JP3905987B2 - ジャンパ線搬送装置及びジャンパ線搬送方法 - Google Patents

ジャンパ線搬送装置及びジャンパ線搬送方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電話局舎内等に設置された本配線盤で端子盤間をジャンパ線によって接続する際に用いられるジャンパ線搬送装置及びジャンパ線搬送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な電話回線システムにおいては、加入者宅から電話局まで布設された線路ケーブルは、電話局舎内に設置されている本配線盤に成端される。このような一般的な本配線盤の一例を図14に示す。同図に示すように、本配線盤1は、ラック状に構成された高さ3.5m程度、幅1m程度の架枠ユニットを水平方向に複数集合させた架枠2を備えると共に、線路ケーブル及び電話局舎内に配備されている電話交換機等の局内設備(何れも図示せず)を成端するための端子盤を多数有する。本配線盤1の一面側は、複数の線路側端子盤3(第一端子盤)を水平方向に並設させてなる水平端子盤群4が複数段にわたって設けられた線路側成端部Hとされている。
【0003】
この線路側成端部Hにおける各線路側端子盤3には、各加入者宅から布設された線路ケーブルの端末が成端される。一方、本配線盤1の他面側は、複数の局内側端子盤5(第二端子盤)を垂直方向に並設させてなる垂直端子盤群6が複数列にわたって設けられた局内側成端部Vとされている。この局内側成端部Vにおける各局内端子盤5には、電話交換機等の局内設備が局内ケーブル7を介して成端される。このような本配線盤1においては、線路側端子盤3の端子と局内側端子盤5の端子とはジャンパ線を介して接続される。
【0004】
この場合、ジャンパ線は、線路側成端部Hでは専ら水平に配線される。すなわち、何れかの線路側端子盤3に結線されたジャンパ線は、この線路側端子盤3が属する水平端子盤群4に沿って配線され、この水平端子盤群4と接続対象となる局内側端子盤5が属する垂直端子盤群6とが立体交差する位置まで運ばれる。そして、ジャンパ線は線路側成端部Hと局内側成端部Vとの間に設けられた整線リングを介して線路側成端部H側から局内側成端部V側に受け渡される。局内側成端部V側に渡されたジャンパ線は、接続対象となる局内側端子盤5が属する垂直端子盤群6に沿って専ら垂直に配線され、この局内端子盤5に結線される。このようにして、一の加入者宅に一の電話番号が割り当てられることになる。
【0005】
また、例えば、ある加入者が局番同一の地域内で転居したような場合、その加入者に割り当てられる電話番号は変更されないが、本配線盤における線路側端子盤のアドレス(位置)は変更になる。このような場合、それまで配線されていたジャンパ線を除去した上で(可能であれば)、その加入者の新たな住居(転居先)から布設された線路ケーブルが成端されている線路側端子盤と、元の局内側端子盤とをジャンパ線によって再接続する。同様に、諸般の理由によってある加入者宅の電話番号を変更する場合には、その加入者宅から布設された線路ケーブルが成端されている線路側端子盤と、新たな電話番号に対応する局内側端子盤とをジャンパ線によって再接続する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したジャンパ線接続作業は、複数の作業員によって行われる。しかしながら、作業員は、接続に用いるジャンパ線の計尺、接続対象となる端子盤間へのジャンパ線の搬送、接続対象となる端子盤の表示、端子盤とジャンパ線との結線といった多数の作業を行わなければならない。また、一般的な本配線盤は小規模なものであっても10m程度の横幅(水平端子盤群の延在方向における長さ)をもち、大規模なものでは50m程度の横幅を有する。従って、線路側成端部H側でジャンパ線を配線する場合、作業員はジャンパ線を搬送するために、その都度、ジャンパ線を保持して水平方向に移動しなければならない。特に、線路側成端部Hの上部で配線作業を行う場合、その都度、梯子等を掛け渡す必要が生じるので、この作業は極めて煩雑なものとなる。従って、ジャンパ線接続作業に要する時間、作業員の労力等は極めて多大であり、作業の省力化という点において課題が存在していた。
【0007】
このようなジャンパ線接続作業に要する労力を軽減するための技術としては、実開昭60−157846号公報によって開示された本配線盤用プラットホームや、実開昭61−184389号公報によって開示されたジャンパ線送り装置等も知られている。しかしながら、上記本配線盤用プラットホームは、単に作業員のための作業台として機能するものに過ぎない。また、上記ジャンパ線送り装置は、水平端子盤群に沿ってベルトを張設し、このベルトにジャンパ線を固定すると共に、ベルトを手動で送ることによりジャンパ線を搬送するものである。従って、これらの装置を用いたとしても、依然として作業員は、ジャンパ線の計尺、搬送等の作業を行わなければならず、ジャンパ線接続作業の省力化は達成されていない。
【0008】
そこで、本発明は、ジャンパ線接続作業の大幅な省力化を可能とするジャンパ線搬送装置及びジャンパ線搬送方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明に係るジャンパ線搬送装置は、一面側に複数の第一端子盤を水平方向に並設させてなる水平端子盤群を複数段有すると共に、他面側に複数の第二端子盤を垂直方向に並設させてなる垂直端子盤群を複数列有する本配線盤で、一面側では水平方向に配線されると共に他面側では垂直方向に配線されるジャンパ線を介して第一端子盤と第二端子盤とを接続する際に用いられるジャンパ線搬送装置であって、各水平端子盤群に沿うように蛇行させられた状態で張設され、無端循環路を形成する巻掛け搬送体と、巻掛け搬送体を循環駆動すると共に、この巻掛け搬送体の走行距離を計測する搬送体駆動機構と、ジャンパ線を収容するジャンパ線収容部と、ジャンパ線収容部から引き出されたジャンパ線を巻掛け搬送体に取り付けると共に、巻掛け搬送体に取り付けられたジャンパ線をジャンパ線収容部から切り離すジャンパ線供給機構と、搬送体駆動機構が計測した走行距離と、第一端子盤及び第二端子盤のうち、接続対象となる目標第一端子盤及び目標第二端子盤の本配線盤上におけるアドレスとに基づいてジャンパ線供給機構とを制御する制御部を備えたことを特徴とする。
【0010】
このジャンパ線搬送装置を取り付けた本配線盤を、水平端子盤群が設けられている一面側から見ると、巻掛け搬送体は、例えば、本配線盤の左下隅を基点とすれば、先ず、本配線盤の左側端部に沿わされると共に、左上隅で右折させられて最上段に位置する水平端子盤群に沿わされ、本配線盤の右側端部で屈曲させられて向きを変え、次の段に位置する水平端子盤群に沿わされ、本配線盤の左側端部で再度屈曲させられている。そして、このように各水平端子盤群に沿うようにS字状若しくはZ字状に蛇行させた状態が繰り返され、最下段に位置する水平端子盤群に沿わされた巻掛け搬送体は、本配線盤の左下隅における基点と合流して無端循環路を形成する。
【0011】
すなわち、巻掛け搬送体を循環駆動させた場合、この巻掛け搬送体上における1点は、巻掛け搬送体が無端循環路を一周走行した段階で、本配線盤の一面側に設けられているすべての第一端子盤に沿って移動していることになる。従って、巻掛け搬送体を循環駆動させると共に、制御部を介して、巻掛け搬送体の走行距離と、目標第一端子盤及び目標第二端子盤の本配線盤上におけるアドレスとに基づいてジャンパ線供給機構を制御すれば、必要な長さに計尺、切断されたジャンパ線を巻掛け搬送体に対して自動的に取り付けることができる。そして、このような巻掛け搬送体に対するジャンパ線の取付を順次繰り返すことにより、巻掛け搬送体が無端循環路を一周若しくは複数周走行した段階で、所望の第一端子盤及び第二端子盤の位置に対応させたジャンパ線の搬送が完了する。
