JP3915621B2 - レーンマーク検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路上のレーンマークを検出して道路の形状や自車両姿勢を認識するレーンマーク検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載されているカメラにより道路の画像を取得して、取得した画像を処理することにより白線に代表されるレーンマークを検出する装置が従来から知られている。このような装置では、白線のかすれや太陽光による路面反射などの影響により、白線のコントラストが小さくなり、白線を検出する精度が低下したり、白線を検出することができなくなることがあった。このため、コントラストの低い白線でも高精度に検出するための画像処理が求められていた。
【0003】
特開平2000−335340号公報には、車載カメラで撮像した画像のコントラストを高める方法が記載されている。この方法は、撮像画像の濃度ヒストグラムを作成し、作成した濃度ヒストグラムにおける濃度レベルの両端の一部を削除した後、濃度レベルの最大、最小濃度間を所定の濃度レベルに一様に拡大する濃度変換を行う。また、上記公報においては、濃度ヒストグラムの重心と濃度レベルの中心との大小関係により、撮像画像の暗部または明部を強調するように画像の濃度変換を行う方法も提案されている。このような濃度変換方法により、撮像された画像のコントラストを改善して、撮像した物体の検出精度を向上させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の濃度変換方法を白線の検出に適用すると、画像を一様に濃度変換するため、白線のコントラストは良くなる反面、白線以外の路面のコントラストも強調されていた。このため、白線のS/N比は向上せず、白線を確実に検出することができないといった不具合を招いていた。
【0005】
また、上述した従来の方法のように、明部を強調するような画像濃度変換を行うと、白線より明るい部分が路面にある場合には、白線よりも明るい部分が強調され、白線の誤検出が生じるおそれがあった。
【0006】
さらに、路面に白線が存在しない場合に従来の方法により濃度変換を行うと、路面の濃淡が強調されることになり、白線の誤検出が生じやすくなるといった不具合を招くことにもなる。
【0007】
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、レーンマークを確実に検出することができるレーンマーク検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の課題を解決する手段は、車両に搭載されて、自車両の前方または後方領域を撮像する撮像手段と、前記撮像手段で得られた画像に対して、検出対象となるレーンマークを包含する処理領域を設定する領域設定手段と、前記領域設定手段で設定された処理領域における画像の濃度分布から、第1の濃度の画素と第2の濃度の画素とからなる濃度パターンデータを作成し、該濃度パターンデータと、強調する画素を抽出する際の基準パターンなる濃度パターンテンプレートとを比較し、比較結果に基づいて濃度を変換する画素を抽出し、抽出した画素の濃度を変換し、前記レーンマークを強調する画質変換手段と、前記画質変換手段によって強調された前記レーンマークを含む画像からレーンマークを検出し、レーンマークの位置と種類を出力するレーンマーク検出手段とを具備し、前記領域設定手段は、前記レーンマーク検出手段により前回行ったレーンマークの検出処理において強調対象が集中した部分を中心にして処理領域を設定し、あるいはレーンマークの位置が処理領域の中心になるように処理領域を設定し、設定される処理領域の水平方向の幅は、検出対象であるレーンマークが含まれる大きさに設定し、あるいはレーンマークの種類に応じて各種類のレーンマークが含まれる大きさに可変設定することを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】
本発明によれば、検出対象のレーンマークのみを強調し、レーンマーク以外の非検出対象物のコントラストを低下させることが可能となる。この結果、レーンマークを確実に検出することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は本発明の第1の実施形態に係るレーンマーク検出装置、ならびにレーンマーク検出装置に接続された入力装置と出力装置の構成を示すブロック図、図2は図1に示すレーンマーク検出装置の機能を示す機能ブロック図である。
【0012】
図1において、レーンマーク検出装置8は、カメラ1、マイクロコンピュータ2を備えて構成され、レーンマーク検出装置8には、外部入力装置である測距センサ3および車両状態センサ4が接続され、さらに、外部出力装置として車両制御装置5、警報装置6およびディスプレイ7が接続されている。
