JP3911796B2 - 燃料電池システムおよびその制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素と、酸素または空気とを反応させることにより発電する固体高分子電解質型燃料電池システムおよびその制御方法に関し、特に不活性ガスの浪費を防止できる燃料電池システムおよびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の固体電解質型燃料電池を組み込んだシステムとしては、たとえば特開平7−272,740号公報に開示されたものが知られている。
このシステムは、水素2と酸素16との供給を受けて発電を行うものであって、図4に示されるように、窒素などの不活性ガスボンベ40を有している。そして、運転を停止するときは、反応ガス供給用開閉弁6,19がともに閉じられ、燃料電池1への反応ガスの供給が停止するとともに、その後直ちに不活性ガス供給用開閉弁46および排気用開閉弁14,25が一定時間だけ開かれ、これにより燃料電池1内の反応ガスは不活性ガスで置換される。この結果、燃料電池1は、運転の停止と同時にその発電も停止するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来の燃料電池システムにあっては、不活性ガス供給用開閉弁を開いて供給される不活性ガス量は、この開閉弁を開く時間によって制御されているため、燃料電池システムを構成する燃料電池や配管内の水素を全て不活性ガスに置換するためには、システム内の水素量が最大である場合、つまり水素圧力が最大である場合を想定して、上述した不活性ガス供給用開閉弁の開放時間を設定する必要があった。
【0004】
このため、実際にはシステム内の水素量が少ない場合であっても、不活性ガスを余分に供給してしまうことになるので、この浪費をも考慮して不活性ガスタンクの容量を大きくしておく必要があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、不活性ガスの浪費を防止できる燃料電池システムおよびその制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点による本発明の燃料電池システムは、燃料電池と、前記燃料電池に水素を供給する水素供給手段と、前記燃料電池に酸素または空気を供給する酸素供給手段と、不活性ガスを前記水素供給手段に供給する不活性ガス供給手段と、前記燃料電池の水素系排気配管に接続された燃焼器とを備え、燃料電池システムの停止時には当該システム内の水素系を不活性ガスで置換するとともに、当該置換により排気された水素系を前記燃焼器により燃焼させる燃料電池システムにおいて、前記燃焼器の燃焼温度を検出する温度センサと、前記温度センサからの測定値に基づいて前記不活性ガス供給手段による不活性ガスの供給開始および供給停止を制御する制御手段を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の燃料電池システムでは、触媒燃焼器などの燃焼器の失火が燃料電池システム内の水素が全て不活性ガスに置換されたときに生じることを利用する。
【0008】
すなわち、燃料電池を停止する際には、システム内に残存する水素を不活性ガスで置換するために不活性ガス供給手段による不活性ガスの供給を開始するが、当該不活性ガスにより押し出された水素は燃焼器に送られここで燃焼する。
【0009】
このとき、燃焼器に水素が供給されている間は水素の燃焼による熱が生じるが、水素がなくなると不活性ガスに代わるので燃焼器が失火し、これによって燃焼器の温度が急激に降下する。
【0010】
この燃焼器の温度変化を温度センサで検出し、この温度センサからの測定値に基づいて失火時点を判定することで不活性ガスの供給を停止する。
【0011】
このように、システム内の水素系が全て不活性ガスに置換された時点を精度良く判定し、この瞬間に不活性ガスの供給を停止するので、燃料電池システムに残存する水素量が変動しようとも、システム停止時における不活性ガスの停止を正確に行うことができ、不活性ガスの浪費が防止できる。この結果、不活性ガスの使用量が減少するため、不活性ガスを貯蔵しておくボンベを小容量とすることができ、また同時に軽量化にも貢献できる。
【0012】
