以下、この発明の実施の一形態について説明する。図1は、コンテンツ例えば画像および/または音声のコンテンツの配信を行うコンテンツ提供システムの全体構成を示している。撮像装置10はフレームレートが可変設定された映像データを生成して、この映像データのフレームレートを示すフレームレート情報が含まれた付属情報を映像データに連結して素材データDTmとして信号記録装置20あるいは編集装置30に供給する。また、音声入力装置19が撮像装置10に設けられているときには音声データを生成して、付属情報と共に素材データDTmとして信号記録装置20あるいは編集装置30に供給する。
信号記録装置20は、供給された素材データDTmを記録媒体に記録する。また、記録媒体に記録されている素材データDTmを再生して編集装置30に供給する。なお、撮像装置10と信号記録装置20は、完全に一体型に構成されるものに加え、いわゆるドッカブルタイプとされて一体化できるものでも良く、また撮像装置10と信号記録装置20が別個に用いられてケーブルを介して接続されるものであっても良い。
編集装置30は、撮像装置10あるいは信号記録装置20から供給された素材データDTmを用いて編集処理を行い、編集者が所望する映像データや音声データを生成する。また、編集装置30は、生成した映像データや音声データに対してフレームレート情報等を含む付属情報を連結して、放送用や配信用等のコンテンツデータDCを生成する。
図2は、撮像装置10の構成を示している。撮像レンズ系11を通して入射された光は、撮像部12に入射されて、撮像部12に設けられている例えばCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子の撮像面上に被写体画像が結像される。撮像素子は、光電変換によって被写体画像の撮像電荷を生成する。また、後述するタイミングジェネレータ142からの駆動信号CRに基づいて、生成した撮像電荷の読み出しを行い、駆動信号CRに応じたフレームレートの撮像信号Spを生成して信号処理部13のカメラ処理回路131に供給する。
カメラ処理回路131は、タイミングジェネレータ142から供給されたタイミング信号CTに基づき、撮像信号Spと同期したタイミングで種々の信号処理を行う。例えば、相関二重サンプリング等を行うことで撮像信号Spからノイズ成分を除去する処理、ノイズ除去された撮像信号Spをディジタルの映像データに変換する処理、映像データのクランプ処理、シェーディング補正や撮像素子の欠陥補正、γ処理や輪郭補償処理およびニー(knee)補正処理等を行う。また、制御部14の撮像制御回路141から供給された動作制御信号CSに基づいた処理条件等で種々の信号処理を行う。このように、カメラ処理回路131で種々の信号処理を行って得られた映像データDVは、出力部15に供給される。
制御部14のタイミングジェネレータ142は、撮像制御回路141からの動作制御信号CSに応じた駆動信号CRを生成して撮像部12に供給することにより、撮像部12における撮像電荷の読み出し周期を可変して、撮像信号Spのフレームレートを、ユーザインタフェース部16からの操作信号PSaに基づいた設定フレームレートFRsに制御する。例えばNTSC方式ではフレーム周波数59.94Hzや29.97Hz、PAL方式ではフレーム周波数50Hzや25Hzを基準フレームレートFRrのフレーム周波数として、設定フレームレートFRsを基準フレームレートFRrのk(kは整数に限らない正の値)倍とする操作が行われたときには、撮像信号Spのフレームレートが基準フレームレートFRrのk倍となるように制御する。なお、例えば、CCD等の撮像素子の各画素から転送部へ各画素に蓄積された撮像電荷を移動させるための読み出しパルス(センサーゲートパルス)の周期を変更する等することで、撮像電荷の読み出し周期が可変され、フレームレートが可変される。また、この際に、CDR(Common Data Rate)方式を採用しても良い。CDR方式を用いると、有効なフレームレートは可変するが、CCDから出力される信号のフレームレートは不変とすることができ、カメラ処理回路131等の処理レートを一定とすることができる。このCDR方式に関しては、PCT出願、出願番号PCT/JP03/0051、2003/01/22出願に開示されている。