【0012】
これにより、本配線盤の一面側でジャンパ線を配線する際に、接続に用いるジャンパ線の計尺、及び、接続対象となる端子盤間へのジャンパ線の搬送という行為が不要となる。つまり、作業員は、第一端子盤とジャンパ線との結線と、本配線盤の他面側における配線及び第二端子盤とジャンパ線との結線とを行うだけでよい。この結果、本配線盤におけるジャンパ線接続作業、とりわけジャンパ線の敷設・延線に要する労力を大幅に低減させることができ、ジャンパ線接続作業を極めて効果的に省力化することができる。また、このジャンパ線搬送装置は、既設の本配線盤に取り付けることができ、更に、ジャンパ線を搬送するための手段として、無端循環路を形成する巻掛け搬送体を用いているので、巻掛け搬送体を駆動する搬送体駆動機構、ジャンパ線供給機構等は、それぞれ1式ずつ設ければよく、全体の構成が単純になる。
【0013】
また、ジャンパ線供給機構は、ジャンパ線と共に、ジャンパ線接続作業を行う際に用いる情報を記録したタグを巻掛け搬送体に取り付けると好ましい。このような構成のもとでは、目標第一端子盤及び目標第二端子盤の本配線盤におけるアドレスや、所定のバーコード等をタグに記録しておき、このタグをジャンパ線と共に、巻掛け搬送体に取り付ける。これにより、作業員は、ジャンパ線を各端子盤と結線させる際に、タグに記録された作業情報を読み取りながら作業を進めることができるので、誤結線が防止されると共に、作業効率を向上させることができる。
【0014】
この場合、巻掛け搬送体の側部に、所定間隔を隔てて突起を複数設けると共に、タグを各突起と結合可能なものとし、ジャンパ線を、互いに結合させた突起とタグとによって保持させた状態で巻掛け搬送体に取り付けると好ましい。このような構成を採用すれば、ジャンパ線とタグとを一括して巻掛け搬送体に対して容易かつ確実に取り付けることができる。
【0015】
ここで、突起は、球面状に形成された先端部と、この先端部から末端に向けて形成された割り溝とを有するものとし、タグの中央部には円孔を形成し、溝にジャンパ線を挿入すると共に、円孔に先端部を嵌合することにより、タグ及びジャンパ線を巻掛け搬送体に取り付けるとよく、また、突起は、円盤状に形成された先端部を有するものとし、タグには、一側部から中央部に向けて延びるスリットを形成し、ジャンパ線をスリットに挿入すると共に、スリットに先端部を嵌合することにより、タグ及びジャンパ線を巻掛け搬送体に取り付けてもよい。
【0016】
一方、巻掛け搬送体の側部に、所定間隔を隔てて突起を複数設け、ジャンパ線を挿通させたタグを各突起と結合させて巻掛け搬送体に取り付けると共に、ジャンパ線をスリーブを介してカシメ止めすることによりタグに固定してもよい。このような構成を採用すれば、タグは、ジャンパ線に固定されていることから、ジャンパ線と各端子盤とを結線させる際に、作業員がジャンパ線を巻掛け搬送体から取り外しても、タグはジャンパ線から分離せず、作業員は必要な情報を確実に得ることができる。
【0017】
また、ジャンパ線供給機構は、タグを複数集積させたタグ集積部と、タグを保持すると共に巻掛け搬送体に対して移動して、突起とタグとを結合させると共にジャンパ線を巻掛け搬送体に取り付けるジャンパ線取付部と、タグ集積部からジャンパ線取付部にタグを1枚ずつ受け渡すタグ受け渡し機構と、巻掛け搬送体に取り付けられたジャンパ線をジャンパ線収容部から切り離すジャンパ線切断部と、ジャンパ線を把持すると共に解放可能なジャンパ線把持部とを含むものとすると好ましい。このような構成を採用すれば、巻掛け搬送体に対して、タグとジャンパ線とを確実かつ正確に取り付けることができる。
【0018】
更に、巻掛け搬送体をエンドレスチェーンとし、突起を、このエンドレスチェーンを形成するリンクプレートに所定間隔を隔てて形成すると好ましい。このような構成を採用すれば、エンドレスチェーンは伸縮しにくく、かつ、屈曲させやすいものであることから、本配線盤に対して、巻掛け搬送体を容易に張設できると共に、ジャンパ線の搬送作業も正確かつ確実なものとなる。
【0019】
また、制御部は、目標第一端子盤及び目標第二端子盤の本配線盤上におけるアドレスに基づいて、目標第一端子盤の位置に対応した無端循環路上における第一アドレス、及び、目標第二端子盤が属する垂直端子盤群と目標第一端子盤が属する水平端子盤群とが立体交差する位置に対応した無端循環路上における第二アドレスと、目標第一端子盤と目標第二端子盤とを接続するためのジャンパ線長さとを算出すると共に、走行距離と、第一アドレス及び第二アドレスと、ジャンパ線長さとに基づいて、搬送体駆動機構とジャンパ線供給機構とを制御すると好ましい。
【0020】
このような構成を採用すれば、第一アドレスと第二アドレスとの間で配線すべきジャンパ線長さ、すなわち、一面側で水平に配線すべきジャンパ線長さと、余長、すなわち、他面側で垂直に配線すべきジャンパ線長さとを踏まえた上で、ジャンパ線長さを設定できるので、目標第一端子盤と目標第二端子盤とを接続するために必要な長さをもったジャンパ線を第一アドレスと第二アドレスとに確実かつ正確に供給できる。また、走行距離と、第一アドレス及び第二アドレスと、ジャンパ線長さとに基づいて搬送体駆動機構を制御することにより、ジャンパ線を巻掛け搬送体に取り付ける際に、巻掛け搬送体を停止させ、ジャンパ線の取付後に巻掛け搬送体の駆動を再開させることができるので、巻掛け搬送体に対してジャンパ線を正確かつ確実に取り付けることができる。
【0021】
この場合、巻掛け搬送体に予め設定された原点を検出する原点検出手段を更に備えると共に、搬送体駆動機構は、巻掛け搬送体の原点からの走行距離を計測すると好ましい。このような構成を採用すれば、巻掛け搬送体に対するジャンパ線の取付位置を、目標第一端子盤及び目標第二端子盤と正確に対応する位置に設定できる。
【0022】
請求項11に記載の本発明に係るジャンパ線搬送方法は、一面側に複数の第一端子盤を水平方向に並設させてなる水平端子盤群を複数段有すると共に、他面側に複数の第二端子盤を垂直方向に並設させてなる垂直端子盤群を複数列有する本配線盤で、一面側では水平方向に配線されると共に他面側では垂直方向に配線されるジャンパ線を介して第一端子盤と第二端子盤とを接続するためにジャンパ線を搬送するジャンパ線搬送方法であって、第一端子盤及び第二端子盤のうち、接続対象となる目標第一端子盤及び目標第二端子盤の本配線盤上におけるアドレスに基づいて、目標第一端子盤の位置に対応した無端循環路上における第一アドレス、及び、目標第二端子盤が属する垂直端子盤群と目標第一端子盤が属する水平端子盤群とが立体交差する位置に対応した無端循環路上における第二アドレスと、目標第一端子盤と目標第二端子盤とを接続するためのジャンパ線長さを算出する第一工程と、各水平端子盤群に沿うように蛇行させられた状態で張設され、無端循環路を形成する巻掛け搬送体を循環駆動すると共に、巻掛け搬送体に対して予め設定された原点を検出する第二工程と、巻掛け搬送体の原点からの走行距離を計測し、走行距離と、第一アドレス及び第二アドレスと、ジャンパ線長さとに基づいて、ジャンパ線を巻掛け搬送体に取り付けると共に、巻掛け搬送体に取り付けられたジャンパ線を切断する第三工程とを含むものである。これにより、ジャンパ線接続作業の省力化が可能となる。
【0023】
