JP3921498B2 - マルチモード通信システム - Google Patents
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Description
1970年代後半および1980年代前半において、マルチモード光ファイバ通信システムの性能を改善する多くの努力が払われた。しかしながら、高いビット率の長距離通信システムにおける使用のため選択される媒体として、マルチモード・ファイバが、シングルモード・ファイバによって置き換えられた時、そのような努力は停止した。マルチモード・ファイバは、例えば建物またはキャンパスのLANにおけるような低ビット率の比較的短距離で稼動するシステムのための光通信において使用され続けてきた。従って、多大な投資を意味する大量の設置済みマルチモード・ファイバ資産が存在する。
近年、1ギガビット/秒以上の高データ率のLANに対する需要が顕著に増大している。従って、マルチモード光ファイバは、例えば500メートルのような短い距離に対してのみ利用されるものであるにもかかわらず、従来技術の活用では所望のデータ率を達成することができない。
長年にわたって認められていることではあるが、マルチモード光ファイバ通信リンクのバンド幅を決定する際の重要な面は、励起され従って光エネルギーを搬送するマルチモード・ファイバ内のモードの数および分布である。この点に関しては、1979年John Wiley & Sons社発刊のJohn E. Midwinter著″Optical Fibres for Transmission″の第7章を参照されたい。純粋な低次シングルモードがマルチモード・ファイバに放射され、モード混合がないとすれば、その光通信リンクのバンド幅およびその他の特性は、シングルモード・ファイバの持つ特性に等しい。すなわち、リンクは高いバンド幅を持つ。例えば、ファイバ・プロファイルの不規則性またはファイバの機械的動揺のためモード混合が存在すると、最低次シングル・モードから比較的低いグループ速度を持つ高次モードへエネルギーが結合され、追加のパルス分散が必然的に起きて、通信システム全体のバンド幅が低下する。別の形態として、マルチモード・ファイバのすべてのモードを一様に励起するように光が同じマルチモード・ファイバに放射され(このような放射は″オーバーフィルド放射″と呼ばれ、その英語表記″Overfilled Launch″を略して以下OFLと表記される場合がある)、モード混合がないとすれば、最大パルス分散が観察され、通信システムのバンド幅は最小となる。そのような状況でモード混合が導入されると、個々の光子が種々の異なるモードでいくらかの時間を費やし、異なるグループ速度で多くの単距離を移動するので、パルス拡散は比較的少ない。理想的なケースでは、光通信リンクの長さに比例するパルス拡散の増加を経験するよりはむしろ、パルス拡散は光通信リンクの長さの平方根に比例する。このように、1980年代初めには、種々の代替的方式が探求されたが(例えば米国特許第4,050,782号および同第4,067,642号)、光通信リンクのための合理的で予測できるバンド幅を実現するため、多くのモードをマルチモード光ファイバに放射し適切なモード混合を発生させることが望ましいことが一般に認められた。
しかしながら、この現実的アプローチにもかかわらず、マルチモード・ファイバ内で励起されるモードの数および分布を正確に制御することができれば、通信リンクのバンド幅を改善することができるであろう。例えば、前出のMidwinter文献の7.6節には、制御されたモード結合を利用して、ファイバの最高次モードへの結合を防ぎ、それによって、損失を負うことなくファイバ・バンド幅を増加させることができることが教示されている。しかしながら、同文献には、「そのような正確に制御されたファイバ環境を達成することは経験上非常に困難であるように思われるし、本書著述の時点で実際のテスト・レポートは報告されていないといわざるを得ない」と記述されている。
近年、マルチモード光ファイバ通信システムに関して、LEDではなくレーザーが利用されている。これには多くの理由がある。第1に、レーザーは、LEDより高速で直接変調することができる。第2に、レーザーは十分制御されたわずか2、3の横モードしか持たないので、レーザーを利用して、マルチモード光ファイバの選択された2、3のモードだけを励起することができる。OFL以上にマルチモード・ファイバのバンド幅を増加させるため放射条件を変更することが目標とされてきた。OFLは、EIA/TIA規格(EIA/TIA 455-54A ″Mode scrambler requirements for overfilled launching conditions to multimode fibers″)に規定されていて、マルチモード・ファイバのすべてのモードが一様に励起されることを保証する仕様である。OFL放射は一定の最小限のバンド幅を保証するが、この最悪ケースのバンド幅ではもはや十分でなく、マルチモード・ファイバ・システムに関して達成が保証されるバンド幅の信頼できる改善が必要とされている。