また、タイミングジェネレータ142は、駆動信号CRに同期したタイミング信号CTを生成してカメラ処理回路131や音声処理回路132に供給する。さらに、タイミングジェネレータ142は、映像データDVのフレームレートである設定フレームレートFRsを示すフレームレート情報DM-FRsを生成して、出力部15に供給する。また、タイミングジェネレータ142は、サブフレーム番号BNの生成も行う。このサブフレーム番号BNは、基準フレームレートFRrに対して設定フレームレートFRsを高くしたとき、基準フレームレートFRrの各フレーム期間内に含まれる各フレームを識別可能とする番号である。このサブフレーム番号BNをフレーム識別情報DM-BNとして出力部15に供給する。
図3は、タイミングジェネレータ142でのサブフレーム番号の付加動作を示すフローチャートである。タイミングジェネレータ142は、例えば所定周波数の発振信号を分周して、基準フレームレートFRrのフレーム期間と設定フレームレートFRsのフレーム期間を同期させて設定し、設定フレームレートFRsのフレーム期間に基づいて駆動信号CRの生成および基準フレームレートFRrのフレーム期間の区切りを示すフレーム基準タイミングの生成を行う。
ステップST1では、フレーム基準タイミングを検出したか否かを識別する。ここで基準タイミングを検出したときにはステップST2に進む。また基準タイミングを検出していないときにはステップST1に戻る。
ステップST1でフレーム基準タイミングを検出してステップST2に進むと、ステップST2では、サブフレーム番号BNの初期化を行い、サブフレーム番号BNを初期値例えば「0」に設定してステップST3に進む。
ステップST3では、フレーム基準タイミングを検出してから設定フレームレートFRsの1フレーム期間経過時までに、フレーム基準タイミングを検出したか否かを識別する。ここで、フレーム基準タイミングを検出していないときにはステップST4に進み、サブフレーム番号BNに「1」を加算して、サブフレーム番号BNの更新を行いステップST3に戻る。このように、設定フレームレートFRsの1フレーム期間経過時までにフレーム基準タイミングが検出されていないときには、設定フレームレートFRsの1フレーム期間毎にサブフレーム番号BNが順番に割り当てられる。
その後、設定フレームレートFRsの1フレーム期間経過までにフレーム基準タイミングを検出するとステップST2に戻り、サブフレーム番号BNの初期化を行う。
このため、基準フレームレートFRrのフレーム期間毎に、このフレーム期間中に設けられた設定フレームレートFRsのフレーム画像に対してサブフレーム番号BNを付加することができる。
図2に示す制御部14の撮像制御回路141には、ユーザインタフェース部16が接続されている。ユーザインタフェース部16は、撮像装置10での動作切換操作やフレームレート可変操作が行われたとき、これらの操作に応じた操作信号PSaを生成して撮像制御回路141に供給する。また、ユーザインタフェース部16は、図示しないリモートコントローラ等の外部機器から操作信号PSaが供給されたとき、この操作信号PSaを撮像制御回路141に供給する。
撮像制御回路141は、ユーザインタフェース部16からの操作信号PSaに基づき、撮像装置10の動作が操作信号PSaに応じた動作となるように、動作制御信号CSを生成してカメラ処理回路131やタイミングジェネレータ142に供給する。
音声処理回路132には、音声入力装置19からアナログの音声信号Sinが供給される。音声処理回路132は、タイミングジェネレータ142から供給されたタイミング信号CTに基づいて音声信号Sinのサンプリング処理を行い、ディジタルの音声データDAを生成して出力部15に供給する。
出力部15は、フレームレート情報DM-FRsやフレーム識別情報DM-BNを含む付属情報DMを生成して、映像データDVや音声データDAに連結させて素材データDTmを生成して信号記録装置20あるいは編集装置30に供給する。また、付属情報DMには、設定フレームレートFRsやサブフレーム番号BNの情報だけでなく、撮像日時や撮像条件および撮像内容等を示す情報を含めるものとしても良い。
