JP3923081B2 - ウイルスノイラミニダーゼ阻害剤としてのジヒドロピラン誘導体 - Google Patents

ウイルスノイラミニダーゼ阻害剤としてのジヒドロピラン誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、新規な種類の化合物およびそれらの薬剤における使用に関する。特に、本発明は、新規なジヒドロピラン誘導体、それらの製造法、それらの医薬配合物、およびそれらの抗ウイルス薬としての使用に関する。
シアル酸としても知られるN−アセチルノイラミン酸(NANA)を他の糖類から開裂することができる酵素は、多くの微生物に存在する。これらにはコレラ菌、ウエルシュ菌、肺炎連鎖球菌およびアルトロバクター シアロフィラスのようなバクテリア、並びにインフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、オタフクカゼウイルス、ニューカッスル病ウイルス、センダイウイルスのようなウイルスが含まれる。これらのウイルスのほとんどはオルソミクソウイルスまたはパラミクソウイルス類に属し、ウイルス粒子の表面にノイラミニダーゼ活性を有する。
ノイラミニダーゼを有する有機物の多くは、ヒトおよび/または動物の主な病原体であり、インフルエンザウイルスおよびニューカッスル病ウイルスのようなウイルスは、経済的に非常に重要な病気の原因である。ノイラミニダーゼ活性の阻害剤が、ノイラミニダーゼを有するウイルスによる感染を妨げると長い間考えられてきた。公知のノイラミニダーゼ阻害剤のほとんどは、ノイラミン酸類似体、例えば2−デオキシ−2,3−ジデヒドロ−N−アセチルノイラミン酸(DANA)およびその誘導体である。Meindl et al., Virology 1974 58 457-63参照。国際公開第WO91/16320号には、ウイルスノイラミニダーゼに対して生体内および試験管内において活性でかつインフルエンザの治療に有用なDANAの多くの類似体が記載されている。多くの置換グアニジノ誘導体はEP539204に記載されている。国際公開第WO95/18800号には、DANAのメタンスルホンアミド類似体が記載されており、DANAのトリフルオロアセテート類似体は国際公開第WO95/20583号に記載されている。
我々は、インフルエンザウイルスに対して活性な新しいクラスのジヒドロピラン誘導体をこのたび見いだした。
本発明は従って、第一の面において、式(I):
Figure 0003923081
(式中、
1はNR56を表し;
5は、H、またはBr、Cl、F、I、CF3、NR78、CO29、CONR78、COR9、OR10もしくはSR10の1つ以上で置換されていてもよい炭化水素基、または複素芳香族基を表し;そして
6は、Br、Cl、F、I、CF3、NR78、CO29、CONR78、COR9、OR10もしくはSR10の1つ以上で置換されていてもよい炭化水素基、または複素芳香族基を表し;
2は基SO29またはCOR9を表し;
3はH、C1-6アルキルまたはC(=NR11)NR1213を表し;
4はHまたはC1-6アルキルを表し;
7およびR8は各々独立してH、C1-6アルキルまたはCOR9を表し;
9は1つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキルを表し;
10はH、C1-6アルキルまたはフェニルを表し;
11、R12およびR13は各々独立してH、C1-6アルキル、アミノ、ヒドロキシ、シアノまたはニトロを表し;そして
XはOまたはSを表す)
の化合物およびそれらの薬学的に許容される誘導体を提供するものである。
一般に、変わりうる基が式(I)に2つ以上あるとき、変わりうる基は各場合、同じでも異なっていてもよい。特に、R5およびR6が各々置換されていてもよい炭化水素基または複素環式芳香族基であるとき、それらは同じでも異なっていてもよい。
ここで、”炭化水素基”には、飽和および不飽和の直線状、分枝状および環状炭化水素基、例えばアリール基、およびそのような基の組み合わせが含まれる。
6および/またはR5で表される適当な炭化水素基には、C1-20アルキル、例えばプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクタニル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシル;C5-7シクロアルキル基、例えばシクロヘキシル;フェニルおよびアラルキル基、例えばベンジルが含まれる。R6および/またはR5で表される炭化水素基に適した置換基には、Br、Cl、F、I、CF3、NH2、置換アミノ基、例えばNHCO(C410)、アルコキシ基、例えばメトキシ、およびヒドロキシが含まれる。
5および/またはR6が複素芳香族基を表すとき、これはC1-6アルキル、Br、Cl、F、IおよびCF3の1つ以上で置換されていてもよいピリジル基であるのが適している。
好ましくは、R5はH、C1-6アルキルまたはベンジルである。
好ましくは、R6は置換されていてもよいC1-20アルキルまたはベンジルである。
さらに好ましくは、R5はH、C1-3アルキルまたはベンジルであり、R6は置換または非置換アミノで置換されていてもよいC1-12アルキル、またはベンジルである。
好ましくは、R2はCOR9である。
3がC(=NR11)NR1213である場合、R11、R12およびR13のうちの2つはHであり、R11、R12およびR13のうちの他のものは、H、C1-6アルキル(例えばメチル)、NH2、OH、CNまたはNO2から選択されるのが好ましい。
好ましくは、NR34はアミノまたはグアニジノ、より好ましくはグアニジノである。
好ましくは、R9はメチルまたはトリフルオロメチル、より好ましくはメチルである。
好ましくは、XはOである。
”薬学的に許容される誘導体”とは、式(I)の化合物、または受容者に投与したとき、式(I)の化合物またはその抗ウイルス活性代謝産物もしくは残基を提供する(直接または間接的に)ことができる他の化合物の、薬学的に許容される塩、エステル、またはそのようなエステルの塩を意味する。
式(I)の化合物のいずれかの官能基において、式(I)の化合物を改変すると、その薬学的に許容される誘導体となることは、当業者にとって明らかなことである。そのような誘導体として特に重要なものは、カルボキシル官能基、ヒドロキシル官能基またはアミノ基において変性した化合物である。重要な化合物には、式(I)の化合物のアルキル(例えば、メチル、エチルまたはプロピル、例えばイソプロピル)またはアリール(例えば、フェニル、ベンゾイル)エステルおよびアセチルエステルが含まれる。
式(I)の化合物の薬学的に許容される誘導体を2つ以上の位置で誘導化しうることは当業者に明らかであろう。
式(I)の化合物の薬学的に許容される塩には、薬学的に許容される無機および有機酸並びに塩基から誘導されるものが含まれる。適した酸の例は塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン−p−スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン−2−スルホン酸およびベンゼンスルホン酸である。シュウ酸のような他の酸は、それら自体は薬学的に許容されるものではないが、本発明の化合物およびそれらの薬学的に許容される酸付加塩を得る際の中間体として有用な塩の製造に有用である。
適当な塩基から誘導される塩にはアルカリ金属(例えばナトリウム)、アルカリ土類金属(例えばマグネシウム)、アンモニウムおよびNR4 +(RがC1-4アルキルの場合)塩が含まれる。
本発明のサブグループの化合物は式(Ia):
Figure 0003923081
(式中、
9は式(I)で定義した通りであり;
5aはH、C1-12アルキルまたはベンジルであり;
6aは置換されていてもよいC1-12アルキルまたはベンジルであり;
Yはアミノまたはグアニジノ基である)
で表される化合物およびそれらの薬学的に許容される塩またはエステルである。
