JP3910311B2 - 油圧再生回路を有する分流補償付きの方向切換弁装置 - Google Patents

油圧再生回路を有する分流補償付きの方向切換弁装置 Download PDF

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    • Y02P80/10Efficient use of energy, e.g. using compressed air or pressurized fluid as energy carrier

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベルや油圧クレーンなどの油圧機械の油圧駆動回路に備えられる分流補償付きの方向切換弁装置に係わり、特に、それぞれのアクチュエータ通路に備えられる一対の制御弁を、メータイン側ではロードチェック弁として、メータアウト側では分流制御弁として兼用可能とした、再生機能を有する分流補償付きの方向切換弁装置に関する。
【0002】
【従来技術】
油圧ポンプの吐出圧油を油圧アクチュエータに供給するには、油圧ポンプの吐出路に並列に複数の方向切換弁を接続し、かつこの複数の方向切換弁をアクチュエータからの圧油をタンクヘ排出可能なように接続し、この複数の方向切換弁を切り換え操作すればよい。しかし、このように複数の方向切換弁を並列接続した場合、複数のアクチュエータを同時に駆動した際には、低負荷側のアクチュエータに優先的油圧にポンプ吐出流量が供給され、高負荷側のアクチュエータの駆動が補償されなくなる。
【0003】
そこで、これを解決する方法として、例えば、特開平4−185903号公報に開示されるような方向切換弁装置が提案されている。この方向切換弁装置では、圧力制御弁をメータアウト通路でかつ方向切換弁のメータアウト絞りの下流側に配置し、この圧力制御弁の分流機能により複合駆動が達成できる。
【0004】
また、この方向切換弁装置では、ロードチェック弁の下流に方向切換弁が配置され、この方向切換弁のメータイン絞りの下流側がチェック弁を介して最高負荷圧(最高信号圧)の検出路に接続されると共に、この最高負荷圧の検出路に絞りを介してタンクに接続するドレン通路が形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には次のような問題がある。
【0006】
特開平4−185903号公報に記載の方向切換弁装置においては、上記のようにロードチェック弁の下流に方向切換弁が配置され、方向切換弁のメータイン絞りの下流側がチェック弁を介して最高負荷圧(最高信号圧)の検出路に接続され、更に絞りを介してタンクに接続されているので、方向切換弁を切り換え操作した状態でアクチュエータに外力が作用したときや油圧ポンプの吐出圧がアクチュエータの駆動圧レベルに達しないときなどに、アクチュエータ側からこのドレン通路を介した圧油の流出が阻止できず、アクチュエータの作動劣化及びこれらアクチュエータによって駆動する作業機械本体の作業性・安全性劣化を招く問題を生じる。
【0007】
また、ロードチェック弁は、上記のように方向切換弁を切り換え操作した状態でアクチュエータに外力が作用したときや油圧ポンプの吐出圧がアクチュエータの駆動圧レベルに達しないときなどに、アクチュエータからの圧油がポンプ側に逆流することを防止するためのものであり、ロードチェック機能は作業機械本体の作業性・安全性を確保する上では必須の機能である。このため、上記従来技術では圧力制御弁とは別に必ずロードチェック弁を配置しており、種々の弁要素が混在し、弁装置全体が大形化すると共に、構造が複雑となり、コスト高になるという問題があった。
【0008】
更に、上記従来技術では、油圧アクチュエータが油圧シリンダである場合、油圧シリンダが駆動するフロント装置等の可動部材の姿勢によっては、油圧シリンダにネガティブ負荷が作用し、キャビテーションが発生するおそれがある。
【0009】
例えば、油圧ショベルのアームシリンダにあっては、作業用アームをダンプ方向(上げ方向)に操作するときは、アームシリンダのロッド側に圧油を供給してシリンダを収縮し、作業用アームをクラウド方向(下げ方向)に操作するときは、アームシリンダのボトム側に圧油を供給しシリンダを伸長する。しかし、後者の場合、作業用アームが降下する際にアームの自重落下によってアームシリンダが強制的に伸長側へ駆動されるため、メータイン側であるボトム側では圧油の供給油量が不足し、ボトム室が負圧になるキャビテーションが発生する。
【0010】
また、他の高負荷アクチュエータとの複合駆動に際しては、低負荷側である該アーム用の方向切換弁のメータアウト配置の圧力制御弁の絞り動作によりメータアウト側のシリンダロッド室側の圧力が上昇すると共に、メータイン側のボトム室側の圧力が高負荷圧レベルとなるように分流制御されるので、上記のキャビテーションの問題はないものの、メータアウト側であるシリンダロッド室側の高エネルギーを有する高圧油が仕事することなくタンクヘ排出されており、大きなエネルギ損失を伴っていた。
【0011】
本発明の第1の目的は、比較的簡素化された構成で最高信号圧の検出路からの圧油の流出を阻止できる分流補償付きの方向切換弁装置を提供することである。
【0012】
本発明の第2の目的は、メータイン側が負圧になるようなアクチュエータ駆動時にはメータイン側のキャビテーションを防止し、高負荷アクチュエータとの複合駆動時にはエネルギー効率を向上する油圧再生回路を有する分流補償付き方向切換弁装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(1)上記第1及び第2の目的を達成するために、本発明は、油圧ポンプとアクチュエータとの間を接続すると共に、前記アクチュエータとタンクとを接続するように配置された方向切換弁を備えた分流補償付き方向切換弁装置において、前記方向切換弁と前記アクチュエータとを接続する一対のアクチュエータ通路上に配置され、メータイン側ではロードチェック機能を有し、メータアウト側では分流制御機能を有するよう機能兼用する一対の制御弁と、前記一対のアクチュエータ通路を前記一対の制御弁と前記アクチュエータとの間で接続する油圧再生回路とを備え、前記油圧再生回路を、前記一対のアクチュエータ通路の一方がメータイン側となる前記方向切換弁の切換操作時に開位置に切り換わる再生切換弁と逆止弁とで構成し、前記再生切換弁の切り換わりによりメータアウト側となる他方のアクチュエータ通路からの圧油を前記メータイン側となる一方のアクチュエータ通路に合流して供給可能に構成したものである。
【0014】
このように一対のアクチュエータ通路上に、メータイン側ではロードチェック機能を有し、メータアウト側では分流制御機能を有するよう機能兼用する一対の制御弁を配置することにより、別途ロードチェック弁を配置する必要がないことから弁構造が簡素化される。また、ロードチェック機能を有する制御弁をアクチュエータ通路上に配置することにより、この制御弁より上流側の位置でメータイン絞りの下流圧力を信号圧として検出でき、アクチュエータに外力が作用した場合や油圧ポンプの吐出圧が駆動圧レベルに達しない場合など、アクチュエータ側から最高信号圧の検出路による圧油の流出を阻止できる。
【0015】
また、一対のアクチュエータ通路を上記の一対の制御弁とアクチュエータとの間で接続する油圧再生回路を設けることにより、メータイン側が負圧になるようなアクチュエータ駆動時には、メータアウト側配置の制御弁の開度の遮断若しくは絞り制限状態により、メータアウト側のアクチュエータ通路からの圧油が、上記油圧再生回路の再生切換弁、逆止弁を介してメータイン側のアクチュエータ通路へ還流されて、負圧が解消されキャビテーションの発生が抑えられる。
【0016】
また、他の高負荷アクチュエータとの複合駆動に際しては、分流制御のために作動するメータアウト側配置の制御弁の開度の絞り制限状態によるメータアウト側のアクチュエータ通路の高圧油が、油圧再生回路の再生切換弁、逆止弁を介してメータイン側のアクチュエータ通路へ還流されて、高エネルギを再生利用してエネルギ効率が向上するとともに、低負荷側アクチュエータ速度が向上して作業機の複合作業性能が改善される。
