JP3914120B2 - Semiconductor device and power conversion device using the same - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平10-178174号公報
【非特許文献1】
ISPSD(International Symposium on Power Semiconductor Devices and Ics、ISPSD2000,p.221〜p.224)
【非特許文献2】
International Symposium on Power Semiconductor Devices and Ics(ISPSD1996,p.349〜p.352)
高電圧を制御する半導体装置では、損失の小さいことが求められている。スイッチング損失を小さくするには、オン時に半導体装置での電圧降下が小さくオン電圧が小さいこと、スイッチング動作が高速であることが必要である。
【0003】
高速にスイッチングをしても跳ね上がり電圧が少さく、ノイズが低いことが求められる。更に、高電圧を確実に阻止できること、可制御電流が大きく、安全動作領域が広い等の信頼性も求められている。また、製造コストを低くすることが重要な課題である。
【0004】
このような状況下で、MOSゲートとトランジスタを複合した半導体装置である種々の絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor、以下IGBTと略称する)が提案されている。その中で、オン電圧が低減できるキャリアを蓄積型IGBTが近年注目されている。
【0005】
図11は従来のキャリア蓄積型IGBTを説明する図で、溝形のトレンチゲートをもつIGBTの断面図である。この素子201の特徴は、通常のトレンチゲート形IGBTのエミッタ電極を絶縁膜60で間引いたことである。IEGT(Injection Enhanced IGBT)と呼ばれ、ISPSD(International Symposium on Power Semiconductor Devices and Ics、ISPSD2000,p.221〜p.224)で発表された素子である。
【0006】
素子201は、p+層10上に、nバッファ層21が形成され、その上にn−層22が設けられている。上面からはシリコンに溝が掘られ、ゲート絶縁膜500、ゲート電極300、301が形成される。ゲート電極300の間でエミッタ電極2がn+層400とp+層320に接触している。
【0007】
ゲート電極300、301は絶縁膜60で覆われ、ゲート電極301に隣接するp層は絶縁膜60によってエミッタ電極2と絶縁されている。p+層10はコレクタ電極1に接触している。
【0008】
素子201と通常のトレンチゲートを有するIGBTとの違いはゲート電極301に隣接するp層が、絶縁膜60によってエミッタ電極2と絶縁されている点である。これによりp+層10より注入したプラスの電荷(ホール)をn−層22に蓄積させ、伝導度変調を高めることができ、オン電圧を低減できる。
【0009】
図12も同じくトレンチゲートを持つIGBTの断面図である。Carrier Stored Trench-Gate Bipolar Transistor(CSTBT)とよばれ、International Symposium on Power Semiconductor Devices and Ics(ISPSD1996,p.349〜p.352)で発表された素子である。
【0010】
素子202は、p+層10上に、nバッファ層21が形成され、その上にn−層22が設けられている。上面からシリコンに溝が掘られ、ゲート絶縁膜500、ゲート電極300が形成され、ゲート電極300間においてエミッタ電極2がn+層400とp+層320に接触している。
【0011】
その下のゲート電極300間にはp層310、p層310の下にはn層230が形成される。ゲート電極300は絶縁膜60で覆われている。一方、p+層はコレクタ電極1に接触している。
【0012】
この素子202と、通常のトレンチゲートを有するIGBTとの違いは、n層230を追加した点である。これによりp+層10より注入したプラスの電荷(ホール)をn−層22に蓄積させ、伝導度変調を高めることができ、オン電圧を低減できる。
【0013】
図13はプレーナーゲート構造を持つIGBTの断面である。High-Conductivity IGBT(HiGT)と呼ばれ特開平10−178174に示されている。素子203は、p+層10上に、nバッファ層21が形成され、その上にn−層22が設けられている。
【0014】
上表面からはn−層22中にn−層22よりキャリア濃度の高いn層23が拡散されている。更にn層23に取り囲まれるようにp層31が拡散されている。P層31内にはn+層40が導入されている。P層31とn層23の表面にはn+層40とn−層22に跨ってゲート絶縁膜51が形成され、その上にゲート電極1が接触している。
【0015】
一方、p+層はコレクタ電極1に接触している。エミッタ電極2がn+層40及びp層内31内に形成され、n+層40下に達するp+層32に接触している。
【0016】
通常のプレーナーゲート構造を持つIGBTと、この素子203との違いはn−層22よりキャリア濃度の高いn層23が形成され、そのシートキャリア濃度が1×1012cm-2以下である点である。これにより、降伏電圧を低下させずに、p+層10より注入したプラスの電荷(ホール)をn−層22に蓄積させ、伝導度変調を高めることができ、オン電圧を低減できる。
【0017】
図14はプレーナーゲート構造を持つIGBTの断面図である。これは特開平10−178174に示されている。この素子204と前述の素子203との違いは、n層23に一つのp層31内において隣り合うn+層40の内部端部から各々下ろした仮想垂線の間に位置し、n層23の他の領域よりも不純物濃度の高い領域231が部分的に形成される点である。領域231においては、アバランシェ降伏がn層23の他の領域よりも起こりやすい。これにより、ラッチアップしにくくなり、安全動作領域が広くなる。
【0018】
図15はプレーナーゲート構造を持つIGBTの断面である。これは特開平10−178174に示されている。この素子205と前述の素子203との違いは、ゲート電極3間距離をn層23の深さ程度まで狭くしてあり、n層23は底面で丸くなっている点である。この場合、電界はn層23の低部で一番強くなるので、アバランシェ降伏がn層23の他の領域よりも低部で起こりやすい。従って、安全動作領域が広くなる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら図11の半導体装置201では、一部の絶縁ゲート300間にのみ、エミッタ電極2が接触しているため、そこに電流が集中し、ラッチアップを起こしやすい。つまり、可制御電流が小さく安全動作領域が狭くなり、信頼性が低下する不具合がある。
【0020】
更にゲート電極300を形成するためにシリコンをドライエッチングするなど、トレンチゲート型IGBTの本来持つプロセスの複雑さから製造コストが上昇する問題もある。
【0021】
図12の半導体装置202では、ほぼすべての絶縁ゲート300間にエミッタ電極2が接触している。電流が集中することはないが、n層230を設けることにより、絶縁ゲート300の底部の角にいっそう電界が集中し易くなり、ゲート絶縁膜の信頼性が低下するという不具合がある。また、トレンチゲート型のために製造コストが上昇する。
【0022】
図13の半導体装置203では、絶縁ゲート300はプレーナー形であり、製造コストは低いという利点を有する。しかし、n層23のA-A’線上、つまり縦方向のシートキャリア濃度NAを1×1012cm-2以下と規定した場合、n層23の横方向のシートキャリア濃度は1×1012cm-2よりも低くなり、ホールの蓄積が十分ではなく、伝導度は十分に変調しない。