【0013】
カメラ1は、図3に示すように車幅方向中央の、車室内のフロントウィンドウ上部に、レンズの光軸と車両中心線とのパン角が0度、チルト角がβとなるように取り付けられ、車両前方の道路を撮像する。
【0014】
マイクロコンピュータ2は、カメラ1により撮像された入力画像の濃度分布からコントラストが弱い検出対象の画素を強調して、その結果から道路上のレーンマークを検出する。そして、検出されたレーンマークの位置を結んで得られる線形を道路形状として認識する。
【0015】
測距センサ3は先行車や後続車の位置や距離を検出するセンサであり、例えばレーザレーダやミリ波レーダなどである。車両状態センサ4は車両の挙動を表す車速や操舵角などを検出する。測距センサ3ならびに車両状態センサ4で検出された検出結果は、マイクロコンピュータ2に与えられる。車両制御装置5はステアリングやアクセルやブレーキ制御を行うものである。警報装置6は車線逸脱などの警報を発する装置である。ディスプレイ7は検出されたレーンマーク位置や道路形状などを表示する表示装置である。
【0016】
図1に示す構成と図2に示す機能手段とを対比すると、カメラ1が図2に示す撮像手段21、マイクロコンピュータ2が領域設定手段22、画質変換手段23、レーンマーク検出手段24にそれぞれ相当する。また、画質変換手段23は、濃度変換位置抽出手段231、濃度変換判断手段232および濃度変換手段233から構成される。
【0017】
図2において、領域設定手段22は、カメラ1で得られた画像に対して、検出対象となるレーンマークを包含する処理領域を設定する。画質変換手段23は、領域設定手段22で設定された処理領域における画像の濃度分布から、所定のしきい値以上の濃度の画素としきい値以下の濃度の画素とからなる濃度パターンデータを作成し、該濃度パターンデータと、強調する画素を抽出する際の基準パターンなる濃度パターンテンプレートとを比較し、比較結果に基づいて濃度を変換する画素を抽出し、抽出した画素の濃度を変換し、レーンマークを強調する。レーンマーク検出手段24は、画質変換手段23によって強調されたレーンマークを含む画像からレーンマークを検出し、レーンマークの位置と種類を出力する。
【0018】
濃度変換位置抽出手段231は、領域設定手段22で設定された処理領域における水平方向または垂直方向の1ライン毎の濃度分布から、各画素の少なくとも平均値に基づいて濃度パターンデータを作成し、濃度分布を調べた方向と同じ方向に濃度パターンデータを走査して、濃度パターンデータと濃度パターンテンプレートとを比較し、パターンの一致度の高い画素を強調対象候補点として抽出する。濃度変換判断手段232は、濃度変換位置抽出手段231により強調対象候補点として抽出された画素に対して、抽出された画素に隣接する周囲8画素を調べ、一定量以上の強調対象候補点が存在する場合には、中心画素を強調対象画素とし、一定量以上の強調対象候補点が存在しない場合には、中心画素を非強調対象画素とする。濃度変換手段233は、濃度変換判断手段232で強調対象であると判断された画素に対して、強調したい定数分、または濃度値に対する一定の割合、もしくは濃度変換テーブルのいずれかに基づいて画素の濃度値を増加させて濃度を変換する。
【0019】
次に、図2に示す構成において、レーンマークを検出する処理手順を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0020】
まず、ステップS1において、処理で用いる領域設定位置や検出対象となるレーンマークの種類等のパラメータを初期設定する。本実施形態では、例えばレーンマークとして図5(a)に示すような白線、および図5(b)に示すような道路鋲を検出対象とし、初期状態では例えば白線を検出対象とする。
【0021】
初期状態では道路および白線の形状や車両挙動が不明であるから、パラメータには例えば中央値に相当する値を初期値として設定する。すなわち、車線内の位置は車線中央を設定し、カメラ1の車両への取付け角度を用いて、画像上の左右のレーンマーク位置に相当する座標値を算出する。また、車線幅は道路構造令に示される高速道路の車線幅を設定する。
【0022】
なお、車両状態センサ4で検出される車両の挙動を示す値に基づいて道路パラメータを初期設定してもよい。例えば初期状態においてステアリングが右または左に転舵されているような場合には、操舵角に応じた曲率の道路を走行していると判断し、操舵角に応じた値を設定する。
【0023】
次に、ステップS2において、カメラ1により撮像された画像を入力する。
【0024】
