JP3906186B2 - 生体情報計測装置及び被検体から生体情報を計測する方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、健康管理或いは疾病の治療等のために、生体情報を光音響分光学的に測定して分析する生体情報計測装置及びその被検体から生体情報を計測する方法に係り、特に、光を照射して生化学情報或いは物性情報等を非侵襲的に測定して正確な被検体の組織性状を分析する非侵襲生体情報計測装置及びその被検体から生体情報を計測する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
被検体内に存在する物質の成分或いは濃度を測定するための代表的な生体情報計測装置として、血液中若しくは体液中のグルコース濃度(血糖値)を測定する血糖計が従来から知られている。現在、広く用いられている血糖計は、被検体の指や腕等の部位の一部に針を刺して採取した少量の血液サンプルを利用するもので、この採取した血液中のグルコースを化学反応させてその濃度を測定している。最も一般的なグルコース濃度の計測法としては、酵素電極を用いた方法がある。グルコース検知に使われる酵素は、グルコースオキシダーゼ(GOD)と呼ばれる酵素で、これを高分子膜などに固定化し、被検体物質中のグルコースがGOD固定化膜に接触することによって酸素が消費され、この酸素の変化を捕らえることでグルコース濃度を定量している。このような採血式の血糖計は、携帯可能な大きさであり、糖尿病患者の血糖値の管理に利用されている。
【0003】
このような従来の測定方法では、採血のために指や腕などの一部に針を刺す必要があり、被検者の皮膚を損傷するとともに被検者にとって苦痛を伴う検査方法となっている。この検査方法では、糖尿病患者の血糖値を厳密に管理するためには一日に5、6回以上の測定が望ましいにもかかわらず、苦痛を伴う検査方法であることから、現状では一日に2、3回程度の測定回数に留まっている。被検者の皮膚損傷及び苦痛を軽減する目的で、微小な針やレーザを用いて痛みを伴わない程度の微小な穴を皮膚表面に開け微量の細胞間質液を採取して測定する方法、或いは、皮膚表面に電圧や超音波を印加して皮膚の浸出透過性を良くし細胞間質液等の浸出液を抽出して測定する方法等が研究されているが、実用に供するには至っていない。
一方、採血や細胞間質液の抽出を必要としない非侵襲のグルコース測定法として、特許文献1、或いは、特許文献23に開示されているような近赤外光を利用した方法がある。ここで、波長帯域が380〜770nm程度の電磁波を可視光、770〜1,500nm程度の電磁波を近赤外光、1,500〜3,000nm程度の電磁を中赤外光、及び3,000〜25,000nm程度の電磁を遠赤外光としている。
【0004】
この特許文献1或いは特許文献2では、被検体の皮膚表面等に異なる複数の波長の近赤外光を照射し、それらの検出信号を基準信号と測定信号とに分け、これらの値を演算処理することによりグルコース濃度を測定している。この方法においては、近赤外光の光源としては、タングステン・ハロゲンランプ等の白色光源から発せられる光を干渉フィルタ等の分光手段で所定の波長に分光する方法、或いは、単色光もしくはそれに近い半導体レーザ(LD)又は発光ダイオード(LED)が光源として用いられている。また、被検体を透過、拡散した近赤外光の検出器としては、フォトダイオード(PD)等の受光素子が用いられている。
【0005】
他の非侵襲のグルコース測定法としては、近赤外光等の光を被検体に照射し、被検体内のグルコースが前記照射光のエネルギーを吸収することによって生じる音響信号を検出する方法及び装置が特許文献3、特許文献4及び特許文献5に開示されている。
【0006】
上述した方法以外にも、被検体のコレステロール、中性脂肪、ヘモグロビン、ビリルビン、酸素量等を非侵襲的に計測する方法や装置が種々開発されている。
【0007】
そして、上記何れの非侵襲グルコース測定法においても、測定部位は、同一であることが望ましいとされている。しかしながら、現状では特許文献5に開示されるように、指を置く溝を装置に形成すること等により、測定部位を固定する方法が提案されているにすぎない。
【0008】
【特許文献1】
特公平3−47099号公報
【0009】
【特許文献2】
特公平5−58735号公報
【0010】
【特許文献3】
米国特許第5,348,002号
【0011】
【特許文献4】
特開平10−189公報
【0012】
【特許文献5】
特開平11−235331公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1或いは特許文献2に開示されたような近赤外光、更には可視光を用いた生体物質の非侵襲分光分析は、近年注目されている方法であり、中遠赤外光を用いた分光分析と比較して生体の構成要素として大部分を占める水の吸収が小さいために、水溶液系の分析が可能であり、生体を透過する能力が高いという長所を有する。その反面、分子振動に帰属する信号が中赤外光領域と比較すると100分の1程度と小さく、信号の帰属が特定しにくいという短所を有している。即ち、近赤外領域において目的とする生体物質の信号を検知する場合、目的とする生体物質の濃度変化に対応する信号が非常に小さく、またその信号の帰属が明瞭でない場合が多いという問題がある。
【0014】
また、特許文献3、特許文献4及び特許文献5に開示されている光音響分光技術では、一般的に音響信号の検出にマイクロフォン或いはジルコン−チタン酸鉛系セラミックス(PZT)等の圧電振動子が用いられている。しかしながら、被検体に損傷を与えないレベルの入射エネルギーによってグルコース等の物質より生じる音響信号は、非常に微弱であり、繰り返し測定による加算平均化等の処理を施しても、なお被検体内のグルコース濃度等の測定に十分な信号検出能が得られないという問題がある。
