JP3912487B2 - 商品発注支援システム - Google Patents

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  • Eyeglasses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品の加工仕上がり状態を予想して画像表示する技術に関し、特に眼鏡レンズの発注側からのデータに基づきコンピュータグラフィックスによる立体的カラー画像表示を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の技術として、特開平6-68214号公報には、眼鏡レンズの加工仕上がり予想画像表示方法が開示されている。
この技術は、眼鏡店等の発注元から送信された眼鏡レンズの種類、処方値、フレーム形状情報、レイアウト情報、ヤゲン位置情報、及びヤゲン種等の加工条件に基づき、メーカ側のコンピュータで、レンズの表面と裏面の形状、レンズ厚、及びレンズ周縁部の形状を算出すると共に、その算出結果からレンズの表面と裏面に沿って補助線を付加した眼鏡レンズの加工仕上がり予想画像を作成し、作成した画像を発注元側のコンピュータで表示させるものであった。
そして、この技術によれば、発注元側のコンピュータにおいて表示される眼鏡レンズの表面と裏面に沿って補助線が付加されるので、オペレータは当該レンズの形状を認識する事ができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の技術には、眼鏡レンズの仕上がり状態をリアルに表現する事に関して改善の余地があった。即ち、この技術は、眼鏡レンズの加工仕上がり形状を線画で表示するものであった為、レンズ表面の様子等を詳細に連想することができず、例えば眼鏡レンズの専門知識を有しない顧客等が当該線画を見た場合に、レンズの仕上がり状態を充分に予想できたとは云い難かった。
【0004】
ところで、商品の外観をある程度リアルに表現するコンピュータグラフィックス画像データをWEB経由で配信する事も行われているが、この技術は、クリエイタが予め多大な時間を費やして当該画像データを作成し、サーバに蓄積して始めて実現されるものである。従って、かかる技術は、専ら自動車等の様な基本的形状が予め定まっている商品の販売においては利用できる。
しかしながら、眼鏡レンズ等の様に顧客毎にその形状等が大きく異なる商品については、顧客毎に画像データを作成するのが間に合わず、かかる技術を利用するのは非現実的であった。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑み成されたものであり、眼鏡レンズの専門知識を有しない者に対しても、眼鏡レンズの仕上がり状態の実際的な様子を発注前に把握させることを可能にする技術を提供することを目的とする。
また、本発明は、顧客毎にその形状等が大きく異なる商品についても、その商品の仕上がり状態をリアルに表現した画像を発注前に顧客等に提示する技術を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様によれば、顧客毎の仕様に応じて製造される商品の仕上がり予想画像を商品発注の際に表示できるようにしてより適切な商品の発注ができるようにした商品発注支援システムであって、顧客の個別仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、前記仕様情報取得手段によって取得された個別仕様情報を取り込んで実際に商品を製造するために必要なデータを作成する処理機能を有する製造データ作成処理手段と、商品の形状データ等を取り込んでその商品の三次元画像データを作成する機能を有する画像処理手段と、前記画像処理手段によって作成された三次元画像データに基づく画像を表示する画像表示手段とを有し、前記画像処理手段は、前記製造データ作成処理手段によって作成されたデータのうちの商品の形状データに関連する情報を取り込んで、製造される商品そのものの三次元画像データを作成する機能を有し、発注前に実際に製造される商品の三次元画像を確認してから発注できるようにしたことを特徴とする商品発注支援システムが提供される。
【0007】
ここに云う商品とは、ガラス、レンズその他の透明体、又は金属、セラミックス等から成る物品であって鏡面反射性を有するものを含む。
【0008】
この第1の態様による商品発注支援システムにおいて、仕様情報取得手段は、顧客の個別仕様情報を取得する。画像処理手段は、製造データ作成処理手段によって作成されたデータのうちの商品の形状データに関連する情報を取り込んで、製造される商品そのものの三次元画像データを作成する。これにより、顧客毎にその形状等が大きく異なる商品についても、その商品の仕上がり状態を表現した三次元画像データを発注前に提供する事が可能となる。又その過程で製造データ作成処理手段が仕様情報取得手段によって取得された個別仕様情報を取り込んで実際に商品を製造するために必要なデータを作成するので、極めて複雑な形状を有する商品であってもその仕上がり状態をリアルに表現した三次元画像データを提供する事が実現される。画像表示手段は、画像処理手段によって作成された三次元画像データに基づく画像を表示する。これにより発注者は、発注前に実際に製造される商品の三次元画像を確認できる。その商品が発注された場合は、製造データ作成処理手段が作成したデータを用いて迅速にその商品の製造に着手できる。
【0009】
本発明の第2の態様によれば、第1の態様による商品発注支援システムに於いて、前記画像表示手段によって表示されている前記商品を指定する指定手段と、この指定手段による指定に伴って、前記画像表示手段によって表示されている前記商品の姿勢を変える表示制御手段と、を備える事を特徴とする商品発注支援システムが提供される。
【0010】
この第2の態様による商品発注支援システムによれば、操作者が指定手段を用いて、画像表示手段によって表示されている商品の外観を指定すると、表示制御手段が、当該指定に伴って商品の姿勢を変える。従って、商品の発注前に、恰も仕上がったかの様な状態で表示される商品を、様々な方向から見る事ができる。これにより、商品の購入者等は、当該商品が所期の仕様を満足するものか否かを確実に事前に判断できる。
【0011】
本発明の第3の態様によれば、第2の態様による商品発注支援システムに於いて、前記画像表示手段に基準色を表示させる基準色表示手段と、この基準色表示手段によって表示された前記基準色の色合いをシフトさせる調節手段と、この調節手段によってシフトされた分だけ、前記画像表示手段によって表示される前記商品の外観の色合いをシフトさせる色補正手段と、を備える事を特徴とする商品発注支援システムが提供される。
【0012】
ここで基準色としては、グレーの様な中立色を採用するのが好ましい。
また、基準色を表示する際には、その基準色が分かる名称等も併せて表示するのが好ましい。
【0013】
この第3の態様による商品発注支援システムにおいて、画像表示手段には基準色が表示される。但し、この画像表示手段が置かれた環境では、照明等の影響により、基準色が実際の色とは異なる色に見える場合がある。かかる場合、操作者は、調節手段を用いて基準色の色合いをシフトさせる。このとき、操作者は、表示された色が実際の基準色を呈するまでシフトさせる。すると、色補正手段が、調節手段によってシフトされた分だけ、画像表示手段によって表示される商品の外観の色合いをシフトさせる。これにより、照明等の影響がキャンセルされる。従って、画像表示手段には、商品の色が実際の色に近い状態で表示される。
【0014】
本発明の第4の態様によれば、第2又は第3の態様による商品発注支援システムに於いて、前記画像表示手段は、前記画像処理手段によって作成された複数種の前記三次元画像データの各々に基づいて、複数の前記商品の外観を同時に表示する機能を有し、前記表示制御手段は、前記指定手段によって前記複数の商品の内何れか1つが指定された際には、当該指定に伴って全ての前記商品の姿勢を同期させて変える機能を有することを特徴とする商品発注支援システムが提供される。
【0015】
この第4の態様による商品発注支援システムにおいて、画像表示手段は、複数の商品の外観を同時に表示する。ここで、操作者が指定手段を用いて、これら複数の商品の内何れか1つを指定した際には、表示制御手段が、当該指定に伴って、全ての商品の姿勢を同期させて変える。従って、全ての商品をこれらの姿勢が同じ状態で確認できるので、商品の購入者等は、各商品の比較を容易に行える。
【0016】
本発明の第5の態様によれば、第1乃至第4の何れかの態様による商品発注支援システムに於いて、前記個別仕様情報には、前記商品の質感に関する質感情報が含まれており、前記画像処理手段は、前記形状データに基づいて、前記商品のサーフェイスモデルを作成するサーフェイスモデル作成手段と、前記質感情報に基づいて、前記サーフェイスモデル作成手段によって作成される前記サーフェイスモデルの表面に映り込みを施す表面処理手段と、を備える事を特徴とする商品発注支援システムが提供される。
【0017】
ここで、映り込みを施す処理は、例えば、蛍光灯その他の光源に対する反射光の色をサーフェイスモデルの表面に付加する事により実現できる。
【0018】
第5の態様による商品発注支援システムにおいて得られる三次元画像データによれば、映り込みが施されているので、当該商品の表面の形状などを含む実際的な様子を確認できる。
【0019】
本発明の第6の態様によれば、第5の態様による商品発注支援システムに於いて、前記商品は、鏡面反射性を有する物品であって、前記画像処理手段は、前記物品の外観を表す三次元画像データの背景色を白色とすることを特徴とする商品発注支援システムが提供される。
【0020】
この第6の態様による商品発注支援システムによれば、画像処理手段が三次元画像データの背景色を白色とするので、商品が鏡面反射性を有する物品であっても、映り込みを綺麗に表現できる。これにより、当該物品の質感や実際的な様子を一層リアルに確認できる。
【0021】
本発明の第7の態様によれば、第5の態様による商品発注支援システムに於いて、前記質感情報には、前記商品に付加する色のグラデーション(濃度勾配)を特定するグラデーション情報が含まれており、前記表面処理手段は、前記グラデーション情報に基づいて、前記サーフェイスモデルの表面にグラデーションを付加する機能を有することを特徴とする商品発注支援システムが提供される。
【0022】
