JP3913581B2 - 飛翔体誘導装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミサイル等の飛翔体に設けられ、該飛翔体を目標に向けて誘導させる飛翔体誘導装置に関し、特に飛翔体が目標を追随する際に生ずるビーム指向の量子化誤差を低減する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来の飛翔体誘導装置を示す構成ブロック図、図7は飛翔体を目標に誘導するための誘導信号の算出処理を伝達関数を用いて表した制御系を示すブロック線図である。図8は従来の飛翔体を示す外観図である。図9は従来の飛翔体誘導装置において姿勢角とビーム指向角と目視線角とを用いて測角した様子を示す図である。
【0003】
飛翔体誘導装置101は、図8に示すような飛翔体103の先端部分に搭載されており、この飛翔体誘導装置101には、一般的にアクティブ電波シーカが使用されている。このアクティブ電波シーカは、自ら目標に向けてビーム(電波ビーム)を照射し、目標によって反射された電波を受信し、その反射電波に基づいて誘導信号を生成して操舵装置105に送出する。この操舵装置105は、飛翔体誘導装置101からの誘導信号に基づいて飛翔体自体を目標に向けることにより目標を追尾する。
【0004】
飛翔体誘導装置101は、アンテナ111、信号処理部113、誘導信号生成部115、姿勢角算出部117、アンテナ方向制御部119を備えている。信号処理部113は、角度誤差算出部131、サンプリング部133を備えている。誘導信号生成部155は、レートセンサ151、姿勢角計算部153、第1利得調整器155、第2利得調整器157、ビーム指示角算出部159、加算器161を備えている。
【0005】
アンテナ111は、ビームを目標に向けて照射し、目標によって反射された電波を受信して目標の距離及び角度情報を得てこれらの情報を目視線角σとして角度誤差算出部131に出力する。
【0006】
レートセンサ151は、飛翔体103の角速度を算出する。姿勢角計算部153は、レートセンサ151で算出された飛翔体103の角速度を積分(伝達関数1/s)することにより、飛翔体103の姿勢角βを算出する。姿勢角算出部153では、飛翔体103の姿勢角算出に時間τβだけ要するので、時間τβだけ遅延されて(伝達関数e−τβs)、飛翔体103の姿勢角βが加算器161に出力される。
【0007】
加算器161は、ビーム指示角算出部159からのビーム指示角θ(姿勢角を含む絶対値)から、姿勢角算出部153からの飛翔体103の姿勢角βを差し引いて、ビーム指示角(θ−β)(姿勢角を含まない相対値)を出力する。このビーム指示角(θ−β)は、加算器161の計算処理により、時間τだけ遅延される(伝達関数e−τBs)。
【0008】
そして、そのビーム指示角(θ−β)に対してビーム特性Qを考慮し、ビーム指向角rが決定される。例えば、ビーム指示角が1.5°でもビーム指向角が1°単位であれば、ビーム指向角は1°になる。
【0009】
アンテナ方向制御部119は、飛翔体103の姿勢角β(物理現象として生ずる真の姿勢角であり、姿勢角算出部153で算出された姿勢角βを用いる)とビーム指向角rとを加算して、得られた角度(β+r)を角度誤差算出部131に出力すると、アンテナ111がその角度(β+r)の方向に向く。
【0010】
角度誤差算出部131は、アンテナ111から入力された目視線角σとアンテナ方向制御部119からの角度(β+r)との角度誤差εを算出し、サンプリング部133は、角度誤差εを一定時間毎にサンプリングする。即ち、この処理では測角を行うが、この測角において角度誤差εが時間τεだけ遅延されて(伝達関数e−τεs)、第1利得調整器155に出力される。
【0011】
第1利得調整器155は、角度誤差εを所定倍だけ増幅してビーム指示角算出部159及び第2利得調整器157に出力する。ビーム指示角算出部159は、角度誤差εを積分(伝達関数1/s)することにより、ビーム指示角θ(姿勢角を含む絶対値)を算出する。第2利得調整器157は、第1利得調整器155からの角度誤差εをさらに増幅して、得られた角度誤差εに基づいて誘導信号を生成して操舵装置105に出力する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の飛翔体誘導装置にあっては、測角した角度誤差に基づいて、誘導信号及びビーム指示角を算出していた。しかしながら、ビームには指向性があるため、ビーム指示角とビーム指向角との間に誤差(これを量子化誤差と呼ぶ。)が発生する。例えば、ビーム指示角が1.5°であってもビーム特性の関係からビーム指向角が1°である場合には、ビーム指示角とビーム指向角との間に量子化誤差が0.5°だけ生ずる。この量子化誤差が誘導信号のノイズになっていた。
【0013】
図10は従来の飛翔体誘導装置による誘導信号の算出処理を説明するためのタイミングチャートである。従来の飛翔体誘導装置は、図6に示すように、信号処理部113→第1利得調整器155→ビーム指示角算出部159→加算器161→アンテナ方向制御部119→信号処理部113により、閉ループを構成している。
【0014】
このループの処理周期は、図10に示すようにT1で比較的長い。真の姿勢角の時刻t1に対して、計算した姿勢角の時刻t2は、時間ΔTだけ遅れる。姿勢角計算は、時刻t2から処理周期T1毎に1回行われ、測角計算も時刻t2から所定時間遅れた時刻t3から処理周期T1毎に1回行われていた。
【0015】
このように、姿勢角の計算が比較的遅いため、測角した角度誤差と算出された姿勢角との時制がずれていた。即ち、ループの処理周期T1に依存してのみ、姿勢角や測角計算が行われていた。このため、正確な目標位置を求めることができなかった。
【0016】
また、近年のレートセンサやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)の向上等により、飛翔体の姿勢角が、ループ処理周期T1において、複数個算出できるようになってきた。このため、測角した角度誤差と算出された姿勢角との時制を調整する必要が生じてきた。
【0017】
本発明の目的は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、飛翔体が目標を追尾する際に生ずるビーム指向の量子化誤差を低減して、誘導信号へのノイズを低減することができる飛翔体誘導装置を提供することにある。
【0018】
また、本発明の目的は、測角した角度誤差と算出された姿勢角との時制を調整して、より正確な誘導信号を算出することができる飛翔体誘導装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために以下の構成とした。本発明に係る飛翔体誘導装置は、飛翔体に設けられ、目標に向けてビームを照射し目標からの反射電波に基づいて飛翔体を目標に向けて誘導するための誘導信号を生成する飛翔体誘導装置であって、前記飛翔体の姿勢角を算出する姿勢角算出手段と、ビーム指示角を一定値に設定し、一定値に設定されたビーム指示角を出力するビーム指示角指令手段と、前記姿勢角算出手段で算出された前記飛翔体の姿勢角と前記ビーム指示角指令手段で一定値に定された前記ビーム指示角とを加算し、得られた角度と前記反射電波に基づく前記目標の目視線角との角度誤差を算出する角度誤差算出手段と、この角度誤差算出手段で算出された前記角度誤差と前記姿勢角算出手段で算出された前記飛翔体の姿勢角とに基づいて前記誘導信号を生成する誘導信号生成手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、角度誤差算出手段は、姿勢角算出手段で算出された飛翔体の姿勢角とビーム指示角指令手段で一定値に定されたビーム指示角(例えば0°付近)とを加算し、得られた角度と反射電波に基づく目標の目視線角との角度誤差を算出し、誘導信号生成手段は、算出された角度誤差と算出された飛翔体の姿勢角とに基づいて誘導信号を生成する。即ち、ビームの指示角を一定値に固定するため、ビームが固定されて、ビームの指向性が無視できるようになる。このため、量子化誤差を低減でき、誘導信号へのノイズを低減することができる。
【0021】
また、前記誘導信号生成手段は、前記角度誤差算出手段で算出された前記角度誤差に対して、前記姿勢角算出手段で前記飛翔体の姿勢角を算出するのに要した計算時間に相当する時間分遅延させるように時制調整を行う第1時制調整手段と、前記姿勢角算出手段で算出された前記飛翔体の姿勢角の内、前記角度誤差算出手段で前記角度誤差を算出した時刻に相当する姿勢角を用いるように時制調整を行う第2時制調整手段と、を備えることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、第1時制調整手段は、角度誤差算出手段で算出された角度誤差に対して、姿勢角算出手段で飛翔体の姿勢角を算出するのに要した計算時間に相当する時間分遅延させるように時制調整を行い、第2時制調整手段は、姿勢角算出手段で算出された飛翔体の姿勢角の内、角度誤差算出手段で角度誤差を算出した時刻に相当する姿勢角を用いるように時制調整を行うので、角度誤差と姿勢角との情報の時制を合わせることができ、より正確な誘導信号を算出することができる。
【0023】
また、前記姿勢角算出手段は、前記飛翔体の姿勢角を第1所定時間毎に算出し、前記角度誤差算出手段は、前記角度誤差を前記第1所定時間の整数倍分長い第2所定時間毎に算出することを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、姿勢角算出手段が、飛翔体の姿勢角を第1所定時間毎に算出し、角度誤差算出手段が、角度誤差を第1所定時間の整数倍分長い第2所定時間毎に算出するので、第2所定時間内において飛翔体の姿勢角を複数回算出でき、また、第2時制調整手段が、算出された飛翔体の姿勢角の内、角度誤差算出手段で角度誤差を算出した時刻に相当する姿勢角を用いるように時制調整を行うことができる。
【0025】
前記誘導信号生成手段は、前記第1時制調整手段で時制調整された前記角度誤差と前記第2時制調整手段で時制調整された前記飛翔体の姿勢角とに基づいて前記目標の目視線推定角を算出する目視線推定角算出手段と、この目視線推定角算出手段で算出された前記目視線推定角に対して微分処理と1次遅れ処理とを施すことにより前記誘導信号を算出する誘導信号算出手段と、を備えることを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、目視線推定角算出手段が、第1時制調整手段で時制調整された角度誤差と第2時制調整手段で時制調整された飛翔体の姿勢角とに基づいて目標の目視線推定角を算出し、誘導信号算出手段が、目視線推定角算出手段で算出された目視線推定角に対して微分処理と1次遅れ処理とを施すことにより誘導信号を算出することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る飛翔体誘導装置の形態について説明する。図1は実施の形態の飛翔体誘導装置を示す構成ブロック図である。図2は実施の形態の飛翔体誘導装置において誘導信号の算出処理を伝達関数を用いて表した制御系を示すブロック線図である。
【0028】
図1に示す飛翔体誘導装置1は、飛翔体3に設けられ、目標に向けてビームを照射し目標からの反射電波に基づいて誘導信号を生成して操舵装置5に送出する。操舵装置5は、飛翔体誘導装置1からの誘導信号に基づいて飛翔体自体を目標に向けることにより目標を追尾する。
【0029】
飛翔体誘導装置1は、アンテナ11、信号処理部13、誘導信号生成部15、ビーム指示角指令部18を備えている。信号処理部13は、角度誤差算出部31、サンプリング部33を備えている。誘導信号生成部15は、レートセンサ51、姿勢角計算部53、第1時制調整部54、第2時制調整部55、目視線推定角算出部57、誘導信号算出部59を備えている。
【0030】
アンテナ11は、ビームを目標に向けて照射し、目標によって反射された電波を受信して目標の距離及び角度情報を得てこれらの情報を目視線角として角度誤差算出部31に出力する。
【0031】
ビーム指示角指令部18は、ビーム指示角を一定値に設定し、一定値に設定されたビーム指示角を出力する。飛翔体3の姿勢角(物理現象として生ずる真の姿勢角)とビーム指示角指令部18からの、一定値に設定されたビーム指示角とは加算されて加算出力角度が角度誤差算出部31に出力される。
【0032】
角度誤差算出部31は、アンテナ11から入力された目視線角と加算出力角度との角度誤差を第1所定時間の整数倍分長い第2所定時間毎に算出し、サンプリング部33は、算出された角度誤差を第2所定時間毎にサンプリングする。
【0033】
レートセンサ51は、飛翔体3の角速度を算出する。姿勢角計算部53は、レートセンサ51で算出された飛翔体3の角速度を積分(伝達関数1/s)することにより、飛翔体3の姿勢角を第1所定時間毎に算出する。
【0034】
第1時制調整部54は、角度誤差算出部31で算出された角度誤差に対して、姿勢角算出部53で飛翔体3の姿勢角を算出するのに要した計算時間に相当する時間分遅延させるように時制調整を行う。第2時制調整部55は、姿勢角算出部53で算出された飛翔体3の姿勢角の内、角度誤差算出部31で角度誤差を算出した時刻に相当する姿勢角を用いるように時制調整を行う。
【0035】
目視線推定角算出部57は、第1時制調整部54で時制調整された角度誤差と第2時制調整部55で時制調整された飛翔体3の姿勢角とに基づいて目標の目視線推定角を算出する。誘導信号算出部59は、目視線推定角算出部57で算出された目視線推定角に対して微分処理と1次遅れ処理とを施すことにより誘導信号を算出して操舵装置5に出力する。
【0036】
次に、このように構成された実施の形態に係る飛翔体誘導装置の動作を図面を参照しながら説明する。図3は実施の形態の飛翔体誘導装置内の誘導信号算出部の処理を説明するためのブロック線図及び構成ブロック図である。図4は実施の形態の飛翔体誘導装置において姿勢角と0°付近に固定されたビーム指示角と目視線角とを用いて測角した様子を示す図である。図5は実施の形態の飛翔体誘導装置内の第1及び第2時制調整部の処理を説明するためのタイミングチャートである。
【0037】
まず、アンテナ11は、ビームを目標に向けて照射し、目標によって反射された電波を受信して目標の距離及び角度情報を得てこれらの情報を目視線角σとして角度誤差算出部31に出力する。
【0038】
また、飛翔体3の姿勢角β(真の姿勢角であり、姿勢角算出部53で算出された姿勢角βを用いる)は、第1所定時間(図5に示す周期T2)毎に算出されて出力される。ビーム指示角指令部18は、ビーム指示角を例えば0°に設定し、0°に設定されたビーム指示角を出力する。
【0039】
飛翔体3の姿勢角βとビーム指示角指令部18からの0°に設定されたビーム指示角とは加算されて加算出力角度βが角度誤差算出部31に出力される。
【0040】
角度誤差算出部31は、アンテナ11から入力された目視線角σと加算出力角度βとの角度誤差εを周期T2の4倍長い第2所定時間(図5に示す周期T1)毎に算出し、サンプリング部33は、角度誤差εを周期T1毎にサンプリングする。即ち、この処理では測角を行うが、この測角において角度誤差εが時間Tsだけ遅延されて(伝達関数e−sTs)、第1時制調整部54に出力される。
【0041】
一方、レートセンサ51は、飛翔体3の角速度を算出する。姿勢角計算部53は、レートセンサ51で算出された飛翔体3の角速度qを積分(伝達関数1/s)することにより、飛翔体3の姿勢角βを周期T2毎に算出する。この姿勢角算出部53では、飛翔体3の姿勢角算出に時間τθだけ要するので、時間τθだけ遅延されて(伝達関数e−τβs)、飛翔体3の姿勢角βが第2時制調整部55に出力される。
【0042】
次に、第2時制調整部55は、姿勢角算出部53で周期T2毎に算出された飛翔体3の姿勢角β2,β3,β4,β5,β5,β6等の内、角度誤差算出部31で角度誤差εを算出した時刻t2,t6等に相当する姿勢角β2,β6等を用いるように時制調整を行う。この時制調整により、正確な目標位置を求めることができる。
【0043】
また、第1時制調整部54は、角度誤差算出部31で算出された角度誤差εに対して、姿勢角算出部53で飛翔体3の姿勢角βを算出するのに要した計算時間に相当する時間分、例えば図5に示すように、時刻t2から時刻t3へ遅延させるように時制調整を行う。これにより、誤差の少ない目視線推定角を得ることができる。
【0044】
次に、目視線推定角算出部57は、第1時制調整部54で時制調整された角度誤差εと第2時制調整部55で時制調整された飛翔体3の姿勢角βとに基づいて目標の目視線推定角σを算出する。誘導信号算出部59は、目視線推定角算出部57で算出された目視線推定角σに対して微分処理と1次遅れ処理とを施すことにより誘導信号σ´を算出して操舵装置5に出力する。
【0045】
この誘導信号算出部59は、目視線推定角σに対して(微分+1次遅れ)処理を施すが、この(微分+1次遅れ)処理は、伝達関数を用いると、s/(1+s/K)と表され、分子のsが微分処理を示し、分母の(1+s/K)が一次遅れ処理を示している。
【0046】
このs/(1+s/K)は、図3(a)に示すようなブロック線図で表される。ここで、Kは利得であり、1/sは積分処理であり、ωは角周波数である。図3(a)に示すブロック線図から、
σ´=K(σ−σ´/s)
σ´(1+K/s)=Kσ
σ´/σ=K/(1+K/s)=Ks/(s+K)=s/(1+s/K)
となる。
【0047】
また、この(微分+1次遅れ)処理は、図3(b)に示すような処理回路により実現される。この処理回路は、目視線推定角σから積分回路65からの積分出力を差し引いて誤差を算出する誤差算出部61と、この誤差算出部61からの誤差を増幅する利得調整器63と、この利得調整器63からの増幅誤差を誘導信号σ´として出力するとともに、前記増幅誤差を積分しその積分出力を誤差算出部61にフィードバックする積分回路65とを有して構成される。
【0048】
このように、誘導信号算出部59では、算出された目視線推定角σを用いて通常のシーカにおけるフィードバックループに相当する(微分+1次遅れ)処理を行うので、誘導信号σ´を算出することができる。
【0049】
このように実施の形態に係る飛翔体誘導装置によれば、角度誤差算出部31が、飛翔体3の姿勢角βと0°に固定されたビームの指示角とを加算し、得られた角度βと反射電波に基づく目標の目視線角σとの角度誤差εを算出し、誘導信号生成部15が、算出された角度誤差εと算出された飛翔体3の姿勢角βとに基づいて誘導信号σ´を生成する。即ち、ビームの指示角を一定値に固定するため、ビームが固定されて、ビームの指向性が無視できるようになる(量子化誤差は、意図した角度にビームを指向させられないことから、生ずる誤差であるため)。このため、量子化誤差を低減でき、誘導信号へのノイズを低減することができる。
【0050】
また、第1時制調整部54が、角度誤差算出部31で算出された角度誤差εに対して、姿勢角算出部53で飛翔体3の姿勢角βを算出するのに要した計算時間に相当する時間分遅延させるように時制調整を行い、第2時制調整部55は、姿勢角算出部53で算出された飛翔体3の姿勢角βの内、角度誤差算出部31で角度誤差εを算出した時刻に相当する姿勢角を用いるように時制調整を行うので、角度誤差εと姿勢角βとの情報の時制を合わせることができ、より正確な誘導信号を算出することができる。
【0051】
また、姿勢角算出部53が、飛翔体3の姿勢角βを第1所定時間毎に算出し、角度誤差算出部31が、角度誤差εを第1所定時間の整数倍分長い第2所定時間毎に算出するので、第2所定時間内において飛翔体3の姿勢角βを複数回算出できる。このため、目視線推定角も第2所定時間内において複数回算出できるので、目視線角をより早く予測して飛翔体3を目標の方向に向け、測角して角度誤差を補正する。即ち、飛翔体3に対して時間レートを早くして制御することにより、即応性を良くすることができる。
【0052】
なお、実施の形態に係る飛翔体誘導装置では、ビーム指示角を0°に固定したが、ビーム指示角は0°に限定されることなく、その他の角度値、例えば10°等であっても良い。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の飛翔体誘導装置によれば、飛翔体が目標を追尾する際に生ずるビーム指向の量子化誤差を低減して、誘導信号へのノイズを低減することができる飛翔体誘導装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の飛翔体誘導装置を示す構成ブロック図である。
【図2】実施の形態の飛翔体誘導装置において誘導信号の算出処理を伝達関数を用いて表した制御系を示すブロック線図である。
【図3】実施の形態の飛翔体誘導装置内の誘導信号算出部の処理を説明するためのブロック線図及び構成ブロック図である。
【図4】実施の形態の飛翔体誘導装置において姿勢角と0°付近に固定されたビーム指示角と目視線角とを用いて測角した様子を示す図である。
【図5】実施の形態の飛翔体誘導装置内の第1及び第2時制調整部の処理を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】従来の飛翔体誘導装置を示す構成ブロック図である。
【図7】従来の飛翔体誘導装置において誘導信号の算出処理を伝達関数を用いて表した制御系を示すブロック線図である。
【図8】従来の飛翔体を示す外観図である。
【図9】従来の飛翔体誘導装置において姿勢角とビーム指向角と目視線角とを用いて測角した様子を示す図である。
【図10】従来の飛翔体誘導装置による誘導信号の算出処理を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 飛翔体誘導装置
3 飛翔体
5 操舵装置
11 アンテナ
13 信号処理部
15 誘導信号生成部
53 姿勢角算出部
18 ビーム指示角指令部
19 加算器
31 角度誤差算出部
33 サンプリング部
51 レートセンサ
54 第1時制調整部
55 第2時制調整部
57 目視線推定角算出部
59 誘導信号算出部
61 誤差算出部
63 利得調整器
65 積分回路

Claims (4)

  1. 飛翔体に設けられ、目標に向けてビームを照射し目標からの反射電波に基づいて飛翔体を目標に向けて誘導するための誘導信号を生成する飛翔体誘導装置であって、
    前記飛翔体の姿勢角を算出する姿勢角算出手段と、
    ビーム指示角を一定値に設定し、一定値に設定されたビーム指示角を出力するビーム指示角指令手段と、
    前記姿勢角算出手段で算出された前記飛翔体の姿勢角と前記ビーム指示角指令手段で一定値に定された前記ビーム指示角とを加算し、得られた角度と前記反射電波に基づく前記目標の目視線角との角度誤差を算出する角度誤差算出手段と、
    この角度誤差算出手段で算出された前記角度誤差と前記姿勢角算出手段で算出された前記飛翔体の姿勢角とに基づいて前記誘導信号を生成する誘導信号生成手段と、
    を備えることを特徴とする飛翔体誘導装置。
  2. 前記誘導信号生成手段は、
    前記角度誤差算出手段で算出された前記角度誤差に対して、前記姿勢角算出手段で前記飛翔体の姿勢角を算出するのに要した計算時間に相当する時間分遅延させるように時制調整を行う第1時制調整手段と、
    前記姿勢角算出手段で算出された前記飛翔体の姿勢角の内、前記角度誤差算出手段で前記角度誤差を算出した時刻に相当する姿勢角を用いるように時制調整を行う第2時制調整手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の飛翔体誘導装置。
  3. 前記姿勢角算出手段は、前記飛翔体の姿勢角を第1所定時間毎に算出し、前記角度誤差算出手段は、前記角度誤差を前記第1所定時間の整数倍分長い第2所定時間毎に算出することを特徴とする請求項2記載の飛翔体誘導装置。
  4. 前記誘導信号生成手段は、
    前記第1時制調整手段で時制調整された前記角度誤差と前記第2時制調整手段で時制調整された前記飛翔体の姿勢角とに基づいて前記目標の目視線推定角を算出する目視線推定角算出手段と、
    この目視線推定角算出手段で算出された前記目視線推定角に対して微分処理と1次遅れ処理とを施すことにより前記誘導信号を算出する誘導信号算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の飛翔体誘導装置。
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