JP3918476B2 - Coke oven exhaust gas discharge device and black smoke discharge prevention method - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コークス炉から排出される排ガスの黒煙を防止する装置および方法に関する。特に、集塵機を経由する排ガス経路と集塵機を経由しないで直接煙突より排出する排ガス経路の切換装置および方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
コークス炉は、隣接する燃焼室における燃焼により炉壁を介して加熱される炭化室を多数有しており、この燃焼室からの排ガスは、各燃焼室から蓄熱室および排気弁を経て煙道から煙突に排出されている。
【０００３】
炭化室に装炭された石炭は燃焼室内の燃料ガスの燃焼により、約20〜24時間かけて乾留されコークスとなる。その乾留により石炭中の揮発分は石炭ガスとなって吸引ブロワーにて炉外に導かれ、ガス精製工程で処理される。
【０００４】
またコークス炉の燃焼室における燃料ガスの制御は燃焼用空気とともに、排ガス中のO2制御または排ガスのドラフト圧力制御を行い、不完全燃焼を常に最小限に抑える制御がなされている。
【０００５】
しかしながらコークス炉の炭化室と燃焼室の炉壁は珪石煉瓦で構築されており、多数の煉瓦目地が存在している。このようなコークス炉は老朽化に伴い炉壁に目地切れが生じ、前記排ガス中に炭化室から石炭ガスが流れ出し、排ガスと混ざり煙道から煙突に排出される。
【０００６】
すなわち燃焼室内に流れ出した石炭ガスが燃焼室内において不完全燃焼することにより排ガスが煙突から黒煙化し排出されることとなる。
このような黒煙の排出は公害等の環境問題となり当然ながら対策が必要となる。従来この対策として、煙突にいたる煙道部に電気集塵機やバグフィルターを設置し、発生した黒煙を除去する方法が実施されている。
【０００７】
しかしながら、集塵機の保守の間は集塵機を経由させずに一時的に排ガスを直接煙突から排出する経路に切り換えることが必要となる。
特開2000−265171号公報の開示する発明では、コークス炉の煙突までの排ガス経路を、集塵機への経路またはバイパスする経路に切り換える際に、あらかじめコークス炉の燃焼室への燃料ガス供給を低流量にしてから排ガス経路の切換を行う方法が提案されている。
【０００８】
またコークス炉の燃焼室からの排ガスを極力少なく集塵し、設備費用および電力代等の運転経費を少なくする方法として、特開昭56−104992号公報では多数の燃焼室の排ガス経路に集塵機の経路を連結し、燃焼室内に石炭ガスの流れ出しの最も多い時間帯である、炭化室への石炭装炭直後を集中的に集塵する方法が、また、特開平６−63334 号公報では多数の燃焼室の排ガス経路に煤塵濃度計を設置し黒煙の検知時に集塵する方法が、それぞれ提案されている。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
集塵機の保守の間は集塵機を経由させずに一時的に排ガスを直接煙突から排出する経路に切り換える方法について、前述の特開2000−265171号公報では、切換時のダンパー操作において煙突へのドラフト圧力が急激に低下し、その結果、燃焼室へ供給される空気量が不足し不完全燃焼が生じ煙突から黒煙が発生することを指摘した上で、それを防止する方法として、あらかじめコークス炉の燃焼室に供給する燃料ガス供給を低流量にする方法を提案している。
【００１０】
しかしながら、本提案ではコークス炉の燃焼室に供給される燃料ガス供給量を低下させることでコークス炉の温度低下が生じる。この温度低下は、乾留中の石炭への影響、すなわちコークス品質の悪化、さらには炉壁煉瓦が収縮し、黒煙発生の原因である煉瓦目地切れの増加等、様々な悪影響をまねくこととなる。したがって、このような温度変化を生ずる燃料ガスの流量変化は極力さけるべきである。
【００１１】
集塵する排ガス量を極力少なくし設備費用、運転経費等を極力少なくする方法について、前述の特開昭56−104992号公報および特開平６−63334 号公報で開示する発明では、多数の燃焼室からの排ガス経路に集塵機の経路を連結し、黒煙を発生している燃焼室からの排ガスのみを選択的に集塵機の経路に流す方法が提案されている。
【００１２】