レーザーを利用して、レーザー光源とマルチモード・ファイバの間に例えばシングルモード・ファイバまたはレンズを使用することによって,マルチモード・ファイバの中心に小さい励起スポットを放射することが知られている。″中心放射″の目的は、マルチモード・ファイバの最低次モード(または多くても2、3の低次モード)だけを励起することである。上述のように、マルチモード・ファイバの2、3のモードだけが励起され、かつモード混合がほとんど発生しないとすれば、モード分散が効果的に除去されるので、マルチモード光ファイバ通信システムのバンド幅を理論的に大幅に増加させることができる。しかしながら、マルチモード通信システムのバンド幅を増加させるための中心放射の使用にはいくつかの欠点がある。ただ1つのモードまたは2、3の低次モードだけの放射を確実にするため,励起スポットの位置およびサイズに関する厳格な許容誤差が求められる。第2に、上述の通り、ファイバ環境が原因でまたは通信システム内のコネクタにおいてモード混合または結合が発生すると、中心放射の使用にもかかわらず一層多くのモードが励起される。第3に、中心放射技法は、マルチモード・ファイバ屈折率プロファイルの欠陥に敏感であり、特にプロファイルの「中心沈下(すなわちcentral dip)」に敏感である。中心沈下は、例えば、ファイバの製作の間に半製品がつぶされる時にファイバ半製品の内部表面から出るドープ剤の蒸発によって発生する。最後に、少数の低次モードをマルチモード・ファイバに放射させるためのレーザーの使用は、モード雑音を引き起こすことが知られている。マルチモード・ファイバに関して高い可干渉性光源を使用している時に遭遇するモード雑音の問題は、マルチモード・ファイバの2、3のモードだけが励起される時悪化する。モード雑音の問題は最近関心を集めている。この点については、例えばR.J.S.Batesその他著の″Improved Multimode Fibre Link BER Calculations Due To Modal Noise and Non-Self Pulsating Laser Diodes″Optical and Quantum Electronics 27(1995)203-224を参照されたい。
米国特許第5,416,862号に開示されているシングルモード・ファイバでは、少数の比較的高次のモードをマルチモード・ファイバに放射させるため、シングルモード・ファイバの経度軸が、マルチモード・ファイバの経度軸に対してあらかじめ定められた角度だけ傾けられている。このように角度付けされた放射がモード分散を減少させ(従ってバンド幅を増加させ)、機械的動揺に対する感度を減少させるとはいえ、比較的高次のモードだけの励起は光のパワーの大幅な損失を引き起こす。
本発明の第1の局面に従って、マルチモード光ファイバ通信システムの動作可能バンド幅を増加させる方法が提供される。該方法は、マルチモード・ファイバの中位次数モードを強く励起し、マルチモード・ファイバの低次および高次モードは弱く励起するように、マルチモード・ファイバのコアの中心から離れた位置で該コアに光を放射するステップを含む。マルチモード・ファイバの中心からあらかじめ定められた半径距離だけ離れてマルチモード・ファイバのコアに光を放射することによって、多数の中位次数モードを高い信頼性で励起することができることを本発明の出願者は発見した。励起される中位次数モードのほとんどは少数のモード・グループ内にあるので、同様の伝播定数を持つ。このため、モード分散は減少し、すべてのOFLに比較してバンド幅が顕著に増加する。更に、このような″オフセット放射″は、放射条件およびファイバ屈折率プロファイルのどのような欠陥に対しても許容度を持つ。すなわち、種々の放射条件およびファイバ屈折率プロファイルの中心沈下にもかかわらず、マルチモード・ファイバにおいて同じモード・プロファイルが励起される。実際、中心放射が一層大きいバンド幅向上を生むにちがいないという理論的予測にもかかわらず、オフセット放射を使用する場合、中心放射に比較して一層大きいバンド幅向上が観察される。これは、ファイバ屈折率プロファイル欠陥によるものと思われる。また、オフセット放射では、従来技術の角度をつけた放射よりも光パワー損失が少ないことも観察された。
本発明の第2の局面に従って、レーザー光源を使用するマルチモード光ファイバ通信システムにおいて経験されるモード雑音を減少させる方法が提供される。該方法は、マルチモード・ファイバの経度軸からオフセットされた放射スポットを用いてマルチモード・ファイバの終端面を照射してその結果マルチモード・ファイバの複数のモードを励起するが相対的に数少ない低次モードだけを励起することによってマルチモード・ファイバのコアに光を放射するステップを含む。レーザー光源が使用される時、中心放射を利用するマルチモード通信システムにおいて経験されるものに比較して、オフセット放射は、モード雑音のレベルを減少させることを本発明の出願者は観察した。これは、マルチモード光ファイバ通信システムにおけるモード雑音が多重モードファイバ内で励起されるモードの数に反比例するためであると考えられる。
このように、OFLおよび中心放射に比較して、本発明の実施形態は、マルチモード光ファイバ通信システムバンド幅およびモード雑音性能の両者を同時に向上させることを可能にする。