【0017】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記再生切換弁を、前記メータイン側となる一方のアクチュエータ通路に配置された前記制御弁の前後差圧の変化により切り換える構成とする。
【0018】
このように再生供給を行うべき場合の方向切換弁の操作状況を、直接的なスプール切り換え動作あるいは操作信号ではなく、方向切換弁のメータイン絞り下流側配置のロードチェック機能を有する制御弁の前後差圧の変化により判断し、再生切換弁を切り換えることにより、方向切換弁本体ケーシングに新たなポートを増設したり、方向切換弁スプールに再生切換ノッチを形成したりする必要はなくなり、かつ制御弁の前後差圧は方向切換弁装置の内部信号であるため、信号回路の引き回しも容易であり、このため装置全体が大型化せず、比較的簡素化された構成で再生機能を果たし得る方向切換弁装置とすることができる。
【0019】
(3)また、上記(1)において、前記再生切換弁を、前記一方のアクチュエータ通路がメータイン側となる前記方向切換弁の切り換え用操作パイロット圧により切り換える構成としてもよい。
【0020】
これによっても、一対のアクチュエータ通路の一方がメータイン側となる方向切換弁の切換操作時に再生切換弁を開位置に切り換えることができる。
【0021】
(4)更に、上記(1)において、好ましくは、前記一対の制御弁は、開弁方向に第1制御圧が付与され閉弁方向に第2制御圧と第1ばねの力が付与されるノーマルクローズ形の弁であり、前記一対の制御弁より上流側の位置で前記方向切換弁の一対のメータイン可変絞りの下流圧力を信号圧として検出する第1検出手段と、前記第1検出手段で検出された信号圧が他の信号圧よりも高いときそれを最高信号圧として検出する第2検出手段と、前記一対のアクチュエータ通路の圧力をアクチュエータの自己圧として検出する第3検出手段と、前記方向切換弁の切換操作時に、前記一対の制御弁の両方に前記第1制御圧として前記第1検出手段で検出した信号圧を導く第1信号切換伝達手段と、前記方向切換弁の切換操作時に、前記一対の制御弁のうち、前記メータイン側となるアクチュエータ通路に配置された制御弁に前記第2制御圧として前記第3検出手段で検出した自己圧を導き、前記メータアウト側となるアクチュエータ通路に配置された制御弁に前記第2制御圧として前記第2検出手段で検出した最高信号圧を導く第2信号切換伝達手段とを更に備えるものとする。
【0022】
このように第1信号切換伝達手段により一対の制御弁の両方に第1制御圧として第1検出手段で検出した信号圧を導き、第2信号切換伝達手段により方向切換弁の切換操作時に、メータイン側配置の制御弁に第2制御圧として第3検出手段で検出した自己圧を導き、メータアウト側配置の制御弁に第2制御圧として第2検出手段で検出した最高信号圧を導くことにより、方向切換弁の作動に連動して、メータイン側配置の制御弁はロードチェック機能を発揮し、メータアウト側配置の制御弁は分流制御機能を発揮し、一対の制御弁はロードチェック機能と分流制御機能とを機能兼用するものとなる。
【0023】
(5)また、上記(4)において、前記第2検出手段は、前記前記第1検出手段で検出した信号圧が導かれる信号路から前記最高信号圧の検出路へのみ開放動作可能に接続され、かつ弁体を閉弁方向に付勢する第2ばねを備え圧力発生手段としても機能するチェック弁機構を有し、前記チェック弁機構の第2ばねによる開放差圧を、前記制御弁の第1ばねによる開放差圧より大きく設定すると共に、前記最高信号圧の検出路を絞りを設けたドレン通路を介してタンクへ接続し、前記再生切換弁は、開弁方向作動の第1受圧部と、閉弁方向作動の第2受圧部及び第3ばねとを有し、前記メータイン側となるアクチュエータ通路に配置された前記制御弁の上流側圧力を前記第1受圧部に導き、前記御御弁の下流側圧力を前記第2受圧部に導く構成とし、前記再生切換弁の第3ばねによる開放差圧を前記制御弁の第1ばねによる開放差圧と同等かそれ以下に設定する。
【0024】
このように第1ばねと第2ばねとの関係を設定することにより、方向切換弁の単独操作時(又は複合操作時の最高負荷駆動側)のメータアウト側配置の制御弁は必ず全開放状態となって、当該メータアウト側配置の制御弁による必要以上の圧力損失の増加を防止することができる。
【0025】
また、再生切換弁に第1及び第2受圧部と第3ばねを設け、第1及び第2ばねと第3ばねの関係を上記のように設定することにより、メータイン側が負圧になるようなアクチュエータ駆動の場合や他の高負荷アクチュエータとの複合駆動に際して、再生切換弁はメータイン側配置の制御弁の前後差圧の変化により開位置に切り換わるものとなる。
【0026】
(6)更に、上記(1)において、好ましくは、前記再生切換弁及び逆止弁は、再生切換弁の弁体内に逆止弁の弁体を内蔵した再生弁装置として構成する。
【0027】
これにより再生切換弁と逆止弁を小型の再生弁装置で構成でき、方向切換弁装置を更に小型化できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0029】
図1は本発明の第1の実施形態による油圧再生回路を有する分流補償付きの方向切換弁装置を示すものである。
【0030】
図1において、符号70,71は本実施形態の方向切換弁装置であり、これら方向切換弁装置70,71は、それぞれ、油圧ポンプの1の吐出路3からの並列油路4に設けられる方向切換弁50,50を有すると共に、方向切換弁50,50は、それぞれ、一対のアクチュエータ通路11,12を介してアクチュエータ(油圧シリンダ)6,7に並列接続されている。また、方向切換弁50,50からの排出路10a,10bは、共通のタンクライン10を介してタンク5へ接続されている。方向切換弁50,50は操作パイロット圧(以下単にパイロット圧という)61−1,62−2あるいは61−7,62−7により切換操作されるパイロット操作方式である。以下、方向切換弁装置70について詳細を説明するが、方向切換弁装置71も同様である。
【0031】
方向切換弁装置70において、方向切換弁50のアクチュエータ通路11,12上には一対の制御弁21a,21bが設けられ、これら制御弁21a,21bはアクチュエータ通路11,12の一部である流路13a,13bを介して方向切換弁50のメータイン絞り20a,20bの下流側に接続されている。
【0032】
また、方向切換弁50は、その切り換え操作時にメータイン絞り20a,20bの下流側の圧力を検出する信号路15a,15bと、方向切換弁50の操作中立時にタンク5に接続される信号路15cとを有し、アクチュエータ6又は7の負荷圧対応の信号圧として、方向切換弁50の切り換え操作時はメータイン絞り20a,20bの下流側の圧力が信号路15a又は15bにより信号路14に導かれると共に、方向切換弁50の操作中立時は信号路15cによりタンク圧が信号路14に導かれる構成となっている。更に、信号路14には予張されたばね26を備えるチェック弁25が最高信号圧検出路30側に開放動作可能なように接続され、このチェック弁25により検出路30で最高信号圧が検出される。検出路30には、絞り33を介してタンク5へ接続されるドレン通路30cが形成されている。
【0033】
検出路30で検出された最高信号圧は油圧ポンプ1の傾転制御部2に導かれ、この傾転制御部2により油圧ポンプ1の吐出圧が当該最高信号圧(≒最高負荷圧)よりも一定圧力だけ高くなるように油圧ポンプ1の吐出容量を制御する、一般にロードセンシング制御と呼ばれる可変容量制御が行われる。また、検出路30で検出された最高信号圧は油圧ポンプ1の吐出路3に接続されたアンロード弁72にも導かれ、方向切換弁50,50の操作中立時、油圧ポンプ1の吐出圧をアンロード状態とする。更に、上記のドレン通路30cにより、各方向切換弁50の操作中立時、油圧ポンプ1のロードセンシング制御に係る最高信号圧をアンロード状態とする。
【0034】
上記一対のアクチュエータ通路11,12に備えられた一対の制御弁21a,21bはノーマルクローズ形であって、かつ制御弁21a,21bの開弁方向作動の受圧部に信号路14に接続された第1信号路22a,22bが接続され、開弁方向に制御力が付与されており、制御弁21a,21bの閉弁方向作動の受圧部に第2信号路23a,23bが接続され、ばね24と共に、閉弁方向の制御力が付与される。
【0035】