【0023】
つまり、オン電圧は本来の物理的限界値まで下がらず、オン損失が大きいという問題がある。また、電界はn層23の角部に集中しやすいため、アバランシェ降伏はここで起こり、最大可制御電流を大きくするのが難しい。その結果、安全動作領域が広くならず、更に信頼性を向上させるのは難しい。
【0024】
図14の半導体装置204では、電界はn層23の中央部のn層231に集中し易いため、アバランシェ降伏はここで起こり、最大化制御電流は大きくなる。安全動作領域は拡大するが、n層23のA-A’線上、つまり縦方向のシートキャリア濃度NAを1×1012cm-2以下と規定した場合、n層23の横方向のシートキャリア濃度は1×1012cm-2よりも低くなる。そのために、ホールの蓄積が十分にならず、伝導度は十分に変調しない。つまり、オン電圧は本来の物理的限界値まで下がらず、オン損失が大きいという同じ問題が発生する。
【0025】
図15の半導体装置205電界はn層23の低部に集中し易いため、アバランシェ降伏はここで起こり、最大化制御電流は大きくなる。しかし、ゲート電極3間距離をn層23の深さ程度まで狭くしなければならない。
【0026】
その場合、n+層40とp+層32、ゲート電極3とエミッタ電極2を精度良く位置させなければならず、そのためにより高価なリソグラフィー装置を必要とし、製造コストが上昇する。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一対の主表面を有する半導体基板と、前記半導体基板内に位置する第1導電型の第1の半導体領域と、前記第1の半導体領域に隣接する第2導電型の第2の半導体領域と、前記半導体基板の一方の主表面から前記第2の半導体領域内に延び、キャリア濃度が前記第2の半導体領域のキャリア濃度より高い第2導電型の第3の半導体領域と、前記半導体基板の一方の主表面から延び前記第3の半導体領域内に位置する第1導電型の第4の半導体領域と、前記半導体基板の一方の主表面から延び前記第4の半導体領域内に位置する第2導電型の第5の半導体領域と、前記第2、第3、第4及び第5の半導体領域の前記一方の主表面への露出面に対向して形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜に隣接して形成されたゲート電極と、前記第4の半導体領域と第5の半導体領域に低抵抗接触したエミッタ電極と、前記第1の半導体領域に低抵抗接触したコレクタ電極とを備え、前記第3の半導体領域のうち、ゲート電極の間に位置し、前記第3の半導体領域よりキャリア濃度の高い第7の半導体領域が形成された半導体装置である。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本発明の実施例を図1を使って詳細に述べる。半導体装置100は、ほぼ平行で平坦な一方および他方の主表面120、122をもっている。他方の主表面122に露出したp+層10上にnバッファ層21が形成され、さらにその上にバッファ層21よりも不純物濃度が低いn−層22が形成されている。n−層22は、一方の主表面120に露出している。
【0029】
一方の主表面120からn−層22中にn−層22よりキャリア濃度の高いn層23が拡散されている。さらにn層23に取り囲まれるようにその内側にp層31が拡散されている。さらに、複数のP層31内にはn+層40が間隔を以って相並んで形成されている。
【0030】
n−層22、p層31、n層23、およびn+層40の一方の主表面120への露出面にまたがってゲート絶縁膜51が形成され、その上にゲート電極3が設けられている。
【0031】
他方の主表面122では、p+層10にコレクタ電極1が低抵抗接触している。また、一方の主表面120では、エミッタ電極2がn+層40およびp+層32に低抵抗接触している。p+層32は、p層31内に形成され、複数のn+層40にまたがってその下に位置している。
【0032】
このような半導体装置100をオン状態にするには、エミッタ電極2にマイナス電位、コレクタ電極1にプラス電位が印加された状態で、ゲート電極3にエミッタ電位より正の電位を与える。
【0033】
このとき、ゲート電極3の下部に位置するp層31の表面にn形反転層が形成され、電子がn+層40、反転層、n層23、n−層22、nバッファ層21を経由してp+層10に注入する。注入した電子により、p+層10からホールがnバッファ層21、n−層22へ注入される。
【0034】
これにより、n−層22は伝導度変調し、低抵抗化され、半導体装置100は低いオン電圧を示す。このとき、n層23は、注入したホールがp層31へ拡散するのを抑制し、ホールをn−層22中に蓄積する効果がある。この結果、伝導度変調が高まり、オン電圧が低減する。
【0035】
本発明者らは、図13に示したA-A’線に沿うシートキャリア濃度NAではなく、図1に示したB−B’線に沿うシートキャリア濃度NBにより降伏電圧が本質的に決定されることを見出した。
【0036】
これは拡散により、p層31、n層23が作られた場合、これらの層の中央付近の不純物は1次元的に下の方向に拡散するが、角部及び、ゲート電極3の直下では下方向のみならず、2次元的に横方向にも拡散することに起因する。
【0037】
その結果、n層23の角部のシートキャリア濃度NBは、中央部のシートキャリア濃度NAと異なり低くなる。降伏電圧は電界の最も強くなる場所のアバランシェ降伏により決定するが、ここで電界の最も強くなるのはp層31とn層23の角部の境界となるからである。
【0038】
図2はその検討結果で、図1に示すn層23のB−B’線に沿うシートキャリア濃度NBと降伏電圧の関係を示している。この図から明らかなように、B−B’線に沿うシートキャリア濃度NBが1×1012cm-2以上になると降伏電圧が著しく下がる。
【0039】
このことからn層23のB−B’線に沿うシートキャリア濃度NBは、1×1012cm-2以下にすることが望ましい。一方、特開平10−178174に示すとおり、オン電圧はシートキャリア濃度が高くなると単調に減少する。
【0040】
仮にB-B’線に沿うシートキャリア濃度NBを1×1012cm-2にするならば、A-A’線に沿うシートキャリア濃度NAはそれよりも高くすることができる。それによりA-A’線に沿うシートキャリア濃度NAを1×1012cm-2以下としたときよりも、n層23を最も効果的に形成できる結果、物理的限界までオン電圧を下げることが出来る。
【0041】
一方、本発明の実施例の半導体装置100では、p層31とn層23に逆バイアスが加わるターンオフ時には、n層23は空乏化する。その結果、n−層22に蓄積されたホールは直接p層31に流れ込むことが可能であり、高速にターンオフできる。さらに、ゲート酸化膜50の中央の一部をゲート絶縁膜51より厚くしたゲート絶縁膜52とすることにより、帰還容量を少なくできる。
【0042】
n層23のほぼ中央には、領域231が部分的に形成されている。この領域231のうち不純物濃度の最も高い部分が、一つのp層31内において隣り合うn+層40の内側端部から各々おろした仮想垂線C−C‘の間に位置している。本実施例ではp+層10を点線で示すp+層11のように電子の拡散長よりも薄くすることもできる。
【0043】
これによって、ホールの注入を抑制でき、全電流に対する電子電流の割合をさらに増やすことができるため、ラッチアップさせるためのホール電流が減少し、最大可制御電流が大きくなり、安全動作領域がさらに拡大する。
【0044】
