JP3907565B2 - 移動体通信装置、着信待ち受け方法及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信装置、着信待ち受け方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話装置やPHS(Personal Handyphone System)等の移動体通信装置を用いた移動通信システムでは、セルラー方式が採用されている。このセルラー方式は、利用可能地域を小さなエリア(ゾーン)に分割し、ゾーン毎に基地局を設置することにより、大きなエリアをカバーし、周波数帯域を有効利用する方式である。RCR(Research and development Center for Radio systems)は、この移動通信システムの標準規格を種々設けている。
【0003】
ゾーン毎に設置された各基地局は、携帯電話装置等の移動体通信装置との間で通信情報の送受信を行う。また、各基地局は、所定の制御局と無線又は有線を介して通信情報の送受信を行い、移動体通信装置と制御局との間の情報の送受信を中継する。
【0004】
移動体通信装置は、待ち受け状態になって相手方の移動体通信装置又は公衆電話から移動体通信装置への着信を受けることができる。また、移動体通信装置は、待ち受け状態になって相手方の移動体通信装置又は公衆電話へ回線発信を行うことができる。待ち受ける状態になるためには、移動体通信装置は、位置登録を行う。そして、移動体通信装置は、待ち受け用の制御チャネルで着信を待ち受ける。
【0005】
移動体通信装置は、待ち受け状態にあるとき、基地局から受ける伝播の受信レベルを定期的に測定し、現在交信先としている基地局(自局)よりも通信品質のよい基地局(周辺局)があるか否かを判別する。そして、移動体通信装置は、自局よりも通信品質のよい周辺局があると判別すると、交信先を自局から該当する周辺局に切り換えてゾーンを移行する(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
近年、パケット通信が可能なサービスが普及しつつある。このパケット通信方式は、一連のデータを複数のパケットに分割して伝送するため、電子メール等のデータサービスに適している。しかし、すべての地域でパケット通信が可能とは限らない。従って、利用可能地域には、パケット通信に対応したパケットサポートゾーンとパケット通信に非対応の非パケットサポートゾーンとが存在する。
【0007】
移動体通信装置は、パケット通信中に移動すると、異なるパケットサポートゾーン間で、あるいは、パケットサポートゾーンと非パケットサポートゾーンとの間でゾーン移行する。
【0008】
ゾーン移行によりパケット通信を行えなくなると、移動体通信装置は、パケットサポートゾーンをサーチする。パケットサポートゾーンをサーチしている間、移動体通信装置は待ち受け状態にはならない。待ち受け状態にならなければ、移動体通信装置は、回線発信を行うこともできないし、着信ページング(無線呼出)を受けることもできない。
【0009】
このため、パケットサポートゾーンのサーチを制限するための制限時間が予め設けられ、パケット通信が途絶えると、途絶えたときからこの制限時間が経過するまでにパケット通信を再開できなければ、移動体通信装置は待ち受け状態に復帰する。
【0010】
この制限時間は、RCRの標準規格に従って規定され、基地局からの報知情報に基づいて設定される。制限時間は、電波環境、基地局の配置、サービスの有無にかかわらず一定であり、通常、0秒から310分までの間に設定される。
【0011】
但し、移動体通信装置がトンネルを通過する場合のように、通信を識別する単位としてのセッションが一時的に途絶える場合もある。このような場合であっても、途絶えたセッションをすぐに再開できるようにするため、制限時間をあまり短くすることはできない。
【0012】
【特許文献1】
特開2000−299885号公報(第2頁)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような制限時間が設けられていると、移動体通信装置が在圏しているゾーンの周辺にパケットサポートゾーンがないことが明らかな場合であっても、移動体通信装置は、制限時間が経過するまで待ち受けるチャネルをサーチする。このため、移動体通信装置は、この制限時間が経過しなければ、待ち受け状態に復帰することはできない。待ち受け状態にならなければ、移動体通信装置は、着信を受けることはできない。即ち、この期間に移動体通信装置への着呼があっても受け付けることができなくなる。