ここで、映像データDVや音声データDAに対して付属情報DMを連結させる方法の一例として、映像データDVや音声データDAを圧縮してデータストリームとして素材データDTmを生成するときには画像のデータストリーム中に付属情報DMを挿入、あるいはデータストリームのヘッダ中に付属情報DMを挿入、あるいはデータストリームのヘッダ中に付属情報DMを挿入することが考えられる。例えばISO(International Organization for Standardization)/IEC(International Electrotechnical Commission)13818−2として規格化されているMPEG(Moving Picture Experts Group)の動画圧縮方式を用いる場合には、ピクチャ層に設けられている拡張用の領域等に付属情報DMを挿入することで、付属情報DMをピクチャ単位で挿入できる。また、ISO/IEC13818−2として規格化されているMPEG(Moving Picture Experts Group)の同期多重方式を用いる場合には、PES(Packetized Elementary Steam)のヘッダに設けられているオプションフィールド等に付属情報DMを挿入するものとしても良い。
また、非圧縮の映像データや音声データを伝送するためにSMPTE(Society of Motion Picture and Television Engineers)259M「Television - 10-Bit 4:2:2 Component and 4fsc Composite Digital Signals - Serial Digital Interface」として規格化されているSDIフォーマットや、圧縮された映像データや音声データを伝送するためにSMPTE305M「Television - Serial Data Transport Interface (SDTI)」として規格化されているSDTIフォーマット、SDTIフォーマットを更に限定しているSMPTE326M「Television - SDTI Content Package Format (SDTI-CP)」として規格化されたSDTI−CPフォーマットを用いる場合、付属情報DMをSMPTE330M「Television - Unique Material Identifier (UMID)」として規格化されているUMIDのデータとして、各フォーマットの信号に挿入することが考えられる。なお、映像データDVや音声データDAに対して付属情報DMを連結する方法はこれに限られず種々の方法が考えられる。
UMIDは、映像データ、音声データ及びその他の素材データを識別するために唯一的に決定される識別子である。このUMIDでは、Basic UMIDあるいはBasic UMIDにシグネチャメタデータ(SignatureMetadata)を付加したExtended UMIDが定義されている。Basic UMIDには、ディジタルデータを識別するためのラベルや素材データに上書き処理や編集処理が施されたか否かを示す情報、素材データを区別するための番号等が格納される。また、シグネチャメタデータには、素材データが生成された時間や日付の情報、素材データが生成された時間に関する補正情報(時差情報)や、緯度、経度、高度で表される位置情報、組織名に関する情報等を格納することが出来るようになされている。さらに、シグネチャメタデータには、ユーザコード領域が設けられており、例えばこの領域に付属情報DMを格納する。
このようにして生成したExtended UMIDを各フォーマットの信号に挿入する。ここで、SDIフォーマットを用いる場合には、図4に示すように、アンシラリデータ(Ancillary Data)領域にExtended UMIDを挿入する。SDTIフォーマットを用いる場合には、図5に示すようにアンシラリデータ(Ancillary Data)領域のヘッダデータ部分を除いた領域にExtended UMIDを挿入する。SDTI−CPフォーマットでは、ペイロード領域に挿入するデータが、「アイテム」単位で挿入されている。具体的には、図6に示すように、画像や音声等に関する情報等で構成されるシステムアイテム、映像データで構成されるピクチャアイテム、音声データで構成されるオーディオアイテム、その他のデータで構成されるAUXアイテムの順に挿入される。システムアイテムには、「Package MetadataSet」「Picture Metadata Set」「Audio Metadata Set」「Auxiliary Metadata Set」の領域が設けられてメタデータを挿入することが出来るようになされている。このため、これらの領域にExtended UMIDを挿入することができる。