この第7の態様による商品発注支援システムによれば、表面処理手段がサーフェイスモデルの表面にグラデーションを付加するので、当該物品の質感や実際的な様子を一層リアルに確認できる様になる。
【0023】
本発明の第8の態様によれば、第6又は第7の態様による商品発注支援システムに於いて、前記商品は、眼鏡レンズであって、前記製造データ作成処理手段は、前記眼鏡レンズの曲率を算出する機能を有し、前記表面処理手段は、前記サーフェイスモデルの表面に施す映り込みの模様を、当該箇所の曲率に応じて変化させることを特徴とする商品発注支援システムが提供される。
【0024】
ここで、眼鏡レンズについての個別仕様情報としては例えば、被検眼の処方値、3次元フレーム形状情報、レイアウト情報、ヤゲン位置、ヤゲン種等が挙げられる。
また、眼鏡レンズについての質感情報としては、眼鏡レンズの種類、反射防止膜の種類、レンズカラー等の表面処理情報が挙げられる。
また、眼鏡レンズについての形状データには、眼鏡レンズの表面及び裏面の形状、レンズ厚、及びレンズ周縁部の形状等が含まれる。
【0025】
この第8の態様による商品発注支援システムによれば、表面処理手段が、サーフェイスモデルの表面に施す映り込みの模様を、当該箇所の曲率に応じて変化させるので、表示手段に表示される眼鏡レンズを見た場合、当該レンズ表面の曲率等をリアルに認識できる。これにより、眼鏡レンズの専門知識を有しない者に対しても、眼鏡レンズの仕上がり状態の実際的な様子を発注前に把握させる事が可能となる。
【0026】
本発明の第9の態様によれば、第8の態様による商品発注支援システムに於いて、前記製造データ作成処理手段は、前記眼鏡レンズの端面におけるヤゲン或いは溝の形状を算出する機能を有し、前記表面処理手段は、前記サーフェイスモデルにおける前記ヤゲン或いは溝を構成する一対の面の透明度を夫々異なる値とすることを特徴とする商品発注支援システムが提供される。
【0027】
この第9の態様による商品発注システムによれば、表面処理手段が、サーフェイスモデルにおけるヤゲン或いは溝を構成する一対の面の透明度を夫々異なる値とするので、画像表示手段に表示される眼鏡レンズを見た場合、当該レンズ端部のヤゲン或いは溝の様子をリアルに認識できる。
【0028】
本発明の第10の態様によれば、第8又は第9の態様による商品発注支援システムに於いて、前記質感情報には、前記眼鏡レンズに刻印される隠しマークを特定する隠しマーク情報が含まれており、前記表面処理手段は、前記隠しマーク情報に基づいて、前記サーフェイスモデルの表面に隠しマークを付加すると共に、当該隠しマークにアンチエイリアシング処理を施すことを特徴とする商品発注支援システムが提供される。
【0029】
この第10の態様による商品発注支援システムによれば、表面処理手段が、隠しマーク情報に基づいて、サーフェイスモデルの表面に隠しマークを施すので、画像表示手段に表示される眼鏡レンズを見た場合、当該レンズを一層リアルに認識できる。また、表面処理手段は、隠しマークにアンチエイリアシング処理を施すので、仮に画像表示手段において、眼鏡レンズ表面に施された隠しマークを拡大して見た場合であっても、その拡大された隠しマークの画質が低下する事は無く、隠しマークが滑らかに表示される。
【0030】
本発明の第11の態様によれば、第8乃至第10の何れかの態様による商品発注支援システムに於いて、前記質感情報には、前記眼鏡レンズの表面に設けられる反射防止膜の種類を特定する反射防止膜情報が含まれており、前記表面処理手段は、前記反射防止膜情報に基づいて、前記サーフェイスモデルの表面に施す映りこみの色合い或いは輝度を決定することを特徴とする商品発注支援システムが提供される。
【0031】
この第11の態様による商品発注支援システムによれば、表面処理手段が、反射防止膜情報に基づいて、サーフェイスモデルの表面に施す映りこみの色合い或いは輝度を決定するので、画像表示手段に表示される眼鏡レンズを見た場合、当該レンズ表面に施された反射防止膜の様子をリアルに認識できる様になる。
【0032】
本発明の第12の態様によれば、第1乃至第11の何れかの態様による商品発注支援システムに於いて、前記個別仕様情報を入力する入力手段を備え、この入力手段で入力された前記個別仕様情報が前記仕様情報取得手段によって取得されるよう構成されて成ることを特徴とする商品発注支援システムが提供される。
【0033】
ここで、入力手段には、グラフィカルユーザインターフェースを含むのが好ましい。また、個別仕様情報には、これらを特定する商品コード(記号)等も含まれる。
【0034】
本発明の第13の態様によれば、第1乃至第12の何れかの態様による商品発注支援システムを用いる商品の製造方法であって、前記商品の発注元側に前記画像表示手段を配置すると共に、前記商品を製造するメーカ側に、前記仕様情報取得手段、前記製造データ作成処理手段、及び前記画像処理手段を配置し、前記画像処理手段によって作成された前記三次元画像データが前記発注元に送信され、前記画像表示手段に前記商品の外観が表示されるステップと、次いで、前記発注元側から前記メーカ側に当該商品を発注するか否かが通知されるステップと、次いで、当該商品を発注する場合には、前記製造データ作成処理によって作成されたデータが前記商品を製造する加工装置に入力されるステップと、を含む事を特徴とする商品の製造方法が提供される。
【0035】
本発明の第14の態様によれば、第12の態様による商品発注支援システムを用いる眼鏡レンズの供給方法であって、前記商品としての眼鏡レンズの発注元にて、オペレータ或いは顧客が、前記入力手段に前記個別仕様情報を入力するステップと、前記製造データ作成処理手段が、前記入力手段で入力された前記個別仕様情報に基づいて、実際に当該眼鏡レンズを製造するために必要な製造データを作成するステップと、前記画像処理手段が、前記製造データのうちの前記形状データに関する情報を取り込んで前記眼鏡レンズの三次元画像データを作成するステップと、前記発注元にて、前記画像表示手段が、前記画像処理手段によって作成された前記三次元画像データをに基づいて、眼鏡レンズの外観を表示するステップと、を含む事を特徴とする眼鏡レンズの供給方法が提供される。
【0036】
この第14の態様による眼鏡レンズの供給方法によれば、眼鏡レンズの発注元において、眼鏡レンズを発注する前に、その眼鏡の実際的な仕上がりの様子を確認できるので、眼鏡レンズを発注すべきか否かを事前に決める事ができる。
【0037】
本発明の第15の態様によれば、コンピュータに、眼鏡レンズの形状に関する形状情報、及び眼鏡レンズの質感に関する質感情報を取得する機能と、取得した前記形状情報に基づいて、前記眼鏡レンズのサーフェイスモデルを作成する機能と、取得した前記質感情報に基づいて、前記サーフェイスモデルの表面に映り込みを施す事により、前記眼鏡レンズの外観を表す3次元カラー画像情報を作成する機能と、作成した前記3次元カラー画像情報を出力する機能と、を実現させる為のプログラムが提供される。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
図1は、本発明が適用された眼鏡レンズの供給システムを示す全体構成図である。この供給システムでは、発注元側である眼鏡店100と、レンズを製造するメーカ側の工場200とがインタネツトその他の公衆通信回線300で接続されている。
尚、図1では眼鏡店を1つしか示さないが、実際には複数の眼鏡店が工場200に接続される。また、発注元は特に眼鏡店に限定されず、例えば眼科医院や個人であってもよい。また、公衆通信回線300に代えて専用回線を用いてもよい。
【0039】
眼鏡店100には、公衆通信回線300に接続されたオンライン用の端末コンピュータ101と、この端末コンピュータ101に接続されたフレーム形状測定器102とが設置されている。
端末コンピュータ101は、キーボード等の入力装置、マウス等のポインティングデバイス、CRT等の表示装置、記憶装置、及びCPUから成る制御装置を備える。
入力装置は、この端末コンピュータ101に対して、レンズカラーの種類や反射防止薄膜の種類等を表す眼鏡レンズ情報、及び被検眼の処方値等を入力する為のものである。表示装置は、後述するCG立体カラー画像を表示する。記憶装置は、CG描画用ソフト等を記憶する。制御装置はCG描画用ソフトを実行する事により、表示制御手段としての機能を果たす。
【0040】
フレーム形状測定器102は、これに設定された眼鏡フレームを実測し、当該実測結果に基づく演算を実行する事により、眼鏡フレーム枠情報を算出し、算出結果を端末コンピュータ101へ出力する。
【0041】
即ち、端末コンピュータ101には、眼鏡レンズ情報、処方値、及び眼鏡フレーム枠情報等が入力される。入力された当該各情報は、端末コンピュータ101によって、公衆通信回線300を介して工場200のメインフレーム201にオンラインで転送される。
尚、端末コンピュータ101とメインフレーム201との間に中継局を設けてもよい。また、端末コンピュータ101の設置場所は眼鏡店100に限定されない。
【0042】
一方、工場200には、公衆通信回線300に接続された演算手段としてのメインフレーム201、画像情報作成装置としてのコンピュータグラフィクス用サーバ(以下、「CG用サーバ」と記す。)2011、及び各端末コンピュータ210、220、230、240、250等が設置されている。
メインフレーム201は眼鏡レンズ受注システムプログラム、眼鏡レンズ加工設計プログラム、及びヤゲン加工設計プログラム等を備えており、当該各プログラムを実行する事により、公衆通信回線300を介して入力されたデータに基づいてヤゲン形状及び隠しマーク情報等を含むレンズ形状データを算出する。そして、メインフレーム201は、その算出結果等を、CG用サーバ2011や各端末コンピュータ210、220、230、240、250等にLAN202を介して出力する。
【0043】
CG用サーバ2011は、端末コンピュータ101からメインフレーム201へ送信された眼鏡レンズ情報と、メインフレーム201により算出されたレンズ形状データとを取得する。
そして、CG用サーバ2011は、これに備えられているコンピュータグラフィックス画像作成プログラム(以下、「CG画像作成プログラム」と記す。)を実行する事により、眼鏡レンズ情報及びレンズ形状データに基づいて、眼鏡レンズのコンピュータグラフィックス立体カラー情報ファイル(以下、「CG立体カラー情報ファイル」と記す。)を作成し、作成したCG立体カラー情報ファイルをメインフレーム201に送信する。
【0044】