【0014】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、着信が受けられない状態を回避することが可能な移動体通信装置、着信待ち受け方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る移動体通信装置は、
パケット通信に対応した基地局と交信可能なパケットサポートゾーンから、他のゾーンへとゾーン移行する移動体通信装置において、
前記パケットサポートゾーンの圏外になってパケット通信が断になると、断になったときからの時間をカウントする時間カウント手段と、
各止まり木チャネルの受信レベルに基づいて交信可能な止まり木チャネルを判別し、交信可能と判別された止まり木チャネルを介してゾーン情報を取得するゾーン情報取得手段と、
ゾーン情報取得手段が取得した前記ゾーン情報に基づいて、周辺にパケット通信可能がゾーンがあるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段が、周辺にパケット通信可能なゾーンがあると判別すれば、前記時間カウント手段のカウント時間が予め設定された探索時間になるまで、パケット通信可能なゾーンのサーチを行い、周辺にパケット通信可能なゾーンがないと判別すれば、前記カウント時間が前記探索時間になる前であっても、前記サーチの処理から、交信可能な止まり木チャネルを介して着信を待ち受ける状態とする待ち受け手段と、を備えたものである。
【0016】
前記判別手段は、さらに、交信可能な止まり木チャネルがパケット通信可能なパケットチャネルを含むか否かを判別し、交信可能な止まり木チャネルがパケットチャネルを含んでいれば、周辺にパケット通信可能なゾーンがあると判別するように構成されたものであってもよい。
【0017】
本発明の第2の観点に係る着信待ち受け方法は、
パケットサポートゾーンの圏外になってパケット通信が断になると、断になったときからの時間をカウントするステップと、
すべての止まり木チャネルをスキャンして各止まり木チャネルの受信レベルを取得するステップと、
取得した前記各止まり木チャネルの受信レベルに基づいて交信可能な止まり木チャネルを判別し、交信可能と判別された止まり木チャネルを介してゾーン情報を取得するステップと、
取得した前記ゾーン情報に基づいて周辺にパケット通信可能なゾーンがあるか否かを判別するステップと、
周辺にパケット通信可能なゾーンがあると判別すれば、カウントした時間が予め設定された探索時間になるまで、パケット通信可能なゾーンのサーチを行い、周辺にパケット通信可能なゾーンがないと判別すれば、カウントした時間が前記探索時間になる前であっても、前記サーチの処理から、交信可能な止まり木チャネルを介して着信を待ち受ける状態とするステップと、を備えたものである。
【0018】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
パケットサポートゾーンの圏外になってパケット通信が断になると、断になったときからの時間をカウントする手順、
すべての止まり木チャネルをスキャンして各止まり木チャネルの受信レベルを取得する手順、
取得した前記各止まり木チャネルの受信レベルに基づいて交信可能な止まり木チャネルを判別し、交信可能と判別された止まり木チャネルを介してゾーン情報を取得する手順、
取得した前記ゾーン情報に基づいて周辺にパケット通信可能なゾーンがあるか否かを判別する手順、
周辺にパケット通信可能なゾーンがあると判別すれば、カウントした時間が予め設定された探索時間になるまで、パケット通信可能なゾーンのサーチを行い、周辺にパケット通信可能なゾーンがないと判別すれば、カウントした時間が前記探索時間になる前であっても、前記サーチの処理から、交信可能な止まり木チャネルを介して着信を待ち受ける状態とする手順、
を実行させるためのものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る移動体通信装置を図面を参照して説明する。
本発明の実施の形態では、移動体通信装置を、セルラー方式が採用された移動体通信システムにて使用されるものとして説明する。
【0020】
かかる移動体通信システムの構成を図1に示す。
移動体通信システムは、移動体通信網11と、HLR(HomeLocation Register)12と、基地局13−1〜13−n(nは0を含まない自然数)と、移動体通信装置14と、からなる。
【0021】
移動体通信網11は、複数の制御局15−1〜15−m(mは0を含まない自然数)を相互に接続することによって形成されたネットワークであり、音声情報や通信パケット等の通信情報を送受信するためのものである。移動体通信網11は、公衆電話網16にも接続されている。これにより公衆電話網16に接続された電話と移動体通信装置14との通信又は通話も可能となる。