ところで、上述の撮像装置10は、撮像部12における撮像電荷の読み出しタイミングを可変することで、所望の設定フレームレートFRsの素材データDTmを生成するものであり、設定フレームレートFRsを連続的に可変できる。しかし、設定フレームレートFRsをステップ状に可変するだけでよい場合には、フレーム間引きを行うことで、所望の設定フレームレートFRsの素材データDTmを生成できる。すなわち、設定フレームレートFRsよりも高いフレームレートであり、フレームレートが一定である映像データDVaを生成して、この映像データDVaから設定フレームレートFRs分だけ映像データを抽出することで、設定フレームレートFRsの映像データDVを生成できる。この場合の構成を図7に示す。なお、図7において、図2と対応する部分については同一符号を付し詳細な説明は省略する。
制御部18のタイミングジェネレータ182は、ユーザインタフェース部16を介して設定される設定フレームレートFRsの最高値に応じた駆動信号CRaを生成して撮像部12に供給する。撮像部12は、駆動信号CRaに基づいて撮像信号の生成を行い、フレームレートが基準フレームレートFRrよりも高い固定フレームレートFRqの撮像信号Spaを生成して信号処理部17のカメラ処理回路131に供給する。例えば、設定フレームレートFRsが基準フレームレートFRrのn(nは正数)倍まで変更可能であるとき、基準フレームレートFRrのn倍のフレームレートである撮像信号Spaを生成して、カメラ処理回路131に供給する。即ち、撮像部12は、ユーザインタフェース部16を介して設定される設定フレームレートFRsに影響されることなく、固定のフレームレートである撮像信号Spaを生成する。
また、タイミングジェネレータ182は、駆動信号CRaに同期したタイミング信号CTaを生成して信号処理部17のカメラ処理回路131や音声処理回路132および有効フレーム信号生成回路183に供給する。
カメラ処理回路131は、撮像信号Spaに基づいて生成した固定フレームレートFRqの映像データDVaを有効データ選別回路171に供給する。音声処理回路132は、一定周波数のタイミング信号CTaに基づいたサンプリングを行って生成した音声データDAaを有効データ選別回路171に供給する。
撮像制御回路181は、ユーザインタフェース部16からの操作信号PSaに基づき、設定フレームレートFRsを示す設定情報信号CFを生成して有効フレーム信号生成回路183に供給する。
有効フレーム信号生成回路183は、映像データDVaの一定値であるフレームレートFRqと設定情報信号CFによって示された設定フレームレートFRsとの比に基づき、映像データDVaからフレーム単位でデータ抽出を行って設定フレームレートFRsの映像データDVを生成するための抽出制御信号CCを生成する。さらに、有効フレーム信号生成回路183は、この抽出制御信号CCをタイミング信号CTaに同期して有効データ選別回路171に供給する。例えば、映像データDVaのフレームレートFRqが基準フレームレートFRrのn倍であり、設定フレームレートFRsが基準フレームレートFRrの(n/2)倍であるとき、映像データDVaから1フレーム置きにフレーム単位でデータ抽出を行う抽出制御信号CCを生成して、タイミング信号CTaに同期して有効データ選別回路171に供給する。
また、有効フレーム信号生成回路183は、設定情報信号CFに基づき設定フレームレートFRsを示すフレームレート情報DM-FRsを生成して出力部15に供給する。さらに、抽出制御信号CCによって基準フレームレートFRrのフレーム期間中におけるフレーム数を識別できることから、基準フレームレートFRrの各フレーム期間中におけるフレームに対するサブフレーム番号BNの設定を行い、このサブフレーム番号BNもフレーム識別情報DM-BNとして出力部15に供給する。