6aが置換されていてもよいC1-12アルキルであるとき、適した置換基には置換および非置換アミンが含まれる。
本発明の具体的な化合物には次のものが含まれる:
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−(1R−ヘプチルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル)−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸;
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−(1R−ドデシルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル)−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸;
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−{1R−[(6−アミノ−ヘキシル)カルバモイルオキシ]−2R,3−ジヒドロキシプロピル}−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸;
およびこれらの薬学的に許容される誘導体。
本発明の化合物には、式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容される誘導体が含まれる。
式(I)の化合物は抗ウイルス活性を有する。特に、これらの化合物はオルソミクソウイルスおよびパラミクソウイルスのウイルスノイラミニダーゼ、特に、インフルエンザAおよびB、パラインフルエンザ、オタフクカゼ並びにニューカッスル病のウイルスノイラミニダーゼのようなノイラミダーゼの阻害剤である。
従って、本発明の別の面では、活性治療剤として、特に、オルトミクソウイルスおよびパラミクソウイルス感染症の治療用抗ウイルス剤として用いられる式(I)の化合物またはその薬学的に許容される誘導体が提供される。
さらなるまたは別の面では、有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体を投与することを含む、ウイルス感染症、例えばヒトを含む哺乳動物におけるオルソミクソウイルスおよびパラミクソウイルス感染症の治療法が提供される。
好ましい面では、有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体を投与することを含む、ヒトを含む哺乳動物におけるインフルエンザAまたはBの治療法を提供する。
さらなるまたは別の面では、本発明の化合物のウイルス感染症治療用薬剤製造のための使用を提供する。
ここで、治療とは、確定された感染症または症状の予防並びに治療にまで及ぶことは当業者にとって明らかであろう。
本発明の化合物はまた、診断法、特に、インフルエンザウイルスの検出法に用いうる。そのような方法に用いるには、本発明の化合物を標識に結合させると有利である。
さらに、治療に必要な本発明の化合物の量は、選択される個々の化合物ばかりでなく、投与ルート、治療する状態の性質、並びに患者の年令および状態でも変わり、最終的には担当の医者または獣医によって決定されることは明らかである。しかしながら、一般に、適した投与量は約0.1〜750mg/体重のkg/日、好ましくは0.5〜60mg/kg/日、最も好ましくは1〜20mg/kg/日である。
治療は、好ましくは、感染前または感染時に開始し、ウイルスがもはや気道に存在しなくなるまで続ける。しかしながら、感染後、例えば確定された症状が現れた後に投与しても、化合物は有効である。
治療は、使用される個々の化合物により、1日1〜4回行われ、感染後3〜7日、例えば5日続けるのが適している。
所望の投与量は、ただ1回の投与量の形で、または適当な間隔で投与する小分けした投与量として、例えば1日当たり2、3、4、またはそれ以上に小分けした投与量としても提供しうる。
化合物は、例えば単位投薬形態当たり、10〜1500mg、好都合には20〜1000mg、最も好都合には50〜700mgの活性成分を含有する、単位投薬形態で投与するのが好都合である。
治療に用いるために、本発明の化合物を原料のままの化学物質として投与することも可能であるが、活性成分を医薬配合物として提供するのが好ましい
従って、本発明はさらに、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体と、そのための1種以上の薬学的に許容される担体、および任意に、他の治療および/または予防成分とを含む医薬配合物を提供する。担体は、配合物の他の成分と適合性であり、受容者に悪影響を及ぼさないという意味で、”許容しうる”ものでなければならない。
医薬配合物には、経口、直腸、鼻、局所(口内および舌下を含む)、膣もしくは非経口(筋肉内、皮下および静脈内を含む)投与に適したもの、または吸入によるような気道(鼻を通過することを含む)への投与に適した形のものが含まれる。配合物は、適切ならば、個別投薬単位で提供するのが好都合であり、医薬業界で周知のどのような方法によっても製造しうる。いずれの方法も、活性化合物と、液体担体もしくは微粉砕固体担体または両者とを混合し、そして必要ならば、生成物を所望の配合物に成形する工程を含む。
経口投与に適した医薬配合物は、各々所定量の活性成分を含有するカプセル、カシェ剤または錠剤のような個別単位として;粉剤または顆粒剤として;液剤、懸濁液剤またはエマルジョンとして提供するのが好都合である。活性成分はボーラス、舐剤またはパスタ剤として提供することもできる。経口投与用の錠剤およびカプセルは、結合剤、充填剤、潤滑剤、崩壊剤または湿潤剤のような慣用的な賦形剤を含有していてもよい。錠剤は当業界で周知の方法によって被覆されていてもよい。経口液体製剤は、例えば、水性または油性懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップまたはエリキシル剤の形でもよく、あるいは使用前に水または他の適当な賦形剤と共に構成するための乾燥製品として提供してもよい。そのような液体製剤は、懸濁化剤、乳化剤、非水性賦形剤(食用油を含んでいてもよい)または防腐剤のような慣用的な添加剤を含有していてもよい。
本発明の化合物はまた非経口投与(例えば、ボーラス注入または連続注入のような注入)用に配合してもよく、アンプル、予め充填された注射器、小容量注入の単位投与量の形で、または防腐剤を加えた多投与量用容器の形で提供してもよい。組成物は、油性または水性賦形剤中の懸濁液、溶液またはエマルジョンのような形を取ってもよく、懸濁化剤、安定剤および/または分散剤のような配合剤を含有していてもよい。あるいは、活性成分は、使用前に適当な賦形剤、例えば発熱物質を含まない無菌の水と共に構成するための、無菌固体の無菌単離によってまたは溶液からの凍結乾燥によって得られる粉末の形でもよい。
表皮への局所投与には、本発明の化合物は軟膏、クリームまたはローションとして、または経皮パッチとして配合しうる。軟膏およびクリームは、例えば、適当な増粘剤および/またはゲル化剤を加えた水性または油性基剤と共に配合しうる。ローションは水性または油性基剤と配合し、また1種以上の乳化剤、安定剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤または着色剤を一般に含有する。
口内の局所投与に適した配合物には、活性成分を風味をつけた基剤、通常はサッカロースおよびアカシアまたはトラガカント中に含むロゼンジ;活性成分を不活性基剤、例えばゼラチンおよびグリセリンまたはサッカロースおよびアカシア中に含むトローチ;並びに活性成分を適当な液体担体中に含むうがい薬が含まれる。
担体が固体である直腸投与に適した医薬配合物は、単位投与量座薬として提供するのが最も好ましい。適した担体にはココアバターおよび当業界で一般に用いられる他の材料が含まれ、座薬は、活性化合物と軟化または溶融担体とを混合し、その後、冷却し、型で成形することによって形成するのが好都合である。