この場合、第三工程の後に、次に搬送すべきジャンパ線の有無を検出する第四工程を更に含み、第三工程を複数回反復すると好ましく、第四工程で次に搬送すべきジャンパ線は無いことが検出された後に、原点が検出された際には、巻掛け搬送体を停止させる第五工程を更に含むと好ましい。また、第三工程では、ジャンパ線と共に、ジャンパ線接続作業を行う際に用いる情報を記録したタグを巻掛け搬送体に取り付けると好ましい。更に、第三工程は、ジャンパ線の先端を予め把持しておき、第一アドレスと走行距離とに基づいて巻掛け搬送体を停止させ、ジャンパ線とタグとを巻掛け搬送体に固定し、ジャンパ線の先端を解放すると共に、巻掛け搬送体を再駆動させる工程と、第二アドレス又はジャンパ線長さと走行距離とに基づいて巻掛け搬送体を停止させ、ジャンパ線とタグとを巻掛け搬送体に固定すると共に、巻掛け搬送体を再駆動させる工程と、巻掛け搬送体を停止させ、ジャンパ線を把持し、ジャンパ線を切断すると共に巻掛け搬送体を再駆動させる工程とを含むと好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明によるジャンパ線搬送装置及びジャンパ線搬送方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明によるジャンパ線搬送装置の全体構成を示す立面図である。同図は、ジャンパ線搬送装置10(同図において実線で示す)を図14に示す一般的な本配線盤1に取り付けた例を示すものである。すなわち、本配線盤1の一面側は、複数の線路側端子盤3(第一端子盤)を水平方向に並設させてなる水平端子盤群4を複数段有する線路側成端部Hとされ、その他面側は、複数の局内側端子盤5(第二端子盤)を垂直方向に並設させてなる垂直端子盤群6を複数列有する局内側成端部V(図1では図示省略)とされている。
【0026】
この本配線盤1上では、各線路側端子盤3と、各局内側端子盤5とに対して所定のアドレスが割り当てられている(例えば、線路側端子盤3に対してH12345、局内側端子盤5に対してV67890といったように割り当てられる)。また、各線路側端子盤3には、複数の線路側端子Th(図2参照)がマトリクス状に配設されており、各局内側端子盤5にも、同様に複数の局内側Tv(図2参照)がマトリクス状に配設されている。更に、各線路側端子盤3及び各局内側端子盤5内では、各線路側端子Th及び各局内側端子Tvに対して所定のアドレス(以下「サブアドレス」という)が割り当てられている。ジャンパ線8によって何れかの線路側端子盤3の線路側端子Thを何れかの局内側端子盤5の局内側端子Tvと接続することにより、一の加入者宅に一の電話番号が割り当てられることになる。
【0027】
ジャンパ線8は、図2に示すように、接続対象となる目標線路側端子盤3tにおける何れかの線路側端子Thに結線される。そして、この目標線路側端子盤3tが属する水平端子盤群4に沿って、ジャンパ線8は水平に配線され、この水平端子盤群4と接続対象となる目標局内側端子盤5tが属する垂直端子盤群6とが立体交差する位置まで運ばれる。そして、ジャンパ線8は線路側成端部Hと局内側成端部Vとの間に設けられた整線リング9を介して線路側成端部H側から局内側成端部V側に受け渡される。局内側成端部V側に渡されたジャンパ線8は、目標局内側端子盤5tが属する垂直端子盤群6に沿って垂直に配線され、目標局内側端子盤5における何れかの局内側端子Tvに結線される。
【0028】
従って、新たな電話回線を開通させる場合や、ある加入者が局番同一の地域内で転居したり、ある加入者宅の電話番号を変更したりする場合には、加入者宅から布設された線路ケーブルが成端されている線路側端子盤3と、新たな電話番号に対応する局内側端子盤5との間にジャンパ線8を配線する必要がある。この場合、目標線路側端子盤3tと目標局内側端子盤5tとの間に距離に相当する長さのジャンパ線8を、目標第一端子盤3t及び目標第二端子盤5tの位置に対応するように搬送しておけば、ジャンパ線接続作業が大幅に省力化される。すなわち、作業員は、搬送されたジャンパ線8を目標線路側端子盤3tの線路側端子Thと結線すると共に、本配線盤1の局内側成端部V側でジャンパ線8を配線し、目標局内側端子盤5tの局内側端子Tvと結線しさえすればよいことになる。
【0029】
このジャンパ線搬送装置10は、ジャンパ線8を搬送するための手段として、巻掛け搬送体11を備える。巻掛け搬送体11は、各水平端子盤群4に沿うように蛇行させられた状態で線路側成端部H側に張設され、無端循環路12を形成する。図1に示すように、ジャンパ線搬送装置10を取り付けた本配線盤1を水平端子盤群4が設けられている線路側成端部H側から見ると、巻掛け搬送体11は、例えば、本配線盤1の左下隅を基点とすれば、先ず、本配線盤1の左側端部に沿わされると共に、左上隅で右折させられて最上段に位置する水平端子盤群4に沿わされ、本配線盤1の右側端部で屈曲させられて向きを変え、次の段に位置する水平端子盤群4に沿わされ、本配線盤1の左側端部で再度屈曲させられている。そして、このように各水平端子盤群4に沿うようにS字状若しくはZ字状に蛇行させた状態が繰り返され、最下段に位置する水平端子盤群4に沿わされた巻掛け搬送体11は、本配線盤1の左下隅における基点と合流して無端循環路12を形成する。
【0030】
図3に示すように、巻掛け搬送体11としては、エンドレスチェーン14が採用される。エンドレスチェーン14は、内リンク14aと外リンク14bとを交互かつ連続的に繋ぎ合わせたコンビネーションチェーンである。このように、巻掛け搬送体11として、伸縮しにくく、かつ、屈曲させやすいエンドレスチェーン14を用いることにより、巻掛け搬送体11を既設の本配線盤1に対して容易に張設できると共に、ジャンパ線8の搬送作業も正確かつ確実なものとなる。なお、巻掛け搬送体11は、エンドレスチェーン14に限られるものではなく、伸縮し難く、屈曲させやすいものであれば、ベルト、ワイヤ等を用いることも可能である。また、図3及び4に示すように、エンドレスチェーン14を形成する外リンク14bに対しては、所定間隔(例えば2個おき)を隔てて、その両側に一対のローラ14cが配設されている。
【0031】
エンドレスチェーン14を本配線盤1に取り付けるに際しては、図1に示すように、原動車及び案内車としてのスプロケット16を、架枠2の線路側成端部H側の四隅に図示しない支持部材を介して固定すると共に、各水平端子盤群6の何れか一方の側端部付近に、図示しない支持部材を介して上下一対のスプロケット16(案内車)を固定し、各スプロケット16に沿わせてエンドレスチェーン14を張設する。また、エンドレスチェーン14を各水平端子盤群4に沿わせて水平に走行させる領域には、断面コの字形状を有するガイド部材13が配設されている。このガイド部材13の底壁内面には、レール13aが形成されている。この結果、エンドレスチェーン14に配設されたローラ14cは、このレール13aに沿って底壁内面を転動することになり、エンドレスチェーン14の走行が安定する。更に、エンドレスチェーン14が弛むことを防止するために、必要数のテークアップ装置17を各水平端子盤群6の何れか一方の側端部付近設けられたスプロケット16の間に配備するとよい。
【0032】
巻掛け搬送体11としてのエンドレスチェーン14は、図1に示すように、本配線盤1の左下隅付近に設けられた搬送体駆動機構18に含まれるモータを作動させることにより循環駆動される。このモータの回転軸には、エンドレスチェーン14と噛み合うスプロケット16(駆動車)が取り付けられていると共に、エンコーダが接続されている。従って、搬送体駆動機構18は、エンドレスチェーン14を循環駆動させると共に、モータの回転数に基づいてエンドレスチェーン14の走行距離を計測することができる。また、搬送体駆動機構18の近傍には、エンドレスチェーン14に予め設定されている原点Oを検出可能な原点センサ19が配置されている。原点センサ19は、フォトインタラプタ、磁気検出器、若しくはマイクロスイッチ等により構成される。このように、ジャンパ線8を搬送するための手段として巻掛け搬送体11を用いた結果、巻掛け搬送体11を駆動する搬送体駆動機構18と、原点センサ19とはそれぞれ1式ずつ設ければよく、全体の構成を単純化できる。
【0033】