有効データ選別回路171は、抽出制御信号CCによって示されたフレームの映像データDVaおよび音声データDAaを抽出して映像データDVおよび音声データDAとして出力部15に供給する。また、図示せずも、有効フレーム信号生成回路183から有効データ選別回路171に対して設定フレームレートFRsを示すフレームレート情報DM-FRを供給し、有効データ選別回路171で、設定フレームレートFRsと音声データDAaを生成したときのフレームレートとの比に応じて音声データDAaの間引きを行うものとしても良い。例えば、音声データDAaを生成したときのフレームレートFRqが基準フレームレートFRrのn倍であり、設定フレームレートFRsが基準フレームレートFRrの(n/2)倍であるとき、音声データDAaに対して1サンプル置きに間引きを行う。この場合、フレーム単位で音声データを間引く場合よりも間引き間隔を小さくできるので、音声データDAに基づく音声を良好な音質とすることができる。
このように、映像データDVaのフレーム周波数を一定とすることで、撮像部12や信号処理部17のカメラ処理回路131での動作周波数を可変する必要がなくなり、撮像部12やカメラ処理回路131の構成を簡単にできる。また、映像データDVaからフレーム単位でデータ抽出を行うだけで設定フレームレートFRsの映像データDVを生成できるので、所望の設定フレームレートFRsの映像データDVを映像データDVaから容易に生成できる。
また、撮像装置に画像メモリや加算器および除算器を設けるものとして、映像データを所定フレーム分毎に加算して映像データDVを生成するようにしても良い。この場合には、撮像信号Spのフレームレート可変範囲を狭くできるとともに設定フレームレートFRsを連続的に可変できる。すなわち、nフレーム分の撮像信号Spを加算して信号レベルを(1/n)倍すれば、撮像信号Spのフレームレートを(1/n)倍としなくとも、フレームレートを(1/n)倍とした信号を得ることが可能となる。また、撮像電荷の読み出しタイミングを連続的に可変することで、設定フレームレートFRsを連続的に可変できる。
図8および図9は、撮像装置10,10aで生成される映像データDVと付属情報DMの関係を説明するための図である。図8Aに示すように設定フレームレートFRsを例えば基準フレームレートFRrの1倍あるいは2倍とすると、図8Bに示す映像データDV(図では映像データDVに基づいたフレーム画像を示している)に対して、設定フレームレートFRsを示す図8Cのフレームレート情報DM-FRsとサブフレーム番号BNを示す図8Dに示すフレーム識別情報DM-BNとを含んだ付属情報DMが連結される。なお、図8Eは、時間経過とフレーム画像の関係を示したものである。また、フレームレート情報DM-FRsは、設定フレームレートFRsを示すだけでなく、基準フレームレートFRrに対する設定フレームレートFRsの倍率を示すものとしても良い。図8Cおよび以下の図で示すフレームレート情報DM-FRsでは倍率を記している。
図9Aに示すように設定フレームレートFRsを例えば基準フレームレートFRrの1倍あるいは1/2倍とすると、図9Bに示す映像データDV(図では映像データDVに基づいたフレーム画像を示している)に対して、設定フレームレートFRsを示す図9Cのフレームレート情報DM-FRsとサブフレーム番号BNを示す図9Dに示すフレーム識別情報DM-BNとを含んだ付属情報DMが連結される。図9Eは、時間経過とフレーム画像の関係を示したものである。
図10は、信号記録装置20の構成、例えばビデオテープレコーダの構成を示している。
画像および/または音声を示す主データに、この主データのフレームレート情報を含む付属情報が連結されている素材データDTmが入力されると、この素材データDTmが記録データとして信号記録処理部21のエンコーダ211に供給される。エンコーダ211は、供給された素材データDTmを用いて、誤り訂正符号の生成やデータのシャフリング,多重化,チャネル符号化等を後述する記録再生制御部24から供給された動作制御信号CTMに基づいて行い記録信号SWを生成する。また、生成した記録信号SWを切換スイッチ212の端子aに供給する。