また、燃料電池から排出される水素系の温度は、燃料電池内部に損傷を与えない範囲でできるだけ高温に保たれる。したがって、不活性ガスを常温以下の温度で供給すると、燃焼器に不活性ガスが到達した時点で当該燃焼器が低温の不活性ガスで冷却されることになり、燃焼器の温度がより急激に降下するので、置換終了時点の特定がより容易かつ正確に行えることになる。
【0013】
さらに、本発明の燃料電池システムのように燃料電池から排気される水素系を燃焼器で処理することで、最終的な排気が燃焼ガスとなり、この燃焼ガスに含まれる水素系は既に燃焼濃度以下に処理されていることから、排気ガスの安全性がより向上することになる。
【0014】
さらに本発明の燃料電池システムにおいて、前記制御手段は、前記不活性ガスの供給開始後に前記温度センサからの測定値の時間的変化と予め入力された失火判定基準値とを比較し、前記測定値の時間的変化が前記失火判定基準値よりも大きい場合に前記不活性ガス供給手段による不活性ガスの供給を停止することを特徴とする。
【0015】
上述したように、燃焼器が失火すると当該燃焼器の温度は急激に降下するので、燃焼器の時間的温度変化を監視することにより、燃焼器の失火時点、つまりシステム内の水素系が全て不活性ガスに置換された最短時点を正確に特定することができる。
【0016】
一方、本発明の燃料電池システムにおいて、前記制御手段は、前記不活性ガスの供給を停止した状態で前記燃料電池の水素系排気配管の開閉弁を開き、それ以後の前記温度センサからの測定値の時間的変化と予め入力された基準値とを比較し、前記測定値の時間的変化が前記基準値よりも大きい場合に前記不活性ガス供給手段による不活性ガスの供給を開始することを特徴とする。
【0017】
本発明の燃料電池システムでは、不活性ガスの供給を停止した状態で燃料電池の水素系の排気を行い、当該水素系の残圧によって燃焼器への供給を行う。そして、当初の残圧が徐々に低下するにしたがって燃焼器の温度も降下するので、この降下ポイントを温度センサで検知し、不活性ガスの供給を開始する。
【0018】
こうして不活性ガスの供給開始タイミングを決定することにより、不活性ガスの供給圧力が低くても足り、その結果、水素系の置換に要する不活性ガス量を少なくすることができる。また、不活性ガスが低圧になるまで使用できるのでボンベ内のガスを使い切ることができ、同じ容量のボンベでも使用時間が長くなる。
【0019】
本発明の燃料電池システムにおいて、燃焼器は改質器の燃焼器と共用することもできるが、燃料を改質して水素を生成する改質器とは独立した燃焼器であって、前記温度センサは当該独立した燃焼器の温度を検出することもできる。
【0020】
この燃料電池システムでは、残存水素系の排気用燃焼器が改質器用燃焼器とは独立して設けられているので、排気水素系の燃焼により改質器が加熱され改質反応の停止が遅れるのを防止することができる。また、改質器の加熱を行わないので、燃焼器を小型化することが可能となり、これにより1点の測定点で測定しても燃焼温度と測定値との誤差を小さくすることができる。その結果、より正確な失火時点を特定することが可能となる。
【0021】
上記目的は、本発明の第2の観点によっても達成することができる。
すなわち、本発明の燃料電池システムの制御方法は、水素と、酸素または空気とを燃料電池に供給することにより発電を行い、燃料電池システムの停止時には当該システム内の水素系を不活性ガスで置換するとともに、当該置換により排気された水素系を燃焼させる燃料電池システムの制御方法において、
前記燃焼温度に基づいて前記不活性ガスの供給および停止を制御することを特徴とする。
【0022】
この燃料電池システムの制御方法でも、上記発明と同様に、触媒燃焼器などの燃焼器の失火が燃料電池システム内の水素が全て不活性ガスに置換されたときに生じることを利用する。
【0023】
すなわち、燃料電池を停止する際には、システム内に残存する水素を不活性ガスで置換するために不活性ガス供給手段による不活性ガスの供給を開始するが、当該不活性ガスにより押し出された水素は燃焼器に送られここで燃焼する。
【0024】
このとき、燃焼器に水素が供給されている間は水素の燃焼による熱が生じるが、水素がなくなると不活性ガスに代わるので燃焼器が失火し、これによって燃焼器の温度が急激に降下する。
