JP3908037B2 - 波長周期フィルタ - Google Patents

波長周期フィルタ Download PDF

Info

Publication number
JP3908037B2
JP3908037B2 JP2002006825A JP2002006825A JP3908037B2 JP 3908037 B2 JP3908037 B2 JP 3908037B2 JP 2002006825 A JP2002006825 A JP 2002006825A JP 2002006825 A JP2002006825 A JP 2002006825A JP 3908037 B2 JP3908037 B2 JP 3908037B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polarization
light
mirror
periodic filter
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002006825A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003207748A (ja
Inventor
雄一 川幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2002006825A priority Critical patent/JP3908037B2/ja
Priority to US10/120,504 priority patent/US7019901B2/en
Publication of JP2003207748A publication Critical patent/JP2003207748A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3908037B2 publication Critical patent/JP3908037B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/26Optical coupling means
    • G02B6/28Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals
    • G02B6/293Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means
    • G02B6/29346Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means operating by wave or beam interference
    • G02B6/29349Michelson or Michelson/Gires-Tournois configuration, i.e. based on splitting and interferometrically combining relatively delayed signals at a single beamsplitter
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/26Optical coupling means
    • G02B6/28Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals
    • G02B6/293Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means
    • G02B6/29379Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means characterised by the function or use of the complete device
    • G02B6/29397Polarisation insensitivity

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光フィルタに係り、特には、波長透過特性が周期性を持つ波長周期フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在主流の光通信方式である波長多重(WDM)伝送では、部分的に、ある波長信号を自由に取捨選択する機能、すなわち光合分波器が重要な役割を持つ。WDM伝送で用いられる光増幅器の増幅帯域などには制限があるため、使用可能波長帯域でできるだけ多くの伝送信号を伝送及び信号処理することが求められる。このとき、波長数と信号波長間隔は反比例するため、各チャネルの有効波長帯域が限りなく狭められる。従って、各チャネルの透過特性はレーザの揺らぎ、温度変化などによる影響を最小限に抑えるために、通過帯域の最適化を行わなければならない。