本発明の第3の局面に従って、マルチモード・ファイバ通信システムにおける使用のための伝送装置が提供される。該伝送装置は、光源、および該光源から光の放射出力を収集してそれをマルチモード光ファイバの終端面に向け直す光収集手段を備える。上記光収集手段は、マルチモード・ファイバの光学軸から実質的に離れた位置でマルチモード・ファイバのコア上へ光を向け、その結果マルチモード・ファイバ通信の動作可能バンド幅が増加するように、構成される。
本発明の1つの実施形態によれば、上記光収集手段は、一方の端が光源からの光を受け取り、他方の端がマルチモード・ファイバ通信システムのマルチモード・ファイバのコアに光を放射するように配列されたシングルモード光ファイバを含む。驚くことに、シングルモードおよびマルチモード・ファイバの終端が接続される場合軸がずれるように配列されると、マルチモード・ファイバ通信システムのバンド幅が、軸が合うように接続した場合より、増加することが観察された。
代替形態として、上記光収集手段は、光源から光放射を受け取るために配列され、マルチモード・ファイバのコア上へ実質的にファイバの光学軸からはずれるように光放射のスポットを向ける機能を持つレンズを備える。
シングルモード・ファイバおよびレンズを備える上記本発明の2つの実施形態に関して、マルチモード・ファイバのコア上へ向けられる光放射スポットのサイズは、マルチモード・ファイバのコアより実質的に小さく、好ましくはスポットの半径はコアの半径の2分の1未満である。
好ましくは、コアの中心からスポットの中心までの距離xは、コアの半径をRとすれば、Rの分数である。すなわち、x/Rは0.1と0.9の間であり、好ましくはx/Rは0.5と0.7の間である。
光放射のスポットは、例えば多重モードファイバの光学軸から実質的に等距離の環の形態をしてもよいが、実質的に円の形態であることが望ましい。
本発明の特定の実施形態を例示の目的のため次の図面を参照して以下に記述する。
図1は、本発明の実施形態に従うマルチモード・ファイバを照射するスポットを示すブロック図である。
図2は、OFLによって励起される場合のマルチモード・ファイバに関する正規化されたモード励起の理論的値を示す図表である。
図3のaおよびbは、オフセット放射および角度づけ放射によって励起される場合のマルチモード・ファイバに関する正規化されたモード励起分布の理論的値を示す図表である。
図4のaおよびbは、OFL放射と比較した種々のオフセット放射および角度づけ放射のバンド幅利得の理論的値を示す図形である。
図5のaおよびbは、種々のオフセット放射および角度づけ放射によってマルチモード・ファイバへ与えられるパワーの理論的値を示す図形である。
図6、図7および図8は、(OFLに比較した)オフセット放射によるバンド幅利得をg=1.8、1.968および2.2を持つマルチモード・ファイバに関するオフセット距離Xおよびスポット・サイズrの関数としての理論的等高線図形である。
図9は、本発明の実施形態を表す実験的構成を示すブロック図である。
図10は、図9の実験的構成の部分的拡大断面図である。
図11は,図9の実験的構成に関して達成される実験的結果を示す図形である。
図12は、従来技術で達成可能な結果と比較した本発明の実施形態の実験結果を示す図表である。
図13は、本発明の実施形態に従う光収集手段のブロック図である。
図14は、他の形態を表す実験的構成を示すブロック図である。
図15は、図14の実験的構成で達成される実験結果を示す図形である。
図16aおよび図16bは、本発明の第3の実施形態に従うマルチモード・ファイバの近視野パターンを示す図形である。
図17は、図14の実験的構成のビット誤り率の測定値を示す図表である。
図18は、図14の構成を持つVCSEL光源を利用する別の実験結果を示す図形である。
本発明の基礎をなすメカニズムも完全な理論的理解に達してはいないが、本発明の出願人は、本発明の実施形態の実施可能性に洞察を与えそれを実現する理論モデルを開発した。本発明がこの理論モデルによって何ら制限されないことは認められるであろう。理論モデルの詳細は、本明細書の最後の部分に付録として記述されるが、このモデル化のいくつかの結果を以下記述する。
図1は、マルチモード光ファイバ6の光学軸22から,本発明に従って、(距離Xだけ)オフセットされた照射スポット20を示す断面図である。照射スポット20は半径rを持ち、マルチモード・ファイバ6は半径Rのコア21を持つ。
図2は、OFL(すなわち一様放射)に関する正規化されたモード励起分布を示し、図3のaはマルチモード・ファイバへのオフセット放射を示し、図3のbは角度付け放射に関する正規化されたモード励起分布を示す。本実施形態のマルチモード・ファイバは直径62.5μmのコアおよび直径125μmの被膜を持ち、動作波長は1300nmである。オフセット放射に関しては、照射スポットは、(1300nmのシングルモード・ファイバについて標準的な)5μmの半径であり、マルチモード・ファイバ軸22から距離X=18μmオフセットされている。角度づけさた放射は、可能な限り最適化されている。これらの図面から観察できる通り、これらの3つのタイプの放射のモード励起分布は非常に異なる。OFLは、比較的低次のモードでの強い励起を含む多数のモードの予測励起を示す。米国特許第5,416,862号に開示されているように、角度付き放射は、比較的高次のモードで強い励起を示し比較的低次モードでの励起はほどんどない。更に、モード励起の様相は比較的平坦である。対照的に、オフセット放射は、少数の中位次数グループで強い励起を示していて、これが、高いバンド幅および良好なモード雑音性能に結びつくと考えられる。中心放射は、第1のみ、またはおそらく第1および第2の次数のモードのみを励起するであろう。