また、P+層11を図のように位置させたとき、オン電圧を上昇させないため、半導体素子100のN層の厚さは、P+層10を位置させたときの0.9倍以下にすることが好ましい。耐圧Vbを使った表現をすればVb/8μm以下にするのが好ましい。さらに、より最大可制御電流を大きくするにはp+層11の厚さを1μm以下にすることが望ましい。
【0045】
図3は、B-B’線に沿うシートキャリア濃度NBと領域231の中で最も濃度の高い部分C-C’線のシートキャリア濃度NCとの比NC/NBと、降伏電圧、最大可制御電流の関係を示している。
【0046】
NC/NBが大きくなるにつれ、最大可制御電流は単調に上昇することが分かる。これはNC/NBが大きくなるにつれ、オン状態からオフ状態へ移行するターンオフ時に起こる動的なアバランシェポイントがn層231のうち最も不純物濃度の高い位置に集中するからである。
【0047】
しかし、降伏電圧はNC/NBが5以上になると急激に低下する。NC/NBが5以下ではn層23とp層30の角で起きていた静的なアバランシェ位置が5以上になると移動してn層231のうち、不純物濃度の最も高い位置で決定するからである。このことからNC/NBは5以下とすることが望ましい。
【0048】
一方、図14に示された従来の半導体装置204に本実施例に類似した従来例が示されている。しかし、本実施例ではn層231の最も不純物濃度の高い位置Pkが一つのp層31内において隣り合うn+層40の内側端部から各々おろした仮想垂線C−C‘の間に位置している。すなわち、最も不純物濃度の高い位置Pkは、必ずしも仮想垂線C−C’の中心に位置する必要はない。
【0049】
これに対し、従来の半導体装置204では高濃度領域であるn層231内にある不純物濃度は、n層231を除いたn層23のどの場所よりも高くなければならない。そのためには最も不純物濃度の高い位置Pkは、図14に示すように仮想垂線C−C’の間の中心に位置に位置しなければならず、高価なホトリソグラフィーを必要とする点で異なる。本実施例では、濃度が最大となる点Pkがn層231の領域内にあればよい。
【0050】
また、上述したように耐圧を保持し、最大可制御電流を大きくするために好適なn層23とn層231の条件があることは本発明者が発見した新規な知見である。
【0051】
ここで本実施例の半導体装置100の製作方法について、図4から図7を使って説明する。まず、n−層となる基板上にnバッファ層21及びp+層10を形成する。これにエミッタ側に平面状に厚いゲート酸化膜52を形成し、所望の形状にパターン化する。
【0052】
さらに、n−層22が露出した表面に薄いゲート絶縁膜51となる酸化膜を形成する。それらの厚いゲート絶縁膜52となる酸化膜と薄いゲート絶縁膜51の上にゲート電極3として、多結晶シリコンを堆積する。ここで、厚いゲート絶縁膜52がほぼ左右対称となるように薄いゲート絶縁51上でゲート電極3とともに開口部をあける。
【0053】
このとき、開口部の左右の薄いゲート酸化膜51の平面方向の長さは、ほぼ等しくなるように設定する。また、図4に示すようにこの開口部よりゲート電極3をマスクとしてn層23の不純物としてリンをイオン注入する。
【0054】
次に図5に示すように、この開口部より狭いホトレジストのパターン1000を使ってn層231の不純物としてリンをイオン注入し、図6に示すように熱拡散する。
【0055】
次に同じ開口部よりゲート電極3をマスクとして、n層31の不純物としてホウ素をイオン注入し、図7に示すように熱拡散する。
【0056】
さらにn+層の下のp層31の横方向抵抗を低減する為にn+層の下に達するようにホトレジストを使ってp+層32の不純物ホウ素をイオン注入して拡散する。次に、ホトレジストのパターンを使ってn+層40の不純物である砒素又はリンをイオン注入し熱拡散する。
【0057】
その後、絶縁膜60を堆積し、ゲート電極3を覆うようにホトレジストを使って絶縁膜60に開口部をあけ、エミッタ電極2でp+層32とn+層40を短絡し、電気的に接触させる。
【0058】
さらにp+層10にもコレクタ電極1を形成し、電気的に結合する。p+層10の形成はコレクタ電極1を形成し、電気的に結合する直前にしてもよい。
【0059】
(実施例2)
図8は本発明の他の実施例を示す断面図である。本実施例の半導体装置105は、ゲート電極3はトレンチ構造をしており、ゲートの間隔の広いほうにはp層31を形成し、狭いほうにはn+層40とp+層32とp層31とn層23を形成している。
【0060】
n層23のほぼ中心にはn層23よりもキャリア濃度の高いn層231を形成している。これによりアバランシェはn層231で起こる為、安全動作領域が広くなる。また、ゲート電極3を従来のトレンチIGBTと比べて粗に形成しているので帰還容量も小さくできる。
【0061】
(実施例3)
図9は本発明を利用した他の実施例を示す断面図である。本実施例の半導体装置106は、ゲート電極3はトレンチ構造をしており、ゲートの間隔の広いほうにはp層31を形成し、狭いほうにはn+層40とp+層32とp層31とn層23を形成している。
【0062】
n層23のほぼ中心にはn層23よりもキャリア濃度の高いn層231を形成している。これによりアバランシェはn層231で起こる為、安全動作領域が広くなる。また、ゲート電極3を従来のトレンチIGBTと比べて粗に形成しているので帰還容量も小さくできる。本実施例ではp+層11を電子の拡散長よりも薄くすることによって、p+層11をからのホールの注入を抑制できる。
【0063】
これにより、全電流に対する電子電流の割合をさらに増やすことができるため、ラッチアップさせるためのホール電流が減少し、最大可制御電流が大きくなり、安全動作領域がさらに拡大する。
【0064】
また、このとき、オン電圧を上昇させないため、n−層24の厚さは半導体素子105の0.9倍以下にすることが好ましい。耐圧Vbを使った表現をすればVb/8μm以下にするのが好ましい。さらに、より最大可制御電流を大きくするにはp+層11の厚さを1μm以下にすることが望ましい。
【0065】
(実施例4)
図10は本発明の半導体装置を電力変換装置の一つであるインバータ装置に適用した応用例である。本発明の半導体装置を用いることにより、耐圧特性を損なうことなく、低損失性と高速制御が可能で、且つ帰還容量を介してくるゲートノイズを低減でき、高効率で、信頼性の高いインバータ装置が実現できる。
【0066】
低損失で高信頼な本発明の電力変換装置を使用することにより、たとえば電力を動力源として駆動する車両の冷却装置を単純化、小型化、軽量化ひいては低コスト化ができる。さらには、冷却にブロアを使用していた在来の新幹線をブロアレス化することができ、車両の軽量化、低騒音化、低損失化ができる。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、オン電圧が低くスイッチングが早く、高耐圧化が容易で、ノイズの原因となる帰還容量が小さく、製造コストが低く、最大可制御電流が大きく安全動作領域が広い総合的に優れた半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明半導体装置の一実施例の構成を説明する断面図である。
【図2】図1のn層角部のシートキャリア濃度と特性の関係を表す図である。
【図3】図1のn層角部と中央部のシートキャリア濃度の比と特性の関係を表す図である。
【図4】本発明半導体装置の製造方法を説明する断面図である。
【図5】本発明に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。
【図6】本発明に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。
【図7】本発明に係る半導体装置の製造方法を説明する断面図である。
【図8】本発明半導体装置の実施例の構成を説明する断面図である。
【図9】本発明半導体装置の実施例の構成を説明する断面図である。
