JP3917616B2 - 多画面表示方法および多画面表示装置 - Google Patents

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この発明は、大容量情報記録媒体から多画面表示可能な情報を再生する再生システム(方法/装置)およびこの再生システムで再生できる情報記録媒体に関する。
とくに、同一時間帯に選択的に再生できる複数のマルチシーン映像(マルチアングル映像)が記録された光ディスクから、各時点で再生可能な複数シーン(複数アングル)映像のダイジェスト再生ができる再生システムに関する。
さらに、マルチアングル映像が記録された光ディスクから、種々なアングル映像を自動的に切替ながら再生できる再生システムに関する。
近年、波長の短いレーザを利用した光ピックアップ技術の向上、高密度記録技術およびデータ圧縮技術の進歩に伴い、光ディスクなどの記録媒体の大容量化が進み、記録媒体へ記録できる情報量が飛躍的に増大した。
具体例を挙げると、読取レーザ波長が780nmのCD(コンパクトディスク)の記録容量が約650MBであるのに対し、読取レーザ波長650nmのDVD(デジタルビデオディスクまたはデジタルバーサタイルディスク)では、情報記録層が単層のディスクで約4.7GBまでのディジタル情報量を記録することができる。DVDはCDと同じ直径120mmの光ディスクであるが、単層ディスクのDVDであっても、その記憶容量はCDのおよそ7倍に及ぶ。さらに、DVDでは2層〜4層の情報記録層を設けることが可能であり、記録層を多層化すれば、その記憶容量はさらに大きくなる。
DVDでは膨大な情報を記録できるので、CDあるいはLD(ビデオ信号をアナログ記録したレーザディスク)では実現されなかった機能を実現できるようになっている。
たとえば、あるミュージックアーチストのライブコンサートビデオを製作する場合を想定してみる。この場合、コンサートの模様の種々なシーンが複数のカメラで撮影収録される(たとえば5台のカメラで「バンド全体」、「ボーカリストのみ」、「ギタリストのみ」、「ベーシストのみ」、「ドラマーのみ」がそれぞれ撮影される)。こうして収録した5種類のカメラアングルのシーン映像は、最終のビデオ作品が完成するまでに編集される。その編集過程において、編集者(製作者)は、どのカメラで撮影した画像をビデオ作品のどの部分で使用するのかを決定し、一本のコンサートビデオとして完成させる。
以上のようにして完成された従来のコンサートビデオ作品では、編集者(製作者)が決定したカメラアングル(通常は殆どがボーカリスト中心)からのみでしかコンサートを楽しむことができない。この場合、そのビデオ作品の視聴者(再生装置ユーザ)がたとえばギタリストの奏法をマスタするために「ギタリストのみ」を常に見たいと欲しても、その視聴者の要求は満たされない。
ところで、DVDでは記録容量が極めて大きくなったことから、上記のような従来のコンサートビデオにおいて、5台のカメラで収録した同一時間帯の映像の全て(バンド全体のカメラアングル、ボーカリストのみのカメラアングル、ギタリストのみのカメラアングル、ベーシストのみのカメラアングル、ドラマーのみのカメラアングル)を個別に収録することが可能となっている。これにより、それぞれのカメラで撮った映像(マルチアングル映像)を再生装置ユーザが自由に選択して再生することができるようになった。これがビデオメディア分野に初めて導入されたDVDのマルチアングル機能であり、このマルチアングル機能を利用したビデオ映像を含むDVDをマルチアングルソフトと呼ぶことができる。
しかし、これまでのDVD再生装置でマルチアングルソフトを再生する場合、ユーザが所望のカメラアングル映像を自由に選択して再生することは可能だが、アングル選択状態の変更(あるいはアングル再生のデフォルト状態へのリセット)がなされない限り、一度選んだアングルだけがそれ以降いつも再生されることになる。このような状態では、通常のコンサートビデオ(ビデオ制作者が意図した編集状態のオリジナルアングル再生)として視聴したいという別のユーザの要求が満たされない。
また、編集者(製作者)が従来の編集済みコンサートビデオを1つのアングルとして収録してある場合は、それを選択すれば良いが、その場合は常に同じ映像を視聴することになり、視聴回数を重ねる毎に味気なくなり、新鮮味に欠けてユーザは飽きてしまう。
また、上記1アングル収録の場合では、ユーザが見たいと欲するアングルが複数ある場合、その見たいアングルだけを任意に選択して見るという要求を実現できないし、見たくないアングルをマスクして、その他のアングルを選択して見たいという要求も実現できない。
さらに、ユーザが見たいと欲するアングルが複数ある場合、その見たいアングルだけを交互にあるいはランダムに自動的に選択して見たいという要求を実現できないし、見たくないアングルをマスク(スキップ)して、その他のアングルを自動的に選択して見たいという要求も実現できない。
さらに、マルチアングル(マルチシーン)映像が記録された媒体から複数アングル(複数シーン)映像を再生できる場面において、ユーザは、いちいちアングル(シーン)切り替え操作をして各アングル(シーン)を再生してみないと、いまどんなアングル(シーン)映像が再生できるのかを知ることができない。
ところで、マルチアングルソフトのアングル切替には、アングル切替の繋ぎ目が再生時間の流れの中で連続しているシームレスアングル切替と、アングル切替の繋ぎ目が再生時間の流れの中で不連続なノンシームレスアングル切替とがある。このシームレスアングル切替とノンシームレスアングル切替とを再生システム側で自動的に区別してアングル切替を行なうには、アングル切替がシームレスなのかノンシームレスなのかを識別する情報を記録媒体から取り出す必要がある。
この発明は上記事情に鑑みなされたもので、その第1の目的は、マルチアングル(マルチシーン)再生が可能な場面において、どのようなアングル(シーン)映像が再生可能なのかをユーザが容易に認識できる再生システム(装置または方法を含む)を提供することである。
また、この発明の第2の目的は、マルチアングル映像のアングル切替えを自動的に実行できるようにすることで、ユーザ(マルチアングルソフトの視聴者)に対して、変化に富んだ、飽きの少ないアングル切替え機能を実現できるマルチアングル自動切替再生システム(装置または方法を含む)を提供することである。
また、この発明の第3の目的は、マルチアングル(マルチシーン)再生が可能な場面においてどのようなアングル(シーン)映像が記録されているのかをユーザに通知するための情報を持った、情報記録媒体を提供することである。
また、この発明の第4の目的は、マルチアングル映像がシームレスアングル切替を使用するものかノンシームレスアングル切替を利用するものかを再生システムが自動検出できるようにするために、シームレスアングル切替とノンシームレスアングル切替との識別情報を持った情報記録媒体を提供することである。
この発明の第5の目的は、マルチアングル映像のアングル切替え(あるいは複数のマルチアングル画面の同時表示)を自動的に実行できるようにするマルチアングル処理プログラムを持つコンピュータリーダブルなプログラム保持媒体を提供することである。
この発明の一実施の形態に係る再生システムは、同一時間帯に再生可能なアングルあるいはシーンが複数ある場合、再生画面を複数分割して、分割された画面それぞれに再生可能な複数アングルあるいは複数シーンの一部あるいは全部を同時表示(ダイジェスト表示)できるように構成されている。
この発明の他の実施の形態に係る再生システムは、同一時間帯に選択的に再生できる複数の映像データで構成されたマルチアングル映像が記録された記録媒体から、前記マルチアングル中の1つのアングルを自動的に選択して再生・表示(オートアングル表示)できるように構成されている。
この発明の一実施の形態に係る情報記録媒体には、同一時間帯に再生可能なアングルあるいはシーンの映像が複数ある場面(アングルブロック)において、その複数アングルあるいは複数シーンに関連した情報(SML_AGLIまたはNSML_AGLI)が記録されている。この複数アングルあるいは複数シーンに関連した情報を媒体から取り出すことにより、マルチアングルあるいはマルチシーン再生時に、再生可能なアングル数あるいはシーン数に対応して分割されたモニタ画面上に、同一時間帯に再生可能な複数アングルあるいは複数シーンの映像が同時表示できるようになる。
この発明の他の実施の形態に係る情報記録媒体には、小単位(2kB)のビデオ情報が記録されたビデオパックを1以上含むビデオオブジェクトユニットが1以上集まって構成されるセルを複数含むビデオタイトルセットが、1以上記録される。ここで、1以上の前記セルにより構成されるものであって第1のカメラアングル映像情報を含む第1アングルセル(AGL_C#1)と1以上の前記セルにより構成されるものであって第2のカメラアングル映像情報を含む第2アングルセル(AGL_C#i)とを含むアングルブロックが、前記ビデオタイトルセットに記録される。このアングルブロックを再生する場合に、前記第1アングルセル(AGL_C#1)と前記第2アングルセル(AGL_C#i)との間で行うことができる再生アングル切替がノンシームレスアングル切替なのかシームレスアングル切替なのかを示すアングル変更フラグ(図27のb24)が、前記ビデオタイトルセットに記録される。このアングル変更フラグの内容は、前記再生アングル切替がノンシームレスに行われるのかシームレスに行われるのかを自動判別することに利用できる。
この発明の一実施の形態に係るコンピュータリーダブルなプログラム保持媒体には、同一時間帯に選択的に再生できる複数の映像データで構成され記録順に番号付けられたマルチアングルの中から所望のアングルを自動的に選択して再生アングルの切替えを行なう手順(ST40〜ST60)が記述されている。
あるいは、この発明の他の実施の形態に係るコンピュータリーダブルなプログラム保持媒体には、同一時間帯に選択的に再生できる複数の映像データで構成され記録順に番号付けられたマルチアングルの中から複数のアングルを選択し、選択されたアングル数に応じて再生スクリーン上の各アングルの表示位置および表示サイズを決定する手順(ST43)が記述されている。
変化に富んだ、飽きの少ない映像再生を提供することができる。
以下、図面を参照して、この発明の一実施の形態に係る多画面表示システム、マルチアングル自動切替システムおよびこのシステムで使用される情報記録媒体の物理的・論理的な構成を説明する。なお、重複説明を避けるために、複数の図面に渡り機能上共通する部分には共通の参照符号が用いられている。
図1は、この発明で使用できる光ディスク(再生専用DVDビデオディスク)の物理構造を説明する図である。
図1に示されるように、この光ディスク10は、一対の複合ディスク層(単層または2層)18とこの複合ディスク層18間に介挿された極薄(たとえば40μm厚の紫外線硬化性樹脂)の接着層20とから構成されている。各複合ディスク層18は、透明基板(たとえば0.6mm厚のポリカーボネート)14および記録層、すなわち光反射層16(アルミニウム、アルミニウム合金、あるいは金などを蒸着またはスパッタリングして形成したエンボス情報記録層17)から構成されている。これら一対のディスク層18は、光反射層16(エンボス情報記録層17)が接着層20の面上に接触するようにして貼り合わされ、1.2mm厚の高記録密度光ディスクとなる。
光ディスク10には中心孔22が設けられており、ディスク両面の中心孔22の周囲には、この光ディスク10をその回転時に押さえるためのクランピングエリア24が設けられている。中心孔22には、光ディスク装置にディスク10が装填された際に図示しないディスクモータのスピンドルが挿入される。そして、ディスクが回転される間、光ディスク10は、そのクランピングエリア24でディスククランパ(図示せず)によりクランプされる。
光ディスク10は、その両面のクランピングエリア24の周囲に、ビデオデータ、オーディオデータその他の情報を記録することができる情報エリア25を有している。
情報エリア25のうち、その外周領域にはリードアウトエリア26が設けられ、またクランピングエリア24に接するその内周領域にはリードインエリア27が設けられている。そして、リードアウトエリア26とリードインエリア27との間がデータ記録エリア28として定められている。
情報エリア25の記録層(光反射層)16には、データ記録エリア28としての記録トラックがたとえばスパイラル状に連続して形成されている。その連続トラックは複数の物理セクタに分割され、これらのセクタには連続番号が付されている。このセクタを記録単位として、光ディスク10に種々なデータが記録される。
情報エリア25のデータ記録エリア28は、実際のデータ記録領域であって、再生情報として、ビデオデータ(主映像データ)、副映像データおよびオーディオデータが、同様なピット列(光学的な状態変化をもたらす物理的形状つまりエンボス形状)として記録されている。
読み出し専用の光ディスク(DVDーROMディスク)10では、透明基板14にピット列が予めスタンパーで形成され、このピット列が形成された透明基板14の面に反射層が蒸着またはスパッタリングにより形成され、その反射層(エンボス層)が記録層16として使用されることとなる。
なお、読み出し専用の光ディスク10では、通常、記録トラックとしてのグルーブは特に設けられず、透明基板14の面に形成されたピット列がトラックとして機能するようになっている。(ただし記録・再生あるいは読み書きが可能なDVDーRAMディスクでは、上記グルーブが設けられる。)
後述する光ディスク再生装置(DVDプレーヤ)において、ユーザ(視聴者)が装置本体のフロントパネルに設けられたキー入力部あるいはリモートコントローラを操作することによって、光ディスク10に記録されたデータを再生することができる。再生された記録データ(主映像データ、副映像データおよび音声データ)は、再生装置内でオーディオ(音声)信号およびビデオ信号に変換され、外部のモニタ部およびスピーカ部に送られて、ビデオ映像および音声として再現される。
図2は、図1の光ディスク(再生専用DVDーROMディスク)の記録領域のトラック/セクタ構造を説明する図である。
この光ディスク10は、たとえば片面4.7Gバイトの記憶量量をもつ両面貼合せディスクであり、ディスク内周側のリードインエリア27からディスク外周側のリードアウトエリア26までの間のデータ記録エリア28に多数の記録トラックが配置されている。各トラックは多数の論理セクタで構成されており、それぞれのセクタに各種情報(適宜圧縮されたデジタルデータ)が格納されている。
図1に示した情報エリア25のエンボス情報記録層17は、通常、データが記録される領域とされ、トラックがスパイラル状に連続して形成されている。その連続するトラックは、図2に示すように、一定記憶容量の複数論理セクタ(最小記録単位)に分割され、この論理セクタを基準にデータが記録されている。
この1つの論理セクタの記録容量は、後述する1パックデータ長と同じ2048バイト(または2kバイト)に決められている。情報エリア25のデータ記録エリア28は、実際のデータ記録領域であって、管理データ、主映像データ、副映像データおよび音声(オーディオ)データが同様にピットの物理的状態変化として記録されている。
読み出し専用の超高密度光ディスク(DVDーROMディスク)10では、透明基板14にピット列が予めスタンパーで形成され、このピット列が形成された透明基板14の面に反射層が蒸着またはスパッタリングにより形成され、その反射層が記録層14として形成される。通常、この読み出し専用の光ディスク10では、トラックとしてのグルーブは特に設けられず、ピット列がトラックとして定められている。
図3は、この発明で使用できる光ディスク(再生用および録画再生用DVDディスク;DVDーRAM/DVD−RWディスク等)の物理構造を説明する図である。
図3に示すように、この光ディスク10は、それぞれ記録層17が設けられた一対の透明基板14を接着層20で貼り合わせた構造を持つ。各基板14は0.6mm厚のポリカーボネートで構成することができ、接着層20は極薄(たとえば40μm厚)の紫外線硬化性樹脂で構成することができる。これら一対の0.6mm基板14を、記録層17が接着層20の面上で接触するようにして貼り合わすことにより、1.2mm厚の大容量光ディスク10が得られる。
なお、記録層17はROM/RAM2層構造を持つことができる。その場合、読み出し面19側からみて近い方にROM層/光反射層(エンボス層)17Aが形成され、読み出し面19側からみて遠い方にRAM層/相変化記録層17Bが形成される。
情報エリア25の記録層(光反射層)17には、記録トラックがたとえばスパイラル状に連続して形成されている。その連続トラックは複数の物理セクタに分割され、これらのセクタには連続番号が付されている。このセクタを記録単位として、光ディスク10に種々なデータが記録される。
データ記録エリア28は、実際のデータ記録領域であって、記録・再生情報として、映画等のビデオデータ(主映像データ)、字幕・メニュー等の副映像データおよび台詞・効果音等のオーディオデータが、同様なピット列(レーザ反射光に光学的な変化をもたらす物理的な形状あるいは相状態)として記録されている。
光ディスク10が片面1層で両面記録のRAMディスクの場合は、各記録層17は、2つの硫化亜鉛・酸化シリコン混合物(ZnS・SiO2)で相変化記録材料層(たとえばGe2Sb2Te5)を挟み込んだ3重層により構成できる。
光ディスク10が片面1層で片面記録のRAMディスクの場合は、読み出し面19側の記録層17は、上記相変化記録材料層を含む3重層により構成できる。この場合、読み出し面19から見て反対側に配置される層17は情報記録層である必要はなく、単なるダミー層でよい。
光ディスク10が片面読み取り型の2層RAM/ROMディスクの場合は、2つの記録層17は、1つの相変化記録層(読み出し面19からみて奥側;読み書き用)と1つの半透明金属反射層(読み出し面19からみて手前側;再生専用)で構成できる。
光ディスク10がライトワンスのDVDーRである場合は、基板としてはポリカーボネートが用いられ、、図示しない反射膜としては金、図示しない保護膜としては紫外線硬化樹脂を用いることができる。この場合、記録層17には有機色素が用いられる。この有機色素としては、シアニン、スクアリリウム、クロコニック、トリフェニルメンタン系色素、キサンテン、キノン系色素(ナフトキン、アントラキノン等)、金属錯体系色素(フタロシアン、ボルフィリン、ジチオール錯体等)その他が利用可能である。
このようなDVD−Rディスクへのデータ書き込みは、たとえば波長650nmで出力6〜12mW程度の半導体レーザを用いて行うことができる。
光ディスク10が片面読み取り型の2層ROMディスクの場合は、2つの記録層17は、1つの金属反射層(読み出し面19からみて奥側)と1つの半透明金属反射層(読み出し面19からみて手前側)で構成できる。
読み出し専用のDVDーROMディスク10では、基板14にピット列が予めスタンパーで形成され、このピット列が形成された基板14の面に金属等の反射層が形成され、この反射層が記録層17として使用されることになる。このようなDVD−ROMディスク10では、通常、記録トラックとしてのグルーブは特に設けられず、基板14の面に形成されたピット列がトラックとして機能するようになっている。
上記各種の光ディスク10において、再生専用のROM情報はエンボス信号として記録層17に記録される。これに対して、読み書き用(またはライトワンス用)の記録層17を持つ基板14にはこのようなエンボス信号は刻まれておらず、その代わりに連続のグルーブ溝が刻まれている。このグルーブ溝に、相変化記録層が設けられるようになっている。読み書き用DVDーRAMディスクの場合は、さらに、グルーブの他にランド部分の相変化記録層も情報記録に利用される。
なお、光ディスク10が片面読み取りタイプ(記録層が1層でも2層でも)の場合は、読み出し面19から見て裏側の基板14は読み書き用レーザに対して透明である必要はない。この場合は裏側基板14全面にラベル印刷がされていても良い。
後述するDVDデジタルビデオレコーダは、DVDーRAMディスク(またはDVD−RWディスク)に対する反復記録・反復再生(読み書き)と、DVDーRディスクに対する1回の記録・反復再生と、DVDーROMディスクに対する反復再生が可能なように構成できる。
図4は、図3の光ディスク(再生用および録画再生用DVDディスク)の記録領域のトラック/セクタ構造を説明する図である。
ディスク10がDVD−RAM(またはDVD−RW)の場合は、デリケートなディスク面を保護するために、ディスク10の本体がカートリッジ11に収納されるようになっている。DVD−RAMディスク10がカートリッジ11ごと後述するDVDビデオレコーダのディスクドライブに挿入されると、カートリッジ11からディスク10が引き出されて図示しないスピンドルモータのターンテーブルにクランプされ、図示しない光ヘッドに向き合うようにして回転駆動される。
一方、ディスク10がDVDーRまたはDVDーROMの場合は、ディスク10の本体はカートリッジ11に収納されておらず、裸のディスク10がディスクドライブのディスクトレイに直接セットされるようになる。
図3に示した情報エリア25の記録層17には、データ記録トラックがスパイラル状に連続して形成されている。その連続するトラックは、図4に示すように一定記憶容量の複数論理セクタ(最小記録単位)に分割され、この論理セクタを基準にデータが記録されている。1つの論理セクタの記録容量は、1パックデータ長と同じ2048バイト(あるいは2kバイト)に決められている。
データ記録エリア28には、実際のデータ記録領域であって、管理データ、主映像(ビデオ)データ、副映像データおよび音声(オーディオ)データが同様に記録されている。
なお、図3のディスク10のデータ記録エリア28は、リング状(年輪状)に複数の記録エリア(複数の記録ゾーン)に分割することができる。各記録ゾーン毎にディスク回転速度は異なるが、各ゾーン内では線速度または角速度を一定にすることができる。この場合、各ゾーン毎に予備の記録エリアすなわちスペアエリア(フリースペース)を設けることができる。このゾーン毎のフリースペースを集めて、そのディスク10のリザーブエリアとすることができる。
図5は、図1の光ディスクの光反射層16または図3の光ディスクのROM層17Aに記録されるデータの構造を説明する図である。
光ディスク10に形成されたデータ記録エリア28は、図5に示すようなボリュームおよびファイル構造を有している。この構造の論理フォーマットは、たとえば標準規格の1つであるISO9660およびユニバーサルディスクフォーマット(UDF)ブリッジに準拠して定められている。
リードインエリア27からリードアウトエリア26までの間のデータ記録エリア28はボリュームスペースとして割り当てられ、このボリュームスペースは特定規格(DVDの規格)のアプリケーションのための空間およびこの特定規格のアプリケーション以外のための空間を含むことができる。
データ記録エリア28のボリュームスペースは、多数のセクタに物理的に分割され、それらの物理的セクタには連続番号が付されている。このボリュームスペース(データ記録エリア28)に記録されるデータの論理アドレスは、ISO9660およびUDFブリッジで定められるように論理セクタ番号(LSN)を意味している。ここでの論理セクタサイズは物理セクタサイズと同様に2048バイト(あるいは2kバイト)としてある。論理セクタ番号(LSN)は、物理セクタ番号の昇順に対応して連続番号が付加されている。
なお、論理セクタと異なり、物理セクタにはエラー訂正情報等の冗長な情報が付加されている。このため、物理セクタサイズは、厳密に言うと論理セクタサイズと一致しない。
図5に示すように、データ記録エリア28のボリュームスペースは階層構造を有しており、ボリュームおよびファイル構造領域70、1以上のビデオタイトルセットVTS72からなるDVDビデオ領域71、および他の記録領域73を含んでいる。これら領域は、論理セクタの境界上で区分されている。ここで、1論理セクタは2048バイトと定義され、1論理ブロックも2048バイトと定義される。したがって、1論理セクタは1論理ブロックと対等に定義される。
ファイル構造領域70は、ISO9660およびUDFブリッジに定められる管理領域に相当する。この領域70の記述に基づいて、ビデオマネージャーVMGの内容が後述する再生装置(DVDプレーヤ)のメモリに格納される。
ビデオマネージャーVMGは複数のファイル74Aで構成され、これらのファイルには、ビデオタイトルセット(VTS#1〜#n)72を管理する情報(ビデオマネージャ情報VMGI75、ビデオマネージャメニュー用ビデオオブジェクトセットVMGM_VOBS、ビデオマネージャ情報バックアップファイルVMGI_BUP)が記述されている。
各ビデオタイトルセットVTS72には、MPEG等の所定規格により圧縮されたビデオデータ(ビデオパック)、所定規格により圧縮されあるいは非圧縮のオーディオデータ(オーディオパック)、およびランレングス圧縮された副映像データ(副映像パック;1画素が複数ビットで定義されたビットマップデータを含む)とともに、これらのデータを再生するための情報(ナビゲーションパック;再生制御情報/プレゼンテーション制御情報PCIやデータサーチ情報DSIを含む)が格納されている。
このビデオタイトルセット(VTS)72も、ビデオマネージャーVMGと同様に、複数のファイル74Bで構成されている。各ファイル74Bは、ビデオタイトルセット情報(VTSI)、ビデオタイトルセットメニュー用オブジェクトセット(VTSM_VOBS)、ビデオタイトルセットタイトル用ビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS;最大9ファイル)、ビデオタイトルセット情報のバックアップ(VTSI_BUP)を含んでいる。
ここでは、ビデオタイトルセット(VTS#1〜#n)72の数は最大99個に制限され、また、各ビデオタイトルセット(VTS)72を構成するファイル74Bの数は最大12個に定められているとする。これらのファイル74Aおよび74Bは、論理セクタの境界で、同様に区分されている。
他の記録領域73には、上述したビデオタイトルセット(VTS)72で利用可能な情報、あるいはビデオタイトルセットとは関係ない他の情報を記録することができる。この他の記録領域73は必須ではなく、使用しないなら削除されてもよい。
図5の各ビデオタイトルセット(VTS)72は、複数のビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)を含んでいる。ビデオタイトルセット(VTS)72中のビデオオブジェクトセット(VOBS)には、ビデオタイトルセットメニュー用ビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)、および1以上のビデオタイトルセットのタイトルのためのビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)があり、いずれのビデオオブジェクトセットもその用途が異なるのみで同様の構造を有している。
ビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)は1以上のビデオオブジェクトユニット(VOBU)で構成され、各ビデオオブジェクトユニット(VOBU)は1以上のセルで構成されている。そして、セルを単位とした集合であるビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)により、1以上のプログラムチェーン(PGC)が記録される。マルチストーリを構成する各ストーリは、このPGCを単位に構成できる。
1つのPGCを1本のドラマに例えれば、このPGCを構成する複数のセルはドラマ中の種々なシーンに対応すると解釈可能である。このPGCの中身(あるいはセルの中身)は、たとえばディスク10に記録される内容を制作するソフトウエアプロバイダにより決定される。
なお、マルチアングルを構成する各アングルは、セル単位で構成される。
図6は、図5のビデオオブジェクトセットVTSTT_VOBSに含まれる情報の階層構造を示す。
図6に示すように、ビデオオブジェクトセットVOBS82は、1以上のビデオオブジェクトVOB83の集合として定義される。ビデオオブジェクトセットVOBS82中のビデオオブジェクトVOB83は同一用途に用いられる。
メニュー用のビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)82は、通常、1つのビデオオブジェクト83で構成され、そこには複数のメニュー画面表示用データが格納される。これに対して、タイトルセット用のビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)82は、通常、複数のビデオオブジェクト83で構成される。
ここで、タイトルセット用ビデオオブジェクトセット(VTSTT_VOBS)82を構成するビデオオブジェクト83は、あるロックバンドのコンサートビデオを例にとれば、そのバンドの演奏の映像データに相当すると考えることができる。この場合、ビデオオブジェクト83を指定することによって、そのバンドのコンサート演奏曲目のたとえば3曲目を再生することができる。
また、メニュー用ビデオオブジェクトセット(VTSM_VOBS)82を構成するビデオオブジェクト83には、そのバンドのコンサート演奏曲目全曲のメニューデータが格納され、そのメニューの表示にしたがって、特定の曲、たとえばアンコール演奏曲目を再生することができる。
なお、通常のビデオプログラムでは、1つのビデオオブジェクト83で1つのビデオオブジェクトセット82を構成することができる。この場合、1本のビデオストリームが1ビデオオブジェクト83で完結することとなる。
一方、たとえば複数ストーリのアニメーション集あるいはオムニバス形式の映画では、1ビデオオブジェクトセット82中に各ストーリに対応して複数のビデオストリーム(複数のプログラムチェーン)を設けることができる。この場合は、各ビデオストリームが対応するビデオオブジェクト83に格納されることになる。その際、各ビデオストリームに関連したオーディオストリームおよび副映像ストリームも各ビデオオブジェクト83中で完結する。
ビデオオブジェクト(VOB)83には、識別番号(IDN#i;i=0〜i)が付され、この識別番号によってそのビデオオブジェクト83を特定することができる。ビデオオブジェクト83は、1または複数のセル84から構成される。通常のビデオストリームは複数のセルで構成されるが、メニュー用のビデオストリームは1つのセル84で構成される場合もある。
各セルには、ビデオオブジェクト(VOB)83の場合と同様に、識別番号(C_IDN#j)が付され、このセル識別番号(C_IDN#j;j=0〜j)を特定することができる。後に説明するアングルの変更時には、このセル番号を特定することによってアングルが変更される。
ここで、上記アングル変更とは、通常は被写体映像を見る角度(カメラアングル)を変えることを意味する。ロックコンサートビデオの例でいえば、同一曲の演奏シーン(同一イベント)において、ボーカリスト主体に捕らえたシーン、ギタリスト主体に捕らえたシーン、ドラマー主体に捕らえたシーン等、様々な角度からのシーンを見ることができることを意味する。
アングル変更がなされるケースとしては、視聴者の好みに応じてアングル選択ができる場合と、ストーリの流れの中で自動的に同一シーンがアングルを変えて繰り返される場合(ソフトウエア制作者/プロバイダがそのようにストーリを構成した場合)がある。
また、アングルを選定する場合としては、次のものがある。すなわち、同一シーンの始めに戻ってアングルが変わる時間的に不連続なノンシームレス再生の場合(たとえばボクサーがカウンターパンチを入れる瞬間のシーンでカメラアングルが別アングルに変り再びカウンターが打ち出され始めるシーンが再生される場合)と、そのシーンに続くシーンでアングルが変わる時間的に連続したシームレス再生の場合(たとえばボクサーがカウンターを入れそのパンチが入った瞬間にカメラアングルが別アングルに変りカウンターを食らった相手が吹っ飛ぶシーンが時間的に連続して再生される場合)とがある。
図6に示すように、各セル84は1以上のビデオオブジェクトユニット(VOBU)85により構成される。そして、各ビデオオブジェクトユニット85は、ナビゲーションパック86を先頭とする、ビデオパック88、副映像パック90、およびオーディオパック91の集合体(パック列)として構成されている。すなわち、ビデオオブジェクトユニット85は、あるナビゲーションパック86から次のナビゲーションパック86の直前まで記録される全パックの集まりとして定義される。
これらのパックは、データ転送処理を行う際の最小単位となる。また、論理上の処理を行う最小単位はセル単位であり、論理上の処理はこのセル単位で行わる。
上記ナビゲーションパック86は、いずれのアングル変更(ノンシームレス再生およびシームレス再生)も実現できるように、ビデオオブジェクトユニット85中に組み込まれている。
上記ビデオオブジェクトユニット85の再生時間は、ビデオオブジェクトユニット85中に含まれる1以上の映像グループ(グループオブピクチャー;略してGOP)で構成されるビデオデータの再生時間に相当し、その再生時間は0.4秒〜1.2秒の範囲内に定められる。1GOPは、MPEG規格では通常約0.5秒であって、その間に15枚程度の画像を再生するように圧縮された画面データである。
ビデオオブジェクトユニット85がビデオデータを含む場合には、ビデオパック88、副映像パック90およびオーディオパック91から構成されるGOP(MPEG規格準拠)が配列されてビデオデータストリームが構成される。しかし、このGOPの数とは無関係に、GOPの再生時間を基準にしてビデオオブジェクトユニット85が定められ、その先頭には、図6に示すようにナビゲーションパック86が配列される。