更に、パイロット圧61−1,62−2あるいは61−7,62−7により方向切換弁50の切り換え動作に連動して作動する信号切換弁51a,51bが設けられており、この信号切換弁51a,51bにより第2信号路23a,23bは、方向切換弁50の切り換え動作に伴って、上記アクチュエータ通路11あるいは12に接続した信号路31あるいは32と上記最高信号圧検出路30に接続した信号路30aあるいは30bとの何れか一方に選択的に接続され、このとき方向切換弁50の切り換え作動に伴いメータイン側となったアクチュエータ通路11あるいは12上の制御弁21aあるいは21bの第2信号路23aあるいは23bには、当該アクチュエータ通路に接続された信号路31あるいは32を介して自己圧が導かれ、メータアウト側となったアクチュエータ通路12あるいは11上の制御弁21bあるいは21aの第2信号路23bあるいは23aには、上記最高信号圧検出路30に接続された信号路30bあるいは30aを介して最高信号圧が導かれる。また、方向切換弁50の操作中立時には、これら一対の制御弁21a,21bの第2信号路23a,23bは、当該制御弁が備わるアクチュエータ通路11,12に接続したそれぞれの信号路31,32を介してそれぞれの自己圧が導かれる。
【0036】
ここで、チェック弁25のばね26の予張力は、制御弁21a,21bのばね24の予張力より大きくなるように設定されている。これにより制御弁21a,21bがノーマルクローズ形であり、閉弁方向に最高信号圧が作用する構成になっていても、信号路22a,22bに信号圧が導かれると制御弁21a,21bが確実に開くようになっている。
【0037】
また、アクチュエータ7側の方向切換弁装置71において、一対のアクチュエータ通路11,12間には、アクチュエータ通路11,12を連絡する再生油路520と、この再生油路520に配置された再生切換弁521及び逆止弁522からなる再生弁装置523とを有する油圧再生回路519が設けられている。再生油路520は、アクチュエータ、即ち油圧シリンダ7を伸長駆動する際にメータイン側となるアクチュエータ通路11に制御弁21aの下流側で接続され、再生弁装置523の逆止弁522は、アクチュエータ通路11からアクチュエータ通路12への圧油の流れを阻止し、アクチュエータ通路12からアクチュエータ通路11へのみ連通可能とする構成となっている。
【0038】
再生弁装置523における再生切換弁521の一端には開弁方向作動の受圧部521aが設けられ、この受圧部521aには流路13aに接続した信号油路521cを介して制御弁21aの上流側の圧力が、再生切換弁521の開弁方向の制御力として付与されており、再生切換弁521の他端には、ばね521sと閉弁方向作動の受圧部521bが設けられ、受圧部521bにはアクチュエータ通路11に接続した信号油路521dを介して制御弁21aの下流側の圧力が、再生切換弁521の閉弁方向の制御力として付与され、これにより油圧シリンダ7の伸長駆動時、再生切換弁521には制御弁21aの前後差圧が制御信号圧として導かれる構成となっている。
【0039】
ばね521sの予張力は、負荷圧検出用の信号路14上に設けられたチェック弁25のばね26の予張力より小さな付勢力となるよう設定され、更に制御弁21a,21bを閉弁方向に付勢するばね24の予張力と同等あるいはそれ以下の付勢力となるよう設定されている。一例として、圧力換算で、ばね26の予張力が1bar、ばね24の予張力が0.5bar、ばね521sの予張力が0.5barに設定されている。これにより、再生切換弁521はメータイン側配置の制御弁21aの前後差圧の変化により開位置に切り換わるものとなる。
【0040】
以上のように構成した本実施形態の方向切換弁装置70,71の動作を説明する。
【0041】
方向切換弁50,50が図示の中立位置にあり、アクチュエータ6,7のいずれも駆動されていないときは、最高信号圧検出路30の圧力はドレン通路30cによりアンロードされ、タンク圧となっている。このため、油圧ポンプ1の吐出流量はレギュレータ2により最小流量(最小傾転)に制御されると共に、油圧ポンプ1の吐出圧はアンロード弁72によりタンク圧よりアンロード設定差圧分だけ高い最小圧力に制御されている。また、制御弁21a,21bはばね24の力により、アクチュエータ6,7の負荷圧がある場合には更にその負荷圧(自己圧)によって閉弁し、負荷保持機能を果たす。
【0042】
このような状態から、油圧シリンダ7を単独で伸長方向に駆動すべく、方向切換弁装置71の方向切換弁50にパイロット圧62−7を入力し、方向切換弁50及び信号切換弁51bを図示左方へ切り換え操作すると、油圧ポンプ1の吐出油は、並列油路4、方向切換弁50のメータイン絞り20bを経て流路13aへ導かれ、かつ信号路15aを介して当該メータイン絞り20bの下流圧が信号路14に導かれると共に、アクチュエータ通路11がメータイン側、アクチュエータ通路12がメータアウト側となり、流路13bが方向切換弁50のメータアウト絞り、排出路10b、タンクライン10を経てタンク5へ接続される回路が形成される。
【0043】
この方向切換弁50の切り換え動作によりメータイン側となった制御弁21aの第1信号路22aは信号路14と接続しており、第2信号路23aは信号切換弁51aを介してメータイン側の通路11と接続した信号路31と接続され、よって制御弁21aは、この制御弁21aの前後の圧力が受圧作用する構成となって、いわゆるロードチェック弁として機能可能となる。
【0044】
これと同時に、この方向切換弁50の切り換え動作によりメータアウト側となった制御弁21bの第1信号路22bは信号路14と接続しており、第2信号路23bは信号切換弁51bを介して最高信号圧検出路30に接続した信号路30bと接続される。
【0045】
ここで、この方向切換弁50の切り換え操作の最初の時点では油圧ポンプ1の吐出圧は上記のように最小圧力にあり、アクチュエータ6を駆動できる圧力にはない。このため、ロードチェック弁として働く制御弁21aは閉弁したままである。
【0046】
また、この状態で流路13aの圧力が信号路15aを介して信号路14に導かれ、ばね24の予張力に打ち勝って制御弁21bが開弁すると同時に、ばね26で予張されていたチェック弁25を開き、その圧力が検出路30に最高信号圧として検出される。この検出路30の圧力は傾転制御装置2及びアンロード弁72に導かれ、油圧ポンプ1の吐出圧力が上昇する。
【0047】
このようにして油圧シリンダ7側のアクチュエータ通路11からの圧力(負荷圧)ではなく直接油圧ポンプ1からの圧油がもたらされてロードセンシング制御に係る最高信号圧が上昇し始める。この上昇した油圧ポンプ1の吐出圧は再び流路13aへ導かれ、更に検出路30で最高信号圧として検出され、油圧ポンプ1の吐出圧は更に上昇する。このことが繰り返され油圧ポンプ1の吐出圧が油圧シリンダ7を伸長駆動するに足る圧力まで上昇すると、ロードチェック弁としての制御弁21aを開放させて油圧シリンダ7の意図した伸長駆動ができる。
【0048】
ここで、メータイン側配置となっている制御弁21aは、油圧ポンプ1からの圧油供給のためにばね24の付勢力に打ち勝つ圧油流れに伴う圧力降下を生じており、したがって、油圧再生回路519におては、上記のように制御弁21aの上流側の圧力が開弁方向の制御力として付与され、ばね24の予張力と同等以下に予張力を設定したばね521sの付勢力と共に、制御弁21aの下流側の圧力が閉弁方向の制御力として付与される再生切換弁521は、図示上方へ切り換わり、再生油路520及び逆止弁522を介してアクチュエータ通路12とアクチュエータ通路11とが連通接続可能な回路が形成される。
【0049】
そしてこのとき、もし油圧シリンダ7が油圧ショベルのアームシリンダであり、作業用アームが自重落下するような場合は、油圧ポンプ1からの圧油供給が追いつかなくなり、シリンダ7のボトム室側であるメータイン側のアクチュエータ通路11に負圧が発生しようとする。
【0050】