【0015】
更に、特許文献5に開示されるように、指を置く溝を装置に形成すること等により、測定部位を固定する方法は、測定部位が限定されてしまい所望の測定部位が選択できない問題がある。また、被検者に対しての拘束も大きく、再現性良く同一部位で測定を行うためには、被検者に対する十分な注意が必要であるとされている。
【0016】
この発明は、被検体の生化学情報或いは物性情報等を非侵襲的に迅速且つ精度良く計測して正確な被検体の組織性状を分析することができる生体情報計測装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、
単色光を発生する光源と、
被検体の測定部位に接触されるべきインターフェース部であって、前記光源からの光を被検体の測定部位に照射する光照射部、前記被検体の測定部位への前記単色光の照射に基づいて前記被検体内において生じる音響信号、或いは、照射した前記単色光の吸光度を検出した検出信号を発生する検出器、前記被検体の測定部位と当該インターフェース部との間の接触圧力を検出して圧力信号を出力する接触圧力検出部及び前記圧力信号に基づいて前記接触圧力を所定範囲内の圧力に制御する圧力制御用アクチュエータを備える当該インターフェース部と、
前記検出信号を処理して前記被検体の測定部位に関する生体情報を出力する処理部と、
前記被検体の測定部位の第1計測時及びその後の第2計測時に、前記被検体の測定部位における生体特徴及び位置を夫々第1計測情報及び第2計測情報として計測し、出力する計測部と、
前記第1計測情報を記憶する記憶部と、
前記被検体と前記検出部とを相対的に移動させて前記第1計測情報と前記第2計測情報とを実質的に合致させる位置合せ機構と、
を具備することを特徴とする生体情報計測装置が提供される。
【0018】
また、この発明によれば、
単色光を発生する光源と、
被検体の測定部位に接触されるべきインターフェース部であって、前記光源からの光を被検体の測定部位に照射する光照射部、前記被検体の測定部位への前記単色光の照射に基づいて前記被検体内において生じる音響信号、或いは、照射した前記単色光の吸光度を検出した検出信号を発生する検出器及び前記被検体の測定部位の温度を所定の温度に制御する温度制御部を備えるインターフェースと、
前記検出信号を処理して前記被検体に関する生体情報を出力する処理部と、
前記被検体の測定部位の第1計測時及びその後の第2計測時に、前記被検体の測定部位における生体特徴及び位置を夫々第1計測情報及び第2計測情報として計測し、出力する計測部と、
前記第1計測情報を記憶する記憶部と、
前記被検体と前記検出部とを相対的に移動させて前記第1計測情報と前記第2計測情報とを実質的に合致させる位置合せ機構と、
を具備することを特徴とする生体情報計測装置が提供される。
更に、この発明によれば、
単色光を発生する光源と、
被検体の測定部位に接触されるべきインターフェース部であって、前記光源からの光を被検体の測定部位に照射する光照射部、前記被検体の測定部位への前記単色光の照射に基づいて前記被検体内において生じる音響信号、或いは、照射した前記単色光の吸光度を検出した検出信号を発生する検出器、前記被検体の測定部位と当該インターフェース部との間の接触圧力を検出して圧力信号を出力する接触圧力検出部、前記圧力信号に基づいて前記接触圧力を所定範囲内の圧力に制御する圧力制御用アクチュエータ及び前記被検体の測定部位の温度を所定の温度に制御する温度制御部当該を備えるインターフェース部と、
前記検出信号を処理して前記被検体に関する生体情報を出力する処理部と、
前記被検体の測定部位の第1計測時及びその後の第2計測時に、前記被検体の測定部位における生体特徴及び位置を夫々第1計測情報及び第2計測情報として計測し、出力する計測部と、
前記第1計測情報を記憶する記憶部と、
前記被検体と前記検出部とを相対的に移動させて前記第1計測情報と前記第2計測情報とを実質的に合致させる位置合せ機構と、
を具備することを特徴とする生体情報計測装置が提供される。
【0019】
ここで、生体情報は、被検体の血液及び細胞液等の体液或いは被検体の生体組織に含まれる物質成分の濃度、例えば、体液中或いは生体組織に含まれる水、グルコース、コレステロール、中性脂肪、ヘモグロビン、ビリルビン、コラーゲン等の物質濃度、酸素や二酸化炭素等のガス濃度及びアルコールや薬物等の濃度に関する物性情報並びに生体組織の変性、例えば、火傷、皮膚癌或いは乳癌等の腫瘍、アトピー性皮膚炎、動脈硬化等に代表される生体組織の変性に関する生化学情報を含むものとする。また、光は、可視光、近赤外光、若しくは、中間赤外光等を含み、分析は、組織性状の定性分析に限らず、定量分析を含むものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態に係る生体情報計測装置を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係わる生体情報計測装置の構成を示すブロック図であり、図2は、図1に示されたインタフェース部の詳細な構成を示すブロック図である。
図1に示されるように生体情報計測装置は、所望の波長を有する一つの単色光若しくは複数の単色光或いはそれに近い光を発生する光源部5を備えている。この明細書において、単色光或いはそれに近い光は、実質的な単色光と定義し、単に光と記載した場合には、この実質的な単色光を意味するものとする。
【0021】
この光源部5から放射された光、即ち、光線或いは光ビームは、光ファイバ等によりインタフェース部8に設けられた光照射部13へ導かれる。また、光源部5では、光照射部13に導かれる各実質的な単色光の放射強度に比例した電気的な参照光信号が発生され、この参照光信号が信号処理部6に供給される。
