JP3917310B2 - Method for forming solid of ferroelectric or high dielectric constant material and method for manufacturing semiconductor device using the same - Google Patents

Method for forming solid of ferroelectric or high dielectric constant material and method for manufacturing semiconductor device using the same Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、強誘電体メモリなどの半導体装置において用いられる強誘電体薄膜に代表される無機化合物固体を形成するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
強誘電体メモリは、強誘電体膜を電荷保持用のキャパシタとして用いた不揮発性記憶装置であり、高速性、低消費電力、高集積性および耐書換え特性に優れている。強誘電体膜に電界をかけて分極を生じさせると、電界を除去した後もその分極が保持される。これにより、不揮発性記憶機能が実現される。
【0003】
図13は、強誘電体メモリのセル構造を示す断面図である。半導体基板1の表面においてフィールド酸化膜2によって分離された素子形成領域には、不純物拡散層3,4が間隔を開けて形成されており、これらの不純物拡散層3,4の間の半導体基板1の表面には、ゲート絶縁膜5を介在させてゲート電極6が形成されている。このようにして、トランジスタTRが形成されている。
【0004】
ゲート電極6は、第1層間絶縁膜7により被覆されており、この第1層間絶縁膜7上には、下部電極11および上部電極12により強誘電体膜10を挟持して形成したキャパシタ構造Cが設けられている。
上部電極12は、第2層間絶縁膜8により被覆されている。そして、この第2層間絶縁膜8上に形成された第1アルミニウム配線9は、コンタクト孔14,15を介して上部電極12および不純物拡散層4と接合されていて、上部電極12と不純物拡散層4とを電気的に接続している。
【0005】
このセル構造の強誘電体メモリにおいて、不純物拡散層3は、ビットラインを形成し、ゲート電極6はワードラインを形成し、下部電極11はプレートラインを形成する。そこで、ビットライン(不純物拡散層3)とプレートライン(下部電極11)との間に適当な書込み電圧を印加するとともに、ワードライン(ゲート電極6)に選択電圧を印加してトランジスタTRを導通させると、強誘電体膜10に電界を印加できる。これにより、強誘電体膜10には、印加された電界の方向および強さに応じた分極を生じさせることができる。
【0006】
読出し時には、ワードライン(ゲート電極6)に適当な選択電圧を印加してトランジスタTRを導通させるとともに、プレートライン(下部電極11)に適当な読出し電圧を印加する。このとき、ビットライン(不純物拡散層3)に現れる電位は、強誘電体膜10の分極の方向に応じて、2つの異なる電位のうちのいずれかとなる。これに基づき、このセルが「1」の状態であるのか「0」の状態であるのかを調べることができる。
【0007】
図13に示されているように、多層配線が必要な場合には、第1アルミニウム配線9は、さらに第3層間絶縁膜16で被覆される。そして、この第3層間絶縁膜16上にさらに第2アルミニウム配線17が形成され、この第2アルミニウム配線17は、コンタクト孔18を介して第1アルミニウム配線9に接続される。第2アルミニウム配線17は、さらに、保護膜19で覆われることになる。
【0008】
強誘電体膜の材料には、PZT(Pb(Zr,Ti)O3 )系のものとSBT(SrBi2Ta2O9)系のものに代表される複合酸化物強誘電体が一般に用いられている。これらの薄膜は、たとえば、ゾル・ゲル法により形成される。ゾル・ゲル法とは、液体(ゾル)状の原料を基板上にコーティングして、熱処理により焼成して所要の膜を得る方法である。PZTのゾル・ゲル法では、たとえば、出発原料として、金属元素を含む有機化合物であるPb(CH3COO)2 ・3H2O 、Zr(n-OC4H9)4、Ti(i-OC3H7)4の2−メトキシエタノールを溶媒とした溶液などが用いられる。この有機化合物溶液をスピンコーティングにより基板上に塗布し、150℃〜180℃で乾燥させた後に、乾燥空気雰囲気中で400℃、30分の仮焼成を行う。所定の膜厚になるまでこの工程を繰り返し、最後に、600℃〜700℃で熱処理して、膜全体を結晶化させる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような高温での結晶化処理は、それ以前に形成されているトランジスタTRの素子特性を劣化させるうえ、強誘電体膜10と上部および下部電極11,12との界面での各膜材料の相互拡散により、強誘電体膜10自体の特性の劣化をも生じさせる。そのために、必ずしも良好な特性の強誘電体メモリを実現することができなかった。
【0010】
上述のような高温の結晶化処理が必要な理由は、結晶化処理前の膜中に有機物が残留しているからである。約400℃の温度での仮焼成により、或る程度の有機物は除去できるが、膜中の有機物を十分に除去するためには、700℃を超える温度での熱処理が必要となる。しかし、このような高温では、膜材料の結晶化が始まるから、仮焼成の目的が失われるうえ、半導体基板1に形成されているトランジスタTRに与えるダメージも大きくなる。
【0011】
したがって、従来では、低温の熱処理で良好に結晶化された強誘電体膜を形成する方法がなく、そのために、良好な特性の強誘電体メモリを提供することができなかった。
そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、金属元素を含む有機化合物材料を用いて強誘電体または高誘電率材料の固体を形成する際に、比較的低温での熱処理により良好な強誘電体または高誘電率材料の固体を形成することができる方法を提供することである。
【0012】
また、この発明の他の目的は、比較的低温の熱処理で良好な機能性薄膜を半導体基板上に形成することができ、これにより良好な特性の半導体装置を実現できる半導体装置の製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、金属元素を含む有機化合物を焼成して、強誘電体または高誘電率材料の固体を形成する方法であって、金属元素を含む有機化合物材料の溶液を基板上に塗布して膜を形成する工程と、この後、金属元素を含む有機化合物材料に有機物除去処理を施して膜中の有機物を除去し、無機化合物材料とする有機物除去工程と、この有機物除去工程により得られる無機化合物材料を本焼成して結晶化し、強誘電体または高誘電率材料の固体を得る結晶化工程とを含み、上記有機物除去工程では、上記有機化合物材料を減圧雰囲気中に置く減圧工程とともに、ラピッド・サーマル・アニールによって、上記有機化合物材料を、有機物が残留している間は結晶化が起こらない温度に昇温し、その温度に保持する加熱処理が並行して行われ、上記減圧工程よりも後に、上記結晶化工程を行うことを特徴とする強誘電体または高誘電率材料の固体の形成方法である。
【0014】
この方法によれば、有機化合物材料を減圧雰囲気中に置くとともに、ラピッド・サーマル・アニールによって、有機物が残留している間は結晶化が起こらない温度に昇温し、その温度に保持する加熱処理を並行して行うことにより、結晶化の阻害要因となる有機物を十分に除去することができる。そして、そのうえで結晶化のための焼成が行われるので、比較的低温での焼成により無機化合物材料を結晶化して、その固体を得ることができる。これにより、無機化合物固体に隣接する他の固体との相互間における材料の拡散を防ぐことができ、また、無機化合物固体とともに一体化される他の固体部分があれば、そのような固体部分に対する熱影響を抑制できる。
【0015】
つまり、上記結晶化工程は、無機化合物固体に隣接する他の固体との相互間における材料の拡散が生じる温度よりも低い温度で行われることが好ましい。同様に、上記結晶化工程は、無機化合物固体とともに一体化される他の固体部分に対する熱影響を防ぐことができるように定められた所定の温度以下の温度で行われることが好ましい。
【0016】
上記加熱処理は、有機化合物材料に隣接している他の固体との間における材料の拡散が生じる温度よりも低い温度で行われることが好ましい。同様に、有機化合物材料とともに処理を受ける他の固体部分に対する熱影響を防ぐことができるように定められた所定の温度以下の温度で行われることが好ましい。
【0017】
また、請求項1の方法によれば、有機化合物材料が減圧雰囲気中に置かれることにより、有機物の揮発が促進される。これにより、効率的に有機物を除去することができる
【0018】
たとえば、上記減圧工程を含む有機物除去工程と、上記結晶化工程とは、別の処理装置によって行われてもよい。すなわち、たとえば、有機物除去工程は、処理室内を減圧したランプ加熱装置によって行い、結晶化工程は、加熱炉を用いて行うようにしてもよい。
発明では、減圧工程によって有機化合物材料中の有機物を確実に除去した後に、結晶化工程が行われるので、無機化合物材料の結晶化を低温で良好に進行させることができる。
【0023】
また、紫外線やマイクロ波のような電磁波や、たとえばプラズマなどの活性粒子により有機化合物材料にエネルギーを与えることによっても、有機物除去処理を行うことができる。
請求項記載の発明は、金属元素を含む有機化合物を焼成して、強誘電体または高誘電率材料の固体を形成する方法であって、金属元素を含む有機化合物材料の溶液を基板上に塗布して膜を形成する工程と、この後、金属元素を含む有機化合物材料に有機物除去処理を施して膜中の有機物を除去し、無機化合物材料とする有機物除去工程と、この有機物除去工程により得られる無機化合物材料を本焼成して結晶化し、強誘電体または高誘電率材料の固体を得る結晶化工程とを含み、上記有機物除去工程では、上記有機化合物材料を活性化酸素粒子により処理する工程とともに、上記有機化合物材料の結晶化が起こらない温度での加熱処理が並行して行われることを特徴とする強誘電体または高誘電率材料の固体の形成方法である。
【0024】
上記活性化酸素粒子としては、オゾン(O3)、酸素ラジカル、酸素イオン(O++,O+)を例示することができる。