このような場合、メータイン側配置の制御弁21aの上流側の圧力(つまりメータイン絞り20bの下流圧)は、制御弁21aを開弁させる圧力差はあるが小さくなり、例えば制御弁21aの全開放状態で約3bar以下となる。一方、この制御弁21aの上流側の圧力はチェック弁25、検出路30を経て絞り33によりタンクライン10へ接続されており、このタンクライン10の圧力は、通常約3〜5barの圧力に加圧されている。したがって、メータアウト側配置の制御弁21bには、これらの圧力が開閉方向の制御力として付与されると共に、ばね24が閉弁方向に付勢しているので、メータアウト側配置の制御弁21bは、アクチュエータ通路12から流路13bに至る開口を絞り制限若しくは遮断し始めて、当該アクチュエータ通路12の圧力が上昇し、この結果、逆止弁522が開放するので、メータアウト側のアクチュエータ通路12からメータイン側のアクチュエータ通路11へ直ちに圧油が還流する。したがって、メータイン側のアクチュエータ通路11内の負圧が解消されてキャビテーションが発生することはない。
【0051】
また、油圧シリンダ7を単独で収縮方向に駆動すべく、方向切換弁装置71の方向切換弁50にパイロット圧61−7を入力し、方向切換弁50及び信号切換弁51aを図示右方へ切り換え操作した場合も同様であり、油圧シリンダ7の意図した収縮駆動をすることができる。ただし、この場合は、油圧再生回路519の再生切換弁521は動作しない。
【0052】
なお、単独操作時(又は後述する複合操作時の最高負荷駆動側)のメータアウト側配置となる制御弁21a又は21bは、この制御弁のばね24とチェック弁25のばね26との上述の予張力の大小関係によって、必ず全開放状態となって、当該メータアウト側での制御弁による必要以上の圧力損失の増加を防止することができる。
【0053】
次に例えば、複合駆動を意図し、油圧シリンダ7の単独での例えば伸長方向の操作状態から、更にアクチュエータ6を伸長方向に駆動すべく方向切換弁装置70の方向切換弁50を操作したとする。この時、アクチュエータ6の負荷圧力が、油圧シリンダ7の負荷圧力よりも高いものとする。
【0054】
アクチュエータ6の伸長方向の駆動に対応した方向切換弁50の切り換え操作により、方向切換弁装置70のアクチュエータ通路11がメータイン側、アクチュエータ通路12がメータアウト側となって回路が構成されると共に、この切り換え操作に連動して制御弁21a,22bの各信号路の接続が上記の方向切換弁装置71の場合と同様になされる。
【0055】
また、油圧ポンプ1は上記のように低負荷側アクチュエータである油圧シリンダ7の負荷圧を基にした吐出圧にあり、したがって、アクチュエータ6側のロードチェック弁としての制御弁21aは、この複合操作開始直後は開放できず、よって方向切換弁50のメータイン絞り20bの下流の流路13aには油圧ポンプ1の吐出油が直接導かれ、流路13aの圧力が油圧ポンプ1の吐出圧まで上昇すると共に、この圧力は信号路15a,14、検出用チエック弁25を介して検出路30へも導かれるので、最高信号圧が上昇し始めて、ロードセンシング制御による油圧ポンプ1の吐出容量制御が再調整される。
【0056】
また、このとき、アクチュエータ6のメータアウト側となるアクチュエータ通路12に備わる制御弁21bは、上述の通りばね24とばね26の予張力の大小関係により開放作動する。これと同時に、低負荷側であるアクチュエータ7のメータアウト側となるアクチュエータ通路12上の制御弁21bにおいては、上昇した最高信号圧が検出路30に接続した信号路30bを介して、制御弁21bの閉弁方向作動の受圧部に接続した信号路23bに導かれるので、当該メータアウト側のアクチュエータ通路12からの戻り油は制御弁21bで絞られ、低負荷側アクチュエータであった油圧シリンダ7の負荷圧が上記最高信号圧と概ね等しくなるように上昇制御され、結果的には、油圧ポンプ1の吐出圧が高負荷側のアクチュエータ6の駆動圧レベルまで上昇する。
【0057】
このようにメータアウト側配置となった方向切換弁装置71の制御弁21bは、方向切換弁50の切り換え方向に対応したメータイン絞りの下流側の圧力、すなわち油圧シリンダ7の負荷圧が概ね最高負荷圧と等しくなるようにメータアウト側で排出制御しており、これにより負荷圧の異なるアクチュエータ6,7の複合駆動の場合でも、制御弁21bの作用によって低負荷側アクチュエータである油圧シリンダ7からタンクラインヘの通路面積制限により、油圧ポンプ1の吐出圧が高負荷側のアクチュエータ6の駆動圧レベルまで上昇できるので、各方向切換弁50,50のメータイン絞りの開口面積比に応じて油圧ポンプ1の吐出流量を分配することができる。
【0058】
また、このとき、低負荷側アクチュエータである油圧シリンダ7のメータアウト側通路12とメータイン側通路11とを連絡する油圧再生回路519では、再生切換弁521は、当該弁装置71のメータイン側配置の制御弁21aの前後圧力がそれぞれの信号路521c,521dを介して導かれて連通位置に切り換わっており、メータアウト側配置の制御弁21bの開口量絞り制限により高圧力となるメータアウト側通路12から、再生油路520、再生切換弁521、逆止弁522を介してメータイン側通路11へ至る回路が形成される。よって、メータアウト側通路12の高圧油をメータイン側通路11へ還流し、エネルギ効率が向上すると共に、油圧シリンダ7への供給流量が再生流量分増大し、油圧シリンダ7の速度が増大するので、複合駆動に伴う低負荷アクチュエータである油圧シリンダ7の速度低下が抑えられて、作業機の複合作業性能が向上する。
【0059】
以上のように本実施形態によれば、アクチュエータ6,7に外力が作用した場合や、方向切換弁50,50の操作開始時に油圧ポンプ1の吐出圧がまだアクチュエータ6,7の駆動圧レベルに達しない場合などには、信号路15a,15bによりメータイン絞りの下流側でかつロードチェック弁となる制御弁21a又は21bの上流側の圧力を信号圧として検出するので、アクチュエータ側から最高信号圧検出路30に接続したドレン通路30cを介した圧油の流出が阻止でき、したがって作業機の作動劣化、作業性・安全性劣化を防止できる。
【0060】
また、上記の通り、方向切換弁50,50の作動に連動し、アクチュエータ通路11,12上に配置した一対の制御弁21a,21bのうち、メータイン側となったアクチュエータ通路上の制御弁はロードチェック弁として、メータアウト側となったアクチュエータ通路上の制御弁は分流制御弁として兼用機能するので、従来あった専用のロードチェック弁が不要となり、弁構造が大幅に簡素化される。
【0061】
更に、以上のようにメータイン側でロードチェック機能を有し、メータアウト側で分流制御機能を有するよう機能兼用する一対の制御弁21a,21bを有する方向切換弁装置71において、一対の制御弁21a,21bとアクチュエータ7との間で一対のアクチュエータ通路11,12を接続する油圧再生回路519を設けたので、メータイン側が負圧になるようなアクチュエータ駆動時や高負荷アクチュエータとの複合駆動に際して、メータアウト側配置の制御弁21bの開度の遮断もしくは絞り制限状態によるメータアウト側通路12の高圧油を、油圧再生回路519を介してメータイン側通路11へ還流することができ、したがって、キャビテーションの発生を防止するとともに、エネルギ効率ならびに作業性能を向上することができる。
【0062】
そして、再生供給を必要とする操作状況を、方向切換弁50の操作に連動したアクチュエータ通路11上の制御弁21aの前後差圧の変化により判断して再生切換弁521を開放動作するので、再生要求を必要とする操作状況を判断するための特別な手段を配置する必要がなく、装置構成を簡素化できる。
【0063】
図2に、上述した図1の油圧回路図に示す油圧再生回路519の再生弁装置523の構造の一例を示す。図中、図1に示す部材と同等部分には同一符号を付けて説明を省略する。
【0064】
図2において、100は方向切換弁装置71の本体ケーシングであり、本体ケーシング100内にスプール孔400が設けられ、このスプール孔400に再生切換弁521の弁体410が密封摺動可能に嵌挿されている。
【0065】
本体ケーシング100内のスプール孔400の周囲には、再生油路520のアクチュエータ通路11側部分である流路520bが接続されるポート401と、再生油路520のアクチュエータ通路12側部分である流路520aが接続されるポート402と、制御弁21aの上流側(流路13a)と接続する油路521cが接続される信号ポート403とが設けられている。
【0066】