【0022】
照射部13に導かれた光は、照射部13から被検体10の所望の部位へ照射される。この光の照射により被検体内では、被検体内において所望の物質が前記照射光のエネルギーを吸収することによって音響波が発生され、この音響波は、インタフェース部8に設けられた音響信号検出部14で検出されて電気的な検出信号に変換される。この検出信号は、前記被検体表面や被検体内に存在する物質の成分や濃度、或いは被検体の組織性状に関する生化学情報や物性情報等の情報を含み、信号処理部6において、検出信号を処理することによってこのような生体情報が収集され、或いは、抽出され、生体情報が信号処理部6から出力される。尚、音響信号検出部14は、圧電単結晶、圧電セラミクス、或いは、高分子圧電体等の圧電素子により構成される。
【0023】
インタフェース部8は、光照射部13及び音響信号検出部14に加えて被検体10がインタフェース部8に接触している接触圧力を検出する接触圧力検出部11、被検体の測定部位の温度を制御する温度制御部12及び被検体10とインタフェース部8との接触圧力Paを制御する圧力制御用アクチュエータ15を備えている。温度制御部12は、前記被検体10の所望の測定部位近傍に配置され、測定部位の温度を制御する温度制御素子を含んでいる。この温度制御素子としてはペルチェ素子のような印加電流や印加電圧を可変することにより温度制御可能な熱電変換デバイスを用いることができる。例えば、ペルチェ素子により測定部位の温度を所望の温度、例えば、20℃〜40℃の範囲で略一定の温度に制御することができる。インタフェース部8における光音響計測は、測定温度条件に影響を受けるので、このような温度制御部12を設けることにより被検体10の測定部位の測定温度条件を一定に保つことができ、測定精度を向上させることができる。また、被検体10の測定部位とインタフェース部8の接触圧力も光音響計測に影響を与えることから、前記被検体10の測定部位とインタフェース部8の接触圧力を検出する接触圧力検出部11が設けられ、圧力制御用アクチュエータ15が接触圧力検出部11からの接触圧力検出信号に基づいて被検体10の測定部位とインタフェース部8の接触圧力Paを所望の条件になるように制御している。
【0024】
尚、インタフェース部8に接触する物体(被検体10)がない場合には、制御部3において前記照射部13から当該装置外部に照射光を放射しないよう制御する機構を設けることにより、照射光による生体の眼球損傷等の危険を回避する安全対策を図ることが可能となる。
前記接触圧力検出部11は、例えば、圧力や電気抵抗の変化から測定部位の接触圧力を検知する素子を用いることができる。また、圧力制御用アクチュエータ15には、電磁アクチュエータや圧電アクチュエータ等を利用して被検体10の測定部位とインタフェース部8の接触圧力を所定範囲に維持することができる。
【0025】
前記インタフェース部8中の音響信号検出部14で検出された音響信号は、信号処理部6において所望の信号処理が行われ、その処理結果は、データ記憶部4に保存されると共に、必要に応じて表示部1に所望の情報が表示される。
【0026】
表示部1の情報表示方法は、画面への表示などによる視覚情報伝達手段の他にも、音声などによる聴覚情報伝達手段、或いは、振動などによる触覚情報伝達手段などを用いることもできる。更には、それら複数の手段を併用することも可能である。
【0027】
生体情報計測装置は、操作部2に設けられたキーボード、マウス、ボタン、タッチキーパネル、音声など当該装置の使用者に適した所望の操作機器が用いられる。制御部3は、当該装置の使用者が操作する操作部2からの操作指示信号や接触圧力検出部11の出力信号等に基づき、表示部1、データ記憶部4、信号処理部6、光源部5、温度制御部12などの当該装置の動作を制御する。
光源部5において使用する単色光或いはそれに近い光を発生させる光源としては、半導体レーザ(LD)或いは発光ダイオード(LED)等の小型の発光素子が望ましく、所望の波長で発光するそれらの素子を一つ若しくは複数使用することができる。例えば、被検体内のグルコース濃度を測定する場合には、波長が400〜2,500nmの範囲内にある複数の光が被検体10に照射される。このような光を発生するLDやLEDとしては、発光波長が550〜650nm程度ではInGaAlP、発光波長が650〜900nm程度ではGaAlAs、発光波長が900〜2,300nm程度ではInGaAsもしくはInGaAsPなどの材料を用いたLDやLEDを使用することができる。また、最近では、波長が550nm以下で発光するInGaNを用いた発光素子も使用可能になりつつある。
【0028】
光照射部13より被検体10に照射する光、即ち、光ビームの大きさとしては、例えば、直径0.4mm程度のほぼ均一な光強度分布を有する円形状のビームを用いられる。また、照射する光強度は、被検体の生体組織に損傷を与えない程度とし、例えばレーザ光を用いる場合にはJIS C 6802 「レーザ製品の放射安全基準」に規定されている最大許容露光量(MPE)以下の強度とする。
【0029】
生体特徴計測部7は、指紋、掌紋、耳朶等の生体の特定部位の生体特徴を計測する装置であって、撮像素子や生体の凹凸情報を電気インピーダンスや静電容量等電気的な量の変化として計測するデバイスにより構成される。例えば、人間の指紋の凹凸を静電容量の違いとして検出する方式のセンサを用いた場合は、マトリクス若しくはアレイ電極に指を接触あるいは近接させたときの指表面と電極間の静電容量を順次読み取り、静電容量の大きさは指表面と電極間の距離に反比例し、指が電極に直接接触した導通状態のときは静電容量無限大と見なせるので、指紋画像の計測ができる。
【0030】