膣投与に適した配合物は、活性成分の他に、当業界で適切であると知られている担体を含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、パスタ、フォームまたはスプレーとして提供しうる。
本発明の方法による気道(鼻内投与を含む)への投与には、ノイラミニダーゼ阻害剤を、気道投与のために用いられるどのような方法および配合物によっても投与しうる。
従って、一般に、化合物は溶液または懸濁液の形で、あるいは乾燥粉末として投与しうる。
溶液および懸濁液は水性であり、例えば、水のみ(例えば、無菌または発熱物質非含有水)、あるいは水および生理学的に許容される補助溶媒(例えば、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、例えばPEG 400)から一般に製造される。
そのような溶液または懸濁液は他の賦形剤、例えば防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウム)、ポリソルベートのような可溶化剤/表面活性剤(例えば、Tween 80、Span 80、塩化ベンザルコニウム)、緩衝剤、等張性調節剤(例えば、塩化ナトリウム)、吸収促進剤および増粘剤をさらに含有していてもよい。懸濁液は懸濁化剤(例えば、微結晶質セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム)をさらに含有していてもよい。
液剤または懸濁剤は一般的な手段、例えばスポイト、ピペットまたは噴霧器で鼻腔に直接施す。配合物は一回のみの投与量または多数回投与量の形で提供しうる。後者の場合、投与量計量手段を設けるのが望ましい。スポイトまたはピペットの場合、これは患者が適切な所定容量の液剤または懸濁剤を投与することによってなしうる。噴霧器の場合、これは、例えば、計量噴霧スプレーポンプの手段によってなしうる。
気道への投与は、化合物をクロロフルオロカーボン(CFC)、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタンまたはジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の適当なガスのような適当な噴射剤と共に加圧パックの形にされたエーロゾル配合物によってなしうる。エーロゾルはまたレシチンのような表面活性剤を含有していると好都合である。薬剤の投与量は、計量バルブを備えることによって制御しうる。
あるいは、化合物は、乾燥粉末、例えば、ラクトース、デンプン、デンプン誘導体(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース)、およびポリビニルピロリジン(PVP)のような適当な粉末基剤に化合物を混合した粉末混合物の形で提供してもよい。粉末担体が鼻腔内でゲルを形成すると好都合である。粉末組成物は、例えばゼラチンでできた、カプセルもしくはカートリッジ、またはブリスターパック(粉末を吸入器によってこれらから投与しうる)のような単位投与量形態で提供しうる。
鼻内配合物を含めた気道へ投与するための配合物では、化合物の粒子サイズは一般に小さく、例えば5ミクロン以下である。そのような粒子サイズは、超微粉化によるような当業界で公知の方法によって得られる。
望ましいときには、活性成分を持続放出するようにしてある配合物を用いてもよい。
本発明の化合物は他の治療薬、例えば他の抗感染剤と組み合わせて用いてもよい。特に、本発明の化合物は他の抗ウイルス剤と共に用いうる。従って、本発明は、さらに別の面において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは誘導体と、別の治療活性剤、特に抗ウイルス剤とを含む組み合わせを提供する。
上記の組み合わせを用いる場合、医薬配合物の形で提供するのが好都合であり、従って、上記定義通りの組み合わせと薬学的に許容されるその担体とを含むそのような配合物は、本発明のさらに別の面を構成する。
そのような組み合わせに用いるのに適した治療剤には、他の抗感染剤、特に呼吸感染症の治療に用いるような抗菌および抗ウイルス剤が含まれる。例えば、インフルエンザウイルスに対して効果的な他の化合物、例えばアマンタジン、リマンタジンおよびリバビリンをそのような組み合わせに含めてもよい。
そのような組み合わせの個々の成分は、別々のまたは一緒にした医薬配合物の形で、順次または同時に投与しうる。
本発明の化合物を、同じウイルスに対して活性な第二治療剤と共に用いるとき、各化合物の投与量は、各化合物を単独で使用するときに用いる投与量と同じでも異なっていてもよい。適切な投与量は、当業者にとって容易に明らかになるであろう。
式(I)の化合物並びにそれらの薬学的に許容される塩および誘導体は、下記の方法によって製造しうる。式中、R1、R2、R3、R4およびXは、特に断りがなければ、式(I)について定義した通りである。下記の方法は本発明の別の面を形成する。
第一の方法(A)において、R3およびR4が各々Hである式(I)の化合物は、式(II):
Figure 0003923081
の化合物またはその適当に保護された誘導体から、アジド基を還元し、その後、必要ならば、脱保護することによって製造しうる。
還元は、アジドをアミンに変えるどのような公知の方法を用いて行ってもよい。適した方法は後記の実施例および、例えば、国際公開第93/12105号および第95/00503号に記載されている。
第二の方法(B)によると、式(I)の化合物は、Zが活性化基、例えばパラ−ニトロフェニルである式(III):
Figure 0003923081
の中間体またはその保護誘導体から、塩基、例えばピリジンのような有機塩基、および、好ましくは、適当な触媒、例えばジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下、式HNR56の化合物と反応させることによって製造しうる。
式(I)の化合物は、式(I)の他の化合物から、相互変換反応によっても製造しうる。例えば、R3およびR4がH以外である化合物は、R3および/またはR4がHである相当する化合物の誘導体化によって製造しうる。特に、R3がC(=NR11)NR1213である式(I)の化合物は、R3がHである式(III)の相当する化合物から、例えば、ピラゾールカルボキサミジンまたはその誘導体との反応によって製造しうる。
同様に、式(I)の化合物は慣用的な技術によって、それらの薬学的に許容される誘導体、例えば塩またはエステルに変換しうる。
式(II)の化合物は、Zが前記定義通りの式(IV):
Figure 0003923081
の相当する化合物またはその保護誘導体から、式(I)の化合物の式(III)からの製造と同様に製造しうる。式(III)および(IV)の中間体は、R11が前記定義通りのNR34またはN3である式(V):
Figure 0003923081
の相当する化合物またはその保護誘導体から、塩基、例えばピリジンのような有機塩基、および、好ましくは、適当な触媒、例えばDMAPの存在下、式ZOC(=X)Clの化合物との反応によって製造しうる。
式(V)の化合物は公知の化合物である。それらの製造については、例えば国際公開第91/16320号に記載されている。
式(I)、(III)および(IV)の中間体は新規化合物であり、これらは本発明の別の面を構成する。
当業者には明らかなように、望ましくない副反応を防ぐために分子中の1つ以上の敏感な基を保護することは、上記の方法のいかなる段階においても必要または望ましいことである;保護基は一連の反応の中の好都合なその後の段階で除去しうる。
式(I)の化合物の製造で用いる保護基は、慣用的な方法で用いうる。例えば、″Protective Groups in Organic Chemistry″Ed. J. F. W. McOmie(Plenum Press 1973)または”Protective Groups in Organic Synthesis″by Theodora W Greene and P G Wuts(John Wiley and Sons 1991)参照。
