JP3901526B2 - Particulate filter regeneration method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パティキュレートフィルタの再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)は、炭素質から成る煤と、高沸点炭化水素成分から成るSOF分(Soluble Organic Fraction:可溶性有機成分)とを主成分とし、更に微量のサルフェート(ミスト状硫酸成分)を含んだ組成を成すものであるが、この種のパティキュレートの低減対策としては、排気ガスが流通する排気管の途中に、パティキュレートフィルタを装備することが従来より行われている。
【0003】
この種のパティキュレートフィルタは、コージェライト等のセラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路の入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路については、その出口が目封じされるようになっており、各流路を区画する多孔質薄壁を透過した排気ガスのみが下流側へ排出されるようにしてある。
【0004】
そして、排気ガス中のパティキュレートは、前記多孔質薄壁の内側表面に捕集されて堆積するので、目詰まりにより排気抵抗が増加しないうちにパティキュレートを適宜に燃焼除去してパティキュレートフィルタの再生を図る必要があるが、通常のディーゼルエンジンの運転状態においては、パティキュレートが自己燃焼するほどの高い排気温度が得られる機会が少ない為、例えばアルミナに白金を担持させたものに適宜な量のセリウム等の希土類元素を添加して成る酸化触媒を一体的に担持させた触媒再生型のパティキュレートフィルタの実用化が進められている。
【0005】
即ち、このような触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用すれば、捕集されたパティキュレートの酸化反応が促進されて着火温度が低下し、従来より低い排気温度でもパティキュレートを燃焼除去することが可能となるのである。
【0006】
ただし、斯かる触媒再生型のパティキュレートフィルタを採用した場合であっても、排気温度の低い運転領域では、パティキュレートの処理量よりも捕集量が上まわってしまうので、このような低い排気温度での運転状態が続くと、パティキュレートフィルタの再生が良好に進まずに該パティキュレートフィルタが過捕集状態に陥る虞れがあり、パティキュレートの堆積量が増加してきた段階でパティキュレートフィルタより上流側の排気ガス中に燃料を添加してパティキュレートフィルタの強制再生を行うことが考えられている。
【0007】
つまり、パティキュレートフィルタより上流側で燃料を添加すれば、その添加された燃料がパティキュレートフィルタの酸化触媒上で酸化反応し、その反応熱により触媒床温度が上げられてパティキュレートが燃やし尽くされ、パティキュレートフィルタの再生化が図られることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来においては、ディーゼルエンジンの運転状態に基づいてパティキュレートフィルタの触媒床温度を所定温度まで上げるのに必要な燃料添加量の目標値を算出し、その目標値に見合う燃料添加を実行する制御が考えられているが、燃料添加が制限される走行状態、例えばアイドル、急加速、減速等の状態から燃料添加が可能な走行状態へ移行した際に、急激に燃料添加量が増加されてしまうと、その燃料添加開始直後の触媒床温度が高いほど燃料冷却による温度低下が激しくなるという不具合が起こり、添加燃料がパティキュレートフィルタの酸化触媒上で処理しきれずにパティキュレートフィルタ後方へ通り抜けて白煙を生じる虞れがあった。
【0009】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、パティキュレートフィルタの酸化触媒上で添加燃料が処理しきれなくなるような事態を確実に回避し得るようにしたパティキュレートフィルタの再生方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、排気管途中に装備した触媒再生型のパティキュレートフィルタより上流側で排気ガス中に燃料を添加し、その添加燃料がパティキュレートフィルタの酸化触媒上で酸化反応した時の反応熱により捕集済みパティキュレートを燃焼させてパティキュレートフィルタの強制再生を図る方法において、運転状態に基づいて決定される燃料添加量の目標値が所定の変化量を超えて急激に増加する際に、その燃料添加量が徐々に増加して目標値に達するように燃料添加を徐変制御し、しかも、この徐変制御を実行するにあたり、パティキュレートフィルタ直後の排気温度に応じて当該温度下で確実に全ての添加燃料を酸化処理することが可能な燃料添加量の上限値を選定し、その選定された上限値を超えないよう燃料添加量を制限することを特徴とするものである。