図4は、角度付けされた放射に関するバンド幅利得(図4のb)およびオフセット放射発射に関するバンド幅利得(図4のa)を示す。バンド幅利得は、OFLに関するバンド幅の倍数として計算されている。両方の放射ともOFLに比較してバンド幅を増加させているが、オフセット放射のバンド幅向上は顕著である。
図5は、角度付けされた放射およびオフセット放射発射に関して,シングルモード・ファイバからマルチモード・ファイバへ結合されるパワーを示すグラフである。図4および図5から観察されるように、これらの特定の動作条件に関する限り、オフセット放射に関して高いバンド幅利得および低い損失の両方を与える15と25μmの間のオフセット範囲が存在する。しかしながら、角度付き放射に関しては、顕著なバンド幅利得を達成するためには、高い接続損失の動作範囲に入らなければならない。2つの放射技法を比較するため,図4および図5における角度付け放射に関する角度は同じオフセットに変換されている点に注意する必要がある。
図4および図5から更に観察されるように、これらの利点を達成し、中心放射に比較して許容度が非常に低いような広範囲のオフセットが存在する。
本明細書の付録の最後に記述されるように、グレーデッド・マルチモード・ファイバの屈折率プロファイルは可変的であるので、いかなるモデルもそのようなバリエーションに対処しなければならない。現在使用されているグレーデッド屈折マルチモード・ファイバは、2.2と1.8の間のパワー法則屈折率gのバリエーションを持つと考えられているので、本発明の実施形態のファイバは、この範囲のgを持ち、Δ=0.01345およびn1=1.5を持つようにモデル化された。
OFL放射と比較されたバンド幅利得の等高線グラフは、g、オフセットおよび入力光線腰部(すなわち照射スポット半径)の種々の値に関して描かれている。等高線図のy軸は、ω0に対して正規化された光源腰部サイズであり(y軸上の1が基本モードに等しい腰部を示すようにω0は最低次モードの腰部サイズである)、x軸はμm単位の放射オフセットである。図6、図7および図8には,3つの等高線図が示されている。これらすべての図について、波長は850nmであり、ファイバ・タイプは62.5/125μmである。3つの図は、図6、図7および図8のそれぞれについて1.8、1.968および2.2というg値を持つプロファイル・パラメータの異なる値に関するものである。これらの値は、最新のファイバにおけるgの2つの限度および最適なOFL放射バンド幅を与えるgの値を表すように選択された。850nmおよび62.5μmファイバの対応関係だけが図示されているが、(850nm/62.5μmMMF、1300nm/62.5μmMMF、1300nm/50μmMMFという)その他のすべての組合せに関する対応関係も計算されたが、同様の特徴を示している。
3つの図すべてにおいて、放射スポットが正確に中心にあってサイズが基本モードと一致する時、鋭い頂点がバンド幅利得に存在する。これはシングルモードだけを放射するもので、従って、モード分散はゼロである。注意すべき点であるが、ピークにおける∞の理論的利得のために、頂点は中心ではなく中心からわずかに離れて発生することを表す第1列データは図から削除されている。
これらの等高線図形から、中心放射が顕著なバンド幅利得を提供することがわかる。しかしながら、使用された分析モデルが自乗法則媒体に基づいているので、ファイバの欠陥の影響を判断することができない。これらの欠陥を克服するため放射をオフセットすることに利点がある。オフセット放射を利用する場合の第2の利点は、モード雑音の問題である。ファイバにおけるモードの数を最小にする中心放射は、モード雑音に関してほぼ最悪のケースであると予想される。
放射をオフセットすることによって、利得は頂点から減少するがそれでもなお非常に高い。プロファイル・パラメータgが最適条件に近くなるにつれ、第2の頂点が中間オフセットに現れるが、オフセット頂点とモード一致利得頂点の間を通して深い溝が存在する。最適gの近傍ではOFLバンド幅はいずれにしても非常に高く、減少した相対的バンド幅利得は高い絶対値バンド幅をもたらすので、バンド幅利得におけるこのような溝は問題ではない。
このような等高線グラフから、最適利得を得るための入力光線腰部とオフセットの間の経験的な関係は、
r=ω0-(ω0/R)X
であるように決定される。rは入力光線腰部(すなわち照射スポット半径)であり、ω0は最低次マルチモード・ファイバ・モードのe-1腰部である。Rはコア半径であり、Xはコア中心からのオフセットである。