慣用的なアミノ保護基には、アラルキル基、例えばベンジル、ジフェニルメチルまたはトリフェニルメチル基;およびアシル基、例えばN−ベンジルオキシカルボニルまたはt−ブトキシカルボニルが含まれる。
ヒドロキシまたはカルボキシ基は、例えば、ベンジル、ジフェニルメチルまたはトリフェニルメチル基のようなアラルキル基;アセチル、アセタールのようなアシル基;トリメチルシリル基のような珪素保護基によって、またはテトラヒドロピラン誘導体として保護しうる。
存在するどのような保護基の除去も、慣用的な手順によって行いうる。
本発明の化合物を塩、例えば酸付加塩として単離するのが望ましい場合、これは一般式(I)の遊離塩基を、好ましくは当量の、適切な酸で、あるいは適当な溶媒(例えば、水性エタノール)中の硫酸クレアチニンで処理することによって行いうる。
本発明を次の実施例によってさらに説明する。これらの実施例は説明のためのものにすぎず、本発明を限定するものと解すべきではない。
実施例1
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−(1R−ヘプチルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル)−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
中間体(1):(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アジド−6−[(S)−ヒドロキシ−(2−オキソ−[1,3]ジオキソラン−4R−イル)−メチル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸メチルエステル
乾燥アセトニトリル(100ml)および乾燥ジクロロメタン(200ml)中の(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アジド−6−(1R,2R,3−トリヒドロキシプロピル)−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸メチルエステル(8.2g)に、4−ジメチルアミノピリジン(8.6g)を加えた。トルエン(18ml)中のホスゲンの20%溶液を徐々に滴加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。次に、溶液を氷冷1Mオルトリン酸二水素カリウム溶液(400ml)に加え、酢酸エチル(350ml×3)で抽出した。一緒にした有機抽出物を飽和水性NaCl(30ml)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、溶媒を真空中で除去して、オレンジ色の泡状物を得た。これをシリカカラム上でのフラッシュクロマトグラフィー(メルク 9385、クロロホルム/メタノール 15:1)によって精製して、表題化合物(6.008g)をオフホワイト色の泡状物として得た。
TLCシリカ(クロロホルム/メタノール 15:1) Rf0.13
m/z MHN4 +=374
中間体(2):(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アジド−6−[(S)−ヘプチルカルバモイルオキシ−(2−オキソ−[1,3]ジオキソラン−4R−イル)−メチル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸メチルエステル
乾燥ジクロロメタン(10ml)中の中間体1(1g)の氷冷溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(349mg)およびn−ヘプチルイソシアネート(1g)を加えた。溶液を室温に温め、窒素下で21時間撹拌した。次に、メタノール(1ml)を加えることによって反応混合物を急冷し、そして溶液を15分間撹拌し、次に、氷冷1Mオルトリン酸二水素カリウム溶液(100ml)に加え、酢酸エチル(175ml×3)で抽出した。一緒にした有機抽出物を濃縮水性NaCl(30ml)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、溶媒を真空下で除去して、オレンジ色の固体を得た。これをシリカカラム上でのフラッシュクロマトグラフィー(メルク 9385、クロロホルム/メタノール 20:1)によって精製して、表題化合物(560mg)を白色の泡状物として得た。
TLCシリカ(クロロホルム/メタノール 9:1) Rf0.34
m/z MH+=498
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6(1R−ヘプチルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル)−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
乾燥テトラヒドロフラン(10ml)中の中間体2(383mg)およびトリフェニルホスフィン(253mg)の混合物を、窒素下で20時間撹拌した。これに、トリエチルアミン(5ml)および水(13ml)を加え、溶液を40°でさらに24時間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(20ml)で洗浄し、有機相を水(5ml)で再抽出し、一緒にした水性相を真空下で蒸発させた。残留物を、水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸溶離勾配を用いる分取Hplc(マイクロソーブC18)によって精製した。得られた凍結乾燥固体をメタノール(2滴)に取り、ジエチルエーテル(10ml)を用いて沈殿させて、表題化合物(215mg)を白色粉末として得た。
m/z MH+=432.3
分析実測値:C,45.8;H,6.5;N,7.75。
193338・CF3CO2HはC,46.2;H,6.3;N,7.7を必要とする。
実施例2
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−(1R−ヘプチルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル)−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
中間体(3):(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−(1R−ヘプチルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル)−4−[2,3−ビス(t−ブトキシカルボニル)−グアニジノ]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸メチルエステル
乾燥メタノール(3ml)中の実施例1の化合物(190mg),トリエチルアミン(0.1ml)およびN,N′−ビス−t−ブトキシカルボニル−1H−ピラゾール−1−カルボキサミド(179mg)の溶液を、窒素下で48時間撹拌し、次に、真空下で蒸発させた。得られた残留物をシリカカラム上でのフラッシュクロマトグラフィー(メルク 9385、酢酸エチル/氷酢酸 95:5)によって精製して、表題化合物(218mg)を白色固体として得た。
NMR(d6−DMSO)δ8.17(1H.d),7.90(1H,d),7.13(1H,t),5.67(1H,s),4.80(1H,d),4.68(1H,t),4.39(1H,d),3.99(1H,m),3.83(1H,m),3.40(1H),3.24(1H),2.88(1H,m),1.92(3H,s),1.44(9H,s),1.40(9H,s),1.23(10H,m),0.86(3H,t).