上記提案の方法は、コークス炉の多数ある燃焼室からの排ガスを全て集合して集塵する方法にくらべ、処理する排ガス量が少なくなり、設備費用、運転経費からの面からは明らかに有利な方法である。しかしながら、燃焼室からの排ガスを集塵機側に吸引するためのダクト、および切換ダンパーの数は必然的に多くなり、炭化室数（燃焼室数）が多いコークス炉においては必ずしも有利ではなくなる。加えてコークス炉の老朽化が進むにつれ、黒煙の発生する燃焼室が石炭装入直後等の一定の時間帯とは限らず、常時、黒煙が発生してきた場合、集塵機の経路で処理する排ガス量が増加し、当初の考えていた集塵機の処理能力では対応しきれなくなる恐れがある。
【００１３】
ここに、本発明の課題は、上記排ガス経路の切換時のコークス炉の操業条件の変動を防止することを可能とし、かつ、運転経費の抑制を可能とする方法および装置を提供することである。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる課題を解決すべく種々検討を重ね、コークス炉全体の運転状況を制御するための第一ダンパーと、下流の集塵機ダンパーおよび煙突遮断弁装置とを連動させることで、コークス炉の燃焼室における燃焼に実質上の影響を与えるおそれがなく、集塵機経由の排ガス排出経路への切り換えを容易に行いうることを知り、本発明を完成した。
【００１５】
ここに本発明は次の通りである。
(1) コークス炉からの排ガスが合流する単一の排ガス経路であって煙突等の排放出端に至るコークス炉の排ガス経路中に集塵機を経由する第一経路と集塵機を経由しない第二経路とを切換可能に並設したコークス炉の排ガス排出装置において、前記第一経路と第二経路との分岐点の上流側に第一ダンパー装置を設け、該分岐点と前記集塵機との間に第二ダンパー装置を設け、そして前記第二経路に遮断弁装置を設けたことを特徴とするコークス炉の排ガス排出装置。
【００１６】
(2) コークス炉からの排ガスが合流する単一の排ガス経路であって煙突等の排ガス放出端に至るコークス炉の排ガス経路中に集塵機を経由する第一経路と集塵機を経由しない第二経路とを切換可能に並設したコークス炉の排ガス排出装置による黒煙排出防止方法であって、前記第一、第二経路の分岐点と前記集塵機との間に設けた第二ダンパー装置および前記第二経路に設けた遮断弁装置を交互にそれぞれ開閉する際に、前記第一経路と第二経路との前記分岐点の上流側に設けた第一ダンパー装置の開度を調整することで、コークス炉の燃焼制御に実質上影響を与えることなく、前記第一、第二経路の切換を可能としたことを特徴とする黒煙排出防止方法。
【００１７】
(3) 前記第一ダンパー装置の入側および出側のドラフト圧の変動をなるべく少とするように、第一、第二ダンパー装置および遮断弁装置の調整を行うことを特徴とする請求項２記載の黒煙排出防止方法。
【００１８】
(4) 排ガスの排出を、コークス炉の操業中は集塵機を経由する第一経路に、操業中以外は集塵機を経由しない第二経路に切り換える請求項２記載の黒煙排出防止方法。
【００１９】
このように、本発明によれば、集塵機を経由して排ガスを煙突から排出する経路と、集塵機を経由せず直接煙突から排出する経路とを切り換える場合において、コークス炉の燃焼室の燃焼制御には影響を与えないようにダンパー制御を実施し、加えてこの制御をコークス炉の操業タイミングの制御にも応用することを可能にできる。
【００２０】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して、本発明の実施の形態についてさらに具体的に説明する。
【００２１】
図１は、本発明にかかる排ガスの排出装置の全体的模式図である。本例ではコークス炉全体からの排ガスは単一の排ガス経路を経由して排出される。集塵機の能力に応じていくつかにブロック化してそれぞれに排ガス経路、集塵機を設けるようにしてもよい。
【００２２】
コークス炉の排ガス経路において、図１に示すように、コークス炉17の燃焼室16には、燃料ガス12と燃焼空気13が供給され、燃料ガス12は燃料制御弁14で供給量を調整し、燃焼空気等の流量は、圧力計８（またはO2計）により第一ダンパー装置、つまり煙道ダンパー１ (以下、煙道ダンパーという) を制御し調整を行っている。15は炭化室である。
【００２３】
燃焼室16に供給された燃料ガス12と燃焼空気13は燃焼室16で燃焼後、排ガス11となり、煙道４a 、４b 、４c または４d を経て煙突７から大気放出される。すなわち、排ガス11の排出経路は、第二ダンパー装置、つまり集塵機ダンパー２ (以下、集塵機ダンパーという) および集塵機５を介し集塵機ブロワー６で吸引され煙突７にいく経路、すなわち第一経路と、同じく煙道ダンパー１を介し煙突７に行く経路、すなわち第二経路とに分けられており、保守点検等で集塵機５を停止する際はこの２つの経路の切換を行う。
【００２４】