ファイバの欠陥または動揺がバンド幅強化に影響を及ぼす度合いは、本発明の理論モデルによって考慮されていないが、ファイバの欠陥がファイバ・バンド幅に大きな影響を及ぼすことを示す研究がK. Yamashita、Y. Koyamada、Y. Hatano3氏著の″Launching condition dependence of bandwidth in graded-index multimode fibers fabricated by MCVD or VAD method″.IEEE J. of Lightwave Tech, vol. 3, no. 3. June, 1985, pp. 601-607に発表されていて、特に,中心放射による影響は、K. Suto、t. Kanada両氏著の″Dependence of error rate degradation on graded-index-fiber excitation state″ IEEE J.of Lightwave Tech., vol. 3 no 6 Dec. 1985, pp. 1324-1331に記載されている。このように、経験的に観察される低いバンド幅強化(後述)は、ファイバ屈折率プロファイルの欠陥によるものと信じられている。
光収集手段としてシングルモード光ファイバを利用する形態をここで記述する。図9を参照すれば、シングルモード光源1は、直径9μmのシングルモード・ファイバのリード線2に接続する1300nmファブリー・ペロー・レーザーを含む。1.0625ギガビット/秒で動作するデータ生成装置3が、光源を駆動するバイアス/変調回路4にデータ・パターンを供給する。シングルモード・ファイバのリード線2は、2.2kmの62.5/125μmマルチモード・ファイバ6に図の符号5の位置において突き合わせ接続される。マルチモード光ファイバ6の遠隔端が光受信装置7に接続される。光受信装置7の出力は、データ・パターンを回復するクロック/データ回復回路8に向けられ、次にサンプリング・オシロスコープ9に渡される。図10は、シングルモード・ファイバ2とマルチモード・ファイバ6の間の突き合わせ接続5の拡大図である。図から観察されるように、シングルモード・ファイバ・コアの中心は、マルチモード・ファイバ・コアの中心から距離xだけ軸方向にオフセットされている。
マルチモード光ファイバ6は、標準グレーデッド屈折ファイバであって、放物線状の屈折率を持ち、ISO/IEC793−2に準拠している。このファイバのバンド幅の(LEDで測定された)製造業者データは、1.3μmおよび20°cにおいて500MHz.kmである。これは、1kmの長さにおいて最高1ギガビット/秒の伝送に制限するもので、従来技術の放射技法を用いれば制限はおそらく700mとなるであろう。図11は、シングルモード・ファイバ軸のマルチモード・ファイバ軸の間の種々のオフセットxに関してサンプリング・オシロスコープ9に記録されたデータ・パターンを示す。図11Aは従来技術の軸上放射の場合で、伝送が2.2kmのマルチモード・ファイバを通過した後、眼形線図はほとんど閉じられ、データ・パターンは顕著なゆがみを示す。図11Bに見られるように、シングルモード・ファイバ2がマルチモード・ファイバ6の軸から6.35μmオフセットされると(これはオフセットxとマルチモード・ファイバ・コア半径Rの間の比率0.2に対応している)、眼形線図は開き、データ・パターンのゆがみは少なくなる。図11Cは比率x/Rが0.4の場合で、眼形はほぼ完全に開いている。比率x/Rが0.6の場合、眼形はまだ開いているが、光受信装置に到達する光パワーが大幅に減少するため顕著なノイズが見られる。図11Eは比率x/Rが0.8の場合のデータ・パターンを示している。データ・パターンはまだ回復されることができるが、光受信装置7における光信号レベルは非常に低く、顕著なノイズが存在する。62.5μmのコア直径を持つマルチモード・ファイバに1.3μm放射を出す9μmコア直径を持つシングルモード・ファイバに関する最適x/R比率は約0.5である。
表1は、x/R比率の各々に関する平均放射パワーおよび眼形の高さを示す。表1から、0.6と0.8の間のx/Rで顕著な損失が見られる。この理由は、マルチモード・ファイバ6の末端表面を照射するシングルモード・ファイバ2からのスポットが、マルチモード・ファイバ6のコアの端に近すぎるので、損失する比較的高次のモードまたは被膜モードがマルチモード・ファイバ6に励起されてしまうためと考えられる。しかしながら、x/R比率0.4では、非常に良好な眼形線図が、2.2kmマルチモード・ファイバ上に1.0625ギガ・バイト/秒で受け取られ、従来技術の中心放射(x/R=0)に比較して付加的損失は少ない。
本実施形態の利点を更に示すため一連の実験が行われた。実験では、データ生成装置3のデータ信号速度が変更され、3つの放射条件が比較された。第1に、上述されたファブリー・ペロー・レーザーが、マルチモード・ファイバ6と軸方向に整列された(x/R=0)シングルモード・ファイバ2に関して利用された。第2に、同じ1300nmファブリー・ペロー・レーザーが、マルチモード・ファイバ6の軸から15μmオフセットされた(x/R=0.5)シングルモード・ファイバ2に関して利用された。第3に、1.3μmファブリー・ペロー・レーザーが1.3μmLEDと取り替えられ、マルチモード・ファイバ6を直接照射した。すべての3つの放射に関して、データ生成装置の速度を、100メガビット/秒から700メガビット/秒まで100メガビット/秒単位で変動させた。図12A乃至図12Eはこの実験の結果を示す眼形線図である。