【図10】本発明半導体装置を使用した電力変換装置の例である。
【図11】従来の半導体装置を示す断面図である。
【図12】他の従来の半導体装置を示す断面図である。
【図13】他の従来の半導体装置を示す断面図である。
【図14】他の従来の半導体装置を示す断面図である。
【図15】他の従来の半導体装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1…コレクタ電極、2…エミッタ電極、3…ゲート電極、10、32…p+層、21…nバッファ層、22…n−層、23…n層、31…p層、40…n+層、50…ゲート絶縁膜、60…絶縁膜、1000…ホトレジストパターン。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a semiconductor device.
[0002]
[Prior art]
[Patent Document 1]
JP-A-10-178174 [Non-Patent Document 1]
ISPSD (International Symposium on Power Semiconductor Devices and Ics, ISPSD2000, p.221-p.224)
[Non-Patent Document 2]
International Symposium on Power Semiconductor Devices and Ics (ISPSD1996, p.349-p.352)
A semiconductor device that controls a high voltage is required to have a small loss. In order to reduce the switching loss, it is necessary that the voltage drop in the semiconductor device is small and the on-voltage is small at the time of on, and that the switching operation is fast.
[0003]
Even if switching is performed at high speed, the jumping voltage is small and the noise is required to be low. Further, there is a demand for reliability such as the ability to reliably block high voltage, a large controllable current, and a wide safe operation area. In addition, it is an important issue to reduce the manufacturing cost.
[0004]
Under such circumstances, various insulated gate bipolar transistors (hereinafter abbreviated as IGBTs), which are semiconductor devices in which MOS gates and transistors are combined, have been proposed. Among these, storage type IGBTs that can reduce the on-state voltage have attracted attention in recent years.
[0005]
FIG. 11 is a diagram for explaining a conventional carrier storage type IGBT, and is a cross-sectional view of an IGBT having a groove-shaped trench gate. The feature of this element 201 is that the emitter electrode of a normal trench gate type IGBT is thinned out with an insulating film 60. This device is called IEGT (Injection Enhanced IGBT), and is an element announced at ISPSD (International Symposium on Power Semiconductor Devices and Ics, ISPSD2000, p.221 to p.224).
[0006]
In the element 201, the n buffer layer 21 is formed on the p + layer 10, and the n− layer 22 is provided thereon. A trench is dug in the silicon from the upper surface, and a gate insulating film 500 and gate electrodes 300 and 301 are formed. The emitter electrode 2 is in contact with the n + layer 400 and the p + layer 320 between the gate electrodes 300.
[0007]
The gate electrodes 300 and 301 are covered with the insulating film 60, and the p layer adjacent to the gate electrode 301 is insulated from the emitter electrode 2 by the insulating film 60. The p + layer 10 is in contact with the collector electrode 1.
[0008]
The difference between the element 201 and an IGBT having a normal trench gate is that the p layer adjacent to the gate electrode 301 is insulated from the emitter electrode 2 by the insulating film 60. As a result, positive charges (holes) injected from the p + layer 10 can be accumulated in the n− layer 22, conductivity modulation can be increased, and the ON voltage can be reduced.
[0009]
FIG. 12 is also a cross-sectional view of an IGBT having a trench gate. This device is called Carrier Stored Trench-Gate Bipolar Transistor (CSTBT), and was announced at the International Symposium on Power Semiconductor Devices and Ics (ISPSD 1996, p.349-p.352).