請求項記載の発明は、上記活性化酸素粒子は、酸素ラジカルであることを特徴とする請求項記載の強誘電体または高誘電率材料の固体の形成方法である。
有機化合物材料を活性化酸素粒子に触れさせると、材料中の有機物にエネルギーを与えることができ、これにより、有機物除去処理が達成される。
なお、有機化合物材料に対する熱処理は、隣接する他の固体との間における材料の相互拡散が生じることのない温度で行われることが好ましい。さらには、当該無機化合物固体が別の固体部分と一体化される場合には、その固体部分に与えられる熱影響を最小限とすることができる温度で行われることが好ましい。
請求項記載の発明は、上記膜を形成する工程は、基板に塗布された溶液を乾燥後、仮焼成する工程を含むことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の強誘電体または高誘電率材料の固体の形成方法である。
【0025】
強誘電体としては、たとえば、PZT(Pb(Zr,Ti)O3)およびSBT(SrBi2Ta2O9)に代表される複合酸化物を例示することができる。
この発明によれば、低温の熱処理で、強誘電体の固体を形成することができる。
【0026】
請求項記載の発明は、半導体基板上に、上記請求項1ないしのいずれかに記載の方法により強誘電体または高誘電率材料の固体からなる機能性薄膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法である。
上記機能性薄膜は、キャパシタ膜であってもよく、このキャパシタ膜は強誘電体からなるものであってもよい。
【0027】
この発明によれば、比較的低温のプロセスで、機能性薄膜を形成することができるので、膜間における材料の相互拡散や半導体基板に形成された機能素子に対する熱影響を防止することができるから、良好な特性の半導体装置を実現できる。
すなわち、上記機能性薄膜の形成工程は、膜界面での材料の拡散が生じることがなく、また、機能素子が半導体基板に形成される場合には、その機能素子の特性を劣化させることのない温度で行われることが好ましい。
【0028】
請求項記載の発明は、上記機能性薄膜を形成する工程よりも前に、上記半導体基板に機能素子を形成するための素子形成工程を含むことを特徴とする請求項記載の半導体装置の製造方法である。
この方法では、機能性薄膜の形成を低温の熱処理で実現できるので、この機能性薄膜よりも前に形成される機能素子の特性が劣化することがない。
【0029】
請求項記載の発明は、上記結晶化工程は、上記機能素子の特性を劣化させることのないように定められた所定温度以下の温度で行われることを特徴とする請求項記載の半導体装置の製造方法である。
これにより、機能素子の特性の劣化を確実に防止できるから、良好な特性の半導体装置が実現される。
【0030】
なお、機能素子としては、電界効果トランジスタなどのトランジスタ、キャパシタおよび抵抗器などを例示できる。
請求項記載の発明は、上記結晶化工程は、上記機能性薄膜とこの機能性薄膜に隣接する固体との間で材料の相互拡散が生じる温度よりも低い所定の温度で行われることを特徴とする請求項6または7記載の半導体装置の製造方法である。
【0031】
これにより、機能性薄膜とこれに隣接する固体(他の薄膜など)との間の材料の相互拡散を確実に防止できるから、良好な特性の半導体装置が実現される。
請求項記載の発明は、上記半導体装置は、上記機能性薄膜としての強誘電体薄膜を電荷保持膜として用いた強誘電体記憶装置であることを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の半導体装置の製造方法である。
【0032】
この発明によれば、比較的低温の熱処理で良好に結晶化された強誘電体薄膜を電荷保持膜として用いることができるので、良好な強誘電体記憶装置を実現できる。とくに、強誘電体の分極保持特性を利用して、書き込み可能な不揮発性記憶装置を実現した場合に、反転分極特性、書き込み可能回数および低電圧駆動などの点で、著しい改善が実現される。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、図13に示されたセル構造を有する強誘電体メモリを製造するための製造工程を表す流れ図である。この図1と上述の図13とを参照して、この発明の一実施形態について説明する。
【0034】
まず、半導体基板1上にフィールド酸化膜2が形成され、さらに、不純物拡散層3,4、ゲート絶縁膜5およびゲート電極6が形成されて、機能素子としてのトランジスタTRが形成される(ステップS1)。続いて、第1層間絶縁膜7が形成されてゲート電極6が被覆される(ステップS2)。
その後、キャパシタ構造Cを形成するために、たとえばIrO2 からなる下部電極11が、トランジスタTRのほぼ上方の位置において、第1層間絶縁膜7上に形成される(ステップS3)。この第1層間絶縁膜7上に強誘電体膜10が積層され(ステップS4)。これらは、同じパターンにパターニングされる。
【0035】
強誘電体膜10の形成後には、上部電極12が強誘電体膜10上に形成されてエッチングによりパターニングされる(ステップS5)。
その後、たとえば、SiH4 などを原料ガスとして用いたCVD法などにより、シリコン酸化物等の絶縁物からなる第2層間絶縁膜8が基板全面に形成される(ステップS6)。そして、エッチングによりコンタクト孔14,15が、第1および第2層間絶縁膜7,8に開口されて、上部電極12および不純物拡散層4が露出させられる。
【0036】
次いで、たとえば、スパッタ法により、第2層間絶縁膜8上にアルミニウムが堆積させられ、これをエッチングによりパターニングして第1アルミニウム配線9が形成される(ステップS7)。
次いで、たとえば、SiH4 などを原料ガスとして用いたCVD法などにより、シリコン酸化物等の絶縁物からなる第3層間絶縁膜16が基板全面に形成される(ステップS8)。そして、この第3層間絶縁膜16には、エッチングにより、第1アルミニウム配線9に達するコンタクト孔18が開口される。
【0037】
これに引き続き、たとえば、スパッタ法により、第3層間絶縁膜16上にアルミニウムが堆積させられ、これをエッチングによりパターニングしてアルミニウム配線17が形成される(ステップS9)。
次いで、基板全面に保護膜19が形成される(ステップS10)。保護膜19は、たとえば、シリコン酸化物からなり、この場合には、SiH4 などを原料ガスとして用いたCVD法などにより形成することができる。
【0038】
図2は、強誘電体膜10の形成工程(ステップS4)を詳しく説明した流れ図である。強誘電体膜10の形成は、たとえば、ゾル・ゲル法により行われる。ゾル・ゲル法とは、液体(ゾル)状の原料を基板上にコーティングして、熱処理により焼成して所要の膜を得る方法である。
PZTのゾル・ゲル法では、たとえば、出発原料として、金属元素を含む有機化合物材料であるPb(CH3COO)2 ・3H2O 、Zr(n-OC4H9)4、Ti(i-OC3H7)4の2−メトキシエタノールを溶媒とした溶液などが用いられる。この溶液をスピンコーティングにより基板上に塗布し(ステップS41)、150℃〜180℃で乾燥(ステップS42)させた後に、乾燥空気雰囲気中で400℃(結晶化が起こらない温度)、30分の仮焼成を行う(ステップS43)。所定の膜厚になるまでこの工程を繰り返した後(ステップS44)、膜中の有機物を除去するための有機物除去処理を行う(ステップS45)。そして、最後に、本焼成(ステップS46)を行って、膜全体を結晶化させる。
【0039】
有機物除去処理(ステップS45)は、たとえば、約50Torrの減圧雰囲気中におけるラピッド・サーマル・アニール(Rapid Thermal Anneal)により、約550℃(有機化合物材料の結晶化が起こらない温度)の熱処理を行うことにより、実行される。すなわち、減圧雰囲気中での熱処理により、膜中の有機物が揮発して膜外に除去され、これにより、有機物除去処理が達成される。
【0040】
結晶化を阻害する有機物成分が除去された膜(無機化合物材料の膜)の本焼成(ステップS46)は、比較的低温の熱処理で達成され、たとえば、約550℃での熱処理により、良好に結晶化された強誘電体膜10を得ることができる。約550℃の温度での熱処理では、トランジスタTRの素子特性の劣化が引き起こされるおそれがなく、また、強誘電体膜10とこれに隣接する各膜(下部電極11および上部電極12など)との間の材料の相互拡散が生じることがない。
【0041】
図3は、有機物除去処理(ステップS45)において用いられる熱処理装置(RTA:Rapid Thermal Anneal)の構成例を示す図解図である。この熱処理装置は、処理室31内に、ウエハホルダ32を備えている。ウエハホルダ32は、ほぼ水平なウエハ保持面32aを上面に有しており、このウエハ保持面32aに半導体基板1を構成するウエハW(図2のステップS44までの工程を経たもの)を保持できるようになっている。ウエハホルダ32は、鉛直方向に沿って配置された回転軸33の上端に取り付けられた板状体からなり、回転軸33を回転駆動機構34によって回転させることにより、ウエハWを保持した状態で鉛直な回転軸線まわりに回転するようになっている。
【0042】
処理室31内には、さらに、ウエハホルダ32のウエハ保持面32aに対向する位置に、直径の異なる複数の円環状赤外線ランプ35,36,37が、ほぼ同心に配置されている。これらの赤外線ランプ35,36,37は、ランプ駆動源38からの電力を得て、ウエハWに向けて赤外線を発生し、これにより、ウエハWを加熱する加熱手段を構成している。
【0043】
処理室31には、排気口40が形成されている。この排気口40は、減圧管41を介して、真空ポンプなどからなる減圧機構42に接続されている。
このような構成により、有機物除去処理に際しては、ウエハホルダ32にウエハWを保持し、このウエハホルダ32を回転駆動機構34によって回転駆動させている状態で減圧機構42が駆動され、処理室31内が、たとえば、50Torr程度に減圧される。そして、さらに、ランプ駆動源38により、赤外線ランプ35,36,37に電力が供給され、ウエハWが加熱される。これにより、ウエハWは、たとえば、約550℃まで急速に昇温させられ、1秒〜数分の期間にわたってその温度に保持される。その後は、ランプ駆動源38から赤外線ランプ35,36,37への電力供給を停止して、加熱を停止する。このような減圧雰囲気中での熱処理により、強誘電体膜を構成すべき有機化合物材料中の有機物が吸い出され、無機化合物材料の膜とされる。