【0003】
例えば、100GHz周波数スペーシングと言った間隔の信号を200GHz間隔、更には、400GHz間隔の信号への変換器として周期フィルタが用いられている。現在、研究開発されている周期フィルタとしては、米国AVANEX社のBICS(USP No.6,130,971)、米国WaveSplitterTechnologies社(USP No.6,160,932)のWaveXpander、米国ChorumTechnologies社のSlicer、米国JDS−Uniphese社のInterleaver、と郵政省/通信総合研究所のMGTI(Michelson−Gires−Tournois Interferometer)といったモジュールがある。これらモジュールは、最適化帯域とロスがトレードオフの関係にあるため、システムの設計に制限が加わる。
【0004】
しかし、その中でも原理的に挿入損失が少なく最適化帯域が比較的広いものはAVANEX社のBICSと、郵政省のダブルGTR(Gires−Tournois Resonator)である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
MGTIとBICSは、ともにMichelson干渉計とGTI(Gires−Tournois−Interferometer、あるいは、GTR)を組み合わせた構成である。このような構成では、位相特性が最適化帯域を持つことから、本質的に透過特性が最適化された帯域を持つことが最大の特徴である。前者は、Michelson干渉計のアームの先にGTRを付ける構成をとるが、GTRを片側のアームだけに付けるものと両アームに付けるものとがある。
【0006】
図8は、GTRをMichelson干渉計の両アームを付けた構成の周期フィルタの構成を示す図である。
両アームにGTRを付けた構成(これをダブルGTRと呼ぶ)では、各GTRの反射率を変えることで、一つ付けた場合(最適化帯域は約0.4nm)に比べ、最適化帯域を約1.6倍(0.64nm)に拡大できる長所を持つ。ところが、この干渉計はアーム長が異なり、GTRのギャップ長だけでなく、光路長差もパラメータに含む設計になっているため、数μmの精度でアーム長を制御しなければならない難点がある。
【0007】
このGTRは、半透過ミラーMaと3λ/4板と全反射ミラーで構成されている。半透過ミラーMaと全反射ミラーは通常のエタロンを構成する干渉フィルタと同じであり、反射面には偏光依存性はない。
【0008】
図9は、BICSの構成を示す図である。
一方、BICSは光路長差のない設計になっているため、GTRのギャップ長だけを正確に制御すれば良く、扱いやすい。
【0009】
図10、図11は、ダブルGTRの透過特性シミュレーション結果を示す図である。
図10に示されるように、異なるGTR反射率(8%、57.2%)を持つときの各周波数(チャネル)における透過特性を実線で示してあり、透過特性の傾きを点線で示し、それぞれ、中心波長が1561.42nm(図10(a))、1553.29nm(図10(b))、1545.323nm(図10(c))、1537.61nm(図10(d))、1529.55nm(図10(e))の場合の透過特性を示している。いずれの場合も、最適化帯域は約0.64nmとなっている。また、図11には、所定の周波数範囲に対する周期的な透過特性(実線)を示している。この場合、アイソレーションは約30dB以上となっている。
【0010】
図12、図13は、BICSの透過特性のシミュレーション結果を示す図である。
図12(a)では、中心波長が1561.42nm、図12(b)では、1553.329nm、図12(c)では、1545.323nm、図12(d)では、1537.398nm、図12(e)では、1529.55nmであって、GTR反射率が17.5%のときの各周波数におけるBICS透過特性図である。実線は透過特性、点線は透過特性の傾きを示している。ここでの最適化帯域は約0.16nmとなっている。
【0011】
図13は、所定の帯域についてのBICSの周期透過特性を示した図である。この場合、BICSのアイソレーションは約43dB以上となっている。
なお、図10〜13の縦軸はdBであり、横軸はTHzである。
【0012】
しかし、今後、更に密になるWDM通信を見据えるとBICSの波長最適化帯域を大幅に拡大する必要がある。