LEDは大きい光放射界を持ちマルチモード・ファイバ6に直接接合しているので、マルチモード・ファイバ6のすべてのモードを一様に励起する。ファブリー・ペロー・レーザーの左右対称の中心放射によって、マルチモード・ファイバ6の2、3の低次モードだけが励起される。ファブリー・ペロー・レーザーのオフセット放射条件(非対称放射)によって、多数のモードも励起されるが、少数の相対的に低次のモードを励起すると考えられる。
図12から観察されるように、500メガビット/秒において、LEDおよびファブリー・ペロー中心放射両方の眼形線図は顕著な閉じ方を示し、一方、ファブリー・ペロー・オフセット放射の眼形線図の閉じ方は目立たない程度であり、中心放射構成に比較した受信パワーの損失は少ない。700メガビット・ビット/秒においては、LEDに関する眼形線図はほとんど閉じられ、中心放射ファブリー・ペローに関する眼形も非常に貧弱である。一方、ファブリー・ペロー・オフセット放射の眼形線図はなお完全に開いている。このように本実施形態に従った放射構成の使用は、マルチモード通信システムの動作可能バンド幅を顕著に増大させた。
本発明の実施形態を図13および図9を参照して以下記述する。光源1からマルチモード・ファイバへの光放射が低次モードだけを励起するように制御されるならば、光収集手段であるシングルモード・ファイバ2はマルチモード・ファイバ10によって置き換えることができることが判明した。図13は、コア11を持つマルチモード光ファイバ10の断面図である。光源1からマルチモード・ファイバ10への光放射は、突き合わせ接続点5においてマルチモード・ファイバ10から小さい直径のスポット12が出力されるように、制御される。本実施形態において、これは単一横モード光源の使用によって達成される。
非対称の放射を達成する光収集手段として光学レンズを利用する他の形態を以下記述する。
図14は実験的設定を示す。使用されるレーザー・ダイオードは、1.3μmで動作するるエージ発光ファブリー・ペロー装置である。MMFの指定されたバンド幅が1.3μmで高く、一層短い波長で高いので、この波長が選択された。レーザーのしきい値電流は約65mAであり、温度制御は使用されない。伝送実験に関しては、レーザーは、79mAでバイアスされ、1.5Vp-pのデジタル・ビット・ストリームで変調された。レーザーからの光は、末端にレンズをつけたシングルモード・ファイバ(すなわちSMF)を用いて収集され、次に、ファイバと空気の接点部に起因するフィードバックを除去するため、光分離器を通過される(分離器は充分にファイバ化されたシステムでは必要とされない)。MMFへの光の放射は、視準レンズおよび焦点レンズ(顕微鏡対物)を使用して達成される。両方のレンズは、xyzミクロ位置設定段に搭載される。使用されたMMFは、50/125μmタイプで、(バンド幅735MHZ*kmの場合)2kmおよび(バンド幅657MHZ*kmの場合)1kmの長さである。3dB光バンド幅がLED光源およびOFL放射を使用して測定され、それらは製造業者が記述するバンド幅にほぼ一致した。光は、最高2.4ギガビット/秒で動作するMMF入力を持つ商用検出器で検出される。
システムのバンド幅は、オシロスコープ上の眼形線図を観察することによってまた分布分析器上にラジオ波スペクトルを観察することによって評価される。本実施形態に従って、眼形線図の品質はMMF末端に対する焦点レンズの配置に強く依存する。放射システムがファイバの中心に光を集中させるように配置されると、ファイバ・リンクのバンド幅は、2kmにわたって約450MHZである。しかしならば、光がファイバ・コアの端の近くに放射されると、バンド幅は、2kmにわたって約1.7GHzとなり、約4倍増加する。図15の眼形線図がその効果を示す。3kmのリンクの長さに関しては、受信装置の限度である2.4ギガビット/秒間でのデータ信号速度で、許容可能な眼形が得られる。
この効果を調べるため、ファイバの近視界および接続パワー比率(すなわちCoupled Power Ratio略してCPR)の測定を実施した。(幅広い近視野およびCPRの高い値に対応する)比較的高次のモードに光が集められる時、最も高いバンド幅が達成されることが一般に観察される。対照的に、バンド幅が非常に低くなる結果を生むMMFの中心への光放射は、主に、幅の狭い近視野および低いCPR値に対応するファイバ・コアの中心に位置するモードを励起する。図16は、MMF末端における近視野パターンを示す。
この放射技法は、(中心放射の)高いモード分散および(端放射の)低いモード分散を持つファイバ・モードのセットを選択的に励起することができる。
放射システムの影響は、(スポット・サイズおよびNAを決定する)視準および焦点レンズを変更し最良および最悪放射条件に関してバンド幅およびCPRを測定することによって、調査される。表2はその結果である。注:バンド幅の値は200MHzの精度を推定し、受信機によって制限される最高バンド幅は1.76GHzである。
3μmから23μmまでのMMF入力におけるスポット・サイズに対応する広い範囲のレンズの組み合わせについてバンド幅の向上が観察される。しかしながら、NAが最も低い放射レンズは高いバンド幅向上を達成しない。