[0010]
In the element 202, the n buffer layer 21 is formed on the p + layer 10, and the n− layer 22 is provided thereon. A trench is dug in the silicon from the upper surface to form a gate insulating film 500 and a gate electrode 300, and the emitter electrode 2 is in contact with the n + layer 400 and the p + layer 320 between the gate electrodes 300.
[0011]
A p layer 310 is formed between the underlying gate electrodes 300, and an n layer 230 is formed below the p layer 310. The gate electrode 300 is covered with an insulating film 60. On the other hand, the p + layer is in contact with the collector electrode 1.
[0012]
The difference between this element 202 and an IGBT having a normal trench gate is that an n layer 230 is added. As a result, positive charges (holes) injected from the p + layer 10 can be accumulated in the n− layer 22, conductivity modulation can be increased, and the ON voltage can be reduced.
[0013]
FIG. 13 is a cross section of an IGBT having a planar gate structure. This is called High-Conductivity IGBT (HiGT) and disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 10-178174. In the element 203, the n buffer layer 21 is formed on the p + layer 10, and the n− layer 22 is provided thereon.
[0014]
From the upper surface, n layer 23 having a carrier concentration higher than that of n − layer 22 is diffused in n − layer 22. Further, the p layer 31 is diffused so as to be surrounded by the n layer 23. An n + layer 40 is introduced into the P layer 31. A gate insulating film 51 is formed on the surface of the P layer 31 and the n layer 23 so as to straddle the n + layer 40 and the n− layer 22, and the gate electrode 1 is in contact therewith.
[0015]
On the other hand, the p + layer is in contact with the collector electrode 1. The emitter electrode 2 is formed in the n + layer 40 and the p layer 31 and is in contact with the p + layer 32 reaching the n + layer 40.
[0016]
And IGBT with normal planar gate structure, the difference between this device 203 is n layer 23 higher carrier concentration than the n- layer 22 is formed, in that the sheet carrier concentration is 1 × 10 12 cm- 2 or less is there. Accordingly, positive charges (holes) injected from the p + layer 10 can be accumulated in the n− layer 22 without lowering the breakdown voltage, conductivity modulation can be increased, and the on-voltage can be reduced.
[0017]
FIG. 14 is a cross-sectional view of an IGBT having a planar gate structure. This is shown in JP-A-10-178174. The difference between the element 204 and the above-described element 203 is located between the virtual perpendiculars drawn from the inner ends of the n + layers 40 adjacent to each other in the n layer 23 in one p layer 31. A region 231 having an impurity concentration higher than that of the region is partially formed. In the region 231, avalanche breakdown is more likely to occur than in other regions of the n layer 23. This makes it difficult to latch up and widens the safe operating area.
[0018]
FIG. 15 is a cross section of an IGBT having a planar gate structure. This is shown in JP-A-10-178174. The difference between the element 205 and the element 203 described above is that the distance between the gate electrodes 3 is reduced to the depth of the n layer 23, and the n layer 23 is rounded at the bottom. In this case, since the electric field is strongest at the lower part of the n layer 23, the avalanche breakdown is likely to occur at a lower part than the other regions of the n layer 23. Therefore, the safe operation area is widened.
[0019]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the semiconductor device 201 of FIG. 11, since the emitter electrode 2 is in contact only between some of the insulated gates 300, current is concentrated there, and latch-up is likely to occur. That is, there is a problem that the controllable current is small and the safe operation area is narrowed, and the reliability is lowered.
[0020]
Further, there is a problem that the manufacturing cost increases due to the complexity of the process inherent in the trench gate type IGBT, such as dry etching of silicon to form the gate electrode 300.
[0021]
In the semiconductor device 202 of FIG. 12, the emitter electrode 2 is in contact between almost all the insulated gates 300. Although no current is concentrated, the provision of the n layer 230 has a problem that the electric field is more easily concentrated at the bottom corner of the insulated gate 300 and the reliability of the gate insulating film is lowered. In addition, the manufacturing cost increases due to the trench gate type.
[0022]
In the semiconductor device 203 of FIG. 13, the insulated gate 300 is a planar type and has an advantage that the manufacturing cost is low. However, A-A 'line of n layer 23, i.e. the longitudinal direction of the sheet carrier concentration when the N A was defined as 1 × 10 12 cm -2 or less, the horizontal direction of the sheet carrier concentration 1 × 10 12 of the n layer 23 It is lower than cm -2 , the hole accumulation is not enough, and the conductivity is not well modulated.
[0023]
That is, there is a problem that the on-voltage is not lowered to the original physical limit value and the on-loss is large. In addition, since the electric field tends to concentrate on the corners of the n layer 23, avalanche breakdown occurs here, and it is difficult to increase the maximum controllable current. As a result, the safe operation area is not widened, and it is difficult to further improve the reliability.
[0024]
In the semiconductor device 204 of FIG. 14, since the electric field is likely to concentrate on the n layer 231 at the center of the n layer 23, avalanche breakdown occurs here, and the maximization control current increases. Safe operating region is enlarged, A-A 'line of n layer 23, i.e. the longitudinal direction of the sheet carrier concentration when the N A was defined as 1 × 10 12 cm -2 or less, the lateral n layer 23 sheet carrier The concentration is lower than 1 × 10 12 cm −2 . Therefore, hole accumulation is not sufficient and the conductivity is not sufficiently modulated. That is, the same problem that the on-voltage does not decrease to the original physical limit value and the on-loss is large occurs.
[0025]
Since the electric field of the semiconductor device 205 in FIG. 15 is likely to be concentrated in the lower part of the n layer 23, the avalanche breakdown occurs here, and the maximization control current increases. However, the distance between the gate electrodes 3 must be reduced to the depth of the n layer 23.
[0026]
In that case, the n + layer 40 and the p + layer 32, the gate electrode 3 and the emitter electrode 2 must be positioned with high precision, which requires an expensive lithography apparatus and increases the manufacturing cost.