本発明の課題は、波長最適化帯域が拡大された波長周期フィルタを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の波長周期フィルタは、入射光を異なる偏波に分離する分離手段と、入射光の偏波に対して45°傾いた光軸を有する位相バイアス手段と、該位相バイアス手段の光軸に対して45°傾いた偏波と−45°傾いた偏波に対し異なる反射率を有し、一部の光を反射し、一部を透過させる半透過ミラー手段と、入射した光を100%反射する全反射ミラー手段と、該半透過ミラー手段と該全反射ミラー手段との間に設けられ、光が該半透明ミラー手段と該全反射ミラー手段との間を往復する間に、該光の偏波を90°ずつ回転させながら該半透明ミラーと該全反射ミラーとの間で多重反射させる偏波回転手段とを備えるGT共振手段とを備え、入射した光をGT共振手段から出射し、元の経路を光に逆走させ、前記分離手段から出力することによって構成されることを特徴とする。
【0014】
本発明のよれば、光の干渉を微妙に制御して、透過波長帯域の特性を平坦化、あるいは、箱状のブロック形状として、最適化することが容易かつ安定して行える。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態の構成例を示す図である。
現在のBICSでは、入射光はまず、PBS(Polarization Beam Splitter)10によって二つのアームに分かれて進む。PBS10で分かれた光は7λ/8板11を通過し、二つの偏波成分を生ずる。各成分はGTR(GT共振器)12で多重反射して再びPBS10へ戻る。この際、波長によって出力ポートが変わるために、偶奇のチャネルを分けて取り出すことが可能である。
【0016】
本実施形態の周期フィルタは、上記BICSの位相バイアス手段である7λ/8板11のあとに更に複屈折結晶13を入れ、偏波成分を四つにする。偏波成分を直交し合う二つずつのグループにまとめ、グループごとに反射率の異なるGTR12で多重反射させる。このとき、PBS10へ戻る光は、二つのグループの各偏波成分で干渉したものとなる。
【0017】
本実施形態の特徴は、偏波成分を更に二つ増やし、従来の二つの偏波成分とは異なる反射率で多重反射を起こすことで、各ポートから出る光の波長特性が従来(≒0.16nm)の約3倍(≒0.48nm)に拡大可能となるため、今後の50Hzあるいは、それ以下の周波数スペーシングでの高密度波長多重通信で大きな役割を果たすことができる。
【0018】
本実施形態の周期フィルタの構成例を図1に示す。
7λ/8板(λ/8板と等価)11は、PBS10により二つの偏波に分かれた光を、各偏光毎にそれぞれ位相差が生じるようにするため、GTR12内の一方の反射膜Ma13として、光軸が直交するように二つの複屈折結晶を組み合わせた改造PBSを用いる。
【0019】
この改造PBSは、直交する二成分の偏波成分を一グループとまとめ、各偏波グループに対し、異なる反射率を与える。
この改造PBSは、TiO2結晶からなる板を2つ光軸を直交させて張り合わせたものである。この結晶は、常光、異常光に対し屈折率1.576、5.667を持つ。その他、改造PBSの代わりに、フォトニック結晶を用いる方法も考えられる。フォトニック結晶では偏波により透過率が大きく異なる性質を用いる。フォトニック結晶では設計パラメータを最適化することによって、改造PBSのような大きな屈折率差が可能である。このようなフォトニック結晶の設計パラメータは、例えば、FDTD法、Pendry法などで波長透過特性を計算することによって見つけることができる。
【0020】
ここで、ミラーMa13は、直交する偏波を同方向に出射し、偏波によって屈折率を違えることで、偏波によって異なる反射率を得るものであれば良い。具体的な構成方法は、当業者によれば、様々なものが考えられるであろう。従って、こういった方法をとれば、PBS10で偏光分離した光を更に直交する偏光で位相差のある光にし、GTR内で各偏光成分の光に対して、それぞれ異なる反射率を持つことになり、GTR内で多重反射した偏光に対する異なる反射率により、従来の偏光依存性がないミラーを用いる場合より、複雑な干渉特性を得ることができる。
【0021】
図1下図のa)は、改造PBSの一例であり、光学軸が互いに直交した方向を向く複屈折結晶を2つ貼り付けた構成をとっている。複屈折結晶としてはTiO2で構成されており、光が反射される手前の面は通常の面であるが、光が入射する面(後ろの面)には、反射防止膜ARが設けられる。
【0022】
また、図1下図のb)は、フォトニック結晶を利用した例であり、SiO2とSiの結晶の表面にスリットのように結晶の山を複数形成してなる。この山の高さや間隔は、いずれも光の波長程度の大きさであり、b)の図では、誇張して記載しているが、実際には非常に小さいものである。フォトニック結晶の場合も、光が入射する側の面は反射防止膜ARが設けられる。
【0023】
以上をまとめると、PBS10を通り、分かれて片側のアームに入射した偏波成分の光は7λ/8板11を通ることで、直交した偏波に位相差をつけた光となる位相バイアスが行われる。これが改造PBSを通り各偏波成分に異なる反射率を与えることで、直交する二成分を一グループと考えれば、各グループの二成分がGTR12で干渉し、PBS10に戻る際、2R結晶(偏波によって異なる屈折率すなわち反射率を有する結晶)Ma13、7λ/8板11を通り、もう一方のグループの成分と干渉することで、最適化帯域の拡大された透過特性を実現する。
