JP3918055B2 - 電気光学効果を利用した原子リソグラフィー装置、及び原子構造物の製造方法。 - Google Patents

電気光学効果を利用した原子リソグラフィー装置、及び原子構造物の製造方法。 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、基板上にパターンを形成する微細パターンの形成方法、および原子リソグラフィー装置に関し、特に原子あるいは分子の運動をレーザーによって制御し基板上へ堆積させることにより微小な構造物を作成する技術(原子リソグラフィー)において、所望の微細パターンを基板上に自由に描き、かつ光の回折限界以下程度の高い描画分解能を有する原子リソグラフィーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
縮小光学系を用いて、サブミクロン領域のパターンを形成することは、半導体集積回路の製造に広く用いられている。この方法では、微細パターンを形成する物体の表面に感光性レジスト剤を塗布し、縮小光学系を用いて微細パターンを焼き付けた後、上記の感光性レジスト膜をエッチングマスクとして、上記の物体の表面をエッチングし、必要で無くなった感光性レジスト膜を除去して、望みの微細パターンを形成する、というプロセスが用いられている。この方法では、感光性レジスト膜を用いることから、これに含まれる微量の不純物が、上記の微細パターンを形成する物体の表面に拡散し、その電気特性に影響を与えるという欠点があった。また、微細パターンを描く方法として、縮小光学系を用いて一括露光する他に、細く絞った電子線を用いて描画する事も行われている。しかし、この方法は,電子線集束時に電子間の反発(クーロン相互作用)が描画分解能を制限してしまううえに、やはり一般に感光性レジスト剤が用いられるため、上記の場合と同じ問題があった。
【0003】
また、最近では、光の定在波と電気的に中性な原子との相互作用を用いた方法が注目されている(例えば下記非特許文献1(G.Timp,et al.,"Using Light as a Lens for Submicron, Neutral-Atom Lithography",Phys. Rev. Let., 69,1636-1639,1992)参照。)。下記非特許文献1には、特にそのFig.1に示される構成で、波長589nmのレーザーを用いて、直径300μm程度の定在波を形成し、その光線の方向と直角の方向に、平均速度が740m/sと低速な原子線を通すことにより、縞状の紋様を基板上に描画し、その線幅を10nm以下に狭窄化できる見通しが記載されている。
【0004】
また、下記非特許文献2(A.S.Bell,et al.,"Atomic Lithography", Microelectronic Engineering 41/42, 587-590,1998)には、特に下記非特許文献2のFig.1(a)に示される構成で、2枚の反射板と425nmのレーザーを用いて格子状の紋様を持った定在波を発生させることにより、用いた光の波長の2/3の周期(283.7nm)の格子点群を生成した旨が報告されている。この際、クロム原子線を発生させ、レーザー冷却法を用いて運動方向が平行化された原子線とし、クロム原子の共鳴遷移を引き起こす波長に近い波長のレーザーを用いている。
【0005】
良く知られている様に、原子の共鳴遷移波長よりも長い波長を持つ不均一な光強度分布のレーザーを使用した場合、原子はその光の場の中で光強度の大きい領域に向かう力を受ける。逆に共鳴遷移波長よりも短い波長のレーザーの場合は、原子はレーザー強度の小さい領域へ向かう力を受ける。上記の文献2においては、この特性を用いて、シリコン基板上に、上記のパターンを形成しており、感光性レジスト剤が用いられていないため、汚染されにくいという利点が有る。
【0006】
図1に従来の微小パターンの形成方法の一例を示す(下記特許文献1(特開2002−75825号公報)参照。)。
図1は、真空チャンバー100内で行なう従来の原子リソグラフィーの一例を示す模式図である。まず、リソグラフィーにおいて使用する物質をオーブン10中に入れ、加熱し物質を蒸発させる。この蒸発気体を、蒸発した原子の飛散する方向と同軸上に並べた2個のピンホール(第1のピンホールはオーブンに,第2のピンホールはコリメータ2に与えられている)を用いてコリメートし、こうしてできた原子群により、熱原子ビームを発生させる。
【0007】
この熱原子ビームの原子のもつ速度は広い分布を持っているため、良く知られた光の散乱力で原子を減速するか、速度選別することによって、例えば、原子の速度が5m/s以下になるまで減速する。
【0008】
こうして得られた減速原子ビームを原子源として磁気光学トラップ(MOT)に原子を捕獲すると同時にレーザー冷却操作を施して、運動エネルギーを温度1mK相当以下にまで冷却する。MOTはアンチヘルムホルツ型コイル5とレーザー6によって構成する。コイル5は真空槽の内側あるいは外側のどちらに配置してもよいが、これによって生じる磁場勾配は1mT/cm程度となるようコイルに電流を流す。MOT用レーザーは真空槽外からビューポートを通じて6方向(±x、±y、±z)から入射させる。
【0009】
原子集団がMOTに捕獲され、十分に冷却されると、MOTに使用するレーザーの照射を中断し、冷却原子群3を重力に従って約10cm自然落下させる。この距離を制御して、原子の運動エネルギーを制御する。この際、冷却原子は重力方向に沿って垂直に落下する様に配置する。
【0010】
このときの四重極磁場は、4本の銅ロッド(長さl0cm)を等間隔(10mm)に図1の様に配置し、互いに逆向き電流を流して最大磁場=15mT(磁場勾配 30mT/cm)程度磁場を発生させ、落下する冷却原子が横方向( 落下する方向と垂直な面内の方向)への散逸を防ぎ、原子の高密度化を図るた めの磁気トラップとする。
【0011】
基盤1上で描画を行ないたい2次元的空間パターンから計算によってホログラム(透過性)を作成する。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−75825号公報
【非特許文献1】
G.Timp,et al.,"Using Light as a Lens for Submicron, Neutral-Atom Lit hography",Phys. Rev. Let., 69,1636-1639,1992
【非特許文献2】
A.S.Bell,et al.,"Atomic Lithography", Microelectronic Engineering 41 /42, 587-590,1998
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の微細パターンの形成方法では、上記の非特許文献1、非特許文献2に示されているように縞状や格子状の紋様は実現されているが、定在波を用いているため、今後改善されるにしても、多角形程度の簡単な図形を描画することが限界である。
【0014】
この発明は上記に鑑み提案されたもので、上記の従来の方法と同様に、光と原子の相互作用を用いているが、光の回折限界以下程度の高い分解能を有する原子リソグラフィー技術を提供し、自由なパターンを一括して描画することができる微細パターンの形成方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題の少なくともひとつは、以下の発明により解決される。
(1)本発明の第1の発明は、原子ビームに含まれる原子を基板上に堆積させ原子構造物を製造するための原子リソグラフィー装置において、ピンホールを有する原子オーブンと、前記原子オーブンから放出された原子気体をコリメートし、原子ビームとするピンホールを有するコリメータと、前記原子ビームにレーザーを照射し、原子ビームの広がり角を制御する4本のレーザーと、前記原子ビームが進行する空間の一部に光定在波を形成し、原子ビームの進行方向を制御する、原子ビームの進行方向に垂直で、かつ互いに直交する2つのレーザーからなる、2本のレーザーと、前記原子ビームの進行方向を制御するレーザーによる光定在波の位相を制御し、原子ビームの進行方向を制御する電気光学素子と、前記電気光学素子に加える電圧を制御し、前記電気光学素子の屈折率を制御する電気光学素子駆動装置と、前記電気光学素子駆動装置を制御する制御装置と、を具備する原子リソグラフィー装置である。
(2)本発明の第1の発明は、好ましくは、原子ビームを遮断するためのシャッターを含む。
(3)本発明の第2の発明は、原子ビームを発生させる原子ビーム発生工程と、前記原子ビームの進行方向に対して垂直な面に互いに直交する2本のレーザーを用意し、光定在波を、電気光学素子を経た前記2本のレーザーにより得、電気光学素子の屈折率を制御することにより、前記光定在波の位相を変化させることにより、前記の原子ビームの進行方向を制御する工程と、を含む基板上への原子構造物の製造方法である。
(4)本発明の第2の発明は、好ましくは、前記原子ビーム発生工程が、原子オーブンにより原子を蒸発させる原子気体発生工程と、前記原子気体を1つ又は2つ以上のピンホールを通すことによりコリメートし、コリメートされた原子気体にレーザーを照射することにより原子気体の広がり角を1mrad以下とする原子ビーム取得工程とを含む。
(5)本発明の第3の発明は、気体原子からなる原子ビームを生成する原子ビーム生成手段と、前記原子ビーム生成手段により生成された原子ビームにレーザーを照射し、原子ビームの広がり角を制御する4本のレーザーと、前記原子ビームが進行する空間の一部に光定在波を形成し、原子ビームの進行方向を制御する、原子ビームの進行方向に垂直で、かつ互いに直交する2本のレーザーと、前記原子ビームの進行方向を制御するレーザーによる光定在波の位相を制御し、原子ビームの進行方向を制御する電気光学素子と、前記電気光学素子に加える電圧を制御し、前記電気光学素子の屈折率を制御する電気光学素子駆動装置と、前記電気光学素子駆動装置を制御する制御装置と、を具備する原子リソグラフィー装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。第1の実施形態を、図2を用いて説明する。
【0017】
図2は、真空チャンバー100内で行なう本発明の原子リソグラフィーの概略を示す模式図である。この実施形態における本発明の原子パターン作成装置は、原子気体を発生させる手段であり、ピンホールを有する原子オーブン10と、原子オーブン10から放出された原子気体をコリメートし原子ビームとするピンホールを有するコリメータ2と、原子ビームを制御するレーザー光21〜24とからなる原子ビーム発生手段と、原子ビームの進行方向を制御するレーザー光25、26と、レーザーの位相を制御し、原子ビームの進行方向を制御する電気光学素子31、32と、電気光学素子に加える電圧などを制御する電気光学素子駆動装置33,34と、電気光学素子駆動装置を制御するコンピュータなどの制御装置35、36とを含み、原子オーブン10から放出された原子気体が基板1上に堆積し、原子パターンが描写される。
【0018】
(真空チャンバー)
真空チャンバー100としては、公知のチャンバーを用いることができる。真空チャンバー内の真空度としては、高真空又は超高真空であることが好ましく、例えば、1.0× 10-8 Pa以下が好ましい。
【0019】
(原子オーブン)
原子オーブン10としては、描画対象となる原子の熱原子ビームを発生させるのに十分な蒸気圧をオーブン内で達成できるまで原子を高温に保っておくことができ、ピンホールを有するものであれば、特に限定されるものではない。
【0020】
(ピンホール)
コリメータのピンホール2としては、原子オーブン10から放出された原子気体をコリメートできるものであれば、特に限定されるものではない。コリメータのピンホールの直径としては、1mm以下が好ましく、0.5mm程度であればより好ましい。
【0021】
(レーザー)
本発明に用いられるレーザーとしては、例えば、固体レーザー、半導体レーザー(LD)、液体レーザー(色素レーザー)、気体レーザーなどが挙げられる。
【0022】
固体レーザーとしては、ルビーレーザー(波長690nm)、ガラスレーザー(波長1060nm)、YAGレーザー(波長1064nm)、チタンサファイアレーザー(波長700〜1000nm)およびこれらの2次、3次、及び4次の高調波が一般的に挙げられる。
【0023】
半導体レーザーとしては、ガリウム砒素系、インジウムガリウム砒素系、インジウムガリウム砒素リン系など種々の半導体レーザーを一般的に用いることができる。
【0024】
色素レーザーとしては、種々の色素レーザーを一般的に用いることができる。
気体レーザーとしては、He-Neレーザー(632.8nm)、アルゴンレーザー(510nm)、フッ素―アルゴンエキシマレーザー(193nm)、フッ素クリプトンエキシマレーザー(249nm)、フッソクリプトンエキシマレーザー(351nm)、塩素アルゴンエキシマレーザー(175nm)、塩素クリプトンエキシマレーザー(222nm)、塩素キセノンエキシマレーザー(308nm)、臭素キセノンエキシマレーザー(282nm)などを一般的に用いることができる。気体レーザーとしては、例えばアルゴンイオンレーザーが好ましい。
【0025】
本発明においては、これらのレーザーを1種又は2種以上を組み合わせて用いることも可能であり、気体レーザー、色素レーザー、固体レーザー単独、又は気体レーザーと色素レーザーとを組み組み合わせて用いることができる。以上に述べたレーザーのうちで、実際の使用に当たっては単一周波数で連続波発振動作を行うレーザーが好ましい。
ただし、これらのレーザーのうち、具体的にどの種類のレーザーを使用するかは、個々のレーザー装置が持つ特性(発振波長特性、発振スペクトル特性、光出力パワー値)などを総合的に検討して、所望の特性を持つパターンの描画に最も適した性能を有するレーザーを選択して使用する。
【0026】
レーザー光21〜24の強度としては、出力値として1mW以上あることが望ましい。
レーザー光21〜24の周波数としては、制御対象となる原子がレーザー冷却されるのに必要な周波数特性を備えているものとする。一般にレーザー冷却は制御対象となる原子の電子準位間の遷移を利用して行われる。例えば、文献(清水富士夫「原子のレーザー冷却とその周辺技術」(応用物理第60巻、第9号、864〜874頁、1991年)の内容に従って、実際に制御しようとする原子についてレーザー冷却が適応できる遷移(レーザー冷却遷移)を決定できる。レーザー光21〜24の周波数はレーザー冷却遷移に共鳴する周波数を中心に数十メガヘルツ程度の範囲で自由に同調できることが望ましい。
【0027】
(原子ビームを制御するレーザー)
原子ビームを制御する4本のレーザー光21〜24の強度は、少なくとも原子ビームを構成する原子のレーザー冷却遷移の飽和強度程度であり、それ以上の強度であることが好ましい。4本のレーザー光21〜24と原子との相互作用長は少なくとも1cm以上ある。また、レーザー光21〜24の周波数は、原子のレーザー冷却遷移の共鳴周波数から当該遷移の自然幅(半値半幅)分だけ負に離調させる。例えば、原子としてCrを選択した場合は、波長が425nm程度のレーザーを、周波数を5MHz程度負離調しておく。そのうえで、レーザー光の周波数は文献(W. Z. Zhao et al., Rev. Sci. Instrum. 69 (1998) pp.3737-3740)に記載されている手法を用いて安定化させておくことが望ましい。これら4本のレーザーは、同一平面かつ90度ごとにレーザーが放射されるように設定されることが好ましい。
【0028】
(原子ビームの進行方向を制御するレーザー)
原子ビームの進行方向を制御するレーザー光25、26のパワー値としては、少なくとも10mW以上が好ましく、大きな値であるほど好ましい。レーザー光25、26の周波数値は基板上に形成されるパターンの周期を決定するので、実際の用途に応じた値を、レーザー装置の適切な選択によって用意する。これら2本のレーザーは、同一平面かつ90度ごとにレーザーが放射されるように設定される。また、やはり、レーザー光の周波数は文献(W. Z. Zhao et al., Rev. Sci. Instrum., 69 (1998) pp.3737-3740)に記載されている手法を用いて安定化させておくことが望ましい。
【0029】
(電気光学素子)
電気光学素子31、32は、原子ビームの進行方向を制御するレーザー25、26の位相を制御し、原子ビームの進行方向を制御することができるものであれば、特に限定されるものではないが、上記で使用する光の波長で素子中の光透過率ができるだけ高い材質のものを選択することとし、透過率は95%以上あることが望ましい。電気光学素子31、32としては、ポッケルス効果、カー効果などの電気光学効果を奏する素子が挙げられる。なお電気光学効果とは、電場の作用で物質の屈折率が変化する効果を意味し、屈折率の変化が電場に比例する場合の電気光学効果をポッケルス効果、屈折率の変化が電場の2乗に比例する場合をカー効果と呼ぶ。カー効果を奏する電気光学素子としては、例えば液体のニトロベンゼンを用いたカーセルなどが挙げられる。ポッケルス効果を奏する電気光学素子としては、ADP,KDPなどの結晶からなるものが挙げられる。
【0030】
電気光学素子31、32としては、例えば、(米国)ニューフォーカス社製 モデル4002(登録商標)を用いることができる。
【0031】
(電気光学素子駆動装置)
電気光学素子駆動装置は、電気光学素子に所望の屈折率変化を生じさせるためのものであり、必要な電圧を電気光学素子に供給することを目的とする。これは、公知のものが使用可能であるが、。外部信号の入力によって出力電圧値を制御できる機能を自ら有する装置であるか、もしそのような機能を有していない場合には同等の機能を有するまでに新たな電気回路を必要に応じて付与しておくことが好ましい。電気光学素子駆動装置33,34としては、例えば、市販のファンクションジェネレーター(ケンウッド社製FG273A)と増幅器(ドイツ・Piezomechanik社製SVR1000など)を組み合わせたものを用いることができる。また、複雑な模様のパターニングにはコンピュータからのデジタル信号を市販のD/Aコンバーターでアナログ信号に変換した後、前述の増幅器で増幅した信号を使うこともできる。
【0032】
(制御装置)
制御装置35、36としては、電気光学素子を制御するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、公知のコンピュータなどを用いることができる。また、図中で制御装置35、36とは別々に設けられているが、制御装置の有する能力に応じて1台で図2の制御装置35、36として機能させても差し支えない。
【0033】
(原子構造物の製造方法)
以下、本発明の原子リソグラフィー装置を用いた、基板上への原子構造物の描画方法(原子構造物の製造方法)を説明する。
なお、原子構造物とは、基板上に堆積された特定の構造をもつ原子(分子)の集合物を意味する。
まず、原子オーブン10に描画対象となる物質を入れ、加熱することにより物質を蒸発させる。通常はクヌーセンセルなどの加熱蒸発装置が使用される。前記物質としては、Cr、Al、In、あるいはSi等があげられる。例えば、加熱の程度としては、その物質の蒸気圧が0.1Torr相当以上になる温度まで加熱すればよい。また、基板1上に蓄積する構造物の生成速度から、加熱の温度・時間などの条件を決定しても良い。
【0034】
原子オーブン10のピンホール(図示せず)から噴出した原子気体を、コリメータのピンホール2に通し、当該ピンホール2から出た原子気体を原子描画用原子源の原子ビームとする。なお、原子オーブンとコリメータのピンホール2は、蒸発した原子の飛散する方向と同軸上に並べられている。この2つのピンホールにより原子気体がコリメートされる。原子オーブン及びコリメータに設置される2つのピンホールの直径と間隔は、原子ビームの広がり角が10mrad以下となるように設定することが最低限必要で、5mrad程度であればより好ましい。この特性を実現しようと思えば、2つのピンホールの直径を0.5 mm、ピンホール間隔を20 cmとする。
原子ビームを遮断するためのシャッターは、原子描画時間の調節に使用し、これにより基板上で生成される原子構造物の高さ、または母体構造物中における照射原子の濃度を制御することができる。
【0035】
なお、上記の例では、熱原子線を用いて作成された原子ビームを利用したが、YAGレーザー光を使ったアブレーションなど公知の気体原子からなる原子ビームを生成する原子ビーム生成手段を用いて原子ビームを作成することは、本発明の別の実施の態様である。
【0036】
次に4つのレーザー21〜24を用いて、上記で達成した値よりも原子ビームの広がり角をさらに狭く制御する。この制御方法としては、一般に知られているように光モラセスを用いた方法が挙げられる(例えば、B. Sheehy, S. Q. Shang, P. van der Straten, H. Metcalf ; Chem. Phys. 145 (1990) 317-325)。
【0037】
レーザー光21〜24によって制御される原子ビームの広がり角としては、1mrad以下であり、500μrad以下であればより好ましく、結果的に原子ビームの横方向(原子ビームの進行方向に対して垂直な方向)の運動エネルギーが温度に換算して、ドップラー冷却限界温度にまで抑制できていることが最も好ましい。レーザー光21〜24のレーザー光強度、レーザー光周波数、そして光モラセスの相互作用長は、ドップラー冷却限界温度を達成できるよう、それらの値を相互にかつ精密に調整する。
【0038】
以上のようにして得られたコリメート原子ビームは、レーザー光25、26によって構成される2次元光定在波の場によって、進行方向が制御される。
レーザー光25、26の両方は、電気光学素子31、32を経由し、x及びy方向に往復することによって両方向に光定在波を形成している。電気光学素子の25及び26の片側の端面(原子ビームとレーザー光が相互作用する位置よりも遠い側)は、レーザー光25及び26の波長において99%以上の反射率を達成するようなコーティングを施すことが好ましい。また、もう一方(原子ビームとレーザー光が相互作用する位置に近い側)の端面は、レーザー光25及び26の波長において無反射コーティングを施すことが好ましい。以下、原子ビームの進行方向が制御される理由を説明する。
【0039】
光定在波の存在する空間は、その光が持つ波長の半分の周期で空間的に光強度が変化している。そしてそのような空間に、原子ビームが導入されると光強度の大きな場所(腹)か、または小さな場所(節)に向かう力を受ける。原子ビーム中の原子は、例えばレーザー光の周波数が原子のある光学遷移の共鳴周波数に対して正に離調されていれば節へ向かう光双極子力を受ける。逆に、負に離調されていれば腹へ向かう光双極子力を受ける。従って、原子ビーム中の原子は光定在波中を通過するあいだに光の離調の符号に応じて、光定在波中の節または腹に集められて、空間的に半波長周期で原子密度の粗密が形成される。光の周波数離調は、原子ビームを構成する原子種がもつ電子準位間の遷移周波数を基準とすることができる。レーザーの周波数離調量によって、生成される原子パターンの周期を変化させることができる。逆に、レーザー周波数は、基板上で描画される原子パターンの周期の値を決定した上で、その周期の値の2倍の大きさに相当する波長によって決定しても良い。例えば、周期200nmの周期構造物を得ようとする場合には、波長400nmのレーザー光を使用すれば良い。周波数離調量の値は光双極子力の周波数依存性から+500MHzから+3GHzの範囲で設定できることが望ましい。一方、周波数離調によって双極子力ポテンシャルの値も変化するため、用途に応じて周波数離調値を制御することが好ましい。また、レーザー25、26は、発振スペクトル線幅の狭いレーザー光でなくてはならず、少なくともスペクトル幅が10MHz以下であることを必要とする。このためにレーザー光源は連続波(cw)かつ単一周波数発振動作を行うレーザーを使用する。
【0040】
レーザー25、及びレーザー26の光強度、ビーム径、周波数離調量をそれぞれ等しくし、それぞれの値は基板上での原子リソグラフィーの分解能が最も高く原子構造物を描画できるように制御することが好ましい。また、レーザー25、26の光強度及び周波数離調量は、生成された光定在波が原子ビーム中の原子に作用する双極子ポテンシャル値に関してx及びy方向(原子の進行方向に対して垂直方向)のコリメート後の原子の運動エネルギーより大きくなるよう、即ち下記式1を満足するように設定することが好ましい。
【0041】
【式1】
Figure 0003918055
式1中、mは原子の質量、vはレーザー光21〜24によってコリメートされた原子の横方向速度、Δは周波数離調量の絶対値である。Iは光定在波の光強度、I0 は離調の基準にとった光学遷移の飽和強度、Γはその遷移の自然幅である。
【0042】
このようにして、基板1上にはレーザー光25、26の波長をλとすると、λ/2の周期のドットが形成されることとなる(例えば、A.S.Bell,et al.,"Atomic Lithography", Microelectronic Engineering 41/42, 587-590,1998(非特許文献2)参照)。レーザー光25、26が原子と相互作用する領域と、基板との間の距離は、あらかじめ基板上で生成される構造物の描画分解能が最も高くなる距離を求めておき、その値に設定することが好ましい。
【0043】
次に、電気光学素子31、32に電圧を加え、屈折率を変化させることによって光定在波の節(又は腹)の位置を制御する。
電気光学素子の長さは一定であるから、電気光学素子の屈折率が変化すると、電気光学素子から出射するレーザー光の位相がずれる。これによって、光定在波の節(又は腹)の位置が変化し、原子ビームの進行方向が変わる。したがって、電気光学素子31、32に印加する電圧を制御することで、基板1上に形成されるドットの位置を制御することができるから、基板1上に堆積する原子構造物の描画パターンを制御することができる。例えば、電気光学素子31としてKDP結晶を電気光学素子に使用した場合、電圧が印加されていないときのKDP結晶の屈折率(n0)は1.5であるが、電圧を印加すると屈折率変化は次の式2で与えられる。
【0044】
【式2】
Figure 0003918055
ここに、rは物質に固有の定数であり、KDP結晶の場合、10.6×10-12 (m/V)という値をとることが知られている。またEは電圧印加によって電気光学素子内に発生した電場の強さを示す。
【0045】
電気光学素子の長さをLとすると、電気光学素子31の外側(真空側)に生成される光定在波について、電圧印加時に光定在波の位相は電圧を印加しなかったときに比べて、式3の通り変化する。
【0046】
【式3】
Figure 0003918055
【0047】
従って、印加電圧を制御してやれば、それに応じて位相変化を生じさせることができる。印加電圧の上限(Vu)は式3で与えられる位相変化がπになるとき、即ち、以下の式4である。
【0048】
【式4】
Figure 0003918055
【0049】
この電圧印加時には光定在波の節(または腹)の位置は波長の半分の距離だけ移動する。KDPの長さ10 mm、使用波長400 nmの場合には、[式4]で与えられる印加電圧上限値(Vu)は5.9kVになる。
【0050】
図3に、KDP結晶(長さ10mm)の内・外で発生する光定在波の強度分布を、印加電圧0Vと5.9kVのもとで計算した結果を示す。ここでx=0を素子端面(全反射面)とし、素子外で屈折率は1である。定在波の節(又は腹)のそれぞれの位置は、電気光学素子への電圧印加によって素子外(真空中)で同じ距離だけ同時に変化する。これは電気光学素子への印加電圧に追随するため、低速(殆ど静止)から高速(光速近く)にいたる幅広い速度で制御が可能である。例えば、基板1上でドットが光定在波の節の位置に形成される条件下で、図2中の電気光学素子31に印加する電圧を原子の堆積速度に比べてゆっくりと連続的に変化させれば、節の位置がx方向に関してゆっくりと移動するため、それに伴ってドット形成位置がゆっくりとx方向にシフトして行く。原子はこのあいだも供給され、堆積し続けている。従って、結果として基板1上でx方向に上記移動量に応じた長さの線が描画される。また、電気光学素子31に印加する電圧を原子の堆積速度に比べて急激にステップ状に変化させれば、ドット形成位置が急激に変化する。このため、基板1上でx方向に上記移動量に応じた間隔だけ離れた2つのドットが描画される。これら2つの手法を組み合わせることで、x方向に任意の長さ、間隔で線状構造物を基板1上に描画することができる。電気光学素子32を使用し、以上の事柄を基板1上でy方向に関して行うことができる。これらのことから、電気光学素子31と32を制御することによって、基板1上で任意の2次元パターンを持つ原子構造物を作製することができる。さらに、印加電圧値によって定在波の節(又は腹)位置制御を精度よく再現できるので、本手法による原子描画位置制御の操作性は良く、信頼性が非常に高いものとなる。
【0051】
基板1上への原子堆積量は堆積時間に応じて決まるため、本発明での任意の2次元パターン生成時において、基板1上で作製される原子構造物の高さも、制御が可能である。即ち、比較的早く電気光学素子に電圧変化を与えることにより、低い構造物を、ゆっくり長時間をかけて電圧変化を与えれば、高い構造物を描画できる。
【0052】
電気光学素子31、32に印加する電圧は、電気光学素子駆動装置33、34により供給される。所望のパターンを描画するために、制御装置1、2により電気光学素子駆動装置33、34が電気光学素子31、32へ供給する電圧量を制御する。
【0053】
電子光学素子31、32は、それぞれx方向及びy方向への原子描画制御に用いることができ、両者は独立に制御できるため、基板1上に任意のパターンを形成できる。
【0054】
本発明が適応できる対象は原子に限らず、光双極子力が作用する粒子一般について拡張することができることは明らかである。例えば分子を基板上に任意パターンで堆積させることが可能である。分子の種類によってレーザー冷却が適応不可能な場合には、図2中の光モラセスによる粒子線コリメートの過程を省き、2つのピンホールだけによって広がり角1mrad以下の分子ビームを作製することにより、本発明が適用できる対象を広げることができる。
【0055】
上記の説明では、コリメート熱原子ビームを原子源とする場合について述べたが、通常レーザー冷却実験で行われる減速原子ビームや磁気光学トラップから開放された冷却原子を原子源とすることも可能である。この場合、基板表面に垂直な原子の速度成分の分布が熱原子ビームに比べて1/1000程度に圧縮されているので、熱原子ビームを使う時に比べて遥かに高い分解能(10ナノメートル以下)で描画できる。
【0056】
上記の説明においては、単一の原子種からなる原子線について述べたが、上述の実施内容を複数種の原子を対象に行うこともできる。このためには、複数の原子源から発せられる熱原子ビームをコリメートしたあと合成し、光双極子力で運動制御して基板上へ堆積させ、所望の微細パターンを作製する。ただし、使用する原子種に応じて、その遷移周波数や作製するパターン周期などを総合的に勘案し、必要な波長のレーザー光を用意しておくものとする。この際、使用する原子種および光の波長を適切に選択すれば、異なる波長の光で複数の光定在波を形成し、原子種ごとに独立して異なるパターンを描画させたり、パターンを描かずに一様に原子を堆積させたりすることができるので、3次元的に任意のパターニングが可能になる。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、光の回折限界以下の分解能(荷電粒子線の収束ビーム径以下の分解能)をもった任意のパターンを有する多くの同じ原子構造物を同時に得ることができる。
【0058】
本発明によれば、電子光学素子を用いて位相制御を行ったレーザーを用いることで、基板上に堆積する原子の形状を精密かつ再現性よく制御することを可能とする原子リソグラフィー装置、及び原子リソグラフィー方法(原子構造物の製造方法)を提供することができる。
【0059】
本発明によれば、電子光学素子を用いて基板1上で位置ごとに異なる原子堆積時間を実現することができるから、基板上に堆積する原子の高さを自在に制御することを可能とする原子リソグラフィー装置、及び原子リソグラフィー方法(原子構造物の製造方法)を提供することができる。
【0060】
また本発明によれば、これまで制御できなかった基板上の原子堆積物の集合様式を制御可能となる。これにより原子堆積物が持つ導電性などの機能を制御することにつながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、従来の微小パターンの形成方法の一例を示す概略図である。
【図2】 図2は、本発明の原子リソグラフィー装置の一例を示す概略図である。
【図3】 図3は、KDPを電気光学素子(長さ1mm)として用い、波長400nmの光で定在波を生成したときに、KDPへの印加電圧に応じて、光定在波の節(腹)の位置がx方向にどう変化するかを示した図である。
【符号の説明】
1 基板
2ピンホールを有するコリメータ
3 冷却原子
4 冷却原子ガイド用四重極磁場(磁気トラップ)
5 アンチヘルムホルツ型コイル
6 磁気光学トラップ用レーザー
7 ゼーマン同調減速用ソレノイドコイル
8 ゼーマン同調減速用レーザー
9 ビューポート
10 原子オーブン(ピンホール付き)
11 出射レーザー
12 入射レーザー
21〜24 原子ビームを制御するレーザー
25、26 原子ビームの進行方向を制御するレーザー
31、32 電気光学素子
33、34 電気光学素子駆動装置
35、36 制御装置
100 真空チャンバー

Claims (5)

  1. 原子ビームに含まれる原子を基板上に堆積させ原子構造物を製造するための原子リソグラフィー装置において、
    ピンホールを有する原子オーブンと、
    前記原子オーブンから放出された原子気体をコリメートし、原子ビームとするピンホールを有するコリメータと、
    前記原子ビームにレーザーを照射し、原子ビームの広がり角を制御する4本のレーザーと、
    前記原子ビームが進行する空間の一部に光定在波を形成し、原子ビームの進行方向を制御する、原子ビームの進行方向に垂直で、かつ互いに直交する2つのレーザーからなる、2本のレーザーと、
    前記原子ビームの進行方向を制御するレーザーによる光定在波の位相を制御し、原子ビームの進行方向を制御する電気光学素子と、
    前記電気光学素子に加える電圧を制御し、前記電気光学素子の屈折率を制御する電気光学素子駆動装置と、
    前記電気光学素子駆動装置を制御する制御装置と、
    を具備する原子リソグラフィー装置。
  2. 原子ビームを遮断するためのシャッターを含む請求項1に記載の原子リソグラフィー装置。
  3. 原子ビームを発生させる原子ビーム発生工程と、
    前記原子ビームの進行方向に対して垂直な面に互いに直交する2本のレーザーを用意し、
    光定在波を、電気光学素子を経た前記2本のレーザーにより得、
    電気光学素子の屈折率を制御することにより、
    前記光定在波の位相を変化させることにより、前記の原子ビームの進行方向を制御する工程と、
    を含む基板上への原子構造物の製造方法。
  4. 前記原子ビーム発生工程は、
    原子オーブンにより原子を蒸発させる原子気体発生工程と、
    前記原子気体を1つ又は2つ以上のピンホールを通すことによりコリメートし、コリメートされた原子気体にレーザーを照射することにより原子気体の広がり角を1mrad以下とする原子ビーム取得工程と、
    を含む請求項3に記載の基板上への原子構造物の製造方法。
  5. 気体原子からなる原子ビームを生成する原子ビーム生成手段と、
    前記原子ビーム生成手段により生成された原子ビームにレーザーを照射し、原子ビームの広がり角を制御する4本のレーザーと、
    前記原子ビームが進行する空間の一部に光定在波を形成し、原子ビームの進行方向を制御する、原子ビームの進行方向に垂直で、かつ互いに直交する2本のレーザーと、
    前記原子ビームの進行方向を制御するレーザーによる光定在波の位相を制御し、原子ビームの進行方向を制御する電気光学素子と、
    前記電気光学素子に加える電圧を制御し、前記電気光学素子の屈折率を制御する電気光学素子駆動装置と、
    前記電気光学素子駆動装置を制御する制御装置と、
    を具備する原子リソグラフィー装置。
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