続いて、ステップS3において、入力した道路画像上に後述するステップS4以降の画質変換処理を行う処理領域を設定する。この処理領域は検出対象である左右のレーンマークが含まれるように左右それぞれに設定する必要がある。設定方法としては、例えば図6(a)に示すように、左右の白線10に対して左右それぞれ小さな矩形領域の左側処理領域11および右側処理領域12を複数個設定する。もしくは、図6(b)に示すように左右に1つずつ台形領域の左側処理領域11’と右側処理領域12’を設定する。
【0025】
また、設定する位置については、前回行った検出処理において強調対象が集中した部分を中心にしてもよい。あるいは、後述するステップS7で求められたレーンマークの位置に基づいて、その位置が領域の中心になるように設定してもよい。さらに、処理領域の横方向の大きさは、例えば検出対象であるレーンマークが確実に含まれるような大き目のサイズを共通に用いてもよい。あるいは、後述するステップS7で求められたレーンマークの種類に基づいて、各レーンマークが含まれる大きさを選択するようにして、処理領域のサイズを可変にするようにしてもよい。もしくは、測距センサ3によって処理領域内に車両がいることが判明している場合には、車両の影響を受ける位置には処理領域を設定しないようにしてもよい。
【0026】
次に、ステップS4において、入力画像の濃度分布に基づいて強調対象となる画素の候補点の位置を抽出する強調位置候補抽出処理を行う。この強調位置候補抽出処理について、図7に示す処理フローチャートを用いて説明する。
【0027】
まず、図7に示すステップS401において、後述する図4に示すステップS7の出力結果であるレーンマークの種類から、現在の検出対象が図5(a)に示すような白線なのか、あるいは図5(b)に示すような道路鋲なのかを決定する。これは、レーンマークの種類を特定した場合には、特定しない場合に比べて検出対象に最適な強調処理を短時間で行えるためである。一方、検出対象に関わらず白線ならびに道路鋲の双方の処理を順次もしくは並行して実行しても構わない。
【0028】
次に、ステップS402において、上述した図4に示すステップS3で設定された処理領域を、白線の場合は水平方向の1ライン毎、道路鋲の場合は垂直方向の1ライン毎に走査して濃度分布を調べ、濃度分布の平均値と最大値を求める。続いて、濃度パターンデータを作成するためのしきい値を算出する。例えば濃度分布の平均値と最大値の中間の濃度値である濃度値PV1と、平均値に強調したい濃度値PVCを加えた濃度値PV2とを比較して、小さな値をしきい値とする。なお、上記しきい値の算出方法は、本実施形態の説明を容易にするための一例であって、この方法に限定されるものではない。
【0029】
この算出されしきい値を用いて作成された濃度パターンデータの一例を図8に示す。図8に示す濃度パターンデータは、処理領域としては図6(a)に示す左側処理領域11の一つとし、検出対象は白線であるとした場合のものである。図8において、○はしきい値以上の濃度値を持つ画素、●はしきい値未満の濃度値を持つ画素を表している。また、図8の中央付近以外の○は非検出対象のノイズである。
【0030】
次に、ステップS403において、図9に示すような1次元の濃度パターンテンプレートを用いて、上述したステップS402で作成した濃度パターンデータの各画素から強調対象候補の画素を抽出する。図9において、同図(a)は白線の右端の位置抽出、図9(b)は白線の左端の位置抽出、図9(c)は道路鋲の下端の位置抽出にそれぞれ用いるテンプレートの一例である。
【0031】
濃度パターンデータの各画素に対して、着目した画素が図9に示すテンプレートに一致している場合には、着目した画素は強調対象候補点データとして抽出され、テンプレートに一致しない場合には、強調対象ではないデータとして扱われる。なお、図9に示す例では濃度パターンテンプレートを1次元として説明しているが、処理速度が十分であれば、2次元の濃度パターンテンプレートを用いても構わない。
【0032】
図8に示す濃度パターンデータに対して、上記テンプレートを用いて行われた強調対象候補の抽出処理で作成された強調対象候補点データの一例を図10に示す。図10において、○は強調対象候補点画素、●は強調対象ではない画素を表している。この強調対象候補点データを作成して、図4に示すステップS4の強調位置候補抽出処理は終了する。
【0033】
次に、図4に示すステップS5において、上述したステップS4で作成された強調対象候補点データを走査しデータの連続性に基づいて、レーンマークの構成成分とノイズ成分を分離する強調判断処理を行う。この強調判断処理について、図11に示す処理フローチャートを用いて説明する。
【0034】
まず、ステップS501において、上述したステップS4で作成された強調対象候補点データを走査する。
【0035】