なお、オーディオおよび/または副映像データのみの再生データにあってもビデオオブジェクトユニット85を1単位として再生データが構成される。たとえば、ナビゲーションパック86を先頭としてオーディオパック91のみでビデオオブジェクトユニット85が構成されいる場合、ビデオデータのビデオオブジェクト83の場合と同様に、そのオーディオデータが属するビデオオブジェクトユニット85の再生時間内に再生されるべきオーディオパック91が、そのビデオオブジェクトユニット85に格納される。
ところで、図6に示すような構造のビデオオブジェクトセット82を含むビデオタイトルセットVTSを光ディスク10に記録できるDVDビデオレコーダでは、このVTSの記録後に記録内容を編集したい場合が生じる。この要求に答えるため、各ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85内に、ダミーパック89を適宜挿入できるようになっている。このダミーパック89は、後に編集用データを記録する場合などに利用できる。
なお、DVDビデオレコーダの記録フォーマットとしては、図6のナビゲーションパックなしで各VOBU85を構成するものもある。
図7は、図6のビデオオブジェクトユニットに含まれる各パック(ディスクから読み出されるデータ)の内容を説明する図である。
図7は、光ディスク10に記録されている記録データを読み出し、ディスクドライブ部において信号復調及びエラー訂正した後に出力されるパック形式のデータ列(パック列)を示している。
このパック列には、先頭にナビゲーションパック(制御パック)86、その後に順不同でビデオパック、ダミーパック、副映像パック、オーディオパック等が含まれる。これらのパックは全て、図2の論理セクタと同様に2048バイト単位のデータで構成されている。
ナビゲーションパック86は、パックヘッダ110、再生制御情報/プレゼンテーション制御情報(Presentation Control Information=PCI)パケット116およびデータ検索情報(Data Search Information=DSI)パケット117を含んでいる。PCIパケット116はパケットヘッダ112およびPCIデータ113で構成され、DSIパケット117はパケットヘッダ114およびDSIデータ115で構成されている。PCIパケット116はノンシームレスアングル切替時に使用する制御データを含み、DSIパケット117はシームレスアングル切替時に使用する制御データを含んでいる。
ここで、上記アングル切替とは、通常は、被写体映像を見る角度(カメラアングル)を変えることを意味する。ロックコンサートビデオの例でいえば、同一曲の演奏シーン(同一イベント)において、ボーカリスト主体に捕らえたシーン、ギタリスト主体に捕らえたシーン、ドラマー主体に捕らえたシーン等、様々な角度からのシーンを見ることができることを意味する。
アングル切替(またはアングル変更)がなされるケースとしては、視聴者の好みに応じてアングル選択ができる場合と、ストーリの流れの中で自動的に同一シーンがアングルを変えて繰り返される場合(ソフトウエア制作者/プロバイダがそのようにストーリを構成した場合;あるいは後述するDVDビデオレコーダのユーザがそのような編集を行った場合)がある。
また、アングルを選定する場合としては、次のものがある。すなわち、同一シーンの始めに戻ってアングルが変わる時間的に不連続なノンシームレス再生の場合(たとえばボクサーがカウンターパンチを入れる瞬間のシーンでカメラアングルが別アングルに変り再びカウンターが打ち出され始めるシーンが再生される場合)と、そのシーンに続くシーンでアングルが変わる時間的に連続したシームレス再生の場合(たとえばボクサーがカウンターを入れそのパンチが入った瞬間にカメラアングルが別アングルに変りカウンターを食らった相手が吹っ飛ぶシーンが時間的に連続して再生される場合)とがある。
ビデオパック88は、パックヘッダ881およびビデオパケット882で構成されている。ダミーパック89は、パックヘッダ891とパティングパケット890とで構成され、パティングパケット890はパケットヘッダ892とパディングデータ893とで構成されている。ただし、パディングデータ893には無効データが入れられている。
副映像パック90は、パックヘッダ901および副映像パケット902で構成されている。オーディオパック91は、パックヘッダ911およびオーディオパケット912で構成されている。
なお、図7のビデオパケット882は図示しないパケットヘッダを含み、このパケットヘッダにはデコードタイムスタンプ(DST)およびプレゼンテーションタイムスタンプ(PTS)が記録されている。また、副映像パケット902およびオーディオパケット912は、それぞれ、図示しないパケットヘッダを含み、それらのパケットヘッダには、プレゼンテーションタイムスタンプ(PTS)が記録されている。
図8は、図7のナビゲーションパック1パック分のデータ構造を示す。
すなわち、1パックのナビゲーションパック86は、14バイトのパックヘッダ110、24バイトのシステムヘッダ111および2つのパケット(116、117)を含む2010バイトのナビゲーションデータで構成される。このナビゲーションデータを構成する2つのパケットとは、前述した再生制御情報(PCI)パケット116およびデータサーチ情報(DSI)パケット117である。
PCIパケット116は、6バイトのパケットヘッダ112A、1バイトのサブストリーム識別子(サブストリームID)112B、および979バイトのPCIデータ113で構成される。サブストリームID112Bの8ビットコード「00000000」によりPCIデータ113のデータストリームが指定される。
また、DSIパケット117は、6バイトのパケットヘッダ114A、1バイトのサブストリーム識別子(サブストリームID)114B、および1017バイトのDSIデータ115で構成される。サブストリームID114Bの8ビットコード「00000001」によりDSIデータ115のデータストリームが指定される。
このように構成されたナビゲーションパック86の1パック分のデータ長は、図2の論理セクタ1つに相当する2048バイト(2kバイト)となる。
図8のパックヘッダ110およびシステムヘッダ111は、MPEG2のシステムレイヤで定義される。すなわちパックヘッダ110には、パック開始コード、システムクロックリファレンス(SCR)および多重化レートの情報が格納され、システムヘッダ111には、ビットレート、ストリームIDが記載される。同様に、PCIパケット116のパケットヘッダ112AおよびDSIパケット117のパケットヘッダ114Aには、MPEG2のシステムレイヤに定められているように、パケット開始コード、パケット長およびストリームIDが格納されている。
図8のナビゲーションパック86に格納されるPCIパケット116およびDSIパケット117の階層構造を図6に当てはめると、以下のようになる(階層レベルはスラッシュで区切っている)。
VOBS/VOB/CELL/VOBU/NV-PACK/PCI&DSI
上記階層構造の最下層にあるPCIパケット116に後述するノンシームレス再生のためのアングル情報(図13のNSML_AGLI)が格納され、同じく最下層にあるDSIパケット117に後述するシームレス再生のためのアングル情報(図19のSML_AGLI)が格納されるようになっている。この実施の形態においてマルチアングル再生を行なう場合は、上記階層構造中のPCIパケット116またはDSIパケット117から必要なアングル情報を取り出すことになる。
なお、図7のダミーパック89は、次のような構造を持つ。すなわち、1パックのダミーパック89は、パックヘッダ891と、所定のストリームIDを持つパケットヘッダ892と、所定のコードで埋められたパディングデータ893とで、構成されている。(パケットヘッダ892およびパティングデータ893はパティングパケットを構成している。)未使用ダミーパックのパディングデータ893の内容は、特に意味を持たない。このダミーパック89は、図4のディスク10に所定の録画がなされたあと、この録画内容を編集する場合に、適宜利用することができる。
たとえば、ポータブルビデオカメラで家族旅行を録画したビデオテープをDVDーRAM(またはDVD−RW)ディスク10に録画し編集する場合を考えてみる。
この場合、まず1枚のディスクにまとめたいビデオシーンだけを選択的にディスク10に録画する。このビデオシーンはビデオパック88に記録される。また、ビデオカメラで同時録音された音声は、オーディオパック91に記録される。
このビデオパック88等を含むVOBU85は、その先頭にナビゲーションパック86を持っている。図7に示すように、このナビゲーションパック86は再生制御情報PCIおよびデータ検索情報DSIを含んでいる。このPCIあるいはDSIを利用して、各VOBUの再生手順を制御できる(たとえば飛び飛びのシーンを自動的に繋いだり、マルチアングルシーンを記録することができる)。
ビデオテープからディスク10に編集録画したあと、各シーンにVOBU単位で音声・効果音等をアフレコする場合あるいはバックグラウンドミュージックBGMを追加する場合に、アフレコ音声またはBGMをダミーパック89記録できる。また、録画内容の解説を追加する場合には、追加の文字、図形等の副映像をダミーパック89に記録できる。さらに追加のビデオ映像をインサートしたい場合には、そのインサートビデオをダミーパック89記録することもできる。
上述したアフレコ音声等は、オーディオパックとして利用するダミーパック89のパディングデータ893に書き込まれる。また、上記追加の解説等は、副映像パックとして利用するダミーパック89のパディングデータ893に書き込まれる。同様に、上記インサートビデオは、ビデオパックとして利用するダミーパック89のパディングデータ893に書き込まれる。
つまり、ダミーパック89は、使用目的によってオーディオパックにも副映像パックにもビデオパックにもなり得る、ワイルドカードのようなパックである。
図9は、各VOBU85の先頭に配置されるナビゲーションパック86に含まれるPCIパケット116を示す。PCIパケット116は、図示するように、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85内のビデオデータの再生状態に同期して表示内容あるいは再生内容(プレゼンテーション内容)を変更するためのナビゲーションデータである再生制御情報PCI(PCIデータ)113を含む。
ナビゲーションパック(NV_PCK)86は、図9に示すビデオオブジェクトユニット(VOBU#n)85または対応するグループオブピクチャー(GOP)中の最初のデータが含まれるビデオパック(図6でいえば下段左から2番目のビデオパック88)の直前に配置することができる。ビデオオブジェクトユニット85がビデオパックを含まない場合は、ナビゲーションパック86は、対応GOPの最初のオーディオパックまたは副映像パックを含むオブジェクトユニットの先頭に配置される。ここで必要なことは、ビデオオブジェクトユニット85の先頭にナビゲーションパック86が配置されることのみである。
このようにビデオオブジェクトユニット85がビデオパックを含まない場合であっても、ビデオオブジェクトユニットがビデオパックを含んでいる場合と同様に、ビデオオブジェクトユニットの再生時間は、ビデオが再生される単位を基準に定められる。
ここで、グループオブピクチャー(GOP)とは、MPEGの規格に従って圧縮された連続する複数画面のデータ列である。この圧縮データを伸張すると連続した複数フレームの画像データが得られ、この画像データによって動画を再生することができる。
図10は、図9の再生制御情報(PCIデータ)113の内容を示す。PCIデータ113は、60バイトのPCI一般情報(PCI_GI)と、36バイトのノンシームレス再生用アングル情報(NSML_AGLI)と、694バイトのハイライト情報(HLI)と、189バイトの記録情報(RECI)を含んでいる。この記録情報(RECI)は、国際標準の著作権管理コード(ISRC)を含むことができる。
上記ハイライト情報HLIは、次のようなハイライト処理を実行する際に利用できる。すなわち、後述する再生装置(DVDビデオプレーヤ)のMPU(あるいはCPU)は、ハイライト情報HLIを読み取って、副映像により表示される矩形領域(ハイライトボタン)の、X/Y座標値、色、コントラスト値等を検知する。これらの検知情報に応じて、DVDビデオプレーヤのMPUは、たとえばメニュー選択項目等の表示に対してハイライト処理を行う。このハイライト処理は、視覚上のユーザーインターフェイスにおいて、ユーザが表示された特定のアイテムを容易に認知できるようにする手段として利用される。具体的には、光ディスク10に録画されたDVDビデオタイトルがマルチリンガル対応のプログラムである場合、特定の音声言語(たとえば英語)および特定言語の字幕言語(たとえば日本語)が、ハイライト処理により視覚上目立つように表示されたハイライトボタンにより、選択される。
図11は、図10の再生制御情報一般情報PCI_GIの内容を示す。
この再生制御情報一般情報PCI_GIには、ナビゲーションパックの論理ブロック番号(NV_PCK_LBN)と、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)のカテゴリー(VOBU_CAT)と、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)のユーザ操作制御(VOBU_UOP_CTL)と、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)の表示開始時間(VOBU_S_PTM)と、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)の表示終了時間(VOBU_E_PTM)と、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)内のシーケンス末尾の表示終了時間(VOBU_SE_PTM)と、セル経過時間(C_ELTM)とが記載される。
ここで、上記論理ブロック番号(NV_PCK_LBN)は、再生制御情報(PCI)が含まれるナビゲーションパックのアドレス(記録位置)を、そのPCIが含まれたビデオオブジェクトセット(VOBS)の最初の論理ブロックからの相対ブロック数で示したものである。
上記カテゴリー(VOBU_CAT)は、再生制御情報(PCI)が含まれるビデオオブジェクトユニット(VOBU)内のビデオおよび副映像に対応するアナログ信号のコピープロテクトの内容を記載したものである。
上記ユーザ操作制御(VOBU_UOP_CTL)は、再生制御情報(PCI)が含まれるビデオオブジェクトユニット(VOBU)の表示(プレゼンテーション)期間中に禁止されるユーザ操作を記載したものである。
上記表示開始時間(VOBU_S_PTM)は、再生制御情報(PCI)が含まれるビデオオブジェクトユニット(VOBU)の表示(プレゼンテーション)開始時間を記載したものである。より具体的にいうと、このVOBU_S_PTMは、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)内の最初のGOPの表示順序における最初の映像(最初のピクチャー)の表示開始時間を指す。
上記表示終了時間(VOBU_E_PTM)は、再生制御情報(PCI)が含まれるビデオオブジェクトユニット(VOBU)の表示(プレゼンテーション)終了時間を記載したものである。より具体的にいうと、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)内のビデオデータが連続しているときは、このVOBU_E_PTMは、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)内の最後のGOPの表示順序における最後の映像(最後のピクチャー)の表示終了時間を指す。
一方、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)内にビデオデータが存在しないとき、あるいはそのビデオオブジェクトユニット(VOBU)の再生が停止されたときは、このVOBU_E_PTMは、フィールド間隔(NTSCビデオでは1/60秒)の時間グリッドにアラインされた仮想的なビデオデータの終了時間を指すようになる。
上記表示終了時間(VOBU_SE_PTM)は、再生制御情報(PCI)が含まれるビデオオブジェクトユニット(VOBU)内のビデオデータのシーケンスエンドコードによる、表示(プレゼンテーション)終了時間を記載したものである。より具体的にいうと、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)内のシーケンスエンドコードが含まれるところの、表示順序の最後の映像(最後のピクチャー)の表示終了時間を指す。ビデオオブジェクトユニット(VOBU)内にシーケンスエンドコード付の映像(ピクチャー)が存在しないときは、VOBU_SE_PTMに00000000h(hはヘキサデシマルの意)がエンターされる。
上記セル経過時間(C_ELTM)は、再生制御情報(PCI)が含まれるセルの表示順序における最初のビデオフレームから、このPCIが含まれるビデオオブジェクトユニット(VOBU)の表示順序における最初のビデオフレームまでの相対的な表示(プレゼンテーション)時間を、BCD形式の時間、分、秒およびフレームで記述したものである。ビデオオブジェクトユニット(VOBU)内にビデオデータがないときは、前記仮想的なビデオデータの最初のビデオフレームが、上記ビデオフレームとして使用される。
図12は、図11のVOBUユーザ操作制御VOBU_UOP_CTLの内容を説明する図である。
このユーザ操作制御VOBU_UOP_CTLは、4バイト(32ビット)で構成され、その中に含まれるユーザ操作禁止フラグUOP3〜UOP16およびUOP18〜UOP24によって、再生中のVOBUにおける特定操作の可否を決定している。すなわち、各ユーザ操作禁止フラグビット(UOP3〜UOP16;UOP18〜UOP24)によって、そのビット内容が0bのときは対応するユーザ操作が許可されていることが示され、そのビット内容が1bのときは対応するユーザ操作が禁止されていることが示される。
ビデオオブジェクトユニットVOBUでのユーザ操作禁止フラグビット(UOP3〜UOP16;UOP18〜UOP24)が記述されたユーザ操作制御VOBU_UOP_CTLは、図5のビデオタイトルセットVTSの下位階層に埋め込まれている。
すなわち、図6に示すようにビデオタイトルセットVTSに含まれるビデオオブジェクトセットVOBS82がナビゲーションパック86(図8)を含み、このナビゲーションパック86が再生制御情報PCI(図9)を含み、この再生制御情報PCIがPCI一般情報PCI_GI(図10)を含み、このPCI一般情報PCI_GIがユーザ操作制御VOBU_UOP_CTL(図11)を含む。このようにVTS/VOBS/NV_PCK/PCI/PCI_GI/VOBU_UOP_CTLといった階層パスを辿ることにより、上記ユーザ操作禁止フラグビット(UOP3〜UOP16;UOP18〜UOP24)を獲得できる。
図13は、図10のノンシームレスアングル情報NSML_AGLIの内容を示す。図示するように、アングル情報(NSML_AGLI)には、アングルブロックを構成するマルチアングルの数#nだけ、飛び先のアングルセル(切替先アングルを構成するセル;AGL_C#n)のスタートアドレス(NSML_AGL_C#n_DSTA)が記載される。
図14は、図13のノンシームレスアングル変更セル飛び先アドレスNSML_AGL_Cn_DSTAの内容を示す。この飛び先アドレス(NSML_AGL_C#n_DSTA)は、再生制御情報(PCI)が含まれるナビゲーションパックの論理ブロックからの相対論理ブロック数によって、飛び先アングルセル(AGL_C#n)内のビデオオブジェクトユニット(VOBU)のスタートアドレスを記述したもので、図14に示すような32ビット(4バイト)構成を持っている。
すなわち、最初の1バイトでアングルセル(AGL_C#n)の下位8ビットが構成され、続く2バイトでアングルセル(AGL_C#n)の中間8+8ビットが構成され、続く7ビットでアングルセル(AGL_C#n)の上位7ビットが構成され、最後の1ビット(32ビット目)はアングルセルのロケーションフラグ(AGL_C location)として用いられるようになっている。
アングルセルのロケーションフラグ(AGL_C location)は、該当再生制御情報(PCI)が含まれるナビゲーションパック(NV_PCK)の前に飛び先が配置されているかどうかを記述するものである。すなわち、フラグ(AGL_C location)が0b(バイナリ0)であれば飛び先がナビゲーションパックの後であることが示され、それが1bであれば飛び先がナビゲーションパックの前あるいはナビゲーションパックそのものであることが示される。
図15は、複数のマルチアングルセルで構成されるアングルブロック内においてノンシームレスアングル変更がどのように行われるかを説明する図である。
上記飛び先セルのビデオオブジェクトユニット(VOBU)の再生(プレゼンテーション)開始時間は、前記再生制御情報(PCI)が含まれるVOBUの再生開始と同時刻(図15のt20)か、その直前のVOBUの開始時間(図15のt10)に選ばれる。
なお、後述するが、図8のDSIデータ115を用いたアングル変更シームレス再生では、飛び先セルのビデオオブジェクトユニット(VOBU)の再生(プレゼンテーション)開始時間は、アングル変更が行われた(図21のt70)直後のインターリーブドユニット中の先頭VOBUの再生時間(図21のt80)に選ばれる。
PCIデータ113によって制御されるアングルセル(AGL_C#i;i=1〜n)は、図15に示すように、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)85の単位(再生時間で0.4秒〜1.2秒相当)で変更することができる。図15では、再生順序にしたがってビデオオブジェクトユニット(VOBU)85に連続番号#nが付されている。
アングルブロック中のアングルセル(AGL_C#i;i=1〜n)は、再生時間の流れの中では並列に配置される。また、アングルブロック以外のセルとの関係では、アングルブロックのセルは再生時間の流れの中で前後のセルと直列に配置される。
ここで、あるアングルセル(AGL_C#i)の再生番号#n(たとえばn=2)に対応する他のアングルセル(AGL_C#1あるいはAGL_C#9)84のビデオオブジェクトユニット(VOBU#n;n=1または2)85には、再生番号#2のビデオオブジェクトユニット(VOBU#2)85と同一時刻(t20)の別アングルデータ(VOBU#2)あるいは最も近いそれ以前(t10)の別アングルデータ(VOBU#1)が格納されている。
たとえば、あるアングルセル(AGL_C#i)84において、ピッチヤーおよびバッターの入った全景によって投球/打撃の一連の動作が映し出されるビデオデータとして、ビデオオブジェクトユニットVOBU#n85が連続配列されているとする。また、他のアングルセル(AGL_C#1)84には打撃フォームを鑑賞するためにバッターのみが画面に映し出されるビデオデータとしてビデオオブジェクトユニットVOBU85が連続配列され、さらに他のアングルセル(AGL_C#9)84にはピッチャーの表情のみが画面に映し出されるビデオデータとしてビデオオブジェクトユニットVOBU85が連続して配列されていると仮定する。
始めアングルセル#i(AGL_C#i)のビデオを視聴中、バッターがボールを打った瞬間に、視聴者が再生アングルをアングルセル#1に変更したとする。すなわち、バッターが打った瞬間に再生アングルがバッターのみが映し出されるカメラアングルに変更されたとする。すると、ボールを打った後の画面からではなく、たとえばバットスイング開始直前からの画面にアングル変更される(VOBU1個分以内の0.4秒〜1.2秒ほど時間の流れが逆戻る)。
また、アングルセル#i(AGL_C#i)のビデオ視聴中、バッターがボールを打った瞬間にアングルセル#9に変更されると、すなわちピッチャーがボールを打たれた瞬間に再生アングルがピッチヤーのみのカメラアングルに変更されると、打たれた瞬間のピッチヤーの表情が画面に表示され、ピッチヤーの心理的な変化を鑑賞することができる。
このようなアングルセルのスタートアドレス(NSML_AGL_C#n_DSTA)の記述によって、具体的には、次のようなアングル変更(ストーリ展開上での時間の流れが逆戻る不連続なノンシームレス再生)も実現できる。
ここでは、野球の試合でピッチヤーAが投球してからバッターBが打ち、その打球がホームランとなるまでの一連の場面を想定したノンシームレスアングル変更を説明する。
図15において、各アングルセル(AGL_C#i;I=1〜9)はバッターBがピッチャーAの投球をホームランする同一イベントを、種々なカメラアングルで撮影したビデオ情報を含んでいるとする。たとえば、アングルセルAGL_C#1は1塁側内野席に設置されたカメラからのビデオ情報を含み、アングルセルAGL_C#i(たとえばi=5)はバックネット裏に設置されたカメラからのビデオ情報を含み、アングルセルAGL_C#9はセンターからピッチャーBの背中越しにバッターAを捕らえるように設置されたカメラからのビデオ情報を含んでいるとする。
後述する再生装置(DVDプレーヤ)で上記アングルセル(AGL_C#i;i=5)を含むDVDディスク10を観賞中の視聴者(装置ユーザ)が、図示しないアングルマーク等の点滅により現在アングル変更が可能なことを知り、後述するリモートコントローラ5(図48を参照して後述)のアングルボタン5angおよび番号ボタン(テンキー)5tを用いて、再生アングルを#5から#9に切り替えたとする。(そのとき、たとえばアングルボタン5angが押された瞬間に再生中の画像がフリーズし、そこで動画再生状態が一時停止する。)
そのあと視聴者がアングルボタン5angを押してアングル変更再生に入ると(図15の時間t30)、再生装置(DVDプレーヤ)のシステムCPU部は、図13のアングル情報(NSML_AGLI)を参照して、セル番号#9の飛び先アドレスを獲得する(ここではVOBU#2のスタートアドレス)。そしてDVDディスク10に記録されたアングル#9のビデオ情報(VOBU#2以降)を時間t20から再生する。(それまでフリーズしていたアングル#5の画面がアングル#9の画面に切り替わり、動画再生に入る。)
いま図15のVOBU#2以降がバッターBのバットがボールにミートした瞬間以降のビデオデータであるとすると、バックネット裏からのカメラアングル(#5)でボールがミートされた瞬間の映像は、センターからのカメラアングル(#9)でボールがミートされた瞬間の映像に切り替わり、そこからボールがスタンドに飛び込んでくるまでのシーンが再生される。
一方、視聴者がリモートコントローラ5のアングルボタン5angおよび番号ボタン(テンキー)5tを用いて、再生アングルを#5から#1に切り替えたとする。
そのあと視聴者がアングルボタン5angを押してアングル変更再生に入ると(図15の時間t30)、再生装置(DVDプレーヤ)システムCPU部は、図13のアングル情報(NSML_AGLI)を参照して、セル番号#1の飛び先アドレスを獲得する(ここではVOBU#1のスタートアドレス)。そしてDVDディスク10に記録されたアングル#1のビデオ情報(VOBU#1以降)を時間t10から再生する。ここでの飛び先アドレスが何になるかは、DVDディスク10のプロバイダ(ソフトウエア制作者)が図13の情報テーブルの中にどのアドレスを書き込むかによって決まる。
図15のVOBU#1以降が、ピッチャーAがバッターBへボールを投げる直前からの映像であるとすると、バックネット裏からのカメラアングル(#5)でボールがミートされた瞬間の映像は、1塁内野スタンドからのカメラアングル(#1)でピッチャーがホームランボールを投げる直前の映像に切り替わる。すると、視聴者は、画面右側からピッチャーAがボールを投げ、画面左側のバッターBがそのボールを打ち、打球が画面右側のライトスタンドに突き刺さるまでのシーンを見ることができる。
なお、図13の情報テーブルのNSML_AGL_C1_DSTAにアングルAGL_C#1のVOBU#1より以前のセルアドレスを書き込んで置けば、アングル#iからアングル#1への切り替えに伴い時間t10以前からの別アングル再生も可能となる。(この場合は1秒以上時間が逆戻ったノンシームレスアングル変更ができる。)
アングル変更に伴い大幅に時間を逆戻らせたいときは、VOBU単位のアングル変更に、より大きな時間単位のサーチ動作を組合せても良い。たとえば、図6のビデオオブジェクト(VOB_IDN2)83中のあるアングルセル(#5)を再生中にアングル切替操作を行い、ビデオオブジェクト(VOB_IDN1)中の別アングルセル(#9)のカメラアングルから再生を開始することは、(そのような要求があれば)可能である。
いずれにせよ、図15の例では、アングル切り替えに伴い再生時間(ストーリ展開上の時間の流れ)が前に逆戻ることから、時間的に不連続なノンシームレス再生となる。
図16は、図8のデータサーチ情報DSIのデータ配置を説明する図である。図8に示したDSIパケット117は、図16に示すように、ビデオオブジェクトユニット(VOBU#n)85をサーチするためのナビゲーションデータであるDSIデータ(DSIn)115を含む。
図17は、図16のデータサーチ情報DSIの内容を示す。DSIデータ115は、図17に示すように、32バイトのDSI一般情報(DSI_GI)と、148バイトのシームレス再生情報(SML_PBI)と、54バイトのシームレス再生用アングル情報(SML_AGLI)と、168バイトのビデオオブジェクトユニット用サーチ情報(VOBU_SRI)と、144バイトの同期再生情報(SYNCI)とを含んでいる。
図18は、図17のデータサーチ情報一般情報DSI_GIの内容を示す。DSI一般情報(DSI_GI)には、図18に示すように、DSIデータ115全体に関する情報が記述されている。すなわち、DSI一般情報(DSI_GI)には、初めにナビゲーションパック86のシステム時刻基準参照値(NV_PCK_SCR)が記載されている(SCRはシステムクロックリファレンスの略)。
このシステム時刻基準参照値(NV_PCK_SCR)は、後述する再生装置(DVDプレーヤ)の内部に組み込まれているシステムタイムクロック(STC;図示せず)にロードされる。このSTCを基準にして、再生装置において、ビデオパック、オーディオパックおよび副映像パックが、それぞれ、ビデオ、オーディオおよび副映像デコーダ部にてデコードされ、デコードされた映像および音声がモニタ部およびスピーカ部で再生される。
また、DSI一般情報(DSI_GI)には、DSIパケット117が含まれるビデオオブジェクトセット82の論理ブロックの先頭からの相対論理ブロック数(RLBN)でもってこのDSIパケットが含まれるナビゲーションパック86のアドレス(スタートアドレス)を記述したところの、ナビゲーションパック論理ブロック番号(NV_PCK_LBN)が記載される。
さらに、DSI一般情報(DSI_GI)には、DSIパケット117が含まれるビデオオブジェクトユニット85の先頭論理ブロックからの相対論理ブロック数(RLBN)でもってこのビデオオブジェクトユニット85内の最終パックのアドレスを記述したところの、ビデオオブジェクトユニットエンドアドレス(VOBU_EA)が記載される。
さらに、DSI一般情報(DSI_GI)には、DSIパケット117が記録されたビデオオブジェクトユニット85の先頭論理ブロックからの相対ブロック数(RLBN)でもって、このDSIパケットの後に来る最初のエンコーデッドリファレンスピクチャー(最初のIピクチャー)の最終データが記録されているビデオパケット88のアドレスを記述したところの、ビデオオブジェクトユニット第1リファレンスピクチャーエンドアドレス(VOBU_1STREF_EA)が記載される。もしこのビデオオブジェクトユニット85がIピクチャーを含まない(あるいはビデオデータを含まない)ときは、このVOBU_1STREF_EAには00000000hが書き込まれる。
さらに、DSI一般情報(DSI_GI)には、DSIパケット117が記録されたビデオオブジェクトユニット85の先頭論理ブロックからの相対ブロック数(RLBN)でもって、このDSIパケットの後に来る2番目のエンコーデッドリファレンスピクチャー(IピクチャーまたはPピクチャー;通常は最初のPピクチャー)の最終データが記録されているビデオパケット88のアドレスを記述したところの、ビデオオブジェクトユニット第2リファレンスピクチャーエンドアドレス(VOBU_2NDREF_EA)が記載される。もしこのビデオオブジェクトユニット85が第2リファレンスピクチャーを含まないときは、このVOBU_2NDREF_EAには00000000hが書き込まれる。
さらに、DSI一般情報(DSI_GI)には、DSIパケット117が記録されたビデオオブジェクトユニット85の先頭論理ブロックからの相対ブロック数(RLBN)でもって、このDSIパケットの後に来る3番目のエンコーデッドリファレンスピクチャー(IピクチャーまたはPピクチャー;通常は2番目のPピクチャー)の最終データが記録されているビデオパケット88のアドレスを記述したところの、ビデオオブジェクトユニット第3リファレンスピクチャーエンドアドレス(VOBU_3RDREF_EA)が記載される。もしこのビデオオブジェクトユニット85が第3リファレンスピクチャーを含まないときは、このVOBU_3RDREF_EAには00000000hが書き込まれる。
なお、ビデオオブジェクトユニット(VOBU)は、通常、いくつかのグループオブピクチャー(GOP)を含んでいる。この場合、上記第2および第3リファレンスピクチャーは、第1リファレンスピクチャーの属するグループオブピクチャー(GOP)以外のGOPに属するものであってもよい。その際、上記エンドアドレス(VOBU_2NDREF_EAおよびVOBU_3RDREF_EA)は、グループオブピクチャー(GOP)の境界を跨って算出される。