メインフレーム201は、CG用サーバ2011から受信したCG立体カラー情報ファイルを、公衆通信回線300を介して発注側の端末コンピュータ101に戻す。
そして、端末コンピュータ101は、CG描画用ソフトを実行する事により、公衆通信回線300を介して受信したCG立体カラー情報ファイルに基づいて、実際的な様子を予想することを可能にする眼鏡レンズの加工仕上がり予想画像を表示装置に表示する。
【0045】
工場200において、端末コンピュータ210には、荒擦り機(カーブジェネレータ)211と砂掛け研磨機212とが接続されており、端末コンピュータ210は、メインフレーム201から送られた演算結果に従い、荒擦り機211と砂掛け研磨機212とを制御して、予め表面が加工されたレンズの裏面の曲面仕上げを行う。
【0046】
端末コンピュータ220には、レンズメータ221と肉厚計222とが接続されており、端末コンピュータ220は、レンズメータ221と肉厚計222とで得られた測定値と、メインフレーム201から送られてきた演算結果とを比較して、レンズ裏面の曲面仕上げがされたレンズの受入れ検査を行うとともに、合格レンズには光学中心を示すマーク(3点マーク)を施す。
【0047】
端末コンピュータ230には、マーカ231と画像処理機232とが接続されており、端末コンピュータ230は、メインフレーム201から送られた演算結果に従い、レンズの縁摺りおよびヤゲン加工をする際にレンズをブロック(保持)すべきブロッキング位置を決定し、ブロッキング位置マークを施すことに使用される。このブロッキング位置マークに従い、ブロック用の治工具がレンズに固定される。
【0048】
端末コンピュータ240には、マシニングセンタから成るNC制御のレンズ研削装置241とチャックインタロック242とが接続されており、端末コンピュータ240は、メインフレーム201から送られた演算結果に従い、レンズの縁摺り加工およびヤゲン加工を行う。
【0049】
端末コンピュータ250には、ヤゲン頂点の形状測定器251が接続されており、端末コンピュータ250は、この形状測定器251が測定したヤゲン加工済のレンズの周長および形状を、メインフレーム201から送られた演算結果と比較して加工の合否判定を行う。
【0050】
以下、供給システムにおいて、眼鏡レンズが供給されるまでの処理の流れを、図2〜図5に示すフローチャートを参照して説明する。これらの図中、Sに続く数字はステップ番号を表す。
尚、この処理の流れには、「問い合わせ」と「注文」との2種類がある。
「問い合わせ」は、ヤゲン加工を含めたレンズ加工の完了時のレンズ予想形状を報知するよう眼鏡店100が工場200に求めることである。
「注文」は、縁摺り加工前のレンズまたはヤゲン加工済のレンズを送るよう眼鏡店100が工場200に求めることである。
【0051】
図2は、眼鏡店100での最初の入力処理の流れを示すフローチャートである。
[S1]眼鏡店100において、端末コンピュータ101は、オペレータの入力操作を契機として、レンズ注文問い合わせ処理プログラムを起動する事により、オーダエントリ画面(図6参照)を表示装置に表示させる。オペレータは、そのオーダエントリ画面を見ながら、入力装置により、注文あるいは問い合わせの対象となるレンズの種類を指定する。
【0052】
図6は、オーダエントリ画面の一例を示す。このオーダエントリ画面では、欄61でレンズの種類と反射防止薄膜の種類を指定する。尚、ハードコート(耐磨耗コート)は基材に応じて自動的に設定される様に成っている。
具体的には、欄61にメーカ側の商品区分記号(例えば、「MV3X―H」と云った記号等)が入力される。これにより、レンズ材質、屈折率、ハードコート、反射防止膜の種類、レンズカラー、レンズ表面の光学設計、外径等の質感情報が指定できる。
【0053】
このオーダエントリ画面においてオペレータは、問い合わせの場合には2種類のレンズを指定できる。即ち、欄65の「形態」で、注文或いは問い合わせをするレンズが、ヤゲン加工済のレンズ(HELP)なのか、または縁摺り加工とヤゲン加工とが施されないレンズなのかを指定する。
また、欄65の「METS加工」で、レンズの厚さを必要最小値になるよう指定する加工指定や、マイナスレンズのコバを目立たなくする面取り及びその部分の研磨仕上げを指定する加工指定を行う。
【0054】
また、図6のオーダエントリ画面では、画面下部にソフトキーメニュー66が表示されている。ソフトキーメニュー66は、画面に登録したデータを送信する送信キー66a、画面入力したデータを登録する登録キー66b、画面をオーダー画面に切り換えるオーダーキー66c、クリアキー66d、頁指定キー66e、及び登録の終了を示す終了キー66fを含む。当該各ソフトキーは、端末コンピュータ101のキーボード上にあるファンクションキーの押下により選択指定できる。
【0055】
[S2]次いで、オペレータは、図6の欄61で、レンズのカラーを指定する。具体的には、レンズの色と、全色染め或いはグラディエントと云った様な色の施し方とを指定する。カラー指定がない場合は「なし」と入力する。
【0056】
[S3]次いで、オペレータは、図6の欄62の左欄に、顧客の左右眼の球面屈折力、円柱屈折力、乱視軸、加入度その他の処方値を入力し、欄62の右欄にレンズの加工指定値を入力し、欄63に眼鏡フレームの情報を入力し、欄64にレイアウト情報、例えばPD、NPD(近用PD)、SEG(SEGMENT小玉位置)、ET(最小コバ厚値)、EP(アイポイント)等、ヤゲンモード、ヤゲン位置を含めたヤゲン形状を入力する。
【0057】
また、欄62の右欄で「加工1」〜「加工4」とあるのは、夫々一般的な加工指定を入力する部分である。当該各項目には、レンズの加工指定値として、レンズ厚さ、コバ厚さ、プリズム、偏心、外径、およびレンズ表カーブ(ベースカーブ)の各指定値を入力する。
【0058】
ここで、レイアウト情報とは、眼鏡枠上の瞳孔位置であるアイポイント位置を指定する情報である。
また、眼鏡フレームの情報は、メーカの商品区分記号、フレームサイズ、フレーム素材、色、形状、玉型種類等のフレーム情報の一切を含む。
尚、「問い合わせ」の場合にはステップS1におけるレンズの種類の指定が1種類であれば、眼鏡フレームを2種類まで指定できる様に成っている。
【0059】
また、欄64のヤゲンモードには、レンズコバのどこにヤゲンを立てるかによって、「1:1」、「1:2」、「凸ならい」、「フレームならい」、及び「オートヤゲン」のモードがあり、オペレータは、それらの中から選択して入力する。
尚、「凸ならい」はレンズ表面(前面)に沿ってヤゲンを立てるモードである。
【0060】
「オートヤゲン」は、レンズの表面、裏面、レンズ厚、外径等のレンズ情報に応じて、予め設定されているヤゲン設定演算プログラム(特開平11−42543号等参照)を利用して、自動的に最適ヤゲンカーブを立てるモードである。
ヤゲン位置の入力は、ヤゲンモードが「凸ならい」、「フレームならい」、及び「オートヤゲン」の際に限り有効であり、ヤゲン表面側低の位置をレンズ表面からどれだけ裏面方向に位置させるかを指定するもので、0.5[mm]単位で指定する。
ヤゲン形状は、「標準ヤゲン」(プラスチックフレーム用(大ヤゲン:略号「ダイ」)、メタルフレーム用(小ヤゲン:略号「ショウ」)、「コンビ用ヤゲン(コンビネーションフレーム用ヤゲン)」、「溝摺り」、「平摺り」から選択して入力する。
「コンビ用ヤゲン」はフレーム枠に装飾部材が設けられ、レンズが装飾部材に当接するような場合に指定する。「溝摺り(縁なしフレームのナイロール用)」、「平摺り」は、所謂ヤゲン加工ではないが、欄70で指定する。
【0061】
[S4]次いで、オペレータは、欄63に指定したフレームに対し、フレーム形状測定機102によるフレーム形状の測定が既に完了しているか否かを判定する。完了していれば(S4;YES)、ステップS7へ進み、完了していなければ(S4;NO)ステップS5へ進む。
【0062】
[S5]フレーム形状の測定が完了してない場合は、端末コンピュータ101において、レンズ注文問い合わせ処理プログラムからフレーム形状測定プログラムへ処理が渡される。そして、オペレータは、これから形状測定する眼鏡フレームに付されたフレーム番号と、フレームの材質とを入力装置に入力すると共に、当該フレームの曲げが不可か否かを指定する。
尚、フレームの材質を表す情報は、レンズをフレームに枠入れする際に、レンズがフレームにぴったり嵌合するように、材質に応じてヤゲン頂点の周長を補正する為のパラメータとしてステップS12の演算に使用される。
端末コンピュータ101は、フレーム曲げが不可の指定がある場合において、フレームを曲げずにはレンズを枠入れできないと判定した際は、注文を受けないようにするため、表示装置にエラーを表示する。
【0063】
[S6]次いで、オペレータは、測定すべき眼鏡フレームをフレーム形状測定器102に設定して測定を開始する。すると、フレーム形状測定器102は、眼鏡フレームの左右枠のヤゲン溝に測定子を接触させ、その測定子を、所定点を中心に回転させてヤゲン溝の形状の極座標値を3次元的に測定する事によりデータを取得する。
次いで、フレーム形状測定器102は、場合によっては、それらのデータのスムージングを行い、そしてフレームカーブCV、ヤゲン溝の周長L、フレームPD(瞳孔間距離)FPD、フレーム鼻幅DBL、フレーム枠左右および上下の最大幅であるAサイズおよびBサイズ、有効径ED、左右フレーム枠のなす角度である傾斜角TILT等を算出し、当該各算出結果を端末コンピュータ101に送る。
尚、フレーム形状測定器102は、データに大きな乱れがあったり、左右フレーム枠の形状に大きな差があったりした場合には、その旨のエラーメッセージを画面表示装置に表示する。
【0064】
図7は、端末コンピュータ101に表示されたフレーム形状測定結果の画面の一例を示す。図示の様に、フレーム形状測定結果の画面では、メタル材質(表示71)のフレームのヤゲン溝形状を上面と正面からみた図(表示72、表示73)が表示されると共に、左(L)および右(R)の算出値(表示74)が表示される。
また、この画面の下部には、ソフトキーメニュー75が表示されている。ソフトキーメニュー75は、左右両方のレンズを表示する画面を選択するRL表示キー75a、一方のレンズを裏側にして他方のレンズに重ね合わせた画面を選択する重合わせ画面選択キー75b、及び初期画面に復帰する復帰キー75cを含む。
【0065】
眼鏡店100においてオペレータは、端末コンピュータ101の表示装置に、データに大きな乱れがある旨のエラーメッセージが表示された場合には、フレーム溝に固着物がないか、又はフレーム枠の継ぎ目がずれたまま若しくは隙間が空いたまま測定がされていないか等を点検して再び測定を行う。