インタフェース部8には、被検体10の部位をインタフェース部8の所定位置に合せるために位置制御用アクチュエータ9が設置され、アクチュエータ9は、被検体10を微動させてその部位を所定位置に移動させている。このアクチュエータとしては、一般的なモータやステッピングモータ、圧電アクチュエータ等のうち比較的ストロークの大きなものが望ましい。
【0031】
図3は、図1に示される生体情報計測装置の具体的構造の一例を示す側面図であり、図4は、図3のA-A’線に沿った概略的断面図である。以下の実施の形態では、生体特徴として二次元の指紋画像を参照する例について説明する。即ち、生体的特徴を計測する生体特徴計測部7は、指紋センサであり、被検体10は、指であるとする。
【0032】
基台8は、図4に示すように指の高さ方向の位置を特定しやすいように、指が入れられるV溝を有するVブロック構造を有している。この基台8には、光照射部13と音響信号検出部14が図4に示すような位置に設置されている。
【0033】
生体特徴計測部7の中心と光照射部13及び音響信号検出部14との中心は、図3に示すように、指の長掌方向に沿った距離d1の間隔を隔てて配置されている。初回の測定では、指を基台8に置き、指紋画像20と指紋画像20から距離d1だけ離れた部位において光音響波が計測される。2回目以降の測定では、まず、指を基台8に置いたときに指紋画像21が測定される。次に、図5に示すように初回に測定した指紋画像20と今回測定した指紋画像21の位置変化Δyが計算される。この計算は、例えば、今回測定した指紋画像21の位置を距離y’変化させて指紋画像の重なり度が求められ、最も良く一致する距離y’が距離Δyとなる。次に、位置制御用アクチュエータ9を用いて基台8が距離Δyだけ移動されて光音響波が計測される。このように測定位置を一定とすることで毎回同一部位で正確に再現性良く光音響波を計測することができる。尚、Vブロック構造の基台8を用いる場合には、指の長掌方向に対して直交する方向に沿った指紋画像21の位置(x)は、略一定とみなすことができ、特に位置制御用アクチュエータ9によってその指の位置を調整しなくとも良い。指紋画像の重なりに関してx方向に関して一致が求められる場合には、基台8のVブロック構造を定める斜面が個別に移動されても良い。
【0034】
上述した実施の形態では、Vブロック構造を用いZ方向及び指の回転θ方向の位置をある程度定められるようにしてX、Y方向で位置合せを行っているが、X、Y、Z方向に対して位置合せを行うもしくは、Y方向とθ方向について位置合せを行うことも同様の手法で可能である。
【0035】
本発明は、上記以外にも種々変形して実施可能であり、例えば、音響信号検出部14の近傍にフォトダイオード等の光検出器を配置する事により、照射光が被検体10の表面や内部で散乱や反射して戻ってくる光信号を音響信号と同時に計測し、音響信号と共にその光信号の情報を被検体の組織性状の定量分析あるいは定性分析に用いることもできる。
【0036】
図6及び図7を参照して図1から図5に示した生体情報計測装置における光音響計測法の手順について説明する。ここで、図6は、上述した初回の測定手順を示し、また、図7は、2回目以降の測定手順を示している。また、図6及び図7の手順では、指紋画像で測定位置を特定している。
【0037】
初回の計測がステップS10に示すように開始されると、ステップS11に示すように初めに指が基台8上に載置されて基準画像としての指紋画像20が生体特徴計測部7において読み込まれる。この読み込まれた画像20が基準位置とされてこの基準位置の座標(x、y)がステップS12に示すように計算によって求められる。ここで、既に説明したように基準位置の座標(x、y)は、光照射部13及び音響信号検出部14の中心から生体特徴計測部7の中心までの距離に相当し、指の長手方向に沿った距離y1のみが測定され、指の長手方向に直交する距離xは、測定されなくとも良い。この指紋画像の基準位置の座標(x、y)は、一時的にメモリ(図示せず)に記憶され、後に説明するステップS22に示すようにハードディスク等のデータ記憶部4に指紋画像20と共に基準位置情報として記憶される。
【0038】
次に、ステップS13に示すように温度制御部12において、指の温度が計測される。この測定された温度が所定温度TであるかがステップS14において確認される。測定温度が所定温度Tでなければ、ステップS15に示すように指の温度が所定温度Tとなるように温度制御部12の温度制御素子、例えば、ペルチェ素子が制御される。指の温度が所定温度Tである場合には、ステップS16に示すように台座8に載せられた指の接触圧力が接触圧力検出部11において検出される。この指の接触圧力が所定圧力であるかがステップS17で判断され、接触圧力が所定圧力でない場合には、ステップS18において、指に所定圧力が与えられるまで接触圧力制御用アクチュエータ15が作動される。
【0039】
ステップS17において、指に所定圧力が与えられている場合には、光照射部13から被検体としての指に光が照射されてその内の組織で音響信号が発生される。この音響信号は、ステップS20に示すように音響信号検出部14において検出される。
【0040】
ステップS21に示すように音響信号検出部14からの音響信号がメモリに記憶され、その後、指紋画像20及び指紋画像20の基準位置(x、y)とともに音響信号がデータ記憶部4にステップS22に示すように初回の測定データとして記憶される。この記憶された音響信号のデータは、信号処理部6において、参照光信号に基づいて補正されて生体情報のデータに変換され、その生体情報データは、再びデータ記憶部4に記憶されると共に制御部3によって表示部1に表示される。このデータの処理の後において、ステップS23に示すように一連の処理が終了される。
【0041】