【0011】
而して、このようにすれば、燃料添加量の目標値が所定の変化量を超えて急激に増加する場合であっても、パティキュレートフィルタの酸化触媒上での処理能力に見合う比較的少ない量から燃料添加が開始され、その燃料添加量が徐々に増加して目標値に達するように燃料添加が実行されるので、燃料添加量の段階的な増加に伴い酸化反応熱で触媒床温度が徐々に上昇し、この触媒床温度の上昇に追従してパティキュレートフィルタの酸化触媒上での処理能力が向上する結果、パティキュレートフィルタの酸化触媒上での処理能力を超えた過剰な量の燃料添加が回避されることになる。
【0013】
また、パティキュレートフィルタの触媒床温度が比較的高い時の処理能力を前提として燃料添加量が運転状態から決定されるようになっていたとしても、パティキュレートフィルタ直後の排気温度に応じて選定された上限値を超えないように燃料添加量が制限されるので、パティキュレートフィルタの触媒床温度が低い場合でも処理能力を超えた過剰な量の燃料添加が回避されることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例を示すもので、本形態例のパティキュレートフィルタの再生方法においては、図1に示す如く、自動車のディーゼルエンジン1(内燃機関)から排気マニホールド2を介して排出された排気ガス3が流通している排気管4のマフラ5内に、酸化触媒を一体的に担持して成る触媒再生型のパティキュレートフィルタ6を収容させた場合を例示しており、該パティキュレートフィルタ6を抱持するフィルタケース7がマフラ5の外筒を成すようになっている。
【0016】
即ち、前後に入口パイプ8と出口パイプ9とを備えたフィルタケース7の内部に、図2に拡大して示す如きパティキュレートフィルタ6が収容されており、このパティキュレートフィルタ6は、セラミックから成る多孔質のハニカム構造となっており、格子状に区画された各流路6aの入口が交互に目封じされ、入口が目封じされていない流路6aについては、その出口が目封じされるようになっており、各流路6aを区画する多孔質薄壁6bを透過した排気ガス3のみが下流側へ排出されるようにしてある。
【0017】
そして、フィルタケース7の出口パイプ9には、排気ガス3の温度を計測するための温度センサ10が装備され、該温度センサ10の検出信号10aがエンジン制御コンピュータ(ECU:Electronic Control Unit)を成す制御装置11に対し入力されるようになっており、他方、この制御装置11においては、ディーゼルエンジン1の各気筒に燃料を噴射する燃料噴射装置12に向け燃料の噴射タイミング及び噴射量を指令する燃料噴射信号12aが出力されるようになっている。
【0018】
ここで、前記燃料噴射装置12は、各気筒毎に装備される図示しない複数のインジェクタにより構成されており、これら各インジェクタの電磁弁が前記燃料噴射信号12aにより適宜に開弁制御されて燃料の噴射タイミング(噴射開始時期と噴射終了時期)及び噴射量(開弁時間)が適切に制御されるようになっている。
【0019】
また、図示しない運転席のアクセルには、アクセル開度をディーゼルエンジン1の負荷として検出するアクセルセンサ13(負荷センサ)が備えられていると共に、ディーゼルエンジン1の適宜位置には、その回転数を検出する回転センサ14が装備されており、これらアクセルセンサ13及び回転センサ14からのアクセル開度信号13a及び回転数信号14aも前記制御装置11に入力されるようになっている。
【0020】
そして、前記制御装置11では、アクセル開度信号13a及び回転数信号14aに基づき通常マップに基づく燃料噴射信号12aが決定されるようになっている一方、パティキュレートフィルタ6の強制再生を行う際に通常マップから強制再生マップに切り替わり、圧縮上死点(クランク角0゜)付近で行われる燃料の主噴射に続いて圧縮上死点より遅い着火しないタイミングでポスト噴射を行うような燃料噴射信号12aが決定されるようになっている。
【0021】
つまり、このように主噴射に続いて圧縮上死点より遅い着火しないタイミングでポスト噴射が行われると、このポスト噴射により排気ガス3中に未燃の燃料(主としてHC:炭化水素)が添加されることになり、この未燃の燃料がパティキュレートフィルタ6表面の酸化触媒上で酸化反応し、その反応熱により触媒床温度が上昇してパティキュレートフィルタ6内のパティキュレートが自然燃焼されることになる。
【0022】