【0022】
制御局15−1〜15−mと基地局13−1〜13−nとは有線で接続され、移動体通信装置14と基地局13−1〜13−nとの間で送受信された通信情報の交換制御を行う。制御局15−2〜15−mにも、それぞれ、同じように複数の基地局が接続されている。
【0023】
HLR12は、移動体通信装置14の位置を示す位置情報を記憶するためのものであり、移動体通信網11に接続されている。
【0024】
基地局13−1〜13−nは、それぞれ、ゾーン17−1〜17−nに在圏する移動体通信装置14との間で通信情報を送受信するためのものである。ゾーン17−1〜17−nは、それぞれ、基地局13−1〜13−nが有する通信可能な範囲を示す領域である。基地局13−1〜13−nには、それぞれ、複数の制御チャネルと通信チャネルとが割り当てられる。
【0025】
通信チャネルは、パケット通信と音声通話とを含む情報の通信を行うためのチャネルである。制御チャネルは、種々の制御信号を送受信するためのチャネルである。
制御チャネルには、さらに、報知チャネル、パケットチャネル等がある。
【0026】
報知チャネルは、基地局13−1〜13−nから移動体通信装置14に報知情報を送信するためのチャネルである。報知情報は、チャネル構成、システム等に関する情報である。報知情報には、待ち受け許可レベル、待ち受け劣化レベル、止まり木チャネル番号(周波数)、チャネル移行タイマのカウント時間、標準拡張情報等が含まれる。
【0027】
待ち受け許可レベルは、移動体通信装置14における受信レベルが、基地局13−1〜13−nとの通信を支障なく行いうるものとして、待ち受けを許可する受信レベルである。
【0028】
待ち受け劣化レベルは、待ち受け中の移動体通信装置14において受信レベルが劣化した場合に、圏外と判断すべき受信レベルである。
【0029】
止まり木チャネル番号は、各基地局13−1〜13−nと移動体通信装置14との間で使用可能な周波数の制御チャネルを示すデータである。
【0030】
チャネル移行タイマは、RCRの標準規格に従って規定されたパケット通信が可能なゾーンのサーチ時間を制限するためのタイマである。このチャネル移行タイマのカウント時間は、通常は、0〜310秒に設定される。
【0031】
標準拡張情報は、RCRの標準規格に従って規定された情報であり、移動体通信装置14が在圏しているゾーンの周辺にパケットサポートゾーンがある場合、移行先のゾーンの情報として、そのパケットサポートゾーンを指定する情報である。本実施の形態では、ゾーン移行するとき、安定的に非パケットサポートゾーンに在圏したか否かの判定に、この標準拡張情報を用いる。
【0032】
パケットチャネルは、ユーザがパケット情報を転送するためのチャネルである。
【0033】
移動体通信装置14は、基地局13−1〜13−nとの間で通信情報を送受信するための携帯可能な端末である。移動体通信装置14には、例えば、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistance)、モバイル(Mobile)コンピュータが含まれる。
【0034】
次に、本実施の形態に係る移動体通信装置14の構成を図2に示す。
本実施の形態に係る移動体通信装置14は、アンテナ21と、無線部22と、記憶部23と、表示部24と、キー操作部25と、スピーカ26と、マイク27と、制御部28と、を含んで構成される。
【0035】
アンテナ21は、エレメントを備えた所定のロッドアンテナ等からなり、無線部22から供給された通信情報(電波)を所定周波数の搬送波に重畳させ、基地局13−1〜13−nのうちの通信可能な基地局等に向けて送信する。
また、アンテナ21は、基地局13−1〜13−nのうちの通信可能な基地局等から送られる通信情報を受信して、無線部22に供給する。
【0036】
無線部22は、制御部28によって制御され、アンテナ21を介して基地局13−1〜13−nのうちの通信可能な基地局(最終的には、他の電話機やサービスプロバイダ等)との間で、音声情報や通信パケット等の通信情報を送受信する。
【0037】
無線部22は、RF信号処理部(図示せず)とベースバンド信号処理部(図示せず)とを備える。RF信号処理部は、各基地局13−1〜14−nとの間で送受信する無線信号の変調・復調を行うための無線信号処理部である。ベースバンド信号処理部は、RF信号処理部が復調したベースバンド信号から制御部28が処理可能な信号と音声信号とを取り出すためのものである。
【0038】
また、無線部22は、アンテナ21を介して受信した周辺に存在する各チャネル、即ち、止まり木チャネルの候補となる複数の制御チャネルの電界強度(RSSI)をそれぞれ測定する。