【0025】
この燃焼器の温度変化を検出し、この測定値に基づいて失火時点を判定することで不活性ガスの供給を停止する。
【0026】
このように、システム内の水素系が全て不活性ガスに置換された時点を精度良く判定し、この瞬間に不活性ガスの供給を停止するので、燃料電池システムに残存する水素量が変動しようとも、システム停止時における不活性ガスの停止を正確に行うことができ、不活性ガスの浪費が防止できる。この結果、不活性ガスの使用量が減少するため、不活性ガスを貯蔵しておくボンベを小容量とすることができ、また同時に軽量化にも貢献できる。
【0027】
また、燃料電池から排出される水素系の温度は、燃料電池内部に損傷を与えない範囲でできるだけ高温に保たれる。したがって、不活性ガスを常温以下の温度で供給すると、燃焼器に不活性ガスが到達した時点で当該燃焼器が低温の不活性ガスで冷却されることになり、燃焼器の温度がより急激に降下するので、置換終了時点の特定がより容易かつ正確に行えることになる。
【0028】
さらに、本発明の燃料電池システムの制御方法のように、燃料電池から排気される水素系を燃焼器で処理することで、最終的な排気が燃焼ガスとなり、この燃焼ガスに含まれる水素系は既に燃焼濃度以下に処理されていることから、排気ガスの安全性がより向上することになる。
【0029】
さらに本発明の燃料電池システムの制御方法において、前記不活性ガスの供給開始後に前記燃焼温度の時間的変化が予め決められた失火判定基準値よりも大きい場合に前記不活性ガスの供給を停止することを特徴とする。
【0030】
上述したように、燃焼器が失火すると当該燃焼器の温度は急激に降下するので、燃焼器の時間的温度変化を監視することにより、燃焼器の失火時点、つまりシステム内の水素系が全て不活性ガスに置換された最短時点を正確に特定することができる。
【0031】
一方、本発明の燃料電池システムの制御方法において、前記不活性ガスの供給を停止した状態で前記排気水素系を燃焼させ、それ以後の前記燃焼温度の時間的変化が予め決められた不活性ガス供給開始判定基準値よりも大きい場合に前記不活性ガスの供給を開始することを特徴とする。
【0032】
本発明の燃料電池システムの制御方法では、不活性ガスの供給を停止した状態で燃料電池の水素系の排気を行い、当該水素系の残圧によって燃焼器への供給を行う。そして、当初の残圧が徐々に低下するにしたがって燃焼器の温度も降下するので、この降下ポイントを温度センサで検知し、不活性ガスの供給を開始する。
【0033】
こうして不活性ガスの供給開始タイミングを決定することにより、不活性ガスの供給圧力が低くても足り、その結果、水素系の置換に要する不活性ガス量を少なくすることができる。また、不活性ガスが低圧になるまで使用できるのでボンベ内のガスを使い切ることができ、同じ容量のボンベでも使用時間が長くなる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法によれば、燃焼器の失火が燃料電池システム内の水素が全て不活性ガスに置換されたときに生じることを利用するので、システム内の水素系が全て不活性ガスに置換された時点を精度良く判定することができる。その結果、燃料電池システムに残存する水素量が変動しようとも、システム停止時における不活性ガスの停止を正確に行うことができ、不活性ガスの浪費が防止できる。これにより、不活性ガスの使用量が減少するため、不活性ガスを貯蔵しておくボンベを小容量とすることができ、また同時に軽量化にも貢献できる。
【0035】
また、不活性ガスを常温以下の温度で供給すれば、燃焼器に不活性ガスが到達した時点で当該燃焼器が低温の不活性ガスで冷却されることになり、燃焼器の温度がより急激に降下するので、置換終了時点の特定がより容易かつ正確に行えることになる。
【0036】
さらに、燃料電池から排気される水素系を燃焼器で処理するので、最終的な排気が燃焼ガスとなり、この燃焼ガスに含まれる水素系は既に燃焼濃度以下に処理されていることから、排気ガスの安全性がより向上することになる。
【0037】
本発明の燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法において、燃焼器の時間的温度変化を監視すれば、燃焼器の失火時点、つまりシステム内の水素系が全て不活性ガスに置換された最短時点を正確に特定することができる。