ここで、前述した制御装置11における通常マップから強制再生マップへの切り替えは、ディーゼルエンジン1の運転状態に基づきパティキュレートフィルタ6内の堆積量を推定し、その推定された堆積量が所定の上限値を超えた時にマップ切り替えを行うようにすれば良い。
【0023】
例えば、ディーゼルエンジン1の運転状態に基づきパティキュレートの発生量を推定する一方、現在の運転状態についてパティキュレートの処理量が捕集量を上まわる再生領域にあるか否かを判定し、現在の運転状態が再生領域にあると判定されている間にパティキュレートの発生量を除外し且つ非再生領域でのパティキュレートの発生量のみを積算してパティキュレートフィルタ6内の堆積量とする機能を全て制御装置11が兼ね備えるようにし、該制御装置11によりパティキュレートの堆積量の推定を実行できるようにすれば良い。
【0024】
そして、本形態例においては、制御装置11にてパティキュレートフィルタ6の強制再生が実行されるにあたり、図3のフローチャートに示す如き具体的な制御手順が採られて、パティキュレートフィルタ6への燃料添加量の制御、即ち、燃料噴射装置12のポスト噴射の制御が実行されるようになっている。
【0025】
図3のフローチャートに関し、ステップS1にて回転センサ14からの回転数信号14aに基づきディーゼルエンジン1の回転数が抽出される一方、ステップS2にてアクセルセンサ13からのアクセル開度信号13aに基づく燃料噴射信号12aの決定時に判明している燃料の噴射量が抽出され、これら回転数と噴射量とによるポスト噴射量マップからステップS3にてディーゼルエンジン1の運転状態に基づくポスト噴射量(強制再生のための燃料添加量)のマップ値が読み出されるようになっている。
【0026】
他方、このようなステップS1〜ステップS3によるポスト噴射量のマップ値の決定手順と並行して、以下に詳述する如き手順で徐変時用ポスト噴射量の今回値が決定されるようになっている。
【0027】
即ち、本形態例では、ポスト噴射量の目標値が所定の変化量を超えて急激に増加する際に、そのポスト噴射量が徐々に増加して目標値に達するように徐変させる手法を採用しており、先ずステップS4において、現在の状態がポスト噴射量の徐変中ではなく、しかも、ポスト噴射量のマップ値からポスト噴射量の前回値を減算した値が所定の徐変判定用変化量を超えている、という二条件が同時に満たされているか否かが判定されるようになっている。
【0028】
そして、ステップS4で二条件が同時に満たされていると判定された場合には、今回のポスト噴射を実行するに当たり徐変が必要であるということを意味しているので、ステップS5へと進んでポスト噴射量の徐変が開始され、次のステップS6にて徐変時用ポスト噴射量の初期設定値がポスト噴射量の前回値(直前に行われたポスト噴射の量)よりも大きいか否かが判定されるようになっている。
【0029】
ここで、徐変時におけるポスト噴射量の初期設定値とは、ポスト噴射量を徐々に増加して目標値に到達させるための徐変開始噴射量のことを指しており、この徐変開始噴射量は酸化触媒の反応初期処理可能量より一義的に決まるようになっている。
【0030】
更に、ステップS6でポスト噴射量の前回値よりも初期設定値が大きいと判定された場合には、ステップS7へと進んで徐変時用ポスト噴射量の今回値として前記初期設定値がそのまま選定されるようになっている。
【0031】
また、先のステップS4で二条件が同時に満たされていない場合には、ステップS8へと進んで、現在の状態がポスト噴射量の徐変中で、しかも、ポスト噴射量のマップ値からポスト噴射量の前回値を引算した値が所定の徐変判定用変化量以下である、という二条件が同時に満たされているか否かが判定されるようになっている。
【0032】
そして、ステップS8で二条件が同時に満たされていると判定された場合には、今回のポスト噴射を実行するに当たり徐変が不必要(徐変制御をかけなくても不具合が生じない)であるということを意味しているので、ステップS9へと進んでポスト噴射量の徐変が終了され、次のステップS10に進んで徐変時用ポスト噴射量の今回値としてポスト噴射量の前回値が選定されるようになっている。
【0033】
尚、先のステップS6にてポスト噴射量の前回値が初期設定値以上となっていた場合にもステップS10へと進んで徐変時用ポスト噴射量の今回値としてポスト噴射量の前回値が選定されるようになっている。
【0034】
また、先のステップS8で二条件が同時に満たされていない場合には、ステップS11へと進んで現在の状態がポスト噴射量の徐変中であるか否かが確認され、ここで徐変中であると確認された場合には、ステップS12へと進んで徐変が継続され、次のステップS13にて徐変時用ポスト噴射量の今回値としてポスト噴射量の前回値に徐変n回目増分を加算した値が選定されるようになっている。
【0035】
ここで、ステップS13における徐変時用ポスト噴射量の今回値の算出が何回目(n回目)に当るかは、制御装置11内のカウンタでカウントされるようになっている。
【0036】
尚、先のステップS11にて徐変中ではないと判定された場合には、ステップS10へと進んで徐変時用ポスト噴射量の今回値としてポスト噴射量の前回値が選定されるようになっている。
【0037】
そして、ステップS3からのポスト噴射量マップ値と、ステップS7,ステップS10,ステップS13の何れかからの徐変時用ポスト噴射量の今回値とがステップS14へと導かれ、ここで徐変中ではないと判定された場合に、ステップS15に進んでステップS3からのポスト噴射量マップ値がポスト噴射量選択値として採用され、徐変中であると判定された場合には、ステップS16に進んでステップS7,ステップS10,ステップS13の何れかからの徐変時用ポスト噴射量の今回値がポスト噴射量選択値として採用されるようになっている。
【0038】
更に、ステップS15,ステップS16の何れかからのポスト噴射量選択値がステップS17へと導かれ、ここで排気ブレーキが作動していると判定された場合に、ステップS18に進んでポスト噴射量の今回値が「0」(ポスト噴射量しない)となるが、排気ブレーキが作動していないと判定された場合にはステップS19に進み、ステップS20で温度センサ10からの検出信号10aに基づいて排気温度と上限値のテーブルから読み出したポスト噴射量の上限テーブル値と、ステップS15,ステップS16の何れかからのポスト噴射量選択値とが比較され、このポスト噴射量選択値が上限テーブル値以上であった場合に、ステップS21へと進んでポスト噴射量の今回値として上限テーブル値が採用されるようになっている。
【0039】
ここで、ポスト噴射量の上限テーブル値とは、パティキュレートフィルタ6直後の排気温度に応じて当該温度下で確実に全ての添加燃料を酸化処理することが可能な燃料添加量の上限値のことを指しており、この上限値はテーブルからの読み出しにより排気温度毎に一義的に決まるようになっている。
【0040】
そして、先のステップS19にてポスト噴射量選択値が上限テーブル値を下まわっていた場合には、ステップS15,ステップS16の何れかからのポスト噴射量選択値が採用されるようになっている。
【0041】
尚、ポスト噴射量の今回値として「0」又は上限テーブル値が採用された場合には徐変が解除され、ステップS13における徐変時用ポスト噴射量の今回値の算出が何回目(n回目)に当るかをカウントする制御装置11内のカウンタがリセットされるようになっている。
【0042】
而して、斯かる制御装置11により排気浄化装置を運転すれば、燃料噴射装置12によるポスト噴射の目標値が所定の変化量を超えて急激に増加する場合であっても、パティキュレートフィルタ6の酸化触媒上での処理能力に見合う比較的少ない量からポスト噴射量が開始され、そのポスト噴射量が徐々に増加して目標値に達するように燃料添加が実行されるので、このようなポスト噴射量の段階的な増加に伴い酸化反応熱で触媒床温度が徐々に上昇し、この触媒床温度の上昇に追従してパティキュレートフィルタ6の酸化触媒上での処理能力が向上する結果、パティキュレートフィルタ6の酸化触媒上での処理能力を超えた過剰な量の燃料添加が回避されることになる。
【0043】
また、パティキュレートフィルタ6直後の排気温度に応じてポスト噴射量の上限値を上限テーブル値として選定し、その選定された上限テーブル値を超えないようポスト噴射量を制限しているので、パティキュレートフィルタ6の触媒床温度が比較的高い時の処理能力を前提としてポスト噴射量が運転状態から決定されるようになっていたとしても、パティキュレートフィルタ6の触媒床温度が低い場合に処理能力を超えた過剰な量の燃料添加が回避されることになる。
【0044】
従って、上記形態例によれば、パティキュレートフィルタ6の酸化触媒上での処理能力を超えた過剰な量の燃料添加を回避することにより、パティキュレートフィルタ6の酸化触媒上で添加燃料が処理しきれなくなるような事態を確実に回避できるので、未処理の添加燃料による白煙発生を確実に防止することができ、しかも、無駄な燃焼添加を回避することで燃費の悪化を抑制することもできる。
【0045】
また、特に本形態例においては、パティキュレートフィルタ6直後の排気温度に応じて選定された上限テーブル値を超えないようにポスト噴射量が制限されるので、パティキュレートフィルタ6の触媒床温度が比較的高い時の処理能力を前提としてポスト噴射量が運転状態から決定されるようになっていたとしても、パティキュレートフィルタ6の触媒床温度が低い場合に処理能力を超えた過剰な量の燃料添加が行われる虞れを未然に回避することができ、より一層確実に白煙発生を防止し且つ燃費の悪化を抑制することができる。
【0046】