【0039】
記憶部23は、制御部28の各制御に必要なデータを記憶するためのものである。記憶部23は、必要なデータとして、各基地局13−1〜13−nで使用可能な止まり木チャネルと、その各止まり木チャネルの信号を受信した場合の受信レベルのデータと、移動体通信装置14の位置を示す位置情報と、報知情報に含まれる待ち受け許可レベルと、待ち受け劣化レベルと、チャネル移行タイマ等のカウント時間と、を記憶する。
【0040】
表示部24は、液晶表示パネル等からなり、移動体通信装置14の動作状況を利用者に報知するための種々の情報を表示する。
例えば、表示部24は、日付・時刻等の情報、バッテリの残量を示す情報、そして、通信圏内(現在使用しているチャネルの受信レベル)又は、通信圏外を示す情報等を表示する。
【0041】
キー操作部25は、機器正面(前面)等に配置された複数の操作キーからなる。例えば、キー操作部25には、数字キー、文字キー、ファンクションキー、及び、発信キー等が含まれている。また、これらのキーのうちのいずれかは、電源スイッチを兼用する。
【0042】
スピーカ26は、無線部22に備えられたベースバンド信号処理部等が復調した音声信号等に従って、音声等を発する。
マイク27は、コンデンサマイク等からなり、集音した利用者の音声等を音声信号に変換し、無線部22に備えられたベースバンド信号処理部等に供給する。
【0043】
制御部28は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備え、移動体通信装置14全体を制御する。
ROMは、制御部28が実行するプログラムを記憶し、また、すべての止まり木チャネル番号と周波数コードとを対応付けて記憶する。
【0044】
次に本実施の形態に係る移動体通信装置14の動作を説明する。
移動体通信装置14の制御部28は、キー操作部25のキーが操作されて電源スイッチがオンされると、無線部22を制御して、止まり木スキャンと呼ばれる処理を実行する。
【0045】
この処理を図3に基づいて説明する。
制御部28は、無線部22を制御して、ROMに記憶した止まり木チャネルを設定し、その制御信号を受信する(ステップS11)。
【0046】
制御部28は、無線部22を制御して、受信した止まり木チャネルの制御信号の受信レベル(電界強度)を測定する(ステップS12)。
制御部28は、測定した受信レベルを止まり木チャネルと対応させて記憶部23に記憶する(ステップS13)。
【0047】
制御部28は、ROMに記憶したすべての止まり木チャネルについて、制御信号の受信レベルを測定したか否かを判定する(ステップS14)。
【0048】
制御部28は、すべての止まり木チャネルの信号の受信レベルを測定していないと判定した場合(ステップS14においてNo)、次の止まり木チャネルを設定してその制御信号を受信する(ステップS11)。制御部28は、その受信レベルを測定する(ステップS12)。
【0049】
このようにして、順次、受信レベルを測定し、ROMに記憶したすべての止まり木チャネルの信号の受信レベルを測定したと判定した場合(ステップS14においてYes)、制御部28は、受信レベルの高い順にデータを並べ直す(ステップS15)。
【0050】
制御部28は、受信レベルが最上位の止まり木チャネルへの同期を確立する(ステップS16)。
制御部28は、止まり木チャネル(BCCH)を介して報知情報を取得する(ステップS17)。
【0051】
制御部28は、取得した報知情報に含まれている待ち受けるべき止まり木チャネルを選択する(ステップS18)。
制御部28は、選択した止まり木チャネルを起動する(ステップS19)。そして、制御部28は、この止まり木スキャンの処理を終了させる。
【0052】
次に、制御部28は、位置登録を行う。移動体通信装置14が在圏しているゾーンがゾーン17−1である場合、無線部22は、待ち受け用の制御チャネル(止まり木チャネル)を介してゾーン17−1の基地局13−1から位置情報を受信する。
【0053】
受信した位置情報が、記憶部23に記憶した位置情報と異なっている場合、制御部28は、無線部22が受信した位置情報を、記憶部23に記憶する。また、基地局13−1は、この位置情報を受信して制御局15−1に送信する。HLR12は、受信した位置情報を記憶する。
【0054】
また、制御部28は、取得した位置情報を記憶部23に記憶する。これにより位置登録が行われ、移動体通信装置14は、待ち受け用の制御チャネルを介して回線発信又は着信を待ち受ける待ち受け状態となる。
【0055】