ステップ13〜17において、初回の測定時において測定温度及び測定圧力が所定温度及び所定圧力であるか否かを確認しているが、測定した温度及び圧力が通常の検査動作に支障がない範囲(所定温度範囲及び所定圧力範囲)であれば、所定温度及び圧力に制御されずに、その温度・圧力が記憶部に記憶され、その温度及び圧力が所定温度及び所定圧力として次の測定の基準としても良い。
【0042】
初回の計測処理がされた後において、初回以降、例えば、2回目の計測処理においては、図7に示す一連の処理(ステップS31〜S46)が実行される。即ち、ステップS31に示すように処理が開始されると、ステップS32に示すように被検体10としての指紋画像21が生体特徴計測部7において読み取られる。初回に読み込まれた指紋画像20は、データ記憶部4からステップS34に示すようにメモリ上に参照画像として移され、ステップS33において、この読み込まれた指紋画像20と参照画像としての指紋画像21が図5に示すように比較される。この比較によって、読み込まれた指紋画像20と参照画像としての指紋画像21とが実質的に一致するに必要とされる変化量としての距離Δyが求められ、ステップS35に示すようにその距離Δyだけ位置制御用アクチュエータ9が作動して指10が移動される。この移動によって初回の指10の測定部位と初回以降の測定部位が実質的に一致される。
【0043】
その後、ステップS36に示すように温度制御部12において、指の温度が計測され、この測定された温度が所定温度TであるかがステップS37において確認される。測定温度が所定温度Tでなければ、ステップS38に示すように指の温度が所定温度Tとなるように温度制御部12の温度制御素子、例えば、ペルチェ素子が制御される。指の温度が所定温度Tである場合には、ステップS39に示すように台座8に載せられた指の接触圧力が接触圧力検出部11において検出される。この指の接触圧力が所定圧力であるかがステップS40で判断され、接触圧力が所定圧力でない場合には、ステップS41において、指に所定圧力が与えられるまで接触圧力制御用アクチュエータ15が作動される。
【0044】
ステップS40において、指に所定圧力が与えられている場合には、光照射部13から被検体としての指に光が照射されてその内の組織で音響信号が発生される。この音響信号は、ステップS43に示すように音響信号検出部14において検出される。
【0045】
ステップS44に示すように音響信号検出部14からの音響信号がメモリに記憶され、音響信号がデータ記憶部4にステップS45に示すように初回以降の測定データとして記憶される。この記憶された音響信号のデータは、信号処理部6において、参照光信号に基づいて補正されて生体情報のデータに変換され、その生体情報データは、再びデータ記憶部4に記憶されると共に制御部3によって表示部1に表示される。このデータの処理の後において、ステップS46に示すように一連の処理が終了される。
【0046】
尚、被検体10の測定部位を変更する際には、その測定部位に関して初回であれば、図6に示す初回の処理が実行され、その後、その測定部位に関して次回であれば、次回の処理が実行される。
【0047】
以上のように、常に測定位置を一定とすることで毎回同一部位で正確に再現性良く光音響波を計測することができ、正確に被検体の組織性状を分析することができる。
【0048】
上述した実施の形態においては、被検体10として指が測定対象とされているが、耳朶30が測定対象とされ、耳朶30の生体的特徴が計測されて毎回同一部位で正確に再現性良く光音響波を計測する生体情報計測装置の実施の形態について図8から図10を参照して説明する。
【0049】
図8に示されるように生体情報計測装置は、耳朶30の生体的特徴を検出する為に耳の画像を撮影する固定カメラ31を図1に示す生体特徴計測部7として備えている。図9に示されるようにインタフェース部8は、制御部32によって制御される位置制御用アーム33によってその位置が移動されて図8に示されるように光照射部13と音響信号検出部14とが耳朶30を介して互いに対向されるよう耳朶30の近傍に配置される。
【0050】
図8及び図9に示される生体情報計測装置においては、初めに図6に示したと同様に指紋画像に代えて耳の画像が生体特徴計測部7としての固定カメラ31によって撮影され、読み込まれる。この読み込まれた画像の位置が基準位置とされてこの基準位置の座標(x,y,z)が計算によって求められる。ここで、基準位置の座標(x,y,z)は、光照射部13及び音響信号検出部14の中心から固定カメラ31の中心軸までの距離に相当し、人体頭部の軸方向に沿った距離y及びこの頭部軸に直交し、耳朶30が配置される面内に沿った距離x並びにこのxy平面に対する固定カメラ31までの距離zで表され、位置制御用アーム33は、光照射部13と音響信号検出部14との間に耳朶30が配置された後において、光照射部13と音響信号検出部14とを座標面内(x−y面内及びy−z面内)において移動することができるものとする。また、耳画像の基準位置の座標(x,y,z)は、耳画像と共に一時的にメモリ(図示せず)に記憶され、ハードディスク等のデータ記憶部4に耳画像20と共に記憶される。
【0051】
次に、図6のステップS13に示すようにインタフェース部8に設けた温度制御部12によって、耳朶30の温度が計測される。この測定された温度が所定温度TであるかがステップS14において確認される。測定温度が所定温度Tでなければ、ステップS15に示すように耳朶30の温度が所定温度Tとなるように温度制御部12の温度制御素子が制御される。耳朶30の温度が所定温度Tである場合には、インタフェース部8内に配置された耳朶の接触圧力が接触圧力検出部11によって検出される。この耳朶30の接触圧力が所定圧力であるかがで判断され、接触圧力が所定圧力でない場合には、耳朶30に所定圧力が与えられるまでインタフェース部8に設けた接触圧力制御用アクチュエータ15が作動される。