さらに、DSI一般情報(DSI_GI)には、DSIパケット117が含まれるビデオオブジェクト83の識別番号(VOBU_VOB_IDN)が記載される。
さらに、DSI一般情報(DSI_GI)には、DSIパケット117が含まれるセル84の識別番号(VOBU_C_IDN)が記載される。
さらに、DSI一般情報(DSI_GI)には、図11の再生制御情報一般情報(PCI_GI)のテーブル内のセル経過時間(C_ELTM)と同一内容のセル経過時間(C_ELTM)が記載される。
図19は、図17のシームレスアングル情報SML_AGLIの内容示す。図19のシームレス再生用アングル情報(SML_AGLI)には、PCIデータ113のノンシームレス再生用アングル情報(NSML_AGLI)と同様な、飛び先アングルセルのアドレスが記載されている。
図19に示すように、アングル情報(SML_AGLI)には、選択可能なアングルの数だけ、飛び先のアングルセル(AGL_C#n)のスタートアドレスおよびセルサイズを示すシームレスアングルセル飛び先(SML_AGL_Cn_DSTA)が記載される。このSML_AGL_Cn_DSTAは、図20に示すように、48ビット(6バイト)で構成されている。
図29を参照して後述する「再生とジャンプによるアングル切替」を実行するために、ナビゲーションパック86内のDSIパケットの中に、図19に示すようなアングル情報のテーブルが記録されている。
このテーブルには、各アングル毎に次に再生するインターリーブユニットILVUの飛び先情報が記録されている。
図20は、図19のアングル情報テーブル中に記述されたシームレスアングル変更セル飛び先アドレスSML_AGL_Cn_DSTAの1つを示すもので、そのアングル番号の次の飛び先を示す4バイトのアドレス情報である飛び先アドレスと、そのアングル番号の次の飛び先で再生されるアングルのサイズを示すILVUサイズを含んでいる。
すなわち、最初の2バイト(下位16ビット)でアングルセル(AGL_C#n)の飛び先インターリーブドユニット(ILVU)のサイズが示され、続く31ビットでアングルセル(AGL_C#n)の飛び先アドレスが示され、最後の1ビット(48ビット目のb47)でアングルセルの配置すなわちロケーションフラグの(AGL_C location)が示されるようになっている。
ここでのロケーションフラグ(AGL_C location)は、該当データサーチ情報(DSI)が含まれるナビゲーションパック(NV_PCK)の前に飛び先が配置されているかどうかを記述するものである。すなわち、フラグ(AGL_C location)が0b(バイナリ0)であれば飛び先がナビゲーションパックの後であることが示される。それが1bの場合の取り扱いはとくに決まっていない。
図19のシームレス再生用アングル情報(SML_AGLI)は、アングル変更がシームレスに行われるときにのみ(図27を参照して後述するシームレスアングル変更フラグが立っているときにのみ)有効な情報である。このシームレスアングル変更フラグが立っていないときはアングル変更がノンシームレスに行われ、その場合は図13のノンシームレス再生用アングル情報(NSML_AGLI)が有効となる。
図20の飛び先アドレスで示される飛び先のアングルセル(AGL_C#n)のスタートアドレスは、次のようにして記述したものである。すなわち、DSIデータ115が含まれたあるアングルセルのインターリーブドユニット(ILVU#nー1)の再生完了時に、そのあと引き続いて再生されるべきアングルセル(AGL_C#n)のインターリーブドユニット(ILVU#n)のスタートアドレスを、このDSIデータ115が含まれるナビゲーションパック86の論理ブロックからの相対論理ブロック数(RLBN)でもって記述したものである。
ここで、インターリーブドユニット(ILVU#n)とは、プログラム内容の観点からみれば各々連続した複数のアングルセル(AGL_C#n)を、物理的には光ディスク(DVDディスク)10上で互い違いに(細切れに)インターリーブ記録する際の記録単位である。
このインターリーブドユニット(ILVU#n)を図6のビデオオブジェクトユニット(VOBU)85に対応させてみると、複数アングルセルそれぞれの1以上のVOBU(より細かく言えばVOBUを構成するビデオパックの集合)がDVDディスク10のトラック上でインターリーブ記録されることになる。(ちなみに、各インターリーブドユニットは1以上のVOBUで構成されるようになっている。)
図21は、複数のマルチアングルセルで構成されるアングルブロック内においてシームレスアングル変更がどのように行われるかを説明する図である。
図21の図解を例にとると、アングルセルAGL_C#1ないしアングルセルAGL_C#9のインターリーブドユニットILVU#1が物理的に順番にDVDディスク10の記録トラック上に配置され、その後にアングルセルAGL_C#1ないしアングルセルAGL_C#9のインターリーブドユニットILVU#2が物理的に順番に配置される。以下同様に、AGL_C#1〜#9のILVU#3が配置され、その後にAGL_C#1〜#9のILVU#4が配置されて行く(各ILVU#は1以上のVOBUで構成されている)。
アングルブロック中のアングルセル(AGL_C#i;i=1〜n)は、再生時間の流れの中では並列に配置される。また、アングルブロック以外のセルとの関係では、アングルブロックのセルは再生時間の流れの中で前後のセルと直列に配置される。
以上のように、各アングルセル(#1〜#9)の情報(複数VOBU)がインターリーブドユニットILVU#1、#2、#3、…の形で細切れにインターリーブ記録された部分をインターリーブドブロックと呼ぶ。そして、各アングルセルAGL_C#1〜AGL_C#9のインターリーブドユニットILVUは、たとえば同じバッターのホームランシーンのような同一イベントを種々なカメラアングルで捕らえた映像情報を、再生時間が0.4秒〜1.2秒のビデオオブジェクトユニット(VOBU)を単位として含んでいる。
図19に示したシームレス再生アングル情報(SML_AGLI)に基づくアングルの変更が上記インターリーブドブロックの再生中に行われる場合には、たとえば次のような動作が行われる。
すなわち、図21に示すように、DSIデータ115が記録された現在再生中のアングルセル(AGL_C#i)のインターリーブドユニット(ILVU#2)の再生時間(t60〜t80)の直後に続く飛び先アングルセル(AGL_C#1または#9)のインターリーブドユニット(ILVU#3)に、図示しない光ピックアップのトレース先が飛ぶ。
図21の例では、アングル切り替えに伴い再生時間がセル切替直後の時間へ(再生動作が途切れることなく)飛ぶことから、時間的に連続したシームレス再生となる。
なお、上記アングル変更が行われないときは、インターリーブドブロック中のアングルセル(AGL_C#i)を再生している間、図示しない光ピックアップは、そのアングルセル(AGL_C#i)だけのインターリーブドユニットILVU#1、#2、#3、…を、(AGL_C#i以外のILVU#1、#2、#3、…は飛ばして)飛び飛びにトレースする。
前述したPCIのアングル情報(NSML_AGLI)を用いた場合はビデオオブジェクトユニット(VOBU)単位(0.4秒〜1.2秒)で時間的に逆戻るアングル変更がなされたが、DSIのアングル情報(SML_AGLI)を用いた場合には、インターリーブ記録単位(VOBU単位以上の時間間隔)でアングルが変更され、時間的に連続して(逆戻らないで)別アングルのシーンに変更される。
すなわち、再生制御情報(PCI)のアングル情報(NSML_AGLI)が時間的に不連続(シームレス不可能)なアングル変更を記述しているのに対して、DSIのアングル情報(SML_AGLI)には、時間的に連続(シームレス可能)するアングル変更を記述している。
ここで、野球のゲームシーンを例として、シームレスアングル変更をより具体的に説明する。ここで、アングルセルAGL_C#iは、ピッチャーAが投球しその球をバッターBが打ちその打球がホームランとなるシーンを内野席から連続撮影したビデオデータのストリームであり、アングルセルAGL_C#1は同じ場面を外野席から撮影したビデオデータストリームであるとする。また、アングルセルAGL_C#9は、同じ場面についてバッターBが属するチームの様子を撮影したビデオデータストリームであるとする。
いま、アングルセルAGL_C#iを鑑賞している視聴者が、バッターBがボールを打った瞬間にアングルセルAGL_C#1(外野席からのシーン)に変更すると、バッターBの打撃直後から時間的に連続して、外野に(視聴者側に)打球が飛んでくる画面に切り替わる。(切替途中で画面をフリーズさせない。)
また、始めにアングルセルAGL_C#iを鑑賞していて打球がホームランとなった瞬間にアングルセルAGL_C#9に変更すると、バッターBの属するチームの様子が映し出されるアングルに切り替わる。すると、ホームランで大騒ぎとなったチームの様子および監督の表情が画面に表示される。
このようにPCIデータ113のアングル情報(NSML_AGLI)およびDSIデータ115のアングル情報(SML_AGLI)を適宜使い分けることにより、視聴者にとって感覚上明らかに異なるマルチアングルシーンの再現が可能になる。
ここで話が変わるが、プログラムチェーン(PGC)には、ファーストプレイPGC(FP_PGC)、ビデオマネージャメニューPGC(VMGM_PGC)、ビデオタイトルセットメニューPGC(VTSM_PGC)およびタイトルPGC(TT_PGC)の4種類がある。
これらのプログラムチェーン(PGC)は、通常はプログラムチェーン情報(PGCI)と1以上のビデオオブジェクト(VOB;それぞれ1以上のセルを含む)とで構成されるが、ビデオオブジェクトなしでプログラムチェーン情報(PGCI)だけのプログラムチェーン(PGC)もあり得る。プログラムチェーン情報(PGCI)だけのプログラムチェーン(PGC)は、再生条件を決定し再生を他のプログラムチェーンに移管するときに使用される。
プログラムチェーン情報(PGCI)の数は、PGCIサーチポインタの記載順に1から割り当てられる。プログラムチェーン(PGC)の数はプログラムチェーン情報(PGCI)の数と同じになる。プログラムチェーンがブロック構造をとる場合でも、ブロック内のプログラムチェーン(PGC)数はPGCIサーチポインタの連続数と一致する。
図22は、図5のビデオタイトルセット情報VTSIに含まれるプログラムチェーン情報PGCIの構成を説明する図である。
プログラムチェーン情報(PGCI)は、図22に示すような構造を持つ。すなわち、プログラムチェーン情報(PGCI)は、プログラムチェーン一般情報(PGC_GI;必須)、プログラムチェーンコマンドテーブル(PGC_CMDT;オプション)、プログラムチェーンプログラムマップ(PGC_PGMAP;次のC_PBITが存在するときは必須)、セル再生情報テーブル(C_PBIT;オプション)、およびセル位置情報テーブル(C_POSIT;前記C_PBITが存在するときは必須)によって構成されている。
図5に示した各ビデオタイトルセット(VTS#1、VTS#2、…)72それぞれのプログラムチェーン情報(VTS_PGCI)は、ビデオタイトルセット情報VTSI94に含まれている。
図23は、図22のプログラムチェーン情報PGCIに含まれるプログラムチェーン一般情報(PGC_GI)の内容を説明する図である。
図23に示すように、プログラムチェーン一般情報(PGC_GI)には、プログラムチェーンの内容(PGC_CNT)と、プログラムチェーンの再生時間(PGC_PB_TM)と、プログラムチェーンのユーザ操作制御情報(PGC_UOP_CTL)と、プログラムチェーンオーディオストリームの制御テーブル(PGC_AST_CTLT)と、プログラムチェーン副映像ストリームの制御テーブル(PGC_SPST_CTLT)と、プログラムチェーンのナビゲーション制御情報(PGC_NV_CTL)と、プログラムチェーンの副映像パレット(PGC_SP_PLT)と、プログラムチェーンのコマンドテーブルの開始アドレス(PGC_CMDT_SA)と、プログラムチェーンのプログラムマップの開始アドレス(PGC_PGMAP_SA)と、プログラムチェーン内のセルの再生情報テーブルの開始アドレス(C_PBIT_SA)と、プログラムチェーン内のセルの位置情報テーブルの開始アドレス(C_POSIT_SA)とが記載されている。
プログラムチェーンの内容(PGC_CNT)は、そのプログラムチェーン内のプログラム数およびセル数(最大255)を示す。ビデオオブジェクトVOBなしのプログラムチェーンでは、プログラム数は「0」となる。
プログラムチェーンの再生時間(PGC_PB_TM)は、そのプログラムチェーン内のプログラムの合計再生時間を時間、分、秒、およびビデオのフレーム数で示したものである。このPGC_PB_TMにはビデオフレームのタイプを示すフラグ(tc_flag)も記述されており、このフラグの内容によって、フレームレート(毎秒25フレームあるいは毎秒30フレーム)等が指定される。
プログラムチェーンのユーザ操作制御情報(PGC_UOP_CTL)は、再生中のプログラムチェーンにおいて禁止されるユーザ操作を示す(その内容は、図24を参照して後述する)。
プログラムチェーンオーディオストリームの制御テーブル(PGC_AST_CTLT)は、8個のオーディオストリームそれぞれの制御情報を含むことができる。これらの制御情報各々は、該当プログラムチェーン内でそのオーディオストリームが利用可能かどうかを示すフラグ(アベイラビリティフラグ)およびオーディオストリーム番号からデコードするオーディオストリーム番号への変換情報を含んでいる。
プログラムチェーン副映像ストリームの制御テーブル(PGC_SPST_CTLT)は、該当プログラムチェーン内でその副映像ストリームが利用可能かどうかを示すフラグ(アベイラビリティフラグ)、および副映像ストリーム番号(32個)からデコードする副映像ストリーム番号への変換情報を含んでいる。
プログラムチェーンのナビゲーション制御情報(PGC_NV_CTL)は、現在再生中のプログラムチェーンの次に再生すべきプログラムチェーン番号を示すNext_PGCNと、ナビゲーションコマンド「LinkPrevPGC」あるいは「PrevPGC_Search()」によって引用されるプログラムチェーン番号(PGCN)を示すPrevious_PGCNと、そのプログラムチェーンからリターンすべきプログラムチェーン番号を示すGoUp_PGCNと、プログラムの再生モード(シーケンシャル再生、ランダム再生、シャッフル再生等)を示すPG Playback modeと、そのプログラムチェーンの再生後のスチル時間を示すStill time valueとを含んでいる。
プログラムチェーンの副映像パレット(PGC_SP_PLT)は、そのプログラムチェーンにおける副映像ストリームで使用される16セットの輝度信号および2つの色差信号を記述している。
プログラムチェーンのコマンドテーブルの開始アドレス(PGC_CMDT_SA)は、プリコマンド(PGC再生前に実行される)、ポストコマンド(PGC再生後に実行される)およびセルコマンド(セル再生後に実行される)のための記述エリアである。
プログラムチェーンのプログラムマップの開始アドレス(PGC_PGMAP_SA)は、そのプログラムチェーン内のプログラムの構成を示すプログラムマップPGC_PGMAPの開始アドレスを、プログラムチェーン情報PGCIの最初のバイトからの相対アドレスで記述したものである。
プログラムチェーン内のセルの再生情報テーブルの開始アドレス(C_PBIT_SA)は、そのプログラムチェーン内のセルの再生順序を決めるセル再生情報テーブルC_PBITの開始アドレスを、プログラムチェーン情報PGCIの最初のバイトからの相対アドレスで記述したものである。
プログラムチェーン内のセルの位置情報テーブルの開始アドレス(C_POSIT_SA)は、そのプログラムチェーン内で使用されるVOB識別番号およびセル識別番号を示すセル位置情報テーブルC_POSITの開始アドレスを、プログラムチェーン情報PGCIの最初のバイトからの相対アドレスで記述したものである。
図24は、図23に示したプログラムチェーン一般情報PGC_GIに含まれるプログラムチェーンユーザ操作制御(PGC_UOP_CTL)の内容を説明する図である。
このプログラムチェーンユーザ操作制御情報(PGC_UOP_CTL)は、再生中のプログラムチェーンにおいて禁止されるユーザ操作を示す。このユーザ操作制御PGC_UOP_CTLは、4バイト(32ビット)で構成され、その中に含まれるユーザ操作禁止フラグUOP0〜UOP3およびUOP5〜UOP24によって、再生中のPGCにおける特定操作の可否を決定している。
すなわち、各ユーザ操作禁止フラグビット(UOP0〜UOP3;UOP5〜UOP24)によって、そのビット内容が0bのときは対応するユーザ操作が許可されていることが示され、そのビット内容が1bのときは対応するユーザ操作が禁止されていることが示される。
DVDディスク10のプロバイダ(ソフトウエア制作者)は、上記ユーザ操作制御情報(PGC_UOP_CTL)の中身(各種UOPのビット内容)により、たとえばあるタイトルの特定PGCの再生中にユーザがメニューを呼び出して他のタイトルへ飛ぶことができないようにできる(この場合は、そのPGCを再生し終えた後にメニューコール/タイトル番号選択等が可能になるよう設定できる)。あるいは特定PGC再生中は早送りを禁止するようにできる(そのPGCがたとえばシリーズものの映画の予告編なら、ユーザが再生装置を停止させない限り、その予告編を全てユーザに見させることができる)。
図25は、図22のセル再生情報テーブルC_PBITの内容を示す。このセル再生情報テーブルC_PBITは、図25に示すような構成を持ち、最大255個のセル再生情報(C_PBIn;#n=#1〜#255)を含んでいる。
図26は、図25のセル再生情報C_PBIの内容を説明する図である。図25に示した各セル再生情報(C_PBI#)は、図26に示すように、セルカテゴリー(C_CAT;4バイト)、セル再生時間(C_PBTM;4バイト)、セル内の最初のビデオオブジェクトユニット(VOBU)のスタートアドレス(C_FVOBU_SA;4バイト)、セル内の最初のインターリーブドユニット(ILVU)のエンドアドレス(C_FILVU_EA;4バイト)、セル内の最終ビデオオブジェクトユニット(VOBU)のスタートアドレス(C_LVOBU_SA;4バイト)、およびセル内の最終ビデオオブジェクトユニット(VOBU)のエンドアドレス(C_LVOBU_EA;4バイト)を含んでいる。
図27は、図26のセルカテゴリーC_CATの内容を説明する図である。セルカテゴリー(C_CAT)は、図27に示すように、下位8ビット(b0〜b7)でセルコマンド数を示し、次の8ビット(b8〜b15)でセルスチル時間を示し、次の5ビット(b16〜b20)でセルタイプ(たとえばカラオケか)を示し、次の1ビット(b21)でアクセス制限フラグを示し、次の1ビット(b22)でセル再生モード(たとえば動画かスチルか)を示し、予約ビットを飛んで次の1ビット(b24)でシームレスアングル変更フラグを示し、次の1ビット(b25)でシステムタイムクロックSTCの不連続フラグ(STCをリセットするかどうか)を示し、次の1ビット(b26)でインターリーブ配置フラグ(C_PBIで指定されたセルが連続ブロック中のものであるのかインターリーブドブロック中のものであるのか)を示し、次の1ビット(b27)でシームレス再生フラグ(C_PBIで指定されたセルがシームレス再生されるべきかどうか)を示し、次の2ビット(b28〜b29)でセルブロックタイプ(たとえばアングルブロックかどうか)を示し、最後の2ビット(b30〜b31)でセルブロックモード(たとえばブロック内の最初のセルかどうか)を示すようになっている。
ここで、セルブロックモードが00b(bはバイナリの意)のときはブロック内セルではないことを示し、それが01bのときはブロック内の最初のセルであることを示し、それが10bのときはブロック中のセルであることを示し、それが11bのときはブロック内の最後のセルであることを示す。
また、セルブロックタイプが00bのときは該当ブロックの一部ではないことを示し、それが01bのときは該当ブロックがアングルブロック(マルチアングルのセルを含むブロック)であることを示す。
マルチアングルセルを含むタイトル再生中でこのセルブロックタイプが01bでないときは、たとえば図示しないアングルマークは点灯されたままとされる(このアングルマークは、TVモニタ画面の片隅か、再生装置本体の操作パネルの一部か、再生装置のリモコンの一部に表示可能)。
一方、このセルブロックタイプ=01bを再生中に検知すれば、現在アングルブロック再生中であることを、図示しないアングルマークの点滅(または点灯色の変更、あるいはアングルマークの形の変更)により、視聴者に通知できる。これにより、視聴者は現在再生中の映像に関して別アングルの画像再生が可能なことを知ることができる。
このとき(セルブロックタイプ=01bを検知したとき)、各アングル映像の多画面ダイジェスト表示を自動的に実行してもよい。
また、インターリーブ配置フラグが0bのときは該当セルが連続ブロック中(複数VOBUが連続記録されている)のものであることを示し、インターリーブ配置フラグが1bのときは該当セルがインターリーブドブロック(各々が1以上のVOBUを含むILVUがインターリーブ記録されている)中のものであることを示す。
また、シームレスアングル変更フラグが立っている(=1b)ときは該当セルがシームレス再生の対象であることを示し、このフラグが立っていない(=0b)ときは該当セルがノンシームレス再生の対象であることを示す。
すなわち、インターリーブ配置フラグ=1bでシームレスアングル変更フラグ=1bのときはシームレスアングル変更可能状態となり、シームレスアングル変更フラグ=0bときはノンシームレスアングル変更可能状態となる。
なお、アクセス時間の極めて早いメディアドライブシステム(ビデオの1フレーム期間以内に所望のアングルブロックの先頭にアクセスできるシステム;光ディスクドライブシステムに必ずしも限定しない)が使用されるならば、インターリーブ配置フラグ=0b、すなわちインターリーブ記録されていないVOBUの集合(別々のアングルセル)の間でも、スムースなアングル変更を実現できる。
比較的アクセス速度の遅い光ディスク10が記録メディアとして用いられる場合は、そのディスクの記録トラック1周分をインターリーブドブロック1個分の記録に割り当てておくとよい。そうすれば、隣接インターリーブドブロック間のジャンプ(アングル変更)時に光ヘッドのトレース先はディスクの半径方向に1トラック分だけ微動すればよいので、タイムラグの殆どないトラックジャンプ(シームレスアングル変更に適する)が可能になる。この場合、1ビデオオブジェクトユニット(VOBU)分のトラックジャンプをすると、最大、ディスクの1回転分のタイムラグが生じ得る。したがって、VOBU単位のジャンプを伴うアングル変更は、ノンシームレスアングル変更に適している。
ここで、シームレスアングル変更フラグの内容は、通常は、プロバイダ(DVDディスク10に記録される各タイトルのプログラム内容を制作するソフトウエア制作者)により予め決定される。つまり、シームレスアングル変更フラグの内容を予め決めておくことにより、図15のノンシームレスアングル変更にするか図21のシームレスアングル変更にするかをプロバイダが一義的に決めてしまうことができる。
しかし、光ディスクから該当タイトルセットのセルデータを読み取った後に、読み取りデータ中のシームレスアングル変更フラグの内容を視聴者(装置ユーザ)が任意に変更できるようにハードウエアを構成することは、技術的には可能である。
なお、シームレスアングル変更フラグはナビゲーションパック86内に記載されているアングル情報がシームレスアングルかノンシームレスアングルかを示すフラグなので、たとえばDVDビデオレコーダのユーザがこのフラグを変更したときは、ナビゲーションパック86内のアングル情報を修正(たとえばシームレスアングル情報からノンシームレスアングル情報への変更)する必要は出てくる。
また、セル再生モードが0bのときはセル内で連続再生することを示し、それが1bのときはセル内に存在するそれぞれのVOBUでスチル再生することを示す。
また、アクセス制限フラグはユーザ操作による直接選択を禁止するときに使用できる。たとえば、問題集の回答が記録されたセルのアクセス制限フラグを1bとすることによって、ユーザが問題の回答をつまみ食いすることを禁止できる。
また、セルタイプは、たとえば該当セルがカラオケ用に作成されている場合に、その5ビットの内容によって、以下のものを示すことができる。
すなわち、00000bならセルタイプの指定がなされず、00001bならカラオケのタイトル画像が指定され、00010bならカラオケのイントロが指定され、00011bならクライマックス(さび)以外の歌唱部分が指定され、00100bなら第1のクライマックスの歌唱部分が指定され、00101bなら第2のクライマックスの歌唱部分が指定され、00110bなら男性ボーカルの歌唱部分が指定され、00111bなら女性ボーカルの歌唱部分が指定され、01000bなら男女混声ボーカルの歌唱部分が指定され、01001bなら間奏曲(楽器だけの演奏)部分が指定され、01010bなら間奏曲のフェードインが指定され、01011bなら間奏曲のフェードアウトが指定され、01100bなら第1のエンディング演奏部分が指定され、01101bなら第2のエンディング演奏部分が指定される。残りの5ビットコードの内容はその他の用途に使用できる。
なお、アングル変更は、カラオケの背景ビデオのアングル変更にも適用できる。たとえば、ガイドボーカルを歌う歌手の全身映像、顔のアップ映像、口元のアップ映像などを、カラオケ音楽の流れに沿ってシームレスに、あるいは少し前に逆戻りしてノンシームレスに、さらには所望小節間のリピート再生中に、視聴者が望むままにアングル変更できる。
また、図27のセルスチル時間の8ビット内容が00000000bのときは、スチルでないことが指定され、それが11111111bのときは時限なしのスチルが指定され、それが00000001b〜11111110bのときは、この内容で指定された十進数(1〜254)を秒数表示した長さのスチル表示が指定される。
またセルコマンド数は、該当セルの再生終了時に実行されるべきコマンド数を示す。
図28は、アングルブロックにおけるシームレス再生の制限を説明する図である。
図27中のシームレス再生フラグおよびシステムタイムクロックSTC不連続フラグは、セル再生状態に応じて、図28に示すような内容をとる。すなわち、直前のセルがアングルブロック内のセルであり現在のセルが単独のセルであれば、シームレス再生フラグおよびSTC不連続フラグはそれぞれ”1”および”1”となる。直前のセルが単独セルであり現在のセルがアングルブロック内のセルである場合も、シームレス再生フラグおよびSTC不連続フラグはそれぞれ”1”および”1”となる。(つまり、アングルブロックと通常ブロックが切り替えられるため不連続フラグに”1”が立つ。)
一方、直前のセルも現在のセルもアングルブロック内のセルであれば、シームレス再生フラグおよびSTC不連続フラグはそれぞれ”1”および”0”となる。(つまり、アングルブロックがそのまま切り替えられないため不連続フラグが立たず、この不連続フラグは”0”になる。)
上記不連続フラグがアクティブ(フラグ=”1”)であれば、システムタイムクロック(STC)は不連続であると判定される(この判定は例えば主映像信号の垂直ブランキング期間中に行なうことができる)。この不連続判定がなされると、プレゼンテーションタイムスタンプ(PTS)とSTCとの比較結果が無視され、現在の表示制御が維持される。その間は、サブタイマーの計数動作も維持され、メインタイマーに関しては最新のシステムクロックリファレンス(SCR)が設定されることになる。その後、次のアングル切換が行われるまでの間は、通常再生と同様となる。
図29は、後述する再生装置(DVDプレーヤ)で実行されるアングル切替の一例(シームレスの場合)を説明する図である。図29は、DVDディスク10から読み出されたパック列と切替再生されるアングルとの関係を示しており、ここでは3つのアングルが存在する場合を例示している。
図29上段において、ビデオオブジェクトユニットVOBUは、制御パックとしてのナビゲーションパック(NVパック)から次のNVパックの直前のパックまでを、再生および制御の単位として、構成されている。ノンシームレスアングル再生は、このVOBUを単位として実行される。一方、インターリーブドユニットILVUは、1以上のVOBUで構成され、シームレスアングル再生の単位として用いられる。
図29中段において、シームレスマルチアングル再生用セルデータ(図21のAGL_C#相当)は、アングル#1(AGL1−1〜AGL1−n)、アングル#2(AGL2−1〜AGL2−n)、アングル#3(AGL3−1〜AGL3−n)の順に配置され、これらのアングル#1〜#3がアングルブロック(インターリーブドブロック)としてまとめられている。
シームレスアングル切替では、アングル切替にともない再生画像が途切れてはいけない。アングル切替にともなう画像途切れを防ぐために、各アングルのデータ(ILVU)は、AGL1−1・AGL2−1・AGL3−1/AGL1−2・AGL2−2・AGL3−2/AGL1−3…のようにインターリーブ配置されている。
このように、アングルデータを比較的小さな単位(ILVU)に区切り交互配置して、DVDディスク10の記録トラック(図2)に物理的に記録する。そうすると、アングル切替が実行される際にディスクドライブ部の光ピックアップ(図示せず)がジャンプする物理的な間隔を小さくできる。
たとえば、図29中段〜下段において、アングル2(AGL2−2)の再生中にアングル3へシームレスにアングル切替する場合、図示しない光ピックアップが物理的にジャンプしなければならない間隔は、インターリーブドユニットの3つ分(AGL3−2・AGL1−3・AGL2−3)で済む(図21に示したように再生可能アングル数が最大9個の場合は、ジャンプ間隔は最大でILVU9個分)。この程度のジャンプ間隔(最大でILVU9個分)なら、再生装置のMPEGバッファメモリ(図示せず)に蓄えられたMPEGデコード後の映像を再生している間に、光ピックアップがアングル切替ジャンプを完了し新アングルのデータ読み出しを開始するように構成することが、技術的に可能である。
すなわち、それぞれのインターリーブドユニットILVUを、アングル#1、アングル#2、アングル#3の順にアングルブロックとしてまとめてインターリーブ配置することによって、アングル切替時に再生画像が途切れるのを防ぐ(つまりアングル切り替えをシームレスに行なう)ことが実用レベルで可能になる。
図29に図示した例におけるシームレスアングル切替動作について、もう少し具体的に説明する。
図29中段は、初期値としてアングル#2が選択されている場合を示している。その結果、図29のインターリーブブロック内では、1番目のアングル#1(AGL1−1)はスキップされ、1番目のアングル#2(AGL2−1)の先頭にジャンプして1番目のアングル#2(AGL2−1)が再生されることになる。同様に1番目のアングル#3(AGL3−1)および2番目のアングル#1(AGL1−2)がスキップされ、2番目のアングル#2(AGL2−2)の先頭にジャンプして2番目のアングル#2(AGL2−2)が再生されることになる。
図29下段は、図29中段で選択されたアングルの再生状態を示している。いま、2番目のアングル#2(AGL2−2)を再生中にアングル#3へのアングル切替要求が発生したとする。この場合、図29中段に示すように、2番目のアングル#2(AGL2−2)から3番目のアングル#3(AGL3−3)へジャンプして、3番目のアングル#3(AGL3−3)を再生することになる。
このようにして、各アングルのILVUを単位としてディスクドライブ部の光ピックアップが再生とジャンプを繰り返し、所定アングルの再生とシームレスアングル切替が実行される。
この再生とジャンプの繰り返しによるアングル切替を実行するために、NVパック86中のDSIパケット117(図16)に、図19に示すようなアングル情報テーブルが記録されている。このテーブルには、各アングル毎に次に再生するILVUの飛び先アドレスおよびサイズ情報が記録されている。
また、図19のアングル情報テーブル中の1つ(SML_AGL_Cn_DSTA)は図20に示すような構成を持ち、飛び先アドレス(そのアングル番号の次の飛び先を示す4バイトのアドレス情報)と、そのアングル番号の次の飛び先で再生されるアングルのサイズを含んでいる。
なお、図29のシームレスアングル切替の例において、2番目のアングル#2(AGL2−2)から2番目のアングル#3(AGL3−2)へ即座に切替わらないのは、次の理由による。すなわち、上記2つのアングル(AGL2−2とAGL3−2)は同一時間帯で再生されるアングルブロックを構成している。シームレスアングル切替の単位はアングル再生単位を構成する各々のILVUであるが、同一時間帯のILVU間(AGL2−2のILVUとAGL3−2のILVU)でアングル切替を行なうと動画再生の流れが時間的に不連続(ノンシームレス)となり、次のアングルブロック(AGL3−3)にならないと時間的に連続したシームレスなアングル切替が実行できない。このため、2番目のアングル#2(AGL2−2)から2番目のアングル#3(AGL3−2)へ即座に切替わらないようになっている。
図30は、後述する再生装置で使用されるメニューの構成を示すもので、システムメニューとユーザ操作機能との対応を説明する概念図である。再生装置で使用されるメニュー(モニタ部の画面上に適宜ポップアップされるもの)には、大別して、タイトルメニュー、ビデオタイトルセットメニュー、およびオプションメニューがある。そのうち、ビデオタイトルセットメニューにおける各メニューの呼び出しはメニューIDの内容に基づいて行われる。
