JP3903756B2 - 電流差動保護継電器のサンプリング同期方法 - Google Patents

電流差動保護継電器のサンプリング同期方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力系統各所の同時にサンプリングした電流波形の差から系統事故を監視検出して動作するデジタル形の電流差動保護継電器のサンプリング同期方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種デジタル形の電流差動保護継電器は、図4に示すように、電力系統1の変電所等の電気所に親局2を設け、電力系統1に沿って適当な間隔で例えば#1の子局3a,#2の子局3b,端末の折返しの子局(LB局)3rを設け、各局2,3a〜3r間(局間)を、それぞれ下り伝送線4aと上り伝送線4bとからなる光PCM通信用の往復伝送路4で接続して形成され、光PCM電流差動リレーとも呼ばれる。
なお、図中の5は各局2,3a〜3rの計器用変流器(電流計測手段)である。
【0003】
そして、電力系統1が60Hzであれば、各局2,3a〜3rによって系統電源の電気角30°毎に系統電流をサンプリングするため、親局2により、前記の電気角30°毎にサンプリング用のタイミング基準信号(720Hzのパルス信号)Psを出力し、このタイミング基準信号Psを、局間の各下り伝送線4aを通って各子局3a〜3rに順次に送る。
【0004】
そして、親局2及び各子局3a〜3rにより、タイミング基準信号Psに同期して電力系統1の系統電流をサンプリングする。
【0005】
なお、タイミング基準信号Psは、実際には、親局2が周期的に送出するシリアルデータの特定ビットからなり、各子局3a〜3rは、その特定ビットをタイミング基準として、タイミング基準信号Psを認識する。
【0006】
つぎに、各子局3a〜3rのサンプリングデータは、通常、前記のシリアルデータに加えられ、伝送線4aを介して子局3aから子局3b、LB局3rに順に送られ、さらに、LB局3rから伝送線4bを通って親局2に送られる。
【0007】
そして、親局2により、自局のサンプリングデータと、受信した各子局3a〜3rのサンプリングデータとの差(系統電流の差)を演算し、この差が事故検出の基準値より大きくなるか否かに基づいて、電力系統1の地絡,短絡等の事故の有無を監視検出する。
【0008】
さらに、事故を検出すると、親局2から各子局3a〜3rに開放指令が順次に伝送され、継電器動作により、電力系統1各所の開閉器が開放されて電力系統1が停電する。
【0009】
ところで、この電流差動保護継電器においては、事故の監視検出精度を向上するため、親局2と各子局3a〜3rとのサンプリング同期をとり、親局2及び各子局3a〜3rにより、系統電流を精度よく同時にサンプリングする必要がある。
【0010】
一方、親局2から各子局3a〜3rそれぞれまでの信号伝送の遅延特性により、親局2が出力したタイミング基準信号Psを各子局3a〜3rが受信するタイミングは、親局2のタイミング基準信号Psの出力から遅れる。
【0011】
そのため、各子局3a〜3rがタイミング基準信号Psの受信に同期してそれぞれのサンプリング信号を形成し、このサンプリング信号によって系統電流をサンプリングすると、各子局3a〜3rのサンプリングタイミングが、親局2のサンプリングタイミングから、それぞれの信号伝送の遅延量に応じてずれる。
【0012】
そこで、特許第2692907号(特開平2−155421号)の特許公報には、この種電流差動保護継電器において、つぎの手法で各局2,3a〜3rのサンプリング同期をとることが記載されている。
【0013】
すなわち、親局2により、適当な一定間隔毎に、タイミング基準信号PsがLB局7rで折返えされて戻ってくるまでの図5の時間Tmを計測する。
【0014】
このとき、親局2のタイミング基準信号Psの送出から、各子局3a〜3rがタイミング基準信号Psを受信してLB局3r側に送出するまでの図5の各子局3a〜3rの下りの信号遅延時間ΔTαと、LB局3rで折返えされたタイミング基準信号Psが各子局3r〜3aを介して親局2に戻る際の各子局3r〜3aの上りの信号伝送の遅延時間ΔTβとが、子局3a〜3rそれぞれについて、等しい時間ΔT′(=ΔTα=ΔTβ)になるように、各局2,3a〜3rの局間距離等が定められる。
【0015】
また、各子局3a,3bにより、下り伝送線4aのタイミング基準信号Psを、下りの信号として受信してから、上り伝送線4bの同じタイミング基準信号Psを、上りの信号として、再び受信するまでの図5の各時間TS′を計測する。
【0016】
そして、図5からも明らかなように、各子局3a〜3rにおいて、Tm=ΔTα+TS′+ΔTβ=2・ΔT′+TS′(LB局3rにおいてはTS ′=0)となり、遅延時間ΔT′を、(Tm−TS ′)/2の演算から求めることができるため、親局2から各子局3a〜3rに時間Tmの計測情報を送り、各子局3a〜3rにより、それぞれの時間TS ′の計測情報と、受信した時間Tmの計測情報とに基づき、前記の(Tm−TS ′)/2の演算からそれぞれの遅延時間ΔT′を求める。
【0017】
そして、各子局3a〜3rにおいて、それぞれの遅延時間ΔT′が、タイミング基準信号Psの遅れ時間に相当することから、遅延時間ΔT′が0になるように、タイミング基準信号Psに位相同期して動作するサンプリング信号発生器の位相をずらして補正し、各子局3a〜3rの系統電流のサンプリングタイミングを、親局2のサンプリングタイミングに一致させて各子局3a〜3rのサンプリング同期がとられる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の手法で局間のサンプリング同期をとる場合、時間Tmが各子局3a〜3rそれぞれの2倍の遅延時間2・ΔT′を含み、遅延時間ΔT′が長くなる程、時間Tmの計測情報量が多くなる。
【0019】
そして、時間Tmの計測情報を親局2から各子局3a〜3rに送る際は、遅延時間ΔT′が最大のときの情報量に基づいて、時間Tmの計測情報の占有ビット数等を定める必要があるため、時間Tmの時間情報の伝送に多くのビットを要し、その時間情報を効率よく伝送して局間のサンプリング同期をとることができない問題点がある。
【0020】
本発明は、親局から各子局に送る時間情報のビット数を従来より少なくし、情報伝送効率よく局間のサンプリング同期がとれるようにすることを課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するため、本発明の電流差動保護継電器のサンプリング同期方法は、親局6が周期的に出力したサンプリング用のタイミング基準信号Psを、局間の各往復伝送路8の下り伝送線8aを通って折り返し子局7rまでの各子局7a,7bに順次に送り、
前記親局6及び前記各子局7により、前記タイミング基準信号Psに同期して電力系統1の系統電流をサンプリングし、
前記各子局7のサンプリングデータを、前記各往復伝送路8を通って前記親局6に送り、
前記親局6により、自局のサンプリングデータと受信した前記各子局7のサンプリングデータとの差から、前記電力系統1の系統事故を監視検出して動作する電流差動保護継電器のサンプリング同期方法であって、
前記親局により、前記タイミング基準信号Psを一定回数出力する毎に下りの計測指令フラグ を出力し、
前記下りの計測指令フラグ を、前記往復伝送路8の下り伝送線8aを通って前記各子局に順次に送り、
前記折返しの子局7rにより、受信した前記下りの計測指令フラグ を、上りの計測指令フラグ として折返し、前記各往復伝送路8の上り伝送線8bを通って前記親局に返信し、
前記親局により、前記上りの計測指令フラグ の受信からつぎの前記タイミング基準信号Psに同期して計測停止指令フラグ を出力するまでの、前記親局6から前記各子局7それぞれまでの信号伝送の遅延時間ΔTを含まない時間Tを計測し、
前記親局6により、前記時間T を付加した計測停止指令フラグF を、前記往復伝送路8の下り伝送線8aを通って前記各子局7に送出し、
前記各子局により、
前記上りの計測指令フラグ の送出から、前記計測停止指令フラグ を受信するまでの、前記各子局7から前記親局6への前記遅延時間ΔT、前記時間T 及び前記親局6から前記各子局7への前記遅延時間ΔTからなる時間 を計測し、
(T−T)/2の演算により、前記親局から前記各子局それぞれまでの信号伝送の遅延時間ΔTを求め、
前記系統電流のサンプリングタイミングを、前記遅延時間ΔTが0になるように補正し、
前記親局及び前記各子局が同期して前記系統電流をサンプリングするようにする。
【0022】
したがって、例えばタイミング基準信号を12回出力する毎(電気角360°毎)に、親局が下りの計測指令フラグを出力すると、そのフラグが折返しの子局(LB局)で折返えされ、上りの計測指令フラグとして、親局に戻る。
【0023】
そして、親局に上りの計測指令フラグが戻ってから、親局がつぎのタイミング基準信号に同期して計測終了指令フラグを出力するまでの図3の時間TM を、親局により計測する。
【0024】
このとき、図3からも明らかなように、時間TM には各子局の信号伝送の遅延時間ΔTが含まれない。
【0025】
さらに、各子局において、LB局で折返えされて親局に送る上りの計測指令フラグの受信から、つぎのタイミング基準信号に同期した計測停止指令フラグを受信するまでの時間Tを計測すると、この時間Tは、図3からも明らかなように、遅延時間ΔTが含まれ、T=ΔT+T+ΔTである。
【0026】
そして、各子局により、親局からの受信した時間TM の計測情報と、自局で計測した時間TS の計測情報とに基づき、(TS−TM)/2の演算から、それぞれの信号伝送の遅延時間ΔTが求められ、この遅延時間ΔTが0になるようにそれぞれの系統電流のサンプリングタイミングが補正されて各局のサンプリング同期がとられる。
【0027】
この場合、親局が計測して各子局に送る時間TM の計測情報は、2・ΔTの遅延時間の情報が含まれず、その分情報量が少なくなり、親局から各子局に送るTM の時間情報のビット数が著しく少なくなり、効率よく情報を伝送して局間のサンプリング同期をとることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の1形態につき、図1〜図3を参照して説明する。
まず、本発明が適用される電流差動保護継電器は、図1に示すように、図4の親局2及び子局3a〜3rに相当する親局6及び各子局7a〜7rとを備えて形成され、それらの局間には、図4の往復伝送路4と同様の光PCM通信用の往復伝送路8が設けられ、各局6,7a〜7rが、各往復伝送路8の下り伝送線8a,上り伝送線8bで接続されている。
【0029】
なお、図中の9は電力系統であり、10は各局6,7a〜7rの計器用変流器(電流計測手段)である。
【0030】
そして、親局6及び各子局7a〜7rは図2に示すように構成され、親局6は基準クロック部11,送信部12,受信部13,計測部14及びA/D変換部15を有し、基準クロック部11により、例えば電力系統9の電源の電気角30°毎に、シリアルデータのタイミング基準信号Ps(クロックパルス)の特定ビットをセットし、タイミング基準信号Psを送信部12から下り伝送線8aに送信するとともに、送信部12から内部のA/D変換部15に、タイミング基準信号Psに同期したサンプリング信号を供給し、この信号に基づき、A/D変換部15により、自局の計器用変流器10が計測した系統電流をサンプリングする。
【0031】
また、子局7a,7bは下り信号送受信部16,上り信号送受信部17,計測部18,サンプリング制御部19及びA/D変換部20を有し、下り伝送線8aに接続された下り信号送受信部16により、親局側からのタイミング基準信号Psを受信して認識すると、このタイミング基準信号Psを、サンプリング制御部19に同期制御信号として供給し、サンプリング制御部19からA/D変換部20に、サンプリング基準信号Psに同期したサンプリング信号を供給する。
【0032】
そして、A/D変換部20により、サンプリング信号に基づいて自局の計器用変流器10が計測した系統電流をサンプリングする。
【0033】
さらに、LB局7rは送受信部21,計測部22,サンプリング制御部23,A/D変換部24を有し、下り伝送線8aに送受信部21の受信側が接続され、シリアルデータを受信して折返し、送受信部21の送信側から上り伝送線8bに返信出力するとともに、受信したシリアルデータのタイミング基準信号Psを、サンプリング制御部23に同期制御信号として供給し、サンプリング制御部23からA/D変換部24にサンプリング基準信号Psに同期したサンプリング信号を供給し、A/D変換部24により、A/D変換部20と同様にして系統電流をサンプリングする。
【0034】
なお、LB局7rの送受信部21から上り伝送線8bに返信出力された上りの信号は、子局7b,7aの上り信号送受信部17に受信されて順送りされ、親局6の受信部13に送られて親局6に戻される。
【0035】
つぎに、例えばタイミング基準信号Psが12回発生し、系統電源の1周期(電気角360°)の一定時間が経過する毎に、親局6の送信部12は、送出するシリアルデータのタイミング基準信号Psのビットをセットするとともに、そのシリアルデータに伝送遅延時間計測用の下りの計測指令フラグF1 を付加して出力する。
【0036】
そして、この計測指令フラグF1 が各下り伝送線8aを通って各子局7a,7bの下り信号送受信部16,LB局7rの送受信部21に順次に受信される。
【0037】
さらに、LB局7rは、受信した計測指令フラグF1 を上りの計測指令フラグF1′として折返し、このフラグF1′が各上り伝送線8bを通り、各子局7b,7aを介して親局6に返送される。
【0038】
このとき、LB局7rは計測指令フラグF1 ′の返送に同期して計測部22が時間TS の計測を開始し、他の子局7b,7aは計測指令フラグF′を受信して親局側に返送する毎にフラグF1′の返送に同期して計測部18が時間TSの計測を開始する。
【0039】
そして、計測指令フラグF1 ′を親局6の受信部13が受信すると、受信部15から送信部12に返送着信が通知される。
【0040】
この通知に基づき、送信部12は計測部14に計測起動信号を与えて時間TM の計測を指令し、つぎのタイミング基準信号Psの送出タイミングになると、計測部14に計測停止信号を出力して時間TMの計測を停止し、時間TMの最新の計測情報を計測部14のメモリ等の記憶手段に書換自在に保持する。
【0041】
また、つぎのシリアルデータのタイミング基準信号Psのビットをセットするとともに、そのデータに計測停止指令フラグF2 を付加して下り伝送線8aに送出する。
【0042】
そして、各子局7a〜7rはフラグF2 を受信すると、計測部18,22に計測停止信号を出力してそれぞれの時間TSの計測を停止し、時間TSの最新の計測情報を計測部18,22のメモリ等の記憶手段に書換自在に保持する。
【0043】
ところで、親局6はタイミング基準信号Psを送出するときに、計測部14に保持されている時間TM の最新の計測情報も読出してシリアルデータに付加し、下り伝送線8aに送出する。
【0044】
そして、子局7a,7bは送受信部16,子局7rは送受信部21がタイミング基準信号Psを受信して認識する毎に、同時に、時間TM の最新の計測情報も子局7a,7bは送受信部16,子局7rは送受信部21によって受信する。
【0045】
そして、受信した時間TMの計測情報と自局の時間TSの最新の計測情報とに基づき、各子局7a〜7rのサンプリング制御部19,23は、(TS−TM)/2の演算を実行し、親局6が信号を送出してから、その信号を受信するまでの信号伝送の遅延時間ΔTを求める。