【0052】
耳朶30に所定圧力が与えられている場合には、光照射部13から被検体としての耳朶30に光が照射されてその内の組織で音響信号が発生される。この音響信号は、図5のステップS20に示すように音響信号検出部14において検出される。
【0053】
図6のステップS21に示すと同様に音響信号検出部14からの音響信号がメモリに記憶され、その後、耳画像20及び耳画像の基準位置(x、y)とともに音響信号がデータ記憶部4に初回の測定データとして記憶される。この記憶された音響信号のデータは、信号処理部6において、参照光信号に基づいて補正されて生体情報のデータに変換され、その生体情報データは、再びデータ記憶部4に記憶されると共に制御部3によって表示部1に表示される。
【0054】
初回の計測処理がされた後において、初回以降、例えば、2回目の計測処理においては、図7に示すと同様の一連の処理(ステップS31〜S46)が実行される。即ち、処理が開始されると、被検体10としての耳画像が生体特徴計測部7において読み取られる。初回に読み込まれた耳画像は、データ記憶部4からメモリ上に参照画像として移され、図10に示すようにこの読み込まれた耳画像と参照画像としての耳画像が比較される。この比較によって、読み込まれた耳画像と参照画像としての耳画像とが実質的に一致するに必要とされる変化量としての距離Δx、距離Δx及び距離Δyが求められ、その距離Δx、距離Δx及び距離Δyだけ位置制御用アーム33が作動してインタフェース部8が移動される。この移動によって初回の耳10の測定部位と初回以降の測定部位が実質的に一致される。
【0055】
その後、温度制御部12において、耳朶30の温度が計測され、この測定された温度が所定温度Tであるかが確認される。測定温度が所定温度Tでなければ、耳朶30の温度が所定温度Tとなるように温度制御部12の温度制御素子が制御される。耳朶30の温度が所定温度Tである場合には、耳朶30のインタフェース部8への接触圧力が接触圧力検出部11において検出される。この耳朶30の接触圧力が所定圧力であるかが判断され、接触圧力が所定圧力でない場合には、耳朶30に所定圧力が与えられるまで接触圧力制御用アクチュエータ15が作動される。
【0056】
耳朶30に所定圧力が与えられている場合には、光照射部13から被検体としての耳朶30に光が照射されてその内の組織で音響信号が発生される。この音響信号は、音響信号検出部14において検出される。音響信号検出部14からの音響信号がメモリに記憶され、音響信号がデータ記憶部4に初回以降の測定データとして記憶される。この記憶された音響信号のデータは、信号処理部6において、参照光信号に基づいて補正されて生体情報のデータに変換され、その生体情報データは、再びデータ記憶部4に記憶されると共に制御部3によって表示部1に表示される。
【0057】
以上のように、常に耳の画像を利用して耳朶の測定位置を一定とすることで毎回同一部位で正確に再現性良く光音響波を計測することができ、正確に被検体としての耳朶の組織性状を分析することができる。
【0058】
更に、被検体10としての手42或いは掌が測定対象とされ、掌の掌紋或いは掌の静脈パターンが生体的特徴として計測されて毎回同一部位で正確に再現性良く光音響波を計測することができる生体情報計測装置の実施の形態について図11から図12を参照して説明する。
【0059】
図11に示されるように生体情報計測装置は、掌の生体的特徴を検出する為に手42或いは掌の画像を撮影する固定カメラ41を図1に示す生体特徴計測部7として備えている。この固定カメラ41は、掌の掌紋或いは掌の静脈パターンを撮影してその画像を既に説明したと同様に制御装置3を介してデータ記憶部4に記憶させている。掌の掌紋が撮影される場合には、図11とは異なり掌が固定カメラ41に向けられその掌の掌紋が撮影され、画像処理により掌の掌紋が抽出されてデータ記憶部4に記憶される。また、掌の静脈パターンが撮影される場合には、手42の甲或いは掌が固定カメラ42に向けられ、カメラ42とは反対側から手42が照明された掌の静脈パターンにコントラストが与えられて掌の静脈パターンが撮影され、この静脈パターン画像がデータ記憶部4に記憶される。
【0060】
図11に示されるようにインタフェース部8は、手42の甲或いは掌が載せられる基台16上に設けられ、制御部32によって制御される位置合せ用のアクチュエータ9によってこの基台16が掌の面(x−y面)に対して略平行に矢印43で示されるように移動される。従って、基台16に置かれた掌が初回或いは前回の位置と異なっても基台42が移動されることによって掌は初回或いは前回の位置に配置させることができる。また、掌と基台42、正確には、インタフェース部8との間の接触圧力は、測定の度毎に異なる虞があるが、インタフェース部8内の接触圧力検出部11において検出され、基台42をその位置に保ったまま、この検出圧力に応じて接触圧力制御用アクチュエータ15が作動されてインタフェース部8が矢印44で示すように上下動されて掌とインタフェース部8との間の接触圧力Paが略一定に維持される。
【0061】
図11に示されるように掌が基台16に接触される場合には、通常、掌の静脈パターンが撮影され、初回に撮影された掌の静脈パターンと初回以降撮影された静脈パターンとが図12に示すように比較される。両者にx方向の差Δx、y方向の差Δyがある場合には、位置合せ用のアクチュエータ9が作動されて掌が初回の掌位置に合わされる。その後、初回以後の検査・測定が実行される。検査・測定に際しては、図13に示すように掌に実質的な単色光、例えば、近赤外光17が掌に照射され、掌を通過した近赤外光或いは掌内で拡散された近赤外光が光検出部18で検出される。光検出部18では、照射光の吸光度が実質的に検出され、この光検出部18で検出された照射光の吸光度に依存する、即ち、光強度に依存した検出信号が光検出部18から信号処理部に出力される。信号処理部6においては、検出信号が処理されて被検体表面或いは被検体内に存在する物質の成分や濃度、或いは被検体の組織性状に関する生化学情報又は物性情報等生体情報が分析される。
