JP3923202B2 - 造形品封入容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、造形品封入容器とくに内容液中に動物、植物類、各種キャラクター等の形象を絵付けした造形品を封入し、外部から鑑賞するようにした造形品封入容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
容器内に造形品を封入し、外部から鑑賞することは、従来より知られており、また、容器の表面に、裏面に風景を印刷したラベルを貼着し、容器の反対側から内容液を通じて印刷された風景を鑑賞し、楽しめるようにした容器も従来より知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記二つの従来技術を結合し、ラベルに印刷された風景に適合した造形品を容器内に封入して立体的な絵柄、装飾としたものはなかった。
さらに、これを化粧料等日常的に使用する透明な内容液を収納する容器に適用し、容器を使用する度に立体的な絵柄、装飾を楽しめるようにした容器はなかった。
とくに、資源の節約から、内容液を詰め替え、容器を長期的に使用するようになると、日常的に同じ容器を使っていては、面白味がないというようなことも生じてきた。
【0004】
本発明は、上記事情を考え、日常的に使用する化粧液や飲料水等の容器の胴部に、裏面に風景または図柄を印刷したラベルを貼着し、内部に造形品を封入し、背景となる風景または図柄と造形品とからなる立体的な絵柄、装飾を楽しめるようにした造形品封入容器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の技術的課題を達成するため、造形品封入容器として、容器口部と扁平な胴部と底部とからなる透明な扁平ボトルにおいて、扁平胴部に、裏面に風景または図柄を印刷したラベルを貼着し、前記風景または図柄に適合した造形品を取着した透明な取付板を容器内に入れ、該取付板を容器口部内周に係合させ、容器口部と底部との間に保持するようにしたことを特徴とする構成を採用する。
【0006】
取付板として、可撓性を有する透明な合成樹脂フイルムから形成され、容器口部に係合する嵌合部と、該嵌合部からT字形に垂下し容器底部に達する長さの取付部からなっていることを特徴とする構成を採用する。
また、造形品の両端、または造形品取付部の十字形に延びる横板の両端が、胴部壁面に接合するようにしたことを特徴とする構成を採用する。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1において、Aは容器であって、透明な合成樹脂またはガラスを素材として成形されている。
Bはキャップ、Cは容器内に封入された装飾部材で、いずれも合成樹脂で成形されている。
【0008】
容器Aは、口部1と胴部2、底部3とからなっており、口部1には、キャップ螺着用のネジ4と保持環5が形成されている。
【0009】
図2に示すように、胴部2は、扁平な楕円形であり、対向する胴部2の扁平面2a,bの一方には、表面に製品名、使用法、製造会社名等を印刷し、裏面に山野、河、森、林、草木などの風景または図柄を印刷したラベルLを貼着している。
内容液として、化粧水、毛髪用液等透明な化粧用液あるいは透明な飲料水が収納される。
【0010】
キャップBは、側壁内周にネジ4に螺合するネジが設けられており、口部1に被蓋される。
【0011】
図3に示すように、装飾部材Cは、嵌合部10と取付部11とからなるT字形の取付板12と取付部11に取着された造形品13とからなっている。
取付板12は、透明で可撓性を有するPETその他の合成樹脂製のフィルムを打ち抜いて作成されている。
【0012】
造形品13は、実施例にはワニを図示しているが、動物類や花等の形象、各種キャラクター等、ラベル裏面に印刷した風景または図柄に対応する形象、図柄を採用したものであり、取付部11の所定個所に貼着する。
また、形象をフィルムに印刷し、その輪郭を取付板12とともに型によって打ち抜き、造形品13と一体となった取付板12を形成してもよい。
【0013】
嵌合部10の長さは、口部1内周の周長にほぼ一致するようにし、取付部11の長さは、口部1内周下端から容器の底部3の壁面までとしている。
図2に示されているように、造形品13の横巾は、胴部内に封入されたときに両端13aが胴部壁面に接合し、維持されるだけの長さを有しており、上下方向の位置は背景に応じて適宜に決める。
【0014】
装飾部材Cの挿入にあたって、造形品13は可撓性を有しているので、丸め込んだ状態で口部1を通過させ、胴部2に達すると元の状態に復元する。
次いで、嵌合部10を丸めて口部1に挿入し、取付部11の下端が底部壁面に達するまで押し込むと、嵌合部10下端が口部1下端部に位置する。
【0015】
嵌合部10を自由な状態とすると、嵌合部10は復元して口部1内周に一定の力を持って接圧し、造形品13、取付板12の廻動を阻止することになる。
その際、取付部11も嵌合部10の変形に応じて円弧状となり、上下方向の屈曲に対する強度を増し、さらに造形品13の端部は胴部2壁面に接合するので、造形品13は、容器A内にしっかりと保持されることになる。
【0016】
液体を入れると、ラベルL裏面の風景または図柄、造形品13は、立体的な絵柄、装飾となり、液のレンズ作用で拡大されて見え、とくに風景は拡がって見えるので、幻想的な感じを与えることとなる。
そして、取付板12の取付部11は透明であるので、風景の妨げにならず、風景と造形品13との間で違和感を感じさせない。
【0017】
前記実施形態では、造形品の端部を胴部内面に接触させ、定位置に保持できるようにしたが、図4に示すように取付部11aを十字形14とし、その横板の両端部14aを胴部2壁面に接合させるようにすると、造形品の横巾を短くすること、大きさを小さくすることができる。
また、内容液によっては、印刷インキが溶けることもあるので、その場合は、印刷面にPETフィルムを重ねて周辺を溶着するようにしてもよい。
【0018】
前記実施形態では、造形品について絵画等の平面的な形象としたが、背景となる風景または図柄に適合するものであれば立体的な造形品としてもよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成されているから、次の効果を奏する。
容器胴部に貼着したラベルの裏面に印刷した風景または図柄に適合した造形品を容器内に封入したことによって、立体的な絵柄、装飾を楽しむことができるようになった。
【0020】
取付板をPETその他の可撓性を有するフィルムによって形成し、嵌合部を口部内周に係合させるようにしているから、造形品を容器中に確実に保持できるようになった。
【0021】
そして、背景に適合した造形品を2,3取りそろえることによって、内容液の詰め替え時に造形品を取り替えることができ、それによって変わった絵柄、装飾を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容器の断面正面図である。
【図2】容器胴部の断面平面図である。
【図3】取付板の正面図である。
【図4】別実施例の取付板の正面図である。
【符号の説明】
A 容器
B キャップ
C 装飾部材
L ラベル
1 口部
2 胴部
2a,b 扁平面
3 底部
10 嵌合部
11 取付部
12 取付板
13 造形品
Claims (3)
- 容器口部と扁平な胴部と底部とからなる透明な扁平ボトルにおいて、
扁平胴部に、裏面に風景または図柄を印刷したラベルを貼着し、前記風景または図柄に適合した造形品を取着した透明な取付板を容器内に入れ、該取付板を容器口部内周に係合させ、容器口部と底部との間に保持するようにしたことを特徴とする造形品封入容器。 - 取付板が、可撓性を有する透明な合成樹脂フィルムから形成され、容器口部に係合する嵌合部と、該嵌合部からT字形に垂下し容器底部に達する長さの取付部からなっていることを特徴とする請求項1記載の造形品封入容器。
- 造形品の両端、または造形品取付部の十字形に延びる横板の両端が、胴部壁面に接合するようにしたことを特徴とする請求項1記載の造形品封入容器。
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