次に、ステップS502において、着目画素が強調対象候補点であるか否かの判定を行う。着目画素が強調対象候補点であれば、次のステップS503で空間的な連続性の判定を行う。一方、強調対象候補点でなければ、ステップS505において強調対象候補点でないことを示すデータの設定を行う。
【0036】
そして、ステップS503では、着目画素に隣接する周囲8画素を調べることにより孤立点であるか否かを判断する。この判断では、着目画素の周囲8画素中に強調対象候補点があれば、この着目画素は孤立点ではないと判断し、次のステップS504において強調対象点であることを示すデータを設定する。一方、着目画素の周囲8画素中に強調対象候補点がなければ、この着目画素は孤立点であると判断し、ステップS505へ進んで強調対象点でないことを示すデータを設する。
【0037】
次に、ステップS504では、強調対象点であることを表すデータ1を着目画素のデータとして設定する。ここで、設定するデータの値は、以降の処理で強調対象点であることが認識できればよく、認識できる任意の値例えば255という値を与えるものとする。
【0038】
一方、ステップS505では、強調対象点でないことを表すデータ2を着目画素のデータとして設定する。ここで、設定するデータ2は、以降の処理で強調対象点でないことが認識できればよく、上述のデータ1とは異なる値、例えば0という値を与えるものとする。この時、強調対象点でない画素が強調対象候補点であった場合と強調対象候補点でなかった場合で、データ2として設定する値を変えておけば、以降の処理で細かく場合分けすることが可能になる。
【0039】
次に、ステップS506において、上述したデータ設定により強調対象候補点データからノイズ成分に相当する情報を削除した強調対象点データを作成する。図10に示す強調対象候補点データに対して、上記処理により作成された強調対象点データの一例を図12に示す。図12において、○は強調対象点画素、●は強調対象ではない画素を表している。この強調対象点データを作成して強調判断処理は終了する。
【0040】
次に、図4に示すステップS6では、図4に示すステップS5で作成された強調対象点データを走査して、強調対象点の画素に対して強調処理を行う。この強調処理について、図13に示す処理フローチャートを用いて説明する。
【0041】
まず、ステップS601において、上述した図4に示すステップS5で作成された強調対象点データを走査する。
【0042】
次に、ステップS602において、着目画素が強調対象点か否かを判定する。着目画素が上述したステップS5で設定したデータ1であれば、次のステップS603で強調処理を行い、データ1以外であれば、ステップS604において平滑化処理を行う。
【0043】
そして、ステップS603では、例えば着目画素の入力時の濃度値にその濃度値の一割を加算することにより画素の強調処理(濃度変換)を行い、ステップS605へ進む。この時の強調の方法としては、着目画素の濃度値を大きくできればよく、上述の方法以外にも、強調したい濃度値分の定数を加算する方法や、濃度変換グラフに基づいての加算方法などであっても構わない。
【0044】
一方、ステップS604では、例えば着目画素に隣接する周囲8画素の濃度値の平均値と、着目画素自身の濃度値を比較して、小さい方の値を着目画素の濃度値とする処理を行う。この時の平滑化の方法としては、着目画素の濃度値を小さくできればよく、上述の方法以外にも、着目画素を含んだ周囲8画素の平均値を用いる方法や、周囲8画素の最小値を用いる方法などであっても構わない。
【0045】
そして、ステップS605において、上述の濃度変換により入力画像を強調した強調画像を作成する。図5に示す処理領域の強調前の画像に対して、上記処理により作成された強調画像の一例を図14に示す。この強調画像を作成して強調処理は終了する。
【0046】
最後に、図4に示すステップS7では、図4に示すステップS6で強調処理が施された処理対象画像から、白線や道路鋲で代表されるレーンマークの検出処理を行う。このレーンマーク検出処理について、図15に示す処理フローチャートを用いて説明する。
【0047】
まず、ステップS701において、上述した図4に示すステップS6で作成された強調画像に対して、空間微分フィルタであるsobel オペレータ等を用いて水平エッジ画像と垂直エッジ画像を作成する。
【0048】
次に、ステップS702において、前回検出されたレーンマークの位置に基づいて、エッジ画像上にレーンマーク検出領域を左右のレーンマーク上に複数個設定する。
【0049】
次に、ステップS703において、上述したステップS702で設定されたレーンマーク検出領域を走査し、検出対象が白線の場合には、白線の右端と左端のエッジの連続性をHough 変換などの直線検出手法を用いて検出し、検出候補点としてその座標値を出力する。一方、検出対象が道路鋲の場合には、道路鋲下端のエッジの連続性を用いて検出し、検出候補点としてその座標値を出力する。