また、オペレータは、左右フレーム枠の形状に大きな差がある旨のエラーメッセージが画面表示装置に表示された場合には、その差が許容範囲であれば、このままでよい旨の確認入力を行い、その差が許容範囲外であれば、フレーム形状を手で修正してから再度測定してもよいし、左右の形状を平均化したものを演算で求めて、これをフレーム形状値とするマージング指定の入力をしてもよい。
【0066】
[S7]一方、ステップS4においてフレーム形状の測定が完了していた場合、オペレータは、予め端末コンピュータ101に記憶された測定値を読み出すべく、当該眼鏡フレームに付けた測定番号を入力する。
【0067】
[S8]すると、端末コンピュータ101は入力された測定番号に基づいて、これに該当する眼鏡フレームについてのフレーム形状情報を内部記憶媒体から読み出す。
【0068】
[S9]次いで、オペレータは、図6のオーダエントリ画面の欄60に、「問い合わせ」か「注文」かの指定をする。
【0069】
以上のステップS1〜S9により、質感情報と、処方値、レイアウト情報、加工指示情報その他の加工条件データとが、端末コンピュータ101から公衆通信回線300を介して工場200のメインフレーム201へ送信される。送信が行われている間、眼鏡店100の端末コンピュータ101には送信中である旨が表示される。
【0070】
尚、レンズを注文する場合には、まとめて最大、例えば15件分まで一遍に送信するグループ送信を利用するのが好ましい。グループ送信では、オペレータが1件毎の注文内容を確認した上で、端末コンピュータ101に一時的に記憶させておき、後に15件分のデータを一括してメインフレーム201へ送信する。これにより、通信時間を短縮できる
【0071】
図3は、工場200での処理の流れ、ならびに工場200からの転送により眼鏡店100で行われる確認およびエラー表示のステップを示すフローチャートである。
【0072】
[S11]工場200のメインフレーム201は、レンズ情報その他の質感情報と、処方値、フレーム情報、レイアウト情報、ヤゲン情報その他の加工条件データを、公衆通信回線300を介して取得すると、眼鏡レンズ受注システムプログラムを経て眼鏡レンズ加工設計プログラムを起動し、レンズ加工設計演算を行う。これにより、ヤゲン形状を含めた所望のレンズ形状が演算される。
【0073】
その過程で、メインフレーム201は、フレームの形状情報、処方値、およびレイアウト情報に基づき、指定レンズの外径が不足していないかを判定し、レンズの外径に不足が出なければ、レンズの表カーブの決定を行う。一方、レンズの外径が不足している場合には、ボクシングシステムでの不足方向、不足量を算出し、眼鏡店100の端末コンピュータ101に表示させるために、眼鏡レンズ受注システムプログラムに処理を戻す。(後述のステップS146参照)。
次いで、メインフレーム201は、加工条件データに基づいて、レンズの厚さを決定し、レンズの裏カーブ、プリズム、プリズムベース方向等を算出する。これにより、縁摺り加工前のレンズの全体形状が決定される。
【0074】
ここで、メインフレーム201は、フレーム各方向の動径Pn(ρn,θn(n=0°〜360°))毎に全周のコバの厚さを調べて、必要なコバ厚さを下回る箇所がないかを判定する。
必要なコバ厚さを下回る箇所があると判定した場合、メインフレーム201は、ボクシングシステムでの不足方向、不足量を算出し、眼鏡店100の端末コンピュータ101に表示するために、眼鏡レンズ受注システムプログラムに処理を戻す(S146参照)。
一方、メインフレーム201は、全周のコバの厚さに不足がなければ、レンズ重量、最大および最小のコバ厚さとそれらの方向等を算出する。そして、レンズの裏面加工のために必要となる、工場200の端末コンピュータ210に対する指示値を算出する。
【0075】
以上の演算は、端末コンピュータ210、荒擦り機211、および砂掛け研磨機212によって、縁摺り加工前のレンズ研磨加工が行われる場合に必要なものであり、算出された種々の値が次のステップに渡される。
また、メインフレーム201は、在庫レンズが指定され、縁摺り加工前のレンズ研磨加工が行われない場合には、レンズの種類と処方値とでレンズ外径、レンズ厚さ、表カーブ、裏カーブが予め決まっており、且つそれらのデータが記憶されているから、それらの値を読み出して上記裏面加工品と同様に、レンズの外径、コバ厚さが不足していないかを確認し、次のステップに渡す。
【0076】
[S12]次いで、メインフレーム201は、眼鏡レンズ受注システムプログラムを経てヤゲン加工設計プログラムが起動し、ヤゲン加工設計演算を実行する。
そして、メインフレーム201は、演算の結果、フレームを変形しないとヤゲンが立たないと判定した場合には、その旨のエラーコードを出力する(後述のステップS145参照)。また、メインフレーム201は、算出された変形量を、眼鏡フレームの材質毎に設けられた変形の限界量と比較し、限界量を超えていれば、その旨のエラーコードを出力する。
【0077】
尚、3次元のヤゲン先端形状を変形させることにより、アイポイント位置がずれるので、メインフレーム201は、その分の誤差を補正すると共に、復元の誤差の補正を行う。これらの処理は、選択的に行うことができる。
【0078】
[S13]次いで、メインフレーム201は、図2のステップS9における指定が「注文」ならばステップS15へ進み、一方「問い合わせ」ならば問い合わせの結果を、公衆通信回線300を介して眼鏡店100の端末コンピュータ101へ送信し、ステップS131へ進む。
【0079】
[S131]ステップS131において、CG用サーバ2011は、これに備えられているレンズグラフィックスカラー情報作成演算プログラムを実行する事により、レンズグラフィック立体カラー情報ファイルを作成する。
具体的には、CG用サーバ2011は、メインフレーム201によるレンズ加工設計演算(ステップS11参照)、及びヤゲン加工設計演算(ステップS12参照)により求められたヤゲン加工完了時のレンズの予想形状と、レンズカラー種類情報、反射防止膜種類情報その他の質感情報と、を基にレンズグラフィック立体カラー情報ファイルを作成する。
レンズグラフィック立体カラー情報ファイルの具体的な作成方法については後述する。
【0080】
[S14]作成されたレンズグラフィック立体カラー情報ファイルは、CG用サーバ2011からメインフレーム201を通じて端末コンピュータ101へ送信される。端末コンピュータ101は、受信したレンズグラフィック立体カラー情報ファイルに基づいて、ヤゲン加工完了時のレンズグラフィック立体カラー画像を表示装置に表示させる。
このレンズグラフィック立体カラー画像は、ヤゲン加工を含めたレンズの立体形状とレンズのカラー、レンズ表面の反射防止膜の反射光の色をコンピュータグラフィックスにより画像再現したものであり、顧客或いはオペレータは、この画像を見ることによって、恰も実際のレンズを見ているかの如く眼鏡レンズの仕上がりを確認できる。
レンズグラフィック立体カラー情報の具体的態様については、後述する。
【0081】
[S15]メインフレーム201は、ステップS13での指定が「注文」ならば、このステップを実行し、ステップS11およびステップS12での加工設計演算においてエラーが発生したか否かを判別する。
エラーが発生していれば(S15;YES)、その結果を、公衆通信回線300を介して眼鏡店100の端末コンピュータ101へ送り、ステップS18へ進む。一方、エラーが発生していなければ(S15;NO)、ステップS16へ進む。
【0082】
[S16]ステップS15において、エラーが発生していなければ、メインフレーム201は、加工設計演算の結果を、公衆通信回線300を介して端末コンピュータ101へ送信すると共に、各端末コンピュータ210、220、230、240、250に実際に加工を行う旨の指令を送る。
【0083】
[S17]このとき、眼鏡店100では、端末コンピュータ101の画面表示装置に「注文を受け付けた」旨が表示される。これにより、オペレータは、フレームに確実に枠入れ可能な縁摺り加工前またはヤゲン加工後のレンズを発注できた事を確認できる。
【0084】
[S18]ステップS15において、エラーが発生している場合、注文のレンズは、レンズ加工設計演算またはヤゲン加工設計演算においてエラーが発生していて加工のできないレンズであるから、端末コンピュータ101にエラー信号を送信する。これにより、端末コンピュータ101の画面表示装置に「注文を受け付けられない」旨が表示される。これにより、オペレータは、レンズの発注に失敗した事を確認できる。
【0085】
以下、前述したステップS14における処理の詳細を、図5を参照して説明する。
【0086】
[S141]メインフレーム201は、図3のステップS11及びステップS12での各加工設計演算においてエラーが発生したか否かを判別する。
エラーが発生していないならば(ステップS141;NO)、端末コンピュータ101の表示装置の画面に、後述するオーダエントリの着信画面(図8参照)を表示させる。そして、メインフレーム201は、端末コンピュータ101におけるソフトキー操作を契機として、端末コンピュータ101の表示装置に後述するレイアウト確認画面(図9参照)を表示させる。そして、眼鏡店100において、オペレータ或いは顧客は、表示したい内容をソフトキー操作により選択できる。この選択に応じて、その後の処理はステップS142〜S144のいずれかに移行する。
一方、メインフレーム201は、エラーが発生しているならば(ステップS141;YES)、エラー内容に応じてステップS145またはステップS146へ進む。
【0087】
図8は、端末コンピュータ101の表示装置に表示されるオーダエントリの着信画面の一部を示す。図8には、棒グラフのみを示してあるが、端末コンピュータ101の表示装置には、オーダエントリの着信画面として、この棒グラフと共に、図6に示したオーダエントリ画面と同じ画像が表示される。
図8に示す様に、オーダエントリの着信画面では、レンズ厚さ及びレンズ重量が棒グラフによって表示される。これにより、オペレータは、2種類のレンズの加工設計結果を比較して確認できる。
【0088】
図9は、画像表示画面に表示されるレイアウト確認画面の一例を示す。この画面では、眼鏡フレームに指定されたレイアウト情報に従ってレンズがどのように配置されるかが、2種類のレンズ(第1の組み合わせ、第2の組み合わせ)に関して表示され、それらを視覚的に確認できる。
