JP3906931B2 - 湾曲した形状の蛍光体シートに記録された画像を読み出す方法および装置 - Google Patents
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Description
潜像をX線放射で記録した蛍光体シートは放射線写真で普通に用いられている。放射線写真の露出後、刺激用光線の照準をポイント毎にシートに合わせることによって潜像が読み出される。刺激用光線の効果により、潜像によって活性化された放射光が生じ、この放射光が光検出器によって検知され、電子形態に変換され、その後の処理に回される。このような蛍光体シートにある潜像を読み出すために種々の読出し方法、装置が提案されている。単数または複数の検出器に放射光を導くために、たとえば、集光器を用いる。この集光器は、蛍光体シートの全幅にわたって延びる内方反射チューブと、蛍光体シートの全幅にわたって延びる内方反射円錐片または蛍光体シートの全幅にわたって延びる光ファイバ束とからなる。この集光器は蛍光体シートの長さ方向に対して平行な方向に動かされる。この方向は集光器の前記幅に対して直角方向である。同時に、刺激用光線で、管状集光器に設けたスロットを通してあるいは光ファイバに基づく大きくて重い集光器に設置した鏡面を介してあるいは全反射と同様の方法によって集光器の全幅を走査する。刺激用光線は集光器を一端から反射端まで走査する。こうして、移動によって蛍光体プレート全体がカバーされ、走査トレースが蛍光体シートの表面積全体にジグザグのパターンを形成する。これらの説明した実施態様のすべてにおいて、蛍光体シートは読出し中平らな状態に維持される。蛍光体シートの読出しに適したこれらの方法および装置は、米国特許第4,629,890号、米国特許第4,742,225号、米国特許第4,743,759号、米国特許第4,829,180号に記載されている。上記タイプの装置および方法は数多くの欠点を有する。まず、画像の全幅にわたって延びる集光器の製造が非常に複雑であり、高価なのである。これらの集光器と必然的に組み合わされる刺激用光線走査装置の製造には最高の精度が必要である。なぜならば、蛍光体プレートから距離を置くものであるし、また最終的な画像パターンにおけるエラーを避けるために回転する光線の各位置と蛍光体シートの対応する画像ポイントとの相互の位置関係を知っている必要があるからである。したがって、この部分も高価になる。このような装置では蛍光体シートの蛍光体面に対する刺激用光線の入射角が変化し、この場合、蛍光体シートの縁のところで光線が蛍光体シートに対して直角な場合と比べてかなりの角度になるため、特に画像の縁の領域において最終的な読出し画像が不正確となる。加えて、このような大型の集光器(刺激用光線の横断面および検出器の感光領域と比べて真実大きい)においては、光の損失が非常に大きい。この場合、得られた信号にノイズその他の干渉が生じる傾向がある。
刊行物、米国特許第4,922,102号が、蛍光体シートがその平面内で回転し、1回転毎に平らなままの螢光体シートの回転半径に対して平行な方向に動かされるポイント状読取りヘッドによって読み出される蛍光体シート読出し方法を記載している。この場合、蛍光体シートは、同心円のうちの円形トレースを一度に1つずつ読み出される。未公開の特許出願FI-950048が、蛍光体シートをその平面内で或る方向に動かすと共にポイント状の読取りヘッドを有する読出し装置を蛍光体シートの平面に対して直角な軸線まわりに回転させる蛍光体シート読出し方法を記載している。この場合、蛍光体シートは連続した湾曲トレースとして読み出される。或る平面内で蛍光体シートが回転し、回転している読取りヘッドを使用することで、読出し時間の使用効率が比較的劣ったものとなる。全読出し時間のうちのかなりの時間、読出し用光線が蛍光体シートの矩形表面領域の外側にあるからである。これらの構造は、刺激用光線を発する読出しヘッドと、検出器あるいは蛍光体シートとの距離を蛍光体シートの各ポイントで同じに精密に留めなければならないために精度を得るのが難しい回転装置を前提としている。
刊行物、米国特許第5,416,336号が、刺激用光線を放射された放射線の収集器内にある鏡上で或る方向に走査する共に、蛍光体プレートを別の方向に動かす装置を記載している。この構成によって、実際、高い読出し精度と低い光損失を成し遂げることができるが、この装置は比較的小型の画像の読出しに使用するのが最も適している。
刊行物、米国特許第4,829,180号も、蛍光体表面を外に向けて螢光体シートを円筒体上に配置し、そして、蛍光体シートを、刺激用光線と放射された放射線の検出器とからなるポイント状読取り装置によって読み出す構成を記載している。読出しの間、円筒体はその軸線のまわりに回転される。これにより、蛍光体シートの1つの走査方向を達成し、読取りヘッドあるいは円筒体のいずれかを回転軸線に対して平行な方向に移動させることによってもう1つの走査方向(円筒体の軸線に対して平行である)を達成する。この刊行物は、蛍光体シートを円筒体の外面にどのように取り付けるかを全く記載していない。文献、Hildebolt,Vannier:"PSP-Photostimulable Phosphor Dental Radiography"-Washington University School of Medicine,St.Louis,Missouri(Internet=> HTTP://IMACX.WUSTL.EDU/PSP/psp.HTML,Jan 09 1996)がこれらに相当する蛍光体シート読出し方法を記載しているが、螢光体シートの裏張りを円筒体の外面に磁気的に付着する薄い金属シートから構成することを付加的に記載している。このような磁気的な付着の信頼性は、少なくとも円筒体を適度な速度で回転させる場合でも、あまりよくない。それに加えて、蛍光体シートの金属製裏張りは、蛍光体シートを非常に剛性にし、この場合、円筒体の周りの形状が一定でなくなり、円筒体の回転中に外れてしまう危険が増大する。したがって、これらの構成には、蛍光体シートが外れてしまうという危険が高いという欠点があり、そのために、円筒体の回転速度を低く維持することがたぶん最も必要であって、それが蛍光体シートの読出しを遅くする原因となる。