【0024】
図1上図における光の伝搬経路を説明する。まず、入力から光がPBS10に入射される。PBS10では、直交する偏波を分離し、異なる方向へ出力する。それぞれの偏波の内、一方の偏波の伝搬経路には、後述の位相制御素子(phase Controller)14が置かれる。位相制御素子14は、ニオブ酸リチウムに電圧を印加した構成などが可能である。位相制御するのは、PBS10で偏光分離された光が反射して戻った際に互いと干渉するように偏光を制御するためである。そして、位相制御されない偏波の光はミラー15によってGTR12に向けられる。位相制御された偏波、あるいは、制御されていない偏波は、それぞれ7λ/8板11において、それぞれが直交する異なる偏波間に位相バイアスが付加される。ここで、7λ/8板11の光軸は、入射光の偏波に対し45°傾いたものとする。本実施形態のGTR(本実施形態では、従来のGTRとは構成が異なるが、基本動作は同じであるので、やはりGTRと称する)12に入力される。GTR12に入ったそれぞれの偏波の光は、ダブルリフレクト(2R)ミラーMa(13)を通過する。この2RミラーのミラーMa(13)は、偏波によって反射率が40%以上異なり、7λ/8板11の光軸に対して45°傾いた光軸を持つものである。2RミラーのミラーMa(13)の一方の反射率は10%以下、他方の反射率は40%以上であることが好ましく、特には、小さな反射率が5(±1)%、大きな反射率が49(±1)%であることが好ましい。従って、2RミラーM1(13)は、7λ/8板から来る偏波の光を45°の方向と−45の方向の偏波に分け、これらに対して、異なる反射率で透過あるいは反射させるものである。
【0025】
具体的には、2RミラーのミラーMa(13)は、7λ/8板11の光軸に対し45°傾いた光軸を持つ複屈折結晶または、反射率が異なる偏波に対して40%以上の差を持つように設計された3次元フォトニック結晶である。また、上記PBS10は、ビームスプリッタであっても良く、全体をMichelson干渉計として構成する。また、2Rミラーのミラー13として、入射光の偏波に対して45°傾いた光軸を持つ複屈折結晶と入射光に対して−45°傾いた光軸を持つ複屈折結晶2つを組み合わせたものとすることができる。
【0026】
そして、次に、3λ/4板(λ/4板に等価)16を通過し、100%ミラーMb(17)によって反射され、再び3λ/4板16を通る。このとき、行きと帰りで光は、3λ/4板16を2回通るので、偏波が90°回転されて2RミラーのミラーMa(13)に入射する。ここでは、3λ/4板(λ/4板)を用いたが、ミラーMbでの往復で偏波が90°回転するものであれば良く、ファラデー回転子も用いることができる。
【0027】
2RミラーのミラーMa13は、偏波によって異なる反射率によって、一部の光を透過し、一部を反射する。透過した光は、7λ/8板11を更に通過し、元の経路を逆走する。このとき、GTR12で光は多重反射を受け、反射する毎に、偏波を90°回転させながら、出力されるので、GTR12の出射光は、同じ偏波同士で干渉し合い、強め合う光と弱め合う光が形成される。そして、これが、PBS10に再び入射された際に、そのときの偏波の状態によって出力1、あるいは出力2に光を出力される。どの波長の光がどの方向にPBS10から出力されるかは、GTR12の長さdと何回反射して(すなわち、何回偏波が90°ずつ回転されて)PBS10に入射したかによって決定される。
【0028】
図2〜図5は、本実施形態のGTRにおいて光がどのように制御されるかを概念的に説明する図である。
図2は、GTRの基本構成要素である半透過ミラーMaと100%反射ミラーMbのみを示したものである。この構成は、ミラーの反射率が異なるが、基本的にファブリペロー共振器の構成である。ファブリペロー共振器の透過帯域は、特定の波長を中心に非常に鋭いピークを示すものである。これを図2〜図5に行くに従い次第に平坦な形状を有するものとする。
【0029】
まず、図2においては、入射した光が100%反射ミラーMbによって反射され、半透過ミラーMaによって一部が透過され、一部が反射される。このとき、反射率によって透過あるいは反射される光の振幅が異なってくる。すなわち、ファブリペロー共振器の透過帯域は、このようにして反射と透過を繰り返す光の干渉によって形成されるので、反射率を変えることによって、干渉を起こす光の振幅を変えることができる(A0よりもA1のほうが振幅が小さい)。半透過ミラーMaが100%反射ミラーであった場合には、二つのミラーの間で、振幅の減衰のない光が多重反射するので、光の干渉による光の打ち消し合いや強め合いが非常に強く起こるので、鋭いピークをもった波長特性が得られる。
【0030】