【0044】
図4は、本焼成工程(ステップS46)において用いられる熱処理装置の構成例を示す図解図である。この熱処理装置は、石英製の炉50と、炉50内を加熱するためのヒータ51と、ヒータ51に電力を供給するヒータ駆動部52と、複数枚のウエハWを一括して炉50内で保持するウエハホルダ53とを備えている。この構成により、有機物除去処理が施された後のウエハWを炉50内に入れ、ヒータ51に通電してウエハWが加熱される。このときの加熱では、ウエハWの温度は、約550℃とされ、約30分間にわたる加熱が行われる。
【0045】
有機物除去処理(ステップS45)の結果、結晶化の阻害要因が取り除かれているため、比較的低温での炉内加熱によって、強誘電体膜を結晶化させることができる。
図5は、本焼成時の温度を550℃、650℃、675℃、725℃とした各場合の強誘電体膜10の分極飽和特性の測定結果を示す特性図である。この特性図から、いずれの温度でも強誘電体膜10の分極飽和特性に大きな差異がなく、低温(約550℃)での焼成により、良好な分極を生じさせ得ることが理解される。
【0046】
図6は、有機物除去処理を行わずに本焼成を行う従来の方法により作製された強誘電体膜の分極飽和特性の測定結果を示す特性図である。この図6には、本焼成時の温度を675℃、700℃、725℃とした各場合の測定結果が示されている。この図6から、分極特性が焼成時の温度に大きく依存し、700℃以上の高温の熱処理を行わなければ所望の分極特性を実現できないことが理解される。
【0047】
図7には、有機物除去処理を約50Torrの減圧下において約550℃の温度で行い、その後に、約550℃の炉内加熱によって、強誘電体膜を結晶化した場合の分極飽和特性が示されており、種々の強度の反転電界を印加した場合の分極の変化が表されている。各曲線に対応した印加電圧の値が併記されている。
また、図8には、有機物除去処理を行わずに約760Torr(常圧)、約650℃で本焼成を行って作製された従来技術による強誘電体膜の同様な分極飽和特性が表されている。各曲線に対応した印加電圧の値が併記されている。
【0048】
図7と図8との比較から、本実施形態の方法により作製された強誘電体膜は、本焼成温度が比較的低いにも拘わらず、良好な分極特性を示すことが理解される。そして、この実施形態の方法により作製された強誘電体膜は、弱い電界の印加により、大きな分極を生じさせ得ることが理解される。したがって、この強誘電体膜を用いた強誘電体メモリでは、低電圧駆動により、良好な書込み/消去を行うことができる。
【0049】
図9は、強誘電体膜の膜疲労特性を示す図である。この有機物除去処理を行わずに約760Torr(常圧)、約650℃で本焼成を行って作製された従来技術による強誘電体膜の同様な分極飽和特性が表されている。有機物除去処理を行わずに約760Torr(常圧)、約650℃で本焼成を行って作製された従来技術による強誘電体膜の同様な分極飽和特性が表されている。図9には、分極反転電圧を繰り返し印加した場合の分極反転サイクル数に対するスイッチング電荷量の変化が表されている。上記の実施形態に対応する強誘電体膜の膜疲労特性がシンボル「○」で表されており、有機物除去処理を行なわずに約650℃、約760Torr(常圧)で焼成した従来技術による強誘電体膜の膜疲労特性が、シンボル「◆」で表されている。
【0050】
図9から、この実施形態により作製された強誘電体膜は、膜疲労特性においても、従来の方法で作製された強誘電体膜よりもはるかに優れていることが理解される。これにより、従来に比較して書換え可能回数が格段に向上された強誘電体メモリを実現することができる。
図10は、強誘電体膜のデータ保持特性を表しており、10 8 の分極反転サイクルを経た後の状態で反転電界を強誘電体膜に印加したときに、この強誘電体膜に表れる電荷量の測定値と、その後、一方向に電界をかけた状態で約150℃の温度で加速試験を行い、10時間後に同様の測定を行った場合の測定値とが示されている。図9の場合と同様に、上記の実施形態により作製された強誘電体膜に対する測定結果は、シンボル「○」で表されており、従来の方法により作製された強誘電体膜に対する測定結果が、シンボル「◆」で表されている。
【0051】
この図10から、上記の実施形態により作製された強誘電体膜は、従来の方法で作製された強誘電体膜に比較して、分極状態をはるかに長時間にわたって保持でき、したがって、データ保持特性の良い強誘電体メモリを実現できることが理解される。
以上のように、この実施形態によれば、減圧下での加熱処理によって、有機化合物材料中の有機物を十分に除去できる。そして、そのうえで、本焼成工程を行って強誘電体膜10を結晶化するようにしたことにより、本焼成工程での温度が比較的低くても、良好に結晶化された強誘電体膜10を得ることができる。そのため、トランジスタTRの特性劣化や、強誘電体膜10とこれに接する他の膜との間における材料の相互拡散に起因する特性劣化が生じることがなく、これによって、種々の特性を向上することができる。その結果、従来に比較して、格段に優れた特性の強誘電体メモリを実現することができる。
【0052】
次に、上述の図3を再び参照して、一参考例に係る方法を説明する。
この参考例では、有機物除去工程と、本焼成工程とが同時進行的に実行される。すなわち、図3に示す熱処理装置により、ウエハWをウエハホルダ32に保持させ、回転駆動機構34によりウエハホルダ32を回転させる。同時に、ランプ駆動源38から赤外線ランプ35,36,37に電力を供給してウエハWのランプ加熱を行う。そして、減圧機構42を作動させ、処理室31内を、たとえば、約50Torrまで減圧する。
【0053】
赤外線ランプ35,36,37による加熱は、ウエハW上の強誘電体膜10を結晶化させるのに十分な温度(たとえば、約550℃)および時間(たとえば、約30分)で行われる。
加熱開始初期の期間には、強誘電体膜10の材料中に有機物が残留しているため、膜の結晶化が阻害される。この有機物が、減圧された処理室31中で揮発して除去されると、膜の結晶化が始まり、必要な時間だけ加熱を継続することによって、全体が結晶化された強誘電体膜10が得られる。
【0054】
このように、この参考例は、有機物除去工程と本焼成工程とを同時進行的に(または連続的に)1つの処理装置によって行う点に特徴を有しており、これにより、工程数を削減できるうえ、生産コストも削減できる。
図11は、この発明の第の実施形態において有機物除去処理のために用いられる処理装置の構成例を示す図解図である。この処理装置は、処理室61内に、ウエハホルダ62を備えている。ウエハホルダ62は、ほぼ水平なウエハ保持面62aを上面に有しており、このウエハ保持面62aに半導体基板1を構成するウエハW(図2のステップS44までの工程を経たもの)を保持できるようになっている。ウエハホルダ62は、鉛直方向に沿って配置された回転軸63の上端に取り付けられた板状体からなり、回転軸63を回転駆動機構64によって回転させることにより、ウエハWを保持した状態で鉛直な回転軸線まわりに回転するようになっている。
【0055】
ウエハホルダ62には、ヒータ75が内蔵されている。このヒータ75は、ヒータ駆動源76からの電力を得て発熱し、ウエハ保持面62aに保持されたウエハWを加熱する熱処理手段を構成している。
処理室61内には、さらに、ウエハホルダ62のウエハ保持面62aに対向する位置に、直径の異なる複数の円環状紫外線ランプ65,66,67が、ほぼ同心に配置されている。これらの紫外線ランプ65,66,67は、ランプ駆動源68からの電力を得て、ウエハWに向けて紫外線を発生する紫外線処理手段を構成している。
【0056】
図12は、紫外線ランプ65,66,67の底面図である。紫外線ランプ65,66,67の配置位置を回避した位置には、複数のオゾン吐出口69が、ウエハ保持面62aに保持されたウエハWに対向するように配置されている。オゾン吐出口69には、オゾナイザ70(図11参照)が発生するオゾンが、オゾン供給管71を介して供給されるようになっている。すなわち、オゾン吐出口69、オゾナイザ70およびオゾン供給管71は、活性酸素粒子処理手段の一種としてのオゾン処理手段を構成している。
【0057】
上記の構成により、有機物除去工程(図2のステップS45)においては、ウエハWがウエハホルダ62のウエハ保持面62aに保持され、この状態で、ヒータ駆動源76によってヒータ75が通電される(熱処理工程)とともに、ランプ駆動源68によって紫外線ランプ65,66,67が通電される(電磁波供給工程、熱以外のエネルギーを与える工程)。これにより、ウエハWには熱エネルギーが供給されて熱処理が施されるとともに、紫外線のエネルギーが供給されて非熱エネルギー処理が同時に施される。これにより、有機化合物材料中の有機物が除去される。
【0058】
有機物除去工程(ステップS45)では、さらに、オゾナイザ70からオゾン供給管71を介して、オゾン吐出口69より、ウエハWの表面にオゾンが供給される(活性酸素粒子処理工程)。これにより、ウエハWにはオゾンからのエネルギー供給による非熱エネルギー処理が併せて施される。これにより、さらに効果的に、有機化合物材料中の有機物を除去できる。
【0059】
ウエハWの処理中は、終始、回転駆動機構64が付勢され、ウエハWを保持した状態のウエハホルダ62が回転させられる。これにより、ウエハWの各部に対して、紫外線ランプ65,66,67からの紫外線を均一に照射でき、かつ、オゾンおよび酸素ガスを均一に供給できる。
ヒータ駆動源76からのヒータ75への通電は、ウエハWの温度が、トランジスタTRの素子特性の劣化や、強誘電体膜10とこれに隣接する各膜との間の材料の相互拡散が起こることのない温度に設定される。
【0060】
なお、この実施形態において、処理室61内を減圧機構により減圧するようにすれば、さらに効果的に有機物を除去できる。
有機物除去工程の後には、図4に示された構成の熱処理装置による炉内加熱により、本焼成工程(図2のステップS46が行われる。
以上のようにこの実施形態によれば、紫外線エネルギーおよび活性酸素粒子としてのオゾンを有機化合物材料に与えることにより、有機物除去処理が達成される。これにより、トランジスタTRなどに対する熱ストレスを少なくすることができるので、強誘電体メモリの特性向上に寄与することができる。
【0061】