放射レンズが、(ファイバの中心の)最も低いバンド幅を与える位置から最高のバンド幅を持つ位置にMMF入力を横切って移動すると、接続パワーは減少する。x40およびx10レンズの場合この減少は、1.5dB未満であるが、x2.5レンズでは約4dBである。
2ギガビット/秒で動作する2kmリンクでビット誤り率を測定した。図17は、背中合わせ動作と比較したこのリンクに関する2dB負荷を示す。1時間以上のエラーなし動作も示されている。
その他の光源およびファイバ・タイプを使用して予備的実験を実行した。単一の横モードで動作する850nmVCSEL(HK2370B-D10-2)に関して、光がMMFの焦点を中心から外す時、同様のバンド幅増加効果が観察される。2kmの後の出力の変化(850nmにおけるバンド幅828MHZ*km)が図18に示されている。最適な放射条件の下で、上昇時間は約500psであり(背中合わせ構成における上昇時間は約300ps)、一方、中心放射では上昇時間は約1.5nsとなる。VCSEL型システムの性能は現在のところレーザーの特性(単一横モード動作については非常に小さい電流範囲)および低い受信機感度によって制限される。また62.5μmMMFに関して選択すべき放射方式を評価した。このファイバ・タイプ(1300nmにおけるバンド幅506MHZ*km)および1.3μmレーザーを使用すれば、2.2kmにわたって1ギガビット/秒以上の電送が達成される。2ギガビット/秒でも開いた眼形は獲得できるが、接続パワーが約20dB減少する代償を払う。
本発明の実施形態はマルチモード・ファイバ通信リンクのバンド幅を顕著に増加させる。低いモード分散を持つファイバ・モードのセットを励起することによって、400%以上のバンド幅向上を達成することができる。本発明に従う放射方式は、ある範囲のファイバ・タイプおよびレーザー光源について動作する。1.3μmレーザー・ダイオードを使用して、3kmの50/125μmファイバ上で2.4ギガ・ビット/秒の伝送が達成され、これによって、ギガビット/秒光通信リンクにマルチモード・ファイバを使用することが可能となる。
付録−理論モデル
近似自乗法則ファイバ
近年のグレーデッド型マルチモード・ファイバは、近似自乗法則媒体である。従って、少なくとも自乗法則媒体のモードの界分布としての第1の近似に対して、形態上の界分布をモデル化することができる。加えて、モードの遅延時間を計算するためWKB方法を十分使用することができる。パワー法則屈折率プロファイルに関して、遅延に関する単純な分析的な表現が存在する(参照:D. Marcuse, Light Transmission Optics 2nd Ed., Van Nostrand Reinhold 1982)。
界分布および遅延時間に関する分析的表現を使用すれば、マルチモード・ファイバのインパルスRMS幅を計算することが可能である。加えて、接続パワー比率のような他の関連したパラメータを推定することもできる。
自乗法則媒体のモード
pをモード・インデックスとして、次のように定義されるエルミート多項式H(p,x)を使用して自乗法則ファイバのモードを計算することができる。
(xおよびyをファイバ終端面、zをファイバの軸方向として)、J. Saijonmaa、S.J.Halme両氏著の″Reduction of modal noise by using reduced spot excitation″ Applied Optics vol 20 no 24 Dec. 1981, pp. 4302-4306に従えば、全モード界分布はxおよびy座標の関数の積として次のように表現される。
但し、pおよびqはモード・インデックスであり、ω0は、
によって与えられる最低次ファイバ・モードのe-1腰部である。λは光源の波長である。
次式によって記述される電界分布を持つガウス光線として単一横モード・レーザー光源がモデル化される。
上式において、ωxおよびωyはxおよびy方向における光線の腰部である。δおよびεは、xおよびy軸におけるファイバ・コアの中心からのオフセットである。
励起界およびファイバの形態上の界分布の2重積分を用いて、界励起係数C(p,q,ω0,ωx,ωy,δ,ε)は次式のように計算される。
2重積分は、yに関する積分を乗じたxに関する積分の積として、次式のように評価できる。
積分の評価は、次のように解くことができる。
次に、モードあたりの接続パワーPC(p,q,ω0,ωx,ωy,δ,ε)は、次式のように計算される。
モードの伝播時間
WKB法に従って、パワー法則ファイバに関するモードの伝播時間τ(g,p,q)は次式のように計算される。
上式において、Lはファイバ長、cは光の速度、gはパワー屈折率曲線M(p,q)=(p+q+1)2というパワー法則であり、N(g)は案内されたモードの総数で次式のように定義される。
次に、ファイバのインパルス反応のRMS幅は、R.Olshansky、D.B.Keck両氏著の″Pulse broadening in graded-index optical fibers″, Applied Optics, vol.15, no. 2. Feb. 1976, pp. 483〜491に従って、次のように計算される。
