JP3918500B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、撮像装置に関し、特に、固体撮像素子に入射する光の光量を電気調光素子により調整するようにした撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビデオカメラやデジタルスチルカメラなどの電子カメラの画像を高解像にするとともに、サイズを小型化する要求が高まっている。この要求に答えるべく、電子カメラの固体撮像素子として高密度CCD(Charge Coupled Device(電荷結合素子))を搭載するとともに、電子カメラに搭載されるレンズを小型化するなどして、電子カメラの光学系を縮小化することが提案されている。
【0003】
ところが、上述した提案のようにして、電子カメラの光学系を小型化すると、回折現象による画質劣化が益々顕著になってしまう。これは、光学系を縮小化することにより、開口部の開口面積が狭くなるためである。
【0004】
また、従来の電子カメラにおいては、機械的なサイズの制約により小型化の限界に直面してしまう。これは、従来の電子カメラにおいては、固体撮像素子に入射する光量を調整するアイリスシステムとして、モーターにより複数の絞り羽を機械的に駆動し、開口部の開口面積を調整するアイリスシステム(以下、メカアイリスシステム)が用いられているためである。
【0005】
したがって、上述した問題を解決するために、メカアイリスシステムに代えて、液晶やEC(エレクトロクロミック)などの電気化学材料からなる電気調光素子を用いて、固体撮像素子に入射する光量を調整するアイリスシステム(以下、電気駆動アイリスシステムと称する)が提案されている(特開平7―20529および特開平11−326894参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した電気駆動アイリスシステムを搭載した電子カメラでは、−20℃〜80℃という使用温度条件において、ホワイトバランス調整可能であることが要求されるが、従来の電気駆動アイリスシステムを搭載した電子カメラでは、この要求を満たすことが十分でなかった。
【0007】
したがって、この発明の目的は、温度範囲−20℃〜80℃という使用温度条件において、電気駆動アイリスシステムを搭載した、ホワイトバランス調整可能な撮像装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1の発明は、近赤外領域では分光が浮くという性質を有する、少なくとも染料系色素を含んだ2色性ゲストホスト液晶からなる調光素子により、固体撮像素子に入射する光量を調整する撮像装置において、
固体撮像素子に入射する光の光路内に、赤外光カットフィルタと、630±50nm半値の赤外光カット機能を有する赤外光カットコート層とからなる除去手段を備え、固体撮像素子に入射する光の少なくとも近赤外領域を除去し、2色性ゲストホスト液晶により生じる近赤外領域の分光の浮きを抑えることを特徴とする撮像装置に関する。
【0009】
上述のように構成されたこの発明の撮像装置によれば、固体撮像素子に入射する光の光路内に、固体撮像素子に入射する光の少なくとも近赤外領域を除去する除去手段が備えられているため、−20℃〜80℃という使用環境温度において、固体撮像素子に入射する光の可視域帯の光強度を一定にすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態について説明する。本発明者は、従来技術が有する上述の課題を解決すべく、鋭意検討を行った。以下にその概要を説明する。
【0011】
本発明者の知見によれば、電気駆動アイリスシステムを搭載したビデオカメラにおいて、−20℃〜80℃という使用温度条件で、ホワイトバランス調整を行うことができないのは、−20℃〜80℃という使用温度条件で、同じ物性値を示す電気化学材料が電気調光素子の材料として用いられていなかったためである。
【0012】
また、本発明者の知見によれば、電気駆動アイリスシステムを搭載したビデオカメラにおいて、−20℃〜80℃という使用温度条件で、ホワイトバランス調整を行うことができないのは、液晶やECなどの電気調光素子の材料全てを一括りにして、ホワイトバランス調整方法の検討を行っているためでもある(特開平6−105219および特開平6−148593参照)。すなわち、本発明者の知見によれば、電気調光素子に用いられている材料毎に物性が異なるのだから、全ての材料に対応可能なホワイトバランス調整方法を見出すことは困難であり、電気調光素子に用いられる材料毎にホワイトバランス調整方法を検討する必要がある。
【0013】