したがって、本発明の目的は、蛍光体シートをその読出し中それ自体公知の方法で移動させるが、その移動にもかかわらず、蛍光体シートを必要な形状に正確に維持することができる方法と装置を提供することである。このことは、刺激用光源と放射された放射線の検出器とを包含する読出し装置と蛍光体シートの間の距離が、変化せず、各所与のケースで意図した距離にできるだけ精密に留まることを意味する。したがって、発明の目的は、蛍光体シートと読出し装置との相対位置のいかなる変化も生じる危険なしに蛍光体シートを高速で読み出すことができる方法および装置にある。本発明の別の目的は、蛍光体シートが読出しの間に移動して外れてしまう危険を最小とする上記タイプの方法および装置にある。本発明の第3の目的は、読出し中のアイドル時間、すなわち、蛍光体シートの効果的な読出しに使われない時間をできるだけ短くする、あるいは、アイドル時間が実際的に意味を持たない程度に読出し速度が高い上記タイプの装置および方法にある。本発明の第4の目的は、かなり異なるサイズの蛍光体シートを簡単に位置決めし、読み出すことができるようにした上記タイプの方法および装置にある。本発明の第5の目的は、普通の別々の螢光体シート、すなわち特別な装置のない螢光体シートの使用を可能とする上記タイプの方法および装置にある。本発明の第6の目的は、小型で効率的な集光器を使用することができる上記タイプの方法および装置にある。本発明のさらなる目的は、最高の読出し精度を達成でき、その場合、ピクセル・サイズができるだけ小さく、1ミリメートルあたりのラインペアの数をできるだけ大きくして読出しを行える上記タイプの方法および装置にある。本発明のさらに別の目的は、使いやすくて経済的な装置およびその使用を可能とする上記タイプの方法および装置にある。
請求の範囲第1項の特徴記載部分に記載したものを特徴とする本発明による方法および請求の範囲第10項の特徴記載部分に記載したものを特徴とする本発明による装置を使用することによって上記の欠点をなくし、上記の目的を達成することができる。
本発明の最も重要な利点は、本発明にある方法および装置を使用することによって、なんら特殊な留め装置なしに普通の比較的可撓性のある蛍光体シートを、正確に所望の形状に、特に円筒体の形状に留まらせることができることにある。本発明のもう1つの利点は、蛍光体シートが任意普通のタイプであってもよく、高い精度で円筒形の形状に留まらせることができると共に、非常にしっかりと所定位置に留めることができ、読出し手段と蛍光体表面との間の距離をできるだけ低い値に設定することができ、それらの相互位置を精密に制御することができるということにある。それによって、集光器への放射光の収集効率を高め、刺激用光線のサイズを小さくし、蛍光体シートに精密に照準を合わせることができる。さらに、読出し速度を高くすることができる。こうして、本発明による方法および装置を使用することによって、放射線写真サイズが大きい(たとえば、24cm×30cm)場合でも100×100μmのピクセル・サイズで通常比較的容易に目的を達することが可能である。実際に、適度に注意することにより、70×70μmのピクセル・サイズあるいは50×50μmのピクセル・サイズでも、この放射線写真サイズにおいて達成することができる。理論的には、達成可能なピクセル・サイズは20μm×20μmのオーダーであり、これは他のいかなる読出し方法あるいは読出し装置を使用することによって得られる値よりも良好である。実際、本発明による装置において読出し精度を制限する唯一の要因は、蛍光体シートを潜像の記録に使用できる精度である。本発明のさらに別の利点は、高い読出し速度にある。すなわち、上記のサイズの大きい画像は、少なくとも2分未満の時間、または通常、約1分間で、またはさらに約1/2分間ですら読み出すことができる。ところが、読出しによって公知の方法および装置でかかる時間はこれよりも多いのである。実際、本発明による装置において読出し速度を制限する唯一の要因は、検出器が放射線の変化を検知できる頻度あるいは検出器が蛍光体シートが刺激発光(stimulated emission)を始めて終えることができる速度の変化を検知できる頻度またはこれら両方にある。本発明のもう1つの利点は、小型で効率的な集光器を使用することができ、放射光が非常に小さい損失でせいぜいほとんど完全に検出器に向けられることができるということにある。
以下、本発明を添付図面を参照しながら詳しく説明する。
第1A図は、本発明による装置の第1実施態様の主要な特徴を示す部分破断頂面図であり、この図の左側は第1B図の方向Iからの頂面図であり、この図の左側は第1B図のII-IIを通る断面を示している。
第1B図は、第1A図の装置の回転軸線に対して垂直なIII-IIIを通る横断面であり、蛍光体シートをドラム部材内に部分的に押し込んだ状態を示す図である。
第2A図は、本発明による装置の第2実施態様の主要部分の、第2B図の方向IVから見た部分破断頂面図であり、断面は第2B図のIX-IXを通る断面であり、蛍光体シートを部分的にドラム部材に押し込んだ状態を示す図である。
第2B図は、第2A図の装置の、回転軸線に対して垂直なV-Vを通る横断面であり、蛍光体シートを所定位置で示す図である。
第3A図は、本発明による装置の第3実施態様を、第3B図の方向VIから見た部分破断頂面図であり、断面は第3B図のVII-VIIを通る断面であり、蛍光体シートをドラム部材の外部から内部まで部分的に押し込んだ状態あるいはドラム部材から部分的に引き出した状態を示す図である。
第3B図は、第3A図に示す装置の、回転軸線に対して垂直なVIII-VIIIを通る横断面を示し、蛍光体シートをドラム部材に部分的に押し込んだ状態あるいはドラム部材から部分的に引き出した状態を示す図である。
第4図は、円筒形の形状に曲げた蛍光体シートを示す概略図であり、円筒形内部に、刺激用光線の方向と放射光検出器の感度方向ならびに蛍光体シートの読出しで形成された走査トレースを示し、蛍光体シートをドラム部材内の円筒形状で所定位置に示す図である。