尚、本発明のパティキュレートフィルタの再生方法は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、パティキュレートフィルタより上流側で排気ガス中に燃料を添加する手段として、燃料噴射装置の噴射パターンを切り替えることによりメイン噴射に続いて圧縮上死点より遅い着火しないタイミングでポスト噴射を行う場合を例示しているが、この種の燃料添加の手段としては、例えば、排気マニホールドから排気管にかけての排気流路中における何れかの場所に燃料添加用のインジェクタを別途配設し、このインジェクタにより燃料を排気ガス中に添加するようにすることも可能であること、また、具体的に実施する場合の制御手順は図3のフローチャートに限定されないこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0047】
【発明の効果】
上記した本発明のパティキュレートフィルタの再生方法によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0048】
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの酸化触媒上での処理能力を超えた過剰な量の燃料添加を回避することにより、パティキュレートフィルタの酸化触媒上で添加燃料が処理しきれなくなるような事態を確実に回避できるので、未処理の添加燃料による白煙発生を確実に防止することができ、しかも、無駄な燃焼添加を回避することで燃費の悪化を抑制することもできる。
【0049】
(II)本発明の請求項1に記載の発明によれば、パティキュレートフィルタの触媒床温度が比較的高い時の処理能力を前提として燃料添加量が運転状態から決定されるようになっていたとしても、パティキュレートフィルタ直後の排気温度に応じて選定された上限値を超えないように燃料添加量が制限されるので、パティキュレートフィルタの触媒床温度が低い場合に処理能力を超えた過剰な量の燃料添加が行われる虞れを未然に回避することができ、より一層確実に白煙発生を防止し且つ燃費の悪化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。
【図2】図1のパティキュレートフィルタの詳細を示す断面図である。
【図3】図1の制御装置による具体的な制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン
3 排気ガス
4 排気管
6 パティキュレートフィルタ
10 温度センサ
10a 検出信号
11 制御装置
12 燃料噴射装置
12a 燃料噴射信号[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for regenerating a particulate filter.
[0002]
[Prior art]
Particulate matter (particulate matter) discharged from a diesel engine is mainly composed of soot made of carbonaceous matter and SOF content (Soluble Organic Fraction) made of high-boiling hydrocarbon components. The composition contains a small amount of sulfate (mist-like sulfuric acid component). As a measure to reduce this type of particulates, a particulate filter is installed in the middle of the exhaust pipe through which the exhaust gas flows. It has been done conventionally.
[0003]
This type of particulate filter has a porous honeycomb structure made of a ceramic such as cordierite, and the inlets of the flow paths partitioned in a lattice pattern are alternately sealed, and the inlets are not sealed. About the flow path, the exit is sealed, and only the exhaust gas which permeate | transmitted the porous thin wall which divides each flow path is discharged | emitted downstream.