以上、この発明のつの実施形態について説明したが、この発明は、他の形態でも実施することが可能である。たとえば、上述の第の実施形態では、有機物除去工程において、ウエハWの加熱とともに、紫外線の照射およびオゾンの供給の両方を行うようにしているが、紫外線の照射は省かれてもよい。
【0062】
さらに、上述の実施形態では、強誘電体メモリを製造する場合について説明したが、この発明は、強誘電体キャパシタの特性を利用した装置、高誘電率材料(たとえば、BST((BaSr)TiO3)など)を用いたDRAM、圧電体(ZrOなど)や焦電体を用いた各種センサなどの他の種類の半導体装置の製造にも適用することができる。
【0063】
その他、「課題を解決するための手段および発明の効果」の項で述べたとおりの変形が可能であり、これらの他にも、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲で種々の変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】強誘電体メモリを製造するための製造工程を表す流れ図である。
【図2】強誘電体膜の形成工程を詳しく説明した流れ図である。
【図3】 第1の実施形態において用いられる熱処理装置の構成例を示す図解図である。
【図4】第1の実施形態における本焼成工程で用いられる熱処理装置の構成例を示す図解図である。
【図5】本焼成時の温度を種々に異ならせた場合の強誘電体膜の分極飽和特性の測定結果を示す特性図である。
【図6】有機物除去処理を行わずに本焼成を行う従来の方法により作製された強誘電体膜の分極飽和特性の測定結果を示す特性図である。
【図7】種々の強度の反転電界を印加した場合の分極の変化を示す特性図である。
【図8】有機物除去処理を行わない従来の技術の方法により作製された強誘電体膜における種々の強度の印加電界に対する分極の変化を表す特性図である。
【図9】強誘電体膜の膜疲労特性を示す図である。
【図10】強誘電体膜のデータ保持特性を表す図である。
【図11】 この発明の第の実施形態において有機物除去処理のために用いられる処理装置の構成例を示す図解図である。
【図12】図11の装置の紫外線ランプ等の底面図である。
【図13】強誘電体メモリのセル構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
3 不純物拡散層
4 不純物拡散層
6 ゲート電極
10 強誘電体膜
11 下部電極
12 上部電極
31 処理室
32 ウエハホルダ
33 回転軸
34 回転駆動機構
35,36,37 赤外線ランプ
38 ランプ駆動源
42 減圧機構
50 炉
51 ヒータ
52 ヒータ駆動源
53 ウエハホルダ
61 処理室
62 ウエハホルダ
63 回転軸
64 回転駆動機構
65,66,67 紫外線ランプ
68 ランプ駆動源
69 オゾン吐出口
70 オゾナイザ
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for forming an inorganic compound solid represented by a ferroelectric thin film used in a semiconductor device such as a ferroelectric memory.
[0002]
[Prior art]
A ferroelectric memory is a non-volatile memory device using a ferroelectric film as a capacitor for holding electric charge, and is excellent in high speed, low power consumption, high integration, and rewriting resistance. When polarization is generated by applying an electric field to the ferroelectric film, the polarization is maintained even after the electric field is removed. Thereby, a nonvolatile storage function is realized.
[0003]
FIG. 13 is a cross-sectional view showing the cell structure of the ferroelectric memory. Impurity diffusion layers 3 and 4 are formed at an interval in the element formation region separated by the field oxide film 2 on the surface of the semiconductor substrate 1, and the semiconductor substrate 1 between these impurity diffusion layers 3 and 4 is formed. On the surface, a gate electrode 6 is formed with a gate insulating film 5 interposed. In this way, the transistor TR is formed.
[0004]
The gate electrode 6 is covered with a first interlayer insulating film 7, and a capacitor structure C is formed on the first interlayer insulating film 7 by sandwiching the ferroelectric film 10 between the lower electrode 11 and the upper electrode 12. Is provided.
The upper electrode 12 is covered with the second interlayer insulating film 8. The first aluminum wiring 9 formed on the second interlayer insulating film 8 is joined to the upper electrode 12 and the impurity diffusion layer 4 through the contact holes 14 and 15, and the upper electrode 12 and the impurity diffusion layer are joined. 4 is electrically connected.
[0005]
In the ferroelectric memory having the cell structure, the impurity diffusion layer 3 forms a bit line, the gate electrode 6 forms a word line, and the lower electrode 11 forms a plate line. Therefore, an appropriate write voltage is applied between the bit line (impurity diffusion layer 3) and the plate line (lower electrode 11), and a selection voltage is applied to the word line (gate electrode 6) to make the transistor TR conductive. An electric field can be applied to the ferroelectric film 10. Thereby, the ferroelectric film 10 can be polarized according to the direction and strength of the applied electric field.
[0006]
At the time of reading, an appropriate selection voltage is applied to the word line (gate electrode 6) to make the transistor TR conductive, and an appropriate reading voltage is applied to the plate line (lower electrode 11). At this time, the potential appearing on the bit line (impurity diffusion layer 3) is one of two different potentials depending on the direction of polarization of the ferroelectric film 10. Based on this, it can be checked whether this cell is in the “1” state or the “0” state.
[0007]
As shown in FIG. 13, when a multilayer wiring is necessary, the first aluminum wiring 9 is further covered with a third interlayer insulating film 16. A second aluminum wiring 17 is further formed on the third interlayer insulating film 16, and the second aluminum wiring 17 is connected to the first aluminum wiring 9 through the contact hole 18. The second aluminum wiring 17 is further covered with a protective film 19.