[0027]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides a semiconductor substrate having a pair of main surfaces, a first semiconductor region of a first conductivity type located in the semiconductor substrate, and a second conductivity type second adjacent to the first semiconductor region. A semiconductor region, a third semiconductor region of a second conductivity type extending from one main surface of the semiconductor substrate into the second semiconductor region, and having a carrier concentration higher than the carrier concentration of the second semiconductor region; A first conductivity type fourth semiconductor region extending from one main surface of the semiconductor substrate and positioned in the third semiconductor region; and extending from one main surface of the semiconductor substrate and positioned in the fourth semiconductor region A second conductive type fifth semiconductor region, and a gate insulating film formed to face an exposed surface of the second, third, fourth, and fifth semiconductor regions on the one main surface; A gate electrode formed adjacent to the gate insulating film, and the fourth semiconductor An emitter electrode in low resistance contact with the body region and the fifth semiconductor region, and a collector electrode in low resistance contact with the first semiconductor region, and is located between the gate electrodes in the third semiconductor region. A semiconductor device in which a seventh semiconductor region having a carrier concentration higher than that of the third semiconductor region is formed.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Example 1
An embodiment of the present invention will be described in detail with reference to FIG. Semiconductor device 100 has substantially parallel and flat one and other main surfaces 120 and 122. N buffer layer 21 is formed on p + layer 10 exposed at the other main surface 122, and n − layer 22 having an impurity concentration lower than that of buffer layer 21 is formed thereon. N− layer 22 is exposed at one main surface 120.
[0029]
An n layer 23 having a carrier concentration higher than that of n − layer 22 is diffused from one main surface 120 into n − layer 22. Further, a p layer 31 is diffused inside so as to be surrounded by the n layer 23. Further, n + layers 40 are formed side by side at intervals in the plurality of P layers 31.
[0030]
A gate insulating film 51 is formed across the exposed surface of one of main surfaces 120 of n− layer 22, p layer 31, n layer 23, and n + layer 40, and gate electrode 3 is provided thereon.
[0031]
On the other main surface 122, collector electrode 1 is in low resistance contact with p + layer 10. On one main surface 120, emitter electrode 2 is in low resistance contact with n + layer 40 and p + layer 32. The p + layer 32 is formed in the p layer 31 and straddles the plurality of n + layers 40 and is located thereunder.
[0032]
In order to turn on such a semiconductor device 100, a negative potential is applied to the emitter electrode 2 and a positive potential is applied to the collector electrode 1, and a positive potential is applied to the gate electrode 3 from the emitter potential.
[0033]
At this time, an n-type inversion layer is formed on the surface of the p layer 31 located under the gate electrode 3, and electrons pass through the n + layer 40, the inversion layer, the n layer 23, the n− layer 22, and the n buffer layer 21. Then, it is injected into the p + layer 10. Holes are injected from the p + layer 10 into the n buffer layer 21 and the n− layer 22 by the injected electrons.
[0034]
As a result, the conductivity of the n− layer 22 is modulated and the resistance is reduced, and the semiconductor device 100 exhibits a low on-voltage. At this time, the n layer 23 has an effect of suppressing the injected holes from diffusing into the p layer 31 and accumulating the holes in the n − layer 22. As a result, conductivity modulation increases and the on-voltage decreases.
[0035]
The present inventors have, 'rather than sheet carrier concentration N A along the line, B-B shown in FIG. 1' A-A shown in FIG. 13 determine the breakdown voltage is essentially a sheet carrier concentration NB along the line I found out that
[0036]
In this case, when the p layer 31 and the n layer 23 are formed by diffusion, impurities near the center of these layers diffuse one-dimensionally downward, but below the corners and the gate electrode 3, This is due to diffusion not only in the direction but also in the horizontal direction in two dimensions.
[0037]
As a result, the sheet carrier concentration N B at the corner of the n layer 23 is lower than the sheet carrier concentration N A at the center. The breakdown voltage is determined by the avalanche breakdown at the place where the electric field is the strongest. Here, the electric field is the strongest because it becomes the boundary between the corners of the p layer 31 and the n layer 23.
[0038]
FIG. 2 shows the relationship between the sheet carrier concentration N B and the breakdown voltage along the line BB ′ of the n layer 23 shown in FIG. FIG As is clear from, B-B 'is sheet carrier concentration N B along the line drops significantly and the breakdown voltage becomes 1 × 10 12 cm- 2 or more.
[0039]
The sheet carrier concentration N B taken along line B-B 'of the n layer 23 since, it is desirable to 1 × 10 12 cm- 2 or less. On the other hand, as shown in JP-A-10-178174, the ON voltage decreases monotonously as the sheet carrier concentration increases.
[0040]
'If the sheet carrier concentration N B along line 1 × 10 12 cm- 2, A -A' if B-B sheet carrier concentration N A along the line can be higher than that. Thereby than when the sheet carrier concentration N A taken along line A-A 'and 1 × 10 12 cm- 2 or less, the result of the n layer 23 can be most effectively formed, lowering the on-voltage to the physical limits I can do it.
[0041]
On the other hand, in the semiconductor device 100 according to the embodiment of the present invention, the n layer 23 is depleted during turn-off in which a reverse bias is applied to the p layer 31 and the n layer 23. As a result, holes accumulated in the n− layer 22 can flow directly into the p layer 31 and can be turned off at high speed. Furthermore, the feedback capacitance can be reduced by using the gate insulating film 52 in which a part of the center of the gate oxide film 50 is thicker than the gate insulating film 51.
[0042]
A region 231 is partially formed substantially at the center of the n layer 23. Of this region 231, the portion with the highest impurity concentration is located between virtual perpendiculars CC ′ respectively lowered from the inner end portions of adjacent n + layers 40 in one p layer 31. In this embodiment, the p + layer 10 can be made thinner than the diffusion length of electrons as in the p + layer 11 indicated by a dotted line.
[0043]
As a result, the injection of holes can be suppressed and the ratio of the electron current to the total current can be further increased, so that the hole current for latch-up is reduced, the maximum controllable current is increased, and the safe operation area is further expanded. To do.
[0044]
Further, when the P + layer 11 is positioned as shown in the figure, the ON voltage is not increased, so that the thickness of the N layer of the semiconductor element 100 is 0.9 times or less that when the P + layer 10 is positioned. It is preferable to make it. In terms of the expression using the withstand voltage Vb, it is preferable that Vb / 8 μm or less. Further, in order to increase the maximum controllable current, it is desirable that the thickness of the p + layer 11 is 1 μm or less.
[0045]
3, the ratio N C / N B with line of sheet carrier concentration N C 'most high concentration of part C-C in sheet carrier concentration N B and the region 231 along the line' B-B, the breakdown voltage The maximum controllable current relationship is shown.