ところが、ミラーMaを半透過とすると、光の一部が透過され、一部が反射されるため、光の振幅が小さくなり、透過される光が互いに干渉する仕方が異なってきて、透過帯域の中心からずれが波長の光でも強くうち消し合わないようになる。従って、ミラーMaの反射率を調整することによって、透過帯域を少し平坦化する事ができる。
【0031】
次に、図3に示すように、ミラーMaとMbとの間に3λ/4板を入れる。すると、前述したように、何往復3λ/4板を通過したかによって、偏波が90°ずつ回転する。従って、偶数回往復して出力された光▲3▼と奇数回往復して出力された光▲2▼とは、偏波が直交するので、互いに干渉しなくなる。更に、光の振幅自体も入射した光の振幅A0よりも1回往復した光の振幅A1の方が小さく、更に、振幅A1よりも2回往復した光の振幅A2の方がより小さいということになり、しかも、偶数回往復と奇数回往復とで干渉を起こさないので、干渉によって互いにうち消し合ったり、強め合ったりする度合いが弱くなり、従って、透過帯域が鋭いピークからより平坦な特性を有するようになる。
【0032】
更に、図4のように、7λ/8板を設けると、奇数往復、偶数往復した光においても、これらの光の偏波が持っている偏波の方向とは、異なった方向を基準とした場合の異なる偏波間に位相差が生じるので、干渉の仕方に影響する。すなわち、鋭いピークを形成するためには、位相が完全に一致して、同じ強度で干渉すると、強め合いと弱め合いが完全に起こり、するどいピーク特性を示すが、位相がずれるど、この強め合いと弱め合いとが完全には起こらないため、本来弱め合って振幅が0になるべき波長の光でも、振幅が0にならずに出射されることとなる。従って、透過特性がボックス状の平坦な特性となる傾向を有する。
【0033】
そして、図5に示されるように、ミラーMaを2Rミラーに置き換えると、図3、図4において、異なる偏波状態を利用して干渉を制御した上に、異なる偏波に対して反射率を異ならせることによって、図2で説明したように、それぞれの偏波の干渉の度合いを調整することになり、完全な干渉を阻害するようになる。従って、更に透過特性が平坦化されることになる。
【0034】
このように、偏波の直交する光は干渉しないことや異なる偏波に対して位相のバイアスを与えたり、反射率を変えたりすることによって、1つのGTR内で、実質的に多数の独立に進む光を生成し、これらの間の振幅や位相を制御して干渉させた結果と同等となる。このように干渉の仕方を制御することは、光の振幅の足し合わせ方を調整することによって、どのような波長の光が足し合わせの結果として出力されるかを調整することとなる。従って、ある波長幅内の光が大きく減衰されることなく出力されるようにすれば、透過帯域の平坦化が可能となる。
【0035】
ここで、図1の位相制御素子について述べると、以上説明したように、光の位相を調整することによって、結果的に透過帯域を平坦化できることが分かる。従って、位相制御素子をPBSからの二つの光のいずれかの経路に入れることによって、PBSによって分離された異なる偏波の光に位相差を付けることができる。PBSでは、GTRから戻ってきた、互いに直交する2つの偏波をそれぞれ含む光を偏波毎に分けて、振幅を加算して出力1あるいは出力2に出力するのでPBSによる合波によって干渉が生じる。このとき、位相制御素子の位相バイアス量を調整することによって、出力される光の透過帯域特性を微妙に制御することができるようになる。従って、本実施形態の周期フィルタの特性を最適化する場合、微調整ができるように、位相制御素子(phase controller)を設けている。
【0036】
図6及び図7は、本実施形態の周期フィルタのシミュレーション結果を示す図である。
図6(a)は、中心波長が1561.42nm、図6(b)は、1553.329nm、図6(c)は、1545.323nm、図6(d)は、1537.398nm、図6(e)は、1529.55nmの本実施形態の周期フィルタの透過帯域特性を示した図である。縦軸はdBであり、横軸はTHzである。なお、実線は透過特性、点線は透過特性の傾きを示している。図6から、本実施形態に於いては、GTRの透過ミラーとして、異なる偏波に対して異なる二つの反射率(5%、49%)を設けることによって、
従来のBICSに比べ、偏波によって二つの反射率を持つGTRを用いた本実施形態の周期フィルタでは、最適化帯域が約0.48nmを実現したが、これは従来の最適化帯域約0.16nmの3倍に相当する大幅な拡大である。このように、各チャネルで平坦な透過特性を持つと、ロスが少なく、温度変化といった外部から加わる揺らぎに対し、安定した応答が可能となる。
【0037】
また、図7は、所定の帯域に渡っての本実施形態の周期フィルタの帯域透過特性を示したものであり、縦軸がdB、横軸がTHzである。これから、本実施形態の周期フィルタの透過周波数特性(あるいは透過帯域特性)におけるアイソレーションとして、48dB以上を達成している。
【0038】
ここで、(シングル)GTR、ダブルGTR、BICS、2R−BICS(本実施形態の周期フィルタ)の特性を表にまとめる。