[0004]
Then, the particulates in the exhaust gas are collected and deposited on the inner surface of the porous thin wall, so that the particulates are appropriately burned and removed before the exhaust resistance increases due to clogging. It is necessary to regenerate, but in normal diesel engine operating conditions, there are few opportunities to obtain exhaust temperatures that are high enough for the particulates to self-combust. For example, an appropriate amount for platinum-supported alumina A catalyst regeneration type particulate filter in which an oxidation catalyst formed by adding a rare earth element such as cerium is integrally supported is being put to practical use.
[0005]
That is, if such a catalyst regeneration type particulate filter is employed, the oxidation reaction of the collected particulates is promoted to lower the ignition temperature, and the particulates can be burned and removed even at an exhaust temperature lower than the conventional one. It becomes possible.
[0006]
However, even when such a catalyst regeneration type particulate filter is used, the trapped amount exceeds the particulate processing amount in the operation region where the exhaust temperature is low, so such a low exhaust gas. If the operation state at the temperature continues, the particulate filter may not be regenerated well, and the particulate filter may fall into an excessive collection state, and the particulate filter is in a stage where the amount of accumulated particulates has increased. It has been considered that the particulate filter is forcibly regenerated by adding fuel to the exhaust gas further upstream.
[0007]
In other words, if fuel is added upstream from the particulate filter, the added fuel undergoes an oxidation reaction on the oxidation catalyst of the particulate filter, and the heat of the reaction raises the catalyst bed temperature to burn out the particulate. Thus, regeneration of the particulate filter is achieved.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, conventionally, a target value of the amount of fuel added necessary to raise the catalyst bed temperature of the particulate filter to a predetermined temperature based on the operating state of the diesel engine is calculated, and fuel addition corresponding to the target value is executed. Although the control is considered, when the driving state in which fuel addition is restricted, for example, from the idle state, the sudden acceleration, the deceleration state, etc., to the traveling state in which fuel addition is possible, the fuel addition amount is suddenly increased. If this happens, the higher the catalyst bed temperature immediately after the start of fuel addition, the more severe the temperature drop due to fuel cooling will occur, and the added fuel will not be able to be processed on the oxidation catalyst of the particulate filter and will pass behind the particulate filter. There was a risk of producing white smoke.
[0009]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and provides a method for regenerating a particulate filter that can reliably avoid a situation where the added fuel cannot be completely processed on the oxidation catalyst of the particulate filter. The purpose is that.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present invention adds fuel to the exhaust gas upstream of the catalyst regeneration type particulate filter installed in the middle of the exhaust pipe, and reacts with the heat of reaction when the added fuel undergoes an oxidation reaction on the oxidation catalyst of the particulate filter. In the method for forcibly regenerating the particulate filter by burning the collected particulates, when the target value of the fuel addition amount determined based on the operating state increases rapidly exceeding a predetermined change amount, The fuel addition is gradually controlled so that the amount of fuel addition gradually increases to reach the target value.In addition, when executing this gradual change control, it is ensured at that temperature according to the exhaust temperature immediately after the particulate filter. all added fuel selects the upper limit value of possible fuel addition amount to oxidation treatment, to limit the fuel addition amount so as not to exceed the selected upper limit value It is an butterfly.
[0011]
Thus, in this way, even if the target value of the fuel addition amount suddenly increases beyond a predetermined change amount, it is relatively small to match the processing capacity of the particulate filter on the oxidation catalyst. The fuel addition is started from the amount, and the fuel addition is executed so that the fuel addition amount gradually increases to reach the target value. Therefore, as the fuel addition amount is increased stepwise, the catalyst bed temperature is increased by the oxidation reaction heat. The amount of fuel that increases gradually and follows the increase in the catalyst bed temperature to improve the processing capacity of the particulate filter on the oxidation catalyst, resulting in an excess amount of fuel that exceeds the processing capacity of the particulate filter on the oxidation catalyst. Addition will be avoided.
[0013]
Even if the fuel addition amount is determined from the operating state on the premise of the processing capacity when the catalyst bed temperature of the particulate filter is relatively high, it is selected according to the exhaust temperature immediately after the particulate filter. Therefore, even if the catalyst bed temperature of the particulate filter is low, an excessive amount of fuel exceeding the processing capacity is avoided.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0015]
1 to 3 show an example of an embodiment of the present invention. In the particulate filter regeneration method of this embodiment, as shown in FIG. 1, an exhaust manifold is connected from an automobile diesel engine 1 (internal combustion engine). 2 illustrates an example in which a catalyst regeneration type particulate filter 6 that integrally supports an oxidation catalyst is accommodated in a
[0016]
That is, a particulate filter 6 as shown in an enlarged view in FIG. 2 is accommodated in a
[0017]
The outlet pipe 9 of the
[0018]
Here, the
[0019]
Further, the accelerator of the driver's seat (not shown) is provided with an accelerator sensor 13 (load sensor) that detects the accelerator opening as a load of the
[0020]
In the
[0021]
That is, when post injection is performed at a timing that does not ignite later than the compression top dead center following main injection, unburned fuel (mainly HC: hydrocarbon) is added to the
[0022]
Here, the switching from the normal map to the forced regeneration map in the
[0023]
For example, while estimating the amount of particulate generation based on the operating state of the
[0024]
In this embodiment, when the
[0025]
With reference to the flowchart of FIG. 3, the speed of the
[0026]
On the other hand, in parallel with the procedure for determining the post-injection amount map value in steps S1 to S3, the current value of the post-injection amount for gradual change is determined in the procedure described in detail below. ing.
[0027]
That is, in this embodiment, when the target value of the post injection amount suddenly increases beyond a predetermined change amount, a method is adopted in which the post injection amount gradually increases so as to reach the target value. First, in step S4, the current state is not gradually changing the post injection amount, and the value obtained by subtracting the previous value of the post injection amount from the map value of the post injection amount is a predetermined change for gradual change determination. It is determined whether or not the two conditions of exceeding the amount are satisfied at the same time.
[0028]
If it is determined in step S4 that the two conditions are satisfied at the same time, it means that a gradual change is necessary to perform the current post injection, and the process proceeds to step S5. Gradual change of the post injection amount is started, and whether or not the initial setting value of the post injection amount for gradual change is greater than the previous value of post injection amount (the amount of post injection performed immediately before) in the next step S6. Is determined.
[0029]
Here, the initial set value of the post injection amount at the time of gradual change refers to the gradual change start injection amount for gradually increasing the post injection amount to reach the target value. The amount is uniquely determined by the amount of the oxidation catalyst that can be initially treated.
[0030]
Further, when it is determined in step S6 that the initial set value is larger than the previous value of the post injection amount, the process proceeds to step S7, and the initial set value is selected as it is as the current value of the post injection amount for gradual change. It has come to be.
[0031]
If the two conditions are not satisfied at the same time in step S4, the process proceeds to step S8, where the current state is gradually changing the post injection amount, and the post injection amount is calculated from the post injection amount map value. It is determined whether or not the two conditions that the value obtained by subtracting the previous value of the amount is equal to or less than a predetermined gradual change determination change amount are simultaneously satisfied.
[0032]
If it is determined in step S8 that the two conditions are satisfied at the same time, the gradual change is not necessary to perform the current post-injection (no problem occurs even if the gradual change control is not applied). Therefore, the process proceeds to step S9 where the gradual change of the post injection amount is completed, and the process proceeds to the next step S10, where the previous value of the post injection amount is set as the current value of the gradual change post injection amount. It has come to be selected.
[0033]
Even if the previous value of the post-injection amount is equal to or greater than the initial set value in the previous step S6, the process proceeds to step S10 and the previous value of the post-injection amount is set as the current value of the post-injection amount for gradual change. It has come to be selected.
[0034]
If the two conditions are not satisfied at the same time in step S8, the process proceeds to step S11 to check whether the current state is gradually changing the post-injection amount. When it is confirmed that the gradual change is made, the process proceeds to step S12 and the gradual change is continued. In the next step S13, the current value of the gradual change post injection quantity is changed to the previous value of the post injection quantity. A value obtained by adding the increments is selected.
[0035]
Here, the counter in the
[0036]
When it is determined in step S11 that the gradual change is not being performed, the process proceeds to step S10 so that the previous value of the post injection amount is selected as the current value of the gradual change post injection amount. It has become.