蛍光体シートの読出しための本発明は、X線で螢光体シートを露光させ、そこに潜像を記録することに関するものではなく、露光後に蛍光体シートに記録された潜像を任意適当な方法で読み出すことに関する。しかしながら、一般的に、蛍光体シートを任意適当な放射線写真カセット内に置いて露光させ、そのときに、螢光体シートをできるだけ精密に平らに留めることは指摘したい。読出しのためには、螢光体シートをカセットから取り出す。蛍光体シートを或る種の湾曲形態にした状態でX線にさらすことも可能であるが、この湾曲した形状は以下に説明する蛍光体シート読出し中の湾曲形態にはなんら関係がない。したがって、本発明における出発点は、蛍光体シートが独立状態(すなわち、剛性の裏張りあるいはそれに相当する裏張りに取り付けていない状態)であり、それを必要な形状で取り扱い、位置決めすることができ、また、既に潜像情報を担持しているということである。
図は内部に円筒形の空所15によって形成された円筒形の周面5を持っている中実で剛性の材料からなるドラム部材8を示している。たとえば、ドラム部材8はポイント26のところで一端を軸受に取り付けてあり、その結果、ドラム8は円筒体周面5の軸線3のまわりに回転することができる。好ましくは、この内側の円筒形周面5は、真円の円筒体である。通常は、ドラム部材8の反対側の外面25も円筒形である。この場合、ドラム部材8全体は管状の部片である。この設計により、ドラム部材8は容易に釣合いがとれ、そのため、周面5の軸線3のまわりの回転は可能な限り安定する。必要に応じて、ドラム部材の開口および蛍光体シートの重さの影響は、固定あるいは取り外し可能あるいは再配置可能な釣り合い手段を使用することによって補正することができる。このドラム部材8は、モータ22によって回転させられる。モータの軸は、ドラム部材の周面5の軸線3のところで取り付ける。しかしながら、ドラム部材8を他の任意の方法で回転させることに妨げはない。たとえば、ローラ上に設置してもよいが、図示した実施態様がたぶん最も好ましい形態である。それを使用することによって、周面5の心合せが良好となり、ドラムの回転が安定するからである。ドラム部材8は、アルミニウムのような金属あるいは強くて剛性のあるプラスチックあるいは任意の適当な強くて剛性の複合材料で作らることができる。
任意公知あるいは新規な方法(図示しないし、ここで説明もしない)によって、通常はX線放射で放射線画像を記録済みの蛍光体シート1は、本発明に従って、ドラム部材8の円筒形空所15のくぼんだ内側周面5に対して設置して、潜像を担持している刺激可能な蛍光体表面2がくぼんだ側にあり、したがって軸線3に面するようにする。蛍光体シート1は、以下により詳しく説明する数多くの方法で円筒形の周面5の凹形状に対して合わせることができる。
第1A、1B図は、これを実施するための本発明による好ましい方法を示す。この構成において、ドラム部材8の周面には、軸線3に対して平行なまっすぐのスロット23がある、このスロットは周面5に対して平行な方向に比較的広くても非常に狭くてもよい。非常に狭い場合、スロットは、代表的には、円筒体周面5の表面に対する接線に対して平行である。放射線撮影の後、露出済みの蛍光体シート1は、通常、カセット20内にある。これは図ではほんの概略的に示してある。カセット20から、蛍光体シート1は、その前縁1aを先にして、図示しないツールを使い、円筒体周面5に対する接線に平行あるいはおおよそ平行な方向1Dにスロット23を通してドラム部材8の内側の円筒体空所15に、特にその内面5に沿って押し込まれる。押し込み方向は、原則として、前記接線方向からかなり偏倚していてもよい。たとえば、接線方向から10度、20度あるいは30度それていてもよいが、これでは、多分、構造が複雑になるであろう。第1B図は、蛍光体シート1の一部を円筒体周面5の形状に押し込んでおり、他の部分がまだカセット20内にある状況を示している。読出しために、蛍光体シート1全体を円筒体空所15の内部に円筒体周面5の形状に合わせて押し込む。これは第1B図の場合に方向D1に押し込み続けたときに明らかとなる。最終的に、蛍光体シート1の後縁1bが円筒体空所15の内部で円筒体周面5に合わさる。蛍光体シート1の前縁1aは、たとえば、周面に対して平行なスロット30を通してドラム内に延びる移送部材31によって押し込まれる。この移送部材は、この場合、後縁1bと接触している。最終的に、前縁は円筒体周面5上にあるリミッタ34と係合する。したがって、このとき、蛍光体シート1は、刺激可能な蛍光体表面2が軸線3に面して内側にあり、蛍光体シートの凹面を形成するように、全体的に円筒体空所15によって形成される円筒体周面5に沿って位置する。蛍光体シート1の読出し後、蛍光体シートは、ドラムの内部に周面に対して平行なスロット30を通して部材31を押し込み、そして、押し込み方向D1と反対の方向に前縁1aのところを押すことによってドラム部材8の内部から取り出すことができる。この際、蛍光体シートはスロット23を通って後縁1bを先にして出てくる。こうして、この取り出しは、単に蛍光体シートを円筒体空所15に押し込む作業の逆となる。
第2A、2B図は、円筒体空所15の凹形円筒体周面5に対して蛍光体シートを移動させる第2の手順を示している。この場合、蛍光体シートは、円筒体周面5を形成する円筒体空所の内径よりもわずかに小さい直径を有するリング24によって予め円筒形状に曲げられる。この際、実質的に円筒形状に曲げられた蛍光体シート1は、ドラム部材8の開放端19を通して軸線3に対してほぼ平行な方向D2において、第1の側縁1cを先にしてドラム部材の円筒形空所15内へ押し込まれ、さらに周面5に合わせることができる。この場合、蛍光体シート1は、潜像を担持している刺激可能な蛍光体表面2が軸線3に面して内向きとなるように位置させ、凹面を形成するように配置される。この場合、蛍光体シート1は、軸線3に対して平行なスロット32を通して円筒体空所内に延びる部材33を用いることによって円筒体空所から取り出すことができる。この部材は、蛍光体シートの第1側縁1cを把持し、蛍光体シートの他の側縁1dを先にして押し込み方向D2と反対の方向へ蛍光体シートを円筒形空所15から押し出す。この場合、また、取り出しは蛍光体シートを押し込むのとまったく逆の作業となる。