【0062】
尚、図13に示されるインタフェース部8には、検出部として光検出部18が設けられているが、図2に示したと同様に光検出部18に代えて音響信号検出部14が設けられ、この音響信号検出部14によって音響信号が検出されても良いことは、明らかである。
【0063】
図12及び図13に示される生体情報計測装置は、図1及び図2に示される生体情報計測装置と略同様に動作されて生体情報が獲得される。従って、その詳細な動作は、図6及び図7の説明から明らかであることから、その説明を省略する。尚、図6及び図7における説明において、音響信号は、光検出器からの光検出信号と読替、指に代えて掌及び指紋に代えて掌紋或いは掌の静脈パターンと読み替えれば、容易にその動作は理解することができるものである。
【0064】
以上のように、図12及び図13に示される生体情報計測装置によれば、被検体の生化学情報或いは物性情報等を非侵襲的に迅速且つ精度良く計測して正確な被検体の組織性状を分析することができる。
【0065】
尚、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。例えば、図6及び図7に示す実施の形態では、温度制御の後に圧力制御を行っているがこれに限定されるものではなく、圧力制御の後に温度制御を行っても良い。
【0066】
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、少なくとも1つの波長の単色光あるいはそれに近い所望の光を被検体に照射し、被検体内において所望の物質が前記照射光のエネルギーを吸収することによって生じる音響信号を検出して前記被検体表面や被検体内に存在する物質の成分や濃度、或いは被検体の組織性状に関する生化学的情報や物性情報等を非侵襲的に得る生体情報計測装置において、指紋、掌紋、耳朶等の生体特徴を計測する生体特徴計測手段を具備し、前記生体情報測定時に測定部位周辺の生体特徴を計測して測定部位の位置情報を記憶し、次回測定時に計測した位置情報と記憶されている位置情報を比較して位置合せを行い、毎測定時に同一部位で測定を行うことにより、音響信号の再現性を高め測定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る生体情報計測装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示された生体情報計測装置のインタフェース部の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示される生体情報計測装置の具体的構造の一例を概略的に示す側面図である。
【図4】図3に示すA−A’線に沿って概略的に示す断面図である。
【図5】図1に示される生体情報計測装置において、生体特徴に基づく位置合わせ処理を説明するための模式図である。
【図6】図1に示された生体情報計測装置において、初回の計測における計測処理動作を示すフローチャートを示している。
【図7】図1に示された生体情報計測装置において、初回以降の計測における計測処理動作を示すフローチャートを示している。
【図8】この発明の他の実施の形態に係る生体情報計測装置の構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示される生体情報計測装置の位置制御用アーム及びその関連する各部示すブロック図である。
【図10】図8に示される生体情報計測装置において、生体特徴に基づく位置合わせ処理を説明するための模式図である。
【図11】この発明の更に他の実施の形態に係る生体情報計測装置の構成を示すブロック図である。
【図12】図8に示される生体情報計測装置において、生体特徴に基づく位置合わせ処理を説明するための模式図である。
【図13】図8に示された生体情報計測装置のインタフェース部の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1...表示部、2...操作部、3...制御部、5...光源部、6...信号処理部、7...生体特徴計測部、8...インタフェース部、9...位置制御用アクチュエータ、10...被検体、11...接触圧力検出部、12...温度制御部、13...光照射部、14...音響信号検出部、15...圧力制御用アクチュエータ、16...基台、18...光検出部、20...記憶指紋画像、21...入力指紋画像、31...カメラ、32...制御部、33...位置制御アーム、41...カメラ、42...掌
Claims (8)
- 単色光を発生する光源と、
被検体の測定部位に接触されるべきインターフェース部であって、前記光源からの光を被検体の測定部位に照射する光照射部、前記被検体の測定部位への前記単色光の照射に基づいて前記被検体内において生じる音響信号、或いは、照射した前記単色光の吸光度を検出した検出信号を発生する検出器、前記被検体の測定部位と当該インターフェース部との間の接触圧力を検出して圧力信号を出力する接触圧力検出部及び前記圧力信号に基づいて前記接触圧力を所定範囲内の圧力に制御する圧力制御用アクチュエータを備える当該インターフェース部と、
前記検出信号を処理して前記被検体の測定部位に関する生体情報を出力する処理部と、
前記被検体の測定部位の第1計測時及びその後の第2計測時に、前記被検体の測定部位における生体特徴及び位置を夫々第1計測情報及び第2計測情報として計測し、出力する計測部と、