すなわち、最初にメニューコールがあると、メニューID=0011bのルートメニュー用プログラムチェーンが呼び出される。その後、オーディオメニューを表示するときはメニューID=0101bのオーディオメニュー用プログラムチェーンが呼び出され、副映像メニューを表示するときはメニューID=0100bの副映像メニュー用プログラムチェーンが呼び出され、アングルメニューを表示するときはメニューID=0110bのアングルメニュー用プログラムチェーンが呼び出され、パートオブタイトル(チャプター)メニューを表示するときはメニューID=0111bのパートオブタイトルメニュー用プログラムチェーンが呼び出される。
再生装置のユーザ(視聴者)がアングル変更をするときは、メニューID=0110bのアングルメニュー用プログラムチェーンが適宜呼び出され、アングルメニューがモニタ部に表示される。(なお、アングルメニューをモニタ部へ出さずにアングル変更する場合もある。その場合は、現在どのアングルが再生されているのかを視聴者に通知するために、たとえば図示しない再生装置本体全面の表示パネルに現在再生中のアングル番号が表示される。)
図31は、DVDディスク10から再生されるマルチアングル映像情報のうち、特定のアングルの再生許可/再生禁止をユーザが選択設定するメニューを説明する図である。
いま、ユーザがリモートコントローラ5(その詳細は図48を参照して後述)のセットアップキー5yを押したとする。この場合、再生装置のシステムCPU部は、DVDディスク10に記録されたアングル情報(図13または図19参照)を参照し、選択可能なアングル番号(最大9)を検知する。検知されたアングル番号が#1〜#7であるとすれば、切替可能なアングル数は最大7個となる。この場合、システムCPU部は再生装置内のOSD部(図51を参照して後述)に、アングル番号#1〜#7それぞれの再生許可/禁止を設定するメニューの生成を指示する。
なお、図5のビデオマネージャ情報VMGI75は、図示しないが、ビデオマネージャ情報管理テーブルVMGI_MAT、タイトルサーチポインタテーブルTT_SRPTその他の情報を含んでおり、このタイトルサーチポインタテーブルTT_SRPTにも、アングル情報(選択可能なアングル数)が記述されている。
再生装置内のOSD部は、図示しないROMから図31に例示するような再生アングル選択メニューのデータを読み出す。このメニューは、ブルーバック画面(またはDVDディスク10から読み出されたビデオ画面)を背景として、モニタ部に出画される。
図31に示すメニュー画面において、ユーザは、リモートコントローラ5のカーソルキー5qの上向き三角マーク部分(カーソル↑)または下向き三角マーク部分(カーソル↓)を適宜操作ることによって、DVDディスク10に記録されているアングル番号#1〜#7のアングル選択を行なうことができる。このカーソル操作において、現在選択されているアングル番号は白黒反転処理あるいは色・コントラストの変更等によりハイライト表示される(図31ではアングル番号#3が現在選択されており、その番号が点々の網掛けで図示されている)。
図31に示すメニュー画面がOSD表示されているときに、リモートコントローラ5のエンターキー5sが押されると、現在選択されているアングル番号(図31では#3)のアングル再生状態の許可/禁止のハイライト表示がトグル切替される。たとえば、図31の図示状態においてエンターキー5sを1度押すと、ハイライト表示部分(図中の点々網掛け部分)が「禁止」の位置から「許可」の位置に変わり、エンターキー5sをもう1度押すと、ハイライト表示部分が「許可」の位置から「禁止」の位置に戻る。
以上のようなエンターキー操作で所望の再生許可/禁止状態を決めた後、カーソルキー5qにより選択アングル番号位置を変えると、エンターキー5sのトグル切替操作によりハイライト表示させていた部分(点々網掛け部分)の選択状態が確定し、その部分が別のハイライト表示(斜線網掛け)に変化する(たとえばアングル番号#5の斜線網掛けのようになる)。
ユーザが選択可能アングル番号#1〜#7の全てについて上記再生許可/禁止状態の設定を行なうと、たとえば図31に示すようになる。ここでは、選択可能アングル番号#1〜#7のうち、アングル番号#1、#2、#4および#7が実際に再生できるアングル番号となり、アングル番号#3、#5および#6のアングルは、DVDディスク10のアングルブロックに記録されていても再生実行時にマスクされ、DVDプレーヤで再生されないようになる。
たとえばクラシックのオーケストラを収録したDVDビデオのアングルブロックにおいて、アングル#1がコンサートの聴衆側(指揮者の背中側)からオーケストラ全体を捕らえたロングショットであり、アングル#2が指揮者の顔をオーケストラ側から捕らえたアップショットであり、アングル#3がコンサートの聴衆をオーケストラ側から捕らえたロングショットであり、アングル#4が第1バイオリン群を聴衆側から捕らえたミドルショットであり、アングル#5がビオラ〜コントラバス群を聴衆側から捕らえたミドルショットであり、アングル#6が管楽器群を聴衆側から捕らえたミドルショットであり、アングル#7が打楽器群を聴衆側から捕らえたアップショットであるとする。
上記オーケストラのアングルブロックを再生する場合、デフォルト状態では、ユーザ(視聴者)はアングル#1〜#7のどのアングルも選択的に視聴できる。しかし、図31に示すような再生アングル選択メニューの設定をしたあとは、アングル#3の聴衆、アングル#5のビオラ〜コントラバス群およびアングル#6の管楽器群を選択して再生することはできなくなる(つまり、アングル#3、#5、#6はマスクされる)。
この場合は、アングル#1のオーケストラ全体、アングル#2の指揮者、アングル#4の第1バイオリン群およびアングル#7の打楽器群が、再生可能なアングルとなる。これらの再生可能アングル(#1、#2、#4、#7)について、後述するオートアングル再生(マルチアングル情報が記録されたアングルブロックの再生中において、再生アングルを自動的に種々に変えてマルチアングル再生を行なうこと)または多画面同時表示(マルチアングルダイジェスト表示)が行われるようになる。
なお、ユーザが図31の再生アングル選択メニューで再生禁止をとくに設定しない場合は、DVDディスク10のアングルブロックに記録されたアングル番号#1〜#7のアングルは全て再生許可状態となるように、デフォルト設定される。
図32は、図31のメニューで設定された結果を保持するフラグセットを説明する図である。
図31に示す再生アングル選択画面においてユーザが設定した結果は、再生装置のシステムCPU内部のアングル番号決定部(図63の506)によって、図32に示すようなアングル番号に対応した9ビットのフラグセットに設定される。このフラグセットは、再生装置の内部RAMあるいは別途用意したEEPROM等に格納される。
後述するオートアングル再生(再生アングルを自動的に変えてアングルブロックの再生を行なうこと)またはマルチアングルダイジェスト表示(再生可能な夫々のアングル映像が小さく分割された複数表示領域上で同時再生されること)が実行される際、この内部RAM内のフラグセットが参照される。そして、禁止フラグ(ビット「1」)が立っていないアングル番号のアングル(つまりフラグがビット「0」のアングル)のみが、色々と切り替えられながら(あるいは一斉に)再生されることになる。
なお、図32のフラグセットの未使用アングル対応部分(図31例ではアングル#8とアングル#9)は、すべて禁止状態(ビット「1」)にしておく。これらの処理は、上述したアングル番号決定部(図63の506)によって実行できる。
図33は、図31のメニューを介して図32のフラグセットの各フラグを設定する動作を説明するフローチャートである。
ユーザがリモートコントローラ5(図48)のセットアップキー5yを押すと、再生装置(図45〜図47、図63〜図64)のモニタ部6に、種々な設定メニューの選択項目(図示せず)がOSD表示される。表示された設定メニューのうち、再生アングル選択メニューをリモートコントローラ5のカーソルキー操作およびエンターキー操作で選ぶと、モニタ部6に、図31に示すような再生アングル選択メニューがOSD表示される。
あるいは、リモートコントローラ5のアングルキー5angとメニューキー5nを同時に押すことにより、図31の再生アングル選択メニュー(OSD)を1アクションで呼び出すこともできる。この状態に入ると、図33の処理が開始される。
まず、再生装置のシステムCPU部は、DVDディスク10に記録されたアングル情報(図13または図19)を参照し、選択可能なアングル番号(最大9)を検知する。検知されたアングル番号が#1〜#7であるとすれば、切替可能なアングル数は最大7個となる。この場合、アングル数AGLmax=7を再生装置のCPU部が取得する(ステップST10)。
選択可能なアングル数(AGLmax=7)が判明したあと、図31のメニュー画面で最初にアクティブになるアングル番号AGLNの初期設定(AGLN=1)がなされる(ステップST12)。この初期設定により、図31のアングル番号#1がアクティブとなる。
ユーザが図31のメニューで特定アングルの再生を禁止に設定しない限り、初めは、全てのアングル#1〜#7が選択可能になっている。一方、再生対象アングルブロックが7個のアングルしか含んでいない場合を想定しているから、アングル#8、#9は再生不可能になっている。
再生不可能なアングルのフラグをビット「1」としているので、この場合の再生アングル許可/禁止フラグセットAGL_flag(図32)の内容は、9ビット目から1ビット目に向かって並べると、「110000000」に初期設定される(ステップST14)。
次に、選択可能なアングル数AGLmax=7、設定アングル番号初期値AGLN=1および再生アングル許可/禁止フラグセットの初期値AGL_flag=「110000000」が参照され、図31に示すような再生アングル選択メニューがOSD表示され(ステップST16)、ユーザからのキー入力待ちとなる(ステップST18)。
なお、ステップST12でアングル番号AGLNは「1」に初期設定されているので、最初はその番号「1」がハイライトされる(図31はアングル番号「3」がハイライトされた場合を例示している)。
ユーザがリモートコントローラ5のカーソルキー5qの「↓」キーを1度押すと(ステップST20イエス)、アクティブになるアングル番号AGLNが1つインクリメントされる(ステップST22)。この場合、AGLN=2となり、図31のアングル番号「2」がハイライト表示され、アクティブとなる。「↓」キーが反復して押され、インクリメントされたAGLNがAGLmax=7を超えると、AGLNは「1」に戻る。
ユーザがリモートコントローラ5のカーソルキー5qの「↓」キーは押さず(ステップST20ノー)、「↑」キーを1度押すと(ステップST24イエス)、アクティブになるアングル番号AGLNが1つデクリメントされる(ステップST26)。AGLN=1のときに「↑」キーが押されるとAGLN=0となるが、その場合はAGLNはAGLmax=7にセットされ、図31のアングル番号「7」がハイライト表示されて、アクティブとなる。「↑」キーが反復して押され、デクリメントされたAGLNがAGLmax=0になる度に、AGLNはAGLmax=7に戻る。
リモートコントローラ5のカーソルキー5qの「↓」キーまたは「↑」キーによりたとえばアングル番号「3」をアクティブとしその状態でリモートコントローラ5のエンターキー5sを押すと(ステップST28イエス)、アングル番号「3」に対応するフラグビットの内容が0から1に反転される(ステップST30)。同様な操作をアングル番号「5」および「6」に対して行うと、再生アングル許可/禁止フラグセットAGL_flagのビット内容は、図32に示すように、「110110100」となる。これにより、その後のオートアングル再生においては、アングル番号「1」、「2」、「4」、「7」だけが再生対象となり得るようになる。
図31の再生アングル選択メニューの設定がユーザの希望通りとなれば、ユーザは図2のリモートコントローラ5のエンドキー5endを押す(ステップST32イエス)。すると、図33の処理は終了する。
なお、図33の処理は、リモートコントローラ5のアングルキー5angとメニューキー5nを同時に押すことでも終了させることができる。
図34は、アングル自動切替の第1の例(乱数発生によるオートアングル)を説明するフローチャートである。
図33の処理により再生対象アングル番号が決定されたあとにリモートコントローラ5の再生キー5cが押されると、DVDディスク10の再生が開始される。そして再生箇所が図15または図21のアングルブロックに入ると、再生装置のCPU部は、そのアングルブロックにおけるアングル数(図31の例では7個)を取得する(ステップST40)。
これから再生するアングルブロックのアングル数AGLmax=7を取得したあと、再生装置のCPU部は、再生装置のメモリ内に格納された図32の再生アングル許可/禁止フラグセットAGL_flag=「110110100」を取得する(ステップST42)。
次に、その時点で(これから再生すべきアングル番号として)設定されているアングル番号AGLNが、取得したアングル数AGLmax=7を超えているかどうかチェックする。このAGLNがAGLmax=7を超えていれば(ステップST44イエス)、アングル番号AGLNをAGLmax以下の所定値、たとえば「1」にリセットする(ステップST46)。このときのAGLNがAGLmax=7以下であれば(ステップST44ノー)、ステップST46のリセット処理はスキップされる。
次に、再生装置のCPU部は、図27のセルカテゴリーC_CATをDVDディスク10から読み出し、DVDディスク10のプロバイダが書き込んでいるシームレスアングル変更フラグ(ビット24)の内容をチェックする(ステップST48)。
このシームレスアングル変更フラグがビット「1」であれば(ステップST50イエス)、そのアングルブロックは図21に示すようなILVUを単位とするシームレスアングルブロックということになる。この場合は、これから再生しようとするアングル番号のILVUの最初のVOBUの先頭ナビゲーションパック86(図16)から、DSIデータ115が読み取られる(ステップST52)。
このDSIデータは図19に示すようなシームレスアングル情報SML_AGLIを含んでいる。これから再生しようとするアングル番号が#1であれば、再生装置のCPU部は、このシームレスアングル情報SML_AGLI中のSML_AGL_C1_DSTAを参照し、そこから、アングル番号#1(AGLN=1)への飛び先アドレスおよびそのアングル番号のILVUのサイズを取得する(ステップST54)。
こうして取得したアングル番号#1(AGLN=1)への飛び先アドレスおよびそのアングル番号のILVUのサイズに基づいて、再生装置のCPU部はディスクドライブ部の読み取り動作を制御し、そのILVUを最後まで読み取り再生を実行する(ステップST56)。
このILVUの読み取りが終了すれば(ステップST58)、そのときのアングル番号#1(AGLN=1)の次のILVUの飛び先アドレスがサーチされる(ステップST58)。このサーチは、たとえば図29の例でいえば、AGL2ー1のILVUの読み取り終了後に、AGL2ー2のILVUがサーチされることに対応する。
上記サーチ後、オートアングル切替モードに入っていないときは(ステップST59ノー)、このサーチにより、次のILVUの最初のVOBUの先頭ナビゲーションパック86から、そのDSIデータ115が読み取られる(ステップST52)。以下、同様な操作(ST50イエス〜ST58)が反復される。
図27を参照して前述したシームレスアングル変更フラグがビット「0」であれば(ステップST50ノー)、そのアングルブロックは図15に示すようなVOBUを単位とするノンシームレスアングルブロックということになる。この場合は、これから再生しようとするアングル番号のVOBUが一定時間読み出され、その再生が実行される(ステップST61)。この一定時間を数秒とすると、1つのVOBUの再生時間は通常0.5秒程度なので、ステップST61では複数の連続したVOBUに対して読み取り・再生が行われる。このとき、再生中のVOBUの先頭ナビゲーションパック86(図9)から、PCIデータ113が読み取られる(ステップST62)。
このPCIデータは図13に示すようなノンシームレスアングル情報NSML_AGLIを含んでいる。これから再生しようとするアングル番号が#2であれば、再生装置のCPU部は、このノンシームレスアングル情報NSML_AGLI中のNSML_AGL_C2_DSTAを参照し、そこから、アングル番号#2(AGLN=2)への飛び先アドレスを取得する(ステップST64)。
こうして取得したアングル番号#2(AGLN=2)への飛び先アドレスに基づいて、再生装置のCPU部はディスクドライブ部(たとえば図63の30)の読み取り動作を制御し、その時点で再生されていた(たとえばアングル番号#1の)VOBUの画面をスチルさせて、その次の(たとえばアングル番号#2の)VOBUをサーチする(ステップST68)。
オートアングル切替モードに入っていないときは(ステップST59ノー)、このサーチにより、次のVOBU(それ以前と同じアングルのVOBU)が一定時間再生される(ステップST61)。以下、同様な操作(ST50ノー、ST61〜ST68)が反復される。
オートアングル切替モードに入っているときは(ステップST59イエス)、再生装置のCPU内部の乱数発生/カウント部(図63の504)により、1からAGLmax(=7)の間で乱数が発生される。それまでのアングル番号#1(AGLN=1)はこの乱数発生/カウント部が発生する乱数のアングル番号(1の場合もあり得るが1以外のアングル番号になる確率が高い)に置換され(ステップST60)、ステップST48へ戻る。以後、新たなアングル番号のアングルセルに対して、上記と同様な処理(ST52〜ST58のシームレス再生またはST61〜ST68のノンシームレス再生)が繰り返される。
なお、オートアングル切替モード(ステップST59)に入るかどうかは、再生装置のユーザが自由に決定できる。たとえば、リモートコントローラ5のセットアップキー5yを押して再生装置のモニタ部にセットアップメニューをOSD表示させる。このOSD表示にはオートアングル切替のオン・オフ設定部が設けられており、ユーザがリモートコントローラ5のカーソルキー5qおよびエンターキー5sを用いて「オートアングル切替=オン」を選択すれば、オートアングル切替モードに入ることになる(ステップST59イエス)。
図33の処理により設定された再生アングル許可/禁止フラグセットAGL_flagは、ステップST60の処理において、次のように利用することができる。
すなわち、再生装置のCPU内部の乱数発生/カウント部(図63の504)によりAGLmax値以下の乱数を発生させる。そして、システムCPUにより、「発生乱数」マイナス「1」だけ値”1”を左にビットシフトした値とAGL_flagとの論理積(ロジカルAND)をとる。そして、論理積が0となるとき、この発生した乱数値のアングル番号を、再生許可されたアングルとして取り扱う。
この乱数は、たとえばrandam(n;nは発生するmax値)関数等において発生する最大値(max値)を与えて、発生させることができる。このrandam(n)関数からの戻り値、および再生アングル許可/禁止フラグAGL_flagのビット値に基づいて、再生可能か否かの判定が行われる。
より具体的に説明すると、図31の例ではAGLmax=7であるから、randam(7)関数が使用される。この関数からの戻り値は「1」〜「7」のいずれかの値となる。いま、この戻り値が「4」であり、AGL_flagが”110・110・100”であると仮定する。
前記値”1”は、AGL_flagと同じビット数で表現すると、”000・000・001”である。この”000・000・001”を「4」ー「1」=「3」だけ左にビットシフトすると、”000・001・000”となる。このビット値”000・001・000”と前記AGL_flagのビット値”110・110・100”との論理積(AND)をとると、その結果は”000・000・000”となる。すなわち、再生アングル許可/禁止フラグAGL_flagの対応ビット(図32のアングル4のビット)の論理積演算結果が”0”で再生許可となり、アングル番号=「4」のアングルが再生されることになる。
一方、randam(7)関数の戻り値が「4」のときに前記再生アングル許可/禁止フラグAGL_flagが”110・111・100”となっておれば(つまりアングル4に再生禁止ビット1が立っておれば)、AGL_flag”110・111・100”と左3ビットシフト値”000・001・000”との論理積(AND)が演算される。この演算結果は”000・001・000”となる。つまり、再生アングル許可/禁止フラグAGL_flagの対応ビットが”1”で再生禁止となり、アングル番号=「4」のアングルは再生されない。この場合は、randam(7)関数から別の乱数(戻り値)を得て、上記論理積(AND)の演算結果のうち再生対象アングル番号の対応ビットが”0”となるまで(つまり再生許可状態が得られるまで)、乱数発生および論理積演算が繰り返される。
図35は、アングル自動切替の第2の例(アングル番号カウントによるオートアングル)を説明するフローチャートである。
図35は、図34のステップST60における乱数発生処理を、アングル番号のカウント処理ステップST60Aに置換したものである。
図34の乱数発生処理では、アングル自動切替モード(ステップST59イエス)では次にどのアングルが自動再生されるか予測がつかないが、図35のカウント処理では、アングル自動切替モード(ステップST59イエス)において次にどのアングルが自動再生されるか予測できる。
なお、ここでも再生アングル許可/禁止フラグセットAGL_flagを利用した処理が可能である。たとえば、アングル番号のカウント処理ステップST60Aにおいて、再生禁止されたアングル番号(図32の例においてビット”1”が立っている部分の対応アングル)をスキップしたカウントを行い、再生許可状態にあるアングル番号(図32の例においてビット”0”となっている部分の対応アングル)だけを再生するように構成できる。
図36は、アングル自動切替の第3の例(アングル切替周期を可変とした乱数発生によるオートアングル)を説明するフローチャートである。
図36は、図34のステップST52〜ST58におけるシームレスアングル再生処理およびステップST61〜ST68におけるノンシームレスアングル再生処理を、アングル再生の長さが変化するようにモディファイしたものである。図36の場合、シームレスのオートアングル再生中は、再生アングルが自動的に切り替わるのみならず、その再生周期も変化するようになっている。同様に、ノンシームレスのオートアングル再生中でも、再生アングルが自動的に切り替わるだけでなくその再生周期も変化する。
図37は、図36のアングル自動切替におけるシームレスアングル切替処理(ST70)の内容を説明するフローチャートである。
図36の処理でシームレスアングル変更フラグ=1が検出されると(ステップST50イエス)、図37のシームレスの再生周期可変オートアングル処理にエンターする。
まず、再生装置のCPU内部の乱数発生/カウント部(図63の504)から、ステップST60での乱数とは別の再生周期決定用乱数を発生させる。この再生周期決定用乱数は、これから再生しようとするアングルを構成するILVU(n個あるとする)のうち、いくつをそのアングルで再生するかを決める数値である。たとえば図21の場合でいえば、アングルを構成するILVUは6個(n=6)であり、乱数発生/カウント部は、1〜6の間で任意の再生周期決定用乱数を発生する。ここでは、発生された乱数が[3]であると仮定して説明を続ける。
再生周期決定用乱数=[3]が乱数発生/カウント部から発生されると、これから再生するILVUは「3つ」となる(ステップST701)。
再生対象アングル(たとえば図21のAGL_C#i)の3つの再生ILVUのうち、最初のILVU(たとえば図21のILVU#2)の先頭VOBUのナビゲーションパック86(図16)から、DSIデータ115が読み取られる(ステップST702)。
このDSIデータは図19に示すようなシームレスアングル情報SML_AGLIを含んでいる。これから再生しようとするアングル番号が#1であれば(AGL_C#i=AGL_C#1)、再生装置のCPU部は、このシームレスアングル情報SML_AGLI中のSML_AGL_C1_DSTAを参照し、そこから、アングル番号#1(AGLN=1)への飛び先アドレスおよびそのアングル番号のILVUのサイズを取得する(ステップST703)。そして、現在再生しているアングル番号#nのILVU#1を最後まで読み取り再生を実行する(ステップST704)。
このILVU#1の読み取りが終了すれば、切り替えるアングル番号#1(AGLN=1)のILVUの飛び先アドレスがサーチされる(ステップST705)。このサーチは、図21の例でいえば、ILVU#1の読み取り終了後に、ILVU#2がサーチされることに対応する。
こうして、3つのILVU(#2〜#4)のうちの1つ(#2)の再生終了後に次のILVU(#3)のサーチが実行されたあと、[2]に設定されていた再生周期決定用乱数=[ILVUの数]は1つデクリメントされ(ステップST706)、[1]となる。
こうしてデクリメントされた[ILVUの数=1]はゼロより小さくないので(ステップST707ノー)、ステップST702に戻り、次のILVU(#3)の読み出し・再生が実行される(ステップST704)。
以上のステップST702〜ST705の処理は、[ILVUの数]がゼロより小さくなるまで繰り返される。
アングル番号#1(AGLN=1)のILVU(#2〜#4)の読み出し・再生が3回繰り返されると、[ILVUの数]はゼロより小さくなる(ステップST707イエス)。すると、図36のステップST59へ処理がリターンする。
図37のステップST701で決定される再生ILVUの数(ステップST706の[ILVUの数]の初期値)は再生装置のCPU内部の乱数発生/カウント部(図63の504)から発生される乱数により不特定に変化するから、図36のステップST48、ST50、ST70、ST59、ST60のループを通る毎に、アングル再生の長さ(=ILVUの数)が変化することになる。
こうして再生長さ(再生周期)が変化するアングルがどのアングルになるかは、ステップST60の乱数処理により、決定される。
すなわち、図36および図37の処理によれば、再生アングル番号がステップST60によりランダムに変化し、ステップST70によりシームレスアングル再生の長さも毎回変化することになる。
図38は、図36のアングル自動切替におけるノンシームレスアングル切替処理(ST80)の内容を説明するフローチャートである。
まず、再生装置のCPU内部の乱数発生/カウント部(図63の504)から、ステップST60での乱数とは別の再生周期決定用乱数を発生させる。この再生周期決定用乱数は、これから再生しようとするアングルを構成するVOBU(m個あるとする)のうち、いくつをそのアングルで再生するかを決める数値である。たとえば図15の場合でいえば、アングルを構成するVOBUは6個(m=6)であり、乱数発生/カウント部は、1〜6の間で任意の再生周期決定用乱数を発生する。ここでは、発生された乱数が[2]であると仮定して説明を続ける。
再生周期決定用乱数=[2]が乱数発生/カウント部から発生されると、これから再生するVOBUは「2つ」となる(ステップST801)。
再生対象アングル(たとえば図15のAGL_C#i)の2つの再生VOBUのうち、最初のVOBU(たとえば図15のVOBU#2)のナビゲーションパック86(図9)から、PCIデータ113が読み取られ、そのVOBU#2の再生が実行される(ステップST802)。
このVOBU#2の再生が終了したあと、[2]に設定されていた再生周期決定用乱数=[VOBUの数]は1つデクリメントされ(ステップST803)、[1]となる。
こうしてデクリメントされた[VOBUの数=1]はゼロでないので(ステップST804ノー)、ステップST802に戻り、次のVOBU(#3)の制御パック(PCI)取り込みおよびそのVOBUの再生が実行される。
以上のステップST802の処理は、[VOBUの数]がゼロになるまで繰り返される。
アングル番号#i(AGLN=i)のVOBU(#2〜#3)の読み出し・再生が2回繰り返されると、[VOBUの数]はゼロになる(ステップST804イエス)。すると、[VOBUの数]がゼロになったときのVOBU(VOBU#3)のナビゲーションパックからPCIデータが読み出される(ステップST805)。
このPCIデータは図13に示すようなノンシームレスアングル情報NSML_AGLIを含んでいる。これから再生しようとするアングル番号が#1であれば(AGL_C#i=AGL_C#1)、再生装置のCPU部は、このノンシームレスアングル情報NSML_AGLI中のNSML_AGL_C1_DSTAを参照し、そこから、アングル番号#1(AGLN=1)への飛び先アドレスを取得する(ステップST806)。
そのあと、再生装置のCPU部は、直前に再生していたVOBU(#3)の画面をスチルにしてから、取得したアングル番号#1(AGLN=1)への飛び先アドレスに基づいて、アングル番号#1のVOBU#4をサーチし(ステップST807)、図36のステップST59へ処理がリターンする。
図38のステップST801で決定される再生VOBUの数(ステップST803の[VOBUの数]の初期値)は再生装置のCPU内部の乱数発生/カウント部(図63の504)から発生される乱数により不特定に変化するから、図36のステップST48、ST50、ST80、ST59、ST60のループを通る毎に、アングル再生の長さ(=VOBUの数)が変化することになる。
こうして再生長さ(再生周期)が変化するアングルがどのアングルになるかは、ステップST60の乱数処理により、決定される。
すなわち、図36および図38の処理によれば、再生アングル番号がステップST60によりランダムに変化し、ステップST80によりノンシームレスアングル再生の長さも毎回変化することになる。
図39は、図34〜図36のいずれかのアングル自動切替モードにおいて、再生アングルが切り替えられた場合の再生画面の変化を例示している。
再生アングルが(ユーザの意識から離れて)自動的に切替えられると、何処でどのアングルに切替わったのか、ユーザには分からなくなる。特に、ランダムにアングル切替が実行された場合は、なおさらである。
そこで、図39に示すように、アングル自動切替時(オートアングル・オン)には、再生装置のOSD部から現在再生中のアングル番号を示す文字または記号を発生させ、それを再生中のアングル画像にスーパーインポーズする。このようにすれば、ユーザは、スーパーインポーズされたオートアングル再生中のアングル番号(AUTO−ANGLE#4、AUTO−ANGLE#7のように再生アングルに応じて変化する)によって、現在再生中のアングルが何であるかを知ることができる。
なお、オートアングル再生中のアングル番号(AUTO−ANGLE#4、AUTO−ANGLE#7等)は、常に再生画面に表示させておく必要は、必ずしもない。セットアップメニューを用いたユーザ設定により、アングル変更が自動的になされてから一定時間(数秒間程度)だけアングル番号を表示し、この一定時間経過後はアングル番号(AUTO−ANGLE#4、AUTO−ANGLE#7等)を消去するようにしても良い。あるいは、セットアップメニューを用いたユーザ設定により、アングル変更が自動的になされてもアングル番号(AUTO−ANGLE#4、AUTO−ANGLE#7等)が全く表示されないようにしても良い。
図40は、後述する図45〜図47、図63のいずれかの装置の一部を変更して得られるマルチアングル自動切替再生システムの要部構成を説明するブロック図である。
通常、マルチアングル映像には対応する音声が伴っている。その場合、この音声の内容変化に基づいて再生アングルの自動切替を行うことが可能になる。
すなわち、DVDディスク10に記録された音声データ(オーディオパック)は、システムプロセサ部54からオーディオデコーダ部60に転送される。オーディオデコーダ部60は、再生装置のシステムCPU部50の制御下で、再生中のアングルに関連したオーディオパックのデジタルデータをデジタル・アナログコンバータDAC644Aに転送する。このDAC644Aは、受け取ったオーディオデータのビットストリームを対応するアナログ信号にD/A変換する。変換されたアナログオーディオ信号は、出力回路644Bで適宜増幅され、外部のスピーカ部8L/8Rへ出力される。
DAC644Aで処理されたアナログ音声信号(またはデジタル音声データ)は、音声レベル検出部646に入力される。音声レベル検出部646は、入力されたアナログ音声信号の信号レベル(またはデジタル音声データのデータ値)を検出する。検出された信号レベル(データ値)は、音声レベル判定部648において所定の判定レベル(判定データ)と比較される。検出された信号レベル(データ値)が所定の判定レベル(判定データ)を超えていれば、音声レベル判定部648は、アングル切替タイミングであると判定し、その旨を再生装置のシステムCPU部に通知する。
図41は、アングル自動切替の第4の例(音声レベル検出によるオートアングル)を説明するフローチャートである。
図41の処理は、図34の乱数発生オートアングル処理に、音声レベル検出工程(ステップST69)を付加したもので、図40のハードウエアにより実施される。図41のステップST40〜68の処理は図34の場合と同様なので、その説明は省略する。
図40の構成は、図41の手順にしたがって、次のような動作を行なうことができる。