煙道ダンパーはこの第一経路と第二経路との分岐点より上流側に設けられる。集塵機５を介し排ガス11を処理する場合には、遮断弁装置、つまり煙突遮断弁３ (以下、煙突遮断弁という) を全閉にし集塵機ダンパーを開いた状態で運転を行い、煙道ダンパーの下流側、煙道４b のドラフト圧は圧力計９で所定のドラフトになるように集塵機ダンパーで制御し、さらに煙道ダンパーの上流側のドラフト圧の制御は圧力計８から得られる煙道４a の圧力の測定値にもとづいて煙道ダンパー１の開度を制御することで一定に制御を行う。
【００２５】
一方、このような状態から集塵機５を保守点検のため排ガス経路を切換える際には、まず煙突遮断弁３を徐々に開けていく。煙突遮断弁３が開くと、排ガスの経路は集塵機５側の経路と煙突遮断弁３側の経路の２つの経路に流れることとなる。この時コークス炉の煙道４b のドラフト圧は２つの経路が開くことにより変動することとなるが、この煙道４b のドラフト圧は、集塵機ダンパーが閉方向に制御されることにより一定に制御され、さらに微少なドラフト圧変動は煙道ダンパーで制御される。つまり煙道４a のドラフト圧を可及的一定になるように制御する。その後、集塵機ダンパーを閉方向にして行き集塵機ブロワー６を停止させることによって切換が完了することとなる。
【００２６】
したがって、上記切換操作中は、コークス炉17の燃焼制御にはいっさい影響なく切換が可能となる。
ここに、再び、反対に集塵機５の経路に戻す際には、集塵機５を集塵機ブロワー６とともに稼働し、集塵機ダンパー２を開にし、煙突遮断弁３の側の排ガス経路との２つの経路に排ガス11を流す。この時にもコークス炉の燃焼室のドラフト圧は２つの経路が開くことにより変動することとなるが、前記と同様な制御が行えるため、コークス炉17の燃焼室のドラフト圧は一定に保持される。
【００２７】
その後、煙突遮断弁３を徐々に閉めていき集塵機側の排ガス経路の１方向だけへ排ガスを流していく。
本発明による上記切換方法は、コークス炉の燃焼室におけるドラフト圧の変動を伴わないことから、燃焼室における燃焼制御に一切影響を与えることはなく、従ってこの切換方法は以下のような応用にも活用可能となる。
【００２８】
一般的にコークス炉の操業は、決められた時間に操業（コークスの排出および石炭装入）を実施し、操業が終了すれば操業停止となる時間（以下、" 間断時間" という）の繰り返しでおこなう。
【００２９】
この間断時間中は、コークス炉の炭化室15への石炭装入作業がないことから、燃焼室16の排ガス中に炭化室15から石炭ガスが流れ出す可能性は極めて少ない。したがって、集塵機５を稼働させておくのは運転経費上無駄となるため、コークス炉の間断時間は前記切換操作をおこなう事により、集塵機５、集塵ブロワー６を停止させることができる。このような切換を実施することにより集塵機運転経費を抑制可能となる。
【００３０】
本発明にかかる装置のこのような制御は図示しない適宜制御手段を設けて行うことで自動化が可能となる。
以下、本発明を実施例により詳細を説明する。
【００３１】
【実施例】
本例では、図１の装置を使用して煙道ダンパーおよび集塵機ダンパー、さらに煙突遮断弁の操作の制御によって、コークス炉からの排ガス排出試験を行った。
【００３２】
本実施例でのコークス炉は、炭化室数46門、燃焼室数47列の炉であり、燃料ガスは1080kcal/Nm3の高炉ガスおよび、石炭ガスを混合したMix ガスを使用し、燃焼後の排ガス量は約2000m3/min（at200 ℃）である。
【００３３】
通常、上記燃料ガスを完全燃焼させるために、煙道のドラフト圧は煙道ダンパー１の上流側の煙道４a においては−20mmH2O （O2制御時は２％前後）で制御される。またこの時の煙道ダンパー１の下流側の煙道４b のドラフト圧は−50mmH2O である。
【００３４】
このような状態において、集塵機５を運転状態から停止するとき、また、停止から運転状態にするときの各部位のドラフト力、ダンパーの状態を表１にまとめて記載した。
【００３５】
まず、集塵機５が運転している状態を表１の▲１▼に記す。ドラフト圧は煙道ダンパー１の上流側の煙道４a で−20mmH2O （O2制御時は２％前後）、下流側の煙道４b で−50mmH2O であり、さらに下流側の集塵機５の側の分岐点以降の経路での煙道４c では、若干のマイナス圧であるものの、ほぼ±０mmH2O である。
【００３６】
次に、集塵機５の運転を停止する場合には、まず煙突遮断弁３を開け煙突側の排ガス経路につなぐ（表１の▲２▼）。この時の煙突のドラフト圧は大気温度にもよるが、通常−30mmH2O であり煙道４b でのドラフト圧−50mmH2O よりも低くなるため、集塵機ダンパーは−50mmH2O に制御しようとダンパー開度を40％から50％に開けることにより、煙道４a のドラフト圧−20mmH2O （O2制御時は２％前後）は維持される。