【0039】
【表1】
Figure 0003908037
【0040】
この表から分かるように、容易な制御と最適化帯域拡大を優先して考えると、本実施形態の周期フィルタが最適である。
なお、上記実施形態に於いては、周期フィルタの構成を示したが、これをバンドパスフィルタ、ノイズ(ASEを含む)除去フィルタ、バンドブロックフィルタに使用できることは当業者によれば容易に想到されるであろう。
【0041】
また、本実施形態に於いては、GTRの半透過ミラーの偏波の違いによる反射率をそれぞれ特定の値を用いて示したが、実際には、当業者によって、最適な設計がなされるべきものである。
【0042】
(付記1)入射光を異なる偏波に分離する分離手段と、
入射光の偏波に対して45°傾いた光軸を有する位相バイアス手段と、
GT(Gires−Tournois)共振手段とからなり、
該GT共振手段は、該位相バイアス手段の光軸に対して45°傾いた偏波と−45°傾いた偏波に対し異なる反射率を有し、一部の光を反射し、一部を透過させる半透過ミラー手段と、入射した光を100%反射する全反射ミラー手段と、該半透過ミラー手段と該全反射ミラー手段との間に設けられ、光が該半透明ミラー手段と該全反射ミラー手段との間を往復する間に、該光の偏波を90°ずつ回転させながら該半透明ミラーと該全反射ミラーとの間で多重反射させる偏波回転手段とを備え、入射した光をGT共振手段から出射し、元の経路を光に逆走させ、前記分離手段から出力することによって構成されることを特徴とする波長周期フィルタ。
【0043】
(付記2)前記半透過ミラーとして、位相バイアス手段の光軸に対し、45°傾いた光軸を持つ複屈折結晶または、反射率が異なる偏波に対し、40%以上の差を持つように設計された3次元フォトニック結晶を用いることを特徴とする付記1に記載の波長周期フィルタ。
【0044】
(付記3)前記半透明ミラーは、一方の偏波に対し10%以下の反射率、他方の偏波に対し40%以上の反射率を有することを特徴とする付記1に記載の波長周期フィルタ。
【0045】
(付記4)前記半透明ミラーは、一方の偏波に対し略5%、他方の偏波に対し略49%の反射率を有することを特徴とする付記1に記載の波長周期フィルタ。
【0046】
(付記5)前記分離手段によって分離された光のいずれかの経路に位相制御素子を設けることを特徴とする付記1に記載の波長周期フィルタ。
(付記6)前記波長周期フィルタは、バンドパスフィルタ、ASE(Amplified Spontaneous Emission)を含むノイズを除去するノイズ除去フィルタ、あるいは、バンドブロックフィルタとして使用することを特徴とする付記1に記載の周期フィルタ。
【0047】
(付記7)前記位相バイアス手段及び前記GT共振手段は、前記分離手段によって分離された各光に共通に設けられることを特徴とする付記1に記載の波長周期フィルタ。
【0048】
(付記8)前記位相バイアス手段は7/8λ板あるは1/8λ板であることを特徴とする付記1に記載の波長周期フィルタ。
(付記9)前記偏波回転手段は、3/4λ板あるいは1/4λ板であることを特徴とする付記1に記載の波長周期フィルタ。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、制御の容易な最適化帯域の広い周期フィルタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成例を示す図である。
【図2】本実施形態のGTRにおいて光がどのように制御されるかを概念的に説明する図(その1)である。
【図3】本実施形態のGTRにおいて光がどのように制御されるかを概念的に説明する図(その2)である。
【図4】本実施形態のGTRにおいて光がどのように制御されるかを概念的に説明する図(その3)である。
【図5】本実施形態のGTRにおいて光がどのように制御されるかを概念的に説明する図(その4)である。
【図6】本実施形態の周期フィルタのシミュレーション結果を示す図(その1)である。
【図7】本実施形態の周期フィルタのシミュレーション結果を示す図(その2)である。
【図8】GTRをMichelson干渉計の両アームを付けた構成の周期フィルタの構成を示す図である。
【図9】BICSの構成を示す図である。
【図10】ダブルGTRの透過特性シミュレーション結果を示す図(その1)である。
【図11】ダブルGTRの透過特性シミュレーション結果を示す図(その2)である。
【図12】BICSの透過特性のシミュレーション結果を示す図(その1)である。
【図13】BICSの透過特性のシミュレーション結果を示す図(その2)である。
【符号の説明】
10 PBS
11 7/8λ板
12 GT共振器
13、M1 半透過ミラー
14 位相制御素子
15 ミラー
16 3/4λ板
17、M2 100%反射ミラー

Claims (5)

  1. 入射光を異なる偏波に分離する分離手段と、