[0046]
It can be seen that the maximum controllable current increases monotonically as N C / N B increases. This As the N C / N B becomes large and the dynamic avalanche point that occurs upon turn-off of transition from the ON state to the OFF state is concentrated at the highest impurity concentration position of the n layer 231.
[0047]
However, the breakdown voltage decreases rapidly when N C / N B is 5 or more. When N C / N B is 5 or less, when the static avalanche position occurring at the corner of the n layer 23 and the p layer 30 becomes 5 or more, it moves and is determined in the n layer 231 at the position with the highest impurity concentration. Because. For this reason, N C / N B is desirably 5 or less.
[0048]
On the other hand, a conventional example similar to the present embodiment is shown in the conventional semiconductor device 204 shown in FIG. However, in this embodiment, the position Pk having the highest impurity concentration of the n layer 231 is located between the virtual perpendicular lines CC ′ taken down from the inner ends of the adjacent n + layers 40 in one p layer 31. Yes. That is, the position Pk having the highest impurity concentration is not necessarily located at the center of the virtual perpendicular line CC ′.
[0049]
On the other hand, in the conventional semiconductor device 204, the impurity concentration in the n layer 231 which is a high concentration region must be higher than any place in the n layer 23 excluding the n layer 231. For this purpose, the position Pk having the highest impurity concentration must be located at the center between the virtual perpendicular lines CC ′ as shown in FIG. 14, and is different in that expensive photolithography is required. In the present embodiment, the point Pk at which the density is maximum may be in the region of the n layer 231.
[0050]
In addition, as described above, it is a novel finding discovered by the present inventors that there are suitable conditions for the n layer 23 and the n layer 231 in order to maintain the withstand voltage and increase the maximum controllable current.
[0051]
Here, a manufacturing method of the semiconductor device 100 of the present embodiment will be described with reference to FIGS. First, the n buffer layer 21 and the p + layer 10 are formed on the substrate to be the n− layer. A thick gate oxide film 52 is formed in a planar shape on the emitter side and patterned into a desired shape.
[0052]
Further, an oxide film to be a thin gate insulating film 51 is formed on the surface where the n− layer 22 is exposed. Polycrystalline silicon is deposited as the gate electrode 3 on the oxide film to be the thick gate insulating film 52 and the thin gate insulating film 51. Here, the opening is opened together with the gate electrode 3 on the thin gate insulating 51 so that the thick gate insulating film 52 is substantially symmetrical.
[0053]
At this time, the lengths in the planar direction of the thin gate oxide films 51 on the left and right of the opening are set to be substantially equal. Also, as shown in FIG. 4, phosphorus is ion-implanted as an impurity of the n layer 23 from the opening using the gate electrode 3 as a mask.
[0054]
Next, as shown in FIG. 5, phosphorus is ion-implanted as an impurity of the n layer 231 using a photoresist pattern 1000 narrower than the opening, and thermal diffusion is performed as shown in FIG.
[0055]
Next, boron is ion-implanted as an impurity of the n layer 31 from the same opening using the gate electrode 3 as a mask, and thermal diffusion is performed as shown in FIG.
[0056]
Further, in order to reduce the lateral resistance of the p layer 31 below the n + layer, impurity boron in the p + layer 32 is ion-implanted and diffused using a photoresist so as to reach the bottom of the n + layer. Next, arsenic or phosphorus, which is an impurity of the n + layer 40, is ion-implanted and thermally diffused using a photoresist pattern.
[0057]
Thereafter, an insulating film 60 is deposited, an opening is opened in the insulating film 60 using a photoresist so as to cover the gate electrode 3, and the p + layer 32 and the n + layer 40 are short-circuited by the emitter electrode 2 to be in electrical contact.
[0058]
Further, the collector electrode 1 is also formed on the p + layer 10 and is electrically coupled. The p + layer 10 may be formed immediately before the collector electrode 1 is formed and electrically coupled.
[0059]
(Example 2)
FIG. 8 is a sectional view showing another embodiment of the present invention. In the semiconductor device 105 of this embodiment, the gate electrode 3 has a trench structure, and the p layer 31 is formed in the wider gate interval, and the n + layer 40, the p + layer 32, and the p layer 31 are formed in the narrower one. N layer 23 is formed.
[0060]
An n layer 231 having a carrier concentration higher than that of the n layer 23 is formed almost at the center of the n layer 23. As a result, since the avalanche occurs in the n layer 231, the safe operation area is widened. Further, since the gate electrode 3 is formed more roughly than the conventional trench IGBT, the feedback capacitance can be reduced.
[0061]
(Example 3)
FIG. 9 is a sectional view showing another embodiment using the present invention. In the semiconductor device 106 of this embodiment, the gate electrode 3 has a trench structure, and the p layer 31 is formed in the wider gate interval, and the n + layer 40, the p + layer 32, and the p layer 31 are formed in the narrower one. N layer 23 is formed.
[0062]
An n layer 231 having a carrier concentration higher than that of the n layer 23 is formed almost at the center of the n layer 23. As a result, since the avalanche occurs in the n layer 231, the safe operation area is widened. Further, since the gate electrode 3 is formed more roughly than the conventional trench IGBT, the feedback capacitance can be reduced. In this embodiment, by making the p + layer 11 thinner than the diffusion length of electrons, the injection of holes from the p + layer 11 can be suppressed.
[0063]
As a result, the ratio of the electron current to the total current can be further increased, so that the Hall current for latch-up is reduced, the maximum controllable current is increased, and the safe operation area is further expanded.
[0064]
At this time, the thickness of the n − layer 24 is preferably 0.9 times or less that of the semiconductor element 105 in order not to increase the on-voltage. In terms of the expression using the withstand voltage Vb, it is preferable that Vb / 8 μm or less. Further, in order to increase the maximum controllable current, it is desirable that the thickness of the p + layer 11 is 1 μm or less.
[0065]
Example 4
FIG. 10 shows an application example in which the semiconductor device of the present invention is applied to an inverter device which is one of power converters. By using the semiconductor device of the present invention, low loss and high speed control can be performed without impairing the breakdown voltage characteristics, and gate noise through the feedback capacitance can be reduced, and the inverter device is highly efficient and highly reliable. Can be realized.