【００３７】
集塵機５の停止時は集塵機ブロワー６を停止させ、それにともない集塵機ダンパーを全閉にする（表１の▲３▼）。煙道４b のドラフトは集塵機５の停止にともない煙道４c 側のドラフト、すなわち−50mmH2O から−30mmH2O に低下していく。この圧力低下は煙道ダンパーが40％から50％に開くことにより、煙道４a のドラフト−20mmH2O （O2制御時は２％前後）は維持される。
【００３８】
集塵機５を停止状態から運転状態に立ち上げる際には、集塵機ブロワー６を運転し集塵機ダンパーを全閉状態から徐々に開いていく（表１の▲４▼）。
集塵機ダンパーは煙道４b のドラフト圧−50mmH2O にすべく開度50％に開くため、煙道ダンパーの開度は50％から40％に閉まる。この状態から集塵機５の側の排ガス経路に切り換えるために、煙突遮断弁３を全閉の状態にしていくと（表１の▲５▼）、煙道４c のドラフトは低下し±０mmH2O の状態になり集塵機ダンパーは50％から40％となり集塵機の運転状態となる。
【００３９】
当然のことであるが、集塵機５を停止状態から運転状態に立ち上げる際にも煙道４a のドラフト圧は−20mmH2O （O2制御時は２％前後）は維持され、コークス炉の燃焼制御には何ら影響を与えずに切換が可能である。
【００４０】
【表１】
次に、集塵機５の運転パターンを図２に記載する。コークス炉の操業は炭化室数が46門の場合は46門を５ブロックに分けて操業時間帯を割り当てるのが一般的である。石炭装入からコークスに乾留する時間を24時間とした場合、各炭化室は24時間に１回の頻度でコークスを乾留することになり、その操業時間ピッチは約4.8 時間（24時間÷５）となる。
【００４２】
この4.8 時間のうちコークス排出、石炭装入にかかわる操業時間帯は約72分（１門の操業時間８分、1 ブロック９門）であり、4.8 時間から72分を引いた残り時間が間断時間であり、実に75％は間断時間となる。
【００４３】
この間断時間帯のコークス炉排ガス中の煤塵濃度を、図１の煤塵濃度計10で計測した結果を図２の時間経過に合わせて図３に記載する。燃焼室排ガス中に流入する石炭ガスは、石炭装入直後の石炭ガスの発生が最も多い時間帯に多く、煤塵濃度もそのタイミングにピークとなり、操業時間帯は殆ど煤塵が発生する状態にある。
【００４４】
しかしながら、間断時間帯は煤塵濃度の発生は殆どなく、集塵機５を運転する必要がなく運転をすることで運転経費が無駄となるのみである。
したがって、この間断時間帯は先述した方法で、コークス炉の燃焼制御に影響を与えることなく簡単に切換が可能となり、集塵機５を停止できる。
【００４５】
また、操業開始時間はあらかじめ判っていることから、操業開始直前に集塵機５を運転しておけば何ら問題はない。
【００４６】
【発明の効果】
本発明によって、コークス炉の燃焼制御に影響を与えることなく、排ガス経路の切換が可能となり、黒煙が発生しない時間帯は集塵機を停止でき、運転経費の抑制をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のコークス炉排ガス経路と集塵機の経路を説明するフロー図である。
【図２】コークス炉の操業パターンとそれに伴う集塵機の運転パターンの説明図である。
【図３】図２のコークス炉操業パターンに伴う、煤塵濃度の発生挙動の説明図である。
【符号の説明】
１：第一ダンパー装置 (煙道ダンパー)
２：第二ダンパー装置 (集塵機ダンパー)
３：遮断弁装置 (煙突遮断弁)
４a,４b,４c : 煙道
５：集塵機
６：集塵機ブロワー
７：煙突
８：圧力計（O2濃度計）
９：圧力計
10：煤塵濃度計
11：排ガス
12：燃料ガス
13：燃焼空気
14：燃料制御弁
15：炭化室
16：燃焼室
17：コークス炉[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an apparatus and method for preventing black smoke in exhaust gas discharged from a coke oven. In particular, the present invention relates to an apparatus and a method for switching between an exhaust gas route passing through a dust collector and an exhaust gas route discharging directly from a chimney without going through the dust collector.