上述したエンドレスチェーン14を搬送体駆動機構18によって循環駆動させた場合、エンドレスチェーン14上における1点は、エンドレスチェーン14が無端循環路12を一周走行した段階で、本配線盤1の線路側成端部Hに設けられているすべての線路側端子盤3に沿って移動していることになる。従って、必要な本数分のジャンパ線8を所定の長さに切断した上で、エンドレスチェーン14に順次取り付けると共に、エンドレスチェーン14を循環駆動して一周若しくは複数周走行させれば、すべての目標線路側端子盤3t及び目標局内側端子盤5tの位置に対応するようにジャンパ線8を搬送することができる。
【0034】
ここで、エンドレスチェーン14には、図3及び4に示すように、所定間隔を隔てて突起15が複数設けられている。各突起15は、球面状に形成された先端部と、この先端部から末端に向けて形成された割り溝15aを有する。また、各突起15の末端は、平板状のベースプレート15bの中央部に固定されており、このベースプレート15bは、エンドレスチェーン14を構成する外リンク14bのリンクプレートに固定される。この突起15が設けられる外リンク14b同士は、線路側端子盤3の並設ピッチ(例えば20cm)と同一の距離を隔てて設けられる。更に、エンドレスチェーン14の原点Oとなる位置には、原点センサ19によって検出可能な被検出部14dが設けられている。このようなエンドレスチェーン14は、外リンク14bを形成するリンクプレートのうち、突起15が設けられていない側のリンクプレートが局内側成端部V側に位置し、突起15が設けられている側のリンクプレートが線路側成端部H側に位置する状態で本配線盤1に張設される。
【0035】
ジャンパ線8をエンドレスチェーン14に取り付けるに際しては、図5に示すように、突起15とタグ20とを用いる。同図に示すように、タグ20は、金属又はプラスチックによって長方形状の平板として形成されている。タグ20の中央部には、突起15の先端部の外径と概略同一の内径をもった円孔21が形成されており、タグ20を突起15に対して押し付ければ、突起15の先端部が円孔21に嵌まり込み、タグ20と突起15とを互いに結合させることができる。すなわち、タグ20を突起15に対して移動させてジャンパ線8を割り溝15aに挿入し、円孔21と突起15とを結合させれば、ジャンパ線8は、互いに結合させた突起15とタグ20とによって保持された状態でエンドレスチェーン14に取り付けられる。これにより、ジャンパ線8とタグ20とを一括してエンドレスチェーン14に対して容易かつ確実に取り付けることができる。
【0036】
図6に示すように、タグ20には、ジャンパ線接続作業を行う際に用いる情報が記録されている。具体的には、目標線路側端子盤3t又は目標局内側端子盤5tの本配線盤上におけるアドレス、及び、目標線路側端子盤3t及び目標局内側端子盤5t内におけるサブアドレス(結線位置)からなるアドレス情報22を記録しておく。加えて、タグ20に、ジャンパ線8と各端子3、5との結線状況を管理するためのバーコード23を記録しておくとよい。これにより、作業員は、ジャンパ線8を各端子盤3、5と結線させる際に、タグ20に記録されたアドレス情報22を目視によって確認したり、バーコード23を携帯式端末器等で読み取りながら作業を進めることができるので、誤結線が防止されると共に、作業効率を向上させることができる。
【0037】
上述したジャンパ線8及びタグ20をエンドレスチェーン14に取り付けるジャンパ線供給機構30の詳細を図7に示す。このジャンパ線供給機構30は、エンドレスチェーン14を形成する外リンク14の側面から突出する突起15と対向する状態で、本配線盤1周辺の所定位置(例えば、左側端部付近)に設置される。この際、ジャンパ線供給機構30の基台31の長手方向と、突起15の延在(タグ20の挿着方向)方向とが一致する。なお、図1では、ジャンパ線搬送装置10を容易に理解できるように、ジャンパ線供給機構30を側面から見た状態で示している。
【0038】
この基台31には、断面凸形状を有するガイド部31aが形成されると共に、図示しないエアシリンダが内蔵されている。また、ガイド部31a上には、移動テーブル32がスライド自在に配されている。従って、エアシリンダを伸縮させることにより、この移動テーブル32をエンドレスチェーン14に対して接近離間させることができる。また、移動テーブル32上には、断面凸形状を有するガイド部33が形成されており、このガイド部33にも図示しないエアシリンダが内蔵されている。
【0039】
ガイド部33上には、基台31の長手方向(突起15の延在方向)と直交する水平方向に延びるタグ搬送体34が配されている。従って、ガイド部33に内蔵されたエアシリンダを伸縮させることにより、このタグ搬送体34をエンドレスチェーン14の側部から突出する突起15に対して接近離間させることができる。タグ搬送体34は、基台31の長手方向と直交する水平方向にスライド自在なタグ受取ブロック35を含み、このタグ受取ブロック35は、1枚のタグ20を鉛直に保持可能なタグ保持アーム35aを有する。このタグ保持アーム35aには、タグ20を垂直方向に挿入可能なスリットが形成されている。これらの基台31、移動テーブル32、ガイド部33、タグ搬送体34、タグ受取ブロック35、タグ保持アーム35aは、タグ20を保持すると共にエンドレスチェーン14に対して移動して、突起15とタグ20とを結合させると共にジャンパ線8をエンドレスチェーン14に取り付けるジャンパ線取付部36として機能する。
【0040】
ジャンパ線取付部36の上方には、タグ集積部37が配されている。このタグ集積部37は、図示しないフレームによって移動テーブル32に対して固定されている。タグ集積部37には、予めアドレス情報22、バーコード23等が記録されたタグ20が垂直に複数集積されている。タグ集積部37に収容されているタグ20は、タグ受渡機構38によって、1枚ずつタグ取付部36のタグ保持アーム35aに受け渡される。このタグ受渡機構38には、図示しないフレームによってそれぞれ移動テーブル32に固定されたタグ押出部39とタグ押し下げ部40とが含まれる。タグ押出部39は、タグ集積部37の後方に配されており、集積させたタグ20を1枚分ずつ前方に(エンドレスチェーン14に向けて)押し出すことができる。
【0041】
タグ押下部40は、タグ集積部37の上方に配される。タグ押下部40には、図示しないエアシリンダが内蔵されており、タグ20と概略同一寸法を有する当接片40aを上下動させることができる。この当接片40aは、下降した際に、タグ集積部37の最前列(最もエンドレスチェーン14寄り)に位置するタグ20の上縁部と当接する。タグ集積部37からタグ保持アーム35aにタグ20を受け渡す際には、先ず、タグ受取ブロック35をタグ集積部37の真下に移動させる。そして、タグ押下部40のエアシリンダを作動させて当接片40aを下降させる。当接片40aは、タグ集積部37の最前列に位置するタグ20を押し下げ、タグ20をタグ保持アーム35aのスリットに挿入する。その後、タグ押出部39を作動させ、集積させたタグ20を1枚分前方に押し出し、次のタグ受け渡しに備える。
【0042】
一方、ジャンパ線8は、ジャンパ線収容部45からジャンパ線供給機構30に供給される。ジャンパ線収容部45は、図7に示すように、ジャンパ線供給機構30の後方に配され、ジャンパ線8が巻回されたリール46を有する。ジャンパ線収容部45から引き出されたジャンパ線8は、移動テーブル32に側部に取りつけられたローラ41aと、図示しない支持部材によって例えば基台31に対して位置決めされた2つのローラ41bに沿わされる。これにより、ジャンパ線8はエンドレスチェーン14と平行に延在し、その先端は、ジャンパ線把持部42によって把持される。この状態で、ジャンパ線8はエンドレスチェーン14の各突起15と対向する。
【0043】
