と対をなすべきEMGdi信号は、電極アレイの外側に位置している。これら欠落した重みづけ信号は、電極対(4,3)によって測定され重みづけ関数によって処理されたEMGdi信号を使用することによって、予測することができる。これら予測値を使用することにより、電極アレイにわたっての合計信号強度の計算が行われる。
【0048】
この好ましい実施形態においては、電極アレイの底部に位置する2つの電極対は、使用されない。しかしながら、予測モデルの精密度合いや計算の精密度合いによっては、これらの信号を使用することもできる。電極アレイの領域外へと、はみ出した信号の修正が行われない場合には、合計信号値の正確な評価を得ることはできない。
【0049】
一言だけ注記するならば、図7〜図14における重みづけ関数W(n)は、EMGdi信号の強度の修正に関するものであって、図15における曲線(901)(EMGdi信号の強度と、EARdi中心からの電極対までの距離と、の関係を示す曲線)に対応している。EMGdi信号は、また、図15における曲線(902)(EMGdi信号の中心周波数と、EARdi中心からの電極対までの距離と、の関係を示す曲線)といったような曲線を使用して重みづけフィルタを構成することにより、周波数的に修正することもできる。周波数的修正と強度的修正との組合せを使用することもできる。
【0050】
図16,17,18は、重みづけ関数W(n)として機能することができる強度修正曲線および周波数修正曲線の他の例を示している。
【0051】
図15,16,17,18における曲線は、通常、被験者に対しての十分な数の記録によって、実験的に確立される。
【0052】
[ステップ406]
このステップにおいては、重みづけされた信号の筋電品質が評価される。
【0053】
すべての重みづけされた信号の筋電品質の評価は、筋電成分とノイズ成分との相対性の評価によって行うことができる。好ましいようであれば、電極アレイに沿った各EMGdi信号(強度、曲線下の面積、パワー)の総和を、横隔膜に関する生理学的情報を有した信号に、制限することができる。信号成分の評価は、信号ノイズ比やパワー密度における最大から最小への降下やパワースペクトル変形や心電図/食道蠕動の検出のための周知の信号品質インデックスを適用することによって、行うことができる。
【0054】
筋電成分とノイズ成分との相対性に関する信号の評価は、また、電気的活性領域の中心の両サイドにおいて互いに対称位置に位置した電極対から得られるEMGdi信号どうし(例えば、図7において、電極対(3)から得られる信号および電極対(5)から得られる信号)を加算および減算し、これら加算および減算の結果を比較することにより、得ることができる。つまり、EARdi中心の第1サイドに位置した電極対によって検出された第1EMGdi信号は、第1極性の筋電成分と、所定極性のノイズ成分と、を有している。EARdi中心に関して第1サイドとは反対側の第2サイドに位置した他の電極対によって検出された第2EMGdi信号は、第1極性とは逆向きをなす第2極性の筋電成分と、先の場合と同じ所定極性のノイズ成分と、を有している。これら第1および第2EMGdi信号を減算することにより、これら第1および第2EMGdi信号のノイズ成分どうしが互いに差し引かれるとともに、これら第1および第2EMGdi信号の筋電成分どうしが加算されることとなり、大きな筋電成分と小さなノイズ成分とを有した信号が得られる。また、第1および第2EMGdi信号を加算することにより、これら第1および第2EMGdi信号のノイズ成分どうしが互いに加算されるとともに、これら第1および第2EMGdi信号の筋電成分どうしが互いに差し引かれることとなり、小さな筋電成分と大きなノイズ成分とを有した信号が得られる。得られた加算信号と減算信号とを比較することにより(信号の曲線下面積やパワーや強度に関して比較することにより)、信号のノイズ成分と筋電成分との相対的寄与度合いに関する情報が得られる。大きな筋電成分を有した信号は、高品質信号と考えることができる。
【0055】
[ステップ407]
横隔膜に関する生理学的情報を含んでいないと見なされたEMGdi信号(ステップ406において不十分な品質と決定されたEMGdi信号)は、予測値によって代替することができる。あるいは、単に、横隔膜に関する生理学的情報を含んでいると見なされた最後の値によって代替することができる。この代替手法は、電極アレイから得られる単一のEMGdi信号に対して適用することも、また、電極アレイに沿って得られるすべてのまたはいくつかの信号を代理した、重みづけEMGdi信号の総和や平均を求めるに際して適用することも、できる。
【0056】
[ステップ408]
最後のステップにおいては、場合によっては代替操作が行われまた信号品質が評価され重みづけされた、電極アレイからのEMGdi信号のいくつかの特性(RMS(二乗平均の平方根)電圧、RMS電流、パワー、RMS平均強度、曲線下面積、等)が計算される。矩形化された信号の平均、または、RMS、または、信号に関する他の適切なまたは等価な値を、同様にして計算することができ、さらなる使用に供することができる。
【0057】
得られた信号は、信号ノイズ比の向上をもたらし、筋肉の電気的活性領域の中心に対しての電極アレイの位置の変動に基づく電極フィルタリングの影響を最小化する。得られた信号は、また、個体間の解剖学的差異や、電極間間隔の差異や、電極構成の差異や、電極アレイの先端または基端に向けてEARdi中心が近づくこと、を補償する。
【0058】
当然のことながら、本発明の応用は、横隔膜に限定されるものではなく、他の任意の筋肉に対して適用可能である。また、本発明においては、任意のタイプの電極アレイを使用することができる。
【0059】
好ましい実施形態を参照して本発明について説明したけれども、上記実施形態は、本発明の精神の本質を逸脱することなく、請求範囲によって規定された本発明の範囲内において、自在に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 EMG分析システムの構成を概略的に示す図である。