そこで、まず、本発明者は、−20℃〜80℃という使用温度条件において同じ物性値を示す電気化学材料を見出すべく、液晶およびECなどの電気化学材料に対して検討を行った。その結果、本発明者は、液晶に色素をブレンドした2色性ゲストホスト液晶(2色性GH(Guest Host)液晶)を、電気調光素子の電気化学材料として用いるのが好ましいことを想起するに至った。
【0014】
次に、この2色性GH液晶を用いた電気調光素子を搭載したビデオカメラのホワイトバランス調整方法について鋭意検討を行った。これは、本発明者の知見によれば、2色性GH液晶からなる電気調光素子を搭載したビデオカメラのホワイトバランス調整方法は、未だ明らかにされていないためである。
【0015】
本発明者の知見によれば、ビデオカメラのホワイトバランス調整をとるために、2色性GH液晶に求められるスペックは、400nm〜700nmの可視域帯において分光が安定していることである。具体的には、400nm〜700nmにおける各波長の分光が印加電圧によらず、±5%以内であることである。
【0016】
そこで、本発明者は、2色性GH液晶の分光特性について実験により鋭意検討を行った。その結果、2色性GH液晶では、400nm〜630nmでは分光がほぼ一定であるのに対し、630nm〜700nmの近赤外領域では分光が浮くという性質を解明するに至った。また、この分光の浮きは、2色性GH液晶に印可する印可電圧を高めるほど激しくなるという性質を解明するに至った。
【0017】
上述したような検討を重ねた結果、本発明者は、ビデオカメラに搭載された固体撮像素子に入射する光の近赤外領域(630nm〜700nm)における分光の浮きを抑えれば、−20℃〜80℃という使用温度条件においてビデオカメラのホワイトバランスを調整できることを想起するに至った。
【0018】
この発明は以上の検討に基づいて案出されたものである。以下に、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0019】
図1は、この発明の一実施形態によるビデオカメラの撮影光学系1の概略構成を示すブロック図である。このビデオカメラの撮影光学系1は、図1に示すように、レンズ第1群L1、レンズ第2群L2、レンズ第3群L3、レンズ第4群L4、固体撮像素子2、ローパスフィルタ3、フィルタ4、モータ5、アイリス羽根6および電気調光素子7などから構成される。
【0020】
レンズ第1群L1およびレンズ第3群L3は、固定レンズである。レンズ第2群L2は、ズーム用レンズである。レンズ第4群は、フォーカス用レンズである。
【0021】
固体撮像素子2は、入射された光を電気信号に変換し、図示を省略した信号処理部に供給する。この固体撮像素子2は、例えば、CCDなどである。
【0022】
ローパスフィルタ3は、画素ピッチに近い縞模様の像などを撮影した場合に生じる偽信号(モワレ)を抑制するためのものであり、例えば、人工水晶から構成される。
【0023】
フィルタ4は、固体撮像素子2に入射する光の赤外域をカットするとともに、近赤外域(630nm〜700nm)の分光の浮きを抑え、可視域帯(400nm〜700nm)の光強度を一様にするためのものである。このフィルタ4は、赤外光カットフィルタ(以下、IRカットフィルタ)4aと、このIRカットフィルタ4a上にIRカットコートを積層させて形成されたIRカットコート層4bとから構成される。ここで、IRカットコート層4bは、例えば、IRカットフィルタ4aの被写体側の面およびIRフィルタ4aの固体撮像素子2側の面の少なくとも一方に形成され、この発明の一実施形態においてはIRカットフィルタ4aの被写体側の面に形成される。
【0024】
IRカットフィルタ4aは、図2に示すような透過率を有するフィルタである。このIRカットフィルタ4aは、従来、メカアイリスシステムを搭載したビデオカメラに用いられているフィルタであり、このフィルタを搭載することにより、CCDなどの固体撮像素子2が赤外光を感知し、輝度再現性や色再現性などに大きな誤差を生じることを防ぐことができる。ここで、IRカットフィルタ4aの厚さは、0.8mm〜1.2mmの範囲から選ばれる。
【0025】
一方、IRカットコート層4bは、赤外光カット機能(以下、IRカット機能)を有するコート層である。このIRカットコート層4bは、650±10nm半値、好適には630±50nm半値のIRカット機能を有するIRカットコートを、所定層、この発明の一実施形態においては、16層積層させることにより形成される。ここで、IRカットコートの厚さは、数百Å、すなわち、0.1μm〜1μmから選ばれる。
【0026】