[0008]
Ferroelectric film materials include PZT (Pb (Zr, Ti) OThree) Series and SBT (SrBi2Ta2O9In general, complex oxide ferroelectrics typified by) are used. These thin films are formed by, for example, a sol-gel method. The sol-gel method is a method in which a liquid (sol) raw material is coated on a substrate and fired by heat treatment to obtain a required film. In the sol-gel method of PZT, for example, Pb (CH, which is an organic compound containing a metal element, is used as a starting material.ThreeCOO)2・ 3H2O, Zr (n-OCFourH9)Four, Ti (i-OCThreeH7)FourA solution using 2-methoxyethanol as a solvent is used. This organic compound solution is applied onto a substrate by spin coating, dried at 150 ° C. to 180 ° C., and then pre-baked at 400 ° C. for 30 minutes in a dry air atmosphere. This process is repeated until a predetermined film thickness is obtained, and finally, heat treatment is performed at 600 ° C. to 700 ° C. to crystallize the entire film.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, the crystallization process at such a high temperature deteriorates the element characteristics of the transistor TR formed before that, and each film at the interface between the ferroelectric film 10 and the upper and lower electrodes 11 and 12. Due to the interdiffusion of materials, the characteristics of the ferroelectric film 10 itself are also deteriorated. For this reason, a ferroelectric memory having good characteristics cannot always be realized.
[0010]
The reason why the high temperature crystallization treatment as described above is necessary is that organic substances remain in the film before the crystallization treatment. Although a certain amount of organic substances can be removed by pre-baking at a temperature of about 400 ° C., heat treatment at a temperature exceeding 700 ° C. is necessary to sufficiently remove the organic substances in the film. However, at such a high temperature, crystallization of the film material starts, so that the purpose of temporary baking is lost and damage to the transistor TR formed on the semiconductor substrate 1 also increases.
[0011]
Therefore, conventionally, there is no method for forming a ferroelectric film that is well crystallized by a low-temperature heat treatment. For this reason, a ferroelectric memory having good characteristics cannot be provided.
Accordingly, an object of the present invention is to solve the above technical problem and to use an organic compound material containing a metal element.Of ferroelectric or high dielectric constant materialsWhen forming solids, better heat treatment at relatively low temperaturesOf ferroelectric or high dielectric constant materialsIt is to provide a method by which a solid can be formed.
[0012]
Another object of the present invention is to provide a method for manufacturing a semiconductor device, which can form a good functional thin film on a semiconductor substrate by heat treatment at a relatively low temperature, thereby realizing a semiconductor device with good characteristics. It is to be.
[0013]
[Means for Solving the Problems and Effects of the Invention]
  In order to achieve the above object, an invention according to claim 1 is a method of firing an organic compound containing a metal element to form a solid of a ferroelectric material or a high dielectric constant material, wherein the organic compound contains a metal element. A process of forming a film by applying a solution of a compound material on a substrate, and thereafter performing an organic substance removal process on the organic compound material containing the metal element to remove the organic substance in the film, thereby removing the organic substance as an inorganic compound material A step of crystallizing the inorganic compound material obtained by the organic substance removal step by calcination to obtain a solid of a ferroelectric or high dielectric constant material. In the organic substance removal step, the organic compound material The organic compound material is heated to a temperature at which crystallization does not occur while the organic matter remains, and is maintained at that temperature by rapid thermal annealing together with the pressure reducing step of placing the substrate in a reduced pressure atmosphere. Heat treatment is performed in parallel toThe crystallization step is performed after the decompression step.This is a method for forming a solid of a ferroelectric or high dielectric constant material.
[0014]
  According to this method, the organic compound material is placed in a reduced-pressure atmosphere,With rapid thermal annealing, the temperature is raised to a temperature at which crystallization does not occur while organic matter remains, and is maintained at that temperature.By performing the heat treatment in parallel, an organic substance that becomes a crystallization inhibiting factor can be sufficiently removed. Further, since firing for crystallization is performed, the inorganic compound material can be crystallized by firing at a relatively low temperature to obtain the solid. This can prevent the material from diffusing between other solids adjacent to the inorganic compound solid, and if there are other solid parts integrated with the inorganic compound solid, Thermal effects can be suppressed.
[0015]
That is, the crystallization step is preferably performed at a temperature lower than the temperature at which material diffusion occurs between other solids adjacent to the inorganic compound solid. Similarly, it is preferable that the crystallization step is performed at a temperature equal to or lower than a predetermined temperature determined so as to prevent thermal influence on other solid portions integrated with the inorganic compound solid.
[0016]
the aboveThe heat treatment is preferably performed at a temperature lower than the temperature at which the material diffuses between other solids adjacent to the organic compound material. Similarly, it is preferably performed at a temperature equal to or lower than a predetermined temperature so as to prevent a thermal influence on other solid parts to be treated together with the organic compound material.
[0017]
  Moreover, according to the method of Claim 1, volatilization of organic matter is promoted by placing the organic compound material in a reduced-pressure atmosphere. Thereby, an organic substance can be removed efficiently..
[0018]
  For example, the organic substance removing step including the pressure reducing step and the crystallization step may be performed by different processing apparatuses. That is, for example, the organic substance removing step may be performed by a lamp heating apparatus with a reduced pressure in the processing chamber, and the crystallization step may be performed using a heating furnace.
  BookinventionThenSince the crystallization step is performed after the organic substance in the organic compound material is surely removed by the decompression step, the crystallization of the inorganic compound material can be favorably progressed at a low temperature.
[0023]
  The organic substance removal treatment can also be performed by applying energy to the organic compound material by electromagnetic waves such as ultraviolet rays and microwaves, or active particles such as plasma.
  Claim2The described invention is a method of firing an organic compound containing a metal element to form a solid of a ferroelectric or high dielectric constant material, wherein a solution of the organic compound material containing the metal element is applied onto a substrate. A step of forming a film, and thereafter, an organic compound material containing a metal element is subjected to an organic substance removal treatment to remove the organic substance in the film, thereby forming an inorganic compound material, and an inorganic substance obtained by the organic substance removal step And a crystallization step of crystallizing the compound material by calcination to obtain a solid of a ferroelectric or high dielectric constant material, and in the organic substance removal step, the organic compound material is treated with activated oxygen particles, A method of forming a solid of a ferroelectric or high dielectric constant material, wherein the heat treatment at a temperature at which crystallization of the organic compound material does not occur is performed in parallel.
[0024]
  As the activated oxygen particles, ozone (OThree), Oxygen radicals, oxygen ions (O++, O+).
  Claim3The invention described in the above item is characterized in that the activated oxygen particles are oxygen radicals.2A method of forming a solid of the described ferroelectric or high dielectric constant material.
  When the organic compound material is brought into contact with the activated oxygen particles, energy can be imparted to the organic matter in the material, thereby achieving an organic matter removal treatment.
  In addition, it is preferable that the heat processing with respect to an organic compound material is performed at the temperature which does not produce mutual diffusion of the material between other adjacent solids. Furthermore, when the said inorganic compound solid is integrated with another solid part, it is preferable to carry out at the temperature which can minimize the heat influence given to the solid part.
  Claim4The invention described in claim 1, wherein the step of forming the film includes a step of pre-baking after drying the solution applied to the substrate.3Or a solid forming method of the ferroelectric or high dielectric constant material according to any one of the above.
[0025]
As the ferroelectric, for example, PZT (Pb (Zr, Ti) OThree) And SBT (SrBi2Ta2O9) Can be exemplified.
thisinventionTherefore, a ferroelectric solid can be formed by low-temperature heat treatment.
[0026]
  Claim5The invention described in claim 1 is provided on the semiconductor substrate.4A method of manufacturing a semiconductor device, comprising a step of forming a functional thin film made of a ferroelectric or a high dielectric constant solid by the method described in any one of the above.
  The functional thin film may be a capacitor film, and the capacitor film may be made of a ferroelectric.
[0027]
According to the present invention, the functional thin film can be formed by a process at a relatively low temperature, so that it is possible to prevent the mutual diffusion of the material between the films and the thermal effect on the functional element formed on the semiconductor substrate. Thus, a semiconductor device with good characteristics can be realized.
That is, the functional thin film formation process does not cause material diffusion at the film interface, and does not deteriorate the characteristics of the functional element when the functional element is formed on the semiconductor substrate. It is preferably performed at temperature.
[0028]
  Claim6The described invention includes an element forming step for forming a functional element on the semiconductor substrate before the step of forming the functional thin film.5It is a manufacturing method of the semiconductor device of description.
  In this method, the formation of the functional thin film can be realized by low-temperature heat treatment, so that the characteristics of the functional element formed before the functional thin film do not deteriorate.
[0029]
  Claim7The invention described in the above is characterized in that the crystallization step is performed at a temperature equal to or lower than a predetermined temperature that is set so as not to deteriorate the characteristics of the functional element.6It is a manufacturing method of the semiconductor device of description.
  As a result, the deterioration of the characteristics of the functional element can be surely prevented, so that a semiconductor device with good characteristics is realized.
[0030]
  In addition, as a functional element, transistors, such as a field effect transistor, a capacitor, a resistor, etc. can be illustrated.