第3A、3B図は、螢光体シート1を円筒体空所15内に導入する第3の手順を示している。この手順は、第1A、1B図に示す手順と類似しているが、蛍光体シートが、第1A、1B図の場合と同様にカセットからは導入されず、軸線3に対して平行なスロット23を通して円筒体周囲5の形状に沿ってロール28によって案内される点で異なる。この場合、螢光体シート1の取り出しは、周面に対して平行なスロット30を通して空所またはチャンバ15に押し込む部材31を用いることによって第1A、1B図と同様に実施される。図において、部材31、33は、説明を明快にするために、それらが使用されていない状況にあるものとして、ドラム部材8から離して示してある。これらの部材を円筒体周面5の半径に対して平行な方向に軸線3に向かって動かすことによって作動位置に置くことができるのは明らかであろう。
読出しの後、導入時に使用したのと同じ部材を用いることによって蛍光体シートがドラム部材8の内部から取り出される手順を説明してきた。しかしながら、任意他の方法によって円筒体空所15から再使用のために蛍光体シートを取り出すことも可能である。たとえば、蛍光体シートを第1A−B図の手順によって円筒体表面5上へ持っていった場合、第2A−B図または第3A−B図のいずれかに示す手順によって取り出すことができる。そして、第2A−B図に示す手順によって導入した蛍光体シートの取り出しを、第3A−B図に示す取り出し手順または他の任意の手順によって実施することができる。読出しのために蛍光体シートを円筒体表面5上へ導く手順と、読み出し後蛍光体シートを取り出す手順は、完全に互いに独立した手順であってもよい。蛍光体シートの導入、取り出しのために細部で異なる種々の構成を設計できることは明らかである。
本発明の好ましい実施態様によれば、円筒体空所内に配置された蛍光体シート1は、充分に高い周速度Rxでドラム部材8を軸線3のまわりに回転させることによって円形に、すなわち、円筒体周面5の形に精密に固定させることができる。この周速度で蛍光体シート1を円筒体周面5の半径方向外方へ押すに充分な遠心力が生じ、円筒体のくぼんだ内面5に精密に押し付けることができる。もちろん、この必要な周速度は蛍光体シート1の剛性および質量に依存する。本発明によれば、できるだけ可撓性のある蛍光体シート1を使用することが実際のところ最も好ましい。凹形の円筒体周面5の直径が15cm−20cmのオーダーにある場合、また、普通に市販されている蛍光体シートを使用する場合、充分な遠心力を発生するのに必要な回転速度は、500回転/分のオーダーが最低であるが、たいていの蛍光体シートは1000回転/分の回転速度を使用することによって表面5に対して固定させることかできる。1500−2000回転/分の回転速度を使用することが最も好ましく、その場合、特に強化していない市販の蛍光体シートでも円筒体周面5の形に固定し、非常に精密にその状態に留めることができる。この場合、遠心力の大きさは、蛍光体シートの質量に対して300gnの加速度に相当する。特に可撓性のある螢光体シートを使用するとき、蛍光体シートの質量に対して100gnの加速度あるいはおそらくは30gnの加速度でさえ充分精密な形状を得ることができる(ここで、gnとは、地球の重力の大きさの加速度をあらわしている)。明らかなように、蛍光体シートができるだけ可撓性であることだけでなく、できるだけ重いことも好ましい。これは、その場合、螢光体シートとドラム部材空所の内面との精密な接触が低い回転速度でも達成できるからである。しかしながら、低い回転速度での照準合せは無意味である。なぜならば、ドラム部材の走査、したがって、それと一緒に回転する円筒形蛍光体シートの走査がこのような回転で生じるのであり、蛍光体シートの急速読出しのためにはできるだけ高い回転速度を使用するのが得策であるからである。したがって、回転速度および周速度Rxは、本発明の構成では、蛍光体シートおよび検出器の速度ならびにそれらに組み合わせた電子機器の速度、そして、装置の強度によってのみ制限される。最高の周速度により、蛍光体シートが周面5に対して精密に、すなわち正しい形状に最高に確実に留まる。蛍光体シートを構成している可撓性材料は、もちろん、中実材料であり、代表的には、弾力のある材料であり、そうすれば、螢光体シートが読出しの後にその当初のまっすぐな形状を回復することができる。
上記の内側の円筒体周面5と、蛍光体シート1をこの周面5に導く方法と、ドラム部材の充分な回転速度、すなわち、周速度Rxとを使用することによって、螢光体シート・サイズに合わせて任意の方法で蛍光体シートの結合を調節する必要なしにかなり異なるサイズの螢光体シートの読出しためにまったく同じ装置を使用することができる。したがって、このような装置は、遠心力で蛍光体シートを正しい形状に保持するので、24cm×30cmもの大きい蛍光体シートあるいは30mm×40mmもの小さい螢光体シートの読出しために使用することができる。リミッタ34の目的は、読出し中に蛍光体シートが表面5の周方向に確実に動かないようにすることだけである。本発明によるドラム部材は、円筒体周面5に対して螢光体シートを導入するための複数の長手方向スロット23を持つとよい。ドラム部材はまたその周面5に2つ以上のリミッタを包含するとよい。これらのリミッタは固定式でも取り外し可能なものでもよい。これらの構成によって、必要に応じて、1回のスキャンニングで読み出す最大サイズよりも小さいいくつかの螢光体シートを周面5に同時に配置することが可能となる。最大サイズの螢光体シートをドラム部材の内側に置いたとき、したがって、それは周面のほとんど360度をカバーするのに対し、より小さい螢光体シートはこの周面のより小さい割合をカバーすることになる。本発明の装置では、異なるサイズのドラム部材を、走査しようとしている螢光体シートのサイズに応じて配置してもよい。
蛍光体シート1を凹形周面に押しつけるためのもう一つのオプションは、周面に対して平行な圧縮力F−Fである。この力は、原則として、第4図に示すものである。しかしながら、圧縮力Fの制御は難しい。第3オプションは、螢光体シート1とドラム部材の内側の周面5との間に真空を発生させることである。この真空は、蛍光体シートをこの周面に対して吸い込むのである。この部分ために、このオプションは、高価で複雑な追加の装置を必要とする。したがって、本発明の最も好ましいオプションは、上述したようにドラム部材8の回転の充分に高い周速度Rxを使用することである。