再生切換弁521の弁体410内には孔411、流路413、流路414が設けられ、孔411内には、流路413から流路414への圧油の流れは許し、流路414から流路413への圧油の流れを阻止する逆止弁522の弁体420が挿嵌されている。また、孔411の図示上側の開放端にはプラグ430が挿入固定され、逆止弁522の弁体420との間に背圧室412が形成されている。背圧室412には弁体420を閉弁方向に付勢する弱いばね522sが配置されている。このように再生切換弁521の弁体410に逆止弁522の弁体420が内蔵されている。そして、再生切換弁521の弁体410の一端は信号ポート403に臨み、受圧部521aを形成している。
【0067】
一方、スプール孔400は本体ケーシング100の図示上側で開放形成され、この開放端は本体ケーシング100に固定されたフランジ440により閉鎖され、固定プラグ430とフランジ440との間に信号ポート404が形成されている。信号ポート404内には、再生切換弁521の弁体410を閉弁方向に付勢するばね521sが配置されている。また、固定プラグ430内には油路431が形成され、逆止弁522の弁体420内には油路421が形成され、信号ポート404は、油路431、背圧室412、油路421を経て再生切換弁521内の流路414と連通している。そして、再生切換弁521の弁体410の固定プラグ430側の端部は信号ポート404に臨み、受圧部521bを形成している。
【0068】
更に、再生切換弁521の弁体410内の流路414とポート401は常時連通接続されると共に、流路413とポート402とは、弁体410の図示上方への移動にともない遮断状態から連通接続状態へと切り換わり、図1に示したノーマルクローズド型の切換弁構成となる。
【0069】
このように構成された再生切換弁521の弁体410には、ポート403に導かれた制御弁21aの上流側の圧力による開弁方向の制御力と、ばね521sとポート404に導かれた通路11の圧力、即ち制御弁21aの下流側の圧力による閉弁方向の制御力とが付与される。そして、再生切換弁521の弁体410内には、流路413と流路414とを連通・遮断する逆止弁522の弁体420が備えられている。
【0070】
従って、再生切換弁521は、再生供給を必要とする方向切換弁50の操作状況を、再生切換弁521の操作に連動したメータイン通路11上の制御弁21aの前後差圧により判断して開閉作動するものとなり、逆止弁522は通路11から通路12への圧油流れを阻止し、通路12から通路11へのみ圧油を合流供給するものとなる。
【0071】
そして、再生弁装置523は、再生切換弁521の弁体410内に逆止弁522の弁体420を内蔵させたので、再生弁装置523が小型化し、油圧再生回路519を有する方向切換弁装置71を更に小型化できる。
【0072】
図3に、上述の図2に示した構成の再生弁装置523による再生油圧回路519を有する方向切換弁装置71全体の構造の一例を示す。なお、図1及び図2と同等の部分には同一符号を付し詳述しない。
【0073】
図3において、方向切換弁装置71の本体ケーシング100には、第1スプール孔101が設けられ、スプール131が嵌挿される。
【0074】
また、本体ケーシング100の第1スプール孔101の周囲には、油圧ポンプ1の吐出路3に接続するポンプポート104a,104bと、アクチュエータポート105a,105bと、タンクポート106a,106bと、信号圧ポート110とが設けられ、スプール131の各ランド部には、メータイン絞り140a,140bと、メータアウト絞り141a,141bとがそれぞれ形成され、メータイン絞り140a,140bはポンプポート104a,104bとアクチュエータポート105a,105bとを、メータアウト絞り141a,140bはアクチュエータポート105a,105bとタンクポート106a,106bとを、それぞれ遮断・連通接続するよう構成される。
【0075】
また、スプール131内には軸方向の油孔132,133が形成され、油孔132には径方向の細孔132a,132b,132cが、油孔133には径方向の細孔133a,133b,133cが、それぞれ連通形成され、このうち細孔132aと133aは上記アクチュエータポート105aと105bに、細孔132bと133bは上記信号圧ポート110に、細孔132cと133cは上記タンクポート106aと106bに、それぞれスプール131の作動状況に応じて連通・遮断するよう接続される。
【0076】
上記信号圧ポート110は、信号路14を経てばね26を備えるチェック弁25の弁体25vを介して検出孔206に連絡される共に、この検出孔206は本体ケーシング100を貫通し、他の方向切換弁装置の本体ケーシングに形成された同様な検出孔に接続され、最高信号圧検出路30を形成している。
【0077】
更に、本体ケーシング100内には一対の第2スプール孔201a,201bが設けられ、制御弁21a,21bの弁体210a,210bが嵌挿される。
【0078】
本体ケーシング100の第2スプール孔201a,201bの周囲には、上記アクチュエータポート105a,105bにそれぞれ流路13a,13bを介し連絡接続される第1補助ポート202a,202bと、アクチュエータ通路11,12にそれぞれ連絡接続される第2補助ポート203a,203bとが設けられ、それぞれの制御弁弁体210a,210bのランド部に形成される絞り部により、上記ポート202aと203aと、及び上記ポート202bと203bとは連通・遮断される。
【0079】
制御弁弁体210a,210bの端部には開弁方向作動の共通の第1受圧室204と、ばね24が備えられる閉弁方向作動の第2受圧室205a,205bとが設けられ、第1受圧室204は信号路14を介し上記信号圧ポート110に連絡接続され、第2受圧室205a,205bは信号路23a,23bを介し、後述するそれぞれの上記信号切換ポート308a,308bに連絡接続される。
【0080】
本体ケーシング100の両側部にはスプール131用のパイロット受圧室303a,303bを形成したパイロットキャップ300a,300bが装着されている。また、パイロットキヤップ300a,300b内にはそれぞれ第3スプール孔302a,302bが設けられ、信号切換弁スプール151a,151bがそれぞれ嵌挿される。更に、キャップ300a,300b内には、信号路31,32を介しアクチュエータ通路11,12に接続されるポート307a,307bと、上記の第2信号路23a,23bを介し制御弁弁体210a,210bの第2受圧室205a,205bに接続されるポート308a,308bと、信号路30a,30bを介し最高信号圧の検出路30に接続されるポート309a,309bとが、それぞれ形成されている。
【0081】
スプール151a,151bの一端は、それぞれのパイロット圧61−7,62−7の受圧室303a,303bに信号路301a,301bを介し連絡接続される受圧室304a,304bに、他端はタンクドレンに接続したポート154a,154bに連絡接続される受圧室305a,305bに配置されると共に、スプール151aのランド部にノッチ152a,153aが形成され、ノッチ152aはポート307aとポート308aとを、ノッチ153aはポート309aとポート308aとを、スプール151aの作動状況に応じて連通・遮断するよう接続し、またスプール151bのランド部にノッチ152b,153bが形成され、ノッチ152bはポート307bとポート308bとを、ノッチ153bはポート309bとポート308bとを、スプール151bの作動状況に応じて連通・遮断するよう接続する構成となっている。
【0082】
以上の図3に示す弁構造において、図1に示す各油路又は通路との対応関係は次のようである。
【0083】
並列油路4:ポンプポート104a,104
方向切換弁8:スプール131
信号切換弁51a:スプール151a
信号切換弁51b:スプール151b
信号路15a:細孔133a、油孔133、細孔133b
信号路15b:細孔132a、油孔132、細孔132b
信号路15c:細孔132c,133c、油孔132,133、細孔132b,133b
メータイン絞り20a,20b:メータイン絞りノッチ140b,140a
制御弁21a,21b:制御弁弁体210a,210b