ジャンパ線把持部42は、2つのローラ41bと共に図示しないフレームによって例えば基台31に対して位置決めされ、エンドレスチェーン14の走行方向に沿う上側エアチャック42uと下側エアチャック42lとからなる。上側エアチャック42uと下側エアチャック42lとは、ジャンパ線8を把持すると共に、解放することができる。これらの上側エアチャック42uと下側エアチャック42lとの間には、ジャンパ線切断部44が配される。このジャンパ線切断部44は、エアニッパ等からなり、ローラ41b及びジャンパ線把持部42と共に図示しないフレームによって例えば、基台31に対して位置決めされている。ジャンパ線8をジャンパ線収容部45から切り離す際には、このジャンパ線切断部44を作動させる。この際、上側エアチャック42uと下側エアチャック42lとによってジャンパ線8を把持した上でジャンパ線切断部44を作動させれば、ジャンパ線8は確実に切断される。
【0044】
このように構成されたジャンパ線供給機構30によれば、ジャンパ線収容部45から引き出されたジャンパ線8とタグ20とをエンドレスチェーン14に対して正確かつ確実に取りつけることができる。また、このジャンパ線供給機構30はジャンパ線搬送装置10に対して1式だけ設ければよいので、装置全体の構成が単純になる。なお、このジャンパ線供給機構30は、予めアドレス情報22等が記録されたタグ20をタグ集積部37に収容させるものとして説明したが、これに限られるものではない。すなわち、ジャンパ線供給機構30にインクジェットプリンタ等を設けて、アドレス情報22等を印字可能としてもよい。この場合、アドレス情報22等は、タグ集積部37からタグ保持アーム35aに受渡される直前にタグ20に印字するとよく、また、エンドレスチェーン14に取りつけられた後に、タグ20に印字するようにしてもよい。
【0045】
このジャンパ線供給機構30を構成するジャンパ線取付部36、タグ受渡機構38、ジャンパ線把持部42及びジャンパ線切断部44は、図8に示すように、それぞれコンピュータ50(図1参照)のCPU51に接続されている。CPU51は、ジャンパ線搬送装置10の制御部として機能するものであり、制御・演算処理のためのプログラムを予め記憶させたROM51a、及び、制御・演算を行う際に各種のデータを記憶させるRAM51bを内蔵している。また、同図に示すように、CPU51には、搬送体駆動機構18が接続されている。搬送体駆動機構18は、エンドレスチェーン14を駆動すると共に、その走行距離を計測し、計測したエンドレスチェーン14の走行距離をCPU51に送る。更に、CPU51には、原点センサ19及びアドレスデータ入力部52が接続されている。
【0046】
アドレスデータ入力部52からは、各目標線路側端子盤3tと各目標局内側端子盤5tの本配線盤上におけるアドレスを示すアドレスデータが入力される。アドレスデータの入力は、コンピュータ50に接続したキーボードやマウス等の入力手段を介して直接コンピュータ50に入力してもよく、また、図1に示すように、フロッピーディスク60を介して行なってもよい。フロッピーディスク60を介してアドレスデータを入力する場合は、図示しない本配線盤管理コンピュータ等に、予め各線路側端子盤3と各局内側端子盤5とのアドレスを登録しておく。そして、ジャンパ線接続作業を行う際には、接続対象となる目標線路側端子盤3t及び目標局内側端子盤5tとを選択すると自動的にアドレスデータが作成されるようにしておき、このアドレスデータをフロッピーディスク60を介して受け渡しする。
【0047】
制御部としてのCPU51は、入力されたアドレスデータが示す各目標線路側端子盤3tと各目標局内側端子盤5tの本配線盤上におけるアドレスに基づいて、各目標線路側端子盤3tの位置に対応した無端循環路12上における第一アドレスPhと、各目標局内側端子盤5tが属する垂直端子盤群6と目標線路側端子盤3tが属する水平端子盤群4とが立体交差する位置に対応した無端循環路12上における第二アドレスPv(図2参照)とを算出する。ここで、ある目標線路側端子盤3t及び目標局内側端子盤5tとに対応する第一アドレスPh及び第二アドレスPhは、次のようにして算出される。すなわち、第一アドレスPhは、原点センサ19付近に原点Oを位置決めした状態で無端循環路12上をエンドレスチェーン14の走行方向と逆方向に辿った場合における原点Oからその目標線路側端子盤3tまでの距離として算出される。
【0048】
また、第二アドレスPvは、原点センサ19付近に原点Oを位置決めした状態で無端循環路12上をエンドレスチェーン14の走行方向と逆方向に辿った場合における原点Oからその目標局内側端子盤5tが属する垂直端子盤群6と目標線路側端子盤3tが属する水平端子盤群4とが立体交差する位置までの距離として算出される。この際、第一アドレスPv及び第二アドレスPhは、線路側端子盤3の並設ピッチ(線路側端子盤3同士の間の間隔)を最小単位として定めればよく、この並設ピッチよりも小さな値を基準とする必要はない。
【0049】
更に、CPU51は、入力されたアドレスデータが示す各目標線路側端子盤3tと各目標局内側端子盤5tの本配線盤上におけるアドレスに基づいて、目標線路側子板3tと目標局内側端子盤5tとを接続するために必要とされるジャンパ線長さを算出する。この際、ジャンパ線長さは、第一アドレスPhと第二アドレスPvとの間で配線すべきジャンパ線長さ、すなわち、線路側成端部H側で水平に配線すべきジャンパ線長さと、所定の余長、すなわち、局内側成端部V側で垂直に配線すべきジャンパ線長さ及び線路側成端部Hから局内側成端部Vまでの間で配線すべきジャンパ線長さ(本配線盤1の奥行きに相当するジャンパ線長さ)とを踏まえた上で設定される。
【0050】
この場合、本配線盤1の高さは3.5m程度であるので、局内側成端部V側で垂直に配線すべきジャンパ線長さ(余長)は、余尺を切断することを前提とした上で、例えば、3.5mと一定にしてもよく、目標線路側端子盤3tと目標局内側端子盤5tの本配線盤上におけるアドレスに基づいて正確に定めてもよい。また、線路側成端部Hから局内側成端部Vまでの間で配線すべきジャンパ線長さは、図2に示すように、直線的に布線するとすれば、本配線盤1の奥行きに相当する一定長さとして加算される。これにより、目標線路側端子盤3tと目標局内側端子盤5tとを接続するために必要とされる長さをもったジャンパ線8が確実かつ正確に供給される。
【0051】
これらの第一アドレスPh及び第二アドレスPvと、ジャンパ線長さとは、最初にジャンパ線8が到着することになる目標線路側端子盤3t又は目標局内側端子盤5tから、最後にジャンパ線8が到着することになる目標線路側端子盤3t又は目標局内側端子盤5tまで、順番に対応させた状態で、RAM51bの所定のワークエリアに記憶される。ここで、本実施形態の場合、最初にジャンパ線8が到着することになる端子盤3又は5は、最下段の水平端子盤群4において、最も左側に位置する目標線路側端子盤3t又は最も左側の目標局内側端子盤5tの何れか一方となる。すなわち、第一アドレスPh及び第二アドレスPvのうち、最も小さな値(原点Oからその端子盤3又は5までの距離が最も小さい)をとるものに対応する端子盤3又は5にジャンパ線が最初に到着することになる。
次に、図9を参照しながら、上述したジャンパ線搬送装置10を用いて、ジャンパ線を搬送する方法について説明する。
【0052】
先ず、ジャンパ線の搬送に先立って、コンピュータ50のFDドライブにフロッピーディスク60を装填し、ジャンパ線8を搬送すべき各目標線路側端子盤3t及び各目標局内側端子盤5tのアドレスデータを入力する。CPU51は、このアドレスデータが示す各目標線路側端子盤3t及び各目標局内側端子盤5tの本配線盤1におけるアドレスに基づいて、各目標線路側端子盤3t及び各目標局内側端子盤5tに対応する第一アドレスPh及び第二アドレスPvと、ジャンパ線長さとを算出し、第一アドレスPh及び第二アドレスPvを示す情報と、ジャンパ線長さとを示す情報とを、RAM51bの所定のワークエリアにそれぞれ記憶させる。また、ジャンパ線8をジャンパ線収容部45から引き出し、ローラ41に沿わせてエンドレスチェーン14と平行に延在させる。そして、ジャンパ線8の先端は、下側エアチャック42lによって把持させておく。