本発明の装置は、以下により詳しく説明する読出し装置を包含する。この読み出し装置は、上述したように配置した蛍光体シートを走査することによって読み出しを行う。この場合、潜像を担持する蛍光体表面2は凹形の側面、好ましくは円筒形を形成し、これが軸線3のまわりに回転する。蛍光体シートの読出しは、蛍光体シートが上述した手順のいずれかによって円筒体集面5に対して位置決めされた後、たとえば、上述した遠心力の下に押された後に始まる。精密な表面形状は円筒体の形状であると好ましい。読出し手段は移送部材21を包含する。この移送部材は、光源4からの刺激用光線の照準を軸線3から離れる方向S1において蛍光体シートの蛍光体表面2に合わせる。この読出し手段は光検出器7も包含する。この光検出器7は、刺激効果の下に蛍光体表面から発する光を検出する。放射された光は主に円筒体周面5から中心に向かう。図は、これを達成するための本発明の好ましい実施態様を示している。これらの実施態様のすべてにおいて、移送部材21は、前記円筒体空所15の内部に延びる機械的な部材と、刺激用光線6を伝達するキャリー手段と、蛍光体表面から放射された光を検出する検出器とからなる。この場合、同様に、光源4と光検出器7は、円筒体空所の内側に少なくとも蛍光体シートの読出し時間の大きい割合のために、そして少なくとも部分的に設置される。しかしながら、刺激用光線の光源4あるいは蛍光体表面から発する光を受け取る光検出器7またはこれら両方を円筒体空所の外に設置した移送部材構造を配置しても差し支えない。この場合、移送部材は、おそらくは、蛍光体シートの読み出しのために軸線3に対して平行な方向Mに光学伝達要素を移動あるいは回転させる部材のみを包含することになる。単数または複数の蛍光体シートが軸線3に対して平行な方向に円筒体周面5をカバーする距離にわたってのみ方向Mに読出し手段を動かすことが必要である。
第1A−3B図は、ドラム部材8の内部に、軸線に対して平行なガイド12(たとえば、ガイド・バー)とこれらのガイドに沿って軸線方向に移動するスライド13とがある構造を示している。このスライドは刺激用光源4と放射された光の光検出器7とを担持している。蛍光体シートの回転Rxの間、スライドは、前記軸線3に対して平行に方向Mに移動し、蛍光体シートをトレース毎に読み出す。これらのトレースは連続螺旋の部分からなる。この目的ために、刺激用光線6の方向S1と放射光のための検出器7の主感度方向S2は相対的な位置を変えることなくスライド内にあるが、それらの組み合わせ、すなわち、スライド13は方向Mに動かされる。
第1A−1B図は、光源4が刺激用光線6を直接筒形の蛍光体表面2に送り、刺激用光線6が周面5の半径に対して平行となっている実施態様を示している。刺激用光線6は集光器9を通して移動する。蛍光体表面2から発せらた光は集光器9によって集められ、集光器9の第1端部11は、できるだけ螢光体表面2に近く位置し、管状の部分のような内向き反射部材で構成される。刺激用光線6は、好ましくはこの第1の端部11の領域内で蛍光体表面に入射する。集光器9によって集められた放射光線は、たとえば、プリズム29によって、蛍光体表面2からほぼ軸線3に向かう方向から軸線に対してほぼ平行な方向へそらされ、軸線方向に配置された検出器に入射する。この場合、この放射された光は検出器7によって検出され、さらに処理するための電子形態へ変換される。第1A−1B図において蛍光体シート1が安定した周速度Rxで回転し、光源4および検出器7と共にスライドが安定した速度Mで軸線3に対して平行な方向に動かされたとき、蛍光体シートの凹形蛍光体表面は一度に1つのトレースKで走査される。これは第4図に概略的に示してあるので明らかである。
第2A−2B図はわずかに異なる構成を示している。この構成では、光源4によって伝達される刺激用光線6は小さい角度で蛍光体表面2に入射する。この小さい角度は軸線3を通る半径平面内にある。この部分のために、検出器7の主感度方向は周面5の半径に対して平行である。他の点において、この場合にも、これらの部材は、刺激用光線6が集光器9の第1端部11の領域内、好ましくは、この領域11の中心において螢光体表面2に入射するように相対的に配置してある。この集光器9の構造は、この実施態様においては、上記の実施態様と同様に、内向き反射性の管状部分である。この場合、刺激用光線は、集光器9の側壁面のいかなるの点にも入射することはない。
第3A−3B図は、第2A−2B図に示す実施態様といくぶん似ている実施態様を示す。この実施態様でも、光検出器7の主感度方向は、蛍光体表面2に対して直角である。すなわち、周面5の半径に対して平行である。しかしながら、この場合、光源4は、蛍光体表面に対して直角の方向からかなり偏倚した位置にあり、かつ、集光器9の端部11から適当な距離のところにあり、刺激用光線6は集光器9の1つの内向き反射表面14から反射させられ、第1端部11を通って蛍光体表面2に入射する。
明らかなように、説明してきたこれら3つの実施態様のすべてにおいて、刺激用光線6を伝達する光源4および検出器7を持つ集光器9は、この集光器の第1端部11を通る蛍光体表面2に対して直角の軸線まわりに任意の位置まで回転され得る。したがって、たとえば、第2A−2B図および第3A−3B図の実施態様において、光源4と検出器7は、軸線3を通る同じ平面にある。部材が回転するならば、これらの部材はたとえば90度回転した場合、これらの部材は図に示す位置に互いに相対して位置することになるが、軸線3に対して直角な平面、すなわち、画像面に対して垂直な平面に位置することになる。したがって、たとえば、第2A−2B図の場合に相当する状況において、集光器9および検出器7ならびに刺激用光源4が軸線3に対して直角な同じ平面に位置しているならば、この構成は軸線3を通る水平面よりもいくぶん高くなり、刺激用光線は直角方向(第2A−2B図に示す状況と異なる)において蛍光体表面2に入射することになる(この場合、解像度が最高となる)。