チェック弁25:チェック弁弁体25v
そして、図2で説明したように、本体ケーシング100内には、再生弁装置523のスプール孔400が形成され、再生切換弁521の弁体410が嵌挿されており、スプール孔400の周囲には、油圧シリンダ7のボトム室に連絡するアクチュエータ通路11に接続する流路520bが接続されるポート401と、油圧シリンダ7のロッド室に連絡するアクチュエータ通路12に接続する流路520aが接続されるポート402と、スプール131のメータイン絞り140aの下流側に配置される制御弁弁体210aの上流側の第1補助ポート202aと接続する信号路521cが接続される信号ポート403とが設けられている。再生弁装置523のその他の構成については、図2で説明した通りであり、ここでの説明は省略する。
【0084】
このように構成した図3の方向切換弁装置71の動作を説明する。
【0085】
スプール131が図示中立状態である時、ポート110は細孔132b、油孔132、細孔132cを介して、また細孔133b、油孔133、細孔133cを介して、ポート106a,106bと連通接続し、よって信号路14及び制御弁210a,210bの第1受圧室204にはタンク圧が導かれており、スプール151aのポート308aはノッチ152aを介しポート307aと、スプール151bのポート308bはノッチ152bを介しポート307bと、それぞれ連通接続し、よって制御弁弁体210aの第2受圧室205aにはアクチュエータ通路11の自己圧が、制御弁弁体210bの第2受圧室205bにはアクチュエータ通路12の自己圧が、それぞれが導かれる。
【0086】
したがって、中立時の信号圧をタンク圧とし、ロードセンシング御御に係る最高信号圧をアンロード状態とすることができる。また、制御弁弁体210a,210bは、それぞれに導かれた自己圧とばね24による閉弁方向の制御力で付与されて、第1補助ポート202a,202bと第2補助ポート203a,203bとをそれぞれ遮断している。
【0087】
このような状態から、アクチュエータ、即ち油圧シリンダ7を単独で伸長方向に駆動すべくパイロット圧62−7を入力し、図示左方へスプール131をストロークしたとすると、油圧ポンプ1の吐出油は、ポート104a、メータイン絞りノッチ140aを経てポート105a、流路13a、第1補助ポート202aへ導かれ、かつスプール131内の細孔132a、油孔132、細孔132bを介して当該メータイン絞りノッチ140aの下流圧がポート110、信号路14に導かれるると共に、アクチュエータ通路11がメータイン側、通路12がメータアウト側となり、流路13bがメータアウト絞りノッチ141b、排出路10b、タンクライン10を経てタンク5へ接続される回路が構成される。
【0088】
この時、スプール131のストロークに応じてメータイン側となった制御弁弁体210aの第2受圧室205aには、スプール151aのノッチ152aと153aに対して操作中立時と同様のポート間の連通・遮断状態が維持されて、通路11の自己圧が導かれると共に、メータアウト側となった制御弁弁体210bの第2受圧室205bには、ノッチ152bによるポート307bとポート308bとの連通が遮断され、ノッチ153bによりポート309bとポート308bとが連通することによって、検出路30の最高信号圧が導かれる。
【0089】
また、油圧シリンダ7を単独で収縮方向に駆動すべくパイロット圧61−7を入力し、図示右方ヘスプール131をストロークした場合も同様である。
【0090】
したがって、方向切換弁のパイロット圧62−7,61−7に応じた信号切換弁スプール151b,151aの切換動作により、一対の制御弁スプール210a,210bに対する信号切換が達成でき、図1に油圧回路図で示す方向切換弁装置と同等の機能が実現できるので、メータイン側制御弁スプールはロードチェック弁として、メータアウト側制御弁スプールは分流制御弁としてそれぞれ機能することができる。
【0091】
また、油圧再生回路519においては、図2で説明したように、再生弁装置523の再生切換弁521に対し、図1で示したのと同様に開閉方向の制御力が付与され、更に逆止弁522は通路12から通路11への圧油の流れを許し、逆方向の流れは阻止するものとなる。
【0092】
したがって、図1で説明したように、キャビテーションの発生を防止できるとともに、複合駆動時のエネルギ効率の向上、作業性能め向上を図ることができ、更に、図2で説明したように、逆止弁を内蔵した再生弁装置として、小型化を図った再生油圧回路を有する方向切換弁装置が提供できる。
【0093】
図4に、本発明の第2の実施形態による再生油圧回路を有する分流補償付きの方向切換弁装置を油圧回路図で示す。図1との相違は、油圧再生回路の再生切換弁の開閉のための制御力が、方向切換弁の特定方向の操作パイロット圧による開弁方向の制御力として付与され、ばね付勢力を閉弁方向の制御力として付与される再生切換弁として構成したことである。以下、この点について説明し、その他の構成は、図1と同等であり、これらには同一の符号を付して詳述しない。
【0094】
図4において、方向切換弁装置71Aの一対のアクチュエータ通路11,12にはこれら通路を接続する油圧再生回路519Aが設けられ、油圧再生回路519Aは再生油路520上を有し、再生油路520上には、再生切換弁521Aと、通路11から通路12への圧油流れを阻止し、通路12から通路11へのみ連通可能な逆止弁522とから成る再生弁装置523Aが配置されている。
【0095】
再生切換弁521Aの一端には開弁方向作動の受圧部521eが設けられ、受圧部521eには油路521fを介して方向切換弁50を図示左方に駆動するパイロット圧62−7が再生切換弁521の開弁方向の制御力として付与されており、再生切換弁521の他端にはばね521sが設けられ、バネ521sの付勢力が再生切換弁521の閉弁方向の制御力として付与されている。
【0096】
このように再生供給されるべき方向切換弁50の特定方向の操作状況を、当該方向切換弁50のパイロット圧62−7により判断し開閉動作する再生切換弁521Aと、逆止弁522とで再生油圧回路519Aの再生弁装置523Aを構成したので、図1の実施形態と同様に、アーム用の油圧シリンダ7の伸長駆動に際したキャビテーションの発生を防止できるとともに、低負荷側となる複合駆動の際のエネルギ効率が向上し、アクチュエータ速度が増大して複合作業性能が改善できる油圧再生回路を有した方向切換弁装置が提供できる。
【0097】
図5に上述の図4の構成の再生弁装置623Aによる再生油圧回路519Aを有する方向切換弁装置71Aの構造の一例を示す。図5中、図3及び図4と同等の部分には同一符号を付してある。ここで、再生油圧回路に係る構成を除く方向切換弁としての図3のものとの相違は、アクチュエータ通路に備わる一対の制御弁の閉弁方向の制御圧力の選択切換を行う信号切換弁スプール151a,151bの配置が、図3では方向切換弁のメインスプール131のパイロット圧が導かれるパイロットキャップ300a,300bに内蔵配置される構成から、図5では方向切換弁装置の本体ケーシング100内に配置されることにある。
【0098】
図5において、本体ケーシング100内には、第3スプール孔102a,102bが設けられ、これらスプール孔102a,102bに信号切換弁スプール151a,151bがそれぞれ嵌挿される。
【0099】
スプール151a,151bの一端は、それぞれのパイロット圧61−7,62−7の受圧室159a,159bに、他端はタンクドレンに接続したポート154a,154bに配置されると共に、スプール151aのランド部にノッチ152a,153aが形成され、ノッチ152aは通路11とポート108aとを、ノッチ153aは通路30aを介し検出路30と接続するポート109aとポート108aとを、スプール151aの作動状況に応じて連通・遮断するように接続し、またスプール151bのランド部にはノッチ152b,153bが形成され、ノッチ152bは通路12とポート108bとを、ノッチ153bは通路30bを介し検出路30と接続するポート109bとポート108bとを、スプール151bの作動状況に応じて連通・遮断するよう接続する構成になっている。
【0100】