更に、このレイアウト確認画面では、最大コバ厚位置92、最小コバ厚位置93と、当該各位置の角度方向、及びレンズ重量の数値データを確認できる。また、これらの情報とともに、各レンズ面には、乱視軸94、遠用度数測定点95、近用アイポイント96、および遠用アイポイント97がそれぞれ表示される。これにより、オペレータはレイアウト情報の入力に誤りが無かったかを容易に確認できる。
【0089】
また、図9に示す様に、レンズ仕上がり確認画像画面の画面下部にはソフトキーメニュー91が表示される。
ソフトキーメニュー91は、後述するレンズグラフィックス画像(図10〜図13参照)を表示するための3D画像表示キー91a、図15に示すヤゲン確認図画面を表示する為のヤゲン確認図表示キー91b、図16に示すヤゲンバランス図画面を表示する為のヤゲンバランス表示キー91c、及び初期画面に復帰するための復帰キー91dを含む。
【0090】
[S142]オペレータが、図9のソフトキー操作で3D画像表示キー91aを選択すると、このステップS1421の処理が実行され、レンズグラフィックス画像が端末コンピュータ101の表示装置へ表示される。
図10は、端末コンピュータ101の表示装置に表示されるレンズグラフィックス画像表示画面の一例を示す。この図10に示すレンズグラフィックス画像中に表示されている2組の眼鏡レンズ10L、10Rは、縁ずりされた左右眼の縁なしフレーム用の処方レンズモデルである。
この眼鏡レンズ10L,10Rの画像はカラーで表示されており、同図に示す処方レンズモデルの画像をみれば、透明感を呈したレンズ10L(10R)の表面に、反射防止膜の表面処理が施されたグラフィックのイメージを確認できる。更に、反射防止膜は、緑色系の干渉色を呈しているのが確認できる。また、レンズ曲率に伴う反射光(映り込み)の歪みも同時に表現されている。
【0091】
尚、図中、レンズ周縁部に表示された2つのマーク10a,10bはそれぞれ最小コバ厚部、最大コバ厚部を示しており、当該各マーク10a,10bの上にマウスのポインタを重ねると、その箇所のコバ厚値が自動的に表示される様になっている。
【0092】
更に、図10に示す様に、レンズグラフィックス画像では、画面が2分割されており、分割かれた各画面には、それぞれ眼鏡レンズ10L、眼鏡レンズ10Rが表示されている。これにより、レンズ仕様の任意の2形態を2つ選択して比較できる様に成っている。
即ち、度数の強度の場合等は屈折率の異なるレンズの比較、レンズの加工方法の比較、ヤゲン位置やヤゲン形状比較、その他の加工指定との比較、或いは、レンズカラーでは、透明レンズの場合と所望のカラーレンズとのイメージを比較、カラー濃度比較、全色とグラディエントとのカラー形態の比較、反射防止コートの干渉色の比較などが種々の組み合わせで可能になっている。
【0093】
尚、画面の分割数(即ち一度に表示するレンズの形態の数)は、特に2つに限定されず、当該画面を3以上に分割してもよい。この場合は、分割数に応じた数のレンズの仕様態様を確認できる。
また、画面を分割せぬ様にしてもよいし、単一のレンズのみを表示する様にしてもよい。この場合は、レンズを一層大きく表示できる。更に、顧客或いはオペレータの操作によって、分割数を任意に選択できる様にしてもよい。
【0094】
図10に於いて、画面中央には操作キーとして、「右回転」キー10c、「左回転」キー10d、「上回転」キー10e、「下回転」キー10f、「位置リセット」キー10gが表示されている。
マウスによって、「右回転」キー10cをクリックすると、1クリック毎に眼鏡レンズ10L(10R)の姿勢が、右方向に所定角度ずつ変化する。一方、「左回転」キー10dをクリックすると、1クリック毎に眼鏡レンズ10L(10R)の姿勢が、左方向に所定角度ずつ変化する。
また、「上回転」キー10eをクリックすると、1クリック毎に眼鏡レンズ10L(10R)の姿勢が、上方向に所定角度ずつ変化する。一方、「下回転」キー10fをクリックすると、1クリック毎に眼鏡レンズ10L(10R)の姿勢が、下方向に所定角度ずつ変化する。
尚、眼鏡レンズ10L(10R)の姿勢は、左右方向、及び上下方向にそれぞれ、最大360°まで回転する。
【0095】
更に、操作キーの下方には、その画面の2組のレンズ10L、10Rを選択するボタンとして、「左レンズ」ボタン10h、「右レンズ」ボタン10i、「同期」ボタン10jが表示されている。
マウスによって「左レンズ」ボタン10hをチェックすると、左半分の画面に図示されたレンズ(左レンズ)10Lのみを回転操作できる。一方、「右レンズ」ボタン10iをチェックすると、右半分の画面に図示されたレンズ(右レンズ)10Rのみを回転操作できる。
「同期」ボタン10jをチェックすると、左レンズ10L及び右レンズ10Rがリンクする。即ち、「同期」ボタン10jをチェックすると、一方のレンズを回転操作させる際に、他方のレンズも同期して回転操作される。これにより、2組のレンズ10L、10Rを同じ条件で比較できる。
【0096】
更に、マウスで画面のレンズ10L(10R)をクリックした状態でそのままマウスを任意の方向に動かすと、その動かした方向にレンズ10L(10R)が回転する様に成っている。即ち、レンズ10L(10R)は、左右方向或いは上下方向に限らず、斜め方向等にも回転する様になっている。例えば、マウスを上方向に動かすと下から上にレンズ画像が回転し、右方向に動かすと左から右に、斜め方向であれば斜め方向に回転する。
【0097】
以下、図11及び図12を参照してレンズの姿勢が変化する様子を説明する。
図11は、マウスの動きに伴ってレンズの姿勢が図11(a)、図11(b)、図11(c)、図11(d)の順に遷移する様子を示す。
これらの図に示す様に、レンズの姿勢に応じて、レンズ表面に施された映り込みとしての蛍光灯を表す模様も変化する。
尚、図11(a)から図11(d)では、レンズの表面(第1面)が表示されている。
【0098】
図12も同様に、マウスの動きに伴って、レンズの姿勢が図12(a)、図12(b)、図12(c)、図12(d)の順に遷移する様子を示す。但し、当該各図では、レンズの裏面(第2面)が表示されている。
図11と図12とを比較して分かるように、同様の姿勢であっても、レンズの表面と裏面とで、レンズ表面に施された映り込みとしての蛍光灯を表す模様が大きく異なる。これにより、レンズの曲面がリアルに表現されているのが分かる。
【0099】
図13は、レンズを右斜め上方向に回転させ、レンズの端面部分を表示させた状態を示す。図示の様に、レンズの端面部分にも、蛍光灯の映り込みが施される。従って、オペレータ或いは顧客は、眼鏡レンズのコバの様子もリアルに確認できる。
以上の図10〜図13に例示した様なレンズグラフィックス画像を確認することで、顧客は、眼鏡を装用した場合、第三者がこれらの方向からどのようなイメージでこちらを見ているかを想定できる。
レンズグラフィックス画像は、その都度、受注側の処方、レンズ情報、フレーム情報、レイアウト情報、加工情報等に応じて、グラフィックス画像処理され、表示される。
【0100】
このレンズグラフィックス画像の表示は、端末コンピュータ101に予めコンピュータグラフィックス描画用ソフト(以下、「CG描画用ソフト」と記す。)を導入しておき、ステップS131で得られた眼鏡レンズのCG立体サーフェイスモデル画像データをこのCG描画用ソフトに処理させて画面表示を行う。
ここで、CG描画用ソフトとしては、例えば三次元グラフィックス表示用プラグインを用いる事ができる。三次元グラフィックス表示用プラグインには、米国ビューポイント社の製品名「ビューポイントメディアプレーヤ」等がある。
【0101】
即ち、眼鏡レンズの注文前に、眼鏡店100の端末コンピュータ101では、レンズ仕上がりの様子が、指定のカラーに対応した着色がされ、レンズ表面には指定の反射防止薄膜に対応した反射光を伴ったコンピュータグラフィックス画像として表示される。そして、この画像は端末コンピュータ101のキー操作により、様々な方向の視点から表示される。従って、オペレータ或いは顧客は、眼鏡レンズの注文前に、恰も仕上がった実際のレンズを様々な方向から見る様に確認できる。
【0102】
また、端末コンピュータ101は、色補正を行う機能を有する。色補正を行う理由は次の通りである。即ち、実際の眼鏡店100の照明は、白色灯や白色蛍光灯、或いはその混用等様々である。そのため、予めレンズカラー種に対応させてCG用サーバ2011内に登録してあるレンズカラー着色用データファイル内の着色用データでは、端末コンピュータ101の設置してある眼鏡店100で実際のレンズカラーがうまく再現できない場合がある。
【0103】
これは、CG用サーバ2011内に登録してあるレンズカラー着色用データが、DD65光源等の特定の光源によって決められた色のデータであり、その光源が実際の眼鏡店の照明と大きく異なる場合、特に両光源の色温度が大きく異なる場合には、再現したレンズカラーが青み掛かって見えたり、逆に黄色身をおびて見えたりする事に起因する。
【0104】
そこで、端末コンピュータ101では、レンズグラフィックス画像の下部に表示される色温度調節キー10k(図10、図13参照)を選択操作する事により、図14に示す色温度調節ウィンドウを表示して、その色温度調節バー14dを操作する事により色補正を行う。
具体的には、色補正においてオペレータ或いは顧客は、眼鏡店100に設置してある端末コンピュータ101の画面で図14に示す色温度調節ウィンドウのグレーサンプルレンズ画像14aを見ながら、このグレーが青みも黄色みも感じない様に調節する。色合いの調節は、色温度調節キー14b、14cをクリックする事により行う。
【0105】
色温度調節キー14bをクリックすると、色温度調節バー14dが図中左方向に移動する。これに伴って、グレーサンプルレンズ画像14aの色合いが、実際には黄色身を帯びる。一方、色温度調節キー14cをクリックすると、色温度調節バー14dが図中右方向に移動する。これに伴って、グレーサンプルレンズ画像14aの色合いが、実際には青身を帯びる。
この様にして、色温度調節キー14b、14cをクリックしてグレーサンプルレンズ画像14aの色合いをシフトさせる。そして、シフト後のグレーサンプルレンズ画像14aの色あいが、眼鏡店100の照明効果と相まって、青みも黄色みも感じない位置で確定する。
端末コンピュータ101は、色合いのシフト量が確定した事を検知すると、図10〜図13に示すレンズグラフィックス画像中の眼鏡レンズの色合いを、それと同じ分だけシフトさせる。これにより、眼鏡店100に設置された端末コンピュータ101に表示されるレンズの色が実際の色に近い色に再現できる。