[0002]
[Prior art]
The coke oven has a large number of carbonization chambers that are heated through the furnace wall by combustion in the adjacent combustion chambers, and the exhaust gas from the combustion chambers passes through the heat storage chambers and exhaust valves from the flue through each combustion chamber. It is discharged into the chimney.
[0003]
Coal loaded in the carbonization chamber is carbonized into coke over about 20 to 24 hours by combustion of fuel gas in the combustion chamber. Due to the dry distillation, the volatile matter in the coal becomes coal gas and is led out of the furnace by a suction blower and processed in the gas purification process.
[0004]
Control of the fuel gas in the combustion chamber of the coke oven is carried out by controlling the O 2 in the exhaust gas or the draft pressure of the exhaust gas together with the combustion air to always minimize incomplete combustion.
[0005]
However, the carbonization chamber of the coke oven and the furnace wall of the combustion chamber are constructed of quartz brick, and there are many brick joints. In such a coke oven, the wall of the furnace is cut off due to aging, coal gas flows out from the carbonization chamber into the exhaust gas, is mixed with the exhaust gas, and is discharged from the flue to the chimney.
[0006]
That is, the coal gas that has flowed into the combustion chamber burns incompletely in the combustion chamber, so that the exhaust gas is turned into black smoke from the chimney and discharged.
Such emission of black smoke becomes an environmental problem such as pollution, and of course it is necessary to take countermeasures. Conventionally, as a countermeasure, an electric dust collector and a bag filter are installed in a flue portion leading to a chimney to remove the generated black smoke.
[0007]
However, during maintenance of the dust collector, it is necessary to temporarily switch to a route for exhaust gas exhausting directly from the chimney without going through the dust collector.
In the invention disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-265171, when the exhaust gas path to the chimney of the coke oven is switched to a path to the dust collector or a bypass path, the fuel gas supply to the combustion chamber of the coke oven is reduced at a low flow rate in advance. Then, a method for switching the exhaust gas path has been proposed.
[0008]
As a method for collecting the exhaust gas from the combustion chamber of the coke oven as much as possible and reducing the operating cost such as the equipment cost and the electric power cost, Japanese Patent Laid-Open No. 56-104992 discloses the dust collectors in the exhaust gas paths of many combustion chambers. A method of intensive dust collection immediately after coal coal charging to the carbonization chamber, which is the time zone in which the coal gas flows most frequently into the combustion chamber, is disclosed in JP-A-6-63334. Methods have been proposed for collecting dust when a smoke concentration meter is installed in the exhaust gas path of the combustion chamber to detect black smoke.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
Regarding the method of temporarily switching to a path for exhaust gas to be directly discharged from the chimney without going through the dust collector during maintenance of the dust collector, the aforementioned Japanese Patent Laid-Open No. 2000-265171 describes the draft pressure to the chimney in the damper operation at the time of switching. As a method to prevent this, it was pointed out that the amount of air supplied to the combustion chamber was insufficient, resulting in incomplete combustion and black smoke from the chimney. A method of reducing the flow rate of the fuel gas supplied to the combustion chamber has been proposed.
[0010]
However, in this proposal, the temperature of the coke oven is lowered by reducing the amount of fuel gas supplied to the combustion chamber of the coke oven. This temperature decrease will cause various adverse effects such as the effect on coal during dry distillation, that is, the deterioration of coke quality, and further the shrinkage of the furnace wall bricks and the increase of brick joints causing black smoke generation. . Therefore, a change in the flow rate of the fuel gas that causes such a temperature change should be avoided as much as possible.