  Claim8In the described invention, the crystallization step is performed at a predetermined temperature lower than a temperature at which interdiffusion of materials occurs between the functional thin film and a solid adjacent to the functional thin film. Term6 or 7It is a manufacturing method of the semiconductor device of description.
[0031]
  Thereby, since the mutual diffusion of the material between the functional thin film and the solid (such as another thin film) adjacent to the functional thin film can be surely prevented, a semiconductor device having good characteristics is realized.
  Claim9The semiconductor device according to the invention is characterized in that the semiconductor device is a ferroelectric memory device using a ferroelectric thin film as the functional thin film as a charge retention film.6Or8A method for manufacturing a semiconductor device according to any one of the above.
[0032]
According to the present invention, a ferroelectric thin film that is well crystallized by a heat treatment at a relatively low temperature can be used as a charge retention film, so that a good ferroelectric memory device can be realized. In particular, when a writable nonvolatile memory device is realized by utilizing the polarization holding characteristics of the ferroelectric material, significant improvements are realized in terms of inversion polarization characteristics, the number of writable times, low voltage driving, and the like.
[0033]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
FIG. 1 is a flowchart showing a manufacturing process for manufacturing a ferroelectric memory having the cell structure shown in FIG. An embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. 1 and FIG. 13 described above.
[0034]
First, a field oxide film 2 is formed on a semiconductor substrate 1, and further impurity diffusion layers 3 and 4, a gate insulating film 5 and a gate electrode 6 are formed, thereby forming a transistor TR as a functional element (step S1). ). Subsequently, the first interlayer insulating film 7 is formed to cover the gate electrode 6 (step S2).
Thereafter, in order to form the capacitor structure C, for example IrO2The lower electrode 11 is formed on the first interlayer insulating film 7 at a position substantially above the transistor TR (step S3). A ferroelectric film 10 is laminated on the first interlayer insulating film 7 (step S4). These are patterned in the same pattern.
[0035]
After the formation of the ferroelectric film 10, the upper electrode 12 is formed on the ferroelectric film 10 and patterned by etching (step S5).
Then, for example, SiHFourA second interlayer insulating film 8 made of an insulator such as silicon oxide is formed on the entire surface of the substrate by a CVD method using the above as a source gas (step S6). Then, contact holes 14 and 15 are opened in the first and second interlayer insulating films 7 and 8 by etching, so that the upper electrode 12 and the impurity diffusion layer 4 are exposed.
[0036]
Next, for example, aluminum is deposited on the second interlayer insulating film 8 by sputtering, and this is patterned by etching to form the first aluminum wiring 9 (step S7).
Then, for example, SiHFourA third interlayer insulating film 16 made of an insulator such as silicon oxide is formed on the entire surface of the substrate by a CVD method using the above as a source gas (step S8). A contact hole 18 reaching the first aluminum wiring 9 is opened in the third interlayer insulating film 16 by etching.
[0037]
Subsequently, aluminum is deposited on the third interlayer insulating film 16 by, for example, sputtering, and this is patterned by etching to form an aluminum wiring 17 (step S9).
Next, the protective film 19 is formed on the entire surface of the substrate (step S10). The protective film 19 is made of, for example, silicon oxide, and in this case, SiHFourIt can be formed by a CVD method using the above as a source gas.
[0038]
FIG. 2 is a flowchart for explaining in detail the process of forming the ferroelectric film 10 (step S4). The ferroelectric film 10 is formed by, for example, a sol-gel method. The sol-gel method is a method in which a liquid (sol) raw material is coated on a substrate and fired by heat treatment to obtain a required film.
In the sol-gel method of PZT, for example, Pb (CH which is an organic compound material containing a metal element is used as a starting material.ThreeCOO)2・ 3H2O, Zr (n-OCFourH9)Four, Ti (i-OCThreeH7)FourA solution using 2-methoxyethanol as a solvent is used. This solution is applied onto the substrate by spin coating (step S41), dried at 150 ° C. to 180 ° C. (step S42), and then 400 ° C. (temperature at which crystallization does not occur) in a dry air atmosphere for 30 minutes. Temporary baking is performed (step S43). After repeating this process until the film thickness reaches a predetermined thickness (step S44), an organic substance removal process for removing organic substances in the film is performed (step S45). Finally, main baking (step S46) is performed to crystallize the entire film.
[0039]
In the organic substance removal process (step S45), for example, heat treatment at about 550 ° C. (temperature at which crystallization of the organic compound material does not occur) is performed by rapid thermal annealing in a reduced pressure atmosphere of about 50 Torr. Is executed. That is, the organic substance in the film is volatilized and removed outside the film by the heat treatment in the reduced pressure atmosphere, thereby achieving the organic substance removing process.
[0040]
The main baking (step S46) of the film from which the organic component that inhibits crystallization is removed (film of the inorganic compound material) (step S46) is achieved by heat treatment at a relatively low temperature. As a result, the ferroelectric film 10 can be obtained. In the heat treatment at a temperature of about 550 ° C., there is no possibility that the element characteristics of the transistor TR are deteriorated, and the ferroelectric film 10 and each film adjacent thereto (the lower electrode 11 and the upper electrode 12) are not affected. There is no interdiffusion of materials between them.
[0041]
FIG. 3 is an illustrative view showing a configuration example of a heat treatment apparatus (RTA: Rapid Thermal Anneal) used in the organic substance removal process (step S45). The heat treatment apparatus includes a wafer holder 32 in the processing chamber 31. The wafer holder 32 has a substantially horizontal wafer holding surface 32a on its upper surface, so that the wafer W constituting the semiconductor substrate 1 (after the steps up to step S44 in FIG. 2) can be held on the wafer holding surface 32a. It has become. The wafer holder 32 is composed of a plate-like body attached to the upper end of the rotary shaft 33 arranged along the vertical direction. The wafer holder 32 is rotated while the wafer W is held by rotating the rotary shaft 33 by the rotary drive mechanism 34. It rotates around the axis of rotation.
[0042]
In the processing chamber 31, a plurality of annular infrared lamps 35, 36, and 37 having different diameters are disposed substantially concentrically at positions facing the wafer holding surface 32 a of the wafer holder 32. These infrared lamps 35, 36, and 37 constitute a heating unit that obtains electric power from the lamp driving source 38 and generates infrared rays toward the wafer W, thereby heating the wafer W.
[0043]
An exhaust port 40 is formed in the processing chamber 31. The exhaust port 40 is connected to a decompression mechanism 42 such as a vacuum pump through a decompression pipe 41.
With such a configuration, in the organic substance removing process, the wafer W is held in the wafer holder 32, and the decompression mechanism 42 is driven in a state where the wafer holder 32 is rotationally driven by the rotational drive mechanism 34. For example, the pressure is reduced to about 50 Torr. Further, power is supplied to the infrared lamps 35, 36, and 37 by the lamp driving source 38, and the wafer W is heated. Thereby, the wafer W is rapidly heated to, for example, about 550 ° C. and held at that temperature for a period of 1 second to several minutes. Thereafter, the power supply from the lamp drive source 38 to the infrared lamps 35, 36, and 37 is stopped, and heating is stopped. By such a heat treatment in a reduced-pressure atmosphere, the organic matter in the organic compound material that constitutes the ferroelectric film is sucked out to be an inorganic compound material film.
[0044]
FIG. 4 is an illustrative view showing a configuration example of a heat treatment apparatus used in the main firing step (step S46). The heat treatment apparatus includes a quartz furnace 50, a heater 51 for heating the inside of the furnace 50, a heater driving unit 52 for supplying power to the heater 51, and a plurality of wafers W in the furnace 50. And a wafer holder 53 to be held. With this configuration, the wafer W after the organic substance removal process is performed is placed in the furnace 50, the heater 51 is energized, and the wafer W is heated. In the heating at this time, the temperature of the wafer W is set to about 550 ° C., and the heating is performed for about 30 minutes.
[0045]
As a result of the organic substance removing process (step S45), the crystallization inhibiting factor has been removed, so that the ferroelectric film can be crystallized by heating in the furnace at a relatively low temperature.
FIG. 5 is a characteristic diagram showing the measurement results of the polarization saturation characteristics of the ferroelectric film 10 when the temperatures during the main firing are 550 ° C., 650 ° C., 675 ° C., and 725 ° C. From this characteristic diagram, it is understood that there is no significant difference in the polarization saturation characteristics of the ferroelectric film 10 at any temperature, and good polarization can be produced by firing at a low temperature (about 550 ° C.).
[0046]
FIG. 6 is a characteristic diagram showing measurement results of polarization saturation characteristics of a ferroelectric film manufactured by a conventional method in which main firing is performed without performing organic substance removal processing. FIG. 6 shows the measurement results in each case where the temperatures during the main firing were 675 ° C., 700 ° C., and 725 ° C. From FIG. 6, it is understood that the polarization characteristics greatly depend on the firing temperature, and the desired polarization characteristics cannot be realized unless heat treatment at 700 ° C. or higher is performed.