【0106】
[S143]図9のソフトキー操作でヤゲン確認図表示キー91bを選択すると、このステップが実行され、ヤゲン確認図が表示される。図15は、画面表示装置に表示されるヤゲン確認図の画面の一例を示す。画面上部には、第1組み合わせの右のレンズを示す側面図(符号111)が表示されている。画面左側下部はレンズの平面図(符号113)である。符号111および符号113に示されているカーソル113aは、ソフトキーメニュー114の移動キー114a〜114hのソフトキー操作により、レンズ周縁を移動出来るものであり、符号113に示されている位置から見た図が符号111となる。
【0107】
また、表示113には、カーソル113aとフレーム中心113eとを結ぶ線113b、最大コバ厚位置113c、および最小コバ厚位置113dが表示される。なお、線113bは、フレーム中心113eに代えて光学中心とカーソル113aとの結線としてもよい。あるいは、もう一つカーソルを画面に表示させ、そのカーソルとカーソル113aとの結線としてもよい。こうすれば、任意の場所の断面形状が確認できる。
【0108】
移動キー114aおよび114bは、それぞれカーソル113aを最大コバ厚位置113cおよび最小コバ厚位置113dまで一度に移動させるキーである。移動キー114c〜114fは、平面の縦軸および横軸の0°位置までカーソル113aを一度に移動させるキーである。移動キー114gは、カーソル113aを時計周りに10°ずつ、移動キー114hは反時計周りに10°ずつ移動させるキーである。
【0109】
このように、ソフトキー操作を行い、カーソル113aの位置が決定したら、決定キー114iを選択操作する。これにより、線113bに沿った断面図(表示112)が画面右側下部に表示される。これにより、レンズの形状や、コバとヤゲンとの位置関係を詳しく見ることができる。
【0110】
また、図15では、これらの画面に加えて、数値データも表示される。すなわち、表示113の下部には、カーソル113aの角度位置が断面方向として表示される。ただし、ここでは、ボクシングシステムにおける角度表示を使用している。一方、表示112の下部には、切断面のコバ厚、前だし量、および比率が表示されている。ここで、前だし量とは、レンズ前側屈折面からヤゲン裏面側底までの距離を言い、また、比率とは、コバ厚に対するレンズ前側屈折面とヤゲン頂点との距離の比を言う。
【0111】
こうして、眼鏡店100では、この表示画面によりレンズ表面の出っ張り具合やコバ厚さを確認して必要に応じて指定変更する。なお、初期画面に復帰したい場合には、復帰キー114jを選択操作すればよい。
【0112】
〔S144〕図9のソフトキー操作でヤゲンバランス表示キー91cを選択すると、左右ヤゲンバランス図が表示される。図16は、画面表示装置に表示される左右ヤゲンバランス図の画面の一例を示す。この画面では、図9の第1組み合わせが表示されている。このヤゲンバランス図では、左右両方のレンズのコバ両端位置とヤゲン位置とを0°から360°まで連続的に表示している。ただし、ここでは、右側レンズに関してはボクシングシステムにおける角度表示を使用し、左側レンズに関しては、ボクシングシステムと正反対の角度表示を使用している。すなわち、左右何れのレンズについても、フレーム中心または光学中心を通る水平軸の鼻側を0°とし、右側レンズは反時計周りを、一方、左側レンズは時計周りを+方向としている。
【0113】
図では、左右それぞれのレンズ面に、最大コバ厚位置121および124と、最小コバ厚位置122および125とが示されている。カーソル123および126は、ソフトキーメニュー129の移動キー129a〜129dの操作によって移動できる。移動キー129aは、カーソル123および126をそれぞれ最大コバ厚位置121および124に一度に移動させ、移動キー129bは、カーソル123および126をそれぞれ最小コバ厚位置122および125に一度に移動させる。移動キー129cおよび129dはカーソル123および126をそれぞれ矢印の方向に10°刻みで移動させる。
【0114】
左右各ヤゲンバランス図の下部には、カーソル123および126の置かれた位置のコバ面の輪郭形状127および128がそれぞれ表示される。また、これらに関する数値データとして、断面方向、コバ厚、前だし量、および比率が表示される。すなわち、右側レンズを例にすれば、輪郭形状127の断面方向は0°、この部分のコバ厚は3.4ミリ、ヤゲン底の前だし量は0.0ミリ、レンズ前側屈折面からヤゲン頂点までの距離のコバ厚に対する比率は40パーセントであることが表示されている。
【0115】
この様に表示することにより、左右のレンズのコバとヤゲンとの位置関係を一遍に見ることができる。したがって、レンズ加工の専門的知識がある者にとっては有効な表示画面である。
【0116】
なお、この画面から初期画面に復帰したい場合には、復帰キー129eを選択操作すればよい。眼鏡店100では、以上の図10および図11に示す画面を見て、コバとヤゲンとの位置関係のバランスが悪い場合には、図3のステップS3で指定したヤゲンモードを変更したり、眼鏡レンズの種類を変更したり、また、レンズの表カーブを指定したりすることができる。
【0117】
[S145]図3のステップS12でのヤゲン加工設計演算において、エラーが発生しているならば、このステップが実行される。即ち、端末コンピュータ101の画面表示装置には「エラーが起こりました」というメッセージが表示される。ここで、ソフトキー操作で「エラー表示」を選択すると、ヤゲン加工上のエラーの内容が表示される。
【0118】
[S146]図3のステップS11でのレンズ加工設計演算において、レンズ外径やコバ厚さが不足するエラーが発生しているならば、このステップが実行される。すなわち、表示装置に「取りきれませんでした」というメッセージが表示される。ここで、ソフトキー操作で「レイアウト表示」を選択すると、エラー表示図が表示される。
図17は、表示装置に表示されるエラー表示画面の一例を示す。この画面では、図9の第1組み合わせが表示され、カーソル131、132によって、夫々レンズ外径の不足位置が示される。また、実際のレンズ輪郭線133、134が視覚的に表示される。また、レンズ面には、アイポイント136、137が表示される。更に、画面下部には、レンズの不足径、及びその方向が数値データとして表示される。これにより、エラー内容を確認できる。このエラーが発生した場合、レンズの数値を外径の大きなものに変更するか、又はフレームを小さなものに変更する必要がある。尚、初期画面に復帰したい場合は、ソフトキーメニュー135の復帰キー135aを選択操作すればよい。
【0119】
次に、レンズグラフィック立体カラー情報の作成方法について説明する。
図4は、ステップS131のレンズグラフィック立体カラー画像処理のフローを示す。
【0120】
〔S1311〕メインフレーム201によるレンズ加工設計演算(ステップS11)、ヤゲン加工設計演算(ステップS12)の結果として得られたレンズ表面、裏面、及びレンズ周縁部の形状を表す形状情報と、眼鏡店100の端末コンピュータ101から入力されたレンズカラーの種類情報、反射防止膜の種類情報、レンズの隠しマーク情報その他の質感情報がCG用サーバ2011内のレンズグラフィックスカラー画像作成演算プログラムに渡される。そして、CG用サーバ2011は、当該プログラムを実行する事により、先ずレンズサーフェイスモデル作成演算を行う。即ち、CG用サーバ2011は、先ず形状情報を基に3次元データ生成プログラムにより、眼鏡レンズの立体形状をコンピュータグラフィックス画像再生用の透明体のサーフェイスモデルとして作成する。
【0121】
図18〜図21は、3次元データの生成プログラムに使用されるレンズ表面、レンズ裏面、及びレンズ周縁部の形状を表す形状情報としてのレンズ形状データの作成手順を説明する為の模式図である。
図18は眼鏡レンズとフレームとの関係を表す図であり、円形のセミ18a(或いはフィニッシュレンズ)に対して、所望のフレーム18bと処方とヤゲン情報等の加工に必要な情報に基づきレイアウトされた状態を示している。
【0122】
この様なレンズの形状は、図19及び図20(図20は図19の断面図である。)に示す様に、光学中心点GC(OC)からレンズ外周までの径の長さρiと、その径の角度θi(θ:0°〜360°)とで表現できる。尚、本実施例ではアイポイント中心と光学中心点GCとを兼ねている。
そこで、メインフレーム201は、レンズの形状を表現する角度毎(θ:0°〜360°)の動径データ(ρi,θi)と、当該各点での曲率のデータ、位置データ、レンズ厚データ、及びヤゲン幅データ等とを対応付けて、フレームの幾何中心を原点とする3次元座標系に変換してCG用サーバ2011に送信する。
【0123】
尚、眼鏡レンズの度数(Di)は、次の式により求める事ができる。
i=1/(1/D1−t/1000×n)+D2
ここで、D1は表面、D2は裏面の曲率のカーブ(D)、nは屈折率、tはレンズ厚を表す。
【0124】
そして、レンズ度数が決定すると、通常は、予め非点収差等の光学性能を考慮した好適な表面、裏面のカーブが格納されたレンズ設計データテーブルからその度数に応じた表面、裏面のカーブが入手できる状態になっている。
表面(D1)、裏面(D2)の曲率のカーブ(D)は、球面の場合は一般に次の式により求めることができる。
D=(n−1)/r
ここで、nは屈折率、rは曲率を表す。尚、ヤゲンカーブも同様にして求めることができる(特開平11−42543号公報参照)。
【0125】
即ち、CG用サーバ2011は、メインフレーム201から演算結果としてのレンズ形状データが送られてくると、3次元データの生成プログラムを起動し、レンズ形状データに含まれる「光学中心」および「レンズの外周点列」の情報を用いて、レンズ面上に点を生成する。
以下、図21を参照してレンズ面上に点を生成する方法を具体的に説明する。
この図21において、レンズの1断面に付された符号a2が示す点と、符号b2が示す点とを通る線が「光学中心」である。また、「レンズの外周点列」とは、レンズの外周上における点の集まりを云う。具体的には、図21において、点a1,点a3,点b1,点b3,点c1,点c3,点d1,点d3,点e1,及び点e3がレンズの外周点列に相当する。
断面の情報は、「光学中心」を中心として5度きざみの情報を取得するため、実際には72の断面について、これ以降の同様の処理を行う。