移動体通信装置14はパケット通信中、定期的に止まり木スキャン処理を実行し、止まり木チャネルの受信レベルを監視する。ゾーン移行により、止まり木チャネルの受信レベルが低下した場合、制御部28は、周辺ゾーンのパケットチャネルをサーチする。
【0065】
次に、この動作を図4と図5とに基づいて具体的に説明する。
図4に示すように、基地局13−6のゾーン17−6内に在圏していた移動体通信装置14が基地局13−1のゾーン17−1内にゾーン移行する場合、図5(a)に示すように、ゾーン17−6内に在圏していたときの受信レベル(強度)V1は低下する。
時刻t0において、受信レベルV1が予め設定された待ち受け劣化レベルVth以下になると、図5(b)に示すように、移動体通信装置14は、パケットチャネルのサーチを行う。
【0066】
尚、図5(b)において、時刻t0〜t1は、チャネル移行タイマのカウント時間である。この時間は、前述のように、ゾーン移行によりパケット通信を行えなくなった場合に、パケットサポートゾーンのサーチを制限するための制限時間であり、基地局13−1からの報知情報に基づいて、通常、0秒から310分までの間に設定される。
【0067】
時刻t0において、周辺ゾーンも含めて止まり木スキャンを行ってもパケットサポートゾーンがなければ、制御部28は、サーチに失敗したと判定する。サーチに失敗した場合、制御部28は、一定時間経過後、再度、止まり木スキャンを実行する。
【0068】
移動体通信装置14は、止まり木チャネルを介して報知情報を受信する。
基地局13−3のゾーン17−3がパケットサポートゾーンである場合、基地局13−1は、報知情報の標準拡張情報に、周辺パケットサポートゾーンの指定を含める。
【0069】
一方、ゾーン17−1〜17−5のいずれもパケットサポートゾーンではない場合、基地局13−1は、標準拡張情報に、基地局13−1の周辺にパケットサポートゾーンの指定を含めない。
【0070】
標準拡張情報に、周辺パケットサポートゾーンの指定があれば、移動体通信装置14は周辺パケットサポートゾーンのサーチを行う。再度、移動体通信装置14が周辺パケットサポートゾーンのサーチに失敗してもチャネル移行タイマのカウント時間が満了する時刻t1まで、止まり木スキャンと周辺パケットサポートゾーンのサーチとを一定時間毎に繰り返して行う。
この間に、移動体通信装置14が移動してゾーン17−3に在圏するようになれば、移動体通信装置14は、再び、パケット通信を行うことができる。
【0071】
しかし、時刻t1になっても、基地局13−3の止まり木チャネルを検出できなかった場合、移動体通信装置14は、時刻t1において、サーチ処理から待ち受け状態に復帰する。
【0072】
時刻t11において受信した報知情報の標準拡張情報に、周辺パケットサポートゾーンの指定がなければ、移動体通信装置14は安定的に非パケットサポートゾーンに在圏していることを判別する。この場合、チャネル移行タイマのカウント期間満了前であっても、移動体通信装置14は、直ちに待ち受け状態に復帰する。
【0073】
移動体通信装置14が待ち受け状態に復帰した後、移動体通信装置14は、在圏ゾーンで着信を受けることができる。
【0074】
以上説明したように、本実施の形態によれば、移動体通信装置14は、受信レベルが最上位の止まり木チャネルが非パケットサポートゾーンにおけるチャネルであって、報知情報の標準拡張情報に周辺パケットサポートゾーンの指定がなければ、安定的に非パケットサポートゾーンに在圏したと判別し、チャネル移行タイマ満了前であっても、待ち受け用のチャネルで待ち受け状態に復帰するようにした。
【0075】
従って、安定的に非パケットサポートゾーンに在圏したと判別されれば、すぐに待ち受け状態に復帰するので、着信が受けられない状態を回避することができる。また、パケットサポートゾーンの無用なサーチをすぐに終了させることもでき、確実に、着信を監視することができ、パケットベアラのサービスの提供を受けることができなくても、回線交換での再接続が可能となる。
【0076】
尚、本発明を実施するにあたっては、種々の形態が考えられ、上記実施の形態に限られるものではない。
例えば、上記実施の形態では、移動体通信装置14を、セルラー方式が採用された移動体通信システムにて使用されるものとして説明した。しかしこれに限られるものではなく、PHSのシステムにも適用可能である。
【0077】
また、本実施の形態では、報知情報の標準拡張情報に基づいて、移動体通信装置14が、安定的に非パケットサポートゾーンに在圏しているか否かを判別するようにした。しかし、これに限られるものではなく、すべての止まり木チャネルについて、パケットチャネルに対応しているか否かの情報も含めて移動体通信装置14が記憶するようにしておけば、報知情報の標準拡張情報を用いることなく上記判別を行うことができる。