[0011]
With respect to a method for reducing the amount of exhaust gas to be collected as much as possible to reduce equipment costs and operating costs as much as possible, in the inventions disclosed in the aforementioned Japanese Patent Laid-Open Nos. 56-104992 and 6-63334, a large number of combustion chambers are used. A method has been proposed in which the dust collector path is connected to the exhaust gas path from the exhaust gas, and only the exhaust gas from the combustion chamber generating black smoke is selectively passed to the dust collector path.
[0012]
Compared with the method that collects and collects all the exhaust gas from the many combustion chambers of the coke oven, the proposed method requires less exhaust gas to be processed and is clearly advantageous in terms of equipment and operating costs. Is the method. However, the number of ducts and switching dampers for sucking exhaust gas from the combustion chamber to the dust collector side inevitably increases, and this is not necessarily advantageous in a coke oven having a large number of carbonization chambers (combustion chambers). In addition, as the coke oven ages, the combustion chamber where black smoke is generated is not limited to a certain period of time, such as immediately after charging coal. As the amount of exhaust gas increases, the processing capacity of the dust collector originally considered may not be able to cope with it.
[0013]
Here, an object of the present invention is to provide a method and an apparatus that can prevent fluctuations in the operating conditions of the coke oven at the time of switching the exhaust gas path and that can reduce operating costs. .
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have made various studies in order to solve such problems, and by coordinating the first damper for controlling the operation status of the entire coke oven with the downstream dust collector damper and the chimney shut-off valve device, The present invention has been completed by knowing that there is no risk of substantially affecting the combustion in the combustion chamber of the furnace and that it can be easily switched to the exhaust gas discharge path via the dust collector.
[0015]
Here, the present invention is as follows.
(1) A single exhaust gas path where exhaust gas from the coke oven joins, and a first path that passes through the dust collector and a second path that does not pass through the dust collector in the exhaust gas path of the coke oven leading to the exhaust discharge end of a chimney or the like In the coke oven exhaust gas discharge device, wherein a first damper device is provided upstream of a branch point between the first path and the second path, and a second damper device is provided between the branch point and the dust collector. A coke oven exhaust gas discharge device characterized in that a damper device is provided and a shut-off valve device is provided in the second path.
[0016]
(2) A single exhaust gas path where exhaust gas from the coke oven joins, and a first path that passes through the dust collector and a second path that does not pass through the dust collector in the exhaust gas path of the coke oven leading to the exhaust gas discharge end such as a chimney A method for preventing black smoke emission by a coke oven exhaust gas discharge device arranged side by side, wherein the second damper device and the second damper device are provided between the branch point of the first and second paths and the dust collector. When the shut-off valve devices provided on the path are alternately opened and closed, the coke oven is adjusted by adjusting the opening degree of the first damper device provided on the upstream side of the branch point between the first path and the second path. A black smoke emission preventing method characterized in that the first and second paths can be switched without substantially affecting the combustion control.
[0017]
(3) The first and second damper devices and the shut-off valve device are adjusted so as to minimize fluctuations in the draft pressure on the inlet side and the outlet side of the first damper device. The black smoke emission prevention method described.
[0018]
(4) The black smoke emission prevention method according to
[0019]
Thus, according to the present invention, when switching between a path for exhaust gas exhausted from the chimney via the dust collector and a path for exhaust gas exhausted directly from the chimney without going through the dust collector, the combustion control of the combustion chamber of the coke oven is performed. The damper control is carried out so as not to affect, and in addition, this control can be applied to the control of the operation timing of the coke oven.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described more specifically with reference to the accompanying drawings.
[0021]
FIG. 1 is an overall schematic view of an exhaust gas exhaust apparatus according to the present invention. In this example, the exhaust gas from the entire coke oven is discharged via a single exhaust gas path. Depending on the capacity of the dust collector, it may be divided into several blocks and provided with an exhaust gas path and a dust collector, respectively.
[0022]
In the exhaust gas path of the coke oven, as shown in FIG. 1, the fuel gas 12 and the combustion air 13 are supplied to the combustion chamber 16 of the
[0023]
The fuel gas 12 and the combustion air 13 supplied to the combustion chamber 16 become exhaust gas 11 after combustion in the combustion chamber 16, and are discharged from the chimney 7 through the flue 4a, 4b, 4c or 4d. That is, the exhaust gas 11 is discharged through the second damper device, that is, the dust collector damper 2 (hereinafter referred to as the dust collector damper) and the dust collector 5 and sucked by the dust collector blower 6 to the chimney 7, that is, the first route. The route is divided into a route to the chimney 7 via the road damper 1, that is, a second route. When the dust collector 5 is stopped for maintenance inspection or the like, the two routes are switched.