【0038】
本発明の燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法によれば、不活性ガスの供給圧力が低くても足りるので、水素系の置換に要する不活性ガス量を少なくすることができる。また、不活性ガスが低圧になるまで使用できるので、ボンベ内のガスを使い切ることができ、同じ容量のボンベでも使用時間が長くなる。
【0039】
本発明の燃料電池システムにおいて、残存水素系の排気用燃焼器を改質器用燃焼器とは独立して設ければ、排気水素系の燃焼により改質器が加熱され改質反応の停止が遅れるのを防止することができる。また、改質器の加熱を行わないので、燃焼器を小型化することが可能となり、これにより1点の測定点で測定しても燃焼温度と測定値との誤差を小さくすることができる。その結果、より正確な失火時点を特定することが可能となる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
第1実施形態
図1は本発明の燃料電池システムの第1実施形態を示すブロック図、図2は同実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【0041】
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システムは、燃料電池1を有し、この燃料電池1に水素を供給するための水素供給手段2と、燃料電池1に空気を供給するための酸素供給手段3と、不活性ガスを水素供給手段に供給するための不活性ガス供給手段4と、燃料電池1の水素系排気配管に接続された燃焼器51とを備えている。
【0042】
本実施形態の燃料電池システムにおける水素供給手段2は、燃料タンク60、燃料ポンプ61、燃料タンク60からの燃料を改質する改質器50、これら燃料タンク60と改質器50とを接続する配管64、および改質器50と燃料電池1とを接続する配管65により構成されている。
【0043】
改質器50には、燃料ポンプ61の作動によって燃料タンク60から燃料が供給され、この燃料を改質器50で改質することで燃料電池1へ供給すべき水素が生成される。したがって、燃料電池1への水素の供給は燃料ポンプ61の作動により、燃料電池1への水素の供給の停止は同じく燃料ポンプ61の停止によりそれぞれ制御されるようになっている。なお、改質器50に代えて水素吸蔵合金などから水素を供給するように構成しても良い。
【0044】
酸素または空気を燃料電池1へ供給するための酸素供給手段3は、取り入れ空気を圧縮するためのコンプレッサ70、この圧縮空気を燃料電池1へ供給するための配管71およびこの配管71に設けられた開閉弁V1から構成されており、本実施形態では空気が燃料電池1へ供給される。なお、空気に代えて酸素ボンベなどから酸素を供給するように構成しても良い。
【0045】
不活性ガス供給手段4は、不活性ガスが充填された不活性ガスボンベ40、当該不活性ガスボンベ40と改質器50とを接続する配管41およびこの配管41に設けられた開閉弁V3とから構成されており、開閉弁V3を開くと不活性ガスボンベ40から不活性ガスが改質器50の水素供給系に供給される。
【0046】
なお、燃料電池1で余剰とされた水素を排出するための配管81が、改質器50内の燃焼器51に接続され、また燃料電池1で余剰となった空気および反応水を排出するための配管82も改質器50内の燃焼器51に接続されている。余剰水素の排出用の配管81には、開閉弁V4が設けられている。
【0047】
さらに、改質器50の燃焼器51で余剰となった水素および酸素を処理するために、当該燃焼器51には、改質燃料ポンプ63によって改質燃料タンク62から改質燃料が供給されるとともに、コンプレッサ70から配管72を介して空気が供給される。このコンプレッサ70から燃焼器51に対する燃焼用空気の供給および停止は、開閉弁V2によって制御される。
【0048】
本実施形態の燃料電池システムでは、上述した燃焼器51の外壁もしくはその近傍または内部に温度センサ52が設けられており、この温度センサ52で測定される温度情報は制御手段90に入力される。
【0049】
制御手段90は、上述した温度センサ52の他、燃料ポンプ61、改質燃料ポンプ63、開閉弁V1,V2,V3,V4に電気的に接続され、これらの動作をコントロールする。