【0078】
また、コンピュータを、移動体通信装置14の全部又は一部として動作させ、あるいは、上述の処理を実行させるためのプログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、これをコンピュータにインストールし、上述の手段として動作させ、あるいは、上述の工程を実行させてもよい。さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、着信が受けられない状態を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る移動体通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る移動体通信装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 図2の制御部が実行する止まり木スキャン処理を示すフローチャートである。
【図4】 移動体通信装置のゾーン移行を示す説明図である。
【図5】 移動体通信装置の動作を示すタイムチャートである。
Claims (4)
- パケット通信に対応した基地局と交信可能なパケットサポートゾーンから、他のゾーンへとゾーン移行する移動体通信装置において、
前記パケットサポートゾーンの圏外になってパケット通信が断になると、断になったときからの時間をカウントする時間カウント手段と、
各止まり木チャネルの受信レベルに基づいて交信可能な止まり木チャネルを判別し、交信可能と判別された止まり木チャネルを介してゾーン情報を取得するゾーン情報取得手段と、
ゾーン情報取得手段が取得した前記ゾーン情報に基づいて、周辺にパケット通信可能がゾーンがあるか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段が、周辺にパケット通信可能なゾーンがあると判別すれば、前記時間カウント手段のカウント時間が予め設定された探索時間になるまで、パケット通信可能なゾーンのサーチを行い、周辺にパケット通信可能なゾーンがないと判別すれば、前記カウント時間が前記探索時間になる前であっても、前記サーチの処理から、交信可能な止まり木チャネルを介して着信を待ち受ける状態とする待ち受け手段と、を備えた、
ことを特徴とする移動体通信装置。 - 前記判別手段は、さらに、交信可能な止まり木チャネルがパケット通信可能なパケットチャネルを含むか否かを判別し、交信可能な止まり木チャネルがパケットチャネルを含んでいれば、周辺にパケット通信可能なゾーンがあると判別するように構成された、
ことを特徴とする請求項1に記載の移動体通信装置。 - パケットサポートゾーンの圏外になってパケット通信が断になると、断になったときからの時間をカウントするステップと、
すべての止まり木チャネルをスキャンして各止まり木チャネルの受信レベルを取得するステップと、
取得した前記各止まり木チャネルの受信レベルに基づいて交信可能な止まり木チャネルを判別し、交信可能と判別された止まり木チャネルを介してゾーン情報を取得するステップと、
取得した前記ゾーン情報に基づいて周辺にパケット通信可能なゾーンがあるか否かを判別するステップと、
周辺にパケット通信可能なゾーンがあると判別すれば、カウントした時間が予め設定された探索時間になるまで、パケット通信可能なゾーンのサーチを行い、周辺にパケット通信可能なゾーンがないと判別すれば、カウントした時間が前記探索時間になる前であっても、前記サーチの処理から、交信可能な止まり木チャネルを介して着信を待ち受ける状態とするステップと、を備えた、
ことを特徴とする着信待ち受け方法。 - コンピュータに、
パケットサポートゾーンの圏外になってパケット通信が断になると、断になったときからの時間をカウントする手順、
すべての止まり木チャネルをスキャンして各止まり木チャネルの受信レベルを取得する手順、
取得した前記各止まり木チャネルの受信レベルに基づいて交信可能な止まり木チャネルを判別し、交信可能と判別された止まり木チャネルを介してゾーン情報を取得する手順、
取得した前記ゾーン情報に基づいて周辺にパケット通信可能なゾーンがあるか否かを判別する手順、
周辺にパケット通信可能なゾーンがあると判別すれば、カウントした時間が予め設定された探索時間になるまで、パケット通信可能なゾーンのサーチを行い、周辺にパケット通信可能なゾーンがないと判別すれば、カウントした時間が前記探索時間になる前であっても、前記サーチの処理から、交信可能な止まり木チャネルを介して着信を待ち受ける状態とする手順、
を実行させるためのプログラム。
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