    分離した入射光の偏波に対して45°傾いた光軸を有する位相バイアス手段と、
    入射した光を反射する全反射ミラーと半透明ミラーとからなる共振手段とからなり、
    該共振手段の半透明ミラーは、該位相バイアス手段の光軸に対して45°傾いた偏波と−45°傾いた直交する偏波に対し異なる反射率を有し、一部の光を反射し、一部を透過させ、該半透過ミラー手段と該全反射ミラー手段との間に設けられ光が該半透明ミラー手段と該全反射ミラー手段との間を往復する間に該光の偏波を90°ずつ回転させながら該半透明ミラーと該全反射ミラーとの間で多重反射させる偏波回転手段とを備え、
    共振手段から出射した光を、前記分離手段で偏光合成することによって構成されることを特徴とする波長周期フィルタ。
  2. 前記半透過ミラーとして、位相バイアス手段の光軸に対し、45°傾いた光軸を持つ複屈折結晶または、反射率が異なる偏波に対し、40%以上の差を持つように設計された3次元フォトニック結晶を用いることを特徴とする請求項1に記載の波長周期フィルタ。
  3. 前記半透明ミラーは、一方の偏波に対し10%以下の反射率、他方の偏波に対し40%以上の反射率を有することを特徴とする請求項1に記載の波長周期フィルタ。
  4. 前記半透明ミラーは、一方の偏波に対し略5%、他方の偏波に対し略49%の反射率を有することを特徴とする請求項1に記載の波長周期フィルタ。
  5. 前記分離手段によって分離された光のいずれかの経路に位相制御素子を設けることを特徴とする請求項1に記載の波長周期フィルタ。
JP2002006825A 2002-01-16 2002-01-16 波長周期フィルタ Expired - Fee Related JP3908037B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002006825A JP3908037B2 (ja) 2002-01-16 2002-01-16 波長周期フィルタ
US10/120,504 US7019901B2 (en) 2002-01-16 2002-04-12 Wavelength periodical filter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002006825A JP3908037B2 (ja) 2002-01-16 2002-01-16 波長周期フィルタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003207748A JP2003207748A (ja) 2003-07-25
JP3908037B2 true JP3908037B2 (ja) 2007-04-25

Family

ID=19191276

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002006825A Expired - Fee Related JP3908037B2 (ja) 2002-01-16 2002-01-16 波長周期フィルタ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7019901B2 (ja)
JP (1) JP3908037B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8064768B2 (en) * 2007-12-19 2011-11-22 Nec Laboratories America, Inc. Intra-channel equalizing optical interleaver
CN101943801B (zh) * 2010-07-13 2012-04-18 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 高速太赫兹偏振调节器及其调控方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0723205A (ja) 1993-06-17 1995-01-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 合成画面作成方法
JPH0732506A (ja) 1993-07-23 1995-02-03 Toyo Tire & Rubber Co Ltd タイヤ成形機
JPH11202125A (ja) 1998-01-09 1999-07-30 Communication Research Laboratory 多機能光学フィルタ
US6130971A (en) * 1998-08-06 2000-10-10 Avanex Corporation Fiber optic dense wavelength division multiplexer with a phase differential method of wavelength separation utilizing a polarization beam splitter and a nonlinear interferometer
