JP3904136B2 - Composite vapor deposition material - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放熱効果の高い膜の作製に用いる蒸着材に関し、特にブラウン管の内壁に設ける反射兼放熱用膜を製造する際に用いる蒸着材に係わる。
【0002】
【従来の技術】
【発明の解決しようとする課題】
電子機器には、電流の供給や電子の放出といった動作に伴って発熱する部品が使用されている。このような部品であるブラウン管や3極管等の電子管には、例えば、蓄熱による動作不良を避けるために、熱を逃す放熱板や放熱膜が設けられることがある。
【0003】
ブラウン管を構成するガラスの内壁には、蛍光体、光反射膜、シャドーマスクが配置されている。電子銃から放出された電子がシャドーマスクの微細な孔を通り蛍光体に当たると、蛍光体が発光して画像が得られる。蛍光体から出た光を有効に利用するため、光反射膜が設けられている。この光反射膜として主に用いられているのは、可視光領域で光反射率の高いアルミニウムの蒸着膜である。微細な孔に代わり微細なスリットを形成したものは、アパチャーグリルと呼称されている。作用は同様なので、以下シャドーウマスクで説明する。
【0004】
【発明の解決しようとする課題】
ブラウン管では、電子銃から放出された電子の約80%はシャドーマスクに当たり、シャドーマスクの温度を上げる事になる。シャドーマスクの温度が上昇するとともに、赤外線が放出される。アルミニウムの光反射膜に赤外線が反射されて、シャドーマスクの温度はますます上がることとなる。シャドーマスクが熱膨張すると、シャドーマスクの微細な孔を通過した電子が蛍光体に正確に当たらなくなり、画像に色ずれが生じるという問題があった。この色ずれを防ぐ方法として、熱膨張係数の小さいインバー材をシャドーマスクに使用することが行われている。また、他の方法として、光反射膜の上にカーボン粉末を塗布し赤外線の反射を低減する、つまり放熱膜の作用をさせることが行われている。しかしながら、インバー材は高価であること、あるいはカーボン粉末塗布は設備的に大掛かりになるなどの問題点があった。
【0005】
これらを解決する方法として、発明者らはアルミニウム蒸着材の中心軸部にアルミニウムより蒸発し難い金属を配した複合構造の蒸着材を発明し既に出願している。複合構造の蒸着材を使用することで一回の蒸着作業で、蒸着初期はアルミニウム、蒸着中期はアルミニウムと蒸発し難い金属の合金、蒸着終期は蒸発し難い金属の複合組成偏重膜が得られることを開示している。蒸着中期から後期の蒸発し難い金属膜が放熱膜の作用をするものである。
【0006】
前記の蒸着材で作製した膜は、蒸着初期にはアルミニウムが主となり、蒸着中期には蒸発し難い金属とアルミニウムの合金となり、蒸着終期には蒸発し難い金属が主となる複合膜となる。蒸着時の真空度、印加電圧のばらつきで、図15に示すように蒸着初期のアルミニウム膜に蒸発し難い金属が数%入ることがある。図15は膜厚方向にオージェ分析機を用い組成分析をおこなった結果である。図15において蒸着膜厚方向深さ0(Å)が蒸着終期である。蒸着初期のアルミニウム膜に蒸発し難い金属が数%入ると、アルミニウムの光反射率が下がり、ブラウン管の輝度を低下させることになる。
【0007】
そこで、本発明の目的は、蒸着時の真空度、印加電圧のばらつき等に影響されず、蒸着初期は純アルミニウムと同等の光反射率を有し、蒸着終期は純アルミニウムより低い光反射率を有する蒸着膜が得られる複合蒸着材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の複合蒸着材は、アルミニウム中にアルミニウムより蒸発し難い少なくとも一種類以上の低蒸気圧金属もしくは金属化合物の粒子が分散された海島構造の軸領域と、前記軸領域の少なくとも一部を覆う外装材を備え、前記外装材が2層で構成されるとともに、外側の層が銀であり、内側の層がアルミニウムであることを特徴とするものである。
【0009】
ここで、海島構造とは、アルミニウムの中に金属もしくは金属化合物の粒子が3次元的に分散している様子をいう。海島構造の断面を観察すると、アルミニウム中に2次元的に金属もしくは金属化合物の粒子が分散していることになる。このような構造は、アルミニウムのマトリックスに金属もしくは金属化合物の粒子が分散していると表現することもできる。本発明では、このマトリックス(基体またはベースメタルとも呼ぶ)が、アルミニウム粉末を圧縮して形成した構造であることを特徴とする。従って、圧縮の度合いによって海島構造は、次のいずれかの形態を取り得る。第1の形態は、アルミニウムの固体中に金属もしくは金属化合物の粒子が分散されている海島構造である。第2の形態は、圧縮されたアルミニウム粒子が凝集して一体化し、それらアルミニウム粒子間に金属もしくは金属化合物の粒子が分散されている海島構造である。第3の形態は、アルミニウム粒子が架橋となって金属もしくは金属化合物の粒子を互いに連結している海島構造である。海島構造は、銀もしくは銀とアルミニウムの中に金属もしくは金属化合物の粒子が3次元的に分散しているとしても良い。また、海島構造部分の見掛け密度は、理論密度の50%以上あれば良いものである。ここで言う見掛け密度とは、海島構造部分の単位体積当たりの重量を言い、見掛け密度100%は理論密度に相当する。見掛け密度50%では、単位体積中に気孔(空洞)の占める体積が50%ある事に相当する。
【0010】
アルミニウムより蒸発し難い低蒸気圧金属とは、同一真空度においてアルミニウムより相対的に温度を高くしないと金属が蒸発しないことを言うものである。つまり、同一真空度では銀、アルミニウム、低蒸気圧金属の順で蒸発に必要な温度が高くなると言える。
【0011】
アルミニウムや銀などの金属は、一般的に言う金属光沢を有しており入射された光の大部分を反射している。光反射率は金属によって異なるばかりでなく、同一金属に於いても光の波長によって異なる。一般的に波長が長くなると光反射率は大きい値を示している。蛍光体で発光した光を反射する金属膜としては、可視光領域(約0.3〜0.7μmの波長)で光反射率が高いことが必要である。可視光領域である約0.6(μm)の波長における、アルミニウムの光反射率は0.91、銅の光反射率は0.91、銀の光反射率は0.94、金の光反射率は0.95である。光反射率の面から見ると金が最も適しており、次に銀である。
【0012】
シャドーマスク側は、光反射率が低いほどシャドーマスクの温度上昇を防ぐ上で有利となる。例えば0.6(μm)の波長におけるクロムの光反射率は0.66、ニッケルの光反射率は0.65、コバルトの光反射率は0.67、鉄の反射率は0.56である。蛍光体面側は光反射率が高く、シャドーマスク側は光反射率が低いと言う、膜の表裏で相反する特性が求められるものである。
【0013】
蒸着初期と蒸着終期で組成差を大きくするには、蒸着初期に形成される金属と蒸着終期に形成される金属の蒸気圧の差が大きいことが好ましいものである。例えば、蒸着終期に形成される金属をクロムとすると、銀、アルミニウム、銅、金、クロム、鉄、コバルト、ニッケルの順に蒸気圧は低くなる。これからアルミニウムと銅、金とクロムは蒸気圧が近いため、蒸着初期と蒸着終期の組成差を大きく取ることが難しくなる。このことから、アルミニウムより高価であるが、アルミニウムより光反射率が高くアルミニウムより高蒸気圧である銀を使用することが、蒸着初期の光反射率を上げるうえで有利である。勿論、蛍光体やブラウン管内部の部品等に悪影響を及ぼす金属は用いることはできないものである。
【0014】
蒸気圧の近い銀とアルミニウムでは、蒸着初期膜は銀が主体の膜組成となる。蒸着条件を精度良く制御することで蒸着初期は銀100%とすることも可能であるが、例え銀の中にアルミニウムが数%混入して銀の反射率を2%下げたとしても、銀の光反射率0.94X98%=0.92となり、純アルミニウムの光反射率0.91より高い値が得られる。これからも、複合蒸着材の最外装に銀を使用することは有効であると言える。
【0015】
本発明の第2の複合蒸着材は、銀もしくはアルミニウム中にアルミニウムより蒸発し難い少なくとも一種類以上の低蒸気圧金属もしくは金属化合物の粒子が分散された海島構造の軸領域と、前記軸領域の少なくとも一部を覆う銀の外装材を有することを特徴とするものである。海島構造の軸領域は、低蒸気圧金属もしくは金属化合物の粒子と銀粉末、もしくは低蒸気圧金属もしくは金属化合物の粒子とアルミニウム粉末とすることができる。銀粉末のみを用いれば蒸着初期膜に使用していないアルミニウムが混入することは絶対にないため、アルミニウム膜より高い光反射率が得られることは言うまでもない。しかし、銀粉末はアルミニウム粉末に比べ、高価であるので蒸着初期膜の必要とする光反射率の値との兼合いで銀粉末を使用するかアルミニウム粉末を使用するか、もしくは銀粉末とアルミニウム粉末を混合して使用するかを決めることができる。
【0016】
本発明の第3の複合蒸着材は、アルミニウムより蒸発し難い低蒸気圧である金属で構成される軸部と、前記軸部の少なくとも一部を覆う外装材を備え、前記外装材が2層で構成されるとともに、外側の層が銀であり、内側の層がアルミニウムであることを特徴とするものである。
【0017】
本発明の第4の複合蒸着材は、銀より蒸発し難い低蒸気圧金属で構成される軸部と、前記軸部の少なくとも一部を覆う外装材を備え、前記外装材が銀で構成されていることを特徴とする。
【0018】
本発明の第1、第2、第3、第4のいずれかの複合蒸着材において、前記低蒸気圧金属はアルミニウムより蒸発し難い金属であり、ベリリウム、錫、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、シリコン、チタン、バナジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、モリブデン、カーボン、ニオブ、オスニウム、タンタル、レニウムから選ばれる少なくとも一つの材料で構成されることが望ましい。
【0019】
金属化合物は、金属性元素の酸化物、窒化物、炭化物、珪化物、窒酸化物、炭窒化物、炭酸化物、珪酸化物、珪炭化物、珪窒化物、もしくは硼化物であることを特徴とする。
【0020】
金属化合物は、カルシウム、アルミニウム、硼素、マグネシウム、クロム、コバルト、モリブデン、ニオブ、タンタル、タングステン、リチウム、ベリリウム、ニッケル、スズ、鉄、鉛、珪素、炭素、チタン、バナジウム、マンガンの少なくとも一つ以上の金属元素を含むことを特徴とする。
【0021】
アルミニウム基体の軸領域に少なくとも1種類以上の金属化合物の粉末を分散させ、前記金属化合物の粉末を構成する金属性元素がカルシウムもしくはカルシウムより原子量の小さい珪素、アルミニウム、マグネシウム、炭素、硼素、ベリリウム、リチウムから選ばれる少なくとも一つの材料で構成されている複合蒸着材である。
【0022】
原子量の小さな金属性元素を用いることで電子の吸収を少なくすることができる。原子量がカルシウム(原子量40.08)より小さくリチウム(6.94)より大きい金属が好ましいものである。カルシウムしたのは、カルシウムの次に原子量の大きい金属であるスカンジウムは高価であるためと、原子量がアルミニウムの約1.7倍近く大きくなるためである。また、リチウムとしたのは、金属の状態で得られる最も軽い元素であるためである。
【0023】
金属化合物としては、例えば酸化カルシウム(CaO)、炭酸カルシウム(CaCO)、一酸化珪素(SiO)、二酸化珪素(SiO)、窒化珪素(Si)、硼酸シリコン(SiB)、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、炭化珪素(SiC)、硼酸アルミニウム(Al)、炭化アルミニウム(Al)、酸化マグネシュウム(MgO)、炭化マグネシュウム(MgC)硼化マグネシュウム(MgB)、窒化マグネシュウム(Mg)、無水硼酸(B)、窒化硼素(BN)、炭化硼素(BC)、酸化リチウム(LiO)、窒化リチウム(LIN)等々の様な、微粉末の入手出来るものが好ましい。