この発明の一実施形態においては、IRカットコートをIRカットフィルタ4a上に積層させることにより、固体撮像素子2に入射する光の近赤外領域(630nm〜700nm)の分光の浮きを抑える例について示すが、これ以外の手段により、固体撮像素子2に入射する光の近赤外領域(630nm〜700nm)の分光の浮きを抑えるようにしてもかまわない。例えば、650±10nm半値、好適には630±50nm半値の赤外光カットフィルタなどを、上述したIRカットフィルタ4aに貼り合わせることにより、固体撮像素子2に入射する光の近赤外領域(630nm〜700nm)の分光の浮きを抑えるようにしてもかまわない。
【0027】
また、この発明の一実施形態においては、IRカットフィルタ4a上にIRカットコートを施す例について示すが、IRカットコートを施す場所は、これに限られるものではない。例えば、電気調光素子7の被写体側の面、電気調光素子7の固体撮像素子2側の面、ローパスフィルタ3の被写体側の面、ローパスフィルタ3の固体撮像素子2側の面、IRカットフィルタ4aの被写体側の面、IRカットフィルタ4aの固体撮像素子2側の面、レンズ第1群L1の被写体側の面、レンズ第1群L1の固体撮像素子2側の面、レンズ第2群L2の被写体側の面、レンズ第2群L2の固体撮像素子2側の面、レンズ第3群L3の被写体側の面、レンズ第3群L3の固体撮像素子2側の面、レンズ第4群L4の被写体側の面およびレンズ第4群L4の固体撮像素子2側の面のうちの少なくとも一箇所に、IRカットコートを施すようにしてもかまわない。
【0028】
モータ5は、図示を省略した制御部から供給された制御信号に基づき、レンズ第4群L4を移動する。アイリス羽根6は、固体撮像素子2に入射する光量を調整するためのものであり、図示を省略したモータにより駆動される。
【0029】
電気調光素子7は、固体撮像素子2に入射する光量を調整するためのものである。この電気調光素子7は、少なくとも染料系色素を含んだ液晶からなる電気調光素子であり、この発明の一実施形態においては、2色性GH液晶からなる電気調光素子である。
【0030】
図3は、電気調光素子7の材料として用いられている2色性GH液晶の分光特性を示すグラフである。なお、図3に示した分光特性は、540nmにおいて規格化されている。2色性GH液晶の分光は、図3に示すように、400nm〜630nm領域では、分光がほぼ一定であるのに対し、630nm〜700nmの近赤外領域では、分光が浮く。また、この分光の浮きは、2色性GH液晶に印可する印可電圧を高めるほど激しくなる。上述したフィルタ4を、ビデオカメラに搭載することにより、固体撮像素子2に入射する光の近赤外領域(630nm〜700nm)における分光の浮きを抑え、可視域帯(400nm〜700nm)の光強度をほぼ一様にすることができる。すなわち、フィルタ4をビデオカメラに搭載することにより、電気調光素子7を搭載したビデオカメラのホワイトバランス調整を行うことができる。
【0031】
本発明者は、上述した構成を有するビデオカメラのホワイトバランス調整の評価を、ベクトルスコープ(Vector Scope)を用いて行った。具体的には、0v、±2.3v、±3v、±5vの矩形波を電気調光素子7に印可し、それぞれの印可電圧に対するベクトルスコープ画面を観測することにより、ホワイトバランス調整の評価を行った。なお、ベクトルスコープ画面を観測している際のビデオカメラの撮影対象は、全白モニタである。
【0032】
図4は、ベクトルスコープ画面の一例である。ここで、図4を用いて、この発明の一実施形態における、ベクトルスコープを用いたホワイトバランス調整の評価方法について説明する。画面中心に位置するのが、ホワイトバランス点である。このホワイトバランス点が、上述した各印可電圧において、ベクトルスコープ画面の中心近傍に位置していれば、0v〜±5vの範囲内で印可電圧によらず、固体撮像素子2に入射する光の可視域帯(400nm〜700nm)の分光が安定していることを示す。すなわち、0v〜±5vの範囲内で印可電圧によらず、ビデオカメラのホワイトバランスがとれていることを示す。一方、このホワイトバランス点が、上述した各印可電圧において、ベクトルスコープ画面の中心近傍に位置していない場合には、印可電圧0v〜±5vの範囲内で、固体撮像素子2に入射する光の可視域帯(400nm〜700nm)の分光が安定していないことを示す。すなわち、印可電圧0v〜±5vの範囲内で、ビデオカメラのホワイトバランスがとれていないことを示す。
【0033】
また、各印可電圧において、ベクトルスコープ画面の中心点からホワイトバランス点までの距離を測定することにより、0v〜±5vの範囲内で印可電圧によらず、固体撮像素子2に入射する光の可視域帯(400nm〜700nm)の分光が安定しているか否かを定量的に評価することができる。すなわち、ビデオカメラのホワイトバランスがとれているか否かを定量的に評価できる。本発明者の知見によれば、この発明の一実施形態によるビデオカメラでは、中心点からホワイトバランス点までの距離が、1mm以内であれば、可視域帯(400nm〜700nm)で各波長の分光は、±5%以内である。なお、本実験に用いたベクトルスコープでは、中心点から最外点までの長さ(バースト長と称する)は、38mmである。
【0034】
以下に、ビデオカメラの電気調光素子7に、0v、±2.3v、±3v、±5vの矩形波を印可した場合のベクトルスコープ画面を、それぞれ、図5A、5B、5C、5Dに示す。
【0035】
図5Aは、ビデオカメラの電気調光素子7に、0vの矩形波を印可した場合のベクトルスコープ画面を示す。ホワイトバランス点は、ベクトルスコープ画面のほぼ中央に、具体的には中心点から1mm以内に位置している。したがって、ビデオカメラの電気調光素子7に、0vの矩形波を印可した場合に、固体撮像素子2に入射する光の可視域帯(400nm〜700nm)を、安定させることができる。すなわち、ビデオカメラの電気調光素子7に、0vの矩形波を印可した場合に、ビデオカメラのホワイトバランスをとることができる。
【0036】
図5Bは、ビデオカメラの電気調光素子7に、±2.3vの矩形波を印可した場合のベクトルスコープ画面を示す。ホワイトバランス点は、ベクトルスコープ画面のほぼ中央に、具体的には中心点から1mm以内に位置している。したがって、ビデオカメラの電気調光素子7に、±2.3vの矩形波を印可した場合に、固体撮像素子2に入射する光の可視域帯(400nm〜700nm)を、安定させることができる。すなわち、ビデオカメラの電気調光素子7に、±2.3vの矩形波を印可した場合に、ビデオカメラのホワイトバランスをとることができる。
【0037】
図5Cは、ビデオカメラの電気調光素子7に、±3vの矩形波を印可した場合のベクトルスコープ画面を示す。ホワイトバランス点は、ベクトルスコープ画面のほぼ中央に、具体的には中心点から1mm以内に位置している。したがって、ビデオカメラの電気調光素子7に、±3vの矩形波を印可した場合に、固体撮像素子2に入射する光の可視域帯(400nm〜700nm)を、安定させることができる。すなわち、ビデオカメラの電気調光素子7に、±3vの矩形波を印可した場合に、ビデオカメラのホワイトバランスをとることができる。
【0038】
図5Dは、ビデオカメラの電気調光素子7に、±5vの矩形波を印可した場合のベクトルスコープ画面を示す。ホワイトバランス点は、ベクトルスコープ画面のほぼ中央に、具体的には中心点から1mm以内に位置している。したがって、ビデオカメラの電気調光素子7に、±5vの矩形波を印可した場合に、固体撮像素子2に入射する光の可視域帯(400nm〜700nm)を、安定させることができる。すなわち、ビデオカメラの電気調光素子7に、±5vの矩形波を印可した場合に、ビデオカメラのホワイトバランスをとることができる。
【0039】
上述したように、0v〜±5vの範囲において、固体撮像素子2に入射する光の可視域帯(400nm〜700nm)を、安定させることができる。具体的には、0v〜±5vの範囲において、各波長の分光を、印可電圧によらず、±5%以内にすることができる。すなわち、0v〜±5vの範囲において、印可電圧によらず、ビデオカメラのホワイトバランスをとることができる。
【0040】
以上説明したように、この発明の一実施形態によれば、固体撮像素子2に入射する光の光路内に、IRカットフィルタ4aと、このIRカットフィルタ4a上にIRカットコートを積層させて形成されたIRカットコート層4bとからなるフィルタ4が備えられているため、400nm〜700nmの可視域帯において分光を安定させることができる。具体的には、400nm〜700nmの可視域帯における各波長の分光を、0v〜±5vの範囲において、電気調光素子7の印可電圧によらず、±5%以内に抑えることができる。よって、0v〜±5vの範囲において、印可電圧によらず、ビデオカメラのホワイトバランスをとることができる。
【0041】
次に、この発明の他の実施形態について示す。上述したこの発明の一実施形態においては、IRカットフィルタ4a上にIRカットコートを積層する例について示したが、この発明の他の実施形態においては、IRカットフィルタ4aを除去し、IRカットコートをローパスフィルタ3上に積層する。具体的には、650±10nm半値、好適には630±50nm半値の赤外光カット機能を有するIRカットコートを、所定層、この発明の他の実施形態においては、48層から52層、ローパスフィルタ4上に積層する。ここで、IRカットコートは、例えば、ローパスフィルタ3の被写体側の面およびローパスフィルタ3の固体撮像素子2側の面の少なくとも一方に形成され、この発明の他の実施形態においてはローパスフィルタ3の被写体側の面に形成される。
【0042】