m/z MH+=674.4
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−(1R−ヘプチルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル)−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
乾燥ジクロロメタン(1ml)およびトリフルオロ酢酸(1ml)中の中間体3(104mg)の溶液を窒素下、2時間撹拌し、真空下で蒸発させた。残留物をメタノール(2滴)に取り、ジエチルエーテル(5ml)を用いて沈殿させて白色固体を得た。これを、水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸溶離勾配を用いる分取Hplc(マイクロソーブ C18)によって精製した。得られた凍結乾燥固体をメタノール(2滴)に取り、ジエチルエーテル(5ml)を用いて沈殿させて、表題化合物(29mg)を白色粉末として得た。
NMR(d6−DMSO)δ7.98(1H,br d),7.57(1H,br d),7.40(3H,br s),7.17(1H,br t),5.54(1H,br d),4.82(1H,d),4.2−4.38(2H,12xdd),3.96(1H,q),3.82(1H,td),〜3.3(2H,m),2.88(2H,q),1.77(3H,s),1.12−1.49(10H,m),0.87(3H,t)。
m/z MH+=474。C203658(MH+)として計算したMS:474.2564、実測値474.2562
分析実測値:C,44.1;H,6.6;N,11.9。
203558・CF3CO2H・0.5H2OはC,44.3;H,6.25;N,11.7を必要とする。
実施例3
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−(1R−ドデシルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル)−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
中間体(4):(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アジド−6−[(S)−ヒドロキシ−(2−オキソ−[1,3]ジオキソラン−4R−イル)−メチル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸ベンズヒドリルエステル
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アジド−6−(1R,2R,3−トリヒドロキシプロピル)−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸ベンズヒドリルエステル(10g)の懸濁液を、アセトアルデヒドジエチルアセタール(250ml)中で1時間撹拌し、p−トルエンスルホン酸(30mg)を加えた後、さらに30分間撹拌し、そして16時間放置した。結晶質固体を濾過し、乾燥して、表題化合物(5g)を淡いオレンジ色の固体として得た。
TLCシリカ(クロロホルム/メタノール 9:1) Rf0.30
m/z MNH4 +=526
中間体(5):(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アジド−6−[(S)−ドデシルカルバモイルオキシ−(2−オキソ−[1,3]ジオキソラン−4R−イル)−メチル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸ベンズヒドリルエステル
乾燥ジクロロメタン(115ml)および乾燥アセトニトリル(125ml)中の中間体4(2.96g)の水冷懸濁液に、4−ジメチルアミノピリジン(877mg)およびn−ドデシルイソシアネート(7.5ml)を加えた。反応混合物を窒素下、45°で89時間加熱した。メタノール(6ml)を加えることによって反応混合物を急冷し、〜80mlに濃縮し、次に、1Mオルトリン酸二水素カリウム(250ml)に加え、酢酸エチル(300ml×2)で抽出した。一緒にした有機抽出物を濃縮水性NaCl(60ml)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、溶媒を真空下で除去して黄色泡状物を得た。これをシリカカラム上でのフラッシュクロマトグラフィー(メルク 9385、酢酸エチル/石油エーテル(40−60) 1:1)によって精製して、表題化合物(1.247g)を黄色の泡状物として得た。
TLCシリカ(酢酸エチル/石油エーテル(40−60) 1:1) Rf0.31
m/z MH+=720.2、MNa+=742.2
中間体(6):(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−[(S)−ドデシルカルバモイルオキシ−(2−オキソ−[1,3]ジオキソラン−4R−イル)−メチル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸ベンズヒドリルエステル
乾燥テトラヒドロフラン(20ml)中の中間体5(1.139g)およびトリフェニルホスフィン(517mg)の混合物を、窒素下、40°で24時間加熱した。これにトリエチルアミン(11ml)および水(17ml)を加え、反応混合物を40°で2時間加熱し、次に、蒸発させて黄色固体を得た。これをシリカカラム上でのフラッシュクロマトグラフィー(メルク 9385、クロロホルム/メタノール 15:1)によって精製して、表題化合物(761mg)を黄色の泡状物として得た。
TLCシリカ(クロロホルム/メタノール 15:1) Rf0.14
m/z C395638(MH+)として計算したMS:694.4067、実測値694.4062
中間体(7):(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−[(S)−ドデシルカルバモイルオキシ−(2−オキソ−[1,3]ジオキソラン−4R−イル)−メチル]−4−[2,3−ビス(t−ブトキシカルボニル)−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸ベンズヒドリルエステル
乾燥テトラヒドロフラン(8ml)中の中間体6(670mg)およびビス(t−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(390mg)の懸濁液を、窒素下、35°で48時間撹拌し、次に、真空下で蒸発させてオフホワイト色の泡状物を得た。これをシリカカラム上でのフラッシュクロマトグラフィー(メルク 9385、酢酸エチル/石油エーテル(40−60) 1:2)によって精製して、表題化合物(815mg)を白色固体として得た。
TLCシリカ(酢酸エチル/石油エーテル(40−60) 1:2) Rf0.13
m/z MH+=936.6
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−(1R−ドデシルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル)−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
氷酢酸/水 4:1(20ml)中の中間体7(637mg)の溶液を、85°で2時間加熱し、次に、真空下で蒸発させて白色固体を得た。これを乾燥ジクロロメタン(6ml)およびトリフルオロ酢酸(5ml)中で26時間撹拌した。溶媒を真空下で除去して緑色の泡状物を得た。これを逆相シリカカラムクロマトグラフィー(メルク、LiChroprep RP−18、水/アセトニトリル/トリフルオロ酢酸 50:50:1)によって精製して、表題化合物(209mg)を凍結乾燥白色粉末として得た。
NMR(d6−DMSO)δ7.98(1H,br d),7.57(1H,br d),7.36(3H,br s),7.18(1H,br t),5.57(1H,br d),4.83(1H,dd),4.33(1H,dd),4.25(1H,dd),3.97(1H,q),3.82(1H,td),〜3.4(2H,m),2.88(2H,q),1.78(3H,s),1.1−1.47(20H,m),0.86(3H,t)。
m/z MH+=544.3
分析実測値:C,49.3;H,7.4;N,10.8。
254558・CF3CO2HはC,49.3;H,7.05;N,10.65を必要とする。
実施例4
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−{2R,3−ジヒドロキシ−1R−[(6−t−ブトキシカルボニルアミノヘキシル)−カルバモイルオキシ]−プロピル}−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