先ず、点b1,点b2,点b3の3点から、これらを通る円Cbの中心Obを求める。次に、角b1b2を5等分するように、円Cb上に点b4〜b11を計算により生成する。円Ca上にも同様にして点を生成する。この処理を72の全ての断面について行い、レンズの表裏面上に点を生成する。
このとき、レンズの中心付近では、点が密になって生成されるため、符号b6および符号b9の位置に生成する点については10度きざみ、符号b7および符号b8の位置に生成する点については20度きざみに点を生成して、点が密にならないように調整する。
【0126】
次に、CG用サーバ2011は、前のステップで生成した点を頂点として、レンズの表裏面、及びコバに複数の三角形の面240…(以下、「ポリゴン」という。)を生成する。
図22(a)はフレーム形状データ(レンズの縁ずり加工データ)を、ポリゴンの集合体241で表現したものである。このポリゴンの集合体241は、その外周から中心部に渡り、第1の領域区分242、第2の領域区分243、第3の領域区分244、第4の領域区分245、及び第5の領域区分246に区分されている。
各々のポリゴン240は平面であるが、フレーム形状データを5つの領域に分割すると共に、各領域を複数のポリゴンで構成する事により、見た目上充分なレンズ曲面を表現できる。
尚、より正確にレンズの曲面を表現する為に、区分する領域の数を5つ以上にしてもよい。一方、集合体241のデータ量を小さくする為に領域区分の数を5以下(例えば3つ)にしてもよい。
前述の通り、図22(a)に示す様に点が密にならないよう調整を行っている為、極端につぶれたポリゴンが生成される事はない。従って、後の描画処理でエラーが発生する事はない。即ち仮に、点の密度調整を行わない場合は、図22(b)に示す様に、レンズ中心付近のポリゴン247…が殆どつぶれてしまう。この場合は、隣接頂点位置の計算誤差により、レンズ曲面を滑らかに表現できない。
この様にして、CG用サーバ2011は、左右2つのレンズのポリゴンデータを生成し、演算結果に含まれる「レンズ間隔」に従い配置する。
ここで「レンズ間隔」とは左右一対の眼鏡レンズにおける光学中心間の距離を云う。
【0127】
[S1312]次に、CG用サーバ2011は、サーフェイスモデル着色演算を行う。即ち、CG用サーバ2011は、眼鏡レンズ受注システムプログラムからレンズカラー種類情報、反射防止膜種類情報、レンズの隠しマーク情報等のレンズの属性情報、その他の質感情報を取得する。次に、CG用サーバ2011は、3次元データの生成プログラムを実行する事により、質感情報を使用して3次元の形状データに付加するレンズの質感を得る。
【0128】
表面処理でカラーが指定されている場合には、CG用サーバ2011は、カラー処理を実行する。カラー処理においてCG用サーバ2011は、予めレンズカラー種類に対応付けられて当該CG用サーバ2011内に登録されてあるレンズカラー着色用データファイルから、入力されたレンズカラー種情報に対応するカラー着色用データを読み出し、当該データに基づいて、サーフェイスモデル着色演算により左右レンズのポリゴンデータのレンズサーフェイスモデルを着色する処理を行う。
【0129】
また、カラー着色用データは、製造の際に使用しているLabカラーの情報からCRTでの表現のためにRGBに変換して使用する。
レンズの着色には全色とグラディエント(ぼかし染色)の2つがある。全色の表現は、各々のポリゴンデータに同一のカラー着色用データを割り当てる事により達成される。
グラディエントの表現は、2点の位置情報と、その色(注文により指定された色)とで表現する。位置情報は、グラディエントの色の変化を正確に再現するため、縁ずり加工後のレンズ232の形状からではなく、カットする前のレンズ231(未加工レンズ)の端からの縦方向の絶対位置で表現する(図23参照)。
図23において、縦軸はレンズ231下端面からの距離、横軸は色の濃度勾配を示し、点A1は指定濃度到達点、点A2は着色開始点示す。点A1から点A2が濃度勾配を表し、本実施例では、その濃度勾配は、直線的に変化するパターンを表現している。尚、濃度勾配が曲線的に変化する様にしてもよい。
【0130】
そして、CG用サーバ2011は、これらの情報から3次元データの生成プログラム内部でグラディエントのテクスチャを生成して、レンズの表裏(レンズポリゴンデータ)に貼りつける処理を行う。
【0131】
[S1314]次に、反射防止膜処理において、CG用サーバ2011は、予め反射防止膜種類に対応させて当該CG用サーバ2011内に登録してある反射防止膜反射光カラー付加用データファイルから入力された反射防止膜種情報に対応する反射光パターン画像データを読み出し、サーフェイスモデル反射防止膜付加演算により、反射光パターン画像をレンズ面曲率に応じて変形するよう、眼鏡レンズのCG立体カラー情報としてファイルに書き出す。
【0132】
特に、サーフェイスモデル反射防止膜付加演算において、反射防止膜による色つきの反射の様子、即ち反射光の干渉色を表現する際には、所謂リフレクションマッピングの手法を利用する。
この手法では、表現したい空間が映り込んだ理想的な球の情報を展開したテクスチャを予め用意しておく。そして、各々のポリゴンに対し、その面の法線と同一の方向に延びる法線を有する理想球上の点に対応するテクスチャ情報を貼り付け、反射色として反映させる。
【0133】
但し、この手法では通常、反射色の輝度がそれを貼りつけるオブジェクトの輝度を越えることができないため、レンズのような透明体に対する映り込みを奇麗に表現できない場合がある。
そこで、表現するレンズの背景を白にすることによって、レンズ自体の輝度を上げても、透明体であるレンズの見え方に影響を与えないようにして、映り込みをはっきりと見せることにより、写実的な透明体の表現を可能にした。
【0134】
コバの部分(レンズ端面)は、レンズ面とは異なる加工が施されるため、リフレクションマッピング用のテクスチャを別に用意して設定するほか、レンズの属性情報に応じて、透明度も別に設定にして「荒削り面」、「研磨面」等を表現する。また、この部分には、フレームにレンズを嵌めるためのヤゲンや、ナイロンフレームの場合の溝が存在する。実際のレンズでは、このヤゲンや溝をはさんだ両側で質感が異なるものではないが、表示上このヤゲンや溝をはっきりと表現する事が重要であるため、ヤゲンや溝を構成する面の一方の透明度を他方の0.8倍に設定する。こうして、レンズ端面において、ヤゲン部や溝部の片側の透明度を差別化して処理することにより、視覚的にもヤゲンや溝がはっきりと認識できる。
【0135】
この他、レンズには「カクシマーク」とよばれる情報が「○」や「−」のようなかたちで刻印されている。この情報は眼鏡レンズの種類によって異なる。従って、3次元データの生成プログラムは、そのレンズに応じたカクシマーク情報を属性情報として受取る。この情報は画像情報としてではなく、幾何学情報(位置情報)として扱われ、形状、中心と半径、始点座標と終点座標のように表現され、タグ付のテキストデータで記述する。3次元データの生成プログラム内部では、これらの情報を元に「カクシマーク」用のテクスチャを生成する。このテクスチャを生成する際には、線のエッジがギザギザになるエイリアシングが発生しないように、隣接画素の情報も考慮したアンチエイリアシング処理を施し、図形の連続性を描画するように処理をする。「カクシマーク」には、非常に細かい情報が書き込まれているため、このアンチエイリアシング処理を施さない場合には、エイリアシングが発生してしまうので奇麗な線を描画できない。
CG用サーバ2011は、こうして生成したテクスチャをレンズの表面(ポリゴン)に貼りつけることにより、「カクシマーク」を表現する。
図24は、アンチエイリアシング処理の効果を説明する為の図であり、同図(a)はアンチエイリアシングを施した場合を示し、同図(b)はアンチエイリアシングを施さない場合を示す。
図24(a)において、符号251はカクシマークの一部を示す。同図においては便宜上、カクシマークを構成する線の部分のみを示している。また、符号251aは、特定領域252内のカクシマーク251を、特定領域252aのサイズにまで拡大表示したものである。尚、円形の特定領域252,252aは便宜的に示したものである。このように、カクシマーク用のテクスチャにアンチエイリアシング処理を施した場合には、当該テクスチャの一部を拡大表示した場合でも、図形の連続性が損なわれる事はない。
一方、図24(b)に示す様に、カクシマーク用のテクスチャにアンチエイリアシング処理を施さない場合には、当該当該テクスチャの一部を拡大表示した場合、エイリアシングが発生し、拡大した部分の線がギザギザに表示されてしまう。
【0136】
このようにしてファイルに書き出された眼鏡レンズのCG画像は、CG用サーバ2011によって、眼鏡レンズが透明体な立体として表現され、レンズカラー種類情報に対応したカラーに着色され、レンズ表面の反射光は反射防止膜種類情報に対応した色合いの反射光に変更され、また、隠しマークその他の質感情報も加えられ、端末コンピュータ101で描画可能な画像データとして作成されている。
【0137】
[S1315]最後に、CG用サーバ2011は、グラフィックス情報作成完了通知処理を実行する事により、グラフィックス情報が作成された旨をメインフレーム201内の眼鏡レンズ受注システムプログラムに通知して、このステップの処理を完了する。
【0138】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、レンズグラフィックス画像表示画面では、左右一対の眼鏡レンズのみを表示することとしたが、当該各レンズが眼鏡フレームに嵌めこまれた完成状態を表示する様にしてもよい。
また、実施の形態では、本発明を眼鏡レンズの供給について適用したが、眼鏡レンズに限らず、様々な商品の供給にも適用できる。
【0139】
【発明の効果】
本発明によれば、眼鏡レンズの専門知識を有しない者に対しても、眼鏡レンズの仕上がり状態の実際的な様子を発注前に把握させる事が実現される。
また、本発明によれば、顧客毎にその形状等が大きく異なる商品についても、その商品の仕上がり状態をリアルに表現した画像を発注前に顧客等に提示する事が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明は適用された眼鏡レンズ供給システムの全体構成図である。
【図2】眼鏡店での最初の入力処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】工場での処理の流れと工場からの転送により眼鏡店で行われる確認及びエラー表示のステップを示すフローチャートである。