切換スイッチ212には、記録再生制御部24から切換制御信号CTWが供給されており、この切換制御信号CTWに基づき切換スイッチ212の動作が制御されて、記録信号SWが端子bに接続された記録増幅部213aあるいは端子cに接続された記録増幅部213bに供給される。
記録増幅部213aは、供給された記録信号SWを増幅して、信号記録再生部22の信号切換器221aに供給する。記録増幅部213bは、供給された記録信号SWを増幅して信号切換器221bに供給する。
信号切換器221aは、記録再生制御部24からの切換制御信号CWRに基づき、信号記録時には記録増幅部213aから供給された信号を磁気ヘッド222aに供給する。また信号再生時には磁気ヘッド222aで得られた信号を、信号再生処理部23の再生増幅回路231aに供給する。同様に、信号切換器221bは、記録再生制御部24からの切換制御信号CWRに基づき、信号記録時には記録増幅部213bから供給された信号を磁気ヘッド222bに供給する。また信号再生時には磁気ヘッド222bで得られた信号を、信号再生処理部23の再生増幅回路231bに供給する。
このように、回転ドラム(図示せず)上に設けられている磁気ヘッド222a,222bに対して、増幅された記録信号SWを供給することで、磁気テープ(図示せず)に画像や音声および付属情報を記録する。また、磁気テープに記録された信号は、磁気ヘッド222a,222bによって読み出されて、再生増幅回路231a,231bに供給される。
再生増幅回路231aは、磁気ヘッド222aで得られた信号を増幅して切換スイッチ232の端子aに供給する。また、再生増幅回路231bは、磁気ヘッド222bで得られた信号を増幅して切換スイッチ232の端子bに供給する。切換スイッチ232の端子cは、デコーダ233と接続されている。
切換スイッチ232には、記録再生制御部24から切換制御信号CTRが供給されており、この切換制御信号CTRに基づき切換スイッチ232の動作が制御されて、再生増幅回路231a,231bから出力された信号が選択されて、再生信号SRとしてデコーダ233に供給される。デコーダ233は、再生信号SRの復号化やデータの分離,デシャフリング、誤り訂正処理等を記録再生制御部24から供給された動作制御信号CTMに基づいて行い、画像および/または音声を示す主データに、この主データのフレームレート情報を含む付属情報が連結されている素材データDTmを生成して出力する。
記録再生制御部24には、ユーザインタフェース部25が接続されており、ユーザインタフェース部25から供給された操作信号PSvや編集装置30等の外部機器から供給された操作信号PSwに基づき、切換制御信号CTW,CTR、エンコーダ211およびデコーダ233の動作を制御する動作制御信号CTMを生成する。また、記録再生制御部24は、磁気テープや回転ヘッドの駆動制御も行う。さらに、記録再生制御部24は、表示信号PHを生成して表示部26に供給することで、ビデオテープレコーダの動作状態や種々の情報等の表示を行う。
なお、図10では、素材データDTmを磁気テープに記録する場合を示したが、光や磁気を利用したディスク状記録媒体あるいは半導体記憶素子等を用いる信号再生装置であっても良い。
さらに、信号記録装置20は、映像データDVや音声データDAと付属情報DMを連結して記録あるいは出力できれば良く、入力される素材データDTmは、データストリームやヘッダ等に付属情報が挿入された素材データDTmに限られるものではない。例えば異なる信号線を介して供給されるものであっても良い。
このように、主データに対して付属情報DMを連結すれば、撮像装置10,10aで生成されたデータあるいは信号記録装置20によって記録媒体に記録されているデータを利用して、編集処理や可変速再生を容易に行うことができる。