本発明による構造によって可能となるこの非常に高い解像度と螢光体表面から発せられる光の収集における非常に高い効率は、特に、刺激用光線6の方向S1が蛍光体表面に対して垂直あるいは非常に小さい角度αであること、および、蛍光体表面2から発せらた放射線が比較的小さい直径27を持っている集光器9によって検出器7への刺激用光線の入射点Pおよび蛍光体表面2まわりから直接集められ、この検出器7の主感度方向S2も蛍光体表面に対して直角あるいは小さい角度βであるという事実に基づくものである。この解像度とこの発光効率は、ドラム部材8の回転運動Rxおよびスライドの直線運動Mとは無関係に刺激用光線6および集光器9が常に互いに対して一定の固定位置にあるという事実によってさらに改善され、刺激用光線6が集光器端部11の中心で螢光体表面2に入射すると有利である。放射光の収集の効率は、集光器9のこの端部11あるいは集光器9(一般的)または直接的に検出器7が、本発明による構成を使用することによって、蛍光体表面に対して非常に近くに位置することができるという事実によってさらに改善される。これは蛍光体シートが上記の手順によって良好な形状に保持されるからである。本発明において、これらの光学手段と蛍光体表面との間の距離は代表的には10mmあるいは5mm未満であるが、この距離を2mm未満、あるいは1mm未満にすらすることは容易である。0.5mm、そして、0.1mmを下回る距離が可能である。距離が小さいということは、集光器を小さくすることができるということであり、この場合、光の損失を最小限に抑えることが容易になる。第4図の目的は、刺激用光線6の入射方向S1および蛍光体表面2から発せられた光の読出しのために使用される検出器の主感度方向S2の向きを示すことにある。第4図は、まず、円筒体軸線3に対して垂直な平面T2と、刺激用光線6の方向S1が円筒体周面5の半径に対して角度αであり、検出器7の主感度方向が同じ半径に対して角度βであることを概略的に示している。したがって、これらの方向S1、S2は蛍光体表面2の或る点Pに入射する。さらに、第4図は、軸線3を通る平面T1を概略的に示し、この場合、刺激用光線の方向S1が円筒体周面5の半径に対して角度αであり、検出器7の主感度方向S2が同じ半径に対して角度βである。この場合、方向S1、S2は、螢光体表面上の1つの点である同じ点Pのところに入射する。明らかなように、角度α、βは第4図に示す位置以外の位置に形成してもよい。すなわち、軸線3に対して平行あるいは直角な平面以外の平面にあってもよいし、互いに異なった平面にあってもよいが、方向S1、S2が蛍光体表面2の同じ点Pに入射するのが好ましい。高解像度を達成するためには、角度α、βが共に最大約45度であり、好ましくは、約30度よりも小さい。本発明者等が方向S1、S2について言及するとき、蛍光体表面2の領域での方向を意味しており、したがって、光源4の放射方向が鏡、プリズムその他の手段によって上記の限度内で蛍光体表面2に効果的に入射させられ得るいかなる方向をも意味することに注目されたい。同様に、検出器の感度方向は、鏡、プリズムその他の手段によって上記の限度内で蛍光体表面2に効果的に入射させられ得る限り、任意の方向であってもよい。したがって、たとえば、第1A図の構成において、検出器7の感度は軸線3に対して平行な方向を示しているが、集光器9の設計により、蛍光体表面2の領域におけるその感度方向は螢光体シートに対して直角である。同じことが第3A図に示す光源4にも当てはまる。光源の当初の放射方向は目標とされた方向からそれるが、集光器の鏡面14から反射してきた光線は蛍光体表面2の領域において上記の条件を満たす。より大きい入射角の使用も差し支えないが、このような場合、解像度と集光能力は明らかに低下する。
個々の蛍光体シート点が点Pのところで読み出され、スライド、したがって、到着し、出て行く光線の方向S1、S2が螢光体表面が方向Rに動く間軸線3の方向Mに変位することになるので、読出し点Pが円筒体5の周面に沿って螺旋形の線Kを描くことになることは明らかである。それについて、第4図は2つ、すなわちKnとKn+1、すなわち、2つの連続した走査トレースを示す。明らかに、周面5のまわりに延在する螺旋形部分Knのより早期の対応する部分螺旋をKn-mによって示すことができ、任意の続く螺旋形の線部分をKn+mによって示すことができる。これらの螺旋形の線(すなわち、操作トレース)間の距離は、周速度Rxと読み出し手段4、7を担持するスライドの移送速度Mとを一緒に調整することによって調節することができる。6−7の線対/mmの解像度、および12以上の線対/mmの解像度を、本発明によって容易に達成することができる。螢光体シート読出しは、安定した連続作用として実施される。この場合、放射線源−検出器の組み合わせもドラム部材も停止されることはなく、方向の変更もなく、できるだけ安定した運動に維持される。
集光器9は、好ましくは、中実材料、たとえば、金属、プラスチックあるいはガラスの中空室17である。この中空室の内面は蛍光体表面から放射された光を反射する。この集光器9は、第2A、3A図に示すように、刺激用放射線に対して透明なブランチあるいは任意の他の壁面部分またはこれら両方からなるものであってもよく、これによって、刺激用光線6が集光器の第1端部11の領域へアクセスする。加えて、集光器9は鏡またはプリズムを有するものであってもよく、いずれも刺激用光線を蛍光体表面へ案内したり、蛍光体表面から発せらた放射線を検出器4へ案内したりすることができる。しかしながら、ここでは、放射線源−検出器の組み合わせは非常に単純な構造である。それは、図示の実施態様でわかるように、互いに相対的に動く部品をなんら必要としないからである。高効率を達成するために、集光器9の直径(すなわち、一般的にはその第1端部11の直径27)が光検出器7の感度領域の直径の少なくとも三倍であり、第1端部11ができるだけ蛍光体表面2に近いと好ましい。集光器は、好ましくは、円形あるいは卵形の横断面を有する管状の部材であり、多くの場合、その直径は、最大、光検出器7の感度領域の直径の約二倍であるが、直径27が検出器7の感度領域の直径にほぼ等しくてもよい。また、目的に適ったコリメータを使用することも可能である。この場合、上記よりもさらに大きい直径27を有する集光器、たとえば、検出器直径の五倍の集光器を使用できる。
使用される光源4は、代表的には、適当なタイプのレーザ、たとえば、半導体レーザ、あるいは、好ましくは、レーザダイオードである。これらのレーザは、サイズが小さく、長期間連続的に使用することができる。加えて、本装置は図には示さない安定した光を発する放射線源からなるものであってもよい。それにより、読み出した後画像を蛍光体シートから消去することができる。
刺激用光線の光源4と光検出器7とを担持するスライド13は、それ自体公知の任意の機構によって軸線3に対して平行である方向Mに動かされ得る。1つのオプションとして、ガイド12の1つを歯付きラックとして形成してもよい。このラックの歯に対してスライド内のモータによって歯車が回転する。もう一つのオプションとして、中空室15内あるいはその端部の外側に歯車を設け、これに対してスライド13が固定された歯付きベルトを巻きつけてもよい。この場合、歯付きベルトの単数または複数の歯車の回転によって、スライドはガイド12に沿って方向Mに動かされる。第3のオプションとして、ガイド12の1つを軸線まわりに回転するねじ棒として配置してもよい。スライドの対応片としてナットなどを設ける。この場合に、ねじ棒の回転がスライド13を方向Mに動かす。これらの構造は詳しくは図示していない。多くの異なった新規あるいは既知の構造を上述の方法で適用できるからである。ガイド12は、ドラム部材8の空所15から外へ突出する両端で支持してもよいし、あるいは一端でのみ支持してもよい。ドラム部材は、両端のところまたは一端のみで軸受によって支持してもよい。第1A−1B図および第3A−3B図に示す手順を用いて空所15内へ円筒体周面5に向かって蛍光体シートを送り込んだり、そこから引き出したりする場合、他の構造上のオプションの可能性もベターである。第2A−2B図に示す手順を用いて蛍光体シートを送り込んだり、それを取り出したりする場合、構造上のオプションは制限される。これは、空所15の端部19が自由でなければならないからである。
原則として、もちろん、本発明の範囲内に留まりながら、光源4および光検出器7を静止状態に保持し、円筒体の軸線方向にもドラム部材を動かすことによって軸線3に対して平行な方向Mに部分走査移動を生じさせることも可能である。しかしながら、このオプションはたぶん複雑な構造の原因となり、安定した動きを達成することが難しくなる可能性が最も大きい。
蛍光体シートにX線放射によって記録された潜像の読出しを説明してきた。本発明による方法および装置が潜像を生じさせる電磁放射であろうと、粒子放射であろうとタイプを問わずあらゆる対応する読出し機能のために使用できることは明らかである。同様に、刺激用光線の波長は任意の波長でよく、それによって、画像に対応している放射光が蛍光体シートから得られる。したがって、刺激用光線の波長および放射光の波長が可視レンジ外にあってもよい。また、本願での光という用語は、人間の目に見えない波長の対応する放射線も意味する。
Claims (19)
- X線放射などによって刺激可能な蛍光体シートに記録された潜像を読み出す方法であって、
潜像を担持する可撓性材料からなる別体の蛍光体シート(1)を円筒体周面(5)によって形成される室(15)の内面に対して湾曲した形状で配置し、刺激可能な蛍光体表面(2)を凹形側面とし、
この湾曲した蛍光体シート(1)を前記円筒体周面を形成するドラム部材(8)の所定の周速度(Rx)で円筒体周面の軸線(3)のまわりに回転(R)させ、
光源(4)から得た刺激用光線(6)の照準を、前記軸線(3)から離れる方向(S1)において、潜像を担持しているシートの蛍光体表面(2)に合わせ、この光線の効果の下に蛍光体表面から発する光を光検出器(7)に向け、そして前記回転軸線(3)に対して平行な方向において刺激用光線または蛍光体シートあるいは両方を相対的に移動(M)させて蛍光体シートを走査することを特徴とする方法。 - 請求の範囲第1項記載の方法において、蛍光体表面(2)から主として軸線に向かう方向(S2)に光を放射し、この方向あるいは他の任意方向で光検出器(7)に集めることを特徴とする方法。
- 請求の範囲第1項記載の方法において、少なくともおおよそ円筒体周面(5)に対する接線に対して平行な方向(D1)において、蛍光体シート(1)を円筒体周面(5)の内部へ押し込むことによって、刺激可能な蛍光体表面(2)をくぼんだ側として蛍光体シート(1)を円筒体周面(5)の形状に合わせて位置させることを特徴とする方法。
- 請求の範囲第1項記載の方法において、少なくともおおよそ円筒体周面(5)の軸線に対して平行な方向(D2)において蛍光体シート(1)を円筒体周面(5)の内部に押し込むことによって刺激可能な蛍光体表面(2)をくぼんだ側として蛍光体シート(1)を円筒体周面(5)の形状に合わせて設置することを特徴とする方法。
- 請求の範囲第3項または第4項記載の方法において、
蛍光体シート(1)の端部間に作用する周方向圧力(F−F)、あるいは円筒体周面(5)の前記内面と蛍光体シート(1)との間の真空のいずれかと、あるいは遠心力の作用の下に、蛍光体シート(1)を前記内面に対して押し付ける円筒体周面(5)を形成する部材(8)の、少なくとも周速度(Rx)によって、円筒体周面(5)により形成された室(15)の内面に対して蛍光体シート(1)を固定させることを特徴とする方法。 - 請求の範囲第1項記載の方法において、蛍光体シート(1)を、少なくとも或る程度の可撓性のある中実材料、好ましくは、できるだけ可撓性のある材料から作ったことを特徴とする方法。
- 請求の範囲第1項記載の方法において、蛍光体表面(2)から発せられた光を、中実材料(10)内の中空物からなる集光器(9)によって集め、この室が、放射光を反射する内面と、蛍光体シートの蛍光体表面の向きにおいて蛍光体シート(1)の寸法よりかなり小さい寸法の第1端部(11)とを有し、この第1端部(11)ができるだけ蛍光体シートの蛍光体表面(2)に接近しており、集光器がその他端で集光した光を光検出器(7)へ案内するようになっていることを特徴とする方法。
- 請求の範囲第7項記載の方法において、少なくとも集光器の第1端部(11)のほぼ中心で蛍光体シートの蛍光体表面(2)に入射するように刺激用光線(6)を案内し、蛍光体シートの読出し中、刺激用光線が集光器(9)に対する固定位置に留まるようにしたことを特徴とする方法。