いま、DVDディスク10にあるロックバンドのライブコンサートが収録されており、そのコンサートの種々なシーンが複数のカメラで撮影収録される場合を想定する。たとえば5台のカメラで、「バンド全体」、「ボーカリストのみ」、「ギタリストのみ」、「ベーシストのみ」、「ドラマーのみ」が、それぞれマルチアングル収録されているとする。そして、「バンド全体」のアングルにはバンド全体の演奏音のオーディオパックがリンクされており、「ボーカリストのみ」のアングルにはボーカルが強調されたオーディオパックがリンクされており、「ギタリストのみ」のアングルにはリードギターが強調されたオーディオパックがリンクされており、「ベーシストのみ」のアングルにはベースギターが強調されたオーディオパックがリンクされており、「ドラマーのみ」のアングルにはドラム・パーカッションが強調されたオーディオパックがリンクされているとする。
最初、バンド全体のアングルである曲のイントロ部分が再生されており、そのイントロが終了して演奏音が急に大きくなったとする。この演奏音のレベル変化は音声レベル検出部646+音声レベル判定部648で検出され(図41のステップST69イエス)、アングル自動切替のタイミングが来たことが、再生装置のCPU部に通知される。
すると、オートアングルモードであれば(ステップST59イエス)、再生装置のCPU部は、ステップST60で自動発生されたアングル番号に基づいて、ディスクドライブ部が別アングルのセルのILVU(またはVOBU)を読み取るように制御する(ステップST60)。
その結果、たとえばボーカリストが自動選択されたとすれば、ボーカリストのアングル映像とともに、この映像にリンクしたボーカル強調音声が再生されるようになる。また、ドラマーが自動選択されたとすれば、ドラマーのアングル映像とともに、この映像にリンクしたドラム・パーカッションの強調音声が再生されるようになる。
なお、図41の乱数発生によるアングル番号自動決定処理(ST60)は、図35あるいは図44に示すようなアングル番号カウント処理(ST60A;アングル番号のインクリメント処理あるいはデクリメント処理)に置き換えても良い。
図40の構成において、アングル自動切替のための音声レベル検出にアナログ音声信号を利用する場合は、たとえば次のような処理を行なうことができる。
すなわち、入力信号レベルのうち必要に応じて200Hz〜2kHz程度の中音域信号をバンドパスフィルタを介して取り出す(意図しないノイズ成分で音声レベルによるアングル自動切替が誤動作するのを防ぐため)。取り出した中域音声信号を検波しその音声信号振幅(またはその信号のエンベロープレベル)を検出する(音声レベル検出部646)。
検出した信号振幅(エンベロープレベル)をたとえば映像信号の1フレーム周期毎(標準NTSCのカラーTV信号では1/30秒毎)にサンプリングし、サンプル値(直流レベル)を一旦ラッチする。ラッチしたサンプル値はアナログコンパレータで所定の基準値と比較される。サンプル値が基準値を超えたときに、コンパレータ(音声レベル判定部648)から音声検出信号(ローレベルからハイレベルに変化した2値信号)が出力される。
再生装置のCPU部は、この音声検出信号がハイレベルに変化する信号エッジに応答して、アングル自動切替を実行する(図41のステップST69イエス、ST59イエス、ST60の処理)。コンパレータ(音声レベル判定部648)から出力される音声検出信号がハイレベルからローレベルに変化した場合あるいはローレベル状態にあるときは、アングル自動切替は実行されない(図41のステップST69ノー)。
なお、上記200Hz〜2kHz程度のバンドパスフィルタは常に必要なものではない。S/Nの良い音源の場合はこのバンドパスフィルタは不要なことも多い。一方、たとえば車の走行音等の騒音がある中で人声に反応するアングル自動切替を行なう場合は、その騒音環境に応じて通過帯域幅を狭めたバンドパスフィルタ(あるいはハイパスまたはローパスフィルタ)で目的の人声を検出するようにできる。
図40の構成において、音声レベル検出にデジタル音声信号(16〜24ビットリニアPCM)を利用する場合は、たとえば次のような処理を行なうことができる(ここでは上記フィルタを使用しない場合を想定する)。すなわち、D/A変換前の16〜24ビットデジタル音声データのうち上位8ビットを8ビットレジスタにセットする(下位8〜16ビットは最大音量レベル(フルビットで0dB)からー48dB以下の小音量レベル情報のデータであるため、ここでは無視する)。
8ビットレジスタにセットされた音声データが「00000000」なら音声レベルはー48dB以下の微少音量レベルであり、アングル自動切替は実行しない(図41のステップST69ノー)。
8ビットレジスタにセットされた音声データが、LSB〜MSBのビット並びでいって「11110000」なら、音声レベルはー24dBの小音量レベルであるが、バラード等を歌う人声はこの程度のレベルに対応するため、アングル自動切替を実行する(図41のステップST69イエス、ST59イエス、ST60の処理)。
なお、再生対象のアングルブロックにおいてボーカリストのアングル番号が事前に分かっているときは、音声データ=「11110000」が検出されたときにボーカリストのアングル番号をサーチする処理(図41のステップST60でボーカリストのアングル番号を設定したあとの、ST58またはST68)を実行するように、再生装置のCPU部をプログラミングしてもよい。その際、音声データ=「11110000」がボーカルから得られたものなのか伴奏音から得られたものなのかの区別は付かないから、ボーカル再生が開始されたら必ずボーカルアングルに切り替わるという保証はできない。しかし、音声レベル変化に応答したアングル自動切替は機能する。
8ビットレジスタにセットされた音声データが、LSB〜MSBのビット並びでいって「11111100」なら、音声レベルはー12dBの中音量レベルとなる。多くの音楽演奏音はこの程度のレベルに対応するため、アングル自動切替を実行する(図41のステップST69イエス、ST59イエス、ST60の処理)。この場合は、音声データ=「11111100」の音源種類は特定できない場合が多いので、アングル切替はランダムに実行するとよい(図41のステップST60)。
図42は、表示エリアがn分割された画面(ここでは4分割)にn個の再生可能アングル映像を表示し、そのうち現在選択されているアングル映像を動画で表示する場合を説明する図である。
ディスクに記録されたアングルブロック内のアングルの数がたとえば4つの場合には、図42のようにモニタ画面を4分割して表示することができる。この4分割画面は、再生装置のフレームメモリ部(図45〜図47、図63の642)に展開され、モニタ部に送られる。
表示画面をn分割してn個のアングル映像を同時に表示する場合、まずn個の各アングルにおける開始アドレスとサイズが設定される。シームレスアングルブロックに4個のアングルセルが記録されており、それらを4分割されたモニタ画面に表示する場合を例にとると、図42上段に示すように、モニタ部の左上部分にアングル#1が動画映像として再生される。このとき、アングル#2〜#4は静止画となっている。(現在のDVDビデオ規格では1つのアングルブロック内で最大9個のアングルセルを持つことができるので、分割数nは最大9となる。)
アングル#1の読み取り再生が所定のILVU数分終了すると、アングル切替先の新たなILVUに光ピックアップ(図示せず)がトレースジャンプし、図42下段のように、次のアングル#2が動画映像となって再生される。このとき、アングル#1、#3、#4は静止画となる。
このようにして、順次アングル自動切替再生を実行して、アングル最大(ここではAGLmax=4)まで再生が終わると、再生アングルがアングル#1に戻る。以後、アングル#1〜#4がサイクリックに再生される(後述する図43のアングルインクリメント処理ST60Aを利用する場合)。
あるいは、再生アングルをランダムに切り替えながら、アングル#1〜#4をサイクリックに再生することもできる(前述した図34の乱数アングル処理ST60を利用する場合)。
再生装置のビデオデコーダ部が2〜4個のMPEGデコーダを持ち、2〜4個のMPEGエンコードされたビデオストリーム(2〜4個のアングルセルデータ)を同時に別々にデコードできるようになっている場合は、図42の4分割画面のうち任意の画面(1〜4画面)を動画映像とすることもできる。
たとえば、再生装置が走査線525本で水平解像度500本の通常ビデオ(デジタルNTSC)および走査線1050本で水平解像度1000本の高解像度ビデオ(デジタルハイビジョン)の双方に対応したDVDプレーヤであり、ハイビジョンDVDディスク再生を4つのMPEG2デコーダの並列処理で実行しているとする。このようなDVDプレーヤでは、NTSCのマルチアングルDVDディスクを再生する場合は4つのMPEGデコーダを使用できるから、図42の4分割画面の映像を全て動画映像とすることが可能になる。
また、上記のように複数の(ここでは4つ)MPEGデコーダを用いて複数のビデオストリームを同時に並列デコードできる場合であって、充分な大きさのバッファメモリが利用できる場合は、図42の4分割画面の映像は、図15または図21のアングルセル(AGL_C#i)の映像でなく、図5の複数のプログラムチェーン(PGC#1〜PGC#k)の映像とすることも可能である。
なお、図42は4つの画面をタイリング配置した場合を例示しているが、オーバーラッピングウインドウを用いて4画面を表示することもできる。たとえば、図42の上段の場合でいえば、動画再生されるアングル#1をフルスクリーン表示し、スチル画再生状態のアングル#2〜#4を、アングル#1の表示画面上にポップアップした小さなウインドウに出画させるようにしても良い。この場合、図42の下段に示すように動画再生されるアングルが#2に切り替えられると、アングル#2の動画映像がフルスクリーン表示され、アングル#1、#3、#4のスチル画が3つの小ウインドウで表示されるようになる。
図43は、アングル自動切替の第5の例(n分割表示のオートアングル)を説明するフローチャートである。
図33の処理により再生対象アングル番号が決定されたあとにリモートコントローラ5の再生キー5cが押されると、DVDディスク10の再生が開始される。そして、再生箇所が図15または図21のアングルブロックに入ると、再生装置のCPU部は、そのアングルブロックにおけるアングル数AGLmax(図42の例では4個)およびこれから再生される現アングル番号AGLN(図42上段の例では#1)を取得する(ステップST40A)。
こうして獲得したアングル数AGLmax(=4)に基づき、再生装置のフレームメモリへの各アングルの書込位置および書込サイズが決定される(ステップST43)。
たとえばフレームメモリに展開されるビットマップ画像の1フレームが640X480ドットの解像度を持ち、各ドットが8ビット階調で表現される場合を考えてみる。この場合、獲得アングル数分の均等分割表示を行なうなら、1フレームが320X240ドットの小画面4つに分割される。そして、第1の小画面(水平1〜320ドットの位置;垂直1〜240ドットの位置)がアングル#1に割り当てられ、第2の小画面(水平321〜640ドットの位置;垂直1〜240ドットの位置)がアングル#2に割り当てられ、第3の小画面(水平1〜320ドットの位置;垂直241〜480ドットの位置)がアングル#3に割り当てられ、第4の小画面(水平321〜640ドットの位置;垂直241〜480ドットの位置)がアングル#4に割り当てられる。
あるいは、動画表示する1つのアングルをフルスクリーン表示し、それ以外のアングルを小ウインドウにスチル表示するなら、次のように1フレームの割り当てを行なっても良い。
すなわち、動画表示アングルAGLN=xにフルスクリーン(640X480ドット)を割り当て、第1のスチル表示アングルAGLN=y1に第1ウインドウフレーム(水平40〜160ドットの位置;垂直50〜140ドットの位置)を割り当て、第2のスチル表示アングルAGLN=y2に第2ウインドウフレーム(水平40〜160ドットの位置;垂直190〜280ドットの位置)を割り当て、第3のスチル表示アングルAGLN=y3に第3ウインドウフレーム(水平40〜160ドットの位置;垂直330〜420ドットの位置)を割り当てる。この場合、フルスクリーンフレーム(AGLx)の左上に90x120ドットの第1ウインドウフレーム(AGLy1)がポップアップ表示され、フルスクリーンフレームの左寄り中央に90x120ドットの第2ウインドウフレーム(AGLy2)がポップアップ表示され、フルスクリーンフレームの左下に90x120ドットの第3ウインドウフレーム(AGLy3)がポップアップ表示される。
上記フルスクリーン+3ポップアップウインドウの表示において、これから再生されるものとして選択された現アングル番号AGLN(図42上段の例ではAGLx=#1)の動画がフルスクリーン表示され、第1の非選択アングル番号(図42上段の例ではAGLy1=#2)のスチル画が第1ウインドウフレームに表示され、第2の非選択アングル番号(図42上段の例ではAGLy2=#3)のスチル画が第2ウインドウフレームに表示され、第3の非選択アングル番号(図42上段の例ではAGLy3=#4)のスチル画が第3ウインドウフレームに表示される。
以上のようにして各アングルに対するフレームメモリへの書込位置および書込サイズを決定したあと、その時点で(これから再生すべきアングル番号として)設定されているアングル番号AGLNが、取得したアングル数AGLmax=4を超えているかどうかチェックする。このAGLNがAGLmax=4を超えていれば(ステップST44イエス)、アングル番号AGLNをAGLmax以下の所定値、たとえば「1」にリセットする(ステップST46)。このときのAGLNがAGLmax=4以下であれば(ステップST44ノー)、ステップST46のリセット処理はスキップされる。
以上のようにして、これから再生すべきアングル番号AGLNが取得したアングル数AGLmax=4を超えない状態にしてから、これから再生すべきアングル番号AGLN(ここではアングル#1)のフレームメモリへの書込位置および書込サイズを指定する(ステップST47)。
図42のように均等4分割表示の場合は、ステップST47において、第1の小画面(水平1〜320ドットの位置;1〜240ドットの位置)がアングル#1に割り当てられる。
それ以後は、ステップST48〜ST58およびステップST61〜ST68まで、図34と同様な処理が行われる。
図34ではステップST58あるいはST68の飛び先アドレスサーチのあとにアングル自動切替モードに入っているかどうかのチェックステップST59があるが、図43ではこのチェックステップを省略している(つまりST58あるいはST68の処理が済むと必ず、ステップST60Aにおいて動画再生されるアングル番号が変更される。
なお、図43のアングル番号インクリメント処理ステップST60は、アングル番号デクリメント処理でも良いし、図34のような乱数発生処理ステップST60と置換されても良い。
以上の説明は実質的に同一の場面を異なるカメラアングルで収録したマルチアングルの場合で説明したが、この発明の自動切替再生システムは、異なる場面の種々なシーンを収録したマルチシーンに対しても、同様に適用できる。たとえば、図42の左上画面#1をサラリーマンが走るシーンとし、右上画面#2を図39のようなスポーツカーの走行シーンとし、左下画面#3を野球のホームランシーンとし、右下画面#4をボクシングの試合のシーンとしても良い。
図44は、アングル自動切替の第6の例(アングル切替周期を可変としたアングル番号カウントによるオートアングル)を説明するフローチャートである。
図44は、この発明の他の実施形態に係るアングル自動切替の第6の例(アングル切替周期を可変としたアングル番号カウントによるオートアングル)を説明するフローチャートである。このフローチャートは、図36の乱数発生処理ステップST60をアングル番号インクリメント/デクリメント処理ステップST60Aに置換したもので、その他の処理ステップSTは共通している。
ところで、DVDーROMドライブでDVDビデオが再生できるようになっているパーソナルコンピュータ(図64を参照して後述)において、この発明のオートアングルをソフトウエアで実施することは可能である。その場合、パーソナルコンピュータにインストールされるオートアングルソフトウエアは、図33〜図44の処理に対応する処理をプログラミングしたものとなる。
このようにパーソナルコンピュータでオートアングルをプログラミングする場合は、たとえば図35のアングル番号インクリメント処理ステップST60Aをもう少し高度なものにできる。
たとえば、図31のように設定されたアングル再生において、アングル番号を単純にインクリメントさせると、アングル番号#1、#2、#4、#7、#1、#2…のようにアングル番号が自動的に切り替わる。が、これをパーソナルコンピュータのプログラミングにより、#1、#7、#4、#2、#4、#7、#1、#7…のような、ユーザが希望する順番のオートアングル再生に発展させることもできる。
以上のようなオートアングルプログラムは、フロッピーディスク、CD−ROM、DVD−ROMあるいは通信媒体を介して、DVDドライブ付のパーソナルコンピュータに個別にインストールすることができる。
なお、図34〜図44を参照して説明したオートアングルは、特定の1アングル映像だけがTVモニタ上に表示されている場合に限定されない。図42に例示するように複数のアングル映像がTVモニタ上で同時表示される場合において、各アングル画面毎に別々にオートアングル(アングル自動切替)が実行されるようにすることも可能である。
図45は、マルチアングルシーンのダイジェスト表示システムが組み込まれた第1の再生装置の全体構成を説明するブロック図である。
この再生装置は、ユーザ操作を受け付けるリモートコントローラ5、リモートコントローラ5の操作状況を受信するリモートコントローラ受信部4A、再生装置本体側でユーザ操作を受け付けるキー入力部4、およびユーザによる操作結果やDVDディスク(光ディスク)10の再生状況等をユーザに通知するもので再生装置本体(および/またはリモートコントローラ)に設けられたパネル表示部4Bを備えている。それ以外の外部装置としては、モニタ部6およびスピーカー部8L/8Rが用意されている。
キー入力部4、パネル表示部4B、リモートコントローラ5およびモニタ部6は、視覚上のユーザーインターフェイスを構成している。モニタ部6は、DVDディスクの再生映像モニタとして使用されるだけでなく、オンスクリーンディスプレイOSDの表示手段としても利用される。このモニタ部6は、直視型のCRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイに限定されるものではなく、直視型ディスプレイの他に、大スクリーンにOSD情報を含む映像を投射するCRT型プロジェクタ、液晶型プロジェクタあるいはマイクロミラー型プロジェクタであっても良い。
聴覚上のユーザーインターフェイスを構成する部分としては、スピーカー部8L/8Rを備えている。ここでは簡単な例として2チャネルステレオペアのスピーカ部8L/8Rを示しているが、より多チャネルのデジタルサラウンド(AC−3、DTS、SDDS等)に対応するために5組以上のスピーカが用意されることもある。
リモートコントローラ5からのユーザ操作情報は、リモートコントローラ受信部4Aを介して、再生装置全体の動作を制御するシステムCPU部50に通知される。キー入力部4からのユーザ操作情報は、CPU部50に直接通知される。このCPU部50によって、ユーザ操作情報に対応した再生装置の動作状況(各種設定状態やDVDディスクの再生情報)が、適宜、パネル表示部4Bに表示される。
再生装置のシステムCPU部50は、所定の処理プログラムにより構築されるアングル自動切替部500を備えている。このアングル自動切替部500は、マルチアングル映像の切替再生の周期を決定する再生周期決定部502と、複数アングルの同時表示およびその中で動画表示されるアングル番号と表示タイミングを判断する同時表示制御部504Aと、ユーザ指定のアングル番号への切り替え表示、副映像・音声の同時再生、アングル番号の画面上への同時表示等の制御を行う選択制御部506Aとを含んでいる。この構成により、システムCPU部50は、アングル多画面の表示制御(マルチアングルのダイジェスト表示制御)を行えるようになる。
なお、アングル切替をILVU単位で行うときは同一アングルの連続動画再生時間(周期)は任意に決定できる。このアングルの連続動画再生時間(周期)はシステムCPU部50内の再生周期決定部502で管理できる。
また、このアングル自動切替部500は、自動切替の対象となるアングル番号を乱数発生あるいはアングル番号カウントにより発生する乱数発生/カウント部(図63の504)、およびユーザが再生許可状態に指定したアングル番号に関して自動切替の対象となるアングルを決定するアングル番号決定部(図63の506)も含むことができる。この構成により、システムCPU部50は、マルチアングル映像が記録された部分において再生アングルを自動的に切り替える制御(オートアングル制御)も行えるようになる。
システムCPU部50には、メモリ(RAMおよびROM)52およびメモリインターフェイス(メモリI/F)53が接続されている。メモリ52のROMには再生装置の動作制御に用いる各種処理プログラムが格納され、メモリ52のRAMはワークエリアとして使用される。このメモリ52の入出力制御は、メモリI/F53を介して行われる。
CPU部50は、メモリ52のRAMをワークエリアとして使用し、メモリ52のROMに格納された各種処理プログラムに基づいて、ディスクドライブ部30、システムプロセサ部54、ビデオデコーダ部58、オーディオデコーダ部60、副映像デコーダ部62、およびD/A変換・再生処理部64の動作を制御する。
ディスクドライブ部30は、再生装置本体のトレイ(図示せず)にセットされたDVDディスク10を回転駆動するとともに、DVDディスク10から記録データ(動画情報・静止画情報を含む主映像データ/ビデオデータ、字幕情報・メニュー情報を含む副映像データ、音声情報を含むオーディオデータ、DVDディスクのプロバイダが意図した再生制御を行なうためのナビゲーションデータ等)を読み出す。読み出されたデータは、ディスクドライブ部30において、信号復調およびエラー訂正等の信号処理を受け、パック形式のデータ列(図7参照)となって、システムプロセサ部54に送られる。
なおディスクドライブ部30からのデータ列においては、ナビゲーションパック以降の3種類のパックの並び順は任意である。また、ナビゲーションパック以降のパックの種類は、3種類以下(なし、1種類、または2種類)の場合もあり得る。これらのパックのうち、DVDビデオにおけるマルチアングル再生には、最低限ナビゲーションパックとビデオパックが必要となる。
システムプロセサ部54は、DVDディスク10から再生されたデータに含まれる種々なパケットの種別を判断して、そのパケット内のデータを対応する各デコーダ(58〜62)へ転送するパケット転送処理部(図示せず)を内蔵している。
また、システムプロセサ部54、ビデオデコータ部58、オーディオデコーダ部60および副映像デコーダ部62は、それぞれ、動作タイミングを知るためのシステムタイムクロック(STC)およびシステムCPU部50からの指令・情報等を一時格納するレジスタ(図示せず)を含んでいる。
システムプロセサ部54内の前記パケット転送処理部は、ディスクドライブ部30からのパック形式データ列を、4種類のパック(ナビゲーションパック、ビデオパック(主映像パック)、副映像パック、およびビデオパック)に切り分ける。切り分けられたパックそれぞれには、転送時間データおよびデータの種類を示すIDデータが記録されている。
システムプロセサ部54は、これらの転送時間データおよびIDデータを参照して、ビデオパック、副映像パック、およびビデオパックを、それぞれ、ビデオデコーダ部58、副映像デコーダ部62、およびオーディオデコーダ部60へ、転送する。
また、システムプロセサ部54は、ナビゲーションパック内の制御データを、メモリI/F53を介してメモリ(RAM)52に転送する。メモリI/F53はこのRAM52への入出力を制御するインターフェイス回路である。このRAM52は転送された制御データを一時記憶する。CPU部50は、RAM52内に記憶された制御データを参照して、再生装置本体の各部の再生動作を制御する。
ビデオデコーダ部58は、システムプロセサ部54から転送されてきたビデオパック内のMPEGエンコードされたビデオデータをデコードし、圧縮前の映像データを生成する。
副映像デコーダ部62は、システムプロセサ部54から転送されてきた副映像パック内のランレングス圧縮された副映像データをデコードし、圧縮前のビットマップ副映像データを生成する。
この副映像デコーダ部62には、システムプロセサ部54からの副映像データをデコードする副映像デコーダの他に、デコード後の副映像データに対してハイライト処理を行うハイライト処理部(図示せず)が設けられている。
上記副映像デコーダは、所定の規則にしたがってランレングス圧縮された2ビット単位の画素データ(強調画素、パターン画素、背景画素等を含む)を伸長し元のビットマップ画像を復元するものである。
上記ハイライト処理部は、システムCPU部50から供給されるハイライト情報(たとえばメニュー選択選択項目)が表示される矩形領域を示すX・Y座標値、色コード、およびハイライト色/コントラスト値に応じて、対応するハイライト処理を行うものである。
このハイライト処理は、モニタ部6上での視覚ユーザーインターフェイスにおいて、ユーザが表示された特定のアイテム(再生音声言語の種類や再生字幕の使用言語の種類等の特定項目を選択するボタン)を容易に認知できるようにする手段として利用できる。
デコード後の副映像データの画素毎の色とコントラストが前記ハイライト情報に応じて変更されると、この変更後の副映像データはビデオプロセサ部640内の画像合成部(図示せず)に供給される。この画像合成部においてデコード後の主映像データ(ビデオデータ)とハイライト処理後の副映像データ(字幕、メニューなど)が合成され、その合成画像がモニタ部6で表示されるようになる。
前述したメモリ52は、副映像メニュー、オーディオメニュー、アングルメニュー、チャプター(プログラム)メニューなどのスタートアドレスを格納するメニューテーブルを含んでいる。これらのメニューの特定部分を強調するのに、前記ハイライト処理が利用される。
オーディオデコーダ部60は、システムプロセサ部54から転送されてきたオーディオパック内のオーディオデータをデコードし、モノラル、2チャネルステレオ、あるいは多チャネルステレオの音声データを生成する。オーディオパック内のオーディオデータが圧縮エンコードされたデータ(MPEG、ACー3、DTS等)の場合はそのデコード処理もオーディオデコーダ部60内部で実行される。
ビデオデコーダ部58でデコードされた映像データ(通常は動画信号)および副映像デコーダ部62でデコードされた副映像データ(通常は字幕またはメニューのビットマップデータ)は、ビデオプロセサ部640に転送される。このビデオプロセサ部640内において、映像データと副映像データは所定の割合で混合され、表示用のビデオデータ(デジタル)が生成される。生成されたビデオデータは、ビデオエンコーダ641を介して最終的なアナログ映像信号(コンポジットビデオ信号、セパレートS信号、あるいはコンポーネント信号Y/Cr/CbまたはY/R−Y/B−Y)となって、モニタ部6に出力される。
ビデオデコーダ部58でデコードされた映像データが映画の本編部分のときは、副映像データは通常はユーザが選択した言語の字幕であり、字幕入りの映画本編がモニタ部6で上演される。
ビデオデコーダ部58でデコードされた映像データが映画のメニュー部分のときは、副映像データは通常はメニューを構成する文字およびユーザ選択ボタン(適宜ハイライト処理される)となる。この場合は、映像データによりメニューの背景(静止画または動画)がモニタ部6に表示され、副映像データによりユーザ選択操作に対応して表示が変化するボタンが背景画の上に重なって表示される。
なお、ビデオプロセサ部640はオンスクリーンディスプレイの表示データを発生するOSD部(図51参照)を具備することができる。リモートコントローラ5等からのユーザ操作はシステムCPU部50で処理され、その処理結果はCPU部50からビデオプロセサ部640のOSD部に送られる。OSD部は、システムCPU部50からの処理結果に対応した画像データを発生し、それをアナログ映像信号形式でモニタ部6に送出する。
別の言い方をすれば、ビデオプロセサ部640は、ビデオデコーダ部58および副映像デコーダ部62から出力されたディジタル信号をアナログ信号に変換し多重化する部分といえる。
ビデオプロセサ部640には、フレームメモリ部642が接続されている。このフレームメモリ部642は、上記映像データの画像および副映像データの画像の多重化に使用されるほか、図42を参照して説明したn分割(4分割や9分割)マルチ画面表示にも利用される。
このフレームメモリ部642は、チャプターサーチ等が行われる場合において、ビデオデコーダ部58からの映像の一部をスチル画として固定し、ターゲットチャプターの再生が始まるまでこのスチル画をモニタ部6に送る場合に、使用することができる。
さらに、このフレームメモリ部642は、ユーザ操作結果に対応した表示をOSDにより行なう場合に、そのOSD表示の映像データへの多重化を行なうときにも、利用することができる。
オーディオデコーダ部60でデコードされたオーディオデータは、DAC・出力回路644に転送される。DAC・出力回路644によりオーディオデコーダ部60からのオーディオデータ(デジタル)は対応するアナログ音声信号に変換され、適宜増幅されて、スピーカ部8L/8Rに送られる。
前記ビデオプロセサ部640、ビデオエンコーダ641、フレームメモリ部642およびDAC・出力回路644は、D/A変換および再生処理部64を構成している。
図46は、マルチアングルシーンのダイジェスト表示(複数アングル同時動画再生)システムが組み込まれた第2の再生装置の全体構成を説明するブロック図である。図46は複数のMPEGデコーダを用いる例を示している。
図46の構成は、デコーダ部分(58〜62)およびシステムCPU部50の機能(プログラム)を除き、図45の構成と共通している。そこで、図45と異なる点を中心に図46の再生装置を説明する。
図46において、第1デコーダ部58Aは、システムプロセサ部54から転送されてくるビデオパックおよびオーディオパックのデータをデコードし、MPEGデコード後のビデオ信号(主映像信号)をビデオプロセサ部640へ転送するとともに、デコード後のオーディオ信号(AC3マルチチャネル信号あるいはリニアPCM信号等)をDAC644へ転送する。
第2デコーダ部62Aは、システムプロセサ部54から転送されてくる副映像パックおよびオーディオパックのデータをデコードし、デコード(ランレングス伸張)後の副映像信号(字幕あるいはメニュー)をビデオプロセサ部640へ転送するとともに、デコード後のオーディオ信号をDAC644へ転送する。
また、第3デコーダ部60Aは、システムプロセサ部54から転送されてくるビデオパックおよびオーディオパックのデータをデコードし、MPEGデコード後のビデオ信号(主映像信号)をビデオプロセサ部640へ転送するとともに、デコード後のオーディオ信号をDAC644へ転送する。
DAC644は、第1〜第3デコーダ部から転送されてくるオーディオ信号のいずれか(1または複数)をシステムCPU部50の指令により選択し、アナログオーディオ信号に変換して、出力する。
また、ビデオプロセサ部640は、第1および第3デコーダ部から転送されてくるビデオ信号のいずれか(または全て)をシステムCPU部50の指令により選択し、それに第2デコーダ部からの副映像を適宜重畳して、ビデオエンコーダ641へ転送する。
図46のように複数のMPEGデコーダ(第1および第3デコーダ部の2つ)を備えている場合は、図42のように多画面マルチアングルダイジェスト表示を行なうにあたって、複数(ここでは2つ)のアングル画面を動画表示とすることができる。この多画面マルチアングル動画ダイジェスト表示は、システムCPU部50のアングル多画面表示制御部508が適宜指令する。この多画面マルチアングル動画ダイジェスト表示にあたって、2画面同時動画表示を滑らかに行なうためには、ディスクドライブ部30に2〜3倍速以上の高速ドライブを用いることが望ましい。
さらに、図46の構成は複数の独立したオーディオデコーダを持つので、複数種類(リニアPCM、AC3マルチチャネル、DTSマルチチャネル等)のオーディオデコードを並列実行することが可能になる。
たとえば第1デコーダ58AがAC3デコーダを備え、第2デコーダ62AがDTSデコーダを備え、第3デコーダ60AがリニアPCMのデコーダを備えているとする。DVDディスク10から再生されたオーディオパックがAC3デジタルオーディオ信号とリニアPCMオーディオ信号の2種を含んでいるときは、第1デコーダ部58AからAC3の5.1チャネルマルチ音声データを取り出し、第3デコーダ部60Aから2チャネルステレオ音声データを取り出すことができる。これらの音声データをDAC644でアナログ音声信号に変換する。そして、前方左右2チャネル音声をリニアPCMで再生し、サラウンドチャネルおよびサブウーファチャネルをAC3で再生する、といったことが可能になる。
同様に、DVDディスク10から再生されたオーディオパックがDTSデジタルオーディオ信号とリニアPCMオーディオ信号の2種を含んでいるときは、第1デコーダ部58AからDTSの5.1チャネルマルチ音声データを取り出し、第3デコーダ部60Aから2チャネルステレオ音声データを取り出すこともできる。これらの音声データをDAC644でアナログ音声信号に変換する。そして、前方左右2チャネル音声をリニアPCMで再生し、サラウンドチャネルおよびサブウーファチャネルをDTSで再生する、といったことが可能になる。