この発明の他の実施形態においては、IRカットコートをローパスフィルタ3に施すことにより、固体撮像装置2に入射する光の近赤外領域を抑える例について示すが、これ以外の手段により、固体撮像素子2に入射する光の近赤外領域(630nm〜700nm)の分光の浮きを抑えるようにしてもかまわない。例えば、650±10nm半値、好適には630±50nm半値の赤外光カットフィルタを、上述したローパスフィルタに貼り合わせることにより、固体撮像素子2に入射する光の近赤外領域(630nm〜700nm)の分光の浮きを抑えるようにしてもかまわない。
【0043】
また、この発明の他の実施形態においては、IRカットコートをローパスフィルタ3に施す例について示すが、IRカットコートを施す場所は、これに限られるものではない。例えば、電気調光素子7の被写体側の面、電気調光素子7の固体撮像素子2側の面、ローパスフィルタ3の被写体側の面、ローパスフィルタ3の固体撮像素子2側の面、レンズ第1群L1の被写体側の面、レンズ第1群L1の固体撮像素子2側の面、レンズ第2群L2の被写体側の面、レンズ第2群L2の固体撮像素子2側の面、レンズ第3群L3の被写体側の面、レンズ第3群L3の固体撮像素子2側の面、レンズ第4群L4の被写体側の面およびレンズ第4群L4の固体撮像素子2側の面のうちの少なくとも一箇所に、IRカットコートを施すようにしてもかまわない。
【0044】
これ以外のビデオカメラの構成は、上述した一実施形態と略同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0045】
この発明の他の実施形態においても、上述したこの発明の一実施形態と同様の利点を得ることができる。
【0046】
以上、この発明の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
【0047】
例えば、上述した一実施形態において、ビデオカメラにおける赤感度が落ちる場合には、フィルタ4の厚さ、具体的には、IRカットフィルタ4aあるいはIRカットコート層4bの厚さを薄くするようにしてもかまわない。
【0048】
また、上述した他の実施形態において、ビデオカメラにおける赤感度が落ちる場合には、IRカットコート層の厚さを薄くするようにしてもかまわない。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、固体撮像素子に入射する光量を、少なくとも染料系色素を含んだ液晶からなる電気調光素子により調整する撮像装置において、−20℃〜80℃という使用温度条件で、固体撮像素子に入射する光の可視域帯の光強度を一定にすることができる。よって、−20℃〜80℃という使用温度条件において、ホワイトバランスの調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態におけるビデオカメラの撮影光学系の概略構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施形態におけるIRカットフィルタの透過率を示すグラフである。
【図3】この発明の他の実施形態によるビデオカメラの電気調光素子材料として用いられる2色性GH液晶の分光特性を示すグラフである。
【図4】この発明の一実施形態によるビデをカメラのホワイトバランス調整評価を説明するためのベクトルスコープ画面の一例である。
【図5】この発明の一実施形態によるビデオカメラの電気調光素子に、所定電圧を印可した場合のベクトルスコープ画面を示す。
【符号の説明】
L1・・・レンズ第1群、L2・・・レンズ第2群、L3・・・レンズ第3群、L4・・・レンズ第4群、2・・・固体撮像素子、3・・・ローパスフィルタ、4・・・フィルタ、5・・・モータ、6・・・アイリス羽根、7・・・電気調光素子

Claims (3)

  1. 近赤外領域では分光が浮くという性質を有する、少なくとも染料系色素を含んだ2色性ゲストホスト液晶からなる調光素子により、固体撮像素子に入射する光量を調整する撮像装置において、
    上記固体撮像素子に入射する光の光路内に、赤外光カットフィルタと、630±50nm半値の赤外光カット機能を有する赤外光カットコート層とからなる除去手段を備え、上記固体撮像素子に入射する光の少なくとも近赤外領域を除去し、上記2色性ゲストホスト液晶により生じる近赤外領域の分光の浮きを抑えることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1において、
    上記2色性ゲストホスト液晶の分光が浮くという近赤外領域は630nm〜700nmであり、上記赤外光カットコート層は630nm半値の赤外光カット機能を有することを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1において、
    上記除去手段は、上記固体撮像素子と上記調光素子との間に設けられていることを特徴とする撮像装置。
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