[0047]
FIG. 7 shows the polarization saturation characteristics when the organic substance removal treatment is performed at a temperature of about 550 ° C. under a reduced pressure of about 50 Torr, and then the ferroelectric film is crystallized by heating in the furnace at about 550 ° C. In other words, the change in polarization when an inversion electric field of various strengths is applied is shown. The value of the applied voltage corresponding to each curve is also shown.
Further, FIG. 8 shows the same polarization saturation characteristics of a ferroelectric film according to the prior art fabricated by performing main firing at about 760 Torr (normal pressure) and about 650 ° C. without performing the organic substance removal treatment. Yes. The value of the applied voltage corresponding to each curve is also shown.
[0048]
From the comparison between FIG. 7 and FIG. 8, it is understood that the ferroelectric film produced by the method of the present embodiment exhibits good polarization characteristics even though the main firing temperature is relatively low. It is understood that the ferroelectric film produced by the method of this embodiment can cause a large polarization by applying a weak electric field. Therefore, in a ferroelectric memory using this ferroelectric film, good writing / erasing can be performed by low voltage driving.
[0049]
FIG. 9 is a diagram showing the film fatigue characteristics of the ferroelectric film. The same polarization saturation characteristics of the ferroelectric film according to the prior art produced by performing the main baking at about 760 Torr (normal pressure) and about 650 ° C. without performing this organic substance removal treatment are shown. The same polarization saturation characteristic of a ferroelectric film according to the prior art produced by performing main baking at about 760 Torr (normal pressure) and about 650 ° C. without performing organic substance removal processing is shown. FIG. 9 shows the change of the switching charge amount with respect to the number of polarization inversion cycles when the polarization inversion voltage is repeatedly applied. The film fatigue characteristics of the ferroelectric film corresponding to the above-described embodiment are represented by the symbol “◯”, and strong by the conventional technique which is fired at about 650 ° C. and about 760 Torr (normal pressure) without performing the organic substance removal treatment. The film fatigue characteristics of the dielectric film are represented by the symbol “♦”.
[0050]
From FIG. 9, it is understood that the ferroelectric film manufactured according to this embodiment is far superior to the ferroelectric film manufactured by the conventional method in film fatigue characteristics. Thereby, it is possible to realize a ferroelectric memory in which the number of rewritable times is significantly improved as compared with the conventional case.
FIG. 10 shows the data retention characteristics of the ferroelectric film,10 8 TimesWhen a reversal electric field is applied to the ferroelectric film in a state after passing through the polarization reversal cycle, a measured value of the amount of charge appearing in the ferroelectric film, and then about 150 in a state where the electric field is applied in one direction. The measured value is shown when an accelerated test is performed at a temperature of 0 ° C. and the same measurement is performed after 10 hours. Similarly to the case of FIG. 9, the measurement result for the ferroelectric film manufactured by the above embodiment is represented by the symbol “◯”, and the measurement result for the ferroelectric film manufactured by the conventional method is , Symbol “◆”.
[0051]
From FIG. 10, the ferroelectric film manufactured according to the above embodiment can maintain the polarization state for a much longer time than the ferroelectric film manufactured by the conventional method, and therefore data retention It will be understood that a ferroelectric memory with good characteristics can be realized.
As described above, according to this embodiment, the organic matter in the organic compound material can be sufficiently removed by the heat treatment under reduced pressure. In addition, since the ferroelectric film 10 is crystallized by performing the main baking process, the ferroelectric film 10 that is crystallized well even if the temperature in the main baking process is relatively low. Obtainable. Therefore, the characteristic degradation of the transistor TR and the characteristic degradation due to the interdiffusion of the material between the ferroelectric film 10 and another film in contact therewith do not occur, thereby improving various characteristics. Can do. As a result, it is possible to realize a ferroelectric memory having characteristics that are remarkably superior to those of the prior art.
[0052]
  Next, referring again to FIG.According to one reference exampleA method will be described.
  thisReference exampleThen, the organic matter removing step and the main baking step are performed simultaneously. That is, the wafer W is held on the wafer holder 32 by the heat treatment apparatus shown in FIG. 3, and the wafer holder 32 is rotated by the rotation drive mechanism 34. At the same time, power is supplied from the lamp driving source 38 to the infrared lamps 35, 36, and 37 to heat the wafer W. Then, the decompression mechanism 42 is operated to decompress the inside of the processing chamber 31 to about 50 Torr, for example.
[0053]
The heating by the infrared lamps 35, 36, and 37 is performed at a temperature (for example, about 550 ° C.) and a time (for example, about 30 minutes) sufficient to crystallize the ferroelectric film 10 on the wafer W.
In the initial period of heating, since organic substances remain in the material of the ferroelectric film 10, crystallization of the film is hindered. When this organic substance is volatilized and removed in the decompressed processing chamber 31, crystallization of the film starts, and heating is continued for a necessary time, whereby the ferroelectric film 10 that is crystallized as a whole is obtained. can get.
[0054]
  Like thisReference exampleIs characterized in that the organic substance removal process and the main baking process are performed simultaneously (or continuously) by one processing device, which can reduce the number of processes and the production cost. it can.
  FIG. 11 shows the first of the present invention.2It is an illustration figure which shows the structural example of the processing apparatus used for the organic substance removal process in this embodiment. This processing apparatus includes a wafer holder 62 in the processing chamber 61. The wafer holder 62 has a substantially horizontal wafer holding surface 62a on its upper surface, so that the wafer W constituting the semiconductor substrate 1 (after the steps up to step S44 in FIG. 2) can be held on the wafer holding surface 62a. It has become. The wafer holder 62 is composed of a plate-like body attached to the upper end of the rotary shaft 63 arranged along the vertical direction. The wafer holder 62 is vertical in a state where the wafer W is held by rotating the rotary shaft 63 by the rotary drive mechanism 64. It rotates around the axis of rotation.
[0055]
The wafer holder 62 incorporates a heater 75. The heater 75 generates heat by obtaining electric power from the heater drive source 76 and constitutes a heat treatment means for heating the wafer W held on the wafer holding surface 62a.
In the processing chamber 61, a plurality of annular ultraviolet lamps 65, 66, 67 having different diameters are arranged substantially concentrically at a position facing the wafer holding surface 62 a of the wafer holder 62. These ultraviolet lamps 65, 66, and 67 constitute an ultraviolet processing unit that obtains electric power from the lamp driving source 68 and generates ultraviolet rays toward the wafer W.
[0056]
FIG. 12 is a bottom view of the ultraviolet lamps 65, 66 and 67. A plurality of ozone discharge ports 69 are arranged at positions avoiding the arrangement positions of the ultraviolet lamps 65, 66, and 67 so as to face the wafer W held on the wafer holding surface 62a. Ozone generated by the ozonizer 70 (see FIG. 11) is supplied to the ozone discharge port 69 via an ozone supply pipe 71. That is, the ozone discharge port 69, the ozonizer 70, and the ozone supply pipe 71 constitute an ozone treatment means as a kind of active oxygen particle treatment means.
[0057]
With the above configuration, in the organic substance removing step (step S45 in FIG. 2), the wafer W is held on the wafer holding surface 62a of the wafer holder 62, and in this state, the heater 75 is energized (heat treatment step). ) And the ultraviolet lamps 65, 66, and 67 are energized by the lamp driving source 68 (an electromagnetic wave supplying step, a step of applying energy other than heat). As a result, heat energy is supplied to the wafer W to perform heat treatment, and ultraviolet energy is supplied to perform non-thermal energy processing at the same time. Thereby, the organic substance in the organic compound material is removed.
[0058]
In the organic substance removing step (step S45), ozone is further supplied from the ozonizer 70 through the ozone supply pipe 71 to the surface of the wafer W from the ozone discharge port 69 (active oxygen particle processing step). Thereby, the wafer W is also subjected to non-thermal energy processing by energy supply from ozone. Thereby, the organic substance in the organic compound material can be more effectively removed.
[0059]
During the processing of the wafer W, the rotation drive mechanism 64 is energized from time to time, and the wafer holder 62 holding the wafer W is rotated. As a result, each part of the wafer W can be uniformly irradiated with ultraviolet rays from the ultraviolet lamps 65, 66, and 67, and ozone and oxygen gas can be supplied uniformly.
When the heater 75 is energized from the heater drive source 76, the temperature of the wafer W causes deterioration of the element characteristics of the transistor TR, and mutual diffusion of the material between the ferroelectric film 10 and each film adjacent thereto. It is set to a temperature that never happens.
[0060]
In this embodiment, if the inside of the processing chamber 61 is depressurized by the depressurization mechanism, the organic substances can be removed more effectively.
After the organic substance removing step, the main baking step (step S46 in FIG. 2) is performed by in-furnace heating by the heat treatment apparatus having the configuration shown in FIG.)Is done.