[0024]
The flue damper is provided upstream of the branch point between the first path and the second path. When the exhaust gas 11 is processed through the dust collector 5, the operation is performed with the shut-off valve device, that is, the chimney shut-off valve 3 (hereinafter referred to as the chimney shut-off valve) fully closed and the dust collector damper opened, and downstream of the flue damper. The draft pressure of the flue 4b is controlled by a dust collector damper so that a predetermined draft is obtained by the pressure gauge 9, and the draft pressure upstream of the flue damper is controlled by the pressure of the flue 4a obtained from the pressure gauge 8. By controlling the opening degree of the flue damper 1 based on the measured value, the control is performed constantly.
[0025]
On the other hand, when the exhaust gas path is switched for maintenance inspection of the dust collector 5 from such a state, the chimney shut-off valve 3 is first gradually opened. When the chimney shut-off valve 3 is opened, the path of the exhaust gas flows into two paths, a path on the dust collector 5 side and a path on the chimney shut-off valve 3 side. At this time, the draft pressure of the coke oven flue 4b fluctuates due to the opening of the two paths, but the draft pressure of the flue 4b is controlled to be constant by controlling the dust collector damper in the closing direction. The draft pressure fluctuation is controlled by the flue damper. That is, the draft pressure of the flue 4a is controlled to be as constant as possible. Thereafter, the dust collector damper is closed and the dust collector blower 6 is stopped to complete the switching.
[0026]
Therefore, during the switching operation, the combustion control of the
Here, when returning to the path of the dust collector 5 again, the dust collector 5 is operated together with the dust collector blower 6, the
[0027]
Thereafter, the chimney shut-off valve 3 is gradually closed, and the exhaust gas flows in only one direction of the exhaust gas path on the dust collector side.
Since the above switching method according to the present invention is not accompanied by fluctuations in the draft pressure in the combustion chamber of the coke oven, it does not affect the combustion control in the combustion chamber at all. Therefore, this switching method is also applicable to the following applications. Can be used.
[0028]
In general, coke oven operation is performed by repeating the operation (coke discharge and coal charging) at a predetermined time, and when the operation is completed, the operation is stopped (hereinafter referred to as “interruption time”). Do it.
[0029]
During this intermittent period, there is no coal charging operation into the coking chamber 15 of the coke oven, so there is very little possibility of coal gas flowing out of the coking chamber 15 into the exhaust gas of the combustion chamber 16. Therefore, since operating the dust collector 5 is wasted in terms of operating costs, the dust collector 5 and the dust collector blower 6 can be stopped by performing the switching operation during the intermittent time of the coke oven. By carrying out such switching, it is possible to suppress the dust collector operating cost.
[0030]
Such control of the apparatus according to the present invention can be automated by providing appropriate control means (not shown).
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples.
[0031]
【Example】
In this example, an exhaust gas emission test from a coke oven was performed by controlling the operation of a flue damper, a dust collector damper, and a chimney shut-off valve using the apparatus of FIG.
[0032]
The coke oven in this example is a furnace with 46 coking chambers and 47 rows of combustion chambers. The fuel gas is a blast furnace gas of 1080 kcal / Nm 3 and Mix gas mixed with coal gas. The amount of exhaust gas is about 2000m 3 / min (at 200 ° C).
[0033]
Usually, in order to completely burn the fuel gas, the draft pressure of the flue is controlled at −20 mmH 2 O (around 2% at the time of O 2 control) in the flue 4 a upstream of the flue damper 1. At this time, the draft pressure of the flue 4b on the downstream side of the flue damper 1 is -50 mmH 2 O.
[0034]
In such a state, when the dust collector 5 is stopped from the operation state, and when the dust collector 5 is changed from the stop state to the operation state, the draft force and the damper state of each part are collectively shown in Table 1.
[0035]
First, the state in which the dust collector 5 is operating is shown in (1) of Table 1. The draft pressure is −20 mmH 2 O in the upstream flue 4 a of the flue damper 1 (around 2% when O 2 is controlled), −50 mmH 2 O in the downstream flue 4 b, and the downstream dust collector 5. In the flue 4c in the path after the branch point on the side of the side, although it is slightly negative pressure, it is approximately ± 0 mmH 2 O.