【0024】
低蒸気圧金属もしくは金属化合物の粒子または粉末は、次のいずれかのように構成することができる。すなわち、同一の単体金属もしくは金属化合物のみを用いること、異なる単体金属もしくは金属化合物粉末を混合したものを用いること、複数の金属からなる合金もしくは金属化合物の粉末を用いること、あるいは異なる組成の合金もしくは金属化合物粉末を混合したものを用いることとしてもよい。
【0025】
低蒸気圧金属の軸または線材は、次のいずれかのように構成することができる。すなわち、同一の単体金属をのみを用いること、あるいは複数の金属から成る合金を用いることとしてもよい。
【0026】
線材に加工し難い金属や通常は蒸着に向かない低蒸気圧金属もしくは金属化合物の粉末でも、アルミニウムもしくは銀と低蒸気圧金属もしくは金属化合物の粉末から形成した海島構造とし、銀外装もしくは銀とアルミニウムの2層の外装を設けることで、銀やアルミニウムがキャリヤーになって当該金属もしくは金属化合物を蒸発させることができるものである。
【0027】
本発明の第1の複合蒸着材の製造方法は、低蒸気圧金属もしくは金属化合物粉末とアルミニウム粉末を混合した混合粉末を形成する工程と、前記混合粉末をアルミニウム管の中に充填する工程と、前記アルミニウム管に銀管を被せる工程と、前記銀管を被せたアルミニウム管を冷間線引き加工して径を縮小して素線とする工程と、前記素線を分割して複合蒸着材を得る工程とを備えることを特徴とする。
【0028】
アルミニウム粉末と低蒸気圧金属もしくは金属化合物粉末を密封容器に入れ不活性ガスを封入して、容器を回転、揺動させる混合機、あるいは不活性ガスを封入できるV型ミキサーを用いる。不活性ガスを封入するのは粉末の酸化や爆発を防ぐためである。また、密封容器は金属製のものを用い、容器の一部をアースすることで静電気の帯電を防止し爆発の危険性を下げる事で、安全に粉末を混合する事ができる。
【0029】
前記アルミニウム管に前記混合粉末を充填する際には、冷間加工の工程で混合粉末が漏洩しないようにアルミニウム管の開口を閉じる必要がある。この開口部の閉鎖方法には、次の方法を用いることができる。アルミニウム管の一方の端を機械的につぶして閉じる方法、アルミニウム管内に固定用の栓を設ける方法、アルミニウム管の端を変形させて且つ固定用の栓を併用する方法などが挙げられる。固定用の栓には、通気性あるいは弾力性を持たせることが重要である。通気性は、粉末の隙間に含まれる空気を逃がす作用をもたらし、結果として蒸着材中の残留酸素量を低減させたり、見掛け密度を上げる事ができる。弾力性は、栓の移動を防止して、粉末を十分に充填させることに寄与する。
【0030】
前記の粉末固定の手段を設けた後、アルミニウム管の中に混合粉末を注入する。この際、混合粉末の充填率(密度)を高めるための工程を付加することができる。この工程では、一方の開口から細い棒で粉末の上面を突き固める方法、あるいはアルミニウム管をハンマーで軽く叩いて衝撃や揺動、振動で粉末の密度を上げる方法、アルミニウム管に超音波を与えて粒子間の空隙を埋める方法などを用いる。これら充填工程の後、アルミニウムパイプの開口部に固定用の栓をする。しかしながら、過度の揺動や振動を加えることは、粒径や比重の差によって生じるアルミニウム粉末と低蒸気圧金属もしくは金属化合物粉末の分離を起こす恐れがあるため注意を要する。混合粉末を事前に粉末成形を行ない、成形体をアルミニウム管に挿入することでも良い。
【0031】
銀管に混合粉末を充填し固定用栓を施したアルミニウム管を挿入する。銀管にアルミニウム管を挿入した後、混合粉末の充填および固定用栓を施す工程を採ることも可能である。
【0032】
銀管の冷間加工には、押し出し加工あるいは引き抜き加工(線引き加工ともいう)を用いる。これらの加工方法は、線引きあるいは押出し用ダイスに前記銀管を通すことによって径方向に圧縮し、その径を細くさせて且つ長手方向に伸ばす。この圧縮・伸長において、銀管やアルミニウム管、混合粉末や線引き装置自体に対して熱処理の付加は行わないが、冷間工程で圧縮されたアルミニウム粉末が塑性をもって流動するか、粉末同士の摩擦による発熱で局所的に溶解するかして、低蒸気圧金属もしくは金属化合物粉末の間に入り込むと考えられる。こうして細く線引きされた銀管の内側のアルミニウム管と低蒸気圧金属もしくは金属化合物粉末の間にアルミニウムが充填され、銀管およびアルミニウム管と、アルミニウム粉末、低蒸気圧金属もしくは金属化合物粉末は一体化する。低蒸気圧金属もしくは金属化合物とアルミニウムよりなる海島構造の軸領域を内側の外装アルミニウム、外側の外装銀の順で取り囲む構造の蒸着素材ができる。
【0033】
本発明の第2の複合蒸着材の製造方法は、低蒸気圧金属もしくは金属化合物粉末とアルミニウム粉末もしくは低蒸気圧金属もしくは金属化合物粉末と銀粉末を混合した混合粉末を形成する工程と、前記混合粉末を銀管の中に充填する工程と、前記銀管を冷間線引き加工して径を縮小して素線とする工程と、前記素線を分割して複合蒸着材を得る工程とを備えることを特徴とする。
【0034】
アルミニウム粉末と低蒸気圧金属もしくは金属化合物粉末、もしくは銀粉末と低蒸気圧もしくは金属化合物粉末を混合し、銀管に充填し冷間線引き加工を行ない、アルミニウムもしくは銀に低蒸気圧金属もしくは金属化合物粉末が分散した海島構造を持つ軸領域を覆うように外装銀が配された素線を作製する。
【0035】
本発明の第3の複合蒸着材の製造方法は、低蒸気圧金属の線材をアルミニウム管の中に挿入する工程と、前記アルミニウム管に銀管を被せる工程と、前記銀管を被せたアルミニウム管を冷間線引き加工して径を縮小して素線とする工程と、前記素線を分割して複合蒸着材を得る工程とを備えることを特徴とする。
【0036】
低蒸気圧金属の線材をアルミニウム管の中に挿入し、銀管に前記アルミニウム管を挿入する。銀管にアルミニウム管を挿入し、アルミニウム管に低蒸気圧金属を挿入することでもなんら問題はない。銀管の内径とアルミニウム管外径の隙間、アルミニウム管の内径と低蒸気圧金属の外径の隙間は、0.5mm以上2mm以下とすることが好ましい。更に0.5mm以上1mm以下にすることがより好ましいものである。隙間が大きすぎると、線引き加工を行なっても、銀およびアルミニウム、低蒸気圧金属が完全に一体化せず隙間が出来てしまう。また、隙間が小さすぎると管が僅かでも変形しただけで挿入出来なくなってしまうためである。
【0037】
銀管にアルミニウム管が挿入され、前記アルミニウム管に低蒸気圧金属が挿入された銀管の一方の端部をハンマー等で叩き縮径し、線引き用ダイスに前記銀管を通すことによって径方向に圧縮し、その径を細くさせて且つ長手方向に伸ばす。この圧縮・伸長において、銀管とアルミニウム管、低蒸気圧金属は一体となり、アルミニウムより蒸発し難い低蒸気圧である金属で構成される軸部を、アルミニウム、銀の順で取り囲む構造の蒸着素材ができる。
【0038】
本発明の第4の複合蒸着材の製造方法は、低蒸気圧金属の線材を銀管の中に挿入する工程と、前記銀管を冷間線引き加工して径を縮小して素線にする工程と、前記素線を分割して複合蒸着材を得る工程とを備えることを特徴とする。
【0039】
銀は加工硬化の大きい金属であるので、アニールを行なった銀管を用いることが好ましい。銀管のみをアニールするのは、大気中で400℃から600℃で15分から60分行なうことで良い。線引き工程中で加工硬化により線引き作業が難しくなった場合は、アニールを行なうことができる。線引き加工工程中にアニールを入れる場合は、アルミニウムや低蒸気圧金属の酸化を防ぐため、大気中雰囲気の場合は400℃程度の比較的低温で行なうことが好ましい。不活性ガス雰囲気もしくは還元性雰囲気中でアニールを行なう場合は600℃程度の高温で行なうことができる。
【0040】
蒸着素材の分割工程では、ねじ切り、切断などによって蒸着素材を所定の長さに切り分けてチップ状の複合蒸着材を得る。続けて、チップの端面にできたバリの除去を兼ねて、パーツフィーダー等の自動供給がし易いように面取り加工を行う。少なくとも蒸着材の側面(長手方向の面)の端部の角が面取りによって除去されていることが望ましい。蒸着素材の切り分けと面取りもしくは端面丸め加工を同時に行うことも可能である。また、端部の角を側面の側に押しつぶす塑性変形加工を行ない、端面丸めを行ってもよい。
【0041】
本発明の複合蒸着材を使用し一回の蒸着作業で蒸着初期膜が、銀もしくは銀とアルミニウムの合金であり蒸着終期膜がアルミニウムより低蒸気圧金属もしくは金属化合物であることを特徴とする組成偏重蒸着膜である。
【0042】
【発明の実施の形態】
図面を参照しながら本発明の実施形態について、以下に詳細を説明する。図1は、本発明の複合蒸着材の斜視図である。構造を判りやすくするため、端部の面取り部分は記載していないが、両端部にはC0.3mmの面取りを施した。
外側の外装材の銀1と、前記外装材の銀1の内側に形成された外装材のアルミニウム2と、アルミニウム3に低蒸気圧金属の粒子4が分散した海島構造を持つ軸領域5を有する円柱状の複合蒸着材51を示した。複合蒸着材51の寸法としては外径φ2.0mmとし、銀外装材の内径(アルミニウム外装材の外径)はφ1.6mmとし、海島構造5の径を約φ0.9〜1.1mmとし、長さを14mmとした。本実施例では低蒸気圧金属をコバルト(Co)とした。
【0043】
次に、本実施例で用いた製造方法について、図6の工程フロー図と、これに対応する工程の模式図である図7で説明する。まず、アルミニウム粉末11とコバルト粉末12を不活性ガスを充填した密封容器14にいれて、密封容器を回転・揺動させて、アルミニウム粉末11とコバルト粉末12を均一に混合して混合粉末13を得る。混合比率はコバルト粉末50wt%とアルミニウム粉末50wt%とした(ステップ1)。不活性ガスを充填した状態で混合するのは、アルミニウムおよびコバルト粉末の酸化を防ぎ、静電気等による爆発を防ぐためである。混合させた粉末中、アルミニウム粉末11は平均粒径が35μmであり、コバルト粉末12の平均粒径は10μmとした。
【0044】
次に、アルミニウム管15と銀管16を用意した。アルミニウム管15は外径φ12.0mm,内径φ8.5mmであり、銀管は外径φ15.0mm,内径13mmであり、長さ350mmの中空棒を用いた。銀管16の中にアルミニウム管15を挿入し銀外装アルミニウム管17を得た(ステップ2)。
【0045】
次に、銀外装アルミニウム管17の片方の端をハンマーで叩いて、内径を若干量小さくした。銀外装アルミニウム管17の一方の端に、綿状に丸めたステンレスワイヤーからなる栓18を詰めて固定した(ステップ3)。地面に対して、銀外装アルミニウム管17の長手方向を約75度の角度に保持し、銀外装アルミニウム管17の他方の端の開口から混合粉末13を注いだ後、銀外装アルミニウム管17を地面に対し略直角に保持し細い棒で突き固めた(ステップ4)。ここで、地面とは、混合粉末を自由落下させたときの落下方向に垂直な面と実質的に同じである。開口をふさぐように同様のステンレスワイヤーの栓18を詰めてハンマーで叩き、銀外装アルミニウム管17に混合粉末13を充填させた銀外装アルミニウム管17’を得た(ステップ5)。ステンレスワイヤーの栓18はφ18μmのSUS糸を絡ませた構造であり、粉末を固定するに十分な弾力性と、通気性を併せ持つ。この通気性は、次の冷間加工工程でアルミニウムとコバルトの混合粉末13の粒子間に存在する空気を排除させるための通気孔として機能する。通気孔によって粉末内部の空気を除去することは、銀管16およびアルミニウム管15と混合粉末13の強固な密着を得るためであり、空気が残ると銀外装アルミニウム管17と混合粉末間に隙間が出来たり、銀外装アルミニウム管17から混合粉末13が脱落するおそれがあるためである。
【0046】
次に、アルミニウムとコバルトの混合粉末13を充填させた銀外装アルミニウム管17’を伸長させる冷間加工工程を説明する。銀外装アルミニウム管17’の一方の端を頭打ち機と呼称される装置で均一に叩き、線引き用ダイス20の孔径より細い固定部19を形成した。固定部19の長さは約40mmとした。この固定部19を線引き用ダイス20の孔に通し、引っ張り加重装置21で挟持して引っ張り加重装置を動かし、固定部19に引っ張り加重をかけることで、線引き用ダイス20の孔から銀外装アルミニウム管17’を引き抜いた(ステップ6)。引き抜きの速度、すなわち伸線速度は約30m/分とした。引き抜かれた銀外装アルミニウム管17’の外径はダイス20の孔の径に絞られて小さくなった。この引き抜き工程を線引きと呼称する(より詳しくは冷間線引き)。次に、線引き用ダイス20を孔の径の小さいものに交換して、同様の引き抜き工程を行って、銀外装アルミニウム管17’の径をさらに小さくした。線引き用ダイス20の孔径より径の小さい固定部19の形成は適時行った。この工程を繰り返して、外径を徐々に細くさせて銀外装アルミニウム管17’を伸長させ、所定の外径の蒸着素材22を得た。ステンレスワイヤーの栓18が詰まっている端部分を、a−a’,b−b’で切断した(ステップ7)。この蒸着素材を所定の長さに切断、面取り加工することで、図1に示す外側の外装材が銀1で内側の外装材がアルミニウム2と、アルミニウム3と低蒸気圧金属4が海島構造となった軸領域5が一体となった複合蒸着材51ができた。(ステップ8)
【0047】
本発明の第2の複合蒸着材の実施形態について、図面を参照しながら以下に詳細を説明する。図2は、本発明の第2の複合蒸着材の斜視図である。構造を判りやすくするため、端部の面取り部分は記載していないが、両端部にはC0.3mmの面取りを施した。図面に付ける符号は、説明を判りやすくするため以下同一の内容のものには同一の符号を用いている。外装材の銀1と、銀もしくはアルミニウム3’に金属化合物の粒子4’が分散した海島構造を持つ軸領域5を有する円柱状の複合蒸着材52を示した。複合蒸着材52の寸法としては外径φ2.0mmとして、海島構造を持つ軸領域5の径を約φ0.9〜1.1mmとし、長さを14mmとした。本実施例では軸領域5はアルミニウム3と金属化合物を炭化珪素(SiC)とした。
【0048】
次に、本実施例で用いた製造方法について、図8の工程フロー図と、これに対応する工程の模式図である図9で説明する。まず、アルミニウム粉末11と炭化珪素粉末12’を不活性ガスを充填した密封容器14にいれて、密封容器を回転・揺動させて、アルミニウム粉末11と炭化珪素粉末12’を均一に混合して混合粉末13を得る。混合比率は炭化珪素粉末20wt%とアルミニウム粉末80wt%とした(ステップ1)。不活性ガスを充填した状態で混合するのは、アルミニウムの酸化を防ぎ、静電気等による爆発を防ぐためである。混合させた粉末中、アルミニウム粉末11は平均粒径が30μmであり、炭化珪素粉末12の平均粒径は0.6μmとした。
【0049】
銀管16は外径φ15.0mm,内径φ8.5mmであり、長さ350mmの中空棒を用いた。次に、銀管16の片方の端をハンマーで叩いて、内径を若干量小さくした。銀管16の一方の端に、綿状に丸めたステンレスワイヤーからなる栓18を詰めて固定した(ステップ2)。
【0050】
地面に対して、銀管16の長手方向を約75度の角度に保持し、銀管16の他方の端の開口から混合粉末13を注いだ後、銀管16を地面に対し略直角に保持し細い棒で突き固めた(ステップ3)。ここで、地面とは、混合粉末を自由落下させたときの落下方向に垂直な面と実質的に同じである。開口をふさぐように同様のステンレスワイヤーの栓18を詰めてハンマーで叩き、銀管16に混合粉末13を充填させた銀管16’を得た(ステップ4)。ステンレスワイヤーの栓18はφ18μmのSUS糸を絡ませた構造であり、粉末を固定するに十分な弾力性と、通気性を併せ持つ。この通気性は、次の冷間加工工程でアルミニウムと炭化珪素の混合粉末13の粒子間に存在する空気を排除させるための通気孔として機能する。通気孔によって粉末内部の空気を除去することは、銀管16と混合粉末13の強固な密着を得るためであり、空気が残ると銀管16と混合粉末間に隙間が出来たり、銀管16から混合粉末13が脱落するおそれがあるためである。
【0051】
次に、アルミニウムと炭化珪素の混合粉末13を充填させた銀管16’を伸長させる冷間加工工程を説明する。混合粉末を充填した銀管16’の一方の端を頭打ち機と呼称される装置で均一に叩き、線引き用ダイス20の孔径より細い固定部19を形成した。固定部19の長さは約40mmとした。この固定部19を線引き用ダイス20の孔に通し、引っ張り加重装置21で挟持して引っ張り加重装置を動かし、固定部19に引っ張り加重をかけることで、線引き用ダイス20の孔から混合粉末を充填した銀管16’を引き抜いた(ステップ5)。引き抜きの速度、すなわち伸線速度は約30m/分とした。引き抜かれた混合粉末を充填した銀管16’の外径はダイス20の孔の径に絞られて小さくなった。この引き抜き工程を線引きと呼称する(より詳しくは冷間線引き)。次に、線引き用ダイス20を孔の径の小さいものに交換して、同様の引き抜き工程を行って、混合粉末を充填した銀管16’の径をさらに小さくした。線引き用ダイス20の孔径より径の小さい固定部19の形成は適時行った。この工程を繰り返して、外径を徐々に細くさせて混合粉末を充填した銀管16’を伸長させ、所定の外径の蒸着素材23を得た。ステンレスワイヤーの栓18が詰まっている端部分を、a−a’,b−b’で切断した(ステップ6)。この蒸着素材を所定の長さに切断、面取り加工することで、図2に示す外装材が銀1でアルミニウム3と金属化合物4’が海島構造となった軸領域5が一体となった複合蒸着材52ができた。(ステップ7)
【0052】
本発明の第3の複合蒸着材の実施形態について、図面を参照しながら以下に詳細を説明する。図3は、本発明の第3の複合蒸着材の斜視図である。構造を判りやすくするため、端部の面取り部分は記載していないが、両端部にはC0.3mmの面取りを施した。図面に付ける符号は、説明を判りやすくするため以下同一の内容のものには同一の符号を用いている。外側の外装材の銀1と、内側の外装材のアルミニウム2と、低蒸気圧金属の軸6を有する円柱状の複合蒸着材53を示した。円柱状の複合蒸着材53の両方の端部には面取りを施した。複合蒸着材の寸法としては外径をφ2.0mmとし、銀外装材の内径(アルミニウム外装材の外径)はφ1.6mmとし、とした。低蒸気圧金属の軸6の径を約φ0.7〜1.0mmとし、長さを14mmとした。本実施例では低蒸気圧金属の軸6をニッケル(Ni)とした。
【0053】
次に、本実施例で用いた製造方法について図10の工程フロー図と、それに対応する工程の模式図である図11で説明する。アルミニウム管15と銀管16を用意した。アルミニウム管15は外径φ12.0mm,内径φ8.5mmであり、銀管は外径φ15.0mm,内径13mmであり、長さ350mmの中空棒を用いた。銀管16の中にアルミニウム管15を挿入し銀外装アルミニウム管24を得た(ステップ1)。前記銀外装アルミニウム管17に、外径φ7.7mmのニッケル棒25を挿入し、ニッケル棒とアルミニウム管が挿入された銀管24’を得た(ステップ2)。
【0054】
次に、ニッケル棒25とアルミニウム管15が挿入された銀管24’を伸長させる冷間加工工程を説明する。ニッケル棒とアルミニウム管が挿入された銀管24’の一方の端を頭打ち機と呼称される装置で均一に叩き、線引き用ダイス20の孔径より細い固定部19を形成した。固定部19の長さは約40mmとした。この固定部19を線引き用ダイス20の孔に通し、引っ張り加重装置21で挟持して引っ張り加重装置を動かし、固定部19に引っ張り加重をかけることで、線引き用ダイス20の孔からニッケル棒とアルミニウム管が挿入された銀管24’を引き抜いた(ステップ3)。引き抜きの速度、すなわち伸線速度は約30m/分とした。引き抜かれたニッケル棒とアルミニウム管が挿入された銀管24’の外径はダイス20の孔の径に絞られて小さくなった。この引き抜き工程を線引きと呼称する。次に、線引き用ダイス20を孔の径の小さいものに交換して、同様の引き抜き工程を行って、ニッケル棒とアルミニウム管が挿入された銀管24’の径をさらに小さくした。線引き用ダイス20の孔径より径の小さい固定部19の形成は適時行った。この工程を繰り返して、外径を徐々に細くさせてニッケル棒とアルミニウム管が挿入された銀管24’を伸長させ、所定の外径の蒸着素材26を得た。蒸着素材26の頭打ちされた部分と後端部をa−a’,b−b’で切断した(ステップ4)。この蒸着素材26を所定の長さに切断、面取り加工することで、図3に示す外側の外装材の銀1と内側の外装材のアルミニウム2と、低蒸気圧金属の軸6が一体となった複合蒸着材53ができた。(ステップ5)
【0055】
ニッケル棒25は、前もって水素中焼鈍を行っておくことで延びやすくなり、冷間線引き加工中にニッケル棒が切断されたりすることを防ぐことが出来るばかりでなく銀管との密着性が良くなるものである。ニッケル棒の焼鈍は960℃で30分間行なった。
【0056】
本発明の第4の複合蒸着材の実施形態について、図面を参照しながら以下に詳細を説明する。図4は、本発明の第4の複合蒸着材の斜視図である。構造を判りやすくするため、端部の面取り部分は記載していないが、両端部にはC0.3mmの面取りを施した。図面に付ける符号は、説明を判りやすくするため以下同一の内容のものには同一の符号を用いている。外装材の銀1と低蒸気圧金属の軸6を有する円柱状の複合蒸着材54を示した。円柱状の複合蒸着材54の両方の端部には面取りを施した。複合蒸着材の寸法としては外径をφ2.0mmとして、両端部の面取りはC0.3mmとした。低蒸気圧金属の軸6の径を約φ0.7〜1.0mmとし、長さを14mmとした。本実施例では低蒸気圧金属の軸6をニッケル(Ni)とした。
【0057】
次に、本実施例で用いた製造方法について図12の工程フロー図と、それに対応する工程の模式図である図13で説明する。銀管16は外径φ15.0mm,内径φ8.5mmであり、長さ350mmの中空棒を用いた。銀管16の中にφ7.5mmニッケル棒25を挿入した銀管27’を得た(ステップ1)。ニッケル棒25は前もって960℃で30分間水素雰囲気中で焼鈍を行なっておいた。
【0058】
次に、ニッケル棒が挿入された銀管27’を伸長させる冷間加工工程を説明する。ニッケル棒が挿入された銀管27’の一方の端を頭打ち機と呼称される装置で均一に叩き、線引き用ダイス20の孔径より細い固定部19を形成した。固定部19の長さは約40mmとした。この固定部19を線引き用ダイス20の孔に通し、引っ張り加重装置21で挟持して引っ張り加重装置を動かし、固定部19に引っ張り加重をかけることで、線引き用ダイス20の孔からニッケル棒が挿入された銀管27’を引き抜いた(ステップ2)。引き抜きの速度、すなわち伸線速度は約30m/分とした。引き抜かれたニッケル棒が挿入された銀管27’の外径はダイス20の孔の径に絞られて小さくなった。この引き抜き工程を線引きと呼称する。次に、線引き用ダイス20を孔の径の小さいものに交換して、同様の引き抜き工程を行って、ニッケル棒が挿入された銀管27’の径をさらに小さくした。線引き用ダイス20の孔径より径の小さい固定部19の形成は適時行った。この工程を繰り返して、外径を徐々に細くさせてニッケル棒が挿入された銀管27’を伸長させ、所定の外径の蒸着素材28を得た。蒸着素材28の頭打ちされた部分と後端部をa−a’,b−b’で切断した(ステップ3)。この蒸着素材28を所定の長さに切断、面取り加工することで、図4に示す外装材の銀1と低蒸気圧金属の軸6が一体となった複合蒸着材54ができた。(ステップ4)
【0059】
線引き工程において、銀の加工硬化が進み線引き時にニッケル棒が挿入された銀管27’の切断が発生したため、銀管27’の外径がφ7mmとなったところで、大気中雰囲気で焼鈍を行なった。焼鈍は400℃で1時間行なった。
【0060】
図1から図4に示した本発明の蒸着材は、構造を判りやすくするため端部の面取り形状を除いた状態で示しているが、実際には図5に示す様な面取り31を行なった。本発明の第4の複合蒸着材の構成を用い、図5a)に斜視図を、図5b)に断面図をしめす。図13の蒸着素材28を14mmの長さに切断し、旋盤を持ちいて両端面をc0.3mmで面取り31を行なった。他の方法としては、端部を転造加工で丸める方法を用いた。図5a’)に斜視図を、図5b’)に断面図を示す。蒸着素材28を14mmの長さに切断した後、金型の中を転がしながら端部を丸める加工であり、素材の塑性変形を利用するため端部の曲面部32の先端部分が庇33状に張り出すような形状となる。図5a)に示した面取り方法は、切断長さが蒸着材の長さとなるが削り取る分だけ材料の無駄が出る。図5a’)に示した転造方法は削り取る部分がないので材料の無駄が出ることはないが、庇状に張り出した分だけ、蒸着材の長さが切断長さより長くなる。端面の形状や加工方法は、蒸着機に蒸着材をスムーズに供給出来れば良いわけであり、本実施例の形状、加工方法に限定されるものではない。
【0061】
本発明の複合蒸着材を用いて、蒸着した膜の組成について図14を用いて説明する。用いた複合蒸着材は、図1に示すアルミニウム中に金属粒子が分散された海島構造の軸領域と、前記軸領域の少なくとも一部を覆う外装材を備え、前記外装材が2層で構成されるとともに、外側の層が銀であり、内側の層がアルミニウムである。金属粒子には実施例で示したコバルトを用いている。蒸着膜の形成は、真空装置のベルジャー内に前記の複合蒸着材とシリコン基板を配置し、前記複合蒸着材を加熱・蒸発させて、前記シリコン基板に蒸着膜を形成した。シリコン基板を使用したのは、ガラス等と異なり酸素を含まない材質であり、分析精度を上げるためである。蒸着条件は真空度1〜5*10−2Pa、印加電圧3.5V、蒸着時間70秒、蒸着材を載せるトレーはボロンナイトライト(BN)を使用し、1700Åの蒸着膜厚となるようにした。シリコン基板に蒸着された膜の、膜厚方向の膜組成をオージェ分析機を用いて分析した。図14のグラフにおいて蒸着膜厚方向深さ0(Å)が蒸着終期に当たる。また、1700(Å)が蒸着初期に当たるものである。
【0062】
図14に示すように膜厚方向の膜組成分布を調べると、本発明の複合蒸着材は、蒸着初期の膜組成は銀が100%で蒸着終期ではコバルトが0%になっている。蒸着初期から約200(Å)は銀で、200Åから約400Åの間はアルミニウム98wt%とコバルト2wt%の合金であり、その後アルミニウムの含有量は減少し、コバルトの含有量は増加している。蒸着初期から約1400(Å)のところでアルミニウムの含有量は0wt%となりコバルト100wt%となっている。蒸着初期の約200Åは銀、蒸着終期の約300Åはコバルトであり、その中間部分はアルミニウムとコバルトの合金であり、蒸着終期方向にコバルトの濃度が上がる組成となっている。
【0063】
蒸着初期は銀であるので光反射率は0.94となり、純アルミニウムの0.91に比べ約3%の光反射率を向上させることができた。蒸着終期はコバルトであり、0.6μmの波長におけるコバルトの光反射率は0.67であるので、純アルミニウムの0.91に比べ光反射率を約26%下げることができた。
【0064】
【発明の効果】
以上で説明したように、アルミニウムより蒸発し難い低蒸気圧金属もしくは金属化合物の外周を取り囲むように、アルミニウム、銀の順番で外装で被服するか、銀で直接外装で被覆した複合蒸着材を用いることにより、蒸着初期の膜組成と蒸着終期の膜組成が異なっており、蒸着初期の組成は銀もしくは銀とアルミニウムの合金、蒸着中期はアルミニウムと低蒸気圧金属もしくは金属化合物の合金、蒸着終期は低蒸気圧金属もしくは金属化合物である蒸着膜が一回の蒸着で容易に得られる。また、蒸着装置に容易に複合蒸着材を自動供給出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合蒸着材の斜視図である。
【図2】本発明の他の複合蒸着材の斜視図である。
【図3】本発明の他の複合蒸着材の斜視図である。
【図4】本発明の他の複合蒸着材の斜視図である。
【図5】本発明の複合蒸着材の端部面取りを示す斜視図と断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る複合蒸着材の製造方法を説明する工程フロー図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る複合蒸着材の製造方法を説明する工程の模式図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る複合蒸着材の製造方法を説明する工程フロー図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る複合蒸着材の製造方法を説明する工程の模式図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る複合蒸着材の製造方法を説明する工程フロー図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る複合蒸着材の製造方法を説明する工程の模式図である。
【図12】本発明の一実施形態に係る複合蒸着材の製造方法を説明する工程フロー図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る複合蒸着材の製造方法を説明する工程の模式図である。
【図14】本発明の蒸着材を使用した蒸着膜の膜厚深さ方向の蒸着膜組成を示すグラフである。
【図15】従来の蒸着材を使用した蒸着膜の膜厚深さ方向の蒸着膜組成を示すグラフである。
【符号の説明】
1 外装材の銀、2 外装材のアルミニウム、3 アルミニウム、
3’ 銀もしくはアルミニウム、4 低蒸気圧金属の粒子、
4’ 金属化合物粉末、5 海島構造を持つ軸領域、6 低蒸気圧金属の軸、
11 アルミニウム粉末、12 コバルト粉末、12’ 炭化珪素粉末、
13 混合粉末、14 密封容器、15 アルミニウム管、16 銀管、
16’ 混合粉末を充填した銀管、17 銀外装アルミニウム管、
17’ 混合粉末を充填した銀外装アルミニウム管、18 栓、
19 固定部(頭打ちされた部分)、20 線引き用ダイス、
21 引っ張り加重装置、22,23 蒸着素材、
24 銀外装アルミニウム管、
24’ ニッケル棒とアルミニウム管が挿入された銀管、25 ニッケル棒、
26 蒸着素材、27’ ニッケル棒の挿入された銀管、28 蒸着素材、
31 面取り、32 曲面部、33 庇、51,52,53,54 複合蒸着材
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vapor deposition material used for producing a film having a high heat dissipation effect, and more particularly to a vapor deposition material used when manufacturing a reflection / heat radiation film provided on an inner wall of a cathode ray tube.
[0002]
[Prior art]
[Problem to be Solved by the Invention]
Electronic devices use components that generate heat in response to operations such as current supply and electron emission. An electron tube such as a cathode ray tube or a triode that is such a component may be provided with a heat radiating plate or a heat radiating film for releasing heat in order to avoid malfunction due to heat storage, for example.
[0003]
A phosphor, a light reflecting film, and a shadow mask are disposed on the inner wall of the glass constituting the cathode ray tube. When the electrons emitted from the electron gun pass through the fine holes of the shadow mask and hit the phosphor, the phosphor emits light and an image is obtained. In order to effectively use the light emitted from the phosphor, a light reflecting film is provided. As the light reflection film, an aluminum vapor deposition film having a high light reflectance in the visible light region is mainly used. What formed the fine slit instead of the fine hole is called the aperture grill. Since the operation is the same, the shadow mask will be described below.
[0004]
[Problem to be Solved by the Invention]
In a cathode ray tube, about 80% of the electrons emitted from the electron gun hit the shadow mask, which raises the temperature of the shadow mask. As the shadow mask temperature rises, infrared rays are emitted. Infrared light is reflected by the light reflecting film made of aluminum, and the temperature of the shadow mask increases more and more. When the shadow mask is thermally expanded, there has been a problem in that electrons that have passed through the fine holes of the shadow mask do not hit the phosphor accurately, resulting in a color shift in the image. As a method for preventing this color shift, an invar material having a small thermal expansion coefficient is used for a shadow mask. As another method, a carbon powder is applied on the light reflection film to reduce infrared reflection, that is, to act as a heat dissipation film. However, the invar material has a problem that it is expensive, or the carbon powder coating requires a large amount of equipment.
[0005]
As a method for solving these problems, the inventors have invented and filed an application for a composite structure vapor deposition material in which a metal that is harder to evaporate than aluminum is arranged at the central axis of the aluminum vapor deposition material. By using a vapor deposition material with a composite structure, it is possible to obtain a composite composition weighted film of aluminum in the initial stage of vapor deposition, an alloy of aluminum and a metal that does not easily evaporate, and a metal that is difficult to evaporate in the final stage of vapor deposition. Is disclosed. The metal film which is difficult to evaporate from the middle to the later stage of the deposition functions as a heat dissipation film.
[0006]
The film made of the above-mentioned vapor deposition material is mainly aluminum in the initial stage of vapor deposition, becomes a metal-aluminum alloy that hardly evaporates in the middle of vapor deposition, and becomes a composite film mainly composed of metal that hardly evaporates in the final stage of vapor deposition. Due to variations in the degree of vacuum and applied voltage at the time of vapor deposition, as shown in FIG. FIG. 15 shows the results of composition analysis using an Auger analyzer in the film thickness direction. In FIG. 15, the depth 0 (Å) in the vapor deposition film thickness direction is the final stage of vapor deposition. When a few percent of metal that does not easily evaporate enters the aluminum film at the initial stage of vapor deposition, the light reflectivity of aluminum decreases and the luminance of the cathode ray tube decreases.
[0007]
Therefore, the object of the present invention is not affected by the degree of vacuum during deposition, variation in applied voltage, etc., and has a light reflectance equivalent to that of pure aluminum at the initial stage of vapor deposition, and a light reflectance lower than that of pure aluminum at the end of deposition. It is providing the composite vapor deposition material from which the vapor deposition film which has is obtained.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The first composite vapor deposition material of the present invention includes an axial region of a sea-island structure in which particles of at least one kind of low vapor pressure metal or metal compound that are less likely to evaporate than aluminum are dispersed in aluminum, and at least one of the axial regions. And an outer layer made of silver, and an inner layer made of aluminum.
[0009]
Here, the sea-island structure means that metal or metal compound particles are three-dimensionally dispersed in aluminum. When a cross section of the sea-island structure is observed, particles of metal or metal compound are two-dimensionally dispersed in aluminum. Such a structure can also be expressed as metal or metal compound particles dispersed in an aluminum matrix. The present invention is characterized in that this matrix (also referred to as a base or base metal) has a structure formed by compressing aluminum powder. Therefore, the sea-island structure can take one of the following forms depending on the degree of compression. The first form is a sea-island structure in which metal or metal compound particles are dispersed in an aluminum solid. The second form is a sea-island structure in which compressed aluminum particles are aggregated and integrated, and metal or metal compound particles are dispersed between the aluminum particles. The third form is a sea-island structure in which aluminum particles are cross-linked to connect metal or metal compound particles to each other. In the sea-island structure, particles of metal or metal compound may be three-dimensionally dispersed in silver or silver and aluminum. Further, the apparent density of the sea-island structure portion only needs to be 50% or more of the theoretical density. The apparent density mentioned here means the weight per unit volume of the sea-island structure portion, and the apparent density of 100% corresponds to the theoretical density. An apparent density of 50% corresponds to 50% of the volume occupied by pores (cavities) in a unit volume.
[0010]
A low vapor pressure metal that is less likely to evaporate than aluminum means that the metal does not evaporate unless the temperature is relatively higher than aluminum at the same degree of vacuum. In other words, at the same degree of vacuum, it can be said that the temperature required for evaporation increases in the order of silver, aluminum, and low vapor pressure metal.
[0011]
Metals such as aluminum and silver generally have a metallic luster and reflect most of the incident light. The light reflectivity not only varies depending on the metal, but also varies depending on the wavelength of light even in the same metal. Generally, as the wavelength becomes longer, the light reflectance shows a larger value. The metal film that reflects the light emitted from the phosphor needs to have a high light reflectance in the visible light region (wavelength of about 0.3 to 0.7 μm). At a wavelength of about 0.6 (μm) in the visible light region, the light reflectivity of aluminum is 0.91, the light reflectivity of copper is 0.91, the light reflectivity of silver is 0.94, and the light reflectivity of gold The rate is 0.95. From the viewpoint of light reflectivity, gold is the most suitable, followed by silver.
[0012]
On the shadow mask side, the lower the light reflectance, the more advantageous is the prevention of the temperature increase of the shadow mask. For example, the light reflectance of chromium at a wavelength of 0.6 (μm) is 0.66, the light reflectance of nickel is 0.65, the light reflectance of cobalt is 0.67, and the reflectance of iron is 0.56. . It is required to have contradictory characteristics on the front and back of the film, such that the phosphor surface side has a high light reflectivity and the shadow mask side has a low light reflectivity.
[0013]
In order to increase the composition difference between the initial stage of vapor deposition and the final stage of vapor deposition, it is preferable that the difference in vapor pressure between the metal formed at the initial stage of vapor deposition and the metal formed at the end of vapor deposition is large. For example, if the metal formed at the end of vapor deposition is chromium, the vapor pressure decreases in the order of silver, aluminum, copper, gold, chromium, iron, cobalt, and nickel. Since aluminum and copper, and gold and chromium are close in vapor pressure, it is difficult to take a large difference in composition between the initial stage of vapor deposition and the final stage of vapor deposition. For this reason, it is advantageous to increase the light reflectivity at the initial stage of vapor deposition, although it is more expensive than aluminum, but using silver having a higher light reflectivity than aluminum and a higher vapor pressure than aluminum. Of course, it is not possible to use a metal that adversely affects the phosphor or the components inside the cathode ray tube.
[0014]
For silver and aluminum having a vapor pressure close to each other, the initial vapor deposition film has a film composition mainly composed of silver. By controlling the deposition conditions with high precision, it is possible to set the initial deposition to 100% silver, but even if a few percent of aluminum is mixed in the silver and the reflectance of silver is lowered by 2%, The light reflectance is 0.94 × 98% = 0.92, which is higher than the light reflectance 0.91 of pure aluminum. From now on, it can be said that it is effective to use silver for the outermost exterior of the composite vapor deposition material.
[0015]
The second composite vapor deposition material of the present invention comprises a shaft region of a sea-island structure in which particles of at least one kind of low vapor pressure metal or metal compound which is hard to evaporate from aluminum in silver or aluminum, It has the silver exterior material which covers at least one part. The axial region of the sea-island structure can be low vapor pressure metal or metal compound particles and silver powder, or low vapor pressure metal or metal compound particles and aluminum powder. Needless to say, if only silver powder is used, aluminum that is not used in the initial vapor deposition film is never mixed, so that a higher light reflectance than that of the aluminum film can be obtained. However, since silver powder is more expensive than aluminum powder, either silver powder or aluminum powder is used in combination with the light reflectance value required for the initial deposition film, or silver powder and aluminum powder. Can be used as a mixture.
[0016]
The third composite vapor deposition material of the present invention includes a shaft portion made of a metal having a low vapor pressure that is harder to evaporate than aluminum, and an exterior material that covers at least a part of the shaft portion, and the exterior material has two layers. And the outer layer is silver and the inner layer is aluminum.
[0017]
A fourth composite vapor deposition material of the present invention includes a shaft portion made of a low vapor pressure metal that is less likely to evaporate than silver, and an exterior material that covers at least a part of the shaft portion, and the exterior material is made of silver. It is characterized by.
[0018]
In any one of the first, second, third, and fourth composite vapor deposition materials of the present invention, the low vapor pressure metal is a metal that is harder to evaporate than aluminum, and beryllium, tin, chromium, iron, cobalt, nickel, It is desirable to be composed of at least one material selected from silicon, titanium, vanadium, platinum, rhodium, ruthenium, molybdenum, carbon, niobium, osnium, tantalum, and rhenium.
[0019]
The metal compound is characterized in that it is an oxide, nitride, carbide, silicide, nitride oxide, carbonitride, carbonate, silicide, silicon carbide, silicon nitride, or boride of a metallic element. .
[0020]
The metal compound is at least one of calcium, aluminum, boron, magnesium, chromium, cobalt, molybdenum, niobium, tantalum, tungsten, lithium, beryllium, nickel, tin, iron, lead, silicon, carbon, titanium, vanadium, and manganese It contains the metal element of this.
[0021]
At least one metal compound powder is dispersed in the axial region of the aluminum substrate, and the metal element constituting the metal compound powder is calcium or silicon having a smaller atomic weight than calcium, aluminum, magnesium, carbon, boron, beryllium, It is a composite vapor deposition material composed of at least one material selected from lithium.
[0022]
By using a metallic element having a small atomic weight, absorption of electrons can be reduced. Metals having an atomic weight smaller than calcium (atomic weight 40.08) and larger than lithium (6.94) are preferred. The reason for calcium is that scandium, which is the metal with the next highest atomic weight after calcium, is expensive and that the atomic weight is about 1.7 times that of aluminum. The reason why lithium is used is that it is the lightest element obtained in the metal state.
[0023]
Examples of the metal compound include calcium oxide (CaO) and calcium carbonate (CaCO 3 ), Silicon monoxide (SiO), silicon dioxide (SiO2) 2 ), Silicon nitride (Si 3 N 4 ), Silicon borate (SiB) 2 ), Alumina (Al 2 O 3 ), Aluminum nitride (AlN), silicon carbide (SiC), aluminum borate (Al 4 B 3 ), Aluminum carbide (Al 4 C 3 ), Magnesium oxide (MgO), magnesium carbide (MgC) 2 ) Magnesium boride (MgB) 2 ), Magnesium nitride (Mg) 3 N 2 ), Boric anhydride (B 2 O 3 ), Boron nitride (BN), boron carbide (B 4 C), lithium oxide (Li 2 O), lithium nitride (LI) 3 N) and the like that can be obtained as fine powders are preferred.
[0024]
The low vapor pressure metal or metal compound particles or powder can be configured as either of the following. That is, using only the same single metal or metal compound, using a mixture of different single metal or metal compound powder, using an alloy or metal compound powder composed of a plurality of metals, or an alloy of different composition or A mixture of metal compound powders may be used.
[0025]
The shaft or wire of the low vapor pressure metal can be configured as one of the following. That is, only the same single metal may be used, or an alloy composed of a plurality of metals may be used.
[0026]
Even if it is a metal that is difficult to process into a wire or a powder of a low vapor pressure metal or metal compound that is not usually suitable for vapor deposition, it has a sea-island structure formed from aluminum or silver and a powder of a low vapor pressure metal or metal compound, and the silver exterior or silver and aluminum By providing the two-layer exterior, silver or aluminum can be a carrier to evaporate the metal or metal compound.
[0027]
The first method for producing a composite vapor deposition material of the present invention includes a step of forming a mixed powder obtained by mixing a low vapor pressure metal or metal compound powder and an aluminum powder, a step of filling the mixed powder in an aluminum tube, A step of covering the aluminum tube with a silver tube, a step of cold drawing the aluminum tube covered with the silver tube to reduce the diameter to form a strand, and dividing the strand to obtain a composite vapor deposition material And a process.
[0028]
A mixer in which an aluminum powder and a low vapor pressure metal or metal compound powder are put in a sealed container and an inert gas is enclosed, and the container is rotated and swung, or a V-type mixer that can enclose the inert gas is used. The inert gas is included to prevent powder oxidation and explosion. Moreover, the sealed container is made of metal, and by grounding a part of the container, it is possible to mix the powder safely by preventing static charge and reducing the risk of explosion.
[0029]
When filling the aluminum tube with the mixed powder, it is necessary to close the opening of the aluminum tube so that the mixed powder does not leak in the cold working process. The following method can be used as a method for closing the opening. Examples include a method in which one end of the aluminum tube is mechanically crushed and closed, a method in which a fixing plug is provided in the aluminum tube, a method in which the end of the aluminum tube is deformed and a fixing plug is used in combination. It is important that the fixing plug has air permeability or elasticity. The air permeability provides an effect of escaping air contained in the gaps between the powders, and as a result, the amount of residual oxygen in the vapor deposition material can be reduced and the apparent density can be increased. The elasticity contributes to preventing the stopper from moving and sufficiently filling the powder.
[0030]
After providing the powder fixing means, the mixed powder is injected into the aluminum tube. At this time, a step for increasing the filling rate (density) of the mixed powder can be added. In this process, the top surface of the powder is squeezed with a thin rod from one opening, or the aluminum tube is lightly struck with a hammer to increase the powder density by impact, rocking or vibration, and ultrasonic waves are applied to the aluminum tube. A method of filling voids between particles is used. After these filling steps, a stopper is attached to the opening of the aluminum pipe. However, it should be noted that applying excessive rocking or vibration may cause separation of the aluminum powder and the low vapor pressure metal or metal compound powder caused by the difference in particle size or specific gravity. It is also possible to perform powder molding of the mixed powder in advance and insert the compact into an aluminum tube.
[0031]
Insert an aluminum tube filled with mixed powder into a silver tube and provided with a fixing stopper. After inserting the aluminum tube into the silver tube, it is also possible to take a step of filling the mixed powder and applying a fixing stopper.
[0032]
For cold processing of the silver tube, extrusion processing or drawing processing (also referred to as wire drawing processing) is used. In these processing methods, the silver pipe is passed through a drawing or extruding die to compress in the radial direction, and the diameter is reduced and the longitudinal direction is extended. In this compression / elongation, heat treatment is not applied to the silver tube, aluminum tube, mixed powder or drawing device itself, but the aluminum powder compressed in the cold process flows with plasticity or due to friction between the powders. It is considered that it melts locally due to heat generation and enters between low vapor pressure metal or metal compound powder. Aluminum is filled between the aluminum tube inside the thinly drawn silver tube and the low vapor pressure metal or metal compound powder, and the silver tube and aluminum tube are integrated with the aluminum powder, low vapor pressure metal or metal compound powder. To do. A vapor deposition material having a structure in which a shaft region of a sea island structure made of a low vapor pressure metal or a metal compound and aluminum is surrounded in order of inner exterior aluminum and outer exterior silver.
[0033]
The method for producing a second composite vapor deposition material of the present invention comprises a step of forming a mixed powder obtained by mixing a low vapor pressure metal or metal compound powder and an aluminum powder or a low vapor pressure metal or metal compound powder and a silver powder, and the mixing A step of filling powder into a silver tube, a step of cold drawing the silver tube to reduce the diameter to form a strand, and a step of dividing the strand to obtain a composite vapor deposition material. It is characterized by that.
[0034]
Aluminum powder and low vapor pressure metal or metal compound powder, or silver powder and low vapor pressure or metal compound powder are mixed, filled into a silver tube and cold drawn, and low vapor pressure metal or metal compound on aluminum or silver A strand in which outer silver is arranged so as to cover a shaft region having a sea-island structure in which powder is dispersed is prepared.
[0035]
A third method for producing a composite vapor deposition material according to the present invention includes a step of inserting a low vapor pressure metal wire into an aluminum tube, a step of covering the aluminum tube with a silver tube, and an aluminum tube covered with the silver tube. And cold drawing to reduce the diameter to form a strand, and dividing the strand to obtain a composite vapor deposition material.
[0036]
A low vapor pressure metal wire is inserted into an aluminum tube, and the aluminum tube is inserted into a silver tube. There is no problem even if an aluminum tube is inserted into the silver tube and a low vapor pressure metal is inserted into the aluminum tube. The gap between the inner diameter of the silver tube and the outer diameter of the aluminum tube, and the gap between the inner diameter of the aluminum tube and the outer diameter of the low vapor pressure metal are preferably 0.5 mm or more and 2 mm or less. Furthermore, it is more preferable to set it to 0.5 mm or more and 1 mm or less. If the gap is too large, silver, aluminum, and the low vapor pressure metal are not completely integrated even if the drawing process is performed, and a gap is formed. Moreover, if the gap is too small, the tube cannot be inserted even if it is deformed even a little.
[0037]
An aluminum tube is inserted into the silver tube, one end of the silver tube into which the low vapor pressure metal is inserted into the aluminum tube is struck with a hammer or the like, and the diameter is reduced by passing the silver tube through a drawing die. To reduce the diameter and extend in the longitudinal direction. In this compression / elongation, a silver tube, an aluminum tube, and a low vapor pressure metal are united, and the vapor deposition material has a structure that surrounds the shaft composed of a metal having a low vapor pressure, which is harder to evaporate than aluminum, in the order of aluminum and silver. Can do.
[0038]
A fourth method for producing a composite vapor deposition material according to the present invention includes a step of inserting a low vapor pressure metal wire into a silver tube, and cold drawing the silver tube to reduce the diameter to form a strand. And a step of dividing the element wire to obtain a composite vapor deposition material.
[0039]
Since silver is a metal with high work hardening, it is preferable to use an annealed silver tube. The annealing of only the silver tube may be performed in the atmosphere at 400 to 600 ° C. for 15 to 60 minutes. If the drawing process becomes difficult due to work hardening during the drawing process, annealing can be performed. When annealing is performed during the drawing process, it is preferably performed at a relatively low temperature of about 400 ° C. in an air atmosphere in order to prevent oxidation of aluminum or a low vapor pressure metal. When annealing is performed in an inert gas atmosphere or a reducing atmosphere, the annealing can be performed at a high temperature of about 600 ° C.
[0040]
In the vapor deposition material dividing step, the chip-shaped composite vapor deposition material is obtained by cutting the vapor deposition material into a predetermined length by threading or cutting. Next, chamfering is performed so as to facilitate automatic supply of a parts feeder or the like while also removing burrs formed on the end face of the chip. It is desirable that at least the corners of the end of the side surface (longitudinal surface) of the vapor deposition material be removed by chamfering. It is also possible to simultaneously perform the separation of the vapor deposition material and chamfering or edge rounding. Further, the end surface may be rounded by performing plastic deformation processing that crushes the corners of the end portion toward the side surface.
[0041]
A composition characterized in that the initial deposition film is silver or an alloy of silver and aluminum and the final deposition film is a lower vapor pressure metal or metal compound than aluminum in a single deposition operation using the composite deposition material of the present invention. This is an uneven deposition film.
[0042]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a perspective view of the composite vapor deposition material of the present invention. In order to make the structure easy to understand, the chamfered portion of the end portion is not shown, but both end portions were chamfered with C 0.3 mm.
It has silver 1 of the outer packaging material, aluminum 2 of the packaging material formed inside the silver 1 of the packaging material, and a shaft region 5 having a sea island structure in which particles 4 of low vapor pressure metal are dispersed in aluminum 3. A cylindrical composite vapor deposition material 51 is shown. The composite vapor deposition material 51 has an outer diameter of 2.0 mm, the inner diameter of the silver exterior material (outer diameter of the aluminum exterior material) is 1.6 mm, and the diameter of the sea-island structure 5 is about 0.9 to 1.1 mm. The length was 14 mm. In this embodiment, the low vapor pressure metal is cobalt (Co).
[0043]
Next, the manufacturing method used in this example will be described with reference to the process flow diagram of FIG. 6 and FIG. 7 which is a schematic diagram of the corresponding process. First, aluminum powder 11 and cobalt powder 12 are placed in a sealed container 14 filled with an inert gas, and the sealed container is rotated and swung to uniformly mix aluminum powder 11 and cobalt powder 12 to obtain mixed powder 13. obtain. The mixing ratio was 50 wt% cobalt powder and 50 wt% aluminum powder (step 1). The mixing in the state filled with the inert gas is to prevent oxidation of aluminum and cobalt powder and to prevent explosion due to static electricity or the like. Among the mixed powders, the aluminum powder 11 had an average particle size of 35 μm, and the cobalt powder 12 had an average particle size of 10 μm.
[0044]
Next, an aluminum tube 15 and a silver tube 16 were prepared. The aluminum tube 15 had an outer diameter of 12.0 mm and an inner diameter of 8.5 mm, and the silver tube had an outer diameter of 15.0 mm and an inner diameter of 13 mm, and a hollow rod having a length of 350 mm was used. An aluminum tube 15 was inserted into the silver tube 16 to obtain a silver-encased aluminum tube 17 (step 2).
[0045]
Next, one end of the silver-covered aluminum tube 17 was hit with a hammer to slightly reduce the inner diameter. One end of the silver sheathed aluminum tube 17 was fixed with a plug 18 made of stainless steel wire rounded into a cotton shape (step 3). The longitudinal direction of the silver sheathed aluminum tube 17 is held at an angle of about 75 degrees with respect to the ground, and after pouring the mixed powder 13 from the opening at the other end of the silver sheathed aluminum tube 17, the silver sheathed aluminum tube 17 is grounded. It was held at a substantially right angle to the surface and tamped with a thin stick (step 4). Here, the ground is substantially the same as a plane perpendicular to the falling direction when the mixed powder is freely dropped. A similar stainless steel wire plug 18 was packed so as to close the opening, and it was hit with a hammer to obtain a silver-coated aluminum tube 17 ′ in which the mixed powder 13 was filled in the silver-coated aluminum tube 17 (step 5). The stainless wire plug 18 has a structure in which a SUS thread of φ18 μm is entangled, and has both elasticity sufficient to fix the powder and air permeability. This air permeability functions as an air hole for eliminating air existing between particles of the mixed powder 13 of aluminum and cobalt in the next cold working process. The air inside the powder is removed by the air holes in order to obtain strong adhesion between the silver tube 16 and the aluminum tube 15 and the mixed powder 13. When air remains, there is a gap between the silver-coated aluminum tube 17 and the mixed powder. This is because there is a possibility that the mixed powder 13 may fall off from the silver-coated aluminum tube 17.