【0050】
次に作用を説明する。
本実施形態の燃料電池システムは、当該燃料電池システムの停止時には、システム内の水素系を不活性ガスで押し出して置換するとともに、この置換により排気された水素系を燃焼器51により燃焼させて処理するものである。
0051
また、本実施形態の燃料電池システムでは、システム停止時における不活性ガスの供給タイミングも温度センサ52からの燃焼器温度に基づいて自動制御する。
0052
すなわち、燃料ポンプ61の停止信号が入力されると(図2のステップ11)、燃料電池の負荷を遮断した上で(ステップ12)、コンプレッサ70から燃料電池1への空気の供給を停止するために開閉弁V1を閉じる(ステップ13)。またこれと同時にコンプレッサ70から燃焼器51へ空気を供給するために開閉弁V2を開く(ステップ13)とともに、改質燃料ポンプ63を作動させ改質燃料タンク62から燃焼器51へ改質燃料を供給して燃焼処理の準備を行う。さらに続けて、開閉弁V4を開き、システム内の水素をその残圧によって燃焼器51へ排出し、これにより当該水素は燃焼処理されて系外へ排気され始める。(ステップ13)。
0053
次に開閉弁V3を閉じたままの状態で、温度センサ52による計測値T10,T11,…を所定間隔Δt毎に取り込み、単位時間あたりの温度変化(T10−T11)/Δtを演算する(ステップ14および15)。
0054
改質器50から燃料電池1に至る系内に残存する水素の残圧が低下すると、燃焼器51へ排出される水素量も徐々に減少し、これにより燃焼器51の温度が低下することになる。したがって、上述した演算値(T10−T11)/Δtが、予め求められている不活性ガス供給開始判定基準値X0より大きくなると(ステップ16)、開閉弁V3を開き、不活性ガスボンベ40から改質器50の水素供給系に不活性ガスを供給し始める(ステップ17)。これにより、改質器50から燃料電池1に至る系に残存した水素は、不活性ガスに押し出されて燃焼器51に流入することなる。
0055
こうして開閉弁V3を開いてから、再び温度センサ52による計測値T0,T1,…を所定間隔Δt毎に取り込み、単位時間あたりの温度変化(T0−T1)/Δtを演算する(ステップ18および19)。この演算値が予め求められている失火判定基準値X1より大きくなると(ステップ20)、開閉弁V3を閉じて不活性ガスの供給を停止する(ステップ21)。これと同時にコンプレッサ70も停止して燃焼器51への空気の供給を停止し、システム内の水素置換処理を終了する(ステップ22)。
0056
このように、本実施形態では、燃焼器51の失火が燃料電池システム内の水素が全て不活性ガスに置換されたときに生じることを利用し、この失火時点を燃焼器51の温度変化によって判定するようにしたため、システム内の水素系が全て不活性ガスに置換された時点を精度良く判定することができる。
0057
そして、この瞬間に不活性ガスの供給を停止するので、燃料電池システムに残存する水素量がどのように変動しようとも、それに応じて不活性ガスの停止を正確に行うことができ、不活性ガスの浪費が防止できる。この結果、不活性ガスの使用量が減少するため、不活性ガスを貯蔵しておくボンベ40を小容量とすることができ、また同時に軽量化にも貢献できる。
0058
これに加えて、本実施形態では、不活性ガスの供給を開始する際にも、不活性ガスの供給を停止した状態で燃料電池1の水素系の排気をその残圧のみによって行い、そして、当初の残圧が徐々に低下するにしたがって燃焼器1の温度も降下すことを利用するので、まず第1に不活性ガスの供給圧力が低くても足り、その結果、水素系の置換に要する不活性ガス量を少なくすることができる。
0059
また、不活性ガスが低圧になるまで使用できるので、ボンベ40内の不活性ガスを使い切ることができ、同じ容量のボンベ40でも使用時間が長くなる。
0060
第2実施形態
図3は本発明の燃料電池システムの第2実施形態を示すブロック図であり、余剰水素の排気系の処理用燃焼器53を独立して設けた点が第1実施形態と相違する。
0061
その他の構成は上述した実施形態と同様であるため同一の部材には同一の符号を付してその説明は省略するが、本実施形態のように、残存水素系の排気処理用燃焼器53を改質器50用燃焼器51とは独立して設けることで、排気水素系の燃焼により改質器50自体が加熱され、これにより改質反応の停止が遅れるのを防止することができる。