【0050】
次に、ステップS704では、すべてのレーンマーク検出領域で検出候補点の検出が終了した後、その座標値を参照して左右のデータの依存性や一回の処理あたりの移動量等に基づいて、出力座標値のうちで特異点を検証する。
【0051】
最後に、ステップS705において、上述したステップS704の検証結果から特異点ではないと判断されたデータの座標値を用いて、例えば最小二乗法などにより、道路線形として直線あるいは曲線近似する。この道路形状を算出してレーンマーク検出処理は終了する。そして、処理の過程で求められた、レーンマークの位置座標、レーンマークの種類および道路形状等を、車両制御装置5、警報装置6、ディスプレイ7に出力し、図4に示すステップS2へ戻って上述した処理を繰り返す。
【0052】
以上説明したように、上記第1の実施形態においては、水平方向または垂直方向の1ライン毎の入力画像の濃度分布に基づいて濃度パターンデータを作成するようにしたので、処理領域の面積に比べてレーンマークに小さい部分的なかすれ等の不具合がある場合でも、レーンマークの境界位置を正確に検出することができる。
【0053】
また、濃度パターンデータと周辺の濃度パターンを参照して強調する画素を抽出するようにしたので、不必要なノイズを強調することを極力低減し、検出対象のレーンマークのみを強調対象とすることができる。
【0054】
さらに、処理領域設定時に、検出対象であるレーンマークの検出情報を用いて処理領域の位置と大きさを検出対象に応じて変更するようにしたことにより、レーンマーク毎に処理領域を最適に設定することができ、レーンマーク周辺のノイズを強調することなく必要最低限の処理時間で濃度を変換することができる。
【0055】
また、強調する画素を特定する時のパターンとして、濃度分布を調べた方向と同じ方向の1次元のテンプレートを用いることにより、短い処理時間でレーンマークを効率的に強調することができる。
【0056】
また、レーンマークの検出情報を用いて濃度変換方法を選択できるようにしたことにより、レーンマークの種類毎に最適な濃度変換を短い処理時間で実現することができる。
【0057】
また、レーンマークの種類に関係なくレーンマークの種類に共通した濃度パターンテンプレートを用いることにより、濃度パターンテンプレートの数を削減することができる。
【0058】
また、強調対象以外の画素は平滑化処理を施して濃度値を低くするようにしたので、S/N比を向上した濃度変換を行うことができる。
【0059】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0060】
前述した本発明の第1の実施形態においては、レーンマーク検出処理では、検出ポイントに合わせて道路鋲の下端を強調位置としたため、図9(c)のような1次元の濃度パターンテンプレートを用いる必要があった。しかし、レーンマーク検出処理における検出ポイントを、道路鋲に対しても白線と同様に左右の組合せで検出するようにすれば、図9(c)に示すテンプレートは不要となり、使用する濃度パターンテンプレートの数を削減すことができる。
【0061】
このような実施形態における処理の流れは、上述した第1の実施形態とほぼ同様である。異なる点は、上述した第1の実施形態で図4に示すステップS4で用いる濃度パターンテンプレートを、検出対象が白線あるいは道路鋲のいずれかに関わらず、図9(a)と図9(b)に示す濃度パターンテンプレートを用いる。これにより、図14に示す強調処理後の画像は、図16に示すような強調画像となる。
【0062】
したがって、第2の実施形態においては、上述した第1の実施形態で得られる効果に加えて、検出する処理に合わせた濃度パターンテンプレートを用いて、検出対象の強調処理を行うことにより、画質を効果的に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るレーンマーク検出装置の構成を示す図である。
【図2】図1に示すレーンマーク検出装置の機能構成を示すブロック図である。
【図3】撮像手段の取付け位置を示す平面図および側面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】レーンマークの一例を示す図である。
【図6】領域設定手段により設定される処理領域の設定例を示す図である。
【図7】強調位置候補抽出処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】濃度パターンデータの一例を示す図である。
【図9】濃度パターンテンプレートの一例を示す図である。
【図10】強調対象候補点データの一例を示す図である。