【図2】 食道用カテーテルのうちの、図1のEMG分析システムにおける電極アレイが取り付けられた部分を示す図である。
【図3】 図2におけるアレイをなす複数の電極対によって検出された一組をなす横隔膜EMG信号(EMGdi信号)を示すグラフである。
【図4】 筋肉の筋電的活性を示す高品質筋電信号を形成するための、本発明による方法およびシステムの好ましい実施形態における各操作を示すフローチャートである。
【図5】 図2の電極アレイに沿っての被験者の横隔膜の電気活性領域中心(EARdi中心)の位置を決定し得るように計算された相関係数の分布を示すグラフである。
【図6】 本発明による方法およびシステムによって具現される概念を概略的に示す説明図である。
【図7】 図2の電極アレイを使用して収集されたEMGdi信号に関しての重みづけ関数の一例を示す図である。
【図8】 電極アレイの中心がEARdi中心を対称に覆っておりかつEARdi中心が電極対の中央に位置している場合における、アレイをなす様々な電極対に関しての重みづけ関数W(n)のゲイン値を示す第1グラフである。
【図9】 電極対の中心がEARdi中心に対して電極間間隔の0.5倍よりも小さい距離だけズレておりかつEARdi中心が電極アレイのうちの中央対をなす電極どうしの間に位置している場合における、アレイをなす様々な電極対に関しての重みづけ関数W(n)のゲイン値を示す第2グラフである。
【図10】 電極アレイの中心がEARdi中心に対して電極間間隔の0.5倍と同じ距離だけズレておりかつEARdi中心が中央電極対と隣接電極対との双方に共通した電極上に位置している場合における、アレイをなす様々な電極対に関しての重みづけ関数W(n)のゲイン値を示す第3グラフである。
【図11】 電極アレイの中心がEARdi中心に対して電極間間隔の0.5倍〜1.5倍という距離だけズレている場合における、アレイをなす様々な電極対に関しての重みづけ関数W(n)のゲイン値を示す第4グラフである。
【図12】 電極アレイの中心がEARdi中心に対してズレているもののEARdi中心が図8の場合と同様に電極対の中心上に位置している場合における、アレイをなす様々な電極対に関しての重みづけ関数W(n)のゲイン値を示す第5グラフであって、2つのEMGdi信号の欠落が予測されている。
【図13】 電極アレイの中心が図9の場合と同様にEARdi中心に対して電極間間隔の0.5倍よりも小さい距離だけズレておりかつEARdi中心が電極対間の中心上に位置していない場合における、アレイをなす様々な電極対に関しての重みづけ関数W(n)のゲイン値を示す第6グラフであって、2つのEMGdi信号の欠落が予測されている。
【図14】 電極アレイの中心が図10の場合と同様にEARdi中心に対してズレておりかつEARdi中心が電極アレイの電極上に位置している場合における、アレイをなす様々な電極対に関しての重みづけ関数W(n)のゲイン値を示す第7グラフであって、2つのEMGdi信号の欠落が予測されている。
【図15】 例えば図2に示す電極アレイといったような電極アレイに沿って測定され予測された電極フィルタリング効果を示すグラフである。
【図16】 オーバーラップした電極対を備えた電極アレイに沿って測定された電極フィルタリング効果を示す他のグラフである。
【図17】 電極間間隔が5mmの場合に図2の電極アレイに沿って測定された電極フィルタリング効果を示すさらに他のグラフである。
【図18】 電極間間隔が10mmの場合に図2の電極アレイに沿って測定された電極フィルタリング効果を示すさらに別のグラフである。
【符号の説明】
1 電極対
2 電極対
3 電極対
4 電極対
5 電極対
6 電極対
7 電極対
11 横隔膜(筋肉の一例)
12 電極
14 ヒト被験者
d 電極間間隔
W(n) 重みづけ関数

Claims (14)

  1. 被験者の筋肉の電気的活性領域の筋電活性を表す高品質の筋電信号を形成するためのシステムであって、
    被験者の筋肉の前記電気的活性領域が、中心を有している場合に、
    被験者の筋肉の電気的活性領域の筋電活性を代理する複数のEMG信号を検出するための、複数の電極からなるアレイと;
    検出された前記複数のEMG信号に対して適用することにより重みづけされた信号を形成するための重みづけフィルタであるとともに、前記電気的活性領域の前記中心と前記複数の電極との間の相対的位置関係に関する修正機能を含んだ重みづけフィルタと;
    前記重みづけされた信号どうしを組み合わせることにより高品質の筋電信号を有した組合せ重みづけ信号を形成するための組合せ手段と;
    を具備することを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  2. 請求項記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて
    記複数の電極が、それぞれの離間距離でもって、前記電気的活性領域の前記中心から離間され、
    前記電極どうしが、所定の電極間間隔でもって互いに離間され、
    前記重みづけフィルタが
    前記電気的活性領域の前記中心と、前記複数の電極と、の間の前記離間距離と;
    −前記電気的活性領域のサイズと;
    −前記電極間間隔と;
    のうちの少なくとも1つに関する修正機能を含んでいることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  3. 請求項記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて、