中間体(8):(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アジド−6−[(S)−(4−ニトロフェノキシカルボニルオキシ)−(2−オキソ−[1,3]ジオキソラン−4R−イル)−メチル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸メチルエステル
乾燥ピリジン(30ml)中の(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アジド−6−(1R,2R,3−トリヒドロキシプロピル)−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸メチルエステル(3.3g)の溶液に、窒素下、4−ニトロフェニルクロロホルメート(2.42g)を加えた。室温で2.5時間撹拌した後、さらに4−ニトロフェニルクロロホルメート(2g)、次いで、4−ジメチルアミノピリジン(3.05g)を加えた。撹拌を室温で3.5時間続けた。溶液を真空下で濃縮し、残留物を2M HCl(200ml)と酢酸エチル(100ml)との間で分配した。層を分離し、水性相を酢酸エチル(100ml×2)でさらに抽出した。一緒にした有機抽出物を飽和水性NaCl(60ml)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、溶媒を真空下で除去して、ベージュ色の泡状物を得た。これをシリカカラム上でのフラッシュクロマトグラフィー(メルク 9385、酢酸エチル/シクロヘキサン 2:1)によって精製して、表題化合物(3.21g)を白色の泡状物として得た。
NMR(d6−DMSO)δ8.36(2H,d),8.22(1H,d),7.61(2H,d),5.94(1H,d),5.50(1H,t),5.35(1H,m),4.72(1H,t),4.60(1H,t),4.40−4.50(2H,m),4.23(1H,t),3.78(3H,s),1.86(3H,s)。
TLCシリカ(酢酸エチル/シクロヘキサン 2:1) Rf0.16
m/z MH+=522
中間体(9):(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アジド−6−{(S)−[(2−オキソ−[1,3]ジオキソラン−4R−イル)−(6−t−ブトキシカルボニルアミノヘキシル)−カルバモイルオキシ]−メチル}−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸メチルエステル
乾燥ピリジン中の中間体8(1.15g)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(648mg)および塩酸N−Boc−1,6−ジアミノヘキサン(670mg)を加えた。溶液を室温で18時間撹拌した。2M水性塩酸(150ml)を溶液に加え、酢酸エチル(50ml×2)で抽出した。一緒にした有機抽出物を飽和水性NaCl(10ml)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、溶媒を真空下で除去して黄色の泡状物を得た。これをシリカカラム上でのフラッシュクロマトグラフィー(メルク 9385、酢酸エチル/シクロヘキサン 4:1)によって精製して、表題化合物(1.155g)を淡黄色の泡状物として得た。
NMR(CDCl3)δ6.31(1H,br d),5.95(3H,d),5.42(1H,dd),4.5−5.2(7H,m),3.80(3H,s),3.0−3.4(5H,m),2.06(3H,s),1.50(4H,m),1.44(9H,s),1.34(4H,m)。
TLCシリカ(酢酸エチル/シクロヘキサン 4:1) Rf0.28
分析実測値:C,49.6;H,6.4;N,13.4
2538611・0.35C482はC,49.6;H,6.45;N,13.9を必要とする。
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−{2R,3−ジヒドロキシ−1R−[(6−t−ブトキシカルボニルアミノヘキシル)−カルバモイルオキシ]−プロピル}−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
乾燥テトラヒドロフラン(40ml)中の中間体9(1.05g)の溶液に、トリフェニルホスフィン(610mg)を加え、溶液を室温で18時間撹拌した。これにトリエチルアミン(12ml)および水(31ml)を加え、溶液を40°でさらに28時間加熱した。反応混合物を蒸発させて黄色のゴム状物を得た。これをフラッシュ逆相クロマトグラフィー(メルク 13900、水(トリフルオロ酢酸0.1%を含有する)/アセトニトリル 8:2)によって精製した。凍結乾燥によって得たゴム状物を室温で1時間激しく粉砕して、表題化合物を淡黄色粉末として得た。
NMR(d6−DMSO)δ7.92(1H,d),7.13(1H,t),6.75(1H,t),5.70(1H,s),4.85(1H,d),4.34(1H,d),4.02(1H,q),3.85(1H,t),3.77(1H,d),3.25,3.44(2H,m),2.90(4H,m),1.82(3H,s),1.18−1.42(8H,m),1.38(9H,s)。
m/z MH+=533
分析実測値:C,47.65;H,6.75;N,8.8
2340410・CF3CO2H・0.25C615NはC,47.4;H,6.7;N,8.9を必要とする。
実施例5
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−{1R−[(6−アミノヘキシル)カルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル}−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
中間体(10):(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−{1R−[(6−t−ブトキシカルボニルアミノヘキシル)カルバモイルオキシ−2,3−ジヒドロキシプロピル}−4−[2.3−ビル(t−ブトキシカルボニル]グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸
乾燥テトラヒドロフラン(10ml)および乾燥メタノール(3ml)の混合物中の実施例4の化合物(0.75g)、トリエチルアミン(0.5ml)およびN,N′−ビス(t−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(0.54g)の溶液を、窒素下で20時間撹拌し、そして真空下で蒸発させた。残留物を酢酸エチル(100ml)に溶解し、水(20ml)と共に激しく撹拌し、そして混合物のpHを2M塩酸でpH2に調整した。有機層を飽和水性NaCl(20ml)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、溶媒を真空下で除去して黄色の泡状物を得た。これをシリカカラム上でのフラッシュクロマトグラフィー(メルク 9385、クロロホルム/メタノール 7:1)によって精製して、表題化合物(0.37g)を白色固体として得た。
NMR(d6−DMSO)δ11.42(1H,s),8.25(1H,d),7.95(1H,d),7.16(1H,t),6.75(1H,t),5.80(1H,s),4.82(1H,d),4.74(1H,t),4.43(1H,d),4.0(4H,m),3.25(1H,m),2.90(4H,m),1.76(3H,s),1.49(9H,s),1.38(18H,s),1.2−1.5(8H,m)。
TLCシリカ(クロロホルム/メタノール 3:1)Rf0.21
m/z MH+=775
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−{1R−[(6−アミノヘキシル)カルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル}−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
トリフルオロ酢酸(10ml)中の中間体10(325mg)の溶液を、窒素下で1時間撹拌し、そして真空下で蒸発させた。残留物を水(10ml)に溶解し、1時間撹拌し、水を凍結乾燥によって除去して、表題化合物(255mg)を白色固体として得た。
NMR(d6−DMSO)δ7.97(1H,d),7.69(2H,br s),7.6(1H,d),7.2(3H,m),5.72(1H,s),5.07(1H,d),4.85(1H,d),4.4(2H,m),4.33(1H,t),4.02(1H,q),3.83(1H,m),3.3(1H,1m),3,4(1H,m),2.91(2H,m),2.78(2H,m),1.81(3H,s),1.2−1.6(8H,m)。