US6160932A (en) * 1999-02-16 2000-12-12 Wavesplitter Technologies, Inc. Expandable wavelength division multiplexer based on interferometric devices
US6560015B1 (en) * 1999-09-23 2003-05-06 Avanex Corporation High-isolation dense wavelength division multiplexer utilizing birefringent plates and a non-linear interferometer
US6205270B1 (en) * 1999-09-23 2001-03-20 Avanex Corporation Dense wavelength division multiplexer which includes a dense optical channel comb filter
US6590707B1 (en) * 2000-03-31 2003-07-08 3M Innovative Properties Company Birefringent reflectors using isotropic materials and form birefringence

Also Published As

Publication number Publication date
US7019901B2 (en) 2006-03-28
US20030133192A1 (en) 2003-07-17
JP2003207748A (ja) 2003-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5263037A (en) Optical oscillator sweeper
US6683721B2 (en) Low dispersion interleaver
JP6293675B2 (ja) Octのためのgrsmを伴う波長調整可能な外部キャビティレーザーダイオード
US6690846B2 (en) Dispersion-compensated optical wavelength router
JPH04297081A (ja) 光学掃引発振器
RU2169936C2 (ru) Акустооптическое волноводное устройство для селекции длин волн и способ его изготовления
JPH087298B2 (ja) マルチポート光デバイス
WO2016065865A1 (zh) 微型同波长单芯双向光收发模块
JP2004193545A (ja) スペクトル依存性空間フィルタリングによるレーザの同調方法およびレーザ
JP2006080512A (ja) 周波数可変光を生成する周波数可変光源および方法
JP3460724B2 (ja) 光学発振器
JPH11271700A (ja) 波長特性制御装置、利得等価器及び光増幅器
JP2003114402A (ja) 光合分波器およびその調整方法
JP3908037B2 (ja) 波長周期フィルタ
US20080231861A1 (en) Polarization Maintaining Optical Delay Circuit
WO2015085544A1 (zh) 一种激光器
WO2012126427A2 (zh) 一种外腔可调谐激光器,及其使用方法
JP2019024029A (ja) 空間モード多重制御技術
JP2005142197A (ja) 波長可変光源
US20140176956A1 (en) Super-Steep Step-Phase Interferometer
US7046876B2 (en) Interleaver for optical communication system
US20020094157A1 (en) Polarization dependent filtering device utilizing a fabry-perot cavity
US20140226164A1 (en) Low-dispersion step-phase interferometer
KR100865390B1 (ko) 전광 신호 처리 방법 및 디바이스
WO2018074010A1 (ja) 光送信モジュール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110126

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees