JP3903776B2 - Digital mixing system - Google Patents

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Description

【０００１】
【発明が属する技術分野】
本発明は、複数の入力信号系列と、複数の出力信号系列とを有し、前記複数の入力信号系列をミキシング処理して、前記複数の出力信号系列に出力するディジタル・ミキサシングシステムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、多数のマイクロホンあるいは電気・電子楽器などから出力されるオーディオ信号のレベルや周波数特性を調整し、ミキシングしていくつかのミキシング・グループにまとめてパワーアンプに送り出すミキシング・コンソールが知られている。ミキシング・コンソールを操作するオペレータは、楽器音や歌唱の各オーディオ信号の音量や音色を、ミキシング・コンソールに備えられた各種パネル操作子を操作することにより、演奏を最もふさわしく表現していると思われる状態に調整している。ミキシング・コンソールは、入力信号系列として複数のマイク／ライン入力の入力チャンネルを備え、入力信号系列をプログラムしてミキシングし、出力信号系列である複数の出力チャンネルに出力している。入力信号系列における各入力チャンネルの信号は、一般にヘッドアンプにより増幅されてミキシング処理部に出力される。そして、ミキシング処理部において周波数特性およびレベルが調整されて、プログラムされた組み合わせにおいてミキシングされる。次いで、出力フェーダにより任意の出力レベルになるように設定されて出力チャンネルの１つに出力される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
このようなミキシング・コンソールは、劇場、コンサートホールにおいて使用されたり、コンパクト・ディスク（ＣＤ）等に記録するための音楽ソースを作成するための録音スタジオ用機器として使用されている。例えば、コンサートホールにおけるミキシング・コンソールにおいては、ステージに多数のマイクが設置され演奏された楽器音や歌われた歌唱音がマイクを通して入力されるようになる。ミキシング・コンソールは、入力された多数のマイク／ライン信号のレベルや周波数特性を調整して所望の組み合わせでミキシングし、ミキシング出力のレベルを調整してスピーカを駆動するパワーアンプに出力するようにしている。
【０００４】
このようなミキシング・コンソールには多数のマイク／ライン信号がそれぞれケーブルを介して入力されることから、多数のケーブルがミキシング・コンソールに接続されるようになる。ところで、コンサートホールにおいては、ミキシング・コンソールがステージの近傍に設置されることもあるが、聴衆の聴く音を確認しながらミキシング操作することから、一般にステージから離れた観客席に設置されたり、観客席の後方に設けられたミキサ室に設置されている。このため、ミキシング・コンソールへマイク／ライン信号を入力するケーブルの長さが長くなりその敷設作業が繁雑になると共に、多大の作業時間を要するようになる。さらに、ケーブルの引き回しの距離が長くなるにつれて雑音の影響を受けやすくなる。
【０００５】
そこで、これを解決するために、マイク／ライン信号が入力されて、そのミキシング処理を行うエンジン部と、ミキシングの操作を行うコンソール部とを分離するようにし、エンジン部とコンソール部との間を通信路で接続するようにしたミキシングシステムが提案されている。このミキシングシステムでは、ミキシング処理を行うエンジン部をステージの近傍に設置できると共に、コンソール部を観客席に設置して聴衆の聴く音を確認しながらミキシングの操作を行うことができる。しかも、マイク／ライン信号はミキシング処理されるエンジン部に入力されるため、そのケーブルの敷設作業が容易になると共に、ケーブルの長さも短くなるので雑音に強くすることができる。
【０００６】
しかしながら、エンジン部とコンソール部には、それぞれの動作を制御する演算手段が設けられるようになるが、ミキシングシステムのエンジン部とコンソール部とは分離されてフレキシブルに接続を変更できるシステムとされているため、それぞれの演算手段における動作ソフトウェアのバージョンアップを統一的に行えないという問題点があった。
【０００７】
そこで、本発明はエンジン部とコンソール部とが通信路により接続されているシステムにおける動作ソフトウェアのバージョンアップを、統一的に行えるようにしたディジタル・ミキシングシステムを提供することを目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のディジタル・ミキシングシステムは、複数の入力信号系列と、複数の出力信号系列とを有し、前記複数の入力信号系列をミキシング処理して前記複数の出力信号系列に出力するディジタル・ミキシングシステムであって、前記ミキシング処理に関するパラメータの入力を行う多数のパネル操作子と、通信路に接続可能な通信インタフェースとを備え、少なくとも前記パネル操作子の操作に応じたミキシング制御信号を出力するコンソール部と、該コンソール部から供給される前記ミキシング制御信号に基づいて、前記複数の入力信号系列からの入力信号をミキシングして前記複数の出力信号系列に出力するミキシング処理を行う処理手段と、コンピュータ接続インタフェースと、通信路に接続可能な通信インタフェースとを備えるエンジン部を備え、前記コンソール部の前記通信インタフェースと前記エンジン部の前記通信インタフェースとが通信路に接続されており、前記エンジン部のコンピュータ接続インタフェースに接続されたコンピュータがバージョンアッププログラムを実行した際に、前記エンジン部を介して該コンピュータからの通知を受けた前記コンソール部においてバージョンアップ処理が起動され、前記コンソール部が、前記コンソール部と前記エンジン部とにおけるそれぞれの不揮発性メモリに格納されている動作ソフトウェアのバージョンをチェックして、前記バージョンアッププログラムを実行しているコンピュータから供給される動作ソフトウェアに基づいて、前記格納されている各動作ソフトウェアのバージョンアップを行うようにしている。
【００１０】
また、上記本発明のディジタル・ミキシングシステムにおいて、前記入力信号を入力する入力ユニットが前記エンジン部に接続されていると共に、前記複数の出力信号系列からの出力を出力する出力ユニットが前記エンジン部に接続されており、前記コンピュータがバージョンアッププログラムを実行した際に、前記コンソール部が、前記入力ユニットおよび前記出力ユニットにおける動作ソフトウェアのバージョンアップも行うようにしてもよい。
さらに、上記本発明のディジタル・ミキシングシステムにおいて、前記コンソール部がバージョンアップ処理を起動した際に、前記動作ソフトウェアのバージョンが判定され、バージョンがアップされる動作ソフトウェアだけがバージョンアップされるようにしてもよい。
【００１１】
次に、上記目的を達成することのできる本発明の他のディジタル・ミキシングシステムは、複数の入力信号系列と、複数の出力信号系列とを有し、前記複数の入力信号系列をミキシング処理して前記複数の出力信号系列に出力するディジタル・ミキシングシステムであって、前記ミキシング処理に関するパラメータの入力を行う多数のパネル操作子と、該パネル操作子の操作に応じてミキシング制御信号を出力する第１制御手段を備えるコンソール部と、前記コンソール部に接続され、前記複数の入力信号系列からの入力信号をミキシングして前記複数の出力信号系列に出力する前記ミキシング処理を行う処理手段と、前記コンソール部から供給される前記ミキシング制御信号に基づいて前記ミキシング処理を制御する第２制御手段とを備えたエンジン部と、前記エンジン部に接続され、外部機器より前記入力信号が入力され、該入力信号を前記エンジン部に出力する入力手段と、前記コンソール部から前記エンジン部を介して入力される前記ミキシング制御信号に基づいて前記入力手段を制御する第３制御手段とを備えた入力ユニットと、前記エンジン部に接続され、前記エンジン部の出力する出力信号が入力され、該出力信号を外部機器へ出力する出力手段と、前記コンソール部から前記エンジン部を介して入力される前記ミキシング制御信号に基づいて前記出力手段を制御する第４制御手段とを備えた出力ユニットとを備えており、前記コンソール部あるいは前記エンジン部にコンピュータを接続して、該コンピュータにおいてバージョンアッププログラムを実行することにより、該コンピュータから直接あるいは前記エンジン部を介して通知を受けた前記コンソール部においてバージョンアップ処理が起動され、前記コンソール部が、前記コンソール部の第１制御手段、前記エンジン部の第２制御手段、前記入力ユニットの第３制御手段、前記出力ユニットの第４制御手段の全ての制御手段の動作ソフトウェアのバージョンをチェックして、前記バージョンアッププログラムを実行しているコンピュータから供給される動作ソフトウェアに基づいて、前記格納されている各動作ソフトウェアのバージョンアップを一括して行なうことができるようにしている。
【００１２】
また、上記本発明の他のディジタル・ミキシングシステムにおいて、前記コンソール部において起動される前記バージョンアップ処理は、前記コンソール部、前記エンジン部、前記入力ユニット、前記出力ユニットの各制御手段の動作ソフトウェアのバージョンを検出する検出過程と、前記コンピュータにおいて実行される前記バージョンアッププログラムにおける各制御手段のバージョンアップ用の制御ソフトウェアのバージョンと、検出された各制御手段の動作ソフトウェアのバージョンとを比較する比較過程と、該比較過程における比較の結果、バージョンアップ用の動作ソフトウェアの方が新しいと判定された制御手段に対し、当該制御手段に対応するバージョンアップ用の動作ソフトウェアを送付する送付過程とを備えており、前記バージョンアップ用の動作ソフトウェアを送付された制御手段は、当該制御手段の動作ソフトウェアを送付された動作ソフトウェアによって更新する更新機能を備えているようにしてもよい。
【００１３】
このような本発明によれば、コンソール部あるいはエンジン部のコンピュータ接続インタフェースに接続されたコンピュータがバージョンアッププログラムを実行した際に、コンソール部とエンジン部とにおけるそれぞれの不揮発性メモリに格納されている動作ソフトウェアが書き換えられるようになされている。これにより、外部接続されたコンピュータによりバージョンアッププログラムを実行するだけで、コンソール部とエンジン部との動作ソフトウェアを統一的にバージョンアップすることができるようになる。また、入力ユニットや出力ユニットが設けられている場合は、入力ユニットおよび出力ユニットの動作ソフトウェアも同時にバージョンアップされ、ディジタル・ミキシングシステムにおける動作ソフトウェアを統一的にバージョンアップすることができる。
なお、バージョンアップするに際して既存の動作ソフトウェアのバージョンをチェックし、バージョンアップするとバージョンが新しくなる場合にだけバージョンアップするようにしてもよい。
【００１４】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態のディジタル・ミキシングシステムをコンサートホールに設置した際の概略構成を図１および図２に示す。
図１および図２に示すように本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムは、コンソール部１とエンジン部２とに分離されている。コンソール部１のオペレータは、観客が聴取する音を聴きながらコンソールパネル上のフェーダや操作子をミキシング操作できるように、観客席あるいは観客席後方のミキサ室にコンソール部１が設置されており、エンジン部２は、入出力用のケーブルの引き回しが容易になるように、ステージやその近傍に設置されている。このエンジン部２には、アナログオーディオ信号やディジタルオーディオ信号を入出力する複数のユニット３１，３２，３３が接続されている。このユニットには、アナログ入力信号をディジタル信号に変換してエンジン部２に供給するアナログ信号入力用のＡＤユニット３１と、ディジタルオーディオ信号を入出力するＤＩＯユニット３２と、エンジン部２から出力されたディジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変換して出力するアナログ信号出力用のＤＡユニット３３とが用意されている。
【００１５】
また、分離して配置されたコンソール部１とエンジン部２とは、２本の通信路Ｌ１，Ｌ２により接続されている。この通信路Ｌ１，Ｌ２を介してディジタルオーディオ信号とミキシング制御信号が相互に伝送されている。なお、コンソール部１とエンジン部２との間ではシリアル伝送が行われているが、この規格は例えばＲＳ−４２２、イーサネット、ＩＥＥＥ１３９４、ＵＳＢ（Universal Serial Bus）等のシリアル・インタフェース規格とされる。
【００１６】
本発明の実施の形態にかかるコンソール部１とエンジン部２とが分離されているディジタル・ミキシングシステムでは、マイク／ラインから入力されるアナログオーディオ信号がＡＤユニット３１においてディジタルオーディオ信号に変換されてエンジン部２に入力される。さらに、ＤＩＯユニット３２に入力されたディジタルオーディオ信号はそのままエンジン部２に入力される。そして、ディジタル・ミキシングシステムを操作するオペレータはコンソール部１に位置し、ＡＤユニット３１やＤＩＯユニット３２から入力された楽器音や歌唱音のオーディオ信号の音量や音色を、コンソール部１に備えられた各種パネル操作子を操作することにより、演奏を最もふさわしく表現していると思われる状態になるようにミキシング操作している。このミキシング操作では、ミキシングバスに出力される複数の入力チャンネル毎の周波数特性やミキシングバスへの送り出しレベルの調整、ミキシングバスにおいてミキシングされる入力チャンネルのプログラム、ミキシングバスから出力される出力チャンネルの周波数特性や出力レベルの調整等が行われる。
【００１７】
コンソール部１に設けられている多数のパネル操作子を操作すると、そのミキシング操作に応じたミキシング制御信号がコンソール部１から送出され、通信路Ｌ１を介してエンジン部２に供給される。エンジン部２では、ミキシング制御信号に基づくミキシング処理が行われ、ミキシング処理されたディジタルオーディオ信号がＤＡユニット３３においてアナログオーディオ信号に変換されて出力される。あるいはディジタルオーディオ信号としてＤＩＯユニット３２から出力される。出力されたアナログオーディオ信号は、パワーアンプに送られてステージ・スピーカ１０２から放音されるようになる。
なお、コンソール部１にはモニタ・スピーカ１０１が設けられており、オペレータはモニタ・スピーカ１０１から流されるモニタ音を聴きながらミキシング操作を行うことができるようにされている。この場合、ミキシングバスから出力される音や出力チャンネルの音を選択してミキシング処理過程の音をモニタすることができる。
【００１８】
このような、本発明のディジタル・ミキシングシステムにおいて、ＡＤユニット３１には４チャンネルのアナログ・ディジタル変換器（ＡＤ）が内蔵されているＡＤカードないし２チャンネル分のヘッドアンプ（マイク用アンプ）とアナログ・ディジタル変換器（ＡＤ）が内蔵されているＭＡＤカードを合計して最大８枚まで装着することができ、ＡＤユニット３１は最大３２チャンネルのマイク／ライン（アナログ）入力に対応している。なお、ＡＤユニット３１には、ＣＰＵ（Central Processing Unit）が内蔵されている。また、ＤＩＯユニット３２には８入力／８出力とされたディジタルＩ／Ｏカードが最大８枚まで装着することができ、６４チャンネルのディジタル入出力に対応している。ＤＩＯユニット３２にもＣＰＵが内蔵されている。さらに、ＤＡユニット３３には４チャンネルのディジタル・アナログ変換器（ＤＡ）が内蔵されているＤＡカードを最大８枚まで装着することができ、ＤＡユニット３３は最大３２チャンネルのアナログ出力に対応している。ＤＡユニット３３にもＣＰＵが内蔵されている。
【００１９】
エンジン部２は、例えば最大３２０チャンネルのディジタル入力が可能とされており、ＡＤユニット３１とＤＩＯユニット３２とを合わせて最大１０ユニット（ただし、１ユニットあたり３２チャンネルとされ、１つのＤＩＯユニット３２は２本の接続ラインを有し、２ユニットに相当する。）まで接続することができるようにされている。また、エンジン部２は最大１９２チャンネルのディジタル出力が可能とされており、ＤＡユニット３３とＤＩＯユニット３２とを合わせて最大６ユニット（ただし、１ユニットあたり３２チャンネルとされ、１つのＤＩＯユニット３２は２本の接続ラインを有し、２ユニットに相当する。）まで接続することができるようにされている。ただし、本発明のディジタル・ミキシングシステムは上記した数値に限定されるものではなく、種々の入力数および出力数とすることができる。
【００２０】
また、観客席に設置されたコンソール部１には、制御信号入力端子に接続されたＭＩＤＩシーケンサ（MIDISEQ）４１からＭＩＤＩ信号が供給可能とされており、制御信号入力端子で受信されたＭＩＤＩメッセージによりミキシング操作を制御することができるようにされている。例えば、ＭＩＤＩシーケンサ４１からプログラムチェンジメッセージが制御信号入力端子で受信されると、そのプログラムナンバーに対応するシーンがシーンメモリからが読み出され、コンソール部１においてそのシーンに応じたミキシング操作が自動的に行われるようになる。シーンとは、その場面にふさわしいミキシング操作内容であり、シーンメモリにはプリセットシーンおよびユーザが設定したユーザシーンが格納できるようにされている。また、ノートオンメッセージがＭＩＤＩシーケンサ４１から制御信号入力端子に供給されると、ノートオンメッセージのベロシティに応じて指定されたチャンネルのフェーダが移動され、当該チャンネルにおけるディジタルオーディオ信号のレベルが制御されるようになる。
【００２１】
さらに、コンソール部１に設けられたタイムコード端子にはハードディスクレコーダ（ＨＤＲ）４２からのタイムコードが供給されて、ＨＤＲ４２から読み出されるミキシングデータに基づくミキシング操作を、タイムコードに同期して行うことができるようにされている。この場合、ミキシング操作に基づくミキシング制御データは、エンジン部２に送出されてミキシング処理が行われるようになる。これにより、ディジタル・ミキシングシステムはＨＤＲ４２から読み出されたミキシングデータにより、ミキシング処理を自動動作させることができるようになる。
さらにまた、コンソール部１にはコンピュータ接続インタフェースが用意されており、このコンピュータ接続インタフェースにコンピュータ４３を接続することができるようにされている。このコンピュータ４３においてミキシング制御プログラムを実行することにより、コンソール部１をリモートコントロールすることができるようになされている。
【００２２】
次に、ステージあるいはその近傍に設置されたエンジン部２の制御信号入力端子にはＭＩＤＩシーケンサ（MIDISEQ）４４が接続され、ＭＩＤＩシーケンサ４４からのＭＩＤＩ信号は、制御信号として通信路Ｌ１を介してコンソール部１に転送されている。これにより、例えば、ＭＩＤＩシーケンサ４４からプログラムチェンジメッセージがエンジン部２の制御信号入力端子に供給されると、コンソール部１においてそのプログラムナンバーに対応するシーンがシーンメモリからが読み出され、コンソール部１においてそのシーンに応じたミキシング操作が行われるようになる。また、ノートオンメッセージがＭＩＤＩシーケンサ４４からエンジン部２の制御信号入力端子に供給されると、コンソール部１においてノートオンメッセージのベロシティに応じて指定されたチャンネルのフェーダが移動されて、当該チャンネルのディジタルオーディオ信号のレベルが制御されるようになる。
このように、コンソール部１とエンジン部２とに設けられた制御信号入力端子のいずれにＭＩＤＩ信号が入力されても、ＭＩＤＩ信号に基づくミキシング操作はコンソール部１において行われるようになるため、いずれの制御入力端子を用いても一貫したミキシング制御の動作を保証することができるようになる。
【００２３】
さらに、エンジン部２のタイムコード端子にＨＤＲ４５からのタイムコードが供給されると、このタイムコードはコンソール部１に転送されるようになる。これにより、コンソール部１においてタイムコードに同期して、ＨＤＲ４５から読み出されたミキシングデータ（タイムスタンプの付与されたコンソール部１の操作イベントデータのストリーム）に基づくミキシング操作が行われるようになる。すなわち、ディジタル・ミキシングシステムはＨＤＲ４５から読み出されたミキシング制御データにより、ミキシング処理を自動動作させることができるようになる。従って、ＨＤＲ４２あるいはＨＤＲ４５のいずれからタイムコードが供給されても、一貫したミキシング制御の動作を保証することができるようになる。
さらにまた、エンジン部２にもコンピュータ接続インタフェースが用意されており、このコンピュータ接続インタフェースにコンピュータ４６を接続することができるようにされている。このコンピュータ４６においてミキシング制御プログラムを実行することにより、エンジン部２のミキシング処理を制御することができるようになされている。
【００２４】
上記したように、コンソール部１におよびエンジン部２にはコンピュータ接続インタフェースが用意されており、このコンピュータ接続インタフェースにそれぞれコンピュータを接続することができるようにされている。すると、何らかの理由により通信路Ｌ１や通信路Ｌ２が切断されて、コンソール部１からエンジン部２を正常に制御することができなくなった場合に、エンジン部２に用意されているコンピュータ接続インタフェースにコンピュータ４６を接続してミキシング制御プログラムを実行することにより、コンピュータ４６がマスターとなってエンジン部２におけるミキシング処理を制御することができるようになる。この場合、コンピュータ４６の表示部には多数のパネル操作子が配置されているコンソール卓の画面が表示され、画面上のパネル操作子を選択してマウス等を操作することにより、実際のパネル操作子を操作したのと同様のミキシング操作を行うことができるようにされている。
【００２５】
また、コンソール部１に何らかの障害が発生してコンソール部１からエンジン部２を正常に制御することができなくなった場合には、コンソール部１に用意されているコンピュータ接続インタフェースにコンピュータ４３を接続してミキシング制御プログラムを実行することにより、コンピュータ４３がマスターとなってエンジン部２におけるミキシング処理を制御することができるようになる。この場合も、コンピュータ４３の表示部には多数のパネル操作子が配置されているコンソール卓の画面が表示され、画面上のパネル操作子を選択してマウス等を操作することにより、実際のパネル操作子を操作したのと同様のミキシング操作を行うことができるようにされている。なお、コンピュータ４３はコンソール部１に配置できるので、コンソール部１に障害が発生しても聴衆の聴く音をコンソール部で聴きながら、オペレータはコンピュータ４３を操作してミキシング操作することができるようになる。
【００２６】
次に、コンソール部１の構成を示すブロック図を図３に示す。
図３に示すように、コンソール部１は、コンソール部１の全体の動作を制御すると共に、ミキシング操作に応じてミキシング制御信号を生成しているＣＰＵ１１と、ＣＰＵ１１が実行するミキシング制御プログラム等の動作ソフトウェアが格納されている書き換え可能な不揮発性のフラッシュメモリ１２と、ＣＰＵ１１のワークエリアや各種データ等が記憶されるＲＡＭ（Random Access Memory）１３を備えている。このように、フラッシュメモリ１２にコンソール用の動作ソフトウェアを格納するようにしたので、この動作ソフトウェアをバージョンアップする場合は、フラッシュメモリ１２内の動作ソフトウェアを書き換えればよいことになる。また、コンピュータ４３を接続することのできるコンピュータ接続インタフェース（ＰＣ Ｉ／Ｏ）１４ｄと、制御信号入力端子およびタイムコード端子のインタフェースとされるその他のインタフェース（その他Ｉ／Ｏ）１４ｅが用意されている。さらに、アナログオーディオ信号の入出力およびディジタルオーディオ信号の入出力を行う波形データインタフェース（波形Ｉ／Ｏ）１４ａと、ディジタルオーディオ信号が伝送される通信路Ｌ２にディジタルオーディオ信号を入出力するデータインタフェース（データＩ／Ｏ）１４ｂと、ＣＰＵ１１が生成したミキシング制御信号を通信路Ｌ１に送出すると共に、エンジン部２側から送られるＭＩＤＩシーケンサ４４等からの制御信号を通信路Ｌ１を介して受ける通信インタフェース（通信Ｉ／Ｏ）１４ｃが設けられている。
【００２７】
波形データインタフェース１４ａに入力されるアナログオーディオ信号は、ステレオのアナログ信号や、オペレータからステージのスタッフへの連絡用の音声信号であるトークバック信号とされ、波形データインタフェース１４ａにおいてディジタル信号に変換される。また、波形データインタフェース１４ａから外部へ出力されるアナログオーディオ信号は、入力や出力のモジュールに設けられたキュースイッチを操作したときにそのモジュールの音が出力されるキュー信号や、モニタ信号とされる。これらのキュー信号やモニタ信号は、ディジタル信号としてデータインタフェース１４ｂから波形データインタフェース１４ａに供給され、波形データインタフェース１４ａにおいてアナログ信号に変換されて出力されるようになる。さらに、波形データインタフェース１４ａに入力されるディジタルオーディオ信号は、ＣＤプレーヤやＤＡＴ（Digital Audio Tape）等において再生されたディジタルソースである。さらにまた、波形データインタフェース１４ａから出力されるディジタルオーディオ信号は、ステレオのディジタル信号とされ、ＤＡＴ等にディジタル記録することができるようになる。
【００２８】
なお、データインタフェース１４ｂは、波形データインタフェース１４ａから供給されたトークバック信号やディジタルソースのディジタルオーディオ信号を通信路Ｌ２に送出し、通信路Ｌ２から受け取ったディジタルオーディオ信号を波形データインタフェース１４ａに供給している。この通信路Ｌ２から受け取ったディジタルオーディオ信号はキュー信号やモニタ信号とされており、このモニタ信号にはステージのスタッフからオペレータへの連絡用とされたトークバック信号も含まれている。
【００２９】
図３に戻り表示器１５は、液晶表示器とされており、この表示器１５にはミキシングされる各過程におけるディジタル信号のレベルをバーグラフ状に表示することができると共に、パネル操作子１７を操作して変更したパラメータに合わせて画面を自動的に切り換えて表示することができる。さらに、電動フェーダ１６はミキシングバスへ送り出される信号のレベルや、ミキシングされた信号の出力レベルを調整するフェーダであり、手動および電動により調整することができる。読み出されたシーンやＭＩＤＩメッセージ中のベロシティによりレベルを設定する場合は電動とされ、設定されるレベルに応じて電動フェーダ１６が駆動されて自動的に摘みが移動してレベルが設定されるようになる。パネル操作子１７は、各信号のイコライジング特性やパン特性等を操作したりシーンの切換を行ったりするための多数の操作子であり、バス１８は各ブロック間でデータをやりとりするための共通路である。
【００３０】
次に、エンジン部２の構成を示すブロック図を図４に示す。
図４に示すように、エンジン部２は、コンソール部１から供給されたミキシング制御信号に基づいてエンジン部２で実行されるミキシング処理を制御するＣＰＵ２１と、ＣＰＵ２１が実行するミキシング処理プログラム等の動作ソフトウェアが格納されている書き換え可能な不揮発性のフラッシュメモリ２２と、ＣＰＵ２１のワークエリアや各種データ等が記憶されているＲＡＭ２３を備えている。このように、フラッシュメモリ２２にエンジン部用の動作ソフトウェアを格納するようにしたので、この動作ソフトウェアをバージョンアップする場合は、フラッシュメモリ２２内の動作ソフトウェアを書き換えればよいことになる。また、信号処理部２５は多数のＤＳＰを用いて構成されており、ＣＰＵ２１の制御の元でミキシング処理を行っている。バス２６は各ブロック間でデータをやりとりするための共通路である。
【００３１】
さらに、コンピュータ４６を接続することのできるコンピュータ接続インタフェース（ＰＣ Ｉ／Ｏ）２４ｅと、制御信号入力端子およびタイムコード端子のインタフェースとされるその他のインタフェース（その他Ｉ／Ｏ）２４ｆが用意されている。さらにまた、コンソール部１から供給されるミキシング制御信号を通信路Ｌ１を介して受けると共に、ＭＩＤＩシーケンサ４４等からの制御信号を通信路Ｌ１に送出する第１の通信インタフェース（通信Ｉ／Ｏ）２４ａと、ディジタルオーディオ信号が伝送される通信路Ｌ２にディジタルオーディオ信号を入出力する第１のデータインタフェース（データＩ／Ｏ）２４ｂが設けられている。
なお、コンソール部１から通信路Ｌ２に送出されてデータインタフェース２４ｂで受け取られるディジタルオーディオ信号は、コンソール部１に入力されたステレオのディジタル信号や、ディジタルソース信号およびオペレータからステージのスタッフへの連絡用の音声がディジタル化されたトークバック信号とされ、いずれも信号処理部２５へ供給される。また、データインタフェース２４ｂから出力されるディジタルオーディオ信号は、入力や出力のモジュールに設けられたキュースイッチを操作したときにそのモジュールの音が出力されるキュー信号や、モニタ信号とされる。
【００３２】
さらに、第２のデータインタフェース（データＩ／Ｏ）２４ｃは、ＡＤユニット３１およびＤＩＯユニット３２からの最大３２０チャンネルのディジタルオーディオ信号を受け取ると共に、ＤＡユニット３３およびＤＩＯユニット３２へ最大１９２チャンネルのディジタルオーディオ信号を送出している。さらにまた、第２の通信インタフェース（通信Ｉ／Ｏ）２４ｄは、接続された各種ユニットを制御するためのコントロール信号（例えば、ＡＤユニット３１に装着されたＭＡＤカードのヘッドアンプのゲインを制御する）を送出している。このヘッドアンプのゲインは、ヘッドアンプから出力されるアナログ信号のレベルが規定されるレベルになるように調整される。
【００３３】
ところで、通信路Ｌ１，Ｌ２により制御信号やデータのやりとりを行うコンソール部１とエンジン部２とは、フレキシブルに接続を変更することができるようにされており、様々な構成とすることができる。このようなディジタル・ミキシングシステムにおいて、各ブロックの動作ソフトウェアをバージョンアップする場合は、接続されている全てのブロックの動作ソフトウェアを適切にバージョンアップさせる必要がある。接続されているブロックとは、コンソール部１、エンジン部２およびユニット３１，３２，３３である。そこで、コンソール部１に接続されたコンピュータ４３、あるいは、エンジン部２に接続されたコンピュータ４６がバージョンアッププログラムを起動して実行することにより、これらのブロックにおけるフラッシュメモリに格納された動作ソフトウェアをバージョンアップすることができるようにされている。
【００３４】
バージョンアップの動作を、コンソール部１がマスター（ＭＯＤＥ＝１）とされてエンジン部２をミキシング制御している通常状態を例にあげて、図１４に示す動作フローを参照して説明する。
まず、コンソール部１に接続されたコンピュータ（ＰＣ）４３がバージョンアッププログラムを起動する（Ｓ１００）と、ＰＣ４３はバージョンアップの通知をコンソール部１に通知する。また、エンジン部２に接続されたコンピュータ（ＰＣ）４６がバージョンアッププログラムを起動した場合は、ＰＣ４６からバージョンアップの通知をエンジン部２が受けるようになる。この場合は、ＰＣ４６からバージョンアップの通知を受けたエンジン部２が、その通知をコンソール部１に転送する（Ｓ１０１）。ＰＣ４６がエンジン部２に接続されている場合にはＰＣ４６とコンソール部１の通信がエンジン部２を介して行われるが、その点を除いてＰＣ４３がコンソール部１に接続されている場合と同様の処理が行われるので、以後の説明はＰＣ４３がコンソール部１に接続されている場合の説明を行うものとする。コンソール部１は、ＰＣ４３あるいはエンジン部２から転送されたＰＣ４６からの通知を受けてバージョンアップ処理を起動する（Ｓ１０２）。コンソール部１では、自己のフラッシュメモリ１２に格納されている動作ソフトウェアのバージョンを検出し、バージョンアップ動作ソフトウェアの方が新しいバージョンか否か判定する（Ｓ１０３）。判定の結果、バージョンアップ動作ソフトウェアの方が新しいバージョンとされていた場合は、ＰＣ４３あるいはＰＣ４６からバージョンアップ動作ソフトウェアの供給を受けて（Ｓ１０４）、自己のフラッシュメモリ１２の動作ソフトウェアを書き換えてそのバージョンアップを行う（Ｓ１０５）。ただし、バージョンアップ動作ソフトウェアが、既に格納されている動作ソフトウェアと同じあるいは古いバージョンと判定された場合は、動作ソフトウェアのバージョンアップは行わない。
【００３５】
次いで、コンソール部１はエンジン部２にバージョンを問い合わせる（Ｓ１０６）。エンジン部２は、これを受けて自己のフラッシュメモリ２２に格納されている動作ソフトウェアのバージョンをコンソール部１に通知する（Ｓ１０７）。通知を受けたコンソール部１は、エンジン部２における動作ソフトウェアのバージョンを見て、バージョンアップ動作ソフトウェアの方が新しいバージョンか否かを判定する（Ｓ１０８）。判定の結果、バージョンアップ動作ソフトウェアの方が新しいバージョンとされていた場合は、コンソール部１はエンジン部２にバージョンアップすることを指示する（Ｓ１０９）と共に、ＰＣ４３あるいはＰＣ４６からバージョンアップ動作ソフトウェアを受け取り（Ｓ１１１）、エンジン部２に転送する（Ｓ１１２）。エンジン部２は、コンソール部１から転送されたバージョンアップ動作ソフトウェアにより、自己のフラッシュメモリ２２の動作ソフトウェアを書き換えてそのバージョンアップを行う（Ｓ１１０）。ただし、バージョンアップ動作ソフトウェアが、既に格納されている動作ソフトウェアと同じあるいは古いバージョンと判定された場合は、エンジン部２における動作ソフトウェアのバージョンアップは行わない。
【００３６】
次いで、コンソール部１は入力ユニットや出力ユニットにバージョンを問い合わせる（Ｓ１１３）が、この問い合わせ信号はエンジン部２が受けてユニットに転送している（Ｓ１１４）。ユニットは、これを受けて自己のフラッシュメモリに格納されている動作ソフトウェアのバージョンをコンソール部１に通知する（Ｓ１１５）。この通知は、エンジン部２が受けてコンソール部１に転送している（Ｓ１１６）。通知を受けたコンソール部１は、ユニットにおける動作ソフトウェアのバージョンを見て、ユニット用のバージョンアップ動作ソフトウェアの方が新しいバージョンか否かを判定する（Ｓ１０８）。判定の結果、バージョンアップ動作ソフトウェアの方が新しいバージョンとされていた場合は、コンソール部１はユニットにバージョンアップすることを指示する（Ｓ１１８）と共に、ＰＣ４３あるいはＰＣ４６からバージョンアップ動作ソフトウェアを受け取り（Ｓ１２１）、そのユニットに転送する（Ｓ１２２）。このバージョンアップ指示信号およびバージョンアップ動作ソフトウェアはエンジン部２が受けてユニットに転送している（Ｓ１１９，Ｓ１２３）。ユニットは、エンジン部２から転送されたバージョンアップ用の動作ソフトウェアにより、自己のフラッシュメモリの動作ソフトウェアを書き換えてそのバージョンアップを行う（Ｓ１２０）。ただし、バージョンアップ用の動作ソフトウェアが、既に格納されている動作ソフトウェアと同じあるいは古いバージョンと判定された場合は、ユニットにおける動作ソフトウェアのバージョンアップは行わない。
【００３７】
このようなユニットにおける動作ソフトウェアのバージョンアップは、ＡＤユニット３１，ＤＩＯユニット３２，ＤＡユニット３３のユニット毎に行われ、エンジン部２に接続されているユニット数だけ上記したユニットのバージョンアップ動作は繰り返し行われるようになる。コンソール部１は、エンジン部２や各ユニットとの通信によって、接続されているエンジン部２、入力ユニット、出力ユニットの全てを認識しており、ディジタル・ミキシングシステムを構成する全てのブロックのバージョンアップ処理がコンソール部１の制御の基で行われる。バージョンアップ処理が終了した場合は、コンソール部１からＰＣ４３あるいはＰＣ４６へバージョンアップ処理が終了したことが通知され（Ｓ１２４）、ＰＣ４３あるいはＰＣ４６においてバージョンアッププログラムが終了される（Ｓ１２５）。
【００３８】
本発明のディジタル・ミキシングシステムにおいては、多数のＤＳＰを備えるエンジン部２においてミキシング処理が行われる。すなわち、ＣＰＵ２１の制御の基で多数のＤＳＰがマイクロプログラムを実行することにより、ミキシング処理が行われているのであるが、この場合のエンジン部２におけるミキシング処理を行う等価的なハードウェア構成を図５に示す。
図５において、エンジン部２には入力ユニット５１およびコンソール部１から多くのディジタルオーディオ信号が入力されている。入力ユニット５１は、ＡＤユニット３１とＤＩＯユニット３２とが混在して構成されており、最大の入力チャンネル数は３２０チャンネルとされている。このＡＤユニット３１は、マイク／ラインレベルに対応するヘッドアンプとＡＤ変換器が内蔵された２チャンネルのアナログ入力カードＭＡＤｉｎと、ラインレベルに対応するバッファアンプとＡＤ変換器が内蔵された４チャンネルのアナログ入力カードＡＤｉｎとが複数枚装着されることとして示されている。また、ＤＩＯユニット３２は、主なディジタルフォーマットに対応する８チャンネルのディジタル入出力カードを複数枚装着することとして示されている。ただし、入力ユニット５１とされているので、ＤＩＯユニット３２におけるディジタル入力部Ｄｉｎだけ示されている。ディジタルフォーマットには、ＡＥＳ／ＥＢＵ(Audio Engineering Society/European Broadcasting Union：AES（音響技術学会）とEBU（ヨーロッパ放送協会）が提唱した業務用デジタル・オーディオ信号の規格）がある。
【００３９】
また、２系統のヘッドアンプとＡＤ変換器を備えるトークバック入力部６８、および、ＣＤプレーヤやＤＡＴ等において再生されたディジタルソースや、アナログステレオ信号を入力するパネル入力部６９からのディジタルオーディオ信号が、コンソール部１から入力されている。なお、コンソール部１におけるパネル入力部６９には、アナログステレオ信号をディジタル化するＡＤ変換器およびバッファアンプが内蔵されている。これらのエンジン部２に入力されるディジタルオーディオ入力信号は、例えば最大３６５チャンネルのディジタルパッチ入力とされた入力パッチ５５に供給される。なお、入力パッチ５５における最大３６５チャンネルの内訳は、入力ユニット５１からの最大３２０チャンネル、エンジン部２に内蔵されている内蔵エフェクタ（８個）５２からの１６チャンネル（ステレオ×８チャンネル）、内蔵イコライザ（２４個）５３からの２４チャンネル、トークバック入力からの１チャンネル、および、パネル入力からの４チャンネル（ステレオ×２チャンネル）とされている。このように、入力パッチ５５にはリバーブ、エコーやコーラスのエフェクトが付加されたり周波数特性が調整されたディジタルオーディオ信号も入力されている。入力パッチ５５は、入力された最大３６５チャンネルを、例えば４８チャンネルの入力モジュールを備える入力チャンネル部５６と、例えば２系統のステレオ入力モジュールを備えるステレオ入力チャンネル部５７と、トークバック用の専用チャンネル５４とにパッチ（結線）している。この専用チャンネルには、ステージのスタッフがコンソール部１のオペレータに連絡する音声信号入力がパッチされ、オペレータからステージのスタッフへ連絡するコンソール部１のトークバック入力部６８からの音声信号入力は、入力チャンネル部５６のいずれかのチャンネルにパッチされる。入力パッチ５５におけるパッチ設定は、任意にパッチすることができ、そのパッチ設定はコンソール部１の表示器１５に表示された画面を見ながらパッチ設定することができる。
【００４０】
入力チャンネル部５６の入力モジュールおよびステレオ入力チャンネル部５７のステレオ入力モジュールには、イコライザ、ノイズゲート、コンプレッサ、ディレイ、フェーダ等が備えられている。その詳細については後述するが、これらの入力モジュールにおいて、周波数特性およびミキシングバスへの送り出しレベルが制御される。入力チャンネル部５６からの４８チャンネルのディジタル出力信号は、それぞれ４８本のミキシングバス（MIX 1-48）５８の１ないし複数に選択的に出力されると共に、それぞれＬ，Ｒのバスからなるステレオバス（Stereo_L/R）５９と、それぞれＬ，Ｒのバスからなるキュー信号バス（CUE_L/R）６０とに選択的に出力される。また、ステレオ入力チャンネル部５７からの２系統のディジタルステレオ出力信号も、それぞれ４８本のミキシングバス（MIX 1-48）５８に出力されると共に、それぞれＬ，Ｒのバスからなるステレオバス（Stereo_L/R）５９と、それぞれＬ，Ｒのバスからなるキュー信号バス（CUE_L/R）６０とに出力される。
【００４１】
ミキシングバス５８においては、４８本のバスにそれぞれ選択的に入力された４８チャンネルのディジタル出力信号と２系統のディジタルステレオ出力信号とをプログラムされたとおりにミキシングして、４８チャンネルのミキシング出力をミキシング出力チャンネル部（MIX 出力 ch）６２に出力する。これにより、最大４８通りにミキシングされたミキシング出力を得ることができる。ミキシング出力チャンネル部６２は、イコライザ、コンプレッサ、ディレイ、フェーダ等が備えられている４８チャンネルの出力モジュールから構成されている。
ステレオバス５９においては、Ｌ，Ｒのバスにそれぞれ入力された４８チャンネルのディジタル出力信号と２系統のディジタルステレオ出力信号とをプログラムされたとおりにミキシングして１系統のステレオミキシング出力をステレオ出力チャンネル部（ステレオ出力 ch）６１に出力する。ステレオ出力チャンネル部６１は、イコライザ、コンプレッサ、ディレイ、フェーダ等が備えられているステレオ２チャンネルの出力モジュールから構成されており、出力モジュール毎に異なる制御がなされることにより、異なるステレオ出力信号が得られるようにされている。
【００４２】
ステレオ出力チャンネル部６１のステレオミキシング出力と、ミキシング出力チャンネル部６２のミキシング出力とは、マトリックス出力チャンネル部（MATRIX 出力 ch）６３に選択的に入力されてミキシングされ、２４系統のマトリックス出力が生成される。マトリックス出力チャンネル部６３は、イコライザ、コンプレッサ、ディレイ、フェーダ等が備えられている２４チャンネルの出力モジュールから構成されており、その出力モジュール毎に異なる制御がなされることにより、２４系統の異なるマトリックス出力信号を得ることができる。
【００４３】
上述したステレオ出力チャンネル部６１からの２系統のステレオ出力信号と、ミキシング出力チャンネル部６２からの４８チャンネルのミキシング出力信号と、マトリックス出力チャンネル部６３からの２４チャンネルのマトリックス出力信号は出力パッチ６４に供給される。出力パッチ６４は、例えば最大２３２チャンネルのディジタル出力パッチに対応している。出力パッチ６４における最大２３２チャンネルの内訳は、出力ユニット６５へ１９２チャンネル、エンジン部２に内蔵されている内蔵エフェクタ（８個）５２へ１６チャンネル（ステレオ×８チャンネル）、内蔵イコライザ（２４個）５３へ２４チャンネルとされている。このように、出力パッチ６４に供給された各出力信号は出力ユニット６５、および、８個の内蔵エフェクタ５２と２４個の内蔵イコライザ５３にパッチ（結線）可能とされている。なお、出力ユニット６５は、ＤＡユニット３３とＤＩＯユニット３２が混在して構成されており、最大の出力チャンネル数は１９２チャンネルとされている。ＤＡユニット３３は、ＤＡ変換器が内蔵された４チャンネルのアナログ出力カードＤＡｏｕｔを複数枚装着することとして示され、ＤＩＯユニット３２は主なディジタルフォーマットに対応する８チャンネルのディジタル入出力カードを複数枚装着することとして示されている。ただし、出力ユニット６５とされているので、ＤＩＯユニット３２ではディジタル出力部Ｄｏｕｔだけが示されている。
【００４４】
また、内蔵エフェクタ５２と内蔵イコライザ５３では、リバーブ、エコーやコーラスのエフェクトがディジタルオーディオ信号に付加されたり、ディジタルオーディオ信号の周波数特性が調整される。この内蔵エフェクタ５２および内蔵イコライザ５３は、信号処理部２５を構成しているＤＳＰにより実現されている。前述したように、内蔵エフェクタ５２および内蔵イコライザ５３の出力は、入力パッチ５５に入力されている。さらに、出力ユニット６５から出力されるアナログオーディオ信号は、パワーアンプで増幅されてステージ・スピーカ１０２から放音される。また、出力ユニット６５から出力されるディジタルオーディオ信号は、ＤＡＴ等にディジタル録音することができる。
【００４５】
ところで、コンソール部１においては、ステレオ出力チャンネル部６１からの２系統のステレオ出力信号と、ミキシング出力チャンネル部６２からの４８チャンネルのミキシング出力信号と、マトリックス出力チャンネル部６３からの２４チャンネルのマトリックス出力信号のいずれか１つないし複数を、選択的にモニタすることができる。いずれの出力信号をモニタするかのモニタ信号の選択は、モニタ用セレクタ７０により行われ、選択されたモニタ信号はモニタ用ミキサ７１においてミキシングされる。次いで、ディレイ回路７２において所定時間遅延されてバッファアンプ７３を介してミキサ７４に供給され、ゲート回路６６から出力されるオーディオ信号とミキシングされてエンジン部２から出力される。この出力は通信路Ｌ２を介して、コンソール部１に入力されて内蔵されたモニタ用ＤＡ変換部（モニタ用ＤＡｏｕｔ）７５においてアナログ信号に変換されて、モニタ・スピーカ１０１あるいはモニタ用のヘッドフォンから出力される。なお、モニタ用ＤＡ変換部７５は、ＤＡ変換器とバッファアンプとから構成される。また、モニタ用セレクタ７０、モニタ用ミキサ７１、ディレイ回路７２、バッファアンプ７３、ミキサ７４、モニタ用ＤＡ変換部７５は全てステレオ構成とされており、ステレオのアナログ信号がステレオヘッドフォンに供給されるようになる。これにより、コンソール部１のオペレータはステレオ出力チャンネル部６１からの２系統のステレオ出力信号と、ミキシング出力チャンネル部６２からの４８チャンネルのミキシング出力信号と、マトリックス出力チャンネル部６３からの２４チャンネルのマトリックス出力信号をそれぞれモニタしながら、コンソール部のパネル操作子を操作してミキシング制御することができるようになる。
【００４６】
この場合、コンソール部１が観客席やモニタ室に設置されており、ステージと大きく離れている場合は、コンソール部１を操作するオペレータにステージ・スピーカ１０２から放音された音が届くまでに時間遅延が生じるようになる。しかし、オペレータがモニタしているモニタ信号は通信路Ｌ２を介して伝送されるため、時間遅延することなくオペレータに届くようになる。オペレータは、観客席の聴衆が聴くステージ・スピーカ１０２からの音を確認しながらミキシングを制御するようにコンソール部１を操作するのであるが、ミキシング操作した結果を反映した音は例えばモニタ・スピーカ１０１から流されるモニタ音として確認することができる。すると、ステージ・スピーカ１０２からの音と、モニタ・スピーカ１０１から流されるモニタ音との間に時間遅延が生じていると、オペレータにとって非常に聴きにくいことになる。そこで、ディレイ回路７２においてモニタ信号を時間遅延することにより、両者の音の間に時間差が生じないようにすることができる。なお、ディレイ回路７２の遅延時間は、コンソール部１におけるパネル操作子により制御することができ、コンソール部１の設置される場所とステージとの距離に応じて、ディレイ回路７２の遅延時間をオペレータが制御できるようにされている。なお、コンサート等で使用中に遅延時間が変化する場合がある。例えば、複数のステージ・スピーカがあり使用中にステージ・スピーカを切り換えると、切換前後においてステージ・スピーカとコンソール部１間での距離の違いにより遅延時間が変化するようになる。このような場合に、本発明にかかるディジタル・ミキシングシステムではコンソール部１のパネルに、ディレイ回路７２の遅延時間を制御するための専用の摘みが設けられており、オペレータは状況に応じた遅延時間の変化に素早く対応することができるようになされている。
【００４７】
また、前述したコンソール部１のトークバック入力部６８から入力パッチ５５に入力されるオペレータからステージのスタッフへの連絡用のトークバック信号は、入力パッチ５５において入力チャンネル部５６のいずれかのチャンネルにパッチされる。そして、ミキシングバス５８およびミキシング出力チャンネル部６２を介して出力パッチ６４に供給されて、ＤＡユニットの１チャンネルにパッチされていずれかのステージ・スピーカ１０２から放音される。これにより、ステージのスタッフへオペレータから連絡することができる。
【００４８】
さらに、ステージのスタッフがマイクで喋ったコンソール部１のオペレータへ連絡する音声信号は入力ユニット５１から入力パッチ５５に入力され、専用チャンネル５４にパッチされる。そして、ゲート回路６６およびレベル検出器６７に供給される。レベル検出器６７は、入力された連絡用の音声信号のレベルが基準レベル以上か否かを検出しており、基準レベル以上と検出された際にゲート回路６６を開くと共に、バッファアンプ７３を制御してそのゲインを低減している。ゲート回路６６が開かれることにより、音声信号はゲート回路６６を通過してミキサ７４に供給されるようになる。また、バッファアンプ７３のゲインが低減されることから、バッファアンプ７３から出力されるモニタ信号のレベルが絞られるようになり、ミキサ７４から出力されるモニタ信号と連絡用の音声信号とをミキシングした音を、コンソール部１においてオペレータが聴いた際に、モニタ信号のレベルが絞られていることからモニタ音によりステージのスタッフからの音声がかき消されないようになる。これにより、確実にステージのスタッフからオペレータへ連絡することができる。なお、ゲート回路６６により基準レベルに達しない雑音等の信号は遮断されるため、ノイズや不要な音声の伝達を防止することができる。
【００４９】
次に、図５に示すエンジン部２における入力チャンネル部５６の入力モジュールおよびステレオ入力チャンネル部５７のステレオ入力モジュールの構成例を図６（ａ）に示す。
図６（ａ）に示すように、入力モジュールは、デエンファシス８０、ハイパスフィルタ（ＨＰＦ）８１、４バンドパラメトリックイコライザ（ＰＥＱ）８２、ノイズゲート（ＧＡＴＥ）８３、コンプレッサ（ＣＯＭＰ）８４、ディレイ（ＤＥＬＡＹ）８５、フェーダ８６を縦続接続して構成されている。デエンファシス８０は、入力されたディジタルオーディオ信号の高域成分を抑圧し、ＨＰＦ８１は不要な低域成分をカットしている。４バンドＰＥＱ８２は、入力されたディジタルオーディオ信号の周波数特性を調整するイコライザとされており、ＨＩ，ＭＩＤ ＨＩ，ＬＯＷ ＭＩＤ，ＬＯＷの４バンドの各バンド毎の周波数特性を可変できるようにされている。ＧＡＴＥ８３は、ノイズを遮断するノイズゲートであり、入力されたディジタルオーディオ信号のレベルが基準値以下となった際に、入力されたディジタルオーディオ信号のゲインを急激に低下させてノイズを遮断している。ＣＯＭＰ８４は、入力されたディジタルオーディオ信号のダイナミックレンジを狭くして、入力されたディジタルオーディオ信号が飽和することを防止している。ＤＥＬＡＹ８５は、音源とマイクとの距離補正等を行うように、入力されたディジタルオーディオ信号の時間遅延を行っている。ここで、デエンファシス８０の抑圧特性、４バンドＰＥＱ８２のイコライザ特性、ＧＡＴＥ８３の基準値、ＣＯＭＰ８４のコンプレス特性、ＤＥＬＡＹ８５の遅延特性等は、コンソール部１の操作子１７により変更制御可能とされている。フェーダ８６（電動フェーダ１６の一部）は、ミキシングバス５８への送り出しレベルを制御するレベル可変手段であり、電動型とされている。
【００５０】
次に、図５に示すエンジン部２におけるステレオ出力チャンネル部６１の出力モジュール、ミキシング出力チャンネル部６２の出力モジュールおよびマトリックス出力チャンネル部６３の出力モジュールの構成例を図６（ｂ）に示す。
図６（ｂ）に示すように、出力モジュールは、６バンドパラメトリックイコライザ（ＰＥＱ）８７、コンプレッサ（ＣＯＭＰ）８８、ディレイ（ＤＥＬＡＹ）８９、フェーダ９０を縦続接続して構成されている。６バンドＰＥＱ８７は、出力されるディジタルオーディオ信号の周波数特性を調整するイコライザとされており、ＨＩ，ＭＩＤ ＨＩ，ＭＩＤ，ＬＯＷ ＭＩＤ，ＬＯＷ，ＳＵＢ ＭＩＤの６バンドの各バンド毎に電気的特性を可変することができるようにされている。ＣＯＭＰ８８は、出力されるディジタルオーディオ信号のダイナミックレンジを狭くして、出力されるディジタルオーディオ信号が飽和することを防止している。ＤＥＬＡＹ８９は、スピーカの距離補正や定位の補正等を行うように、出力されるディジタルオーディオ信号の時間遅延を行っている。ここで、６バンドＰＥＱ８７のイコライザ特性、ＣＯＭＰ８８のコンプレス特性、ＤＥＬＡＹ８９の遅延特性等は、コンソール部１における操作子１７で変更制御可能とされている。フェーダ９０（電動フェーダ１６の一部）は、パワーアンプ等への出力レベルを制御するレベル可変手段であり、電動型とされている。
【００５１】
次に、ＭＩＤＩシーケンサ４４からＭＩＤＩ信号がエンジン部２に供給された際に実行されるＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＩＤＩ端子）のフローチャートを図７（ａ）に、エンジン部２がコンソール部１から制御信号を受信した際に実行される制御信号受信処理（コンソール部）のフローチャートを図７（ｂ）に示す。
これらのフローチャートの説明に先立って、本発明にかかるディジタル・ミキシングシステムのエンジン部２の動作モード（ＭＯＤＥ）について説明する。ディジタル・ミキシングシステムが正常に動作している通常状態では、コンソール部１がマスターとなり、コンソール部１によりエンジン部２は制御されるようになる。この場合のエンジン部２の動作モードが“１”（ＭＯＤＥ＝１）とされる。また、コンソール部１に障害が生じた場合や通信路Ｌ１，Ｌ２が切断された場合は、コンソール部１に接続されたコンピュータ（ＰＣ）４３あるいはエンジン部２に接続されたコンピュータ（ＰＣ）４６がマスターとなって、エンジン部２を制御するようになる。この場合のエンジン部２の動作モードが“２”（ＭＯＤＥ＝２）とされる。コンソール部１に障害が生じた場合や通信路Ｌ１，Ｌ２が切断された場合に、コンピュータがコンソール部１やエンジン部２に接続されていない場合は、エンジン部２は独立動作となる。この場合のエンジン部２の動作モードが“０”（ＭＯＤＥ＝０）とされる。
【００５２】
図７（ａ）（ｂ）に示すフローチャートは、コンソール部１がマスターとされてエンジン部２の動作モードがＭＯＤＥ＝１とされている通常状態のフローチャートである。
エンジン部２に備えられた制御信号入力端子であるＭＩＤＩ端子においてＭＩＤＩ信号が受信されると、図７（ａ）に示すＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＩＤＩ端子）が起動され、ステップＳ１にて受信したＭＩＤＩ信号がコンソール部１に送出される。そして、このＭＩＤＩ信号受信処理は終了する。
また、エンジン部２がコンソール部１からミキシング制御信号を受信すると、図７（ｂ）に示す制御信号受信処理（コンソール部）が起動され、ステップＳ１０にて受信したミキシング制御信号が接続されているＰＣ４６に送られて、ミキシング状態がＰＣ４６に通知される。次いで、ステップＳ１１にて受信したミキシング制御信号に従って信号処理部２５にパラメータが設定されてＤＳＰ他が制御される。そして、この制御信号受信処理は終了する。これにより、コンソール部１のミキシング操作に従って、エンジン部２においてミキシング処理が行われるようになる。
【００５３】
つぎに、エンジン部２の動作モードがＭＯＤＥ＝１とされている通常状態において、エンジン部２あるいは制御信号入力端子からＭＩＤＩ信号を受信した際にコンソール部１で実行されるＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＩＤＩ端子ｏｒエンジン部）のフローチャートを図８に示す。
図８において、上述したエンジン部２におけるＭＩＤＩ信号受信処理により送出されたＭＩＤＩ信号、あるいはコンソール部１に備えられた制御信号入力端子とされるＭＩＤＩ端子からＭＩＤＩ信号を受信すると、ＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＩＤＩ端子ｏｒエンジン部）が起動され、ステップＳ２０にて受信されたＭＩＤＩ信号の種類が判定される。ここで、ＭＩＤＩ信号がプログラムチェンジメッセージ（PrgCng）と判定されると、ステップＳ２１に進んでプログラムチェンジメッセージにおけるプログラムナンバーに応じたシーン番号が設定されるシーン番号選択イベント再生処理が行われる。このシーン番号選択イベント再生処理では、コンソール１に設けられているシーン番号を選択するパネル操作子が操作された場合と同様の処理が行われる。次いで、ステップＳ２２にて設定されたシーン番号の設定データがシーンメモリから読み出され、その設定データに応じてコンソール部１のワークエリアが更新され、対応するミキシング制御信号が生成されてエンジン部２に送出されると共に、ワークエリアの内容に応じてコンソール部１のパネル上の電動フェーダ１６の位置、操作子１７の位置、表示器１５の表示状態等が更新されるシーン切換イベント処理が行われる。そして、このＭＩＤＩ信号受信処理は終了する。なお、エンジン部２が送出されたミキシング制御信号を受信すると、図７（ｂ）に示す制御信号受信処理が実行されて、プログラムナンバーに応じたシーンに切り換えられるミキシング処理が行われるようになる。
【００５４】
また、ＭＩＤＩ信号がノートオンメッセージ（NoteOn）と判定されると、ステップＳ２３に進んでノートオンメッセージのノートナンバに対応したチャンネルのモジュールにおける電動フェーダの位置が、そのノートオンメッセージにおけるベロシティの値に応じて移動されるようになる。次いで、ステップＳ２４にて、該ノートオンメッセージにおけるベロシティの値ないし移動された該電動フェーダの位置に対応したミキシング制御信号が生成されてエンジン部２に送出されるフェーダ操作イベント処理が行われる。そして、このＭＩＤＩ信号受信処理は終了する。
さらに、ＭＩＤＩ信号がその他のメッセージ（Other）と判定されると、ステップＳ２５に進んで受信した該その他のメッセージに対応したその他処理が行われる。そして、このＭＩＤＩ信号受信処理は終了する。
【００５５】
なお、ＭＯＤＥ＝１の状態において、コンピュータ４３あるいはコンピュータ４６からコンソール部１あるいはエンジン部２に対して制御信号を出力することが可能である。このとき、コンピュータ４３からの制御信号は直接コンソール部１に対して入力され、コンピュータ４６からの制御信号はエンジン部２からコンソール部１に対して転送され、コンソール部１におけるＣＰＵ１１にて解釈される。ＣＰＵ１１は、コンピュータ４３あるいはコンピュータ４６が出力した制御信号に応じてコンソール部１を制御するとともに、エンジン部２に対して当該制御された状態に対応するミキシング制御信号を送信する。また、その制御信号によるミキシング状態等の制御内容はコンピュータ４３あるいはコンピュータ４６の表示画面上に表示される。これにより、コンピュータ４３あるいはコンピュータ４６が制御信号を出力した場合であっても、必ずマスタとされるコンソール部１においてミキシング制御信号が生成されることとなり、ミキシング制御状態の一貫性を保つことができるようになる。
【００５６】
次に、コンソール部１に障害が発生してコンソール部１に接続されているコンピュータ４３、あるいはエンジン部２に接続されているコンピュータ４６がマスターとされている場合（ＭＯＤＥ＝２）に、エンジン部２がＭＩＤＩ信号を受信した場合に実行されるＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＩＤＩ端子）のフローチャートを図９（ａ）に、エンジン部２が制御信号を受信した場合に実行される制御信号受信処理（ＰＣ）のフローチャートを図９（ｂ）に示す。
ＭＯＤＥ＝２とされている場合に、エンジン部２に備えられた制御信号入力端子であるＭＩＤＩ端子においてＭＩＤＩ信号が受信されると、図９（ａ）に示すＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＩＤＩ端子）が起動され、ステップＳ３０にて受信したＭＩＤＩ信号がマスターとされているコンソール部１に接続されているコンピュータ４３あるいはエンジン部２に接続されているコンピュータ４６に送出される。そして、このＭＩＤＩ信号受信処理は終了する。
また、ＭＯＤＥ＝２とされている場合に、エンジン部２がコンピュータ４３あるいはコンピュータ４６からミキシング制御信号を受信すると、図９（ｂ）に示す制御信号受信処理（ＰＣ）が起動され、ステップＳ４０にて受信したミキシング制御信号に従って信号処理部２５にパラメータが設定されて、信号処理部２５におけるＤＳＰ他が制御される。これにより、マスターとされているコンピュータ４３あるいはコンピュータ４６におけるミキシング操作に従って、エンジン部２においてミキシング処理が行われるようになる。
【００５７】
つぎに、コンピュータ４３あるいはコンピュータ４６がマスターとされている場合（ＭＯＤＥ＝２）に、マスターとされているコンピュータ４３あるいはコンピュータ４６が、エンジン部２あるいは制御信号入力端子からＭＩＤＩ信号を受信した際に実行されるＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＩＤＩ端子ｏｒエンジン部）のフローチャートを図１０に示す。
上述したＭＯＤＥ＝２とされた場合に、マスターとされているコンピュータ４３あるいはコンピュータ４６が、エンジン部２におけるＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＩＤＩ端子）により送出されたＭＩＤＩ信号、あるいはコンソール部１に備えられた制御信号入力端子とされるＭＩＤＩ端子からＭＩＤＩ信号を受信すると、図１０に示すＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＩＤＩ端子ｏｒエンジン部）が起動され、ステップＳ５０にて受信されたＭＩＤＩ信号の種類が判定される。ここで、ＭＩＤＩ信号がプログラムチェンジメッセージ（PrgCng）と判定されると、ステップＳ５１に進んでプログラムチェンジメッセージにおけるプログラムナンバーに応じたシーン番号が設定されるシーン番号選択イベント再生処理が行われる。このシーン番号選択イベント再生処理では、コンソール１に設けられているシーン番号を選択するパネル操作子が操作された場合と同様の処理が行われる。次いで、ステップＳ５２にて設定されたシーン番号の設定データがシーンメモリから読み出され、その設定データに応じたミキシング制御信号が生成されてエンジン部２に送出されるシーン切換イベント処理が行われる。そして、このＭＩＤＩ信号受信処理は終了する。なお、エンジン部２が送出されたミキシング制御信号を受信すると、図９（ｂ）に示す制御信号受信処理が実行されて、プログラムナンバーに応じたシーンに切り換えられるミキシング処理が行われるようになる。
【００５８】
また、ＭＩＤＩ信号がノートオンメッセージ（NoteOn）と判定されると、ステップＳ５３に進んでノートオンメッセージのノートナンバとベロシティの値に応じてマスターとされているコンピュータ４３あるいはコンピュータ４６における表示部に表示されている該ノートナンバで指定されたチャンネルのフェーダが、該ベロシティの値に応じて移動表示されるフェーダ操作イベント再生処理が行われるようになる。次いで、ステップＳ５４にて該チャンネルのレベルを該フェーダの位置に応じて制御するミキシング制御信号が生成されてエンジン部２に送出されるフェーダ操作イベント処理が行われる。そして、このＭＩＤＩ信号受信処理は終了する。
さらに、ＭＩＤＩ信号がその他のメッセージ（Other）と判定されると、ステップＳ５５に進んで受信した該その他のメッセージに対応したその他処理が行われる。そして、このＭＩＤＩ信号受信処理は終了する。
なお、ＭＯＤＥ＝２の場合にマスターとなっているコンピュータでは、ミキシング制御プログラムが起動されて実行されている。
【００５９】
次に、エンジン部２およびコンソール部１において実行されるタイムコード受信処理のフローチャートを図１１（ａ）（ｂ）に示す。ただし、コンソール部１がマスターとされたＭＯＤＥ＝１とされている通常状態のタイムコード受信処理とされている。
エンジン部２におけるタイムコード端子において、ＨＤＲ４５等からタイムコードが受信されると、図１１（ａ）に示すタイムコード受信処理（ＴＣ端子）が起動され、ステップＳ６０にて受信したタイムコードがコンソール部１に送出される。そして、このタイムコード受信処理は終了する。
【００６０】
また、図１１（ａ）に示すタイムコード受信処理によりエンジン部２から送出されたタイムコードがコンソール部１において受信された場合、あるいは、コンソール部１におけるタイムコード端子において、ＨＤＲ４２等からタイムコードが受信されると、図１１（ｂ）に示すタイムコード受信処理（ＴＣ端子ｏｒエンジン部）が起動され、ステップＳ７０にてＨＤＲ４２等から読み出されたミキシングデータ（タイムスタンプの付与されたコンソール部１の操作イベントデータのストリーム）に基づいてミキシング処理を自動動作させているか否かが判定される。ここで、自動動作中と判定されると、ステップＳ７１に進んで受信されたタイムコードの示す時刻に対応したタイムスタンプの付与された操作イベントデータがあるか否かが判定される。次いで、ステップＳ７２ではそのタイミングの操作イベントデータがあると判定された場合にステップＳ７３に分岐し、ステップＳ７３では当該操作イベントデータに応じたコンソール部１の操作イベントを再生するイベント再生が行われる。そして、再生された操作イベントに応じてコンソール部１の状態が変更され、対応するミキシング制御信号がエンジン部２へ送出される。これにより、ＨＤＲ４２等から読み出されたミキシングデータに基づいて、そのタイムコードに同期したミキシング処理を自動動作させることができる。また、タイムコードの示す時刻に操作イベントデータがないと判定された場合は、タイムコード受信処理は終了する。さらに、ステップＳ７０にて自動動作中でないと判定された場合は、タイムコードに基づくミキシング処理を行う必要がないことから、タイムコード受信処理は終了するようになる。
【００６１】
次に、エンジン部２の動作モードの設定処理について説明するが、本発明のディジタル・ミキシングシステムにおいて電源を投入した初期設定時には、コンソール部１がエンジン部２に接続されているか否かが判定されて、接続されていればエンジン部２の動作モードがＭＯＤＥ＝１に設定される。また、コンソール部１がエンジン部２に接続されておらず、コンピュータがコンソール部１あるいはエンジン部２に接続されていると判定された場合は、エンジン部２の動作モードがＭＯＤＥ＝２に設定される。さらに、コンソール部１がエンジン部２に接続されておらず、コンピュータがコンソール部１およびエンジン部２に接続されていないと判定された場合は、エンジン部２の動作モードがＭＯＤＥ＝０に設定される。エンジン部２の動作モードがＭＯＤＥ＝０に設定された場合は、全てのフェーダが限界まで絞られ、さらに全てのエフェクトがオフとされて、不要な音が出力されないようにされる。
【００６２】
エンジン部２の動作モードは、そのときのディジタル・ミキシングシステムの状態により決定されるため、エンジン部２およびコンソール部１においてはタイマ割込により動作モードを設定する処理が行われて、適切な動作モードとなるようにされている。この場合、エンジン部２においては通信路Ｌ１，Ｌ２が接続されているか確認する図１２に示すフローチャートの通信路確認処理（タイマ）が行われ、コンソール部１においてはコンソール部１の動作を確認する図１３に示すフローチャートの動作確認処理（タイマ）が行われる。以下にその処理の説明を行う。
【００６３】
エンジン部２において行われる通信路確認処理（タイマ）は、エンジン部２がコンソール部１により制御されている通常状態（ＭＯＤＥ＝１）において実行される。ここで、エンジン部２においてタイマ割込が発生すると、図１２に示す通信路確認処理（タイマ）が起動され、ステップＳ８０にて所定時間内において通信路Ｌ１，Ｌ２が接続されているか否か確認される。通信路の接続の有無は、ステップＳ８１で判定され、通信路があり正常に接続されている場合はそのまま通信路確認処理は終了する。そして、通信路が接続されていないとステップＳ８１で判定されると、ステップＳ８２に分岐してコンピュータ４６がエンジン部２に接続されているか否かが判定される。ここで、コンピュータ４６がエンジン部２に接続されていると判定された場合は、ステップＳ８３にてエンジン部２の動作モードがＭＯＤＥ＝２に設定され、コンピュータ４６がマスターとなったことがコンピュータ４６に通知される。また、ステップＳ８２にてコンピュータ４６がエンジン部２に接続されていないと判断された場合は、ステップＳ８４に分岐してエンジン部２の動作モードがＭＯＤＥ＝０に設定される。この場合は、全てのフェーダが限界まで絞られ、さらに全てのエフェクトがオフとされて、不要な音が出力されないようにされる。なお、ステップＳ８３あるいはステップＳ８４の処理が終了すると、通信路確認処理は終了する。
【００６４】
コンソール部１において行われる動作確認処理（タイマ）は、エンジン部２がコンソール部１により制御されている通常状態（ＭＯＤＥ＝１）において実行される。コンソール部１は、例えば電動フェーダ１６やパネル操作子１７をはじめとする種々のハードウェアおよびＣＰＵ１１において実行されているソフトウェアプログラムの異常出力あるいは予期しない無応答等があった場合など、コンソール部１を構成する各種デバイスおよびプログラムが異常動作しているか否かを常時監視している。ここで、コンソール部１においてタイマ割込が発生すると、図１３に示す動作確認処理（タイマ）が起動され、ステップＳ９０にてコンソール部１のＣＰＵ１１がタイマ割込周期の期間内において検出した異常の有無を確認する。所定時間内において異常が検出されない場合は、ステップＳ９１にてＮＯと判定されてそのまま動作確認処理は終了する。
【００６５】
そして、異常が検出された場合はステップＳ９１においてＹＥＳと判定されて、ステップＳ９２に分岐してコンピュータ４３がコンソール部１に接続されているか否かが判定される。ここで、コンピュータ４３がコンソール部１に接続されていると判定された場合は、ステップＳ９３にてエンジン部２の動作モードがＭＯＤＥ＝２に設定され、コンピュータ４３がマスターとなったことがコンピュータ４３およびエンジン部２に通知される。また、ステップＳ９２にてコンピュータ４３がコンソール部１に接続されていないと判断された場合は、ステップＳ９４に分岐してエンジン部２の動作モードがＭＯＤＥ＝０に設定される。この場合は、全てのフェーダが限界まで絞られ、さらに全てのエフェクトがオフとされて、不要な音が出力されないようにされる。なお、ステップＳ９３あるいはステップＳ９４の処理が終了すると、動作確認処理は終了する。さらに、コンソール部１はＣＰＵ１１あるいは通信インタフェース１４ｃ自体に異常が発生した場合に備え、ハードウェアとしてフェイルセーフ機能を有する。例えば、通信インタフェース１４ｃとコンピュータ接続インタフェース１４ｄとは、電子スイッチなどで物理的に接続可能となっており、ＣＰＵ１１はこれらインタフェース間の接続がＭＯＤＥ＝１の状態となるように上記動作確認処理の終了時に結線の更新を行い、ＣＰＵ１１に異常が発生しＭＯＤＥ＝１状態の更新がなされない場合は、ＭＯＤＥ＝２の状態となるように自動的に結線が切り替えられる。また通信インタフェース１４ｃ自体に異常が発生した場合は、コンピュータ接続インタフェース１４ｄが通信路Ｌ１に直接接続するよう自動的に結線が切り替えられる。
【００６６】
なお、ＭＯＤＥ＝０とＭＯＤＥ＝２の場合も、ＭＯＤＥ＝１の場合と同様にエンジン部２やコンソール部１の状態が常時チェックされており、その結果に応じて自動的にＭＯＤＥが変更されるようになされている。具体的に述べると、ＭＯＤＥ＝０で動作中のエンジン部２が、該エンジン部２に正常に動作しているコンソール部１が接続されたことを検出した場合には、エンジン部２およびコンソール部１をＭＯＤＥ＝１に設定する。また、ＭＯＤＥ＝０で動作中のエンジン部２が、該エンジン部２に正常に動作しているコンピュータ４６が接続されたことを検出した場合には、エンジン部２およびコンピュータ４６をＭＯＤＥ＝２に設定する。さらに、ＭＯＤＥ＝２で動作中のエンジン部２が、該エンジン部２に正常に動作しているコンソール部１が接続されたことを検出した場合には、エンジン部２、コンソール部１およびコンピュータ４６をＭＯＤＥ＝１に設定する。
【００６７】
以上の説明では、コンソール部１とエンジン部２とを接続している２本の通信路Ｌ１，Ｌ２に障害が発生した際、あるいは、コンソール部１に障害が発生した際に、エンジン部２に用意されたコンピュータ接続インタフェースにコンピュータ４６を接続することにより、エンジン部２におけるミキシング処理を制御できると説明した。しかし、コンピュータ４６によるエンジン部２におけるミキシング処理の制御は、エンジン部２のコンピュータ接続インタフェースにコンピュータ４６を接続するだけで行うことができることから、コンソール部１や通信路Ｌ１，Ｌ２を用意することなくエンジン部２とコンピュータ４６を用意するだけで簡易なディジタル・ミキシングシステムを構築することができることになる。従って、コンピュータ４６によるエンジン部２におけるミキシング処理の制御は、コンソール部１や通信路Ｌ１，Ｌ２の障害時に限っておこなわれるものではなく、エンジン部２とコンピュータ４６だけを用意して簡易に構築したディジタル・ミキシングシステムにおいても行われるものである。
【００６８】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので、エンジン部に入力された制御信号は、通信路を介してコンソール部に送られるようになる。このため、コンソール部に制御信号が入力されても、エンジン部に制御信号が入力されても、いずれに入力された制御信号でもコンソール部がその制御信号に基づくミキシング制御信号を出力するようになる。これにより、エンジン部とコンソール部とにそれぞれ入力される制御信号に従って、一貫性を保持してエンジン部とコンソール部とがミキシングに関連する動作を行うようになる。
また、コンソール部にコンピュータ接続インタフェースを設けると共に、エンジン部にコンピュータ接続インタフェースを設けるようにすると、コンピュータ接続インタフェースに接続されたコンピュータによりミキシング制御プログラムを実行することにより、表示された多数のパネル操作子を画面上で操作することにより、エンジン部におけるミキシング処理をリモートコントロールすることができるようになる。これにより、通信路が切断された場合は、エンジン部のコンピュータ接続インタフェースに接続されたコンピュータにより、エンジン部のミキシング処理を制御することができるようになる。また、コンソール部に障害が発生した場合は、コンソール部のコンピュータ接続インタフェースに接続されたコンピュータにより、通信路を介してエンジン部のミキシング処理を制御することができるようになる。
【００６９】
さらに、コンソール部あるいはエンジン部のコンピュータ接続インタフェースに接続されたコンピュータがバージョンアッププログラムを実行した際に、コンソール部とエンジン部とにおけるそれぞれの不揮発性メモリに格納されている動作ソフトウェアが書き換えられるようになされている。これにより、外部接続されたコンピュータによりバージョンアッププログラムを実行するだけで、コンソール部とエンジン部との動作ソフトウェアを統一的にバージョンアップすることができるようになる。また、入力ユニットや出力ユニットが設けられている場合は、入力ユニットおよび出力ユニットの動作ソフトウェアも同時にバージョンアップされ、ディジタル・ミキシングシステムにおける動作ソフトウェアを統一的にバージョンアップすることができる。
なお、バージョンアップするに際して既存の動作ソフトウェアのバージョンをチェックし、バージョンアップするとバージョンが新しくなる場合にだけバージョンアップするようにしてもよい。
【００７０】
さらにまた、ステージ・スピーカからの放音が、コンソール部のオペレータに届くに要する時間だけモニタ信号を遅延するようにしたので、ステージ・スピーカから放音された音とモニタ・スピーカから放音された音とが、ほぼ同時にオペレータに届くようになる。これにより、オペレータはステージ・スピーカから放音される音を調整するミキシング操作を、モニタ・スピーカから放音される調整段階のモニタ音と聴き較べながらミキシング操作することができるようになる。さらにまた、コンソール部とステージ間の連絡を行うための専用信号系列を備えるようにしたので、入力チャンネルのリソースが低減されることを極力防止することができる。さらに、この専用信号系列上に出力する音声レベルが一定レベルを超えた際に、専用信号系列に音声を出力すると共に、モニタ・スピーカから放音されるモニタ音のレベルを絞るようにしたので、モニタ音により連絡用の音声がかき消されるおそれを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施の形態のディジタル・ミキシングシステムをコンサートホールに設置した際の概略構成を示すブロック図である。
【図２】 本発明の実施の形態のディジタル・ミキシングシステムをコンサートホールに設置した状態を示す図である。
【図３】 本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムのコンソール部の構成を示すブロック図である。
【図４】 本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムのエンジン部の構成を示すブロック図である。
【図５】 本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムにおけるエンジン部の等価的なハードウェア構成を示す図である。
【図６】 本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムにおけるエンジン部の入力モジュールおよび出力モジュールの構成を示す図である。
【図７】 本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムにおいて、ＭＩＤＩ信号がエンジン部に供給された際に実行されるＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＯＤＥ＝１）と、エンジン部が制御信号を受信した際に実行される制御信号受信処理（ＭＯＤＥ＝１）のフローチャートである。
【図８】 本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムにおいて、コンソール部がＭＩＤＩ信号を受信した際に実行するＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＯＤＥ＝１）のフローチャートである。
【図９】 本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムにおいて、ＭＩＤＩ信号がエンジン部に供給された際に実行されるＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＯＤＥ＝２）と、コンピュータが制御信号を受信した際に実行される制御信号受信処理（ＭＯＤＥ＝２）のフローチャートである。
【図１０】 本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムにおいて、コンピュータがＭＩＤＩ信号を受信した際に実行するＭＩＤＩ信号受信処理（ＭＯＤＥ＝２）のフローチャートである。
【図１１】 本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムにおいて、エンジン部およびコンソール部がタイムコードを受信した際に実行するタイムコード受信処理（ＭＯＤＥ＝１）のフローチャートである。
【図１２】 本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムにおいて、エンジン部が実行する通信路確認処理のフローチャートである。
【図１３】 本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムにおいて、コンソール部が実行する動作確認処理のフローチャートである。
【図１４】 本発明の実施の形態にかかるディジタル・ミキシングシステムにおいて、バージョンアップする際の動作フローを示す図である。
【符号の説明】
１ コンソール部、２ エンジン部、１１ ＣＰＵ、１２ フラッシュメモリ、１３ ＲＡＭ、１４ａ 波形データインタフェース、１４ｂ データインタフェース、１４ｃ 通信インタフェース、１４ｄ コンピュータ接続インタフェース、１４ｅ その他のインタフェース、１５ 表示器、１６ 電動フェーダ、１７パネル操作子、１８ バス、２１ ＣＰＵ、２２ フラッシュメモリ、２３ ＲＡＭ、２４ａ 通信インタフェース、２４ｂ データインタフェース、２４ｃ第２のデータインタフェース、２４ｄ 第２の通信インタフェース、２４ｅ コンピュータ接続インタフェース、２４ｆ その他のインタフェース、２５ 信号処理部、２６ バス、３１ ＡＤユニット、３２ ＤＩＯユニット、３３ ＤＡユニット、４１ ＭＩＤＩシーケンサ、４２ ＨＤＲ、４３ コンピュータ、４４ ＭＩＤＩシーケンサ、４５ ＨＤＲ、４６ コンピュータ、５１ 入力ユニット、５２ 内蔵エフェクタ、５３ 内蔵イコライザ、５４ 専用チャンネル、５５ 入力パッチ、５６ 入力チャンネル部、５７ ステレオ入力チャンネル部、５８ ミキシングバス、５９ ステレオバス、６０ キュー信号バス、６１ステレオ出力チャンネル部、６２ ミキシング出力チャンネル部、６３ マトリックス出力チャンネル部、６４ 出力パッチ、６５ 出力ユニット、６６ ゲート回路、６７ レベル検出器、６８ トークバック入力部、６９ パネル入力部、７０ モニタ用セレクタ、７１ モニタ用ミキサ、７２ ディレイ回路、７３ バッファアンプ、７４ ミキサ、７５ モニタ用ＤＡ変換部、８０ デエンファシス、８１ ＨＰＦ、８２ ４バンドＰＥＱ、８３ ＧＡＴＥ、８４ ＣＯＭＰ、８５ ＤＥＬＡＹ、８６ フェーダ、８７ ６バンドＰＥＱ、８８ ＣＯＭＰ、８９ ＤＥＬＡＹ、９０ フェーダ、１０１ モニタ・スピーカ、１０２ステージ・スピーカ、Ｌ１，Ｌ２ 通信路[0001]
[Technical field to which the invention belongs]
The present invention relates to a digital mixing system that has a plurality of input signal sequences and a plurality of output signal sequences, mixes the plurality of input signal sequences, and outputs the mixed signal to the plurality of output signal sequences.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, mixing consoles that adjust the level and frequency characteristics of audio signals output from a large number of microphones or electric / electronic musical instruments, mix them, and send them to a power amplifier in several mixing groups are known. . The operator who operates the mixing console seems to represent the performance most appropriately by operating the various panel controls provided on the mixing console for the volume and tone of each audio signal of instrument sounds and singing. It is adjusted to the state that can be. The mixing console includes a plurality of microphone / line input channels as input signal sequences, and the input signal sequences are programmed and mixed, and output to a plurality of output channels that are output signal sequences. The signal of each input channel in the input signal series is generally amplified by a head amplifier and output to a mixing processing unit. Then, frequency characteristics and levels are adjusted in the mixing processing unit, and mixing is performed in the programmed combination. Next, the output fader is set to an arbitrary output level and output to one of the output channels.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Such a mixing console is used in a theater or a concert hall, or as a recording studio device for creating a music source for recording on a compact disc (CD) or the like. For example, in a mixing console in a concert hall, a large number of microphones are installed on the stage, and musical instrument sounds and sung singing sounds are input through the microphones. The mixing console adjusts the level and frequency characteristics of a large number of input microphone / line signals, mixes in a desired combination, adjusts the level of the mixing output, and outputs it to the power amplifier that drives the speaker. Yes.
[0004]
Since a large number of microphone / line signals are input to such a mixing console via cables, a large number of cables are connected to the mixing console. By the way, in a concert hall, a mixing console may be installed near the stage, but it is generally installed in a spectator seat away from the stage because the mixing operation is performed while confirming the sound heard by the audience. It is installed in a mixer room located behind the seat. For this reason, the length of the cable for inputting the microphone / line signal to the mixing console becomes long and the installation work becomes complicated, and much work time is required. Furthermore, it becomes more susceptible to noise as the cable routing distance increases.
[0005]
In order to solve this problem, the microphone / line signal is input and the engine unit that performs the mixing process is separated from the console unit that performs the mixing operation, and the engine unit and the console unit are separated from each other. There has been proposed a mixing system that is connected via a communication path. In this mixing system, the engine unit for performing the mixing process can be installed in the vicinity of the stage, and the mixing operation can be performed while the console unit is installed in the audience seat and the sound heard by the audience is confirmed. In addition, since the microphone / line signal is input to the engine unit to be mixed, the cable laying operation is facilitated and the length of the cable is shortened, so that noise can be increased.
[0006]
However, although the engine unit and the console unit are provided with calculation means for controlling the respective operations, the engine unit and the console unit of the mixing system are separated from each other, and the system can be flexibly changed. Therefore, there has been a problem that the version of the operating software cannot be unified in each arithmetic means.
[0007]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a digital mixing system that can uniformly upgrade the operating software in a system in which an engine unit and a console unit are connected via a communication path.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
Achieve the above objective In order to The digital mixing system is a digital mixing system having a plurality of input signal sequences and a plurality of output signal sequences, and mixing the plurality of input signal sequences and outputting the plurality of input signal sequences to the plurality of output signal sequences. A console unit for inputting a parameter related to the mixing process, a communication interface connectable to a communication path, and outputting at least a mixing control signal corresponding to the operation of the panel operator; Based on the mixing control signal supplied from the console unit, processing means for performing mixing processing for mixing input signals from the plurality of input signal sequences and outputting the signals to the plurality of output signal sequences, a computer connection interface, Engine unit having a communication interface connectable to a communication path The communication interface of the console unit and the communication interface of the engine unit are connected to a communication path, and when a computer connected to the computer connection interface of the engine unit executes a version upgrade program, The upgrade process is activated in the console unit that has received the notification from the computer via the engine unit, and the console unit is stored in the respective nonvolatile memories in the console unit and the engine unit. The stored operation software is upgraded based on the operation software supplied from the computer executing the upgrade program.
[0010]
In the digital mixing system of the present invention, an input unit that inputs the input signal is connected to the engine unit, and an output unit that outputs outputs from the plurality of output signal sequences is connected to the engine unit. It is connected, and when the computer executes the version upgrade program, the console unit may also upgrade the operation software in the input unit and the output unit.
Furthermore, in the digital mixing system according to the present invention, when the console unit activates version upgrade processing, the version of the operation software is determined, and only the operation software to be upgraded is upgraded. Also good.
[0011]
Next, according to the present invention, which can achieve the above object. other The digital mixing system is a digital mixing system having a plurality of input signal sequences and a plurality of output signal sequences, and mixing the plurality of input signal sequences and outputting the plurality of input signal sequences to the plurality of output signal sequences. A console unit including a plurality of panel operators for inputting parameters relating to the mixing process, a first control unit for outputting a mixing control signal in accordance with the operation of the panel operator, and connected to the console unit, Processing means for performing mixing processing for mixing input signals from a plurality of input signal sequences and outputting the signals to the plurality of output signal sequences, and controlling the mixing processing based on the mixing control signal supplied from the console unit An engine unit comprising: a second control unit configured to connect to the engine unit; Input means for inputting the input signal and outputting the input signal to the engine unit; and third means for controlling the input unit based on the mixing control signal input from the console unit via the engine unit. An input unit including a control unit; an output unit connected to the engine unit; an output signal output from the engine unit is input; and the output unit outputs the output signal to an external device; and the engine unit is connected to the console unit. An output unit including a fourth control unit that controls the output unit based on the mixing control signal input via the computer, and a computer is connected to the console unit or the engine unit. By executing an upgrade program in the computer, the engine directly or from the engine The upgrade process is started in the console unit that receives the notification via the console unit, the console unit includes a first control unit of the console unit, a second control unit of the engine unit, a third control unit of the input unit, Each stored operation is checked based on operation software supplied from a computer executing the upgrade program by checking the version of operation software of all the control means of the fourth control means of the output unit. Software upgrades can be performed at once.
[0012]
In addition, the above-mentioned present invention other In the digital mixing system, the upgrade process activated in the console unit includes a detection process of detecting a version of operation software of each control unit of the console unit, the engine unit, the input unit, and the output unit; A comparison process for comparing the version of the control software for upgrading each control means in the version upgrade program executed in the computer with the detected version of the operation software for each control means, and a comparison in the comparison process As a result, there is provided a sending process of sending the upgrade operation software corresponding to the control means to the control means determined that the upgrade operation software is newer. Sent by the control means create software, it may be provided with an update function for updating by the sent operation software operation software of the control unit.
[0013]
According to the present invention as described above, when the computer connected to the computer connection interface of the console unit or the engine unit executes the upgrade program, it is stored in the respective nonvolatile memories in the console unit and the engine unit. The operating software is rewritten. As a result, the operation software of the console unit and the engine unit can be upgraded uniformly by simply executing the upgrade program with an externally connected computer. In the case where an input unit and an output unit are provided, the operation software of the input unit and the output unit is simultaneously upgraded, and the operation software in the digital mixing system can be upgraded uniformly.
In addition, when upgrading, the version of the existing operation software may be checked, and the version may be upgraded only when the version is updated.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1 and 2 show a schematic configuration when the digital mixing system according to the embodiment of the present invention is installed in a concert hall.
As shown in FIGS. 1 and 2, the digital mixing system according to the embodiment of the present invention is separated into a console unit 1 and an engine unit 2. The console unit 1 is installed in the spectator seat or the mixer room at the back of the spectator seat so that the operator can mix the faders and controls on the console panel while listening to the sound heard by the spectator. The unit 2 is installed on the stage and in the vicinity thereof so that the input / output cable can be easily routed. The engine unit 2 is connected to a plurality of units 31, 32, and 33 that input and output analog audio signals and digital audio signals. In this unit, an analog signal input AD unit 31 that converts an analog input signal into a digital signal and supplies it to the engine unit 2, a DIO unit 32 that inputs and outputs digital audio signals, and an output from the engine unit 2 An analog signal output DA unit 33 for converting a digital audio signal into an analog audio signal and outputting the analog audio signal is prepared.
[0015]
In addition, the console unit 1 and the engine unit 2 that are arranged separately are connected by two communication paths L1 and L2. A digital audio signal and a mixing control signal are transmitted to each other via the communication paths L1 and L2. Although serial transmission is performed between the console unit 1 and the engine unit 2, this standard is a serial interface standard such as RS-422, Ethernet, IEEE 1394, USB (Universal Serial Bus), or the like.
[0016]
In the digital mixing system in which the console unit 1 and the engine unit 2 according to the embodiment of the present invention are separated, an analog audio signal input from the microphone / line is converted into a digital audio signal by the AD unit 31 and the engine. Part 2 is input. Further, the digital audio signal input to the DIO unit 32 is input to the engine unit 2 as it is. An operator operating the digital mixing system is located in the console unit 1, and the console unit 1 is provided with the volume and tone of the audio signal of the instrument sound or singing sound input from the AD unit 31 or the DIO unit 32. By operating the various panel controls, the mixing operation is performed so that the performance seems to be most appropriate. In this mixing operation, the frequency characteristics for each of the multiple input channels output to the mixing bus, the adjustment of the send level to the mixing bus, the program of the input channel mixed in the mixing bus, and the frequency of the output channel output from the mixing bus The characteristics and output level are adjusted.
[0017]
When a number of panel controls provided in the console unit 1 are operated, a mixing control signal corresponding to the mixing operation is sent from the console unit 1 and supplied to the engine unit 2 via the communication path L1. In the engine unit 2, a mixing process based on the mixing control signal is performed, and the mixed digital audio signal is converted into an analog audio signal by the DA unit 33 and output. Alternatively, it is output from the DIO unit 32 as a digital audio signal. The output analog audio signal is sent to the power amplifier and emitted from the stage speaker 102.
The console unit 1 is provided with a monitor / speaker 101 so that the operator can perform a mixing operation while listening to the monitor sound flowing from the monitor / speaker 101. In this case, the sound in the mixing process can be monitored by selecting the sound output from the mixing bus or the sound of the output channel.
[0018]
In such a digital mixing system of the present invention, the AD unit 31 has an AD card in which a four-channel analog-digital converter (AD) is built, or a head amplifier (microphone amplifier) for two channels and an analog. A total of up to 8 MAD cards with built-in digital converters (AD) can be installed, and the AD unit 31 supports up to 32 channels of microphone / line (analog) input. The AD unit 31 includes a CPU (Central Processing Unit). The DIO unit 32 can be equipped with up to 8 digital I / O cards with 8 inputs / 8 outputs, and supports 64 channels of digital input / output. The DIO unit 32 also includes a CPU. Furthermore, the DA unit 33 can be equipped with up to 8 DA cards containing a 4-channel digital-analog converter (DA). The DA unit 33 supports up to 32 channels of analog output. Yes. The DA unit 33 also includes a CPU.
[0019]
The engine unit 2 is capable of digital input of, for example, a maximum of 320 channels. The AD unit 31 and the DIO unit 32 are combined to a maximum of 10 units (however, each unit has 32 channels, and one DIO unit 32 is It has two connection lines and is equivalent to 2 units). The engine unit 2 is capable of digital output of a maximum of 192 channels. The DA unit 33 and the DIO unit 32 are combined to a maximum of 6 units (however, each unit has 32 channels, and one DIO unit 32 is It has two connection lines and is equivalent to 2 units). However, the digital mixing system of the present invention is not limited to the above numerical values, and can have various numbers of inputs and outputs.
[0020]
In addition, a MIDI signal can be supplied from the MIDI sequencer (MIDISEQ) 41 connected to the control signal input terminal to the console unit 1 installed in the spectator seat. By the MIDI message received at the control signal input terminal, The mixing operation can be controlled. For example, when a program change message is received from the MIDI sequencer 41 at the control signal input terminal, a scene corresponding to the program number is read from the scene memory, and the console unit 1 automatically performs a mixing operation corresponding to the scene. To be done. A scene is a content of a mixing operation suitable for the scene, and a preset scene and a user scene set by the user can be stored in the scene memory. When the note-on message is supplied from the MIDI sequencer 41 to the control signal input terminal, the fader of the designated channel is moved according to the velocity of the note-on message, and the level of the digital audio signal in the channel is controlled. It becomes like this.
[0021]
Furthermore, the time code terminal provided in the console unit 1 is supplied with the time code from the hard disk recorder (HDR) 42, and the mixing operation based on the mixing data read from the HDR 42 can be performed in synchronization with the time code. It has been made possible. In this case, the mixing control data based on the mixing operation is sent to the engine unit 2 to be mixed. As a result, the digital mixing system can automatically perform the mixing process based on the mixing data read from the HDR 42.
Furthermore, a computer connection interface is prepared for the console unit 1, and a computer 43 can be connected to the computer connection interface. The console unit 1 can be remotely controlled by executing a mixing control program in the computer 43.
[0022]
Next, a MIDI sequencer (MIDISEQ) 44 is connected to the control signal input terminal of the engine unit 2 installed at or near the stage, and the MIDI signal from the MIDI sequencer 44 is consoled as a control signal via the communication path L1. Has been transferred to part 1. Thus, for example, when a program change message is supplied from the MIDI sequencer 44 to the control signal input terminal of the engine unit 2, the console unit 1 reads the scene corresponding to the program number from the scene memory, and the console unit 1 The mixing operation corresponding to the scene is performed at. When the note-on message is supplied from the MIDI sequencer 44 to the control signal input terminal of the engine unit 2, the fader of the designated channel is moved in accordance with the velocity of the note-on message in the console unit 1, and the channel The level of the digital audio signal is controlled.