上式において、全パワーは1に正規化されている。モード分散が主体であるので、このモデルは他の分散効果を含まない点注意されるべきである。
シングルモード放射による接続パワー比率
テストに際して、マルチモード・ファイバの出力部においてマルチモード・ファイバによって捕捉される光のパワーに対するシングルモード・ファイバによって捕捉される光のパワーの比率を使用して、テストされるマルチモード・ファイバのモードの励起を特徴づけることをEIA/TIAは提案している。この比率は接続パワー比率(すなわちCoupled Power Ratioの頭文字をとってCPR)と呼ばれる。
単一横モード光源によって励起されるマルチモード・ファイバの出力部において観察されるモード当たり接続パワーCP(p,q,ω0,ωx,ωy,δ,δ1,ε,ε1)は次のように計算される。
上式において、δ,εおよびδ1,ε1は、それぞれxおよびy方向における入力シングルモード光源およびサンプリング・シングルモード・ファイバのオフセットである。
εおよびε1がCPRのdBをゼロにするように設定されるとすれば、CPRは次のようになる。
ファイバ屈折率プロファイル
データ通信アプリケーションのために使用される最新のグレーデッド屈折ファイバにおける屈折率プロファイルは、屈折率が次のように定義されるパワー法則をほぼ追随する。
上式で、n1はコア屈折率であり、n2はクラッディング屈折率であり、rは半径であり、Rはコア半径であり、gはプロファイル・パラメータであり、
コアとクラッディングの間の相対的屈折率差である。最小のモード分散に関する最適プロファイルは、g≒2である。すべての最近のファイバは可能な限り最適な状態に設計されているが、実際の範囲は1.8<g<2.2程度である。屈折率の変動が発生することがある。コア/クラッディング間インターフェースにおける欠陥、すなわち半径または中心屈折率沈下の関数としてのプロファイル・パラメータgの変化がこの分野の研究者によって報告されている。中心屈折率沈下はおそらく最も厳しい欠陥であり、ファイバ製造工程における半製品のつぶしの間に発生する。最近のファイバにおけるこのような沈下の存在の確率は明確ではない。
Claims (10)
- 通信用のマルチモード・ファイバ(6)を用いた通信方法であって、
低次モードだけが励起されるように可干渉性光源(1)に位置合わせされた光収集マルチモード・ファイバ(10)から、前記通信用のマルチモード・ファイバ(6)の所定の次数のモード付近が強く励起され、これより低次および高次モードが弱くだけ励起されるように前記通信用のマルチモード・ファイバ(6)のコア(21)の光学軸(22)から離れた位置に角度をつけないで光放射を向かわせ、その際、前記位置は、シングルモード・ファイバから角度をつけてマルチモード・ファイバに光放射するときに比べてバンド幅が向上するよう選ばれる、マルチモード・ファイバを用いた通信方法。 - マルチモード・ファイバ通信システムにおいて使用される送信装置であって、
可干渉光を放射する光源(1)と、
通信用のマルチモード・ファイバ(6)と、
該光源から出力される光放射を収集して前記通信用のマルチモード・ファイバ(6)の端面に向かわせる光収集マルチモード・ファイバ(10)と、
を備え、
前記光収集マルチモード・ファイバ(10)は、低次モードだけが励起されるように可干渉性光源(1)に位置合わせされており、前記マルチモード・ファイバ(6)の所定の次数のモード付近が強く励起され、これより低次および高次モードが弱くだけ励起されるように前記通信用のマルチモード・ファイバ(6)のコア(21)の光学軸(22)から離れた位置に角度をつけないで光放射を向かわせるよう構成され、前記離れた位置は、シングルモード・ファイバから角度をつけてマルチモード・ファイバに光放射するときに比べてバンド幅が向上するよう選ばれる、前記マルチモード・ファイバ通信システムの送信装置。 - 前記光源は、レーザまたはVCSELである、請求項2に記載の送信装置。
- 前記光収集マルチモード・ファイバ(10)は、前記通信用のマルチモード・ファイバ(6)のコア(21)を該光収集マルチモード・ファイバ(10)のコアの中心を囲む環(12)で照射する、請求項2または3に記載の送信装置。
- 前記光収集マルチモード・ファイバは、前記通信用のマルチモード・ファイバのコアを半径rの円形のスポット(20)で照射する、請求項2または3に記載の送信装置。
- 前記通信用のマルチモード・ファイバのコアの半径をRとしたとき、前記スポットの半径rが、r/R≦1/2を満たす、請求項5に記載の送信装置。
- λを前記光源から出力される光放射の波長としたとき、r≦10λを満たす、請求項5に記載の送信装置。
- 前記スポット(20)の中心と前記通信用のマルチモード・ファイバ(6)のコア(21)の中心との間の距離をxとしたとき、0.1≦x/R≦0.9を満たす、請求項5から7のいずれかに記載の送信装置。
- 0.5≦x/R≦0.7を満たす、請求項8に記載の送信装置。
- ω0をマルチモード・ファイバの最低次モードのe-1腰部としたとき、r=ω0−(ω0/R)xである、請求項5から9のいずれかに記載の送信装置。
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