前記第1計測情報を記憶する記憶部と、
前記被検体と前記検出部とを相対的に移動させて前記第1計測情報と前記第2計測情報とを実質的に合致させる位置合せ機構と、
を具備することを特徴とする生体情報計測装置。 - 単色光を発生する光源と、
被検体の測定部位に接触されるべきインターフェース部であって、前記光源からの光を被検体の測定部位に照射する光照射部、前記被検体の測定部位への前記単色光の照射に基づいて前記被検体内において生じる音響信号、或いは、照射した前記単色光の吸光度を検出した検出信号を発生する検出器及び前記被検体の測定部位の温度を所定の温度に制御する温度制御部を備えるインターフェースと、
前記検出信号を処理して前記被検体に関する生体情報を出力する処理部と、
前記被検体の測定部位の第1計測時及びその後の第2計測時に、前記被検体の測定部位における生体特徴及び位置を夫々第1計測情報及び第2計測情報として計測し、出力する計測部と、
前記第1計測情報を記憶する記憶部と、
前記被検体と前記検出部とを相対的に移動させて前記第1計測情報と前記第2計測情報とを実質的に合致させる位置合せ機構と、
を具備することを特徴とする生体情報計測装置。 - 単色光を発生する光源と、
被検体の測定部位に接触されるべきインターフェース部であって、前記光源からの光を被検体の測定部位に照射する光照射部、前記被検体の測定部位への前記単色光の照射に基づいて前記被検体内において生じる音響信号、或いは、照射した前記単色光の吸光度を検出した検出信号を発生する検出器、前記被検体の測定部位と当該インターフェース部との間の接触圧力を検出して圧力信号を出力する接触圧力検出部、前記圧力信号に基づいて前記接触圧力を所定範囲内の圧力に制御する圧力制御用アクチュエータ及び前記被検体の測定部位の温度を所定の温度に制御する温度制御部当該を備えるインターフェース部と、
前記検出信号を処理して前記被検体に関する生体情報を出力する処理部と、
前記被検体の測定部位の第1計測時及びその後の第2計測時に、前記被検体の測定部位における生体特徴及び位置を夫々第1計測情報及び第2計測情報として計測し、出力する計測部と、
前記第1計測情報を記憶する記憶部と、
前記被検体と前記検出部とを相対的に移動させて前記第1計測情報と前記第2計測情報とを実質的に合致させる位置合せ機構と、
を具備することを特徴とする生体情報計測装置。 - 前記位置合せ機構は、前記第1及び第2計測情報の生体特徴情報を実質的に一致させるに必要な前記第1及び第2計測情報の位置の差分を算出してこの差分に応じて前記被検体と前記検出部とを相対的に移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生体情報計測装置。
- 前記計測部は、前記被検体の測定部位として指紋の画像データを前記生体特徴としてその位置と共に取り込む指紋計測部装置を含み、
前記記憶手段は、前記第1計測情報として被照合用の指紋画像データ及び第1位置データを記憶し、
前記第2計測情報は、前記指紋計測部装置からの照合用の指紋画像データ及び第2位置データを含み、
前記被照合用の指紋画像データと前記照合用の指紋画像データとを比較して実質的に一致させるに必要な前記第1及び第2位置データの差分を算出してこの差分に応じて前記被検体と前記検出部とを相対的に移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生体情報計測装置。 - 前記計測部は、前記被検体の測定部位として掌紋の画像データを前記生体特徴としてその位置と共に取り込む掌紋計測部装置を含み、
前記記憶手段は、前記第1計測情報として被照合用の掌紋画像データ及び第1位置データを記憶し、
前記第2計測情報は、前記掌紋計測部装置からの照合用の掌紋画像データ及び第2位置データを含み、
前記被照合用の掌紋画像データと前記照合用の掌紋画像データとを比較して実質的に一致させるに必要な前記第1及び第2位置データの差分を算出してこの差分に応じて前記被検体と前記検出部とを相対的に移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生体情報計測装置。 - 前記計測部は、前記被検体の測定部位として掌の静脈の画像データを前記生体特徴としてとしてその位置と共に取り込む静脈パターン計測部装置を含み、
前記記憶手段は、前記第1計測情報として被照合用の静脈画像データ及び第1位置データを記憶し、
前記第2計測情報は、前記静脈パターン計測部装置からの照合用の静脈画像データ及び第2位置データを含み、
前記被照合用の静脈画像データと前記照合用の静脈画像データとを比較して実質的に一致させるに必要な前記第1及び第2位置データの差分を算出してこの差分に応じて前記被検体と前記検出部とを相対的に移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生体情報計測装置。 - 前記計測部は、前記被検体の測定部位として耳の画像データを前記生体特徴としてその位置と共に取り込む耳画像計測部装置を含み、
前記記憶手段は、前記第1計測情報として被照合用の耳画像データ及び第1位置データを記憶し、
前記第2計測情報は、前記耳画像計測部装置からの照合用の耳画像データ及び第2位置データを含み、
前記被照合用の耳画像データと前記照合用の耳画像データとを比較して実質的に一致させるに必要な前記第1及び第2位置データの差分を算出してこの差分に応じて前記被検体と前記検出部とを相対的に移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の生体情報計測装置。
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