[0066]
By using the low-loss and high-reliability power conversion device of the present invention, for example, a vehicle cooling device driven with electric power as a power source can be simplified, reduced in size, reduced in weight, and thus reduced in cost. Furthermore, the conventional Shinkansen that used the blower for cooling can be made blower-free, and the vehicle can be reduced in weight, noise and loss.
[0067]
【The invention's effect】
According to the present invention, the on-voltage is low, the switching is fast, the withstand voltage is easily increased, the feedback capacitance causing noise is small, the manufacturing cost is low, the maximum controllable current is large, and the safe operation area is wide. An excellent semiconductor device can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view illustrating a configuration of an embodiment of a semiconductor device of the present invention.
FIG. 2 is a diagram illustrating the relationship between the sheet carrier concentration at the corner of the n layer in FIG. 1 and characteristics.
3 is a diagram illustrating a relationship between a ratio of sheet carrier concentration at the corner and center of the n layer in FIG. 1 and characteristics.
FIG. 4 is a cross-sectional view illustrating a method for manufacturing a semiconductor device of the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional view illustrating a method for manufacturing a semiconductor device according to the present invention.
FIG. 6 is a cross-sectional view illustrating a method for manufacturing a semiconductor device according to the present invention.
FIG. 7 is a cross-sectional view for explaining the method for manufacturing a semiconductor device according to the present invention.
FIG. 8 is a cross-sectional view illustrating a configuration of an embodiment of a semiconductor device of the present invention.
FIG. 9 is a cross-sectional view illustrating a configuration of an example of a semiconductor device of the present invention.
FIG. 10 is an example of a power conversion device using the semiconductor device of the present invention.
FIG. 11 is a cross-sectional view showing a conventional semiconductor device.
FIG. 12 is a cross-sectional view showing another conventional semiconductor device.
FIG. 13 is a cross-sectional view showing another conventional semiconductor device.
FIG. 14 is a cross-sectional view showing another conventional semiconductor device.
FIG. 15 is a cross-sectional view showing another conventional semiconductor device.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Collector electrode, 2 ... Emitter electrode, 3 ... Gate electrode, 10, 32 ... p + layer, 21 ... n buffer layer, 22 ... n- layer, 23 ... n layer, 31 ... p layer, 40 ... n + layer, 50 ... Gate insulating film, 60 ... Insulating film, 1000 ... Photoresist pattern.

Claims (3)

一対の主表面を有する半導体基板と、
前記半導体基板内に位置する第1導電型の第1の半導体領域と、
前記第1の半導体領域に隣接して位置する第2導電型の第2の半導体領域と、
前記半導体基板の一方の主表面から前記第2の半導体領域内に伸び前記第2の半導体領域のキャリア濃度より高いキャリア濃度を有する第2導電型の第3の半導体領域と、
前記半導体基板の一方の主表面から前記第3の半導体領域内に延びた第1導電型の第4の半導体領域と、
前記半導体基板の一方の主表面から前記第4の半導体領域内に延びた第2導電型の第5の半導体領域と、
前記第2、第3、第4及び第5の半導体領域の前記半導体基板の一方の主表面への露出面に対向して形成されたゲート絶縁膜と、
記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
前記第4の半導体領域と第5の半導体領域に低抵抗接触したエミッタ電極と、
前記第1の半導体領域に低抵抗接触したコレクタ電極とを備え
前記第3の半導体領域内で曲率が最も大きな第2導電体型の第6の半導体領域のシートキャリア濃度が1×1012cm−以下であり、
前記第3の半導体領域内において、前記ゲート電極間に挟まれた領域に、前記第6の半導体領域よりキャリア濃度が高い第2導電体型の第7の半導体領域を有し、
前記第6の半導体領域と前記第7の半導体領域内の最も高いシートキャリア濃度の比が5以下であることを特徴とする半導体装置。
A semiconductor substrate having a pair of main surfaces;
A first semiconductor region of a first conductivity type located in the semiconductor substrate;
A second semiconductor region of a second conductivity type located adjacent to the first semiconductor region;
A third semiconductor region of a second conductivity type extending from one main surface of the semiconductor substrate into the second semiconductor region and having a carrier concentration higher than that of the second semiconductor region;
A first conductivity type fourth semiconductor region extending from one main surface of the semiconductor substrate into the third semiconductor region;
A second conductivity type fifth semiconductor region extending from one main surface of the semiconductor substrate into the fourth semiconductor region;
A gate insulating film formed to face an exposed surface of the second, third, fourth, and fifth semiconductor regions on one main surface of the semiconductor substrate;
A gate electrode formed on the front Symbol gate insulating film,
An emitter electrode in low resistance contact with the fourth semiconductor region and the fifth semiconductor region;
And a collector electrode to reduce the resistance in contact with said first semiconductor region,
Sixth sheet carrier concentration of the semiconductor region of said third largest second conductive type curvature in the semiconductor region is at 1 × 10 12 cm- 2 or less,
A second conductor type seventh semiconductor region having a carrier concentration higher than that of the sixth semiconductor region in a region sandwiched between the gate electrodes in the third semiconductor region;
The ratio of the highest sheet carrier concentration in the sixth semiconductor region and the seventh semiconductor region is 5 or less.
請求項1において、
前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域に挟まれ、前記第2の半導体領域のキャリア濃度より高いキャリア濃度を有する第2導電型の第8の半導体領域を有する半導体装置。
In claim 1,
A semiconductor device comprising an eighth semiconductor region of a second conductivity type sandwiched between the first semiconductor region and the second semiconductor region and having a carrier concentration higher than that of the second semiconductor region.
請求項1または2において、
前記第5の半導体領域に接触し、前記第4の半導体領域内にあり、前記エミッタ電極と低抵抗接触し、前記第4の半導体領域のキャリア濃度よりも高いキャリア濃度を有する第1導電型の第9の半導体領域を有する半導体装置。
In claim 1 or 2,
A first conductivity type in contact with the fifth semiconductor region, in the fourth semiconductor region, in low resistance contact with the emitter electrode, and having a carrier concentration higher than that of the fourth semiconductor region; A semiconductor device having a ninth semiconductor region.
JP2002258880A 2002-09-04 2002-09-04 Semiconductor device and power conversion device using the same Expired - Fee Related JP3914120B2 (en)

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