更に、本体ケーシング100内のスプール孔102a,102bと同一軸上に形成されるスプール孔500には、弁端部がポート154a,154bに配置されて上記スプール151a,151bの端部と当該ポート内で当接し合う再生切換弁スプール510が嵌挿されている。また、本体ケーシング100内の上部壁面で開口する孔501には再生逆上弁の弁体515が嵌挿され、孔501の開放端は本体ケーシング100に固定されたフランジ516により閉鎖されている。
【0101】
スプール孔500の周囲には、油圧再生回路を構成するためのポート502,503が形成され、孔501の周囲にはポート504が形成され、ポート502は再生油路520aを介しアクチュエータ通路12と連絡し、ポート504は再生油路520bを介してアクチュエータ通路11と連絡し、ポート503とポート504とは再生逆上弁の弁体515により遮断・連通される。
【0102】
スプール151aの受圧室159a内に位置する端部はばね受け511aを介してばね512aのばね力が与えられ、スプール151bの受圧室159b内に位置する端部も、同様に、ばね受け511bを介してばね512bのばね力が与えられている。
【0103】
このように構成した図5に示す方向切換弁装置71Aの作動を説明する。
【0104】
油圧シリンダ7の伸長駆動に際し方向切換弁装置71Aの方向切換弁スプール131に対するパイロット圧62−7が入力されると、それに応じてスプール131が図示左方に切換動作し、アクチュエータ通路11がメータイン側、アクチュエータ通路12がメータアウト側となる回路が構成されると共に、当該パイロット圧が信号路521fを介し受圧室159bに導かれる。他方の受圧室159aは操作指令されておらず、タンクドレンと連絡された状況である。したがって、スプール151bは、これとポート154b内で当接した再生切換弁スプール510と共に、ポート154a内でそのスプール510と当接するスプール151aを図示左方へ連動作動せしめ、よって、スプール151bの端部に作用した受圧力が、スプール151aの受圧室159a配置の端部がばね受け511aを介したばね512aのばね力と対抗しながら切換動作する。
【0105】
この一連の図示左方への切換動作により、スプール151bのノッチ152bにより通路12とポート108bが遮断され、ノッチ153bによりポート109bとポート108bとが連通されるから、メータアウト側となった制御弁210bの閉弁方向作動の受圧室205bが第2信号路23b、ポート108b、ノッチ153b、ポート109b、信号路30bを介して検出路30と接続され、最高信号圧が導かれる。
【0106】
また、他方のスプール151aのノッチ152aにより通路11とポート108aが連通維持され、ノッチ153aによりポート109aとポート108aとが遮断維持されるから、メータイン側である制御弁210aの閉弁方向作動の受圧室205aが第2信号路23a、ポート108a、ノッチ152aを介して通路11と接続され、自己圧が導かれる。
【0107】
これにより、方向切換弁装置71Aのパイロット圧に応じた信号切換弁の切換動作により、一対の制御弁閉弁方向の第2信号路23a,23bの信号接続がなされ、メータイン側制御弁はロードチェック弁として、メータアウト制御弁は分流制御弁としてそれぞれ機能することができる。
【0108】
それと共に、再生切換弁スプール510の図示左方への切換動作により、ポート502とポート503との連通接続がなされ、逆止弁弁体520により、メータアウト側通路12からメータイン側通路11への圧油流れを許し、逆方向の通路11から通路12への流れを阻止する油圧再生回路が形成可能となる。
【0109】
また、油圧シリンダ7の縮小駆動に際し方向切換弁装置71Aの方向切換弁スプール131に対するパイロット圧61−7が入力されると、それに応じてスプール131が図示右方に切換動作し、アクチュエータ通路12がメータイン側、通路11がメータアウト側となる回路が構成されると共に、当該パイロット圧が受圧室159aに導かれる。他方の受圧室159bは操作指令されておらず、タンクドレンと連絡された状況である。したがって、スプール151aは、これとポート154a内で当接した再生切換弁スプール510と共に、ポート154b内でそのスプール510と当接するスプール151bを図示右方へ連動作動せしめ、よって、スプール151aの端部に作用した受圧力が、スプール151bの受圧室159b配置の端部がはね受け受け511bを介したばね512bのばね力と対抗しながら切換動作する。
【0110】
この一連の図示右方への切換動作により、スプール151aのノッチ152aにより通路11とポート108aが遮断され、ノッチ153aによりポート109aとポート108aとが連通されるから、メータアウト側となった制御弁210aの閉弁方向作動の受圧室205aが第2信号路23a、ポート108a、ノッチ153a、ポート109a、信号路30aを介して検出路30と接続され、最高信号圧が導かれる。
【0111】
また、他方のスプール151bのノッチ152bにより通路12とポート108bが連通維持され、ノッチ153bによりポート109bとポート108bとが遮断維持されるから、メータイン側である制御弁210bの閉弁方向作動の受圧室205bが第2信号路23b、ポート108b、ノッチ152bを介して通路12と接続され、自己圧が導かれる。
【0112】
これにより、方向切換弁装置71Aのパイロット圧に応じた信号切換弁の切換動作により、一対の制御弁閉弁方向の第2信号路23a,23bの信号接続がなされ、メータイン側制御弁はロードチェック弁として、メータアウト制御弁は分流制御弁としてそれぞれ機能することができる。
【0113】
それと共に、再生切換弁スプール510の図示右方への切換動作により、ポート502とポート503との遮断維持がなされ、再生油路520aと再生油路520bとを遮断することができる。
【0114】
したがって、図1に係る図2及び図3の方向切換弁装置71と同様に、方向切換弁の特定方向の操作状況に際して再生供給可能な油圧再生回路が形成でき、前述の通り、キャビテーションの発生が防止できるとともに、低負荷側となる複合駆動の際のエネルギ効率が向上し、アクチュエータ速度が増大して複合作業性能が改善できる油圧再生回路を有した方向切換弁が提供できる。
【0115】
【発明の効果】
本発明によれば、方向切換弁の作動に連動して、メータイン側の制御弁はロードチェック機能を有し、メータアウト側の制御弁は分流制御機能を有するよう機能兼用するので、別途ロードチェック弁を配置する必要がないことから弁構造が簡素化されると共に、ロードチェック機能を有する制御弁をアクチュエータ通路上に配置するので、この制御弁より上流側の位置でメータイン絞りの下流圧力を信号圧として検出できるようになり、アクチュエータに外力が作用した場合や油圧ポンプの吐出圧が駆動圧レベルに達しない場合など、アクチュエータ側から最高信号圧の検出路による圧油の流出を阻止できる。
【0116】
また、一対のアクチュエータ通路を上記の一対の制御弁とアクチュエータとの間で接続する油圧再生回路を設けたので、メータイン側が負圧になるようなアクチュエータ駆動時には、メータアウト側配置の制御弁の開度の遮断若しくは絞り制限状態により、メータアウト側のアクチュエータ通路からの圧油が、上記油圧再生回路の再生切換弁、逆止弁を介してメータイン側のアクチュエータ通路へ還流されて、負圧が解消されキャビテーションの発生が抑えられる。
【0117】
更に、他の高負荷アクチュエータとの複合駆動に際しては、分流制御のために作動するメータアウト側配置の制御弁の開度の絞り制限状態によるメータアウト側のアクチュエータ通路の高圧油が、油圧再生回路の再生切換弁、逆止弁を介してメータイン側のアクチュエータ通路へ還流されて、高エネルギを再生利用してエネルギ効率が向上するとともに、低負荷側アクチュエータ速度が向上して作業機の複合作業性能が改善される。
【0118】
また、本発明によれば、再生供給を行うべき場合の方向切換弁の操作状況を、直接的なスプール切り換え動作あるいは操作信号ではなく、方向切換弁のメータイン絞り下流側配置のロードチェック機能を有する制御弁の前後差圧の変化により判断し、再生切換弁を切り換えるので、方向切換弁本体ケーシングに新たなポートを増設したり、方向切換弁スプールに再生切換ノッチを形成したりする必要はなくなり、かつ制御弁の前後差圧は方向切換弁装置の内部信号であるため、信号回路の引き回しも容易であり、このため装置全体が大型化せず、比較的簡素化された構成で再生機能を果たし得る方向切換弁装置とすることができる。