ここで、主データに対して付属情報DMが連結されているデータの編集処理では、設定フレームレートFRsに基づいて再生可能速度を設定する。この再生可能速度の設定では、一定のフレーム間隔で間引きを行うものとしたりフレーム繰り返しを行うことで自然な再生画像を得ることができるように、再生可能速度を設定する。例えば、基準フレームレートFRrに対する設定フレームレートFRsの倍数が1よりも大きいとき、即ち、FRs/FRr>1の時、この倍数の約数で1以外のものを求めて、求めた約数の逆数を算出することで再生可能速度を設定できる。すなわち、設定フレームレートFRsが基準フレームレートの10倍であるとき、1以外の約数は「2,5,10」となり、この約数の逆数「1/10,1/5,1/2」となる。この約数の逆数を選択することで1倍速未満の再生可能速度を設定できる。また、1倍速以上の再生可能速度は自然数倍とすることで、各再生速度において行う間引き間隔を等しくできる。
基準フレームレートFRrに対する設定フレームレートFRsの倍数が1よりも小さいときには、即ち、FRs/FRr<1の時には、この倍数の逆数を求めて逆数の1以外の約数あるいは逆数の整数倍の値を算出することで再生可能速度を設定できる。すなわち、設定フレームレートFRsが基準フレームレートの(1/6)倍であるとき、逆数の1以外の約数は「2,3,6」となり、逆数の整数倍は「6,12,18,・・・」となる。この中の値を選択して再生可能速度とすれば、各再生速度において行う間引き間隔あるいは繰り返し回数を等しくできる。また、1倍速以下の再生可能速度は(1/自然数)倍とすることで、各再生速度における繰り返し回数を等しくできるが、画像の繰り返しであることから、再生可能速度の下限を1倍速としても良い。
図11は、付属情報を利用した編集操作のためのGUI画面を示している。例えばGUI画面では、素材管理表示として素材管理ブラウザ401が左上に設けられており、左下には再生順序表示としてストーリーボード402が設けられている。画面中央には再生画像表示として、編集前や編集後の画像を表示するモニタービューワー403、中央下側には、再生時間順表示としてのタイムライン404が設けられている。また、モニタービューワー403とタイムライン404との間には、動作コントロール部405が設けられている。なお、図11Aは再生速度が1倍速、図11Bは(1/10)倍速、図11Cは2倍速のときのGUI画面である。また、素材管理ブラウザ401、ストーリーボード402、モニタービューワー403、タイムライン404、動作コントロール部405の配置や形状は例示的なものであり、限定的なものでないことは勿論である。
素材管理ブラウザ401は、編集に用いる素材データの一覧を示すものであり、記憶している素材データのタイトルや長さおよび内容を示すスタンプ画(サムネイル画)等が素材毎に表示される。
ストーリーボード402は、コンテンツ生成の作業を行う場所であり、素材データを再生順に並べることでコンテンツの生成を行う。モニタービューワー403では、素材データに基づく画像を表示するだけでなく、再生位置表示や再生速度の可変範囲を示す可変速度バー表示を行う。
タイムライン404は、時間軸に沿って素材データを貼りつけていくことでコンテンツ生成の作業をより詳細に行うための場所である。動作コントロール部405では、素材データやタイムライン404上に並べたコンテンツの再生を行うための操作キー表示を行う。
ここで、選択した素材データの再生時には、付属情報DMに基づいて設定フレームレートFRsを識別して、再生速度FPと設定フレームレートFRsを乗算して識別値FDを算出して、この識別値FDに基づいて再生処理条件を決定する。例えば、図11Aの画面表示で示すように再生速度が1倍速とされていて、設定フレームレートFRsが基準フレームレートFRrに対して10倍速とされているとき、識別値FDは「10×1=10」となる。なお、図12Aは、設定フレームレートFRsが基準フレームレートFRrに対して10倍速とされているときの映像データDVに基づく画像を示している。また図12Bはフレーム画像の設定フレームレートFRsを示すフレームレート情報DM-FRs、図12Cはサブフレーム番号BNを示すフレーム識別情報DM-BN、図12Dは絶対フレーム番号ANをそれぞれ示している。ここで、設定フレームレートFRsが基準フレームレートFRrに対して10倍速とされていることから、基準フレームレートFRrの1フレーム期間中には設定フレームレートFRsのフレーム画像が10フレーム分含まれることとなり、サブフレーム番号BNは「0」〜「9」までが繰り返されることとなる。