    前記重みづけフィルタが、相殺効果と距離による減衰効果との双方に関する修正機能を含んでいることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  4. 請求項記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて
    記複数の電極からなる前記アレイが、所定の電極間間隔でもって配置された一連の電極を有し、
    各EMG信号が、前記アレイの中の少なくとも2つの電極を使用して検出され、
    前記重みづけフィルタが、前記一連の電極に対しての前記電気的活性領域中心の位置に関する重みづけ機能を有していることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  5. 請求項記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて、
    前記一連の電極が、中心を有し、
    前記電気的活性領域の中心が、前記一連の電極の前記中心から位置ズレしている場合に、前記電極を使用することにより、前記電気的活性領域中心の一方サイドにおいて、前記電気的活性領域中心の他方サイドよりも多数のEMG信号が検出され、この場合、前記他方サイドにおけるEMG信号が欠落することとなり、
    その場合、前記システムが、
    前記他方サイドにおける欠落EMG信号を前記一方サイドにおける対応EMG信号によって代替するための手段と、代替したものも含めて前記複数のEMG信号を重みづけするための手段と、を具備していることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  6. 請求項記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて、
    前記組合せ手段が、前記重みづけされた複数の信号の特性どうしを互いに加算するための加算器を有していることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  7. 請求項記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて、
    前記組合せ手段が、前記重みづけされた複数の信号の特性どうしの平均値を計算するための計算機を有していることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  8. 請求項記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて、
    前記重みづけされた信号どうしの組み合わせが行われる前に、前記重みづけされた複数の信号の筋電品質を評価するための評価手段を具備していることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  9. 請求項記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて、
    前記評価手段が、
    −信号ノイズ比と;
    −パワー密度における最大から最小への降下と;
    −パワースペクトル変形と;
    −心電図/食道蠕動に関連した電気的活性度と;
    からなる少なくとも1つのパラメータの検出のための重みづけ信号品質インデックスを適用するための手段を有していることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  10. 請求項記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて
    記評価手段が、前記電気活性領域中心の両サイドに位置した各電極によって検出された2つの重みづけ信号を加算することにより加算信号を形成するための加算器と、前記2つの重みづけ信号を減算することにより減算信号を形成するための減算器と、前記加算信号と前記減算信号とを比較することにより前記重みづけ信号の筋電品質を評価するための比較器と、を有していることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  11. 請求項記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて、
    前記重みづけされた信号どうしの前記組み合わせが行われるよりも前に、信号品質が不十分であると評価された前記重みづけ信号の代替操作を行うための代替操作実行手段を具備していることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  12. 請求項11記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて、
    前記代替操作実行手段が、信号品質が不十分であるとと評価された前記重みづけ信号を予測値によって代替するための手段を有していることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  13. 請求項11記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて、
    前記代替操作実行手段が、信号品質が不十分であると評価された前記重みづけ信号を、筋電情報を含有しているものとして見なされた前記重みづけ信号の最後の値によって代替するための手段を有していることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
  14. 請求項記載の高品質筋電信号の形成システムにおいて、
    信号品質が不十分であると評価された前記重みづけ信号を、より高品質の筋電信号によって代替するための手段を具備していることを特徴とする高品質筋電信号の形成システム。
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