0062
また、改質器50の加熱は共用されないので、燃焼器53を小型化することが可能となり、温度センサ54によって燃焼器53の1点を測定するだけで、燃焼温度と測定値との誤差を小さくすることができる。その結果、より正確な失火時点を特定することが可能となる。
0063
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池システムの第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
図3】本発明の燃料電池システムの第2実施形態を示すブロック図である。
図4】従来の燃料電池システムを示すブロック図である。
【符号の説明】
1…燃料電池
2…水素供給手段
3…酸素供給手段
4…不活性ガス供給手段
40…不活性ガスボンベ
50…改質器
51…改質器内燃焼器
52…温度センサ
53…排気水素系専用燃焼器
54…温度センサ
60…燃料タンク
61…燃料ポンプ
62…改質燃料タンク
63…改質燃料用ポンプ
70…コンプレッサ
90…制御手段
V1,V2,V3,V4…開閉弁

Claims (5)

  1. 燃料電池と、前記燃料電池に水素を供給する水素供給手段と、前記燃料電池に酸素または空気を供給する酸素供給手段と、不活性ガスを前記水素供給手段に供給する不活性ガス供給手段と、前記燃料電池の水素系排気配管に接続された燃焼器とを備え、燃料電池システムの停止時には当該システム内の水素系を不活性ガスで置換するとともに、当該置換により排気された水素系を前記燃焼器により燃焼させる燃料電池システムにおいて、
    前記燃焼器の燃焼温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサからの測定値に基づいて前記不活性ガス供給手段による不活性ガスの供給開始および供給停止を制御する制御手段を有し、
    前記制御手段は、
    前記不活性ガスの供給を停止した状態で前記燃料電池の水素系排気配管の開閉弁を開き、それ以後の前記温度センサからの測定値の時間的変化と予め入力された不活性ガス供給開始判定基準値とを比較し、前記測定値の時間的変化が前記不活性ガス供給開始判定基準値よりも大きい場合に前記不活性ガス供給手段による不活性ガスの供給を開始するとともに、
    前記不活性ガスの供給開始後に前記温度センサからの測定値の時間的変化と予め入力された失火判定基準値とを比較し、前記測定値の時間的変化が前記失火判定基準値よりも大きい場合に前記不活性ガス供給手段による不活性ガスの供給を停止することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記不活性ガスは、常温以下の温度で供給することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃焼器は、燃料を改質して水素を生成する改質器とは独立した燃焼器であって、前記温度センサは当該独立した燃焼器の温度を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 水素と、酸素または空気とを燃料電池に供給することにより発電を行い、燃料電池システムの停止時には当該システム内の水素系を不活性ガスで置換するとともに、当該置換により排気された水素系を燃焼させる燃料電池システムの制御方法において、
    前記不活性ガスの供給を停止した状態で前記排気水素系を燃焼させ、それ以後の燃焼温度の時間的変化が予め決められた不活性ガス供給開始判定基準値よりも大きい場合に、前記不活性ガスの供給を開始するとともに、
    前記不活性ガスの供給開始後に前記燃焼温度の時間的変化が予め決められた失火判定基準値よりも大きい場合に、前記不活性ガスの供給を停止することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  5. 前記不活性ガスは、常温以下の温度で供給することを特徴とする請求項4記載の燃料電池システムの制御方法。
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