【0053】
更に、各目標線路側端子盤3t及び各目標局内側端子盤5tに対応させたアドレス情報22等が、予めインクジェットプリンタ等によって印字された複数のタグ20をタグ集積部37にセットする。そして、タグ搬送体34をタグ集積部37側に水平移動させると共に、ジャンパ線供給機構30のタグ受渡機構38を作動させ、タグ保持アーム35aに最初にジャンパ線8が到着する端子盤3又は5(以下、最初にジャンパ線8が到着する端子盤は、最下段に位置する水平端子盤群4の最も左側の目標線路側端子盤3tであるものとして説明する。)に対応するタグ20を受け渡す。タグ20をタグ保持アーム35aに保持させた後、タグ搬送体34は待機位置(図7における右側)に水平移動させておく。
【0054】
この状態で、コンピュータ50を操作して搬送体駆動機構18を作動させ、エンドレスチェーン14の駆動を開始する(S10)。これにより、エンドレスチェーン14は、各水平端子盤群6に沿って蛇行しながら、無端循環路12上を走行する。そして、CPU51は、原点センサ19がエンドレスチェーン14に予め設定された原点Oを検知したことを検出すると(S12)、所定の信号を搬送体駆動機構18に与える。この信号を受け取った搬送体駆動機構18は、エンドレスチェーン14の走行距離の計測を開始する。搬送体駆動機構18によって計測された走行距離を示す信号はCPU51に送られる。これにより、エンドレスチェーン14に対するジャンパ線8の取付位置を、目標線路側端子盤3t及び目標局内側端子盤5tと正確に対応する位置に設定できる。
【0055】
エンドレスチェーン14の走行距離の計測が開始されると、CPU51は、最初の目標線路側端子盤3tに対応する第一アドレスPhと、搬送体駆動機構18から送られるエンドレスチェーン14の走行距離とを比較し(S14)、エンドレスチェーン14がこの第一アドレスPhに相当する距離だけ駆動されたと判断した場合に、搬送体駆動機構18の作動を中断させてエンドレスチェーン14を停止させる(S16)。これにより、突起15は、タグ20の円孔21と対向する位置に位置決めされる。エンドレスチェーン14が停止されると、CPU51は、ジャンパ線供給機構30に所定の信号を与える。この信号を受け取ったジャンパ線供給機構30は、ジャンパ線8とタグ20とをエンドレスチェーン14に取り付け、ジャンパ線8の先端を解放する(S18)。
【0056】
すなわち、CPU51は、S14でエンドレスチェーン14が第一アドレスPhに相当する距離だけ駆動されたと判断すると共に、S16でエンドレスチェーン14を停止させた場合には、先ず、ジャンパ線取付部36の移動テーブル32をエンドレスチェーン14に向けて移動させる。移動テーブル32とエンドレスチェーン14との間の距離が所定長さになると、ジャンパ線8は突起15のスリット15aに挿入され、この段階で、移動テーブル32を停止させる。そして、このタグ搬送体34をエンドレスチェーン14の側部から突出する突起15に対して接近させ、ジャンパ線8を突起15の割り溝15aに挿入すると共に円孔21と突起15とを結合させる。ジャンパ線8は、互いに結合させた突起15とタグ20とによって保持された状態でエンドレスチェーン14に取り付けられる。このようして、ジャンパ線8とタグ20とをエンドレスチェーン14に対して一括して容易かつ確実に取り付けることができる。ジャンパ線8とタグ20とがエンドレスチェーン14に固定された後、ジャンパ線把持部42の下側エアチャック42lはジャンパ線8の先端を解放する。
【0057】
この状態で、エンドレスチェーン14は再駆動され(S20)、ジャンパ線8は、ジャンパ線収容部45から引き出されながら、エンドレスチェーン14と共に無端循環路12に沿って移動することになる。CPU51は、最初の目標線路側端子盤3tの接続対象となる目標第二端子盤5tに対応する第二アドレスPvと、搬送体駆動機構18から送られるエンドレスチェーン14の走行距離とを比較し(S22)、エンドレスチェーン14がこの第二アドレスPvに相当する距離だけ駆動されたと判断した場合に、搬送体駆動機構18の作動を中断させてエンドレスチェーン14を停止させる(S24)。また、CPU51は、タグ受渡機構38を作動させ、次の目標局内側端子盤5tに対応するタグ20をタグ搬送体34のタグ保持アーム35aに受け渡しておく。
【0058】
エンドレスチェーン14が停止されると、CPU51は、ジャンパ線供給機構30に再度所定の信号を与える。この信号を受け取ったジャンパ線供給機構30は、ジャンパ線8とタグ20とをエンドレスチェーン14に取り付ける(S26)。すなわち、エンドレスチェーン14が停止されると、CPU51は、上側エアチャック42uと下側エアチャック42lとにジャンパ線を把持させる。ジャンパ線8及びタグ20はS18と同様の手順でエンドレスチェーン14に取り付けられる。そして、取り付け完了後、上側エアチャック42uと下側エアチャック42lとはジャンパ線8を解放する。
【0059】
この状態で、エンドレスチェーン14は再駆動される(S28)。CPU51は、最初の目標線路側端子盤3tと目標局内側端子盤5tとを接続するためのジャンパ線長さと、搬送体駆動機構18から送られるエンドレスチェーン14の走行距離とを比較し(S30)、エンドレスチェーン14がこのジャンパ線長さに相当する距離だけ駆動されたと判断した場合に、搬送体駆動機構18の作動を中断させてエンドレスチェーン14を停止させる(S32)。そして、CPU51は、上側エアチャック42uと下側エアチャック42lとにジャンパ線を把持させた後、ジャンパ線切断部44を作動させる。ジャンパ線8がジャンパ線収容部45から切り離された後、CPU51は、ジャンパ線把持部42のうち、上側エアチャック42uにジャンパ線8を解放する。この際下側エアチャック42lはジャンパ線8を把持した状態に維持される。(S34)。
【0060】
これにより、最初の目標線路側端子盤3tと目標局内側端子盤5tとを接続するためのジャンパ線8がエンドレスチェーン14に取り付けられる。このように、エンドレスチェーン14の走行距離と、第一アドレスPh及び第二アドレスPvと、ジャンパ線長さとに基づいて搬送体駆動機構18とジャンパ線供給機構30とを制御し、ジャンパ線8をエンドレスチェーン14に取り付ける際には、エンドレスチェーン14を停止させ、ジャンパ線8の取付後にエンドレスチェーン14の駆動を再開させることにより、エンドレスチェーン14に対してジャンパ線8を正確かつ確実に取り付けることができる。
【0061】
そして、CPU51は、エンドレスチェーン14を再駆動させ(S36)、次に搬送すべきジャンパ線8の有無を判断する(S38)。そして、次に搬送すべきジャンパ線8が存在する場合には、S14に戻り、次に搬送すべきジャンパ線8が無くなるまで、上述したジャンパ線8の取付・切断が繰り返される。一方、S38で、次に搬送すべきジャンパ線8が存在しないと判断された場合には、CPU51は、原点Oが原点センサ19を通過したか否かを検出し、(S40)そして、原点Oが検出された段階で、エンドレスチェーン14を停止させる(S42)。
【0062】
このように、エンドレスチェーン14を循環駆動させると共に、目標線路側端子盤3t及び目標局内側端子盤5tとに対応させたジャンパ線8を順次取り付けていけば、エンドレスチェーン14を一周若しくは複数周走行させた段階で、所望の線路側端子盤3及び局内側端子盤5の位置に対応させたジャンパ線8の搬送が完了することになる。これにより、本配線盤1の線路側成端部H側でジャンパ線8を配線する際に、接続に用いるジャンパ線8の計尺、及び、接続対象となる端子盤間へのジャンパ線8の搬送という行為が不要となる。つまり、作業員は、線路側端子盤3とジャンパ線8との結線と、本配線盤1の局内側成端部V側における配線及び局内側端子盤5とジャンパ線8との結線とを行うだけでよい。この結果、本配線盤1におけるジャンパ線接続作業、とりわけジャンパ線の敷設・延線に要する労力を大幅に低減させることができ、ジャンパ線接続作業を極めて効果的に省力化することができる。