図47は、マルチアングルシーンのダイジェスト表示(複数アングル同時動画再生)システムが組み込まれた他の再生装置の全体構成を説明するブロック図である。図47は高性能のデコーダを用いる例を示している。
図47の構成は、デコーダ部分(58)の機能(処理性能)を除き、図45の構成と共通している。そこで、図45と異なる点を中心に図47の再生装置を説明する。
図47において、ビデオデコーダ部58Bは、システムプロセサ部54から高速転送されてくるビデオパックのデータ(マルチアングル部分のデータ)を高速デコードし、MPEGデコード後のビデオ信号(マルチアングルの主映像信号)をビデオプロセサ部640へ転送する。図42の例に対応させるならば、ビデオデコーダ部58Bにおいて、複数(最大4つ)のアングルのビデオストリームが実質的に同時にMPEGデコードされる。
副映像デコーダ部・選択出力62Bは、システムプロセサ部54から転送されてくる副映像パックのデータをデコードし、デコード(ランレングス伸張)後の副映像信号(字幕あるいはメニュー)を、システムCPU部50の指令により選択的にビデオプロセサ部640へ転送する。
たとえば、ビデオデコーダ部58Bから4つの多画面動画ビデオ信号がビデオプロセサ部640へ転送されている場合において、特定のアングル(たとえば図42のアングル#1)が選択された状態なら、この特定アングル(アングル#1)に対応した副映像(字幕等)が選択される。そして、選択された副映像が副映像デコーダ部・選択出力62Bからビデオプロセサ部640へ転送される。
ビデオプロセサ部640は、ビデオデコーダ部58Bからの4画面マルチアングル映像信号のうち前記特定アングル(アングル#1)の映像に副映像デコーダ部・選択出力62Bからの副映像(字幕等)を重畳して、ビデオエンコーダ641に送る。
また、オーディオデコーダ部・選択出力60Bは、システムプロセサ部54から転送されてくるオーディオパックのデータをデコードし、デコードした複数アングル分(図42の例に対応させれば4アングル分)のオーディオ信号のいずれか(図42の例に対応させれば太枠で囲まれた動画表示アングル#1または#2)をシステムCPU部50からの指令により選択する。そして、選択されたアングルのデジタルオーディオ信号がDAC644に転送される。
DAC644は、オーディオデコーダ部・選択出力60Bから転送されてきたデジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変換して、再生装置の外部へ出力する。
なお、図42のようにマルチアングルダイジェスト表示された各アングル映像#1〜#4の音声が全アングルに対して共通しているときは、オーディオデコーダ部・選択出力60Bにおける上記オーディオ信号の選択操作は不要である。
図47のビデオデコーダ部58BのMPEG処理能力は高く、複数のMPEGデコードを実質上同時に実行できる性能(たとえば通常再生の4倍以上のスピードでMPEGデコードする性能)を備えている。この場合は、図42のように多画面マルチアングルダイジェスト表示を行なうにあたって、複数(ここでは最大4つ)のアングル画面を全て動画表示とすることができる。この多画面マルチアングル動画ダイジェスト表示は、システムCPU部50のアングル多画面表示制御部508が適宜指令する。この多画面マルチアングル動画ダイジェスト表示にあたって、4画面同時動画表示を滑らかに行なうためには、ディスクドライブ部30に4〜5倍速以上の高速ドライブを用いることが望ましい。
図48は、図45〜図47、図63〜図64の再生装置/DVDビデオプレーヤ/DVD再生機能を備えたパーソナルコンピュータ(または図示しない録画再生装置/DVDビデオレコーダ)で使用できるリモートコントローラの構成を説明する図である。DVDビデオプレーヤあるいはDVDビデオレコーダは、その本体フロントパネル(図示せず)に設けられた操作キーでも基本的な操作は可能であるが、DVDの特徴を生かした各種操作はリモートコントローラ5で行なうようになっている。
以下、図48のリモートコントローラ5の各キーの機能(あるいは使い方)を説明する。
[電源キー(POWER)5aの機能]
<1>装置本体の交流電源回路の二次側をオン/オフする。
<2>装置内部にディスクがセットされた状態で電源キーが押されたときは、ディスクの種類(DVDーRW、DVD−RあるいはDVDビデオ)を判別して表示する。そのディスクが再生不能ディスクである場合はその旨を表示する。
<3>装置内部にセットされたディスクがファーストプレイプログラムチェーン(オートスタートコード)を含む場合に電源キーが押されると、このプログラムチェーンの再生が自動的に開始される。
<4>電源オンかつトレイオープン状態で電源キーが押されたときは、トレイクローズ後に電源オフとなる。
[オープン/クローズキー(OPEN/CLOSE)5gの機能]
<5>ディスクトレイをオープンまたはクローズする。ディスク再生中にオープン/クローズキーが押されると、それまでの装置動作が終了し、ディスクトレイがオープンする。録画中はこのキー5gの操作は無効とされる。
<6>電源オフかつトレイクローズ状態でオープン/クローズキーが押されると、電源がオンしディスクトレイがオープンする。
<7>ディスクトレイオープン状態でオープン/クローズキーが押されると、ディスクトレイが装置本体に引き込まれる。このときトレイにディスクがセットされておれば、その管理情報が読み取られ、セットされたディスクの種類(DVDーRW、DVD−RあるいはDVDビデオ)が表示される。そのディスクが再生不能ディスクである場合はその旨が表示される。
<8>ディスクトレイオープン状態でオープン/クローズキーが押されると、ディスクトレイが装置本体に引き込まれる。このときトレイにディスクがセットされていなければ、たとえば”NO DISK”という文字が表示部48またはモニタTVに表示される(OSD)。
<9>オープン/クローズキーのオンにより装置本体に引き込まれたディスクがファーストプレイプログラムチェーン(オートスタートコード)を含む場合は、このプログラムチェーンの再生が自動的に開始される。
[停止キー(STOP)5eの機能]
<10>ディスク再生中または録画中に押されると、再生または録画を停止させる。停止中に押されると、それまで再生または録画していたタイトル番号(あるいはデフォルト設定のタイトル番号)が表示される。
[再生キー(PLAY)5cの機能]
<11>ディスクトレイにディスクがセットされている状態で押されると、その時点での設定条件(デフォルト設定、またはユーザが設定した画面のアスペクト比、音声言語、字幕言語等)でディスクの再生が開始する。
<12>ディスクトレイオープン状態でディスクをトレイ上にセットしてから再生キーを押した場合は、トレイを装置本体に引き込み、DVDディスクに記録されているデフォルトタイトル(またはタイトル制作者が指定したタイトル)から再生を開始する。ただしディスクがファーストプレイプログラムチェーン(オートスタートコード)を含む場合は、それを実行する。
<13>ディスクの記録情報で特に指定していない限り、タイトルが終わるまで再生すると、再生動作は終了する。
<14>メモリ設定画面表示中において設定画面にチャプターおよびタイトル番号が設定されている状態で押されると、設定されたチャプターおよびタイトル番号の所からメモリ再生を開始する。
<15>ランダムモードが設定されているときに押されると、トレイにセットされているディスクの内容をランダム再生する。
<16>再生中にディスクのセル再生モードがスチルになった場合は、それまでの再生動作が解除され静止画再生状態となる。
[一時停止キー(PAUSE)5dの機能]
<17>あるタイトル内のプログラムチェーン再生中に押されると、現再生中のプログラムチェーンのビデオフレームで静止画となる。この状態でさらに一時停止キーを押すと、次のフレームの静止画に切り替わる。以下同様に、一時停止キーを押す度に時間進行方向にフレームが切り替わり、このキーを押した回数分のコマ送りが行われる。
<18>上記静止画またはコマ送り再生中は、副映像は再生するが、音声は再生しないようにできる。
<19>この静止画/コマ送りは現再生中のプログラムチェーン内でのみ可能であり、タイトル内の最終フレームまでコマ送りされたあとは、このキー操作は無効となる。
<20>セル再生モードでスチルとなっている場合、スチルセルの最終セルでは、このキー操作は無効となる。
<21>このキー操作による静止画状態で再生キーを押すと、通常再生に戻る。
[スキップキー(SKIP/右向き縦棒付2段三角マーク)5fの機能その1;1シーケンシャルプログラムチェーンタイトルの場合]
<22>再生中に押されると、現再生中のタイトル内の次のチャプター(またはプログラム)をサーチしそれを再生する。次のチャプターがない場合は、このキー操作は無効となる。チャプターサーチ中は、表示部48(またはOSD)のサーチ先チャプター番号を点滅させてサーチ中であることをユーザに通知できる。
<23>停止中に押すと現チャプターの次のチャプターが選択される。ここで再生キーをオンすると、選択されたチャプターがサーチされ再生される。
なお、停止中では、2つのタイトルに跨ったチャプター(またはプログラム)のスキップができる。たとえばタイトル1の最終チャプター番号が表示されているとき、さらにこのスキップキーを押すと、タイトル2の初めのチャプター番号が選択される。ここで再生キーをオンすると、選択されたチャプター(タイトル2のチャプター1)がサーチされ再生される。
<24>停止状態で所定時間以上押し続けられると、一定の速度でチャプター番号が1づつ繰り上がる(次のタイトルがあるときは現タイトルから次タイトルへ跨ったチャプター番号の連続変更を可能にできる)。押し続けているこのスキップキーを離したあと再生キーを押すと、そのときのタイトルのチャプターがサーチされ再生される。
[スキップキー(SKIP/右向き縦棒付2段三角マーク)5fの機能その2;ランダムプログラムチェーンタイトルの場合]
<25>再生中に押すと、現再生中のタイトル内のチャプターの次にランダム選択されたチャプター(またはプログラム)をサーチしそれを再生する。ただしランダム再生ループの回数が最後であってタイトル内に次のプログラムチェーンがない場合は、このキー操作は無効となる。
<26>静止画再生中に押された場合は、選択されたチャプター(またはプログラム)をサーチしその先頭で静止画再生となる。ただしセル再生モードでスチルとなっていた場合、選択されたチャプターをサーチしその先頭のスチルが再生される。
<27>メモリ設定画面で設定されているチャプター番号(プログラム番号)およびタイトル番号の選択(数字のインクリメントあるいはカーソルの前方移動等)に使用できる。
<28>メニューの頁送りに使用できる。
[スキップキー(SKIP/左向き縦棒付2段三角マーク)5fの機能その1;1シーケンシャルプログラムチェーンタイトルの場合]
<29>再生中に押されると、現再生中のチャプター(またはプログラム)の先頭をサーチしそれを再生する。さらに連続して押すとチャプター番号1までチャプター番号が1づつ繰り下がる。
<30>停止中に押すと現チャプターの1つ前のチャプターが選択される。ここで再生キーをオンすると、選択されたチャプターがサーチされ再生される。
なお、停止中では、2つのタイトルに跨ったチャプター(またはプログラム)のスキップができる。たとえばタイトル3のチャプター番号1が表示されているとき、さらにこのスキップキーを押すと、タイトル2の最後のチャプター番号Xが選択される。ここで再生キーをオンすると、選択されたチャプター(タイトル2のチャプターX)がサーチされ再生される。
このタイトルを跨ったチャプター繰り下がりスキップは、タイトル1のチャプター1になるまで実行できる。
<31>停止状態で所定時間以上押し続けられると、一定の速度でチャプター番号が1づつ繰り下がる(タイトル1のチャプター1になるまで)。押し続けているこのスキップキーを離したあと再生キーを押すと、そのときのタイトルのチャプターがサーチされ再生される。
[スキップキー(SKIP/左向き縦棒付2段三角マーク)5fの機能その2;ランダムプログラムチェーンタイトルの場合]
<32>再生中に押すと、現再生中のタイトル内のチャプター(またはプログラム)の先頭をサーチしそれを再生する。ただし、連続して押してもサーチ先は現再生中のチャプター(プログラム)の先頭となるようにできる。
<33>静止画再生中に押された場合は、現再生中のチャプター(またはプログラム)をの先頭サーチしそこで静止画再生となる。セル再生モードでスチルとなっていた場合、現再生中のチャプターをサーチしその先頭のスチルが再生される。
<34>メモリ設定画面で設定されているチャプター番号(プログラム番号)およびタイトル番号の選択(数字のデクリメントあるいはカーソルの後方移動等)に使用できる。
<35>メニューの頁戻しに使用できる。
[メニューキー(MENU)5nの機能]
<36>ディスクがトレイにセットされている場合は、ディスクに記録されている現在選択中のビデオタイトルセット内のルートメニューを再生表示する。ディスクがセットされていない場合はエラー(または警告)表示を行なう(OSD)。
<37>現在選択中のビデオタイトルセット内にルートメニューがない場合は、エラー(または警告)表示を行なう。
<38>通常再生中にこのメニューキーを押してメニューを再生した後メニュー操作によってメニューから抜け出すと、メニュー再生前に再生していた箇所またはメニューで指定された箇所から再生が再開される。
<39>ルートメニュー表示中に押した場合は、ルートメニュー表示前の状態に戻る。
[タイトルキー(TITLE)5pの機能]
<40>ディスクがトレイにセットされており、かつディスクにタイトルメニューが記録されている場合は、タイトルメニューを表示する。ディスクがセットされていない場合は、エラー(または警告)表示を行なう(OSD)。
<41>トレイにセットされたディスクにタイトルメニューが記録されてない場合は、ディスク再生中(あるいは停止中)に以下の動作ができる。
すなわち、タイトルキーを押すと画面の一部(たとえば左上コーナー)にタイトル番号およびチャプター番号が表示される。後述するクリアキーが押されるかタイトルキーがもう一度押されるかその後のキー操作がないまま所定時間(たとえば3秒)が経過すると、画面からタイトル番号およびチャプター番号が消去される。
画面にタイトル番号(たとえば「1」)およびチャプター番号(たとえば「1」)が表示されている状態でテンキーから所望のタイトル番号(たとえば「2」)が入力されると、上記の例でいえば、画面表示は「タイトル番号:2」および「チャプター番号:1」となる。この状態で再生キーを押すかあるいは所定時間(たとえば2秒)放置すると、タイトル2のチャプター1から再生が開始される。
この場合、タイトルおよびチャプターのサーチ中は、表示部48のサーチ先タイトル番号およびチャプター番号を点滅させてサーチ中であることをユーザに通知できる。
<42>通常再生中にタイトルキーを押してタイトルメニュー再生になった後、タイトルの選択が確定しないうちに再びタイトルキーを押したときは、タイトルメニュー再生前に再生していた箇所から再生を再開する。
[セレクトキー/カーソルキー(上向き・下向きの三角マーク対)5qの機能]
<43>ディスクメニュー(タイトルキーまたはメニューキーで呼び出すメニュー)内の項目選択、およびセットアップメニュー内の項目選択に使用する。たとえば上記セレクトキー/カーソルキーの上向きまたは下向き三角マークを押してある項目を選択した場合において、その項目がさらに幾つかの選択枝を含んでいるときに、その選択枝を選ぶのにこのセレクトキー/カーソルキーの左向きまたは右向き三角マークを使用できる。
<44>オーディオストリーム、副映像ストリーム、またはアングルのいずれかの設定値表示中に押す場合において、このセレクトキーの上向き三角マークを押すと次のストリームあるいはアングルに切り替わり、下向き三角マークを押すと1つ前のストリームあるいはアングルに切り替わる。
<45>キャラクタジェネレータによるタイトル番号表示中に押す場合において、このセレクトキーの上向き三角マークを押すと次のタイトルに切り替わり、下向き三角マークを押すと1つ前のスタイトルに切り替わる。
[終了キー(END)5endの機能]
<46>ユーザ選択設定の処理の終了を装置に通知するとき(再生可能アングルの設定等の処理ループを抜けるとき)に使用する。
マルチアングルの選択メニュー画面(図示せず)表示中に、所望のアングルを選択するカーソル操作には、前記セレクトキー/カーソルキー5qあるいは後述するテンキー5tを利用することができる。(図示はしないがマウス操作あるいはタッチパネル操作も実現可能。)
[確定キー(ENTER)5sの機能]
<47>ディスクメニュー内あるいはセットアップメニュー内で選択された項目を確定するときに使用する。
<48>メモリ画面においてタイトル番号およびチャプター番号を確定するときにも使用できる。
[リターンキー(RETURN)5rの機能]
<49>タイトル制作者(ソフトウエアのプロバイダ)が予め設定したディスク上のアドレスへのサーチを行なうときに使用する。具体的には、メニューからの抜け出しあるいは再生開始(再開)点への戻り(リターン)動作を指示するときに押される。あるいは、マルチストーリの内の1つを再生している間にユーザ選択可能なマルチストーリの選択分岐点に戻る動作を指示するときにも使用できる。
[オーディオキー(AUDIO)5audの機能その1;再生中の場合]
<50>再生中にオーディオキーを押すと、(ディスクに収録されたオーディオストリーム情報を調べてから)キャラクタジェネレータを用いて、現再生中のオーディオストリームの言語名(オーディオストリームの種別が音楽等でなく言語であるとき)を再生画面上に所定時間(たとえば3秒)表示する(OSD)。この表示中にさらにオーディオキーを押すと、次のオーディオストリーム番号の音声が再生されるようになる。このオーディオキー操作を繰り返すと、そのタイトルに記録されているオーディオストリームの音声(種々な言語)が順次サイクリックに再生される。
<51>オーディオストリーム設定値の画面表示中に前記セレクトキー/カーソルキー5qを押すことにより、現在設定されているオーディオストリームの次のオーディオストリームまたは1つ前のオーディオストリームに切り替えることができる。すると、切り替えられたオーディオストリームの内容が再生される。
<52>オーディオストリーム設定値の画面表示中にテンキーを押すと、テンキー入力した番号のオーディオストリームに切り替えることができる。すると、切り替えられたオーディオストリームの内容が再生される。
<53>オーディオストリーム設定値の画面表示中にクリアキーを押すと、オーディオストリームの設定値表示を画面から消去することができる。
[オーディオキー(AUDIO)5audの機能その2;停止中(ブルーバック画面表示中)の場合]
<54>停止中にオーディオキーを押すと、(ディスクに収録されたオーディオストリーム情報を調べてから)キャラクタジェネレータを用いて、現在選択されているタイトルに設定されているオーディオストリームの言語名(オーディオストリームの種別が言語のとき)をブルーバック画面上に所定時間(たとえば3秒)表示する。この表示中にさらにオーディオキーを押すと、次のオーディオストリーム番号が設定される。このオーディオキー操作を繰り返すと、そのタイトルに記録されているオーディオストリーム音声が順次サイクリックに設定・表示される。
<55>オーディオストリーム設定値のブルーバック画面表示中に前記セレクトキー/カーソルキー5qを押すと、現在設定されているオーディオストリームの次のオーディオストリームまたは1つ前のオーディオストリームに切り替わる。
<56>オーディオストリーム設定値のブルーバック画面表示中にテンキーを押すと、テンキー入力した番号のオーディオストリームに切り替わる。
<57>オーディオストリーム設定値のブルーバック画面表示中にクリアキーを押すと、オーディオストリームの設定値表示が画面から消去される。
[サブタイトルキー(SUBTITLE)5sbtの機能その1;再生中の場合]
<58>再生中に押すと、(ディスクに収録された副映像ストリーム情報を調べてから)キャラクタジェネレータを用いて、現再生中の副映像ストリームの言語名(副映像ストリームの種別が言語の場合)を再生画面上に所定時間(たとえば3秒)表示する(OSD)。この表示中にさらにサブタイトルキーを押すと、次のストリーム番号の副映像が再生されるようになる。このサブタイトルキー操作を繰り返すと、そのタイトルに記録されている副映像ストリームが順次サイクリックに再生される。
<59>副映像ストリーム設定値の画面表示中に前記セレクトキー/カーソルキー5qを押すことにより、現在設定されている副映像ストリームの次の副映像ストリームまたは1つ前の副映像ストリームに切り替えることができる。すると、切り替えられた副映像ストリームの内容が再生される。
<60>副映像ストリーム設定値の画面表示中にテンキーを押すと、テンキー入力した番号の副映像ストリームに切り替えることができる。すると、切り替えられた副映像ストリームの内容が再生される。
<61>副映像ストリーム設定値の画面表示中にクリアキーを押すと、副映像ストリームの設定値表示を画面から消去することができる。
[サブタイトルキー(SUBTITLE)5sbtの機能その2;停止中(ブルーバック画面表示中)の場合]
<62>停止中にサブタイトルキーを押すと、(ディスクに収録された副映像ストリーム情報を調べてから)キャラクタジェネレータを用いて、現在選択されているタイトルに設定されている副映像ストリームの言語名(副映像ストリームの種別が言語のとき)をブルーバック画面上に所定時間(たとえば3秒)表示する。この表示中にさらにサブタイトルキーを押すと、次の副映像ストリーム番号が設定される。このサブタイトルキー操作を繰り返すと、そのタイトルに記録されている副映像ストリーム音声が順次サイクリックに設定・表示される。
<63>副映像ストリーム設定値のブルーバック画面表示中に前記セレクトキー/カーソルキー5qを押すと、現在設定されている副映像ストリームの次の副映像ストリームまたは1つ前の副映像ストリームに切り替わる。
<64>副映像ストリーム設定値のブルーバック画面表示中にテンキーを押すと、テンキー入力した番号の副映像ストリームに切り替わる。
<65>副映像ストリーム設定値のブルーバック画面表示中にクリアキーを押すと、副映像ストリームの設定値表示が画面から消去される。
[サブタイトルオン・オフキー(SUBTITLE ON/OFF)5vの機能]
<66>副映像(サブタイトル)の表示をオン・オフする。
<67>ビデオ再生中かつ副映像表示中(副映像表示オン設定状態)にサブタイトルオン・オフキーを押すと、副映像ストリーム番号設定値がオフされるとともに、その設定値がキャラクタジェネレータで所定時間(たとえば3秒)表示(OSD)されたあと、副映像が画面から消去される。
<68>ビデオ再生中だが副映像が表示されていないとき(副映像表示オフ設定状態)にサブタイトルオン・オフキーを押すと、副映像ストリーム番号設定値がオンされるとともに、その設定値がキャラクタジェネレータで所定時間(たとえば3秒)表示されたあと、オンされた設定ストリーム番号の言語の副映像が再生される(再生中のディスクに副映像が記録されている場合)。
<69>ビデオ再生停止中にサブタイトルオン・オフキーを押したときは、副映像表示のオン・オフ設定のみ実行できる。
<70>副映像表示オフ設定状態において、再生しているオーディオストリームと同一言語コードの副映像ストリームに強制出画コマンドが含まれていたときは、このコマンドに対応する副映像を必ず再生し画面に出画させる。
[アングルキー(ANGLE)5angの機能]
<71>マルチアングル情報で構成されるアングルブロックを持つタイトルが選択されており、このアングルブロック(アングル区間)が再生されているときに押すと、現再生中のアングル番号がキャラクタジェネレータにより所定時間(たとえば5秒)表示される(OSD)。このアングル番号表示期間中にもう一度アングルキーを押すと、次のアングル番号のセルの同一時刻地点がサーチされそこから再生が開始される。
たとえば、あるバッターのホームランシーンがマルチアングルブロックのアングル番号1(センター側からピッチャーの背中を見るカメラアングル)で再生されており、そのアングルブロックセルの再生開始時刻から5秒後にバットがボールにミートし、さらに3秒後に打球がライトスタンドに突き刺さるとする。このホームランシーンを別のカメラアングルで見たいと思ったユーザがアングルキーを押してアングル番号2を押すと、そのアングルブロックセルの再生開始時刻地点がサーチされ、そこからアングル2(たとえば1塁内野スタンド側からグランド全体を見るカメラアングル)でのホームランシーンの再生が再開されるようになる。
上記アングル番号表示期間中にさらにアングルキーを押すと、記録されているアングル番号が順次サイクリックに切り替わり、選択後のアングルの再生が再開される。
<72>キャラクタジェネレータでアングル番号が画面表示されているときは、テンキー操作により所望のアングル番号をダイレクトに選択することもできる(再生中のアングルブロックに存在しないアングル番号がテンキー入力されたときは、そのキー入力は無効)。あるいは、前記セレクトキー/カーソルキー5qによりアングル番号を昇降させることもできる。
<73>マルチアングルブロックのセル内で静止画再生中にアングル切り替えが行われたときも、同様な再生時点サーチが行われ、サーチされた別アングルの静止画が再生される。
たとえば、ある自動車の静止画がアングル番号1(正面から見るカメラアングル)で再生されていたとする。この自動車を別のカメラアングルで見たいと思ったユーザがアングルキーを押してアングル番号2を押すと、アングル番号2のアングルブロックセルの再生開始時刻地点がサーチされ、そこからアングル2(たとえば右側面から見るカメラアングル)での静止画が再生される。
上記アングル番号表示期間中にさらにアングルキーを押すと、記録されているアングル番号が順次サイクリックに切り替わり、選択後のアングルの静止画が再生される。
<74>マルチアングルブロック以外のセル再生中にアングルキー操作をおこなってもアングル設定(アングル番号切替)は受け付けないようにできる。アングル設定(アングル番号切替)は再生中のタイトルにマルチアングルブロックセルが存在する場合に限り受け付ける。
<75>選択されたタイトルにマルチアングルブロックセルが存在する場合は、停止中であっても、アングル設定(アングル番号切替)を受け付けるようにできる。
[早送り(FWD)キー/早戻し(REV)キー(左向き・右向きの二重三角マーク)5jの機能]
<76>動画再生中または静止画再生中に早送りキーまたは早戻しキー押すと、通常再生時より早く(たとえば通常再生時の約2倍)早送りまたは早戻し再生が行われる。(動画では動きが倍速になり、静止画ではそのコマ送り的な切替周期が半分に短縮される。)さらに押し続けると、通常再生時よりさらに早く(たとえば通常再生時の約8倍)早送りまたは早戻し再生が行われる。(動画では動きが8倍速になり、静止画ではそのコマ送り的な表示切替周期が1/8に短縮される。)
なお、早送り・早戻しの場合の主映像ビデオの再生表示において、2倍速ではMPEGのIピクチャ+Pピクチャを再生し、それ以上の多倍速ではIピクチャを再生するように構成できる。
その際、音声再生については、次のようにすることができる。すなわち、2倍速再生の場合では、音声データを通常再生の倍のクロックでデコードして、2倍速の音声データをデコードする。また多倍速の場合は、(あるIピクチャから次のIピクチャまで)ジャンプした先の音声データを、通常再生で部分的に再生することにより、多倍速時の音声デコードを行なう。
<77>再生キーを押すと、早送り再生または早戻し再生は解除され、通常速度の再生に戻る。
<78>上記早送りキーまたは早戻しキーによる早送りまたは早戻し再生は、そのキー操作をした時点で再生中のプログラムチェーン内でのみ行われる。そのプログラムチェーンの最後まで早送りされ、あるいはそのプログラムチェーンの先頭まで早戻しがなされた後は、そこで一時停止状態となる。
<79>上記早送りキーまたは早戻しキーによる早送りまたは早戻し再生中は、音声(オーディオストリーム)およびサブタイトル(副映像ストリーム)の再生は自動的に禁止できる。
なお、音声については再生ピッチを早送り速度に対応して変更しながら再生するようにしてもよい。動画がたとえばマラソン競技の記録映画であり、サブタイトルが競技スタートからの時間経過の表示に使われているときは、早送りまたは早戻し再生時にサブタイトルを再生するようにしてもよい。
<80>上記早送りキーまたは早戻しキーによる早送りまたは早戻し再生中にセル再生モードがスチルになった場合は、早送りまたは早戻し動作は解除され、静止画再生に入る。セル再生モードがスチルになっているときに早送りキー(または早戻しキー)を押すことにより、たとえば1秒あたり約1画面の切り替えレートで連続コマ送り(または連続コマ戻し)動作に入ることができる。このとき早送りキー(または早戻しキー)をさらに押し続けると、たとえば約4画面/秒のレートで連続コマ送り(または連続コマ戻し)動作に入ることができる。さらにもう一度押すと、約1画面/秒のレートの連続コマ送り(または連続コマ戻し)動作に戻るようにできる。この連続コマ送り(または連続コマ戻し)動作中にセル再生モードから外れたら、約2倍速の早送り(または早戻し)再生が行われるようにできる。
上記「セル再生モードがスチルになった場合」がビデオオブジェクトユニット単位のスチル(VOBUスチル)ならば、上記早送りキー(または早戻しキー)が押されると、次の(または前の)VOBUを再生しそのVOBUの再生が終了したらスチルとなる。ただし、VOBU再生中にさらに上記早送りキー(または早戻しキー)が押されると、そのVOBUが早送り(または早戻し)され、その後VOBUスチルとなって停止する。
[表示キー(DISPLAY)5uの機能]
<81>停止中あるいは再生中においてこのキーを押すと、そのときの各種キー操作内容に対応した表示が(装置本体の表示部48および/またはモニタ部6の画面上で)行われる。
[テンキー([0]〜[9]&[+10])5tの機能]
<82>通常再生中においては、現再生タイトル内のチャプター番号の指定に使用できる。テンキー入力確定(前記確定キー操作)と同時に指定された番号のチャプターへのサーチ動作に入る(このサーチは後述するタイトル番号キーTによっても可能とすることができる)。存在しないチャプター番号は受け付けない。
<83>停止中においては、選択されているタイトル内のチャプター番号の指定に使用できる。テンキー入力確定と同時に指定された番号のチャプターへのサーチ動作に入る(このサーチはタイトル番号キーTによっても可能)。存在しないチャプター番号は受け付けない。
<84>マルチアングルブロックを含んだタイトルを再生中(アングルセル再生中)であって、かつアングル番号表示中のときは、テンキー入力されたアングル番号がダイレクトに選択される。ただし存在しないアングル番号の入力は受け付けない。
<85>ディスクメニュー表示中において、各ディスクメニュー画面中の項目に番号が付されている場合はテンキー入力した番号に対応した項目が選択され実行される。ただし存在しない項目番号の入力は受け付けない。
<86>セットアップメニューからパレンタルロックの設定を行なう場合において、暗証番号の入力にテンキーを使用できる。
[クリアキー(CLEAR)5crの機能]
<87>タイトル番号あるいはチャプター番号のキー入力の取り消しに使用される。
<88>パレンタルレベル変更のための暗証番号入力の取り消しに使用される。
<89>後述するリピートモードの解除に使用される。
<90>後述するメモリ設定画面操作時の入力番号の取り消しに使用される。
<91>後述するメモリ再生モードの解除に使用される。
<92>後述するランダム再生モードの解除に使用される。
<93>タイトル、音声(オーディオストリーム)、サブタイトル(副映像ストリーム)、アングルそれぞれの番号表示の取り消しに使用される。
[リピートキー(REPEAT)5kの機能]
<94>チャプターまたはタイトルのリピート設定に用いる(ただし1シーケンシャルプログラムチェーンのタイトルのみ)。
<95>このキーを押す毎に、「チャプターリピート」→「タイトルリピート」→「リピートオフ」→「チャプターリピート」といったように、リピートモードが順次サイクリックに切り替えられる。
<96>後述するA−Bリピート動作中にリピートキーを押すと、A−Bリピート動作を解除し、チャプターリピートに移るようにできる。
<97>早送りキー、早戻しキー、あるいはスキップキーの操作によりリピート区間を外れると、リピート動作は解除される。
<98>リピート区間内にマルチアングルブロックがある場合、アングルチェンジは可能とする(リピートモード内でも前記アングルキーが機能する)。
[A−Bリピートキー(A-B REPEAT)5kの機能]
<99>2点間リピート動作の始点と終点を設定するのに用いる(ただし1シーケンシャルプログラムチェーンのタイトルのみ)。
<100>1回目にこのキーを押すことで始点(A)が設定され、2回目に押すことで終点(B)が設定される。終点の設定完了と同時に設定された始点がサーチされ、以降AーB間が繰り返し再生される。
<101>A−B間リピートは前記クリアキー操作で解除できる。
<102>A−B間リピート動作中にA−B間以外のタイトルまたはチャプターの再生に変更されたとき、または前記リピートキーが押されたときに、A−B間リピートが解除されるようにできる。
<103>早送りキー、早戻しキー、あるいはスキップキーの操作によりA−Bリピート区間を外れると、A−B間リピート動作は解除される。
<104>リピート終点(B)の設定前にクリアキー、早送りキー、早戻しキー、あるいはスキップキーを押すことにより、A−B間リピート動作を解除することができる。
<105>A−B間リピート再生中に終点(B)に達する前にタイトルが終了した場合は、A−B間リピート動作は解除される。