[0046]
Next, a cold working process for extending the silver-coated aluminum tube 17 ′ filled with the mixed powder 13 of aluminum and cobalt will be described. One end of the silver-coated aluminum tube 17 ′ was hit uniformly with a device called a heading machine to form a fixed portion 19 that was thinner than the hole diameter of the drawing die 20. The length of the fixing part 19 was about 40 mm. The fixing portion 19 is passed through the hole of the drawing die 20 and is held by the tension load device 21 to move the tension load device. 17 'was extracted (step 6). The drawing speed, that is, the drawing speed was about 30 m / min. The outer diameter of the extracted silver-sheathed aluminum tube 17 ′ was reduced by the diameter of the hole of the die 20. This drawing process is called drawing (more specifically, cold drawing). Next, the drawing die 20 was replaced with one having a smaller hole diameter, and the same drawing process was performed to further reduce the diameter of the silver-coated aluminum tube 17 ′. The fixing portion 19 having a diameter smaller than the hole diameter of the drawing die 20 was formed in a timely manner. By repeating this process, the outer diameter was gradually reduced to elongate the silver-covered aluminum tube 17 ′, thereby obtaining a vapor deposition material 22 having a predetermined outer diameter. The end portion where the plug 18 of the stainless wire is clogged was cut along aa ′ and bb ′ (step 7). By cutting this vapor deposition material into a predetermined length and chamfering, the outer exterior material shown in FIG. 1 is silver 1, the inner exterior material is aluminum 2, aluminum 3 and the low vapor pressure metal 4 are sea-island structures. A composite vapor deposition material 51 in which the shaft region 5 thus formed was integrated was obtained. (Step 8)
[0047]
The second embodiment of the composite vapor deposition material of the present invention will be described in detail below with reference to the drawings. FIG. 2 is a perspective view of the second composite vapor deposition material of the present invention. In order to make the structure easy to understand, the chamfered portion of the end portion is not shown, but both end portions were chamfered with C 0.3 mm. In order to make the explanation easy to understand, the same reference numerals are used for the same contents hereinafter. A cylindrical composite vapor deposition material 52 having a shaft region 5 having a sea-island structure in which silver 1 as an exterior material and particles 4 ′ of a metal compound are dispersed in silver or aluminum 3 ′ is shown. The composite vapor deposition material 52 has an outer diameter of 2.0 mm, a diameter of the shaft region 5 having a sea-island structure of about 0.9 to 1.1 mm, and a length of 14 mm. In this embodiment, the axial region 5 is made of aluminum carbide and silicon carbide (SiC) as the metal compound.
[0048]
Next, the manufacturing method used in this example will be described with reference to the process flow diagram of FIG. 8 and FIG. 9 which is a schematic diagram of the corresponding process. First, aluminum powder 11 and silicon carbide powder 12 ′ are placed in a sealed container 14 filled with an inert gas, and the sealed container is rotated and swung to uniformly mix aluminum powder 11 and silicon carbide powder 12 ′. A mixed powder 13 is obtained. The mixing ratio was 20 wt% silicon carbide powder and 80 wt% aluminum powder (step 1). The reason for mixing in the state filled with the inert gas is to prevent the oxidation of aluminum and the explosion due to static electricity or the like. Among the mixed powders, the aluminum powder 11 had an average particle size of 30 μm, and the silicon carbide powder 12 had an average particle size of 0.6 μm.
[0049]
The silver tube 16 was a hollow rod having an outer diameter of 15.0 mm, an inner diameter of 8.5 mm, and a length of 350 mm. Next, one end of the silver tube 16 was hit with a hammer to slightly reduce the inner diameter. One end of the silver tube 16 was packed and fixed with a stopper 18 made of stainless steel wire rounded into a cotton shape (step 2).
[0050]
The longitudinal direction of the silver tube 16 is held at an angle of about 75 degrees with respect to the ground, and after pouring the mixed powder 13 from the opening at the other end of the silver tube 16, the silver tube 16 is held at a substantially right angle to the ground. It was tamped with a thin stick (step 3). Here, the ground is substantially the same as a plane perpendicular to the falling direction when the mixed powder is freely dropped. A similar stainless steel wire plug 18 was packed so as to close the opening and hit with a hammer to obtain a silver tube 16 ′ in which the mixed powder 13 was filled in the silver tube 16 (step 4). The stainless wire plug 18 has a structure in which a SUS thread of φ18 μm is entangled, and has both elasticity sufficient to fix the powder and air permeability. This air permeability functions as a ventilation hole for eliminating air existing between particles of the mixed powder 13 of aluminum and silicon carbide in the next cold working process. The air inside the powder is removed by the air holes in order to obtain strong adhesion between the silver tube 16 and the mixed powder 13. If air remains, a gap is formed between the silver tube 16 and the mixed powder, or the silver tube 16 This is because the mixed powder 13 may fall off.
[0051]
Next, a cold working process for extending the silver tube 16 ′ filled with the mixed powder 13 of aluminum and silicon carbide will be described. One end of the silver tube 16 ′ filled with the mixed powder was uniformly hit with a device called a heading machine to form a fixing portion 19 thinner than the hole diameter of the drawing die 20. The length of the fixing part 19 was about 40 mm. The fixing portion 19 is passed through the hole of the drawing die 20, is sandwiched by the tension load device 21, the tensile load device is moved, and a tensile load is applied to the fixing portion 19 to fill the mixed powder from the hole of the drawing die 20. The removed silver tube 16 'was pulled out (step 5). The drawing speed, that is, the drawing speed was about 30 m / min. The outer diameter of the silver tube 16 ′ filled with the extracted mixed powder was reduced by the diameter of the hole of the die 20. This drawing process is called drawing (more specifically, cold drawing). Next, the drawing die 20 was replaced with one having a smaller hole diameter, and a similar drawing process was performed to further reduce the diameter of the silver tube 16 ′ filled with the mixed powder. The fixing portion 19 having a diameter smaller than the hole diameter of the drawing die 20 was formed in a timely manner. By repeating this process, the outer diameter was gradually reduced to elongate the silver tube 16 ′ filled with the mixed powder, thereby obtaining a vapor deposition material 23 having a predetermined outer diameter. The end portion where the plug 18 of the stainless wire is clogged was cut along aa ′ and bb ′ (step 6). The vapor deposition material is cut to a predetermined length and chamfered to form a composite vapor deposition in which the shaft region 5 in which the exterior material shown in FIG. 2 is silver and the aluminum 3 and the metal compound 4 ′ have a sea-island structure is integrated. The material 52 was made. (Step 7)
[0052]
The embodiment of the third composite vapor deposition material of the present invention will be described in detail below with reference to the drawings. FIG. 3 is a perspective view of the third composite vapor deposition material of the present invention. In order to make the structure easy to understand, the chamfered portion of the end portion is not shown, but both end portions were chamfered with C 0.3 mm. In order to make the explanation easy to understand, the same reference numerals are used for the same contents hereinafter. A cylindrical composite vapor deposition material 53 having silver 1 as an outer packaging material, aluminum 2 as an inner packaging material, and a low vapor pressure metal shaft 6 is shown. Both ends of the cylindrical composite vapor deposition material 53 were chamfered. As the dimensions of the composite vapor deposition material, the outer diameter was φ2.0 mm, and the inner diameter of the silver exterior material (the outer diameter of the aluminum exterior material) was φ1.6 mm. The diameter of the shaft 6 of the low vapor pressure metal was about φ0.7 to 1.0 mm and the length was 14 mm. In this embodiment, the low vapor pressure metal shaft 6 is nickel (Ni).
[0053]
Next, the manufacturing method used in this example will be described with reference to the process flow diagram of FIG. 10 and FIG. 11 which is a schematic diagram of the corresponding process. An aluminum tube 15 and a silver tube 16 were prepared. The aluminum tube 15 had an outer diameter of 12.0 mm and an inner diameter of 8.5 mm, and the silver tube had an outer diameter of 15.0 mm and an inner diameter of 13 mm, and a hollow rod having a length of 350 mm was used. The aluminum tube 15 was inserted into the silver tube 16 to obtain a silver-covered aluminum tube 24 (step 1). A nickel rod 25 having an outer diameter of 7.7 mm was inserted into the silver-covered aluminum tube 17 to obtain a silver tube 24 ′ into which the nickel rod and the aluminum tube were inserted (Step 2).
[0054]
Next, a cold working process for extending the silver tube 24 ′ into which the nickel rod 25 and the aluminum tube 15 are inserted will be described. One end of a silver tube 24 ′ into which a nickel rod and an aluminum tube were inserted was evenly hit with a device called a heading machine to form a fixing portion 19 that was thinner than the hole diameter of the drawing die 20. The length of the fixing part 19 was about 40 mm. The fixing portion 19 is passed through the hole of the drawing die 20 and is held by the tension load device 21 to move the tension load device. By applying the tensile load to the fixing portion 19, the nickel rod and the aluminum are removed from the hole of the drawing die 20. The silver tube 24 'into which the tube was inserted was pulled out (Step 3). The drawing speed, that is, the drawing speed was about 30 m / min. The outer diameter of the silver tube 24 ′ into which the extracted nickel rod and aluminum tube were inserted was reduced to the diameter of the hole of the die 20. This drawing process is called drawing. Next, the drawing die 20 was replaced with one having a smaller hole diameter, and a similar drawing process was performed to further reduce the diameter of the silver tube 24 ′ into which the nickel rod and the aluminum tube were inserted. The fixing portion 19 having a diameter smaller than the hole diameter of the drawing die 20 was formed in a timely manner. By repeating this process, the outer diameter was gradually narrowed to elongate the silver tube 24 ′ into which the nickel rod and the aluminum tube were inserted, thereby obtaining a vapor deposition material 26 having a predetermined outer diameter. The headed portion and the rear end of the vapor deposition material 26 were cut along aa ′ and bb ′ (step 4). By cutting and chamfering the vapor deposition material 26 to a predetermined length, the outer exterior silver 1 shown in FIG. 3, the inner exterior aluminum 2 and the low vapor pressure metal shaft 6 are integrated. A composite vapor deposition material 53 was produced. (Step 5)
[0055]
The nickel rod 25 is easy to extend by annealing in hydrogen in advance, and not only can the nickel rod be cut during cold drawing, but also has good adhesion to the silver tube. Is. The nickel bar was annealed at 960 ° C. for 30 minutes.
[0056]
The embodiment of the fourth composite vapor deposition material of the present invention will be described in detail below with reference to the drawings. FIG. 4 is a perspective view of a fourth composite vapor deposition material of the present invention. In order to make the structure easy to understand, the chamfered portion of the end portion is not shown, but both end portions were chamfered with C 0.3 mm. In order to make the explanation easy to understand, the same reference numerals are used for the same contents hereinafter. A cylindrical composite vapor deposition material 54 having an exterior silver 1 and a low vapor pressure metal shaft 6 is shown. Both ends of the cylindrical composite vapor deposition material 54 were chamfered. As the dimensions of the composite vapor deposition material, the outer diameter was φ2.0 mm, and the chamfers at both ends were C0.3 mm. The diameter of the shaft 6 of the low vapor pressure metal was about φ0.7 to 1.0 mm and the length was 14 mm. In this embodiment, the low vapor pressure metal shaft 6 is nickel (Ni).
[0057]
Next, the manufacturing method used in this example will be described with reference to the process flow diagram of FIG. 12 and FIG. 13 which is a schematic diagram of the corresponding process. The silver tube 16 was a hollow rod having an outer diameter of 15.0 mm, an inner diameter of 8.5 mm, and a length of 350 mm. A silver tube 27 ′ having a φ7.5 mm nickel rod 25 inserted into the silver tube 16 was obtained (step 1). The nickel rod 25 was previously annealed at 960 ° C. for 30 minutes in a hydrogen atmosphere.