【図4】図3のステップS131で行う処理の詳細を示すフローチャートである。
【図5】図3のステップS14で行う処理の詳細を示すフローチャートである。
【図6】オーダエントリ画面の一例を示す図である。
【図7】フレーム形状測定結果の画面の一例を示す図である。
【図8】オーダエントリ着信画面の一部を例示した図である。
【図9】レイアウト確認図の一例を示す図である。
【図10】レンズグラフィックス画像表示画面を例示した図である。
【図11】レンズグラフィックス画像表示画面の別の態様を例示した図である。
【図12】レンズグラフィックス画像表示画面の更に別の態様を例示した図である。
【図13】レンズグラフィックス画像表示画面の更に別の態様を例示した図である。
【図14】色温度調節ウィンドウの一例を示す図である。
【図15】ヤゲン確認図を例示した図である。
【図16】端末コンピュータに表示される左右ヤゲンバランス画面を例示する図である。
【図17】端末コンピュータに表示されるエラー表示画面を例示する図である。
【図18】未加工レンズとフレームとのレイアウト状態を説明する為の図である。
【図19】加工仕上がりレンズの形状データを説明する為の図である。
【図20】図19の断面図である。
【図21】レンズ面上に点を生成する処理を説明する為の図である。
【図22】加工仕上がりレンズのポリゴン処理を説明する為の図である。
【図23】加工仕上がりレンズのグラディエント画像処理を説明する為の図である。
【図24】カクシマーク用のテクスチャに施すアンチエイリアシング処理の効果を説明する為の図である。
【符号の説明】
100 眼鏡店(発注元)
101 端末コンピュータ(画像表示装置)
200 工場(メーカ)
201 メインフレーム(仕様情報取得手段、製造データ作成処理手段)
2011 コンピュータグラフィクス用サーバ(画像処理手段)

Claims (15)

  1. 顧客毎の仕様に応じて製造される商品の仕上がり予想画像を商品発注の際に表示できるようにしてより適切な商品の発注ができるようにした商品発注支援システムであって、
    前記商品は眼鏡レンズであり、
    顧客の個別仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、
    前記仕様情報取得手段によって取得された個別仕様情報を取り込んで実際に商品を製造するために必要なデータを作成する処理機能を有する製造データ作成処理手段と、
    商品の形状データ等を取り込んでその商品の三次元画像データを作成する機能を有する画像処理手段と、
    前記画像処理手段によって作成された三次元画像データに基づく画像を表示する画像表示手段とを有し、
    前記画像処理手段は、前記製造データ作成処理手段によって作成されたデータのうちの商品の形状データに関連する情報を取り込んで、製造される商品そのものの三次元画像データを作成する三次元画像データ作成機能を有するものであり、
    前記三次元画像データ作成機能は、商品たる眼鏡レンズの形状データに含まれる光学中心及びレンズの外周点列を用いて、レンズの表裏面に点を生成し、こうして生成した点を頂点として複数の三角形の平面を生成し、この生成された三角形の平面の集合によって眼鏡レンズの三次元画像を表現するものであることを特徴とする商品発注支援システム。
  2. 請求項1記載の商品発注支援システムに於いて、前記画像表示手段によって表示されている前記商品を指定する指定手段と、この指定手段による指定に伴って、前記画像表示手段によって表示されている前記商品の姿勢を変える表示制御手段と、を備える事を特徴とする商品発注支援システム。
  3. 請求項2記載の商品発注支援システムに於いて、基準色を表示する基準色表示手段と、この基準色表示手段によって表示された前記基準色の色合いをシフトさせる調節手段と、この調節手段によってシフトされた分だけ、前記画像表示手段によって表示される前記商品の外観の色合いをシフトさせる色補正手段と、を備える事を特徴とする商品発注支援システム。
  4. 請求項2又は3記載の商品発注支援システムに於いて、前記画像表示手段は、前記画像処理手段によって作成された複数種の前記三次元画像データの各々に基づいて、複数の前記商品の外観を同時に表示する機能を有し、前記表示制御手段は、前記指定手段によって前記複数の商品の内何れか1つが指定された際には、当該指定に伴って全ての前記商品の姿勢を同期させて変える機能を有することを特徴とする商品発注支援システム。
  5. 請求項1乃至4の何れか記載の商品発注支援システムに於いて、前記個別仕様情報には、前記商品の質感に関する質感情報が含まれており、前記画像処理手段は、前記形状データに基づいて、前記商品のサーフェイスモデルを作成するサーフェイスモデル作成手段と、前記質感情報に基づいて、前記サーフェイスモデル作成手段によって作成される前記サーフェイスモデルの表面に映り込みを施す表面処理手段と、を備える事を特徴とする商品発注支援システム。
  6. 請求項5記載の商品発注支援システムに於いて、前記商品は、鏡面反射性を有する物品であって、前記画像処理手段は、前記物品の外観を表す三次元画像データの背景色を白色とすることを特徴とする商品発注支援システム。
  7. 請求項5記載の商品発注支援システムに於いて、前記質感情報には、前記商品に付加する色のグラデーションを特定するグラデーション情報が含まれており、前記表面処理手段は、前記グラデーション情報に基づいて、前記サーフェイスモデルの表面にグラデーションを付加する機能を有することを特徴とする商品発注支援システム。
  8. 請求項6又は7記載の商品発注支援システムに於いて前記製造データ作成処理手段は、前記眼鏡レンズの曲率を算出する機能を有し、前記表面処理手段は、前記サーフェイスモデルの表面に施す映り込みの模様を、当該箇所の曲率に応じて変化させることを特徴とする商品発注支援システム。
  9. 請求項8記載の商品発注支援システムに於いて、前記製造データ作成処理手段は、前記眼鏡レンズの端面におけるヤゲン或いは溝の形状を算出する機能を有し、前記表面処理手段は、前記サーフェイスモデルにおける前記ヤゲン或いは溝を構成する一対の面の透明度を夫々異なる値とすることを特徴とする商品発注支援システム。
  10. 請求項8又は9記載の商品発注支援システムに於いて、前記質感情報には、前記眼鏡レンズに刻印される隠しマークを特定する隠しマーク情報が含まれており、前記表面処理手段は、前記隠しマーク情報に基づいて、前記サーフェイスモデルの表面に隠しマークを付加すると共に、当該隠しマークにアンチエイリアシング処理を施すことを特徴とする商品発注支援システム。
  11. 請求項8乃至10の何れか記載の商品発注支援システムに於いて、前記質感情報には、前記眼鏡レンズの表面に設けられる反射防止膜の種類を特定する反射防止膜情報が含まれており、前記表面処理手段は、前記反射防止膜情報に基づいて、前記サーフェイスモデルの表面に施す映りこみの色合い或いは輝度を決定することを特徴とする商品発注支援システム。
  12. 請求項1乃至11記載の商品発注支援システムに於いて、前記個別仕様情報を入力する入力手段を備え、この入力手段で入力された前記個別仕様情報が前記仕様情報取得手段によって取得されるよう構成されて成ることを特徴とする商品発注支援システム。
  13. 顧客毎の仕様に応じて製造される商品の仕上がり予想画像を商品発注の際に表示できるようにしてより適切な商品の発注ができるようにした商品発注支援システムであって、
    前記商品は眼鏡レンズであり、
    顧客の個別仕様情報を取得する仕様情報取得手段と、
    前記仕様情報取得手段によって取得された個別仕様情報を取り込んで実際に商品を製造するために必要なデータを作成する処理機能を有する製造データ作成処理手段と、
    商品の形状データ等を取り込んでその商品の三次元画像データを作成する機能を有する画像処理手段と、
    前記画像処理手段によって作成された三次元画像データに基づく画像を表示する画像表示手段とを有し、
    前記画像処理手段は、前記製造データ作成処理手段によって作成されたデータのうちの商品の形状データに関連する情報を取り込んで、製造される商品そのものの三次元画像データを作成する機能を有し、発注前に実際に製造される商品の三次元画像を確認してから発注できるようにしたものであり、
    前記個別仕様情報には、前記商品の質感に関する質感情報が含まれており、
    前記画像処理手段は、前記形状データに基づいて、前記商品のサーフェイスモデルを作成するサーフェイスモデル作成手段を備え、
    前記質感情報には、前記眼鏡レンズに刻印される隠しマークを特定する隠しマーク情報が含まれており、前記表面処理手段は、前記隠しマーク情報に基づいて、前記サーフェイスモデルの表面に隠しマークを付加すると共に、当該隠しマークにアンチエイリアシング処理を施すことを特徴とする商品発注支援システム。
  14. 請求項1乃至13の何れか記載の商品発注支援システムを用いる商品の製造方法であって、前記商品の発注元側に前記画像表示手段を配置すると共に、前記商品を製造するメーカ側に、前記仕様情報取得手段、前記製造データ作成処理手段、及び前記画像処理手段を配置し、前記画像処理手段によって作成された前記三次元画像データが前記発注元に送信され、前記画像表示手段に前記商品の外観が表示されるステップと、次いで、前記発注元側から前記メーカ側に当該商品を発注するか否かが通知されるステップと、次いで、当該商品を発注する場合には、前記製造データ作成処理によって作成されたデータが前記商品を製造する加工装置に入力されるステップと、を含む事を特徴とする商品の製造方法。
  15. 請求項12及び13記載の商品発注支援システムを用いる眼鏡レンズの供給方法であって、前記商品としての眼鏡レンズの発注元にて、オペレータ或いは顧客が、前記入力手段に前記個別仕様情報を入力するステップと、前記製造データ作成処理手段が、前記入力手段で入力された前記個別仕様情報に基づいて、実際に当該眼鏡レンズを製造するために必要な製造データを作成するステップと、前記画像処理手段が、前記製造データのうちの前記形状データに関する情報を取り込んで前記眼鏡レンズの三次元画像データを作成するステップと、前記発注元にて、前記画像表示手段が、前記画像処理手段によって作成された前記三次元画像データをに基づいて、眼鏡レンズの外観を表示するステップと、を含む事を特徴とする眼鏡レンズの供給方法。
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