【0046】
すなわち、図3に示すように親局6が時刻t1 にタイミング基準信号Psに同期して下り計測指令フラグF1を送出し、このフラグF1の折返しの返信に基づき、親局6が時刻txに上り計測指令フラグF1′を受信し、この受信後の時刻t2 のつぎのタイミング基準信号Psの送出タイミングに親局6が計測停止指令フラグF2を送出することから、tx〜t2の時間TMには遅延時間ΔTが含まれない。
【0047】
一方、各子局7a〜7rにおいて、計測指令フラグF1 ′を送出してから、計測停止指令フラグF2を受信するまでの計測時間TSは、図3からも明らかなように時間TMの前,後のそれぞれの信号伝送の遅延時間ΔTを含む。
【0048】
そのため、各子局7a〜7rにより、前記の(TS−TM)/2の演算から、各子局7a〜7rそれぞれの遅延時間ΔTが求まる。
【0049】
そして、各子局7a〜7rはサンプリング制御部19,23により、各遅延時間ΔTが0になるように、それぞれの内部のサンプリング信号発生器の位相を、タイミング基準信号Psの受信に同期した位相から進めて補正し、サンプリング制御部19,23からA/D変換部20,24に、補正した位相でサンプリング信号を供給し、A/D変換部20,24により、親局6のA/D変換部15と同時に系統電流を計測する。
【0050】
この場合、親局6が各子局7a〜7rに送る時間TM の計測情報には遅延時間ΔTが含まれず、時間TM は、親局6がタイミング基準信号Psを送信してから親局6に戻ってくるまでの時間(=t2−t1)より十分に短く、最も長い子局7rの遅延時間ΔTをΔTmaxとすると、TM ≪2・ΔTmaxである。
【0051】
そのため、親局6が各子局7a〜7rに送る時間情報としての時間TM の計測情報は、遅延時間ΔTを含まない一定の少数ビット数になり、従来の遅延時間ΔT′の2倍の時間を含む時間Tm(=2・ΔT′+TS ′)の計測情報よりビット数が少なく、データ長が短くなる。
【0052】
したがって、親局6が各子局7a〜7rに送る時間情報のデータ長を従来より短くして効率よく迅速に各局6,7a〜7rのサンプリング同期をとることができ、例えば、時間情報のデータ長が短くなった分、他のデータ等の伝送を増やすことが可能になる。
【0053】
そして、各子局7a〜7rそれぞれの局間の信号伝送の遅延時間ΔTが上りと下りとで等しければ、子局7a〜7rの個数,局間の距離等はどのようであってもよい。
【0054】
また、親局6及び各子局7a〜7rの構成等は前記形態のものに限られるものではない。
【0055】
そして、各子局7a〜7rのサンプリングデータは、前記形態のように下り伝送線8aで加えられる代わりに、LB局7r側から順に、受信したサンプリングデータに自局のサンプリングデータを加えて親局6側のつぎの子局に送ることをくり返し、上り伝送線8bで加えられて親局6に送られるものであってもよい。
【0056】
さらに、タイミング基準信号Psの信号形式等はどのようであってもよく、フラグF1,F1′及びF2 についても、伝送効率等の面からは、極力簡単でビット数の少ないものであることが望ましいが、それらの信号形式やビット数等はどのようであってもよい。
【0057】
そして、本発明は種々のデジタル形の電流差動保護継電器の各子局間のサンプリング同期に適用することができる。
【0058】
【発明の効果】
本発明は、以下に記載する効果を奏する。
タイミング基準信号Psに同期して親局6が時刻t1に計測指令フラグF1を送出し、このフラグF1 が折返しの子局(LB局)7rで折返えされ、上りの計測指令フラグF1 ’として親局6に戻ってきた時刻をtxとし、つぎのタイミング基準信号Psに同期した計測停止指令フラグF2の出力時刻をt2とすると、親局6がtx〜t2の時間TMを計測し、この時間TM には各子局7a〜7rの信号伝送の遅延時間ΔTは含まれない。
【0059】