<106>マルチアングルブロック区間内では、A−B間リピートの始点(A)の設定を無効とすることができる。(マルチアングルブロック区間の先頭をA−B間リピートの始点とすることはできる。たとえばあるマルチアングルブロックのアングル番号1のカメラアングルシーンを、その案ブルブロック内においてA−B間リピートさせることはできる。)
<107>A−B間リピート再生中にマルチアングルブロックが来た場合は、A−B間リピート動作を解除できる。
<108>A−B間リピートキーにより設定された始点(A)および終点(B)は、設定直後の対応する画像データ(グループオブピクチャー)の先頭(スタートアドレス)を指すようになる。
[メモリキー(MEMORY)5mの機能]
<109>トレイが閉じられていてディスクがセットされている場合にこのキーを押すこと、メモリ設定画面が表示される(OSD)。メモリ設定画面表示中にこのキーを押した場合は、メモリ設定画面表示前の状態に戻る。
<110>メモリ設定方法は、メモリ設定画面表示中にメモリ再生させたいタイトルおよびチャプターの番号を前記テンキーおよび後述するタイトル番号(T)キーにより順次入力して行くことにより行なう。
<111>前記セレクトキー/カーソルキーで表示画面中のカーソルを移動させ、カーソル位置のメモリ番号で上記メモリ設定入力を行なうと、そのメモリ番号以降のメモリ番号で設定されていたタイトル・チャプター番号は、1つづつ後ろのメモリ番号にずれる。
たとえば、メモリ番号1およびメモリ番号2で既に「タイトル1・チャプター3」および「タイトル2・チャプター1」が設定されており、メモリ番号3以降は設定無しであったとする。ここでメモリ番号1にカーソルを合わせ、「タイトル2・チャプター5」を設定したとすると、それまでメモリ番号1およびメモリ番号2に設定されていた内容はメモリ番号2およびメモリ番号3にシフトする。その結果、メモリ番号1、2および3の設定内容は、それぞれ、「タイトル2・チャプター5」、「タイトル1・チャプター3」および「タイトル2・チャプター1」となる。
<112>前記セレクトキー/カーソルキーで表示画面中のカーソルを移動させ、カーソル位置のメモリ番号で前記クリアキー操作を行なうと、そのメモリ番号で設定されていた内容はクリアされ、そのメモリ番号以降のメモリ番号で設定されていた内容が1つ前のメモリ番号に繰り上がる。
たとえば、メモリ番号1、メモリ番号2およびメモリ番号3に、それぞれ、「タイトル2・チャプター5」、「タイトル1・チャプター3」および「タイトル2・チャプター1」が設定されており、メモリ番号4以降は設定無しであったとする。ここでメモリ番号2にカーソルを合わせ、クリアキー操作を行なうと、それまでメモリ番号2に設定されていた内容「タイトル1・チャプター3」がクリアされ、それまでメモリ番号3に設定されていた内容がメモリ番号2にシフトし、それまでメモリ番号4に設定されていた内容(無設定)がメモリ番号3にシフトする。その結果、メモリ番号1、2および3の設定内容は、それぞれ、「タイトル2・チャプター5」、「タイトル2・チャプター1」および「無設定」となる。
なお、メモリ設定の数(メモリ番号の上限)に制限を付ける必然性は必ずしも無いが、実際のソフトウエアにおける必要性および装置側の物理的なメモリ容量の問題から、メモリ設定の最大数は、たとえば30程度に選ばれる。(1枚のディスクに99タイトル記録されているとしても、一般ユーザの立場からいえば、メモリ設定の最大数は必ずしも99必要とするわけではない。一方業務用の装置では99のタイトルそれぞれの中の複数チャプターにメモリ設定する要求が出る可能性があり、その場合はメモリ設定の最大数を99以上にしてもよい。)
<113>メモリ設定画面表示中に前記再生キーを押すと、メモリ設定登録した順番でメモリ再生が開始される。
たとえば、メモリ番号1、メモリ番号2およびメモリ番号3に、それぞれ、「タイトル2・チャプター5」、「タイトル1・チャプター3」および「タイトル2・チャプター1」が設定されており、メモリ番号4以降は無設定であり、その状態でメモリ設定画面表示中に再生キーが押されると、メモリ再生は次のように行われる。すなわち、最初に「タイトル2・チャプター5」が再生され、次に「タイトル1・チャプター3」が再生され、最後に「タイトル2・チャプター1」が再生される。「タイトル2・チャプター1」の再生が終了すると、再生は停止する。
<114>メモリ再生中に前記クリアキーを押すことによりメモリ再生モードを解除してそのまま通常再生に移行させることができる。
<115>メモリ設定画面で設定した内容は以下の方法によりクリアすることができる。
(イ)メモリ設定画面表示中に、設定されているタイトル番号・チャプター番号の全てをクリアキーにより消去する。
(ロ)トレイを開けてディスクを装置外に排出した場合。(ただし、業務用装置では、装置内部に不揮発性内部メモリを設け、ディスクを排出しても、メモリ設定を、そのディスクを特定するコードとともに保存しておくようにしてもよい。)
[ランダムキー(RANDOM)5rmの機能]
<116>選択されているタイトルが1シーケンシャルプログラムチェーンである場合、そのタイトル内でのチャプターのランダム再生を行なう。
<117>再生中にこのキーを押すと、現在再生しているチャプターの次のチャプターからランダム再生に入る。(たとえばチャプター1〜9を含むタイトルのチャプター2を再生中にランダムキーが押されると、チャプター3の再生に入るときにランダム再生となり、たとえばチャプター5、3、7、1、9のようにランダムに各チャプターが再生される。
<118>停止中にこのキーを押すと、次に前記再生キーを押してディスク再生を始めたときからランダム再生に入る。
<119>選択されているタイトル内の全てのチャプターのランダム再生が終了した後は、再生停止となる。このランダム再生中において、通常は同じチャプター番号の重複再生は行わず、あくまで再生順序をランダム化するだけとする。しかし、重複再生を含むランダム再生を可能としてもよいし、電源がオフされあるいは停止キーが押されない限りランダム再生を無限ループで繰り返すようにしてもよい。
<120>ランダム再生中に前記クリアキーを押すことによりメモリ再生モードを解除してそのまま通常再生に移行させることができる。
<121>ランダム再生中にランダムキーを押すとランダム再生モードが解除される。
[スローキー(SLOW)5swの機能]
<122>再生中にスローキーを押すと、正方向にたとえば1/2スピードのスロー再生となり、同時にキャラクタジェネレータを用いて再生中のビデオ映像上に「1/2」またはこれに対応する数字・記号等を表示する。
<123>続いてこのキーを押すと、正方向にたとえば1/8スピードのスロー再生となる。さらに押すと、1/16→1/8→1/2→1/8→1/16…のように周期的にスロー再生速度が切り換えられ、再生中のビデオ映像上のスロー表示も対応して変化する。
<124>再生動作が一時停止中(前記一時停止キー操作による)にスローキーが押されると、たとえば1/16スロースピード再生となる。その後のスローキーの効き方は上記と同じ。
<125>スロー再生中に前記再生キーを押すと、通常再生に移る。
<126>スロー再生中にタイトル変更が行われたときは、スロー再生モードは解除され、通常再生に移る。
<127>セル再生モードでスチル再生中はスローキー操作は無効とする。
<128>スロー再生中は、通常は音声を再生しないが、再生速度に応じてオーディオデータのピッチを変更して再生してもよい。
[ラストプレイキー(LAST PLAY)5tpの機能]
<129>ディスク再生中に前記停止キーまたは電源キーのオフにより(停電を含む)再生が中断されたあとこのラストプレイキーを押すと、中断した位置または中断位置より少し前の位置から再生を開始する。
<130>停止後ディスクトレイをオープンした場合は再生中断位置のメモリをクリアしてラストプレイキーを無効にできる。再生中断位置のメモリをクリアせず装置内のメモリに保存しておけば、ディスクをトレイから出し入れした後でも、ラストプレイキーを押すことにより中断した位置または中断位置より少し前の位置から再生が再開されるようにできる。
<131>そのディスクにファーストプレイプログラムチェーン(オートスタート)が存在する場合において、電源オフにより再生が中断されたときは、このラストプレイキーは無効とする。(つまり、ファーストプレイプログラムチェーンから再生が始まる。
<132>ランダムプログラムチェーンの再生中に再生中断した場合は、ランダム再生のループ回数を装置内部で記憶してあれば、ラストプレイキーを押すことにより中断した位置または中断位置より少し前の位置から再生が再開されるようにできる。
[セットアップキー(SETUP)5yの機能]
<133>装置の各種設定(画面サイズ/アスペクト比の設定、アングルマークの設定、パレンタルロックの設定、所望の音声言語種類の設定、所望の字幕言語種類の設定、所望のメニュー言語種類の設定、オートアングルモードの設定など)を行なうためのセットアップメニューを呼び出すキーで、再生停止中のみ有効とする。
<134>セットアップメニュー表示中にこのセットアップキーを押すと、セットアップメニューの表示がオフされ、再生停止状態(ブルーバック画面)となる。
[タイトル番号キー(T)5ttの機能]
<135>サーチ動作あるいはメモリ再生動作を行なうためのタイトル番号・チャプター番号の指定時において、このキーを押す前にテンキー入力された数字がタイトル番号として設定され、このキーを押した後にテンキー入力された数字がチャプター番号として設定される。
<136>前記ランダムキーを押す前にこのタイトル番号キーを押すと、チャプターのランダム再生ではなくタイトルのランダム再生となる。たとえばトレイにセットされたディスクにタイトル1、2、3、4、5が記録されており、タイトル番号キーをおしてからランダムキーを押すと(停止中ならさらに再生キーを押すと)、たとえばタイトル2、5、1、4、3の順でタイトル単位のランダム再生が開始される。
[リモートコントローラ切替キー5xの機能]
<137>図48のリモートコントローラ5をDVDビデオプレーヤあるいはDVDビデオレコーダ以外の機器(たとえばAVテレビジョンやVCR)の操作用に切り替える場合に用いられる。あるいは、1台のDVDビデオプレーヤと1台のDVDビデオレコーダが同時に設置されている場合において、1つのリモートコントローラ5でもってDVDビデオプレーヤおよびDVDビデオレコーダを個別に操作する場合に、その操作切替のためにリモートコントローラ切替キー5x用いることができる。
[録画モードキー5rmdの機能]
<138>録画停止中、または録画ポーズ中にこのキーが押されると、1度押される度に、MPEG2/8Mbps→MPEG2/6Mbps→MPEG2/4Mbps→MPEG2/2Mbps→MPEG1/2Mbps→MPEG1/1Mbps→自動画質モード→MPEG2/8Mbps→………、のように、録画モードがサイクリックに切り替わる。
NTSCの放送スタジオ並のクォリテイが希望なら、録画時間は短くなるが、MPEG2/8Mbpsを選択する。もう少し録画時間を延ばしてS−VHSビデオの標準モード以上の画質を得たいときは、MPEG2/6MbpsまたはMPEG2/4Mbpsを選択する。さらに録画時間を延ばしてS−VHSビデオの3倍モード以上の画質を得たいときは、MPEG2/2Mbpsを選択する。通常VHS(またはビデオCD)程度の画質で良いならば、MPEG1/2MbpsまたはMPEG1/1Mbpsを選択すれば、さらに録画時間を延ばすことができる。
[録画キー5recの機能]
<139>図示しないDVDビデオレコーダ本体にセットされたDVD−RWディスク(またはDVD−Rディスク)10に空き容量があり、かつ録画のための初期設定(MPEG2/MPEG1の区別、記録の平均ビットレートの設定等)が済んでいるときに押されると、録画を開始する。
なお、ユーザがこの初期設定を行わないで録画キーを押したときは、この初期設定としてデフォルト設定が自動的に採用され、録画が開始される。
[表示モードキー5dmの機能]
<140>録画可能なDVD−RWディスク(またはDVD−Rディスク)10がDVDビデオレコーダ本体にセットされた状態でこのキーが押されると、1度押される度に、以下の内容でOSD表示(または装置本体の表示部)が切り替わる:
(1)録画ソース(TVチャネル番号またはAV入力の番号)+現在の日時;
(2)現在のタイトルセット番号、録画済時間、記録可能な残り時間+その時の平均記録レート;
(3)表示オフ
なお、上記(1)と(2)は、同時に表示されても良い。
<141>アングルブロック再生中に前述したアングルキー5angと表示モードキー5dmとを同時に押すことにより、図42に示すようなマルチアングル多画面ダイジェスト表示モードに入る。
多画面ダイジェスト表示モードにおいて何画面表示となるか、つまり画面を何分割するかは、以下のいずれかの方法で決定できる:
(イ)アングルブロック再生中にユーザがアングルキー5angと表示モードキー5dmとを同時に押すと、デフォルトで、画面が4分割される。デフォルトが9分割に設定されておれば、5angと5dmのキーコンビネーションにより9分割画面の多画面ダイジェスト表示モードになる。デフォルト分割数は、図示しないが、メニュー操作でユーザが自由に設定できる。現在のアングルブロックで再生可能なアングル数がたとえば7つであるのに画面が4分割されているときは、カーソルキー5qの操作でアングル番号を「1」→「2」→「3」→「4」と順次変更した後さらにアングル番号が増える方向にカーソルキー操作をする。すると、4分割画面の内容は残りの3アングル分の画面となる(4分割画面のうち最後の1画面はブランク)。そして、カーソルキー5qの操作でアングル番号を「5」→「6」→「7」と順次変更した後さらにアングル番号が増える方向にカーソルキー操作をすると、4分割画面の内容は最初の4アングル分の画面に戻る;
(ロ)アングルブロック再生中にユーザがアングルキー5angと表示モードキー5dmとを同時に押すと、図13のノンシームレスアングル情報NSML_AGLIおよび図19のシームレスアングル情報SML_AGLIのうち実際に記録されている方が参照され、そのアングルブロックのアングル数が検知される。次に、図32の選択可能アングル許可/禁止フラグが参照され、再生が禁止されていないアングルが特定される。たとえば、そのアングルブロックが7つのアングルセルを含み(この場合たとえば図19のシームレスアングル情報SML_AGLIは7つのアドレス情報SML_AGL_C#1_DSTA〜SML_AGL_C#7_DSTAを含む)、再生が許可されたアングルが4つであれば、画面は4分割される。そのアングルブロックが7つのアングルセルを含み再生が許可されたアングルが5つであれば、画面は9分割される。この場合、9分割画面のうちの4つはブランクとなる;
[OSDキー5osdの機能]
<142>図45〜図47のCPU部50(または図51の多画面表示制御部508)がOSD表示するための文字(または画像)データを出力しているときにこのキーを押すと、ユーザが希望しないOSD表示がモニタスクリーンから消去される。もう一度このキーを押すと、CPU部50が出力しているOSDデータがモニタスクリーンに表示される。
[タイマキー5tmeの機能]
<143>図示しないDVDビデオレコーダに対してこのキーが押されると、タイマ予約のメニュー(録画希望チャネル、録画予約日時、録画モード、平均記録レート等を予約番組毎に指定する表を含む)が、モニタ部6のスクリーンに出力される(OSD)。このメニュー中での番組予約設定は、カーソルキー5q、テンキー5t、エンターキー5s等を利用して、行なうことができる。
<144>タイマ予約の操作がなされたあと、録画可能なDVD−RWディスク(またはDVD−Rディスク)10が図示しないDVDビデオレコーダ本体にセットされた状態でこのタイマキー5tmeと録画キー5recとが同時に押されると、このDVDビデオレコーダは、予約録画モード(タイマ録画スタンバイ状態)に入る。
図49は、マルチアングルのビデオストリームの流れとその表示タイミングを説明する図である。
図15を参照して説明したように、ノンシームレスアングル変更を行なうアングルブロックの各アングルセル(AGL_C#)はビデオオブジェクトユニット(VOBU)を最小単位として構成されている。また、図21を参照して説明したように、シームレスアングル変更を行なうアングルブロックの各アングルセル(AGL_C#)は1以上のVOBUの集まりであるインターリーブドユニット(ILVU)を最小単位として構成されている。したがって、図49に例示された再生アングル#1〜#3がノンシームレスアングル変更を行なうアングルブロックのものであれば各アングルはVOBUで構成され、シームレスアングル変更を行なうアングルブロックのものであれば各アングルはILVUで構成されることになる。
再生アングル#1〜#3のビデオストリームの流れに対応して再生される各アングルの動画表示は、図49のようになる。すなわち、再生アングル#1のストリーム再生中にアングル#1の動画表示(またはアングル#1のデコード出力)が行われ、再生アングル#1のストリーム終了後次の再生アングル#2のストリームが始まる前に、アングル#1の動画表示が終了する。このアングル#1の動画表示終了点を、(たとえば図45でいえばビデオデコーダ部58からビデオプロセサ部640へ)転送されたアングル#1ストリームの再生終了確認ポイントとすることができる。
同様に、アングル#2の動画表示終了点を転送されたアングル#2ストリームの再生終了確認ポイントとすることができ、アングル#3の動画表示終了点を転送されたアングル#3ストリームの再生終了確認ポイントとすることができる。
図50は、マルチアングルのビデオストリームの流れとそのシームレスな動画表示タイミングを説明する図である。
アングルブロックのビデオストリームは連続的にデコーダ部(図45では58〜62)に転送される。図50は、デコーダ(とくにビデオデコーダ部58)に流し込まれたデータによる同一アングル番号の表示が終了した時点で、画面表示上で動画再生がシームレスにつながる(表示位置はアングル番号に対応して変化する)ことを表している。
アングルブロックにおける動画表示をシームレスに行うためには、各デコーダ(図45では58〜62)から送出される信号のアングル毎の切り替わりタイミングを知る必要がある。とくに、ビデオデコーダ部58に内蔵されるMPEG2デコーダから多画面ダイジェスト表示処理を行うビデオプロセッサ部640へ送出されるビデオ信号に関して、「アングル番号が切り替わったという情報」を知る必要がある。
上記「アングル番号が切り替わったという情報」として、図50の例では、各アングルの動画表示終了点(図49のアングルストリーム再生終了確認ポイントに対応)でレベル反転する信号を用いている。このアングル番号切り替わり情報信号(図50の一番下の信号)は、たとえばアングル#1の動画表示中は論理レベル”1”であり、次のアングル#2の動画表示中は論理レベル”0”となり、次のアングル#3の動画表示中は論理レベル”1”に戻る信号である。換言すれば、このアングル番号切り替わり情報信号は、アングルが切り替わる毎に0/1がトグル切り替えされる信号である。
なお、上記「アングルが切り替わる毎に0/1がトグル切り替えされる信号」は一例であって他の信号形態も可能である。たとえば、アングル#1の再生中はデューティ比25%のパルスを発生し、次のアングル#2ではデューティ比50%のパルスを発生し、次のアングル#3ではデューティ比75%のパルスを発生するようにしてもよい。または、アングル切り替え毎に周波数または位相が変化する信号を上記「アングル番号が切り替わったという情報」として利用することもできる。
あるいは、4ビットレジスタを用意し、そこに現在再生中のアングル番号のバイナリコードを書き込むようにしてもよい。この場合、4ビットレジスタの内容はアングル切り替え毎に再生アングル番号に対応したものに変化する。たとえば、アングル#1再生中はこのレジスタの内容は「0001」であり、アングル#2再生中はこのレジスタの内容は「0010」となり、アングル#3に切り替わるとこのレジスタの内容は「0011」に変化する。この4ビットレジスタは、たとえば図45のシステムCPU部50が、ソフトウエア処理で、メモリ52内に一時的に形成してもよい。
その他、上記「アングル番号が切り替わったという情報」さえ伝達できれば、どんな形態をとってもかまわない。
図51は、マルチアングルシーンのシームレス多画面表示を実現する回路構成を説明するブロック図である。
図45〜図47のビデオデコーダ部58に内蔵されるMPEG2デコーダ580は、アングル切替情報(図50のアングル切替信号等)およびアングルブロックのストリームを含むビデオ信号(MPEGデコードされたデジタルビデオ)を、ビデオプロセサ640に転送する。このMPEG2デコーダ580はまた、上記アングル切替情報とともに、再生対象のアングル番号情報を、多画面表示制御部508Aに転送する。ここでのアングル切替情報の転送は、ビデオ信号の転送と同期して行われる。また、再生対象のアングル番号情報は、図42の例でいえば4画面同時表示アングルのアングル番号#1〜#4に対応する(DVDビデオではこのアングル番号は最大#9)。
多画面表示制御部508Aは、MPEG2デコーダ580からの情報に基づいて、多画面ダイジェスト表示の対象となる各アングル映像のアングル番号、表示位置、表示サイズ等を決定する。そして、決定された表示位置および表示サイズの情報は、画面分割指令の一部としてビデオプロセサ640に送られる。また、決定されたアングル番号等は、OSD発生用の情報として、オンスクリーンディスプレイ(OSD)649に送られる。
ビデオプロセサ640は、フレームメモリ642をワークエリアとして使用し、多画面表示制御部508Aからの画面分割指令に基づいて、フレームメモリ642中に展開されたビデオRAMエリアを4分割または9分割する。また、4分割または9分割されたエリア内の映像がモニタスクリーンのどの位置にどのくらいのサイズで表示されるのかも決定する。
たとえば、MPEG2デコーダ580から多画面表示制御部508Aへ「現在のアングルブロックが2ないし4個のアングルセルを含むこと」が通知されておれば、多画面表示制御部508Aは4分割指令をビデオプロセサ640に出力する。この場合、モニタスクリーンがたとえば640ドットX480ドットのサイズを持つビットマップ相当であれば、320ドットX240ドットのサイズを持つ1/4縮小画面が、4分割画面それぞれの表示エリアに割り当てられる。
また、MPEG2デコーダ580から多画面表示制御部508Aへ「現在のアングルブロックが5ないし9個のアングルセルを含むこと」が通知されておれば、多画面表示制御部508Aは9分割指令をビデオプロセサ640に出力する。この場合、213ドットX160ドットのサイズを持つ1/9縮小画面が、9分割画面それぞれの表示エリアに割り当てられる。
MPEG2デコーダ580から多画面表示制御部508Aへ「現在のアングルブロックが1個のアングルセルしか含まないこと」が通知されておれば、あるいは「現在アングルブロック以外が再生されている」ときは、多画面表示制御部508Aは分割指令をビデオプロセサ640に出力しない。この場合は、ビデオプロセサ640は、フレームメモリ642のビデオRAMエリアを分割せず、モニタ部6の表示スクリーンサイズ目一杯分(上記例でいえば640ドットX480ドットのサイズ)のビデオデータをこのRAMエリアに展開する。
また、MPEG2デコーダ580から多画面表示制御部508Aへ「現在のアングルブロックで再生可能なアングルの番号」が通知されておれば、多画面表示制御部508Aは、通知されたアングル番号のデータをオンスクリーンディスプレイ(OSD)649に送る。このOSD649は、送られてきたデータを対応するビットマップピクチャ(文字または絵柄のドットパターン)に変換するパターン発生器として機能する。
OSD649で発生された文字(アングル番号等)または絵柄(カメラアングルが分かるように作画されたアイコン等)のパターン(モノクロまたはカラー)は、ビデオプロセサ640に送られる。ビデオプロセサ640は、多画面表示制御部508Aからの分割指令に基づき分割した各画面のアングル映像上に、それぞれに対応するアングル番号あるいはアイコン等を、スーパーインポーズする(これらの処理はデジタル処理)。
こうしてアングル番号情報に対応する文字あるいはアイコンが適宜スーパーインポーズされた多画面ビデオ信号(デジタル)は図45〜図47のビデオエンコーダ641に送られる。ビデオエンコーダ641は、送られてきた多画面ビデオ信号(デジタル)を所定フォーマット(たとえばNTSC)のアナログビデオ信号に変換し、外部のアナログモニタ部6へ送出する。
これにより、ユーザが実際に視聴するモニタスクリーン上に、再生可能な複数アングル映像(そのうち1以上は動画)が同時表示され、それらのアングル映像に対応するアングル番号等がOSD表示される。
たとえば、図32の例でいえば、「現在のアングルブロックで再生可能なアングルの番号」は#1と#2と#4と#7の4つである。この場合、アングル番号#1と#2と#4と#7が、4分割されたモニタスクリーン上の対応するアングル映像画面に、OSD表示される。(再生可能なアングル番号が#1〜#4なら図42のような表示となる。)
上記多画面表示制御部508Aは、図45〜図47のシステムCPU部50の処理能力に余裕があるときはシステムCPU部50内の(ソフトウエアで形成された)アングル多画面表示制御部508で構成できる。図45〜図47のシステムCPU部50の処理能力が手一杯のときは、専用の制御用MPUまたはロジック回路でもって、多画面表示制御部508Aで構成できる。多画面表示制御部508Aをどのように構成するかは、実際の製品毎に決定すればよい。
なお、図51の例ではアングル切替情報を提供する手段としてMPEG2デコーダ580を用いたが、この「アングル切替情報」またはそれに対応する内容の情報を、MPEG2デコーダ580以外の情報発生手段から得ても一向に差し支えない。たとえば、アングル毎に個別のオーディオが割り当てられているなら、つまりアングルが切り替わるとそれに対応してオーディオも切り替わるなら、図45のオーディオデコーダ部60を、「アングル切替情報」に対応する内容の情報を発生する手段として利用できる。
また、図51のアングル切替情報は、ビデオ信号と同期して別経路でMPEG2デコーダ580からビデオプロセサ640に伝達されるが、このアングル切替情報をビデオ信号のブランキング期間に埋め込み、同一の信号伝送経路でアングル切替情報をビデオ信号とともに伝達してもよい。ブランキング期間に重畳されたアングル切替情報はビデオプロセサ640から出力される時点では取り除かれ、ブランキングを示す信号に置換される。この方法を用いれば、MPEG2デコーダ580とビデオプロセサ640との間の信号線数を減らすことが可能となる。
以上の多画面表示では、副映像・音声のオン・オフを任意のタイミングに切り替えることが可能である。このオン・オフはユーザー操作によるものでも良いし、ILVU単位で表示に同期して再生装置が自動的に切り替えても良い。
図52(a)〜図52(d)は、マルチアングル同時表示(ダイジェスト表示)を行なうn分割(4分割または9分割)の縮小表示例を説明する図である。図52(a)は画面を均等4分割して4つのアングル映像を同時表示する場合を示し、図52(b)〜図52(d)は画面を均等9分割して7つのアングル映像を同時表示する場合を示している。
DVDでは複数の表示画面のアスペクト比(たとえば水平:垂直の比率が4:3と16:9)が可能となっている。ここで、アスペクト比を変えずに多画面表示する一例として、水平・垂直方向ともにn分割する方法がある。n=2の場合には最大4アングル、n=3の場合には最大9アングルの同時表示が可能となる。
図52(b)〜図52(d)に例示された7アングルのうち、全てを表示するのであれば、9分割のうち7つを使用する。一方、7アングルの全てを同時表示しなくてもよいときは、図52(a)のように画面を4分割し、7アングルから任意の4アングルを選択表示することも可能である。この場合、各アングル表示画面サイズは9分割よりも大きいので、画面内容が見やすくなる。
ところで、一般の家庭用TVのCRTをモニタ部6として使用する場合、モニタはオーバースキャンに調整されていることが多い。画面の上下エッジ部分を出画させるとその部分に映像本体と関係ないノイズのようなちらつきが生じることがあるし、画面のラスタを全て表示するとモニタの画像歪が出やすいからである。(家庭用TVのCRTではラスタを正確に長方形に調整することが製品コスト上難しく、本来長方形であるべきラスタが樽型に膨らんでいたり糸巻きフレームのように凹んでいたり、台形になってしまうことが多い。)TVのCRTモニタスクリーンをオーバースキャンさせれば、画像歪やちらつきの目立つラスタ周辺は、モニタスクリーンの物理的な画面外に追い出されるので、一般ユーザは上記画像歪やラスタエッジ部分のノイズに気付かないようになる。
モニタのオーバースキャンは上記のようなメリットがあるが、画面(ラスタ)を細かく分割すると(とくに9分割の場合)、個々の画面サイズが相対的に小さいので、ラスタ周辺の画面欠けが問題になってくる。たとえば、図52(b)の9分割7アングルダイジェスト表示の画面が図52(c)のようなオーバースキャンモニタに表示されると、アングル#1〜#4、#6、#7の周辺の斜線部分が見えなくなってしまう。
しかし、図52(d)に例示するように、n分割(n=2〜9;ここでは9分割)画面全体のサイズを若干縮小すれば、モニタTV自体はオーバースキャンに調整されていても、ラスタ周辺の画面欠けの問題は解消する。
具体的には、一般の家庭用TVモニタが110%オーバースキャンであるとして、9分割マルチダイジェスト画面全体のサイズを、画面分割しない場合のサイズの80%〜90%に縮小する。そうすれば、一般家庭用TVのオーバースキャンモニタでラスタ歪等のボロ隠しをした上で、9分割マルチダイジェスト画面全体を欠け無く表示できるようになる。
図53は、図42または図52のn分割縮小表示の処理手順の一例を説明するフローチャートである。ここでは、図21のシームレスアングル変更の場合に限定して説明するが、図15のノンシームレスアングル変更の場合にも同様な処理手順を適用することができる。
ユーザがたとえばリモートコントローラ5の再生キー5cを押すと、DVDディスク10の再生が開始される。そして再生箇所が図21のアングルブロックに入ると、再生装置のCPU部50は、そのアングルブロックにおけるアングル数(図42の例では4個)を取得する(ステップST40)。
こうして獲得したアングル数AGLmax(=4)に基づき、再生装置(図45〜図47)のフレームメモリ642への各アングルの書込位置および書込サイズが決定される(ステップST43)。
たとえばフレームメモリ642に展開されるビットマップ画像の1フレームが640X480ドットの解像度を持ち、各ドットが8ビット階調で表現される場合を考えてみる。この場合、獲得アングル数分の均等分割表示を行なうなら、1フレームが320X240ドットの小画面4つに分割される。そして、第1の小画面(水平1〜320ドットの位置;垂直1〜240ドットの位置)がアングル#1に割り当てられ、第2の小画面(水平321〜640ドットの位置;垂直1〜240ドットの位置)がアングル#2に割り当てられ、第3の小画面(水平1〜320ドットの位置;垂直241〜480ドットの位置)がアングル#3に割り当てられ、第4の小画面(水平321〜640ドットの位置;垂直241〜480ドットの位置)がアングル#4に割り当てられる。
あるいは、動画表示する1つのアングルをフルスクリーン表示し、それ以外のアングルを小ウインドウにスチル(または動画)表示するなら、次のように1フレームの割り当てを行なっても良い。
すなわち、メインとなる動画表示アングルAGLN=xにフルスクリーン(640X480ドット)を割り当て、サブとなる第1のスチル(または動画)表示アングルAGLN=y1に第1ウインドウフレーム(水平40〜160ドットの位置;垂直50〜140ドットの位置)を割り当て、サブとなる第2のスチル(または動画)表示アングルAGLN=y2に第2ウインドウフレーム(水平40〜160ドットの位置;垂直190〜280ドットの位置)を割り当て、サブとなる第3のスチル(または動画)表示アングルAGLN=y3に第3ウインドウフレーム(水平40〜160ドットの位置;垂直330〜420ドットの位置)を割り当てる。
この場合、フルスクリーンフレーム(AGLx)の左上に120x90ドットの第1ウインドウフレーム(AGLy1)がポップアップ表示され、フルスクリーンフレームの左寄り中央に120x90ドットの第2ウインドウフレーム(AGLy2)がポップアップ表示され、フルスクリーンフレームの左下に120x90ドットの第3ウインドウフレーム(AGLy3)がポップアップ表示される。
上記フルスクリーン+3ポップアップウインドウの表示において、これから再生されるものとして選択された現アングル番号AGLN(図42上段の例ではAGLx=#1)の動画がフルスクリーン表示され、第1の非選択アングル番号(図42上段の例ではAGLy1=#2)のスチル画(または動画)が第1ウインドウフレームに表示され、第2の非選択アングル番号(図42上段の例ではAGLy2=#3)のスチル画(または動画)が第2ウインドウフレームに表示され、第3の非選択アングル番号(図42上段の例ではAGLy3=#4)のスチル画(または動画)が第3ウインドウフレームに表示される。
以上のようにして各アングルに対するフレームメモリ642への書込位置および書込サイズを決定したあと、その時点で「これから再生すべきアングル番号」として設定されているアングル番号AGLNが、取得したアングル数AGLmax=4を超えているかどうかチェックする。このAGLNがAGLmax=4を超えていれば(ステップST44イエス)、アングル番号AGLNをAGLmax以下の所定値、たとえば「1」にリセットする(ステップST46)。このときのAGLNがAGLmax=4以下であれば(ステップST44ノー)、ステップST46のリセット処理はスキップされる。