As described above, according to this embodiment, the organic substance removal treatment is achieved by applying ultraviolet energy and ozone as active oxygen particles to the organic compound material. As a result, thermal stress on the transistor TR and the like can be reduced, which can contribute to improving the characteristics of the ferroelectric memory.
[0061]
  As described above, the present invention2Although one embodiment has been described, the present invention can be implemented in other forms. For example, the above2In the embodiment, in the organic substance removing step, both the irradiation of ultraviolet rays and the supply of ozone are performed together with the heating of the wafer W.,purpleExternal radiationIs omittedMay be.
[0062]
Furthermore, in the above-described embodiment, the case where a ferroelectric memory is manufactured has been described. However, the present invention is not limited to a device using a characteristic of a ferroelectric capacitor, a high dielectric constant material (for example, BST ((BaSr) TiOThree) Etc.) and other types of semiconductor devices such as various sensors using piezoelectric bodies (such as ZrO) and pyroelectric bodies.
[0063]
In addition, modifications as described in the section of “Means for Solving the Problems and Effects of the Invention” are possible, and besides these, various modifications can be made within the scope of the technical matters described in the claims. Changes can be made.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart showing a manufacturing process for manufacturing a ferroelectric memory.
FIG. 2 is a flowchart illustrating in detail a process of forming a ferroelectric film.
[Figure 3]1'sIt is an illustration figure which shows the structural example of the heat processing apparatus used in embodiment.
FIG. 4 is an illustrative view showing a configuration example of a heat treatment apparatus used in a main firing step in the first embodiment.
FIG. 5 is a characteristic diagram showing measurement results of polarization saturation characteristics of a ferroelectric film when the temperature during main firing is variously changed.
FIG. 6 is a characteristic diagram showing measurement results of polarization saturation characteristics of a ferroelectric film manufactured by a conventional method in which main firing is performed without performing organic substance removal treatment.
FIG. 7 is a characteristic diagram showing a change in polarization when an inversion electric field of various strengths is applied.
FIG. 8 is a characteristic diagram showing a change in polarization with respect to an applied electric field of various strengths in a ferroelectric film manufactured by a conventional method without performing organic substance removal treatment.
FIG. 9 is a diagram showing film fatigue characteristics of a ferroelectric film.
FIG. 10 is a diagram showing data retention characteristics of a ferroelectric film.
FIG. 11 shows the first of the present invention.2It is an illustration figure which shows the structural example of the processing apparatus used for the organic substance removal process in this embodiment.
12 is a bottom view of the ultraviolet lamp and the like of the apparatus of FIG.
FIG. 13 is a cross-sectional view showing a cell structure of a ferroelectric memory.
[Explanation of symbols]
1 Semiconductor substrate
3 Impurity diffusion layer
4 Impurity diffusion layer
6 Gate electrode
10 Ferroelectric film
11 Lower electrode
12 Upper electrode
31 treatment room
32 Wafer holder
33 Rotating shaft
34 Rotation drive mechanism
35, 36, 37 Infrared lamp
38 Lamp drive source
42 Pressure reducing mechanism
50 furnaces
51 Heater
52 Heater drive source
53 Wafer holder
61 treatment room
62 Wafer holder
63 Rotating shaft
64 Rotation drive mechanism
65, 66, 67 UV lamp
68 Lamp drive source
69 Ozone outlet
70 Ozonizer

Claims (9)

金属元素を含む有機化合物を焼成して、強誘電体または高誘電率材料の固体を形成する方法であって、
金属元素を含む有機化合物材料の溶液を基板上に塗布して膜を形成する工程と、
この後、金属元素を含む有機化合物材料に有機物除去処理を施して膜中の有機物を除去し、無機化合物材料とする有機物除去工程と、
この有機物除去工程により得られる無機化合物材料を本焼成して結晶化し、強誘電体または高誘電率材料の固体を得る結晶化工程とを含み、
上記有機物除去工程では、上記有機化合物材料を減圧雰囲気中に置く減圧工程とともに、ラピッド・サーマル・アニールによって、上記有機化合物材料を、有機物が残留している間は結晶化が起こらない温度に昇温し、その温度に保持する加熱処理が並行して行われ
上記減圧工程よりも後に、上記結晶化工程を行う
ことを特徴とする強誘電体または高誘電率材料の固体の形成方法。
A method of firing an organic compound containing a metal element to form a solid of a ferroelectric or high dielectric constant material,
Applying a solution of an organic compound material containing a metal element on a substrate to form a film;
Thereafter, an organic substance removing process is performed on the organic compound material containing the metal element to remove the organic substance in the film by removing the organic substance in the film.
A main calcination of the inorganic compound material obtained by this organic substance removal step and crystallization to obtain a solid of a ferroelectric or high dielectric constant material,
In the organic matter removing step, the organic compound material is heated to a temperature at which crystallization does not occur while the organic matter remains by rapid thermal annealing together with a decompression step in which the organic compound material is placed in a reduced pressure atmosphere. And heat treatment to keep at that temperature is performed in parallel ,
A method for forming a solid of a ferroelectric or high dielectric constant material, wherein the crystallization step is performed after the decompression step .
金属元素を含む有機化合物を焼成して、強誘電体または高誘電率材料の固体を形成する方法であって、
金属元素を含む有機化合物材料の溶液を基板上に塗布して膜を形成する工程と、
この後、金属元素を含む有機化合物材料に有機物除去処理を施して膜中の有機物を除去し、無機化合物材料とする有機物除去工程と、
この有機物除去工程により得られる無機化合物材料を本焼成して結晶化し、強誘電体または高誘電率材料の固体を得る結晶化工程とを含み、
上記有機物除去工程では、上記有機化合物材料を活性化酸素粒子により処理する工程とともに、上記有機化合物材料の結晶化が起こらない温度での加熱処理が並行して行われることを特徴とする強誘電体または高誘電率材料の固体の形成方法。
A method of firing an organic compound containing a metal element to form a solid of a ferroelectric or high dielectric constant material,
Applying a solution of an organic compound material containing a metal element on a substrate to form a film;
Thereafter, an organic substance removing process is performed on the organic compound material containing the metal element to remove the organic substance in the film by removing the organic substance in the film.
A main calcination of the inorganic compound material obtained by this organic substance removal step and crystallization to obtain a solid of a ferroelectric or high dielectric constant material,
In the organic substance removing step, the organic compound material is treated with activated oxygen particles, and a heat treatment at a temperature at which crystallization of the organic compound material does not occur is performed in parallel. Alternatively, a method for forming a solid of a high dielectric constant material.
上記活性化酸素粒子は、酸素ラジカルであることを特徴とする請求項記載の強誘電体または高誘電率材料の固体の形成方法。 3. The method for forming a solid of a ferroelectric or high dielectric constant material according to claim 2 , wherein the activated oxygen particles are oxygen radicals. 上記膜を形成する工程は、基板に塗布された溶液を乾燥後、仮焼成する工程を含むことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の強誘電体または高誘電率材料の固体の形成方法。The ferroelectric or high dielectric constant material solid according to any one of claims 1 to 3 , wherein the step of forming the film includes a step of pre-firing after drying the solution applied to the substrate. Forming method. 半導体基板上に、上記請求項1ないしのいずれかに記載の方法により強誘電体または高誘電率材料の固体からなる機能性薄膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。On a semiconductor substrate, a method of manufacturing a semiconductor device characterized by comprising the step of forming a functional thin film made of a ferroelectric or high-dielectric constant material of the solid by the method according to any one of claims 1 to 4 . 上記機能性薄膜を形成する工程よりも前に、上記半導体基板に機能素子を形成するための素子形成工程を含むことを特徴とする請求項記載の半導体装置の製造方法。6. The method of manufacturing a semiconductor device according to claim 5 , further comprising an element forming step for forming a functional element on the semiconductor substrate before the step of forming the functional thin film. 上記結晶化工程は、上記機能素子の特性を劣化させることのないように定められた所定温度以下の温度で行われることを特徴とする請求項記載の半導体装置の製造方法。The method of manufacturing a semiconductor device according to claim 6 , wherein the crystallization step is performed at a temperature equal to or lower than a predetermined temperature that is set so as not to deteriorate the characteristics of the functional element. 上記結晶化工程は、上記機能性薄膜とこの機能性薄膜に隣接する固体との間で材料の相互拡散が生じる温度よりも低い所定の温度で行われることを特徴とする請求項6または7記載の半導体装置の製造方法。The crystallization process, according to claim 6 or 7, characterized in that takes place in a lower predetermined temperature than the temperature at which interdiffusion of the material occurs between the solid adjacent to the functional thin film with the functional thin film Semiconductor device manufacturing method. 上記半導体装置は、上記機能性薄膜としての強誘電体薄膜を電荷保持膜として用いた強誘電体記憶装置であることを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の半導体装置の製造方法。The semiconductor device manufacturing method of a semiconductor device according to any one of claims 6 to 8 characterized in that it is a ferroelectric memory device using a ferroelectric thin film as the functional thin film as a charge holding film .
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