【0063】
なお、ここでは、S26で、第二アドレスPvとエンドレスチェーン14の走行距離とに基づいて、ジャンパ線8とタグ20とをエンドレスチェーン14に取り付け、S34で、ジャンパ線長さとエンドレスチェーン14の走行距離とに基づいて、ジャンパ線8を切断するものとして説明したが、S26では、ジャンパ線長さとエンドレスチェーン14の走行距離とに基づいて、ジャンパ線8とタグ20とをエンドレスチェーン14に取り付けるようにし、S34では、タグ20がジャンパ線把持部42を通過した後に、ジャンパ線8を切断するように設定してもよい。
【0064】
図10は、ジャンパ線とタグとをエンドレスチェーン14に取り付ける方式の他の例を示す斜視図である。この場合、同図に示すように、エンドレスチェーン14に設けられている突起15Aは、上下面にフランジ部を有する円盤状に形成された先端部を有する。また、図11及び12に示すように、タグ20Aには、一側部から中央部に向けて延びるスリット24が形成されている。すなわち、スリット24の最奥部は、突起15Aの先端部(円盤状の部分)の外径と概略同一の内径を持った円孔部25とされ、スリット24は、この円孔部25から側端部にかけて徐々に幅が広くなるように形成されている。
【0065】
従って、このタグ20Aを突起15Aに対して押し付ければ、突起15Aの先端部が円孔部25に嵌まり込み、タグ20Aと突起15Aとを互いに結合させることができる。ジャンパ線8をエンドレスチェーン14に取り付けるに際しては、図10に示すように、タグ20Aを突起15Aに対して移動させてジャンパ線8をスリット24に挿入し、円孔部25と突起15Aとを結合させる。これにより、ジャンパ線8は、互いに結合させた突起15Aとタグ20Aとによって保持された状態でエンドレスチェーン14に取り付けられる。この場合も、ジャンパ線8とタグ20Aとを一括してエンドレスチェーン14に対して容易かつ確実に取り付けることができる。
【0066】
上述した突起15Aとタグ20Aを利用してジャンパ線8をエンドレスチェーン14に対して取り付ける際には、図12に示すジャンパ線供給機構30Aを用いる。同図に示すジャンパ線供給機構30Aは、タグを水平に複数集積させたタグ集積部37Aを有する。このタグ集積部37Aは、その長手方向を鉛直方向と一致させた状態で図示しないフレームによって移動テーブル32に対して固定されている。タグ集積部37Aの上方には、図示しないフレームによって移動テーブル32に対して固定されたタグ押下部39Aが配される。このタグ押下部39Aは、集積させたタグ20を1枚分ずつ下方に(移動テーブル32の上面に向けて)押し出すことができる。また、タグ搬送体34の端部(同図における右端部)には、タグ押出ブロック35Aが固定されている。このタグ押出ブロック35Aは、タグ20Aと概略同一寸法を有すると共に、エンドレスチェーン14に向けて突出する当接片35bを有する。
【0067】
この当接片35bは、タグ搬送体34をエンドレスチェーン14に対して接近させた際に、タグ集積部37の最下段(最も移動テーブル32寄り)に位置するタグ20の一側縁部と当接する。この状態でタグ搬送体34を移動させれば、当接片35bと当接するタグ20Aは徐々にタグ集積部37Aの外に押出されると共に、スリット24にはジャンパ線8が挿入される。そして、タグ搬送体34を更に移動させれば、円孔部25と突起15Aとが互いに結合すると共に、タグ20Aは完全にタグ集積部37Aの外に押出される。ジャンパ線8は、互いに結合させた突起15Aとタグ20Aとによって保持された状態でエンドレスチェーン14に取り付けられる。その後、タグ押下部39Aを作動させ、集積させたタグ20Aを1枚分前方に押し出し、次のジャンパ線取付作業に備える。このように構成されたジャンパ線供給機構30Aによっても、ジャンパ線収容部45から引き出されたジャンパ線8とタグ20Aとをエンドレスチェーン14に対して正確かつ確実に取りつけることができる。
【0068】
また、ジャンパ線とタグとをエンドレスチェーン14に取り付けるに際しては、図13に示すように、ジャンパ線8を挿通させたタグ20Bを各突起15Bと結合させてエンドレスチェーン14に取り付けると共に、ジャンパ線8をスリーブ26を介してカシメ止めすることによりタグ20Bに固定してもよい。この場合、タグ20Bはジャンパ線8に固定されていることから、ジャンパ線8と各端子盤3、5とを結線させる際に、作業員がジャンパ線8をエンドレスチェーン14から取り外しても、タグ20Bはジャンパ線8から分離せず、作業員は必要な情報を確実に得ることができる。
【0069】
【発明の効果】
本発明によるジャンパ線搬送装置及びジャンパ線搬送方法は、以上説明したように構成されているため、次のような効果を得る。すなわち、本配線盤のすべての水平端子盤群に沿うように蛇行させた状態で、無端循環路を形成する巻掛け搬送体を張設し、巻掛け搬送体の走行距離と、接続対象となる目標第一端子盤及び目標第二端子盤の本配線盤におけるアドレスとに基づいてジャンパ線を取り付け、この巻掛け搬送体を循環駆動させることにより、ジャンパ線接続作業、とりわけジャンパ線の敷設・延線の大幅な省力化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるジャンパ線搬送装置の全体構成を示す立面図である。
【図2】本配線盤におけるジャンパ線配線方式を示す斜視図である。
【図3】巻掛け搬送体を示す平面図である。
【図4】巻掛け搬送体を示す部分断面図である。
【図5】ジャンパ線とタグとを巻掛け搬送体に取り付ける方式の一例を示す斜視図である。
【図6】タグの一例を示す平面図である。
【図7】図1のジャンパ線搬送装置に含まれるジャンパ線供給機構を示す斜視図である。
【図8】図1のジャンパ線搬送装置に含まれる制御部のブロック構成図である。
【図9】ジャンパ線の搬送手順を示すフローチャートである。
【図10】ジャンパ線とタグとを巻掛け搬送体に取り付ける方式の他の例を示す斜視図である。
【図11】タグの他の例を示す平面図である。
【図12】ジャンパ線供給機構の他の実施形態を示す斜視図である。
【図13】ジャンパ線とタグとを巻掛け搬送体に取り付ける方式の更に他の例を示す斜視図である。
【図14】一般的な本配線盤を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…本配線盤、3…線路側端子盤(第一端子盤)、3t…目標線路側端子盤3t(目標第一端子盤)、4…水平端子盤群、5…局内側端子盤(第二端子盤)、5t…目標局内側端子盤5t(目標第二端子盤)、6…垂直端子盤群、8…ジャンパ線、10…ジャンパ線搬送装置、11…巻掛け搬送体、12…無端循環路、14…エンドレスチェーン、15、15A…突起、18…搬送体駆動機構、19…原点センサ(原点検出手段)、20、20A、20B…タグ、30、30A…ジャンパ線供給機構、36…ジャンパ線取付部、37…タグ集積部、38…タグ受渡部、42…ジャンパ線把持部、44…ジャンパ線切断部、45…ジャンパ線収容部、50…コンピュータ、51…CPU(制御部)H…線路側成端部、Ph…第一アドレス、Pv…第二アドレス、O…原点、V…局内側成端部。

Claims (15)

  1. 一面側に複数の第一端子盤を水平方向に並設させてなる水平端子盤群を複数段有すると共に、他面側に複数の第二端子盤を垂直方向に並設させてなる垂直端子盤群を複数列有する本配線盤で、前記一面側では水平方向に配線されると共に前記他面側では垂直方向に配線されるジャンパ線を介して前記第一端子盤と前記第二端子盤とを接続する際に用いられるジャンパ線搬送装置であって、