m/z MH+=475
TLCシリカ(ブタノール/酢酸/水 3:1:1)Rf0.17
実施例6
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−[1R−(1,1−ジシクロヘキシルカルバモイルオキシ)−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
中間体(11):(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アジド−6−[(S)−(1,1−ジシクロヘキシルカルバモイルオキシ)−(2−オキソ−[1,3]ジオキソラン−4R−イル)−メチル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸ベンズヒドリルエステル
乾燥ピリジン中の中間体4(1g)、および塩化ジシクロヘキシルカルバモイル(1.46g)の混合物を窒素下、100℃で6時間加熱した。混合物を真空下で濃縮し、残留物を30%クエン酸で処理した。水性混合物を酢酸エチル(50ml×2)で抽出した。一緒にした有機抽出物を10%炭酸水素ナトリウム溶液(20ml)、飽和水性NaCl(20ml)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、溶媒を真空下で除去してオレンジ色の泡状物を得た。これをシリカカラム上でのフラッシュクロマトグラフィー(メルク 9385、クロロホルム/メタノール 20:1)によって精製して、表題化合物(0.69g)を無色の泡状物として得た。
TLCシリカ(ジエチルエーテル/石油エーテル(40:60) 3:1) Rf0.14
分析実測値:C,65.6;H,6.6;N,9.4
394958はC,65.4;H,6.9;N,9.8を必要とする。
中間体(12):(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−[(S)−(1,1−ジシクロヘキシルカルバモイルオキシ)−(2−オキソ−[1,3]ジオキソラン−4R−イル)−メチル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸ベンズヒドリルエステル
表題化合物は、中間体6の中間体5からの製造と同様に、中間体11から製造した。
NMR(CDCl3)δ7.3(10H,m),6.94(1H,s),6.1(2H,m),5.25(1H,dd),4.95(1H,q),4.6(1H,dd),4.4−4.1(3H,m),3.9(1H,m),3.6(1H,m),3.2(2H,m),2.05(3H,s),1.3(3H,d),1.8−1.0(20H,m)。
分析実測値:C,64.2;H,6.9;N,5.65
395138・0.4CHCl3はC,64.2;H,7.0;N,5.7
を必要とする。
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−[1R−(1,1−ジシクロヘキシルカルバモイルオキシ)−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例3の中間体7からの製造と同様に、表題化合物を中間体12から製造した。
244038MH+として計算したMS:498.281541、実測値:498.280751
243938・2(CF3CO2H)・H2OはC,45.2;H,5.8;N,5.65を必要とする。
実施例7
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−[1R−(1,1−ジシクロヘキシルカルバモイルオキシ)−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例3と同様に製造した。
分析実測値:C,45.5;H,6.0;N,9.5。
254158・2(CF3CO2H)はC,45.4;H,5.65;N,9.1を必要とする。
TLC Rf=0.65、n−ブタノール:酢酸:水,3:1:1
実施例8
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−[1R−ベンジルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例1と同様に製造した。
192638MH+として計算したMS:424.171990、実測値:424.171552
TLC Rf=0.40、n−ブタノール:酢酸:水,3:1:1
実施例9
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−[1R−n−プロピルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例1と同様に製造した。
152638MH+として計算したMS:376.171990、実測値:376.1732
TLC Rf=0.31、n−ブタノール:酢酸:水,3:1:1
実施例10
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−[1R−n−ドデシルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例1と同様に製造した。
244438MH+として計算したMS:502.312841、実測値:502.314514
分析実測値:C,50.5;H,7.35;N,6.8
244338・CF3CO2HはC,50.7;H,7.2;N,6.8を必要とする。
実施例11
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−[1R−(1,1−ジイソプロピルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例6と同様に製造した。
分析実測値:C,41.0;H,5.5;N,6.6
183138・1.6CF3CO2H・H2OはC,41.2;H,5.6;N,6.8を必要とする。
TLC Rf=0.41、n−ブタノール:酢酸:水,3:1:1
実施例12
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−[1R−(1,1−ジイソプロピルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例3と同様に製造した。
193458MH+として計算したMS:460.240739、実測値:460.241167
分析実測値:C,42.8;H,6.4;N,11.45
193358・CF3CO2H・H2OはC,42.6;H,6.1;N,11.8を必要とする。
実施例13
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−[1R−(1,1−ジベンジルカルバモイルオキシ)−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例4と同様に製造した。
253238MH+として計算したMS:514.218940、実測値:514.218791
TLC Rf=0.51、n−ブタノール:酢酸:水,3:1:1
実施例14
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−[1R−(1,1−ジ−n−プロピルカルバモイルオキシ)−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例4と同様に製造した。
183238MH+として計算したMS:418.218940、実測値:418.219123
分析実測値:C,41.7;H,5.7;N,6.8
183138・1.5CF3CO2H・H2OはC,41.6;H,5.7;N,6.9を必要とする。
実施例15
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−[1R−シクロヘキシルカルバモイルオキシ)−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例6と同様に製造した。
分析実測値:C,42.6;H,5.7;N,7.2
242938・CF3CO2H・2H2OはC,42.5;H,6.1;N,7.4を必要とする。
TLC Rf=0.44、n−ブタノール:酢酸:水,3:1:1
実施例16
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−[1R−(1,1−ジヘキシルカルバモイルオキシ)−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例5と同様に製造した。
分析実測値:C,46.3;H,6.8;N,9.6
254558・1.3CF3CO2H・1.3H2OはC,46.3;H,6.9;N,9.8を必要とする。