As described above, the mixing operation based on the MIDI signal is performed in the console unit 1 regardless of which MIDI signal is input to any of the control signal input terminals provided in the console unit 1 and the engine unit 2. Even if the control input terminal is used, it is possible to ensure a consistent mixing control operation.
[0023]
Further, when the time code from the HDR 45 is supplied to the time code terminal of the engine unit 2, the time code is transferred to the console unit 1. Thereby, in synchronization with the time code, the console unit 1 performs a mixing operation based on the mixing data read from the HDR 45 (the stream of operation event data of the console unit 1 to which the time stamp is given). That is, the digital mixing system can automatically perform the mixing process based on the mixing control data read from the HDR 45. Therefore, even if the time code is supplied from either the HDR 42 or the HDR 45, a consistent mixing control operation can be guaranteed.
Furthermore, a computer connection interface is also prepared in the engine unit 2, and a computer 46 can be connected to the computer connection interface. By executing the mixing control program in the computer 46, the mixing process of the engine unit 2 can be controlled.
[0024]
As described above, a computer connection interface is prepared for the console unit 1 and the engine unit 2, and a computer can be connected to the computer connection interface. Then, when the communication path L1 or the communication path L2 is disconnected for some reason and the engine unit 2 cannot be normally controlled from the console unit 1, a computer is connected to the computer connection interface prepared in the engine unit 2. By connecting 46 and executing the mixing control program, the computer 46 becomes a master and can control the mixing process in the engine unit 2. In this case, the console 46 screen on which a number of panel controls are arranged is displayed on the display unit of the computer 46, and an actual panel operation is performed by selecting the panel controls on the screen and operating a mouse or the like. The mixing operation similar to the operation of the child can be performed.
[0025]
Further, when a failure occurs in the console unit 1 and the engine unit 2 cannot be normally controlled from the console unit 1, the computer 43 is connected to the computer connection interface prepared in the console unit 1. By executing the mixing control program, the computer 43 becomes a master and can control the mixing process in the engine unit 2. In this case as well, the screen of the console table on which a number of panel controls are arranged is displayed on the display unit of the computer 43. By selecting the panel controls on the screen and operating the mouse or the like, the actual panel is displayed. The mixing operation similar to the operation of the operation element can be performed. Since the computer 43 can be arranged in the console unit 1, even if a failure occurs in the console unit 1, the operator can operate the computer 43 and perform a mixing operation while listening to the sound heard by the audience at the console unit. Become.
[0026]
Next, a block diagram showing the configuration of the console unit 1 is shown in FIG.
As shown in FIG. 3, the console unit 1 controls the overall operation of the console unit 1, and generates a mixing control signal according to the mixing operation, and operations such as a mixing control program executed by the CPU 11. A rewritable nonvolatile flash memory 12 in which software is stored and a RAM (Random Access Memory) 13 in which a work area of the CPU 11 and various data are stored are provided. As described above, since the operation software for the console is stored in the flash memory 12, the operation software in the flash memory 12 may be rewritten when the operation software is upgraded. Further, a computer connection interface (PC I / O) 14d to which the computer 43 can be connected and another interface (other I / O) 14e serving as an interface of a control signal input terminal and a time code terminal are prepared. . Furthermore, a waveform data interface (waveform I / O) 14a for inputting / outputting analog audio signals and digital audio signals, and a data interface (input / output for digital audio signals to / from the communication path L2 through which the digital audio signals are transmitted) (Data I / O) 14b and a communication interface that sends a mixing control signal generated by the CPU 11 to the communication path L1 and receives a control signal from the MIDI sequencer 44 and the like sent from the engine unit 2 side via the communication path L1. Communication I / O) 14c is provided.
[0027]
The analog audio signal input to the waveform data interface 14a is a stereo analog signal or a talkback signal that is a voice signal for communication from the operator to the staff of the stage, and is converted into a digital signal by the waveform data interface 14a. . The analog audio signal output from the waveform data interface 14a to the outside is a cue signal or a monitor signal from which the sound of the module is output when a cue switch provided in the input or output module is operated. . These cue signals and monitor signals are supplied as digital signals from the data interface 14b to the waveform data interface 14a, converted into analog signals at the waveform data interface 14a, and output. Further, the digital audio signal input to the waveform data interface 14a is a digital source reproduced by a CD player, DAT (Digital Audio Tape) or the like. Furthermore, the digital audio signal output from the waveform data interface 14a is a stereo digital signal, and can be digitally recorded in DAT or the like.
[0028]
The data interface 14b sends the talkback signal and digital audio signal supplied from the waveform data interface 14a to the communication path L2, and supplies the digital audio signal received from the communication path L2 to the waveform data interface 14a. ing. The digital audio signal received from the communication path L2 is a cue signal or a monitor signal, and this monitor signal also includes a talkback signal used for communication from the staff of the stage to the operator.
[0029]
Returning to FIG. 3, the display unit 15 is a liquid crystal display unit. The display unit 15 can display the level of the digital signal in each process to be mixed in the form of a bar graph. The screen can be automatically switched and displayed according to the parameters changed by operation. Furthermore, the electric fader 16 is a fader that adjusts the level of the signal sent to the mixing bus and the output level of the mixed signal, and can be adjusted manually and electrically. When the level is set by the read scene or the velocity in the MIDI message, the level is set to electric. The electric fader 16 is driven according to the set level and the knob is automatically moved to set the level. become. The panel operator 17 is a number of operators for operating the equalizing characteristic and pan characteristic of each signal and switching scenes. The bus 18 is a common path for exchanging data between the blocks. It is.
[0030]
Next, a block diagram showing the configuration of the engine unit 2 is shown in FIG.
As shown in FIG. 4, the engine unit 2 includes a CPU 21 that controls a mixing process executed by the engine unit 2 based on a mixing control signal supplied from the console unit 1, and operations such as a mixing process program executed by the CPU 21. A rewritable nonvolatile flash memory 22 storing software and a RAM 23 storing a work area of the CPU 21 and various data are provided. As described above, since the operation software for the engine unit is stored in the flash memory 22, the operation software in the flash memory 22 may be rewritten when the operation software is upgraded. Further, the signal processing unit 25 is configured by using a large number of DSPs, and performs mixing processing under the control of the CPU 21. The bus 26 is a common path for exchanging data between the blocks.
[0031]
Further, a computer connection interface (PC I / O) 24e capable of connecting the computer 46 and another interface (other I / O) 24f serving as an interface of a control signal input terminal and a time code terminal are prepared. . Furthermore, a first communication interface (communication I / O) 24a that receives a mixing control signal supplied from the console unit 1 via the communication path L1 and sends a control signal from the MIDI sequencer 44 or the like to the communication path L1. The first data interface (data I / O) 24b for inputting / outputting the digital audio signal is provided in the communication path L2 through which the digital audio signal is transmitted.
Note that the digital audio signal transmitted from the console unit 1 to the communication path L2 and received by the data interface 24b is a stereo digital signal input to the console unit 1, a digital source signal, or an operator to communicate with the stage staff. Is a digitized talkback signal, and both are supplied to the signal processing unit 25. The digital audio signal output from the data interface 24b is a cue signal or monitor signal from which the sound of the module is output when a cue switch provided in the input or output module is operated.
[0032]
Further, the second data interface (data I / O) 24c receives digital audio signals of up to 320 channels from the AD unit 31 and the DIO unit 32, and digital audio of up to 192 channels to the DA unit 33 and the DIO unit 32. Sending a signal. Furthermore, the second communication interface (communication I / O) 24d controls signals for controlling various connected units (for example, controls the gain of the head amplifier of the MAD card mounted on the AD unit 31). Is sent out. The gain of the head amplifier is adjusted so that the level of the analog signal output from the head amplifier becomes a specified level.
[0033]
By the way, the console unit 1 and the engine unit 2 that exchange control signals and data through the communication paths L1 and L2 can be flexibly changed in connection, and can have various configurations. In such a digital mixing system, when the operation software of each block is upgraded, it is necessary to appropriately upgrade the operation software of all the connected blocks. The connected blocks are the console unit 1, the engine unit 2, and the units 31, 32, and 33. Therefore, the computer 43 connected to the console unit 1 or the computer 46 connected to the engine unit 2 starts and executes the version upgrade program, so that the operation software stored in the flash memory in these blocks is versioned. Have been able to be up.
[0034]
The version upgrade operation will be described with reference to an operation flow shown in FIG. 14, taking as an example a normal state in which the console unit 1 is set as a master (MODE = 1) and the engine unit 2 is controlled to be mixed.
First, when the computer (PC) 43 connected to the console unit 1 starts the upgrade program (S100), the PC 43 notifies the console unit 1 of a version upgrade notification. When the computer (PC) 46 connected to the engine unit 2 activates the version upgrade program, the engine unit 2 receives a version upgrade notification from the PC 46. In this case, the engine unit 2 that has received the upgrade notification from the PC 46 transfers the notification to the console unit 1 (S101). When the PC 46 is connected to the engine unit 2, the communication between the PC 46 and the console unit 1 is performed via the engine unit 2, except that the PC 43 is connected to the console unit 1. Since the processing is performed, the following description will be made when the PC 43 is connected to the console unit 1. The console unit 1 starts the upgrade process upon receiving a notification from the PC 43 or the PC 46 transferred from the engine unit 2 (S102). The console unit 1 detects the version of the operating software stored in its own flash memory 12, and determines whether or not the upgraded operating software is a newer version (S103). If the result of the determination is that the upgrade operation software is a newer version, the upgrade operation software is supplied from the PC 43 or 46 (S104), and the operation software of its own flash memory 12 is rewritten. Up (S105). However, if it is determined that the version upgrade operation software is the same as or older than the already stored operation software, the operation software is not upgraded.
[0035]
Next, the console unit 1 inquires of the engine unit 2 about the version (S106). In response to this, the engine unit 2 notifies the console unit 1 of the version of the operating software stored in its own flash memory 22 (S107). Upon receiving the notification, the console unit 1 looks at the version of the operation software in the engine unit 2 and determines whether or not the upgrade operation software is a newer version (S108). As a result of the determination, if the upgrade operation software is a newer version, the console unit 1 instructs the engine unit 2 to upgrade (S109) and receives the upgrade operation software from the PC 43 or the PC 46. (S111), transfer to the engine unit 2 (S112). The engine unit 2 updates the operation software of its own flash memory 22 by using the upgrade operation software transferred from the console unit 1 (S110). However, when it is determined that the version upgrade operation software is the same as or older than the already stored operation software, the upgrade of the operation software in the engine unit 2 is not performed.
[0036]
Next, the console unit 1 inquires of the input unit or output unit about the version (S113), and this inquiry signal is received by the engine unit 2 and transferred to the unit (S114). In response to this, the unit notifies the console unit 1 of the version of the operating software stored in its own flash memory (S115). This notification is received by the engine unit 2 and transferred to the console unit 1 (S116). Upon receiving the notification, the console unit 1 looks at the version of the operation software in the unit and determines whether or not the version upgrade operation software for the unit is a newer version (S108). As a result of the determination, if the upgrade operation software is a newer version, the console unit 1 instructs the unit to upgrade (S118) and receives the upgrade operation software from the PC 43 or the PC 46 (S121). ) And transfer to that unit (S122). The upgrade instruction signal and the upgrade operation software are received by the engine unit 2 and transferred to the unit (S119, S123). The unit rewrites the operation software of its own flash memory with the version upgrade operation software transferred from the engine unit 2 and upgrades the version (S120). However, if it is determined that the version of the operation software is the same or older than the already stored operation software, the version of the operation software in the unit is not upgraded.
[0037]
The upgrade of the operation software in such a unit is performed for each unit of the AD unit 31, the DIO unit 32, and the DA unit 33, and the above-described unit upgrade operation is repeated for the number of units connected to the engine unit 2. To be done. The console unit 1 recognizes all of the connected engine unit 2, input unit, and output unit by communicating with the engine unit 2 and each unit, and upgrades all blocks constituting the digital mixing system. Processing is performed under the control of the console unit 1. When the upgrade process is completed, the console unit 1 notifies the PC 43 or PC 46 that the upgrade process has been completed (S124), and the upgrade program is terminated in the PC 43 or PC 46 (S125).
[0038]
In the digital mixing system of the present invention, mixing processing is performed in the engine unit 2 having a large number of DSPs. That is, many DSPs execute microprograms under the control of the CPU 21, and mixing processing is performed. In this case, an equivalent hardware configuration for performing mixing processing in the engine unit 2 is illustrated. As shown in FIG.
In FIG. 5, many digital audio signals are input to the engine unit 2 from the input unit 51 and the console unit 1. The input unit 51 is configured by mixing the AD unit 31 and the DIO unit 32, and the maximum number of input channels is 320 channels. This AD unit 31 includes a two-channel analog input card MADin in which a head amplifier and an AD converter corresponding to a microphone / line level are incorporated, and a four-channel in which a buffer amplifier and an AD converter corresponding to a line level are incorporated. It is shown that a plurality of analog input cards ADin are mounted. The DIO unit 32 is shown as mounting a plurality of 8-channel digital input / output cards corresponding to main digital formats. However, since it is the input unit 51, only the digital input unit Din in the DIO unit 32 is shown. Digital formats include AES / EBU (Audio Engineering Society / European Broadcasting Union): A standard for professional digital audio signals proposed by AES (Academic Society of Acoustics) and EBU (European Broadcasting Corporation).
[0039]
Digital audio signals from a talkback input unit 68 having two head amplifiers and an AD converter, a digital source reproduced by a CD player, a DAT, or the like, or a panel input unit 69 for inputting an analog stereo signal are received. Are input from the console unit 1. Note that the panel input unit 69 in the console unit 1 incorporates an AD converter and a buffer amplifier for digitizing an analog stereo signal. These digital audio input signals input to the engine unit 2 are supplied to an input patch 55 which is a digital patch input of a maximum of 365 channels, for example. The breakdown of the maximum 365 channels in the input patch 55 includes a maximum of 320 channels from the input unit 51, 16 channels (stereo × 8 channels) from the built-in effector (8 units) 52 built in the engine unit 2, and a built-in equalizer. 24 channels from (24) 53, 1 channel from the talkback input, and 4 channels from the panel input (stereo × 2 channels). In this manner, the input patch 55 is also supplied with a digital audio signal to which reverb, echo, or chorus effects are added and whose frequency characteristics are adjusted. The input patch 55 is configured to input a maximum of 365 channels, for example, an input channel unit 56 including 48 channel input modules, a stereo input channel unit 57 including two stereo input modules, and a talkback dedicated channel 54, for example. And are patched (connected). This dedicated channel is patched with an audio signal input that the staff of the stage contacts the operator of the console unit 1, and an audio signal input from the talkback input unit 68 of the console unit 1 that contacts the staff of the stage from the operator is input. It is patched to any one of the channels 56. The patch setting in the input patch 55 can be arbitrarily patched, and the patch setting can be set while looking at the screen displayed on the display unit 15 of the console unit 1.
[0040]
The input module of the input channel unit 56 and the stereo input module of the stereo input channel unit 57 are provided with an equalizer, a noise gate, a compressor, a delay, a fader, and the like. Although the details will be described later, in these input modules, the frequency characteristics and the delivery level to the mixing bus are controlled. The 48-channel digital output signals from the input channel unit 56 are selectively output to one or a plurality of 48 mixing buses (MIX 1-48) 58, respectively, and a stereo bus comprising L and R buses, respectively. The data is selectively output to (Stereo_L / R) 59 and a cue signal bus (CUE_L / R) 60 composed of L and R buses. Also, two digital stereo output signals from the stereo input channel section 57 are also output to 48 mixing buses (MIX 1-48) 58, respectively, and stereo buses (Stereo_L / R) 59 and a cue signal bus (CUE_L / R) 60 comprising L and R buses, respectively.
[0041]
The mixing bus 58 mixes 48 channels of digital output signals and two digital stereo output signals selectively input to 48 buses as programmed, and mixes 48 channels of mixing output. Output to the output channel section (MIX output ch) 62. Thereby, it is possible to obtain a mixing output mixed in a maximum of 48 ways. The mixing output channel section 62 is composed of a 48-channel output module equipped with an equalizer, a compressor, a delay, a fader, and the like.
In the stereo bus 59, the 48-channel digital output signals and the two digital stereo output signals respectively input to the L and R buses are mixed as programmed, and one stereo mixing output is stereo output channel. Section (stereo output ch) 61. The stereo output channel section 61 is composed of a stereo 2-channel output module equipped with an equalizer, a compressor, a delay, a fader, etc., and different stereo output signals can be obtained by performing different controls for each output module. It is supposed to be.
[0042]
The stereo mixing output of the stereo output channel section 61 and the mixing output of the mixing output channel section 62 are selectively input to the matrix output channel section (MATRIX output ch) 63 and mixed to generate 24 matrix outputs. The The matrix output channel unit 63 is composed of 24 channel output modules equipped with an equalizer, a compressor, a delay, a fader, etc., and different matrix outputs of 24 systems are made by performing different control for each output module. A signal can be obtained.
[0043]
The two stereo output signals from the stereo output channel unit 61, the 48 channel mixing output signal from the mixing output channel unit 62, and the 24 channel matrix output signal from the matrix output channel unit 63 are supplied to the output patch 64. Supplied. The output patch 64 corresponds to a digital output patch having a maximum of 232 channels, for example. The breakdown of the maximum 232 channels in the output patch 64 is as follows: 192 channels to the output unit 65, 16 channels (stereo × 8 channels) to the built-in effector (8 units) 52 built in the engine unit 2, 53 built-in equalizers (24 units) 53 There are 24 channels. As described above, each output signal supplied to the output patch 64 can be patched (connected) to the output unit 65, the eight built-in effectors 52, and the 24 built-in equalizers 53. The output unit 65 is configured by mixing the DA unit 33 and the DIO unit 32, and the maximum number of output channels is 192 channels. The DA unit 33 is shown as mounting a plurality of 4-channel analog output cards DAout with built-in DA converters, and the DIO unit 32 is a plurality of 8-channel digital input / output cards corresponding to main digital formats. Shown as wearing. However, since the output unit 65 is used, only the digital output unit Dout is shown in the DIO unit 32.
[0044]
The built-in effector 52 and built-in equalizer 53 add reverb, echo and chorus effects to the digital audio signal, and adjust the frequency characteristics of the digital audio signal. The built-in effector 52 and built-in equalizer 53 are realized by a DSP constituting the signal processing unit 25. As described above, the outputs of the built-in effector 52 and the built-in equalizer 53 are input to the input patch 55. Further, the analog audio signal output from the output unit 65 is amplified by a power amplifier and emitted from the stage speaker 102. The digital audio signal output from the output unit 65 can be digitally recorded on DAT or the like.