【0119】
更に、本発明によれば、再生切換弁の弁体内に逆止弁の弁体を内蔵し再生弁装置とするので、再生弁装置を小型化でき、方向切換弁装置を更に小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による再生油圧回路を有する分流補償付きの方向切換弁装置の油圧回路図である。
【図2】図1に示した再生弁装置の構造の一例を示す図である。
【図3】図2に示した再生弁装置による再生油圧回路を有する図1に示した方向切換弁装置の構造の一例を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態による再生油圧回路を有する分流補償付きの方向切換弁装置の油圧回路図である。
【図5】図4に示した方向切換弁装置の構造の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ
2 傾転制御装置
3 吐出路
4 並列路
5 タンク
6 アクチュエータ
7 アクチュエータ
10 タンクライン
10a,10b 排出路
11 アクチュエータ通路
12 アクチュエータ通路
13a,13b 流路
14 信号路
15a,15b,15c 信号路
21a,21b 制御弁
22a,22b 第1信号路
23a,23b 第2信号路
24 ばね
25 チェック弁
26 ばね
30 最高負荷圧検出路
30a,30b 信号路
31,32 信号路(自己圧)
33 絞り
50 方向切換弁
51a,51b 信号切換弁
61−6 パイロット圧(アクチュエータ6用)
61−7 パイロット圧(アクチュエータ7用)
62−6 パイロット圧(アクチュエータ6用)
62−7 パイロット圧(アクチュエータ7用)
70,71 方向切換弁装置
100 本体ケーシング
101 第1スプール孔
102a,102b 第3スプール孔
104a,104b ポンプポート
105a,105b アクチュエータポート
106a,106b タンクポート
108a,108b 信号切換ポート
109a,109b 最高信号圧ポート
110 信号圧ポート
131 スプール
132,133 油孔
132a,132b,132c,133a,133b,133c 細孔
140a,140b メータイン絞り
141a,141b メータアウト絞り
151a,151b 信号切換弁のスプール
152a,152b ノッチ(切り欠)
153a,153b ノッチ(切り欠)
154a,154b タンクドレンポート
159a,159b 受圧室
201a,201b 第2スプール孔
202a,202b 第1補助ポート
203a,203b 第2補助ポート
204 第1受圧室(共通)
205a,205b 第2受圧室
206 検出孔(最高信号圧検出路)
210a,210b 制御弁弁体
300a,300b パイロットキャップ
301a,301b 信号路
302a,302b 第3スプール孔
303a,303b 受圧室(スプール131用)
304a,304b 受圧室(信号切換弁用)
305a,305b 受圧室(信号切換弁用)
307a,307b 自己圧ポート
308a,308b 信号切換ポート
309a,309b 最高信号圧ポート
400 スプール孔
401 ポート
402 ポート
403 信号ポート
404 信号ポート
410 再生切換弁の弁体
411 孔
412 背圧室
413 流路
414 流路
420 逆止弁の弁体
421 信号路
430 プラグ
431 信号路
440 フランジ
519 油圧再生回路
500 スプール孔
501 スプール孔
502 ポート
503 ポート
504 ポート
510 再生切換弁のスプール弁体
511a,511b ばね受け
512a,512b ばね
515 逆上弁の弁体
516 フランジ
520 再生油路
520a 再生油路部分
520b 再生油路部分
521 再生切換弁
521a 受圧部
521b 受圧部
521c 信号油路
521d 信号油路
521s ばね
522 逆止弁
523 再生弁装置

Claims (6)

  1. 油圧ポンプとアクチュエータとの間を接続すると共に、前記アクチュエータとタンクとを接続するように配置された方向切換弁を備えた分流補償付き方向切換弁装置において、
    前記方向切換弁と前記アクチュエータとを接続する一対のアクチュエータ通路上に配置され、メータイン側ではロードチェック機能を有し、メータアウト側では分流制御機能を有するよう機能兼用する一対の制御弁と、
    前記一対のアクチュエータ通路を前記一対の制御弁と前記アクチュエータとの間で接続する油圧再生回路とを備え、
    前記油圧再生回路を、前記一対のアクチュエータ通路の一方がメータイン側となる前記方向切換弁の切換操作時に開位置に切り換わる再生切換弁と逆止弁とで構成し、前記再生切換弁の切り換わりによりメータアウト側となる他方のアクチュエータ通路からの圧油を前記メータイン側となる一方のアクチュエータ通路に合流して供給可能に構成したことを特徴とする方向切換弁装置。
  2. 請求項1記載の分流補償付きの方向切換弁装置において、前記再生切換弁を、前記メータイン側となる一方のアクチュエータ通路に配置された前記制御弁の前後差圧の変化により切り換える構成としたことを特徴とする方向切換弁装置。
  3. 請求項1記載の分流補償付きの方向切換弁装置において、前記再生切換弁を、前記一方のアクチュエータ通路がメータイン側となる前記方向切換弁の切り換え用操作パイロット圧により切り換える構成としたことを特徴とする方向切換弁装置。
  4. 請求項1記載の分流補償付きの方向切換弁装置において、
    前記一対の制御弁は、開弁方向に第1制御圧が付与され閉弁方向に第2制御圧と第1ばねの力が付与されるノーマルクローズ形の弁であり、
    前記一対の制御弁より上流側の位置で前記方向切換弁の一対のメータイン可変絞りの下流圧力を信号圧として検出する第1検出手段と、
    前記第1検出手段で検出された信号圧が他の信号圧よりも高いときそれを最高信号圧として検出する第2検出手段と、
    前記一対のアクチュエータ通路の圧力をアクチュエータの自己圧として検出する第3検出手段と、
    前記方向切換弁の切換操作時に、前記一対の制御弁の両方に前記第1制御圧として前記第1検出手段で検出した信号圧を導く第1信号切換伝達手段と、
    前記方向切換弁の切換操作時に、前記一対の制御弁のうち、前記メータイン側となるアクチュエータ通路に配置された制御弁に前記第2制御圧として前記第3検出手段で検出した自己圧を導き、前記メータアウト側となるアクチュエータ通路に配置された制御弁に前記第2制御圧として前記第2検出手段で検出した最高信号圧を導く第2信号切換伝達手段とを更に備えることを特徴とする方向切換弁装置。
  5. 請求項4記載の分流補償付きの方向切換弁装置において、前記第2検出手段は、前記前記第1検出手段で検出した信号圧が導かれる信号路から前記最高信号圧の検出路へのみ開放動作可能に接続され、かつ弁体を閉弁方向に付勢する第2ばねを備え圧力発生手段としても機能するチェック弁機構を有し、前記チェック弁機構の第2ばねによる開放差圧を、前記制御弁の第1ばねによる開放差圧より大きく設定すると共に、前記最高信号圧の検出路を絞りを設けたドレン通路を介してタンクへ接続し、
    前記再生切換弁は、開弁方向作動の第1受圧部と、閉弁方向作動の第2受圧部及び第3ばねとを有し、前記メータイン側となるアクチュエータ通路に配置された前記制御弁の上流側圧力を前記第1受圧部に導き、前記御御弁の下流側圧力を前記第2受圧部に導く構成とし、前記再生切換弁の第3ばねによる開放差圧を前記制御弁の第1ばねによる開放差圧と同等かそれ以下に設定したことを特徴とする方向切換弁装置。
  6. 請求項1記載の分流補償付きの方向切換弁装置において、前記再生切換弁及び逆止弁は、再生切換弁の弁体内に逆止弁の弁体を内蔵した再生弁装置として構成したことを特徴とする方向切換弁装置。
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