【図11】強調判断処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】強調対象点データの一例を示す図である。
【図13】強調処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】強調画像を示す図である。
【図15】レーンマーク検出処理を説明するためのフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施形態における強調画像を示す図である。
【符号の説明】
1 カメラ
2 マイクロコンピュータ
3 測距センサ
4 車両状態センサ
5 車両制御装置
6 警報装置
7 ディスプレイ
8 レーンマーク検出装置
10 白線
11 左側処理領域
11’ 左側処理領域
12 右側処理領域
12’ 右側処理領域
21 撮像手段
22 領域設定手段
23 画質変換手段
231 濃度変換位置抽出手段
232 濃度変換判断手段
233 濃度変換手段
24 レーンマーク検出手段
Claims (6)
- 車両に搭載されて、自車両の前方または後方領域を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段で得られた画像に対して、検出対象となるレーンマークを包含する処理領域を設定する領域設定手段と、
前記領域設定手段で設定された処理領域における画像の濃度分布から、第1の濃度の画素と第2の濃度の画素とからなる濃度パターンデータを作成し、該濃度パターンデータと、強調する画素を抽出する際の基準パターンなる濃度パターンテンプレートとを比較し、比較結果に基づいて濃度を変換する画素を抽出し、抽出した画素の濃度を変換し、前記レーンマークを強調する画質変換手段と、
前記画質変換手段によって強調された前記レーンマークを含む画像からレーンマークを検出し、レーンマークの位置と種類を出力するレーンマーク検出手段とを有し、
前記領域設定手段は、前記レーンマーク検出手段により前回行ったレーンマークの検出処理において強調対象が集中した部分を中心にして処理領域を設定し、あるいはレーンマークの位置が処理領域の中心になるように処理領域を設定し、設定される処理領域の水平方向の幅は、検出対象であるレーンマークが含まれる大きさに設定し、あるいはレーンマークの種類に応じて各種類のレーンマークが含まれる大きさに可変設定する
ことを特徴とするレーンマーク検出装置。 - 前記画質変換手段は、
前記領域設定手段で設定された処理領域における水平方向または垂直方向の1ライン毎の濃度分布から、各画素の少なくとも平均値に基づいて濃度パターンデータを作成し、濃度分布を調べた方向と同じ方向に濃度パターンデータを走査して、濃度パターンデータと濃度パターンテンプレートとを比較し、パターンの一致度の高い画素を強調対象候補点として抽出する濃度変換位置抽出手段と、
前記濃度変換位置抽出手段により強調対象候補点として抽出された画素に対して、抽出された画素に隣接する周囲8画素を調べ、一定量以上の強調対象候補点が存在する場合には、中心画素を強調対象画素とし、一定量以上の強調対象候補点が存在しない場合には、中心画素を非強調対象画素とする濃度変換判断手段と、
前記濃度変換判断手段で強調対象であると判断された画素に対して、強調したい定数分、または濃度値に対する一定の割合、もしくは濃度変換テーブルのいずれかに基づいて画素の濃度値を増加させて濃度を変換する濃度変換手段と
を具備することを特徴とする請求項1に記載のレーンマーク検出装置。 - 前記濃度変換位置抽出手段は、濃度パターンテンプレートとして、濃度分布を調べた方向と同じ方向の1次元テンプレートを用いる
ことを特徴とする請求項2に記載のレーンマーク検出装置。 - 前記濃度変換位置抽出手段は、前記レーンマーク検出手段から出力されるレーンマークが白線の場合には、横方向一次元の濃度パターンテンプレートを選択し、レーンマークが道路鋲の場合には、縦方向一次元の濃度パターンテンプレートを選択する
ことを特徴とする請求項2に記載のレーンマーク検出装置。 - 前記濃度変換位置抽出手段は、前記レーンマーク検出手段から出力されるレーンマークの種類に共通した濃度パターンテンプレートを用いる
ことを特徴とする請求項2に記載のレーンマーク検出装置。 - 前記濃度変換手段は、前記濃度変換判断手段で非強調対象と判断された画素に対して、該画素自身の濃度値と該画素に隣接する周囲8画素の平均値とを比較して、両値のうち小さい方の値を画素の濃度値として画素の濃度を変換することにより、非強調対象画素の濃度を低下させて平滑化処理を行う
ことを特徴とする請求項2,3,4および5のいずれか1項に記載のレーンマーク検出装置。
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