[0045]
By the way, in the console unit 1, two stereo output signals from the stereo output channel unit 61, 48 channel mixing output signals from the mixing output channel unit 62, and 24 channels matrix output from the matrix output channel unit 63. Any one or more of the signals can be selectively monitored. The selection of the monitor signal to monitor which output signal is performed by the monitor selector 70, and the selected monitor signal is mixed in the monitor mixer 71. Next, the signal is delayed by a predetermined time in the delay circuit 72, supplied to the mixer 74 via the buffer amplifier 73, mixed with the audio signal output from the gate circuit 66, and output from the engine unit 2. This output is input to the console unit 1 via the communication path L2, converted into an analog signal in the built-in monitor DA conversion unit (monitor DAout) 75, and output from the monitor speaker 101 or the monitor headphones. Is done. The monitor DA converter 75 includes a DA converter and a buffer amplifier. The monitor selector 70, the monitor mixer 71, the delay circuit 72, the buffer amplifier 73, the mixer 74, and the monitor DA converter 75 are all configured in stereo so that a stereo analog signal is supplied to the stereo headphones. become. As a result, the operator of the console unit 1 can output a two-channel stereo output signal from the stereo output channel unit 61, a 48-channel mixing output signal from the mixing output channel unit 62, and a 24-channel matrix from the matrix output channel unit 63. It becomes possible to perform mixing control by operating the panel operator of the console section while monitoring the output signals.
[0046]
In this case, when the console unit 1 is installed in a spectator seat or a monitor room and is far away from the stage, it takes time until the sound emitted from the stage speaker 102 reaches the operator who operates the console unit 1. There will be a delay. However, since the monitor signal monitored by the operator is transmitted via the communication path L2, it reaches the operator without a time delay. The operator operates the console unit 1 so as to control the mixing while confirming the sound from the stage speaker 102 that is heard by the audience at the spectator seat. The sound reflecting the result of the mixing operation is, for example, the monitor speaker 101. It can be confirmed as a monitor sound circulated from. Then, if there is a time delay between the sound from the stage speaker 102 and the monitor sound sent from the monitor speaker 101, it is very difficult for the operator to hear. Therefore, by delaying the monitor signal in time by the delay circuit 72, it is possible to prevent a time difference between the two sounds. The delay time of the delay circuit 72 can be controlled by a panel operator in the console unit 1, and the operator determines the delay time of the delay circuit 72 according to the distance between the place where the console unit 1 is installed and the stage. It can be controlled. Note that the delay time may change during use at a concert or the like. For example, when there are a plurality of stage speakers and the stage speakers are switched during use, the delay time changes due to the difference in the distance between the stage speakers and the console unit 1 before and after the switching. In such a case, in the digital mixing system according to the present invention, a dedicated knob for controlling the delay time of the delay circuit 72 is provided on the panel of the console unit 1, and the operator can set the delay time according to the situation. It is designed to be able to respond quickly to changes.
[0047]
The talkback signal for communication from the operator to the staff of the stage input from the talkback input unit 68 of the console unit 1 to the input patch 55 is sent to any channel of the input channel unit 56 in the input patch 55. Patched. Then, the signal is supplied to the output patch 64 via the mixing bus 58 and the mixing output channel unit 62, patched to one channel of the DA unit, and emitted from one of the stage speakers 102. As a result, the operator can be contacted to the staff at the stage.
[0048]
Furthermore, a voice signal that is communicated to the operator of the console unit 1 that the staff of the stage has spoken with a microphone is input to the input patch 55 from the input unit 51 and patched to the dedicated channel 54. Then, it is supplied to the gate circuit 66 and the level detector 67. The level detector 67 detects whether or not the level of the input voice signal for communication is equal to or higher than the reference level. When the level detector 67 detects that the level is higher than the reference level, the gate circuit 66 is opened and the buffer amplifier 73 is controlled. And the gain is reduced. When the gate circuit 66 is opened, the audio signal passes through the gate circuit 66 and is supplied to the mixer 74. Further, since the gain of the buffer amplifier 73 is reduced, the level of the monitor signal output from the buffer amplifier 73 is reduced, and the monitor signal output from the mixer 74 and the communication audio signal are mixed. When the operator listens to the sound at the console unit 1, the level of the monitor signal is reduced, so that the sound from the staff at the stage is not erased by the monitor sound. Thereby, it is possible to reliably contact the operator from the staff of the stage. Since signals such as noise that does not reach the reference level are blocked by the gate circuit 66, transmission of noise and unnecessary sound can be prevented.
[0049]
Next, FIG. 6A shows a configuration example of the input module of the input channel unit 56 and the stereo input module of the stereo input channel unit 57 in the engine unit 2 shown in FIG.
As shown in FIG. 6A, the input module includes a de-emphasis 80, a high-pass filter (HPF) 81, a 4-band parametric equalizer (PEQ) 82, a noise gate (GATE) 83, a compressor (COMP) 84, a delay (DELAY). ) 85 and the fader 86 are connected in cascade. The de-emphasis 80 suppresses high frequency components of the input digital audio signal, and the HPF 81 cuts unnecessary low frequency components. The 4-band PEQ 82 is an equalizer that adjusts the frequency characteristics of the input digital audio signal. The 4-band PEQ 82 can change the frequency characteristics of each of the four bands of HI, MID HI, LOW MID, and LOW. . GATE 83 is a noise gate that blocks noise, and when the level of the input digital audio signal becomes equal to or lower than a reference value, the gain of the input digital audio signal is sharply decreased to block noise. . The COMP 84 narrows the dynamic range of the input digital audio signal and prevents the input digital audio signal from being saturated. The DELAY 85 delays the input digital audio signal so as to correct the distance between the sound source and the microphone. Here, the suppression characteristic of the de-emphasis 80, the equalizer characteristic of the 4-band PEQ 82, the reference value of the GATE 83, the compression characteristic of the COMP 84, the delay characteristic of the DELAY 85, and the like can be changed and controlled by the operator 17 of the console unit 1. . A fader 86 (a part of the electric fader 16) is a level variable means for controlling the delivery level to the mixing bus 58, and is an electric type.
[0050]
Next, FIG. 6B shows a configuration example of the output module of the stereo output channel unit 61, the output module of the mixing output channel unit 62, and the output module of the matrix output channel unit 63 in the engine unit 2 shown in FIG.
As shown in FIG. 6B, the output module is configured by cascading a 6-band parametric equalizer (PEQ) 87, a compressor (COMP) 88, a delay (DELAY) 89, and a fader 90. The 6-band PEQ 87 is an equalizer that adjusts the frequency characteristics of the output digital audio signal, and the electrical characteristics can be varied for each of the 6 bands of HI, MID HI, MID, LOW MID, LOW, and SUB MID. Have been able to. The COMP 88 narrows the dynamic range of the output digital audio signal and prevents the output digital audio signal from being saturated. The DELAY 89 performs time delay of the output digital audio signal so as to correct the distance of the speaker and the localization. Here, the equalizer characteristic of the 6-band PEQ 87, the compression characteristic of the COMP 88, the delay characteristic of the DELAY 89, and the like can be changed and controlled by the operator 17 in the console unit 1. A fader 90 (a part of the electric fader 16) is a level variable means for controlling an output level to a power amplifier or the like, and is an electric type.
[0051]
Next, FIG. 7A is a flowchart of a MIDI signal reception process (MIDI terminal) executed when a MIDI signal is supplied from the MIDI sequencer 44 to the engine unit 2, and the engine unit 2 receives a control signal from the console unit 1. FIG. 7B is a flowchart of the control signal reception process (console unit) executed when the command is received.
Prior to the description of these flowcharts, the operation mode (MODE) of the engine unit 2 of the digital mixing system according to the present invention will be described. In a normal state where the digital mixing system is operating normally, the console unit 1 becomes the master, and the engine unit 2 is controlled by the console unit 1. In this case, the operation mode of the engine unit 2 is set to “1” (MODE = 1). Further, when a failure occurs in the console unit 1 or when the communication paths L1 and L2 are disconnected, a computer (PC) 43 connected to the console unit 1 or a computer (PC) 46 connected to the engine unit 2 is connected. As a master, the engine unit 2 is controlled. In this case, the operation mode of the engine unit 2 is set to “2” (MODE = 2). When a failure occurs in the console unit 1 or when the communication paths L1 and L2 are disconnected, if the computer is not connected to the console unit 1 or the engine unit 2, the engine unit 2 operates independently. In this case, the operation mode of the engine unit 2 is set to “0” (MODE = 0).
[0052]
The flowcharts shown in FIGS. 7A and 7B are flowcharts in a normal state in which the console unit 1 is a master and the operation mode of the engine unit 2 is MODE = 1.
When a MIDI signal is received at the MIDI terminal, which is a control signal input terminal provided in the engine unit 2, the MIDI signal reception process (MIDI terminal) shown in FIG. 7A is started, and the MIDI signal received in step S1 is started. A signal is sent to the console unit 1. Then, the MIDI signal reception process ends.
Further, when the engine unit 2 receives the mixing control signal from the console unit 1, the control signal reception process (console unit) shown in FIG. 7B is activated, and the mixing control signal received in step S10 is connected. It is sent to the PC 46 and the mixing state is notified to the PC 46. Next, parameters are set in the signal processing unit 25 according to the mixing control signal received in step S11, and the DSP and others are controlled. Then, this control signal reception process ends. Thus, the mixing process is performed in the engine unit 2 in accordance with the mixing operation of the console unit 1.
[0053]
Next, in a normal state where the operation mode of the engine unit 2 is MODE = 1, a MIDI signal receiving process (MIDI) executed by the console unit 1 when a MIDI signal is received from the engine unit 2 or the control signal input terminal. FIG. 8 shows a flowchart of the terminal or engine unit.
In FIG. 8, when a MIDI signal transmitted by the above-described MIDI signal receiving process in the engine unit 2 or a MIDI signal as a control signal input terminal provided in the console unit 1 is received, a MIDI signal receiving process ( The MIDI terminal or engine unit) is activated, and the type of the MIDI signal received in step S20 is determined. If it is determined that the MIDI signal is a program change message (PrgCng), the process proceeds to step S21, where a scene number selection event playback process is performed in which a scene number corresponding to the program number in the program change message is set. In this scene number selection event playback process, the same process as when a panel operator for selecting a scene number provided on the console 1 is operated is performed. Next, the setting data of the scene number set in step S22 is read from the scene memory, the work area of the console unit 1 is updated according to the setting data, and the corresponding mixing control signal is generated to generate the engine unit 2 And a scene switching event process in which the position of the electric fader 16 on the panel of the console unit 1, the position of the operation element 17, the display state of the display 15 and the like are updated in accordance with the contents of the work area. . Then, the MIDI signal reception process ends. When the engine unit 2 receives the transmitted mixing control signal, the control signal receiving process shown in FIG. 7B is executed, and the mixing process for switching to the scene corresponding to the program number is performed.
[0054]
If the MIDI signal is determined to be a note-on message (NoteOn), the process proceeds to step S23, and the position of the electric fader in the module of the channel corresponding to the note number of the note-on message becomes the velocity value in the note-on message. It will be moved accordingly. Next, in step S24, a fader operation event process is performed in which a mixing control signal corresponding to the velocity value in the note-on message or the position of the moved electric fader is generated and sent to the engine unit 2. Then, the MIDI signal reception process ends.
Further, when the MIDI signal is determined to be another message (Other), the process proceeds to step S25 and other processing corresponding to the received other message is performed. Then, the MIDI signal reception process ends.
[0055]
In the state of MODE = 1, a control signal can be output from the computer 43 or the computer 46 to the console unit 1 or the engine unit 2. At this time, a control signal from the computer 43 is directly input to the console unit 1, and a control signal from the computer 46 is transferred from the engine unit 2 to the console unit 1 and interpreted by the CPU 11 in the console unit 1. . The CPU 11 controls the console unit 1 according to the control signal output from the computer 43 or the computer 46 and transmits a mixing control signal corresponding to the controlled state to the engine unit 2. Control contents such as a mixing state by the control signal are displayed on the display screen of the computer 43 or the computer 46. As a result, even when the computer 43 or the computer 46 outputs a control signal, a mixing control signal is always generated in the console unit 1 as a master, and the consistency of the mixing control state can be maintained. It becomes like this.
[0056]
Next, when a failure occurs in the console unit 1 and the computer 43 connected to the console unit 1 or the computer 46 connected to the engine unit 2 is set as a master (MODE = 2), the engine unit FIG. 9A is a flowchart of a MIDI signal reception process (MIDI terminal) executed when 2 receives a MIDI signal, and FIG. 9A shows a control signal reception process (PC when the engine unit 2 receives a control signal). ) Is shown in FIG.
When MODE = 2, when a MIDI signal is received at a MIDI terminal which is a control signal input terminal provided in the engine unit 2, a MIDI signal reception process (MIDI terminal) shown in FIG. The MIDI signal received in step S30 is sent to the computer 43 connected to the console unit 1 serving as the master or the computer 46 connected to the engine unit 2. Then, the MIDI signal reception process ends.
Also, when MODE = 2, when the engine unit 2 receives a mixing control signal from the computer 43 or 46, the control signal reception process (PC) shown in FIG. 9B is started, and the process proceeds to step S40. The parameters are set in the signal processing unit 25 in accordance with the received mixing control signal, and the DSP and others in the signal processing unit 25 are controlled. Accordingly, the mixing process is performed in the engine unit 2 in accordance with the mixing operation in the computer 43 or the computer 46 as the master.
[0057]
Next, when the computer 43 or the computer 46 is the master (MODE = 2), when the computer 43 or the computer 46 being the master receives a MIDI signal from the engine unit 2 or the control signal input terminal. A flowchart of the MIDI signal reception process (MIDI terminal or engine unit) to be executed is shown in FIG.
When MODE = 2, the master computer 43 or the computer 46 is provided in the MIDI signal sent by the MIDI signal receiving process (MIDI terminal) in the engine unit 2 or the console unit 1. When the MIDI signal is received from the MIDI terminal which is the control signal input terminal, the MIDI signal receiving process (MIDI terminal or engine unit) shown in FIG. 10 is started, and the type of the received MIDI signal is determined in step S50. . If it is determined that the MIDI signal is a program change message (PrgCng), the process proceeds to step S51, where a scene number selection event playback process is performed in which a scene number corresponding to the program number in the program change message is set. In this scene number selection event playback process, the same process as when a panel operator for selecting a scene number provided on the console 1 is operated is performed. Subsequently, the scene number setting data set in step S52 is read from the scene memory, and a mixing control signal corresponding to the setting data is generated and sent to the engine unit 2 for scene switching event processing. Then, the MIDI signal reception process ends. When the engine unit 2 receives the transmitted mixing control signal, the control signal receiving process shown in FIG. 9B is executed, and the mixing process for switching to the scene corresponding to the program number is performed.
[0058]
If it is determined that the MIDI signal is a note-on message (NoteOn), the process proceeds to step S53, and is displayed on the display unit in the computer 43 or the computer 46 that is the master in accordance with the note number and velocity values of the note-on message. The fader operation event reproduction process is performed in which the fader of the channel designated by the note number being moved is displayed in accordance with the velocity value. Next, in step S54, a fader operation event process is performed in which a mixing control signal for controlling the level of the channel according to the position of the fader is generated and sent to the engine unit 2. Then, the MIDI signal reception process ends.
Further, when the MIDI signal is determined to be another message (Other), the process proceeds to step S55, and other processing corresponding to the received other message is performed. Then, the MIDI signal reception process ends.
Note that the mixing control program is activated and executed in the computer that is the master when MODE = 2.
[0059]
Next, FIGS. 11A and 11B are flowcharts of time code reception processing executed in the engine unit 2 and the console unit 1. However, the time code reception process in the normal state in which MODE = 1 is set with the console unit 1 as the master.
When the time code is received from the HDR 45 or the like at the time code terminal in the engine unit 2, the time code reception process (TC terminal) shown in FIG. 11A is activated, and the time code received in step S60 is converted into the console unit. 1 is sent out. Then, the time code reception process ends.
[0060]
When the time code transmitted from the engine unit 2 is received by the console unit 1 by the time code receiving process shown in FIG. 11A, or at the time code terminal of the console unit 1, the time code is received from the HDR 42 or the like. When received, the time code reception process (TC terminal or engine unit) shown in FIG. 11B is activated, and the mixing data read from the HDR 42 or the like in step S70 (console unit 1 with a time stamp added). It is determined whether or not the mixing process is automatically operated based on the operation event data stream. Here, if it is determined that the automatic operation is being performed, it is determined whether or not there is operation event data to which a time stamp corresponding to the time indicated by the received time code proceeds in step S71. Next, in step S72, if it is determined that there is operation event data at that timing, the process branches to step S73. In step S73, event reproduction for reproducing the operation event of the console unit 1 corresponding to the operation event data is performed. Then, the state of the console unit 1 is changed according to the reproduced operation event, and a corresponding mixing control signal is sent to the engine unit 2. Thereby, based on the mixing data read from HDR42 etc., the mixing process synchronized with the time code can be automatically operated. If it is determined that there is no operation event data at the time indicated by the time code, the time code reception process ends. Furthermore, when it is determined in step S70 that the automatic operation is not being performed, the time code receiving process comes to an end because there is no need to perform the mixing process based on the time code.
[0061]
Next, the operation mode setting process of the engine unit 2 will be described. At the initial setting when the power is turned on in the digital mixing system of the present invention, it is determined whether or not the console unit 1 is connected to the engine unit 2. If connected, the operation mode of the engine unit 2 is set to MODE = 1. If it is determined that the console unit 1 is not connected to the engine unit 2 and the computer is connected to the console unit 1 or the engine unit 2, the operation mode of the engine unit 2 is set to MODE = 2. The Furthermore, when it is determined that the console unit 1 is not connected to the engine unit 2 and the computer is not connected to the console unit 1 and the engine unit 2, the operation mode of the engine unit 2 is set to MODE = 0. The When the operation mode of the engine unit 2 is set to MODE = 0, all faders are reduced to the limit, and all effects are turned off so that unnecessary sounds are not output.
[0062]
Since the operation mode of the engine unit 2 is determined by the state of the digital mixing system at that time, the engine unit 2 and the console unit 1 perform processing for setting the operation mode by a timer interrupt, and perform an appropriate operation. It is supposed to be a mode. In this case, the communication path confirmation process (timer) of the flowchart shown in FIG. 12 for confirming whether the communication paths L1 and L2 are connected is performed in the engine section 2, and the console section 1 confirms the operation of the console section 1. Operation check processing (timer) in the flowchart shown in FIG. 13 is performed. The process will be described below.