- 請求の範囲第1項記載の方法において、蛍光体シート(1)の潜像を連続的な手順で読み出すようになっており、蛍光体シート全体を、円筒体(circular cylinder)の形状を有する円筒体周面(5)にあてがって、その軸線(3)のまわりに回転(R)させ、刺激用光線および集光器が同時にこの円周内で軸線(3)に対して平行な方向において移動(M)し、蛍光体シートを螺旋形のトレースに沿って走査することを特徴とする方法。
- X線放射などによって刺激可能な蛍光体シートに記録された潜像を読み出す装置で、凹形の周面であって別体の刺激可能な蛍光体シート(1)を受ける内面(5)を持つ円筒体空所(15)を備えたドラム部材(8)と、
所定の周速度(Rx)で周面の軸線(3)のまわりに蛍光体シートと共にドラム部材を回転(R)させるモータ手段(22)と、
潜像を担持している蛍光体シートの蛍光体表面(2)のところに刺激用光線(6)の照準を合わせる光源(4)と、
刺激の効果の下に蛍光体表面から発せられた光を検出する光検出器(7)と、
前記軸線(3)に対して平行な方向において刺激用光線および光検出器を蛍光体シートに対して相対的に移動(M)させる移動部材(21)であり、前記円筒体空所(15)の内部に延びていて、刺激用光線(6)を導入し、刺激用光線の照準を蛍光体シート(1)の凹形蛍光体表面(2)に合わせ、そこからの放射光を光検出器(7)に集めるような移送部材(21)とを包含することを特徴とする装置。 - 請求の範囲第10項記載の装置において、前記モータ手段(22)が、大きさで蛍光体シートの質量に対して最小30gn、好ましくは最小100gn、代表的には約300gnに相当する周速度(Rx)でドラム部材(8)を回転させ、蛍光体シートを凹形内面(5)に精密に押し付けることを特徴とする装置。
- 請求の範囲第10項記載の装置において、ドラム部材(8)が、その周面材料に軸線に対して平行に形成したスロット(23)を包含し、このスロットを用いてドラム部材の外側(16)から片縁を先にして蛍光体シート(1)を方向(D1)において凹形内面に対して押込み、蛍光体シートの読み出しを行うようになっており、また、走査済みの蛍光体シートを前記スロット(23)を通してドラム部材の外へ取り出すことができる、周面に対して平行な手段(30、31)を包含することを特徴とする装置。
- 請求の範囲第10項に記載の装置において、蛍光体シート(1)をドラム部材の凹形内面(5)の半径よりも小さい曲率に曲げ、ドラム部材の開口端(19)からその凹形内面に対して軸線(3)に対して平行な方向(D2)に押すことによって蛍光体シートを導入し、蛍光体シートの読み出しを行うための補助部材(24)を包含し、ドラム部材が、開放端を通して走査済みの蛍光体シートをドラム部材の外(16)へ取り出すための、軸線に対して平行な部材(32、33)を包含することを特徴とする装置。
- 請求の範囲第10項記載の装置において、ドラム部材(8)内に、軸線に対して平行なガイド(12)と、軸線方向にこれらのガイドに沿って移動するスライド(13)とを包含し、このスライドが、刺激用光線の光源(4)と、放射光のための検出器(7)とを包含し、ドラム部材の回転(Rx)中、スライドが蛍光体シートをドラム部材の凹形内面に押し付けるように前記軸線(3)に対して平行な方向(M)に移動し、連続した螺旋の部分からなるトレース(Kn-m・・・Kn+m)毎に蛍光体シートの走査を行うようになっていることを特徴とする装置。
- 請求の範囲第14項記載の装置において、刺激用光線(6)および放射光の検出器(7)の主感度方向が前記スライド内で互いに対して固定した向きにあり、蛍光体シート走査トレース(Kn)が、安定した速度(Rx)でのドラム部材(8)の回転と安定した速度でのスライドの軸線方向移動(M)の総合効果の下に生じ、連続した螺旋状走査線が周面の領域に形成されることを特徴とする装置。
- 請求の範囲第14項または第15項記載の装置において、中実材料(10)内の中空室(17)からなる集光器(9)をスライド(13)内に包含し、この中空室の内面が放射光を反射し、集光器(9)の第1端部(11)ができるだけ蛍光体シートの蛍光体表面(2)に接近するようにされ、集光器(9)の第2端部が直接的あるいは鏡を経由して蛍光体表面に照準を合わせた検出器(7)を担持しており、集光器(9)が、刺激用光線に対して透明な壁領域あるいはブランチまたはこれら両方を包含し、必要に応じて、蛍光体表面(2)のところに、集光器の第1端部の領域、好ましくは、第1端部(11)の中心で刺激用光線(6)の照準を蛍光体表面(2)に合わせる鏡部分を包含することを特徴とする装置。
- 請求の範囲第14項記載の装置において、軸線方向のスライド(13)の移動(M)が、
スライドにある歯車とかみ合う歯付きラックとしてのガイド部分の少なくとも1つによって、あるいは、
スライドを、ベルト・ギアまわりを走行する歯付きベルトに固定することによって、あるいは、
ガイド部分に対して平行な回転可能なねじ棒をスライドのナット部分に連結するかまたはその他の相当するやり方で連結することによって行われることを特徴とする装置。 - 請求の範囲第10項記載の装置において、刺激用光線(6)の照準を蛍光体シートの蛍光体表面(2)のところにできるだけ垂直に合わせるか、あるいは蛍光体表面に対する垂線に対して最大45度の角度(α)で照準を合わせること、また、集光器(9)が、好ましくは、円形あるいは楕円形の横断面を持つ管状部材であり、この管状部材の中心線(18)が、効果的には、直接的あるいは鏡(14)、プリズムなどを経由して、好ましくは、蛍光体表面(2)に対して少なくともほぼ直角あるいは蛍光体表面(2)に対する垂線に対して最大45度の角度(β)となっており、管状部材の直径(27)が、光検出器(7)の感度領域の直径の最大5倍であることを特徴とする装置。
- 請求の範囲第10項記載の装置において、ドラム部材(8)の凹形内面(5)が円形の円筒面であり、この内面上に、軸線に対して平行に少なくとも1つのリミッタ(34)が設置してあり、走査中に蛍光体シートが周方向に変位するのを防いでいることを特徴とする装置。
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