以上のようにして、これから再生すべきアングル番号AGLNが取得したアングル数AGLmax=4を超えない状態にしてから、これから再生すべきアングル番号AGLNのフレームメモリ642への書込位置および書込サイズを指定する(ステップST47)。
次に、これから再生しようとするアングル番号のILVUの最初のVOBUの先頭ナビゲーションパック86(図16)から、DSIデータ115が読み取られる(ステップST52)。
このDSIデータは図19に示すようなシームレスアングル情報SML_AGLIを含んでいる。これから再生しようとするアングル番号が#1であれば、再生装置のCPU部は、このシームレスアングル情報SML_AGLI中のSML_AGL_C1_DSTAを参照し、そこから、アングル番号#1(AGLN=1)への飛び先アドレスおよびそのアングル番号のILVUのサイズを取得する(ステップST54)。
こうして取得したアングル番号#1(AGLN=1)への飛び先アドレスおよびそのアングル番号のILVUのサイズに基づいて、再生装置のCPU部50はディスクドライブ部30の読み取り動作を制御し、そのILVUを最後まで読み取りフレームメモリ642に書き込んで、そのアングルの再生を実行する(ステップST56A)。その際、再生中のアングルの番号(#1)を、対応する分割画面の所定位置(図42の例では4分割画面の中央よりコーナー)にOSD表示する。
その後、転送したストリーム(アングル番号#1のビデオストリーム)の再生が終わるまで、図42に示すような4分割ダイジェスト表示(初めはアングル#1の画面から)が継続される(ステップST57ノーのループ)。
ビデオデコーダ部58に送り込まれたアングル#1のストリームの再生・表示が終了すると、その終了情報(図49の再生終了確認ポイントあるいは図50のアングル切替信号のレベル変化点)をデコーダ(58〜62のいずれか)から受け取り、次のステップに進む(ステップST57イエス)。
次のステップでは、まずこれから再生しようとするアングル#2(AGLN=2)の飛び先アドレスがサーチされ(ステップST58)、アングル番号がインクリメント(#1から#2)される(ステップST60A)。
その後、新たなアングル番号(#2)に対する書込位置および書込サイズが指定され(ステップST47)、そのアングルのILVUの最初のVOBUの先頭ナビゲーションパック86から、DSIデータ115が読み取られる(ステップST52)。以下、同様な操作(ST54〜ST60A)が実行される。
そして、ステップST60Aでアングル番号が#1から#4にインクリメントされるまでステップST44ノー〜ST60Aがサイクリックに反復実行される結果、図42に示すような多画面ダイジェスト表示が実現する。
図53の例ではステップST58で次のアングルのアドレスにサーチしているが、表示切替単位をILVU単位にした場合は、このアドレスサーチはせずに、ILVU単位のデータを連続転送すればよい。その際、同一アングルの連続動画再生時間(周期)は、ILVU単位であれば、任意である。この周期は図45再生周期決定部502で管理できる。
図54は、n分割縮小動画表示をシームレスに行なう処理手順の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートは図53と共通部分が多いので、その説明は、図53と異なる点に絞る。主な違いは、図53では1以上のILVUを含むストリームの最後まで再生してからアングル番号をインクリメントしている(ステップST57〜ST60A)のに対して、図54では各ILVUのストリーム転送が終わってからアングル番号をインクリメントしている(ステップST57A〜ST60A)点にある。
すなわち、現在のILVUのストリームを最後までデコーダ部58に流し込んだら(ステップST56A)次のステップへ進む。
現在のILVUの読み出し終了後に(ステップST57A)、アングル番号(たとえばAGLN=#2)で示されるアングルの飛び先アドレスへサーチする(ステップST58)。その後アングル番号をインクリメントし(ステップST60A)、ステップST44へ戻って再生を続ける。
図54の例ではステップST58で次のアングルのアドレスにサーチしているが、表示切替単位もILVU単位にする場合は、このアドレスサーチはせずに、ILVU単位のデータを連続転送すればよい。
図55は、図42または図52のn分割縮小表示の処理手順の他例を説明するフローチャートである。
図55の例は、処理ステップST56の内容以外、図53と共通である。すなわち、図53ステップST56Aではn分割縮小表示画面上でのアングル多画面ダイジェスト表示をするときに、対応するアングル番号情報がOSDされるが、図55のステップST56ではこのOSD表示が省略されている。
図56は、図42または図52のn分割縮小表示を行なうにあたって、システムタイムクロックSTCが不連続となる部分での映像・音声同期合わせを説明するフローチャートである。
図56の例は、処理ステップST40〜ST56まで、図55と共通であり、その後の処理が異なっている。すなわち、現在のILVUの再生実行後、新ILVUのデータ転送が開始されたら、STCを新たに設定し直し、映像データと音声データの同期を取り直す(ステップST56B)。
この映像・音声の同期取り直しをしてから新ILVUのデータの読み出し終了後に、そのILVUの次のアングル番号の飛び先アドレスをサーチし、サーチされたアドレスのILVUのデータ転送を続行する(ステップST58A)。
上記飛び先アドレスの最後のILVUのデータ転送が終了する直前に前記「映像データと音声データの同期」を解除し、ビデオデータおよびオーディオデータの転送をフリーラン状態にする(ステップST59)。
その後アングル番号をインクリメントし(ステップST60A)、ステップST44〜ST60Aのループをダイジェスト表示対象アングル全て(図42の例では#1〜#4)に対してサイクリックに反復する。そのループにおいて、ステップST56Bで映像・音声の同期取り直しを行い、ステップST59でこの同期を解除する。
ここで、図50のストリーム転送において、デコーダ(図45の58〜62)に入力されるストリームの中で、アングルが切り替わる時点では、ストリームに記されたタイムスタンプの連続性が途切れることになる。この場合、タイムスタンプが不連続であることを検出し、タイムスタンプの不連続処理を、MPEG・副映像・音声の各デコーダ(58〜62)で行うことで、シームレス再生が可能となる。この不連続処理が、図56のステップST56Bに対応する。
図57は、映像・音声の同期合わせをせずにマルチアングル同時表示(ダイジェスト表示)を行なう処理手順の一例を説明するフローチャートである。
複数アングルの多画面表示を行う際には、図28の説明で触れたタイムスタンプの比較を止め、各デコーダが独自の時間管理で動作するフリーラン状態に固定してもよい。図57はその場合の処理例であり、ステップST43の直後で図56のステップST59に対応する処理を行っている。
すなわち、複数アングルに対するフレームメモリ書込位置・書込サイズが決定されたあと(ステップST43)、映像・音声の同期が解除され、ビデオデータおよびオーディオデータの転送がフリーラン状態となる(ステップST431)。この状態で、図56のステップST44〜ST60Aの処理ループが実行される。ただし、図56のステップST56BおよびST59の処理は、図57では削除される。
図58は、図52のn分割(4分割または9分割)縮小表示の処理手順において、4分割表示と9分割表示を区別して処理する例を説明するフローチャートである。
図58の処理は、フレームメモリ642の分割数を自動的に決定する処理を除き、図57と共通している。そこで、フレームメモリの自動分割処理についてだけ説明する。
まず、図19の情報テーブルから現在のアングルブロックのアングルセル数を取り出し、図32のアングル許可フラグからどのアングルが再生可能なのかをチェックする。たとえばそのアングルブロックが7つのアングルセルを含みそのうちの4つに再生許可のフラグが立っておれば、多画面ダイジェスト表示するアングル数(AGLmax)が「4」と分かる(ステップST40)。
このアングル数が「4」であれば(ステップST41Aイエス)、画面分割数は4でよい。その場合は、画面を4分割した場合のフレームメモリ642へのアングル映像情報書込位置および書込サイズを決定する(ステップST43A)。
一方、ステップST40で取得されたアングル数がたとえば「7」であれば(ステップST41Aノー;ステップST41Bイエス)、画面を9分割した場合のフレームメモリ642へのアングル映像情報書込位置および書込サイズを決定する(ステップST43B)。
ステップST40で取得されたアングル数が「1」の場合は(ステップST41Aノー;ステップST41Bノー)、画面を分割する必要はない。この場合はマルチアングル切替表示動作(マルチアングルダイジェスト表示)は行われず、図58の処理は終了する(この場合はモニタ画面をフルに使用した通常再生が行われる)。
図59は、ディスク上のアングルブロックの記録パターン(複数アングルビデオデータストリームのインターリーブ配列)と、時間軸を揃えて並べ替えた複数アングルデータとの対応関係を説明する図である。
DVDビデオディスク10のシームレスアングルブロックから再生されるビデオデータストリームは、図59の上部に示すようなシリアルデータとなっている。このストリームの内容を実際の個々の再生アングルデータに合わせてに配置し直すと、図59の下部に示すようなパラレルデータになる。
図60は、システムタイムクロックSTCが連続する場合におけるアングル切り替えを説明する図である。
図59のような並びのアングルデータを用いてアングル#1→アングル#2→アングル#3→アングル#1…とアングルを切り替える場合、切替経路a1→a2→a3…のようにアングルの読み出しデータが切り替わる場合は、システムタイムクロックSTCは連続する。この場合は、アングルの切り替わり目(図49の再生終了確認ポイントまたは図50のアングル切替信号のレベル変化点)を入力制御部(図51では制御部508A)から再生部(ビデオプロセサ640)に送って、表示位置切替情報の作成に利用する。この場合は、たとえば図54のフローチャートの処理が使用される。
図61は、システムタイムクロックSTCが連続しない場合におけるアングル切り替えを説明する図である。
図59のような並びのアングルデータを用いてアングル#1→アングル#2→アングル#3→アングル#1…とアングルを切り替える場合、切替経路b1→b2→b3…のようにアングルの読み出しデータが切り替わる場合は、システムタイムクロックSTCは不連続となる。この場合は、アングルの切り替わり目(図49の再生終了確認ポイントまたは図50のアングル切替信号のレベル変化点)を入力制御部(図51では制御部508A)から再生部(ビデオプロセサ640)に送って、表示位置切替情報の作成に利用する。この場合は、たとえば図56のフローチャートの処理が使用される。
図62は、図42または図52のn分割縮小表示が行われる場合において、各アングルの動画表示タイミングとMPEGのテンポラル・リファレンスとの対応関係を説明する図である。
前述した図50の例では、アングル切替情報は動画表示されるアングルの切替に同期した0/1の2値信号であったが、その他に、
(a)デコーダ(58〜62)が出力するアングル切替に対応した任意の信号;
(b)アングル番号(ストリームに情報として記録されている);
(c)テンポラル・リファレンス;
(d)上記(a)〜(c)の組み合わせ
を、アングル切替情報として用いることができる。
ここで(c)のテンポラル・リファレンスは、MPEGの1GOP内の表示順を示す情報であり、図62の番号00〜14に対応する。このテンポラル・リファレンス番号が14から00に切り替わる瞬間を、「アングル切替情報」として、図51のMPEG2デコーダ580から多画面表示制御部508Aへ与えることができる。
なお、以上の実施の形態では多画面ダイジェスト表示の内容をマルチアングル映像を用いて説明したが、再生装置のデータサーチ速度・読み出し速度・デコード速度が早ければ、図42の分割表示エリアの各映像を、アングルブロック以外の種々なシーンの映像とすることも可能である。
また、図35、図43、図53〜図58のステップST60Aではアングル番号のカウント処理としてカウントアップになるインクリメントを例示しているが、このステップは、図44のステップST60Aに示すようにカウントダウンになるデクリメントでも良い。
図63は、この発明の一実施形態に係るマルチアングル自動切替再生システム(別称オートアングル再生システム)が組み込まれた光ディスク再生装置(DVD専用プレーヤあるいはDVD/CDコンパチブルプレーヤ等)の全体構成を説明するブロック図である。
以下、図45の構成と異なる部分を主に説明する。
システムCPU部50は、所定の処理プログラムにより構築されるアングル自動切替部500を備えている。このアングル自動切替部500は、マルチアングル映像の自動切替再生の周期を決定する再生周期決定部502と、自動切替の対象となるアングル番号を乱数発生あるいはアングル番号カウントにより発生する乱数発生/カウント部504と、ユーザが再生許可状態に指定したアングル番号に関して自動切替の対象となるアングルを決定するアングル番号決定部504とを含んでいる。
図63の構成では、乱数発生/カウント部504により発生されたアングル番号を利用してモニタ部6に表示されるアングル画像を自動的に切り替えることができる。また、そのアングル自動切替の周期(または各アングル画像の表示期間)を、再生周期決定部502により自動的に変更することができる。
つまり、図63の構成では、システムCPU部50の制御動作(図34〜図38、図41、図43、図44参照)により、ユーザ(視聴者)がリモートコントローラ5(図48)のアングルボタン5angあるいはカーソルキー5qもしくはテンキーf5tをいちいち操作しなくても、DVDディスク10を視聴する度にアングル画像および/またはその再生期間が自動的に変化するマルチアングル映像を楽しむことができる。
なおディスクドライブ部30からのデータ列においては、ナビゲーションパック以降の3種類のパックの並び順は任意である。また、ナビゲーションパック以降のパックの種類は、3種類以下(なし、1種類、または2種類)の場合もあり得る。この発明のマルチアングル自動切替システムでは、これらのパックのうち、最低限ナビゲーションパックとビデオパックが必要となる。
図64は、汎用パーソナルコンピュータを用いてマルチアングルシーンの自動切替再生システムあるいはマルチアングルシーンのダイジェスト表示システムを構築する場合を説明するブロック図である。図64のパーソナルコンピュータ1000は、専用ハードウエアで構成してもよいが、一般的な構成の汎用パーソナルコンピュータで構成することもできる。
すなわち、パーソナルコンピュータ1000の内部バス1002には、メインCPU1004、基本入出力システムROM(BIOS・ROM)1008、メインメモリ1010、ビデオメモリ1012、フロッピーディスクドライブ(FDD)1022、キーボードI/Oデバイス1024、マウスI/Oデバイス1026、通信I/Oデバイス1028などが接続されている。メインCPU1004には、専用の高速バスを介してキャッシュメモリ1006が直結されている。
パーソナルコンピュータ1000の内部バス1002には複数の汎用バススロット(図示せず)が設けられている。これらのスロットに、スカジインターフェイス(SCSIボード)1014、DVD処理ボード1030、ビデオI/Oデバイス(ビデオカード)1032、オーディオI/Oデバイス(オーディオカード)1034などがインサートされている。
SCSIタイプのボード1014にはSCSIハードディスクドライブ(HDD)1018およびSCSIタイプのDVD−ROM/DVD−RAMコンパチブルドライブ1020が接続される(ドライブ1020はさらにCDとコンパチブルでもよい)。
ビデオカード1032には高解像度のビットマップディスプレイ(アナログRGBタイプ)6が接続され、オーディオカード1034には2チャネルステレオペアのスピーカ8が接続される(カード1034がパワーアンプを内蔵していないときは、スピーカ8にパワーアンプを内蔵させるか、カード1034とスピーカ8との間に図示しないステレオアンプを挿入することになる)。
図64のDVD処理ボード1030には、図45、図46、図47または図63の再生装置本体(main body of player)の信号処理機能に相当するハードウエアが組み込まれている。
図45、図46、図47または図63のディスクドライブ32は、図64のDVDROM/RAMドライブ1020に対応する。
また、図64のメモリ1010またはビデオメモリ1012の記憶エリアの一部を、必要に応じて、図45、図46、図47または図63のメモリ52またはフレームメモリ642として利用することは可能である。
さらに、図64のハードディスク1018の一部を、図45、図46、図47または図63のディスクドライブ30からの再生信号のバッファメモリとして利用することも可能である。
もしハードディスク1018が数ギガバイト(たとえば3〜5GB)の大容量ディスクの場合は、このディスク中の所定エリア(たとえば4.7GB分)をパーティショニングし、ここにDVDディスク10からの再生信号を一時記憶すれば、それを仮想的なDVDディスク10として取り扱うこともできる。
図45、図46、図47または図63の再生装置本体操作キーの機能は、図64のキーボードI/Oデバイス1024に接続される図示しないキーボートに割り当てることができる。また、図48のリモートコントローラ5の各種キー(ボタン、カーソル)の機能は、図64のキーボードI/Oデバイス1024に接続される図示しないキーボート、またはマウスI/Oデバイス1026に接続される図示しないマウス、あるいは通信I/Oデバイス1028に接続される図示しない外部コントローラに割り当てることができる。
ところで、DVDーROMドライブ(またはDVD−ROM/RAMコンパチブルドライブ)でDVDビデオが再生できるようになっているパーソナルコンピュータにおいて、この発明のオートアングル再生あるいはマルチアングルダイジェスト表示をソフトウエアで実施することは可能である。その場合、パーソナルコンピュータにインストールされるソフトウエアは、図33〜図44または図53〜図58の処理に対応する処理をプログラミングしたものとなる。
このようにパーソナルコンピュータでオートアングル再生あるいはマルチアングルダイジェスト表示の処理をプログラミングする場合は、たとえば図35のアングル番号インクリメント処理ステップST60Aをもう少し高度なものにできる。
たとえば、図31のように設定されたアングル再生において、アングル番号を単純にインクリメントさせると、アングル番号#1、#2、#4、#7、#1、#2…のようにアングル番号が自動的に切り替わる。が、これをパーソナルコンピュータのプログラミングにより、#1、#7、#4、#2、#4、#7、#1、#7…のような、ユーザが希望する順番のオートアングル再生に適宜発展させることもできる。
以上のようなオートアングル再生プログラムあるいはマルチアングルダイジェスト表示プログラムは、フロッピーディスク、CD−ROM、DVD−ROMあるいは通信媒体を介して、DVDドライブ付のパーソナルコンピュータに個別にインストールすることができる。
以上説明したように本発明の再生装置によれば、記録媒体に記録された複数のアングルを1画面に同時表示することで、ユーザは一目でアングル全体を把握することができる。また、1画面に同時表示されたアングル映像の内容を自動的に切替変更することも可能である。このため、アングル選択のバリエーションを増大させ、ユーザに対して、変化に富んだ、飽きの少ないマルチアングル映像再生を提供することができる。
また、本発明の再生装置によれば、アングル選択のバリエーションを増大させ、ユーザに対して、変化に富んだ、飽きの少ない映像再生を提供することができる。
この発明で使用できる光ディスク(再生専用DVDディスク)の物理構造を説明する図。 図1の光ディスク(再生専用DVDディスク)の記録領域のトラック/セクタ構造を説明する図。 この発明で使用できる光ディスク(再生用および録画再生用DVDディスク)の物理構造を説明する図。 図3の光ディスク(再生用および録画再生用DVDディスク)の記録領域のトラック/セクタ構造を説明する図。 図1の光ディスクの光反射層16または図3の光ディスクのROM層17Aに記録されるデータの構造を説明する図。 図5のビデオオブジェクトセットのデータの階層構造の一例を説明する図。 図6のビデオオブジェクトユニットに含まれる各パック(ディスクから読み出されるデータ)の内容を説明する図。 図7のナビゲーションパックNV_PCKのデータ構造を説明する図。 図8の再生制御情報PCIのデータ配置を説明する図。 図9の再生制御情報PCIの内容を説明する図。 図10の再生制御情報一般情報PCI_GIの内容を説明する図。 図11のVOBUユーザ操作制御VOBU_UOP_CTLの内容を説明する図。 図10のノンシームレスアングル情報NSML_AGLIの内容を説明する図。 図13のノンシームレスアングル変更セル飛び先アドレスNSML_AGL_Cn_DSTAの内容を説明する図。 複数のマルチアングルセルで構成されるアングルブロック内においてノンシームレスアングル変更がどのように行われるかを説明する図。 図8のデータサーチ情報DSIのデータ配置を説明する図。 図16のデータサーチ情報DSIの内容を説明する図。 図17のデータサーチ情報一般情報DSI_GIの内容を説明する図。 図17のシームレスアングル情報SML_AGLIの内容を説明する図。 図19のシームレスアングル変更セル飛び先アドレスSML_AGL_Cn_DSTAの内容を説明する図。 複数のマルチアングルセルで構成されるアングルブロック内においてシームレスアングル変更がどのように行われるかを説明する図。 図5のビデオタイトルセット情報VTSIに含まれるプログラムチェーン情報PGCIの構成を説明する図。 図22のプログラムチェーン一般情報PGC_GIの構成を説明する図。 図23のプログラムチェーンユーザ操作制御PGC_UOP_CTLの内容を説明する図。 図22のセル再生情報テーブルC_PBITの構成を説明する図。 図25のセル再生情報C_PBIの内容を説明する図。 図26のセルカテゴリーC_CATの内容を説明する図。 アングルブロックにおけるシームレス再生の制限を説明する図。 アングル切替の一例(シームレスの場合)を説明する図。 使用可能なメニューの構成を説明する図。 図1または図3の光ディスクから再生されるマルチアングル映像情報のうち、特定のアングルの再生許可/再生禁止を選択設定するメニューを説明する図。 図31のメニューで設定された結果を保持するフラグセットを説明する図。 図31のメニューを介して図32のフラグセットの各フラグを設定する動作を説明するフローチャート。 アングル自動切替の第1の例(乱数発生によるオートアングル)を説明するフローチャート。 アングル自動切替の第2の例(アングル番号カウントによるオートアングル)を説明するフローチャート。 アングル自動切替の第3の例(アングル切替周期を可変とした乱数発生によるオートアングル)を説明するフローチャート。 図36のアングル自動切替におけるシームレスアングル切替処理(ST70)の内容を説明するフローチャート。 図36のアングル自動切替におけるノンシームレスアングル切替処理(ST80)の内容を説明するフローチャート。 図34〜図36のいずれかのアングル自動切替モードにおいて、再生アングルが切り替えられた場合の再生画面の変化を例示する図。 マルチアングル自動切替再生システムの要部構成を説明するブロック図。 アングル自動切替の第4の例(音声レベル検出によるオートアングル)を説明するフローチャート。 表示エリアがn分割された画面(ここでは4分割)にn個の再生可能アングル映像を表示し、そのうち現在選択されているアングル映像を動画で表示する場合を説明する図。 アングル自動切替の第5の例(n分割表示のオートアングル)を説明するフローチャート。 アングル自動切替の第6の例(アングル切替周期を可変としたアングル番号カウントによるオートアングル)を説明するフローチャート。 この発明の一実施形態に係るマルチアングルシーンのダイジェスト表示システムが組み込まれた再生装置の全体構成を説明するブロック図。 この発明の他の実施形態に係るマルチアングルシーンのダイジェスト表示(複数アングル同時動画再生)システムが組み込まれた再生装置の全体構成を説明するブロック図。 この発明のさらに他の実施形態に係るマルチアングルシーンのダイジェスト表示(複数アングル同時動画再生)システムが組み込まれた再生装置の全体構成を説明するブロック図。 この発明に係る再生装置(または録画再生装置)で使用できるリモートコントローラの構成を説明する図。 マルチアングルのビデオストリームの流れとその表示タイミングを説明する図。 マルチアングルのビデオストリームの流れとそのシームレスな動画表示タイミングを説明する図。 マルチアングルシーンのシームレス多画面表示を実現する回路構成を説明するブロック図。 マルチアングル同時表示(ダイジェスト表示)を行なうn分割(4分割または9分割)の縮小表示例を説明する図。 図42または図52に例示されるようなn分割縮小表示の処理手順の一例を説明するフローチャート。 n分割縮小動画表示をシームレスに行なう処理手順の一例を説明するフローチャート。 図42または図52のn分割縮小表示の処理手順の他例を説明するフローチャート。 図42または図52のn分割縮小表示を行なうにあたって、システムタイムクロックSTCが不連続となる部分での映像・音声同期合わせを説明するフローチャート。 映像・音声の同期合わせをせずにマルチアングル同時表示(ダイジェスト表示)を行なう処理手順の一例を説明するフローチャート。 図52のn分割(4分割または9分割)縮小表示の処理手順において、4分割表示と9分割表示を区別して処理する例を説明するフローチャート。 ディスク上のアングルブロックの記録パターン(複数アングルビデオデータストリームのインターリーブ配列)と、時間軸を揃えて並べ替えた複数アングルデータとの対応関係を説明する図。 システムタイムクロックSTCが連続する場合におけるアングル切り替えを説明する図。 システムタイムクロックSTCが連続しない場合におけるアングル切り替えを説明する図。 図42または図52のn分割縮小表示が行われる場合において、各アングルの動画表示タイミングとMPEGのテンポラルリファレンスとの対応関係を説明する図。 この発明の一実施形態に係るマルチアングル自動切替再生システム(別称オートアングル再生システム)が組み込まれた再生装置の全体構成を説明するブロック図。 汎用パーソナルコンピュータを用いてマルチアングルシーンの自動切替再生システムあるいはマルチアングルシーンのダイジェスト表示システムを構築する場合を説明するブロック図。
符号の説明
4…キー入力部;4A…リモートコントローラ受信部;4B…パネル表示部;5…リモートコントローラ;6…モニタ部;8L/8R…スピーカ部;10…光ディスク(DVDーROMディスクまたはDVDーROM/RAMディスク);11…カートリッジ;14…透明基板(0.6mm厚のポリカーボネート);16…光反射層;17…エンボス情報記録層;17A…ROM層(光反射層);17B…RAM層(相変化記録層);18…ディスク対(基板2枚の貼合せで合計1.2mm厚);19…情報読み出し面;20…接着層;22…中心孔;24…クランプエリア;25…情報エリア;26…リードアウトエリア;27…リードインエリア;28…データ記録エリア(ボリュームスペース);30…ディスクドライブ部;50…システムCPU部;500…アングル自動切替部(ソフトウエアまたはファームウエア処理);502…再生周期決定部;504A…同時表示制御部;506A…選択制御部;508…アングル多画面表示制御部;508A…多画面表示制御部;52…メモリ;53…メモリI/F;54…システムプロセサ部;58…ビデオデコーダ部;58A…第1デコーダ部;58B…ビデオデコーダ部;580…MPEG2デコーダ;60…オーディオデコーダ部;60A…第3デコーダ部;60B…オーディオデコーダ・選択出力部;62…副映像デコーダ部;62A…第2デコーダ部;62B…副映像デコーダ・選択出力部;64…D/A変換および再生処理部;640…ビデオプロセサ部;641…ビデオエンコーダ;642…フレームメモリ部;644…DACおよび出力回路部;644A…DAC;644B…出力回路(オーディオアンプ);646…音声レベル検出部;648…音声レベル判定部;649…オンスクリーンディスプレイ(OSD)処理部;70…ボリュームおよびファイル構造領域;71…DVDビデオ領域;72…ビデオタイトルセットVTS#n;73…他の記録エリア;74A…ビデオマネージャファイル;74B…ビデオタイトルセットファイル;75…ビデオマネージャ情報VMGI;82…ビデオオブジェクトセットVOBS;83…ビデオオブジェクトVOB;84…セル;85…ビデオオブジェクトユニットVOBU;86…ナビゲーションパック;88…ビデオパック;89…ダミーパック;90…副映像パック;91…オーディオパック;9
4…ビデオタイトルセット情報VTSI;110、881、891、901、911…パックヘッダ;111…システムヘッダ;112、112A、114、114A、892…パケットヘッダ;112B、114B…サブストリームID;113…再生制御情報PCIデータ;115…データサーチ情報DSIデータ;116…再生制御情報PCIパケット;117…データサーチ情報DSIパケット;882…ビデオパケット;893…パディングデータ;902…副映像パケット;912…オーディオパケット。

Claims (4)

  1. 選択的に再生できる複数の映像データで構成されたマルチ映像から所定の複数映像を選択して再生するものであって、前記マルチ映像を構成する前記複数の映像データが、飛び先アドレス情報を含む制御情報および別の飛び先アドレス情報を含むデータサーチ情報を有するナビゲーションパックを先頭に持つビデオオブジェクトユニットに格納されており、前記制御情報が前記ビデオオブジェクトユニットのカテゴリー情報を格納し、このカテゴリー情報が前記ビデオオブジェクトユニット内のコピープロテクトされ得る映像情報に対応するように構成されている場合において、
    前記複数映像の表示エリアを複数用意し用意された複数表示エリアの少なくとも一部それぞれに、各時点で再生可能な前記複数映像を個別に展開し、
    前記ビデオオブジェクトユニットのカテゴリー情報に対応した前記マルチ映像は同一時間帯に選択的に再生できる複数のマルチアングル映像を含み、各マルチアングル映像には自身を示す特定のアングル番号が付与されており、前記複数表示エリアそれぞれに、各時点で再生可能な複数マルチアングル映像を個別に表示し、
    前記複数マルチアングル映像のアングル切替をシームレスアングル切替の場合とノンシームレスアングル切替の場合に分け、これらシームレスアングル切替とノンシームレスアングル切替をアングル変更フラグで区別し、このアングル変更フラグの内容に応じて、前記シームレスアングル切替の場合では前記データサーチ情報により指定される前記別の飛び先アドレスから再生を行い、前記ノンシームレスアングル切替の場合では前記制御情報により指定される前記飛び先アドレスから再生を行うことで、前記シームレスアングル切替の場合および前記ノンシームレスアングル切替の場合のいずれの場合でも、前記複数マルチアングル映像を自動切替して表示するように構成したことを特徴とする多画面表示方法。
  2. 選択的に再生できる複数の映像データで構成されたマルチ映像から所定の複数映像を選択して再生するものであって、前記マルチ映像を構成する前記複数の映像データが、飛び先アドレス情報を含む制御情報および別の飛び先アドレス情報を含むデータサーチ情報を有するナビゲーションパックを先頭に持つビデオオブジェクトユニットに格納されており、前記制御情報が前記ビデオオブジェクトユニットのカテゴリー情報を格納し、このカテゴリー情報が前記ビデオオブジェクトユニット内のコピープロテクトされ得る映像情報に対応するように構成されている場合において
    前記複数映像の表示エリアを複数用意し、用意された複数表示エリアの少なくとも一部それぞれに、各時点で再生可能な前記複数映像を個別に展開する手段と、
    前記ビデオオブジェクトユニットのカテゴリー情報に対応した前記マルチ映像が同一時間帯に選択的に再生できる複数のマルチアングル映像を含み、各マルチアングル映像に自身を示す特定のアングル番号が付与されているときに、前記複数表示エリアそれぞれに、各時点で再生可能な複数マルチアングル映像を個別に表示する手段と、
    前記複数マルチアングル映像のアングル切替をシームレスアングル切替の場合とノンシームレスアングル切替の場合に分け、これらシームレスアングル切替とノンシームレスアングル切替をアングル変更フラグで区別しているときに、このアングル変更フラグの内容に応じて、前記シームレスアングル切替の場合では前記データサーチ情報により指定される前記別の飛び先アドレスから再生を行い、前記ノンシームレスアングル切替の場合では前記制御情報により指定される前記飛び先アドレスから再生を行うことで、前記シームレスアングル切替の場合および前記ノンシームレスアングル切替の場合のいずれの場合でも、前記複数マルチアングル映像を自動切替して表示する手段とを備えた多画面表示装置。
  3. 前記複数表示エリアが、同一時間帯に再生可能な映像を同時に表示するように構成した請求項1に記載の方法。
  4. 前記複数マルチアングル映像を個別に表示する手段が、同一時間帯に再生可能な映像を同時に表示するように構成された請求項2に記載の装置。
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