[0036]
Next, when the operation of the dust collector 5 is stopped, the chimney shut-off valve 3 is first opened and connected to the exhaust gas path on the chimney side ((2) in Table 1). At this time, the draft pressure of the chimney depends on the atmospheric temperature, but it is usually -30mmH 2 O, which is lower than the draft pressure in the flue 4b -50mmH 2 O. Therefore, the dust collector damper will be controlled to -50mmH 2 O. By opening the damper opening from 40% to 50%, the draft pressure of the flue 4a -20mmH 2 O (around 2% when O 2 is controlled) is maintained.
[0037]
When the dust collector 5 is stopped, the dust collector blower 6 is stopped, and accordingly, the dust collector damper is fully closed ((3) in Table 1). As the dust collector 5 stops, the draft of the flue 4b decreases to the draft of the flue 4c, that is, from −50 mmH 2 O to −30 mmH 2 O. This pressure drop maintains the draft -20mmH 2 O (around 2% when O 2 is controlled) of the flue 4a by opening the flue damper from 40% to 50%.
[0038]
When starting up the dust collector 5 from the stopped state to the operating state, the dust collector blower 6 is operated to gradually open the dust collector damper from the fully closed state ((4) in Table 1).
Since the dust collector damper opens to 50% opening to make the draft pressure of the flue 4b -50mmH 2 O, the opening of the flue damper is closed from 50% to 40%. In order to switch from this state to the exhaust gas path on the dust collector 5 side, when the chimney shut-off valve 3 is fully closed ((5) in Table 1), the draft of the flue 4c is reduced to ± 0 mmH 2 O. The dust collector damper becomes 50% to 40%, and the dust collector is in operation.
[0039]
Naturally, even when the dust collector 5 is started up from the stopped state, the draft pressure of the flue 4a is maintained at −20 mmH 2 O (around 2% at the time of O 2 control), and the combustion of the coke oven is performed. Switching can be performed without affecting the control.
[0040]
[Table 1]
Next, the operation pattern of the dust collector 5 is shown in FIG. In the operation of coke ovens, when there are 46 coking chambers, it is common to divide 46 gates into 5 blocks and allocate the operation time zone. If the time for carbonization from coal charging to coke is 24 hours, each carbonization chamber will carbonize coke once every 24 hours, and the operation time pitch is about 4.8 hours (24 hours ÷ 5). It becomes.
[0042]
Of this 4.8 hours, the operation time for coke discharge and coal charging is about 72 minutes (1 gate operation time 8 minutes, 1 block 9 gates), and the remaining time after subtracting 72 minutes from 4.8 hours In fact, 75% is the interruption time.
[0043]
The result of measuring the soot concentration in the coke oven exhaust gas during this intermittent time period with the soot concentration meter 10 in FIG. 1 is shown in FIG. 3 along with the passage of time in FIG. The coal gas flowing into the combustion chamber exhaust gas is mostly in the time zone where the generation of coal gas is the most immediately after charging the coal, the soot concentration also peaks at that timing, and soot dust is almost generated in the operation time zone.
[0044]
However, there is almost no generation of dust concentration during the intermittent time period, and it is not necessary to operate the dust collector 5, and only operating costs are wasted by operating.
Therefore, the intermittent time zone can be easily switched without affecting the combustion control of the coke oven by the method described above, and the dust collector 5 can be stopped.
[0045]
In addition, since the operation start time is known in advance, there is no problem if the dust collector 5 is operated immediately before the operation start.
[0046]
【The invention's effect】
According to the present invention, the exhaust gas path can be switched without affecting the combustion control of the coke oven, and the dust collector can be stopped during the time zone when no black smoke is generated, thereby reducing the operating cost.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart illustrating a coke oven exhaust gas path and a dust collector path according to the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram of an operation pattern of a coke oven and an accompanying operation pattern of a dust collector.
FIG. 3 is an explanatory diagram of the generation behavior of the soot concentration accompanying the coke oven operation pattern of FIG. 2;
[Explanation of symbols]
1: First damper device (flue damper)
2: Second damper device (dust collector damper)
3: Shut-off valve device (chimney shut-off valve)
4a, 4b, 4c: Flue 5: Dust collector 6: Dust collector blower 7: Chimney 8: Pressure gauge (O 2 concentration meter)
9: Pressure gauge
10: Dust concentration meter
11: Exhaust gas
12: Fuel gas
13: Combustion air
14: Fuel control valve
15: Carbonization chamber
16: Combustion chamber
17: Coke oven
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