[0058]
Next, a cold working process for extending the silver tube 27 ′ in which the nickel bar is inserted will be described. One end of the silver tube 27 ′ into which the nickel rod was inserted was evenly hit with a device called a hammering machine to form a fixing portion 19 thinner than the hole diameter of the drawing die 20. The length of the fixing part 19 was about 40 mm. The fixing portion 19 is passed through the hole of the drawing die 20, is sandwiched by the tension load device 21, the tensile load device is moved, and a tensile load is applied to the fixing portion 19, whereby a nickel rod is inserted from the hole of the drawing die 20. The obtained silver tube 27 'was pulled out (step 2). The drawing speed, that is, the drawing speed was about 30 m / min. The outer diameter of the silver tube 27 ′ into which the extracted nickel rod was inserted was reduced to the diameter of the hole of the die 20. This drawing process is called drawing. Next, the drawing die 20 was replaced with one having a smaller hole diameter, and a similar drawing process was performed to further reduce the diameter of the silver tube 27 ′ into which the nickel rod was inserted. The fixing portion 19 having a diameter smaller than the hole diameter of the drawing die 20 was formed in a timely manner. This process was repeated, and the outer diameter was gradually reduced to elongate the silver tube 27 ′ into which the nickel rod was inserted, thereby obtaining a vapor deposition material 28 having a predetermined outer diameter. The headed portion and the rear end portion of the vapor deposition material 28 were cut along aa ′ and bb ′ (step 3). The vapor deposition material 28 was cut into a predetermined length and chamfered to produce a composite vapor deposition material 54 in which the exterior silver 1 and the low vapor pressure metal shaft 6 shown in FIG. 4 were integrated. (Step 4)
[0059]
In the wire drawing process, the work hardening of silver progressed and the silver tube 27 ′ into which the nickel rod was inserted was cut at the time of wire drawing. Therefore, when the outer diameter of the silver tube 27 ′ became φ7 mm, annealing was performed in an atmospheric atmosphere. . Annealing was performed at 400 ° C. for 1 hour.
[0060]
The vapor deposition material of the present invention shown in FIGS. 1 to 4 is shown in a state in which the chamfered shape of the end portion is removed for easy understanding of the structure, but actually, the chamfer 31 as shown in FIG. 5 was performed. . Using the configuration of the fourth composite vapor deposition material of the present invention, FIG. 5a) is a perspective view, and FIG. 5b) is a cross-sectional view. The vapor deposition material 28 of FIG. 13 was cut into a length of 14 mm, and a chamfer 31 was performed with a lathe and with both end faces c0.3 mm. As another method, a method of rounding the end portion by rolling was used. 5a ′) is a perspective view, and FIG. 5b ′) is a cross-sectional view. After the vapor deposition material 28 is cut to a length of 14 mm, the end is rounded while rolling in the mold. In order to utilize plastic deformation of the material, the tip end portion of the curved surface portion 32 has a flange 33 shape. It becomes a shape that projects. In the chamfering method shown in FIG. 5a), the cutting length becomes the length of the vapor deposition material, but the material is wasted by the amount of scraping. The rolling method shown in FIG. 5a ′) does not waste material because there is no portion to be scraped off, but the length of the vapor deposition material becomes longer than the cutting length by the amount of protrusion. The shape and processing method of the end face are not limited to the shape and processing method of this embodiment, as long as the vapor deposition material can be smoothly supplied to the vapor deposition machine.
[0061]
The composition of a film deposited using the composite vapor deposition material of the present invention will be described with reference to FIG. The composite vapor deposition material used includes a shaft region having a sea-island structure in which metal particles are dispersed in aluminum shown in FIG. 1 and a sheathing material covering at least a part of the shaft region, and the sheathing material is composed of two layers. And the outer layer is silver and the inner layer is aluminum. Cobalt shown in the examples is used for the metal particles. The vapor deposition film was formed by placing the composite vapor deposition material and the silicon substrate in a bell jar of a vacuum apparatus, and heating and evaporating the composite vapor deposition material to form the vapor deposition film on the silicon substrate. The silicon substrate is used because it is a material that does not contain oxygen unlike glass and the like, so that the analysis accuracy is improved. Deposition conditions are vacuum degree 1-5 * 10 -2 Pa, an applied voltage of 3.5 V, a vapor deposition time of 70 seconds, and a tray on which the vapor deposition material was placed were boron nitride (BN) so as to have a vapor deposition film thickness of 1700 mm. The film composition in the film thickness direction of the film deposited on the silicon substrate was analyzed using an Auger analyzer. In the graph of FIG. 14, the depth 0 (Å) in the deposition film thickness direction corresponds to the end of deposition. Further, 1700 (Å) corresponds to the initial stage of vapor deposition.
[0062]
As shown in FIG. 14, when the film composition distribution in the film thickness direction is examined, the composite vapor deposition material of the present invention has a film composition of 100% silver at the initial stage of deposition and 0% of cobalt at the end of the deposition. About 200 (初期) is silver from the beginning of the deposition, and between 200 and 400% is an alloy of 98 wt% aluminum and 2 wt% cobalt, and thereafter the aluminum content decreases and the cobalt content increases. At about 1400 (Å) from the initial stage of vapor deposition, the aluminum content is 0 wt% and cobalt is 100 wt%. About 200 kg at the initial stage of deposition is silver, and about 300 kg at the end of deposition is cobalt, and an intermediate portion thereof is an alloy of aluminum and cobalt, and has a composition in which the concentration of cobalt increases toward the end of deposition.
[0063]
Since the initial vapor deposition was silver, the light reflectance was 0.94, and the light reflectance was improved by about 3% compared to 0.91 of pure aluminum. The end of deposition was cobalt, and the light reflectivity of cobalt at a wavelength of 0.6 μm was 0.67. Therefore, the light reflectivity was reduced by about 26% compared to 0.91 of pure aluminum.
[0064]
【The invention's effect】
As described above, use a composite vapor deposition material that is covered with an exterior in the order of aluminum and silver, or is directly coated with silver so as to surround the outer periphery of a low vapor pressure metal or metal compound that is harder to evaporate than aluminum. Therefore, the film composition at the initial stage of vapor deposition differs from the film composition at the end of vapor deposition. The composition at the initial stage of vapor deposition is silver or an alloy of silver and aluminum, the middle period of vapor deposition is an alloy of aluminum and a low vapor pressure metal or metal compound, and the final period of vapor deposition is A vapor deposition film which is a low vapor pressure metal or metal compound can be easily obtained by a single vapor deposition. Further, the composite vapor deposition material can be automatically supplied to the vapor deposition apparatus easily.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a composite vapor deposition material of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of another composite vapor deposition material of the present invention.
FIG. 3 is a perspective view of another composite vapor deposition material of the present invention.
FIG. 4 is a perspective view of another composite vapor deposition material of the present invention.
FIGS. 5A and 5B are a perspective view and a sectional view showing end chamfering of the composite vapor deposition material of the present invention. FIGS.
FIG. 6 is a process flow diagram illustrating a method for manufacturing a composite vapor deposition material according to an embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a schematic diagram of steps for explaining a method for producing a composite vapor deposition material according to an embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a process flow diagram illustrating a method for manufacturing a composite vapor deposition material according to an embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a schematic diagram of steps for explaining a method for producing a composite vapor deposition material according to an embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a process flow diagram illustrating a method for manufacturing a composite vapor deposition material according to an embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a schematic diagram of steps for explaining a method for producing a composite vapor deposition material according to an embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a process flow diagram illustrating a method for manufacturing a composite vapor deposition material according to an embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a schematic diagram of steps for explaining a method for producing a composite vapor deposition material according to an embodiment of the present invention.
FIG. 14 is a graph showing the vapor deposition film composition in the depth direction of the vapor deposition film using the vapor deposition material of the present invention.
FIG. 15 is a graph showing a vapor deposition film composition in a depth direction of a vapor deposition film using a conventional vapor deposition material.
[Explanation of symbols]
1 Silver for exterior material, 2 Aluminum for exterior material, 3 Aluminum,
3 'silver or aluminum, 4 low vapor pressure metal particles,
4 'metal compound powder, 5 shaft region with sea-island structure, 6 low vapor pressure metal shaft,
11 aluminum powder, 12 cobalt powder, 12 'silicon carbide powder,
13 mixed powder, 14 sealed container, 15 aluminum tube, 16 silver tube,
16 'silver tube filled with mixed powder, 17 silver sheathed aluminum tube,
17 'silver sheathed aluminum tube filled with mixed powder, 18 stoppers,
19 fixed part (headed part), 20 drawing dies,
21 Tension loader, 22, 23 Deposition material,
24 Silver exterior aluminum tube,
24 'silver rod with nickel rod and aluminum tube inserted, 25 nickel rod,
26 Vapor deposition material, 27 'Silver tube with nickel rod inserted, 28 Vapor deposition material,
31 Chamfering, 32 Curved surface part, 33 mm, 51, 52, 53, 54 Composite vapor deposition

Claims (5)

アルミニウム中にアルミニウムより蒸発し難い少なくとも一種類以上の低蒸気圧金属もしくは金属化合物の粒子が分散された海島構造の軸領域と、前記軸領域の少なくとも一部を覆う外装材を備え、前記外装材が2層で構成されるとともに、外側の層が銀であり、内側の層がアルミニウムであることを特徴とする複合蒸着材。  A shaft region of a sea-island structure in which particles of at least one kind of low vapor pressure metal or metal compound that is less likely to evaporate than aluminum are dispersed in aluminum, and a sheathing material covering at least a part of the shaft region, and the sheathing material Is composed of two layers, the outer layer is silver, and the inner layer is aluminum. 銀もしくはアルミニウム中にアルミニウムより蒸発し難い少なくとも一種類以上の低蒸気圧金属もしくは金属化合物の粒子が分散された海島構造の軸領域と、前記軸領域の少なくとも一部を覆う銀の外装材を有することを特徴とする複合蒸着材。  A shaft region of a sea-island structure in which particles of at least one kind of low vapor pressure metal or metal compound that is hard to evaporate from aluminum in silver or aluminum are dispersed, and a silver exterior material covering at least a part of the shaft region A composite vapor deposition material characterized by that. 前記金属化合物が、金属性元素の酸化物、窒化物、炭化物、珪化物、窒酸化物、炭窒化物、炭酸化物、珪酸化物、珪炭化物、珪窒化物、もしくは硼化物であることを特徴とする請求項1または2に記載の複合蒸着材。The metal compound is a metal element oxide, nitride, carbide, silicide, nitride oxide, carbonitride, carbonate, silicide, silicon carbide, silicon nitride, or boride. The composite vapor deposition material according to claim 1 or 2. 前記金属化合物は、カルシウム、アルミニウム、硼素、マグネシウム、クロム、コバルト、モリブデン、ニオブ、タンタル、タングステン、リチウム、ベリリウム、ニッケル、The metal compound is calcium, aluminum, boron, magnesium, chromium, cobalt, molybdenum, niobium, tantalum, tungsten, lithium, beryllium, nickel,
スズ、鉄、鉛、珪素、炭素、チタン、バナジウム、マンガンの少なくとも一つ以上の金属元素を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の複合蒸着材。The composite vapor deposition material according to claim 1, comprising at least one metal element of tin, iron, lead, silicon, carbon, titanium, vanadium, and manganese.
前記金属化合物は、カルシウムもしくはカルシウムより原子量の小さい、珪素、アルミニウム、マグネシュウム、炭素、硼素、ベリリウム、リチウムの少なくとも一つ以上の金属元素を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の複合蒸着材。
以 上
3. The composite according to claim 1, wherein the metal compound includes calcium or at least one metal element of silicon, aluminum, magnesium, carbon, boron, beryllium, or lithium having an atomic weight smaller than that of calcium. Vapor deposition material.
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