[0037]
Then, the post injection amount map value from step S3 and the current value of the post injection amount for gradual change from any of step S7, step S10, or step S13 are led to step S14, where the gradual change is in progress. If it is determined that it is not, the routine proceeds to step S15, where the post injection amount map value from step S3 is adopted as the post injection amount selection value, and if it is determined that it is gradually changing, the routine proceeds to step S16. Thus, the current value of the post-injection amount for gradual change from any one of step S7, step S10, and step S13 is adopted as the post-injection amount selection value.
[0038]
Furthermore, if the post injection amount selection value from either step S15 or step S16 is led to step S17, where it is determined that the exhaust brake is operating, the routine proceeds to step S18 and the post injection amount is selected. The current value is “0” (no post-injection amount), but if it is determined that the exhaust brake is not operating, the process proceeds to step S19, and the exhaust is performed based on the
[0039]
Here, the upper limit table value of the post-injection amount is the upper limit value of the fuel addition amount that can reliably oxidize all the added fuel at that temperature according to the exhaust temperature immediately after the particulate filter 6. This upper limit value is uniquely determined for each exhaust temperature by reading from the table.
[0040]
If the post injection amount selection value is below the upper limit table value in the previous step S19, the post injection amount selection value from either step S15 or step S16 is adopted. .
[0041]
Note that when “0” or the upper limit table value is adopted as the current value of the post injection amount, the gradual change is canceled, and the calculation of the current value of the post injection amount for gradual change in step S13 is performed (nth time). The counter in the
[0042]
Thus, if the exhaust gas purification device is operated by such a
[0043]
Further, the upper limit value of the post injection amount is selected as the upper limit table value in accordance with the exhaust temperature immediately after the particulate filter 6, and the post injection amount is limited so as not to exceed the selected upper limit table value. Even if the post-injection amount is determined from the operating state on the premise of the processing capability when the catalyst bed temperature of the filter 6 is relatively high, the processing capability is reduced when the catalyst bed temperature of the particulate filter 6 is low. Excessive excess fuel addition will be avoided.
[0044]
Therefore, according to the above embodiment, the added fuel is processed on the oxidation catalyst of the particulate filter 6 by avoiding an excessive amount of fuel addition exceeding the processing capacity of the particulate filter 6 on the oxidation catalyst. Since it is possible to surely avoid such a situation that it cannot be exhausted, it is possible to surely prevent the generation of white smoke due to untreated added fuel, and it is also possible to suppress deterioration of fuel consumption by avoiding useless combustion addition .
[0045]
In particular, in this embodiment, the post injection amount is limited so as not to exceed the upper limit table value selected according to the exhaust gas temperature immediately after the particulate filter 6, so that the catalyst bed temperature of the particulate filter 6 is compared. Even if the post-injection amount is determined from the operating state on the premise of a high processing capacity, an excessive amount of fuel addition exceeding the processing capacity is achieved when the catalyst bed temperature of the particulate filter 6 is low. Can be avoided in advance, generation of white smoke can be prevented more reliably, and deterioration of fuel consumption can be suppressed.
[0046]
The method for regenerating a particulate filter according to the present invention is not limited to the above-described embodiment. As a means for adding fuel into the exhaust gas upstream of the particulate filter, the injection pattern of the fuel injection device is used. In this example, post-injection is performed at a timing that does not ignite later than the compression top dead center following main injection, but as this type of fuel addition means, for example, from the exhaust manifold to the exhaust pipe It is also possible to separately arrange an injector for fuel addition at any location in the exhaust flow path, and to add fuel to the exhaust gas by this injector. The control procedure is not limited to the flowchart of FIG. 3, and various other modifications are possible without departing from the scope of the present invention. To be added to is a matter of course.
[0047]
【The invention's effect】
According to the method for regenerating a particulate filter of the present invention described above, various excellent effects as described below can be obtained.
[0048]
(I) According to the invention described in
[0049]
(II) According to the invention described in
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing an example of an embodiment for carrying out the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing details of the particulate filter of FIG.
FIG. 3 is a flowchart showing a specific control procedure by the control device of FIG. 1;
[Explanation of symbols]
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