    前記各水平端子盤群に沿うように蛇行させられた状態で張設され、無端循環路を形成する巻掛け搬送体と、
    前記巻掛け搬送体を循環駆動すると共に、この巻掛け搬送体の走行距離を計測する搬送体駆動機構と、
    前記ジャンパ線を収容するジャンパ線収容部と、
    前記ジャンパ線収容部から引き出された前記ジャンパ線を前記巻掛け搬送体に取り付けると共に、前記巻掛け搬送体に取り付けられた前記ジャンパ線を前記ジャンパ線収容部から切り離すジャンパ線供給機構と、
    前記搬送体駆動機構が計測した前記走行距離と、前記第一端子盤及び前記第二端子盤のうち、接続対象となる目標第一端子盤及び目標第二端子盤の本配線盤上におけるアドレスとに基づいて前記ジャンパ線供給機構を制御する制御部とを備えたことを特徴とするジャンパ線搬送装置。
  2. 前記ジャンパ線供給機構は、前記ジャンパ線と共に、ジャンパ線接続作業を行う際に用いる情報を記録したタグを前記巻掛け搬送体に取り付けることを特徴とする請求項1に記載のジャンパ線搬送装置。
  3. 前記巻掛け搬送体の側部には、所定間隔を隔てて突起が複数設けられていると共に、前記タグは前記各突起と結合可能であり、前記ジャンパ線は、互いに結合させた前記突起と前記タグとによって保持された状態で前記巻掛け搬送体に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載のジャンパ線搬送装置。
  4. 前記突起は、球面状に形成された先端部と、この先端部から末端に向けて形成された割り溝とを有すると共に、前記タグの中央部には円孔が形成されており、前記溝にジャンパ線を挿入すると共に、前記円孔に前記先端部を嵌合することにより、前記タグ及び前記ジャンパ線を前記巻掛け搬送体に取り付けることを特徴とする請求項3に記載のジャンパ線搬送装置。
  5. 前記突起は、円盤状に形成された先端部を有すると共に、前記タグには、一側部から中央部に向けて延びるスリットが形成されており、前記ジャンパ線を前記スリットに挿入すると共に、前記スリットに前記先端部を嵌合することにより、前記タグ及び前記ジャンパ線を前記巻掛け搬送体に取り付けることを特徴とする請求項3に記載のジャンパ線搬送装置。
  6. 前記巻掛け搬送体の側部には、所定間隔を隔てて突起が複数設けられており、前記ジャンパ線を挿通させた前記タグを前記各突起と結合させて前記巻掛け搬送体に取り付けると共に、前記ジャンパ線をスリーブを介してカシメ止めすることにより前記タグに固定することを特徴とする請求項2に記載のジャンパ線搬送装置。
  7. 前記ジャンパ線供給機構は、前記タグを複数集積させたタグ集積部と、前記タグを保持すると共に前記巻掛け搬送体に対して移動して、前記突起と前記タグとを結合させると共に前記ジャンパ線を前記巻掛け搬送体に取り付けるジャンパ線取付部と、前記タグ集積部から前記ジャンパ線取付部に前記タグを1枚ずつ受け渡すタグ受け渡し機構と、前記巻掛け搬送体に取り付けられた前記ジャンパ線を前記ジャンパ線収容部から切り離すジャンパ線切断部と、前記ジャンパ線を把持すると共に解放可能なジャンパ線把持部とを含むことを特徴とする請求項3〜5の何れかに記載のジャンパ線搬送装置。
  8. 前記巻掛け搬送体はエンドレスチェーンであり、前記突起は、このエンドレスチェーンを形成するリンクプレートに所定間隔を隔てて設けられていることを特徴とする請求項2〜7の何れかに記載のジャンパ線搬送装置。
  9. 前記制御部は、前記目標第一端子盤及び前記目標第二端子盤の本配線盤上におけるアドレスに基づいて、前記目標第一端子盤の位置に対応した前記無端循環路上における第一アドレス、及び、前記目標第二端子盤が属する前記垂直端子盤群と前記目標第一端子盤が属する前記水平端子盤群とが立体交差する位置に対応した前記無端循環路上における第二アドレスと、前記目標第一端子盤と前記目標第二端子盤とを接続するためのジャンパ線長さとを算出すると共に、前記走行距離と、前記第一アドレス及び前記第二アドレスと、前記ジャンパ線長さとに基づいて、前記搬送体駆動機構と前記ジャンパ線供給機構とを制御することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載のジャンパ線搬送装置。
  10. 前記巻掛け搬送体に予め設定された原点を検出する原点検出手段を更に備えると共に、前記搬送体駆動機構は、前記巻掛け搬送体の前記原点からの前記走行距離を計測することを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のジャンパ線搬送装置。
  11. 一面側に複数の第一端子盤を水平方向に並設させてなる水平端子盤群を複数段有すると共に、他面側に複数の第二端子盤を垂直方向に並設させてなる垂直端子盤群を複数列有する本配線盤で、前記一面側では水平方向に配線されると共に前記他面側では垂直方向に配線されるジャンパ線を介して前記第一端子盤と前記第二端子盤とを接続するために前記ジャンパ線を搬送するジャンパ線搬送方法であって、
    前記第一端子盤及び前記第二端子盤のうち、接続対象となる目標第一端子盤及び目標第二端子盤の本配線盤上におけるアドレスに基づいて、前記目標第一端子盤の位置に対応した前記無端循環路上における第一アドレス、及び、前記目標第二端子盤が属する前記垂直端子盤群と前記目標第一端子盤が属する前記水平端子盤群とが立体交差する位置に対応した前記無端循環路上における第二アドレスと、前記目標第一端子盤と前記目標第二端子盤とを接続するためのジャンパ線長さを算出する第一工程と、
    前記各水平端子盤群に沿うように蛇行させられた状態で張設され、無端循環路を形成する巻掛け搬送体を循環駆動すると共に、前記巻掛け搬送体に対して予め設定された原点を検出する第二工程と、
    前記巻掛け搬送体の前記原点からの走行距離を計測し、前記走行距離と、前記第一アドレス及び前記第二アドレスと、前記ジャンパ線長さとに基づいて、前記ジャンパ線を前記巻掛け搬送体に取り付けると共に、前記巻掛け搬送体に取り付けられた前記ジャンパ線を切断する第三工程とを含むジャンパ線搬送方法。
  12. 前記第三工程の後に、次に搬送すべきジャンパ線の有無を検出する第四工程を更に含み、前記第三工程を複数回反復することを特徴とする請求項11に記載のジャンパ線搬送方法。
  13. 前記第四工程で、次に搬送すべきジャンパ線は無いことが検出された後に、前記原点が検出された際には、前記巻掛け搬送体を停止させる第五工程を更に含むことを特徴とする請求項12記載のジャンパ線搬送方法。
  14. 前記第三工程では、前記ジャンパ線と共に、ジャンパ線接続作業を行う際に用いる情報を記録したタグを前記巻掛け搬送体に取り付けることを特徴とする請求項11〜13の何れかに記載のジャンパ線搬送方法。
  15. 前記第三工程は、
    前記ジャンパ線の先端を予め把持しておき、前記第一アドレスと前記走行距離とに基づいて前記巻掛け搬送体を停止させ、前記ジャンパ線と前記タグとを前記巻掛け搬送体に固定し、前記ジャンパ線の先端を解放すると共に、前記巻掛け搬送体を再駆動させる工程と、
    前記第二アドレス又は前記ジャンパ線長さと前記走行距離とに基づいて前記巻掛け搬送体を停止させ、前記ジャンパ線と前記タグとを前記巻掛け搬送体に固定すると共に、前記巻掛け搬送体を再駆動させる工程と、
    前記巻掛け搬送体を停止させ、前記ジャンパ線を把持し、前記ジャンパ線を切断すると共に前記巻掛け搬送体を再駆動させる工程とを含むことを特徴とする請求項14に記載のジャンパ線搬送方法。
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