さらに、各子局7a〜7rが、折返しの子局7rで折返えされて親局6に返るフラグ のそれぞれの送信時刻から、時刻tのフラグFを各子局7a〜7rが受信するまでの時間Tを計測し、この時間Tには遅延時間ΔTが含まれ、T=ΔT+T+ΔTになる。
【0060】
そして、各子局7a〜7rにより、親局6から送られた時間TM の計測情報と、自局の時間TS との計測情報とに基づき、(TS−TM)/2の演算から、それぞれの信号伝送の遅延時間ΔTが求められ、この遅延時間ΔTが0になるようにそれぞれの系統電流のサンプリングタイミングが補正されて各局6,7a〜7rのサンプリング同期がとられる。
【0061】
この場合、親局6が計測して各子局7a〜7rに送る時間Tの計測情報には、2・ΔTの遅延時間が含まれず、その分情報量が少なくなり、親局6から各子局7a〜7rに送る時間の時間情報のビット数が少なく、その伝送量が少なくて済み、効率よく局間のサンプリング同期をとることができ、時間情報とともに伝送する情報量を多くすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態の結線図である。
【図2】図1の詳細な結線図である。
【図3】図1の計測時間の説明図である。
【図4】従来例の結線図である。
【図5】図4の計測時間の説明図である。
【符号の説明】
1,9 電力系統
2,6 親局
3a,3b,7a,7b 子局
3r,7r 折返しの子局
4,8 往復伝送路
4a,8a 下り伝送線
4b,8b 上り伝送線
Ps タイミング基準信号
1 下りの計測指令フラグ
1’上りの計測指令フラグ
2 計測停止指令フラグ

Claims (1)

  1. 親局が周期的に出力したサンプリング用のタイミング基準信号Psを、局間の各往復伝送路の下り伝送線8aを通って折り返し子局7rまでの各子局7a7bに順次に送り、
    前記親局及び前記各子局により、前記タイミング基準信号Psに同期して電力系統の系統電流をサンプリングし、
    前記各子局のサンプリングデータを、前記各往復伝送路を通って前記親局に送り、
    前記親局により、自局のサンプリングデータと受信した前記各子局のサンプリングデータとの差から、前記電力系統の系統事故を監視検出して動作する電流差動保護継電器のサンプリング同期方法であって、
    前記親局により、前記タイミング基準信号Psを一定回数出力する毎に下りの計測指令フラグ を出力し、
    前記下りの計測指令フラグ を、前記各往復伝送路の下り伝送線8aを通って前記各子局に順次に送り、
    前記折返しの子局7rにより、受信した前記下りの計測指令フラグ を上りの計測指令フラグ として折返し、前記各往復伝送路の上り伝送線8bを通って前記親局に返信し、
    前記親局により、前記上りの計測指令フラグ の受信からつぎの前記タイミング基準信号Psに同期して計測停止指令フラグ を出力するまでの、前記親局6から前記各子局7それぞれまでの信号伝送の遅延時間ΔTを含まない時間 を計測し、
    前記親局6により、前記時間T を付加した計測停止指令フラグF を、前記往復伝送路8の下り伝送線8aを通って前記各子局7に送出し、
    前記各子局により、
    前記上りの計測指令フラグ の送出から、前記計測停止指令フラグ を受信するまでの、前記各子局7から前記親局6への前記遅延時間ΔT、前記時間T 及び前記親局6から前記各子局7への前記遅延時間ΔTからなる時間 を計測し、
    (T−T)/2の演算により、前記親局から前記各子局それぞれまでの信号伝送の遅延時間ΔTを求め、
    前記系統電流のサンプリングタイミングを、前記遅延時間ΔTが0になるように補正し、
    前記親局及び前記各子局が同期して前記系統電流をサンプリングするようにしたことを特徴とする電流差動保護継電器のサンプリング同期方法。
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