識別値FDが「FD=10」であるときには、図12E〜図12Gに示すように、10フレーム目毎すなわち映像データDVを9フレーム分飛ばしながら用いて映像信号Svmを生成することで、この映像信号Svmに基づき1倍速の再生画像をモニタービューワー403に表示できる。なお、図12Eは表示される画像のサブフレーム番号BNを示すフレーム識別情報DM-BN、図12Fは表示される画像の絶対フレーム番号AN、図12Gは映像信号Svmで表示されるフレーム画像を示している。
次に、タイムライン404におけるフレーム画像表示領域404aの表示幅を矢印A方向に広げる操作や、速度可変コンソール表示403cの太線で示すカーソル位置を矢印B方向に移動する操作が行われると、再生速度を遅くする操作がなされたものと処理する。ここで、例えば(1/10)倍速に設定されたときには図11Bに示すように、モニタービューワー403の再生速度表示403bを(1/10)倍速に変更する。また、速度可変コンソール表示403cのカーソル位置を(1/10)倍速の位置とする。さらに再生時間が長くなることから、フレーム画像表示領域404aの表示幅を広くする。
図11Bの画面表示で示すように再生速度が(1/10)倍速での再生では、識別値FDが「10×(1/10)=1」となる。識別値FDが「FD=1」であるときには、「FD=1」フレーム目毎すなわち映像データDVを毎フレーム用いて映像信号Svmを生成することで、この映像信号Svmに基づき、図12Aに示す(1/10)倍速の再生画像をモニタービューワー403に表示できる。
また、タイムライン404におけるフレーム画像表示領域404aの表示幅を矢印B方向に縮める操作や、速度可変コンソール表示403cのカーソル位置を矢印A方向に移動する操作が行われると、再生速度を速くする操作がなされたものと処理する。ここで、例えば2倍速に設定されたときには図11Cに示すように、モニタービューワー403の再生速度表示403bを2倍速に変更する。また、速度可変コンソール表示403cのカーソル位置を2倍速の位置とする。さらに再生時間が短くなることから、フレーム画像表示領域404aの表示幅を狭くする。
図11Cの画面表示で示すように再生速度が2倍速での再生では、識別値FDが「10×2=20」となる。識別値FDが「FD=20」であるときには、図12H〜図12Kに示すように、「FD=20」フレーム目毎すなわち映像データDVを19フレーム分飛ばしながら用いて映像信号Svmを生成することで、この映像信号Svmに基づき2倍速の再生画像をモニタービューワー403に表示できる。なお、図12Hは表示される画像のサブフレーム番号BNを示すフレーム識別情報DM-BN、図12Jは表示される画像の絶対フレーム番号AN、図12Kは映像信号Svmで表示されるフレーム画像を示している。
このように、付属情報DMを利用することで、設定フレームレートFRsの素材データを様々な再生スピードとして組み合わせことで、所望の放送や配信用等のコンテンツデータを容易に生成することができる。また、編集後の映像データに対応する付属情報を連結させてコンテンツデータを生成すれば、コンテンツデータに含まれている付属情報を利用して編集装置と同様な処理をユーザ側で行うことにより、ユーザ側でもコンテンツの再生速度を可変することが可能となり、例えば、設定フレームレートFRsを基準フレームレートFRrよりも高くしてスポーツ中継等の素材データを生成して、この素材データを用いて付属情報を有したコンテンツデータを生成すれば、ユーザは通常は1倍速で見ながら、所望のシーンだけスローで見ることが可能となる。
10,10a・・・撮像装置、12・・・撮像部、13,17・・・信号処理部、14,18・・・制御部、15・・・出力部、16・・・ユーザインタフェース部、19・・・音声入力装置、131・・・カメラ処理回路、132・・・音声処理回路、141,181・・・撮像制御回路、142,182・・・タイミングジェネレータ、171・・・有効データ選別回路、183・・・有効フレーム信号生成回路、401・・・素材管理ブラウザ、402・・・ストーリーボード、403・・・モニタービューワー、403b・・・再生速度表示、403c・・・速度可変コンソール表示、404・・・タイムライン、404a・・・フレーム画像表示領域、405・・・動作コントロール部