TLC Rf=0.59、n−ブタノール:酢酸:水,3:1:1
実施例17
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−[1R−(1,1−n−ヘプチルベンジルカルバモイルオキシ)−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例4と同様に製造した。
分析実測値:C,48.7;H,6.0;N,5.85
263938・1.5CF3CO2H・1.5H2OはC,48.4;H,6.1;N,5.8を必要とする。
TLC Rf=0.53、n−ブタノール:酢酸:水,3:1:1
実施例18
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−[1R−(1,1−n−ヘプチルベンジルカルバモイルオキシ)−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例5と同様に製造した。
分析実測値:C,48.3;H,5.8;N,9.6
274158・1.5CF3CO2H・0.5H2OはC,48.45;H,5.9;N,9.4を必要とする。
TLC Rf=0.58、n−ブタノール:酢酸:水,3:1:1
実施例19
(4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−4−アミノ−6−[1R−[(6−アミノヘキシル)カルバモイルオキシ]−2R,3−ジヒドロキシプロピル]−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
実施例5と同様に製造した。
183348MH+として計算したMS:433.229839、実測値:433.231597
TLC Rf=0.12、n−ブタノール:酢酸:水,3:1:1
実施例20
インフルエンザウイルスの阻害
本発明の化合物が多くのインフルエンザウイルスを阻害する能力は、WO91/16320に記載の方法を用いて測定した。実施例の化合物は、このプラク減少分析において、インフルエンザAおよびインフルエンザBウイルスに対する活性を示した。例えば、実施例1〜5の化合物は、インフルエンザAおよびインフルエンザBに対するI50値が7μg/ml未満であった。
医薬配合物
鼻内用配合物
Figure 0003923081
これらの配合物は、活性成分および賦形剤を慣用的な製薬法により混合することによって製造される。

Claims (20)

  1. 式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩、エステル、もしくは、そのエステルの塩:
    Figure 0003923081
    (上記式中、
    1はNR56を表し;
    5は、H、またはBr、Cl、F、I、CF3、NR78、CO29、CONR78、COR9、OR10もしくはSR10の1つ以上で置換されていてもよい、 1-20 アルキル、C 5-7 シクロアルキル、フェニル、もしくはベンジルから選択される炭化水素基、または、 1-6 アルキル、Br、Cl、F、IおよびCF 3 の1つ以上で置換されていてもよいピリジル基を表し;
    6は、Br、Cl、F、I、CF3、NR78、CO29、CONR78、COR9、OR10もしくはSR10の1つ以上で置換されていてもよい、 1-20 アルキル、C 5-7 シクロアルキル、フェニル、もしくはベンジルから選択される炭化水素基、または、 1-6 アルキル、Br、Cl、F、IおよびCF 3 の1つ以上で置換されていてもよいピリジル基を表し;
    2は基SO29またはCOR9を表し;
    3はH、C1-6アルキルまたはC(=NR11)NR1213を表し;
    4はHまたはC1-6アルキルを表し;
    7およびR8は各々独立してH、C1-6アルキルまたはCOR9を表し;
    9は1つ以上のハロゲン原子で置換されていてもよいC1-6アルキルを表し;R10はH、C1-6アルキルまたはフェニルを表し;
    11、R12およびR13は各々独立してH、C1-6アルキル、アミノ、ヒドロキシ、シアノまたはニトロを表し;そして
    XはOまたはSを表す)
  2. 5がH、C1-5アルキルまたはベンジルを表す、請求項1に記載の化合物。
  3. 6が置換されていてもよいC1-20アルキルまたはベンジルを表す、請求項1または請求項2に記載の化合物。
  4. 2がCOR9を表す、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. NR34がアミノまたはグアニジノを表す、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. XがOを表す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 式(Ia)の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル。
    Figure 0003923081
    (式中、
    9は式(I)で定義した通りであり;
    5aはH、C1-12アルキルまたはベンジルを表し;
    6a1つ以上のNR 7 8 置換されていてもよいC1-12アルキルまたはベンジルを表し;
    Yはアミノまたはグアニジノ基を表す)
  8. 次の化合物:
    (4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−(1R−ヘプチルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル)−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸;
    (4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−(1R−ドデシルカルバモイルオキシ−2R,3−ジヒドロキシプロピル)−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸;
    (4S,5R,6R)−5−アセチルアミノ−6−{1R−[(6−アミノ−ヘキシル)カルバモイルオキシ]−2R,3−ジヒドロキシプロピル}−4−グアニジノ−5,6−ジヒドロ−4H−ピラン−2−カルボン酸;
    およびこれらの薬学的に許容される誘導体から選択される化合物。
  9. 薬剤に用いるための請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. 有効量の請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、ヒトを除く哺乳動物におけるウイルス感染症の治療法。
  11. インフルエンザウイルス感染症の治療のための請求項10に記載の方法。
  12. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物のウイルス感染症治療用薬剤の製造のための使用。
  13. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬配合物。
  14. 気道への投与に適した請求項13に記載の医薬配合物。
  15. ウイルス感染症の治療に用いられる、請求項13または14に記載の医薬配合物。
  16. インフルエンザウイルス感染症の治療に用いられる、請求項13または14に記載の医薬配合物。
  17. 請求項1で定義した式(I)の化合物の製造法であって、
    (A) 式(II):
    Figure 0003923081
    (式中、R1およびR2は式(I)の化合物について定義した通りである)
    の化合物またはその保護誘導体のアジド基の還元;あるいは
    (B) 式(III):
    Figure 0003923081
    (式中、R2、R3およびR4は式(I)で定義した通りであり、Zはパラ-ニトロフェニルを表す)
    の中間体またはその保護誘導体と、式HNR56の化合物との反応
    を含む製造法。
  18. 式(II):
    Figure 0003923081
    (式中、R1およびR2は式(I)で定義した通りである)
    の化合物。
  19. 式(III):
    Figure 0003923081
    (式中、R2、R3およびR4は式(I)で定義した通りであり、Zはパラ-ニトロフェニルを表す)
    の化合物。
  20. 式(IV):
    Figure 0003923081
    (式中、R2は式(I)で定義した通りであり、Zはパラ-ニトロフェニルを表す)
    の化合物。
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