[0063]
The communication path confirmation process (timer) performed in the engine unit 2 is executed in a normal state (MODE = 1) in which the engine unit 2 is controlled by the console unit 1. Here, when a timer interruption occurs in the engine unit 2, a communication path confirmation process (timer) shown in FIG. 12 is started, and it is confirmed in step S80 whether or not the communication paths L1 and L2 are connected within a predetermined time. Is done. The presence / absence of connection of the communication path is determined in step S81, and if the communication path is present and is normally connected, the communication path confirmation processing ends as it is. If it is determined in step S81 that the communication path is not connected, the process branches to step S82 and it is determined whether or not the computer 46 is connected to the engine unit 2. If it is determined that the computer 46 is connected to the engine unit 2, the operation mode of the engine unit 2 is set to MODE = 2 in step S83, and the computer 46 has become the master. Will be notified. If it is determined in step S82 that the computer 46 is not connected to the engine unit 2, the process branches to step S84 and the operation mode of the engine unit 2 is set to MODE = 0. In this case, all faders are narrowed to the limit, and all effects are turned off, so that unnecessary sounds are not output. When the process of step S83 or step S84 ends, the communication path confirmation process ends.
[0064]
The operation confirmation process (timer) performed in the console unit 1 is executed in a normal state (MODE = 1) in which the engine unit 2 is controlled by the console unit 1. The console unit 1 is used when the hardware unit including the electric fader 16 and the panel operator 17 and an abnormal output of the software program executed in the CPU 11 or an unexpected non-response occurs. Whether or not various devices and programs are operating abnormally is constantly monitored. Here, when a timer interrupt occurs in the console unit 1, an operation confirmation process (timer) shown in FIG. 13 is started, and the CPU 11 of the console unit 1 detects an abnormality detected in the timer interrupt cycle in step S90. Check for presence. If no abnormality is detected within the predetermined time, it is determined as NO in step S91, and the operation confirmation process ends as it is.
[0065]
If an abnormality is detected, it is determined as YES in step S91, and the process branches to step S92 to determine whether or not the computer 43 is connected to the console unit 1. If it is determined that the computer 43 is connected to the console unit 1, it is determined in step S 93 that the operation mode of the engine unit 2 is set to MODE = 2 and the computer 43 has become the master. And notified to the engine unit 2. If it is determined in step S92 that the computer 43 is not connected to the console unit 1, the process branches to step S94 and the operation mode of the engine unit 2 is set to MODE = 0. In this case, all faders are narrowed to the limit, and all effects are turned off, so that unnecessary sounds are not output. Note that when the process of step S93 or step S94 ends, the operation confirmation process ends. Furthermore, the console unit 1 has a fail-safe function as hardware in case an abnormality occurs in the CPU 11 or the communication interface 14c itself. For example, the communication interface 14c and the computer connection interface 14d can be physically connected by an electronic switch or the like, and the CPU 11 completes the operation check process so that the connection between these interfaces is in the state of MODE = 1. Sometimes the connection is updated, and if the CPU 11 is abnormal and the MODE = 1 state is not updated, the connection is automatically switched so that the MODE = 2 state is obtained. When an abnormality occurs in the communication interface 14c itself, the connection is automatically switched so that the computer connection interface 14d is directly connected to the communication path L1.
[0066]
In the case of MODE = 0 and MODE = 2, the state of the engine unit 2 and the console unit 1 is always checked as in the case of MODE = 1, and MODE is automatically changed according to the result. It is made like that. Specifically, when the engine unit 2 operating with MODE = 0 detects that the console unit 1 operating normally is connected to the engine unit 2, the engine unit 2 and the console unit Set 1 to MODE = 1. Further, when the engine unit 2 operating at MODE = 0 detects that the computer 46 operating normally is connected to the engine unit 2, the engine unit 2 and the computer 46 are set to MODE = 2. Set. Further, when the engine unit 2 operating at MODE = 2 detects that the console unit 1 operating normally is connected to the engine unit 2, the engine unit 2, the console unit 1 and the computer 46 are connected. Is set to MODE = 1.
[0067]
In the above description, when a failure occurs in the two communication paths L1 and L2 connecting the console unit 1 and the engine unit 2, or when a failure occurs in the console unit 1, the engine unit 2 It has been described that the mixing process in the engine unit 2 can be controlled by connecting the computer 46 to the prepared computer connection interface. However, since the mixing process in the engine unit 2 by the computer 46 can be controlled simply by connecting the computer 46 to the computer connection interface of the engine unit 2, the console unit 1 and the communication paths L1 and L2 are not prepared. A simple digital mixing system can be constructed simply by preparing the engine unit 2 and the computer 46. Therefore, the control of the mixing process in the engine unit 2 by the computer 46 is not performed only when the console unit 1 or the communication paths L1 and L2 fails, but only the engine unit 2 and the computer 46 are prepared and constructed simply. It is also performed in a digital mixing system.
[0068]
【The invention's effect】
Since this invention is comprised as mentioned above, the control signal input into the engine part comes to be sent to a console part via a communication path. Therefore, regardless of whether a control signal is input to the console unit or a control signal is input to the engine unit, the console unit outputs a mixing control signal based on the control signal that is input to any of the control signals. . Accordingly, the engine unit and the console unit perform operations related to mixing while maintaining consistency according to the control signals respectively input to the engine unit and the console unit.
If the console unit is provided with a computer connection interface and the engine unit is provided with a computer connection interface, a computer connected to the computer connection interface executes a mixing control program to display a large number of displayed panel controls. By operating on the screen, the mixing process in the engine unit can be remotely controlled. Thereby, when the communication path is disconnected, the mixing process of the engine unit can be controlled by the computer connected to the computer connection interface of the engine unit. In addition, when a failure occurs in the console unit, the computer connected to the computer connection interface of the console unit can control the mixing process of the engine unit via the communication path.
[0069]
Furthermore, when a computer connected to the computer connection interface of the console unit or the engine unit executes the upgrade program, the operation software stored in the respective nonvolatile memories in the console unit and the engine unit is rewritten. Has been made. As a result, the operation software of the console unit and the engine unit can be upgraded uniformly by simply executing the upgrade program with an externally connected computer. In the case where an input unit and an output unit are provided, the operation software of the input unit and the output unit is simultaneously upgraded, and the operation software in the digital mixing system can be upgraded uniformly.
In addition, when upgrading, the version of the existing operation software may be checked, and the version may be upgraded only when the version is updated.
[0070]
Furthermore, the monitor signal is delayed by the time required for the sound emitted from the stage speaker to reach the console operator, so that the sound emitted from the stage speaker and the monitor speaker are emitted. Sound reaches the operator almost simultaneously. Accordingly, the operator can perform the mixing operation while comparing the mixing operation for adjusting the sound emitted from the stage speaker with the monitor sound at the adjustment stage emitted from the monitor speaker. Furthermore, since a dedicated signal sequence for communicating between the console unit and the stage is provided, it is possible to prevent the input channel resource from being reduced as much as possible. Furthermore, when the audio level output on this dedicated signal sequence exceeds a certain level, the audio is output to the dedicated signal sequence and the level of the monitor sound emitted from the monitor / speaker is reduced. It is possible to prevent the contact sound from being erased by the monitor sound.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a schematic configuration when a digital mixing system according to an embodiment of the present invention is installed in a concert hall.
FIG. 2 is a diagram showing a state where the digital mixing system according to the embodiment of the present invention is installed in a concert hall.
FIG. 3 is a block diagram showing a configuration of a console unit of the digital mixing system according to the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a block diagram showing a configuration of an engine unit of the digital mixing system according to the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing an equivalent hardware configuration of an engine unit in the digital mixing system according to the embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a diagram showing a configuration of an input module and an output module of the engine unit in the digital mixing system according to the embodiment of the present invention.
FIG. 7 shows a MIDI signal reception process (MODE = 1) executed when a MIDI signal is supplied to the engine unit in the digital mixing system according to the embodiment of the present invention; and the engine unit receives a control signal. 5 is a flowchart of a control signal reception process (MODE = 1) that is executed at the time.
FIG. 8 is a flowchart of a MIDI signal reception process (MODE = 1) executed when the console unit receives a MIDI signal in the digital mixing system according to the embodiment of the present invention;
FIG. 9 shows a MIDI signal reception process (MODE = 2) executed when a MIDI signal is supplied to the engine unit and a computer receives a control signal in the digital mixing system according to the embodiment of the present invention; It is a flowchart of the control signal reception process (MODE = 2) performed at the time.
FIG. 10 is a flowchart of MIDI signal reception processing (MODE = 2) executed when the computer receives a MIDI signal in the digital mixing system according to the embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a flowchart of a time code reception process (MODE = 1) executed when the engine unit and the console unit receive a time code in the digital mixing system according to the embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a flowchart of a communication path confirmation process executed by an engine unit in the digital mixing system according to the embodiment of the present invention.
FIG. 13 is a flowchart of an operation confirmation process executed by the console unit in the digital mixing system according to the embodiment of the present invention.
FIG. 14 is a diagram showing an operation flow when upgrading the version in the digital mixing system according to the embodiment of the present invention;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Console part, 2 Engine part, 11 CPU, 12 Flash memory, 13 RAM, 14a Waveform data interface, 14b Data interface, 14c Communication interface, 14d Computer connection interface, 14e Other interfaces, 15 Display, 16 Electric fader, 17 Panel operator, 18 bus, 21 CPU, 22 flash memory, 23 RAM, 24a communication interface, 24b data interface, 24c second data interface, 24d second communication interface, 24e computer connection interface, 24f other interface, 25 Signal processor, 26 buses, 31 AD unit, 32 DIO unit, 33 DA unit, 41 MIDI sequencer, 42 HDR, 43 Computer, 44 MIDI sequencer, 45 HDR, 46 computer, 51 input unit, 52 built-in effector, 53 built-in equalizer, 54 dedicated channel, 55 input patch, 56 input channel section, 57 stereo input channel section, 58 mixing bus, 59 stereo bus , 60 cue signal bus, 61 stereo output channel section, 62 mixing output channel section, 63 matrix output channel section, 64 output patch, 65 output unit, 66 gate circuit, 67 level detector, 68 talkback input section, 69 panel input 70, selector for monitoring, 71 mixer for monitoring, 72 delay circuit, 73 buffer amplifier, 74 mixer, 75 DA converter for monitoring, 80 de-emphasis, 81 HPF, 82 4-band PEQ, 83 GATE, 84 COMP, 85 DELAY, 86 fader, 87 6-band PEQ, 88 COMP, 89 DELAY, 90 fader, 101 monitor speaker, 102 stage speaker, L1, L2 communication path

Claims (5)

複数の入力信号系列と、複数の出力信号系列とを有し、前記複数の入力信号系列をミキシング処理して前記複数の出力信号系列に出力するディジタル・ミキシングシステムであって、
前記ミキシング処理に関するパラメータの入力を行う多数のパネル操作子と、通信路に接続可能な通信インタフェースとを備え、少なくとも前記パネル操作子の操作に応じたミキシング制御信号を出力するコンソール部と、
該コンソール部から供給される前記ミキシング制御信号に基づいて、前記複数の入力信号系列からの入力信号をミキシングして前記複数の出力信号系列に出力するミキシング処理を行う処理手段と、コンピュータ接続インタフェースと、通信路に接続可能な通信インタフェースとを備えるエンジン部を備え、
前記コンソール部の前記通信インタフェースと前記エンジン部の前記通信インタフェースとが通信路に接続されており、前記エンジン部のコンピュータ接続インタフェースに接続されたコンピュータがバージョンアッププログラムを実行した際に、前記エンジン部を介して該コンピュータからの通知を受けた前記コンソール部においてバージョンアップ処理が起動され、前記コンソール部が、前記コンソール部と前記エンジン部とにおけるそれぞれの不揮発性メモリに格納されている動作ソフトウェアのバージョンをチェックして、前記バージョンアッププログラムを実行しているコンピュータから供給される動作ソフトウェアに基づいて、前記格納されている各動作ソフトウェアのバージョンアップを行うようにしたことを特徴とするディジタル・ミキシングシステム。A digital mixing system having a plurality of input signal sequences and a plurality of output signal sequences, wherein the plurality of input signal sequences are mixed and output to the plurality of output signal sequences;
A console unit that includes a plurality of panel operators for inputting parameters relating to the mixing process, and a communication interface connectable to a communication path, and outputs a mixing control signal according to at least the operation of the panel operator;
Processing means for performing a mixing process of mixing input signals from the plurality of input signal series and outputting them to the plurality of output signal series based on the mixing control signal supplied from the console unit; and a computer connection interface; An engine unit having a communication interface connectable to the communication path,
When the communication interface of the console unit and the communication interface of the engine unit are connected to a communication path and a computer connected to the computer connection interface of the engine unit executes a version upgrade program, the engine unit Version upgrade processing is started in the console unit that has received a notification from the computer via the computer, and the console unit is a version of the operation software stored in the respective nonvolatile memories in the console unit and the engine unit The stored operation software is upgraded based on the operation software supplied from the computer executing the version upgrade program. Tal mixing system. 前記入力信号を入力する入力ユニットが前記エンジン部に接続されていると共に、前記複数の出力信号系列からの出力を出力する出力ユニットが前記エンジン部に接続されており、前記コンピュータがバージョンアッププログラムを実行した際に、前記コンソール部が、前記入力ユニットおよび前記出力ユニットにおける動作ソフトウェアのバージョンアップも行うようにしたことを特徴とする請求項１記載のディジタル・ミキシングシステム。An input unit for inputting the input signal is connected to the engine unit, an output unit for outputting outputs from the plurality of output signal sequences is connected to the engine unit, and the computer executes the upgrade program. when running, the console unit, a digital mixing system according to claim 1, characterized in that to perform the version-up of the operation the software in the input unit and said output unit. 前記コンソール部がバージョンアップ処理を起動した際に、前記動作ソフトウェアのバージョンが判定され、バージョンがアップされる動作ソフトウェアだけがバージョンアップされるようにしたことを特徴とする請求項１または２に記載のディジタル・ミキシングシステム。When the console unit activates the upgrade process, the operating software version is determined, only the operation software version is up according to claim 1 or 2, characterized in that it has to be upgraded Digital mixing system. 複数の入力信号系列と、複数の出力信号系列とを有し、前記複数の入力信号系列をミキシング処理して前記複数の出力信号系列に出力するディジタル・ミキシングシステムであって、
前記ミキシング処理に関するパラメータの入力を行う多数のパネル操作子と、該パネル操作子の操作に応じてミキシング制御信号を出力する第１制御手段を備えるコンソール部と、
前記コンソール部に接続され、前記複数の入力信号系列からの入力信号をミキシングして前記複数の出力信号系列に出力する前記ミキシング処理を行う処理手段と、前記コンソール部から供給される前記ミキシング制御信号に基づいて前記ミキシング処理を制御する第２制御手段とを備えたエンジン部と、
前記エンジン部に接続され、外部機器より前記入力信号が入力され、該入力信号を前記エンジン部に出力する入力手段と、前記コンソール部から前記エンジン部を介して入力される前記ミキシング制御信号に基づいて前記入力手段を制御する第３制御手段とを備えた入力ユニットと、
前記エンジン部に接続され、前記エンジン部の出力する出力信号が入力され、該出力信号を外部機器へ出力する出力手段と、前記コンソール部から前記エンジン部を介して入力される前記ミキシング制御信号に基づいて前記出力手段を制御する第４制御手段とを備えた出力ユニットとを備えており、
前記コンソール部あるいは前記エンジン部にコンピュータを接続して、該コンピュータにおいてバージョンアッププログラムを実行することにより、該コンピュータから直接あるいは前記エンジン部を介して通知を受けた前記コンソール部においてバージョンアップ処理が起動され、前記コンソール部が、前記コンソール部の第１制御手段、前記エンジン部の第２制御手段、前記入力ユニットの第３制御手段、前記出力ユニットの第４制御手段の全ての制御手段の動作ソフトウェアのバージョンをチェックして、前記バージョンアッププログラムを実行しているコンピュータから供給される動作ソフトウェアに基づいて、前記格納されている各動作ソフトウェアのバージョンアップを一括して行なうことができるようにしたことを特徴とするディジタル・ミキシングシステム。A digital mixing system having a plurality of input signal sequences and a plurality of output signal sequences, wherein the plurality of input signal sequences are mixed and output to the plurality of output signal sequences;
A console unit including a plurality of panel operators for inputting parameters relating to the mixing process, and a first control unit for outputting a mixing control signal in accordance with the operation of the panel operator;
A processing unit that is connected to the console unit and performs the mixing process of mixing input signals from the plurality of input signal sequences and outputting the mixed signals to the plurality of output signal sequences, and the mixing control signal supplied from the console unit An engine unit comprising second control means for controlling the mixing process based on
Based on the input unit that is connected to the engine unit, receives the input signal from an external device, and outputs the input signal to the engine unit, and the mixing control signal that is input from the console unit via the engine unit. An input unit comprising third control means for controlling the input means;
An output signal connected to the engine unit and output from the engine unit is input, and the output signal is output to an external device. The mixing control signal is input from the console unit via the engine unit. And an output unit comprising a fourth control means for controlling the output means based on
By connecting a computer to the console unit or the engine unit and executing the upgrade program in the computer, the upgrade process is started in the console unit that receives a notification directly from the computer or through the engine unit The console unit is a first control unit of the console unit, a second control unit of the engine unit, a third control unit of the input unit, and an operation software of all the control units of the fourth control unit of the output unit The version of each of the stored operation software can be collectively updated based on the operation software supplied from the computer executing the upgrade program. Characterized by Ijitaru mixing system. 前記コンソール部において起動される前記バージョンアップ処理は、
前記コンソール部、前記エンジン部、前記入力ユニット、前記出力ユニットの各制御手段の動作ソフトウェアのバージョンを検出する検出過程と、
前記コンピュータにおいて実行される前記バージョンアッププログラムにおける各制御手段のバージョンアップ用の制御ソフトウェアのバージョンと、検出された各制御手段の動作ソフトウェアのバージョンとを比較する比較過程と、
該比較過程における比較の結果、バージョンアップ用の動作ソフトウェアの方が新しいと判定された制御手段に対し、当該制御手段に対応するバージョンアップ用の動作ソフトウェアを送付する送付過程とを備えており、
前記バージョンアップ用の動作ソフトウェアを送付された制御手段は、当該制御手段の動作ソフトウェアを送付された動作ソフトウェアによって更新する更新機能を備えていることを特徴とする請求項４記載のディジタル・ミキシングシステム。The version upgrade process started in the console unit is:
A detection process for detecting a version of operation software of each control means of the console unit, the engine unit, the input unit, and the output unit;
A comparison process of comparing the version of the control software for upgrading each control means in the version upgrade program executed in the computer with the version of the detected operation software of each control means;
As a result of the comparison in the comparison process, the control means that the operation software for version upgrade is determined to be newer is provided with a sending process for sending the operation software for upgrade corresponding to the control means,
5. The digital mixing system according to claim 4 , wherein the control means to which the operation software for upgrading is sent has an update function for updating the operation software of the control means by the sent operation software. .
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